JP3604136B2 - 自転車用内装変速装置 - Google Patents

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    • B62M11/00Transmissions characterised by the use of interengaging toothed wheels or frictionally-engaging wheels
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自転車用内装変速装置、特に、ハブ構成部品の回転に従って自動的にギアをシフトする内装変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自転車を駐車する際、ライダーは、ローギアにシフトすることなくハイギアのまま放置することが多い。このため、この状態から再び自転車のペダルをこぎ始めるときに、重く、こぐのが困難な場合がある。この問題を解決するために、2つの解決策が提案されている。第1は電気的な解決策であり、第2は機械的な解決策である。
【0003】
第1の電気的な解決策では、一般的に、モータ、電気回路構成要素、電池及びシフト機構付き制御装置を設け、制御装置によって、自転車が停止されると、電気的にローギアにシフトするようにしている。しかし、この解決策は高価であり、ライダーは電池を頻繁に交換しなくてはならない。
一方、第2の機械的な解決策の一例として、自転車が停止されるときにローギアに設定し、所定のホイール速度に達するとギア比を変更する遠心力機構をハブ内に設けるようにしたものがある。この種の機構として、米国特許第3,603,178号がある。ここに示された自転車は、内装シフトハブを有しており、ここでは、回転するホイールによって生じる遠心力に従ってギア比が自動的にシフトされるようになっている。このような内装シフトハブは、ハブ軸、ハブ軸の回りに回転する駆動部材、ハブシェル、駆動部材の回転速度を変更してハブシェルに伝達するための遊星歯車機構、遊星歯車機構の出力を伝達あるいは遮断するためのクラッチ機構、クラッチ機構を遠心力によって切り替えるための切り替え機構、及び遊星歯車機構とハブシェルの間に配設されたサポートスリーブを備えている。
【0004】
遊星歯車機構は、リングギア、サンギア、リングギアとサンギアを噛み合わせるための複数の遊星歯車、及び遊星歯車をサポートするためのキャリアを備える。キャリアは駆動部材と一体化して形成されている。サポートスリーブは、ハブ軸に回転自在に支持され、キャリアとスプラインにより結合されている。一方向クラッチは、サポートスリーブとハブシェルの間に設けられる。
【0005】
クラッチ機構は、リングギアとハブシェルの間に配設されたラチェット爪を有し、ラチェット爪が係合された位置にあるときにリングギアとハブシェルとを連結し、ラチェット爪の係合が解除された位置にあるときにリングギアとハブシェルとの連結が解除される。ハブシェルは、クラッチ機構が係合された位置の場合には、遊星歯車機構を介してアップシフトモードで駆動され、ラチェット爪の係合が解除された位置にある場合には、駆動部材に直接的に連結されながら駆動される。
【0006】
クラッチ切り替え機構は、遠心力により移動する遠心子、及び遠心子の移動により回転する制御部材を備えている。遠心子及び制御部材は、サポートスリーブに回転自在に設けられた支持部材に取り付けられる。この支持部材はリングギアに相対回転不能に連結される。
制御部材は、クラッチ機構のラチェット爪を切り替えるために係合位置と係合解除位置との間で円移動する。制御部材と連動させるための直立制御ピンには、制御ピンと連動させるため、及びクラッチ爪を制御するための制御穴と連動させるためのスリットが形成されている。制御ピン及びスリットの連動が、遠心子の搖動移動を制御部材の円移動に変換する。
【0007】
このような従来の内装シフトハブでは、クラッチ機構のラチェット爪は、遠心子の外向きの揺れを促進する回転速度に達するまで、制御部材の制御穴によってハブシェルから離れた位置に維持される。この間においては、スプロケットから駆動部材に伝達される回転は、サポートスリーブ及び一方向クラッチを介してキャリアからハブシェルに伝達され、ハブシェルは直結モードで駆動される。そして、一定の回転速度に到達し、遠心子が外方に振れると、制御ピンは、スリットに沿ってスライドする間に回転し、制御部材を回転させる。これにより、制御穴によって制御されるラチェット爪は、ハブシェルと連動される係合位置まで上昇する。この状態で、スプロケットから駆動部材に伝達される回転は、シフトアップされ、遊星歯車を介してキャリアからリングギアに出力され、さらにクラッチ機構を介してハブシェルに伝達され、このようにしてハブシェルはアップシフトモードで駆動される。
【0008】
このような構成においては、クラッチ機構が切り替えられ、遠心力を使用して速度が変更されるが、ここでは、ハウジング内の空間が限られているために、遠心子の搖動の程度は非常に小さい。さらに、制御ピンは、遠心子サポートの搖動中心の近傍に配設されるため、遠心子の搖動のための回転経路が短い。したがって、この制御部材は、あまり回転することができず、ラチェット爪を、少量の円移動の中で、係合位置と係合解除位置との間で切り替えることが必要となる。
【0009】
別の欠点は、ハウジング空間が限られているために、遠心子に対して大きな遠心力を得ることが困難であるという点である。したがって、クラッチ切り替え機構で揺動運動から円運動動に変換される際の効率を高めることが必要である。しかしながら、前述された従来の機構を用いると、搖動移動が円移動に変換される際の効率は低く、制御部材の円移動は遠心子の搖動に対して遅らされ、スリットに連動する制御ピンが、遠心子の搖動移動を制御部材の回転移動に変換するためにスリットに沿ってスライドしなければならないため、円滑なシフトを達成するのは困難である。
【0010】
本発明の課題は、構造が簡略で、軽量であり、従来技術の不利な点を克服する自転車用の内部シフト装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の一見地に係る自転車用の内装変速装置は、ハブ軸、スレーブ部材、駆動部材、駆動部材とスレーブ部材の間に配設された遊星歯車機構を含む動力伝達部、及び駆動方向で駆動部材の回転角度に応じて作動する自動シフト制御機構を含む。動力伝達部は、駆動部材とスレーブ部材との間に配設された遊星歯車機構を含み、駆動部材からの回転を第1ギア比で変速してスレーブ部材に伝達する第1ギア伝達経路及び駆動部材からの回転を第1ギア比よりも大きな変速比の第2ギア比で変速してスレーブ部材に伝達する第2ギア伝達経路を有する。自動シフト制御機構は、自転車の停止状態から駆動部材が駆動方向に所定の回転角度分だけ回転させられたときに、動力伝達部が第1ギア比から第2ギア比に自動的にシフトアップされるように制御する。なお、自動シフト制御機構は、第1一方向クラッチ、クラッチ制御部材、及びスレーブ部材の内周面に配設された第1当接部材を含むのが好ましい
【0012】
好ましい実施形態では、自動シフト制御機構は、スレーブ部材の内周面に配設された第2当接部材も含む。第2当接部材は、好ましくは、第1当接部材に隣接し、千鳥状に配置される。第1当接部材は、第1一方向クラッチに係合するように配置され、第2当接部材はクラッチ制御部材に係合するように配置される。好ましい実施形態では、クラッチ制御部材は、爪ケージのようなクラッチケージを備え、遊星歯車機構に対して回転自在であり、スレーブ部材とも回転自在である。好ましくは、クラッチ制御部材は、半径方向外方に屈曲された端部を有する。動作中、第1一方向クラッチの先端部は、好ましくは、駆動方向とは反対の方向に回転する。遊星歯車機構は、スレーブ部材または駆動部材/リングギアから半径方向内方に配設されるか、あるいはスレーブ部材に隣接して側方に配設されてもよい。
【0013】
別の好ましい実施形態では、装置は、軸、及び軸の回りに回転自在かつ軸方向に移動自在であるクラッチ本体を含む。クラッチ本体は、キー部材を含み、プッシュロッドによって外部で操作され、少なくとも第1位置、中間位置、及び第2位置に配置可能であり、ギア比は、クラッチ本体が第1位置にあるときに固定され、中間位置では、ギア比は自動的にローギア比からミドルギア比に変更され、第2位置ではギア比は自動的にミドルギア比からハイギア比に変更される。
【0014】
自動シフト制御部材は、リングギアとスレーブ部材間のさまざまな回転角度で、駆動方向の駆動部材の回転角度に応じて操作可能である。
本発明の別の見地に係る自転車用の内装変速装置は、サンギアが一体形成されたハブ軸、駆動体、ハブ軸に回転自在にかつ駆動部材とは独立して回転自在に支持されたスレーブ部材、遊星歯車機構、及びスレーブ部材が駆動部材に対して所定の回転角度θ回転したときに作動する自動シフト制御機構を含む。駆動部材は、係合位置と係合解除位置との間で旋回するように支持された第1クラッチ爪を含む。スレーブ部材は、その内周面に歯を有している。遊星歯車機構は、第1及び第2の内歯を有するリングギア、遊星歯車、及びハブ軸に回転自在に設けられ遊星歯車を支持するキャリアを有している。遊星歯車は、サンギアとリングギアの第2の内歯との間に配置され、キャリアは、スレーブ部材の内周面の歯に係合するように旋回自在に設けられた第2クラッチ爪を有する。自動シフト制御機構は、リングギアに支持された第3クラッチ爪、半径方向外方に屈曲され切欠を含む端部を有するクラッチ制御部材、及びスレーブ部材の内周面に配設された第1当接部材を含む。
【0015】
本発明のさらに別の見地に係る自転車用内装変速装置は、軸、軸に回転自在に支持されたスレーブ部材、軸に回転自在に支持されリングギアに動力を伝達するための駆動部材、クラッチ制御部材、キャリアを含む遊星歯車機構、駆動方向に回転する駆動部材の回転角度に応じて作動する自動シフト制御機構、リングギアからキャリアを介してスレーブ部材に動力を伝達するように構成されたローギア伝達経路、及びリングギアからスレーブ部材に直接的に動力を伝達するように構成されたハイギア伝達経路構成を含む。
【0016】
本発明のさらに別の見地に係る自転車用内装変速装置は、駆動部材、第1部分を有するスレーブ部材、駆動部材とスレーブ部材の第1部分との間に配設された遊星歯車機構、及び駆動方向に回転する駆動部材の回転角度に応じて作動する自動シフト制御機構を含む。自動シフト制御機構は、第1一方向クラッチ、クラッチ制御部材、及び第1当接部材を含む。クラッチ制御部材は、部分的にスレーブ部材の第1部を取り囲み、スレーブ部材の第1部分と独立して回転可能である。
【0017】
本発明のさらに別の見地に係る自転車用内装変速装置は、軸、軸に回転自在に支持されたスレーブ部材、軸に回転自在に支持された駆動部材、駆動部材とスレーブ部材との間に配設された遊星歯車機構、クラッチ本体、及び駆動方向に回転する駆動部材の回転角度に応じて作動する自動シフト制御機構を備える。そして、クラッチ本体は、軸に沿った方向で移動自在であり、少なくとも第1位置、中間位置、及び第2位置に配置可能である。また、自動シフト制御機構は、第1一方向クラッチ、クラッチ制御部材、及び第1当接部材を備える。自動シフト制御機構は、クラッチ本体が第1位置にあるときに作動せず、クラッチ本体が中間位置にあるときにローギア比とミドルギア比の間でシフトする。また、自動シフト制御機構は、クラッチ本体が第2位置にあるときに、ミドルギア比とハイギア比の間でシフトする。
【0018】
本発明のさらに別の見地に係る自転車の動力伝達方法は、 この方法は以下のステップを含んでいる。
a)回転により駆動部材に動力を供給するステップ。
b)前記駆動部材が回転によりリングギアに動力を供給するステップ。
c)前記リングギアが回転によりキャリアに動力を供給するステップ。
【0019】
d)前記キャリアが回転によりスレーブ部材に動力を供給するステップ。
e)前記リングギア上の第1一方向クラッチを前記スレーブ部材と係合することによって、自動シフト制御機構を作動し、前記自動シフト制御機構が、前記駆動方向で前記駆動部材の回転角度に応じて作動するステップ。
f)前記第1一方向クラッチが、前記キャリアとは独立して、前記スレーブ部材に、回転により動力を供給するステップ。
【0020】
前記方法において、前記駆動部材及び前記リングギアが、互いに一体化して形成されていてもよい。
前記方法において、前記自動シフト制御機構が、半径方向外方に屈曲された端部を有するクラッチ制御部材を含み、前記端部が切欠を有していてもよい。
前記方法において、前記自動シフト制御機構が、前記スレーブ部材の内面に配設された第1当接部材を含み、ステップ(a)の前に、前記第1一方向クラッチが前記切欠内に受け入れられるが、前記第1当接部材と係合されていなくてもよい。
【0021】
前記方法において、ステップ(d)と(e)の間で、前記第1一方向クラッチが前記第1当接部材と係合するようにしてもよい。
前記方法において、前記自動シフト制御機構が、前記スレーブ部材の内面に配設された第1当接部材と第2当接部材とを含み、ステップ(a)の前に、前記第1一方向クラッチが、前記切欠から係合解除され、前記第1当接部材から係合解除されていてもよい。
【0022】
前記方法において、ステップ(d)とステップ(e)の間で、半径方向外方に屈曲された前記クラッチ制御部材の前記端部が前記第2当接部材と係合し、それにより前記第1一方向クラッチが前記第1当接部材と係合するまで、前記クラッチ制御部材及び前記スレーブ部材をほぼ同期して回転させるようにしてもよい。前記方法において、前記駆動部材から前記リングギアに回転動力を伝達するために、第2一方向クラッチが、前記駆動部材と前記リングギアの間に配設されるようにしてもよい。
【0023】
前記方法において、前記遊星キャリアから前記スレーブ部材に回転動力を伝達するために、第3一方向クラッチが、前記遊星キャリアと前記スレーブ部材の間に配設されるようにしてもよい。
前記方法において、前記リングギアが回転動力を遊星歯車に伝達し、前記遊星歯車が回転動力を前記遊星キャリアに伝達するようにしてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明は、自転車がスタート又は駐車状態にあるときに、リア側のハブ等をローギア比にするためのものである。そして、ライダーが所定の回数(典型的には数回)駆動方向にスプロケットを回転すると、ギア比は自動的にさらに高いギア比にシフトされる。
【0025】
[第1実施形態]
図1及び図2に、本発明の第1実施形態による自転車用内装変速用ハブ10を示す。
図1に示すように、内装変速用ハブ10は、リヤフォーク端部14に固定されたハブ軸12と、ハブ軸12の一端の外周側に回転自在に取り付けられる駆動部材16と、スレーブ部材18と、遊星歯車機構22と、駆動部材16に結合されたスプロケット24とを備えている。スレーブ部材18は、ハブ軸12と後輪(図示せず)に連結された駆動部材16の外周側に配置されており、内部空間20を構成している。遊星歯車機構22は内部空間20内に配置されている。なお、スレーブ部材18はハブシェル19を含む。スレーブ部材18の右端部は、駆動部材16上に設けられた軸受25によって回転自在に支持され、スレーブ部材18の左端部は、ハブ軸12に固定される円錐部材30aの上に設けられた軸受26によって回転自在に支持される。また、駆動部材16は、ハブ軸12に取り付けられる円錐部材30b上に設けられた軸受27により回転自在に支持される。
【0026】
前述のように、ハブ軸12は自転車フレーム本体(図示せず)のリヤフォーク端部14に取り付けられる。遊星歯車機構22(後述する)のサンギア32は、ハブ軸12上に設けられ、好ましくはハブ軸12と一体化して形成される。ハブ円錐部材30a及び30bは、それぞれ軸受26及び27のためのアーム状のハブ円錐シート26a及び27aを有しており、リヤフォーク端部14より内方においてハブ軸12にネジで固定されている。軸受25は、ボールレース表面25a及び25b、及びボールレース表面25aと25bの間に挟まれる複数のボール25cを有している。軸受26は、ハブ円錐表面26a、ボールレース表面26b、及びボールレース表面26bとハブ円錐表面26aの間に挟まれた複数のボール26cを有している。軸受27は、ハブ円錐表面27a、ボールレース表面27b、及びボールレース表面27bとハブ円錐表面27aの間に挟まれる複数のボール27cを有している。
【0027】
駆動部材16は、スプロケット24の回転を伝達するための部材である。図1に示すように、駆動部材16は、スプロケット24が回転不能に固着される第1部分16a、及び一方向クラッチ(好ましくはクラッチ爪36)が固着される第2部分16bを備える。クラッチ爪36は、後述するクラッチ機構64の一部である。クラッチ爪36は、遊星歯車機構22(後述する)のリングギア40右側にある歯38と係合するように構成されている。駆動部材16の第1部分16aの右端部は、軸受27によって回転自在に支持されている。
【0028】
シール42は、埃、水分等の異物がスレーブ部材内部20に入り込まないように駆動部材16、円錐30b及びスプロケット24の回りの外側領域を取り囲むように設けられている。
スレーブ部材18は、鋼またはその他の硬い材料からなる円筒形部材であり、好ましくはより大きな直径の端部18a及びより小さな直径の端部18bを有する段のある形状を有する。駆動部材16は、好ましくはより大きな直径の端部18aに収容され、遊星歯車機構22は、より大きな直径の端部18aからより小さな直径の端部18bに延びて設けられている。なお、スレーブ部材18は、長さ方向の全体において一定の直径を有するように構成してもよい。後輪(図示せず)のスポーク(図示せず)を固定するためのハブフランジ44aおよび44bは、機構ハウジング46の外周面上に形成される。
【0029】
遊星歯車機構22は、ハブ軸12に形成されるサンギア32、リングギア40、ハブ軸12に回転自在に取り付けられるキャリア48、及びキャリア48上に回転自在に支持される少なくとも1つの遊星歯車50を備えている。好ましくは、遊星歯車機構22は、サンギア32の回りに円周方向に配設される3つの遊星歯車50を含む。キャリア48は、好ましくはそれを通過するハブ軸12付のカラーフランジとして成形される。遊星歯車50を回転自在に支持するためのギア軸52は、キャリア48に取り付けられる。遊星歯車50は、リングギア40及びサンギア32左側にある内歯54と噛み合う。キャリア48は、スレーブ部材18の内周面に位置するラチェット歯58と選択的に噛み合う一方向クラッチ(好ましくはクラッチ爪56)を含む。クラッチ爪56は、後述するクラッチ機構68の一部である。
【0030】
図6(a)及び(b)に示すように、自動シフト制御機構59はスレーブ部材18の半径方向内方に設けられている。自動シフト制御機構59は、好ましくは一方向クラッチ(好ましくはクラッチ爪60)、スレーブ部材18の内周面に設けられた当接部材62(第1ラチェット歯)、及びクラッチ制御部材またはクラッチケージ72を含む。図1に示すばね部材70も、クラッチ爪60を付勢するために設けられている。クラッチ爪60は、図6(a)に示す係合状態と、図7(a)に示す係合解除状態とを交互に取り得る。なお、ここで、「係合状態」とは、クラッチ爪60が第1ラチェット歯62を係合する位置にあることを意味するが、それは、図6(a)から明らかなように、必ずしもクラッチ爪60が第1ラチェット歯62に係合していることを意味しない。クラッチ爪60は、係合状態の側に付勢されている。自動シフト制御機構59の要素の動作については、以下に詳述する。
【0031】
好ましい実施形態では、クラッチ爪60はリングギア40に配設される。好ましくは、クラッチ爪60は、リングギア40の軸40aに旋回自在に設けられており、スレーブ部材18の内周面に設けられた当接部材62と選択的に噛み合いが可能である。好ましくは、当接部材62は第1ラチェット歯62である。
【0032】
図1及び図2に示すように、内装変速用ハブ10はクラッチ機構64および68を有している。クラッチ機構64は、リングギア40の内周面に形成されたラチェット歯38と、クラッチ爪36と、クラッチ爪36を付勢するためのばね部材70とを有している。クラッチ爪36は、駆動部材16の第2部分16bの外周面に支持されており、ラチェット歯38と噛み合う係合状態と、ラチェット歯38から離れた係合解除状態とを取り得る。そして、クラッチ爪36は係合状態側に付勢されている。
【0033】
クラッチ機構68は、スレーブ部材18の内周面に形成されたラチェット歯58と、クラッチ爪56と、クラッチ爪56を付勢するためのばね部材70とを有している。クラッチ爪56は、キャリア48の外周面に設けられ、ラチェット歯58と噛み合う係合状態と、ラチェット歯58から離れた係合解除状態とを取り得る。このクラッチ機構68では、クラッチ爪56は、通常、係合状態側に持ち上げられ、キャリア48は、駆動方向に回転するときに回転がスレーブ部材18に伝達される。また、スレーブ部材18が、後述されるようにクラッチ爪60によって動力が伝達される結果として、スレーブ部材18がキャリア48の回転より高速で駆動方向に回転するときには、回転は伝達されない。
【0034】
図1、図2及び図6〜8に示すように、クラッチケージ72はリングギア40の一部外周側に設けられている。クラッチケージ72は、間にギアップ72bを有する環状に形成されている。一端部72aは、半径方向外方に屈曲され、その中に形成される切欠74を有する。図8(a)に示されるように、クラッチ爪60は、切欠74に係合可能である。なお、クラッチケージ72は、リングギア40とは無関係に回転可能である。
【0035】
図1、図2、図6(a)及び(b)に示されるように、この第1実施形態の内装変速用ハブは、2速自動シフト機構である。図1は、第1ラチェット歯62から係合解除されたクラッチ爪60を示す。この状態では、内装変速用ハブ10はローギア比である。図2は、第1ラチェット歯62にクラッチ爪60が係合した状態を示している。この状態では、内装変速用ハブ10はハイギア比である。
【0036】
図6(a)に示すように、スレーブ部材18の内周面は、第1ラチェット歯62に隣接する第2ラチェット歯76を有している。前述したように、第1ラチェット歯62はクラッチ爪60に円周方向で係合する。第2ラチェット歯76はクラッチケージ72の端部72aに円周方向で係合する。そして、自転車が停止すると、常に、第2ラチェット歯76がクラッチケージ72の端部72aに係合する間、スレーブ部材18が自由に回転し、これによりクラッチケージ72が時計回りで回転し、その結果、クラッチケージ72は図6(a)に示すように位置する(第1開始位置)。ここでは、クラッチ爪60が第2ラチェット歯76に係止している。
【0037】
ライダーがペダルをこぎ始めると、この回転はスプロケット24を介して駆動部材16に伝達される。この時点では、内装変速用ハブ10はローギア比である。ここでは、クラッチ爪36はリングギア40の歯38に係合しているため、駆動部材16はリングギア40に動力を伝達する。リングギア40は、遊星歯車50すなわちキャリア48に回転を伝達する。キャリア48の回転は、クラッチ爪56を介して、スレーブ部材18を回転させる。図6(a)に示す状態では、クラッチ爪60は第1ラチェット歯62と係合していない。したがって、リングギア40はスレーブ部材18に連結されない。
【0038】
このローギア比に設定された状態では、駆動部材16及びリングギア40は、スレーブ部材18より高速で回転している。したがって、ライダーがクランク(すなわち駆動部材16及びリングギア40)を所定回数ほど駆動方向に回転すると、スレーブ部材は、クラッチ爪60が第1ラチェット歯62と係合するまで、リングギア40、クラッチケージ72、及びクラッチ爪60に対して反時計回り(図6(a)の矢印D方向)に移動する。スレーブ部材18は、実際には反時計回りには移動していないが、リングギア40はスレーブ部材18より高速に時計回りで回転するため、スレーブ部材18は相対的に反時計回りにリングギア40に対して回転することになる。
【0039】
いったんクラッチ爪60が第1ラチェット歯62と係合すると、リングギア40は回転によりスレーブ部材18に動力を供給し、それにより自動的にハイギア比(シフトアップ位置)にシフトされる。したがって、スレーブ部材18はキャリア48より高速で回転することとなり、クラッチ爪56は、スレーブ部材18の一部であるラチェット歯58に対する係合が解除され、したがってリングギア40の速度で回転する。
【0040】
適切なギア比を設定するために、遊星歯車機構22の各構成要素の歯数が適切に設定されている。例えば、典型的なローギア比として、1:0.73が選択される。すなわち、駆動部材16及びリングギア40の1回転ごとに、スレーブ部材18は0.73回転する。サンギア32の歯数を16個とし、リングギア40左側の歯54の歯数を44個とし、遊星歯車50の歯数を13個とし、スレーブ部材18の歯58の歯数を16個とすれば、前述のようなローギア比を提供することができる。
【0041】
自転車が第1開始位置からスタートすると、このときのギア比は1:0.73である。したがって、リングギア40及び駆動部材16は駆動方向に回転するが、スレーブ部材18はリングギア40より相対的に低速で回転する。この例では、図6(b)に示されるように、スレーブ部材18が第1ラチェット歯62に係合するまで、開始位置(図6(a))からリングギア40に対して移動しなければならない距離を、約335°(より詳細には335°18’23”)となるように設定する。リングギア40が1回転すると、スレーブ部材18は0.73回転するので、リングギア40を基準にした場合、反時計回りにはスレーブ部材18は0.2666回転することになる。すなわち、0.2666×360°=96°である。言い換えると、スレーブ部材18は、リングギア40の1回転ごとに、リングギア40より96°少なく回転する。335°/96°=3.49である。したがって、この例では、第1開始位置から、リングギアは、第1ラチェット歯62が、クラッチ爪60が第1ラチェット歯62に係合するために必要な335°、リングギアに対して回転する前に3.49回転しなければならない。典型的な自転車では、フロントチェーンホイールとリヤスプロケット24の間のギア比は約2:1である。したがって、3.49/2=1.75となり、フロントチェーンホイールの1.75回転は、リヤスプロケット24の3.49回転を提供する。言い換えると、いったんライダーがペダルをこぎ始めると、内装変速用ハブ10は、クランクの1.75回転の後にローギアからハイギアにシフトする。
前記の数値は、単に例示であり、用途に応じて種々のギア比及びギアサイズを選択可能である。
【0042】
自転車が停止すると、スレーブ部材18が自由な回転をした後であっても、クラッチ爪60は、必ずしも図6(a)に示すようには位置しないが、代わりに、図7(a)に示すように、クラッチ爪60がクラッチケージ72から半径方向内向きの位置(第2開始位置)に位置する場合がある。この状況では、駆動部材16及びリングギア40は、3.49回転した後、スレーブ部材が図7(b)に示す位置に達する。しかしながら、この位置では、クラッチ爪60は、クラッチケージ72(図8(b)参照)から半径方向内方に依然として配置される。クラッチケージ72及びリングギア40は同じ回転速度で回転し続けると、クラッチ爪60は第1ラチェット歯62と係合せず、ハイギアにシフトされない。したがって、スレーブ部材18が図7(b)に示す位置に達した後、クラッチケージの屈曲端部72aは、第2ラチェット歯(図7(b)参照)を捕まえ、係合する。これにより、クラッチケージ72は、スレーブ部材18と同時に回転する。したがって、リングギア40と同じ回転速度で回転していたクラッチケージ72は、スレーブ部材18と同じ回転速度で回転し始めることになる。ここでは、リングギア40の1回転あたり、クラッチケージ72は0.73回転となる。
【0043】
スレーブ部材18がクラッチケージ72と共に回転した結果、クラッチ爪60がクラッチケージ72の隙間72bに達する。ここで、クラッチ爪60は、係合位置に向かって付勢されているため、隙間72bの中に進入し、それによってスレーブ部材18の内側表面に接触する。それから、クラッチ爪は、切欠74内に受け入れられ、第1ラチェット歯62(図7(c)参照)に係合するまでスレーブ部材18の内側表面に沿ってスライドし、これによりハイギアへのシフトを生じさせる。
【0044】
図7(c)に示すように、前述のように、クラッチケージ72及びスレーブ部材18は、クラッチ爪60が第1ラチェット歯62に係合し、シフトが発生する前に、リングギア40に対して355°移動しなければならない。このことから、ライダーがローギアからハイギアにシフトするのにクランクをどの程度回転させなければならないかを計算することができる。すなわち、(第2開始位置から図7(b)に示す位置に移動するための335°)+(図7(b)に示す位置からシフトアップ位置へ移動するための355°)=690°である。したがって、シフトするには、リングギア40に対してスレーブ部材18を690°回転させなければならない(その回転355°はクラッチケージ72による)。そして、(690°/96°)=7.2回転が、リングギア40、駆動部材16及びスプロケット24の回転である。したがって、自動シフト制御機構59により、第2開始位置からスタートしてローギアからハイギアにシフトさせるには、クランクの3.6回転を要する。
【0045】
内装変速用ハブ10において、駆動部材16、遊星歯車機構22、自動シフト制御機構59及びスレーブ部材18の動力伝達経路は以下の通りである。
<シフトダウンされた動力伝達経路(ローギア伝達経路)>
スプロケット24、駆動部材16、クラッチ機構64、リングギア40、遊星歯車50、キャリア48、クラッチ機構68及びスレーブ部材18から構成される。
<直結状態の動力伝達経路(ハイギア伝達経路)>
スプロケット24、駆動部材16、クラッチ機構64、リングギア40、一方向クラッチ60、及びスレーブ部材18から構成される。
【0046】
[第2実施形態]
図3及び図4に、本発明の第2実施形態による自転車用内装変速用ハブ100を示す。
この実施形態は、第1実施形態と同様に動作するが、ローギア伝達経路、ミドルギア伝達経路、及びハイギア伝達経路を含む。ハブ100は、キー102及びクラッチ本体104を有しており、これは、クラッチ操作部材106により、軸12に沿った方向で、第1位置(図3)、中間位置(図4)、及び第2位置(図5)に設定可能である。クラッチ本体104は、軸Aに沿って移動可能で、かつハブ軸12の回りに回転可能である。クラッチ本体104には外側スプライン108が設けられており、この外側スプライン108は駆動部材の内周面に形成される内側スプライン110と噛み合うようになっている。これにより、クラッチ本体104は、駆動部材16と一体となって回転し、駆動部材16に対して軸Aの方向にスライド可能である。
【0047】
少なくとも1つ(好ましくは複数)の係合部112が、クラッチ本体104の左端部から外方(図3において左方)に突出して形成されている。係合部112は、クラッチ本体104が第1位置にあるときにクラッチ爪60と係合し、クラッチ本体104が第2位置にあるときにキャリア48内に形成された凹部116と係合する。クラッチ本体104はキーストップ114を有しており、このキーストップ114はクラッチ本体104が第1位置、中間位置及び第2位置にあるときにキー102が当接するようになっている。また、一対のばね118及び120はキー102を反対方向に付勢している。
【0048】
クラッチ操作部材106は軸12の開口部内を延びて設けられたプッシュロッドであり、このクラッチ操作部材106がライダーによって押されるか、あるいは引かれることにより、キー102及びクラッチ本体104が操作される。この押したりあるいは引いたりする操作の際には、ばね120,118の付勢力に抗して操作を行うことになり、これによりキーが操作される。
【0049】
クラッチ本体104が第1位置に配置されると、係合部112はクラッチ爪60のテーパ凹部60a(図6(a)参照)に係合し、これによりクラッチ爪60は係合解除位置に旋回し、クラッチ爪60が第1ラチェット歯62と非接触となる。この状態では、クラッチ爪60は第1ラチェット歯62と係合しない。したがって、自動シフト制御機構59はシフトアップ位置にはなく、ハブ100はローギア比(前記例では1:0.73)に維持される。
【0050】
クラッチ本体104が、図4に示すように、中間位置に配置されると、係合部112はどれとも接触せず、したがってトランスミッション100は、第1実施形態と同様に動作する。
クラッチ本体104が、図5に示すように、第2位置に配置されるとき、係合部112はキャリア48の凹部116に接触し、駆動部材16の前方回転動力はキャリア48に伝達される。したがって、トランスミッション100が開始位置(図6(a))にあるとき、クラッチ爪60が第1ラチェット歯62と係合しておらず、クラッチ機構68を介してキャリア48がスレーブ部材18と噛み合い、これにより駆動部材とスレーブ部材18とは1:1の同じ回転数で回転する(ミドルギア比)。
【0051】
第2位置では、駆動部材16が(クラッチ本体104を介して)キャリア48を駆動する一方で、キャリア48はその結果としてリングギア40を回転させ、クラッチ爪60を回転させる。前述したように、自動シフト制御機構59が係合解除状態(図6(a))にあるとき、クラッチ爪60は、スレーブ部材18を回転させていない。しかしながら、自動シフト機構59がシフトアップ位置(図6(b))に達し、クラッチ爪60が第1ラチェット歯62に係合すると、スレーブ部材18は、1:1より高いギア比でリングギア40と同期して回転する。この状態では、スプロケット24及びチェーンを介して駆動部材16に伝達された前方回転動力は、前述したように、クラッチ本体104を介してキャリア48に伝達される。クラッチ爪60が第1ラチェット歯62と係合されるので、キャリア48に伝達された前方回転動力は、リングギア40に伝達される前に遊星歯車50及びサンギア32の作用により増速されてから、クラッチ爪60を通してスレーブ部材18に伝達される。前述の例では、ハイギア比は1:1.36である。この場合は、リングギア40及びスレーブ部材18は、駆動部材16及びキャリア48より高速で回転するため、クラッチ爪36及び56は、それぞれ歯38及び58から係合が解除されてオーバランすることになる。
【0052】
ハブ100は、以下のギア比(括弧内の比は、前記の例の数値を採用したときの値である)を提供する。
Figure 0003604136
【0053】
クラッチ本体104が第1位置にあるとき、内装変速用ハブ100は、駆動部材16、遊星歯車機構22、クラッチ本体104及びスレーブ部材18の存在のために、唯一の動力伝達経路を有する。この1つの伝達経路は、以下のとおりである。
スプロケット24、駆動部材16、クラッチ機構64、リングギア40、遊星歯車50、キャリア40、クラッチ機構68及びスレーブ部材18(1:0.73)から構成されるローギア動力伝達経路(ローギア)
【0054】
クラッチ本体104が中間位置にあるとき、内装変速用ハブ100は、駆動部材16、自動シフト制御機構59、遊星歯車機構22、クラッチ本体104及びスレーブ部材18の存在のために以下の動力伝達経路を有する。
スプロケット24、駆動部材16、クラッチ機構64、リングギア40、遊星歯車50、キャリア48、クラッチ機構68及びスレーブ部材18から構成されるローギア動力伝達経路(ローギア)(1:0.73)、及び
スプロケット24、駆動部材16、クラッチ機構64、リングギア40、自動シフト制御機構59、及びスレーブ部材18から構成されるミドルギア伝達経路(1:1)
【0055】
クラッチ本体104が第2位置にあるとき、内装変速用ハブ100は、駆動部材16、自動シフト制御機構59、遊星歯車機構22、クラッチ本体104、及びスレーブ部材18の存在のために、以下の動力伝達経路を有する。
スプロケット24、駆動部材16、クラッチ本体104、キャリア48、クラッチ機構68、及びスレーブ部材18から構成されるミドルギア伝達経路(1:1)、及び
スプロケット24、駆動部材16、クラッチ本体104、キャリア48、遊星歯車50、リングギア40、自動シフト制御手段59、クラッチ機構68、及びスレーブ部材18から構成されるハイギア伝達経路。
【0056】
[第3実施形態]
図9及び図10に、本発明の第3実施形態による自転車用の内装変速用ハブ150を示す。この実施形態では、第1実施形態のリングギア40及び駆動部材16が一体で形成されている。すなわち、駆動部材16は、その内面に歯54が形成されており、これにより駆動部材16はリングギアとして機能する。リングギア及び駆動部材が互いに一体化されているため、クラッチ機構64は省略される。遊星歯車機構22は、図においてスレーブ部材18の右側に隣接して配置されるため、内装変速用ハブ150内の構成部品は少なくなる。第3実施形態の構成部品(トランスミッション150)の大部分は、第1実施形態(トランスミッション10)の構成部品と同じである。したがって、同様の構成部品は同じ符号が付されている。また、図6(a)〜図7(b)の構成についても、第1実施形態及び第2実施形態と同様に第3実施形態にも適用される。
【0057】
リングギア40の内周側でハブ軸12の回りに、スレーブ部材18の第1部分152が回転自在に取り付けられている。第1部分152は、軸受154及び156によってハブ軸12に回転自在に取り付けられる。軸受154は、ハブ円錐表面26a、ボールレース表面154a、及びハブ円錐表面26aとボールレース表面154aの間に挟まれる複数のボール154bを備える。軸受156は、ボールレース表面156a及び156b、及びボールレース表面156a及び156bの間に挟まれる複数のボール156cを備える。第1部分152はさらに、ボールレース表面158a及び158b、及びボールレース表面158a及び158bの間に挟まれる複数のボール158cを備える軸受158によって駆動部材16と回転自在に連結されている。
【0058】
自動シフト制御機構59は、図9及び図10に示すように、第1部分152とリングギア40の間に配設される。第1ラチェット歯及び第2ラチェット歯62,76は、駆動部材16(リングギア40)の内面に配設される。一方向クラッチ爪60は、スレーブ18の第1部分152に取り付けられる。クラッチケージ72は、第1部分152の一部外周に、第1部分152とともに回転可能に配置されている。クラッチ機構68は、キャリア48と第1部分152の間に配設される。第1部分152は、スレーブ部材18の一部に直接的に連結される。したがって、スレーブ部材18は、つねに第1部分152と同期して回転する。
【0059】
内装変速用ハブ150は、以下の動力伝達経路を有する。
スプロケット24、駆動部材16(リングギア40)、遊星歯車50、キャリア48、クラッチ機構68及びスレーブ部材18(第1部分152)から構成されるシフトダウンされた動力伝達経路(ローギア)、及び
スプロケット24、駆動部材16(リングギア40)、自動シフト制御機構59、及びスレーブ部材18(第1部分152)から構成される直接結合動力伝達経路(ハイギア)。
【発明の効果】
以上のような本発明では、停車状態からペダルをこぎ始める際にはローギア比で、その後自動的にシフトアップされるように構成した装置において、簡単な構成で、確実にかつ円滑にシフトすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態において、係合解除位置にあるクラッチ爪を示す内装変速用ハブの部分断面側面図。
【図2】係合位置にあるクラッチ爪を示す図1の内装変速用ハブの部分断面側面図。
【図3】本発明の第2実施形態において、第1位置にあるクラッチ本体を示す内装変速用ハブの部分断面側面図。
【図4】中間位置にあるクラッチ本体を示す図3の内装変速用ハブの部分断面側面図。
【図5】第2位置にあるクラッチ本体を示す図3の内装変速用ハブの部分断面側面図。
【図6】第1開始位置にある自動シフト制御機構の側面図、及びシフトアップ位置にある自動シフト制御機構の側面図。
【図7】第2位置にある自動シフト制御機構の側面図。
【図8】クラッチケージと係合されるクラッチ爪及びクラッチケージから係合解除されたクラッチ爪の部分透視図。
【図9】本発明の第3実施形態において係合解除された位置にあるクラッチ爪を示す内装変速用ハブの部分断面側面図。
【図10】係合位置にあるクラッチ爪を示す図9の内装変速用ハブの部分断面側面図。
【符号の説明】
10 内装変速用ハブ
12 ハブ軸
16 駆動部材
18 スレーブ部材
19 ハブシェル
22 遊星歯車機構
32 サンギア
36 クラッチ爪(一方向クラッチ)
38 内歯
40 リングギア
48 キャリア
50 遊星歯車
54 内歯
59 自動シフト制御機構
60 クラッチ爪(一方向クラッチ)
62 当接部材(第1当接部、第1ラチェット歯)
64,68 クラッチ機構
72 クラッチ制御部材(クラッチケージ)
72a 一端部
74 切欠
76 第2ラチェット歯(第2当接部)
102 キー
104 クラッチ本体
106 クラッチ操作部材
152 第1部分

Claims (43)

  1. ハブ軸 (12) と、
    前記ハブ軸 (12) の外周に前記ハブ軸 (12) に対して回転自在に設けられたスレーブ部材(18)と、
    前記ハブ軸 (12) の外周に前記ハブ軸 (12) に対して回転自在に支持された駆動部材(16)と、
    前記駆動部材(16)と前記スレーブ部材(18)の間に配設された遊星歯車機構(22)を含み、前記駆動部材 (16) からの回転を第1ギア比で変速して前記スレーブ部材 (18) に伝達する第1ギア伝達経路及び前記駆動部材 (16) からの回転を前記第1ギア比よりも大きな変速比の第2ギア比で変速して前記スレーブ部材 (18) に伝達する第2ギア伝達経路を有する動力伝達部と、
    自転車の停止状態から前記駆動部材が駆動方向に所定の回転角度分だけ回転させられたときに、前記動力伝達部において第1ギア比から第2ギア比に自動的にシフトアップされるように制御する自動シフト制御機構(59)と、
    を備えた自転車用内装変速装置。
  2. 前記自動シフト制御機構(59)は、
    前記遊星歯車機構(22)の回転を制御するための第1一方向クラッチ(60)と、
    前記第1一方向クラッチ(60)と係合あるいは係合解除される第1当接部材(62)と、
    前記第1一方向クラッチと第1当接部材との係合/係合解除を制御するクラッチ制御部材(72)と
    を備える、請求項1に記載の自転車用内装変速装置。
  3. 前記第1当接部材(62)は前記スレーブ部材(18)の内周面に配設されている、請求項2に記載の自転車用内装変速装置。
  4. 前記自動シフト制御機構(59)は、前記クラッチ制御部材(72)に係合あるいは係合解除される第2当接部材(76)をさらに備える、請求項2に記載の自転車用内装変速装置。
  5. 前記第1当接部材(62)は前記第2当接部材(76)と千鳥状に配置されている、請求項4に記載の自転車用内装変速装置。
  6. 前記自動シフト制御機構(59)は、唯一の第1当接部材(62)を備える、請求項2に記載の自転車用内装変速装置。
  7. 前記自動シフト制御機構(59)は唯一の第2当接部材(76)を備える、請求項4に記載の自転車用内装変速装置。
  8. 前記第1当接部材(62)は前記第2当接部材(76)に隣接している、請求項5に記載の自転車用内装変速装置。
  9. 前記クラッチ制御部材(72)は前記第2当接部材(76)と一列に配置されている、請求項4に記載の自転車用内装変速装置。
  10. 前記第1一方向クラッチは第1爪(60)を備える、請求項2に記載の自転車用内装変速装置。
  11. 前記クラッチ制御部材はクラッチケージ(72)を備える、請求項2に記載の自転車用内装変速装置。
  12. 前記クラッチケージは爪ケージ(72)を備える、請求項11に記載の自転車用内装変速装置。
  13. 前記クラッチ制御部材(72)は前記遊星歯車機構(22)に対して回転自在である、請求項2に記載の自転車用内装変速装置。
  14. 前記クラッチ制御部材(72)はスレーブ部材(18)と共に回転自在である、請求項2に記載の自転車用内装変速装置。
  15. 遊星歯車機構(22)は、サンギア(32)と、前記サンギア(32)に噛み合う複数の遊星歯車(50)と、前記複数の遊星歯車(50)が噛み合うリングギア(40)と、前記複数の遊星歯車(50)を支持するキャリア(48)とを備える、請求項1に記載の自転車用内装変速装置。
  16. 前記クラッチ制御部材(72)は前記リングギア(40)に対して回転自在である、請求項15に記載の自転車用内装変速装置。
  17. 前記クラッチ制御部材(72)は半径方向外方に屈曲された端部(72a)を有する、請求項2に記載の自転車用内装変速装置。
  18. 前記第1一方向クラッチ(60)の先端部は駆動方向に対して逆方向に回転する、請求項2に記載の自転車用内装変速装置。
  19. 前記第1一方向クラッチ(60)は前記リングギア(40)上に配設される、請求項15に記載の自転車用内装変速装置。
  20. 前記遊星キャリア(48)に配設された第2一方向クラッチ(56)をさらに備える、請求項19に記載の自転車用内装変速装置。
  21. ハブ軸(12)の回りに回転自在にかつ軸方向に移動自在なクラッチ本体(104) さらに備えた請求項1に記載の自転車用内装変速装置。
  22. 前記クラッチ本体(104)はキー部材(102)を含み、
    前記クラッチ本体(104)及び前記キー部材(102)はプッシュロッド(106)によって外部から操作可能である、請求項21に記載の自転車用内装変速装置。
  23. 前記自動シフト制御機構(59)は、前記クラッチ本体(104)が第1位置に配置されると、駆動方向に回転する前記駆動部材の回転角度に応じて作動する、請求項21に記載の自転車用内装変速装置。
  24. 前記遊星歯車機構(22)は前記スレーブ部材(18)の半径方向内方に配設されている、請求項1に記載の自転車用内装変速装置。
  25. 前記遊星歯車機構(22)は前記駆動部材(16)の半径方向内方に配設されている、請求項1に記載の自転車用内装変速装置。
  26. 前記遊星歯車機構(22)は前記スレーブ部材(18)に隣接して側方に配設されている、請求項1に記載の自転車用内装変速装置。
  27. 前記リングギア(40)は前記駆動部材(16)と一体化して形成されている、請求項15に記載の自転車用内装変速装置。
  28. 前記駆動方向での前記駆動部材の回転角度が360°未満である、請求項1に記載の自転車用内装変速装置。
  29. 前記駆動方向での前記駆動部材の回転角度が720°未満である、請求項1に記載の自転車用内装変速装置。
  30. 前記自動シフト制御機構(59)は開始位置とシフトアップ位置とを取ることが可能であり、
    前記開始位置での前記駆動部材(16)と前記スレーブ部材(18)の間のギア比が約1:0.73であり、前記シフトアップ位置での前記駆動部材と前記スレーブ部材の間のギア比が約1:1である、請求項1に記載の自転車用内装変速装置。
  31. 前記クラッチ本体(104)は、少なくとも第1位置、中間位置、及び第2位置に配置可能であり、
    前記クラッチ本体が前記第1位置にあるときにはギア比はローギア比に固定され、前記中間位置では自動的に前記ローギア比からミドルギア比に変更され、前記第2位置では自動的に前記ミドルギア比からハイギア比に変更される、
    請求項21に記載の自転車用内装変速装置。
  32. 前記スレーブ部材(18)はハブシェルを備えている、請求項1に記載の自転車用内装変速装置。
  33. 前記自動シフト制御機構(59)は、前記リングギア(54)と前記スレーブ部材(18)の間の回転角度差により、駆動方向に回転する前記駆動部材(16)の回転角度に応じて作動する、請求項15に記載の自転車用内装変速装置。
  34. 半径方向外方に屈曲された前記クラッチ制御部材(72)の前記端部(72a)には、前記第1一方向クラッチ(60)を受け入れる切欠(74)が形成されている、請求項17に記載の自転車用内装変速装置。
  35. 前記駆動部材(16)に設けられた第3一方向クラッチ(64)をさらに備えている、請求項20に記載の自転車用内装変速装置。
  36. 前記駆動部材(16)及び前記スレーブ部材(18)は、前記第1一方向クラッチ(60)が前記第1当接部材(62)に係合するときにほぼ同じ速度で回転し、前記スレーブ部材は、前記第1一方向クラッチが前記第1当接部材と係合しないときに前記駆動部材とは異なる速度で回転する、請求項2に記載の自転車用内装変速装置。
  37. 前記駆動部材(16)及び前記スレーブ部材(18)は、前記第1一方向クラッチ(60)が前記第1当接部材(62)と係合するときに一体回転するように連結され、前記駆動部材及び前記スレーブ部材は、前記第1一方向クラッチが前記第1当接部材と係合しないときに互いに相対回転する、請求項2に記載の自転車用内装変速装置。
  38. 半径方向外方に屈曲された前記クラッチ制御部材(72)の前記端部(72a)は、前記第2当接部材(76)に係合するように設けられている、請求項17に記載の自転車用内装変速装置。
  39. 前記第1当接部材(62)は前記リングギア(40)の内周面に配設される、請求項27に記載の自転車用内装変速装置。
  40. サンギア(32)が一体に形成されたハブ軸(12)と、
    前記ハブ軸(12)に回転自在に支持されるとともに、第1クラッチ爪(36)が係合位置と係合解除位置とで回動自在に設けられた駆動部材(16)と、
    前記ハブ軸(12)に回転自在に支持されるとともに、前記駆動部材(16)と独立して回転可能であり、内周面に歯(58)を有するスレーブ部材(18)と、
    前記駆動部材 (16) と前記スレーブ部材 (18) との間に配設された遊星歯車機構 (22) を含み、前記駆動部材 (16) からの回転を第1ギア比で変速して前記スレーブ部材 (18) に伝達する第1ギア伝達経路及び前記駆動部材 (16) からの回転を前記第1ギア比よりも大きな変速比の第2ギア比で変速して前記スレーブ部材 (18) に伝達する第2ギア伝達経路を有する動力伝達部と、
    自転車の停止状態から前記駆動部材が駆動方向に所定の回転角度分だけ回転させられたときに、前記動力伝達部において第1ギア比から第2ギア比に自動的にシフトアップされるように制御する自動シフト制御機構(59)とを備え、
    前記遊星歯車機構(22)は、
    第1及び第2の内歯(38)(54)を有するリングギア(40)と、
    前記サンギア(32)と前記リングギア(40)の前記第2の内歯(54)の間に配設された遊星歯車(50)と、
    前記ハブ軸(12)に回転自在に支持されるとともに前記遊星歯車(50)を支持し、前記スレーブ部材(18)の内周面の前記歯(58)と係合するように旋回自在に支持された第2クラッチ爪(56)を有するキャリア(48)とを有し、
    前記自動シフト制御機構(59)は、
    前記リングギア(40)の上に支持された第3クラッチ爪(60)と、
    半径方向外方に屈曲され切欠(74)を含む端部(72a)を有するクラッチ制御部材(72)と、
    前記スレーブ部材(18)の内周面に配設される第1当接部材(62)とを有する、
    自転車用内装変速装置。
  41. ハブ軸(12)と、
    前記ハブ軸(12)に回転自在に支持されたスレーブ部材(18)と、
    前記ハブ軸(12)に回転自在に支持され、動力をリングギア(40)に伝達するための駆動部材(16)と、
    クラッチ制御部材(72)と、
    キャリア(48)を含む遊星歯車機構(22)と
    記リングギア(40)から前記キャリア(48)を介して前記スレーブ部材(18)に動力を伝達するように構成されたローギア伝達経路と、
    前記リングギア(40)から前記スレーブ部材(18)に直接的に動力を伝達するように構成されたハイギア伝達経路と、
    自転車の停止状態から前記駆動部材 (16) が駆動方向に所定の回転角度分だけ回転させられたときに、前記ローギア伝達経路から前記ハイギア伝達経路に自動的に切り換える自動シフト制御機構(59)と、
    を備えた自転車用内装変速装置。
  42. 駆動部材(16)と、
    第1部分(152)を有するスレーブ部材(18)と、
    前記駆動部材(16)と前記スレーブ部材(18)の前記第1部分(152)との間に配設される遊星歯車機構(22)を含み、前記駆動部材 (16) からの回転を第1ギア比で変速して前記スレーブ部材 (18) に伝達する第1ギア伝達経路及び前記駆動部材 (16) からの回転を前記第1ギア比よりも大きな変速比の第2ギア比で変速して前記スレーブ部材 (18) に伝達する第2ギア伝達経路を有する動力伝達部と、
    自転車の停止状態から前記駆動部材 (16) が駆動方向に所定の回転角度分だけ回転させられたときに、前記動力伝達部において第1ギア比から第2ギア比に自動的にシフトアップされるように制御する自動シフト制御機構(59)とを備え、
    前記自動シフト制御機構 (59) は、第1一方向クラッチ(60)、クラッチ制御部材(72)及び第1当接部材(62)を有し、前記クラッチ制御部材(72)が前記スレーブ部材(18)の前記第1部分(152)と独立して回転可能でかつ前記第1部分(152)を部分的に取り囲んでいる、
    自転車用内装変速装置。
  43. ハブ軸(12)と、
    前記ハブ軸(12)に回転自在に支持されたスレーブ部材(18)と、
    前記ハブ軸(12)に回転自在に支持された駆動部材(16)と、
    前記駆動部材(16)と前記スレーブ部材(18)との間に配設された遊星歯車機構(22)を含み、前記駆動部材 (16) からの回転をローギア比で変速して前記スレーブ部材 (18) に伝達するローギア伝達路と、前記駆動部材 (16) から回転を前記ローギア比よりも大きな変速比のミドルギア比で変速して前記スレーブ部材 (18) に伝達するミドルギア伝達経路と、前記駆動部材 (16) から回転を前記ミドルギア比よりも大きな変速比のハイギア比で変速して前記スレーブ部材 (18) に伝達するハイギア伝達経路とを有する動力伝達部と、
    前記ハブ軸に沿った方向で移動可能であり、少なくとも第1位置、中間位置及び第2位置を取り得るクラッチ本体(104)と、
    自転車の停止状態から前記駆動部材 (16) が駆動方向に所定の回転角度分だけ回転させられたときに、前記動力伝達部において所定のギア比から前記所定のギア比よりも大きな変速比のギア比に自動的にシフトアップされるように制御可能な自動シフト制御機構(59)とを備え、
    前記自動シフト制御機構(59)は、
    前記クラッチ本体(104)が前記第1位置にあるときには作動せず、
    前記クラッチ本体(104)が前記中間位置にあるときに、前記動力伝達部をローギア比とミドルギア比の間でシフト制御し、
    前記クラッチ本体(104)が第2位置にあるときに、前記動力伝達部をミドルギア比とハイギア比の間でシフト制御する、
    自転車用内装変速装置。
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