JP2003025354A - ゴム組成物の成形方法及びゴム組成物の成形体及び磁気エンコーダ - Google Patents

ゴム組成物の成形方法及びゴム組成物の成形体及び磁気エンコーダ

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JP2003025354A JP2001212885A JP2001212885A JP2003025354A JP 2003025354 A JP2003025354 A JP 2003025354A JP 2001212885 A JP2001212885 A JP 2001212885A JP 2001212885 A JP2001212885 A JP 2001212885A JP 2003025354 A JP2003025354 A JP 2003025354A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異方性磁紛を含有するゴム組成物やその成形
体の強度や磁性を高める。 【解決手段】 磁気エンコーダ等を構成する磁性材料と
して用いられるゴム組成物の成形にあたり、加硫成形が
行われている期間中、成形体32のウエルドライン33
近傍に磁場を形成する。成形体32に含有される異方性
磁紛の各結晶体34が磁場の作用で回転し、その磁化容
易軸を同一方向へ向けつつ均一に分散するようになり、
成形体32全体として磁性が高まり、またウエルドライ
ン33における強度が増すようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異方性磁紛を含有
するゴム組成物の成形方法、異方性磁紛を含有するゴム
組成物の成形体、及びそのようなゴム組成物を含む磁気
エンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】図7には、この種のゴム組成物に含有さ
れる異方性磁紛(一粒子)の概観を例示する。
【0003】同図7に示すように、異方性磁紛は板形状
を有する結晶体100から構成され、各結晶体にとっ
て、その板面の中心に直交する直線が磁化容易軸Lをな
す。このため、異方性磁紛を含有するゴム組成物では、
そのゴム組成物中に分散した異方性磁紛の各結晶体の磁
化容易軸の方向を均等に揃える(異方性磁紛の配向度を
高める)ことにより、高い磁性を得ることができる。
【0004】このような異方性磁紛を含有するゴム組成
物を適用する製品として、エンジンの回転数を検出する
磁気エンコーダがある。磁気エンコーダは、表面に所定
の磁気パターンが着磁されたロータと、磁気センサとを
備えて構成され、例えばエンジンの出力軸に取り付けら
れた環状体と、同出力軸と一体に回転する環状体の動き
を磁気センサによって認識することにより、エンジンの
回転数を検出する機器である。このような磁気エンコー
ダの一部をなす環状体の構成材料として、高い磁性を有
する異方性磁紛を含有するゴム組成物は優れた機能を発
揮することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、異方性磁紛
を包含するゴム組成物の磁性を高めるためには、そのゴ
ム組成物中に分散した異方性磁紛の配向度を高めればよ
いことは上述した通りである。また、ゴム組成物に包含
される異方性磁紛の分散性は、他の充填剤の分散性と同
様、当該ゴム組成物の強度や形状安定性と密接に関わる
因子である。
【0006】異方性磁紛を包含するゴム組成物を含め、
ゴム組成物の成形体はゴム生地の混練、加硫および成形
といった工程を経ることによって製造されるのが一般的
であり、従来は、ゴム生地の混練工程を通じて異方性磁
紛の分散性を機械的に高めることにしていた。
【0007】ところが、混練を通じた機械的な処理で
は、異方性磁紛の分散性を高めることはできても、その
配向度を十分に高めることは難しい。
【0008】また、ゴム生地の混練時において生地中の
異方性磁紛を十分均一に分散させたとしても、混練され
た生地を成形すべく金型に導入する際、生地が複雑な態
様で流動することにより成形後のゴム組成物に異方性磁
紛の不均一な部分が生じてしまう場合が多々ある。とく
に、金型内において複数の生地、或いは単一の生地の複
数部位(例えば一端と他端)を結合させつつ加圧成形を
行うような場合、その結合部分(ウエルドライン)にお
いて局所的に異方性磁紛の不均一化が生じやすい。結果
として、ウエルドラインにおけるこのような異方性磁紛
の不均一化が、ゴム組成物の強度や磁気パターンの精度
を低下させることとなっていた。
【0009】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、異方性磁紛を含有す
るゴム組成物を成形して得られる成形体の強度や磁性を
高めることにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、異方性磁紛を
含有するゴム組成物をその構成要素として含む磁気エン
コーダを小型化、高精度化することを目的とする。
【0011】また、本発明の他の目的は、異方性磁紛を
含有するゴム組成物やその成形体として、高い磁性や強
度を有する製品を効率的に製造することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、ゴム組成物の成形方法にお
いて、当該成形方法によって得られる成形体を構成する
複数の部位を相互に結合させる工程を、前記ゴム組成物
を磁場中において成形する工程を終了するまでに有し
て、且つ、前記ゴム組成物を磁場中において成形する工
程では、前記複数の部位による結合部に磁場を形成しつ
つ前記ゴム組成物を成形することを要旨とする。
【0013】前記複数部位の結合部では、ゴム組成物に
含有される異方性磁紛が局所的に不均一となりやすく、
またそのことにより、強度が低下しやすい。同構成によ
れば、前記複数部位の結合部における異方性磁性紛の分
散性及び配向度が高まることで、前記ゴム組成物に十分
な強度が確保されるようになる。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載のゴ
ム組成物の成形方法において、前記ゴム組成物を磁場中
において成形する工程が、前記ゴム組成物を所定の金型
に射出すること、及び/又は所定の金型により圧縮する
ことによって該ゴム組成物を成形する工程と、該金型内
に腑形されたゴム組成物を加硫する工程とを含んで、且
つ、前記金型内におけるゴム組成物の加硫が完了する前
に、前記ゴム組成物に磁場を形成することを要旨とす
る。
【0015】ゴム組成物の加硫が完了する前は、異方性
磁紛を構成する結晶体を流動させたり、その姿勢や分布
を所望の状態に変化させることが容易であるため、同構
成によれば、異方性磁紛の配向度が高いゴム組成物を容
易に得ることができる。
【0016】請求項3記載の発明は、異方性磁粉を含有
するゴム組成物を成形して得られる成形体において、複
数の部位による結合部を有して、且つ、該結合部近傍に
含有される異方性磁粉の磁化容易軸が略均一であること
を要旨とする。
【0017】前記複数部位の結合部では、ゴム組成物に
含有される異方性磁紛が局所的に不均一となりやすく、
またそのことにより、強度が低下しやすい。同構成によ
れば、前記複数部位の結合部における異方性磁性紛の分
散性及び配向度が高まることで、前記ゴム組成物の成形
体に十分な強度が確保されるようになる。
【0018】請求項4記載の発明は、異方性磁粉を含有
するとともに、その表面に所定の磁化パターンが着磁さ
れたゴム組成物を備える磁気エンコーダにおいて、前記
ゴム組成物が複数の部位による結合部を有して、且つ、
該結合部近傍に含有される異方性磁粉の磁化容易軸が略
均一であることを要旨とする。
【0019】前記複数部位の結合部では、ゴム組成物に
含有される異方性磁紛が局所的に不均一となりやすく、
またそのことにより、強度が低下しやすい。同構成によ
れば、前記複数部位の結合部における異方性磁性紛の分
散性及び配向度が高まることで、前記磁気エンコーダの
ゴム組成物部位に十分な強度が確保されるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、磁気エンコーダ
の製造方法に適用した一実施の形態について、図面を参
照して説明する。
【0021】図1には、本実施の形態にかかる磁気エン
コーダの外観を概略的に示す斜視図である。同図1にお
いて磁気エンコーダ10は、異方性磁紛を配合したゴム
組成物を主たる材料として形成された環状体11と、環
状体11の外周部に近接して設けられその外周部に形成
された所定の磁化パターンのうち近接している極(S極
若しくはN極)を認識することのできる磁気センサ12
とを備えて構成される。環状体11は、図示しない自動
車エンジンの出力軸外周に設けられ、同軸と一体に回転
する。磁気センサ12は、自身に近接する極(S極若し
くはN極)の認識を、二値データ化された信号として例
えば電子制御装置(図示略)に出力する。電子制御装置
は、この二値データ化された信号に基づき当該自動車エ
ンジンの出力軸の回転速度を演算する。
【0022】次に、磁気エンコーダ10を構成する環状
体11の製造方法について説明する。
【0023】環状体11は、以下の工程に従って製造す
る。 (1)ゴム生地の作製(混練) ゴム材料(日本ゼオン(株)製NBR(Nipol1043))
を100重量部、FEFカーボンブラックを30重量
部、異方性磁性紛(戸田工業(株)製磁性紛FM−20
1)を500重量部、亜鉛華を10重量部、硫黄を2重
量部、促進剤EZを1重量部の配合比で用意し、周知の
圧延ロールを通じて混練することによりゴム生地(ゴム
組成物)を作製する。 (2)加硫成形 上記工程(1)で得られたゴム生地を金型内に収容し、
160℃で6分間加圧することにより、ゴム生地の加硫
および成形を併せ行う。
【0024】図2は、この加硫成形において金型内に収
容されたゴム生地を示す上視図(ただし、金型の上蓋
(上金型)を取り外した状態)である。同図2に示すよ
うに、金型20には環状溝21が形成されており、この
環状溝21に沿って紐状のゴム生地22が収容されるこ
とになる。従って、同図2中に破線で示すように、紐状
のゴム生地22の両端が金型20(環状溝21)内で相
互に接触し、結合するようになる。以下、この結合部位
23のことをウエルドラインという。
【0025】また図3は、金型20およびその周辺部材
の概略を示す側断面図(金型20に上蓋(上金型)を載
せた状態)である。同図3に示すように、本実施の形態
にかかる磁気エンコーダの製造方法では、ゴム生地22
の加硫成形を行うに際し、直流電源24、電磁コイル2
5、強磁性体26等を備えて構成される周知の磁場発生
機構27により、ゴム生地22のウエルドライン23近
傍を中心に、またはゴム生地全体に8kOe(6.4×
105A/m)の大きさの垂直磁場を印加(形成)す
る。この垂直磁場の印加(形成)は、ゴム生地22が加
硫を開始する時点から加硫を完了する時点まで継続す
る。 (3)成形体への着磁 上記工程(1)及び(2)を経て得られたゴム組成物の
成形体(以下、単に成形体という)の外周面に異なる磁
極(S極およびN極)を交互に着磁することによって磁
化パターンを形成し、磁気エンコーダの環状体11(図
1参照)を得る。
【0026】ここで、ゴム生地22のように、その加硫
成形に際し金型20内でゴム生地22の両端部(複数の
部位)が結合することになるようなゴム組成物では、そ
の結合部(ウエルドライン23)において、異方性磁紛
を含めて充填材が不均一となり易く、このことに起因し
て当該結合部に十分な強度を得ることが困難であった。
【0027】また、混練工程や成形工程において、ゴム
組成物の含有する異方性磁紛の配向度を機械的な方法を
用いて十分に高めることは困難であった。
【0028】この点、上記製造方法では、加硫成形中の
ゴム生地22に対し、ウエルドラインを中心として磁場
が形成されることになるため、ゴム生地22に含有され
る異方性磁紛の各結晶体が回転することにより、その配
向度と分散性を高められている。従って、結合部(ウエ
ルドライン23)における強度が高められる他、当該製
造方法によって得られる成形体の磁性も全体に均一で、
しかも十分高いものとなる。
【0029】(検証試験)本実施の形態にかかる磁気エ
ンコーダの製造方法、とくにゴム生地の加硫成形工程に
よって得られる成形体について、当該成形体の含有する
異方性磁紛の配向度と、当該成形体のウエルドラインに
おける強度とを検証した。
【0030】検証試験の実施に際し、本実施の形態で得
られる成形体とほぼ同質の試験用成形体を作製した。
【0031】すなわち、本実施の形態にかかる工程
(1)で得られるゴム生地と同等のゴム生地を作製し、
このゴム生地から厚み2.1mm程度のシート状試料を
作製し、加硫成形を行った。
【0032】図4(a)及び図4(b)には、本検証試
験においてシート状試料を加硫成形する際に使用した試
料用金型を示す略図である。図4(a)は試料用金型内
に試料を載置した後であって、同金型の上蓋(上金型)
を閉じる前の状態を示し、図4(b)は上蓋(上金型)
を閉じた後の状態を示す。また、両図において、上段に
は上視図を、下段には側断面図を示す。
【0033】両図に示すように、本検証試験では、矩形
のシート状試料32a,32bを用意し、これらを試料
用金型30に載置し、上蓋30aを閉じた状態にしてす
る。そして、上蓋30aに押圧Pを付与するとともに、
試料用金型30を160℃まで昇温させた状態を6分間
保持した。
【0034】シート状試料32a,32bが結合して得
られる成形体32は、ウエルドライン33を有すること
になる(図5を併せ参照)。
【0035】ここで、基本的には上記手順に従うシート
状試料の成形体の作製を、以下に示す3種の異なる条件
(A),(B),(C)の下で行った。 (A)試料用金型30内のシート状試料のウエルドライ
ンを中心に、加硫開始から加硫終了まで(試料用金型3
0を160℃に保持する6分間)継続的に6.4×10
5A/m(8kOe)の垂直磁場を印加(形成)する。 (B)試料用金型内のシート状試料のウエルドラインを
中心に、加硫開始から1分間、6.4×105A/m
(8kOe)の垂直磁場を印加(形成)する。 (C)磁場を印加(形成)しない。各条件(A),
(B),(C)下で得られた成形体について、引張り強
さ、伸び、及び配向度の測定を行った。
【0036】その結果を表1に示す。
【0037】
【表1】 ただし、 Tb :破断引張り強度(MPa) Eb :破断伸び(%) 磁紛の配向度:100×残留磁化/飽和磁化(振動試料
磁力計(VSM)による計測に基づく) 条件(A)のように、加硫成形が行われている期間中、
加硫の開始から終了まで、継続的に垂直磁場を印加(形
成)することによって、ウエルドライン33における異
方性磁紛の配向度が高まっている。また、異方性磁紛の
分散性(均一化)が高まり、磁場を印加(形成)しない
場合と比べ、引っ張り強さや曲げ強さが増している。
【0038】さらに、加硫成形が行われている期間中、
ウエルドライン33に磁場を印加(形成)することによ
って得られるこのような効果、すなわち異方磁紛の配向
度や分散性が高まるといった効果は、条件(B)のごと
く磁場の印加時間が比較的短い場合であっても有意に得
られることが確認された。
【0039】図6(a)及び図6(b)には、加硫成形
が行われている期間中、ウエルドライン33を中心とし
た磁場の印加(形成)を行うか否かで異なる成形体32
中の異方性磁紛の動態を模式的に示す。
【0040】本来、成形体32に含有される異方性磁紛
の各結晶体34がその磁化容易軸を無作為な方向に向け
た状態で存在し、しかも、ウエルドライン33の近傍に
存在する結晶体34の密度と、それ以外の部位に存在す
る結晶体34の密度とが不均一になっている(図6
(a))。一方、加硫が終了する前に成形体32のウエ
ルドライン33近傍に磁場が形成されると、成形体32
に含有される異方性磁紛の各結晶体34が磁場の作用で
回転し、その磁化容易軸を同一方向へ向けつつ均一に分
散するようになる(図6(b))ことがと上記試験結果
から推察される。
【0041】以上説明したように、本実施の形態にかか
る製造方法(加硫成形工程)を通じて得られた成形体で
は、含有成分としての異方性磁紛の分散性が高まり、磁
性が高められる。またとくに、ウエルドラインにおける
強度が高まるようになる。
【0042】そしてこのような成形体を、例えば磁気セ
ンサの環状体等の製品に適用した場合には、その小型化
や高精度化が容易に図られるようになる。
【0043】なお、上記実施の形態においてゴム生地に
配合することとした異方性磁粉としては、キューリー点
が加硫温度以上であり、且つ磁化容易軸を有する粒子か
ら構成されるものであれば特に限定はなく、フェライト
をはじめ、サマリウムコバルト、ネオジウム鉄ボロン等
の希土類磁性粉や、ゴムとの接着性を高めるべくそのよ
うな希土類磁性粉に表面処理を施したもの等を広く適用
することができる。
【0044】また、上記各実施の形態において適用する
こととしたゴム生地の材料は、本発明の適用対象として
の一例であり、NBR、H−NBR、ACM、NR、F
KM、EPDM、TPE等、他のゴム材料を適用するこ
ともできる。
【0045】また同様に、ゴム生地の材料として、異方
性磁粉に加え、カーボンブラック若しくはグラファイト
等の補強性充填材や、非補強性充填材等を配合してもよ
い。また、可塑剤、老化防止剤、加硫剤等を配合しても
よい。
【0046】また、ゴム生地に配合される異方性磁粉の
結晶(粒子)の粒径は特に限定されないが、当該ゴム生
地を加硫成形して得られるゴム組成物の力学的強度や分
散性を最適化するサイズとしては、0.1〜50μm程
度が好ましい。
【0047】また、ゴム生地に配合される異方性磁粉の
量は、過剰になれば結晶体同士が接触し、回転し難くな
ることで高い分散性が得られなくなる。また、少量すぎ
ると十分に高い磁性が得られなくなることはいうまでも
ない。このような観点から、ゴム生地に配合される異方
性磁粉の量は、ゴム材料100重量部に対し900重量
部以下とするのが好ましく、100〜850重量部の範
囲内とすればさらに好ましい。また、上記実施の形態に
よるように、圧縮成形によってゴム生地を成形する方法
に限らず、射出成形によってゴム生地を成形する方法に
対しても、上記実施の形態とほぼ同様の態様で本発明を
適用することができる。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、複数部位
の結合部における異方性磁性紛の分散性及び配向度が高
まることで、ゴム組成物に十分な強度が確保されるよう
になる。
【0049】請求項2記載の発明によれば、異方性磁紛
の配向度が高いゴム組成物を容易に得ることができる。
【0050】請求項3記載の発明によれば、複数部位の
結合部における異方性磁性紛の分散性及び配向度が高ま
ることで、前記ゴム組成物の成形体に十分な強度が確保
されるようになる。
【0051】請求項4記載の発明によれば、複数部位の
結合部における異方性磁性紛の分散性及び配向度が高ま
ることで、前記磁気エンコーダのゴム組成物部位に十分
な強度が確保されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる磁気エンコーダ
の外観を概略的に示す斜視図。
【図2】同実施の形態にかかる加硫成形において金型内
に収容されたゴム生地を示す上視図。
【図3】同実施の形態にかかる金型およびその周辺部材
の概略を示す側断面図。
【図4】同実施の形態での検証試験においてシート状試
料を加硫成形する際に使用した試料用金型を示す略図。
【図5】同実施の形態での検証試験において用いたシー
ト状試料の外観を概略的に示す斜視図。
【図6】加硫成形が行われている期間中、ウエルドライ
ンを中心とした磁場の印加を行うか否かで異なる成形体
中の異方性磁紛の動態を示す模式図。
【図7】異方性磁紛の一粒子の概観を例示する斜視図。
【符号の説明】
10 磁気エンコーダ 11 環状体 12 磁気センサ 20 金型 21 環状溝 22 ゴム生地 23 結合部位(ウエルドライン) 24 直流電源 25 電磁コイル 27 磁場発生機構 30 試料用金型 30a 上蓋 32 成形体 32a,32b シート状試料 33 ウエルドライン 34 結晶体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01D 5/245 G01D 5/245 V 5E062 H01F 41/02 H01F 41/02 G // B29K 21:00 B29K 21:00 105:16 105:16 Fターム(参考) 2F077 CC02 NN04 NN08 NN24 VV33 4F071 AA11 AA12X AA13X AA15X AA20X AA26 AA33 AA34X AB12 AB18 AE14 AF41 AG05 AH07 AH17 AH19 BB03 BB05 4F203 AA45 AA46 AE04 AH81 AM26 AM29 DA04 DA11 DB01 DC01 4F204 AA45 AB13 AH16 FA01 FB01 FN15 4J002 AC001 AC011 AC071 BB151 BD121 BG041 DC006 DE116 FD206 GN00 GT00 5E062 CC02 CD02 CD05 CE02 CE04 CE07 CF05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】当該成形方法によって得られる成形体を構
    成する複数の部位を相互に結合させる工程を、前記ゴム
    組成物を磁場中において成形する工程を終了するまでに
    有して、且つ、 前記ゴム組成物を磁場中において成形する工程では、前
    記複数の部位による結合部に磁場を形成しつつ前記ゴム
    組成物を成形することを特徴とするゴム組成物の成形方
    法。
  2. 【請求項2】前記ゴム組成物を磁場中において成形する
    工程が、前記ゴム組成物を所定の金型に射出すること、
    及び/又は所定の金型により圧縮することによって該ゴ
    ム組成物を成形する工程と、 該金型内に腑形されたゴム組成物を加硫する工程と、 を含んで、且つ、 前記金型内におけるゴム組成物の加硫が完了する前に、
    前記ゴム組成物に磁場を形成することを特徴とする請求
    項1記載のゴム組成物の成形方法。
  3. 【請求項3】異方性磁粉を含有するゴム組成物を成形し
    て得られる成形体であって、 複数の部位による結合部を有して、且つ、該結合部近傍
    に含有される異方性磁粉の磁化容易軸が略均一であるゴ
    ム組成物の成形体。
  4. 【請求項4】異方性磁粉を含有するとともに、その表面
    に所定の磁化パターンが着磁されたゴム組成物を備える
    磁気エンコーダであって、 前記ゴム組成物が複数の部位による結合部を有して、且
    つ、該結合部近傍に含有される異方性磁粉の磁化容易軸
    が略均一であることを特徴とする磁気エンコーダ。
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