JPH09259856A - 電池用セパレ−タ - Google Patents
電池用セパレ−タInfo
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- JPH09259856A JPH09259856A JP8062559A JP6255996A JPH09259856A JP H09259856 A JPH09259856 A JP H09259856A JP 8062559 A JP8062559 A JP 8062559A JP 6255996 A JP6255996 A JP 6255996A JP H09259856 A JPH09259856 A JP H09259856A
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Abstract
ン繊維からなる不織布の有する耐酸化劣化性をも有し
た、ポリアミドを主成分とする不織布で形成された電池
用セパレ−タを提供する。 【解決手段】 ポリアミドを主成分とする不織布から形
成された電池用セパレ−タであって、該ポリアミドが、
ジカルボン酸成分の60モル%以上が芳香族ジカルボン
酸であるジカルボン酸成分とジアミン成分の60モル%
以上が炭素数6〜12の脂肪族アルキレンジアミンであ
るジアミン成分とからなることを特徴とする電池用セパ
レ−タ。
Description
関し、とくにアルカリ液を使用する電池に好適なセパレ
−タに関する。
来ポリアミド繊維の不織布、ポリオレフィン繊維の不織
布等が知られており、それぞれの繊維の特性を利用して
各電池に使用されている。しかしながら、ポリアミド繊
維、とくにナイロン6やナイロン66等の脂肪族ポリア
ミド繊維からなる不織布は耐アルカリ性に優れ、親水性
に優れていることから電解液の保液性が良好であり、放
電容量も大きい利点を有してはいるが、高温における耐
酸化劣化性に劣るので、アルカリ電池に使用した場合、
充電時に発生する酸素ガスによって酸化されて劣化する
という欠点がある。とくに、高温で充放電が繰り返され
る二次電池に使用した場合、高温(60〜80℃)での
電解液中における激しい電池反応に対する耐酸化劣化性
に劣ることから、早期に劣化現象が生じるいう問題があ
った。
性、耐酸化劣化性に優れているものの、親水性に劣るた
め電解液の保液性が低い。このため、電解液中での電気
抵抗が高い、充電時に発生するガスの透過性が悪い、密
閉型電池では充電時に内圧が上がって破裂する危険性が
ある等の問題があった。
するためにポリアミド繊維とポリオレフィン繊維とを混
合または複合化することが提案されているが(特開昭5
5−25921号公報、特開昭55−66864号公報
など)、酸化分解する繊維の混合率が全体として減少す
るので劣化を軽減できるという程度に止まり、根本的な
解決には至っていない。
性を改良するために、ポリオレフィン繊維に親水性を付
与する方法が提案されている。たとえばポリオレフィン
繊維のセパレ−タを発煙硫酸またはクロル硫酸で処理し
てスルホン化する方法、三酸化硫黄ガス中で処理してス
ルホン化する方法、電子線照射によってアクリル酸やメ
タクリル酸をグラフト重合する方法等多くの方法が提案
されている。しかしながら、親水化処理は高価なうえ長
期に亘ってその親水性を維持することができにくい、ま
た過酷な条件下での処理になるため繊維強度が低下する
という問題点を有する。
ミドまたは全芳香族ポリアミドからなる不織布を用いた
電池用セパレ−タも提案されている(特開平5−283
054号公報、特開昭53−58636号公報、特開昭
58−147956号公報など)。かかる芳香族ポリア
ミドまたは全芳香族ポリアミドは一般に親水性に優れ、
耐アルカリ性、耐酸化劣化性に優れるが、耐熱性が高い
がために該繊維のみからなる不織布はそれ自身接着性が
低く、不織布強度に問題があり、また一般の熱可塑性バ
インダ−繊維との接着性も低く、やはり不織布強度に問
題がある。接着性を高めるために樹脂接着を行う方法も
あるが、かかる方法により接着された不織布を電池用セ
パレ−タとして使用すると接着樹脂が電池の電解液に溶
出する問題がある。また、芳香族ジアミンと脂肪族ジカ
ルボン酸とからなるMXD−6繊維で構成されるセパレ
−タは、高温での耐酸化劣化性に劣り、充電時に発生す
る酸素ガスによって酸化されて劣化する場合がある。
性、すなわち、電解液の保液性を有しながら、ポリオレ
フィン繊維からなる不織布の有する耐酸化劣化性をも有
した、ポリアミドを主成分とする不織布で形成された電
池用セパレ−タを提供することにある。
主成分とする不織布から形成された電池用セパレ−タで
あって、該ポリアミドが、ジカルボン酸成分の60モル
%以上が芳香族ジカルボン酸であるジカルボン酸成分と
ジアミン成分の60モル%以上が炭素数6〜12の脂肪
族アルキレンジアミンであるジアミン成分とからなるこ
とを特徴とする電池用セパレ−タである。
構成するポリアミドについて説明する。該ポリアミドは
ジカルボン酸成分とジアミン成分とからなり、ジカルボ
ン酸成分の60モル%以上が芳香族ジカルボン酸である
こと、およびジアミン成分の60モル%以上が炭素数6
〜12の脂肪族アルキレンジアミンであることに特徴を
有する。
−タの耐アルカリ性、耐酸化劣化性の点でテレフタル酸
が好ましく、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナ
フタレンジカルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ
酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジフェン
酸、ジ安息香酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェ
ニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスル
ホン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニル
ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸を1種類以上併用
して使用することもできる。かかる芳香族ジカルボン酸
の含有量はジカルボン酸成分の60モル%以上であり、
75モル%以上であることが好ましい。上記芳香族ジカ
ルボン酸以外のジカルボン酸としてはマロン酸、ジメチ
ルマロン酸、コハク酸、3,3−ジエチルコハク酸、グ
ルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アジピン酸、
2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の脂肪
族ジカルボン酸;1,3−シクロペンタンジカルボン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジ
カルボン酸を挙げることができ、これらの酸は1種類の
みならず2種類以上を用いることができる。なかでも不
織布の強度、耐薬品性、耐酸化劣化性、耐熱性等の点で
ジカルボン酸成分が100%芳香族ジカルボン酸である
ことが好ましい。さらにトリメリット酸、トリメシン
酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸を、繊維化・不
織布化が容易な範囲内で含有させることもできる。
素数が6〜12の脂肪族アルキレンジアミンで構成さ
れ、かかる脂肪族アルキレンジアミンとしては、1,6
−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,
9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,
11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミ
ン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、3−メチ
ル−1,5−ペンタンジアミン、2,2,4−トリメチ
ル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチ
ル−1,6−ヘキサンジアミン、2−メチル−1,8−
オクタンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミ
ン等の直鎖または側鎖を有する脂肪族ジアミンを挙げる
ことができる。なかでも耐酸化劣化性の点で1,9−ノ
ナンジアミン、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−
1,8−オクタンジアミンとの併用が好ましい。この脂
肪族アルキレンジアミンの含有量はジアミン成分の60
モル%以上であるが、75モル%以上、とくに90モル
%以上であることが、電解液保液性の点で好ましい。
アミンとしてはエチレンジアミン、プロピレンジアミ
ン、1,4−ブタンジアミン等の脂肪族ジアミン;シク
ロヘキサンジアミン、メチルシクロヘキサンジアミン、
イソホロンジアミン、ノルボルナンジメチルジアミン、
トリシクロデカンジメチルジアミン等の脂環式ジアミ
ン;p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、キシリレンジアミン、キシレンジアミン、4,4’
−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエ−テ
ル等の芳香族ジアミン、あるいはこれらの混合物を挙げ
ることができ、これらは1種類のみならず2種類以上を
用いることができる。
ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミ
ンとを併用する場合、ジアミン成分の60〜100モル
%が1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オ
クタンジアミンからなり、そのモル比は前者:後者=3
0:70〜99:1、とくに前者:後者=40:60〜
95:5であることが好ましい。
の分子鎖における〔CONH/CH2 〕の比が1/2〜
1/8、とくに1/3〜1/5であることが好ましい。
この範囲のポリアミドを使用することにより耐アルカリ
性、耐酸化劣化性および電解液の保液性に優れた電池用
セパレ−タが得られるのである。
0℃で測定した値)は0.6〜2.0dl/gであることが
好ましく、とくに0.6〜1.8dl/g、0.7〜1.6
dl/gが好ましい。該極限粘度の範囲内のポリアミドは、
繊維化および不織布化する際の溶融粘度特性が良好であ
り、さらに得られるセパレ−タの強度、耐アルカリ性、
耐酸化劣化性等が優れたものとなる。
端基の10%以上が末端封止剤により封止されているこ
とが好ましく、末端の40%以上、さらには末端の70
%以上が封止されていることが好ましい。分子鎖の末端
を封止することにより、得られるセパレ−タの強度、耐
アルカリ性、耐酸化劣化性等が優れたものとなる。末端
封止剤としては、ポリアミド末端のアミノ基またはカル
ボキシル基と反応性を有する単官能性の化合物であれば
とくに制限はないが、反応性および封止末端の安定性等
の点からモノカルボン酸、モノアミンが好ましい。取扱
性の容易さ、反応性、封止末端の安定性、価格等の点で
モノカルボン酸が好ましい。モノカルボン酸としては酢
酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリ
ル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、安息香酸などを挙げることが
できる。なお、末端の封止率は1 H−NMRにより、各
末端基に対応する特性シグナルの積分値より求めること
ができる。
くに制限されず、結晶性ポリアミドを製造する方法とし
て公知の任意の方法を用いることができる。たとえば、
酸クロライドとジアミンとを原料とする溶液重合法ある
いは界面重合法、ジカルボン酸またはジカルボン酸のア
ルキルエステルとジアミンとを原料とする溶融重合法、
固相重合法等の方法により製造できる。
ミン成分およびジカルボン酸成分を一括して反応させ、
ナイロン塩を製造した後、一旦280℃以下の温度にお
いて極限粘度が0.15〜0.30dl/gのプレポリ
マ−とし、さらに固相重合するか、あるいは溶融押出機
を用いて重合を行うことにより、容易に製造することが
できる。重合の最終段階を固相重合により行う場合、減
圧下または不活性ガス流通下に行うのが好ましく、重合
温度が200〜250℃の範囲であれば、重合速度が大
きく、生産性に優れ、着色やゲル化を有効に抑制するこ
とができるので好ましい。重合の最終段階を溶融押出機
により行う場合、重合温度が370℃以下であるとポリ
アミドの分解がほとんどなく、劣化のないポリアミドが
得られるので好ましい。
リン酸またはそれらのアンモニウム塩、それらの金属
塩、それらのエステル類を挙げることができ、なかでも
次亜リン酸ナトリウムが入手のし易さ、取扱性等の点で
好ましい。また、必要に応じて銅化合物等の安定剤、着
色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止
剤、難燃剤、可塑剤、潤滑剤、結晶化速度遅延剤等を重
縮合反応時、またはその後に添加することができる。と
くに熱安定剤としてヒンダ−ドフェノ−ル等の有機系安
定剤、ヨウ化銅等のハロゲン化銅化合物、ヨウ化カリウ
ム等のハロゲン化アルカリ金属化合物を添加すると、繊
維化の際の溶融滞留安定性が向上するので好ましい。
通常、溶融押出機を用いて溶融紡糸され、延伸が施され
るが、スクリュ−型押出機を使用することが好ましい。
ポリアミドの融点以上、360℃以下の温度で溶融し、
30分以内の溶融滞留時間で口金ノズルより紡出するこ
とにより繊維化することができる。溶融温度、滞留時間
が上記の範囲内であれば、紡糸時のポリアミドの熱分解
を抑制することができる。
て適宜設定すればよく、とくに限定するものではない
が、電池用のセパレ−タの素材として使用する場合に
は、電解液の保液性、正極および負極を構成する金属の
析出防止、電極活物質の移動による短絡防止のために
0.1〜5デニ−ルであることが好ましい。なお繊維断
面は円形断面でも、異形断面でもよく、異形断面の場合
は円形断面に換算した値を繊維径とする。また繊維長も
とくに限定するものでもないが、不織布の形成方法によ
って適宜設定することができる。たとえば、湿式法によ
って不織布を形成する場合は1〜30mmであることが
好ましく、カ−ド法やエアレイ法等の乾式法によって不
織布を形成する場合は10〜70mmであることが好ま
しい。
ミド繊維を主体として形成した不織布からなる。ポリア
ミド繊維は電解液の保液性に優れるように、不織布中5
0重量%以上であることが好ましく、とくに70重量%
以上であることが好ましい。
してはナイロン6、ナイロン66等の汎用の脂肪族ポリ
アミド;エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体、ポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチルペ
ンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブ
テン共重合体等のポリオレフィン系樹脂単独または2種
類からなる複合形態の繊維;天然セルロ−ス繊維をマ−
セル化したセルロ−ス系繊維;マ−セル化されたパルプ
などを挙げることができる。また、上述のポリアミド繊
維よりも融点が低い繊維、公知の熱溶融性バインダ−繊
維、糊剤などを使用することにより、不織布の形態安定
性を向上させることもできる。
得ることができる。まず繊維ウエッブ(不織布の絡合ま
たは結合前のもの)を形成して、繊維ウエッブ内の繊維
を接着または絡合させることにより不織布化する、一般
的な手段で製造することができる。得られた不織布はそ
のまま使用してもよいし、複数枚の積層体として使用し
てもよい。繊維ウエッブの形成方法としては、たとえば
カ−ド法やエアレイ法等の乾式法、抄紙法等の湿式法、
スパンボンド法、メルトブロ−法などがあり、これらの
中でも湿式法やメルトブロ−法によって得られる繊維ウ
エッブは緻密で、均一な表面状態を有し、電池用セパレ
−タとして使用すると、金属の析出や電極活物質の移動
を防止できるため、好適な繊維ウエッブの形成方法であ
る。また、上記各々の方法により形成された繊維ウエッ
ブを組み合わせて積層して使用することもできる。
繊維ウエッブの形成はロ−ラカ−ド、ランダムカ−ド、
ウエッバ−等を用いて繊維ウエッブを製造することがで
き、該ウエッブは繊維の方向性によりパラレルウエッ
ブ、クロスウエッブ、クリスクロスウエッブ、セミラン
ダムウエッブ、ランダムウエッブに種別されるが、繊維
の配向方法が交差した形状のウエッブが、たて方向とよ
こ方向の強度差が小さくなるので、好適である。
する方法としては、たとえば、繊維ウエッブを水流やニ
−ドル等の作用によって絡合させる方法、バインダ−に
よって接着させる方法、縫糸でウエブを縦網状に縫合す
る方法等があり、これらの方法は単独で、あるいは組み
合わせることができる。
が一般的であるが、かかる方法は生産速度が他の方法に
比べて速く、同一装置で繊維径の異なる繊維や複数の種
類の繊維を任意の割合で混合できる利点がある。すなわ
ち、繊維の形態もステ−プル状、パルプ状等と選択の幅
が広く、使用繊維径も極細繊維から太い繊維まで使用可
能であるといった極めて応用範囲が広く、地合の良好な
ウエッブが得られる。該方法は、まず、溶融紡糸して得
られた繊維をカットして水中に分散して緩やかに撹拌の
もと均一な抄紙スラリ−とし、この抄紙用スラリ−を丸
網、長網、傾斜式等のワイヤ−の少なくとも1つを有す
る抄紙機を用いて抄紙する方法である。またこのように
して得られた湿紙あるいは乾燥後の紙を単独、または積
層したシ−トに水流を当て絡合させてもよい。カットさ
れた繊維はビ−タ−あるいはリファイナ−等で叩解処理
が施された後に抄紙スラリ−と為してもよく、抄紙の際
に粘剤、分散剤等を添加してもよい。
や他の繊維を含まない不織布を形成する場合には、溶融
紡糸しながら周囲から高温気流を噴出して繊維を細化
し、これを捕集面上に集積するメルトブロ−法が好適で
ある。また、紡出された繊維を冷却しながら細化−延伸
−ウエッブ形成工程が直結したスパンボンド法も使用で
き、延伸方法はエアジェットによってもロ−ラによって
もよく、開繊は摩擦帯電法、強制帯電法、衝突拡散法、
気流拡散法などによって行うことができる。
の表面は、表面平滑性の改善、不織布の厚さ調整、強
度、高密度化の発現等のために熱カレンダ−加工を行う
ことが好ましい。
発泡フィルム法とのバ−スとファイバ−法で不織布を形
成することも可能である。
次電池用セパレ−タとして使用できる。この電池は開放
型でも密閉型でもよく、形状も円筒形、偏平形、角形で
もよい。より具体的にはアルカリマンガン電池、水銀電
池、酸化銀電池、空気電池などの一次電池、ニッケル−
カドミウム電池、銀−亜鉛電池、銀−カドミウム電池、
ニッケル−亜鉛電池、ニッケル−水素電池、リチウムイ
オン二次電池などの二次電池のセパレ−タとして好適に
使用できる。なお、本発明は電池用セパレ−タではある
が、本発明に係わる不織布はエアフィルタ−、液体フィ
ルタ−としても有用である。
発明はこれら実施例により何等限定されるものではな
い。なお、実施例中の各測定値は以下の方法により測定
された値である。 (1)不織布の坪量(g/m2 ) JIS P 8124に準じて、不織布を10cm角に
裁断し、その重量Wを電子天秤(メトラ−社製、AE1
60型)で測定し、W/0.01により算出した。 (2)不織布の強力・裂断長(km) JIS P 8113に準じて、不織布を15mm×2
50mmに裁断した試験片を用いて強力(kg/15m
m)を測定し、裂断長を算出した。 (3)透気度(cc/m2 /sec) JIS L 1096に準じて、不織布を20cm角に
裁断して試験片とし、フラジ−ル型試験機を用いて試験
片を通過する空気量を求めた。
℃、10%の水酸化ナトリウム水溶液中に60時間浸漬
処理した。処理前後の試験片の強力(kg/15mm)
を測定し、その強度保持率で表した。 (5)耐酸化劣化性 JIS P 8113に準じて、不織布の試験片を5%
KMnO4 と30%水酸化カリウムの混合溶液(前者/
後者=250/50cc、50℃)に1時間浸漬処理し
た。処理前後の試験片の強力(kg/15mm)を測定
し、その強度保持率で表した。 (6)電解液保液性 不織布を5cm角に切断した試験片を20℃、30%の
水酸化カリウム溶液に30分間浸漬処理し、30秒間空
気中で自然落下による液切りを行った。処理前の試験片
の重量をW0 、処理後の試験片の重量をW1 とし、その
重量比(W1 /W0 )を総合吸液量(g/g)として算
出した。 (7)耐酸性 JIS P 8113に準じて、不織布の試験片を70
℃、10%の硫酸水溶液中に100時間浸漬処理した。
処理前後の試験片の強力(kg/15mm)を測定し、
その強度保持率で表した。
ン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、安息香
酸、次亜リン酸ナトリウム−水和物(原料に対して0.
1重量%)および蒸留水2.2リットルを、内容積20
リットルのオ−トクレ−ブに添加し、窒素置換を行っ
た。ついで100℃で30分間撹拌し、2時間かけて内
温を210℃に昇温した。この時、オ−トクレ−ブは2
2kg/cm2まで昇圧した。そのまま1時間反応を続
けた後、230℃に昇温し、その後2時間、230℃に
保ち、水蒸気を徐々に抜いて圧力を22kg/cm2 に
保持しながら反応を続けた。次に、30分かけて圧力を
10kg/cm2 まで下げ、さらに1時間反応を続けて
プレポリマ−を得た。このプレポリマ−を100℃、減
圧下で12時間乾燥し、2mm以下の大きさまで粉砕し
た。粉砕物を230℃、0.1mmHg下にて10時間
固相重合することによりポリマ−を得た。得られたポリ
マ−の極限粘度を表1に示す。
押出しし、0.2mmΦ×200ホ−ルの丸孔ノズルよ
り吐出し、吐出速度と巻取速度との比(ドラフト)が1
0〜50の範囲になるようにそれぞれの速度を調節し、
巻取速度500〜2000m/分の範囲で巻き取った。
ついで、1浴が85℃、2浴が95℃の水浴を用いて延
伸・収縮処理を行い、約600デニ−ル/200フィラ
メントのトウを得た。延伸倍率は最大延伸倍率の0.8
倍で行った。得られたトウを5mmの長さに切断したも
のを60重量%、ポリエチレンからなる合成パルプSW
P(三井石油化学社製:E−400)を10重量%、ポ
リエチレン/ポリプロピレンの熱溶融性バインダ−繊維
(大和紡績社製:NBF−1)を30重量%混合して原
料とした。この原料を丸網抄紙機で抄紙して、坪量約7
0g/m2 の不織布を作成した。該不織布を120℃で
熱プレスして電池用セパレ−タを得た。これらのセパレ
−タ(不織布)の評価を行い、結果を表2に示す。
0モル)、イソフタル酸830.2g(5.0モル)、
アジピン酸292.3g(2.0モル)、1,6−ヘキ
サンジアミン2324.2g(20.0モル)、安息香
酸24.43g(0.2モル)、次亜リン酸ナトリウム
−水和物6.6g、蒸留水2.2リットルを使用した以
外は参考例1と同様にしてポリマ−(PA66ITと称
する)を重合した(極限粘度=0.8、CONH/CH
2 =1/3.6)。得られたPA66ITを用いて実施
例1と同様にして抄紙法によりセパレ−タを作成した。
このセパレ−タの評価を行い、結果を表2に示す。
8モル)、イソフタル酸1302.5g(7.8モ
ル)、1,10−デカンジアミン3446.2g(2
0.0モル)、安息香酸97.7g(0.8モル)、次
亜リン酸ナトリウム−水和物6.2g、蒸留水6リット
ルを使用した以外は参考例1と同様にしてポリマ−(P
A10ITと称する)を重合した(極限粘度=0.8、
CONH/CH2 =1/5)。得られたPA10ITを
用いて実施例1と同様にして抄紙法によりセパレ−タを
作成した。このセパレ−タの評価を行い、結果を表2に
示す。
社製:UBEナイロン6)を用いた以外は実施例1と同
様にして、抄紙法により電池用セパレ−タを作成した。
このセパレ−タの評価を行い、結果を表2に示す。表2
の結果から明らかなように、耐アルカリ性と電解液保液
性には優れるものの、耐酸化劣化性が低いものであっ
た。
酸(脂肪族ジカルボン酸)とからなるナイロン66(宇
部興産社製:UBEナイロン66)を用いた以外は実施
例1と同様にして、抄紙法により電池用セパレ−タを作
成した。このセパレ−タの評価を行い、結果を表2に示
す。表2の結果から明らかなように、耐アルカリ性と電
解液保液性には優れるものの、耐酸化劣化性が低いもの
であった。
酸(脂肪族ジカルボン酸)とからなるポリアミド(三菱
ガス化学社製:MXナイロン6007)を用いた以外は
実施例1と同様にして、抄紙法により電池用セパレ−タ
を作成した。このセパレ−タの評価を行い、結果を表2
に示す。ポリアミドが脂肪族ジカルボンで構成されてい
たので構造的にアミド結合が弱く、また結晶性が低いた
めと思われるが、耐酸化劣化試験において試験液中で著
しく酸化劣化して試験片の形状が残らなかった。
の)を30重量%、ポリエチレンからなる合成パルプS
WP(三井石油化学社製:E−400)を40重量%、
ポリエチレン/ポリプロピレンの熱溶融性バインダ−繊
維(大和紡績社製:NBF)を30重量%混合して原料
とし、抄紙法により電池セパレ−タを作成した。このセ
パレ−タの評価を行い、結果を表2に示す。セパレ−タ
中のポリアミド繊維の量が少ないために、電解液保液性
が低いものであった。
て、抄紙法により電池用セパレ−タを作成した。このセ
パレ−タの評価を行い、結果を表2に示す。耐アルカリ
性、耐酸化劣化性には優れていたものの、電解液保液性
の低いものであった。
×300ホ−ルの矩形ノズルを用いてメルトブロ−法で
不織布化した。製造条件を表3に示す。紡糸ノズルとコ
レクタ−間の距離は30〜300mmで行った。各々の
不織布を表3に示した温度で圧着部面積15%に設定し
たエンボスカレンダ−装置でエンボス加工処理を行いセ
パレ−タを得た。各々のセパレ−タの評価を行い、結果
を表3に示す。
て実施例9と同様にしてメルトブロ−法で不織布化を行
った。ついでエンボス加工処理を行い、セパレ−タを得
た。各々のセパレ−タの評価を行い、結果を表3に示
す。
性、耐酸化劣化性、電解液保液性など、セパレ−タに有
効な性能を有し、各種電池用途に長期間に亘って使用で
きる。
Claims (3)
- 【請求項1】ポリアミドを主成分とする不織布から形成
された電池用セパレ−タであって、該ポリアミドが、ジ
カルボン酸成分の60モル%以上が芳香族ジカルボン酸
であるジカルボン酸成分とジアミン成分の60モル%以
上が炭素数6〜12の脂肪族アルキレンジアミンである
ジアミン成分とからなることを特徴とする電池用セパレ
−タ。 - 【請求項2】脂肪族アルキレンジアミンが1,9−ノナ
ンジアミンであることを特徴とする請求項1記載の電池
用セパレ−タ。 - 【請求項3】脂肪族アルキレンジアミンが1,9−ノナ
ンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンと
からなることを特徴とする請求項1記載の電池用セパレ
−タ。
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JP06255996A JP3549661B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 電池用セパレ−タ |
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ID=13203762
Family Applications (1)
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