JP2003026071A - 自転車用内装変速装置 - Google Patents

自転車用内装変速装置

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JP2003026071A
JP2003026071A JP2002129651A JP2002129651A JP2003026071A JP 2003026071 A JP2003026071 A JP 2003026071A JP 2002129651 A JP2002129651 A JP 2002129651A JP 2002129651 A JP2002129651 A JP 2002129651A JP 2003026071 A JP2003026071 A JP 2003026071A
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62MRIDER PROPULSION OF WHEELED VEHICLES OR SLEDGES; POWERED PROPULSION OF SLEDGES OR SINGLE-TRACK CYCLES; TRANSMISSIONS SPECIALLY ADAPTED FOR SUCH VEHICLES
    • B62M11/00Transmissions characterised by the use of interengaging toothed wheels or frictionally-engaging wheels
    • B62M11/04Transmissions characterised by the use of interengaging toothed wheels or frictionally-engaging wheels of changeable ratio
    • B62M11/14Transmissions characterised by the use of interengaging toothed wheels or frictionally-engaging wheels of changeable ratio with planetary gears
    • B62M11/16Transmissions characterised by the use of interengaging toothed wheels or frictionally-engaging wheels of changeable ratio with planetary gears built in, or adjacent to, the ground-wheel hub

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、停車状態からペダルをこぎ始
める際と、その後の状態とにおいて、自動的に変速を行
う。 【解決手段】 この自転車用内装変速装置は、スレーブ
部材18と、駆動部材16と、駆動部材16とスレーブ
部材18との間に配設された遊星歯車機構22と、駆動
部材16の回転角度に応じて作動する自動シフト制御機
構59とを備えている。自動シフト制御機構59は、第
1一方向クラッチ60と、クラッチ制御部材72と、ス
レーブ部材18の内周面に配設された第1当接部材62
とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自転車用内装変速
装置、特に、ハブ構成部品の回転に従って自動的にギア
をシフトする内装変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自転車を駐車する際、ライダーは、ロー
ギアにシフトすることなくハイギアのまま放置すること
が多い。このため、この状態から再び自転車のペダルを
こぎ始めるときに、重く、こぐのが困難な場合がある。
この問題を解決するために、2つの解決策が提案されて
いる。第1は電気的な解決策であり、第2は機械的な解
決策である。
【0003】第1の電気的な解決策では、一般的に、モ
ータ、電気回路構成要素、電池及びシフト機構付き制御
装置を設け、制御装置によって、自転車が停止される
と、電気的にローギアにシフトするようにしている。し
かし、この解決策は高価であり、ライダーは電池を頻繁
に交換しなくてはならない。一方、第2の機械的な解決
策の一例として、自転車が停止されるときにローギアに
設定し、所定のホイール速度に達するとギア比を変更す
る遠心力機構をハブ内に設けるようにしたものがある。
この種の機構として、米国特許第3,603,178号
がある。ここに示された自転車は、内装シフトハブを有
しており、ここでは、回転するホイールによって生じる
遠心力に従ってギア比が自動的にシフトされるようにな
っている。このような内装シフトハブは、ハブ軸、ハブ
軸の回りに回転する駆動部材、ハブシェル、駆動部材の
回転速度を変更してハブシェルに伝達するための遊星歯
車機構、遊星歯車機構の出力を伝達あるいは遮断するた
めのクラッチ機構、クラッチ機構を遠心力によって切り
替えるための切り替え機構、及び遊星歯車機構とハブシ
ェルの間に配設されたサポートスリーブを備えている。
【0004】遊星歯車機構は、リングギア、サンギア、
リングギアとサンギアを噛み合わせるための複数の遊星
歯車、及び遊星歯車をサポートするためのキャリアを備
える。キャリアは駆動部材と一体化して形成されてい
る。サポートスリーブは、ハブ軸に回転自在に支持さ
れ、キャリアとスプラインにより結合されている。一方
向クラッチは、サポートスリーブとハブシェルの間に設
けられる。
【0005】クラッチ機構は、リングギアとハブシェル
の間に配設されたラチェット爪を有し、ラチェット爪が
係合された位置にあるときにリングギアとハブシェルと
を連結し、ラチェット爪の係合が解除された位置にある
ときにリングギアとハブシェルとの連結が解除される。
ハブシェルは、クラッチ機構が係合された位置の場合に
は、遊星歯車機構を介してアップシフトモードで駆動さ
れ、ラチェット爪の係合が解除された位置にある場合に
は、駆動部材に直接的に連結されながら駆動される。
【0006】クラッチ切り替え機構は、遠心力により移
動する遠心子、及び遠心子の移動により回転する制御部
材を備えている。遠心子及び制御部材は、サポートスリ
ーブに回転自在に設けられた支持部材に取り付けられ
る。この支持部材はリングギアに相対回転不能に連結さ
れる。制御部材は、クラッチ機構のラチェット爪を切り
替えるために係合位置と係合解除位置との間で円移動す
る。制御部材と連動させるための直立制御ピンには、制
御ピンと連動させるため、及びクラッチ爪を制御するた
めの制御穴と連動させるためのスリットが形成されてい
る。制御ピン及びスリットの連動が、遠心子の搖動移動
を制御部材の円移動に変換する。
【0007】このような従来の内装シフトハブでは、ク
ラッチ機構のラチェット爪は、遠心子の外向きの揺れを
促進する回転速度に達するまで、制御部材の制御穴によ
ってハブシェルから離れた位置に維持される。この間に
おいては、スプロケットから駆動部材に伝達される回転
は、サポートスリーブ及び一方向クラッチを介してキャ
リアからハブシェルに伝達され、ハブシェルは直結モー
ドで駆動される。そして、一定の回転速度に到達し、遠
心子が外方に振れると、制御ピンは、スリットに沿って
スライドする間に回転し、制御部材を回転させる。これ
により、制御穴によって制御されるラチェット爪は、ハ
ブシェルと連動される係合位置まで上昇する。この状態
で、スプロケットから駆動部材に伝達される回転は、シ
フトアップされ、遊星歯車を介してキャリアからリング
ギアに出力され、さらにクラッチ機構を介してハブシェ
ルに伝達され、このようにしてハブシェルはアップシフ
トモードで駆動される。
【0008】このような構成においては、クラッチ機構
が切り替えられ、遠心力を使用して速度が変更される
が、ここでは、ハウジング内の空間が限られているため
に、遠心子の搖動の程度は非常に小さい。さらに、制御
ピンは、遠心子サポートの搖動中心の近傍に配設される
ため、遠心子の搖動のための回転経路が短い。したがっ
て、この制御部材は、あまり回転することができず、ラ
チェット爪を、少量の円移動の中で、係合位置と係合解
除位置との間で切り替えることが必要となる。
【0009】別の欠点は、ハウジング空間が限られてい
るために、遠心子に対して大きな遠心力を得ることが困
難であるという点である。したがって、クラッチ切り替
え機構で揺動運動から円運動動に変換される際の効率を
高めることが必要である。しかしながら、前述された従
来の機構を用いると、搖動移動が円移動に変換される際
の効率は低く、制御部材の円移動は遠心子の搖動に対し
て遅らされ、スリットに連動する制御ピンが、遠心子の
搖動移動を制御部材の回転移動に変換するためにスリッ
トに沿ってスライドしなければならないため、円滑なシ
フトを達成するのは困難である。
【0010】本発明の課題は、構造が簡略で、軽量であ
り、従来技術の不利な点を克服する自転車用の内部シフ
ト装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の一見地に係る自
転車用の内装変速装置は、スレーブ部材、駆動部材、駆
動部材とスレーブ部材の間に配設された遊星歯車機構、
及び駆動方向で駆動部材の回転角度に応じて作動する自
動シフト制御機構を含む。自動シフト制御機構は、第1
一方向クラッチ、クラッチ制御部材、及びスレーブ部材
の内周面に配設された第1当接部材を含む。
【0012】好ましい実施形態では、自動シフト制御機
構は、スレーブ部材の内周面に配設された第2当接部材
も含む。第2当接部材は、好ましくは、第1当接部材に
隣接し、千鳥状に配置される。第1当接部材は、第1一
方向クラッチに係合するように配置され、第2当接部材
はクラッチ制御部材に係合するように配置される。好ま
しい実施形態では、クラッチ制御部材は、爪ケージのよ
うなクラッチケージを備え、遊星歯車機構に対して回転
自在であり、スレーブ部材とも回転自在である。好まし
くは、クラッチ制御部材は、半径方向外方に屈曲された
端部を有する。動作中、第1一方向クラッチの先端部
は、好ましくは、駆動方向とは反対の方向に回転する。
遊星歯車機構は、スレーブ部材または駆動部材/リング
ギアから半径方向内方に配設されるか、あるいはスレー
ブ部材に隣接して側方に配設されてもよい。
【0013】別の好ましい実施形態では、装置は、軸、
及び軸の回りに回転自在かつ軸方向に移動自在であるク
ラッチ本体を含む。クラッチ本体は、キー部材を含み、
プッシュロッドによって外部で操作され、少なくとも第
1位置、中間位置、及び第2位置に配置可能であり、ギ
ア比は、クラッチ本体が第1位置にあるときに固定さ
れ、中間位置では、ギア比は自動的にローギア比からミ
ドルギア比に変更され、第2位置ではギア比は自動的に
ミドルギア比からハイギア比に変更される。
【0014】自動シフト制御部材は、リングギアとスレ
ーブ部材間のさまざまな回転角度で、駆動方向の駆動部
材の回転角度に応じて操作可能である。本発明の別の見
地に係る自転車用の内装変速装置は、サンギアが一体形
成されたハブ軸、駆動体、ハブ軸に回転自在にかつ駆動
部材とは独立して回転自在に支持されたスレーブ部材、
遊星歯車機構、及びスレーブ部材が駆動部材に対して所
定の回転角度θ回転したときに作動する自動シフト制御
機構を含む。駆動部材は、係合位置と係合解除位置との
間で旋回するように支持された第1クラッチ爪を含む。
スレーブ部材は、その内周面に歯を有している。遊星歯
車機構は、第1及び第2の内歯を有するリングギア、遊
星歯車、及びハブ軸に回転自在に設けられ遊星歯車を支
持するキャリアを有している。遊星歯車は、サンギアと
リングギアの第2の内歯との間に配置され、キャリア
は、スレーブ部材の内周面の歯に係合するように旋回自
在に設けられた第2クラッチ爪を有する。自動シフト制
御機構は、リングギアに支持された第3クラッチ爪、半
径方向外方に屈曲され切欠を含む端部を有するクラッチ
制御部材、及びスレーブ部材の内周面に配設された第1
当接部材を含む。
【0015】本発明のさらに別の見地に係る自転車用内
装変速装置は、軸、軸に回転自在に支持されたスレーブ
部材、軸に回転自在に支持されリングギアに動力を伝達
するための駆動部材、クラッチ制御部材、キャリアを含
む遊星歯車機構、駆動方向に回転する駆動部材の回転角
度に応じて作動する自動シフト制御機構、リングギアか
らキャリアを介してスレーブ部材に動力を伝達するよう
に構成されたローギア伝達経路、及びリングギアからス
レーブ部材に直接的に動力を伝達するように構成された
ハイギア伝達経路構成を含む。
【0016】本発明のさらに別の見地に係る自転車用内
装変速装置は、駆動部材、第1部分を有するスレーブ部
材、駆動部材とスレーブ部材の第1部分との間に配設さ
れた遊星歯車機構、及び駆動方向に回転する駆動部材の
回転角度に応じて作動する自動シフト制御機構を含む。
自動シフト制御機構は、第1一方向クラッチ、クラッチ
制御部材、及び第1当接部材を含む。クラッチ制御部材
は、部分的にスレーブ部材の第1部を取り囲み、スレー
ブ部材の第1部分と独立して回転可能である。
【0017】本発明のさらに別の見地に係る自転車用内
装変速装置は、軸、軸に回転自在に支持されたスレーブ
部材、軸に回転自在に支持された駆動部材、駆動部材と
スレーブ部材との間に配設された遊星歯車機構、クラッ
チ本体、及び駆動方向に回転する駆動部材の回転角度に
応じて作動する自動シフト制御機構を備える。そして、
クラッチ本体は、軸に沿った方向で移動自在であり、少
なくとも第1位置、中間位置、及び第2位置に配置可能
である。また、自動シフト制御機構は、第1一方向クラ
ッチ、クラッチ制御部材、及び第1当接部材を備える。
自動シフト制御機構は、クラッチ本体が第1位置にある
ときに作動せず、クラッチ本体が中間位置にあるときに
ローギア比とミドルギア比の間でシフトする。また、自
動シフト制御機構は、クラッチ本体が第2位置にあると
きに、ミドルギア比とハイギア比の間でシフトする。
【0018】本発明のさらに別の見地に係る自転車の動
力伝達方法は、 この方法は以下のステップを含んでい
る。 a)回転により駆動部材に動力を供給するステップ。 b)前記駆動部材が回転によりリングギアに動力を供給
するステップ。 c)前記リングギアが回転によりキャリアに動力を供給
するステップ。
【0019】d)前記キャリアが回転によりスレーブ部
材に動力を供給するステップ。 e)前記リングギア上の第1一方向クラッチを前記スレ
ーブ部材と係合することによって、自動シフト制御機構
を作動し、前記自動シフト制御機構が、前記駆動方向で
前記駆動部材の回転角度に応じて作動するステップ。 f)前記第1一方向クラッチが、前記キャリアとは独立
して、前記スレーブ部材に、回転により動力を供給する
ステップ。
【0020】前記方法において、前記駆動部材及び前記
リングギアが、互いに一体化して形成されていてもよ
い。前記方法において、前記自動シフト制御機構が、半
径方向外方に屈曲された端部を有するクラッチ制御部材
を含み、前記端部が切欠を有していてもよい。前記方法
において、前記自動シフト制御機構が、前記スレーブ部
材の内面に配設された第1当接部材を含み、ステップ
(a)の前に、前記第1一方向クラッチが前記切欠内に
受け入れられるが、前記第1当接部材と係合されていな
くてもよい。
【0021】前記方法において、ステップ(d)と
(e)の間で、前記第1一方向クラッチが前記第1当接
部材と係合するようにしてもよい。前記方法において、
前記自動シフト制御機構が、前記スレーブ部材の内面に
配設された第1当接部材と第2当接部材とを含み、ステ
ップ(a)の前に、前記第1一方向クラッチが、前記切
欠から係合解除され、前記第1当接部材から係合解除さ
れていてもよい。
【0022】前記方法において、ステップ(d)とステ
ップ(e)の間で、半径方向外方に屈曲された前記クラ
ッチ制御部材の前記端部が前記第2当接部材と係合し、
それにより前記第1一方向クラッチが前記第1当接部材
と係合するまで、前記クラッチ制御部材及び前記スレー
ブ部材をほぼ同期して回転させるようにしてもよい。前
記方法において、前記駆動部材から前記リングギアに回
転動力を伝達するために、第2一方向クラッチが、前記
駆動部材と前記リングギアの間に配設されるようにして
もよい。
【0023】前記方法において、前記遊星キャリアから
前記スレーブ部材に回転動力を伝達するために、第3一
方向クラッチが、前記遊星キャリアと前記スレーブ部材
の間に配設されるようにしてもよい。前記方法におい
て、前記リングギアが回転動力を遊星歯車に伝達し、前
記遊星歯車が回転動力を前記遊星キャリアに伝達するよ
うにしてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明は、自転車がスタート又は
駐車状態にあるときに、リア側のハブ等をローギア比に
するためのものである。そして、ライダーが所定の回数
(典型的には数回)駆動方向にスプロケットを回転する
と、ギア比は自動的にさらに高いギア比にシフトされ
る。
【0025】[第1実施形態]図1及び図2に、本発明
の第1実施形態による自転車用内装変速用ハブ10を示
す。図1に示すように、内装変速用ハブ10は、リヤフ
ォーク端部14に固定されたハブ軸12と、ハブ軸12
の一端の外周側に回転自在に取り付けられる駆動部材1
6と、スレーブ部材18と、遊星歯車機構22と、駆動
部材16に結合されたスプロケット24とを備えてい
る。スレーブ部材18は、ハブ軸12と後輪(図示せ
ず)に連結された駆動部材16の外周側に配置されてお
り、内部空間20を構成している。遊星歯車機構22は
内部空間20内に配置されている。なお、スレーブ部材
18はハブシェル19を含む。スレーブ部材18の右端
部は、駆動部材16上に設けられた軸受25によって回
転自在に支持され、スレーブ部材18の左端部は、ハブ
軸12に固定される円錐部材30aの上に設けられた軸
受26によって回転自在に支持される。また、駆動部材
16は、ハブ軸12に取り付けられる円錐部材30b上
に設けられた軸受27により回転自在に支持される。
【0026】前述のように、ハブ軸12は自転車フレー
ム本体(図示せず)のリヤフォーク端部14に取り付け
られる。遊星歯車機構22(後述する)のサンギア32
は、ハブ軸12上に設けられ、好ましくはハブ軸12と
一体化して形成される。ハブ円錐部材30a及び30b
は、それぞれ軸受26及び27のためのアーム状のハブ
円錐シート26a及び27aを有しており、リヤフォー
ク端部14より内方においてハブ軸12にネジで固定さ
れている。軸受25は、ボールレース表面25a及び2
5b、及びボールレース表面25aと25bの間に挟ま
れる複数のボール25cを有している。軸受26は、ハ
ブ円錐表面26a、ボールレース表面26b、及びボー
ルレース表面26bとハブ円錐表面26aの間に挟まれ
た複数のボール26cを有している。軸受27は、ハブ
円錐表面27a、ボールレース表面27b、及びボール
レース表面27bとハブ円錐表面27aの間に挟まれる
複数のボール27cを有している。
【0027】駆動部材16は、スプロケット24の回転
を伝達するための部材である。図1に示すように、駆動
部材16は、スプロケット24が回転不能に固着される
第1部分16a、及び一方向クラッチ(好ましくはクラ
ッチ爪36)が固着される第2部分16bを備える。ク
ラッチ爪36は、後述するクラッチ機構64の一部であ
る。クラッチ爪36は、遊星歯車機構22(後述する)
のリングギア40右側にある歯38と係合するように構
成されている。駆動部材16の第1部分16aの右端部
は、軸受27によって回転自在に支持されている。
【0028】シール42は、埃、水分等の異物がスレー
ブ部材内部20に入り込まないように駆動部材16、円
錐30b及びスプロケット24の回りの外側領域を取り
囲むように設けられている。スレーブ部材18は、鋼ま
たはその他の硬い材料からなる円筒形部材であり、好ま
しくはより大きな直径の端部18a及びより小さな直径
の端部18bを有する段のある形状を有する。駆動部材
16は、好ましくはより大きな直径の端部18aに収容
され、遊星歯車機構22は、より大きな直径の端部18
aからより小さな直径の端部18bに延びて設けられて
いる。なお、スレーブ部材18は、長さ方向の全体にお
いて一定の直径を有するように構成してもよい。後輪
(図示せず)のスポーク(図示せず)を固定するための
ハブフランジ44aおよび44bは、機構ハウジング4
6の外周面上に形成される。
【0029】遊星歯車機構22は、ハブ軸12に形成さ
れるサンギア32、リングギア40、ハブ軸12に回転
自在に取り付けられるキャリア48、及びキャリア48
上に回転自在に支持される少なくとも1つの遊星歯車5
0を備えている。好ましくは、遊星歯車機構22は、サ
ンギア32の回りに円周方向に配設される3つの遊星歯
車50を含む。キャリア48は、好ましくはそれを通過
するハブ軸12付のカラーフランジとして成形される。
遊星歯車50を回転自在に支持するためのギア軸52
は、キャリア48に取り付けられる。遊星歯車50は、
リングギア40及びサンギア32左側にある内歯54と
噛み合う。キャリア48は、スレーブ部材18の内周面
に位置するラチェット歯58と選択的に噛み合う一方向
クラッチ(好ましくはクラッチ爪56)を含む。クラッ
チ爪56は、後述するクラッチ機構68の一部である。
【0030】図6(a)及び(b)に示すように、自動
シフト制御機構59はスレーブ部材18の半径方向内方
に設けられている。自動シフト制御機構59は、好まし
くは一方向クラッチ(好ましくはクラッチ爪60)、ス
レーブ部材18の内周面に設けられた当接部材62(第
1ラチェット歯)、及びクラッチ制御部材またはクラッ
チケージ72を含む。図1に示すばね部材70も、クラ
ッチ爪60を付勢するために設けられている。クラッチ
爪60は、図6(a)に示す係合状態と、図7(a)に
示す係合解除状態とを交互に取り得る。なお、ここで、
「係合状態」とは、クラッチ爪60が第1ラチェット歯
62を係合する位置にあることを意味するが、それは、
図6(a)から明らかなように、必ずしもクラッチ爪6
0が第1ラチェット歯62に係合していることを意味し
ない。クラッチ爪60は、係合状態の側に付勢されてい
る。自動シフト制御機構59の要素の動作については、
以下に詳述する。
【0031】好ましい実施形態では、クラッチ爪60は
リングギア40に配設される。好ましくは、クラッチ爪
60は、リングギア40の軸40aに旋回自在に設けら
れており、スレーブ部材18の内周面に設けられた当接
部材62と選択的に噛み合いが可能である。好ましく
は、当接部材62は第1ラチェット歯62である。
【0032】図1及び図2に示すように、内装変速用ハ
ブ10はクラッチ機構64および68を有している。ク
ラッチ機構64は、リングギア40の内周面に形成され
たラチェット歯38と、クラッチ爪36と、クラッチ爪
36を付勢するためのばね部材70とを有している。ク
ラッチ爪36は、駆動部材16の第2部分16bの外周
面に支持されており、ラチェット歯38と噛み合う係合
状態と、ラチェット歯38から離れた係合解除状態とを
取り得る。そして、クラッチ爪36は係合状態側に付勢
されている。
【0033】クラッチ機構68は、スレーブ部材18の
内周面に形成されたラチェット歯58と、クラッチ爪5
6と、クラッチ爪56を付勢するためのばね部材70と
を有している。クラッチ爪56は、キャリア48の外周
面に設けられ、ラチェット歯58と噛み合う係合状態
と、ラチェット歯58から離れた係合解除状態とを取り
得る。このクラッチ機構68では、クラッチ爪56は、
通常、係合状態側に持ち上げられ、キャリア48は、駆
動方向に回転するときに回転がスレーブ部材18に伝達
される。また、スレーブ部材18が、後述されるように
クラッチ爪60によって動力が伝達される結果として、
スレーブ部材18がキャリア48の回転より高速で駆動
方向に回転するときには、回転は伝達されない。
【0034】図1、図2及び図6〜8に示すように、ク
ラッチケージ72はリングギア40の一部外周側に設け
られている。クラッチケージ72は、間にギアップ72
bを有する環状に形成されている。一端部72aは、半
径方向外方に屈曲され、その中に形成される切欠74を
有する。図8(a)に示されるように、クラッチ爪60
は、切欠74に係合可能である。なお、クラッチケージ
72は、リングギア40とは無関係に回転可能である。
【0035】図1、図2、図6(a)及び(b)に示さ
れるように、この第1実施形態の内装変速用ハブは、2
速自動シフト機構である。図1は、第1ラチェット歯6
2から係合解除されたクラッチ爪60を示す。この状態
では、内装変速用ハブ10はローギア比である。図2
は、第1ラチェット歯62にクラッチ爪60が係合した
状態を示している。この状態では、内装変速用ハブ10
はハイギア比である。
【0036】図6(a)に示すように、スレーブ部材1
8の内周面は、第1ラチェット歯62に隣接する第2ラ
チェット歯76を有している。前述したように、第1ラ
チェット歯62はクラッチ爪60に円周方向で係合す
る。第2ラチェット歯76はクラッチケージ72の端部
72aに円周方向で係合する。そして、自転車が停止す
ると、常に、第2ラチェット歯76がクラッチケージ7
2の端部72aに係合する間、スレーブ部材18が自由
に回転し、これによりクラッチケージ72が時計回りで
回転し、その結果、クラッチケージ72は図6(a)に
示すように位置する(第1開始位置)。ここでは、クラ
ッチ爪60が第2ラチェット歯76に係止している。
【0037】ライダーがペダルをこぎ始めると、この回
転はスプロケット24を介して駆動部材16に伝達され
る。この時点では、内装変速用ハブ10はローギア比で
ある。ここでは、クラッチ爪36はリングギア40の歯
38に係合しているため、駆動部材16はリングギア4
0に動力を伝達する。リングギア40は、遊星歯車50
すなわちキャリア48に回転を伝達する。キャリア48
の回転は、クラッチ爪56を介して、スレーブ部材18
を回転させる。図6(a)に示す状態では、クラッチ爪
60は第1ラチェット歯62と係合していない。したが
って、リングギア40はスレーブ部材18に連結されな
い。
【0038】このローギア比に設定された状態では、駆
動部材16及びリングギア40は、スレーブ部材18よ
り高速で回転している。したがって、ライダーがクラン
ク(すなわち駆動部材16及びリングギア40)を所定
回数ほど駆動方向に回転すると、スレーブ部材は、クラ
ッチ爪60が第1ラチェット歯62と係合するまで、リ
ングギア40、クラッチケージ72、及びクラッチ爪6
0に対して反時計回り(図6(a)の矢印D方向)に移
動する。スレーブ部材18は、実際には反時計回りには
移動していないが、リングギア40はスレーブ部材18
より高速に時計回りで回転するため、スレーブ部材18
は相対的に反時計回りにリングギア40に対して回転す
ることになる。
【0039】いったんクラッチ爪60が第1ラチェット
歯62と係合すると、リングギア40は回転によりスレ
ーブ部材18に動力を供給し、それにより自動的にハイ
ギア比(シフトアップ位置)にシフトされる。したがっ
て、スレーブ部材18はキャリア48より高速で回転す
ることとなり、クラッチ爪56は、スレーブ部材18の
一部であるラチェット歯58に対する係合が解除され、
したがってリングギア40の速度で回転する。
【0040】適切なギア比を設定するために、遊星歯車
機構22の各構成要素の歯数が適切に設定されている。
例えば、典型的なローギア比として、1:0.73が選
択される。すなわち、駆動部材16及びリングギア40
の1回転ごとに、スレーブ部材18は0.73回転す
る。サンギア32の歯数を16個とし、リングギア40
左側の歯54の歯数を44個とし、遊星歯車50の歯数
を13個とし、スレーブ部材18の歯58の歯数を16
個とすれば、前述のようなローギア比を提供することが
できる。
【0041】自転車が第1開始位置からスタートする
と、このときのギア比は1:0.73である。したがっ
て、リングギア40及び駆動部材16は駆動方向に回転
するが、スレーブ部材18はリングギア40より相対的
に低速で回転する。この例では、図6(b)に示される
ように、スレーブ部材18が第1ラチェット歯62に係
合するまで、開始位置(図6(a))からリングギア4
0に対して移動しなければならない距離を、約335°
(より詳細には335°18’23”)となるように設
定する。リングギア40が1回転すると、スレーブ部材
18は0.73回転するので、リングギア40を基準に
した場合、反時計回りにはスレーブ部材18は0.26
66回転することになる。すなわち、0.2666×3
60°=96°である。言い換えると、スレーブ部材1
8は、リングギア40の1回転ごとに、リングギア40
より96°少なく回転する。335°/96°=3.4
9である。したがって、この例では、第1開始位置か
ら、リングギアは、第1ラチェット歯62が、クラッチ
爪60が第1ラチェット歯62に係合するために必要な
335°、リングギアに対して回転する前に3.49回
転しなければならない。典型的な自転車では、フロント
チェーンホイールとリヤスプロケット24の間のギア比
は約2:1である。したがって、3.49/2=1.7
5となり、フロントチェーンホイールの1.75回転
は、リヤスプロケット24の3.49回転を提供する。
言い換えると、いったんライダーがペダルをこぎ始める
と、内装変速用ハブ10は、クランクの1.75回転の
後にローギアからハイギアにシフトする。前記の数値
は、単に例示であり、用途に応じて種々のギア比及びギ
アサイズを選択可能である。
【0042】自転車が停止すると、スレーブ部材18が
自由な回転をした後であっても、クラッチ爪60は、必
ずしも図6(a)に示すようには位置しないが、代わり
に、図7(a)に示すように、クラッチ爪60がクラッ
チケージ72から半径方向内向きの位置(第2開始位
置)に位置する場合がある。この状況では、駆動部材1
6及びリングギア40は、3.49回転した後、スレー
ブ部材が図7(b)に示す位置に達する。しかしなが
ら、この位置では、クラッチ爪60は、クラッチケージ
72(図8(b)参照)から半径方向内方に依然として
配置される。クラッチケージ72及びリングギア40は
同じ回転速度で回転し続けると、クラッチ爪60は第1
ラチェット歯62と係合せず、ハイギアにシフトされな
い。したがって、スレーブ部材18が図7(b)に示す
位置に達した後、クラッチケージの屈曲端部72aは、
第2ラチェット歯(図7(b)参照)を捕まえ、係合す
る。これにより、クラッチケージ72は、スレーブ部材
18と同時に回転する。したがって、リングギア40と
同じ回転速度で回転していたクラッチケージ72は、ス
レーブ部材18と同じ回転速度で回転し始めることにな
る。ここでは、リングギア40の1回転あたり、クラッ
チケージ72は0.73回転となる。
【0043】スレーブ部材18がクラッチケージ72と
共に回転した結果、クラッチ爪60がクラッチケージ7
2の隙間72bに達する。ここで、クラッチ爪60は、
係合位置に向かって付勢されているため、隙間72bの
中に進入し、それによってスレーブ部材18の内側表面
に接触する。それから、クラッチ爪は、切欠74内に受
け入れられ、第1ラチェット歯62(図7(c)参照)
に係合するまでスレーブ部材18の内側表面に沿ってス
ライドし、これによりハイギアへのシフトを生じさせ
る。
【0044】図7(c)に示すように、前述のように、
クラッチケージ72及びスレーブ部材18は、クラッチ
爪60が第1ラチェット歯62に係合し、シフトが発生
する前に、リングギア40に対して355°移動しなけ
ればならない。このことから、ライダーがローギアから
ハイギアにシフトするのにクランクをどの程度回転させ
なければならないかを計算することができる。すなわ
ち、(第2開始位置から図7(b)に示す位置に移動す
るための335°)+(図7(b)に示す位置からシフ
トアップ位置へ移動するための355°)=690°で
ある。したがって、シフトするには、リングギア40に
対してスレーブ部材18を690°回転させなければな
らない(その回転355°はクラッチケージ72によ
る)。そして、(690°/96°)=7.2回転が、
リングギア40、駆動部材16及びスプロケット24の
回転である。したがって、自動シフト制御機構59によ
り、第2開始位置からスタートしてローギアからハイギ
アにシフトさせるには、クランクの3.6回転を要す
る。
【0045】内装変速用ハブ10において、駆動部材1
6、遊星歯車機構22、自動シフト制御機構59及びス
レーブ部材18の動力伝達経路は以下の通りである。 <シフトダウンされた動力伝達経路(ローギア伝達経
路)>スプロケット24、駆動部材16、クラッチ機構
64、リングギア40、遊星歯車50、キャリア48、
クラッチ機構68及びスレーブ部材18から構成され
る。 <直結状態の動力伝達経路(ハイギア伝達経路)>スプ
ロケット24、駆動部材16、クラッチ機構64、リン
グギア40、一方向クラッチ60、及びスレーブ部材1
8から構成される。
【0046】[第2実施形態]図3及び図4に、本発明
の第2実施形態による自転車用内装変速用ハブ100を
示す。この実施形態は、第1実施形態と同様に動作する
が、ローギア伝達経路、ミドルギア伝達経路、及びハイ
ギア伝達経路を含む。ハブ100は、キー102及びク
ラッチ本体104を有しており、これは、クラッチ操作
部材106により、軸12に沿った方向で、第1位置
(図3)、中間位置(図4)、及び第2位置(図5)に
設定可能である。クラッチ本体104は、軸Aに沿って
移動可能で、かつハブ軸12の回りに回転可能である。
クラッチ本体104には外側スプライン108が設けら
れており、この外側スプライン108は駆動部材の内周
面に形成される内側スプライン110と噛み合うように
なっている。これにより、クラッチ本体104は、駆動
部材16と一体となって回転し、駆動部材16に対して
軸Aの方向にスライド可能である。
【0047】少なくとも1つ(好ましくは複数)の係合
部112が、クラッチ本体104の左端部から外方(図
3において左方)に突出して形成されている。係合部1
12は、クラッチ本体104が第1位置にあるときにク
ラッチ爪60と係合し、クラッチ本体104が第2位置
にあるときにキャリア48内に形成された凹部116と
係合する。クラッチ本体104はキーストップ114を
有しており、このキーストップ114はクラッチ本体1
04が第1位置、中間位置及び第2位置にあるときにキ
ー102が当接するようになっている。また、一対のば
ね118及び120はキー102を反対方向に付勢して
いる。
【0048】クラッチ操作部材106は軸12の開口部
内を延びて設けられたプッシュロッドであり、このクラ
ッチ操作部材106がライダーによって押されるか、あ
るいは引かれることにより、キー102及びクラッチ本
体104が操作される。この押したりあるいは引いたり
する操作の際には、ばね120,118の付勢力に抗し
て操作を行うことになり、これによりキーが操作され
る。
【0049】クラッチ本体104が第1位置に配置され
ると、係合部112はクラッチ爪60のテーパ凹部60
a(図6(a)参照)に係合し、これによりクラッチ爪
60は係合解除位置に旋回し、クラッチ爪60が第1ラ
チェット歯62と非接触となる。この状態では、クラッ
チ爪60は第1ラチェット歯62と係合しない。したが
って、自動シフト制御機構59はシフトアップ位置には
なく、ハブ100はローギア比(前記例では1:0.7
3)に維持される。
【0050】クラッチ本体104が、図4に示すよう
に、中間位置に配置されると、係合部112はどれとも
接触せず、したがってトランスミッション100は、第
1実施形態と同様に動作する。クラッチ本体104が、
図5に示すように、第2位置に配置されるとき、係合部
112はキャリア48の凹部116に接触し、駆動部材
16の前方回転動力はキャリア48に伝達される。した
がって、トランスミッション100が開始位置(図6
(a))にあるとき、クラッチ爪60が第1ラチェット
歯62と係合しておらず、クラッチ機構68を介してキ
ャリア48がスレーブ部材18と噛み合い、これにより
駆動部材とスレーブ部材18とは1:1の同じ回転数で
回転する(ミドルギア比)。
【0051】第2位置では、駆動部材16が(クラッチ
本体104を介して)キャリア48を駆動する一方で、
キャリア48はその結果としてリングギア40を回転さ
せ、クラッチ爪60を回転させる。前述したように、自
動シフト制御機構59が係合解除状態(図6(a))に
あるとき、クラッチ爪60は、スレーブ部材18を回転
させていない。しかしながら、自動シフト機構59がシ
フトアップ位置(図6(b))に達し、クラッチ爪60
が第1ラチェット歯62に係合すると、スレーブ部材1
8は、1:1より高いギア比でリングギア40と同期し
て回転する。この状態では、スプロケット24及びチェ
ーンを介して駆動部材16に伝達された前方回転動力
は、前述したように、クラッチ本体104を介してキャ
リア48に伝達される。クラッチ爪60が第1ラチェッ
ト歯62と係合されるので、キャリア48に伝達された
前方回転動力は、リングギア40に伝達される前に遊星
歯車50及びサンギア32の作用により増速されてか
ら、クラッチ爪60を通してスレーブ部材18に伝達さ
れる。前述の例では、ハイギア比は1:1.36であ
る。この場合は、リングギア40及びスレーブ部材18
は、駆動部材16及びキャリア48より高速で回転する
ため、クラッチ爪36及び56は、それぞれ歯38及び
58から係合が解除されてオーバランすることになる。
【0052】ハブ100は、以下のギア比(括弧内の比
は、前記の例の数値を採用したときの値である)を提供
する。 クラッチ本体位置 歯車比 第1 つねにローギア(1:0.73) 中間 ロー(1:0.73)で開始し、自動的 にミドル(1:1)にシフトする。 第2 ミドル(1:1)で開始し、自動的に ハイ(1:1.36)にシフトする。
【0053】クラッチ本体104が第1位置にあると
き、内装変速用ハブ100は、駆動部材16、遊星歯車
機構22、クラッチ本体104及びスレーブ部材18の
存在のために、唯一の動力伝達経路を有する。この1つ
の伝達経路は、以下のとおりである。スプロケット2
4、駆動部材16、クラッチ機構64、リングギア4
0、遊星歯車50、キャリア40、クラッチ機構68及
びスレーブ部材18(1:0.73)から構成されるロ
ーギア動力伝達経路(ローギア)
【0054】クラッチ本体104が中間位置にあると
き、内装変速用ハブ100は、駆動部材16、自動シフ
ト制御機構59、遊星歯車機構22、クラッチ本体10
4及びスレーブ部材18の存在のために以下の動力伝達
経路を有する。スプロケット24、駆動部材16、クラ
ッチ機構64、リングギア40、遊星歯車50、キャリ
ア48、クラッチ機構68及びスレーブ部材18から構
成されるローギア動力伝達経路(ローギア)(1:0.
73)、及びスプロケット24、駆動部材16、クラッ
チ機構64、リングギア40、自動シフト制御機構5
9、及びスレーブ部材18から構成されるミドルギア伝
達経路(1:1)
【0055】クラッチ本体104が第2位置にあると
き、内装変速用ハブ100は、駆動部材16、自動シフ
ト制御機構59、遊星歯車機構22、クラッチ本体10
4、及びスレーブ部材18の存在のために、以下の動力
伝達経路を有する。スプロケット24、駆動部材16、
クラッチ本体104、キャリア48、クラッチ機構6
8、及びスレーブ部材18から構成されるミドルギア伝
達経路(1:1)、及びスプロケット24、駆動部材1
6、クラッチ本体104、キャリア48、遊星歯車5
0、リングギア40、自動シフト制御手段59、クラッ
チ機構68、及びスレーブ部材18から構成されるハイ
ギア伝達経路。
【0056】[第3実施形態]図9及び図10に、本発
明の第3実施形態による自転車用の内装変速用ハブ15
0を示す。この実施形態では、第1実施形態のリングギ
ア40及び駆動部材16が一体で形成されている。すな
わち、駆動部材16は、その内面に歯54が形成されて
おり、これにより駆動部材16はリングギアとして機能
する。リングギア及び駆動部材が互いに一体化されてい
るため、クラッチ機構64は省略される。遊星歯車機構
22は、図においてスレーブ部材18の右側に隣接して
配置されるため、内装変速用ハブ150内の構成部品は
少なくなる。第3実施形態の構成部品(トランスミッシ
ョン150)の大部分は、第1実施形態(トランスミッ
ション10)の構成部品と同じである。したがって、同
様の構成部品は同じ符号が付されている。また、図6
(a)〜図7(b)の構成についても、第1実施形態及
び第2実施形態と同様に第3実施形態にも適用される。
【0057】リングギア40の内周側でハブ軸12の回
りに、スレーブ部材18の第1部分152が回転自在に
取り付けられている。第1部分152は、軸受154及
び156によってハブ軸12に回転自在に取り付けられ
る。軸受154は、ハブ円錐表面26a、ボールレース
表面154a、及びハブ円錐表面26aとボールレース
表面154aの間に挟まれる複数のボール154bを備
える。軸受156は、ボールレース表面156a及び1
56b、及びボールレース表面156a及び156bの
間に挟まれる複数のボール156cを備える。第1部分
152はさらに、ボールレース表面158a及び158
b、及びボールレース表面158a及び158bの間に
挟まれる複数のボール158cを備える軸受158によ
って駆動部材16と回転自在に連結されている。
【0058】自動シフト制御機構59は、図9及び図1
0に示すように、第1部分152とリングギア40の間
に配設される。第1ラチェット歯及び第2ラチェット歯
62,76は、駆動部材16(リングギア40)の内面
に配設される。一方向クラッチ爪60は、スレーブ18
の第1部分152に取り付けられる。クラッチケージ7
2は、第1部分152の一部外周に、第1部分152と
ともに回転可能に配置されている。クラッチ機構68
は、キャリア48と第1部分152の間に配設される。
第1部分152は、スレーブ部材18の一部に直接的に
連結される。したがって、スレーブ部材18は、つねに
第1部分152と同期して回転する。
【0059】内装変速用ハブ150は、以下の動力伝達
経路を有する。スプロケット24、駆動部材16(リン
グギア40)、遊星歯車50、キャリア48、クラッチ
機構68及びスレーブ部材18(第1部分152)から
構成されるシフトダウンされた動力伝達経路(ローギ
ア)、及びスプロケット24、駆動部材16(リングギ
ア40)、自動シフト制御機構59、及びスレーブ部材
18(第1部分152)から構成される直接結合動力伝
達経路(ハイギア)。
【発明の効果】以上のような本発明では、停車状態から
ペダルをこぎ始める際にはローギア比で、その後自動的
にシフトアップされるように構成した装置において、簡
単な構成で、確実にかつ円滑にシフトすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態において、係合解除位置
にあるクラッチ爪を示す内装変速用ハブの部分断面側面
図。
【図2】係合位置にあるクラッチ爪を示す図1の内装変
速用ハブの部分断面側面図。
【図3】本発明の第2実施形態において、第1位置にあ
るクラッチ本体を示す内装変速用ハブの部分断面側面
図。
【図4】中間位置にあるクラッチ本体を示す図3の内装
変速用ハブの部分断面側面図。
【図5】第2位置にあるクラッチ本体を示す図3の内装
変速用ハブの部分断面側面図。
【図6】第1開始位置にある自動シフト制御機構の側面
図、及びシフトアップ位置にある自動シフト制御機構の
側面図。
【図7】第2位置にある自動シフト制御機構の側面図。
【図8】クラッチケージと係合されるクラッチ爪及びク
ラッチケージから係合解除されたクラッチ爪の部分透視
図。
【図9】本発明の第3実施形態において係合解除された
位置にあるクラッチ爪を示す内装変速用ハブの部分断面
側面図。
【図10】係合位置にあるクラッチ爪を示す図9の内装
変速用ハブの部分断面側面図。
【符号の説明】
10 内装変速用ハブ 12 ハブ軸 16 駆動部材 18 スレーブ部材 19 ハブシェル 22 遊星歯車機構 32 サンギア 36 クラッチ爪(一方向クラッチ) 38 内歯 40 リングギア 48 キャリア 50 遊星歯車 54 内歯 59 自動シフト制御機構 60 クラッチ爪(一方向クラッチ) 62 当接部材(第1当接部、第1ラチェット歯) 64,68 クラッチ機構 72 クラッチ制御部材(クラッチケージ) 72a 一端部 74 切欠 76 第2ラチェット歯(第2当接部) 102 キー 104 クラッチ本体 106 クラッチ操作部材 152 第1部分

Claims (43)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スレーブ部材(18)と、 駆動部材(16)と、 前記駆動部材(16)と前記スレーブ部材(18)の間に配設さ
    れた遊星歯車機構(22)と、 駆動方向に回転する駆動部材(16)の回転角度に応じて作
    動する自動シフト制御機構(59)と、を備えた自転車用内
    装変速装置。
  2. 【請求項2】前記自動シフト制御機構(59)は、 前記遊星歯車機構(22)の回転を制御するための第1一方
    向クラッチ(60)と、 前記第1一方向クラッチ(60)と係合あるいは係合解除さ
    れる第1当接部材(62)と、 前記第1一方向クラッチと第1当接部材との係合/係合
    解除を制御するクラッチ制御部材(72)とを備える、請求
    項1に記載の自転車用内装変速装置。
  3. 【請求項3】前記第1当接部材(62)は前記スレーブ部材
    (18)の内周面に配設されている、請求項2に記載の自転
    車用内装変速装置。
  4. 【請求項4】前記自動シフト制御機構(59)は、前記クラ
    ッチ制御部材(72)に係合あるいは係合解除される第2当
    接部材(76)をさらに備える、請求項2に記載の自転車用
    内装変速装置。
  5. 【請求項5】前記第1当接部材(62)は前記第2当接部材
    (76)と千鳥状に配置されている、請求項4に記載の自転
    車用内装変速装置。
  6. 【請求項6】前記自動シフト制御機構(59)は、唯一の第
    1当接部材(62)を備える、請求項2に記載の自転車用内
    装変速装置。
  7. 【請求項7】前記自動シフト制御機構(59)は唯一の第2
    当接部材(76)を備える、請求項4に記載の自転車用内装
    変速装置。
  8. 【請求項8】前記第1当接部材(62)は前記第2当接部材
    (76)に隣接している、請求項5に記載の自転車用内装変
    速装置。
  9. 【請求項9】前記クラッチ制御部材(72)は前記第2当接
    部材(76)と一列に配置されている、請求項4に記載の
    自転車用内装変速装置。
  10. 【請求項10】前記第1一方向クラッチは第1爪(60)を
    備える、請求項2に記載の自転車用内装変速装置。
  11. 【請求項11】前記クラッチ制御部材はクラッチケージ
    (72)を備える、請求項2に記載の自転車用内装変速装
    置。
  12. 【請求項12】前記クラッチケージは爪ケージ(72)を備
    える、請求項11に記載の自転車用内装変速装置。
  13. 【請求項13】前記クラッチ制御部材(72)は前記遊星歯
    車機構(22)に対して回転自在である、請求項2に記載の
    自転車用内装変速装置。
  14. 【請求項14】前記クラッチ制御部材(72)はスレーブ部
    材(18)と共に回転自在である、請求項2に記載の自転車
    用内装変速装置。
  15. 【請求項15】遊星歯車機構(22)は、サンギア(32)と、
    前記サンギア(32)に噛み合う複数の遊星歯車(50)と、前
    記複数の遊星歯車(50)が噛み合うリングギア(40)と、前
    記複数の遊星歯車(50)を支持するキャリア(48)とを備え
    る、請求項1に記載の自転車用内装変速装置。
  16. 【請求項16】前記クラッチ制御部材(72)は前記リング
    ギア(40)に対して回転自在である、請求項15に記載の
    自転車用内装変速装置。
  17. 【請求項17】前記クラッチ制御部材(72)は半径方向外
    方に屈曲された端部(72a)を有する、請求項2に記載の
    自転車用内装変速装置。
  18. 【請求項18】前記第1一方向クラッチ(60)の先端部は
    駆動方向に対して逆方向に回転する、請求項2に記載の
    自転車用内装変速装置。
  19. 【請求項19】前記第1一方向クラッチ(60)は前記リン
    グギア(40)上に配設される、請求項15に記載の自転車
    用内装変速装置。
  20. 【請求項20】前記遊星キャリア(48)に配設された第2
    一方向クラッチ(56)をさらに備える、請求項19に記載
    の自転車用内装変速装置。
  21. 【請求項21】軸(12)と、 前記軸(12)の回りに回転自在にかつ軸方向に移動自在な
    クラッチ本体(104)と、をさらに備えた請求項1に記載
    の自転車用内装変速装置。
  22. 【請求項22】前記クラッチ本体(104)はキー部材(102)
    を含み、 前記クラッチ本体(104)及び前記キー部材(102)はプッシ
    ュロッド(106)によって外部から操作可能である、請求
    項21に記載の自転車用内装変速装置。
  23. 【請求項23】前記自動シフト制御機構(59)は、前記ク
    ラッチ本体(104)が第1位置に配置されると、駆動方向
    に回転する前記駆動部材の回転角度に応じて作動する、
    請求項21に記載の自転車用内装変速装置。
  24. 【請求項24】前記遊星歯車機構(22)は前記スレーブ部
    材(18)の半径方向内方に配設されている、請求項1に記
    載の自転車用内装変速装置。
  25. 【請求項25】前記遊星歯車機構(22)は前記駆動部材(1
    6)の半径方向内方に配設されている、請求項1に記載の
    自転車用内装変速装置。
  26. 【請求項26】前記遊星歯車機構(22)は前記スレーブ部
    材(18)に隣接して側方に配設されている、請求項1に記
    載の自転車用内装変速装置。
  27. 【請求項27】前記リングギア(40)は前記駆動部材(16)
    と一体化して形成されている、請求項15に記載の自転
    車用内装変速装置。
  28. 【請求項28】前記駆動方向での前記駆動部材の回転角
    度が360°未満である、請求項1に記載の自転車用内
    装変速装置。
  29. 【請求項29】前記駆動方向での前記駆動部材の回転角
    度が720°未満である、請求項1に記載の自転車用内
    装変速装置。
  30. 【請求項30】前記自動シフト制御機構(59)は開始位置
    とシフトアップ位置とを取ることが可能であり、 前記開始位置での前記駆動部材(16)と前記スレーブ部材
    (18)の間のギア比が約1:0.73であり、前記シフト
    アップ位置での前記駆動部材と前記スレーブ部材の間の
    ギア比が約1:1である、請求項1に記載の自転車用内
    装変速装置。
  31. 【請求項31】前記クラッチ本体(104)は、少なくとも
    第1位置、中間位置、及び第2位置に配置可能であり、 前記クラッチ本体が前記第1位置にあるときにはギア比
    はローギア比に固定され、前記中間位置では自動的に前
    記ローギア比からミドルギア比に変更され、前記第2位
    置では自動的に前記ミドルギア比からハイギア比に変更
    される、請求項21に記載の自転車用内装変速装置。
  32. 【請求項32】前記スレーブ部材(18)はハブシェルを備
    えている、請求項1に記載の自転車用内装変速装置。
  33. 【請求項33】前記自動シフト制御機構(59)は、前記リ
    ングギア(54)と前記スレーブ部材(18)の間の回転角度差
    により、駆動方向に回転する前記駆動部材(16)の回転角
    度に応じて作動する、請求項15に記載の自転車用内装
    変速装置。
  34. 【請求項34】半径方向外方に屈曲された前記クラッチ
    制御部材(72)の前記端部(72a)には、前記第1一方向ク
    ラッチ(60)を受け入れる切欠(74)が形成されている、請
    求項17に記載の自転車用内装変速装置。
  35. 【請求項35】前記駆動部材(16)に設けられた第3一方
    向クラッチ(64)をさらに備えている、請求項20に記載
    の自転車用内装変速装置。
  36. 【請求項36】前記駆動部材(16)及び前記スレーブ部材
    (18)は、前記第1一方向クラッチ(60)が前記第1当接部
    材(62)に係合するときにほぼ同じ速度で回転し、前記ス
    レーブ部材は、前記第1一方向クラッチが前記第1当接
    部材と係合しないときに前記駆動部材とは異なる速度で
    回転する、請求項2に記載の自転車用内装変速装置。
  37. 【請求項37】前記駆動部材(16)及び前記スレーブ部材
    (18)は、前記第1一方向クラッチ(60)が前記第1当接部
    材(62)と係合するときに一体回転するように連結され、
    前記駆動部材及び前記スレーブ部材は、前記第1一方向
    クラッチが前記第1当接部材と係合しないときに互いに
    相対回転する、請求項2に記載の自転車用内装変速装
    置。
  38. 【請求項38】半径方向外方に屈曲された前記クラッチ
    制御部材(72)の前記端部(72a)は、前記第2当接部材(7
    6)に係合するように設けられている、請求項17に記載
    の自転車用内装変速装置。
  39. 【請求項39】前記第1当接部材(62)は前記リングギア
    (40)の内周面に配設される、請求項27に記載の自転車
    用内装変速装置。
  40. 【請求項40】サンギア(32)が一体に形成されたハブ軸
    (12)と、 前記ハブ軸(12)に回転自在に支持されるとともに、第1
    クラッチ爪(36)が係合位置と係合解除位置とで回動自在
    に設けられた駆動部材(16)と、 前記ハブ軸(12)に回転自在に支持されるとともに、前記
    駆動部材(16)と独立して回転可能であり、内周面に歯(5
    8)を有するスレーブ部材(18)と、 遊星歯車機構(22)と、 前記スレーブ部材(18)が前記駆動部材(16)の所定の回転
    角度θに応じて回転するときに作動す自動シフト制御機
    構(59)とを備え、 前記遊星歯車機構(22)は、 第1及び第2の内歯(38)(54)を有するリングギア(40)
    と、 前記サンギア(32)と前記リングギア(40)の前記第2の内
    歯(54)の間に配設された遊星歯車(50)と、 前記ハブ軸(12)に回転自在に支持されるとともに前記遊
    星歯車(50)を支持し、前記スレーブ部材(18)の内周面の
    前記歯(58)と係合するように旋回自在に支持された第2
    クラッチ爪(56)を有するキャリア(48)とを有し、 前記自動シフト制御機構(59)は、 前記リングギア(40)の上に支持された第3クラッチ爪(6
    0)と、 半径方向外方に屈曲され切欠(74)を含む端部(72a)を有
    するクラッチ制御部材(72)と、 前記スレーブ部材(18)の内周面に配設される第1当接部
    材(62)とを有する、自転車用内装変速装置。
  41. 【請求項41】軸(12)と、 前記軸(12)に回転自在に支持されたスレーブ部材(18)
    と、 前記軸(12)に回転自在に支持され、動力をリングギア(4
    0)に伝達するための駆動部材(16)と、 クラッチ制御部材(72)と、 キャリア(48)を含む遊星歯車機構(22)と、 駆動方向に回転する前記駆動部材(16)の回転角度に応じ
    て作動する自動シフト制御機構(59)と、 前記リングギア(40)から前記キャリア(48)を介して前記
    スレーブ部材(18)に動力を伝達するように構成されたロ
    ーギア伝達経路と、 前記リングギア(40)から前記スレーブ部材(18)に直接的
    に動力を伝達するように構成されたハイギア伝達経路
    と、を備えた自転車用内装変速装置。
  42. 【請求項42】駆動部材(16)と、 第1部分(152)を有するスレーブ部材(18)と、 前記駆動部材(16)と前記スレーブ部材(18)の前記第1部
    分(152)との間に配設される遊星歯車機構(22)と、 駆動方向に回転する駆動部材(16)の回転角度に応じて作
    動し、第1一方向クラッチ(60)、クラッチ制御部材(72)
    及び第1当接部材(62)を有し、前記クラッチ制御部材(7
    2)が前記スレーブ部材(18)の前記第1部分(152)と独立
    して回転可能でかつ前記第1部分(152)を部分的に取り
    囲んでいる、自動シフト制御機構(59)と、を備える自転
    車用内装変速装置。
  43. 【請求項43】軸(12)と、 前記軸(12)に回転自在に支持されたスレーブ部材(18)
    と、 前記軸(12)に回転自在に支持された駆動部材(16)と、 前記駆動部材(16)と前記スレーブ部材(18)との間に配設
    された遊星歯車機構(22)と、 軸に沿った方向で移動可能であり、少なくとも第1位
    置、中間位置及び第2位置を取り得るクラッチ本体(10
    4)と、 駆動方向に回転する駆動部材(16)の回転角度に応じて作
    動するとともに、第1一方向クラッチ(60)、クラッチ制
    御部材(72)及び第1当接部材(62)を有する自動シフト制
    御機構(59)とを備え、前記自動シフト制御機構(59)は、 前記クラッチ本体(104)が前記第1位置にあるときには
    作動せず、 前記クラッチ本体(104)が前記中間位置にあるときに、
    ローギア比とミドルギア比の間でシフトし、 前記クラッチ本体(104)が第2位置にあるときに、ミド
    ルギア比とハイギア比の間でシフトする、自転車用内装
    変速装置。
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