JP2003033403A - 車椅子変速機構および遊星変速機構 - Google Patents

車椅子変速機構および遊星変速機構

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JP2003033403A
JP2003033403A JP2001221196A JP2001221196A JP2003033403A JP 2003033403 A JP2003033403 A JP 2003033403A JP 2001221196 A JP2001221196 A JP 2001221196A JP 2001221196 A JP2001221196 A JP 2001221196A JP 2003033403 A JP2003033403 A JP 2003033403A
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sun
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annular
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Seishiro Yoshihara
征四郎 吉原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変速レバー操作を必要とせず、瞬時に変速し
て、駆動力を車輪へ伝達できる手駆動車椅子変速機構
や、車椅子に使用可能なような、構造が単純で、軽量で
安価な変速機構や、生活用品として求められている、作
動騒音が小さく快適に使用できる汎用変速機構を提供す
る。 【構成】 一段遊星変速機構において、その太陽車軸1
を車椅子フレーム部材2に非回転固定すること、そして
遊星車組3を太陽車軸心9に略軸対称に拘束保持して公
転させるキャリア4か、または遊星車組3を包囲してこ
れらに接する環状車5のいずれか一方に、走行車輪6と
これを手駆動する主ハンドリムとをこれらが一体回転す
るように連結し、その残余に走行車輪手駆動用変速ハン
ドリム8を一体回転するように連結する車椅子変速機構
および自動的にバックラシをゼロとする遊星変速機構。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は手駆動車椅子の駆動
機構に関するものである。またその駆動機構に適した遊
星変速機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の変速可能な手駆動車椅子は、例え
ば米国特許5362081のように、変速レバー操作に
よりギアーチェンジして変速しなければならず、瞬時の
変速と、駆動力の車輪への伝達との両立が難しかった。
また変速装置自体が複雑で重量があり、高価であり、歯
車の作動騒音も大きく、生活用品などの用途で改善が望
まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は変速レバー操
作を必要とせず、瞬時に変速して、駆動力を車輪へ伝達
できる手駆動車椅子変速機構を提供することを目的とす
る。また車椅子に使用可能なような、構造が単純で、軽
量で安価な変速機構を提供することを目的とする。さら
に生活用品として求められている、作動騒音が小さく快
適に使用できる汎用変速機構を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段1】本発明は次のように構
成して課題を解決する。すなわち、図1ないし図6に示
す装置駆動部構成の例で説明すると、太陽車軸心と遊星
車公転軸心と環状車軸心とを重ね合わせ、太陽車と環状
車間に遊星車組を介在させて作動させる一段遊星変速機
構において、その太陽車軸1を車椅子フレーム部材2に
非回転固定すること、そして遊星車組3を太陽車軸心9
に略軸対称に拘束保持して公転させるキャリア4か、ま
たは遊星車組3を包囲してこれらに接する環状車5のい
ずれか一方に、走行車輪6とこれを手駆動する主ハンド
リムとをこれらが一体回転するように連結し、その残余
に走行車輪手駆動用変速ハンドリム8を一体回転するよ
うに連結することを特徴とする車椅子変速機構である。
ここで一段遊星変速機構とは、遊星変速機構が一つの太
陽車と一組の遊星車と一つの環状車により構成される遊
星変速機構である。拘束保持とは強固な軸対称固定を含
めて、クリアランスや強度不足その他で、遊星車の固定
や拘束程度は緩いが、遊星車の位置と姿勢の範囲を限定
できる保持である。略軸対称とは拘束保持によって、軸
対称位置から限定的に変位する場合を含む。一体回転と
は機械的連結によって回転速度が等しいことを意味す
る。
【0005】
【作用1】課題を解決するための手段1のように構成す
ることによって、次の作用を生じさせることができるよ
うになる。すなわち、太陽軸を従来の入出力軸ではな
く、固定軸とすることによって、他の2軸である遊星車
軸と環状車軸とは同方向に回転できるようになるので、
走行車輪に片側2つのハンドリムを装着しても、その回
転方向についての混乱がなくなる。この太陽軸固定によ
って車軸心棒が固定されることになり、回転部分の構造
を単純化でき、剛性を向上できるようになる。また変速
ハンドリムによって、増速や減速が可能になり、駆動に
必要なトルクもこれに応じて変化できるようになる。図
1ないし図3に示す減速低トルク変速機構搭載車椅子構
成概念図例について説明すると、遊星車組3を太陽車軸
心9に略軸対称に拘束保持して公転させるキャリア4
に、走行車輪6とこれを手駆動する主ハンドリムとをこ
れらが一体回転するように連結する場合には、主ハンド
リム7を直接手駆動する従来の方法のほかに、変速ハン
ドリム8を手駆動することにより駆動トルクが軽減する
と共に、減速が可能になる。逆に図4ないし図6に示す
ように連結する場合には、主ハンドリム7を直接手駆動
する従来の方法のほかに、変速ハンドリム8を手駆動す
ることにより駆動トルは増大するが、増速が可能にな
る。また主ハンドリム7と変速ハンドリム8とは、それ
ぞれ独立に常時使用可能な状態にあり、これを持ち替え
るだけで瞬時に変速可能であり、その駆動方向は同じで
あるので操作方向を誤ることはない。さらに遊星変速機
構自体がころがり軸受けの機能を有し、ベアリングの省
略も可能になる。ベアリングを用いたとしても、これで
全荷重を支える必要はなくなり、車輪の振れ止め程度の
機能を持たせれば済み、その仕様を低下してコストダウ
ンが可能になる。
【0006】
【実施例1】図1ないし図3に示す減速低トルク変速機
構搭載車椅子構成概念図例について説明すると、太陽車
軸心と遊星車公転軸心と環状車軸心とを重ね合わせ、太
陽車と環状車間に遊星車組を介在させて作動させる一段
遊星変速機構において、その太陽車軸1を車椅子フレー
ム部材2に非回転固定すること、そして遊星車組3を太
陽車軸心9に略軸対称に拘束保持して公転させるキャリ
ア4に、走行車輪6とこれを手駆動する主ハンドリム7
とをこれらが一体回転するように連結すること、そして
遊星車組3を包囲してこれらに接する環状車に、走行車
輪手駆動用変速ハンドリム8を一体回転するように連結
することを特徴とする車椅子変速機構である。なお図1
は太陽車と遊星車と環状車とがすべて円柱状ないし円盤
状作動面を有する例、図2はそれらがかさ歯車の構成の
ように円錐台形の作動面を有し、その母線の交点である
円錐頂点が各車互いに一点上に重なるか、または近くに
ある例、図3は遊星車と環状車の円錐頂点が太陽車の円
錐頂点と逆方向にある例である。固定軸である太陽軸1
とその周囲を転動する車輪構成部材との間には、適宜部
位にベアリングを挿入することができる。このベアリン
グは変速機構部材で大半の負荷を支持できるので、その
残余の負荷に耐える程度に仕様を落とすことができる。
【0007】
【実施例2】図1ないし図3に示す減速低トルク変速機
構搭載車椅子構成概念図例について説明すると、太陽車
と遊星車と環状車が摩擦車の場合であって、太陽摩擦車
軸心と遊星摩擦車公転軸心と環状摩擦車自転軸心とを重
ね合わせ、太陽車1と環状車5間に遊星車組を介在させ
て作動させる一段遊星変速機構において、その太陽摩擦
車軸を車椅子フレーム部材2に非回転固定すること、そ
して遊星摩擦車組3を太陽車軸心9に略軸対称に拘束保
持して公転させるキャリア4に、走行車輪6とこれを手
駆動する主ハンドリム7とをこれらが一体回転するよう
に連結すること、そして遊星摩擦車組3を包囲してこれ
らに接する環状摩擦車に、走行車輪手駆動用変速ハンド
リム8を一体回転するように連結することを特徴とする
車椅子変速機構である。図1の構成で摩擦車の場合に
は、摩擦車の摩耗にともなう法線力、すなわち押圧力の
低下を補うために、太陽車、遊星車または環状車のいず
れか一以上に、図2または図3に示す方向に勾配を設
け、そのいずれか一以上を回転軸の指す方向に位置調節
できるように構成する。図2と図3の構成例ではその勾
配が大きく、摩耗にともなう法線力の低下を補うに際
し、わずかな位置調節で済む。摩擦車の場合には、ばね
10を介在させて、ねじ機構などを用いて締め付け部材
11により摩擦車の法線力を発生させ、その値を調節す
ることができる。
【0008】
【実施例3】図1と図2に示す減速低トルク変速機構搭
載車椅子構成概念図例について説明すると、太陽車と遊
星車と環状車が歯車の場合であって、太陽歯車軸心と遊
星歯車公転軸心と環状歯車自転軸心とを重ね合わせ、太
陽車1と環状車5間に遊星車組を介在させて作動させる
一段遊星変速機構において、その太陽歯車軸を車椅子フ
レーム部材2に非回転固定すること、そして遊星歯車組
を太陽車軸心9に略軸対称に拘束保持して公転させるキ
ャリア4に、走行車輪6とこれを手駆動する主ハンドリ
ム7とをこれらが一体回転するように連結すること、そ
して遊星歯車組3を包囲してこれらに接する環状歯車
に、走行車輪手駆動用変速ハンドリム8を一体回転する
ように連結することを特徴とする車椅子変速機構であ
る。なお以下の歯車の場合の寸法形状の表現はピッチ円
または基準円で代表する。
【0009】
【実施例4】図4ないし図6に示す増速高トルク変速機
構搭載車椅子構成概念図例について説明すると、太陽車
軸心と遊星車公転軸心と環状車軸心とを重ね合わせ、太
陽車1と環状車5間に遊星車組を介在させて作動させる
一段遊星変速機構において、その太陽車軸を車椅子フレ
ーム部材2に非回転固定すること、そして遊星車組3を
包囲してこれらに接する環状車に、走行車輪6とこれを
手駆動する主ハンドリム7とをこれらが一体回転するよ
うに連結すること、そして遊星車組3を太陽車軸心9に
略軸対称に拘束保持して公転させるキャリア4に、走行
車輪手駆動用変速ハンドリム8を一体回転するように連
結することを特徴とする車椅子変速機構である。なお図
4は太陽車と遊星車と環状車とがすべて円柱状ないし円
盤状作動面を有するか、またはその一種以上の作動面が
わずかな勾配を有する例、図5はそれらが円錐台形の作
動面を有し、その母線の交点である円錐頂点が互いに一
点上に重なるかまたは近くにある例、図6は遊星車と環
状車の円錐頂点が太陽車の円錐頂点と逆方向にある例で
ある。
【0010】
【実施例5】図4ないし図6に示す増速高トルク変速機
構搭載車椅子構成概念図例について説明すると、太陽車
と遊星車と環状車が摩擦車の場合であって、太陽摩擦車
軸心と遊星摩擦車公転軸心と環状摩擦車自転軸心とを重
ね合わせ、太陽車1と環状車5間に遊星車組を介在させ
て作動させる一段遊星変速機構において、その太陽摩擦
車軸を車椅子フレーム部材2に非回転固定すること、そ
して遊星摩擦車組3を包囲してこれらに接する環状摩擦
車に、走行車輪6とこれを手駆動する主ハンドリム7と
をこれらが一体回転するように連結すること、遊星摩擦
車組3を太陽車軸心9に略軸対称に拘束保持して公転さ
せるキャリア4に、走行車輪手駆動用変速ハンドリム8
を一体回転するように連結することを特徴とする車椅子
変速機構である。図4の構成で摩擦車の場合には、摩耗
にともなう法線力の低下を補うために、太陽車、遊星車
または環状車のいずれか一以上に、図5ないし図6の方
向にわずかな勾配を設け、いずれか一以上を回転軸の指
す方向に位置調節できるように構成する。
【0011】
【実施例6】図4と図5に示す増速高トルク変速機構搭
載車椅子構成概念図例について説明すると、太陽車と遊
星車と環状車が歯車の場合であって、太陽歯車軸心と遊
星歯車公転軸心と環状歯車自転軸心とを重ね合わせ、太
陽車1と環状車5間に遊星車組を介在させて作動させる
一段遊星変速機構において、その太陽歯車軸を車椅子フ
レーム部材2に非回転固定すること、そして遊星歯車組
3を包囲してこれらに接する環状歯車に、走行車輪6と
これを手駆動する主ハンドリム7とをこれらが一体回転
するように連結すること、そして遊星歯車組3を太陽車
軸心9に略軸対称に拘束保持して公転させるキャリア4
に、走行用車輪を手駆動する変速ハンドリム8を一体回
転するように連結することを特徴とする車椅子変速機構
である。
【0012】
【課題を解決するための手段2】本発明は次のように構
成して課題を解決する。すなわち、図7ないし図9に示
す変速機構駆動部概念図の例で説明すると、太陽車軸心
と遊星車公転軸心と環状車軸心とを重ね合わせ、太陽車
と環状車間に遊星車組を介在させて作動させる一段遊星
変速機構において、環状キャリア胴部4に貫通孔12を
軸対称に複数設ける。そしてその環状キャリアの肉厚よ
りも作動部直径が大きな、略円錐台形ないし略円柱形の
遊星車組3を、その孔内に回転自在に拘束保持する。こ
こで略円錐台形ないし略円柱形とは、円錐台形ないし円
柱形に、端部アールや、面取りや、摩耗量補正などの実
用的な形状修正を行ったものを意味する。そして遊星車
の作動部において、略円錐台状太陽車との接触開始点と
終了点を通る母線群により形成する円錐頂点Pが、略円
錐台状太陽車作動部位において、遊星車との接触開始点
と終了点を通る母線群により形成する円錐頂点Sに対し
て遠距離ないし無限遠にあるか、またはその逆方向であ
る太陽軸車の大径側にあるように、略円柱形の場合には
かなりの遠距離か無限遠にあるように、その幾何学的形
状とする。そして太陽車軸と環状キャリア軸と環状車軸
とは、それぞれ外部部材と連結できる構成とすることを
特徴とする遊星変速機構である。
【0013】
【作用2】課題を解決するための手段2のように構成す
ることによって、次の作用を生じさせることができるよ
うになる。すなわち、環状キャリア胴部4に貫通孔12
を軸対称に複数設けること、そしてその環状キャリアの
肉厚よりも作動部直径が大きな、略円錐台形ないし略円
柱形の遊星車組3を、その孔内に回転自在に拘束保持す
ることなどによって、遊星車軸を支持しなくても、遊星
車3は太陽車1と環状車5の間で挟圧された状態で、環
状キャリア4の孔壁により押されて自転と公転を行い、
変速機構として機能できるようになる。遊星車軸をキャ
リア胴部により拘束して、遊星車の位置と姿勢を制限す
る場合でも、キャリア胴部の孔壁で負担する負荷に応じ
て、遊星車軸の負荷を軽減することができるようにな
る。この作用によって遊星車は軸部強度の制限から解放
されるので、遊星車の直径を小さくでき、遊星車数を増
大でき、遊星車にベアリングのように円滑に回転する機
能を付加することができ、さらに変速機の構造を単純化
でき、軽量化できるようになる。そして遊星車の作動部
において、略円錐台状太陽車との接触開始点と終了点を
通る母線群により形成する円錐頂点Pが、略円錐台状太
陽車作動部位において、遊星車との接触開始点と終了点
を通る母線群により形成する円錐頂点Sに対して遠距離
ないし無限遠にあるか、またはその逆方向である太陽軸
車の大径側にあるようにその幾何学的形状を構成するこ
とによって、遊星車の公転にともなって、太陽車と環状
車の間の間隙が狭くなる方向に遊星車が傾斜転動して、
摩擦車駆動ないしトラクションドライブに必要な法線力
を自動的に発生できるようになる。従来のかさ歯車の形
状構成例ではS点とP点とR点は一致しなければならな
いが、本発明では遊星車の姿勢に自由度があるために、
これを一致しないで作動させることが可能になり、駆動
力によって歯車のバックラシを自動的にゼロにできるよ
うになる。これは遊星車が太陽車と環状車に接すると、
その形状効果によって、太陽車と環状車の間隙が小さく
なる方向に遊星車が転動し、三者間の空隙を埋めるよう
に機能することによる。従来のかさ歯車の形状構成では
バックラシは作動力によって大きくなるので、その剛性
を大きくとる必要があったが、本発明によりこの問題は
解消できる。歯車の騒音防止には、バックラシを小さく
保つ高精度の製造技術と保全技術が必要であり、これが
コストアップの原因となっていた。本発明では前述のよ
うにバックラシが自動的にゼロとなるので、精度の悪い
歯車や、弾性材料を用いた歯車や、摩擦車と歯車との中
間的なものも可能になり、ゴムやプラスチックなどの安
価な材料を用いて、成形加工によって歯車を製造するこ
とができるようになる。太陽車軸と遊星車を公転させる
環状キャリア軸と環状車軸とは、それぞれ外部部材と連
結できる構成とすることによって、その一軸を固定し他
の一軸を駆動軸、残りの一軸を出力軸として、変速機構
を構成できるようになる。太陽車と遊星車と環状車のい
ずれか一以上は、歯車とすることや、摩擦車の一部分を
歯車とするか、歯状突起かすべり止めおうとつをつける
ことによって、摩擦車のすべりを軽減させることができ
る。
【0014】
【実施例7】図7ないし図9に示す変速機構駆動部概念
図の例で説明すると、太陽車と遊星車と環状車が摩擦車
の場合であって、太陽車軸心と遊星車公転軸心と環状車
軸心とを重ね合わせ、太陽車と環状車間に遊星車組を介
在させて作動させる一段遊星変速機構において、図7の
変速機構の環状キャリアと遊星車の配置概念図例に示す
ように、環状キャリア胴部4に貫通孔12を軸対称に複
数設ける。そして遊星車はその環状キャリアの肉厚より
も作動部直径を大きくして太陽車と環状車によって挟圧
されるように寸法形状を定める。図8には略円錐台形の
遊星車組の場合を、図9には略円柱形の遊星車組の場合
を示し、図7のようにその孔内に回転自在に拘束保持す
る。そして図8に示すように、遊星車の作動部におい
て、略円錐台状太陽車との接触開始点と終了点を通る母
線群により形成する円錐頂点Pが、略円錐台状太陽車作
動部位において、遊星車との接触開始点と終了点を通る
母線群により形成する円錐頂点Sに対して遠距離ないし
無限遠にあるか、または図3と図6に示す摩擦車の組み
合わせの場合には、その逆方向である太陽軸車の大径側
にあるようにする。遊星摩擦車が略円柱形の場合には、
図9にはP点が示せないような遠距離ないし無限遠にあ
るように、その幾何学的形状とする。ここでP点の位置
は遊星車が略円錐台形の場合には、略円錐台状太陽車と
の接触開始点と終了点を通る母線群で構成する円錐の頂
点であり、略円柱形の場合には無限遠にある。そして太
陽車軸と遊星車を公転させる環状キャリア軸と環状車軸
とは、それぞれ外部部材と連結できる構成とすることを
特徴とする遊星変速機構である。
【0015】
【実施例8】実施例7に記載の技術と異なる点は、太陽
車と遊星車と環状車が歯車またはその一以上を歯車、ま
たは摩擦車の一部を歯車とする場合を含むことである。
歯車の歯の形状は歯幅方向または歯すじ方向とも言う
が、その方向に歯の形状が変化して、歯の一部分のみが
歯当たりするようにクラウニングを極端に大きくした
り、歯先形状を歯幅方向に山形とすると、かさ歯車状の
組み合わせであってもその一方以上が軸長方向への移動
が許されるようになる。本発明では太陽車と遊星車が歯
車であっても、環状車を弾性材料などによる摩擦車とす
るか、この母線の指す方向の一部を遊星歯車の歯とかみ
合う歯を形成することができる。図8には略円錐台形の
遊星車組の場合、図9には略円柱形の遊星車組の場合を
示し、図7のようにその孔内に回転自在に拘束保持する
が、遊星車の歯車部歯先ではなく、その摩擦車部ないし
環状車の壁面に直接接触するように遊星車と環状キャリ
ア貫通孔形状の組み合わせを構成するのが良い。歯車の
歯は塑性加工によって成形するのが良い。この場合に、
太陽車のみを歯車として、他を摩擦車とすることによっ
て、最もすべりやすい遊星車との間のすべりを減少させ
ることができる。
【0016】
【発明の効果】本発明によって変速レバー操作を必要と
せず、瞬時に変速して、駆動力を車輪へ伝達できる手駆
動車椅子変速機構を提供することが可能になる。また車
椅子に使用可能なような、構造が単純で、軽量で安価な
変速機構を提供することが可能になる。さらに生活用品
として求められている、作動騒音が小さく快適に使用で
きる汎用変速機構を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の減速低トルク変速機構搭載車椅子構成
概念図例である。
【図2】本発明の減速低トルク変速機構搭載車椅子構成
概念図例である。
【図3】本発明の減速低トルク変速機構搭載車椅子構成
概念図例である。
【図4】本発明の増速高トルク変速機構搭載車椅子構成
概念図例である。
【図5】本発明の増速高トルク変速機構搭載車椅子構成
概念図例である。
【図6】本発明の増速高トルク変速機構搭載車椅子構成
概念図例である。
【図7】本発明の変速機構の環状キャリアと遊星車の配
置概念図例である。
【図8】本発明の装置駆動部の幾何学的形状説明概念図
である。
【図9】本発明の装置駆動部の幾何学的形状説明概念図
である。
【符号の説明】
1:太陽車軸、太陽車、2:フレーム部材、3:遊星
車、4:キャリア、環状キャリア、5:環状車、6:走
行車輪、7:主ハンドリム、8:変速ハンドリム、9:
太陽車軸心、遊星車公転軸心、環状車軸心、10:ば
ね、11:締め付け部材、12:貫通孔、S:太陽車母
線群により形成する円錐頂点、P:遊星車母線群により
形成する円錐頂点、R:環状車母線群により形成する円
錐頂点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽車軸心と遊星車公転軸心と環状車軸
    心とを重ね合わせ、太陽車と環状車間に遊星車組を介在
    させて作動させる一段遊星変速機構において、その太陽
    車軸1を車椅子フレーム部材2に非回転固定すること、
    そして遊星車組3を太陽車軸心9に略軸対称に拘束保持
    して公転させるキャリア4か、または遊星車組3を包囲
    してこれらに接する環状車5のいずれか一方に、走行車
    輪6とこれを手駆動する主ハンドリムとをこれらが一体
    回転するように連結し、その残余に走行車輪手駆動用変
    速ハンドリム8を一体回転するように連結することを特
    徴とする車椅子変速機構。
  2. 【請求項2】 太陽車軸心と遊星車公転軸心と環状車軸
    心とを重ね合わせ、太陽車と環状車間に遊星車組を介在
    させて作動させる一段遊星変速機構において、環状キャ
    リア胴部4に貫通孔12を軸対称に複数設けること、そ
    してその環状キャリアの肉厚よりも作動部直径が大き
    な、略円錐台形ないし略円柱形の遊星車組3を、その孔
    内に回転自在に拘束保持すること、そして遊星車の作動
    部において、略円錐台状太陽車との接触開始点と終了点
    を通る母線群により形成する円錐頂点Pが、略円錐台状
    太陽車作動部位において、遊星車との接触開始点と終了
    点を通る母線群により形成する円錐頂点Sに対して遠距
    離ないし無限遠にあるか、またはその逆方向である太陽
    軸車の大径側にあるようにその幾何学的形状を構成する
    こと、そして太陽車軸と環状キャリア軸と環状車軸と
    は、それぞれ外部部材と連結できる構成とすることを特
    徴とする遊星変速機構。
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