JP2003031197A - 電池用セパレーター - Google Patents

電池用セパレーター

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JP2003031197A JP2001211020A JP2001211020A JP2003031197A JP 2003031197 A JP2003031197 A JP 2003031197A JP 2001211020 A JP2001211020 A JP 2001211020A JP 2001211020 A JP2001211020 A JP 2001211020A JP 2003031197 A JP2003031197 A JP 2003031197A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セパレーターの有効電極面積を減少させること
なく、製造工程時に必要な強度および装着性、充填性を
有し、かつ通気性、吸液速度、保液性、安定生産性など
に優れた電池用セパレーターを提供する。 【解決手段】(1) 平均繊維径10〜20μmの連続フィ
ラメントからなるポリアミド繊維ウェッブを全面に均一
に部分熱圧着して結合させた長繊維不織布であって、該
長繊維不織布の部分熱圧着率が5〜20%、圧着部の厚
みが非圧着部の厚みの20%以下であり、かつ該長繊維
不織布の厚みの圧縮へたり率が20〜60%、厚み回復
率が80%以上である電池用セパレーター。(2) 前記長
繊維不織布の機械流れ方向の5%応力が50N/5cm
以上であり、かつ該不織布に親水剤が付着されている電
池用セパレーター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電池用セパレーター
に関し、さらに詳しくは電池製造時の装着性や充填性お
よび吸液性、通気性、強度、保液性等に優れた、特にア
ルカリ電池に好適な電池用セパレーターに関する。
【0002】
【従来の技術】電池用セパレーターの性能としては、一
般に正極と負極の分離性、短絡防止性、電解液の保持性
などが要求されるが、アルカリ二次電池用セパレーター
では強アルカリ性の電解液に対する耐久性に優れ、かつ
有効電極面積を減少させず、電解液との親液性、電極反
応によって生じるガスの通過性、電池生産時の機械的強
度などに優れることが要求される。また電池は、通常、
セパレーターと電極を重ね合わせて約数百〜数千kpa
の加圧下で巻き上げ、これを容器内に装着して製造され
る。従って、セパレーターは加圧下で適度なへたり性を
有し、かつ容器に装着後は元の厚みに戻る厚み回復性に
優れることが要求される。
【0003】このような観点から、電池用セパレーター
としては、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド繊
維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフイン
繊維などの短繊維をニードルパンチ加工、水流交絡加工
等で繊維シート化し、熱カレンダーで熱圧着するか、接
着剤で結合させて得られる不織布が用いられている。し
かし、このような不織布は、厚みの圧縮へたり率が大き
く、除重後の厚み回復率も小さく、装着性および充填性
に劣り、また接着剤が電解液に溶出するなどの問題があ
った。また特開平5−325932号公報には、スパン
ボンド法に対する長繊維不織布を一方向に延伸した後、
ニードルパンチ加工または水流交絡加工を施して得られ
る、一定の繊維配向度を有する繊維を用いたアルカリ2
次電池用セパレーターが提案されている。このセパレー
ターは機械流れ方向の強度や有効電極面積の点で優れて
いるが、延伸処理、交絡加工、接着加工等の複雑な工程
を経て製造されるため、安定生産性や価格などの点で問
題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来技術の問題を解決し、セパレーターの有効電極面積
を減少させることなく、製造工程時に必要な強度および
装着性、充填性を有し、かつ通気性、吸液速度、保液
性、安定生産性などに優れた電池用セパレーターを提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討した結果、ポリアミド長繊維ウェッブ
の全面に均一に部分熱圧着して結合させた不織布の部分
熱圧着率、圧着部の厚み、厚みの圧縮へたり率および厚
み回復率を特定することにより、電池製造時の装着性や
充填性に優れ、かつセパレーターに要求される吸液性、
保液性、通液性等を確保でき、有効電極面積と強度の両
特性が良好となることを見いだし、本発明に到達したも
のである。上記課題を達成するために本願で特許請求さ
れる発明は以下の通りである。
【0006】(1)平均繊維径10〜20μmの連続フ
ィラメントからなるポリアミド繊維ウェッブを全面に均
一に部分熱圧着して結合させた長繊維不織布であって、
該長繊維不織布の部分熱圧着率が5〜20%、圧着部の
厚みが非圧着部の厚みの20%以下であり、かつ該長繊
維不織布の厚みの圧縮へたり率が20〜60%、厚み回
復率が80%以上であることを特徴とする電池用セパレ
ーター。 (2)前記長繊維不織布の厚みが0.16〜0.55m
m、みかけ密度が0.15〜0.5g/cm3 であるこ
とを特徴とする(1)記載の電池用セパレーター。 (3)前記長繊維不織布の機械流れ方向の5%応力が5
0N/5cm以上であり、かつ該不織布に親水剤が付着
されていることを特徴とする(1)または(2)記載の
電池用セパレーター。 (4)前記親水剤の付着量が0.1〜10重量%である
ことを特徴とする(3)記載の電池用セパレーター。 (5)前記長繊維不織布の突き刺し強度が10N以上
で、吸液速度が100mm以上であることを特徴とする
(1)〜(4)のいずれかに記載の電池用セパレータ
ー。
【0007】
【作用】電池用セパレーターは、電池生産工程におい
て、電極とセパレーターを重ねて張力をかけて巻き付け
られ、この状態で電池容器に装着されるため、セパレー
タの厚みの減少が少なく、かつ厚みが減少しても装着し
た後に元の厚みに戻るのが好ましい。すなわち、電池容
器に装着前は厚みが減少して巻き径が小さくなり、容器
に入れた後は、容器全体に接触する程度の大きさに厚み
が変化(回復)するのが好ましい。本発明の電池用セパ
レーターによれば、一定の平均繊維径を有するポリアミ
ド連続フィラメントからなるウェッブを、全面に均一に
一定の部分熱圧着率で部分熱圧着させ、特定厚みを有す
る圧着部と、特定の圧縮へたり率および厚み回復率を有
する長繊維不織布を用いるため、不織布の圧着部と非圧
着部のバランスが適正化され、製造時に必要な強度と優
れた装着性および充填性が得られ、かつ優れた吸液性、
保液性等を得ることができる。また一定の機械流れ方向
の強度を有する不織布に親水剤を付着させることによ
り、電池の安定した生産が可能となり、かつ電解液の吸
液速度や保液性の低下、有効電極面積の減少などを効率
よく防止することができる。また上記長繊維不織布の厚
み、みかけ密度、突き刺し強度および吸液速度を所定の
範囲とすることにより、一定品質を有する電池生産が容
易となり、かつ生産コストの低減を図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の電池用セパレーターに
は、ポリアミド繊維ウェッブを全面に均一に部分熱圧着
して結合させた長繊維不織布が用いられる。本発明にお
いて、上記ポリアミド繊維ウェッブは、平均繊維径10
〜20μm、好ましくは12〜18μmの連続フィラメ
ントからなる。このような平均繊維径の連続フィラメン
トを用いることにより、不織布の繊維間隙への電解液の
保液が容易となり、また繊維を均一に分散させることが
でき、安定な不織布の生産が可能となる。ポリアミド繊
維の平均繊維径が10μm未満では、繊維間隙が小さく
なり、吸液性、保液性は良好となるが、強度が低下す
る。一方、平均繊維径が20μmを超えると、強度は大
きくなるが、繊維間隙が大きくなり、電解液の吸液性お
よび保液性が低下する。なお、構成繊維は、単一の繊維
径を有するものでも、また細い繊維径と太い繊維径を有
する繊維の混合であってもよい。
【0009】ポリアミド繊維の素材としては、例えば、
ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド樹脂を単一
成分でまたは数種の成分を混合して用いることができ
る。またポリアミド繊維ウェップは、例えば、ポリアミ
ド樹脂を紡糸ノズルから溶融紡糸することにより形成さ
れた多数の連続フィラメントをエアジェット等によって
牽引した後、移動する補集装置上に積層させることによ
り得ることができる。本発明に用いられる長繊維不織布
の部分熱圧着率(不織布の全面積に対する熱圧着部の面
積割合)を5〜20%、好ましくは7〜12%とする必
要がある。部分熱圧着率が5%未満では、繊維間の接合
が不十分となり、強力が低下し、不織布表面の耐摩耗性
が低下する。部分熱圧着率が20%超えると、不織布強
力は充分であるが、有効電極面積が低下し、放電率など
の電池性能が低下する。
【0010】部分熱圧着は、例えば、加熱された凹凸表
面を有するスチールロール(エンボスロール)と平滑面
を有するスチールロール間の間を通過させ、加熱・加圧
して不織布の全面に均一に配分した結合部を形成させる
ことにより行われる。この場合の結合部1個の面積は
0.1〜7mm2 の範囲が好ましく、より好ましくは
0.2〜5mm2 である。1個の結合部の面積が0.1
mm2 未満では、結合部に穴が生じ易くなり、また7m
2 を超えると、部分的に電解液の通過、ガスの透過な
どが不足する部分が生じ、電池性能に悪い影響を与える
場合がある。また結合部の形状には特に制限はないが、
円状、菱形、楕円状、四角状などの形状が好ましい。
【0011】本発明において、部分熱圧着された圧着部
の厚みは、不織布の強度および耐摩耗性の点から、非圧
着部の厚みの20%以下、好ましくは5〜15%とする
必要がある。また不織布の厚み方向の圧縮へたり率は2
0〜60%、好ましくは30〜50%、さらに厚みの回
復率は80%以上、好ましくは85%以上とされる。上
記範囲の圧縮へたり率であれば、電極板と不織布が加圧
下で巻かれた時の巻き径を、筒状容器の巻き径より小さ
くでき、容器に挿入しやすくなる。また回復率が80%
未満では容器の中で電極と不織布の間に隙間が生じ易
く、装着性、充填性などの点で問題が生じる。なお、上
記厚み圧縮へたり率および除重後の厚み回復率は、2k
Pa荷重時の不織布の厚みT0 、1250kPa荷重時
の不織布の厚みT1 、および1250kPaの荷重した
後除重後の2kPa荷重時の不織布の厚みT2 とを求
め、下記式で算出した値である。厚みの圧縮へたり率
(%)=(T0 −T1 )×100/T0除重後の厚み回
復率(%)=〔1−(T0 −T2 )/T0 〕×100な
お、圧着部の厚み比率は下式で求められる。t0 および
0 はそれぞれ2kPa荷重時の厚みである。圧着部の
厚み比率(%)=圧着部の厚み(t0 )/非圧着部の厚
み(T0 )×100
【0012】本発明に用いられる長繊維不織布は、厚み
が0.16〜0.55mmであるのが好ましく、より好
ましくは0.20〜0.45mmである。厚みが0.1
6mm未満では、電極の隔離性、電解液の保液性が低下
し、電池性能が低下し易くなり、また0.55mmを超
えると、電極の隔離性、電解液の保液性は良好となる
が、電池容積が大きくなる。不織布の厚みは、一対の平
滑ロール、例えば、スチールロールとスチールロール、
スチールロールとペーパーロール、スチールロールとコ
ットンロール、スチールロールとゴムロールなどの組み
合わせにより、加熱・加圧して潰し加工を行うことによ
り調整することができる。潰し加工条件は、目的に応じ
て適宜選定することができ、例えば、加熱温度60〜1
80℃、圧力50〜800N/cmで行うことができ
る。
【0013】また長繊維不織布のみかけ密度は0.15
〜0.5g/cm3 が好ましく、より好ましくは0.2
0〜0.4g/cm3 である。みかけ密度が0.15g
/cm3 未満では電解液の吸液性、保液性が低下し、電
池性能が低下し易くなり、また0.5g/cm3 を超え
ると電解液の吸液性、保液性は良好となるが、ガスの透
過性などが低下し易くなる。
【0014】また本発明に用いられる長繊維不織布は、
その機械の流れ方向の5%応力が50N/5cm以上で
あるのが好ましく、より好ましくは60〜200N/5
cmである。上記5%応力が50N/5cm未満では、
機械流れ方向の強度が不足し、電極とセパレーターの巻
き作業時に幅が狭くなる幅入りや伸びなどが生じ、電池
容器にセットした場合に空間が生じ易い。上記応力を有
する不織布は、連続フィラメントからなるポリアミド繊
維ウェッブに全面に均一に、かつ一定の割合で部分熱圧
着部を形成させることにより得ることができる。
【0015】また、不織布の強度を確保するためにウェ
ッブに部分熱圧着部(結合部)を形成させると、該圧着
部におけるガス透過性、液透過性が非圧着部より低下
し、有効電極面積として機能しにくくなるが、上記長繊
維不織布に電解液に影響を与えない親水剤を付与し、電
解液との馴染み性を向上させることにより、ガス透過性
や液透過性の低下を防止し、有効電極面積の減少を防ぐ
ことができる。親水剤としては、例えば、両性界面活性
剤、非イオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、メチル
セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ポリビニールアルコールなどを単独
でまたは2種以上混合して用いられる。これらのうち、
特にポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
アルキレンエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリ
セリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エス
テルなどの非イオン界面活性剤が好ましい。
【0016】上記長繊維不織布に親水剤を付与する方法
としては、不織布の少なくとも片面の繊維全体に均一に
付着できる方法であれば特に制限はなく、公知のグラビ
アロール方式、スプレー方式、含浸方式などで行うこと
ができる。親水剤の付着量は0.1〜10重量%の範囲
が好ましく、より好ましくは0.2〜5重量%である。
0.1重量%未満では不織布の吸液性が不足し易く、ま
た10重量%を超えると吸液性は良好となるが、電解液
中に親水剤が溶出する割合が多くなり、電池性能に悪い
影響を及ぼす場合がある。
【0017】また長繊維不織布の突き刺し強度は、繊維
が電極のバリ、ノッチなどで切断されるのを防止する点
から、10N以上であることが好ましく、より好ましく
は12〜25Nである。突き刺し強度が10N未満で
は、強度が弱く切断しやすくなり、電池の正極と負極と
の短絡問題が生じ易くなる。さらに長繊維不織布の吸液
速度は、電池の生産工程で電解液がセパレーターに浸透
し易く、かつ所定量の電解液の保液時間を短縮できる点
から、100mm以上であるのが好ましく、より好まし
くは120〜200mmである。吸液速度が100mm
未満では、電解液がセパレーターに浸透し難く、保液さ
れる時間が長くかかり、生産時間が長くなる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、例中の特性は下記の方法で測定した。 (1) 平均繊維径:顕微鏡で500倍の拡大写真をとり、
10本の平均値で示す。 (2) 目付:試料20cm×25cmを切り取り、重量を
測定し、その平均値を単位面積当たりの質量に換算して
求める(JIS−L−1906)。 (3) 厚み:直径10mmの加圧子、荷重2kPaで任意
の10カ所測定し、その平均値で示す(JIS−L−1
906)。 (4) みかけ密度:目付、厚みを測定し、単位容積当たり
の重量を求める。 (5) 親水剤の付着率:不織布の加工前の重量に対する親
水剤付着量の重量百分率で求める。 (6) 5%応力:幅5cm×長さ30cmの試験片を、つ
かみ間隔20cm、引張速度10cmで引張試験機(島
津製作所製)を用いて測定し、機械流れ方向の5%応力
を求める(JIS−L−1906)。
【0019】(7) 突き刺し強度:KES-G 5ハンデイー圧
縮試験機(カトーテック社製)で直径1mm球形状の加
圧子で測定する。 (8) 吸水速度:JIS−L−1906(B法、バイレッ
ク法)に準じて測定し、10分間の上昇した高さを測定
3回の平均値で示す。 (9) 保液率:試料5cm角(重量W0 )を31重量%濃
度の水酸化カリウム水溶液に1時間漬けた後、取り出
し、風乾10分してから重量(W1 )を測定し、試料の
重量変化率〔(W1 −W0 )×100/W0 〕を求め
る。 (10) 厚みの圧縮へたり率および除重後の厚み回復率:
2kPa荷重時の不織布の厚みT0 、1250kPa荷
重時の不織布の厚みT1 、および除重後の2kPa荷重
時の不織布の厚みT2 を求め、下記式で算出した。 厚みの圧縮へたり率(%)=(T0 −T1 )×100/
0 除重後の厚み回復率(%)=〔1−(T0 −T2 )/T
0 〕×100
【0020】(11) 耐摩耗性:学振型摩擦試験機(大栄
科学精器製作所製)を用いて試験片を荷重500gで1
00回往復摩擦した後、下記の判定基準で判定した。 ○ 毛羽たちがない △ 毛羽たちがあるが目立たない × 毛羽たちが目たつ (12) 有効電極面積:電解液が浸透できる有効面積(非
圧着部の面積)を測定し、下記のように評価した。 ○ 85〜100%、 △ 50〜85% × 50%未満 (13) 通気性:JIS−L−1906フラジュール形試
験機で測定する。
【0021】実施例1〜9および比較例1〜5 ナイロン6を多数の紡糸ノズルから溶融紡糸し、多数の
連続フィラメントをエアーサッカーにより、フィラメン
トを牽引した後、コンベアネット上に不織ウェッブを形
成させた。該不織ウェッブを、凸部がロール表面に均一
に配置されたエンボスロールと表面が平滑なフラットロ
ールとの間を通過させて熱圧着し、ポリアミド長繊維不
織布を得た。紡糸条件を適宜選定して平均繊維径および
目付を変え、またエンボスロール形状により部分熱圧着
率を変化させ、さらに得られた不織布に一対の平滑ロー
ルで加工して厚みを変化させて表1に示す不織布をそれ
ぞれ製造した。また各不織布には親水剤として非イオン
界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル)を
表1に示す付着率で付着させ、電池用セパレーターとし
た。図1は、実施例1で得られた電池用セパレーターの
断面図を示した。得られた電池用セパレーターの必要特
性を調べ、その結果を表1に示した。
【0022】表1から、本発明のポリアミド長繊維不織
布(実施例1〜9)は、平均繊維径10〜20μm、厚
み0.16〜0.55mm、みかけ密度0.15〜0.
5g/cm3 、部分熱圧着率5〜20%、親水剤付着率
0.1〜10重量%の範囲にあり、電池セパレーターと
しての必要性能を充分満足するものであった。これに対
し、比較例1のものは、親水剤が付着されていないた
め、吸液速度および保液性に劣るものであった。また比
較例2のものは平均繊維径が小さいため、機械流れ方向
5%応力が低く、突き刺し強度、吸液速度および耐摩耗
性に劣るものであった。また比較例3のものは平均繊維
径が大きすぎるため、吸液速度に劣っていた。また比較
例4のものは部分熱圧着率が低いため、機械流れ方向5
%応力が低く、突き刺し強度および耐摩耗性に劣るもの
であった。比較例5のものは部分熱圧着率が20%を超
えており、有効電極面積の減少が見られた。
【0023】比較例6 繊維長10mm、繊維径15μmのナイロン短繊維85
重量%と、繊維長5mm、繊維径20μmの鞘がポリエ
チレンで芯がポリプロピレンの合成短繊維15重量%と
を混合し、水中に分散、抄造機で抄造した後、支流交絡
させ、乾燥機で熱処理し、短繊維不織布を得た。次いで
親水剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテルの被
イオン界面活性剤(花王社製)を付着量1%で不織布に
付着させた。得られた不織布のセパレーターとしての特
性を調べた。その結果を表1に示したが、部分熱圧着さ
れていないため、機械流れ方向5%応力、突き刺し強
度、耐摩耗性に劣り、圧縮へたり率が大きく、厚み回復
率の低いものであった。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】請求項1および2に係る発明によれば、
一定の平均繊維径を有するポリアミド連続フィラメント
からなるウェッブを、全面に均一に一定の部分熱圧着率
で部分熱圧着させ、特定の厚みを有する圧着部と、特定
の圧縮へたり率および厚み回復率を有する長繊維不織布
を用いるため、不織布の圧着部と非圧着部のバランスが
適正化され、有効電極面積の減少を抑えつつ製造時に必
要な強度と優れた装着性および充填性、さらに優れた吸
液性、保液性等を得ることができる。請求項3および4
に係る発明によれば、上記効果に加え、一定以上の機械
流れ方向の強度を有する長繊維不織布に親水剤を付着し
ているため、強アルカリ溶液の電解液に対する耐久性に
優れ、セパレーターの有効電極面積を減少させることが
なく、また電池生産工程時に必要な強度を有し、かつ通
気性、電解液の吸液速度、保液性、安定生産性などに優
れる。請求項5に係る発明によれば、上記効果に加え、
一定品質を有する電池生産が容易となり、生産コストの
低減を図ることができる。本発明の電池用セパレーター
は、特にニッケルカドミウム電池用セパレーターとして
有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す電池用セパレーターの断面
図。
【符号の説明】
1…電池用セパレーター、2…非圧着部、3…圧着部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H021 AA06 BB09 BB11 CC02 CC11 EE07 EE34 HH00 HH01 HH03 HH05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均繊維径10〜20μmの連続フィラ
    メントからなるポリアミド繊維ウェッブを全面に均一に
    部分熱圧着して結合させた長繊維不織布であって、該長
    繊維不織布の部分熱圧着率が5〜20%、圧着部の厚み
    が非圧着部の厚みの20%以下であり、かつ該長繊維不
    織布の厚みの圧縮へたり率が20〜60%、厚み回復率
    が80%以上であることを特徴とする電池用セパレータ
    ー。
  2. 【請求項2】 前記長繊維不織布の厚みが0.16〜
    0.55mm、みかけ密度が0.15〜0.5g/cm
    3 であることを特徴とする請求項1記載の電池用セパレ
    ーター。
  3. 【請求項3】 前記長繊維不織布の機械流れ方向の5%
    応力が50N/5cm以上であり、かつ該不織布に親水
    剤が付着されていることを特徴とする請求項1または2
    記載の電池用セパレーター。
  4. 【請求項4】 前記親水剤の付着量が0.1〜10重量
    %であることを特徴とする請求項3記載の電池用セパレ
    ーター。
  5. 【請求項5】 前記長繊維不織布の突き刺し強度が10
    N以上で、吸液速度が100mm以上であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の電池用セパレー
    ター。
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