JPH04272553A - 摩擦無段変速機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、各種作業車として好
適に利用される摩擦無段変速機に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般的に作業車は、その伝動系にエンジ
ンの回転数を一次減速する減速機構と、走行変速を可能
とする無段変速機と、出力トルクを得るための歯車減速
機とを経て車軸を介して後輪に伝達される方式が採用さ
れている。又、前述の無段変速機として、停止（零回転
）から所望の回転数まで連続的に得られる特公昭５７−
１３２２１号公報記載の摩擦無段変速機が使用されてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記の作業車は、エン
ジン、一次減速する減速機構、機械式無段変速機及び最
終の歯車減速機が直列に配置されている為に、伝動系の
スペースが大きく占められている。

【０００４】従ってスペースの制約により小形化するこ
とが難しいと共に、伝達される動力もエンジンから最終
の減速機に至るまで全動力を直接に受けている。

【０００５】本発明は、上記の問題点を解決するために
、一次減速に相当する減速機構と無段変速機とを一体化
し、かつ伝達動力を減速機と変速機とで分担させること
により小形化及び軽量化が要求される作業車に適した摩
擦無段変速機を提供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、非回転の状態
に保たれる変速リングに内接して摩擦係合させられる円
錐面と、入力軸上の小径伝動車に摩擦係合させられる環
状の伝動面と、大径伝動車に摩擦係合させられる平坦な
伝動面とをもつ複数の円錐形転子が伝動系上に設けられ
て、大系伝動車の回転がカム形式の圧接力発生装置を介
して出力軸に伝達され、変速リングに対する円錐形転子
の有効半径を変えるごとく変速リングを軸線方向に移動
することにより変速が行われる形式のものにおいて、入
力軸上の太陽歯車と、小径伝動車に一体化して回転させ
られる内歯歯車と、この内歯歯車と前記太陽歯車との間
に介在させられた遊星歯車と、該遊星歯車のキャリアと
より成る差動歯車装置を構成し、該差動歯車装置のキャ
リアに出力軸の一端を係合してなることを特徴とする。

【０００７】

【作用】上述の如く構成したことにより、摩擦無段変速
機の入力軸に回転力が伝達された際には、入力軸からの
回転力が差動歯車機構に伝達され、この差動歯車機構か
らの回転力の一方は出力軸に伝達されると共に、回転力
の他方は無段変速機機構を介して出力軸に伝達され、回
転力を分流せしめ小容量の無段変速機で大きなトルクを
伝達することができると共に無段変速機の入力軸の高速
回転を行うことができる。

【０００８】

【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
に説明する。

【０００９】第１〜２図はこの発明の実施例を示すもの
である。第２図において、２は摩擦無段変速機である。

【００１０】この摩擦無段変速機２は、第１、２図に示
す如く、遊星式の差動歯車機構４と無段変速機構６とを
有し、これら機構４、６の組合せにより正回転、停止の
全範囲における任意の変速比を無段階に操作する。

【００１１】つまり、前記摩擦無段変速機２に、同一の
中心軸線を有する入力軸８と出力軸１０とが設けられ、
入力軸８の外周に前記差動歯車機構４を設けるとともに
、出力軸１０の外周には無段変速機構６を設ける。

【００１２】詳述すれば、前記入力軸８及び出力軸１０
の外周にラジアルベアリング１２−１、１２−２を介し
てケース１４を設けるとともに、このケース１４内にお
いて入力軸８の出力側端部の外周に太陽歯車１６を介し
て複数個の遊星歯車１８を設け、遊星歯車１８には内歯
歯車２０を介して前記無段変速機構６の小径伝動車２２
に一体化されている。このとき、遊星歯車１８のキャリ
ア１８ａを前記出力軸１０の一端に係合されている。

【００１３】また、小径伝動車２２の外周に複数個、例
えば３あるいは５個の円錐形転子２８の環状面２８ａを
摩擦係合させると共に、この円錐形転子２８を軸支する
コーンリテーナ３０を設けるとともに、円錐形転子２８
の外周に円形枠材である変速リング３２を内接すべく設
ける。前記円錐形転子２８の円錐の母線の一本を入力軸
８に対して略平行に配設するとともに、各円錐形転子２
８を互いに入力軸８を中心として円周等間隔に配設され
ている。

【００１４】前記円錐形転子２８の円錐面の裏面に設け
られた略平坦な面２８ｂに大径伝動車３４を接触させて
設け、この大径伝動車３４をスラストカム３６ａ、３６
ｂ、スラストボール３８、スラストカムリターンスプリ
ング４０からなるカムの圧接力発生装置を前記出力軸１
０外周に設ける。

【００１５】前記入　　前記入・出力軸８、１０とケー
ス１４間にオイルシール４２が設けられている。

【００１６】また、前記入力軸８の内周にニードルベア
リング４６を介して出力軸１０の入力側端部を軸着する
。

【００１７】そして、前記差動歯車機構４を太陽歯車１
６と遊星歯車１８と内歯歯車２０とにより構成するとと
もに、無段変速機構６を小径伝動車２２と円錐形転子２
８とコーンリテーナ３０と変速リング３２と大径伝動車
３４とにより構成する。

【００１８】また、前記無段変速機構６の変速リング３
２を入力軸８の軸方向にスライド移動可能に支持し、且
つ回転方向を拘束する機構（図示せず）が設けられてい
る。

【００１９】前記カム形式の圧接力発生装置は出力軸に
係る負荷トルクに略比例した圧接力を円錐形転子２８の
接触部位に付与する働きを有し、トルクの伝達を確実に
している。

【００２０】次に作用について説明する。

【００２１】前記摩擦無段変速機２の入力軸８に回転力
が伝達された際には、入力軸８からの回転力が差動歯車
機構４に伝達され、この差動歯車機構４からの回転力の
一方は出力軸１０に伝達されるとともに、回転力の他方
は無段変速機構６を介して出力軸１０に伝達される。

【００２２】つまり、前記入力軸８に伝達された回転力
は、入力軸８の出力側端部外周に設けた太陽歯車１６に
より遊星歯車１８に伝達され、回転力の一方が遊星歯車
１８のキャリア１８ａを介して前記出力軸１０に伝達さ
れる。

【００２３】また、回転力の他方は、遊星歯車１８から
内歯歯車２０を介して小径伝動車２２に伝達され、この
小径伝動車２２から円錐形転子２８を介して大径伝動車
３４に伝達される。そして、大径伝動車３４からの回転
力は、スラストカム３６ａ、３６ｂ、スラストボール３
８、スラストカムリターンスプリング４０を夫々介して
前記出力軸１０に伝達される。

【００２４】これにより、前記摩擦無段変速機２の入力
軸８に回転力が伝達された際に、回転力の一方を差動歯
車機構４を介して出力軸１０に伝達させるとともに、回
転力の他方を差動歯車機構４、無段変速機構６を夫々介
して出力軸に伝達させ、回転力を分流せしめ小容量の無
段変速機でもって大きなトルクを伝達することができる
。

【００２５】また、前記無段変速機構６への入力回転数
が前段の差動歯車機構４によって減速されることにより
、入力軸８の高速回転を可能とすることができる。

【００２６】なお、この発明は上述実施例に限定される
ものではなく、種々の応用改変が可能である。

【００２７】例えば、この発明の実施例においては、摩
擦無段変速機として説明したが、摩擦無段変速機能を有
するものであればよく、ベルト式や液圧式、トルクコン
バータあるいはその他の無段変速機を使用することもで
きる。

【００２８】

【発明の効果】以上詳細に説明した如くこの発明によれ
ば、無段変速機構と差動歯車機構とを有する摩擦無段変
速機において、同一の中心軸線を有する入力軸と出力軸
とを連結して設け、入力軸に伝達される回転力を分流さ
せるべく入力軸外周に差動歯車機構を設けるとともに、
出力軸外周に差動歯車機構に連結する無段変速機構を設
けたので、摩擦無段変速機の入力軸に回転力が伝達され
た際に、回転力の一方を差動歯車機構を介して出力軸に
伝達させるとともに、回転力の他方を差動歯車機構、無
段変速機構を夫々介して出力軸に伝達させ、回転力を分
流せしめる構成である。

【００２９】従って小容量の無段変速機でもって大きな
トルクを伝達することができる。又、無段変速機の伝達
容量が同じであるならば変速機を小形化できる。更に、
前記無段変速機構への入力回転数が前段の差動歯車機構
によって減速されることにより、入力軸の高速回転を可
能とすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】摩擦無段変速機の停止位置の概略断面図である
。

【図２】摩擦無段変速機の概略図である。

【符号の説明】

２　　摩擦無段変速機 ４　　差動歯車機構 ６　　無段変速機構 ８　　入力軸 １０　　出力軸 １４　　ケース １６　　太陽歯車 １８　　遊星歯車 １８ａ　　キャリア ２０　　内歯歯車 ２２　　小径伝動車 ２８　　円錐形転子 ３０　　コーンリテーナ ３２　　変速リング ３４　　大径伝動車 ３６ａ　　スラストカム ３６ｂ　　スラストカム ３８　　スラストボール

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　非回転の状態に保たれる変速リングに
   内接して摩擦係合させられる円錐面と、入力軸上の小径
   伝動車に摩擦係合させられる環状の伝動面と、大径伝動
   車に摩擦係合させられる平坦な伝動面とをもつ複数の円
   錐形転子が伝動系上に設けられて、大系伝動車の回転が
   カム形式の圧接力発生装置を介して出力軸に伝達され、
   変速リングに対する円錐形転子の有効半径を変えるごと
   く変速リングを軸線方向に移動することにより変速が行
   われる形式のものにおいて、入力軸上の太陽歯車と、小
   径伝動車に一体化して回転させられる内歯歯車と、この
   内歯歯車と前記太陽歯車との間に介在させられた遊星歯
   車と、該遊星歯車のキャリアとより成る差動歯車装置を
   構成し、該差動歯車装置のキャリアに出力軸の一端を係
   合してなることを特徴とする摩擦無段変速機。