JP2003031705A - 半導体装置、半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置、半導体装置の製造方法

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JP2003031705A
JP2003031705A JP2001220333A JP2001220333A JP2003031705A JP 2003031705 A JP2003031705 A JP 2003031705A JP 2001220333 A JP2001220333 A JP 2001220333A JP 2001220333 A JP2001220333 A JP 2001220333A JP 2003031705 A JP2003031705 A JP 2003031705A
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layer
silicon
oxide film
insulating layer
film
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Yoshio Ozawa
良夫 小澤
Kazurou Saki
和朗 佐喜
Keiki Nagai
圭希 永井
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Toshiba Corp
Toshiba Electronic Device Solutions Corp
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Toshiba Corp
Toshiba Microelectronics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置を構成する素子の微細化を進めつ
つ製造不良や動作上の信頼性不良の低減と素子間の特性
ばらつきの低減とを実現する、シリコン窒化膜を有する
半導体装置およびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 3層膜(酸化膜、窒化膜、酸化膜)を挟
むシリコン層および第2のシリコン層の3層膜に接する
側の面の端部かどを丸め、上記2つのシリコン層の端部
における電界集中を緩和する。加えて、3層膜水準にお
けるくびれのない形状を実現し、側壁に接して埋め込み
絶縁層を形成するときにその中のボイド発生を抑制す
る。さらに、シリコン層または第2のシリコン層の側壁
からの窒化膜の突起量を、窒化膜の膜厚よりも小さく
し、酸化膜層の形成時の応力により窒化膜端部が折れる
ことが構造的になくす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン窒化膜を
含む膜を絶縁や電荷蓄積のため用いる半導体装置および
その製造方法に係り、特に、半導体装置を構成する素子
の微細化を進めつつ不良発生低減、素子間の特性ばらつ
き低減を実現するのに適する半導体装置およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、シリコン窒化膜およびシリコン酸
化膜の積層構造を有する膜を絶縁のため用いる半導体装
置の例として、ONO積層膜(トップシリコン酸化膜/
シリコン窒化膜/ボトムシリコン酸化膜の3層膜)を電
極間絶縁膜として使うフラッシュメモリを取り上げ説明
する。このようなメモリとして、そのそれぞれの素子の
チャネル方向(チャネルをキャリアが流れる方向)の断
面構造が図8に示すようなものとなるメモリを挙げるこ
とができる。
【0003】同図に示すように、この断面構造は、半導
体基板101にソース・ドレインとして機能する拡散層
102が形成され、その間の基板101領域がチャネル
となる。チャネル上を含め基板101上には絶縁膜10
4が形成され、さらにその上に、拡散層102上に重な
りを伴って多結晶シリコンからなる浮遊ゲート電極10
5が形成されている。浮遊ゲート電極105の上には電
極間絶縁膜としてのONO膜106が形成され、ONO
膜106の上には多結晶シリコンからなる制御ゲート電
極107および例えばタングステンシリサイドからなる
制御ゲート電極108が積層的に形成されている。
【0004】制御ゲート電極108の上にはシリコン酸
化膜からなる電極加工マスク109が、チャネル方向の
隣接素子との間の浮遊ゲート電極105、ONO膜10
6、制御ゲート電極107、制御ゲート電極108を加
工・除去するためのマスクとして機能したあと取り払わ
れずに残され存在する。浮遊ゲート電極105、ONO
膜106、制御ゲート電極107、制御ゲート電極10
8の図に示す側壁は、サイドウォール酸化膜103によ
り覆われ、また、以上説明した、半導体基板101、拡
散層102、絶縁膜104、浮遊ゲート電極105、O
NO膜106、制御ゲート電極107、制御ゲート電極
108、電極加工マスク109、サイドウォール酸化膜
103を除く空間を埋めるように例えばBPSG(boro
-phosphosilicate glass)膜からなる埋め込み絶縁膜1
10が形成されている。
【0005】図8に示す構造は、紙面に垂直の方向に
は、ONO膜106、制御ゲート電極107、制御ゲー
ト電極108、電極加工マスク109、埋め込み絶縁膜
110が連続して形成される。これは、紙面に垂直の方
向に位置する隣りの素子との関係からである。
【0006】サイドウォール酸化膜103を形成する目
的は、浮遊ゲート電極105や制御ゲート電極107の
ONO膜106側端部の図に示す側壁側形状を丸めて、
その端部の電界集中を緩和するため、および、メモリ素
子を構成するゲート電極105、107、108や絶縁
膜106、104へ埋込み絶縁膜110から不純物が拡
散するのを防止するためである。サイドウォール酸化膜
103の形成は、例えば、酸素や水蒸気による熱酸化法
によりなされる。
【0007】しかし、この熱酸化法を用いると、ONO
膜106を構成するシリコン窒化膜層が酸化されにくく
かつ酸化による他の側壁部分の体積増加により、図示す
るように、シリコン窒化膜層の側壁部がくびれた形状に
なってしまう。このため、素子の微細化とともに、チャ
ネル方向に隣り合う素子間に埋め込む絶縁膜110(通
常はBPSG膜)の膜中にボイド(空隙)110aが生
じるようになりやすい。このようなボイド110aが生
じると、拡散層102に接する導電性のコンタクトブラ
グを垂直方向に形成する際に、ボイド110aにその導
電物質が漏れて導電領域が形成されるため、素子分離方
向(図8の紙面に垂直方向)に隣り合うコンタクトブラ
グがショートするという問題がある。
【0008】また、埋込み絶縁膜110からホウ素、リ
ン等(そのほかにもBPSG膜形成時の原料ガスに含ま
れていた水素や炭素、あるいはBPSG膜の吸湿性から
水等)の不純物が電極間絶縁膜(ONO膜106)中に
拡散するため、ONO膜106の絶縁性が低下して、メ
モリ素子の電荷保持特性が劣化するという問題もある。
【0009】さらに別の問題点を図9を参照して説明す
る。図9は、図8に示した構造におけるONO膜106
の左右方向側壁側端部付近を示す図である。同図におい
て、図8と対応する部分には同一番号を付してある。O
NO膜106は、サイドウォール酸化時に、ゲート電極
105、107の表面から酸化層が成長しシリコン窒化
膜層を大きく挟むため、これにより生じる応力によつ
て、図9に示すようにシリコン窒化膜層の端部が折れて
クラックが生じそこにボイド(空隙)106aまたはシ
リコン酸化膜が形成される場合がある。このため、素子
の微細化とともにメモリ素子のカッブリング比のばらつ
きが大きくなり、書き込み/消去特性の素子間ばらつき
を増大させるという問題がある。
【0010】なお、上記従来技術におけるサイドウォー
ル酸化膜103の形成方法としては、タングステンシリ
サイドの制御ゲート電極108の側壁における酸化が異
常とならないよう、浮遊ゲート電極105、ONO膜1
06、制御ゲート電極107、制御ゲート電極108の
積層構造の図に示す側壁をCVD(chemical vapor dep
osition)酸化膜で覆った後に、酸素や水蒸気による熱
酸化を追加するという方法もある。しかし、この場合で
も、浮遊ゲート電極105や制御ゲート電極107のO
NO膜106側端部の図に示す側壁側形状を十分に丸め
ようとすると、シリコン窒化膜層の側壁部がくびれた形
状になったり、シリコン窒化膜層の端部が折れたりする
ことについては何ら変わらない。
【0011】次に、シリコン窒化膜およびシリコン酸化
膜の積層構造を有する膜を電荷蓄積のため用いる半導体
装置の例として、MONOS(metal-ONO-semiconducto
r)メモリ素子について説明する。上記で説明した問題
と同種の問題は、ゲート絶縁膜先作りのセルフアライン
STI(shallow trench isolation)プロセスを用いて
形成された、このようなMONOS素子においても起き
ている。これを図10を参照して説明する。図10は、
従来技術によってMONOS素子を製造する場合の途中
経過であって、ゲート配線を形成する前で素子分離がさ
れた状態を示す断面図である。同図の紙面に垂直の方向
であってシリコン基板201のONO膜202に接する
部位にチャネルとなるべき領域が存在する。
【0012】シリコン基板201の上にトップシリコン
酸化膜/電荷蓄積用シリコン窒化膜/トンネル酸化膜か
らなるONO膜202が形成され、さらにその上に多結
晶シリコンからなるゲート電極203、シリコン窒化膜
からなるCMP(chemical mechanical polishing)ス
トッパー膜204、シリコン酸化膜からなる素子分離用
溝加工マスク205が積層構造になっている。この積層
構造は、素子分離用絶縁膜207によりチャネルと垂直
方法に隣りの素子のそれと分離される。素子分離用絶縁
膜207は、素子分離用溝加工マスク205によりCM
Pストッパー膜204、ゲート電極203、ONO膜2
02、およびシリコン基板201を加工・除去して形成
されたトレンチ(素子分離用溝)を埋めるようにして形
成されたものである。
【0013】素子分離用絶縁膜207の形成前であって
トレンチの形成後において、その側壁には側壁酸化膜2
06が形成される。この側壁酸化膜206の形成は、シ
リコン基板201やゲート電極203のONO膜202
側端部のトレンチ側形状を丸めて電界集中を緩和するた
め、およびシリコン基板201表面の上記加工・除去の
ダメージを回復するためのものである。このための方法
として、従来、酸素や水蒸気による熱酸化が採られてい
る。
【0014】しかし、この熱酸化法を用いると、ONO
膜202を構成するシリコン窒化膜層が酸化されにくく
かつ酸化による他の側壁部分の体積増加により、図示の
ように、シリコン窒化膜層の側壁部がくびれた形状にな
ってしまう。このため、素子の微細化とともに素子分離
用溝に素子分離用絶縁膜(通常はシリコン酸化膜)20
7を埋め込むと紙面に垂直の方向に広がりをもって絶縁
膜207中にボイド207aが生じるようになる。した
がって、図示の後工程においてCMPストッパー膜20
4から上が除去されて、図上左右方向にゲート電極20
3を接続する配線が形成されるときに、導電性の配線材
料がボイド207aに漏れてチャネル方向(図10の紙
面に垂直方向)に隣り合う配線がショートするという問
題が生じる。
【0015】さらに、側壁酸化時に生じる応力によっ
て、図9に示したのと同様に、ONO膜202の電荷蓄
積用シリコン窒化膜層のトレンチ側端部が折れてクラッ
クが生じそこにボイドまたはシリコン酸化膜が形成され
る場合があり、素子の微細化とともにメモリ素子の書き
込み/消去特性の素子間ばらつき(しきい値のばらつき
など)が生じるという問題もある。これは、さらに、シ
リコン窒化膜層の素子中央部と素子端部とでの蓄積電荷
密度を異ならしめ、一様な電荷蓄積と放出がなされなく
なるため素子の誤書き込み/誤消去不良が生じる原因に
なる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した事
情を考慮してなされたもので、シリコン窒化膜を含む膜
を絶縁や電荷蓄積のため用いる半導体装置およびその製
造方法において、半導体装置を構成する素子の微細化を
進めつつ製造不良や動作上の信頼性不良の低減と素子間
の特性ばらつきの低減とを実現する半導体装置およびそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る半導体装置は、側壁を有するシリコン
層と、前記シリコン層に接してその上に形成され、シリ
コン窒化膜を含みかつ側壁を有する絶縁層と、前記絶縁
層に接してその上に形成され、側壁を有する第2のシリ
コン層と、前記シリコン層と前記絶縁層と前記第2のシ
リコン層の前記側壁に連続的に形成されたシリコン酸化
膜層とを具備する構造体を平面方向に複数有し、前記複
数の構造体のうちの隣り合う構造体の前記シリコン酸化
膜層の間には、第2の絶縁層が満たされ、前記シリコン
層および前記第2のシリコン層の前記絶縁層に接する側
の面の前記シリコン酸化膜層側端部かどの丸まりが、曲
率半径として前記絶縁層の酸化膜換算膜厚の1/5以上
であり、前記シリコン酸化膜層間の前記絶縁層水準にお
ける前記第2の絶縁層の幅が、前記シリコン酸化膜層間
の前記第2の絶縁層の最小幅の1.05倍以下であるこ
とを特徴とする(請求項1)。
【0018】すなわち、シリコン層および第2のシリコ
ン層の絶縁層に接する側の面のシリコン酸化膜層側端部
かどの丸まりが、曲率半径として絶縁層の酸化膜換算膜
厚の1/5以上であることから、上記2つのシリコン層
の端部における電界集中が緩和され、高速動作させたと
きの信頼性不良発生を問題ない水準にすることができ
る。さらに、シリコン酸化膜層間の絶縁層水準における
第2の絶縁層の幅が、シリコン酸化膜層間の第2の絶縁
層の最小幅の1.05倍以下とほとんどくびれのない形
状であることから、第2の絶縁層を形成するときにその
中にボイド発生がない。よって、製造過程でボイドに導
電物質が漏れることによる半導体装置としてのショート
発生を防止できる。
【0019】したがって、半導体装置を構成する素子の
微細化を進めつつ製造不良や動作上の信頼性不良の低減
が実現できる。なお、酸化膜換算膜厚とは、2つのシリ
コン層に挟まれる上記絶縁層(シリコン窒化膜を含む積
層膜)としての容量値と等しい容量値を有する酸化膜の
みからなる絶縁層の膜厚をいう。これは、以下でも同様
である。上記のように、「シリコン層および第2のシリ
コン層の絶縁層に接する側の面のシリコン酸化膜層側端
部かどの丸まりが、曲率半径として絶縁層の酸化膜換算
膜厚の1/5以上」であると、丸まりのない平坦部に対
して上記端部かどでの最大電界は3倍以下となること
は、シミュレーションなどを活用すると容易に導出でき
る。本発明は、このように最大電界を抑制する構造を実
現し、かつ第2の絶縁層にボイドを発生させない構造を
実現するものである。なお、上記で、「1.05倍以
下」には、1倍以下も含む。1倍以下は、すなわちくび
れではなく膨らみとなるが、1倍に近いことによりボイ
ドが発生しないことには変わりがないからである。
【0020】また、上記において、「シリコン層および
第2のシリコン層の絶縁層に接する側の面のシリコン酸
化膜層側端部かどの丸まりが、曲率半径として絶縁層の
酸化膜換算膜厚の1/2以上」として、なお信頼性不良
発生を抑制する構造にすることも本発明では可能であ
る。この場合には、丸まりのない平坦部に対して上記端
部かどでの最大電界は2倍以下となる。これもシミュレ
ーションなどを活用すると容易に導出できる。最大電界
が2倍以下となることにより一層、高速動作に適する。
【0021】また、本発明に係る半導体装置は、側壁を
有するシリコン層と、前記シリコン層に接してその上に
形成され、シリコン窒化膜を含みかつ側壁を有する絶縁
層と、前記絶縁層に接してその上に形成され、側壁を有
する第2のシリコン層と、前記シリコン層と前記絶縁層
と前記第2のシリコン層の前記側壁に連続的に形成され
たシリコン酸化膜層とを具備し、前記シリコン層および
前記第2のシリコン層の前記絶縁層に接する側の面の前
記シリコン酸化膜層側端部かどの丸まりが、曲率半径と
して前記絶縁層の酸化膜換算膜厚の1/5以上であり、
前記シリコン層または前記第2のシリコン層の前記シリ
コン酸化膜層側の側壁からの前記シリコン窒化膜の突起
量が、前記シリコン窒化膜の膜厚よりも小さいことを特
徴とする(請求項3)。
【0022】すなわち、シリコン層および第2のシリコ
ン層の絶縁層に接する側の面のシリコン酸化膜層側端部
かどの丸まりが、曲率半径として絶縁層の酸化膜換算膜
厚の1/5以上であることについては、請求項1と同様
である。さらに、シリコン層または第2のシリコン層の
シリコン酸化膜層側の側壁からのシリコン窒化膜の突起
量が、シリコン窒化膜の膜厚よりも小さいことから、シ
リコン酸化膜層の形成時の応力によりシリコン窒化膜端
部が折れることが構造的になくなる。よって、シリコン
窒化膜を含む膜の機能性を一定に保つことが可能にな
り、素子としての特性ばらつきが抑制される。
【0023】したがって、半導体装置を構成する素子の
微細化を進めつつ動作上の信頼性不良の低減と素子間の
特性ばらつきの低減とが実現できる。本発明は、このよ
うに最大電界を抑制する構造を実現し、かつシリコン窒
化膜層にクラックを発生させない構造を実現するもので
ある。なお、上記で、「前記シリコン酸化膜層側の側壁
からの前記シリコン窒化膜の突起量が、前記シリコン窒
化膜の膜厚よりも小さい」は、この定義による突起量が
マイナスである場合も含む。シリコン酸化膜層の形成時
の応力によりシリコン窒化膜端部が折れることが構造的
になくなることについては同じだからである。
【0024】また、請求項3においても、「シリコン層
および第2のシリコン層の絶縁層に接する側の面のシリ
コン酸化膜層側端部かどの丸まりが、曲率半径として絶
縁層の酸化膜換算膜厚の1/2以上」として、なお信頼
性不良発生を抑制する構造にすることも本発明では可能
である。
【0025】また、本発明に係る半導体装置の製造方法
は、基板上にシリコン層を形成する工程と、前記形成さ
れたシリコン層上にシリコン窒化膜を含む絶縁層を形成
する工程と、前記形成された絶縁層上に第2のシリコン
層を形成する工程と、前記形成されたシリコン層、絶縁
層、第2のシリコン層をほぼ垂直方向に選択的に溝状に
除去する工程と、前記除去により露出された前記シリコ
ン層、前記絶縁層、前記第2のシリコン層の側壁を酸素
ラジカルを含む雰囲気で酸化する工程とを有することを
特徴とする(請求項5)。
【0026】この製造方法は、シリコン窒化膜を含む膜
を絶縁膜として用いる場合において、シリコン層および
第2のシリコン層の絶縁層に接する側の面のシリコン酸
化膜層側端部かどの最大電界を抑制する構造を実現し、
かつシリコン窒化膜層にクラックを発生させない構造お
よび上記溝に第2の絶縁層を形成する際にボイドを発生
させない構造を実現する場合に適する。
【0027】すなわち、酸素ラジカルを含む雰囲気で酸
化することにより、上記端部かどの形状を丸め、かつシ
リコン窒化層の側壁にも酸化を及ばせる。したがって、
シリコン窒化膜の部分がくびれにならず、かつ、シリコ
ン層および第2のシリコン層が酸化された部分が大きく
シリコン窒化膜を挟むこともなくなる。よって、第2の
絶縁層にボイドが発生せず、シリコン窒化膜層にクラッ
クが発生しない。
【0028】これにより、素子の微細化を進めつつ製造
不良や動作上の信頼性不良の低減と素子間の特性ばらつ
きの低減とを実現する半導体装置を製造することができ
る。
【0029】なお、酸素ラジカルを含む雰囲気で酸化す
るには、プロセス装置内に酸素と水素と導入しこれらを
反応させて酸素ラジカルを発生する方法のほか、同装置
内にオゾンを導入して酸素ラジカルを発生させてもよ
く、またあらかじめ酸素ガス中で放電を行うことにより
酸素ラジカルを発生させてこれをプロセス装置内に導入
するようにしてもよい。
【0030】また、請求項5記載の製造方法において
は、酸素ラジカルを含む雰囲気で酸化する前に一旦側壁
を熱酸化し、形成された酸化層をエッチング除去してシ
リコン層および第2のシリコン層の側壁面を後退させて
おくこともできる(請求項6)。これによれば、酸素ラ
ジカルによる酸化の結果として、シリコン窒化膜の端部
におけるくびれを一層なくすことができる。酸素ラジカ
ルによる酸化膜形成の速度がシリコン層とシリコン窒化
膜とで異なることから、より酸化されやすくその結果体
積増加するシリコン層をあらかじめ後退させておくから
である。
【0031】また、本発明に係る半導体装置の製造方法
は、シリコン層上にシリコン窒化膜を含む絶縁層を形成
する工程と、前記形成された絶縁層上に第2のシリコン
層を形成する工程と、前記形成された絶縁層、第2のシ
リコン層を貫き前記シリコン層に溝を形成する工程と、
前記溝の形成により露出された前記絶縁層のシリコン窒
化膜の側壁をエッチングにより後退させる工程と、前記
エッチングがされたシリコン窒化膜を含む前記絶縁層の
側壁、前記溝の形成により露出された前記シリコン層お
よび前記第2のシリコン層の側壁を酸素ラジカルを含む
雰囲気で酸化する工程とを有することを特徴とする(請
求項7)。
【0032】また、本発明に係る半導体装置の製造方法
は、シリコン層上にシリコン窒化膜と酸化膜とを含む絶
縁層を形成する工程と、前記形成された絶縁層上に第2
のシリコン層を形成する工程と、前記形成された絶縁
層、第2のシリコン層を貫き前記シリコン層に溝を形成
する工程と、前記溝の形成により露出された前記絶縁層
の酸化膜の側壁をエッチングにより後退させる工程と、
前記シリコン層および前記第2のシリコン層の前記絶縁
層に接する側の面の前記溝側端部かどを丸め加工する工
程と、前記エッチングがされた酸化膜を含む前記絶縁層
の側壁、および前記丸め加工された前記シリコン層およ
び前記第2のシリコン層の側壁に酸化膜を堆積形成する
工程とを有することを特徴とする(請求項8)。
【0033】これらの製造方法は、シリコン窒化膜を含
む膜を電荷蓄積膜として用いる場合において、シリコン
層および第2のシリコン層の絶縁層に接する側の面のシ
リコン酸化膜層側端部かどの最大電界を抑制する構造を
実現し、かつシリコン窒化膜層にクラックを発生させな
い構造および上記溝に第2の絶縁層を満たすように形成
する際にボイドを発生させない構造を実現する場合に適
する。
【0034】すなわち、酸素ラジカルを含む雰囲気で酸
化することにより、または、丸め加工をすることによ
り、上記端部かどの形状を丸め、かつシリコン窒化層の
側壁にも酸化層を形成する。したがって、シリコン窒化
膜の部分がくびれにならず、かつ、シリコン層および第
2のシリコン層が酸化された部分が大きくシリコン窒化
膜を挟むこともなくなる。よって、第2の絶縁層にボイ
ドが発生せず、シリコン窒化膜層にクラックが発生しな
い。
【0035】これにより、素子の微細化を進めつつ製造
不良や動作上の信頼性不良の低減と素子間の特性ばらつ
きの低減とを実現する半導体装置を製造することができ
る。
【0036】なお、請求項7と請求項8とを比較する
と、請求項7に記載される方法では、シリコン窒化膜層
でのクラック発生がより抑えられ、請求項8に記載され
る方法では、第2の絶縁層でのボイド発生がより抑えら
れる。
【0037】また、好ましい実施態様として、請求項5
または6に記載の製造方法は、酸素ラジカルを含む雰囲
気で酸化する工程が、酸素と水素との反応で生じる酸素
ラジカルを用い、かつ酸素ラジカルを含む雰囲気で酸化
する工程のあとにこの酸化温度よりも高い温度でアニー
ルする工程を、さらに有する。
【0038】酸素と水素との反応で生じる酸素ラジカル
によって酸化すると、酸化温度を高く設定することがで
き、酸化膜の粘性流動性によりシリコン窒化膜の端部近
辺のくびれをより小さくすることができる。また、酸素
ラジカルによる酸化のあとその温度より高い温度でアニ
ールすることにより、酸化時雰囲気の水素や水蒸気によ
る副作用を回復することができる。副作用には、シリコ
ン窒化膜を含む絶縁膜以外の部位に形成された絶縁膜の
膜質が劣化する等が発見されている。したがって、この
ような絶縁膜を有する半導体装置に有用である。
【0039】また、好ましい実施態様として、請求項5
または6に記載の製造方法は、酸素ラジカルを含む雰囲
気で酸化する工程に先立ちCVD酸化膜形成を行う工程
をさらに有する。これにより、第2のシリコン層の上に
タングステンシリサイド層を有する半導体装置の場合な
どに、タングステンシリサイド層が酸素ラジカルにより
異常酸化されるのを防止することがきる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しながら説明する。
【0041】(実施の形態1)図1、図2は、本発明
を、トンネル絶縁膜、浮遊ゲート電極、電極間絶縁膜、
制御ゲート電極を有する不揮発性メモリ素子に適用した
場合の一実施形態を示すプロセス図である。図1
(a)、(b)、(c)、図2(a)、(b)の順にプ
ロセスが進行する。図1各図には、メモリ素子の直交す
る2断面を左右に並べて示し、図2各図には、簡単のた
めチャネル方向(チャネルをキャリアが流れる方向)の
断面のみを示す。
【0042】まず、図1(a)に示すように、メモリ素
子を構成するトランジスタのしきい値制御のためにホウ
素がドーピングされているシリコン基板1の表面に、ト
ンネル絶縁膜となる厚さ10nmのシリコン酸化膜2を
熱酸化法で全面に形成後、浮遊ゲート電極となる厚さ1
00nmのリンドープトポリシリコン層3をCVD法で
全面に形成する。
【0043】その後、レジスト(図示せず)をマスクに
素子分離用の深さ200nmの溝4をRIE(reactive
ion etching)法で形成し、溝4を含め全面にCVD法
でシリコン酸化膜5を形成する。そして、形成されたシ
リコン酸化膜5をCMP法で平坦化し、さらに希フッ酸
処理でシリコン酸化膜5の表面を除去して、リンドープ
トポリシリコン層3の側面が50nm露出するようにす
る。
【0044】次に、図1(b)に示すように、CVD法
を用いて、厚さ5nmのボトムシリコン酸化膜6、厚さ
10nmのシリコン窒化膜7、厚さ5nmのトップシリ
コン酸化膜8を順次全面に堆積する。かくて、3層の絶
縁膜からなる電極間絶縁膜(ONO膜)9が形成され
る。なお、このシリコン窒化膜7層の堆積は、例えば、
ジクロルシランとアンモニアを原料ガスとして700
℃、50Paの条件で行うことができる。さらに、制御
ゲート電極となる厚さ100nmのリンドープトポリシ
リコン層10、厚さ50nmのタングステンシリサイド
層11を、CVD法で全面に堆積し、続いて、電極加工
マスクとなる厚さ150nmのTEOS(tetraethylor
thosilicate)膜12を、CVD法で全面に堆積する。
【0045】次に、図1(c)に示すように、TEOS
膜12、タングステンシリサイド層11、リンドーブト
ボリシリコン層10、電極間絶縁膜(ONO膜)9、リ
ンドープトポリシリコン層3を順次RIE加工して、制
御ゲート電極13、浮遊ゲート電極14を形成する。こ
のうち、タングステンシリサイド層11、リンドーブト
ボリシリコン層10、電極間絶縁膜(ONO膜)9、リ
ンドープトポリシリコン層3の加工・除去は、始めにパ
ターニングされるTEOS膜12がマスクとなる。
【0046】次に、図2(a)に示すように、ランプ加
熱方式の枚葉式酸化炉内に被処理シリコン基板全体を搬
入した後、例えば、同炉内に酸素と水素の混合ガス(酸
素50%)を導入しながら、1000℃、30秒、1k
Paの条件で熱処理を行い、制御ゲート電極13、電極
間絶縁膜(ONO膜)9、浮遊ゲート電極14の側壁を
酸化して、厚さ20nm程度のサイドウォール酸化膜1
5を形成する。この酸化の主な酸化種は、シリコン基板
の、ガスにさらされた露出面近傍での酸素と水素の反応
で生じる酸素ラジカルであると考えられる。
【0047】そして、図2(b)に示すように、制御ゲ
ート電極13をマスクにヒ素をイオン注入して、ソース
・ドレイン拡散層16を形成し、また、隣り合う素子間
にBPSG膜17を埋め込む。その後は、周知の技術を
適用して配線を形成し、この実施形態に係る不揮発性メ
モリ素子を完成することができる。
【0048】この実施形態によるメモリ素子の電極間絶
縁膜(ONO膜)9端部近傍の状態を図3(a)に示
す。図3(a)は、上記の説明のようにして完成された
不揮発性メモリ素子における電極間絶縁膜(ONO膜)
9のサイドウォール酸化膜15側端部の拡大写真を線図
化して示す図である。同図において、すでに説明した部
分と同一の対応部分には同一の番号を付してある。ま
た、図3(b)は、比較例であって、酸素ガスのみでサ
イドウォール酸化膜を形成した場合の同一相当部位の写
真を線図化したものである。図3(b)において、符号
は、300を引くことにより図3(a)における相当部
位に一致する。なお、これらの図のもととなる写真は、
完成されたメモリ素子を薄片化して試料とし、顕微対象
として、例えば透過型電子顕微鏡に載置し像を撮影する
ことにより得られる。
【0049】図3(a)に示すように、この実施形態で
は、シリコン層である浮遊ゲート電極14および第2の
シリコン層であるリンドーブトボリシリコン層10の電
極間絶縁膜(ONO膜)9に接する側の面のサイドウォ
ール酸化膜15側端部かどが、酸素ラジカル酸化を用い
て酸化されることにより丸まった形状(図上rで示す)
になっており、かつ、シリコン窒化膜層7の端部も酸化
されて浮遊ゲート電極14またはポリシリコン層10の
サイドウォール酸化膜15側の側壁からのシリコン窒化
膜7の突起量がほとんどなくなっていることがわかる。
さらには、シリコン窒化膜層7側壁部のくびれ形状も改
善されていることがわかる。
【0050】このため、素子の高電界動作(高速動作)
を保証しつつ、シリコン窒化膜層7端部のクラック発生
に起因する不良を回避できる。また、埋込み酸化膜中の
ボイド発生率も低減できる。
【0051】なお、比較例では、浮遊ゲート電極314
およびリンドーブトボリシリコン層310の電極間絶縁
膜309に接する側の面のサイドウォール酸化膜315
側端部かどを十分に丸めることを条件とすると、サイド
ウォール酸化膜層315とBPSG膜317を介した隣
りの素子のサイドウォール酸化膜層315との間の電極
間絶縁膜309水準におけるBPSG膜317の幅は、
BPSG膜317の最小幅の1.1倍程度が限度であ
り、端部かどの丸めとくびれ形状回避とが両立しない。
さらには、上記端部かどを十分に丸めることを条件とす
ると、浮遊ゲート電極14またはポリシリコン層10の
サイドウォール酸化膜15側の側壁からのシリコン窒化
膜7の突起量がシリコン窒化膜7の膜厚より大きくなり
(すなわちクラック発生の頻度が増加し)、端部かどの
丸めと上記突起量縮減とが両立しない。
【0052】本実施形態では、シリコン窒化膜層7の密
度(単位体積あたりの質量)を変えることによって、仕
上がり形状(くびれ形状)を制御することができる。高
密度のシリコン窒化膜を使えば、酸素ラジカル酸化時の
体積膨張率が増加するので、側壁部のくびれ形状がより
改善される。一方、低密度のシリコン窒化膜を使えば、
酸素ラジカル酸化時のシリコン窒化膜の消費量が増加す
るので、浮遊ゲート電極14またはポリシリコン層10
のサイドウォール酸化膜15側の側壁からのシリコン窒
化膜7の突起量がより低減される。したがって、クラッ
ク発生とボイド発生とが両者ともほどよく減ずるように
シリコン窒化膜層7の密度を変えるべく構成原子(S
i、N)の割合や微量不純物濃度を変化させ得る。この
ためには、上述したシリコン窒化膜層7を形成する原料
ガスの割合や原料ガスの種類、またはプロセス条件を変
えればよい。
【0053】また、浮遊ゲート電極14およびリンドー
ブトボリシリコン層10の電極間絶縁膜9に接する側の
面のサイドウォール酸化膜15側端部における電界集中
を抑制するには、その端部かどの曲率半径を電極間絶縁
膜9の酸化膜換算膜厚の1/5以上にするのが望まし
い。こうすることで、シリコン層14、10の上記端部
の最大電界が平坦部の3倍以下となり、この実施形態で
は、メモリ素子を高電界動作させたときの信頼性不良発
生率は問題ないレベルとなる。
【0054】さらに望ましくは、上記端部かどの曲率半
径を電極間絶縁膜9の酸化膜換算膜厚の1/2以上にす
るのがよい。こうすることで、シリコン層14、10の
上記端部の最大電界が平坦部の2倍以下となり、この実
施形態では、メモリ素子を高電界動作させたときに、シ
リコン層14、10の上記端部の電界集中に起因した信
頼性不良は事実上起こらない。なお、上記端部かどの丸
みの制御には、酸化温度や酸化時間などのプロセス条件
を変えればよい。図3(a)に示した例では、上記端部
かどの曲率半径は、電極間絶縁膜9の酸化膜換算膜厚の
1/2程度になっている。
【0055】なお、上記端部かどの曲率半径は、図3に
示すようにして得られた写真をもとに、上記端部かどの
形状を図形として読み取ることにより測定することがで
きる。
【0056】また、BPSG膜(埋込み絶縁膜)17中
のボイド発生を抑えるには、サイドウォール酸化膜層1
5とBPSG膜17を介した隣りの素子のサイドウォー
ル酸化膜層15との間の電極間絶縁膜9水準におけるB
PSG膜17の幅を、BPSG膜17の最小幅の1.0
5倍以下にすることが望ましい。こうすることで、この
実施形態では、BPSG膜17中のボイド発生に起因し
たショート不良は事実上起こらなくなる。さらに望まし
くは、できるだけ上記の数値は1に近い方がよい。こう
することで、BPSG膜17のボイド発生はなくなるた
め、ボイド発生に起因したショート不良はまったく起こ
らなくなる。
【0057】なお、サイドウォール酸化膜層15とBP
SG膜17を介した隣りの素子のサイドウォール酸化膜
層15との間の電極間絶縁膜9水準におけるBPSG膜
17の幅が、BPSG膜17の最小幅の何倍であるか
も、図3において説明したような試料片の計測により調
べることができる。
【0058】シリコン窒化膜端部のクラック発生を抑え
るには、形状的な膜の折れやすさを考慮して、側壁部の
シリコン窒化膜の突起量をシリコン窒化膜厚以下にする
ことが望ましい。こうすることで、シリコン窒化膜端部
のクラック発生に起因した素子間の特性ばらつきは事実
上なくなる。さらに望ましくは、シリコン窒化膜層の幅
をシリコン層の幅よりも小さくするのがよい。こうする
ことで、シリコン窒化膜端部のクラック発生はなくな
り、クラック発生に起因した素子間の特性ばらつきはま
ったくなくなる。この実施形態では、上記に述べたよう
にしてくびれ形状を制御することができる。
【0059】なお、この実施の形態では、酸素と水素の
反応で生じる酸素ラジカルを用いて熱酸化を行つている
が、この酸化方法の場合は、雰囲気中の水素、または反
応で生じる水蒸気が、トンネル絶縁膜の膜質を低下さ
せ、メモリ素子の信頼性が劣化させることが考えられ
る。この信頼性劣化は、実験の結果、サイドウォール酸
化の後に、上記の酸化温度よりも高い温度で熱アニール
すれば改善できることが判明した。したがって、トンネ
ル絶縁膜のような絶縁膜を含む素子の場合には、ラジカ
ル酸化方法を用いたあとに、酸化温度よりも高い温度て
の熱アニールを追加することか望ましい。
【0060】また、この実施形態では、酸素と水素の反
応で生じる酸素ラジカルを用いる熱酸化以外の酸素ラジ
カル酸化プロセスを用いても、ほほ同様の効果が得られ
る。例えば、オゾン雰囲気の酸化でもよく、この場合は
オゾンガスが分解して生じる酸素ラジカルが酸化剤とな
る。また、酸素ガスの放電で生じる酸素ラジカルを直接
導入して、酸素ラジカル酸化を行ってもよい。ただし、
シリコン窒化膜層7側壁部のくびれ形状改善は、実験の
結果、サイドウォール酸化温度が高いほど効果が大きい
ことが判明した。これは、形成されるサイドウォール酸
化膜15の粘性流動性が関連していると考えられる。こ
の点では、高温酸化か可能な酸素と水素の反応で生じる
酸素ラジカルを用いる酸化プロセスが望ましい。
【0061】さらに、本実施形態では、RIE加工後、
制御ゲート電極13、電極間絶縁膜(ONO膜)9、浮
遊ゲート電極14の側壁をじかに酸素ラジカル酸化して
いるが、この方法では、タングステンシリサイド層11
が異常酸化することにより、歩留まりが低下することが
考えられる。これを回避するためには、RIE加工後に
全面を厚さ5nm程度のCVD酸化膜等で覆い、この状
態に対してラジカル酸化を行うことができる。
【0062】(実施の形態2)次に、本発明の別の実施
形態について図4を参照して説明する。図4は、本発明
を、トンネル絶縁膜、浮遊ゲート電極、電極間絶縁膜、
制御ゲート電極を有する不揮発性メモリ素子に適用した
場合の別の実施形態を示すプロセス図である。同図にお
いて、図4(a)、(b)の順にプロセスが進行し、す
でに説明した構成要素には同一番号を付してある。この
実施形態のプロセスは、まず、図1(a)、(b)、
(c)に示したプロセスを同様に行う。この部分は、す
でに説明したので重複説明を避ける。
【0063】その後、酸素雰囲気で1050℃、1分、
常圧の条件にて熱処理を行い、リンドープトポリシリコ
ン層(浮遊ゲート電極)14、ポリシリコン層10、タ
ングステンシリサイド層11の側壁に厚さ5nmのシリ
コン酸化膜層15aを形成する(図4(a))。
【0064】次に、酸化膜層15aを希フッ酸溶液で除
去した後、バッチ式の縦型酸化炉内に被処理シリコン基
板全体を搬入した後、同炉内にオゾンと酸素の混合ガス
(オゾン10%)を導入しながら、850℃、30分、
100Paの条件で熱処理を行い、制御ゲート電極1
3、電極間絶縁膜(ONO膜)9、浮遊ゲート電極14
の側壁を酸化して、厚さ10nm程度のサイドウォール
酸化膜15を形成する(図4(b))。この酸化の主な
酸化種は、炉内でのオゾン解離反応で生じる酸素ラジカ
ルであると考えられる。さらに、制御ゲート電極13を
マスクにヒ素をイオン注入して、ソース・ドレイン拡散
層16を形成し、隣り合う素子間にBPSG膜17を埋
め込む。その後は、周知の技術を適用して配線を形成
し、この実施形態に係る不揮発性メモリ素子を完成する
ことができる。
【0065】この実施形態によるサイドウォール酸化膜
15の形成方法は、まず通常の酸化方法でシリコン層1
4、10およびタングステンシリサイド層11の側壁を
酸化した後、形成された酸化膜層15aを除去している
ので、ラジカル酸化前の時点でシリコン窒化膜層7端部
をそれらに対して突出させることができる。したがっ
て、より酸化されにくいシリコン窒化膜層7をあらかじ
め突出させておくので、ラジカル酸化で形成するサイド
ウォール酸化膜15の厚さが両者で調節され、さらにく
びれが減少する形状を実現できる。その結果、埋込み酸
化膜17中のボイド発生が著しく抑えられ、不揮発性メ
モリのボイド発生に起因したショート不良を著しく低減
できる。
【0066】なお、この実施形態は、サイドウォール酸
化膜15をオゾン雰囲気の熱酸化で形成しているが、他
の酸素ラジカル酸化法を適用しても同様の効果が得られ
る。
【0067】(実施の形態3)次に、本発明のさらに別
の実施形態について図5、図6を参照して説明する。図
5、図6は、本発明を、MONOS型の不揮発性メモリ
素子に適用した場合の実施形態を示すプロセス図であ
る。同図において、図5(a)、(b)、(c)、図6
(a)、(b)、(c)の順にプロセスが進行する。図
5、図6の(a)、(b)、(c)各図は、メモリ素子
の直交する2断面を左右に並べて示し、各左の図が、チ
ャネルにおけるキャリアが流れる方向の断面である。
【0068】まず、図7(a)に示すように、メモリ素
子を構成するトランジスタのしきい値制御のためにホウ
素がドーピングされているシリコン基板51の表面に、
トンネル絶縁膜となる厚さ3nmのシリコン酸化膜52
を熱酸化法で形成後、電荷蓄積層となる厚さ10nmの
シリコン窒化膜53、トップシリコン酸化膜層となる厚
さ5nmのシリコン酸化膜層54を順次CVD法で全面
に形成する。なお、シリコン窒化膜層53の堆積は、例
えば、ジクロルシランとアンモニアを原料ガスとして7
00℃、50Paの条件で行うことができる。
【0069】次に、ゲート電極の一部となる厚さ40n
mのリンドーブトボリシリコン層55、CMPストッパ
ーとなる厚さ40nmのシリコン窒化膜層56、素子分
離溝の加工マスクとなる厚さ100nmのTEOS膜層
57を、順次CVD法で全面に形成する。その後、レジ
スト(図示せず)をマスクにTEOS膜層57、シリコ
ン窒化膜層56をRIE法でパターニングし、さらにレ
ジスト除去後、TEOS膜57をマスクにリンドーブト
ボリシリコン層55、トップシリコン酸化膜層54、電
荷蓄積用シリコン窒化膜層53、トンネル絶縁膜層52
を順次パターニングして、深さ150nmの素子分離溝
58をシリコン基板51にRIE法で形成する(図5
(a))。
【0070】次に、図5(b)に示すように、150゜
Cに加熱したリン酸溶液中にシリコン基板51を浸し、
電荷蓄積用シリコン窒化膜層53の露出した端部をエッ
チングし、上記溝58の側壁位置から2nm後退させ
る。(このとき、CMPストッパーとなるシリコン窒化
膜層56の露出した端部も同様に後退する。)
【0071】次に、図5(c)に示すように、ランプ加
熱方式の枚葉式酸化炉内に被処理シリコン基板全体を搬
入した後、同炉内に酸素ラジカルと酸素ガスの混合ガス
(酸素ラジカル5%)を導入しながら、1000℃、3
0秒、1kPaの条件で熱処理を行い、素子分離溝58
の内壁を酸化して、厚さ10nm程度の側壁酸化膜59
を形成する。なお、この酸化の主な酸化種は酸素ラジカ
ルであるが、その導入方法は種々の方法を採り得る。例
えば、被処理シリコン基板から遠隔した装置において酸
素ガス中でRF(radio frequency)放電を行って酸素
ラジカルを生成し、減圧気相中を移送してこれを導入す
ることができる。
【0072】そして、素子分離用絶縁膜となるシリコン
酸化膜60をCVD法で堆積して、素子分離溝58 を
埋め込む(図5(c))。
【0073】次に、図6(a)に示すように、CMP法
で表面を平坦化して、シリコン窒化膜層56が露出した
ところで止め、さらに150℃に加熱したリン酸溶液中
に被処理シリコン基板全体を入れて、シリコン窒化膜層
56を除去する。
【0074】次に、図6(b)に示すように、ゲート電
極の一部となる厚さ30nmのリンドープトポリシリコ
ン層61、厚さ30nmのタングステンシリサイド層6
2を、CVD法で全面に堆積したのち、さらに、電極加
工マスクとなる厚さ100nmのTEOS膜63を、C
VD法で全面に堆積する。その後、レジスト(図示せ
ず)をマスクにTEOS膜層63をRIE法でパターニ
ングし、さらにレジスト除去後、TEOS膜63をマス
クにタングステンシリサイド層62、リンドープトホリ
シリコン層61、55を順次RIE加工して、ゲート電
極64を形成する(図6(b))。
【0075】次に、図6(c)に示すように、ゲート電
極64をマスクにヒ素をイオン注入して、ソース・ドレ
イン拡散層65を形成し、隣り合う素子間にBPSG膜
66を埋め込む。その後は、周知の技術を適用して配線
を形成し、この実施形態に係るMONOS型不揮発性メ
モリ素子を完成することができる。
【0076】この実施形態により形成されたメモリ素子
は、側壁酸化膜層59の形成前に、電荷蓄積用シリコン
窒化膜層53の露出した端部を溝58の側壁位置から後
退させているので、側壁酸化後の形状は、シリコン基板
51のシリコン酸化膜52に接する面、およびポリシリ
コン層55のシリコン酸化膜層54に接する側の面、の
側壁酸化膜59側端部かどが十分に丸まり、かつ、シリ
コン基板51またはポリシリコン層55の側壁からのシ
リコン窒化膜54突起がまったく生じない。このため、
素子の高電界動作を保証しつつ、シリコン窒化膜54端
部のクラック発生に起因する不良を著しく低減できる。
【0077】さらに、本メモリ素子構造では、電荷蓄積
用シリコン窒化膜層53の端部からの上記後退により、
シリコン基板51およびポリシリコン層55の電界集中
領域近傍(上記端部かど近傍)から退避するように電荷
蓄積用シリコン窒化膜層53を設けることができるの
で、素子中央部と素子端部の蓄積電荷密度が異なること
に起因する、素子の誤書き込み/誤消去不良率を著しく
低減できる。
【0078】具体的には、このMONOS構造メモリ素
子の誤書き込み/誤消去不良を抑えるため、シリコン窒
化膜層53の端部位置をいわゆるバーズビーク進入位置
よりも深くなるようにあらかじめ後退させておく。こう
することで、シリコン窒化膜53中の蓄積電荷密度は、
どの箇所でもほぼ等しくなり、素子のしきい値のばらつ
きは著しく低減する。
【0079】なお、この実施の形態では、酸素ラジカル
を導入して側壁酸化膜59を形成しているが、他の酸素
ラジカル酸化プロセスを用いても、ほほ同様の効果を得
ることができる。また、酸素ラジカルによる酸化に代え
て通常の酸素や水蒸気を用いた酸化方法でも、シリコン
窒化膜53端部をあらかじめ後退させておくので、その
端部のクラック発生に起因する不良を著しく低減するこ
とができる。ただし、その場合には、シリコン基板51
のシリコン酸化膜52に接する面、およびポリシリコン
層55のシリコン酸化膜層54に接する側の面、の側壁
酸化膜59側端部かどの丸まり形状は不十分になるた
め、酸素ラジカル酸化の方がより望ましい。
【0080】(実施の形態4)次に、本発明のさらに別
の実施形態について図7を参照して説明する。図7は、
本発明を、MONOS型の不揮発性メモリ素子に適用し
た場合の別の実施形態を示すプロセス図である。同図に
おいて、(a)、(b)、(c)の順にプロセスが進行
する。図7(a)、(b)、(c)各図は、メモリ素子
の直交する2断面を左右に並べて示し、各左の図が、チ
ャネルにおけるキャリアが流れる方向の断面である。ま
た、すでに説明した構成要素と同一部分には同一番号が
付してある。
【0081】まず、図7(a)に示すように、上記した
実施の形態3と同様の方法で、積層構造および素子分離
溝58を形成する。
【0082】次に、希フッ酸溶液中に被処理シリコン基
板全体を入れて、トンネル酸化膜層52とトップシリコ
ン酸化膜層54の露出した端部をエッチングし、図7
(b)に示すように、溝58の側壁位置から2nm後退
させる。(このとき、加工マスク用TEOS膜層57
も、同様に後退する。)
【0083】次に、図7(c)に示すように、CDE
(chemical dry etching)法を用いて、少なくとも、シ
リコン基板51のシリコン酸化膜52に接する面、およ
びポリシリコン層55のシリコン酸化膜層54に接する
側の面、の露出した側壁側の端部かどをエッチングし
て、曲率半径が約2nmの丸み形状に加工し、その後、
CVD法により、厚さ10nmの側壁酸化膜59aを形
成する。さらに、素子分離用絶縁膜となるシリコン酸化
膜60をCVD法で堆積して、素子分離溝58を埋め込
む。
【0084】その後は、上記で述べた実施の形態3と同
様の方法で、MONOS型の不揮発性メモリ素子を完成
させることができる(図6(a)、(b)、(c)参
照)。
【0085】この実施の形態で形成されたメモリ素子
は、電荷蓄積用シリコン窒化膜層53の端部とシリコン
基板51またはポリシリコン層55の側壁位置とをほぼ
一致させることができるので、素子分離用絶縁膜60を
埋め込んだときに、ボイドの発生がなくなる。このた
め、素子の高電界動作を保証しつつ、絶縁膜60中のボ
イド発生に起因する不良を低減できる。
【0086】(その他の実施形態)なお、上記で述べた
実施形態1〜4では、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜
/シリコン酸化膜からなる3層膜を含む積層構造を有す
る半導体装置を例に挙げてその側壁について述べたが、
本発明はこれに限るものではない。シリコン酸化膜/シ
リコン窒化膜からなる2層膜、あるいはシリコン窒化膜
/シリコン酸化膜からなる2層膜、あるいはシリコン窒
化物からなる単層膜を含む積層構造を有する半導体装置
についても、その側壁に対して本発明を適用することが
できる。また、サイドウォール酸化膜(側壁酸化膜)
は、文字通りの酸化物(例えばシリコン酸化物)に限ら
ず、他の元素を含ませることにより、適宜、改質しても
よい。サイドウォール酸化膜の形成後または形成中にこ
れを改質しても、くびれ形状が軽減された状態を生じる
ことに変わりがなく、またシリコン窒化膜にクラックを
生じさせない形状的な特徴を保つからである。
【0087】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
シリコン層および第2のシリコン層の絶縁層に接する側
の面のシリコン酸化膜層側端部かどの丸まりが、曲率半
径として絶縁層の酸化膜換算膜厚の1/5以上であるこ
とから、上記2つのシリコン層の端部における電界集中
が緩和され、高速動作させたときの信頼性不良発生を問
題ない水準にすることができる。さらに、シリコン酸化
膜層間の絶縁層水準における第2の絶縁層の幅が、シリ
コン酸化膜層間の第2の絶縁層の最小幅の1.05倍以
下とほとんどくびれのない形状であることから、第2の
絶縁層を形成するときにその中にボイド発生がない。よ
って、製造過程でボイドに導電物質が漏れることによる
半導体装置としてのショート発生を防止できる。したが
って、半導体装置を構成する素子の微細化を進めつつ製
造不良や動作上の信頼性不良の低減が実現できる。
【0088】また、本発明によれば、シリコン層または
第2のシリコン層のシリコン酸化膜層側の側壁からのシ
リコン窒化膜の突起量が、シリコン窒化膜の膜厚よりも
小さいことから、シリコン酸化膜層の形成時の応力によ
りシリコン窒化膜端部が折れることが構造的になくな
る。よって、シリコン窒化膜を含む膜の機能性を一定に
保つことが可能になり、素子としての特性ばらつきが抑
制される。したがって、半導体装置を構成する素子の微
細化を進めつつ動作上の信頼性不良の低減と素子間の特
性ばらつきの低減とが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を、トンネル絶縁膜、浮遊ゲート電極、
電極間絶縁膜、制御ゲート電極を有する不揮発性メモリ
素子に適用した場合の一実施形態を示すプロセス図。
【図2】図1の続図であって、本発明を、トンネル絶縁
膜、浮遊ゲート電極、電極間絶縁膜、制御ゲート電極を
有する不揮発性メモリ素子に適用した場合の一実施形態
を示すプロセス図。
【図3】図1、図2に示したプロセスにより完成された
不揮発性メモリ素子における電極間絶縁膜(ONO膜)
9のサイドウォール酸化膜15側端部の拡大写真を線図
化して比較例と対比して示す図。
【図4】本発明を、トンネル絶縁膜、浮遊ゲート電極、
電極間絶縁膜、制御ゲート電極を有する不揮発性メモリ
素子に適用した場合の別の実施形態を示すプロセス図。
【図5】本発明を、MONOS型の不揮発性メモリ素子
に適用した場合の実施形態を示すプロセス図。
【図6】図5の続図であって、本発明を、MONOS型
の不揮発性メモリ素子に適用した場合の実施形態を示す
プロセス図。
【図7】本発明を、MONOS型の不揮発性メモリ素子
に適用した場合の別の実施形態を示すプロセス図。
【図8】シリコン窒化膜およびシリコン酸化膜の積層構
造を有する膜を絶縁のため用いる半導体装置の断面構造
を示す図(従来図)。
【図9】図8に示した構造におけるONO膜106の左
右方向側壁側端部付近を示す図。
【図10】従来技術によってMONOS素子を製造する
場合の途中経過であって、ゲート配線を形成する前で素
子分離がされた状態を示す断面図。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…シリコン酸化膜、3…リンドー
プトポリシリコン層、4…溝、5…シリコン酸化膜、6
…ボトムシリコン酸化膜、7…シリコン窒化膜、8…ト
ップシリコン酸化膜、9…電極間絶縁膜、10…ポリシ
リコン層、11…タングステンシリサイド層、12…T
EOS膜、13…制御ゲート電極、14…浮遊ゲート電
極、15…サイドウォール酸化膜、15a…シリコン酸
化膜層、16…ソース・ドレイン拡散層、17…酸化
膜、51…シリコン基板、52…シリコン酸化膜(トン
ネル酸化膜)、53…シリコン窒化膜、54…シリコン
酸化膜層、55…ポリシリコン層、56…シリコン窒化
膜層、57…TEOS膜、58…素子分離溝、59…側
壁酸化膜、59a…側壁酸化膜、60…シリコン酸化
膜、61…リンドープトポリシリコン層、62…タング
ステンシリサイド層、63…TEOS膜、64…ゲート
電極、65…ソース・ドレイン拡散層、66…BPSG
膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐喜 和朗 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 永井 圭希 神奈川県川崎市川崎区駅前本町25番地1 東芝マイクロエレクトロニクス株式会社内 Fターム(参考) 5F083 EP02 EP18 EP23 EP55 EP56 EP57 JA04 JA35 JA39 JA53 JA56 NA01 PR05 PR07 PR12 PR21 PR29 PR33 PR40 5F101 BA29 BA36 BA45 BB05 BD02 BD35 BH02 BH03 BH13 BH16 BH19

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側壁を有するシリコン層と、 前記シリコン層に接してその上に形成され、シリコン窒
    化膜を含みかつ側壁を有する絶縁層と、 前記絶縁層に接してその上に形成され、側壁を有する第
    2のシリコン層と、 前記シリコン層と前記絶縁層と前記第2のシリコン層の
    前記側壁に連続的に形成されたシリコン酸化膜層とを具
    備する構造体を平面方向に複数有し、 前記複数の構造体のうちの隣り合う構造体の前記シリコ
    ン酸化膜層の間には、第2の絶縁層が満たされ、 前記シリコン層および前記第2のシリコン層の前記絶縁
    層に接する側の面の前記シリコン酸化膜層側端部かどの
    丸まりが、曲率半径として前記絶縁層の酸化膜換算膜厚
    の1/5以上であり、 前記シリコン酸化膜層間の前記絶縁層水準における前記
    第2の絶縁層の幅が、前記シリコン酸化膜層間の前記第
    2の絶縁層の最小幅の1.05倍以下であることを特徴
    とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記シリコン層および前記第2のシリコ
    ン層の前記絶縁層に接する側の面の前記シリコン酸化膜
    層側端部かどの丸まりが、曲率半径として前記絶縁層の
    酸化膜換算膜厚の1/2以上であることを特徴とする請
    求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 側壁を有するシリコン層と、 前記シリコン層に接してその上に形成され、シリコン窒
    化膜を含みかつ側壁を有する絶縁層と、 前記絶縁層に接してその上に形成され、側壁を有する第
    2のシリコン層と、 前記シリコン層と前記絶縁層と前記第2のシリコン層の
    前記側壁に連続的に形成されたシリコン酸化膜層とを具
    備し、 前記シリコン層および前記第2のシリコン層の前記絶縁
    層に接する側の面の前記シリコン酸化膜層側端部かどの
    丸まりが、曲率半径として前記絶縁層の酸化膜換算膜厚
    の1/5以上であり、 前記シリコン層または前記第2のシリコン層の前記シリ
    コン酸化膜層側の側壁からの前記シリコン窒化膜の突起
    量が、前記シリコン窒化膜の膜厚よりも小さいことを特
    徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記シリコン層および前記第2のシリコ
    ン層の前記絶縁層に接する側の面の前記シリコン酸化膜
    層側端部かどの丸まりが、曲率半径として前記絶縁層の
    酸化膜換算膜厚の1/2以上であることを特徴とする請
    求項3記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 基板上にシリコン層を形成する工程と、 前記形成されたシリコン層上にシリコン窒化膜を含む絶
    縁層を形成する工程と、 前記形成された絶縁層上に第2のシリコン層を形成する
    工程と、 前記形成されたシリコン層、絶縁層、第2のシリコン層
    をほぼ垂直方向に選択的に溝状に除去する工程と、 前記除去により露出された前記シリコン層、前記絶縁
    層、前記第2のシリコン層の側壁を酸素ラジカルを含む
    雰囲気で酸化する工程とを有することを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 基板上にシリコン層を形成する工程と、 前記形成されたシリコン層上にシリコン窒化膜を含む絶
    縁層を形成する工程と、 前記形成された絶縁層上に第2のシリコン層を形成する
    工程と、 前記形成されたシリコン層、絶縁層、第2のシリコン層
    をほぼ垂直方向に選択的に溝状に除去する工程と、 前記除去により露出された前記シリコン層、前記絶縁
    層、前記第2のシリコン層の側壁を熱酸化により酸化す
    る工程と、 前記酸化により形成された酸化層をエッチング除去する
    工程と、 前記エッチング除去により露出された前記シリコン層、
    前記絶縁層、前記第2のシリコン層の側壁を酸素ラジカ
    ルを含む雰囲気で酸化する工程とを有することを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 シリコン層上にシリコン窒化膜を含む絶
    縁層を形成する工程と、 前記形成された絶縁層上に第2のシリコン層を形成する
    工程と、 前記形成された絶縁層、第2のシリコン層を貫き前記シ
    リコン層に溝を形成する工程と、 前記溝の形成により露出された前記絶縁層のシリコン窒
    化膜の側壁をエッチングにより後退させる工程と、 前記エッチングがされたシリコン窒化膜を含む前記絶縁
    層の側壁、前記溝の形成により露出された前記シリコン
    層および前記第2のシリコン層の側壁を酸素ラジカルを
    含む雰囲気で酸化する工程とを有することを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 シリコン層上にシリコン窒化膜と酸化膜
    とを含む絶縁層を形成する工程と、 前記形成された絶縁層上に第2のシリコン層を形成する
    工程と、 前記形成された絶縁層、第2のシリコン層を貫き前記シ
    リコン層に溝を形成する工程と、 前記溝の形成により露出された前記絶縁層の酸化膜の側
    壁をエッチングにより後退させる工程と、 前記シリコン層および前記第2のシリコン層の前記絶縁
    層に接する側の面の前記溝側端部かどを丸め加工する工
    程と、 前記エッチングがされた酸化膜を含む前記絶縁層の側
    壁、および前記丸め加工された前記シリコン層および前
    記第2のシリコン層の側壁に酸化膜を堆積形成する工程
    とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 酸素ラジカルを含む雰囲気で酸化する工
    程は、酸素と水素との反応で生じる酸素ラジカルを用
    い、酸素ラジカルを含む雰囲気で酸化する工程のあとに
    この酸化温度よりも高い温度でアニールする工程をさら
    に有することを特徴とする請求項5または6記載の半導
    体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 酸素ラジカルを含む雰囲気で酸化する
    工程に先立ちCVD酸化膜形成を行う工程をさらに有す
    ることを特徴とする請求項5または6記載の半導体装置
    の製造方法。
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