JP2003026448A - ゾルゲル膜およびその製法 - Google Patents

ゾルゲル膜およびその製法

Info

Publication number
JP2003026448A
JP2003026448A JP2001212956A JP2001212956A JP2003026448A JP 2003026448 A JP2003026448 A JP 2003026448A JP 2001212956 A JP2001212956 A JP 2001212956A JP 2001212956 A JP2001212956 A JP 2001212956A JP 2003026448 A JP2003026448 A JP 2003026448A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dimethyl silicone
sol
silanol
coating
gel film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001212956A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3992949B2 (ja
Inventor
Yoshinori Akamatsu
佳則 赤松
Soichi Kumon
創一 公文
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Glass Co Ltd filed Critical Central Glass Co Ltd
Priority to JP2001212956A priority Critical patent/JP3992949B2/ja
Publication of JP2003026448A publication Critical patent/JP2003026448A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3992949B2 publication Critical patent/JP3992949B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一なピット状もしくは凹凸状の表面形状有
する高強度な膜を、安易にしかもより低温で形成するこ
と。 【解決手段】 アルコキシシランを加水分解および重縮
合させて得られる被膜のマトリックス成分としてのシリ
カゾルと、平均重合度が200以下のシラノール末端ジ
メチルシリコーンとイソシアネート基含有オルガノアル
コキシシラン(アルコキシ基の数が1〜3、末端のイソ
シアネート基とSiとを結ぶメチレン基の数が0〜5)
とがウレタン結合してなる反応組成物であるシラン化ジ
メチルシリコーンとからなる混合ゾルを基板表面に被覆
すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、特に建築用窓ガラス、
車両用窓ガラス、鏡、その他産業用窓ガラス等に被覆す
ることが可能な特異な表面形状を有するゾルゲル膜に関
する。
【0002】
【従来の技術】表面形状を制御して形成した薄膜は、ユ
ニークな特性を持ち、従来、凹凸形状を形成する種々の
方法が提案されている。
【0003】例えば、金属酸化物薄膜の表面に凹凸形状
を形成する方法としては、例えば金属酸化物薄膜表面を
フッ酸やフッ硝酸等でエッチングする方法が知られてい
る。また、ガラス基材表面に、金属アルコキシドの加水
分解物または金属キレートの加水分解物と金属酸化物微
粒子とを含有するアンダーコート用塗布液を塗布して凹
凸層を形成し、その後にフルオロアルキル基を分子内に
有する撥水剤で処理して撥水層を形成させた撥水性ガラ
スが特開平9−100141号公報に開示されている。
【0004】さらに、4官能のテトラアルコキシシラン
と3官能のメチルトリアルコキシシランからなる混合ゾ
ルから、凹凸状、ピット状および凸状の表面形状をもつ
薄膜が得られており(K.Makitaら,J.Sol−
Gel Sci.Tech.,14[2]175−186
(1999))、この得られた凹凸状薄膜を自動車用撥
水ガラスの下地層に応用すれば、撥水処理において撥水
剤成分の単位面積当たりの保持量を大幅に増大させた
り、耐摺動性を改善することが特開平10−1333号
公報に開示されている。
【0005】さらに、基材の表面にSiOx(0<x≦
2)膜を形成し、この膜に約10nmの凹凸をスパッタ
法により形成し、この凹凸膜付き基材をパーフルオロア
ルキル基を有するクロロシラン系界面活性剤で処理した
撥水性ガラスが特開平7−149512号公報に開示さ
れている。
【0006】このように、基材にピット状もしくは凹凸
状の表面形状を有する薄膜を形成し、これを下地膜とし
て利用することは、初期性能や耐久性能などの特性改善
に対して非常に有効であることが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
金属酸化物被膜をフッ酸やフッ硝酸等でエッチングする
方法では、エッチング用溶液であるフッ酸やフッ硝酸等
が人体に対し極端に危険な物質であってその取り扱いが
厄介で作業性が劣るとともに、エッチング工程を付加す
ることで生産性の低下等があり、前記特開平9−100
141号公報に示された金属酸化物微粒子を金属アルコ
キシド中に添加する方法では、微粒子と酸化物薄膜の結
合性が少ない上に隙間の多い構造になるために、高強度
の膜を得るためは高温で焼成する必要があった。
【0008】さらに、前記J.Sol−Gel Sci.
Tech.、特開平10−1333号公報に示された方
法では、被膜の骨格を形成するSi−O−Si結合が少
ないために、高強度の膜を得るためは高温で焼成する必
要があった。また、特開平7−149512号公報に示
された方法では、SiOx膜の成膜工程とスパッタ工程
の2工程からなり、必ずしも簡便な方法であるとは言い
難い。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
に鑑みてなされたものであり、ピット状もしくは凹凸形
状を有するゾルゲル膜において、均一なピット状もしく
は凹凸状の表面形状を安易に形成すること、また、より
低温で高強度な膜を作製できる方法を見出した。
【0010】すなわち、本発明のゾルゲル膜は、基材表
面に、アルコキシシランを加水分解および重縮合させて
得られる被膜のマトリックスとしてのシリカゾルと、一
般式[1]で表される平均重合度nが200以下のシラ
ノール末端ジメチルシリコーンと一般式[2]で表され
るイソシアネート基含有オルガノアルコキシシラン(−
OR:アルコキシ基、l:0〜5の整数、m:1〜3の
整数である)との反応組成物であるシラン化ジメチルシ
リコーンとからなる混合ゾルを被覆してなるピット状も
しくは凹凸状の表面形状を有することを特徴とする。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】また、本発明のゾルゲル膜は、前記シラン
化ジメチルシリコーンは、シラノール末端ジメチルシリ
コーンおよびイソシアネート基含有オルガノアルコキシ
シランがウレタン結合してなることを特徴とする。
【0014】さらに、本発明のゾルゲル膜の製法は、下
記の工程によりピット状もしくは凹凸状の表面形状を有
するゾルゲル膜を製造することを特徴とする。 (1)前記[1]式で表される平均重合度が200以下
のシラノール末端ジメチルシリコーンと前記[2]式で
表されるイソシアネート基含有オルガノアルコキシシラ
ンとを混合して両者をウレタン結合させシラン化ジメチ
ルシリコーンを合成する工程、(2)アルコキシシラン
を加水分解および重縮合させることによって被膜のマト
リックス成分としてのシリカゾルを調製する工程、
(3)前記シラン化ジメチルシリコーンと前記シリカゾ
ルを混合して塗布液を調製する工程、(4)基材表面に
前記で調製した塗布液を塗布し成膜したのち、溶媒を揮
散させ、ピット状もしくは凹凸状の表面形状を有するゾ
ルゲル膜を被覆する工程。
【0015】さらにまた、本発明のゾルゲル膜の製法
は、シラノール末端ジメチルシリコーンとイソシアネー
ト基含有オルガノアルコキシシランを混合し、ウレタン
結合させてシラン化ジメチルシリコーンを合成する際、
シラノール末端ジメチルシリコーンのシラノール基(−
SiOH基)とオルガノアルコキシシランのイソシアネ
ート基(−N=C=O基)との反応を促進させるための
触媒を添加することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のゾルゲル膜は、基材表面
に、アルコキシシランを加水分解および重縮合させて得
られる被膜のマトリックスとしてのシリカゾルと、一般
式[1]で表される平均重合度nが200以下のシラノ
ール末端ジメチルシリコーンと一般式[2]で表される
イソシアネート基含有オルガノアルコキシシラン(−O
R:アルコキシ基、l:0〜5の整数、m:1〜3の整
数である)との反応組成物であるシラン化ジメチルシリ
コーンとからなる混合ゾルを被覆してなるピット状もし
くは凹凸状の表面形状を有することを特徴とする。
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】ゾルゲル膜の膜構成成分であるマトリック
スとしてのシリカは、アルコキシシランの加水分解およ
び重縮合反応を進めることにより形成されるシリカゾル
を調製したものを用いることができ、該シリカゾルの調
製は、アルコキシシラン(例えば、テトラエトキシシラ
ン〔Si(OC25)4〕)と溶媒を所定量混合、攪拌
(例えば、約30分程度)し溶液Aを得る。なお、溶媒
としては、エタノール、イソプロピルアルコールなどの
低級アルコールやそれらの混合物が望ましいが、その他
にもエーテル類やケトン類を用いることができる。一
方、酸性水溶液と前記溶媒を混合、攪拌(例えば、約3
0分程度)し溶液Bを得る。次いで、溶液Aと溶液Bを
混合後、長時間(例えば、約15時間程度)室温で攪拌
してアルコキシシランの加水分解および重縮合反応を進
めシリカゾルを得る。
【0020】以上のようにアルコキシシランの加水分解
は、前記アルコキシシランを出発原料として、少量の水
と塩酸、硝酸、酢酸などの酸触媒を添加し行うことがで
き、その加水分解物を室温または加熱しながら攪拌する
ことにより重縮合させ、シリカゾルを得ることができ
る。なお、シリカゾルの調製法としては、上記の方法に
限定されるものではないが、上記のようなアルコキシシ
ランを溶媒で希釈したものに、溶媒で希釈した酸性水溶
液を徐々に混合する方法は、急激な反応を避けることが
でき、より均質な反応が得られるので、好ましい。
【0021】なお、アルコキシシランとしては、例え
ば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテト
ラアルコキシシラン類、メチルトリエトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、
エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラ
ン、プロピルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシ
ラン類、またはジアルコキシシラン類等を用いることが
できる。なお上記アルコキシシランの中でもテトラメト
キシシラン、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキ
シシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメト
キシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエ
トキシシラン等のトリアルコキシシランが好ましい。
【0022】次に、前記の一般式[1]で表されるシラ
ノール末端ジメチルシリコーンとしては、その平均重合
度nが200以下の分子量のものを用いることができ
る。該シラノール末端ジメチルシリコーンの平均重合度
が200以上であると、平坦膜となり、ピット状もしく
は凹凸状の表面形状が形成されない。
【0023】また、一般式[2]で表されるイソシアネ
ート基含有アルコキシシランとしては、アルコキシ基
(−OR基)の数mが1〜3、末端のイソシアネート基
(−N=C=O基)とSiとを結ぶメチレン基(−CH
2−基)の数lが0〜5のものを用いることができ、3
−イソシアネートプロピルトリアルコキシシラン、3−
イソシアネートプロピルメチルジアルコキシシラン、3
−イソシアネートプロピルジメチルアルコキシシラン等
のものを用いることが出来る。
【0024】次に、本発明のゾルゲル膜の製造方法につ
いて説明する。本発明のピット状もしくは凹凸状の表面
形状を有するゾルゲル膜は、下記の工程により製造する
ことができる。 (1)前記[1]式で表される平均重合度が200以下
のシラノール末端ジメチルシリコーンと前記[2]式で
表されるイソシアネート基含有オルガノアルコキシシラ
ンとを混合して両者をウレタン結合させシラン化ジメチ
ルシリコーンを合成する工程、(2)アルコキシシラン
を加水分解および重縮合させることによって被膜のマト
リックス成分としてのシリカゾルを調製する工程、
(3)前記シラン化ジメチルシリコーンと前記シリカゾ
ルを混合して塗布液を調製する工程、(4)基材表面に
前記で調製した塗布液を塗布し成膜したのち、溶媒を揮
散させ、ピット状もしくは凹凸状の表面形状を有するゾ
ルゲル膜を被覆する工程。
【0025】すなわち、ゾルゲル膜用の塗布液は、シラ
ノール末端ジメチルシリコーン(一般式[1])とイソ
シアネート基含有オルガノアルコキシシラン(一般式
[2])を混合し、触媒下で両者をウレタン結合させて
シラン化ジメチルシリコーン溶液を調製した後、該溶液
を前記シリカゾルに添加、混合することにより得ること
ができる。
【0026】先ず、シラン化ジメチルシリコーン溶液の
調製法について説明する。シラン化ジメチルシリコーン
溶液は、一般式[1]で表されるシラノール末端ジメチ
ルシリコーンと一般式[2]で表されるイソシアネート
基含有アルコキシシラン〔例えば、O=C=N−C36
Si(OCH3)3〕と溶媒、場合によっては触媒とを混
合、攪拌することによって得ることができ、その際、シ
ラノール末端ジメチルシリコーンのシラノール基(−S
iOH基)とイソシアネート基含有オルガノアルコキシ
シランのイソシアネート基(−N=C=O基)の反応に
より、ジメチルシリコーン末端にアルコキシ基を持った
シラン化ジメチルシリコーン組成物が生成すると考えら
れる。
【0027】なお、シラノール末端ジメチルシリコーン
とイソシアネート基含有オルガノアルコキシシランを混
合し、ウレタン結合してなる成分を合成する際、シラノ
ール末端ジメチルシリコーンのシラノール基(−SiO
H基)とイソシアネート基含有アルコキシシランのイソ
シアネート基(−N=C=O基)との反応を促進させる
ための触媒を添加することが望ましい。その触媒として
は、ルイス塩基、有機金属化合物などがあり、特に、ジ
ブチル錫ジラウレート、トリメチル錫ハイドロオキサイ
ド、ジメチル錫ジクロライド等の有機スズ化合物が好ま
しい。
【0028】また、この時の希釈溶媒としては、トルエ
ンの他に、キシレン、ベンゼン等の芳香族系炭化水素、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケト
ン類、酢酸ブチル、酢酸ヘキシル等のエステル類、ジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル
類、クロロホルム、四塩化炭素等の塩素系溶媒などでも
よく、水の溶解度が非常に小さく、溶媒中に実質上水分
を含有しないものであればよい。
【0029】また、シラノール末端ジメチルシリコーン
とイソシアネート基含有オルガノアルコキシシランのシ
ラン化のための反応条件としては、室温で混合・攪拌す
る場合、混合後約10〜300時間攪拌することが望ま
しく、特に約30〜100時間の攪拌が好ましい。な
お、この攪拌時間は、攪拌温度、使用する触媒、原料濃
度等によって、適切な時間に設定するのが必要であるこ
とは言うまでもない。
【0030】次に、前記で調製したシラン化ジメチルシ
リコーン溶液とシリカゾルを混合し、混合ゾルを調製す
ることにより、塗布液を得る。なお、調製する場合に、
シラノール末端ジメチルシリコーン、イソシアネート基
含有オルガノアルコキシシランおよび該シリカゾルを同
時に混合した場合には、シラノール末端ジメチルシリコ
ーンとイソシアネート基含有オルガノアルコキシシラン
がウレタン結合してなる成分が生成しないので、ピット
状もしくは凹凸状の表面形状が形成されない。
【0031】上記で用いる溶媒としては、エタノール、
イソプロピルアルコール等の低級アルコール、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、ベン
ゼン、キシレン等の芳香族系炭化水素溶媒類、ジエチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、ク
ロロホルム、四塩化炭素等の塩素系溶媒やそれらの混合
物を用いることが好ましい。
【0032】次に、上記で得られた塗布液を基材表面に
塗布する。塗布方法としては、ノズルフロ−コ−ト法、
ディッピング法、スプレー法、リバ−スコ−ト法、フレ
キソ法、印刷法、フローコート法あるいはスピンコート
法、ならびにそれらの併用等既知の被覆手段など各種被
覆法が適宜採用し得る。次に、基材表面に前記で調製し
た塗布液を塗布し成膜したのち、溶媒を揮散させ、ピッ
ト状もしくは凹凸状の表面形状を有するゾルゲル膜を基
材表面に固着させる。なお、塗布液中の溶媒を揮散させ
るには、風乾により自然乾燥させてもよいし、乾燥後ま
たは乾燥と同時に70℃を越える温度で熱処理を行うこ
とも出来る。
【0033】基材としては、ガラス、プラスチック等特
に限定されるものではないが、例えば、ガラス基板の場
合には、建築用窓ガラスや自動車用窓ガラス等に通常使
用されているフロ−トガラスあるいはロ−ルアウト法で
製造されたガラス等無機質の透明性がある板ガラスが好
ましく、無色または着色、ならびにその種類あるいは色
調、他の機能性膜との組み合わせ、ガラスの形状等に特
に限定されるものではなく、さらに曲げ板ガラスとして
はもちろん各種強化ガラスや強度アップガラスであり、
平板や単板で使用できるとともに、複層ガラスあるいは
合わせガラスとしても使用できる。また、被膜はガラス
基板の両面に成膜しても構わない。なお、基材表面は、
金属酸化物よりなる下地層を設けられていてもよい。例
えば、ガラス基板の場合には、下地層は、ケイ素酸化物
等の金属酸化物を主成分とする酸化物薄膜が好ましく、
その上に前記塗布液を塗布してゾルゲル膜を被覆するこ
とにより、高耐久性を有する膜付きガラスを得ることが
出来る。
【0034】
【作用】以上に述べたように、本発明のゾルゲル膜は、
シラノール末端ジメチルシリコーンとイソシアネート基
含有オルガノアルコキシシランがウレタン結合し、シリ
コーン末端に1〜3個のアルコキシ基を持ったシラン化
ジメチルシリコーン組成物を生成し、これがシリカマト
リックスへの相溶性を向上させることによって、ピット
状もしくは凹凸状の表面形状を有するゾルゲル膜を得る
ことができる。
【0035】この様な表面形状の発現は、マトリックス
としてのシリカゾル成分と一般式[1]で表されるシラ
ノール末端ジメチルシリコーンと一般式[2]で表され
るイソシアネート基含有オルガノアルコキシシランとの
反応組成物(シラン化ジメチルシリコーン)との相分離
による効果であり、ピットの大きさや形状の形態は添加
したシラン化ジメチルシリコーンの分子量の大きさによ
って変化する。例えば、平均重合度が20以下と分子量
が小さい場合には、サブミクロンオーダーの径で数10
nmの深さをもつ多くのピットからなる表面形状の膜が
得られる。一方、平均重合度が20以上の比較的大きい
分子量を用いた場合には、表面形状は数ミクロンオーダ
ーの周期をもつ凹凸状となりやすい。
【0036】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。な
お、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0037】〔シラン化ジメチルシリコーンの合成〕シ
ラン化ジメチルシリコーンは、ジブチル錫ジラウレート
を触媒とし、平均重合度が200以下のシラノール末端
ジメチルシリコーンと3−イソシアネートプロピルトリ
メトキシシラン〔O=C=N−C36Si(OCH3)3
とを反応させることによって合成した。図1にシラン化
ジメチルシリコーンの合成手順と混合割合(重量比)を
示す。先ず、シラノール末端ジメチルシリコーン;2.
00gとトルエン;20.00gを混合し、約1分間攪
拌した後、ジブチル錫ジラウレート;0.04gを添加
し、約5分間攪拌した。さらに、3−イソシアネートプ
ロピルトリメトキシシランを、イソシアネート基(−N
=C=O)とシラノール末端ジメチルシリコーンのシラ
ノール基(−SiOH)が1:1当量になるように添加
し、室温で2日間攪拌した。
【0038】得られた溶液のFT−IRスペクトルを測
定したところ、約2200cm-1に現れる−N=C=O
基の由来のピーク強度が減少していたことから、シラノ
ール末端ジメチルシリコーンの−SiOH基と3−イソ
シアネートプロピルトリメトキシシランの−N=C=O
基の反応により、末端に3個のアルコキシ基を持ったシ
ラン化ジメチルシリコーンが生成していると考えられ
る。
【0039】〔シリカゾルの調製〕シリカゾルは、テト
ラエトキシシラン〔Si(OC25)4:TEOS〕の加
水分解および重縮合反応を進めることにより調製した。
図2にシリカゾルの調製手順と各成分の混合割合(重量
比)を示す。先ず、TEOS;312.5gとエキネン
F1;450.0gを混合し、約30分間攪拌した(溶
液A)。また、60%硝酸水溶液;7.5g、H2O;2
10.0gおよびエキネンF1;20.0gを混合し、約
30分間攪拌した(溶液B)。次いで、溶液Aと溶液B
を混合後、約15時間室温で攪拌することによってシリ
カゾルを得た。
【0040】〔塗布液の調製〕塗布液は、上記〔シラン
化ジメチルシリコーンの合成〕で得たシラン化ジメチル
シリコーン溶液と上記〔シリカゾルの調製〕で得たシリ
カゾルを混合することによって得た。図3に塗布液の調
製手順と各薬液の混合割合(重量比)を示す。先ず、シ
ラン化ジメチルシリコーン溶液;0.22gとメチルエ
チルケトン;7.00gを混合し、約5分間攪拌した。
次いで、上記シリカゾル;2.00gを添加し、約15
時間室温で攪拌することによって塗布液を調製した。
【0041】〔ガラス基板の洗浄〕100mm×100
mm×2mmtサイズのフロートガラスの表面を研磨液
を用いて研磨し、ガラス洗浄機(当所製作品)にて水洗
および乾燥した。なお、ここで用いた研磨液は、約1%
のガラス用研摩剤ミレークE(三井金属工業製)を水に
混合した懸濁液を用いた。
【0042】〔ピット状もしくは凹凸状の表面形状を有
するゾルゲル膜の作製〕上記塗布液をスピンコート法に
よりガラス基板上に塗布した。先ず、スピンコーター上
に上記〔ガラス基板の洗浄〕に記載した要領で洗浄した
ガラス基板を設置し、回転速度が500rpmの速度で
回転させながら約1.0〜1.5mlの塗布液を滴下し、
30秒間回転速度を維持して塗膜の乾燥を行い、良好な
成膜性の透明ゲル膜を得た。次いで、300℃で10分
間熱処理を行い、室温まで冷却させてピット状もしくは
凹凸状の表面形状を有するゾルゲル膜を得た。
【0043】〔ピット状もしくは凹凸状の表面形状を有
するゾルゲル膜の表面観察〕原子間力顕微鏡(AFM:
セイコー電子工業製 SPI-3700)を用いて、ゾ
ルゲル膜の表面形状の観察を行った。観察時のスキャン
範囲は、5μm×5μm、または、20μm×20μm
とした。
【0044】実施例1 平均重合度が7(平均分子量;550)のシラノール末
端ジメチルシリコーン(Gelest製、DMS−S1
2)を用い、上記〔シラン化ジメチルシリコーンの合
成〕に記載した図1に示す要領でシラン化ジメチルシリ
コーンを合成した。次いで、上記〔塗布液の調製〕に記
載の図3に示す要領で塗布液を調製し、上記〔ピット状
もしくは凹凸状の表面形状を有するゾルゲル膜の作製〕
に記載した要領にてゾルゲル膜を得た。得られたゾルゲ
ル膜の表面を前述した原子間力顕微鏡で観察した結果、
図4に示すように、表面は直径約300nmのピット状
の細孔が多数存在する形状であった。なお、表1に、用
いたシリコーンと得られた膜の表面性状について示す。
【0045】
【表1】
【0046】実施例2 シラノール末端ジメチルシリコーンとして、平均重合度
が10(平均分子量;760、東芝シリコーン製、XC
96−723)を用いてシラン化ジメチルシリコーンを
合成した以外は実施例1と同じとした。結果、表面は、
図5に示すように直径約300nmのピット状の細孔が
多数存在する形状であった。
【0047】実施例3 シラノール末端ジメチルシリコーンとして、平均重合度
が24(平均分子量;1750、Gelest製、DM
S−S15)を用いてシラン化ジメチルシリコーンを合
成した以外は実施例1と同じとした。結果、表面は図6
に示すように約5μm周期の凹凸形状であった。
【0048】実施例4 シラノール末端ジメチルシリコーンとして、平均重合度
が56(平均分子量;4200、Gelest製、DM
S−S21)を用いてシラン化ジメチルシリコーンを合
成した以外は実施例1と同じとした。結果、表面は約5
μm周期の凹凸形状であった。
【0049】実施例5 シラノール末端ジメチルシリコーンとして、平均重合度
が70(平均分子量;5200、東芝シリコーン製、Y
F3800)を用いてシラン化ジメチルシリコーンを合
成した以外は実施例1と同じとした。結果、表面は図7
に示すように約5μm周期の凹凸形状であった。
【0050】比較例1 シラノール末端ジメチルシリコーンとして、平均重合度
が243(平均分子量;18000、Gelest製、
DMS−S27)を用いてシラン化ジメチルシリコーン
を合成した以外は実施例1と同じとした。結果、表面は
図8に示すように平坦であった。
【0051】比較例2 平均重合度が70(平均分子量;5200)のシラノー
ル末端ジメチルシリコーンとシリカゾルを混合して塗布
液を調製し、上記〔ピット状もしくは凹凸状の表面形状
を有するゾルゲル膜の作製〕に記載した要領にてゾルゲ
ル膜を得た。結果、表面は平坦であった。
【0052】
【発明の効果】本発明は、均一なピット状もしくは凹凸
状のピット状もしくは凹凸状の表面形状を有する高強度
な膜をより低温で形成することができ、特に、建築用窓
ガラス、車両用窓ガラス、鏡、その他産業用窓ガラス等
の目的に応じて自由にピット状もしくは凹凸状の形状を
有する膜を被覆することが可能である等の著効を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例におけるシラン化ジメチルシリコーンの
合成手順を示す図である。
【図2】実施例におけるシリカゾルの調製手順を示す図
である。
【図3】実施例における塗布液の調製手順を示す図であ
る。
【図4】実施例1で得られたゾルゲル膜の表面形状を示
す図である。
【図5】実施例2で得られたゾルゲル膜の表面形状を示
す図である。
【図6】実施例3で得られたゾルゲル膜の表面形状を示
す図である。
【図7】実施例5で得られたゾルゲル膜の表面形状を示
す図である。
【図8】比較例1で得られたゾルゲル膜の表面形状を示
す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G059 AA01 AC01 EA05 FA05 FA22 FA29 FB06 4H020 BA32

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材表面に、アルコキシシランを加水分解
    および重縮合させて得られる被膜のマトリックスとして
    のシリカゾルと、一般式[1]で表される平均重合度n
    が200以下のシラノール末端ジメチルシリコーンと一
    般式[2]で表されるイソシアネート基含有オルガノア
    ルコキシシラン(−OR:アルコキシ基、l:0〜5の
    整数、m:1〜3の整数である)との反応組成物である
    シラン化ジメチルシリコーンとからなる混合ゾルを被覆
    してなるピット状もしくは凹凸状の表面形状を有するこ
    とを特徴とするゾルゲル膜。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】前記シラン化ジメチルシリコーンは、シラ
    ノール末端ジメチルシリコーンおよびイソシアネート基
    含有オルガノアルコキシシランがウレタン結合してなる
    ことを特徴とする請求項1記載のゾルゲル膜。
  3. 【請求項3】下記の工程によりピット状もしくは凹凸状
    の表面形状を有するゾルゲル膜を製造することを特徴と
    するゾルゲル膜の製法。 (1)前記[1]式で表される平均重合度が200以下
    のシラノール末端ジメチルシリコーンと前記[2]式で
    表されるイソシアネート基含有オルガノアルコキシシラ
    ンとを混合して両者をウレタン結合させシラン化ジメチ
    ルシリコーンを合成する工程、(2)アルコキシシラン
    を加水分解および重縮合させることによって被膜のマト
    リックス成分としてのシリカゾルを調製する工程、
    (3)前記シラン化ジメチルシリコーンと前記シリカゾ
    ルを混合して塗布液を調製する工程、(4)基材表面に
    前記で調製した塗布液を塗布し成膜したのち、溶媒を揮
    散させ、ピット状もしくは凹凸状の表面形状を有するゾ
    ルゲル膜を被覆する工程。
  4. 【請求項4】シラノール末端ジメチルシリコーンとイソ
    シアネート基含有オルガノアルコキシシランを混合しウ
    レタン結合させてシラン化ジメチルシリコーンを合成す
    る際、シラノール末端ジメチルシリコーンのシラノール
    基(−SiOH基)とオルガノアルコキシシランのイソ
    シアネート基(−N=C=O基)との反応を促進させる
    ための触媒を添加することを特徴とする請求項3記載の
    ゾルゲル膜の製法。
JP2001212956A 2001-07-13 2001-07-13 ピット状もしくは凹凸状の表面形状を有する下地膜用ゾルゲル膜を形成するための塗布液、及び下地膜用ゾルゲル膜を得る方法 Expired - Fee Related JP3992949B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001212956A JP3992949B2 (ja) 2001-07-13 2001-07-13 ピット状もしくは凹凸状の表面形状を有する下地膜用ゾルゲル膜を形成するための塗布液、及び下地膜用ゾルゲル膜を得る方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001212956A JP3992949B2 (ja) 2001-07-13 2001-07-13 ピット状もしくは凹凸状の表面形状を有する下地膜用ゾルゲル膜を形成するための塗布液、及び下地膜用ゾルゲル膜を得る方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003026448A true JP2003026448A (ja) 2003-01-29
JP3992949B2 JP3992949B2 (ja) 2007-10-17

Family

ID=19048016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001212956A Expired - Fee Related JP3992949B2 (ja) 2001-07-13 2001-07-13 ピット状もしくは凹凸状の表面形状を有する下地膜用ゾルゲル膜を形成するための塗布液、及び下地膜用ゾルゲル膜を得る方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3992949B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100383560C (zh) * 2006-06-06 2008-04-23 北京科技大学 一种纳米银颗粒分散二氧化硅光学薄膜制备方法
CN100392431C (zh) * 2006-07-26 2008-06-04 北京科技大学 一种纳米铜颗粒分散二氧化硅光学薄膜制备方法
CN100419462C (zh) * 2006-11-06 2008-09-17 北京科技大学 一种纳米银颗粒分散氧化镍光学薄膜制备方法
JP2010505615A (ja) * 2006-10-03 2010-02-25 ソニック イノベーションズ インコーポレイテッド 疎水性および疎油性のコーティングならびにその調製方法
JP2010124003A (ja) * 2010-03-08 2010-06-03 Nippon Steel Corp シリカ系無機ポリマー膜で被覆したステンレス箔及びそれを用いたシリコン薄膜太陽電池

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100383560C (zh) * 2006-06-06 2008-04-23 北京科技大学 一种纳米银颗粒分散二氧化硅光学薄膜制备方法
CN100392431C (zh) * 2006-07-26 2008-06-04 北京科技大学 一种纳米铜颗粒分散二氧化硅光学薄膜制备方法
JP2010505615A (ja) * 2006-10-03 2010-02-25 ソニック イノベーションズ インコーポレイテッド 疎水性および疎油性のコーティングならびにその調製方法
CN100419462C (zh) * 2006-11-06 2008-09-17 北京科技大学 一种纳米银颗粒分散氧化镍光学薄膜制备方法
JP2010124003A (ja) * 2010-03-08 2010-06-03 Nippon Steel Corp シリカ系無機ポリマー膜で被覆したステンレス箔及びそれを用いたシリコン薄膜太陽電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP3992949B2 (ja) 2007-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2591060B1 (en) Coating systems capable of forming ambiently cured highly durable hydrophobic coatings on substrates
JP4172171B2 (ja) 常温硬化型撥水性組成物
JP3588364B2 (ja) 表面処理された基材および基材の表面処理方法
WO1998027021A1 (fr) Articles en verre anti-buee et anti-taches
JP2003202406A (ja) 反射防止フィルム及びディスプレイ装置
WO2000037359A1 (fr) Particules fines, sol de particules fines dispersees, procede de preparation dudit sol et substrat revetu
JPH0748560A (ja) コーティング用組成物
JPH09100141A (ja) 撥水性ガラスの製造方法
WO2004011380A1 (ja) 物品の表面から水滴を滑落させることに優れた物品及びそのような物品を製造するための方法
EP1245658B1 (en) Hydrophobic article
JPH11171594A (ja) 撥水性ガラス物品およびその製造方法
JP3992949B2 (ja) ピット状もしくは凹凸状の表面形状を有する下地膜用ゾルゲル膜を形成するための塗布液、及び下地膜用ゾルゲル膜を得る方法
JP4876424B2 (ja) 滑水性物品の製法
JP4014532B2 (ja) 高滑水性被膜及びその形成方法
JPH0913018A (ja) 撥水被膜用組成物および撥水ガラス
JP2006144019A (ja) 滑水性被膜を得るための処理剤及び滑水性被膜の作製法
JP3961349B2 (ja) 高耐久性滑水被膜及びその製造方法
JP4145034B2 (ja) 高滑水性被膜およびその被覆方法
JP2003202960A (ja) タッチパネル
JP3929321B2 (ja) 高滑水性被膜及びその製造方法
JP3841653B2 (ja) 高滑水性被膜およびその被覆方法
JP4014538B2 (ja) 高耐久な滑水性被膜及びその形成方法
JP4265925B2 (ja) 滑水性被膜の製造方法および滑水性被膜形成用塗布液
JP4152769B2 (ja) 高耐久な滑水性被膜の製造方法
JP3929313B2 (ja) 高滑水性被膜及びその被覆方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040811

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20070213

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070724

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070725

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110803

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110803

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120803

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120803

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120803

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130803

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130803

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees