JPH0772583B2 - 変速装置 - Google Patents

変速装置

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JPH0772583B2
JPH0772583B2 JP4202678A JP20267892A JPH0772583B2 JP H0772583 B2 JPH0772583 B2 JP H0772583B2 JP 4202678 A JP4202678 A JP 4202678A JP 20267892 A JP20267892 A JP 20267892A JP H0772583 B2 JPH0772583 B2 JP H0772583B2
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sun gear
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鍾 五 羅
俊 榮 林
玩 茂 柳
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鍾 五 羅
俊 榮 林
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H3/00Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
    • F16H3/44Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion
    • F16H3/72Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion with a secondary drive, e.g. regulating motor, in order to vary speed continuously
    • F16H3/721Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion with a secondary drive, e.g. regulating motor, in order to vary speed continuously with an energy dissipating device, e.g. regulating brake or fluid throttle, in order to vary speed continuously

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変速装置に関する。特
に、変速時にギヤの着脱とか切り替えをする必要がな
く、入力軸に入力される動力を全てのギヤが連結された
状態で変速させて出力軸に伝達することができ、後進駆
動もまた簡単な方法によって行なえるように構成された
変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、変速装置は変速時にはギヤを
着脱、切り替え与えねばならない煩雑さと著しく細心の
操作を要求され、構造的に著しく複雑であり、また製造
経費が多くかかる等の不都合があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、上記のよう
な問題点を解決するための技術として1991年11月
5日付米国特許第5,062,823号があり、この特
許では後進駆動をするため別途の構成を取らなければな
らない不都合があった。ここで、本発明は上記のような
諸問題点を同時に解決するためなされたもので、変速時
に動力を遮断する複雑な機構等を用いずに負荷の変動に
迅速に対応することができ、回転力もまた、もっとも円
満に出力軸に伝達できるのは勿論の事、後進駆動が可能
で構造もまた簡単な変速装置を供するのにその目的があ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために請求項1に記載の発明では、図1〜図7に示す
ように、 略円筒形状の第1部分(12A)と第2部分
(12B)とを両端部に有し、入力駆動力を受ける入力
軸(12)と、 前記入力軸(12)の第1部分(12
A)と第2部分(12B)との間に入力軸(12)と一
体的に形成された入力太陽ギヤ(14)と、 前記入力太
陽ギヤ(14)に近い一端部(20A)に中速用太陽ギ
ヤ(22)が一体的に形成され、入力太陽ギヤ(14)
に対して所要の距離で離隔され、入力軸(12)に対し
て独立的に回転できるように、第1部分(12A)の外
周に同軸的に軸支された中空の中速用調整軸(20)
と、 前記入力太陽ギヤ(14)に近い一端部(30A)
に後進用太陽ギヤ(32)が一体的に形成され、中速用
調整軸(20)対して独立的に回転できるように、中速
用調整軸(20)の外周に同軸的に軸支された中空の後
進用調整軸(30)と、 後進用調整軸(30)に対して
独立的に回転できるように、後進用太陽ギヤ(32)付
近の後進用調整軸(30)の外周に同軸的に軸支された
キャリア(40)と、 中空円筒部(44)を有し、当該
中空円筒部(44)を介して、入力軸の第2部分(12
B)に対して独立的に回転できるように、第2部分(1
2B)の外周に同軸的に軸支されたキャリア(46)
と、 各キャリア(40、46)を互いに連結し、一体的
に回転させるため、入力軸(12)の周りに入力軸(1
2)と略並行に複数本配設され、その両端部が各キャリ
ア(40、46)間に固定された複数の固定ピン(52
A、52B)と、 固定ピン(52A)の外周に回転可能
に軸支され、その後半部の内側は入力太陽ギヤ(14)
に噛み合わされた複数の入力差動ギヤ(54)と、 入力
差動ギヤ(54)と一体的に形成され、固定ピン(5
2)の外周に回転可能に軸支され、その内側は後進用太
陽ギヤ(32)と噛み合う複数の後進用差動 ギヤ(5
8)と、 固定ピン(52B)の外周に回転可能に設けら
れ、その後半部は入力差動ギヤ(54)の前半部と噛み
合い、その前半部の内側は中速用太陽ギヤ(22)と噛
み合う複数の中速用差動ギヤ(64)と、 キャリア(4
6)の中空円筒部(44)と同軸的に一体的に形成され
た出力軸(50)と、 キャリア(46)の中空円筒部
(44)の外周に回転可能に同軸的に軸支され、入力差
動ギヤ(54)の後半部の外側と噛み合う低速用リング
ギヤ(70)と、 低速駆動のため低速用リングギヤ(7
0)に制動力をかける低速用ブレーキ手段(80)と、
中速駆動のため中速用調整軸(20)に制動力をかける
中速用ブレーキ手段(82)と、 高速駆動のため入力軸
(12)と中速用調整軸(20)を一体的に回転させる
連動手段(90)と、 後進駆動のため後進用調整軸(3
0)に制動力をかける後進用ブレーキ手段(84)と、
を含んで構成した。
【0005】前記低速用、中速用ブレーキ手段は、一方
向クラッチを有する構成としてもよい。前記入力差動ギ
ヤと後進用差動ギヤとは、一体的に形成されながら互い
に歯数が異なる構成とすることができる。前記中速用差
動ギヤは、その前半部と後半部において歯数が相異なる
構成としてもよい。
【0006】前記入力差動ギヤと後進用差動ギヤとの間
には、凹部が形成される構成としてもよい。前記中速用
差動ギヤの遊動防止のために、各固定ピンの外周にブシ
ングを備える構成としてもよい。請求項7に記載の発明
にかかる変速装置は、図8〜図12に示すように、請求
項1に記載の発明にかかる構成のうち、低速用リングギ
(70)低速用ブレーキ手段(80)やベアリング
等を取り除いた構成とした。即ち、 略円筒形状の第1部
分(12A)と第2部分(12B)とを両端部に有し、
入力駆動力を受ける入力軸(12)と、 前記入力軸(1
2)の第1部分(12A)と第2部分(12B)との間
に入力軸(12)と一体的に形成された入力太陽ギヤ
(14)と、 前記入力太陽ギヤ(14)に近い一端部
(20A)に中速用太陽ギヤ(22)が一体的に形成さ
れ、入力太陽ギヤ(14)に対して所要の距離で離隔さ
れ、入力軸(12)に対して独立的に回転できるよう
に、第1部分(12A)の外周に同軸的に軸支された中
空の中速用調整軸(20)と、 前記入力太陽ギヤ(1
4)に近い一端部(30A)に後進用太陽ギヤ(32)
が一体的に形成され、中速用調整軸(20)に対して独
立的に回転できるように、中速用調整軸(20)の外周
に同軸的に軸支された中空の後進用調整軸(30)と、
後進用調整軸(30)に対して独立的に回転できるよう
に、後進用太陽ギヤ(32)付近の後進用調整軸(3
0)の外周に同軸的に軸支されたキャリア(40)と、
中空円筒部(44)を有し、当該中空円筒部(44)を
介して、入力軸の第2部分(12B)に対して独立的に
回転できるように、第2部分(12B)の外周に同軸的
に軸支されたキャリア(46)と、 各キャリア(40、
46)を互いに連結し、一体的に回転させるため、入力
軸(12)の周りに入力軸(12)と略並行に複数本配
設され、その両端部が各キャリア(40、46)間に固
定された複数の固定ピン(52A、52B)と、 固定ピ
ン(52A、52B)の外周に回転可能に設けられ、そ
の後半部の内側は入力太陽ギヤ(14)に噛み合わされ
た複数の入力差動ギヤ(54)と、 入力差動ギヤ(5
4)と一体的に形成され、固定ピン(52)の外周に回
転可能に設けられ、その内側は後進用太陽ギヤ(32)
と噛み合う複数の後進用差動ギヤ(58)と、 固定ピン
(52B)の外周に回転可能に設けられ、その後半部は
入力差動ギヤ(54)の前半部と噛み合い、その前半部
の内側は中速用太陽ギヤ(22)と噛み合う複数の中速
用差動ギヤ(64)と、 キャリア(46)の中空円筒部
(44)と同軸的に一体的に形成された出力軸(50)
と、 前進低・中速駆動のため中速用調整軸(20)に制
動力をかける中速用ブレーキ手段(82)と、 高速駆動
のため入力軸(12)と中速用調整軸(20)を一体的
に回転させる連動手段(90)と、 後進駆動のため後進
用調整軸(30)に制動力をかける後進用ブレーキ手段
(84)と、を含んで構成した。
【0007】請求項7に記載の発明にかかる構成におい
て、連動手段は流体クラッチ、トルクコンバータ、電気
・電子クラッチを応用したシステムとする構成としても
よい。請求項7に記載の発明にかかる構成において、各
入力差動ギヤと後進用差動ギヤとが、一体的に形成され
ながら互いに歯数が異なる構成とすることができる。
【0008】請求項7に記載の発明にかかる構成におい
て、各中速用差動ギヤの前半部と後半部の歯数が相異な
る構成としてもよい。請求項7に記載の発明にかかる構
成において、各入力差動ギヤと後進用差動ギヤとの間に
凹部が形成される構成としてもよい。請求項7に記載の
発明にかかる構成において、各中速用差動ギヤの遊動防
止のために各固定ピンの外周にブシングを備える構成と
してもよい。
【0009】請求項13に記載の発明にかかる変速装置
は、図13〜図18に示すように、請求項1に記載の発
明にかかる構成のうち、中速駆動のための中速用調整軸
(20)、中速用太陽ギヤ(22)、中速用ブレーキ手
(82)、中速用太陽ギヤ(22)に噛合される中速
用差動ギヤ(64)、および固定ピンの一部を除去した
構成とした。即ち、略円筒形状の第1部分(311A)
と第2部分(311B)とを両端部に有し、入力駆動力
を受ける入力軸(311)と、 前記入力軸(311)の
第1部分(311A)と第2部分(311B)との間に
入力軸(311)と一体的に形成された入力太陽ギヤ
(311)と、 前記入力太陽ギヤ(311)に近い一端
部(315A)に後進用太陽ギヤ(314)が一体的に
形成され、入力軸(311)に対して独立的に回転でき
るように、第1部分(311A)の外周に同軸的に軸支
された中空の後進用調整軸(315)と、 後進用調整軸
(315)に対して独立的に回転できるように、後進用
太陽ギヤ(314)付近の後進用調整軸(315)の外
周に同軸的に軸支されたキャリア(320)と、 中空円
筒部(322)を有し、当該中空円筒部(322)を介
して、入力軸(311)の第2部分(311B)に対し
て独立的に回転できるように、第2部分(311B)の
外周に同軸的に軸支されたキャリア(323)と、 各キ
ャリア(320、323)を互いに連結し、一体的に回
転させるため、入力軸(311)の周りに入力軸(31
1)と略並行に複数本配設され、その両端部が各キャリ
ア(320、323)間に固定された複数の固定ピン
(325)と、 固定ピン(325)の外周に回転可能に
軸支され、その内側は入力太陽ギヤ(313)に噛み合
わされた複数の入力遊星ギヤ(326)と、 入力遊星ギ
ヤ(326)と一体的に形成され、固定ピン(325)
の外周に回転可能に設けられ、その内側は後進用太陽ギ
ヤ(314)と噛み合う複数の後進用遊星ギヤ(32
7)と、 キャリア(323)の中空円筒部(322)の
外周に回転可能に同軸的に軸支され、入力遊星ギヤ(3
26)の外側と噛み合う低速用リングギヤ(331)
と、 キャリア(323)の中空円筒部(322)と同軸
的に一体的に形成された出力軸(321)と、 前進低速
駆動のため低速用リングギヤ(331)に制動力をかけ
る低速用ブレーキ手段(333)と、 中速駆動のため入
力軸(311)と後進用調整軸(315)間に回転差異
を持たせることが可能で、なおかつ高速駆動のため入力
軸(311)と後進用調整軸(315)とを一体的に回
転連結させ得る連動手段(335)と、 後進駆動のため
後進用調整軸(315)に制動力をかける後進用ブレー
キ手段(334)と、 を含んで構成した。請求項13に
記載の発明にかかる構成において、各入力遊星ギヤの歯
数が各後進用遊星ギヤの歯数より多くなる構成としても
よい。
【0010】
【作用】このように構成された請求項1に記載の変速装
置の作動方法は、出力軸が負荷により停止状態の際は入
力される動力は中速用太陽ギヤと低速用リングギヤを入
力方向の逆方向に空回転させ、後進用太陽ギヤを入力方
法に空回転させて中立状態となる。そして、入力方向の
逆方向に回転している低速用リングギヤに低速用ブレー
キ手段を通じて制動力を除々にかけ与えて低速用リング
ギヤを全く停止させ与えると出力軸に低速で伝達され
る。動力を中速で出力軸に伝達するためには中速用太陽
ギヤと一体的に形成された中速用調整軸に中速用ブレー
キ手段を通じて制動力をかけて中速用調整軸を停止させ
与える。また、駆動軸の動力を高速で出力軸に伝達する
ため、トルクコンバータ或いは電子クラッチ等公知の装
置とか機構を応用した連動手段を用いて入力軸と中速用
調整軸を一体的に連結すると一つの回転体となり高速で
伝達される。後進の方法は、後進用太陽ギヤと一体的に
形成された後進用調整軸に設けられた後進用ブレーキ手
段を通じて制動力をかけ与え停止させると動力は出力軸
を入力軸の逆方向に回転させることになる。
【0011】このように変速時にギヤを着脱、切り替え
せずにすべてのギヤが連結された状態でも機関の発生さ
れた動力が中立、低速、高速、または後進に変速され出
力軸に伝達することができ、簡単な構造であるためその
操作が非常に簡単で、設置空間と生産費用を最低化する
ことができ、回転伝達も非常に円満になすことができ
る。
【0012】前記低速用、中速用ブレーキ手段が一方向
クラッチを有する場合には、制動方向を一方向にのみ拘
束するので、制動方向と反対の回転方向においては回転
が可能になる。前記入力差動ギヤの歯数、後進用差動ギ
ヤの歯数、および中速用差動ギヤの前半部と後半部にお
いて各々歯数を相異ならせることで、請求項1に記載の
構成による作用に加えて、更に該各差動ギヤと噛み合う
各ギヤとの間の回転速度差に変化を与えるようになる。
【0013】前記入力差動ギヤと後進用差動ギヤとの間
にある凹部の幅を狭めることにより、該後進用差動ギヤ
を中速用太陽ギヤと噛合させ、後進用太陽ギヤと中速用
差動ギヤとを噛合させても、請求項1に記載の構成と同
様の作用を遂行する。前記各固定ピンの外周にブシング
を挿入することにより、各差動ギヤの軸方向遊動を防止
する。
【0014】請求項7に記載の構成によれば、請求項1
に記載の構成を更に簡略化して、低速用リングギヤ、管
軸ボス部、ベアリングの一部、および低速用ブレーキ手
段とを取り除いているが、その代わりに低速駆動として
の役割を遂行できるように中速用ブレーキ手段を利用す
ることで、請求項1に記載の構成と同様の作用を得る。
【0015】請求項7に記載の構成において、前記連動
手段により、入力軸と中速用調整軸とを一体的に、ある
いは回転差を持たせて回転させることで、請求項1に記
載の構成と同様の作用を得る。請求項7に記載の構成に
おいて、前記入力差動ギヤの歯数、後進用差動ギヤの歯
数、および中速用差動ギヤの前半部と後半部において各
々歯数を相異ならせることで、請求項7に記載の構成に
よる作用に加えて、更に該各差動ギヤと噛み合う各ギヤ
との間の回転速度差に変化を与えるようになる。
【0016】請求項7に記載の構成において、前記入力
差動ギヤと後進用差動ギヤとの間にある凹部の幅を狭め
ることにより、該後進用差動ギヤを中速用太陽ギヤと噛
合させ、後進用太陽ギヤと中速用差動ギヤとを噛合させ
ても、請求項7に記載の構成と同様の作用を遂行する。
請求項7に記載の構成において、各固定ピンの外周にブ
シングを挿入することにより、各差動ギヤの軸方向遊動
を防止する。
【0017】請求項13に記載の構成によれば、請求項
1に記載の発明にかかる構成のうち、中速駆動のための
中速用調整軸、中速用太陽ギヤ、中速用ブレーキ手段、
中速用太陽ギヤに噛合される中速用差動ギヤ、および固
定ピンの一部を取り除いて更に構成を簡略化している
が、連動手段を利用することにより、請求項1に記載の
構成にかかる作用と同様の作用を得る。
【0018】請求項13に記載の構成において、前記入
力遊星ギヤの歯数が後進用遊星ギヤの歯数より多くする
ことで、請求項13に記載の構成による作用に加えて、
更に該各遊星ギヤと噛み合う各ギヤとの間の回転速度差
に変化を与えるようになる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の変速装置を添付の図面に基づ
いて詳細に説明する。本発明の第1の実施例の変速装置
(10)には図1及び図2に示されているように、機関
の駆動軸から駆動力が入力される入力軸(12)が設け
られ、この入力軸(12)は第1部分(12A)と第2
部分(12B)とからなっている。また、この入力軸
(12)の第1部分(12A)と第2部分(12B)と
の間には入力太陽ギヤ(14)を入力軸(12)と一体
的に形成させる。入力軸(12)の第1部分(12A)
の外周には入力太陽ギヤと所要の距離で離隔された所定
長さの中空の中速用調整軸(20)が入力軸と同軸的に
軸支され、中速用調整軸(20)の一端部(20A)に
は中速用太陽ギヤ(22)が一体的に形成される。そし
て、中速用調整軸(20)と入力軸(12)の回転が互
いに自在なるようにベアリング(24B、24B’)を
設ける。また、中速用調整軸(20)の外周に所定長さ
の中空の後進用調整軸(30)が同軸的に軸支され、後
進用調整軸(30)の一端部(30A)には後進用太陽
ギヤ(32)を一体的に形成させ、中速用調整軸(2
0)と後進用調整軸(30)の回転が互いに自在なるよ
うにベアリング(32B、32B’)を設ける。
【0020】後進用太陽ギヤ(32)付近の後進用調整
軸(30)の外周には円板形キャリア(40)がベアリ
ング(42)によって自在に回転するように軸支され
る。また、中空円筒部(44)を持つキャリア(46)
をベアリング(48)により互いに自在に回転するよう
に入力軸の第2部分(12B)の外周に設け、キャリア
(46)は出力軸(50)と一体的に形成させる。
【0021】入力軸(12)を中心にして両キャリア
(40、46)が共に回転するようにするため、各々の
固定ピン(52AA、52BB)からなる複数の固定ピ
ン(52A、52B)を両キャリア(40、46)の間
に固定させる(図1参照)。互いに一体的に形成されな
がら大きさの相異なる各入力差動ギヤ(54A)と各後
進用差動ギヤ(58A)の間に一定間隔の凹部(62)
を形成し、複数の複合差動ギヤ(54と58、すなわち
140)がベアリング(56、60)により回転が自在
なるように固定ピン(52A)の外周に軸支され、その
配置は、入力差動ギヤ(54)はキャリア(46)付近
に、後進用差動ギヤ(58)はキャリア(40)付近に
配置される。
【0022】また、固定ピン(52B)の外周にはベア
リング(66B、66B’)により回転が自在なるよう
に各々の中速用差動ギヤ(64A)からなる複数の中速
用差動ギヤ(64)が軸支される。この時、中速用差動
ギヤ(64A)の両側の固定ピン(52BB)の外周に
ブシング(68、68’)を挿入すると中速用差動ギヤ
(64)の遊動を確実に防止することができる。
【0023】ここで、各固定ピン(52AA)の外周に
入力差動ギヤ(54A)と後進用差動ギヤ(58A)及
びベアリング(56、60)を各1組として計3組で構
成させ、同じく固定ピン(52BB)、中速用差動ギヤ
(64A)、ベアリング(66B、66B’)及びブシ
ング(68、68’)を各1組として計3組で構成させ
るようになしたが、このような個数が限定されないのは
もちろんである。
【0024】そして、各入力差動ギヤ(54A)の後半
部の内側は入力太陽ギヤ(14)に噛み合わさせ、その
後半部の外側は低速用リングギヤ(70)に噛み合わさ
せる。この低速用リングギヤ(70)は管軸ボス部(7
2)を持ち、この管軸ボス部(72)と中空円筒部(4
4)の間にベアリング(70)を挿入して低速用リング
ギヤ(70)が中空円筒部(44)に対して独立的に回
転できるようになっている。
【0025】各入力差動ギヤ(54A)の前半部は各中
速用差動ギヤ(64A)の後半部に噛み合わされ、各中
速用差動ギヤ(64A)の前半部の内側は中速用太陽ギ
ヤ(22)に噛み合わされる。あわせて、各後進用差動
ギヤ(58A)の内側は後進用太陽ギヤ(32)に噛み
合わされる。各段階別に変速を行うために、外部より制
動力をかけ与えるブレーキ手段が用いられる。まず、低
速状態で低速用リングギヤ(70)に制動力をかけるた
めに低速用リングギヤ(70)の管軸ボス部(72)の
外周に回転方向を拘束する一方向クラッチを使用した低
速用ブレーキ手段(80)を設ける。中速状態では中速
用太陽ギヤ(22)を調整するが、このために中速用調
整軸(20)の外周には、同様な一方向クラッチを使用
した中速用ブレーキ手段(82)が設けられる。後進の
ためには後進用太陽ギヤ(32)を調整するために後進
用調整軸(30)に後進用ブレーキ手段(84)が設け
られる。
【0026】このようなブレーキ手段を管軸ボス部や調
整軸の外周に設けると説明したが、制動力をかけて調整
することができる設置位置とか構造を相異にできるのは
勿論である。また、上述の低速、中速、後進用ブレーキ
手段は自動制御または手動形式において電気、電子、油
空圧等の制動装置を全て応用することができるが、ここ
ではより簡単なブレーキ制動方式のライニングを設置し
て、このライニングを圧縮することにより、低速時の低
速用リングギヤ(70)と中速時の中速用調整軸(2
0)および後進時の後進用調整軸(30)を制動させ与
える方式について説明したが、これに限定されるもので
はない。
【0027】そして、低速用ブレーキ手段(80)と中
速用ブレーキ手段(82)には変速時に制動力をかけた
後、再びその制動力を解除させる不便を減らすために一
方向にだけ動力を伝達させる通常的な一方向クラッチを
各々使用したが、これに限るものでもない。次に、高速
状態では入力軸(12)と中速用調整軸(20)を一体
的に回転させるが、このため連動手段(90)が用いら
れる。このような連動手段は入力軸(12)と中速用調
整軸(20)との間に回転差異を持たせるとか一体的に
回転させることもできるもので、公知の装置とか機構、
すなわち、電気、電子クラッチ、トルクコンバータ、流
体クラッチ、円板クラッチ等を応用することができ、こ
こでは、このような公知の装置に対する具体的な説明は
省略する。
【0028】このように構成された変速装置の動力伝達
過程と変速状態を中立、低速、中速、高速、および後進
状態に分類して次のように説明する。本発明の変速装置
は自動車及び産業機械等の駆動力を変速して出力させ与
えるどのようなメカニズムにも用いることができるが、
ここでは自動車の場合を例に挙げて説明する。
【0029】また、説明の都合上、図面の右側からみた
時、時計方向に回転する方向を入力軸の方向になし、こ
の入力軸の方向と同一の方向を各図では上向き矢印の方
向に定義して説明することにする。 1.中立状態(図3)
【0030】
【表1】
【0031】中立状態は機関の駆動力が出力軸(50)
に出力されなくて図3に示しているように空回転されて
いる状態である。すなわち、出力軸(50)に負荷がか
けられた状態で機関の駆動軸から回転力が入力されると
入力軸(12)が回転されながらこの軸に一体的に形成
された入力太陽ギヤ(14)が同一の方向Aに回転し、
入力太陽ギヤ(14)が回転することによって、これに
噛み合わされた各入力差動ギヤ(54A)とこの入力差
動ギヤと一体的に形成された後進用差動ギヤ(58A)
が各固定ピン(52AA)を中心に入力太陽ギヤ(1
4)の回転方向に反対の方向Bに回転する。また、入力
差動ギヤ(54)と噛み合わされた低速用リングギヤ
(70)は入力太陽ギヤ(14)の回転方向に反対の方
向Cに回転され、各入力差動ギヤ(54A)と噛み合わ
された各中速用差動ギヤ(64A)は各固定ピン(52
BB)を中心に入力太陽ギヤ(14)の回転方向と同一
の方向Dに回転される。方向Bに回転している後進用差
動ギヤ(58)に噛み合わされた後進用太陽ギヤ(3
2)は入力太陽ギヤ(14)と同一の方向Eに回転し、
方向Dに回転している中速用差動ギヤ(64)に噛み合
わされた中速用太陽ギヤ(22)は入力太陽ギヤ(1
4)と反対の方向Fに回転する。
【0032】このような中立状態では負荷により停止状
態である出力軸(50)と一体的に形成されたキャリア
(46)のために、全ての差動ギヤ等は自転だけするよ
うになり、入力された回転力は低速用リングギヤ(7
0)と中速用太陽ギヤ(22)を入力太陽ギヤと反対の
方向C,Fに空回転させ後進用太陽ギヤ(32)を入力
方向と同一の方向Eに空回転させるので出力軸(50)
に伝達されないようになる。 2.低速状態(図4)
【0033】
【表2】
【0034】低速状態は出力軸(50)の回転が除々に
増加する状態であって、上述の中立状態で低速用リング
ギヤ(70)の管軸ボス部(72)に設けた低速用ブレ
ーキ手段(80)により制動力P1をかけ与えると入力
軸と反対方向Cに回転していた低速用リングギヤ(7
0)の回転は減少されて停止することになり、あわせ
て、出力軸(50)の回転は低速用リングギヤ(70)
の回転減少および停止するのにしたがって、除々に増加
することになる。すなわち、低速用リングギヤ(70)
の回転が減少して停止するのにしたがって、入力差動ギ
ヤ(54)はこの自転が減少するとともに低速用リング
ギヤ(70)の内側周囲を回転、すなわち、公転するよ
うになりキャリア(40、46)を方向Gに回転させる
とともにキャリア(46)と一体的に形成された出力軸
(50)の回転を増加させる。
【0035】このような低速状態で各ギヤ等の回転方向
を見ると、入力差動ギヤ(54A)は固定ピン(52
A)を中心に入力太陽ギヤ(14)の方向Aと反対の方
向Bに回転し、キャリア(40、46)と出力軸(5
0)は入力太陽ギヤ(14)の方向と同一の方向Gに回
転する。そして、入力差動ギヤ(54A)は固定ピン
(52AA)を中心に方向Bに自転しながらキャリア
(40、46)とともに低速用リングギヤ(70)の内
側を方向Gに公転する。 3.中速状態(図5)
【0036】
【表3】
【0037】中速状態は出力軸(50)の回転を低速状
態よりも増加させようとする場合に変速される状態で、
中速用調整軸(20)に設けた中速用ブレーキ手段(8
2)によって制動力P2をかけ与えると入力軸と反対方
向Fに回転していた中速用調整軸(20)と一体的に形
成された中速用太陽ギヤ(22)の回転は減少されて停
止することになる。すなわち、中速用太陽ギヤ(22)
の回転が減少して停止するのにしたがって、中速用差動
ギヤ(64)はその自転が減少されながら中速用太陽ギ
ヤ(22)の周囲を公転するようになり、従ってキャリ
ア(40、46)の回転(G方向)を増加させることに
なり、キャリア(46)と一体的に形成された出力軸
(50)の回転も増加する。この際、出力軸の回転方向
は入力太陽ギヤ(14)と同一の方向である。
【0038】各ギヤ等の回転状態をみると、入力差動ギ
ヤ(54)に噛み合わされている低速用リングギヤ(7
0)と後進用差動ギヤ(58)に噛み合わされた後進用
太陽ギヤ(32)は全て入力太陽ギヤ(14)と同一の
回転方向H,Eに回転し、中速用差動ギヤ(64)の内
側に噛み合わされた中速用太陽ギヤ(22)の回転が減
少されて停止するまでにキャリア(40、46)の回転
力は一層増大することになる。 4.高速状態(図6)
【0039】
【表4】
【0040】高速状態は中速状態よりも一層加速させ与
えるために変速される状態で、連動手段(90)を用い
て入力軸(12)と中速用調整軸(20)を一体的に回
転させる。このような高速状態では入力軸(12)を通
じた回転力が2系統に分離され伝達されるが、まず、入
力軸(12)を通過して入力太陽ギヤ(14)を回転さ
せて、入力太陽ギヤ(14)と入力差動ギヤ(54)に
伝達される一つの系統と、中速用調整軸(20)を入力
軸(12)と一体的に回転させ、同時に中速用太陽ギヤ
(22)を回転させて、中速用太陽ギヤ(22)と中速
用差動ギヤ(64)に伝達されるもう一つの系統があ
る。
【0041】この2系統を通過した回転力はキャリア
(40、46)で合流して出力軸(50)を回転させる
ことになる。換言すると、入力太陽ギヤ(14)と中速
用太陽ギヤ(22)に入力される回転が同一回転、同一
方向であるため入力差動ギヤ(54)と中速用差動ギヤ
(64)を自転させずにキャリア(40、46)と出力
軸(50)を入力軸(12)と同一に回転させることに
なる。
【0042】このような状態では全てのギヤ等とキャリ
ア(40、46)は両太陽ギヤ(14、22)を中心と
して全体が一つの回転体をなして方向Iに回転する状態
になるものである。この際、入力、後進及び中速用差動
ギヤは自転しない状態でキャリア(40、46)ととも
に回転する。 5.後進状態(図7)
【0043】
【表5】
【0044】後進状態は出力軸(50)が入力太陽ギヤ
(14)の回転方向と反対の方向に回転する状態で、上
述の中立状態で後進用調整軸(30)に設けた後進用ブ
レーキ手段(84)によって制動力P3をかけ与えると
入力軸(12)の回転方向と同一の方向Eに空回転して
いる後進用太陽ギヤ(32)が停止しながら出力軸(5
0)が入力太陽ギヤ(14)の回転方向と反対方向へ回
転するとになる。
【0045】すなわち、後進用太陽ギヤ(32)の回転
が減少及び停止するのにしたがって、後進用差動ギヤ
(58)は後進用太陽ギヤ(32)の外側周囲を回転、
すなわち、公転することになり、キャリア(40、4
6)を方向Jに回転させることになりキャリア(46)
と一体的に形成された出力軸(50)が入力軸(12)
の方向と反対の方向に回転するようになる。
【0046】このような状態で各ギヤ等の回転方向をみ
ると、各入力差動ギヤ(54A)と後進用差動ギヤ(5
8A)は入力太陽ギヤ(14)の回転方向Aと反対の方
向Bへ回転し、キャリア(40、46)と一体的に形成
された出力軸(50)は入力軸の方向と反対の方向Jに
回転する。そして、入力及び中速用差動ギヤは各固定ピ
ン上で自転しながらキャリアとともに回転することにな
る。また、入力差動ギヤ(54)に噛み合わされた低速
用リングギヤ(70)は入力軸と反対方向に回転し、入
力差動ギヤに噛み合わされた中速用差動ギヤ(64)は
入力軸と同一の方向に回転し、中速用差動ギヤに噛み合
わされた中速用太陽ギヤ(22)は入力軸と反対方向に
回転する。
【0047】次に、本発明の第2の実施例に対して説明
する。本発明の第2の実施例である変速装置(100)
は、第1の実施例での低速用リングギヤ(70)、管軸
ボス部(72)、ベアリング(74)、低速用ブレーキ
手段(80)を取り除いた構成であり、他の部品等の構
成は第1の実施例と同一である。
【0048】図8を参考に簡略に説明し、第1の実施例
と同一の部品に対しては同一の符号を付与し、同一の構
成と作動に対する具体的な説明は省略する。そして、各
段階別に変速を行うために外部より制動力をかけ与える
ブレーキ手段が用いられることも第1の実施例と同一で
ある。中立状態は第1の実施例では入力差動ギヤ(5
4)の後半部の外側に噛み合わされた低速用リングギヤ
(70)が空回転したが、第2の実施例では低速用リン
グギヤ(70)を使用しないのでそのような状態がない
ということを除くと他の状態は全て同じである。
【0049】前進(低速及び中速)状態は機械的または
自動的であれ、低速用リングギヤ(70)を停止させる
作動の一つの段階を取り除いたもので、その代わりに低
速としての役割も遂行できるようにするため第1の実施
例での中速用ブレーキ手段(82)を利用することがで
きる。すなわち、中速用ブレーキ手段により制動力を中
速用調整軸(20)にかけ与え完全に停止させるとこれ
によって出力軸(50)も漸進的に中速まで駆動できる
ようにしたことである。そして、高速状態は連動手段
(90)を利用して入力軸(12)と中速用調整軸(2
0)を一体的に回転させる。このような連動手段(9
0)は入力軸(12)と中速用調整軸(20)の間に回
転差異を持たせるとか一体的に回転させることもできる
もので、たとえば流体クラッチ、トルクコンバータ、電
気・電子クラッチ等を応用したシステムである。
【0050】このように構成された本発明の変速装置の
第2の実施例の動力伝達過程と変速状態の原理も第1の
実施例に類似であり、次に簡略に説明する。 1.中立状態(図9)
【0051】
【表6】
【0052】中立状態は第1の実施例の中立状態での低
速用リングギヤ(70)が空回転される状態だけがな
く、他の作動と構成は同じく、機関の駆動力が出力軸
(50)に出力されずに、図9に示しているように空回
転されている状態である。すなわち、機関の動力が入力
されると入力軸(12)と入力太陽ギヤ(14)が方向
Aに回転し、入力太陽ギヤ(14)に噛み合わされた各
入力差動ギヤ(54A)とこれに一体的である各後進用
差動ギヤ(58A)が各固定ピン(52AA)を中心に
入力軸の回転と反対の方向Bに回転する。また、入力差
動ギヤ(54A)に噛み合わされた中速用差動ギヤ(6
4A)は固定ピン(52BB)を中心に入力軸の回転方
向と同一の方向Dに回転される。方向Bに回転している
後進用差動ギヤ(58)に噛み合わされた後進用太陽ギ
ヤ(32)は入力太陽ギヤ(14)と同一の方向Eに回
転するようになり、方向Dに回転している中速用差動ギ
ヤ(64)に噛み合わされた中速用太陽ギヤ(22)は
入力太陽ギヤ(14)と反対の方向Fに回転する。
【0053】このような状態では負荷により停止状態で
あるキャリア(46)のために、全ての差動ギヤ等は自
転だけをするようになり、入力された回転力は中速用太
陽ギヤ(22)を入力太陽ギヤ(14)と反対の方向F
に空回転させ、後進用太陽ギヤ(32)は入力軸と同一
の方向Eに空回転だけさせるので出力軸(50)に伝達
されなくなる。 2.前進(低速及び中速)状態(図10)
【0054】
【表7】
【0055】第1の実施例の図5の中速状態に類似であ
るので簡略に説明する。中速用調整軸(20)に設けた
中速用ブレーキ手段(82)によって制動力P’をかけ
与えると中立状態で入力軸(12)と反対方向Fに回転
していた中速用調整軸(20)、すなわち、中速用太陽
ギヤ(22)の回転は減少されて停止することになる。
このような状態で出力軸(50)の回転は中速用太陽ギ
ヤ(22)の回転が減少することに比例して漸進的に中
速まで回転が増加することになる。 3.高速状態(図11)
【0056】
【表8】
【0057】第1の実施例の図6の高速状態に類似であ
るので説明は省略する。 4.後進状態(図12)
【0058】
【表9】
【0059】第1の実施例の図7の後進状態に類似であ
るので説明は省略する。次に、本発明の第3の実施例に
対して説明する。本発明の第3の実施例である変速装置
(300)は第1の実施例での中速駆動のための中速用
調整軸(20)、中速用太陽ギヤ(22)、中速用ブレ
ーキ手段(82)、中速用太陽ギヤに噛み合わされる中
速用差動ギヤ(64)及び固定ピン(52B)を取り除
いた構成である。
【0060】本発明の第3の実施例の変速装置(30
0)には図13及び図14に示されているように、機関
の駆動軸から駆動力が入力される入力軸(311)が設
けられ、この入力軸(311)は第1部分(311A)
と第2部分(311B)に区分して、その間に入力太陽
ギヤ(313)を入力軸(311)と一体的に形成させ
る。
【0061】入力軸(311)の第1部分(311A)
の外周には所定長さの中空の後進用調整軸(315)が
入力軸(311)と同軸的に軸支され、この後進用調整
軸(315)の一端部(315A)には後進用太陽ギヤ
(314)が一体的に形成される。そして、後進用調整
軸(315)と入力軸(311)の回転が互いに自在な
るようにベアリング(315B、315B’)が設けら
れる。
【0062】後進用太陽ギヤ(314)付近の後進用調
整軸(315)の外周には円板形キャリア(320)が
ベアリング(320B)によって自在に回転できるよう
に同軸的に軸支される。また、中空円筒部(322)を
もつキャリア(323)がベアリング(323B)によ
り自在に回転できるように入力軸の第2部分(311
B)の外周に軸支される。そして、キャリア(323)
は出力軸(322)と一体的に形成される。
【0063】入力軸(311)を中心にして両キャリア
(320、323)が共に回転できるようにするため、
各々の固定ピン(325A)からなる複数の固定ピン
(325)が両キャリア(40)(320、323)の
間に固定される(図13参照)。そして、互いに一体的
に形成されながら大きさの異なる各入力遊星ギヤ(32
6A)と各後進用遊星ギヤ(327A)の各複合遊星ギ
ヤからなる複数の複合遊星ギヤ(326と327、すな
わち340)がベアリング(326B、327B’)に
より回転自在なるように固定ピン(325)の外周に軸
支され、その配置は入力遊星ギヤ(326)はキャリア
(323)付近に、後進用遊星ギヤ(327)はキャリ
ア(320)付近に配置される。
【0064】また、入力遊星ギヤと後進用遊星ギアは他
の方法により組立てることができ、すなわち、この両遊
星ギヤを固定ピンと一体的に形成し、固定ピンの両端に
ベアリングを挿入して両キャリアに対して回転可能に結
合することも可能である。ここで、固定ピン(325
A)、入力遊星ギヤ(326A)と後進用遊星ギヤ(3
27A)及びベアリング(326B、327B)を各1
組として回転体の安定性のために計3組で構成させるよ
うにしたが、このような個数は限定されるものではな
い。
【0065】そして、各入力遊星ギヤ(326A)の内
側は入力太陽ギア(313)に噛み合わさせ、その外側
は低速用リングギヤ(331)に噛み合わさせる。低速
用リングギヤ(331)には管軸ボス部(332)を形
成させ、管軸ボス部(332)と中空円筒部(322)
の間にベアリング(331B)を挿入して低速用リング
ギヤ(331)が中空円筒部(322)に対して独立的
に回転するようになっている。あわせて、各後進用遊星
ギヤ(327A)の内側は後進用太陽ギア(314)に
噛み合わさせる。
【0066】各段階別に変速を行うために、外部より制
動力をかけ与えるブレーキ手段が用いられるが、まず、
前進低速のためには低速用リングギヤ(331)に制動
力をかけるために管軸ボス部(332)に低速用ブレー
キ手段(333)を設け、後進のためには後進用太陽ギ
ヤ(314)を調整するために形成された後進用調整軸
(315)の外周に後進用ブレーキ手段(334)を設
ける。
【0067】そして、前進低速状態から出力軸の速度を
引続き増加させる場合には、入力軸(311)と後進用
調整軸(315)の間に回転差異を持たせるとか一体的
に回転させることができる連動手段(335)を使用
し、そして、高速状態ではこの連動手段(335)によ
り入力軸(311)と後進用調整軸(315)が一体的
に回転される。
【0068】このように構成された本発明の変速装置の
第3の実施例の動力伝達過程と変速状態の原理も第1の
実施例に類似であるので、以下に簡略に説明する。 1.中立状態(第15図)
【0069】
【表10】
【0070】この中立状態は機関の駆動力が出力軸(3
21)に出力されなくて図15に示しているように空回
転されている状態であって、第1の実施例の中立状態で
中速用差動ギヤ(64)及び中速用調整軸(22)の作
動だけがないのみで他の作動と構成は同じである。すな
わち、出力軸(321)に負荷がかけられた状態で機関
の駆動軸から回転力が入力されると入力軸(311)と
入力太陽ギア(313)が方向A’に回転し、入力太陽
ギア(313)に噛み合わされた各入力遊星ギヤ(32
6A)とこれと一体的に形成された後進用遊星ギヤ(3
27A)が各固定ピン(325A)を中心に入力太陽ギ
ア(313)の回転方向と反対の方向B’に回転する。
すなわち、負荷がかけられた出力軸(321)と一体的
に形成されたキャリア(323)のための入力遊星ギヤ
(326)と後進用遊星ギヤ(327)は固定ピン(3
25)を中心に自転だけをすることになる。入力遊星ギ
ヤ(326)に噛み合わされた低速用リングギア(33
1)は入力太陽ギア(313)の回転に反対の方向C’
に回転し、後進用遊星ギヤ(327)に噛み合わされた
後進用太陽ギア(314)及び、これに一体的である後
進用調整軸(315)は方向D’に回転することにな
る。
【0071】このように入力軸(311)に入力された
回転力が両系統の方向C’、D’に空回転されるので、
回転力は出力軸(321)に伝達されず空回転により消
散する中立状態になる。 2.前進低速状態(第16図)
【0072】
【表11】
【0073】この状態は第1の実施例の図4の低速状態
に類似である。上述の中立状態で低速用リングギア(3
31)の管軸ボス部(332)に設けた低速用ブレーキ
手段(333)により制動力P1’をかけ与えると入力
軸と反対方向C’に回転していた低速用リングギア(3
31)の回転は減少されて停止することになり、併せ
て、出力軸(321)の回転は低速用リングギア(33
1)の回転減少及び停止するのにしたがって、徐々に増
加することになる。すなわち、入力軸(311)と入力
太陽ギア(313)を通過した回転力は入力遊星ギヤ
(326)を方向B’に回転させ、この時入力遊星ギヤ
(326)は自転と同時に制動力P1’によりその回転
が減少して停止される低速用リングギア(331)の内
側周囲を回転、すなわち、公転するようになりキャリア
(320、323)を方向E’に回転させることになり
キャリア(323)と一体的に形成された出力軸(32
1)を回転させる。
【0074】このような前進低速状態で各ギヤ等の回転
方向を見ると、入力遊星ギヤ(326A)は固定ピン
(325A)に関して入力太陽ギア(313)の方向
A’に反対の方向B’に回転し、キャリア(320、3
23)と出力軸(321)は入力太陽ギア(313)の
方向と同一の方向E’に回転する。そして、入力遊星ギ
ア(326A)は固定ピン(325A)を中心に方向
B’に自転しながらキャリア(320、323)ととも
に低速用リングギア(331)の内側を方向E’に公転
する。
【0075】そして、出力軸の速度を引続き増加させる
場合には、入力軸(311)と後進用調整軸(315)
の間に回転差異を与える連動手段(335)を使用す
る。この時、出力軸(321)の回転は後進用調整軸
(315)が入力軸(311)の方向に回転する速度に
比例して増加する。 3.高速状態(第17図)
【0076】
【表12】
【0077】この状態は第1の実施例の高速状態に類似
である。低速用リングギア(331)にかけられた制動
力P1’が解除された状態で連動手段(335)を用い
て入力軸(311)と後進用調整軸(315)を一体的
に回転させる。このような高速状態では入力軸(31
1)を通じた回転力が2系統に分離され伝達するが、ま
ず、入力軸(311)を通過して入力太陽ギア(31
3)を回転させて入力遊星ギヤ(326)に伝達される
系統と、後進用調整軸(315)を入力軸(311)と
一体的に回転させ、同時に後進用太陽ギア(314)を
回転させて後進用遊星ギヤ(327)に伝達される系統
がある。
【0078】この2系統を通過した回転力はキャリア
(320、323)で合流して出力軸(321)を回転
させることになる。換言すると、入力太陽ギア(31
3)と後進用太陽ギア(314)に入力される回転が同
一回転、同一方向であるため入力遊星ギヤ(326)と
後進用遊星ギヤ(327)を自転させずにキャリア(3
20、323)と出力軸(321)を入力軸(311)
と同一に回転させることになる。このような状態では全
てのギヤ等とキャリア(320、323)は両太陽ギヤ
(313、314)を中心として全体が一つの回転体を
なして方向G’に回転する状態になるものである。
【0079】4.後進状態(第18図)
【0080】
【表13】
【0081】この状態は第1の実施例の図7の後進状態
に類似である。上述の中立状態で後進用調整軸(31
5)に設けた後進用ブレーキ手段(334)によって制
動力P2’をかけ与えると後進用調整軸(315)と後
進用太陽ギア(314)が停止され、それによって、出
力軸(321)が入力太陽ギア(13)の回転と反対方
向へ回転することになる。
【0082】すなわち、入力軸(311)と入力太陽ギ
ア(313)を通過した回転力は各入力遊星ギヤ(32
6A)と後進用遊星ギヤ(327A)を方向B’に回転
させ、後進用遊星ギヤ(327)は制動力P2’によっ
てその回転が減少して停止される後進用太陽ギア(31
4)の周囲を自転と公転を併行してキャリア(320、
323)を方向H’に回転させることになり、キャリア
(323)と一体的に形成された出力軸(321)が入
力軸(311)の方向と反対の方向に回転するようにな
る。この時入力遊星ギヤ(326)に噛み合わされた低
速用リングギア(331)は出力軸(321)と同じ方
向に回転する。
【0083】一方、本発明で使用されるギヤ用の歯数を
目的によって適切に調整すると、そ
【0084】れによる必要な出力軸の回転数を得ること
ができる。参考までに、表14は第1の実施例での各ギ
ヤの歯数を例に挙げた場合で、表15はそれによる出力
軸の回転数(入力軸の1回転に対する)を示したもの
で、同じく表16は第2の実施例での各ギヤの歯数を例
に挙げた場合で、表17はそれによる出力軸の回転数
(入力軸1回転に対する)を示したもので、表18と表
19は第3の実施例での各ギヤの歯数とそれによる出力
軸の回転数を例に挙げた場合を示したものである。
【0085】
【表14】
【0086】
【表15】
【0087】
【表16】
【0088】
【表17】
【0089】
【表18】
【0090】
【表19】
【0091】そして、本発明の変速装置は本実施例だけ
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を基にした全
ての車輛と産業機械で駆動力を出力軸に変換して出力さ
せ得る装置に応用することができる。また、本発明の実
施例でブレーキ手段により制動力をかけ与える方式とし
ては簡単なブレーキライニング制動方式を用いている
が、このような手段はその構成及び実施方法と位置等が
種々な方法で変形できるのは勿論、装置としては油、空
圧、電気、電子等の自動制動のための種々な回路構成が
可能であり、これもまた、本発明の範囲を限定すること
ではない。
【0092】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる請求項1
に記載の変速装置の構成によれば、機関の動力を入力軸
を通じて出力軸に変速して出力させる時、動力を遮断さ
せるクラッチ装置を設ける必要がなく、また、ギヤの着
脱、切り替えなしにギヤが全て連結された状態で変速比
を調整して円滑な速度調整が可能で、特に、後進駆動も
可能で、簡単な構造であるので、その操作が非常に簡単
で、設置空間と生産費用を最少化するこができ、衝撃な
しに最も円滑に変速できる長所がある。
【0093】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、変速時に制動力をかけた
後、後進する場合において、その制動力を解除しなくて
もよくなるため、より簡単に、より円滑に変速すること
ができる。請求項3、請求項4に記載の発明によれば、
請求項1に記載の発明の効果に加えて、各々歯数を相異
ならせることで出力軸へ伝達される回転速度差の設定の
幅を広げることができる。
【0094】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、凹部の幅を増減すること
により、噛合する太陽ギヤを変えることができるので、
これにより出力軸へ伝達される回転速度差の設定の幅を
広げることができる。請求項6に記載の発明によれば、
請求項1に記載の発明の効果に加えて、各固定ピンの外
周にブシングを挿入することにより、各差動ギヤの軸方
向遊動を防止することができる。
【0095】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、更に簡略化することがで
きる。請求項8に記載の発明によれば、請求項7に記載
の発明の効果に加えて、連動手段により、入力軸と中速
用調整軸とを一体的に、あるいは回転差を持たせて回転
させることができるため、出力軸へ伝達される回転速度
差の設定の幅を広げることができる。
【0096】請求項9、請求項10に記載の発明によれ
ば、請求項7に記載の発明の効果に加えて、各々歯数を
相異ならせることで出力軸へ伝達される回転速度差の設
定の幅を広げることができる。請求項11に記載の発明
によれば、請求項7に記載の発明の効果に加えて、凹部
の幅を増減することにより、噛合する太陽ギヤを変える
ことができるので、これにより出力軸へ伝達される回転
速度差の設定の幅を広げることができる。
【0097】請求項12に記載の発明によれば、請求項
7に記載の発明の効果に加えて、各固定ピンの外周にブ
シングを挿入することにより、各差動ギヤの軸方向遊動
を防止することができる。請求項13に記載の発明によ
れば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、更に構成
を簡略化できる。
【0098】請求項14に記載の構成によれば、請求項
13に記載の発明の効果に加えて、出力軸へ伝達される
回転速度差の設定の幅を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例にかかる変速装置の一部切欠斜
視図。
【図2】 第1の実施例にかかる変速装置の組立て断面
図。
【図3】 第1の実施例にかかる変速装置が中立状態で
空回転されている状態を示す断面図。
【図4】 第1の実施例にかかる変速装置により入力が
低速で出力軸に伝達される状態を示す断面図。
【図5】 第1の実施例にかかる変速装置により入力が
中速で出力軸に伝達される状態を示す断面図。
【図6】 第1の実施例にかかる変速装置により入力が
高速で出力軸に伝達される状態を示す断面図。
【図7】 第1の実施例にかかる変速装置により出力軸
が入力軸と反対方向に回転する後進状態を示す断面図。
【図8】 第2の実施例にかかる変速装置の組立て断面
図。
【図9】 第2の実施例にかかる変速装置の中立状態を
示す断面図。
【図10】 第2の実施例にかかる変速装置の前進状態
を示す断面図。
【図11】 第2の実施例にかかる変速装置の高速状態
を示す断面図。
【図12】 第2の実施例にかかる変速装置の後進状態
を示す断面図。
【図13】 第3の実施例にかかる変速装置の一部切欠
斜視図。
【図14】 第3の実施例にかかる変速装置の組立て断
面図。
【図15】 第3の実施例にかかる変速装置の中立状態
を示す断面図。
【図16】 第3の実施例にかかる変速装置の前進状態
を示す断面図。
【図17】 第3の実施例にかかる変速装置の高速状態
を示す断面図。
【図18】 第3の実施例にかかる変速装置の後進状態
を示す断面図。
【符号の説明】
10、100、300 変速装置 12、311 入力軸 14、313 入力太陽ギア 20 中速用調整軸 22 中速用太陽ギア 30、315 後進用調整軸 32、314 後進用太陽ギア 40、320 キャリア 44、322 中空円筒部 46、323 キャリア 50、321 出力軸 52A、52B 固定ピン 54 入力差動ギア 58 後進用差動ギア 62 凹部 64 中速用差動ギア 68、68’ ブシング 70、331 低速用リングギア 72、332 管軸ボス部 80、333 低速用ブレーキ手段 82 中速用ブレーキ手段 84、334 後進用ブレーキ手段 90、335 運動手段 325 固定ピン 326 入力遊星ギヤ 327 後進用遊星ギヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳 玩 茂 大韓民国仁川直轄市北区清川2洞174番地 35号 (56)参考文献 特開 昭63−145179(JP,A) 実公 昭48−28622(JP,Y2) 実公 平1−34542(JP,Y2)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略円筒形状の第1部分(12A)と第2部
    分(12B)とを両端部に有し、入力駆動力を受ける入
    力軸(12)と、前記 入力軸(12)の第1部分(12A)と第2部分
    (12B)との間に入力軸(12)と一体的に形成され
    た入力太陽ギヤ(14)と、前記入力太陽ギヤ(14)に近い 一端部(20A)に中
    速用太陽ギヤ(22)が一体的に形成され、入力太陽ギ
    ヤ(14)に対して所要の距離で離隔され、入力軸(1
    2)に対して独立的に回転できるように第1部分(1
    2A)の外周に同軸的に軸支された中空の中速用調整軸
    (20)と、前記入力太陽ギヤ(14)に近い 一端部(30A)に後
    進用太陽ギヤ(32)が一体的に形成され、中速用調整
    軸(20)対して独立的に回転できるように中速用調
    整軸(20)の外周に同軸的に軸支された中空の後進用
    調整軸(30)と、 後進用調整軸(30)に対して独立的に回転できるよう
    後進用太陽ギヤ(32)付近の後進用調整軸(3
    0)の外周に同軸的に軸支されたキャリア(40)と、 中空円筒部(44)を有し、当該中空円筒部(44)を
    介して、入力軸の第2部分(12B)に対して独立的に
    回転できるように第2部分(12B)の外周に同軸的
    に軸支されたキャリア(46)と、 各キャリア(40、46)を互いに連結し、一体的に回
    転させるため、入力軸(12)の周りに入力軸(12)
    と略並行に複数本配設され、その両端部が各キャリア
    (40、46)間に固定された複数の固定ピン(52
    A、52B)と、 固定ピン(52A)の外周に回転可能に軸支され、その
    後半部の内側は入力太陽ギヤ(14)に噛み合わされた
    複数の入力差動ギヤ(54)と、 入力差動ギヤ(54)と一体的に形成され、固定ピン
    (52)の外周に回転可能に軸支され、その内側は後進
    用太陽ギヤ(32)と噛み合う複数の後進用差動ギヤ
    (58)と、 固定ピン(52B)の外周に回転可能に設けられ、その
    後半部は入力差動ギヤ(54)の前半部と噛み合い、そ
    の前半部の内側は中速用太陽ギヤ(22)と噛み合う複
    数の中速用差動ギヤ(64)と、 キャリア(46)の中空円筒部(44)と同軸的に一体
    的に形成された出力軸(50)と、 キャリア(46)の中空円筒部(44)の外周に回転可
    能に同軸的に軸支され、入力差動ギヤ(54)の後半部
    の外側と噛み合う低速用リングギヤ(70)と、 低速駆動のため低速用リングギヤ(70)に制動力をか
    ける低速用ブレーキ手段(80)と、 中速駆動のため中速用調整軸(20)に制動力をかける
    中速用ブレーキ手段(82)と、 高速駆動のため入力軸(12)と中速用調整軸(20)
    を一体的に回転させる連動手段(90)と、 後進駆動のため後進用調整軸(30)に制動力をかける
    後進用ブレーキ手段(84)と、 を含んで構成されることを特徴とする変速装置。
  2. 【請求項2】 各ブレーキ手段(80、82)が、一方
    向クラッチを有することを特徴とする請求項1に記載の
    変速装置。
  3. 【請求項3】 各入力差動ギヤ(54A)と後進用差動
    ギヤ(58A)は、一体的に形成されながら互いに歯数
    が異なることを特徴とする請求項1に記載の変速装置。
  4. 【請求項4】 各中速用差動ギヤ(64A)が、その前
    半部と後半部において歯数が相異なることを特徴とする
    請求項1に記載の変速装置。
  5. 【請求項5】 各入力差動ギヤ(54A)と後進用差動
    ギヤ(58A)との間には、凹部(62)が形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の変速装置。
  6. 【請求項6】 各中速用差動ギヤ(64A)の遊動の防
    止のため、各固定ピン(52BB)の外周にブシング
    (68、68’)を備えることを特徴とする請求項1に
    記載の変速装置。
  7. 【請求項7】略円筒形状の第1部分(12A)と第2部
    分(12B)とを両端部に有し、入力駆動力を受ける入
    力軸(12)と、前記 入力軸(12)の第1部分(12A)と第2部分
    (12B)との間に入力軸(12)と一体的に形成され
    た入力太陽ギヤ(14)と、前記入力太陽ギヤ(14)に近い 一端部(20A)に中
    速用太陽ギヤ(22)が一体的に形成され、入力太陽ギ
    ヤ(14)に対して所要の距離で離隔され、入力軸(1
    2)に対して独立的に回転できるように第1部分(1
    2A)の外周に同軸的に軸支された中空の中速用調整軸
    (20)と、前記入力太陽ギヤ(14)に近い 一端部(30A)に後
    進用太陽ギヤ(32)が一体的に形成され、中速用調整
    軸(20)に対して独立的に回転できるように中速用
    調整軸(20)の外周に同軸的に軸支された中空の後進
    用調整軸(30)と、 後進用調整軸(30)に対して独立的に回転できるよう
    後進用太陽ギヤ(32)付近の後進用調整軸(3
    0)の外周に同軸的に軸支されたキャリア(40)と、 中空円筒部(44)を有し、当該中空円筒部(44)を
    介して、入力軸の第2部分(12B)に対して独立的に
    回転できるように第2部分(12B)の外周に同軸的
    に軸支されたキャリア(4)と、 各キャリア(40、46)を互いに連結し、一体的に回
    転させるため、入力軸(12)の周りに入力軸(12)
    と略並行に複数本配設され、その両端部が各キャリア
    (40、46)間に固定された複数の固定ピン(52
    A、52B)と、 固定ピン(52A、52B)の外周に回転可能に設けら
    れ、その後半部の内側は入力太陽ギヤ(14)に噛み合
    わされた複数の入力差動ギヤ(54)と、 入力差動ギヤ(54)と一体的に形成され、固定ピン
    (52)の外周に回転可能に設けられ、その内側は後進
    用太陽ギヤ(32)と噛み合う複数の後進用差動ギヤ
    (58)と、 固定ピン(52B)の外周に回転可能に設けられ、その
    後半部は入力差動ギヤ(54)の前半部と噛み合い、そ
    の前半部の内側は中速用太陽ギヤ(22)と噛み合う複
    数の中速用差動ギヤ(64)と、 キャリア(46)の中空円筒部(44)と同軸的に一体
    的に形成された出力軸(50)と、 前進低・中速駆動のため中速用調整軸(20)に制動力
    をかける中速用ブレーキ手段(82)と、 高速駆動のため入力軸(12)と中速用調整軸(20)
    を一体的に回転させる連動手段(90)と、 後進駆動のため後進用調整軸(30)に制動力をかける
    後進用ブレーキ手段(84)と、 を含んで構成されることを特徴とする変速装置。
  8. 【請求項8】 上記連動手段(90)は、流体クラッ
    チ、トルクコンバータ、電気・電子クラッチを応用した
    システムであることを特徴とする請求項7に記載の変速
    装置。
  9. 【請求項9】 各入力差動ギヤ(54A)と後進用差動
    ギヤ(58A)は、一体的に形成されながら互いに歯数
    が異なることを特徴とする請求項7に記載の変速装置。
  10. 【請求項10】 各中速用差動ギヤ(64A)が、その
    前半部と後半部において歯数が相異なることを特徴とす
    る請求項7に記載の変速装置。
  11. 【請求項11】 各入力差動ギヤ(54A)と後進用差
    動ギヤ(58A)との間に、凹部(62)が形成される
    ことを特徴とする請求項7に記載の変速装置。
  12. 【請求項12】 各中速用差動ギヤ(64A)の遊動の
    防止のため、各固定ピン(52BB)の外周にブシング
    (68、68’)を備えることを特徴とする請求項7に
    記載の変速装置。
  13. 【請求項13】略円筒形状の第1部分(311A)と第
    2部分(311B)とを両端部に有し、入力駆動力を受
    ける入力軸(311)と、前記 入力軸(311)の第1部分(311A)と第2部
    分(311B)との間に入力軸(311)と一体的に形
    成された入力太陽ギヤ(311)と、前記入力太陽ギヤ(311)に近い 一端部(315A)
    に後進用太陽ギヤ(314)が一体的に形成され、入力
    軸(311)に対して独立的に回転できるように第1
    部分(311A)の外周に同軸的に軸支された中空の後
    進用調整軸(315)と、 後進用調整軸(315)に対して独立的に回転できるよ
    うに後進用太陽ギヤ(314)付近の後進用調整軸
    (315)の外周に同軸的に軸支されたキャリア(32
    0)と、 中空円筒部(322)を有し、当該中空円筒部(32
    2)を介して、入力軸(311)の第2部分(311
    B)に対して独立的に回転できるように第2部分(3
    11B)の外周に同軸的に軸支されたキャリア(32
    3)と、 各キャリア(320、323)を互いに連結し、一体的
    に回転させるため、入力軸(311)の周りに入力軸
    (311)と略並行に複数本配設され、その両端部が
    キャリア(320、323)間に固定された複数の固定
    ピン(325)と、 固定ピン(325)の外周に回転可能に軸支され、その
    内側は入力太陽ギヤ(313)に噛み合わされた複数の
    入力遊星ギヤ(326)と、 入力遊星ギヤ(326)と一体的に形成され、固定ピン
    (325)の外周に回転可能に設けられ、その内側は後
    進用太陽ギヤ(314)と噛み合う複数の後進用遊星ギ
    ヤ(327)と、 キャリア(323)の中空円筒部(322)の外周に回
    転可能に同軸的に軸支され、入力遊星ギヤ(326)の
    外側と噛み合う低速用リングギヤ(331)と、 キャリア(323)の中空円筒部(322)と同軸的に
    一体的に形成された出力軸(321)と、 前進低速駆動のため低速用リングギヤ(331)に制動
    力をかける低速用ブレーキ手段(333)と、中速 駆動のため入力軸(311)と後進用調整軸(31
    5)間に回転差異を持たせることが可能で、なおかつ高
    速駆動のため入力軸(311)と後進用調整軸(31
    5)とを一体的に回転連結させ得る連動手段(335)
    と、 後進駆動のため後進用調整軸(315)に制動力をかけ
    る後進用ブレーキ手段(334)と、 を含んで構成されることを特徴とする変速装置。
  14. 【請求項14】各入力遊星ギヤ(326A)の歯数は、
    各後進用遊星ギヤ(327A)の歯数より多いことを特
    徴とする請求項13に記載の変速装置。
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