JP2003027324A - 帽子並びにその縫製方法 - Google Patents

帽子並びにその縫製方法

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JP2003027324A JP2001213680A JP2001213680A JP2003027324A JP 2003027324 A JP2003027324 A JP 2003027324A JP 2001213680 A JP2001213680 A JP 2001213680A JP 2001213680 A JP2001213680 A JP 2001213680A JP 2003027324 A JP2003027324 A JP 2003027324A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一枚の材料布を用いて、製造途中においてこ
の材料布を裁断することなく帽子を形成でき、また材料
布の形状も半端な切れ端が出ないような形状とし、更に
短時間に誰もが簡単に作製することができる帽子並びに
その縫製方法を提供する。 【解決手段】 材料布10の側端縁を縫い合わせて筒状
体に形成した状態で、この筒状体の帽体構成部の上方を
折り畳んで複数のヒダ20を形成する。その後、これら
ヒダ20の自由フラップ部20bを、隣接する自由フラ
ップ部20bに折り重なるように拘束状態に縫い閉じて
帽体部2を形成する。次に材料布10の下端縁を上方に
折り返してその折り返し部上縁を上下方向一定幅の縫い
込みを行う。これにより形成されたつば芯材保持部35
とバンド通し部30に対し、つば芯材36とバンド31
とが挿入されてつば部3が形成され、帽子1が完成され
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一枚の材料布から裁
断することなく簡単に製造できる帽子並びにその縫製方
法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】従来の布製の帽子の製造方法は種々ある
が、いずれも材料布を複数の形状で裁断し、これらの複
数の形状の材料布を縫合したり、熱溶着したり、あるい
は型に嵌めて縫合を行う機械等を使用して製造を行って
いる。そしてこのような従来の帽子の縫製方法は、高度
な技術と多くの製造時間を要し、製造コストが嵩むもの
であり、また材料布に無駄な布の切れ端が出ており、不
経済な面があった。
【0003】
【開発を試みた技術的課題】本発明はこのような背景か
らなされたものであって、一枚の材料布を用いて、製造
途中においてこの材料布を裁断することなく帽子を形成
でき、また材料布の形状も半端な切れ端が出ないような
形状とし、更に短時間に誰もが簡単に作製することがで
きる帽子並びにその縫製方法の開発を試みたものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
帽子は、帽体部を形成するための帽体構成部と、つば部
を形成するためのつば構成部とを一体に具えた短冊状の
材料布を用い、前記帽体部を縫製するにあっては、この
材料布の側端縁を縫い合わせて筒状体に形成した状態
で、この筒状体の帽体構成部の上方を折り畳んで複数の
ヒダを形成した後、更にこれらヒダの隣接折込谷部の上
端を筒状体の中心に集中させて縫合することによってこ
こを頭頂部とし、更に前記複数のヒダの全部または一部
の自由フラップ部を隣接する自由フラップ部に折り重な
るように拘束状態に縫い閉じ、この状態で自由フラップ
部側を内側に裏返すことによって立体状の帽体部を形成
するものであり、一方前記つば部を縫製するにあって
は、材料布のつば構成部の下端縁を上方に折り返してそ
の折り返し部上縁を上下方向一定幅の縫い込みを行い、
この一定幅の縫い込みにより形成される細長状の袋状部
をバンド通し部とするとともに、その下方の残余の袋状
部をつば芯材保持部とし、このつば部においてはバンド
と、つば芯材が通された状態で材料布を筒状に縫合して
つば部を形成することを特徴として成るものである。こ
の発明によれば、一枚の材料布が裁断されることなく無
駄なく使用されているため、経済的である。また縫製が
簡単で時間もかかっておらず、この点からも縫製コスト
を抑えることができる。更に帽体部下端の周長を変更自
在とするためのバンドが設けられるため、サイズ許容範
囲が広く、頭にフィットし、風に飛ばされるようなこと
もない。また重なり合う自由フラップ部がクッション材
の役割を果たし、頭部の保護効果がある。
【0005】また請求項2記載の帽子は、前記要件に加
え、前記ヒダのうち、その一部は、その自由フラップ部
を非拘束状態とし、且つこの非拘束部は裏返した際に意
匠表見部を構成するようにしたことを特徴として成るも
のである。この発明によれば、帽体部へ種々の図形、文
字及び模様等を表示でき、帽子の意匠性を高めることが
できる。
【0006】更に請求項3記載の帽子の縫製方法は、帽
体部を形成するための帽体構成部と、つば部を形成する
ためのつば構成部とを一体に具えた短冊状の材料布を用
い、前記帽体部を縫製するにあっては、この材料布の側
端縁を縫い合わせて筒状体に形成した状態で、この筒状
体の帽体構成部の上方を折り畳んで複数のヒダを形成し
た後、更にこれらヒダの隣接折込谷部の上端を筒状体の
中心に集中させて縫合することによってここを頭頂部と
し、更に前記複数のヒダの全部または一部の自由フラッ
プ部を隣接する自由フラップ部に折り重なるように拘束
状態に縫い閉じ、この状態で自由フラップ部側が内側に
裏返すことによって立体状の帽体部が形成されるもので
あり、一方前記つば部を縫製するにあっては、材料布の
つば構成部の下端縁を上方に折り返してその折り返し部
上縁を上下方向一定幅の縫い込みを行い、この一定幅の
縫い込みにより形成される細長状の袋状部をバンド通し
部とするとともに、その下方の残余の袋状部をつば芯材
保持部とし、このつば部においてはバンドと、つば芯材
が通された状態で材料布が筒状に縫合されてつば部が形
成されていることを特徴として成るものである。この発
明によれば、一枚の材料布が裁断されることなく無駄な
く使用され、経済的である。また縫製が簡単で時間もか
からない。更に帽体部下端の周長を変更自在とするため
のバンドが設けられるため、サイズ許容範囲が広く、頭
にフィットし、風に飛ばされるようなこともない。また
重なり合う自由フラップ部がクッション材の役割を果た
し、頭部の保護効果がある。
【0007】更にまた請求項4記載の帽子の縫製方法
は、前記請求項3記載の要件に加え、前記ヒダの隣接折
込谷部の上端を筒状体の中心に集中させて縫合するにあ
たっては、下方が開放した門型に縫合することを特徴と
して成るものである。この発明によれば、立体状の帽体
部を形成する際のヒダの頭頂部を中心とした放射状の展
開作業がスムーズに行われる。また自由フラップ部側を
内側に裏返して立体状の帽体部を形成する時に、頭頂部
の上端が門型ステッチにより邪魔されずに完全に引き出
されて裏返され、頭頂部の仕上がりが綺麗になる。
【0008】更にまた請求項5記載の帽子の縫製方法
は、前記請求項3記載の要件に加え、前記ヒダのうち、
その一部は、その自由フラップ部を非拘束状態とし、且
つこの非拘束部は裏返した際に意匠表見部を構成するよ
うにしたことを特徴として成るものである。この発明に
よれば、帽体部へ種々の図形、文字及び模様等を表示で
き、帽子の意匠性を高めることができる。
【0009】更にまた請求項6記載の帽子の縫製方法
は、前記請求項5記載の要件に加え、前記意匠表見部を
形成するにあたっては、一部のヒダについて、前記頭頂
部を頂点として折り畳んで形成するものであり、前記ヒ
ダの隣接折込谷部の上端を筒状体の中心に集中させて縫
合するにあたっては、上方が開放したU字型に縫合する
ことを特徴として成るものである。この発明によれば、
頭頂部を頂点としてヒダを折り畳む際に、頭頂部のU字
型の縫合個所が、折り畳みの邪魔とならない。
【0010】更にまた請求項7記載の帽子の縫製方法
は、前記請求項3、4、5または6記載の要件に加え、
前記バンド通し部は、前記筒状体の下端を上方に折り曲
げ、その上端を一部挿入口を残して周方向に縫合し、前
記挿入口から前記つば芯材を挿入した後、その上方を周
方向に縫合してつば部を形成し、更に前記挿入口からバ
ンドを挿入して挿入口を縫合してバンド通し部を形成し
たことを特徴として成るものである。この発明によれ
ば、縫製の最終段階においてつば芯材を挿入するため、
材料布を縫いやすい。
【0011】更にまた請求項8記載の帽子の縫製方法
は、前記請求項3、4、5または6記載の要件に加え、
前記筒状体を形成する前に、前記短冊状のつば芯材を材
料布の下方に設け、この材料布の下端を外側上方に折り
曲げ、袋状の内部に前記つば芯材が位置されたつば部を
形成し、その後材料布の左右側端縁を縫い合わせて前記
筒状体を形成することを特徴として成るものである。こ
の発明によれば、つば芯材を袋状部分に押し込みながら
挿入する面倒がない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施の形態に
基づき説明する。なお以下の説明にあたっては、まず本
発明に係る帽子の構成について簡単に説明し、次いでこ
の帽子の縫製方法について説明する。図1中符号1に示
すものが、本発明に係る帽子であって、このものは、一
枚の短冊状の材料布10により形成されたものであり、
頭に被せられる帽体部2と、この帽体部2の下端に拡が
るつば部3とを具えて成る。そして前記帽体部2は、複
数のヒダ20が折られて形成されたものであり、一方前
記つば部3は、つば芯材保持部35と、このつば芯材保
持部35と前記帽体部2との間に位置するバンド通し部
30とから成る。
【0013】前記つば芯材保持部35には、一例として
図2(b)に示されるような、帯状のプラスチックシー
トから成るつば芯材36が挿入されている。なおこのつ
ば芯材36としては、適度な弾力性を有するプラスチッ
クシートが保形性や耐久性の面で好ましいが、厚紙等の
その他の部材で構成することも可能である。また前記バ
ンド通し部30には、例えば図2(c)に示されるよう
な、プラスチックバンド31Aをゴムバンド31Bで連
結したバンド31が挿入されるものであり、頭頂部22
が帽子1を被る人の頭に合わせて伸縮自在とされてい
る。なおバンドはゴムバンドのみで構成するようにして
もよい。
【0014】本発明の帽子1は一例として以上のような
具体的形態を有するものであって、以下この製造方法に
ついて説明する。図2(a)に示すものが、本発明に係
る帽子1を縫製するための材料布10であって短冊状を
しており、四辺に一例として側部縫い代11、上部縫い
代12、下部縫い代13が予め施されている。材料布1
0の上辺には、ヒダ20を形成するための外側折畳線1
4と内側折畳線15とが等間隔に記されている。また中
央付近と下辺付近にはバンド上端縫線16A、16Bと
バンド下端縫線17A、17Bとがそれぞれ記され、そ
の中間位置には折曲線18が記されている。そして前記
バンド上端縫線16Aより上方を前記帽体部2を形成す
るための帽体構成部10Aとし、バンド上端縫線16A
より下方をつば部3を形成するためのつば構成部10B
としている。以上のような材料布10を、図2(a)に
おいて左右の側端縁を縫い合わせて図3に示されるよう
な筒状体19を形成する。
【0015】次に図4に示されるように筒状体19の上
方側部を、外側折畳線14が外側に、そして内側折畳線
15が筒状体19の中心側に位置するように、筒状体1
9の中心側に向かって折り畳み、図4において左右同一
高さ寸法の複数のヒダ20を形成する。本実施の形態で
は一例として左右にそれぞれ四つずつヒダ20が形成さ
れる。そしてこのヒダ20の隣接折込谷部20aの上端
を、筒状体19の中心に集中させた状態で縫合するもの
であり、この縫合個所が頭頂部22となる。なお縫合
は、図5に示されるような例えば門型ステッチ22Sの
ように、下方が拘束されず開いた縫合手法を採ることが
好ましく、このような縫合を行ったときには、後に立体
状の帽体部2を完成させる際に裏返して頭頂部を引き出
すときに、頭頂部の先端まで引き出すことが可能とな
り、頭頂部の仕上がりが綺麗になる。なお本実施の形態
でヒダ20を左右四つずつの合計8つ形成するのは、後
のヒダ20の放射状の展開の際に、各ヒダ20を45°
ずつずらして展開することになり、直角の半分の角度で
あるため角度設定がわかりやすく、展開がしやすくなる
ためである。
【0016】以上のようにヒダ20を形成した後、前記
頭頂部22を中心として図6に示されるようにヒダ20
をほぼ放射状に展開して、ヒダ20の自由フラップ部2
0bを隣接する自由フラップ部20bに折り重なるよう
に放射状に展開して帽体部2を形成する。そしてこの形
状を維持するために図6の固定縫目線21に示されるよ
うにヒダ20の自由フラップ部20bの縫合固定を行う
ものである。なおこの縫合固定の際に、固定縫目線21
が、図1に示されるように帽体部2の表側には出ないよ
うにヒダ20を縫い止める。
【0017】帽体部2の形成が終了した後、つば部3を
形成する。まず筒状体19の下端を上方に折り曲げ、下
辺側のバンド上端縫線16Bを、中央付近のバンド上端
縫線16Aに合わせて、後にバンド31及びつば芯材3
6を挿入する個所である挿入口30aを一部残して縫合
する。次に図7に示すようにこの挿入口30aからつば
芯材36を押し込みながら挿入してつば部3内に位置さ
せる。そして下辺側のバンド上端縫線17Bと中央付近
のバンド上端縫線17Aとを合わせて縫合し、つば部3
を完成する。更に図8に示すようにバンド31を挿入口
30aから押し込みながら挿入し、この挿入口30aを
縫合してバンド通し部30及びつば部3を完成する。そ
して以上のようにして帽体部2及びつば部3が完成され
たものを裏返すと、図1に示されるような帽子1が完成
する。
【0018】以上のように縫製された帽子1は、上述し
たように短冊状の一枚の布で作製されるものであり、途
中で裁断する必要がなく、簡単に無駄なく短時間で作製
することができる。また伸縮自在なバンド31が具えら
れているため、サイズ許容範囲が広く、着用者の頭にフ
ィットし、風に飛ばされるようなこともない。また帽体
部2とつば部3は共に柔軟であるため、バッグ等に折り
畳んで入れることができ、持ち運びにも便利である。
【0019】
【他の実施の形態】本発明の基本的な実施の形態は以上
のようであるが、その他種々の改変が行い得る。 〔他の実施の形態1〕例えば前記帽子1の縫製方法にお
いて、つば芯材36は、筒状体19の下方を袋状に縫合
した後に挿入したが、例えば図9に示すように短冊状の
材料布10の状態において、材料布10の下部側へ張設
するようにしてもよい。図9に示すつば芯材37はアイ
ロンの熱で溶着するタイプのつば芯材37を用いるもの
であり、このつば芯材37を上下のバンド下端縫線17
A、17Bの間に載置し、左右の側端縁のそれぞれ5c
m程度を残してアイロンにて材料布10へ溶着させる。
そして図9において左右の側端縁を縫い合わせるととも
に、前記つば芯材37の材料布10へ溶着されていない
側端縁部位をアイロンにて溶着させて図10に示される
ような筒状体19を形成する。なお前記つば芯材37の
幅は、材料布10の幅より若干細い程度の方が筒状体1
9の形成が行いやすい。
【0020】次に筒状体19の下端を上方に折り曲げ、
下辺側のバンド上端縫線16B及びバンド下端縫線17
Bを、中央付近のバンド上端縫線16A及びバンド下端
縫線17Aに合わせて、後にバンド31を挿入する個所
である挿入口30aを一部残して縫合する。またつば部
3には、一例として図11のステッチ縫目線38に示さ
れるようなステッチ縫いを行う。
【0021】後は前述した基本的な実施の形態と変わら
ず、図4〜6に示されるようにヒダ20を作って帽体部
2を形成し、バンド31をバンド通し部30に挿入して
挿入口30aを縫合し、裏返して帽子1が完成する。
【0022】〔他の実施の形態2〕また図15に示す帽
子1は、帽体部2に意匠表見部23を設けた他の実施の
形態である。この意匠表見部23は、自由フラップ部2
0bを一部非拘束状態とすることにより形成される。以
下この帽子の縫製方法について図12〜14に基づき説
明する。なお説明は、帽体部2の縫製方法についてのみ
の説明であるが、つば部3の縫製方法は、前述した実施
の形態と同様の手法を採るものである。まず基本的な実
施の形態と同様に図12(a)に示されるように左右四
つずつのヒダ20を形成する。なおこのとき頭頂部22
を留めるステッチは、門型ではなく図12(b)に示さ
れるようにU字型ステッチ22S′とする。なおU字型
ステッチ22S′とするのは、後述するヒダ20の折り
畳み時に、門型ステッチ22Sの上辺のスチッチ部分
が、折り畳みの邪魔となるためである。
【0023】次にヒダ20が形成された帽体部2の展開
を行うが、前記基本的実施の形態のような放射状の展開
ではなく、意匠表見部23を得るための独自の展開手法
を採る。なお説明の都合上、図12における八つのヒダ
20をそれぞれ20A、20B、20C、20D、20
E、20F、20G、20Hと符号を付し、また六つの
隣接折込谷部20aをそれぞれ20a1 、20a2 、2
0a3 、20a4 、20a5 、20a6 と符号を付して
説明する。すなわち図13(a)に示されるようにヒダ
20Bとヒダ20Cを頭頂部22を頂点として二等辺三
角形を造るように内側に折り畳み(このとき形成される
折畳線をそれぞれL1、L2とする)、次いで折り畳ま
れたヒダ20Bとヒダ20Cの上方にそれぞれヒダ20
Aとヒダ20Dを重ね合わせる。そして接するヒダ20
A、20Bの上端辺とヒダ20C、20Dの上端辺とを
近接した状態で縫合する。一方反対側のヒダ20E、2
0F、20G、20Hも図13(b)に示されるよう
に、同様に折り畳んで(ヒダ20Fとヒダ20Gの折畳
線をそれぞれL3、L4とする)、接するヒダ20E、
20Fの上端辺とヒダ20G、20Hの上端辺とを近接
した状態で縫合する。
【0024】次にこのように構成された帽体部2を図1
4に示されるように表返しして、内側に埋もれているヒ
ダ20B、20C、20F、20Gの隣接折込谷部20
aの反対側の自由フラップ部20b外辺を引き出して、
広い面積の意匠表見部23を構成し、この形を維持する
ように縫い留め、帽体部2を完成させる。なお以上のよ
うな裏返して行う作業は、つば部3を完成させた後に行
うようにしても構わない。このように帽子1を構成した
場合、帽体部2へ種々の図形、文字及び模様等を表示で
き、意匠性を高めることができる。そしてこのような意
匠表見部23を構成する作業は理解しやすく容易に行う
ことが可能である。
【0025】〔他の実施の形態3〕また頭頂部22の留
め方も種々の形態が採り得るものであり、例えば鳩目状
の留め金具等を用いて留めるようにしても構わない。
【0026】
【発明の効果】請求項1または3記載の帽子並びにその
縫製方法によれば、一枚の材料布10が裁断されること
なく無駄なく使用されて帽子1が縫製されるため、経済
的である。また縫製が簡単で時間もかからない。また帽
体部2下端の周長を変更自在とするためのバンド31が
設けられるため、サイズ許容範囲が広く、頭にフィット
し、風に飛ばされるようなこともない。また重なり合う
自由フラップ部20bがクッション材の役割を果たし、
頭部の保護効果がある。
【0027】また請求項2または5記載の帽子並びにそ
の縫製方法は、ヒダ20のうち、その一部は、その自由
フラップ部を非拘束状態とし、且つこの非拘束部は裏返
した際に意匠表見部23を構成するようにしたため、帽
体部2へ種々の図形、文字及び模様等を表示でき、帽子
1の意匠性を高めることができる。
【0028】更に請求項4記載の帽子の縫製方法によれ
ば、ヒダ20の隣接折込谷部20aの上端を筒状体19
の中心に集中させて縫合するにあたっては、下方が開放
した門型に縫合するため、立体状の帽体部2を形成する
際のヒダ20の頭頂部22を中心とした放射状の展開作
業がスムーズに行われる。また自由フラップ部20b側
を内側に裏返して立体状の帽体部2を形成する時に、頭
頂部22の上端が門型ステッチ22Sにより邪魔されず
に完全に引き出されて裏返され、頭頂部22の仕上がり
が綺麗になる。
【0029】更にまた請求項6記載の帽子の縫製方法に
よれば、意匠表見部23を形成するにあたっては、一部
のヒダ20について、前記頭頂部22を頂点として折り
畳んで形成するものであり、前記ヒダ20の隣接折込谷
部20aの上端を筒状体19の中心に集中させて縫合す
るにあたっては、上方が開放したU字型に縫合するた
め、頭頂部22を頂点としてヒダ20を折り畳む際に、
頭頂部22のU字型の縫合個所(U字型ステッチ22
S′)が折り畳みの邪魔とならない。
【0030】更にまた請求項7記載の帽子の縫製方法に
よれば、バンド通し部30は、筒状体19の下部を外側
上方に折り曲げ、その上端を一部挿入口30aを残して
周方向に縫合し、前記挿入口30aから前記つば芯材3
6を挿入した後、その上方を周方向に縫合してつば部3
を形成し、更に前記挿入口30aからバンド31を挿入
して挿入口30aを縫合してバンド通し部30を形成し
たものであり、縫製の最終段階においてつば芯材36を
挿入するため、材料布10を縫いやすい。
【0031】更にまた請求項8記載の帽子の縫製方法に
よれば、筒状体19を形成する前に、帯状のつば芯材3
7を材料布10の下方に設け、この材料布10の下方を
上方に折り曲げ、袋状の内部に前記つば芯材37が位置
されたつば部3を形成し、その後材料布10の左右側端
縁を縫い合わせて筒状体19を形成するものであるた
め、つば芯材37を袋状に形成されたつば部3に押し込
みながら挿入する面倒がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帽子を示す斜視図並びに頭頂部の形成
過程を示す説明図である。
【図2】本発明の帽子を縫製するための構成部材を示す
展開図である。
【図3】材料布の側端縁を縫い合わせることにより形成
される筒状体を示す斜視図である。
【図4】筒状体にヒダを形成した状態を示す斜視図並び
に平面図である。
【図5】ヒダの上端を門状に縫合した状態を示す斜視図
である。
【図6】ヒダの上端を放射状に折り重ねて縫合固定した
状態を示す底面図である。
【図7】つば芯材を挿入する様子を示す斜視図である。
【図8】バンドを挿入する様子を示す斜視図である。
【図9】つば芯材を貼設するようにした他の実施の形態
1における材料布及びつば芯材を示す展開図である。
【図10】同上態様における筒状態を示す斜視図であ
る。
【図11】同上態様における筒状態につば部を形成し、
ステッチ縫いを行った状態を示す斜視図である。
【図12】帽体部に意匠表見部を設けた他の実施の形態
2において、筒状態にヒダを形成した状態を示す平面図
並びにヒダの上端にU字型ステッチを設けることにより
縫合した状態を示す斜視図である。
【図13】同上、意匠表見部の形成の様子を段階的に示
す底面図である。
【図14】同上平面図である。
【図15】帽体部に意匠表見部を設けた他の実施の形態
2の帽子の完成図を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 帽子 2 帽体部 3 つば部 10 材料布 10A 帽体構成部 10B つば構成部 11 側部縫い代 12 上部縫い代 13 下部縫い代 14 外側折畳線 15 内側折畳線 16A バンド上端縫線 16B バンド上端縫線 17A バンド下端縫線 17B バンド下端縫線 18 折曲線 19 筒状体 20 ヒダ 20A ヒダ 20B ヒダ 20C ヒダ 20D ヒダ 20E ヒダ 20F ヒダ 20G ヒダ 20H ヒダ 20a 隣接折込谷部 20a1 隣接折込谷部 20a2 隣接折込谷部 20a3 隣接折込谷部 20a4 隣接折込谷部 20a5 隣接折込谷部 20a6 隣接折込谷部 20b 自由フラップ部 21 固定縫目線 22 頭頂部 22S 門型ステッチ 22S′ U字型ステッチ 23 意匠表見部 30 バンド通し部 30a 挿入口 31 バンド 31A プラスチックバンド 31B ゴムバンド 35 つば芯材保持部 36 つば芯材 37 (熱溶着タイプの)つば芯材 38 ステッチ縫目線 L1 (ヒダ20Bの)折畳線 L2 (ヒダ20Cの)折畳線 L3 (ヒダ20Fの)折畳線 L4 (ヒダ20Gの)折畳線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帽体部を形成するための帽体構成部と、
    つば部を形成するためのつば構成部とを一体に具えた短
    冊状の材料布を用い、前記帽体部にあっては、この材料
    布の側端縁を縫い合わせて筒状体に形成した状態で、こ
    の筒状体の帽体構成部の上方を折り畳んで複数のヒダを
    形成するようにし、更にこれらヒダの隣接折込谷部の上
    端を筒状体の中心に集中させて縫合することによってこ
    こを頭頂部とし、更に前記複数のヒダの全部または一部
    の自由フラップ部を隣接する自由フラップ部に折り重な
    るように拘束状態に縫い閉じ、この状態で自由フラップ
    部側が内側に裏返されることによって立体状の帽体部が
    形成されるものであり、一方前記つば部にあっては、材
    料布のつば構成部の下端縁を上方に折り返してその折り
    返し部上縁を上下方向一定幅の縫い込みを行い、この一
    定幅の縫い込みにより形成される細長状の袋状部をバン
    ド通し部とするとともに、その下方の残余の袋状部をつ
    ば芯材保持部とし、このつば部においてはバンドと、つ
    ば芯材が通された状態で材料布が筒状に縫合されてつば
    部が形成されていることを特徴とする帽子。
  2. 【請求項2】 前記ヒダのうち、その一部は、その自由
    フラップ部を非拘束状態とし、且つこの非拘束部は裏返
    した際に意匠表見部を構成するようにしたことを特徴と
    する請求項1記載の帽子。
  3. 【請求項3】 帽体部を形成するための帽体構成部と、
    つば部を形成するためのつば構成部とを一体に具えた短
    冊状の材料布を用い、前記帽体部を縫製するにあって
    は、この材料布の側端縁を縫い合わせて筒状体に形成し
    た状態で、この筒状体の帽体構成部の上方を折り畳んで
    複数のヒダを形成した後、更にこれらヒダの隣接折込谷
    部の上端を筒状体の中心に集中させて縫合することによ
    ってここを頭頂部とし、更に前記複数のヒダの全部また
    は一部の自由フラップ部を隣接する自由フラップ部に折
    り重なるように拘束状態に縫い閉じ、この状態で自由フ
    ラップ部側を内側に裏返すことによって立体状の帽体部
    を形成するものであり、一方前記つば部を縫製するにあ
    っては、材料布のつば構成部の下端縁を上方に折り返し
    てその折り返し部上縁を上下方向一定幅の縫い込みを行
    い、この一定幅の縫い込みにより形成される細長状の袋
    状部をバンド通し部とするとともに、その下方の残余の
    袋状部をつば芯材保持部とし、このつば部においてはバ
    ンドと、つば芯材が通された状態で材料布を筒状に縫合
    してつば部を形成することを特徴とする帽子の縫製方
    法。
  4. 【請求項4】 前記ヒダの隣接折込谷部の上端を筒状体
    の中心に集中させて縫合するにあたっては、下方が開放
    した門型に縫合することを特徴とする請求項3記載の帽
    子の縫製方法。
  5. 【請求項5】 前記ヒダのうち、その一部は、その自由
    フラップを非拘束状態とし、且つこの非拘束部は裏返し
    た際に意匠表見部を構成するようにしたことを特徴とす
    る請求項3記載の帽子の縫製方法。
  6. 【請求項6】 前記意匠表見部を形成するにあたって
    は、一部のヒダについて、前記頭頂部を頂点として折り
    畳んで形成するものであり、前記ヒダの隣接折込谷部の
    上端を筒状体の中心に集中させて縫合するにあたって
    は、上方が開放したU字型に縫合することを特徴とする
    請求項5記載の帽子の縫製方法。
  7. 【請求項7】 前記バンド通し部は、前記筒状体の下端
    を上方に折り曲げ、その上端を一部挿入口を残して周方
    向に縫合し、前記挿入口から前記つば芯材を挿入した
    後、その上方を周方向に縫合してつば部を形成し、更に
    前記挿入口からバンドを挿入して挿入口を縫合してバン
    ド通し部を形成したことを特徴とする請求項3、4、5
    または6記載の帽子の縫製方法。
  8. 【請求項8】 前記筒状体を形成する前に、前記短冊状
    のつば芯材を材料布の下方に設け、この材料布の下端を
    外側上方に折り曲げ、袋状の内部に前記つば芯材が位置
    されたつば部を形成し、その後材料布の左右側端縁を縫
    い合わせて前記筒状体を形成することを特徴とする請求
    項3、4、5または6記載の帽子の縫製方法。
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