JP2003026830A - 陰イオン交換膜の製造方法 - Google Patents
陰イオン交換膜の製造方法Info
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Abstract
陰イオン交換膜の製造方法の提供。 【解決手段】重合することによって陰イオン交換樹脂ま
たは陰イオン交換樹脂の前駆体を得ることができる単量
体、および主鎖に不飽和結合を含有せず、二重結合を含
有する側鎖を持つ熱可塑性重合体を混合し、得られた混
合物を膜状に成形し、該単量体を重合させ、該単量体か
ら得られる重合体が陰イオン交換樹脂の前駆体である場
合は、該前駆体を陰イオン交換樹脂に転換する陰イオン
交換膜の製造方法。
Description
製造方法に関する。
クロロメチル化スチレンとジビニルベンゼンとの共重合
体をアミノ化して得られた陰イオン交換膜、またはビニ
ルピリジンとジビニルベンゼンとの共重合体を4級ピリ
ジニウム化して得られた陰イオン交換膜がある。これら
の陰イオン交換膜は、耐薬品性、耐熱性、イオン交換特
性に優れ、かつ、架橋剤となるジビニルベンゼンの含有
量を変えることにより、イオン交換特性や選択透過性を
制御できることから様々な用途に用いられ、多様な品種
が合成されてきた。
脆いスチレン系樹脂から構成されている。このため、陰
イオン交換樹脂と、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、塩
素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレンゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム等の熱可塑
性重合体とを混合した陰イオン交換膜が用いられてい
る。さらに、機械的強度を付与する目的から、ポリ塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の織布で補強
された陰イオン交換膜が用いられている。
る場合や、pHが高い処理水またはpHが低い処理水に
接触させて用いる場合等は、熱可塑性重合体を含有する
ことに起因して、陰イオン交換樹脂相が過度に膨潤して
イオン選択透過性が低下する問題があった。また、それ
が著しい場合は、補強用の織布から上記樹脂相が欠落す
る問題があった。
ニルや塩素化ポリエチレン等を含有する場合は耐アルカ
リ性の耐久性が低く、スチレン−ブタジエンゴムや、ニ
トリルゴム等を含有する場合は、耐酸化性が低い。よっ
て、処理水中の酸やアルカリの濃度を下げる、低い温度
で使用する等、使用条件に制約がある問題があった。
て、熱可塑性重合体として不飽和結合を実質的に有しな
い、水素添加したスチレン−ブタジエンゴムや水素添加
したニトリルゴムを含有する陰イオン交換膜(特開平6
−329815号)、熱可塑性重合体として、スチレン
とポリオレフィンとの共重合体を含有する陰イオン交換
膜(特開平4−142337号)が提案されている。し
かし、これらの陰イオン交換膜は、耐アルカリ性や耐酸
化性については改善されたが、イオン選択透過性等、他
の性能においては必ずしも充分ではなかった。
透過性に優れ、耐酸化性、耐アルカリ性および耐熱性に
優れた陰イオン交換膜の提供を目的とする。
によって陰イオン交換樹脂または陰イオン交換樹脂の前
駆体を得ることができる単量体、および主鎖に不飽和結
合を含有せず、二重結合を含有する側鎖を持つ熱可塑性
重合体を混合し、得られた混合物を膜状に成形し、該単
量体を重合させ、該単量体から得られる重合体が陰イオ
ン交換樹脂の前駆体である場合は、該前駆体を陰イオン
交換樹脂に転換する陰イオン交換膜の製造方法を提供す
る。
交換膜は、主鎖に不飽和結合を含有せず、二重結合を含
有する側鎖を持つ熱可塑性重合体を用いることにより、
イオン選択透過性が優れるとともに耐薬品性等の耐久性
に優れる。この理由については、必ずしも明確ではない
が、以下の理由が考えられる。
可塑性重合体に含まれる側鎖の二重結合が、陰イオン交
換樹脂、または陰イオン交換樹脂の前駆体と結合するこ
とで、得られる膜が優れたイオン選択透過を示すと考え
られる(陰イオン交換樹脂相と熱可塑性重合体の結合ま
たは接着が不充分である場合は、膜の使用時に膨潤する
イオン交換樹脂相と、膨潤しない熱可塑性重合体との界
面に加わる応力に起因してミクロなクラックが発生し、
イオン選択透過性が低下する。)。
な条件で膜を使用する場合は、陰イオン交換樹脂、また
は陰イオン交換樹脂の前駆体と結合しないで残存する熱
可塑性重合体の二重結合が切断されうるが、本発明にお
いて使用する熱可塑性重合体は、主鎖に二重結合を有し
ないため膜の可撓性は低下せず、機械的強度を保つこと
ができると考えられる。
しては、主鎖に不飽和結合を含有せず、二重結合を含有
する側鎖を持つものを用いる。そして、陰イオン交換樹
脂、または陰イオン交換基樹脂の前駆体を得ることので
きる単量体と相溶性があり、可撓性に優れるものを用い
るのが好ましい。そのような熱可塑性重合体としては、
式1〜式3で示される繰返し単位を含有する重合体が挙
げられるが、なかでも式1で示される繰返し単位を含有
する重合体(ビニルポリイソプレン重合体)は合成しや
すく、単量体との反応性が高いので、得られる膜の耐酸
性および耐アルカリ性が優れ、特に好ましい。
レンに基づく重合単位とを有する共重合体は、陰イオン
交換樹脂、または陰イオン交換基樹脂の前駆体を得るこ
とのできる単量体との相溶性が優れることから好まし
い。なかでも、(ポリスチレン鎖/式1で示される繰返
し単位からなる重合体/ポリスチレン鎖)からなるブロ
ック共重合体は、特に好ましい。
は陰イオン交換基樹脂の前駆体を得ることのできる単量
体としては、重合性に優れ、安価に入手でき、得られる
膜の化学的安定性および耐熱性が優れることから、式4
で示される単量体が好ましい。
のアルキレン基または総炭素数4〜9のアルキレンオキ
シアルキル基を示す。Zは塩素、臭素、ヨウ素、水酸
基、トシル基、第1〜第3アミンまたは−NR1R2R
3基を示す。ここで、R1、R 2、R3はそれぞれ同一
または異なる水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ま
たは炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基である。ベン
ゼン環に結合している水素原子はアルキル基またはハロ
ゲン原子で置換されていてもよい。
キレンオキシアルキル基は、直鎖状であっても分岐のあ
るものでもよい。Aが炭素数が2であるアルキレン基の
場合は、Aをアンモニウム塩基に置換したときに、正電
荷を有するアンモニウム塩基がアルキレン基を通じてベ
ンゼン環の影響を受けやすく、膜の耐熱性が低下するお
それがある。また、Aが、炭素数が8を超えるアルキレ
ン基、または総炭素数が9を超えるオキシアルキレン基
である場合は、質量あたりのイオン交換容量が低下する
結果、膜の電気抵抗が増加し、イオン選択透過性が低下
する。
−(nは1または3〜8の整数)、−(CH2)4−O
−CH2−(テトラメチレン基側がZと結合したも
の)、−(CH2)5−O−CH2−(ペンタメチレン
基側がZと結合したもの)が好ましい。
チル基、プロピル基、ブチル基、ヒドロキシエチル基、
ヒドロキシプロピル基が好ましい。
アルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよ
い。例えば、アルキル基としては、メチル基またはエチ
ル基が挙げられ、ハロゲン原子としては、塩素、臭素、
フッ素が挙げられる。
できる前駆体である場合、すなわちZが塩素、臭素、ヨ
ウ素、水酸基、トシル基である場合は、単量体を重合さ
せた後、アンモニアまたは第1〜第3アミンと反応させ
て第1〜第3アミノ基または4級アンモニウム塩基に変
換する。式4で示されるこのような単量体は、熱可塑性
重合体との相溶性が優れること、他の単量体と共重合で
きることから膜を改質する場合等に好ましく用いられ
る。なかでも、Aがメチレン基、Zが塩素であるクロロ
メチルスチレン、およびAがブチレン基、Zが臭素であ
るのブロモブチルスチレンは、単量体としての安定性、
重合性および陰イオン交換基への変換性の点から特に好
ましい。
しい陰イオン交換樹脂、または陰イオン交換基樹脂の前
駆体を得ることのできる単量体としては、4−ビニルピ
リジン、2−ビニルピリジン、α−メチルビニルピリジ
ン、またはN−ビニルイミダゾールが挙げられる。
オン交換樹脂、または陰イオン交換基樹脂の前駆体を得
ることのできる単量体の他に、以下に挙げる単量体を添
加し、重合させるのが好ましい。これによりイオン選択
透過性や機械的強度を所望の値に制御できる。例えば、
架橋構造を導入できる単量体として、ビニル基を2個以
上有するものを添加することが好ましく、具体的には、
ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルトル
エン、ジビニルナフタレン、エチレングリコールジメタ
クリレート等が挙げられる。また、親水性を制御する目
的から、架橋にもイオン交換特性にも寄与しない単量体
として、エチレン、プロピレンなどを添加してもよい。
換樹脂、または陰イオン交換基樹脂の前駆体を得ること
のできる単量体100質量部に対し、熱可塑性重合体5
〜50質量部を混合するのが好ましい。熱可塑性重合体
が5質量部未満である場合は、得られる膜が脆く、機械
的強度が不充分であり、50質量部を超える場合は、得
られる膜のイオン選択透過性が低下し、電気抵抗が増加
する。熱可塑性重合体は、上記単量体100質量部に対
し、特には8〜40質量部、さらには15〜30質量部
添加するのが好ましい。
に不飽和結合を含有せず、二重結合を含有する側鎖を持
つ熱可塑性重合体の他に、側鎖に不飽和結合を含有せ
ず、主鎖の不飽和結合率が3%以下である熱可塑性重合
体を添加してもよい。これにより、単量体と熱可塑性重
合体との混合溶液の粘度の調整や、後述する補強用支持
体との密着性の向上が図られる。
和結合率が3%以下である熱可塑性重合体の添加量は、
熱可塑性重合体全体(100質量%)において、75質
量%以下、特には60質量%以下とするのが好ましい。
成する炭素どうしの全結合数に対する、不飽和結合(二
重結合および三重結合)の数を百分率で表したものであ
る。例えば、ポリブタジエンポリマーは不飽和結合率が
25%であり、スチレン−ブタジエンの1:1(モル
比)の共重合体の不飽和結合率は16.7%である。主
鎖の不飽和結合が3%を超える熱可塑性重合体を添加し
た場合は、得られる陰イオン交換膜の初期性能は良くと
も、長期使用時に不飽和結合が切断される結果、耐熱
性、耐薬品性の長期耐久性が低下するおそれがある。
結合率が3%以下である熱可塑性重合体としては、熱可
塑性オレフィン、熱可塑性エラストマー、熱可塑性プラ
ストマーなどが好ましい。具体的には、ポリ塩化ビニ
ル、塩素化ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニルの共
重合体、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、クロロス
ルホン化ポリエチレン、スチレン系熱可塑性エラストマ
ー、水素添加スチレン−ブタジエンゴム、水素添加ニト
リルゴム、水素添加ピリジンゴム、およびそれらの混合
物が例示される。
は、ポリスチレンからなるハードセグメントと、ソフト
セグメントを有する共重合体をいう。ソフトセグメント
として、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリ(エチ
レン/ブチレン)(エチレン−ブチレン交互共重合体を
いう、以下同様とする。)、ポリ(エチレン/プロピレ
ン)などからなるものが好ましい。さらに、ポリスチレ
ン−水素添加ポリブタジエン−ポリスチレンブロックポ
リマー(H−SBS)、ポリスチレン−ポリエチレン/
ブチレンゴム−ポリスチレンブロックポリマー(SEB
S)、ポリスチレン−水素添加ポリイソプレンゴム−ポ
リスチレンブロックポリマー(H−SIS)、ポリスチ
レン−ポリエチレン/プロピレンゴム−ポリスチレンブ
ロックポリマー(SEPS)、ポリスチレン−ポリエチ
レン−ポリエチレン/プロピレンゴム−ポリスチレンブ
ロックポリマー(SEEPS)等を適宜使用できる。
や、機械的強度や寸法安定性が比較的要求されない用途
に用いる場合は、重合体単独からなる陰イオン交換膜を
用いることができる。
的強度および寸法安定性が要求される場合等は、得られ
た重合体を膜支持材料で補強した陰イオン交換膜を用い
ることが好ましい。例えば、単量体からなる溶液と熱可
塑性重合体とを混合した粘稠液を、多孔性の膜支持材料
に含浸させた後、単量体を重合させる方法が挙げられ
る。
ニルまたはポリ塩化ビニリデンからなる織物、不織布、
または微多孔性膜が使用できるが、より優れた耐薬品性
が必要である場合は、ポリエチレン、ポリプロピレンま
たは含フッ素オレフィンからなる織物または微多孔性膜
が好ましく使用される。
ピレンまたは含フッ素オレフィンからなるものを用いる
場合は、多孔性基材と膜との密着性を改善する目的か
ら、単量体と熱可塑性重合体とを混合した粘稠液を膜支
持材料に含浸させる前、または含浸させるときに、膜支
持材料に電子線またはγ線を照射するのが好ましい。ま
た、上記と同様の目的から、別の方法として、膜支持材
料をスルホン化、クロロスルホン化、またはハロゲン化
処理したものを使用することもできる。これにより得ら
れる膜の電気抵抗、機械的強度および長期耐久性を向上
できる。
は、膜を構成する重合体の一部が膜支持材料中に含有さ
れるのが好ましい。例えば、クロスで補強した場合に
は、クロスを構成する繊維の内部にも重合体が浸透して
存在するのが好ましい。
体、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、α−メ
チルビニルピリジン、N−ビニルイミダゾールである場
合は、該単量体に基づく繰返し単位の含有量が、重合体
のみからなる樹脂相中の該重合単位の含有量の0.05
〜0.7倍であるのが好ましい。0.05倍より小さい
場合は膜の電気抵抗が高くなり、長期耐久性が低下しや
すい。0.7倍より大きい場合は機械的強度が低下しや
すい。なお、この割合は単量体を重合させるときの反応
条件や、膜支持材料に照射する電子線またはγ線のレベ
ルの選定により制御できる。
単量体として式4の単量体を用いた場合は、膜の断面
の、重合体を含有する膜支持材料からなる部分と重合体
のみからなる部分とについて、走査電子顕微鏡−蛍光X
線(SEM−EDAX)分析により、式4のZに含まれ
る元素の強度を測定し、その強度比から算出できる。
ゲン原子の場合は、アンモニア、メチルアミン、ジメチ
ルアミンと反応させた弱塩基性陰イオン交換膜、トリメ
チルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミンと反応させた強塩
基性陰イオン交換膜、エチレンジアミン、テトラメチル
ジアミノプロパンと反応させ、イオン交換基どうしを結
合させた陰イオン交換膜が得られる。
ニルピリジン、α−メチルビニルピリジン、またはN−
ビニルイミダゾールを用いた場合は、得られた重合体を
酸性水溶液中に浸漬させることにより弱塩基性イオン交
換膜が得られ、重合体をハロゲン化アルキルと反応させ
ることにより強塩基性陰イオン交換膜が得られる。
交換膜は、使用目的により異なるがイオン交換容量は、
対イオンがClである場合に0.5〜4ミリ当量/g乾
燥樹脂相であるのが好ましい。以下、本明細書におい
て、イオン交換容量とは対イオンがClの場合の値を示
す。イオン交換容量が0.5ミリ当量/g乾燥樹脂より
小さい場合は得られる陰イオン交換膜の電気抵抗が高く
なり、4ミリ当量/g乾燥樹脂より大きい場合は膜の機
械的強度や長期耐久性が低下する。
交換膜は、海水濃縮、かん水の脱塩、酸の濃縮または回
収、有価金属の回収などを目的とする電気透析、および
酸回収などを目的とする拡散透析に用いることができ
る。その他に、燃料電池や2次電池等の隔膜としても有
用である。特に、耐アルカリ性に優れていることから、
電気透析または拡散透析によるpHが10以上の溶液か
ら水酸イオンの濃縮、または脱塩、精製をする溶液処理
装置に有用である。また、耐酸化性に優れていることか
ら、電気透析または拡散透析による硝酸含有水溶液から
の硝酸の濃縮、脱酸および精製をする溶液処理装置に有
用であり、耐熱性に優れていることから高温殺菌が必要
な溶液処理装置、自己再生型脱イオン水製造装置に有用
である。また陽イオン交換膜との複合膜(いわゆるバイ
ポーラ膜)のベース膜としても好ましい。
0)および比較例(例3〜例9、例11〜16)を説明
する。
ビニルピリジンを使用した。4−ビニルピリジン45質
量%、スチレン20質量%、ジビニルベンゼン(純度5
7質量%、残部はエチルビニルベンゼン)35質量%か
らなる単量体混合物を得た。この単量体混合物100質
量部と、熱可塑性重合体である、スチレンとビニルポリ
イソプレンとの共重合体(クラレ社製品名:HYBRA
R5125)20質量部と、重合開始剤である1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン(日本油脂社製品名:パーヘキサ3
M)2重量部とを混合し、0.5Pa・sの粘稠液を得
た。
製のクロス(厚さ90μm、目付量52g/m2)に、
上記粘稠液を含浸させた後、単量体を90℃にて10時
間重合させ、厚さ100μmの膜状体を得た。この膜状
体を12質量%の硫酸水溶液に60℃にて16時間浸漬
し、ピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰イオン交換膜を得
た。得られた陰イオン交換膜のイオン交換容量は3.0
ミリ当量/g乾燥樹脂であった。
わりに、スチレンとビニルポリイソプレンとの共重合体
(クラレ社製品名:HYBRAR5125)20質量部
を用いた以外は例1と同様にして、ビニルピリジン硫酸
塩型の弱塩基性陰イオン交換膜を得た。
わりに、ニトリルゴム(JSR社製品名:N232S)
8質量部を用いた以外は例1と同様にして、ビニルピリ
ジン硫酸塩型の弱塩基性陰イオン交換膜を得た。
わりに、水素添加ニトリルゴム(日本ゼオン社製品名:
ゼットポール2000)8質量部を用いた以外は例1と
同様にして、ビニルピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰イオ
ン交換膜を得た。
わりに、水素添加スチレンブタジエンゴム(JSR社製
品名:DYNARON 1321P)20質量部を用い
た以外は例1と同様にして、ビニルピリジン硫酸塩型の
弱塩基性陰イオン交換膜を得た。
わりに、SEBS系エラストマー(シェル社製品名:K
RATON G1726)10質量部を用いた以外は例
1と同様にして、ビニルピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰
イオン交換膜を得た。
わりに、SEPS系エラストマー(シェル社製品名:K
RATON G1730)12質量部を用いた以外は例
1と同様にして、ビニルピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰
イオン交換膜を得た。
わりに、SEEPS系エラストマー(クラレ社製品名:
SEPTON 4033)11質量部を用いた以外は例
1と同様にして、ビニルピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰
イオン交換膜を得た。
わりに、塩素化ポリエチレン(昭和電工社製品名:エラ
スレン 401A)8質量部を用いた以外は例1と同様
にして、ビニルピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰イオン交
換膜を得た。
交換膜について、25℃における0.5mol/L硫酸
中、交流1000Hzでの比抵抗、25℃における静的
輸率(0.5mol/L硫酸)/(1.0mol/L硫
酸)を測定した。また、耐屈曲性試験1として、陰イオ
ン交換膜を上記クロスの糸に対して折り線が45度の角
度になるように折り曲げ、折り曲げ部における亀裂の発
生の有無を確認した。さらに、耐屈曲性試験2として、
陰イオン交換膜を6mol/Lの硝酸に60℃にて30
日間浸漬した後、耐屈曲性試験1と同様にして、折り曲
げ部における亀裂の発生の有無を確認した。結果を表1
に示す。
Zが塩素であるクロロメチルスチレンを使用した。クロ
ロメチルスチレン45質量%、スチレン35質量%、ジ
ビニルベンゼン(純度57質量%、残部はエチルビニル
ベンゼン)20質量%の単量体混合物を得た。この単量
体混合物100質量部と、熱可塑性重合体である、スチ
レンとビニルポリイソプレンとの共重合体(クラレ社製
品名:HYBRAR5125)20質量部と、重合開始
剤であるベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製品
名:ナイパーBO)4重量部とを混合し、0.4Pa・
sの粘稠液を得た。
厚さ250μm、目付量100g/m2のポリエチレン
製のクロスからなる多孔性基材に、上記粘稠液を含浸さ
せた後、単量体を90℃にて10時間重合させ、厚さ2
70μmの膜状体を得た。この膜状体を1mol/Lの
トリメチルアミンのメタノール溶液に30℃で40時間
浸漬し、4級アンモニウム塩型の強塩基性陰イオン交換
膜を得た。得られた陰イオン交換膜のイオン交換容量は
2.14ミリ当量/g樹脂相であった。
部のかわりに、ニトリルゴム(JSR社製品名:N23
2S)6質量部を用いた以外は例10と同様にして、4
級アンモニウム塩型の強塩基性陰イオン交換膜を得た。
部のかわりに、水素添加ニトリルゴム(日本ゼオン社製
品名:ゼットポール2000)8質量部を用いた以外は
例10と同様にして、4級アンモニウム塩型の強塩基性
陰イオン交換膜を得た。
部のかわりに、水素添加スチレン−ブタジエンゴム(J
SR社製品名:DYNARON 1321P)20質量
部を用いた以外は例10と同様にして、4級アンモニウ
ム塩型の強塩基性陰イオン交換膜を得た。
部のかわりに、SEBS系エラストマー(シェル社製品
名:KRATON G1726)10質量部を用いた以
外は例10と同様にして、4級アンモニウム塩型の強塩
基性陰イオン交換膜を得た。
部のかわりに、SEPS系エラストマー(シェル社製品
名:KRATON G1730)12質量部を用いた以
外は例10と同様にして、4級アンモニウム塩型の強塩
基性陰イオン交換膜を得た。
部のかわりに、クラレ社製品名:SEPTON 403
3)11質量部を用いた以外は例10と同様にして、4
級アンモニウム塩型の強塩基性陰イオン交換膜を得た。
オン交換膜について、25℃における0.5mol/L
塩化ナトリウム水溶液中、交流1000Hzでの比抵
抗、25℃における静的輸率(0.5mol/L塩化ナ
トリウム水溶液)/(1.0mol/L塩化ナトリウム
水溶液)を測定した。また、[評価1]と同様にして耐
屈曲性試験1および耐屈曲性試験2を行った。結果を表
2に示す。
耐アルカリ性および耐熱性に優れ、かつイオン選択透過
性も高い。このため、従来の陰イオン交換膜では耐久性
が不充分であった用途にも好適に使用できる。
Claims (3)
- 【請求項1】重合することによって陰イオン交換樹脂ま
たは陰イオン交換樹脂の前駆体を得ることができる単量
体、および主鎖に不飽和結合を含有せず、二重結合を含
有する側鎖を持つ熱可塑性重合体を混合し、得られた混
合物を膜状に成形し、該単量体を重合させ、該単量体か
ら得られる重合体が陰イオン交換樹脂の前駆体である場
合は、該前駆体を陰イオン交換樹脂に転換する陰イオン
交換膜の製造方法。 - 【請求項2】熱可塑性重合体が、式1で示される繰返し
単位を有する重合体である請求項1記載の陰イオン交換
膜の製造方法。 【化1】 - 【請求項3】熱可塑性重合体が、式1で示される繰返し
単位とスチレンに基づく繰返し単位とを有する共重合体
からなる請求項2記載の陰イオン交換膜の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2001219867A JP4675516B2 (ja) | 2001-07-19 | 2001-07-19 | 陰イオン交換膜の製造方法 |
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JP2001219867A JP4675516B2 (ja) | 2001-07-19 | 2001-07-19 | 陰イオン交換膜の製造方法 |
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Cited By (7)
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