JP2003027177A - 耐火鋳鋼鋳物とその製造方法 - Google Patents
耐火鋳鋼鋳物とその製造方法Info
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- JP2003027177A JP2003027177A JP2001219720A JP2001219720A JP2003027177A JP 2003027177 A JP2003027177 A JP 2003027177A JP 2001219720 A JP2001219720 A JP 2001219720A JP 2001219720 A JP2001219720 A JP 2001219720A JP 2003027177 A JP2003027177 A JP 2003027177A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 建築構造用圧延鋼材SN490Bの接合金物
として使用し得る耐火鋳鋼鋳物の提供。 【解決手段】 wt%でC:0.09〜0.15%、S
i:0.2〜0.55%、Mn:0.6〜1.4%、C
r:0.1〜0.3%、Mo:0.1〜0.6%、N
i:0.05%以上0.6%未満、V:0.01〜0.
15%及び残部がFeと不可避不純物並びに下式により
算出される炭素当量Ceqが0.46%以下、溶接割れ感
受性組成PCMが0.29%以下からなり、600℃の温
度における降伏強度が217N/mm2以上である。 Ceq=C+1/24Si+1/6Mn+1/5Cr+1/4Mo+1/40Ni+1/14V PCM=C+1/30Si+1/20Mn+1/20Cr+1/15Mo+1/10V+1/20Cu+5B
として使用し得る耐火鋳鋼鋳物の提供。 【解決手段】 wt%でC:0.09〜0.15%、S
i:0.2〜0.55%、Mn:0.6〜1.4%、C
r:0.1〜0.3%、Mo:0.1〜0.6%、N
i:0.05%以上0.6%未満、V:0.01〜0.
15%及び残部がFeと不可避不純物並びに下式により
算出される炭素当量Ceqが0.46%以下、溶接割れ感
受性組成PCMが0.29%以下からなり、600℃の温
度における降伏強度が217N/mm2以上である。 Ceq=C+1/24Si+1/6Mn+1/5Cr+1/4Mo+1/40Ni+1/14V PCM=C+1/30Si+1/20Mn+1/20Cr+1/15Mo+1/10V+1/20Cu+5B
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造物、特に建築
構造物において、耐火被覆材の必要のない耐火鋼材を接
合する継手等の接合金物として用いる耐火鋳鋼鋳物とそ
の製造方法に関する。
構造物において、耐火被覆材の必要のない耐火鋼材を接
合する継手等の接合金物として用いる耐火鋳鋼鋳物とそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建築基準法において、平成元年に追加さ
れた「新耐火設計法」では、耐火鋼材は、耐力保証温度
が600℃に設定されており、600℃の温度での耐力
(降伏強度)が常温での耐力規格の2/3以上を満足す
ることとされている。かかる耐火鋼材として、JIS
G 3136に建築構造用圧延鋼材SN490Bが規定
されており、その化学成分範囲、炭素当量(Ceq)及び
溶接割れ感受性組成(PCM)は、表1に示すようにな
り、又、機械的性質は、表2に示すようになっている。
れた「新耐火設計法」では、耐火鋼材は、耐力保証温度
が600℃に設定されており、600℃の温度での耐力
(降伏強度)が常温での耐力規格の2/3以上を満足す
ることとされている。かかる耐火鋼材として、JIS
G 3136に建築構造用圧延鋼材SN490Bが規定
されており、その化学成分範囲、炭素当量(Ceq)及び
溶接割れ感受性組成(PCM)は、表1に示すようにな
り、又、機械的性質は、表2に示すようになっている。
【0003】
【表1】
Ceq=(wt%) C+1/6Mn+1/24Si+1/40Ni+1/5Cr+1/4Mo+1/14
V PCM=(wt%) C+1/30Si+1/20Mn+1/20Cr+1/15Mo+1/10V+1/
20Cu+5B
V PCM=(wt%) C+1/30Si+1/20Mn+1/20Cr+1/15Mo+1/10V+1/
20Cu+5B
【0004】
【表2】
【0005】従来、上記建築構造用圧延鋼材SN490
Bを接合する接合金物として、SN490Bの成分、機
械的性質、溶接性を維持したまま、600℃の温度にお
ける降伏強度(耐力)が常温規格値(325〜445N
/mm2)の2/3以上を満たす耐火鋳鋼鋳物は存在せ
ず、SCW480やクロムモリブデン鋼からなる鋳鋼鋳
物が知られている。
Bを接合する接合金物として、SN490Bの成分、機
械的性質、溶接性を維持したまま、600℃の温度にお
ける降伏強度(耐力)が常温規格値(325〜445N
/mm2)の2/3以上を満たす耐火鋳鋼鋳物は存在せ
ず、SCW480やクロムモリブデン鋼からなる鋳鋼鋳
物が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、SCW480
からなる鋳鋼鋳物は、耐火性が不十分であり、又、クロ
ムモリブデン鋼からなる鋳鋼鋳物は、溶接性が悪く、S
N490Bの接合金物として使用することができない。
からなる鋳鋼鋳物は、耐火性が不十分であり、又、クロ
ムモリブデン鋼からなる鋳鋼鋳物は、溶接性が悪く、S
N490Bの接合金物として使用することができない。
【0007】そこで、本発明は、建築構造用圧延鋼材S
N490Bの接合金具として使用し得る耐火鋳鋼鋳物と
その製造方法を提供することを目的とする。
N490Bの接合金具として使用し得る耐火鋳鋼鋳物と
その製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の耐火鋳鋼鋳物は、wt%でC:0.09〜
0.15%、Si:0.2〜0.55%、Mn:0.6
〜1.4%、Cr:0.1〜0.3%、Mo:0.1〜
0.6%、Ni:0.05%以上0.6%未満、V:
0.01〜0.15%及び残部がFeと不可避不純物並
びに下式により算出される炭素当量Ceqが0.46%以
下、溶接割れ感受性組成PCMが0.29%以下からな
り、600℃の温度における降伏強度が217N/mm
2以上であることを特徴とする。 Ceq=C+1/21Si+1/6Mn+1/5Cr+1/4Mo+1/40Ni+1/14V PCM=C+1/30Si+1/20Mn+1/20Cr+1/15Mo+1/10V+1/20Cu+5B
め、本発明の耐火鋳鋼鋳物は、wt%でC:0.09〜
0.15%、Si:0.2〜0.55%、Mn:0.6
〜1.4%、Cr:0.1〜0.3%、Mo:0.1〜
0.6%、Ni:0.05%以上0.6%未満、V:
0.01〜0.15%及び残部がFeと不可避不純物並
びに下式により算出される炭素当量Ceqが0.46%以
下、溶接割れ感受性組成PCMが0.29%以下からな
り、600℃の温度における降伏強度が217N/mm
2以上であることを特徴とする。 Ceq=C+1/21Si+1/6Mn+1/5Cr+1/4Mo+1/40Ni+1/14V PCM=C+1/30Si+1/20Mn+1/20Cr+1/15Mo+1/10V+1/20Cu+5B
【0009】一方、耐火鋳鋼鋳物の製造方法は、wt%
でC:0.09〜0.15%、Si:0.2〜0.55
%、Mn:0.6〜1.4%、Cr:0.1〜0.3
%、Mo:0.1〜0.6%、Ni:0.05%以上
0.6%未満、V:0.01〜0.15%及び残部がF
eと不可避不純物並びに下式により算出される炭素当量
C eqが0.46%以下、溶接割れ感受性組成PCMが0.
29%以下からなる鋳造物を、850〜1000℃の温
度範囲に保持後、空冷して冷却する焼準処理を保持温度
を順に下げて2回以上繰り返し、その後に500〜70
0℃の温度範囲で焼戻し処理することを特徴とする。 Ceq=C+1/24Si+1/6Mn+1/5Cr+1/4Mo+1/40Ni+1/14V PCM=C+1/30Si+1/20Mn+1/20Cr+1/15Mo+1/10V+1/20Cu+5B
でC:0.09〜0.15%、Si:0.2〜0.55
%、Mn:0.6〜1.4%、Cr:0.1〜0.3
%、Mo:0.1〜0.6%、Ni:0.05%以上
0.6%未満、V:0.01〜0.15%及び残部がF
eと不可避不純物並びに下式により算出される炭素当量
C eqが0.46%以下、溶接割れ感受性組成PCMが0.
29%以下からなる鋳造物を、850〜1000℃の温
度範囲に保持後、空冷して冷却する焼準処理を保持温度
を順に下げて2回以上繰り返し、その後に500〜70
0℃の温度範囲で焼戻し処理することを特徴とする。 Ceq=C+1/24Si+1/6Mn+1/5Cr+1/4Mo+1/40Ni+1/14V PCM=C+1/30Si+1/20Mn+1/20Cr+1/15Mo+1/10V+1/20Cu+5B
【0010】
【作用】C(炭素)は、鋳鋼の強度の向上に寄与する元
素であり、その含有量が、0.09wt%未満である
と、所望の強度が得られない。一方、0.15wt%を
超えると、靱性及び溶接性を劣化させる。Cの含有量
は、0.1〜0.14wt%が好ましい。
素であり、その含有量が、0.09wt%未満である
と、所望の強度が得られない。一方、0.15wt%を
超えると、靱性及び溶接性を劣化させる。Cの含有量
は、0.1〜0.14wt%が好ましい。
【0011】Si(珪素)は、脱酸効果と鋳造性を確保
するための元素であり、その含有量が、0.2wt%未
満であると、脱酸効果が少ない。一方、0.55wt%
を超えると、SN490Bの上限値を超え、かつ、溶接
性を低下させる。Siの含有量は、0.3〜0.5wt
%が好ましい。
するための元素であり、その含有量が、0.2wt%未
満であると、脱酸効果が少ない。一方、0.55wt%
を超えると、SN490Bの上限値を超え、かつ、溶接
性を低下させる。Siの含有量は、0.3〜0.5wt
%が好ましい。
【0012】Mn(マンガン)は、脱酸脱硫に寄与する
元素であり、その含有量が、0.6wt%未満である
と、脱酸効果が得られない。一方、1.4wt%を超え
ると、溶接性及び靱性を劣化させるMnの含有量は、
0.65〜1.0wt%が好ましい。
元素であり、その含有量が、0.6wt%未満である
と、脱酸効果が得られない。一方、1.4wt%を超え
ると、溶接性及び靱性を劣化させるMnの含有量は、
0.65〜1.0wt%が好ましい。
【0013】Cr(クロム)は、高温降伏強度(YS
600)の向上に寄与する元素であり、その含有量が、
0.1wt%未満であると、上記効果が得られない。一
方、0.3wt%を超えると、溶接性を損なう。Crの
含有量は、0.12〜0.25wt%が好ましい。
600)の向上に寄与する元素であり、その含有量が、
0.1wt%未満であると、上記効果が得られない。一
方、0.3wt%を超えると、溶接性を損なう。Crの
含有量は、0.12〜0.25wt%が好ましい。
【0014】Mo(モリブデン)は、YS600、常温降
伏強度(YS)に対するYS600の割合(YS600/Y
S)を高めるのに有効な元素であり、その含有量が、
0.1wt%未満であると、上記効果が得られない。一
方、0.6wt%を超えると、溶接性を損なう。Moの
含有量は、0.3〜0.55wt%が好ましい。
伏強度(YS)に対するYS600の割合(YS600/Y
S)を高めるのに有効な元素であり、その含有量が、
0.1wt%未満であると、上記効果が得られない。一
方、0.6wt%を超えると、溶接性を損なう。Moの
含有量は、0.3〜0.55wt%が好ましい。
【0015】Ni(ニッケル)は、0℃の温度における
吸収エネルギー(vEo)を高めるのに有効な元素であ
り、その含有量が、0.05wt%未満であると、上記
効果が得られない。一方、0.6wt%以上であると、
YSと常温での引張強度(TS)がSN490Bの上限
値を上回るおそれがある。Niの含有量は、0.1〜
0.5wt%が好ましい。
吸収エネルギー(vEo)を高めるのに有効な元素であ
り、その含有量が、0.05wt%未満であると、上記
効果が得られない。一方、0.6wt%以上であると、
YSと常温での引張強度(TS)がSN490Bの上限
値を上回るおそれがある。Niの含有量は、0.1〜
0.5wt%が好ましい。
【0016】V(バナジウム)は、YS600を高めるの
に最も有効な元素であり、その含有量が、0.01wt
%未満であると、上記効果が得られない。一方、0.1
5wt%を超えると、YS、TS、vEoにも大きく影
響し、YS、TSがSN490Bの上限値を上回り、
又、SN490BのvEoの下限値を下回るおそれがあ
る。Vの含有量は、0.05〜0.12wt%が好まし
い。
に最も有効な元素であり、その含有量が、0.01wt
%未満であると、上記効果が得られない。一方、0.1
5wt%を超えると、YS、TS、vEoにも大きく影
響し、YS、TSがSN490Bの上限値を上回り、
又、SN490BのvEoの下限値を下回るおそれがあ
る。Vの含有量は、0.05〜0.12wt%が好まし
い。
【0017】焼準温度が、850℃未満であると、鋳造
時の粗大フェライトが残存し、強度、靱性(YS、T
S、vEo)が低下する。一方、900℃を超えると、
結晶粒粗大に伴い焼入性が向上し、ベナイトが増加す
る。これによりYS、TS、YS600は増加し、vE
oは低下する。焼準処理は、A3点(亜共析鋼がオース
テナイト単層になる温度):867℃より33℃高い9
00℃の温度で1回目を行った後、A3点直上の870
℃の温度で2回目を行うのが好ましい。
時の粗大フェライトが残存し、強度、靱性(YS、T
S、vEo)が低下する。一方、900℃を超えると、
結晶粒粗大に伴い焼入性が向上し、ベナイトが増加す
る。これによりYS、TS、YS600は増加し、vE
oは低下する。焼準処理は、A3点(亜共析鋼がオース
テナイト単層になる温度):867℃より33℃高い9
00℃の温度で1回目を行った後、A3点直上の870
℃の温度で2回目を行うのが好ましい。
【0018】焼戻し温度が、550℃未満であると、Y
Sが低下する。一方、700℃を超えると、YS、T
S、YS600が低下する。焼戻し処理は、660℃の温
度付近での処理を避けた方がよい。
Sが低下する。一方、700℃を超えると、YS、T
S、YS600が低下する。焼戻し処理は、660℃の温
度付近での処理を避けた方がよい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て具体的な実施例、比較例を参照して説明する。
て具体的な実施例、比較例を参照して説明する。
【0020】実施例1〜5、比較例1〜14
先ず溶解材料には、銑鉄、SS棒鋼、各添加元素の合金
鉄を用い、高周波誘導炉で所定成分の溶解後、砂型に各
試験体をJIS G 0307供試材(a)の形状で鋳
造し、型内で自然冷却し、注湯時より16時間後に型ば
らしを行い放冷した。各試験体の分析結果を、SN49
0Bのそれを併記した表3に示す。
鉄を用い、高周波誘導炉で所定成分の溶解後、砂型に各
試験体をJIS G 0307供試材(a)の形状で鋳
造し、型内で自然冷却し、注湯時より16時間後に型ば
らしを行い放冷した。各試験体の分析結果を、SN49
0Bのそれを併記した表3に示す。
【0021】
【表3】
【0022】次に、各試験体の押し湯部分を切断後、大
気炉を用い900℃の温度で2時間保持後、空冷して冷
却し、しかる後に、比較例1〜10、比較例13,1
4、実施例1、実施例3〜5は、870℃の温度で2時
間保持後、空冷して冷却する2段階の焼準処理をする一
方、比較例11は、1050℃の温度で2時間保持後、
空冷して冷却し、比較例12は、800℃の温度で2時
間保持後、空冷して冷却し、また、実施例2は、900
℃の温度で2時間保持後、空冷して冷却する1段階の焼
準処理をした。次いで、比較例1〜12、実施例1〜3
は620℃、比較例13は720℃、比較例14は48
0℃、又実施例4,5は700℃の温度で5時間保持
後、空冷して冷却する焼戻し処理を行った。次に、各試
験体の所定位置から常温引張試験片(JIS Z220
1 14a号)、シャルピー試験片(JIS Z220
24号)、高温用引張試験片(JIS G0567 II
−6号)を採取し、機械試験を実施したところ、機械的
特性は、SN490Bのそれを併記する表4に示すよう
になった。
気炉を用い900℃の温度で2時間保持後、空冷して冷
却し、しかる後に、比較例1〜10、比較例13,1
4、実施例1、実施例3〜5は、870℃の温度で2時
間保持後、空冷して冷却する2段階の焼準処理をする一
方、比較例11は、1050℃の温度で2時間保持後、
空冷して冷却し、比較例12は、800℃の温度で2時
間保持後、空冷して冷却し、また、実施例2は、900
℃の温度で2時間保持後、空冷して冷却する1段階の焼
準処理をした。次いで、比較例1〜12、実施例1〜3
は620℃、比較例13は720℃、比較例14は48
0℃、又実施例4,5は700℃の温度で5時間保持
後、空冷して冷却する焼戻し処理を行った。次に、各試
験体の所定位置から常温引張試験片(JIS Z220
1 14a号)、シャルピー試験片(JIS Z220
24号)、高温用引張試験片(JIS G0567 II
−6号)を採取し、機械試験を実施したところ、機械的
特性は、SN490Bのそれを併記する表4に示すよう
になった。
【0023】
【表4】
【0024】表3、表4から分かるように、wt%で
C:0.09〜0.15%、Si:0.2〜0.55
%、Mn:0.6〜1.4%、Cr:0.1〜0.3
%、Mo:0.1〜0.6%、Ni:0.05%以上
0.6%未満、V:0.01〜0.15%及び残部がF
eと不可避不純物並びに炭素当量Ceq(Ceq=C+1/24Si
+1/6Mn+1/5Cr+1/4Mo+1/40Ni+1/14V )が0.46%以
下、溶接割れ感受性組成PCM(P CM=C+1/30Si+1/20Mn+1
/20Cr+1/15Mo+1/10V+1/20Cu+5B)が0.29%以下から
なる鋳造物を、850〜1000℃の温度範囲に保持
後、空冷して冷却する焼準処理を保持温度を順に下げて
2回繰り返し、その後に500〜700℃の温度範囲で
焼戻し処理することによりSN490Bに相当する機械
的性質及び溶接性を備えた耐火鋳鋼鋳物となる。
C:0.09〜0.15%、Si:0.2〜0.55
%、Mn:0.6〜1.4%、Cr:0.1〜0.3
%、Mo:0.1〜0.6%、Ni:0.05%以上
0.6%未満、V:0.01〜0.15%及び残部がF
eと不可避不純物並びに炭素当量Ceq(Ceq=C+1/24Si
+1/6Mn+1/5Cr+1/4Mo+1/40Ni+1/14V )が0.46%以
下、溶接割れ感受性組成PCM(P CM=C+1/30Si+1/20Mn+1
/20Cr+1/15Mo+1/10V+1/20Cu+5B)が0.29%以下から
なる鋳造物を、850〜1000℃の温度範囲に保持
後、空冷して冷却する焼準処理を保持温度を順に下げて
2回繰り返し、その後に500〜700℃の温度範囲で
焼戻し処理することによりSN490Bに相当する機械
的性質及び溶接性を備えた耐火鋳鋼鋳物となる。
【0025】なお、焼準処理は、850〜1000℃の
温度範囲で、保持温度を順に下げて3,4回繰り返して
も同様な効果が得られた。
温度範囲で、保持温度を順に下げて3,4回繰り返して
も同様な効果が得られた。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の耐火鋳鋼
鋳物とその製造方法によれば建築構造用圧延鋼材SN4
90Bに相当する機械的性質及び溶接性を備えたものと
なるので、SN490Bの接合金物として使用すること
ができる。
鋳物とその製造方法によれば建築構造用圧延鋼材SN4
90Bに相当する機械的性質及び溶接性を備えたものと
なるので、SN490Bの接合金物として使用すること
ができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 wt%でC:0.09〜0.15%、S
i:0.2〜0.55%、Mn:0.6〜1.4%、C
r:0.1〜0.3%、Mo:0.1〜0.6%、N
i:0.05%以上0.6%未満、V:0.01〜0.
15%及び残部がFeと不可避不純物並びに下式により
算出される炭素当量Ceqが0.46%以下、溶接割れ感
受性組成PCMが0.29%以下からなり、600℃の温
度における降伏強度が217N/mm2以上であること
を特徴とする耐火鋳鋼鋳物。 Ceq=C+1/24Si+1/6Mn+1/5Cr+1/4Mo+1/40Ni+1/14V PCM=C+1/30Si+1/20Mn+1/20Cr+1/15Mo+1/10V+1/20Cu+5B - 【請求項2】 wt%でC:0.09〜0.15%、S
i:0.2〜0.55%、Mn:0.6〜1.4%、C
r:0.1〜0.3%、Mo:0.1〜0.6%、N
i:0.05%以上0.6%未満、V:0.01〜0.
15%及び残部がFeと不可避不純物並びに下式により
算出される炭素当量Ceqが0.46%以下、溶接割れ感
受性組成PCMが0.29%以下からなる鋳造物を、85
0〜1000℃の温度範囲に保持後、空冷して冷却する
焼準処理を保持温度を順に下げて2回以上繰り返し、そ
の後に500〜700℃の温度範囲で焼戻し処理するこ
とを特徴とする耐火鋳鋼鋳物の製造方法。 Ceq=C+1/24Si+1/6Mn+1/5Cr+1/4Mo+1/40Ni+1/14V PCM=C+1/30Si+1/20Mn+1/20Cr+1/15Mo+1/10V+1/20Cu+5B
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001219720A JP2003027177A (ja) | 2001-07-19 | 2001-07-19 | 耐火鋳鋼鋳物とその製造方法 |
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---|---|
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JP2001219720A Pending JP2003027177A (ja) | 2001-07-19 | 2001-07-19 | 耐火鋳鋼鋳物とその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016117936A (ja) * | 2014-12-22 | 2016-06-30 | 株式会社神戸製鋼所 | 大型鋳鋼品の製造方法及び大型鋳鋼品 |
CN110952037A (zh) * | 2019-11-18 | 2020-04-03 | 阳春新钢铁有限责任公司 | 一种400MPa热轧耐火钢筋及其制造方法 |
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2001
- 2001-07-19 JP JP2001219720A patent/JP2003027177A/ja active Pending
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