JP3142246B2 - 自転車用内装変速ハブ - Google Patents

自転車用内装変速ハブ

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JP3142246B2
JP3142246B2 JP09117995A JP11799597A JP3142246B2 JP 3142246 B2 JP3142246 B2 JP 3142246B2 JP 09117995 A JP09117995 A JP 09117995A JP 11799597 A JP11799597 A JP 11799597A JP 3142246 B2 JP3142246 B2 JP 3142246B2
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62MRIDER PROPULSION OF WHEELED VEHICLES OR SLEDGES; POWERED PROPULSION OF SLEDGES OR SINGLE-TRACK CYCLES; TRANSMISSIONS SPECIALLY ADAPTED FOR SUCH VEHICLES
    • B62M11/00Transmissions characterised by the use of interengaging toothed wheels or frictionally-engaging wheels
    • B62M11/04Transmissions characterised by the use of interengaging toothed wheels or frictionally-engaging wheels of changeable ratio
    • B62M11/14Transmissions characterised by the use of interengaging toothed wheels or frictionally-engaging wheels of changeable ratio with planetary gears
    • B62M11/16Transmissions characterised by the use of interengaging toothed wheels or frictionally-engaging wheels of changeable ratio with planetary gears built in, or adjacent to, the ground-wheel hub

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自転車用ハブ、特
に、自転車のフレームに装着可能であり、入力体からの
動力を選択された所定の変速比で出力体に伝達する自転
車用内装変速ハブに関する。
【0002】
【従来の技術】自転車、特にシティサイクルと呼ばれる
軽快車は、安価で気軽に乗れるため、通勤や通学や買い
物に広く使用されている。この種の軽快車では、平地を
高速で走行したり上り坂を少ない労力で登るために、内
装変速ハブが後輪に装着されたものが知られている。
【0003】内装変速ハブは、一般に、自転車のフレー
ムに固定されるハブ軸と、ハブ軸回りに回転自在なハブ
シェルと、ハブシェル内に収納された遊星歯車機構と、
遊星歯車機構を介した複数の駆動伝達経路を選択するた
めのクラッチ機構と、クラッチ機構を移動させるための
ベルクランクとを備えている。クラッチ機構は、軸方向
に移動して駆動伝達経路を切り換えるためのクラッチ部
材と、このクラッチ部材を押圧するプッシュロッドとを
有している。ベルクランクは、変速操作を行うために、
たとえばハンドルに装着された変速レバーと変速ケーブ
ルを介して連結されている。
【0004】この内装変速ハブでは、変速レバーにより
変速ケーブルのインナーケーブル巻き取って引っ張るこ
とでベルクランクによりプッシュロッドを押し、クラッ
チ部材を軸方向の一方側に移動させ、たとえば高速段か
ら低速段への変速操作を行っている。しかし、インナー
ケーブルが緩められてもプッシュロッドだけではクラッ
チ部材を他方側に移動させることができない。したがっ
て、リターンバネの付勢力等を利用してクラッチ部材を
軸方向の他方側に移動させ、たとえば低速段から高速段
への変速操作を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の内装変速ハ
ブでは、走行中にペダルを踏み大きな駆動力が作用する
と、クラッチ部材と遊星歯車機構の構成部品との間で大
きな抵抗が発生する。すなわち、駆動力が作用すると、
クラッチ部材と遊星歯車機構の構成部品との間の係合部
分での摩擦力が大きくなり、クラッチ部材の移動による
変速操作が困難になる。
【0006】これを防止するためには、インナーケーブ
ルを引っ張ってプッシュロッドで押す際には、摩擦力に
打ち勝つ大きな力でクラッチ部材を押す必要があり、イ
ンナーケーブルを巻き取る際の力が大きくなる。また、
インナーケーブルを緩めてリターンバネでクラッチ部材
を戻す際には、リターンバネのバネ力を摩擦力に打ち勝
つにような大きなものにする必要がある。しかし、リタ
ーンバネのバネ力を大きくすると、プッシュロッドを押
す際にそのバネ力より大きな力で押す必要があるので、
変速レバーでインナーケーブルを巻き取る際の力がさら
に大きなものになる。
【0007】このため、いずれの方向への変速操作の場
合であっても、走行中に駆動力を作用させた状態で変速
操作を行えるようにすると、変速レバーの操作に要する
力が大きくなる。このような理由で、内装変速ハブの場
合、走行中にペダルを踏んで駆動力を作用させた状態で
は、軽い操作力で変速操作を行うのは困難である。本発
明の課題は、内装変速ハブにおいて、走行中に駆動力を
作用させたときであっても軽い操作力で両方向の変速操
作を行えるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明1に係る自転車用内
装変速ハブは、自転車のフレームに装着可能であり、入
力体からの動力を選択された所定の変速比で出力体に伝
達するハブであって、ハブ軸と、駆動体と、筒状の従動
体と、遊星歯車機構と、第1ワンウェイクラッチと、第
2及び第3ワンウェイクラッチと、筒状のクラッチ部材
と、クラッチ操作部とを備えている。ハブ軸は、フレー
ムに固定可能な軸である。駆動体は、ハブ軸回りに回転
可能であり入力体に連結可能なものである。従動体は、
内部に収納空間を有するとともにハブ軸回りに回転可能
であり、出力体に連結可能なものである。遊星歯車機構
は、従動体の収納空間内に配置され、ハブ軸と同芯に配
置された太陽ギアと、太陽ギアに噛み合う遊星ギアと、
遊星ギアを回転自在に支持しハブ軸回りに回転可能なギ
ア枠と、ハブ軸回りに回転可能であり遊星ギアに外方で
噛み合うリングギアとを有し、駆動体からの動力を従動
体に伝達する。第1ワンウェイクラッチは、リングギア
と従動体との間に配置され、一方向にのみ動力を伝達可
能であるとともに動力伝達可能状態において動力伝達状
態と動力遮断状態とに切換可能である。第2及び第3ッ
チワンウェイクラッチは、駆動体とリングギアとの間及
びギア枠と従動体との間にそれぞれ配置され、一方向に
のみ動力を伝達する。クラッチ部材は、ハブ軸に回転自
在かつ軸方向移動自在に設けられ、軸方向への移動によ
り、駆動体とギア枠とを連結状態と離脱状態とに切り換
えるとともに、第1ワンウェイクラッチを動力伝達状態
と動力遮断状態とに切り換える。クラッチ操作部は、ク
ラッチ部材を軸方向に移動させるとともに、クラッチ部
材と係合してクラッチ部材の回転駆動力を軸方向への変
位に変換して変速操作をアシストする
【0009】この内装変速ハブでは、クラッチ操作部に
より駆動体とギア枠とを離脱状態にし、かつ第1ワンウ
ェイクラッチを動力遮断状態にする減速位置にクラッチ
部材を配置して入力体を一方向に回転させると、その回
転は、駆動体、第2ワンウェイクラッチを介してリング
ギアに伝達され、さらに遊星歯車機構を介してギア枠か
ら(リングギアの歯数)/(太陽ギアの歯数+リングギ
アの歯数)だけ減速して出力される。そしてこの減速し
た回転が第3ワンウェイクラッチを介してギア枠から従
動体に伝達され、出力体が一方向に減速回転する。
【0010】また、クラッチ操作部により駆動体とギア
枠とを離脱状態にし、かつ第1ワンウェイクラッチを動
力伝達状態にする直結位置にクラッチ部材を配置して入
力体を一方向に回転させると、駆動体、第2ワンウェイ
クラッチを介してリングギアに回転が伝達され、さらに
第1ワンウェイクラッチアを介して従動体に駆動体の回
転が直接伝達され、出力体が一方向に同じ回転数で回転
する。
【0011】さらに、クラッチ操作部により駆動体とギ
ア枠とを連結状態にし、かつ第1ワンウェイクラッチを
動力伝達状態にする増速位置にクラッチ部材を配置して
入力体を一方向に回転させると、その回転は、駆動体、
クラッチ部材を介してギア枠に伝達され、さらに遊星歯
車機構を介してリングギアから(太陽ギアの歯数+リン
グギアの歯数)/(リングギアの歯数)だけ増速して出
力される。そしてこの増速した回転が第1ワンウェイク
ラッチを介してリングギアから従動体に伝達され、出力
体が一方向に増速回転する。
【0012】ここで、クラッチ部材を減速位置から直結
位置を介して増速位置に移動させる際には、クラッチ部
材に回転が伝達されてもクラッチ部材は空転するだけで
回転力を伝達しないので、この方向にクラッチ部材を移
動させるのに必要な力は小さいものでよい。一方、増速
位置から直結位置にクラッチ部材を移動させる際には、
クラッチ部材とギア枠との摩擦によりクラッチ部材がギ
ア枠から離脱しにくくなり、直結位置から減速位置にク
ラッチ部材を移動させる際には、リングギアとハブシェ
ルとを連結する第1ワンウェイクラッチに駆動力がかか
った状態なので、動力遮断状態にしにくくなる。しか
し、クラッチ操作部がクラッチ部材と係合するとクラッ
チ部材の回転駆動力が軸方向への変位に変換され、アシ
スト力が発生してクラッチ部材が自転車の回転駆動力を
利用して軸方向に移動しやすくなる。このため、増速位
置から減速位置にクラッチ部材を移動させるのに必要な
力も小さいものでよい。したがって、走行中に駆動力を
作用させても軽い操作力で両方向の変速操作を行うこと
ができる。
【0013】発明2に係る自転車用内装変速ハブは、発
明1に記載のハブにおいて、クラッチ操作部は、ハブ軸
に設けられた案内面と、案内面に沿って移動することに
よりクラッチ部材を軸方向に移動させるための変速キー
と、変速キーを押圧する押圧部材とを有し、クラッチ部
材は変速キーと当接可能であり、変速キーと当接した際
に一方向の回転により回転駆動力を軸方向への変位に変
換するための、ハブ軸の軸芯に対して傾斜したカム面を
有している。
【0014】ここでは、変速キーがクラッチ部材のカム
面に当接すると、クラッチ部材の一方向の回転により変
速キーがカム面に乗り上げ、回転駆動力がクラッチ部材
の軸方向の変位に変換される。このため、簡単な構成で
回転駆動力を軸方向に変位に変換できる。発明3に係る
自転車用内装変速ハブは、発明2に記載のハブにおい
て、ハブ軸には、ハブ軸の軸芯を貫通しかつ一方向と逆
側に螺旋状に捩じれた状態の貫通溝が形成されており、
案内面は貫通溝を形成する面の一部でありかつハブ軸の
軸芯に対して所定溝傾斜角度分傾斜して設けられてい
る。
【0015】この場合には、貫通溝の案内面が軸芯に対
して傾斜して一方向と逆側に螺旋状に捩じれているの
で、クラッチ部材が一方向に回転しカム面に変速キーが
乗り上げた際に、変速キーが案内面との接触部分におい
て全長にわたりカム面により案内面側に押圧された状態
になり、クラッチ部材より変速キーの方が軸方向に逃げ
にくくなる。しかも、非常に大きな駆動力が作用する
と、クラッチ部材ではなく変速キーが作部が軸方向に逃
げるので、駆動力が非常に大きな状態での変速が行われ
ず、変速ショックが少なくなるとともに、大きな駆動力
による内部の動力伝達機構部分の損傷を防止できる。
【0016】発明4に係る自転車用内装変速ハブは、発
明3に記載のハブにおいて、溝傾斜角度は10度から5
0度の範囲である。溝傾斜角度が10度未満であると、
変速キーがカム面に押圧された際に変速キーが軸方向に
逃げやすくなる。また、50度を超えると、変速キーを
押圧部材で押圧する際に抵抗が大きくなり変速操作の操
作力が増加する。
【0017】発明5に係る自転車用内装変速ハブは、発
明3又は4に記載のハブにおいて、クラッチ部材のカム
面のハブ軸芯に対する傾斜角度は溝傾斜角度より大きく
かつ20度から70度の範囲である。カム面の傾斜角度
を溝傾斜角度より大きくすることで、変速キーがクラッ
チ部材と当接した際に、変速キーが実際に移動する案内
面の角度がカム面より小さくなるので、カム面から離れ
る方向に変速キーが移動できる。また、傾斜角度が20
度未満であると傾斜が急すぎて回転駆動力が軸方向の変
位に効率良く変換できず、70度を超えると緩やかすぎ
て十分な軸方向の変位が得られず回転駆動力を軸方向の
変位に変換してもクラッチ部材がギア枠から離脱しにく
くなるとともに、第1ワンウェイクラッチを動力伝達状
態から動力遮断状態にしにくくなる。
【0018】発明6に係る自転車用内装変速ハブは、発
明4又は5に記載のハブにおいて、変速キーは断面が三
角形状であり、その長手方向がハブ軸に対して交差する
ように延びて貫通溝内に配置されている。この場合に
は、単純な形状の変速キーにより捩じれた貫通溝内を移
動できるとともに貫通溝内で摩擦力により移動を拘束で
きる。すなわち、変速キーの三角形の一面にカム面が当
接すると、カム面により押圧されて他の一面が案内面に
接触して摩擦により変速キーが軸方向に移動しにくくな
る。また、押圧部材による移動中には、一面だけが接触
し他の一面が接触しなくなるので移動中の抵抗が少なく
なる。
【0019】発明7に係る自転車用内装変速ハブは、発
明2から6のいずれかに記載のハブにおいて、クラッチ
部材をギア枠側に付勢するための第1付勢部材と、変速
キーをクラッチ部材側に付勢するための第2付勢部材
と、変速キーとクラッチ部材との間に介装され、両者に
当接しているときに変速キーがクラッチ部材に当接する
前に、弾性力により両者を離反する方向に付勢する第3
付勢部材とをさらに備える。
【0020】ここでは、第1付勢部材によりクラッチ部
材がギア枠側に付勢されるので、増速側へのクラッチ部
材の移動中にクラッチ部材をギア枠に連結する際に、両
者が連結位置にない場合でもクラッチ部材が回転するこ
とで両者を確実に連結することができる。また、第2付
勢部材により変速キーがクラッチ部材側に付勢されてい
るので、減速側へのクラッチ部材の移動の際にクラッチ
部材を確実に減速側へ移動させることができる。さら
に、第3付勢部材により変速キーとクラッチ部材とが離
反する方向に付勢されているので、減速側へ変速中に変
速キーがカム面に当接してもクラッチ部材がギア枠から
離脱すると変速キーがカム面から離反する。このため、
走行中にカム面と変速キーとが当接しなくなり、当接音
が発生しなくなる。
【0021】発明8に係る自転車用内装変速ハブは、発
明7に記載のハブにおいて、第3付勢部材は、所定長さ
に全長が規制されたコイルバネである。この場合には、
変速キーがクラッチ部材に当接した際の付勢力を設定す
ることができる。すると、離脱抵抗が大きくないとき
に、変速キーとクラッチ部材との間隔がこの付勢部材の
設定長さになり、クラッチ部材の位置決めをより正確に
行うことができる。
【0022】発明9に係る自転車用内装変速ハブは、発
明7又は8に記載のハブにおいて、押圧部材は、変速キ
ーをギア枠側に押圧する。この場合には、変速キーを押
圧しない状態ではクラッチ部材は減速位置に配置され、
押圧するに連れて直結位置から増速位置に移動する。発
明10に係る自転車用内装変速ハブは、発明9に記載の
ハブにおいて、押圧部材は棒状部材であり、3つの付勢
部材は、第2付勢部材、第3付勢部材、第1付勢部材の
順に弱くなるようにそれぞれの付勢力が設定されてい
る。この場合には、押圧部材を押圧側と逆側に後退させ
たときに、第2付勢部材の付勢力が他の付勢部材より大
きいので、第2付勢部材によりクラッチ部材を移動させ
ることができる。しかも、第3付勢部材の付勢力が第1
付勢部材より大きいので、押圧部材により変速キーを押
圧してクラッチ部材を第1付勢部材により増速側に移動
させたときに、変速キーがクラッチ部材に当接しにくく
なる。
【0023】発明11に係る自転車用内装変速ハブは、
発明9に記載のハブにおいて、押圧部材は、所定長さを
有する棒状の操作体と、操作体の先端部に軸方向に相対
移動可能に装着された作動体と、操作体と作動体との間
に介装され両者を離反する方向に付勢する付勢部材とを
有し、変速キーはクラッチ部材を軸方向の両方向に押圧
可能であり、付勢部材は第1付勢部材であり、第1付勢
部材、第2付勢部材、第3付勢部材の順に弱くなるよう
にそれぞれの付勢力が設定されている。
【0024】この場合には、押圧部材で変速キーを押圧
してクラッチ部材を減速側から増速側に移動させる際に
は、第1付勢部材の付勢力が第2付勢部材より大きいの
で、第2付勢部材の付勢力に抗して変速キーを増速側に
移動できる。この結果、変速キーがクラッチ部材を押圧
してクラッチ部材が増速側に移動する。また、押圧部材
を押圧側と逆側に後退させたときに、第2付勢部材の付
勢力が第3付勢部材より大きいので、第2付勢部材によ
りクラッチ部材を移動させることができる。しかも、一
番付勢力が大きい第1付勢部材を押圧部材に介装してい
るので、巻数を多くすることができバネ定数を小さくす
ることができる。この結果、他の付勢部材のバネ定数を
さらに小さくでき、変速操作全体の操作力を低減するこ
とができる。また、第2付勢部材の付勢力が第3付勢部
材より大きいので、減速側への移動時にアシスト力が必
要な時変速キーをクラッチ部材に確実に当接させること
ができる。
【0025】発明12に係る自転車用内装変速ハブは、
発明7又は8に記載のハブにおいて、押圧部材は、変速
キーをクラッチ部材側に押圧する。この場合には、変速
キーを押圧しない状態では、クラッチ部材は増速位置に
配置され押圧するにつれて直結位置から減速位置に移動
する。発明13に係る自転車用内装変速ハブは、発明1
2に記載のハブにおいて、押圧部材は、所定長さを有す
る棒状の操作体と、操作体の先端部に軸方向に相対移動
可能に装着された作動体と、操作体と作動体との間に介
装され両者を離反する方向に付勢する付勢部材とを有
し、変速キーはクラッチ部材を軸方向の両方向に押圧可
能であり、付勢部材は第2付勢部材であり、第2付勢部
材、第3付勢部材、第1付勢部材の順に弱くなるように
それぞれの付勢力が設定されている。
【0026】この場合には、押圧部材で変速キーを押圧
してクラッチ部材を増速側から減速側に移動させる際に
は、第2付勢部材の付勢力が第1付勢部材より大きいの
で、第1付勢部材の付勢力に抗して変速キーを減速側に
移動できる。この結果、変速キーがクラッチ部材を押圧
してクラッチ部材が減速側に移動する。また、第2付勢
部材の付勢力が第3付勢部材より大きいので、減速側へ
の移動時にアシスト力が必要な時変速キーをクラッチ部
材に確実に当接させることができる。一方、押圧部材を
押圧側と逆側に後退させ第1付勢部材でクラッチ部材を
押圧したときに、第3付勢部材の付勢力が第1付勢部材
より大きいので、第3付勢部材によりクラッチ部材と変
速キーとを離した状態でクラッチ部材を増速側に移動さ
せることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】実施形態1 〔全体構成〕図1において、本発明の一実施形態を採用
した自転車は軽快車であり、ダブルループ形のフレーム
体2とフロントフォーク3とを有するフレーム1と、ハ
ンドル部4と、駆動部5と、前輪6と、3段変速の内装
変速ハブ10が装着された後輪7と、前ブレーキ装置8
と、内装変速ハブ10を手元で操作するための変速操作
部9とを備えている。
【0028】フレーム1には、サドル11、ハンドル部
4、前輪6及び後輪7を含む各部が取り付けられてい
る。ハンドル部4は、フロントフォーク3の上部に固定
されたハンドルステム14とハンドルステム14に固定
されたハンドルバー15とを有している。ハンドルバー
15の右端には前ブレーキ装置8を構成するブレーキレ
バー16とグリップ17と変速操作部9とが装着されて
いる。変速操作部9は、ブレーキレバー16の内側でハ
ンドルバー15に装着されており、インナーケーブルと
アンターケーシングとからなる変速操作ケーブル73に
より内装変速ハブ10と連結されている。変速操作部9
は、インナーケーブルを巻取操作するための巻取レバー
と巻取レバーによる巻取操作を解除してインナーケーブ
ルを繰り出す解除レバーとを有する一般的な構成であり
詳細な説明を省略する。
【0029】駆動部5は、フレーム体2の下部(ハンガ
ー部)に設けられたギアクランク18と、ギアクランク
18に掛け渡されたチェーン19と、内装変速ハブ10
とを有している。 〔内装変速ハブの構成〕内装変速ハブ10は、減速、直
結及び増速の動力伝達経路を含む計3段構成のコースタ
ーブレーキ付きのハブである。この内装変速ハブ10
は、図2に示すように、自転車のフレーム体2の後爪2
aに固定されるハブ軸21と、ハブ軸21の一端側外周
に配置された駆動体22と、ハブ軸21及び駆動体22
のさらに外周に配置されたハブシェル23と、遊星歯車
機構24と、動力伝達経路を選択するための操作機構2
5と、操作機構25を動作させるためのベルクランク2
6と、コースターブレーキ27とを有している。
【0030】ハブ軸21は、図2及び図3に示すよう
に、中央部が大径で両端部が小径で両端にネジが形成さ
れた棒状の部材である。ハブ軸21の軸芯部には、図2
右端から中央部に向かって操作穴21aが形成されてい
る。操作穴21aの底部近傍には、軸芯を貫通する貫通
溝21bが形成されている。貫通溝21bは、ハブ軸2
1の軸芯を貫通しかつ軸芯に対して所定の溝傾斜角度β
(図5参照)分傾斜し、図5右から左に向かうにしたが
い進行方向と逆側に捩じれて形成されている。このよう
な貫通溝21bは、所定径のエンドミルを使用して軸芯
を貫通する孔を形成したのち、ハブ軸21を進行方向に
緩やかに回転させながら軸方向中央側に送ることで形成
される。したがって、このような貫通溝21bは、両端
で交差した貫通孔が軸方向の移動に応じて徐々に回転し
て螺旋状に連続した形状である。この溝傾斜角度βは、
10度から50度の範囲が好ましい。
【0031】駆動体22は、一端がボール30及び玉押
し31を介してハブ軸21に回転自在に支持されてお
り、一端部外周には小ギア32が固定されている。さら
に駆動体22の他端側内周部には、複数のセレーション
内歯22aが軸方向に沿って形成されている。ハブシェ
ル23は筒状部材であり、その内周部の収容空間23a
に駆動体22及び遊星歯車機構24を収容している。ハ
ブシェル23は、ボール33,34及び玉押し35を介
してハブ軸21回りに回転可能である。また、ハブシェ
ル23の外周部両端には、スポーク7a(図1参照)を
支持するためのハブ36,37が固定されている。
【0032】〔遊星歯車機構の構成〕遊星歯車機構24
は、ハブ軸21と同芯でかつ一体に形成された太陽ギア
40と、ハブ軸21の外周に配置されたギア枠41と、
太陽ギア40に噛み合う3つの遊星ギア42(図では1
つの遊星ギアのみを示している)と、リングギア43と
を有している。
【0033】ギア枠41は筒状の部材であり、ハブ軸2
1に回転自在に支持されている。ギア枠41には円周方
向に3つの切欠き41aが形成されており、この各切欠
き41aに遊星ギア42がピン44により回転自在に支
持されている。またギア枠41の一端内周部にはセレー
ション内歯41bが、他端外周部にはセレーション外歯
41c(図1)がそれぞれ形成されている。
【0034】リングギア43は、ほぼ円筒状に形成され
ており、遊星ギア42から駆動体22の外周側まで延び
ている。リングギア43の他端内周部には内歯43bが
形成されている。遊星ギア42は、前述のように太陽ギ
ア40に噛み合うと同時に、リングギア43の内歯43
bにも噛み合っている。また、リングギア43の一端側
には切欠き43aが形成されており、この切欠き43a
に、図4に示すように第1ワンウェイクラッチ50を構
成するクラッチ爪53がピン54により揺動自在に支持
されている。このクラッチ爪53は、捩じりコイルバネ
55により起立方向に付勢されている。第1ワンウェイ
クラッチ50は、リングギア43からハブシェル23に
進行方向の回転駆動力のみ伝達する。クラッチ爪53
は、ハブシェル23の内周面に形成されたラチェット歯
23bにリングギア43が進行方向に回転したときのみ
噛み合う。この第1ワンウェイクラッチ50は、リング
ギア43が進行方向に回転する伝達可能状態であっても
後述するクラッチ部材の移動によりクラッチ爪53がラ
チェット23bに噛み合う動力伝達状態と、ラチェッ
23bから退避する動力遮断状態とに切り換え可能
である。
【0035】駆動体22とリングギア43との間には、
駆動体22からリングギア43に進行方向の回転駆動力
のみを伝達する第2ワンウェイクラッチ51が配置され
ている。また、ギア枠41とハブシェル23との間に
は、ギア枠41からハブシェル23に進行方向の回転駆
動力のみを伝達する第3ワンウェイクラッチ52が配置
されている。なお、第3ワンウェイクラッチ52は、一
端内周部にセレーション内歯56aが形成された筒状の
クラッチケース56を有している。このセレーション内
歯56aがギア枠41のセレーション外歯41cに係合
し、クラッチケース56とギア枠41とは一体で回転す
る。これらの2つのワンウェイクラッチ51,52は、
第1ワンウェイクラッチ50と異なり伝達可能状態での
切り換えは行えない。
【0036】〔操作機構の構成〕操作機構25は動力伝
達経路を選択するものであり、クラッチ部材45と、ク
ラッチ操作部46とを有している。クラッチ部材45
は、駆動体22とギア枠41とを連結状態と離脱状態と
に切り換えるとともに、第1ワンウェイクラッチ50を
動力伝達状態と動力遮断状態とに切り換えるものであ
る。クラッチ部材45は、ハブ軸21の外周に軸方向に
移動自在かつ回転自在に配置されている。
【0037】クラッチ部材45は、図4に示すように筒
状の部材であり、その一端側の外周部にはセレーション
外歯45aが形成されており、セレーション外歯45a
はセレーション内歯22aにスライド自在に係合してい
る。また、クラッチ部材45の他端側には大径部45b
が形成されておりその外周部にはセレーション外歯45
cが形成されている。セレーション外歯45cは、ギア
枠41に形成されたセレーション内歯41bに係合可能
である。大径部45bと一端側との間にはテーパ面45
dが形成されている。このテーパ面45dは、第1ワン
ウェイクラッチ50のクラッチ爪53を実線で示す起立
位置(動力伝達位置)から2点鎖線で示す退避位置(動
力遮断位置)に倒すために設けられている。クラッチ部
材45が左側から右端の減速位置に移動すると、クラッ
チ爪53がテーパ面45dに沿って大径部45bに乗り
上げ退避姿勢に倒れる。
【0038】クラッチ部材45の内周面には、図3に示
すように2つの段差部45e,45fが軸方向に間隔を
隔てて形成されている。左側の段差部45fには、図4
に示すように複数のカム面47が周方向に間隔を隔てて
形成されている。カム面47は、図5に示すように、一
端側に凹んだ平坦面47aと、平坦面47aの進行方向
Aの下流側に連なるアール面47bと、上流側に連なる
傾斜面47cとを有している。この傾斜面47cの軸芯
に対する傾斜角度αは、貫通溝21bの溝傾斜角度βよ
り大きくかつ20度から70度の範囲が好ましい。
【0039】クラッチ操作部46は、クラッチ部材45
をハブ軸21の軸方向に移動させるとともに、クラッチ
部材45と係合してクラッチ部材45の回転駆動力を軸
方向への変位に変換するものである。クラッチ操作部4
6は、図3に示すように、操作穴21a内を軸方向に移
動するプッシュロッド48と、プッシュロッド48によ
りギア枠41側に押圧される変速キー49とを有してい
る。
【0040】プッシュロッド48は、図6に示すよう
に、所定長さを有する操作体65と、操作体65の先端
に軸方向に移動可能に装着された作動体66と、操作体
65と作動体66との間に配置された第1コイルバネ6
0とを有している。操作体65は、ロッド部68とロッ
ド部68にねじ込まれた当接部69とを有している。ロ
ッド部68の基端にはネジ部68aが形成され、先端に
は大径部68bが形成されている。このネジ部68aが
当接部69にねじ込まれている。また、大径部68bが
作動体66の内部に形成されたガイド孔66aにスライ
ド自在に装着されている。なお、ガイド孔66aは操作
体6側が小径になっており、操作体6が抜けないよ
うになっている。第1コイルバネ60は、作動体66の
端面と当接部69の端部との間に圧縮状態で介装され、
作動体66と操作体65とを離反する方向に付勢し、作
動体66が変速キー49を押圧すると、クラッチ部材4
5をギア枠41側に付勢する。
【0041】変速キー49は、図4に示すように、断面
が三角形状の棒状部材であり、押圧されると貫通溝21
b内を進行方向と逆方向に旋回しながら、すなわち捩じ
れながら軸方向に移動する。図5に示すように、変速キ
ー49の貫通溝21bへの接触面49bは貫通溝21b
に沿うような角度に形成されている。たとえば、貫通溝
21bの溝傾斜角度βが30度の場合、接触面49bの
ハブ軸芯に対する角度も略30度である。また、変速キ
ー49は、クラッチ部材45の他端内周部に装着された
止め輪63により、クラッチ部材45の内部でそれより
外方への移動を規制されている。したがって、実際には
図4に示すようにクラッチ部材45の外方に飛び出すこ
とはない。これにより変速キー49は、プッシュロッド
48に押圧されてクラッチ部材45を図3左方に移動さ
せる。
【0042】また、変速キー49は、クラッチ部材45
の内部でカム面47に当接可能である。変速キー49が
カム面47の平坦部47aに当接した状態でクラッチ部
材45が進行方向に回転すると、変速キー49はカム
面47の傾斜面47cにより貫通溝21bの案内面21
c側に押圧され軸方向左方への移動が規制され、クラッ
チ部材45が軸方向右方に移動する。すなわち、クラッ
チ部材45の回転駆動力を軸方向への変位に変換して変
速操作をアシストする。
【0043】変速キー49の両端には切欠き部49aが
形成されており、そこには、一端がハブ軸21に係止さ
れた第2コイルバネ61が係止されている。この第2コ
イルバネ61により変速キー49は常にクラッチ部材4
5側に付勢されている。また、変速キー49とクラッチ
部材45との間には第3コイルバネ62が介装されてい
る。第3コイルバネ62は、図示しない規制部材により
所定長さに全長が規制されており、圧縮されると変速キ
ー49がクラッチ部材45に当接する前に両者を離反す
る方向に付勢する。これにより、移動中においてクラッ
チ部材45は変速キー49からの距離が一定になり正確
に位置決めされる。
【0044】ここで、第1〜第3コイルバネ60,6
1,62の付勢力は、この順に小さくなっている。すな
わち、バネ力がこの順に小さくなっている。ここで、第
1コイルバネ60のバネ力が第2コイルバネ61より小
さいと、プッシュロッド48で変速キー49を押圧して
も第1コイルバネ60が撓んで変速キー49が移動しな
い。また、第2コイルバネ61のバネ力が第3コイルバ
ネ62より小さいと、第2コイルバネ61で変速キー4
9を押圧しても変速キー49がカム面47に入らず、変
速操作をアシストできない。
【0045】なお、第1コイルバネ60は、操作穴21
a内で操作体65と作動体66との間の比較的大きな空
間に配置されているので、巻数を増やしてバネ定数とバ
ネ力とを低くすることが可能である。このため、第2及
び第3コイルバネ61,62のバネ定数とバネ力とをさ
らに低くすることができ、増速側への変速時にプッシュ
ロッド48を押圧する力、すなわち変速操作部9におけ
る巻取レバーの操作力を軽減することができる。この結
果、インナーケーブルの張力も小さくなり、インナーケ
ーブルが破断しにくくなる。
【0046】〔ベルクランクの構成〕ベルクランク26
は、ハブ軸21の軸端に装着されている。ベルクランク
26は、軸端に装着された支持ブラケット70と、支持
ブラケット70に揺動自在に支持されたリンク部材71
とを備えている。この支持ブラケット70に変速操作ケ
ーブル73のアウターケーシング73aが係止され、リ
ンク部材71にインナーケーブル73bが係止されてい
る。リンク部材71の先端はプッシュロッド48の基端
に当接している。ここでは、変速操作部9によりインナ
ーケーブル73bを引くことでリンク部材71が揺動し
プッシュロッド48が押圧されて増速側への変速操作が
行われる。また、インナーケーブルを緩ませることで第
2コイルバネ61により変速キー49を介してクラッチ
部材45が押圧されて減速側への変速操作が行われる。
【0047】〔コースターブレーキの構成〕 コースターブレーキ27は、図1に示すように、クラッ
チケース56に装着されている。コースターブレーキ2
7は、クラッチケース56に支持されたブレーキローラ
57と、ギア枠41の他端外周に形成されたカム面4
dと、ハブシェル23の他端内面に制動作用するブレー
キシュー58とを備えている。ブレーキローラ57は、
駆動体22が逆方向に回転した際にカム面41dにより
径方向外方に押されるようになっている。この結果、ブ
レーキシュー58がハブシェル23の内面に接触して制
動する。
【0048】コースターブレーキ27を装着するとブレ
ーキロック現象が生じやすい。ブレーキロック現象は、
逆転制動時に第1ワンウェイクラッチ50が動力伝達状
態であると、ブレーキがかかった状態で駆動力が伝達さ
れ、ブレーキを解除できなくなる現象である。この現象
を防止するために、この実施形態では、爪ケージ59が
第1ワンウェイクラッチ50に装着されている。
【0049】爪ケージ59は、ハブシェル23のラチェ
ット歯23bと、第1ワンウェイクラッチ50のクラッ
チ爪53との間に一定角度の遊びを設け、その遊び分リ
ングギア43が回転する間にブレーキを解除できるよう
にするものである。すなわち、爪ケージ59は、クラッ
チ爪53を一定角度起立できないようにするか、又は起
立していても一定角度ラチェット23bに係止できな
い位置で起立させ、駆動開始時のクラッチ爪53がラチ
ェット23bに係止される時間を遅らせるものであ
る。
【0050】〔変速動作〕 このような遊星歯車機構24およびワンウェイクラッチ
50〜52により、この内装変速ハブ10は、駆動体2
2−リングギア43−遊星歯車機構24−ギア枠41−
ハブシェル23で構成される減速動力伝達経路と、駆動
体22−リングギア43−ハブシェル23で構成される
直結動力伝達経路と、駆動体22−クラッチ部材45−
ギア枠1−遊星歯車機構4−リングギア43−ハブ
シェル23で構成される増速動力伝達経路とを有してい
る。変速は、プッシュロッド48を変速操作ケーブル7
3を介してベルクランク26で操作することにより行
う。
【0051】変速は、プッシュロッド48を変速操作ケ
ーブル73を介してベルクランク26で操作することに
より行う。 〔減速−増速側での動作〕プッシュロッド48が押し込
まれていない図3に示す状態では、クラッチ部材45は
右端の減速位置に配置され、駆動体22からの回転は減
速動力伝達経路を介して減速され、ハブシェル23に伝
達される。すなわち、駆動体22に入力された回転は、
第2ワンウェイクラッチ51を介してリングギア43に
伝達される。このとき、クラッチ部材45により第1ワ
ンウェイクラッチ50のクラッチ爪53は、図4に2点
鎖線で示す退避姿勢に回動し第1ワンウェイクラッチ5
0は動力遮断状態になっている。このため、リングギア
43に伝達された回転は、さらに遊星歯車機構24、ギ
ア枠41および第3ワンウェイクラッチ52を介してハ
ブシェル23に伝達される。この場合は、太陽ギア4
0、遊星ギア42およびリングギア43の歯数によって
決定される変速比によって、入力回転は減速されて出力
される。
【0052】一方、変速操作部9の巻取レバーが操作さ
れると、ベルクランク26のリンク部材71が揺動しプ
ッシュロッド48が1段分押し込まれる。この結果、第
1コイルバネ60のバネ力が第2コイルバネ61のバネ
力より強いので、変速キー49がプッシュロッド48を
介してリンク部材71により押されて貫通溝21bに案
内され、ハブ軸回りに回転しながら図3左方に移動し、
止め輪63を介してクラッチ部材45も押されて直結位
置に移動する。そして、図7に示す直結位置にクラッチ
部材45が配置されると、テーパ面45dにより退避姿
勢にさせられていた第1ワンウェイクラッチ50のクラ
ッチ爪53は、捩じりコイルバネ55のバネ力により図
4に実線で示す起立姿勢に復帰する。この状態では、第
1ワンウェイクラッチ50は、進行方向の回転のみリン
グギア43からハブシェル23に伝達可能になる。した
がって、駆動体22からの回転は直結動力伝達経路を介
してそのままハブシェル23に伝達される。すなわち、
駆動体22に入力された回転は、第2ワンウェイクラッ
チ51を介してリングギア43に伝達され、さらに第1
ワンウェイクラッチ50を介してハブシェル23に伝達
され、駆動体22の回転はリングギア43を介して直接
ハブシェル23に伝達される。なお、このとき、リング
ギア43から遊星歯車機構24を介してギア枠41に回
転が伝達されギア枠41が減速回転するが、ハブシェル
23の回転がギア枠41より速いため、ギア枠41から
第3ワンウェイクラッチ52を介してハブシェル23に
回転が伝達されることはない。
【0053】直結状態から巻取レバーが操作されてさら
にプッシュロッド48が押し込まれると、変速キー49
がさらに左方に移動し、クラッチ部材45もそれに応じ
て増速位置に移動する。そして、図8に示す増速位置に
クラッチ部材45が配置されると、クラッチ部材45の
セレーション外歯45cとギア枠41のセレーション内
歯41bとが噛み合う。この増速位置への移動の際に、
セレーション外歯45cとセレーション内歯41bとが
噛み合う位置に配置されているときには、クラッチ部材
45がギア枠41に当接した後、そのままクラッチ部材
45は左方の増速位置に移動する。しかし噛み合わない
位置に配置されているときには、クラッチ部材45がギ
ア枠41に当接した時点で変速キー49及びクラッチ部
材45は左方への移動を一旦停止する。すると、プッシ
ュロッド48の作動部66が後退し第1コイルバネ60
が圧縮して変速キー49が押圧される。そして、クラッ
チ部材45が回転して2つの歯45c,41bが噛み合
う位置になると、第1コイルバネ60のバネ力により変
速キー49を介してクラッチ部材45が移動し2つの歯
45c,41bが噛み合う。
【0054】この状態では、駆動体22に伝達された回
転は、増速伝達経路を介してハブシェル23に伝達され
る。すなわち、駆動体22からクラッチ部材45を介し
てギア枠41に伝達され、さらにギア枠41に伝達され
た回転は、遊星歯車機構24、リングギア43及び第1
ワンウェイクラッチ50を介してハブシェル23に伝達
される。この場合は、太陽ギア40、遊星ギア42及び
リングギア43の歯数によって決定される変速比で入力
回転は増速して出力される。なお、このとき、駆動体2
2から第2ワンウェイクラッチ51を介してリングギア
43に向けて回転が伝達されようとするが、リングギア
43の回転の方が駆動体22より速いので第2ワンウェ
イクラッチ51から回転は伝達されない。
【0055】このような減速側から増速側への変速時に
は、駆動体22とリングギア43との間で直接回転が伝
達されるため、力が作用していないクラッチ部材45を
移動させればよい。このため、クラッチ部材45を押す
ための第1コイルバネ60のバネ力は小さくてよく、し
かも第2コイルバネ61のバネ力はそれよりも小さいの
で軽い力で変速操作を行える。
【0056】〔増速−減速側でのアシスト動作〕 図8に示す増速位置で変速操作部9の解除レバーが操作
されると、第1コイルバネ60による付勢力がなくな
り、第2コイルバネ61により変速キー49が押圧され
てプッシュロッド48は一段分右方に移動する。そし
て、変速キー49が第3コイルバネ62を介してクラッ
チ部材45を押圧してクラッチ部材45を直結位置に移
動しようとする。ペダルを踏んでおらず駆動力が伝達さ
れていないときにはクラッチ部材45がギア枠45から
離脱し、クラッチ部材45は直結位置に移動する。しか
し、ペダル踏んでいるとクラッチ部材45からギア枠4
1に駆動力が伝達されているので、セレーション内歯4
1bとセレーション外歯45とが摩擦力により噛み合
ったままになることがある。このような場合、第2コイ
ルバネ61のバネ力だけではクラッチ部材45が図8右
方に移動しない。このような状態で、図5に示すよう
に、変速キー49がクラッチ部材45のカム面47の平
坦面47aに当接すると、クラッチ部材45の進行方向
Aへの回転により変速キー49が貫通溝21bに挿入さ
れた部分の全長で案内面21c側に押圧され摩擦力によ
り軸方向に逃げにくくなる。この結果、変速キー49が
傾斜面47cに乗り上げると、クラッチ部材45が右方
に移動する。そしてセレーション内歯41bとセレーシ
ョン外歯45cとの噛み合いが外れると、クラッチ部材
45は、変速キー49を介して第2コイルバネ61によ
り押圧されて直結位置に移動する。すなわち、変速キー
49とクラッチ部材45のカム面47との接触によりク
ラッチ部材45の回転運動が軸方向の変位に変換され変
速をアシストする。
【0057】ここで、変速キー49は、第2コイルバネ
61により押圧されかつ貫通溝21bが軸芯に対して傾
斜しかつ螺旋状に捩じれているので、前述したように軸
方向左方に逃げにくくなっている。したがって、第2コ
イルバネ61の付勢力及び変速キー49と案内面21c
との摩擦力に見合う力以下の駆動力が伝達されたときに
は、変速キー49は軸方向に逃げない。しかし、それよ
り大きなきな駆動力が作用すると、クラッチ部材45が
移動せずに変速キー49が第2コイルバネ61の付勢力
及び案内面21cとの摩擦力に打ち勝って軸方向左方に
逃げることがある。ここで、上記摩擦力は、溝傾斜角度
βにより設定可能である。この溝傾斜角度βを大きくし
すぎると、プッシュロッド48で変速キー49を押した
ときに、変速キー49が左方に移動しにくくなる。ま
た、溝傾斜角度βを小さくしすぎると、プッシュロッド
48による押圧時の抵抗は少なくなるが、摩擦力も低減
する。従って、この溝傾斜角度βは10度から50度の
範囲が好ましい。なお、この溝傾斜角度βとカム面47
の傾斜面47cの傾斜角度αと3つのコイルバネ60〜
62のバネ力を調整することで、アシスト時に変速キー
49が逃げる限界の駆動力を調整可能である。
【0058】一方、設定された駆動力より大きな駆動力
が作用して変速キー49が軸方向に逃げてクラッチ部材
45が移動しない場合にも、ギアクランク18が上死点
又は下死点付近に到達して駆動力が小さくなると、変速
キー49によるアシスト力によりクラッチ部材45が押
圧され右方に移動する。このため、急な坂道等で非常に
大きな駆動力が作用しているときには変速が行われず、
変速ショックが少なくなるとともに、セレーション歯や
ワンウェイクラッチ等の駆動力の伝達部分が破損しにく
くなる。
【0059】クラッチ部材45が移動すると、第3コイ
ルバネ62により変速キー49は、カム面47から離れ
る。このため、クラッチ部材45が回転しても変速キー
49との接触による異音が発生することはない。そし
て、図7に示す直結位置に配置されると、前述したよう
に直結伝達経路を介して回転が駆動体22からハブシェ
ル23に伝達される。
【0060】直結位置にクラッチ部材45が配置された
状態で解除レバーが操作されると、さらにプッシュロッ
ド48が後退し、変速キー49がクラッチ部材45を押
圧する。このとき、クラッチ部材45のテーパ面45d
が第1ワンウェイクラッチ50のクラッチ爪53に接触
してクラッチ爪53を起立姿勢から退避姿勢に倒そうと
する。しかし、クラッチ爪53は、リングギア43から
ハブシェル23に動力を伝達しているので、第2コイル
バネ61の付勢力だけでは退避姿勢に倒しにくい。この
場合にも変速キー49がクラッチ部材45のカム面47
に当接すると、前述と同様にアシスト力が発生してクラ
ッチ部材45を軸方向に移動させ、クラッチ爪53を倒
すことができる。
【0061】ここでは、減速側から増速側への増速変速
操作の際には、クラッチ部材45を介さずに回転をリン
グギア43に直接伝達しているので、変速時の操作力を
軽減できる。しかも、増速側から減速側への減速変速操
作の際にはクラッチ部材45の回転力を軸方向の変位に
代えてアシストしているので、増速側への変速時にもペ
ダルを踏んだままで軽い操作力で変速可能になる。
【0062】実施形態2 前記実施形態1では、プッシュロッドに第1コイルバネ
60を介装し、増速側への変速時のバネ力の低減を図っ
たが、図9に示すように、プッシュロッド48aを棒状
部材で構成してもよい。この場合、第1コイルバネ60
は、クラッチ部材45と玉押し31との間に圧縮状態で
配置さている。また、3つのコイルバネ60〜62の付
勢力は、第2コイルバネ61、第3コイルバネ62、第
1コイルバネ60の順に小さくなっている。ここで、第
2コイルバネ61の付勢力が第3コイルバネ62より小
さいと、プッシロッド48aを減速側に後退させた際に
変速キー49を押圧しても変速キー49がクラッチ部材
45に当接せずアシスト力が得られない。また、第3コ
イルバネ62の付勢力が第1コイルバネ60より小さい
と、プッシロッド48を減速側に後退させ変速キー4
9を第2コイルバネ61が押圧したとき、第3コイルバ
ネ62が撓んで変速キー49だけが移動して変速キー4
9とクラッチ部材45とが離反できなくなり、クラッチ
部材45を位置決めできなくなる。また、変速キー49
はクラッチ部材45を減速側のみ移動させ、増速側には
両者は別々に移動する。つまり、クラッチ部材45に止
め輪は設けられていない。第3コイルバネ62の全長
は、図示しない規制部材により一定長さに規制されてお
り、クラッチ部材45と変速キー49とが別々に移動し
てもその間隔は常に一定に保たれる。他の構成は前述し
た実施形態1と同様であるので説明を省略する。
【0063】〔減速−増速側での動作〕このような実施
形態2では、プッシュロッド48aが押し込まれていな
い図9に示す状態では、実施形態1と同様であり、クラ
ッチ部材45は右端の減速位置に配置され、駆動体22
からの回転は減速動力伝達経路を介して減速され、ハブ
シェル23に伝達される。すなわち、駆動体22に入力
された回転は、第2ワンウェイクラッチ51を介してリ
ングギア43に伝達される。
【0064】一方、変速操作部9の巻取レバーが操作さ
れると、ベルクランク26のリンク部材71が揺動しプ
ッシュロッド48aが1段分押し込まれる。この結果、
変速キー49がプッシュロッド48aにより押圧されて
ハブ軸回りに回転しながら図9左方に移動し移動し、第
1コイルバネ60により付勢されたクラッチ部材45が
変速キー49に追随して直結位置に移動する。そして、
直結位置にクラッチ部材45が配置されると、テーパ面
45dにより退避姿勢にさせられていた第1ワンウェイ
クラッチ50のクラッチ爪53が捩じりコイルバネ55
のバネ力により図4に実線で示す起立姿勢に復帰し実施
形態1と同様に駆動体22からの回転は直結動力伝達経
路を介してそのままハブシェル23に伝達される。
【0065】直結位置で巻取レバーが操作されてさらに
プッシュロッド48aが押し込まれると、変速キー49
がさらに左方に移動し、クラッチ部材45もそれに追随
して増速位置に移動する。そして、増速位置にクラッチ
部材45が配置されると、クラッチ部材45のセレーシ
ョン外歯45cとギア枠41のセレーション内歯41b
とが噛み合う。この増速位置への移動の際に、セレーシ
ョン外歯45cとセレーション内歯41bとが噛み合う
位置に配置されているときには、クラッチ部材45がギ
ア枠41に当接した後、そのままクラッチ部材45は左
方の増速位置に移動する。しかし噛み合わない位置に配
置されているときには、クラッチ部材45がギア枠41
に当接した時点でクラッチ部材45は左方への移動を一
旦停止する。しかし、第1コイルバネ60の付勢力によ
りクラッチ部材45が押圧されているので、クラッチ部
材45が回転して2つの歯45c,41bが噛み合う位
置になると、クラッチ部材45が移動し2つの歯45
c,41bが噛み合う。この状態では、駆動体22に伝
達された回転は、実施形態1と同様に増速伝達経路を介
してハブシェル23に伝達される。
【0066】このような減速側から増速側への変速時に
は、実施形態1と同様に駆動体22とリングギア43と
の間で直接回転が伝達されるため、力が作用していない
クラッチ部材45を移動させればよい。このため、クラ
ッチ部材45を押すための第1コイルバネ60のバネ力
は小さくてよく、軽い力で変速操作を行える。 〔増速−減速側でのアシスト動作〕増速位置で変速操作
部9の解除レバーが操作されると、第2コイルバネ61
により変速キー49が付勢され、プッシュロッド48a
は一段分右方に後退する。そして、変速キー49がクラ
ッチ部材45を押圧してクラッチ部材45を直結位置に
移動しようとする。しかし、ペダル踏んでいるとクラッ
チ部材45からギア枠41に駆動力が伝達されているの
で、セレーション内歯41bとセレーション外歯45b
とが摩擦力により噛み合ったままになることがある。こ
のような場合、前記実施形態1と同様にアシスト力が発
生し、クラッチ部材45を減速側に移動させる。
【0067】一方、設定された駆動力より大きな駆動力
が作用して変速キー49が軸方向に逃げてクラッチ部材
45が移動しない場合にも、ギアクランク18が上死点
又は下死点付近に到達して駆動力が小さくなると、変速
キー49によるアシスト力によりクラッチ部材45が押
圧され移動する。このため、この実施形態2でも非常に
大きな駆動力が作用しているときには変速が行われず、
変速ショックが少なくなるとともに、セレーション歯や
ワンウェイクラッチ等の駆動力の伝達部分が破損しにく
くなる。
【0068】クラッチ部材45が右方に移動すると、第
3コイルバネ62により変速キー49は、カム面47か
ら離れる。このため、クラッチ部材45が回転しても変
速キー49との接触による異音が発生することはない。
そしてクラッチ部材45が直結位置に配置されると直結
伝達経路を介して回転が伝達される。直結位置にクラッ
チ部材45が配置された状態で解除レバーが操作される
と、さらにプッシュロッド48aが後退し、変速キー4
9がクラッチ部材45を押圧する。このとき、クラッチ
部材45のテーパ面45dが第1ワンウェイクラッチ5
0のクラッチ爪53に接触してクラッチ爪53を起立姿
勢から退避姿勢に倒そうとする。しかし、クラッチ爪5
3は、リングギア43からハブシェル23に動力を伝達
しているので、第2コイルバネ61の付勢力だけでは退
避姿勢に倒しにくい。この場合にも変速キー49がクラ
ッチ部材45のカム面47に当接すると、前述と同様に
アシスト力が発生してクラッチ部材45を軸方向に移動
させることができる。
【0069】ここでは、前述した実施形態1と同様な効
果が得られ、さらにプッシュロッド48の構成が簡素化
する。しかし、この場合、比較的狭い空間に配置された
第2コイルバネ61の付勢力が一番大きいので、撓み量
を確保すると第2コイルバネ61のバネ定数を小さくす
るのが困難であり、撓み時のバネ力が急激に増大する。
このため、増速時に必要な操作力が前記実施形態1より
は大きくなる。
【0070】実施形態3 前記2つの実施形態では、プッシュロッドにより押圧し
ていない状態でクラッチ部材は減速位置に配置された
が、この実施形態3では、図10に示すように、クラッ
チ部材45は増速位置に配置される。この場合、第2コ
イルバネ61がプッシュロッド48に介装されている。
また、第1コイルバネ60は、クラッチ部材45と玉押
し31との間に配置されている。また、3つのコイルバ
ネ60〜62の付勢力は、第2コイルバネ61、第3コ
イルバネ62、第1コイルバネ60の順に小さくなって
いる。この場合のバネの付勢力の設定理由は実施形態2
と同様である。
【0071】図10に示すように操作穴21aは、ハブ
軸の図10左端(コースターブレーキ装着側)から中央
部にかけて軸芯に沿って形成されている。ベルクランク
(図示せず)は、ハブ軸21の左側の軸端に装着されて
いる。また、変速キー49の三角形の頂点にプッシュ
ロッド48が当接するため、変速キー49の中央部に
はプッシュロッド48に当接する切欠面49が形成さ
れている。さらに第1コイルバネ60は、実施形態2と
同様にクラッチ部材45と玉押し31との間に圧縮状態
で配置されている。他の構成は前記2つの実施形態と同
様であり説明を省略する。
【0072】〔増速−減速側でのアシスト動作〕 このような実施形態2では、プッシュロッド48が押し
込まれていない図10に示す状態では、増速位置で変速
操作部9の巻取レバーが操作されると、プッシュロッド
48により変速キー49が押圧されて第1コイルバネ
60の付勢力に抗してクラッチ部材45を減速側に移動
させる。このとき、駆動力が伝達されていないときに
は、変速キー49が第3コイルバネ62を介してクラ
ッチ部材45を押圧しクラッチ部材45を直結位置に移
動させる。駆動力が伝達されている場合には、第3コイ
ルバネ62又は第2コイルバネ61を撓ませながら変速
キー49がカム面47に当接し前述したアシスト力に
よりクラッチ部材45を移動させる。また、直結位置か
ら減速位置に移動するときにも、駆動力が伝達されてク
ラッチ爪53が退避姿勢になりにくいときにはアシスト
力によりクラッチ部材45を移動させてクラッチ爪53
を退避姿勢にしクラッチ部材45を減速位置に移動させ
る。
【0073】一方、設定された駆動力より大きな駆動力
が作用して変速キー49が軸方向に逃げてクラッチ部
材45が移動しない場合にも、ギアクランク18が上死
点又は下死点付近に到達して駆動力が小さくなると変速
キー49によるアシスト力によりクラッチ部材45が
押圧され移動する。このため、この実施形態3でも非常
に大きな駆動力が作用しているときには変速が行われ
ず、変速ショックが少なくなるとともに、セレーション
歯やワンウェイクラッチ等の駆動力の伝達部分が破損し
にくくなる。
【0074】〔減速−増速側での動作〕減速位置で解除
レバーが操作されると、第1コイルバネ60の付勢力に
よりクラッチ部材45が増速側に押圧され、プッシュロ
ッド48が移動しクラッチ部材45が直結位置に移動す
る。そして、直結位置にクラッチ部材45が配置される
と、テーパ面45dにより退避姿勢にさせられていた第
1ワンウェイクラッチ50のクラッチ爪53が捩じりコ
イルバネ55のバネ力により図4に実線で示す起立姿勢
に復帰し、実施形態1及び2と同様に駆動体22からの
回転は直結動力伝達経路を介してそのままハブシェル2
3に伝達される。
【0075】直結位置で解除レバーが操作されると、第
1コイルバネ60の付勢力によりクラッチ部材45が増
速側に押圧され、プッシュロッド48が移動しクラッチ
部材45が増速位置に移動する。そして、増速位置にク
ラッチ部材45が配置されると、クラッチ部材45のセ
レーション外歯45cとギア枠41のセレーション内歯
41bとが噛み合う。この増速位置への移動の際に、セ
レーション外歯45cとセレーション内歯41bとが噛
み合う位置に配置されているときには、クラッチ部材4
5がギア枠41に当接した後、そのままクラッチ部材4
5は左方の増速位置に移動する。しかし噛み合わない位
置に配置されているときには、クラッチ部材45がギア
枠41に当接した時点でクラッチ部材45は左方への移
動を一旦停止する。しかし、第1コイルバネ60の付勢
力によりクラッチ部材45が押圧されているので、クラ
ッチ部材45が回転して2つの歯45c,41bが噛み
合う位置になると、クラッチ部材45が移動し2つの歯
45c,41bが噛み合う。この状態では、駆動体22
に伝達された回転は、実施形態1及び2と同様に増速伝
達経路を介してハブシェル23に伝達される。
【0076】このような減速側から増速側への変速時に
は、実施形態1及び2と同様に駆動体22とリングギア
43との間で直接回転が伝達されるため、力が作用して
いないクラッチ部材45を移動させればよい。このた
め、クラッチ部材45を押すための第1コイルバネ60
のバネ力は小さくてよい。しかも、収納空間に余裕のあ
る第2コイルバネ61のバネ力を一番強くすればよいの
で、全体のバネ力を小さく設定でき、走行中に駆動力を
伝達した状態で軽い力で変速操作できる。
【0077】〔他の実施例〕 (a) 実施形態3においてプッシュロッドを実施形態
2のような棒状部材で構成してもよい。この場合、変速
キーはプッシュロッドによって軸端側への移動が規制さ
れるので、貫通溝を軸芯に沿って形成してもよい。この
ような実施形態では、大きな力が作用してもアシスト力
が発生するため、常に変速を行える。しかし、そのとき
にプッシュロッドに大きな力が作用し、インナーケーブ
ルにも大きな力が作用する。また、変速ショックも大き
くなり、動力伝達部品の強度も高く設定する必要があ
る。
【0078】(b) 本実施形態では、コースターブレ
ーキを装着しているために、ブレーキロック防止用の爪
ケージを設けたが、コースターブレーキを装着しない場
合には爪ケージは不要である。 (c) 回転の伝達機構は遊星歯車機構に限定されるも
のではなく、遊星ローラ機構でもよい。
【0079】
【発明の効果】以上のように本発明に係る内装変速ハブ
では、クラッチ部材の減速側への移動の際には、クラッ
チ部材とクラッチ操作部との係合によりクラッチ部材の
回転駆動力が軸方向の変位に変換されアシスト力が発生
するので、クラッチ部材が移動しやすくなり、走行中で
あっても軽い力でクラッチ部材を移動できる。また、増
速側への移動の際には、クラッチ部材に動力が伝達され
ないので、クラッチ部材を軽い力で移動できる。このた
め、走行中に駆動力を作用させた状態でも軽い操作力で
両方向の変速操作を行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が採用された自転車の側面
図。
【図2】その内装変速ハブの縦断面構成図。
【図3】その内装変速ハブの減速位置における要部拡大
部分図。
【図4】操作機構の要部斜視図。
【図5】変速キーとカム面との関係を示す模式図。
【図6】プッシュロッドの側面部分断面図。
【図7】内装変速ハブの直結位置における図3に相当す
る図。
【図8】内装変速ハブの増速位置における図3に相当す
る図。
【図9】実施形態2の図3に相当する図。
【図10】実施形態3の図3に相当する図。
【符号の説明】
2 フレーム体 7 後輪 21 ハブ軸 21b 貫通溝 21c 案内面 22 駆動体 23 ハブシェル 24 遊星歯車機構 25 操作機構 32 小ギア 40 太陽ギア 41 ギア枠 42 遊星ギア 43 リングギア 45 クラッチ部材 47 カム面 47c 傾斜面 48,48a プッシュロッド 49,49a 変速キー 50〜52 第1〜第3ワンウェイクラッチ 60〜62 第1〜第3コイルバネ 65 操作体 66 作動体

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自転車のフレームに装着可能であり、入力
    体からの動力を選択された所定の変速比で出力体に伝達
    する自転車用内装変速ハブであって、 前記フレームに固定可能なハブ軸と、 前記ハブ軸回りに回転可能であり前記入力体に連結可能
    な駆動体と、 内部に収納空間を有するとともに前記ハブ軸回りに回転
    可能であり、前記出力体に連結可能な筒状の従動体と、 前記従動体の収納空間内に配置され、前記ハブ軸と同芯
    に配置された太陽ギアと、前記太陽ギアに噛み合う遊星
    ギアと、前記遊星ギアを回転自在に支持し前記ハブ軸回
    りに回転可能なギア枠と、前記ハブ軸回りに回転可能で
    あり前記遊星ギアに外方で噛み合うリングギアとを有
    し、前記駆動体からの動力を前記従動体に伝達する遊星
    歯車機構と、 前記リングギアと従動体との間に配置され、一方向にの
    み動力を伝達可能であるとともに動力伝達可能状態にお
    いて動力伝達状態と動力遮断状態とに切換可能な第1ワ
    ンウェイクラッチと、 前記駆動体とリングギアとの間及び前記ギア枠と従動体
    との間にそれぞれ配置され、一方向にのみ動力を伝達す
    る第2及び第3ワンウェイクラッチと、 前記ハブ軸に回転自在かつ軸方向移動自在に設けられ、
    前記軸方向への移動により、前記駆動体とギア枠とを連
    結状態と離脱状態とに切り換えるとともに、前記第1ワ
    ンウェイクラッチを動力伝達状態と動力遮断状態とに切
    り換える筒状のクラッチ部材と、 前記クラッチ部材を前記軸方向に移動させるとともに、
    前記クラッチ部材と係合して前記クラッチ部材の回転駆
    動力を前記軸方向への変位に変換して変速操作をアシス
    トするクラッチ操作部と、 を備えた自転車用内装変速ハブ。
  2. 【請求項2】前記クラッチ操作部は、 前記ハブ軸に設けられた案内面と、 前記案内面に沿って移動することにより前記クラッチ部
    材を前記軸方向に移動させるための変速キーと、 前記変速キーを押圧する押圧部材とを有し、 前記クラッチ部材は前記変速キーと当接可能であり、前
    記変速キーと当接した際に前記一方向の回転により回転
    駆動力を軸方向への変位に変換するための、前記ハブ軸
    の軸芯に対して傾斜したカム面を有している、請求項1
    に記載の自転車よ用内装変速ハブ。
  3. 【請求項3】前記ハブ軸には、前記ハブ軸の軸芯を貫通
    しかつ前記一方向と逆側に螺旋状に捩じれた状態の貫通
    溝が形成されており、前記案内面は前記貫通溝を形成す
    る面の一部でありかつ前記ハブ軸の軸芯に対して所定溝
    傾斜角度分傾斜して設けられている、請求項2に記載の
    自転車用内装変速ハブ。
  4. 【請求項4】前記溝傾斜角度は10度から50度の範囲
    である、請求項3に記載の自転車用内装変速ハブ。
  5. 【請求項5】前記クラッチ部材のカム面の前記ハブ軸芯
    に対する傾斜角度は前記溝傾斜角度より大きくかつ20
    度から70度の範囲である、請求項3又は4に記載の自
    転車用内装変速ハブ。
  6. 【請求項6】前記変速キーは断面が三角形状であり、そ
    の長手方向が前記ハブ軸に対して交差するように延びて
    前記貫通溝内に配置されている、請求項4又は5に記載
    の自転車用内装変速ハブ。
  7. 【請求項7】前記クラッチ部材を前記ギア枠側に付勢す
    るための第1付勢部材と、 前記変速キーを前記クラッチ部材側に付勢するための第
    2付勢部材と、 前記変速キーとクラッチ部材との間に介装され、両者に
    当接しているときに前記変速キーが前記クラッチ部材に
    当接する前に、弾性力により両者を離反する方向に付勢
    する第3付勢部材とをさらに備える、請求項2から6の
    いずれかに記載の自転車用内装変速ハブ。
  8. 【請求項8】前記第3付勢部材は、所定長さに全長が規
    制されたコイルバネである、請求項7に記載の自転車用
    内装変速ハブ。
  9. 【請求項9】前記押圧部材は、前記変速キーを前記ギア
    枠側に押圧する、請求項7又は8に記載の自転車用内装
    変速ハブ。
  10. 【請求項10】前記押圧部材は棒状部材であり、 前記3つの付勢部材は、前記第2付勢部材、第3付勢部
    材、第1付勢部材の順に弱くなるようにそれぞれの付勢
    力が設定されている、請求項9に記載の自転車用内装変
    速ハブ。
  11. 【請求項11】前記押圧部材は、 所定長さを有する棒状の操作体と、 前記操作体の先端部に軸方向に相対移動可能に装着され
    た作動体と、 前記操作体と作動体との間に介装され両者を離反する方
    向に付勢する付勢部材とを有し、 前記変速キーは前記クラッチ部材を軸方向の両方向に押
    圧可能であり、 前記付勢部材は前記第1付勢部材であり、前記第1付勢
    部材、第2付勢部材、第3付勢部材の順に弱くなるよう
    にそれぞれの付勢力が設定されている、請求項9に記載
    の自転車用内装変速ハブ。
  12. 【請求項12】前記押圧部材は、前記変速キーを前記ク
    ラッチ部材側に押圧する、請求項7又は8に記載の自転
    車用内装変速ハブ。
  13. 【請求項13】前記押圧部材は、 所定長さを有する棒状の操作体と、 前記操作体の先端部に軸方向に相対移動可能に装着され
    た作動体と、 前記操作体と作動体との間に介装され両者を離反する方
    向に付勢する付勢部材とを有し、 前記変速キーは前記クラッチ部材を軸方向の両方向に押
    圧可能であり、 前記付勢部材は前記第2付勢部材であり、前記第2付勢
    部材、第3付勢部材、第1付勢部材の順に弱くなるよう
    にそれぞれの付勢力が設定されている、請求項12に記
    載の自転車用内装変速ハブ。
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