JP2003026391A - クレーンの吊荷水平移動制御装置 - Google Patents

クレーンの吊荷水平移動制御装置

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JP2003026391A
JP2003026391A JP2001214253A JP2001214253A JP2003026391A JP 2003026391 A JP2003026391 A JP 2003026391A JP 2001214253 A JP2001214253 A JP 2001214253A JP 2001214253 A JP2001214253 A JP 2001214253A JP 2003026391 A JP2003026391 A JP 2003026391A
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telescopic
boom
control valve
valve
control
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JP2001214253A
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Hiroshi Kawamoto
川本  博
Mitsuaki Toda
戸田  光昭
Masamitsu Tada
正光 多田
Kazuhiko Hirami
一彦 平見
Hideyuki Sasaki
英之 佐々木
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Tadano Ltd
Original Assignee
Tadano Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブーム伸縮動とウインチ巻下巻上動を併用し
て吊荷を地面等に沿って水平方向に移動制御する吊荷水
平移動制御装置を提供する。 【解決手段】 コントローラ20は、伸縮操作信号aに基
づき算出した伸縮制御弁制御信号20aで伸縮制御弁4を
切換制御する。一方、伸縮操作信号aと起伏角信号Θa
に基づき前記伸縮制御弁制御信号20aで伸縮ブーム3を
伸縮駆動した際にフック11の吊下げ高さHを変化させな
いウインチ制御弁7の基準弁切換量f(a, L)を算出す
ると共に、ブーム長さ信号Laと起伏角信号Θa及び繰出
長さ信号Saに基づきフック11の吊下げ高さを変化させ
ないワイヤ駆動目標量Sw−SW0と実際のワイヤ繰出長
さS−S0の変動量を一致させるために必要なウインチ
制御弁の補正弁切換量δsを求め、前記基準弁切換量f
(a, L)をこの補正弁切換量δsで補正したウインチ制御
弁制御信号20bでウインチ制御弁7を切換制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伸縮ブームの伸縮
駆動とウインチ装置の巻上げ巻下げ駆動を連動させて吊
荷を地面等に沿って水平方向に移動させるようにしたク
レーンの吊荷水平移動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】まず、図3及び図4に基づき吊荷水平移
動制御装置を取付けるクレーンの構成を、トラック搭載
型クレーンを例に説明する。図3は、トラック搭載型ク
レーンの全体構成図であり、図4は伸縮ブーム及びウイ
ンチ装置の駆動油圧回路の説明図である。
【0003】トラック搭載型クレーンは、図3に示す如
く基台1上に旋回自在に取付けた旋回ポスト2と、当該
旋回ポスト2に起伏自在に取付けられ基端側ブームセク
ション3a内に順次先端側のブームセクション3b,3c,3d
を伸縮自在に嵌挿した伸縮ブーム3、当該伸縮ブーム3
の基端側ブームセクション3aと先端側ブームセクション
3b間及び先端側ブームセクション3b,3c間に夫々介装さ
れ伸縮制御弁4からの制御油で伸縮駆動して伸縮ブーム
3を伸縮させる第1及び第2伸縮シリンダ5,6、ウイ
ンチ制御弁7からの制御油で正逆回転駆動するウインチ
モータ8により巻上げ巻下げ駆動するウインチ装置9、
及び当該ウインチ装置9から繰出されたワイヤロープ10
により伸縮ブーム先端部から巻上げ巻下げ自在に吊下げ
られたフック11とで構成されている。
【0004】また、先端側ブームセクション3c,3d間に
は、前記第2伸縮シリンダ6による先端側ブームセクシ
ョン3cの伸縮動に連動して先端側ブームセクション3dを
伸縮駆動させる従来公知のワイヤロープ同時伸縮機構C
が取付けられている。このため、第1及び第2伸縮シリ
ンダ5,6の伸長側油室の受圧面積が同一であっても、
伸縮ブーム3の伸縮速度は、第1伸縮シリンダ5の伸縮
作動域における伸縮速度(ブームセクション3bの伸縮速
度)に対し、第2伸縮シリンダ6の伸縮作動域における
伸縮速度(ブームセクション3dの伸縮速度)は、2倍の
速度で伸縮するようになっている。
【0005】なお、図4において、12は伸縮制御弁4と
第1及び第2伸縮シリンダ5,6間に介装した順次伸縮
制御弁であり、当該順次伸縮制御弁12は伸縮シリンダの
伸長駆動時には第1伸縮シリンダ5が最伸長した後に第
2伸縮シリンダ6が伸長し、縮小駆動時には第2伸縮シ
リンダ6が最縮小した後に第1伸縮シリンダ5が縮小す
るよう順次駆動させるための弁装置である。
【0006】このように構成したトラック搭載型クレー
ンは、伸縮ブーム3の先端部から吊下したフック11に荷
物を吊持して、伸縮ブーム3を伸縮並びに起伏駆動する
と共に、ウインチ装置9を巻上げ巻下げ駆動して荷物を
任意な位置に移動させ、クレーン作業を行うようになっ
ている。
【0007】ところで、この種のクレーンを用いた荷物
移動作業の1つに、伸縮ブーム3の伸縮動を用いてフッ
ク11に吊持した荷物を半径方向に移動させる荷物移動作
業があるが、この荷物移動作業を行う場合荷物の吊下げ
高さHをあまり変動させないで移動させるのが安全上望
ましい。しかしながら、従来のクレーンは、伸縮ブーム
3を伸長させればフック11が上昇し、逆に伸縮ブーム3
を縮小させればフック11が下降して荷物の吊下げ高さH
が大きく変動するものであった。
【0008】このため、作業者は、伸縮ブーム3の伸長
操作と同時にウインチ装置9を巻下げ操作、あるいは伸
縮ブーム3の縮小操作と同時にウインチ装置9を巻上げ
操作して、伸縮ブーム3の伸縮時に係わらず荷物が地面
等に沿って水平方向に移動するよう連動操作していた。
この連動操作は、煩雑で作業者に負担を強いるものであ
り、自動化が望まれていた。
【0009】このため、伸縮ブーム3の伸縮駆動に連動
してウインチ装置9を巻下げ巻上げ駆動させ、伸縮ブー
ム3の伸縮動に係わらず荷物が地面等に沿って水平方向
に移動するよう自動制御する、いわゆる吊荷水平移動制
御装置が開発されていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
吊荷水平移動制御装置は、図4に示す如く伸縮制御弁4
の実際の切換制御量aと伸縮ブーム3の実際のブーム起
伏角Θに基づき当該ブーム起伏角Θにおける伸縮ブーム
3が伸縮制御弁4からの制御油で伸縮駆動した際にフッ
ク11の吊下げ高さHを変化させないために必要なウイン
チ制御弁7の弁切換方向と弁切換量bを算出し、ウイン
チ制御弁7を当該弁切換方向と弁切換量bで切換制御し
て、当該制御弁7からの制御油でウインチ装置9を連動
駆動するよう構成していた。このため、従来の吊荷水平
移動制御装置は、伸縮制御弁4を切換操作するだけで伸
縮ブーム3の伸縮動に連動してウインチ装置9が巻下げ
巻上げ駆動され、伸縮ブーム3の伸縮動に係わらず荷物
を地面等に沿って水平方向に移動させることができるも
のであった。しかしながら、従来の吊荷水平移動制御装
置は、いわゆるフイードフォワード制御により吊荷水平
移動制御を行うよう構成されていたため、複数の伸縮シ
リンダで伸縮駆動され各伸縮シリンダの伸縮作動域によ
り伸縮ブーム3の伸縮速度が変動する如き伸縮ブーム3
を備えたクレーンへの適応は、伸縮ブーム3の伸縮速度
差に対応した補正制御が行えず、適応が困難であるとい
う問題があった。
【0011】本発明は、上記従来の吊荷水平移動制御装
置の持つ問題点を解決することを目的とし、伸縮シリン
ダの伸縮作動域において伸縮ブームの伸縮速度が変動す
る如き伸縮ブームを備えたクレーンにも適応可能なクレ
ーンの吊荷水平移動制御装置を提供することを目的とす
るものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、次の如き構成を有している。
【0013】すなわち、本発明のクレーンの吊荷水平移
動制御装置は、基台上に旋回自在に取付けられた旋回ポ
スト、当該旋回ポストに起伏自在に取付けられた伸縮ブ
ーム、伸縮制御弁からの制御油で駆動され前記伸縮ブー
ムを順次伸縮駆動する第1及び第2伸縮シリンダ、ウイ
ンチ制御弁からの制御油で駆動されるウインチモータに
より巻上げ巻下げ駆動され前記旋回ポストあるいは伸縮
ブーム基端部に取付けられたウインチ装置、及び当該ウ
インチ装置から繰出したワイヤロープにより伸縮ブーム
先端部から巻上げ巻下げ可能に吊下げたフックとを備
え、前記伸縮制御弁の切換制御量が同一であっても前記
伸縮ブームの伸縮速度が第1伸縮シリンダによる伸縮作
動域と第2伸縮シリンダによる伸縮作動域とで異なるよ
う構成してなるクレーンの吊荷水平移動制御装置を対象
にしている。
【0014】そして、本発明の請求項1における吊荷水
平移動制御装置は、伸縮制御弁の弁切換方向と弁切換量
を指示する伸縮操作信号を出力する伸縮操作手段、伸縮
ブームの実際のブーム長さを検出してブーム長さ検出信
号を出力するブーム長さ検出手段、伸縮ブームの実際の
ブーム起伏角を検出して起伏角検出信号を出力するブー
ム起伏角検出手段、ワイヤロープの実際の繰出長さを検
出して繰出長さ検出信号を出力するワイヤ繰出長さ検出
手段、及びこれら各手段からの伸縮操作信号、ブーム長
さ検出信号、起伏角検出信号、及び繰出長さ検出信号を
受取り、伸縮制御弁とウインチ制御弁を切換制御するた
めの制御信号を出力するコントローラとからなり、当該
コントローラは、 (1) 前記伸縮操作信号に基づき、伸縮制御弁を伸縮操作
信号が指示する弁切換方向と弁切換量に切換えるための
伸縮制御弁制御信号を生成して、この伸縮制御弁制御信
号を伸縮制御弁に出力する。 (2) 前記伸縮操作信号及び起伏角検出信号に基づき、現
在のブーム起伏角における伸縮ブームが前記伸縮制御弁
制御信号で切換制御された伸縮制御弁からの制御油で伸
縮駆動した際にフックの吊下げ高さを変化させないため
に必要なウインチ制御弁の弁切換方向と基準弁切換量を
算出すると共に、前記伸縮操作信号、ブーム長さ検出信
号、起伏角検出信号及び繰出長さ検出信号に基づき、伸
縮操作信号を受取った時点以降のフックの吊下げ高さを
変化させないためのワイヤ駆動目標量と実際のワイヤ繰
出長さの変動量を一致させるために必要なウインチ制御
弁の補正弁切換量を求め、更に前記基準弁切換量をこの
補正弁切換量で補正した修正弁切換量を求めて、ウイン
チ制御弁を前記弁切換方向と修正弁切換量に切換えるた
めのウインチ制御弁制御信号を生成して、このウインチ
制御弁制御信号をウインチ制御弁に出力する。よう構成
している。
【0015】このように構成したことにより、コントロ
ーラは、まず伸縮操作手段からの伸縮操作信号に基づ
き、伸縮制御弁制御信号を出力して伸縮制御弁を伸縮操
作信号が指示する弁切換方向と弁切換量に切換える。当
該伸縮制御弁制御信号で切換えられた伸縮制御弁からの
制御油は、第1及び第2伸縮シリンダに供給されて伸縮
ブームを伸縮駆動する。この際、当該伸縮ブームの伸縮
速度は、第1伸縮シリンダによる伸縮作動域と第2伸縮
シリンダによる伸縮作動域とでは、異なった伸縮速度で
伸縮駆動するようになっている。
【0016】一方、コントローラは、上記伸縮制御弁の
切換えと同時に、次の如くウインチ制御弁制御信号を出
力してウインチ制御弁を切換えるようになっている。す
なわち、コントローラは、前記伸縮操作信号及びブーム
起伏角検出手段からの起伏角検出信号に基づき、現在の
ブーム起伏角における伸縮ブームが前記伸縮制御弁制御
信号で切換制御された伸縮制御弁からの制御油で伸縮駆
動した際にフックの吊下げ高さを変化させないために必
要なウインチ制御弁の弁切換方向と基準弁切換量を算出
すると共に、前記伸縮操作信号、ブーム長さ検出手段か
らのブーム長さ検出信号、ブーム起伏角検出手段からの
起伏角検出信号及びワイヤ繰出長さ検出手段からの繰出
長さ検出信号に基づき、伸縮操作信号を受取った時点以
降のフックの吊下げ高さを変化させないためのワイヤ駆
動目標量と実際のワイヤ繰出長さの変動量を一致させる
ために必要なウインチ制御弁の補正弁切換量を求め、更
に前記基準弁切換量をこの補正弁切換量で補正した修正
弁切換量を求めて、ウインチ制御弁を前記弁切換方向と
修正弁切換量に切換えるためのウインチ制御弁制御信号
を生成して、このウインチ制御弁制御信号をウインチ制
御弁に出力して、ウインチ制御弁を切換制御するように
なっている。そして、当該ウインチ制御弁制御信号で切
換えられたウインチ制御弁からの制御油は、ウインチモ
ータに供給されてフックの吊下げ高さが一定となるよう
ウインチ装置を巻上げ巻下げ駆動するようになってい
る。
【0017】この際、伸縮ブームは、前述した如く伸縮
操作信号が一定であっても伸縮シリンダの伸縮作動域に
より伸縮速度が変動するが、この伸縮ブームの伸縮速度
差はブーム長さ検出手段により実際のブーム長さの単位
時間当たりの変化量の差として検出されるようになって
いる。このため、ブーム長さ検出手段で検出された実際
のブーム長さは、伸縮シリンダの伸縮作動域による伸縮
速度差が反映されており、当該実際のブーム長さとブー
ム起伏角の関数として算出されるフックの吊下げ高さを
変化させないためのワイヤ駆動目標量も、伸縮速度差が
反映されたものとなっている。これにより、当該ワイヤ
駆動目標量とワイヤ繰出し長さ検出手段で検出した実際
のワイヤ繰出長さの変動量を一致させる如きウインチ制
御弁の補正弁切換量を求め、当該補正弁切換量で基準弁
切換量を補正して得られた修正弁切換量でウインチ制御
弁を切換制御してウインチ装置を巻下げ巻上げ駆動すれ
ば、いわゆるフイードフォワード制御とフイードバック
制御の併用制御によって極めて正確に吊荷水平移動制御
が行えるのである。従って、伸縮シリンダの伸縮作動域
により伸縮速度差のある伸縮ブームを備えたクレーンで
あっても、正確に吊荷水平移動制御が行える吊荷水平移
動制御装置が得られるのである。
【0018】また、本発明の請求項2における吊荷水平
移動制御装置は、伸縮制御弁の弁切換方向と弁切換量を
指示する伸縮操作信号を出力する伸縮操作手段、伸縮ブ
ームの実際のブーム長さを検出してブーム長さ検出信号
を出力するブーム長さ検出手段、伸縮ブームの実際のブ
ーム起伏角を検出して起伏角検出信号を出力するブーム
起伏角検出手段、ワイヤロープの実際の繰出長さを検出
して繰出長さ検出信号を出力するワイヤ繰出長さ検出手
段、伸縮ブームがいずれの伸縮シリンダによる伸縮作動
域にあるかを検出して伸縮作動域検出信号を出力する伸
縮作動域検出手段、及びこれら各手段からの伸縮操作信
号、ブーム長さ検出信号、起伏角検出信号、伸縮作動域
検出信号、及び繰出長さ検出信号を受取り、伸縮制御弁
とウインチ制御弁を切換制御するための制御信号を出力
するコントローラとからなり、当該コントローラは、 (1) 前記伸縮操作信号及び伸縮作動域検出信号に基づ
き、前記伸縮制御弁を伸縮操作信号が指示する弁切換方
向と弁切換量に対応して切換えるための伸縮制御弁制御
信号であって、伸縮操作信号の弁切換量が同一であれば
いずれの伸縮シリンダの伸縮作動域であっても同一のブ
ーム伸縮速度が得られるよう前記伸縮作動域検出信号で
補正した伸縮制御弁制御信号を生成して、この伸縮制御
弁制御信号を前記伸縮制御弁に出力する。 (2) 前記伸縮操作信号及び起伏角検出信号に基づき、現
在のブーム起伏角における伸縮ブームが前記伸縮制御弁
制御信号で切換制御された伸縮制御弁からの制御油で伸
縮駆動した際にフックの吊下げ高さを変化させないため
に必要なウインチ制御弁の弁切換方向と基準弁切換量を
算出すると共に、前記伸縮操作信号、ブーム長さ検出信
号、起伏角検出信号及び繰出長さ検出信号に基づき、伸
縮操作信号を受取った時点以降のフックの吊下げ高さを
変化させないためのワイヤ駆動目標量と実際のワイヤ繰
出長さの変動量を一致させるために必要なウインチ制御
弁の補正弁切換量を求め、更に前記基準弁切換量をこの
補正弁切換量で補正した修正弁切換量を求めて、ウイン
チ制御弁を前記弁切換方向と修正弁切換量に切換制御す
るためのウインチ制御弁制御信号を生成して、このウイ
ンチ制御弁制御信号をウインチ制御弁に出力する。よう
構成している。
【0019】このように構成したことにより、コントロ
ーラは、まず伸縮操作手段からの伸縮操作信号と伸縮作
動域検出手段からの伸縮作動域検出信号に基づき、伸縮
操作信号が指示する弁切換方向と弁切換量に対応して伸
縮制御弁を切換えるための伸縮制御弁制御信号であっ
て、伸縮操作信号の弁切換量が同一であればいずれの伸
縮シリンダの伸縮作動域であっても同一のブーム伸縮速
度が得られるよう前記伸縮作動域検出信号で補正した伸
縮制御弁制御信号を生成して、この伸縮制御弁制御信号
を伸縮制御弁に出力して、伸縮制御弁を切換制御するよ
うになっている。そして、当該伸縮制御弁制御信号で切
換えられた伸縮制御弁からの制御油は、第1及び第2伸
縮シリンダに供給されて伸縮ブームを伸縮駆動するよう
になっている。この際、当該伸縮ブームの伸縮速度は、
第1伸縮シリンダによる伸縮作動域と第2伸縮シリンダ
による伸縮作動域とで伸縮速度差が生じないよう伸縮作
動域検出信号で補正制御されているので、伸縮操作信号
が同じであれば伸縮作動域に係わらず一定の速度で伸縮
するようになっている。
【0020】一方、コントローラは、上記伸縮制御弁の
切換えと同時に、次の如くウインチ制御弁制御信号を出
力してウインチ制御弁を切換制御するようになってい
る。すなわち、コントローラは、前記伸縮操作手段から
の伸縮操作信号及びブーム起伏角検出手段からの起伏角
検出信号に基づき、現在のブーム起伏角における伸縮ブ
ームが前記伸縮制御弁制御信号で切換制御された伸縮制
御弁からの制御油で伸縮駆動した際にフックの吊下げ高
さを変化させないために必要なウインチ制御弁の弁切換
方向と基準弁切換量を算出すると共に、前記伸縮操作信
号、ブーム長さ検出手段からのブーム長さ検出信号、ブ
ーム起伏角検出手段からの起伏角検出信号及びワイヤ繰
出長さ検出手段からの繰出長さ検出信号に基づき、伸縮
操作信号を受取った時点以降のフックの吊下げ高さを変
化させないためのワイヤ駆動目標量と実際のワイヤ繰出
長さの変動量を一致させるために必要なウインチ制御弁
の補正弁切換量を求め、更に前記基準弁切換量をこの補
正弁切換量で補正した修正弁切換量を求めて、ウインチ
制御弁を前記弁切換方向と修正弁切換量に切換えるため
のウインチ制御弁制御信号を生成して、このウインチ制
御弁制御信号をウインチ制御弁に出力して、ウインチ制
御弁を切換制御するようになっている。そして、当該ウ
インチ制御弁制御信号で切換えられたウインチ制御弁か
らの制御油は、ウインチモータに供給されてフックの吊
下げ高さが一定となるようウインチ装置を巻上げ巻下げ
駆動するようになっている。
【0021】この際、伸縮ブームは、前述した如く伸縮
操作信号が一定であれば伸縮シリンダの伸縮作動域に係
わらず一定の速度で伸縮するよう伸縮作動域検出信号に
より補正制御されているので、ブーム長さ検出手段で検
出される実際のブーム長さも伸縮作動域に係わらず単位
時間当たりの変化量の差が生じない(単位時間当たりの
変化量が一定)ようになっている。このため、実際のブ
ーム長さとブーム起伏角の関数として算出されるフック
の吊下げ高さを変化させないためのワイヤ駆動目標量
も、伸縮作動域に係わらず一定の値となっている。これ
により、当該ワイヤ駆動目標量とワイヤ繰出し長さ検出
手段で検出した実際のワイヤ繰出長さの変動量を一致さ
せる如きウインチ制御弁の補正弁切換量を求め、当該補
正弁切換量で基準弁切換量を補正して得られた修正弁切
換量でウインチ制御弁を切換制御してウインチ装置を巻
下げ巻上げ駆動すれば、ウインチ装置の制御目標値とな
るワイヤ駆動目標量が一定値で変動しないため極めて正
確に吊荷水平移動制御が行えるのである。従って、この
場合も伸縮シリンダの伸縮作動域により伸縮速度差のあ
る伸縮ブームを備えたクレーンであっても、正確に吊荷
水平移動制御が行える吊荷水平移動制御装置が得られる
のである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図1及び図2に基づき本発
明の具体的な構成について説明する。図1は、本発明の
第1の実施形態における吊荷水平移動制御装置の説明
図、図2は第2の実施形態における吊荷水平移動制御装
置の説明図である。なお、本発明の吊荷水平移動制御装
置は、従来技術として説明した伸縮ブーム及びウインチ
装置の駆動油圧回路に適応したものであり、以下の説明
ではクレーンの全体構成及び駆動油圧回路として説明し
た1〜12、及びC,Hの各符号は同義のものとして詳細
な説明を省略するものとする。
【0023】(第1の実施形態)図1において、15は吊
荷水平移動制御装置であり、当該吊荷水平移動制御装置
15は、伸縮制御弁4の弁切換方向と弁切換量を指示する
伸縮操作信号aを出力する伸縮操作手段16と、伸縮ブー
ム3の実際のブーム長さLを検出してブーム長さ検出信
号Laを出力するブーム長さ検出手段17、伸縮ブーム3
の実際のブーム起伏角Θを検出して起伏角検出信号Θa
を出力するブーム起伏角検出手段18、ワイヤロープ10の
実際の繰出長さSを検出して繰出長さ検出信号Saを出
力するワイヤ繰出量検出手段19、及びこれら各手段16,
17,18,19からの伸縮操作信号a、ブーム長さ検出信号
La、起伏角検出信号Θa、及び繰出長さ検出信号Saを
受取り前記伸縮制御弁4とウインチ制御弁7を切換制御
するための弁制御信号を出力するコントローラ20とで構
成されている。
【0024】前記ブーム長さ検出手段17は、基端側ブー
ムセクション3aに対する最先端側ブームセクション3dの
離隔距離を連続的に検出するものであり、例えば基端側
ブームセクション3aにコード巻取器の本体を取付け、当
該巻取器から繰出したコードの先端部を最先端側ブーム
セクション3dの先端部に止着して、伸縮ブーム3の伸縮
動に連動して繰出されるコードの繰出し量をポテンショ
メータ等を用いて電気的に検出する従来公知の繰出し量
検出機能付きコード巻取器で構成している。
【0025】また、前記ブーム起伏角検出手段18は、前
記伸縮ブーム3の対地起伏角を連続的に検出するもの
で、例えば自由垂下状態の重錘に対する伸縮ブーム3の
対地起伏角をポテンショメータ等を用いて電気的に検出
する従来公知の角度検出器で構成している。
【0026】また、前記ワイヤ繰出長さ検出手段19は、
ウインチ装置9から繰出されるワイヤーロープ10の繰出
長さを連続的に検出するもので、例えばワイヤーロープ
10を巻取ったウインチ装置9のドラム回転数をロータリ
エンコーダ等を用いて電気的に検出する回転検出手段で
構成している。
【0027】また、前記コントローラ20は、伸縮操作手
段16からの伸縮操作信号a、ブーム長さ検出手段17から
のブーム長さ検出信号La、ブーム起伏角検出手段18か
らの起伏角検出信号Θa、及びワイヤ繰出長さ検出手段1
9からの繰出長さ検出信号Saの各信号を受取って、次の
如く演算処理を行うようになっている。
【0028】すなわち、21はコントローラ20に内蔵され
た伸縮制御弁制御信号出力部であり、当該伸縮制御弁制
御信号出力部21は前記伸縮操作手段16からの伸縮操作信
号aに基づき、前記伸縮制御弁4を伸縮操作信号aが指
示する弁切換方向と弁切換量に切換えるための伸縮制御
弁制御信号20aを生成し、この信号20aを伸縮制御弁4の
弁切換手段4aに出力するようになっている。これによ
り、伸縮制御弁4は、伸縮操作信号aに対応した弁切換
方向と弁切換量で切換制御され、伸縮制御弁4からの制
御油が第1伸縮シリンダ5と第2伸縮シリンダ6に供給
されて伸縮ブーム3が伸縮駆動するのである。この際、
伸縮制御弁制御信号出力部21は、伸縮操作信号a(弁切
換量)に基づき伸縮制御弁制御信号20aを算出するよう
になっており、伸縮シリンダ5,6の伸縮作動域に係わ
らず同一レベルの制御信号が出力されるようになってい
る。このため、伸縮ブーム3の伸縮速度は、第1伸縮シ
リンダ5の伸縮作動域に対し、第2伸縮シリンダ6の伸
縮作動域での伸縮速度が2倍の速度で伸縮するようにな
っている。
【0029】22は、基準弁切換量出力部であり、当該基
準弁切換量出力部22は前記伸縮操作手段16からの伸縮操
作信号a及びブーム起伏角検出手段18からの起伏角検出
信号Θaに基づき、現在のブーム起伏角Θにおける伸縮
ブーム3が、前記伸縮制御弁制御信号20aで切換制御さ
れた伸縮制御弁4からの制御油により伸縮駆動した際に
前記フック11の吊下げ高さHを変動させないために必要
なウインチ制御弁7の弁切換方向と基準弁切換量f
(a,L)を算出するようになっている。具体的には、弁
切換方向は、伸縮操作信号aの弁切換方向がブーム伸長
側であればウインチ巻下げ側の信号を出力し、反対にブ
ーム縮小側であればウインチ巻上げ側の信号を出力する
ようになっている。また、基準弁切換量f(a,L)は、
前記伸縮制御弁4からの制御油で伸縮ブーム3が伸縮駆
動した際にフック11の吊下げ高さHを変動させないため
の、次の演算式を満足させるウインチ制御弁7の弁切換
量を算出するようになっている。 L・(1+SinΘ・N)=一定 但し、Swは、ワイヤロープ長さ Lは、ブーム長さ Θは、ブーム起伏角 Nは、フック11のワイヤロープ掛け数で、通常初期値と
して任意の値を設定する。このため、伸縮操作信号aが
一定の場合には、伸縮シリンダ5,6の伸縮作動域に係
わらず同一レベルの算出値が出力されるようになってい
る。
【0030】23は、前記ブーム長さ検出手段17からのブ
ーム長さ検出信号Laと前記ブーム起伏角検出手段18か
らの起伏角検出信号Θaに基づき、前記ウインチ装置9
から繰出されたワイヤロープ10のワイヤ長さSwを算出
するワイヤ長さ算出部である。当該ワイヤ長さ算出部23
は、次の如き演算式によりワイヤ長さSwを算出するよ
うになっている。 Sw=L・(1+SinΘ・N) 但し、Swは、ワイヤロープ長さ Lは、ブーム長さ Θは、ブーム起伏角 Nは、フック11のワイヤロープ掛け数で、通常初期値と
して任意の値を設定する。
【0031】24は、前記伸縮操作信号aが入力された時
点における前記ワイヤ長さ算出部23が算出したワイヤ長
さSw0を記憶する初期ワイヤ長さ記憶部であり、25は前
記伸縮操作信号aが入力された時点におけるワイヤ繰出
長さ検出手段19が検出した繰出長さS0を記憶する初期
ワイヤ繰出長さ記憶部である。
【0032】また、26は前記初期ワイヤ長さ記憶部24に
記憶した初期ワイヤ長さSw0とワイヤ長さ算出部23が現
在算出しているワイヤ長さSwとの差Sw−Sw0を算出す
るワイヤ長さ変動量算出部であり、27は前記初期ワイヤ
繰出長さ記憶部27に記憶した初期ワイヤ繰出長さS0と
ワイヤ繰出長さ検出手段19が現在検出しているワイヤ繰
出長さSとの差S−S0を算出するワイヤ繰出長さ変動
量算出部である。
【0033】また、28は前記ワイヤ長さ変動量算出部26
で求めたワイヤ長さ変動量Sw−Sw0と、前記ワイヤ繰
出長さ変動量算出部27で求めたワイヤ繰出長さ変動量S
−S0を一致させるために必要なウインチ制御弁7の補
正弁切換量δSを求める補正弁切換量算出部である。
【0034】また、29は前記基準弁切換量出力部22が算
出した基準弁切換量f(a,L)を前記補正弁切換量算出
部28で求めた補正弁切換量δSで補正して、修正弁切換
量f(a,L)+δSを求める修正弁切換量算出部であ
る。
【0035】また、30は前記修正弁切換量算出部29が算
出した修正弁切換量f(a,L)+δSを受取り、ウイン
チ制御弁7をこの受取りに係る修正弁切換量f(a,L)
+δSで切換制御するためのウインチ制御弁制御信号20
bを出力するウインチ制御弁制御信号出力部である。
【0036】そして、当該ウインチ制御弁制御信号出力
部30が出力したウインチ制御弁制御信号20bは、ウイン
チ制御弁7の弁切換駆動手段7aに出力されて当該ウイン
チ制御弁7をウインチ制御弁制御信号20bが指示する弁
切換方向と修正弁切換量f(a,L)+δSに切換えるの
である。そして、当該ウインチ制御弁制御信号20bで切
換制御されたウインチ制御弁7からの制御油は、ウイン
チモータ8に供給されてウインチ装置9を巻上げ巻下げ
駆動するのである。
【0037】この際、伸縮ブーム3は、前述した如く伸
縮操作信号aが一定であっても第1及び第2伸縮シリン
ダ5,6の伸縮作動域により伸縮速度が変動するが、こ
の伸縮ブーム3の伸縮速度差はブーム長さ検出手段17に
より実際のブーム長さLの単位時間当たりの変化量の差
として検出されるようになっている。このため、ブーム
長さ検出手段17で検出された実際のブーム長さLは、第
1及び第2伸縮シリンダ5,6の伸縮作動域による伸縮
速度差が反映されており、当該実際のブーム長さLとブ
ーム起伏角Θの関数として算出されるフック11の吊下げ
高さHを変化させないためのワイヤ駆動目標量(ワイヤ
長さ変動量算出部26で算出されるワイヤ長さ変動量Sw
−Sw0)も、伸縮速度差が反映されたものとなってい
る。これにより、当該ワイヤ駆動目標量(ワイヤ長さ変
動量Sw−Sw0)とワイヤ繰出し長さ検出手段19で検出
した実際のワイヤ繰出長さの変動量S−S0を一致させ
る如きウインチ制御弁7の補正弁切換量δSを求め、当
該補正弁切換量δSで基準弁切換量f(a,L)を補正し
て得られた修正弁切換量f(a,L)+δSでウインチ制
御弁7を切換制御してウインチ装置9を巻下げ巻上げ駆
動すれば、いわゆるフイードフォワード制御とフイード
バック制御の併用制御により極めて正確に吊荷水平移動
制御が行えるのである。従って、第1及び第2伸縮シリ
ンダ5,6の伸縮作動域により伸縮速度差のある伸縮ブ
ーム3を備えたクレーンであっても、正確に吊荷水平移
動制御が行える吊荷水平移動制御装置が得られるのであ
る。
【0038】(第2の実施形態)以下、図2に基づき第
2の実施形態における吊荷水平移動制御装置31について
説明する。第2の実施形態における吊荷水平移動制御装
置31は、前述した第1の実施形態における吊荷水平移動
制御装置15に比し、伸縮ブーム3が第1及び第2伸縮シ
リンダ5,6のいずれの伸縮作動域にあるかを検出して
伸縮作動域検出信号dを出力する伸縮作動域検出手段32
を付加すると共に、伸縮操作信号aと当該伸縮作動域検
出手段32からの伸縮作動域検出信号dに基づき伸縮制御
弁制御信号31aを生成して当該制御信号34aを伸縮制御弁
4に出力する伸縮制御弁制御信号出力部33の演算方法を
変更した点に差異があり、以下の説明はこの相違点を中
心に説明するものとする。
【0039】前記伸縮作動域検出手段32は、前記ブーム
長さ検出手段17からのブーム長さ検出信号Laが、ブー
ムセクション3bに対しブームセクション3dが伸長した基
準ブーム長さ以上であるか否かを判断して結果を伸縮作
動域検出信号dとして出力する比較器で構成している。
このように構成した伸縮作動域検出手段32は、ブーム長
さ検出手段17からのブーム長さ検出信号Laが基準ブー
ム長さ以下であると判断すれば伸縮ブーム3が伸縮シリ
ンダ5による伸縮作動域にあり、基準ブーム長さ以上で
あると判断すれば伸縮シリンダ6による伸縮作動域にあ
るとして、伸縮作動域検出信号dを出力するようになっ
ている。
【0040】なお、当該伸縮作動域検出手段32は、上記
の如くブーム長さ検出信号Laから演算処理により求め
る方法の他に、第2伸縮シリンダ6の伸長状態を無接触
センサ等を用いて検出するよう構成してもよい。
【0041】33は、伸縮制御弁制御信号出力部であり、
次の如く演算処理を行うようになっている。すなわち、
伸縮制御弁制御信号出力部33は、伸縮操作手段16からの
伸縮操作信号aと前記伸縮作動域検出手段32からの伸縮
作動域検出信号dに基づき、伸縮制御弁4を当該伸縮操
作信号aが指示する弁切換方向と弁切換量に対応して切
換えるための伸縮制御弁制御信号34aであって、伸縮操
作信号aの弁切換量が同一であれば第1及び第2伸縮シ
リンダ5,6のいずれの伸縮シリンダによる伸縮作動域
であっても同一のブーム伸縮速度が得られるよう前記伸
縮作動域検出信号dで補正した伸縮制御弁制御信号34a
を生成し、この伸縮制御弁制御信号34aを前記伸縮制御
弁4に出力して伸縮ブーム3を伸縮駆動するようになっ
ている。このため、伸縮ブーム3の伸縮速度は、前記伸
縮操作信号aが同じであれば第1伸縮シリンダ5による
伸縮作動域と第2伸縮シリンダ6による伸縮作動域とで
伸縮速度に差が生じないよう一定の伸縮速度で伸縮する
よう構成されている。
【0042】なお、コントローラ34における他の構成、
すなわち基準弁切換量出力部22、ワイヤ長さ算出部23、
初期ワイヤ長さ記憶部24、初期ワイヤ繰出長さ記憶部2
5、ワイヤ長さ変動量算出部26、ワイヤ繰出長さ変動量
算出部27、補正弁切換量算出部28、修正弁切換量算出部
29、及びウインチ制御弁制御信号出力部30の構成は、前
述した第1実施形態における各構成と同じであり、同じ
演算処理を行うように構成されている。
【0043】このため、伸縮ブーム3は、上述した如く
伸縮操作信号aが一定であれば第1及び第2伸縮シリン
ダ5,6のいずれの伸縮作動域にあるかに係わらず一定
の速度で伸縮するよう伸縮作動域検出信号dにより補正
制御されているので、ブーム長さ検出手段17により検出
される実際のブーム長さLは第1及び第2伸縮シリンダ
5,6の伸縮作動域に係わらず単位時間当たりの変化量
に差が生じない(単位時間当たりの変化量が一定)よう
になっている。このため、実際のブーム長さLとブーム
起伏角Θの関数として算出されるフック11の吊下げ高さ
Hを変化させないためのワイヤ駆動目標量(ワイヤ長さ
変動量算出部26で算出されるワイヤ長さ変動量Sw−Sw
0)も、伸縮作動域に係わらず一定の値となっている。
これによりり、当該ワイヤ駆動目標量(ワイヤ長さ変動
量Sw−Sw0)とワイヤ繰出し長さ検出手段19で検出し
た実際のワイヤ繰出長さの変動量S−S0を一致させる
如きウインチ制御弁7の補正弁切換量δSを求め、当該
補正弁切換量δSで基準弁切換量f(a,L)を補正して
得られた修正弁切換量f(a,L)+δSでウインチ制御
弁7を切換制御してウインチ装置9を巻下げ巻上げ駆動
すれば、ウインチ装置9の制御目標値となるワイヤ駆動
目標量(ワイヤ長さ変動量Sw−Sw0)が上記の如く一
定量で変動しないため極めて正確に吊荷水平移動制御が
行えるのである。従って、この場合も伸縮シリンダ5,
6の伸縮作動域により伸縮速度差のある伸縮ブーム3を
備えたクレーンであっても、正確に吊荷水平移動制御が
行える吊荷水平移動制御装置が得られるのである。
【0044】
【発明の効果】以上の如く構成した本発明のクレーンの
吊荷水平移動制御装置は、伸縮ブーム3の伸縮速度が第
1及び第2伸縮シリンダ5,6の伸縮作動域で異なる伸
縮ブーム3を備えたクレーンであっても、請求項1記載
のものはフイードフォワード制御とフイードバック制御
の併用制御により正確な吊荷水平移動制御が行え、また
請求項2記載のものは伸縮ブーム3の伸縮速度を第1及
び第2伸縮シリンダの伸縮作動域に係わらず一定の速度
で伸縮駆動するよう制御したことにより正確な吊荷水平
移動制御を行うことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のクレーンの吊荷水平移
動制御装置の説明図である。
【図2】同、第2実施形態のクレーンの吊荷水平移動制
御装置の説明図である。
【図3】本発明の吊荷水平移動制御装置を取付けるクレ
ーンの説明図である。
【図4】クレーンの伸縮ブーム及びウインチ装置の駆動
油圧回路の説明図である。
【符号の説明】
1;基台、 2;旋回台、 3;伸縮ブーム、 4;伸縮制御弁、 5;第1伸縮シリンダ、 6;第2伸縮シリンダ、 7;ウインチ制御弁、 8;ウインチモータ、 9;ウインチ装置、 10;ワイヤーロープ、 11;フック、 15,31;吊荷水平移動制御装置、 16;伸縮操作手段、 17;ブーム長さ検出手段、 18;ブーム起伏角検出手段、 19;ワイヤ繰出量検出手段、 20,34;コントローラ、 21,33;伸縮制御弁制御信号出力部、 22;基準弁切換量出力部、 23;ワイヤ長さ算出部、 24;初期ワイヤ長さ記憶部、 25;初期ワイヤ繰出長さ記憶部、 26;ワイヤ長さ変動量算出部、 27;ワイヤ繰出長さ変動量算出部、 28;補正弁切換量算出部、 29;修正弁切換量算出部、 30;ウインチ制御弁制御信号出力部、 32;伸縮作動域検出手段、 20a,34a;伸縮制御弁制御信号、 20b,34b;ウインチ制御弁制御信号、 a;伸縮操作信号、 La;ブーム長さ検出信号、 Θa;起伏角検出信号、 Sa;繰出長さ検出信号、 d;伸縮作動域検出信号、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 英之 香川県高松市屋島中町153番地 Fターム(参考) 3F204 BA02 CA01 DB06 DC01 DD09 3F205 AA08 CA03 CB02 DA04 DA17 DA18

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台上に旋回自在に取付けられた旋回ポ
    スト、当該旋回ポストに起伏自在に取付けられた伸縮ブ
    ーム、伸縮制御弁からの制御油で駆動され前記伸縮ブー
    ムを順次伸縮駆動する第1及び第2伸縮シリンダ、ウイ
    ンチ制御弁からの制御油で駆動されるウインチモータに
    より巻上げ巻下げ駆動され前記旋回ポストあるいは伸縮
    ブーム基端部に取付けられたウインチ装置、及び当該ウ
    インチ装置から繰出したワイヤロープにより伸縮ブーム
    先端部から巻上げ巻下げ可能に吊下げたフックとを備
    え、前記伸縮制御弁の切換制御量が同一であっても前記
    伸縮ブームの伸縮速度が第1伸縮シリンダによる伸縮作
    動域と第2伸縮シリンダによる伸縮作動域とで異なるよ
    う構成してなるクレーンの吊荷水平移動制御装置であっ
    て、 伸縮制御弁の弁切換方向と弁切換量を指示する伸縮操作
    信号を出力する伸縮操作手段、 伸縮ブームの実際のブーム長さを検出してブーム長さ検
    出信号を出力するブーム長さ検出手段、 伸縮ブームの実際のブーム起伏角を検出して起伏角検出
    信号を出力するブーム起伏角検出手段、 ワイヤロープの実際の繰出長さを検出して繰出長さ検出
    信号を出力するワイヤ繰出長さ検出手段、 及びこれら各手段からの伸縮操作信号、ブーム長さ検出
    信号、起伏角検出信号、及び繰出長さ検出信号を受取
    り、前記伸縮制御弁とウインチ制御弁を切換制御 するための制御信号を出力するコントローラとからな
    り、当該コントローラは、 (1) 前記伸縮操作信号に基づき、前記伸縮制御弁を伸縮
    操作信号が指示する弁切換方向と弁切換量に切換えるた
    めの伸縮制御弁制御信号を生成して、この伸縮制御弁制
    御信号を伸縮制御弁に出力する。 (2) 前記伸縮操作信号及び起伏角検出信号に基づき、現
    在のブーム起伏角における伸縮ブームが前記伸縮制御弁
    制御信号で切換制御された伸縮制御弁からの制御油で伸
    縮駆動した際に前記フックの吊下げ高さを変化させない
    ために必要なウインチ制御弁の弁切換方向と基準弁切換
    量を算出すると共に、前記伸縮操作信号、ブーム長さ検
    出信号、起伏角検出信号及び繰出長さ検出信号に基づ
    き、伸縮操作信号を受取った時点以降の前記フックの吊
    下げ高さを変化させないためのワイヤ駆動目標量と実際
    のワイヤ繰出長さの変動量を一致させるために必要なウ
    インチ制御弁の補正弁切換量を求め、更に前記基準弁切
    換量をこの補正弁切換量で補正した修正弁切換量を求め
    て、前記ウインチ制御弁を前記弁切換方向と修正弁切換
    量に切換えるためのウインチ制御弁制御信号を生成し
    て、このウインチ制御弁制御信号をウインチ制御弁に出
    力する。よう構成したことを特徴とするクレーンの吊荷
    水平移動制御装置。
  2. 【請求項2】 基台上に旋回自在に取付けられた旋回ポ
    スト、当該旋回ポストに起伏自在に取付けられた伸縮ブ
    ーム、伸縮制御弁からの制御油で駆動され前記伸縮ブー
    ムを順次伸縮駆動する第1及び第2伸縮シリンダ、ウイ
    ンチ制御弁からの制御油で駆動されるウインチモータに
    より巻上げ巻下げ駆動され前記旋回ポストあるいは伸縮
    ブーム基端部に取付けられたウインチ装置、及び当該ウ
    インチ装置から繰出したワイヤロープにより伸縮ブーム
    先端部から巻上げ巻下げ可能に吊下げたフックとを備
    え、前記伸縮制御弁の切換制御量が同一であっても前記
    伸縮ブームの伸縮速度が第1伸縮シリンダによる伸縮作
    動域と第2伸縮シリンダによる伸縮作動域とで異なるよ
    う構成してなるクレーンの吊荷水平移動制御装置であっ
    て、 伸縮制御弁の弁切換方向と弁切換量を指示する伸縮操作
    信号を出力する伸縮操作手段、 伸縮ブームの実際のブーム長さを検出してブーム長さ検
    出信号を出力するブーム長さ検出手段、 伸縮ブームの実際のブーム起伏角を検出して起伏角検出
    信号を出力するブーム起伏角検出手段、 ワイヤロープの実際の繰出長さを検出して繰出長さ検出
    信号を出力するワイヤ繰出長さ検出手段、 伸縮ブームがいずれの伸縮シリンダによる伸縮作動域に
    あるかを検出して伸縮作動域検出信号を出力する伸縮作
    動域検出手段、 及びこれら各手段からの伸縮操作信号、ブーム長さ検出
    信号、起伏角検出信号、伸縮作動域検出信号及び繰出量
    検出信号を受取り、前記伸縮制御弁とウインチ制御弁を
    切換制御するための制御信号を出力するコントローラと
    からなり、当該コントローラは、 (1) 前記伸縮操作信号及び伸縮作動域検出信号に基づ
    き、前記伸縮制御弁を伸縮操作信号が指示する弁切換方
    向と弁切換量に対応して切換えるための伸縮制御弁制御
    信号であって、伸縮操作信号の弁切換量が同一であれば
    いずれの伸縮シリンダの伸縮作動域であっても同一のブ
    ーム伸縮速度が得られるよう前記伸縮作動域検出信号で
    補正した伸縮制御弁制御信号を生成して、この伸縮制御
    弁制御信号を伸縮制御弁に出力する。 (2) 前記伸縮操作信号及び起伏角検出信号に基づき、現
    在のブーム起伏角における伸縮ブームが前記伸縮制御弁
    制御信号で切換制御された伸縮制御弁からの制御油で伸
    縮駆動した際に前記フックの吊下げ高さを変化させない
    ために必要なウインチ制御弁の弁切換方向と基準弁切換
    量を算出すると共に、前記伸縮操作信号、ブーム長さ検
    出信号、起伏角検出信号及び繰出長さ検出信号に基づ
    き、伸縮操作信号を受取った時点以降の前記フックの吊
    下げ高さを変化させないためのワイヤ駆動目標量と実際
    のワイヤ繰出長さの変動量を一致させるために必要なウ
    インチ制御弁の補正弁切換量を求め、更に前記基準弁切
    換量をこの補正弁切換量で補正した修正弁切換量を求め
    て、前記ウインチ制御弁を前記弁切換方向と修正弁切換
    量に切換制御するためのウインチ制御弁制御信号を生成
    して、このウインチ制御弁制御信号をウインチ制御弁に
    出力する。よう構成したことを特徴とするクレーンの吊
    荷水平移動制御装置。
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