JP2003029019A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JP2003029019A
JP2003029019A JP2001216487A JP2001216487A JP2003029019A JP 2003029019 A JP2003029019 A JP 2003029019A JP 2001216487 A JP2001216487 A JP 2001216487A JP 2001216487 A JP2001216487 A JP 2001216487A JP 2003029019 A JP2003029019 A JP 2003029019A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示品質に優れた液晶表示装置を可能とし、
かつ、製造効率の高いカラーフィルタの製造方法を提供
する。 【解決手段】 感光性樹脂組成物として、少なくともポ
リマー、モノマー、光重合開始剤を含有し、光重合開始
剤の含有量が固形分の5〜20重量%の範囲であり、か
つ、光重合開始剤が、300nmにおけるモル吸光係数
ε300が10000(I/mol・cm)未満である光
重合開始剤を70重量%以上含有するような感光性樹脂
組成物を用いて感光性樹脂層を形成し、その後、発光ス
ペクトルとしてg線、h線、i線を有し、かつ、200
〜350nmの波長域にi線エネルギーの35%以上の
エネルギーをもつスペクトルを有する露光装置により所
定のパターンで上記の感光性樹脂層を露光し現像して、
高さ2〜6μmの範囲の柱状凸部を形成する工程を備え
たカラーフィルタの製造方法とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルタの
製造方法に係り、特に液晶表示装置に使用されるカラー
フィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フラットディスプレイとして、カ
ラー液晶表示装置が注目されている。カラー液晶表示装
置の一例として、ブラックマトリックス、複数の色(通
常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)からなる
着色層、透明導電層(共通電極)および配向層を備えた
カラーフィルタと、薄膜トランジスタ(TFT素子)、
画素電極および配向層を備えた対向電極基板とを所定の
間隙をもたせて向かい合わせ、この間隙部に液晶材料を
注入して液晶層としたものがある。このようなカラー液
晶表示装置では、間隙部が液晶層の厚みそのものであ
り、カラー液晶ディスプレイに要求される高速応答性、
高コントラスト比、広視野角等の良好な表示性能を可能
とするためには、液晶層の厚み、すなわち、カラーフィ
ルタと対向電極基板の間隙距離を厳密に一定に保持する
必要がある。
【0003】従来、カラー液晶表示装置における液晶層
の厚みを決定する方法として、カラーフィルタと対向電
極基板との間隙に、ガラスやアルミナ、プラスチック等
からなるスペーサーと称する粒子あるいは棒状体を多数
混合した液晶を注入する方法がある。そして、スペーサ
ーの大きさをもって両基板の間隙部の大きさ、つまり、
液晶層の厚みが決定される。
【0004】しかし、上述のようなカラーフィルタと対
向電極基板との間隙部を形成する方法では、カラー液晶
ディスプレイの動作の上で次のような問題点が生じる。
すなわち、基板面上に散在させるスペーサーの密度が適
正で、かつ、基板面上にスペーサーが均一に分散されて
いなければ、カラー液晶表示装置の全面に亘って大きさ
が均一な間隙部は形成されない。一般に、スペーサーの
散在量(密度)を増した場合、間隙部の厚みのばらつき
偏差は少なくなるが、散在量(密度)が多くなると表示
画素部上に存在するスペーサーの数も増し、表示画素部
ではこのスペーサーが液晶材料の異物となる。そして、
スペーサーの存在によって、配向膜で規制された液晶分
子の配向に乱れが生じたり、スペーサー周辺の液晶だけ
は電圧のON、OFFによる配向制御が不能になる等の
支障がみられ、コントラスト比等の表示性能が低下する
という問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解消
するために、間隙(液晶層の厚み)を決定する間隔保持
部材として柱状凸部を備えたカラーフィルタが提案され
ている(特開平4−318816号等)。このカラーフ
ィルタでは、着色層を形成し、この着色層を覆うように
保護層を形成した後に、感光性樹脂組成物を用いてフォ
トリソグラフィー工程により柱状凸部をブラックマトリ
ックス上の所定箇所に形成するものである。そして、保
護層、柱状凸部を覆うように透明導電層(共通電極)を
形成し、この透明導電層上に配向層を設けた後に、対向
電極との組み立てが行なわれる。
【0006】上記の感光性樹脂組成物は、一般に、その
露光感度を高めるために、露光装置が有する発光スペク
トルに対応する波長における吸光係数の高い光重合開始
剤を含有している。しかし、露光時に表面側の反応が進
みすぎ、深さ方向への反応が不充分になると、現像して
得られる柱状凸部が逆テーパ(断面形状において表面側
の端辺が下側の端辺よりも長いもの)となる。柱状凸部
が逆テーパ構造であると、その後の配向層のラビング処
理時に剥離が生じるという問題があった。特に、柱状凸
部を着色層上に形成した場合、上記の問題がより顕著と
なる。また、カラーフィルタの大面積化に伴う露光時間
の増大防止、さらには、露光時間の短縮化の要請から、
より吸光係数の高い光重合開始剤を使用して感光性樹脂
組成物の感度を上げた場合、上記の逆テーパ構造による
問題がさらに顕著になる。本発明は、上記のような事情
に鑑みてなされたものであり、表示品質に優れた液晶表
示装置を可能とし、かつ、製造効率の高いカラーフィル
タの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明のカラーフィルタの製造方法は、基板
と、該基板上に所定のパターンで形成された複数色から
なる着色層と、複数の柱状凸部を備える液晶表示装置用
のカラーフィルタの製造方法であって、少なくともポリ
マー、モノマー、光重合開始剤を含有するとともに該光
重合開始剤の含有量が固形分の5〜20重量%の範囲で
ある感光性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂層を形成
し、その後、発光スペクトルとしてg線、h線、i線を
有し、かつ、200〜350nmの波長域にi線エネル
ギーの35%以上のエネルギーをもつスペクトルを有す
る露光装置により所定のパターンで前記感光性樹脂層を
露光し現像して、高さ2〜6μmの範囲の柱状凸部を形
成する工程を備え、前記光重合開始剤は、300nmに
おけるモル吸光係数ε300が10000(I/mol・
cm)未満である光重合開始剤を70重量%以上含有す
るものであるような構成とした。
【0008】また、本発明のカラーフィルタの製造方法
の好ましい態様は、前記光重合開始剤が300nmにお
けるモル吸光係数ε300が10000(I/mol・c
m)以上である第2の光重合開始剤を全光重合開始剤中
に30重量%以下の範囲で含有するものであるような構
成とした。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の最良の実施形態に
ついて図面を参照して説明する。図1は本発明のカラー
フィルタの製造方法により製造されるカラーフィルタの
一例を示す部分縦断面図である。図1において、カラー
フィルタ1は、基板2と、この基板2上に形成されたブ
ラックマトリックス3と着色層4を備え、ブラックマト
リックス3と着色層4を覆うように透明保護層5が形成
され、この透明保護層5上に透明導電層7が形成され、
さらに、ブラックマトリックス3の所定の複数の箇所に
位置するように柱状凸部6が上記透明保護層5上に形成
されている。
【0010】上記のカラーフィルタ1を構成する基板2
としては、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラ
ス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あ
るいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有
する透明なフレキシブル材を用いることができる。この
中で特にコーニング社製1737ガラスは、熱膨脹率の
小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理におけ
る作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含ま
ない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリッ
クス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタ
に適している。
【0011】また、カラーフィルタ1を構成するブラッ
クマトリックス3は、着色層4からなる表示画素部の間
および着色層4の形成領域の外側に設けられている。こ
のようなブラックマトリックス3は、スパッタリング
法、真空蒸着法等により厚み1000〜2000Å程度
のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニン
グして形成したもの、カーボン微粒子等の遮光性粒子を
含有させたポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂等の樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングして
形成したもの、カーボン微粒子、金属酸化物等の遮光性
粒子を含有させた感光性樹脂層を形成し、この感光性樹
脂層をパターニングして形成したもの等、いずれであっ
てもよい。
【0012】着色層4は、赤色パターン4R、緑色パタ
ーン4Gおよび青色パターン4Bが所望のパターン形状
で配列されており、所望の着色材を含有した感光性樹脂
組成物を使用した顔料分散法により形成することがで
き、さらに、印刷法、電着法、転写法等の公知の方法に
より形成することができる。また、着色層4を、例え
ば、赤色パターン4Rが最も薄く、緑色パターン4G、
青色パターン4Bの順に厚くすることにより、着色層4
の各色ごとに最適な液晶層厚みを設定するようにしても
よい。
【0013】透明保護層5はカラーフィルタ1の表面を
平坦化するとともに、着色層4に含有される成分の液晶
層への溶出を防止するために設けられたものである。こ
の透明保護層5の厚みは、使用される材料の光透過率、
カラーフィルタ1の表面状態等考慮して設定することが
でき、例えば、0.1〜2.0μmの範囲で設定するこ
とができる。このような透明保護層5は、カラーフィル
タ1を対向電極基板と貼り合わせたときに液晶層と接す
るような着色層4を少なくとも覆うように形成される。
尚、本発明のカラーフィルタは、透明保護層5を備えな
いものであってもよい。
【0014】柱状凸部6は、カラーフィルタ1を対向電
極基板と貼り合わせたときにスペーサーとして作用する
ものであり、各柱状凸部6は逆テーパ構造となっていな
いことが特徴である。図2は、柱状凸部のテーパ構造を
示す図であり、断面形状において先端側の端辺の長さL
1が、下端側の端辺の長さL2よりも長いもの(図2
(A))が逆テーパ構造である。柱状凸部6は、L1が
L2よりも短い順テーパ構造(図2(B))、あるい
は、L1とL2の長さが等しい無テーパ構造(図2
(C))であり、図1では順テーパ構造の柱状凸部を示
している。これにより、例えば、配向層のラビング処理
等による柱状凸部6の剥離が防止され、また、ラビング
されない領域の発生が防止される。また、後述するよう
に、柱状凸部6上に透明導電層7を形成する場合にも、
柱状凸部6が逆テーパ構造でないことにより、柱状凸部
6と透明導電層7との密着性が高まり、例えば、配向層
のラビング処理等による透明導電層7のクラック発生や
剥離が防止される。
【0015】しかし、逆テーパー構造の場合、鋭角部位
(図2(A)において矢印で示すされる部位)において
ラビング処理時の物理的抵抗が大きくなり、また、この
鋭角部位における透明導電層7と柱状凸部6との密着性
が他の部位よりも低くなる。このため、配向層のラビン
グ処理等において、上記部位が原因となって柱状凸部の
剥離や、透明導電層のクラック発生や剥離が生じる可能
性が高いものとなる。尚、上記の順テーパ構造の場合、
断面形状において先端側の端辺の長さL1と下端側の端
辺の長さL2の比(L1/L2)は1未満であり、特に
0.70〜0.95の範囲であることが好ましい。
【0016】上記の柱状凸部6は、上記の透明保護層5
よりも2〜6μm程度の範囲で突出するように一定の高
さをもつものであり、突出量はカラー液晶表示装置の液
晶層に要求される厚み等から適宜設定することができ
る。また、柱状凸部6の太さは、5〜20μm程度の範
囲で適宜設定することができ、柱状凸部6の形成密度
は、液晶層の厚みムラ、開口率、柱状凸部6の形状、材
質等を考慮して適宜設定することができるが、例えば、
着色層4を構成する赤色パターン4R、緑色パターン4
Gおよび青色パターン4Bの1組に1個の割合で必要十
分なスペーサー機能を発現する。このような柱状凸部6
の形状は、図示例では円柱形状となっているが、これに
限定されるものではなく、角柱形状、截頭錐体形状等で
あってもよい。
【0017】カラーフィルタ1を構成する透明導電層7
は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(Zn
O)、酸化スズ(SnO)等、および、その合金等を用
いて、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一
般的な成膜方法により形成することができ、厚みは0.
01〜1μm程度である。尚、本発明のカラーフィルタ
は、柱状凸部6上に透明導電層7を形成したものでもよ
く、また、IPSモード用のように透明導電層7を備え
ないものであってもよい。
【0018】次に、本発明のカラーフィルタの製造方法
を、上述のカラーフィルタ1を例として図3を参照しな
がら説明する。まず、基板2上にブラックマトリックス
3を形成し、次いで、基板2上の赤色パターン形成領域
に赤色パターン4R、緑色パターン形成領域に緑色パタ
ーン4G、さらに、青色パターン形成領域に青色パター
ン4Bを形成して着色層4とする(図3(A))。次
に、ブラックマトリックス3および着色層4を覆うよう
にネガ型の透明感光性樹脂層を形成し、露光して透明保
護層5を形成する(図3(B))。
【0019】上記のブラックマトリックス3の形成は、
例えば、以下のように行うことができる。まず、スパッ
タリング法、真空蒸着法等により形成したクロム等の金
属薄膜、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有した樹脂
層等からなる遮光層を基板2上に形成し、この遮光層上
に公知のポジ型あるいはネガ型の感光性レジストを用い
て感光性レジスト層を形成する。次いで、感光性レジス
ト層をブラックマトリックス用のフォトマスクを介して
露光、現像し、露出した遮光層をエッチングした後、残
存する感光性レジスト層を除去することによって、ブラ
ックマトリックス3を形成する。
【0020】また、上記の着色層4の形成は、例えば、
以下のように行うことができる。まず、ブラックマトリ
ックス3を覆うように基板2上に赤色着色材を含有した
赤色感光性樹脂層を形成し、所定のフォトマスクを介し
て上記の赤色感光性樹脂層を露光して現像を行うことに
より、基板2上の赤色パターン形成領域に赤色パターン
4Rを形成する。以下、同様に、基板2上の緑色パター
ン形成領域に緑色パターン4Gを形成し、さらに、基板
2上の青色パターン形成領域に青色パターン4Bを形成
する。
【0021】また、上記の透明保護層5の形成は、例え
ば、公知のネガ型の透明感光性樹脂組成物を、粘度の最
適化を行った上で、スピンコータ、ロールコータ等の公
知の手段によりブラックマトリックス3および着色層4
を覆うように塗布し、露光により硬化処理を施すことに
より形成することができる。次いで、透明保護層5上
に、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(Zn
O)、酸化スズ(SnO)等、および、その合金等を用
いて、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一
般的な成膜方法により透明導電層7を設ける。
【0022】次に、透明導電層7を覆うように感光性樹
脂組成物を、ダイレクトグラビアコーティング法、グラ
ビアリバースコーティング法、リバースロールコーティ
ング法、スライドダイコーティング法、スリットダイコ
ーティング法、コンマコーティング法等の公知の塗布手
段により塗布して感光性樹脂層6′を形成する(図3
(C))。感光性樹脂層6′を形成するための上記の感
光性樹脂組成物は、少なくともポリマー、モノマー、光
重合開始剤とを含有するものである。また、この感光性
樹脂組成物は、光重合開始剤の含有量が固形分の5〜2
0重量%、好ましくは10〜20重量%の範囲である。
光重合開始剤の含有量が5重量%未満であると、感光性
樹脂組成物の感度が不充分となり、また、20重量%を
超えると、露光時に表面側の反応が進みすぎ、深さ方向
での反応阻害が顕著となり、現像して得られる柱状凸部
が逆テーパ構造となりやすく好ましくない。感光性樹脂
組成物中に含有される光重合開始剤は、300nmにお
けるモル吸光係数ε300が10000(I/mol・c
m)未満である光重合開始剤を全光重合開始剤中に70
重量%以上含有する。上記の条件を満足する光重合開始
剤の含有量が70重量%未満であると、露光時に表面側
の反応が進みすぎ、深さ方向での反応阻害が顕著とな
り、現像したパターンが逆テーパ構造となりやすく好ま
しくない。
【0023】図4は、光重合開始剤のモル吸光係数を例
示する図である。図4において、線Aで示される光重合
開始剤は、モル吸光係数ε300が10000(I/mo
l・cm)未満となるものであり、モル吸光係数のピー
クは紫外領域にあり、可視領域では短波長側に低いモル
吸光係数をもっている。モル吸光係数ε300が1000
0(I/mol・cm)以上である場合、後述する露光
において、表面側の反応が進みすぎ、深さ方向への反応
が不充分となり、現像して得られる柱状凸部が逆テーパ
構造となりやすく好ましくない。尚、感光性樹脂組成部
は、上記のモル吸光係数ε300が10000(I/mo
l・cm)未満となる光重合開始剤として、1種のみを
含有してもよく、また、2種以上を含有してもよい。
【0024】感光性樹脂組成物中に含有される光重合開
始剤は、300nmにおけるモル吸光係数ε300が10
000(I/mol・cm)以上である第2の光重合開
始剤を全光重合開始剤中に30重量%以下の範囲で含有
してもよい。図4の線Bは、このような第2の光重合開
始剤を示しており、モル吸光係数のピークは紫外領域に
あり、可視領域では短波長側に低いモル吸光係数をもっ
ている。そして、このような第2の光重合開始剤は、モ
ル吸光係数ε300が10000(I/mol・cm)以
上であるため、露光時の深さ方向への反応をやや鈍らせ
る作用をもつが、全光重合開始剤に占める第2の光重合
開始剤の含有量が30重量%以下であれば、露光時に表
面側の反応が進みすぎて深さ方向での反応阻害が顕著と
なることもなく、現像して得られた柱状凸部が逆テーパ
構造となることが防止される。尚、上記の第2の光重合
開始剤として、1種のみを含有してもよく、また、2種
以上を含有してもよい。
【0025】次に、上記の感光性樹脂層6′を、所定の
フォトマスクを介して露光し、現像することにより、透
明保護層5上に複数の柱状凸部6を形成する(図3
(D))。本発明では、上記の露光において、g線、h
線、i線の発光スペクトルを有し、かつ、200〜35
0nmの波長域にi線エネルギーの35%以上、好まし
くは50%以上のエネルギーをもつスペクトルを有する
露光装置を用いる。図5は、このような露光装置の発光
スペクトルの一例を示す図である。本発明では、i線エ
ネルギーの35%以上のエネルギーをもつスペクトルと
は、200〜350nmの波長域のスペクトル強度の総
和が、i線(360〜370nmの波長域のスペクトル
強度の総和)の35%以上となることを意味している。
【0026】この露光では、感光性樹脂層6′を構成す
る感光性樹脂組成物が上述の光重合開始剤を含有し、か
つ、200〜350nmの波長域に所定のエネルギーを
もつスペクトルを有する露光装置を使用するので、感光
性樹脂層6′の深さ方向で反応が充分に行なわれ、現像
後の柱状凸部6は、上述の順テーパ構造あるいは無テー
パー構造となる。また、g線、h線、i線の発光スペク
トルによる露光に加えて、200〜350nmの波長域
のスペクトルによる露光が行なわれることにより、見か
け上の感度が向上し、露光時間を短縮することができ
る。以上の工程により、図1に示されるカラーフィルタ
1が得られる。
【0027】ここで、本発明に使用する感光性樹脂組成
物の各構成成分について説明する。感光性樹脂組成物を
構成するポリマーとしては、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレンビニル
共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン
共重合体、ABS樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、エチレ
ンメタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化塩化
ビニル、ポリビニルアルコール、セルロースアセテート
プロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ナ
イロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカ
ーボネート、ポリビニルアセタール、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレン
サルファイド、ポリアリレート、ポリビニルブチラー
ル、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、
ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、ポリエー
テルイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂等、およ
び、重合可能なモノマーであるメチルアクリレート、メ
チルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタ
クリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピル
メタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロ
ピルメタクリレート、sec-ブチルアクリレート、sec-ブ
チルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブ
チルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert
−ブチルメタクリレート、n−ペンチルアクリレート、
n−ペンチルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレー
ト、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n
−オクチルアクリレート、n−オクチルメタクリレー
ト、n−デシルアクリレート、n−デシルメタクリレー
ト、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニル−2−
ピロリドン、グリシジル(メタ)アクリレートの1種以
上と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸の2量体
(例えば、東亜合成化学(株)製M−5600)、イタ
コン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢
酸、これらの酸無水物等の1種以上からなるポリマーま
たはコポリマー等が挙げられる。また、上記のコポリマ
ーにグリシジル基または水酸基を有するエチレン性不飽
和化合物を付加させたポリマー等が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。このようなポリマーの含
有量は、感光性樹脂組成物の固形分中において20〜4
5重量%の範囲で設定することができる。
【0028】本発明の感光性樹脂組成物を構成するモノ
マーとしては、アリルアクリレート、ベンジルアクリレ
ート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシエチレン
グリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレー
ト、ジシクロペンタニルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシ
ジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソボニル
アクリレート、イソデキシルアクリレート、イソオクチ
ルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシ
エチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアク
リレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリル
アクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジ
エチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジ
オールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、1,3−プロパンジオールアクリレート、1,4−
シクロヘキサンジオールジアクリレート、2,2−ジメ
チロールプロパンジアクリレート、グリセロールジアク
リレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、
グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ポリオキシエチル化トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールト
リアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリオ
キシプロピルトリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ブチレングリコールジアクリレート、1,2,4−
ブタントリオールトリアクリレート、2,2,4−トリ
メチル−1,3−ペンタンジオールジアクリレート、ジ
アリルフマレート、1,10−デカンジオールジメチル
アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、およ
び、上記のアクリレートをメタクリレートに変えたも
の、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
1−ビニル−2−ピロリドン等が挙げられる。本発明で
は、上記のモノマーを1種または2種以上の混合物とし
て、あるいは、その他の化合物との混合物として使用す
ることができる。このようなモノマーは、感光性樹脂組
成物の固形分中に30〜65重量%程度含有されること
が好ましい。
【0029】また、感光性樹脂組成物には、エポキシ樹
脂を含有してもよい。このエポキシ樹脂としては、三菱
油化シェル(株)製エピコートシリーズ、ダイセル
(株)製セロキサイドシリーズ、エポリードシリーズ、
または、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノール−F型エポキシ樹脂、ビスフェノール−S型エポ
キシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸
グリシジルエステル、ポリオールグリシジルエステル、
脂肪族または脂環式エポキシ樹脂、アミンエポキシ樹
脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキ
シベンゼン型エポキシ樹脂、グリシジル(メタ)アクリ
レートとラジカル重合可能なモノマーとの共重合エポキ
シ化合物等を挙げることができる。本発明では、上記の
エポキシ樹脂を単独で、または2種以上の混合物として
使用することができる。このようなエポキシ樹脂は、感
光性樹脂組成物の固形分中に5〜15重量%程度含有さ
れることが好ましい。
【0030】感光性樹脂組成物を構成する光重合開始剤
としては、その70重量%以上が、300nmにおける
モル吸光係数ε300が10000(I/mol・cm)
未満である光重合開始剤である。このような光重合開始
剤としては、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、みどり
化学(株)製TAZ−104等が挙げられる。
【0031】また、第2の光重合開始剤として、300
nmにおけるモル吸光係数ε300が10000(I/m
ol・cm)以上である光重合開始剤を全光重合開始剤
中に30重量%以下の範囲で含有してもよい。このよう
な第2の光重合開始剤としては、2−メチル−1[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン
−1−オン等が挙げられる。
【0032】感光性樹脂組成物に用いる溶剤としては、
例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、
イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレング
リコール等のアルコール類、α−もしくはβ−テルピネ
オール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等
のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼ
ン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビト
ール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチル
エーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグ
リコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソ
ルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチル
セロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチ
ルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテ
ート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル等の酢酸エステル
類等が挙げられる。
【0033】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説
明する。
【0034】[実施例1]カラーフィルタ用の基板とし
て、300mm×400mm、厚さ0.7mmのガラス
基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。こ
の基板を定法にしたがって洗浄した後、基板の片側全面
にスパッタリング法により金属クロムからなる遮光層
(厚さ0.1μm)を成膜した。次いで、この遮光層に
対して、通常のフォトリソグラフィー法によって感光性
レジスト塗布、マスク露光、現像、エッチング、レジス
ト層剥離を行ってブラックマトリックスを形成した。
【0035】次に、ブラックマトリックスが形成された
基板全面に、赤色パターン用の感光性着色材料(富士フ
ィルムオーリン(株)製カラーモザイクCR−700
1)をスピンコート法により塗布して赤色感光性樹脂層
を形成し、プレベーク(85℃、5分間)を行った。そ
の後、所定の着色パターン用フォトマスクを用いて赤色
感光性樹脂層をアライメント露光し、現像液(富士フィ
ルムオーリン(株)製カラーモザイク用現像液CDの希
釈液)にて現像を行い、次いで、ポストベーク(200
℃、30分間)を行って、ブラックマトリックスパター
ンに対して所定の位置に赤色パターン(厚み1.5μ
m)を形成した。
【0036】同様に、緑色パターン用の感光性着色材料
(富士フィルムオーリン(株)製カラーモザイクCG−
7001)を用いて、ブラックマトリックスパターンに
対して所定の位置に緑色パターン(厚み1.5μm)を
形成した。さらに、青色パターン用の感光性着色材料
(富士フィルムオーリン(株)製カラーモザイクCB−
7001)を用いて、ブラックマトリックスパターンに
対して所定の位置に青色パターン(厚み1.5μm)を
形成した。次いで、着色層が形成された基板上に、ネガ
型の透明感光性樹脂材料(JSR(株)製NNシリー
ズ)をスピンコート法により塗布し露光して、厚み1.
5μmの透明保護層を形成した。
【0037】次に、300nmにおけるモル吸光係数ε
300が異なる下記の2種の光重合開始剤を準備した。 光重合開始剤A:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社
製 イルガキュアー369 ε300=9000(I/mol・cm) 光重合開始剤B:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社
製 イルガキュアー907 ε300=20000(I/mol・cm)
【0038】次いで、上記の各光重合開始剤を用いた下
記組成の2種の感光性樹脂組成物1−A、1−Bを調製
した。これらの感光性樹脂組成物における光重合開始剤
の含有量は、固形分中15重量%とした。 感光性樹脂組成物の組成 ・ポリマー … 25重量部 (ジシクロペンタニルメタクリレート−スチレン− メタクリル酸共重合体) ・モノマー … 60重量部 (ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート) ・光重合開始剤(A、Bのいずれか) … 15重量部 ・溶剤 … 250重量部 (プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
【0039】次に、上記の透明保護層の全面に上記の各
感光性樹脂組成物(1−A、1−B)をスピンコート法
により塗布して感光性樹脂層を形成し、プレベーク(9
0℃、3分間)を行った。その後、直径15μmの円形
の開口部を複数備えたフォトマスクを介して感光性樹脂
層を露光した。露光装置は、(株)トプコン製TME−
400PRDを使用した。この露光装置は、g線、h
線、i線の発光スペクトルを有し、さらに、200〜3
50nmの波長域にi線エネルギーの35%に相当する
エネルギーをもつスペクトルを有する。照射エネルギー
量は100mJ/cm2(i線モニター)とした。
【0040】次に、現像液(KOH0.05重量%水溶
液)にて現像を行い、次いで、ポストベーク(230
℃、30分間)を行って、高さ4.5μmの柱状凸部
(試料A、B)を形成した。上記のように形成した柱状
凸部(試料A、B)の軸方向に沿った断面形状を観察
し、図2に示されるL1とL2を測定して、順テーパ構
造、無テーパ構造、逆テーパー構造のいずれに相当する
か判定し、下記の表1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示されるように、300nmにおけ
るモル吸光係数ε300が10000(I/mol・c
m)未満である光重合開始剤Aを含有する感光性樹脂組
成物1−Aを用いて形成した柱状凸部(試料A)は、断
面形状が順テーパ構造であることが確認された。しか
し、300nmにおけるモル吸光係数ε300が1000
0(I/mol・cm)以上である光重合開始剤Bを含
有する感光性樹脂組成物1−Bを用いて形成した柱状凸
部(試料B)は、断面形状が逆テーパ構造であった。
【0043】[実施例2]まず、実施例1と同様にし
て、ガラス基板上にブラックマトリックス、着色層、透
明保護層を形成した。次に、300nmにおけるモル吸
光係数ε300が異なる下記の2種の光重合開始剤を準備
した。 光重合開始剤I:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社
製 イルガキュアー369 ε300=9000(I/mol・cm) 光重合開始剤II:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社
製 イルガキュアー907 ε300=20000(I/mol・cm)
【0044】次いで、上記の光重合開始剤Iと光重合開
始剤IIを共に含有した下記組成の2種の感光性樹脂組成
物2−1、2−2を調製した。これらの感光性樹脂組成
物における光重合開始剤の含有量は、固形分中15重量
%とし、光重合開始剤に占める光重合開始剤Iの量を、
感光性樹脂組成物2−1では80重量%とし、感光性樹
脂組成物2−2では60重量%とした。 感光性樹脂組成物の組成 ・ポリマー … 25重量部 (ジシクロペンタニルメタクリレート−スチレン− メタクリル酸共重合体) ・モノマー … 60重量部 (ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート) ・光重合開始剤(I、IIの混合物) … 15重量部 ・溶剤 … 250重量部 (プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
【0045】次に、透明保護層上に上記の各感光性樹脂
組成物(2−1、2−2)をスピンコート法により塗布
して感光性樹脂層を形成し、プレベーク(90℃、3分
間)を行った。その後、直径15μmの円形の開口部を
複数備えたフォトマスクを介して感光性樹脂層を露光し
た。露光装置は、(株)トプコン製TME−400PR
Dを使用した。この露光装置は、g線、h線、i線の発
光スペクトルを有し、さらに、200〜350nmの波
長域にi線エネルギーの35%に相当するエネルギーを
もつスペクトルを有する。尚、照射エネルギー量は10
0mJ/cm2とした。
【0046】次に、現像液(KOH0.05重量%水溶
液)にて現像を行い、次いで、ポストベーク(230
℃、30分間)を行って、高さ4.5μmの柱状凸部
(試料1、2)を形成した。上記のように形成した柱状
凸部(試料1、2)について、実施例1と同様に、断面
形状を判定して、下記の表2に示した。
【0047】
【表2】
【0048】表2に示されるように、300nmにおけ
るモル吸光係数ε300が10000(I/mol・c
m)未満である光重合開始剤Iを全光重合開始剤中に7
0重量%以上の範囲で含有する感光性樹脂組成物2−1
を用いて形成した柱状凸部(試料1)は、断面形状が順
テーパ構造であることが確認された。しかし、300n
mにおけるモル吸光係数ε300が10000(I/mo
l・cm)以上である光重合開始剤IIを全光重合開始剤
中に30重量%以上含有する感光性樹脂組成物2−2を
用いて形成した柱状凸部(試料2)は、断面形状が逆テ
ーパ構造となっていた。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば感
光性樹脂組成物に含有される光重合開始剤の含有量と、
その300nmにおけるモル吸光係数ε300とが最適な
範囲で設定されているため、露光、現像され形成された
柱状凸部は、逆テーパ形状を呈することがなく、例え
ば、配向層のラビング処理等による柱状凸部の剥離が防
止され、また、柱状凸部上に透明導電層が形成された場
合には両者の密着性が高まり、配向層のラビング処理等
による透明導電層のクラック発生や剥離が防止される。
さらに、露光装置が200〜350nmの波長域にi線
エネルギーの35%以上のエネルギーをもつスペクトル
を有し、g線、h線、i線の各スペクトルによる露光に
加えて、上記スペクトルによる露光が確実に行なわれる
ので、感光性樹脂組成物の見かけ上の感度が向上し、露
光時間の短縮が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの製造方法により製造
されるカラーフィルタの一例を示す部分縦断面図であ
る。
【図2】柱状凸部のテーパ構造を説明するための図であ
る。
【図3】本発明のカラーフィルタの製造方法を説明する
ための工程図である。
【図4】光重合開始剤のモル吸光係数を例示する図であ
る。
【図5】露光装置の発光スペクトルの一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…カラーフィルタ 2…基板 3…ブラックマトリックス 4…着色層 5…透明保護層 6…柱状凸部 7…透明導電層 6′…感光性樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/028 G03F 7/028 (72)発明者 西本 隆 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AB13 AC01 AC08 AD01 BC13 CA00 CC11 2H042 AA09 AA15 AA26 2H048 BA11 BA45 BA48 BB02 BB37 BB42 2H089 HA15 JA07 LA09 MA03X NA05 NA14 QA12 QA14 TA02 TA05 TA12 2H091 FA02Y FA35Y FD04 GA02 GA07 GA08 LA12 LA15

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板上に所定のパターンで形
    成された複数色からなる着色層と、複数の柱状凸部を備
    える液晶表示装置用のカラーフィルタの製造方法におい
    て、 少なくともポリマー、モノマー、光重合開始剤を含有す
    るとともに該光重合開始剤の含有量が固形分の5〜20
    重量%の範囲である感光性樹脂組成物を塗布して感光性
    樹脂層を形成し、その後、発光スペクトルとしてg線、
    h線、i線を有し、かつ、200〜350nmの波長域
    にi線エネルギーの35%以上のエネルギーをもつスペ
    クトルを有する露光装置により所定のパターンで前記感
    光性樹脂層を露光し現像して、高さ2〜6μmの範囲の
    柱状凸部を形成する工程を備え、前記光重合開始剤は、
    300nmにおけるモル吸光係数ε300が10000
    (I/mol・cm)未満である光重合開始剤を70重
    量%以上含有するものであることを特徴とするカラーフ
    ィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記光重合開始剤は、300nmにおけ
    るモル吸光係数ε300が10000(I/mol・c
    m)以上である第2の光重合開始剤を全光重合開始剤中
    に30重量%以下の範囲で含有するものであることを特
    徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
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