JP4774641B2 - ゴム組成物の成形方法及びゴム組成物の成形体及び磁気エンコーダ - Google Patents

ゴム組成物の成形方法及びゴム組成物の成形体及び磁気エンコーダ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異方性磁紛を含有するゴム組成物の成形方法、異方性磁紛を含有するゴム組成物の成形体、及びそのようなゴム組成物を含む磁気エンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】
図7には、この種のゴム組成物に含有される異方性磁紛(一粒子)の概観を例示する。
【0003】
同図7に示すように、異方性磁紛は板形状を有する結晶体100から構成され、各結晶体にとって、その板面の中心に直交する直線が磁化容易軸Lをなす。このため、異方性磁紛を含有するゴム組成物では、そのゴム組成物中に分散した異方性磁紛の各結晶体の磁化容易軸の方向を均等に揃える(異方性磁紛の配向度を高める)ことにより、高い磁性を得ることができる。
【0004】
このような異方性磁紛を含有するゴム組成物を適用する製品として、エンジンの回転数を検出する磁気エンコーダがある。磁気エンコーダは、表面に所定の磁気パターンが着磁されたロータと、磁気センサとを備えて構成され、例えばエンジンの出力軸に取り付けられた環状体と、同出力軸と一体に回転する環状体の動きを磁気センサによって認識することにより、エンジンの回転数を検出する機器である。このような磁気エンコーダの一部をなす環状体の構成材料として、高い磁性を有する異方性磁紛を含有するゴム組成物は優れた機能を発揮することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、異方性磁紛を包含するゴム組成物の磁性を高めるためには、そのゴム組成物中に分散した異方性磁紛の配向度を高めればよいことは上述した通りである。また、ゴム組成物に包含される異方性磁紛の分散性は、他の充填剤の分散性と同様、当該ゴム組成物の強度や形状安定性と密接に関わる因子である。
【0006】
異方性磁紛を包含するゴム組成物を含め、ゴム組成物の成形体はゴム生地の混練、加硫および成形といった工程を経ることによって製造されるのが一般的であり、従来は、ゴム生地の混練工程を通じて異方性磁紛の分散性を機械的に高めることにしていた。
【0007】
ところが、混練を通じた機械的な処理では、異方性磁紛の分散性を高めることはできても、その配向度を十分に高めることは難しい。
【0008】
また、ゴム生地の混練時において生地中の異方性磁紛を十分均一に分散させたとしても、混練された生地を成形すべく金型に導入する際、生地が複雑な態様で流動することにより成形後のゴム組成物に異方性磁紛の不均一な部分が生じてしまう場合が多々ある。とくに、金型内において複数の生地、或いは単一の生地の複数部位(例えば一端と他端)を結合させつつ加圧成形を行うような場合、その結合部分(ウエルドライン)において局所的に異方性磁紛の不均一化が生じやすい。結果として、ウエルドラインにおけるこのような異方性磁紛の不均一化が、ゴム組成物の強度や磁気パターンの精度を低下させることとなっていた。
【0009】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、異方性磁紛を含有するゴム組成物を成形して得られる成形体の強度や磁性を高めることにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、異方性磁紛を含有するゴム組成物をその構成要素として含む磁気エンコーダを小型化、高精度化することを目的とする。
【0011】
また、本発明の他の目的は、異方性磁紛を含有するゴム組成物やその成形体として、高い磁性や強度を有する製品を効率的に製造することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、異方性磁粉を含有するゴム組成物の成形方法において、当該成形方法によって得られる成形体を構成する複数の部位を相互に結合させる工程を、前記ゴム組成物を磁場中において成形する工程を終了するまでに有して、且つ、前記ゴム組成物を磁場中において成形する工程では、前記複数の部位による結合部を中心に磁場を形成しつつ前記ゴム組成物を成形することを要旨とする。
【0013】
前記複数部位の結合部では、ゴム組成物に含有される異方性磁紛が局所的に不均一となりやすく、またそのことにより、強度が低下しやすい。同構成によれば、前記複数部位の結合部における異方性磁性紛の分散性及び配向度が高まることで、前記ゴム組成物に十分な強度が確保されるようになる。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のゴム組成物の成形方法において、前記ゴム組成物を磁場中において成形する工程が、前記ゴム組成物を所定の金型に射出すること、及び/又は所定の金型により圧縮することによって該ゴム組成物を成形する工程と、該金型内に腑形されたゴム組成物を加硫する工程とを含んで、且つ、前記金型内におけるゴム組成物の加硫が完了する前に、前記ゴム組成物に磁場を形成することを要旨とする。
【0015】
ゴム組成物の加硫が完了する前は、異方性磁紛を構成する結晶体を流動させたり、その姿勢や分布を所望の状態に変化させることが容易であるため、同構成によれば、異方性磁紛の配向度が高いゴム組成物を容易に得ることができる。
【0016】
請求項3記載の発明は、異方性磁粉を含有するゴム組成物を成形して得られる成形体において、複数の部位による結合部を有して、且つ、成形中に前記結合部を中心として磁場が形成されることにより該結合部近傍に含有される異方性磁粉の磁化容易軸が略均一であることを要旨とする。
【0017】
前記複数部位の結合部では、ゴム組成物に含有される異方性磁紛が局所的に不均一となりやすく、またそのことにより、強度が低下しやすい。同構成によれば、前記複数部位の結合部における異方性磁性紛の分散性及び配向度が高まることで、前記ゴム組成物の成形体に十分な強度が確保されるようになる。
【0018】
請求項4記載の発明は、異方性磁粉を含有するとともに、その表面に所定の磁化パターンが着磁されたゴム組成物を備える磁気エンコーダにおいて、前記ゴム組成物が複数の部位による結合部を有して、且つ、成形中に前記結合部を中心として磁場が形成されることにより該結合部近傍に含有される異方性磁粉の磁化容易軸が略均一であることを要旨とする。
【0019】
前記複数部位の結合部では、ゴム組成物に含有される異方性磁紛が局所的に不均一となりやすく、またそのことにより、強度が低下しやすい。同構成によれば、前記複数部位の結合部における異方性磁性紛の分散性及び配向度が高まることで、前記磁気エンコーダのゴム組成物部位に十分な強度が確保されるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、磁気エンコーダの製造方法に適用した一実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0021】
図1には、本実施の形態にかかる磁気エンコーダの外観を概略的に示す斜視図である。同図1において磁気エンコーダ10は、異方性磁紛を配合したゴム組成物を主たる材料として形成された環状体11と、環状体11の外周部に近接して設けられその外周部に形成された所定の磁化パターンのうち近接している極(S極若しくはN極)を認識することのできる磁気センサ12とを備えて構成される。環状体11は、図示しない自動車エンジンの出力軸外周に設けられ、同軸と一体に回転する。磁気センサ12は、自身に近接する極(S極若しくはN極)の認識を、二値データ化された信号として例えば電子制御装置(図示略)に出力する。電子制御装置は、この二値データ化された信号に基づき当該自動車エンジンの出力軸の回転速度を演算する。
【0022】
次に、磁気エンコーダ10を構成する環状体11の製造方法について説明する。
【0023】
環状体11は、以下の工程に従って製造する。
(1)ゴム生地の作製(混練)
ゴム材料(日本ゼオン(株)製NBR(Nipol1043))を100重量部、FEFカーボンブラックを30重量部、異方性磁性紛(戸田工業(株)製磁性紛FM−201)を500重量部、亜鉛華を10重量部、硫黄を2重量部、促進剤EZを1重量部の配合比で用意し、周知の圧延ロールを通じて混練することによりゴム生地(ゴム組成物)を作製する。
(2)加硫成形
上記工程(1)で得られたゴム生地を金型内に収容し、160℃で6分間加圧することにより、ゴム生地の加硫および成形を併せ行う。
【0024】
図2は、この加硫成形において金型内に収容されたゴム生地を示す上視図(ただし、金型の上蓋(上金型)を取り外した状態)である。同図2に示すように、金型20には環状溝21が形成されており、この環状溝21に沿って紐状のゴム生地22が収容されることになる。従って、同図2中に破線で示すように、紐状のゴム生地22の両端が金型20(環状溝21)内で相互に接触し、結合するようになる。以下、この結合部位23のことをウエルドラインという。
【0025】
また図3は、金型20およびその周辺部材の概略を示す側断面図(金型20に上蓋(上金型)を載せた状態)である。同図3に示すように、本実施の形態にかかる磁気エンコーダの製造方法では、ゴム生地22の加硫成形を行うに際し、直流電源24、電磁コイル25、強磁性体26等を備えて構成される周知の磁場発生機構27により、ゴム生地22のウエルドライン23近傍を中心に、またはゴム生地全体に8kOe(6.4×105A/m)の大きさの垂直磁場を印加(形成)する。この垂直磁場の印加(形成)は、ゴム生地22が加硫を開始する時点から加硫を完了する時点まで継続する。
(3)成形体への着磁
上記工程(1)及び(2)を経て得られたゴム組成物の成形体(以下、単に成形体という)の外周面に異なる磁極(S極およびN極)を交互に着磁することによって磁化パターンを形成し、磁気エンコーダの環状体11(図1参照)を得る。
【0026】
ここで、ゴム生地22のように、その加硫成形に際し金型20内でゴム生地22の両端部(複数の部位)が結合することになるようなゴム組成物では、その結合部(ウエルドライン23)において、異方性磁紛を含めて充填材が不均一となり易く、このことに起因して当該結合部に十分な強度を得ることが困難であった。
【0027】
また、混練工程や成形工程において、ゴム組成物の含有する異方性磁紛の配向度を機械的な方法を用いて十分に高めることは困難であった。
【0028】
この点、上記製造方法では、加硫成形中のゴム生地22に対し、ウエルドラインを中心として磁場が形成されることになるため、ゴム生地22に含有される異方性磁紛の各結晶体が回転することにより、その配向度と分散性を高められている。従って、結合部(ウエルドライン23)における強度が高められる他、当該製造方法によって得られる成形体の磁性も全体に均一で、しかも十分高いものとなる。
【0029】
(検証試験)
本実施の形態にかかる磁気エンコーダの製造方法、とくにゴム生地の加硫成形工程によって得られる成形体について、当該成形体の含有する異方性磁紛の配向度と、当該成形体のウエルドラインにおける強度とを検証した。
【0030】
検証試験の実施に際し、本実施の形態で得られる成形体とほぼ同質の試験用成形体を作製した。
【0031】
すなわち、本実施の形態にかかる工程(1)で得られるゴム生地と同等のゴム生地を作製し、このゴム生地から厚み2.1mm程度のシート状試料を作製し、加硫成形を行った。
【0032】
図4(a)及び図4(b)には、本検証試験においてシート状試料を加硫成形する際に使用した試料用金型を示す略図である。図4(a)は試料用金型内に試料を載置した後であって、同金型の上蓋(上金型)を閉じる前の状態を示し、図4(b)は上蓋(上金型)を閉じた後の状態を示す。また、両図において、上段には上視図を、下段には側断面図を示す。
【0033】
両図に示すように、本検証試験では、矩形のシート状試料32a,32bを用意し、これらを試料用金型30に載置し、上蓋30aを閉じた状態にしてする。そして、上蓋30aに押圧Pを付与するとともに、試料用金型30を160℃まで昇温させた状態を6分間保持した。
【0034】
シート状試料32a,32bが結合して得られる成形体32は、ウエルドライン33を有することになる(図5を併せ参照)。
【0035】
ここで、基本的には上記手順に従うシート状試料の成形体の作製を、以下に示す3種の異なる条件(A),(B),(C)の下で行った。
(A)試料用金型30内のシート状試料のウエルドラインを中心に、加硫開始から加硫終了まで(試料用金型30を160℃に保持する6分間)継続的に6.4×105A/m(8kOe)の垂直磁場を印加(形成)する。
(B)試料用金型内のシート状試料のウエルドラインを中心に、加硫開始から1分間、6.4×105A/m(8kOe)の垂直磁場を印加(形成)する。
(C)磁場を印加(形成)しない。
各条件(A),(B),(C)下で得られた成形体について、引張り強さ、伸び、及び配向度の測定を行った。
【0036】
その結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 0004774641
ただし、
Figure 0004774641
条件(A)のように、加硫成形が行われている期間中、加硫の開始から終了まで、継続的に垂直磁場を印加(形成)することによって、ウエルドライン33における異方性磁紛の配向度が高まっている。また、異方性磁紛の分散性(均一化)が高まり、磁場を印加(形成)しない場合と比べ、引っ張り強さや曲げ強さが増している。
【0038】
さらに、加硫成形が行われている期間中、ウエルドライン33に磁場を印加(形成)することによって得られるこのような効果、すなわち異方磁紛の配向度や分散性が高まるといった効果は、条件(B)のごとく磁場の印加時間が比較的短い場合であっても有意に得られることが確認された。
【0039】
図6(a)及び図6(b)には、加硫成形が行われている期間中、ウエルドライン33を中心とした磁場の印加(形成)を行うか否かで異なる成形体32中の異方性磁紛の動態を模式的に示す。
【0040】
本来、成形体32に含有される異方性磁紛の各結晶体34がその磁化容易軸を無作為な方向に向けた状態で存在し、しかも、ウエルドライン33の近傍に存在する結晶体34の密度と、それ以外の部位に存在する結晶体34の密度とが不均一になっている(図6(a))。一方、加硫が終了する前に成形体32のウエルドライン33近傍に磁場が形成されると、成形体32に含有される異方性磁紛の各結晶体34が磁場の作用で回転し、その磁化容易軸を同一方向へ向けつつ均一に分散するようになる(図6(b))ことがと上記試験結果から推察される。
【0041】
以上説明したように、本実施の形態にかかる製造方法(加硫成形工程)を通じて得られた成形体では、含有成分としての異方性磁紛の分散性が高まり、磁性が高められる。またとくに、ウエルドラインにおける強度が高まるようになる。
【0042】
そしてこのような成形体を、例えば磁気センサの環状体等の製品に適用した場合には、その小型化や高精度化が容易に図られるようになる。
【0043】
なお、上記実施の形態においてゴム生地に配合することとした異方性磁粉としては、キューリー点が加硫温度以上であり、且つ磁化容易軸を有する粒子から構成されるものであれば特に限定はなく、フェライトをはじめ、サマリウムコバルト、ネオジウム鉄ボロン等の希土類磁性粉や、ゴムとの接着性を高めるべくそのような希土類磁性粉に表面処理を施したもの等を広く適用することができる。
【0044】
また、上記各実施の形態において適用することとしたゴム生地の材料は、本発明の適用対象としての一例であり、NBR、H−NBR、ACM、NR、FKM、EPDM、TPE等、他のゴム材料を適用することもできる。
【0045】
また同様に、ゴム生地の材料として、異方性磁粉に加え、カーボンブラック若しくはグラファイト等の補強性充填材や、非補強性充填材等を配合してもよい。また、可塑剤、老化防止剤、加硫剤等を配合してもよい。
【0046】
また、ゴム生地に配合される異方性磁粉の結晶(粒子)の粒径は特に限定されないが、当該ゴム生地を加硫成形して得られるゴム組成物の力学的強度や分散性を最適化するサイズとしては、0.1〜50μm程度が好ましい。
【0047】
また、ゴム生地に配合される異方性磁粉の量は、過剰になれば結晶体同士が接触し、回転し難くなることで高い分散性が得られなくなる。また、少量すぎると十分に高い磁性が得られなくなることはいうまでもない。このような観点から、ゴム生地に配合される異方性磁粉の量は、ゴム材料100重量部に対し900重量部以下とするのが好ましく、100〜850重量部の範囲内とすればさらに好ましい。
また、上記実施の形態によるように、圧縮成形によってゴム生地を成形する方法に限らず、射出成形によってゴム生地を成形する方法に対しても、上記実施の形態とほぼ同様の態様で本発明を適用することができる。
【0048】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、複数部位の結合部における異方性磁性紛の分散性及び配向度が高まることで、ゴム組成物に十分な強度が確保されるようになる。
【0049】
請求項2記載の発明によれば、異方性磁紛の配向度が高いゴム組成物を容易に得ることができる。
【0050】
請求項3記載の発明によれば、複数部位の結合部における異方性磁性紛の分散性及び配向度が高まることで、前記ゴム組成物の成形体に十分な強度が確保されるようになる。
【0051】
請求項4記載の発明によれば、複数部位の結合部における異方性磁性紛の分散性及び配向度が高まることで、前記磁気エンコーダのゴム組成物部位に十分な強度が確保されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる磁気エンコーダの外観を概略的に示す斜視図。
【図2】同実施の形態にかかる加硫成形において金型内に収容されたゴム生地を示す上視図。
【図3】同実施の形態にかかる金型およびその周辺部材の概略を示す側断面図。
【図4】同実施の形態での検証試験においてシート状試料を加硫成形する際に使用した試料用金型を示す略図。
【図5】同実施の形態での検証試験において用いたシート状試料の外観を概略的に示す斜視図。
【図6】加硫成形が行われている期間中、ウエルドラインを中心とした磁場の印加を行うか否かで異なる成形体中の異方性磁紛の動態を示す模式図。
【図7】異方性磁紛の一粒子の概観を例示する斜視図。
【符号の説明】
10 磁気エンコーダ
11 環状体
12 磁気センサ
20 金型
21 環状溝
22 ゴム生地
23 結合部位(ウエルドライン)
24 直流電源
25 電磁コイル
27 磁場発生機構
30 試料用金型
30a 上蓋
32 成形体
32a,32b シート状試料
33 ウエルドライン
34 結晶体

Claims (4)

  1. 異方性磁粉を含有するゴム組成物の成形方法において、
    当該成形方法によって得られる成形体を構成する複数の部位を相互に結合させる工程を、前記ゴム組成物を磁場中において成形する工程を終了するまでに有して、且つ、
    前記ゴム組成物を磁場中において成形する工程では、前記複数の部位による結合部を中心に磁場を形成しつつ前記ゴム組成物を成形することを特徴とするゴム組成物の成形方法。
  2. 前記ゴム組成物を磁場中において成形する工程が、前記ゴム組成物を所定の金型に射出すること、及び/又は所定の金型により圧縮することによって該ゴム組成物を成形する工程と、
    該金型内に腑形されたゴム組成物を加硫する工程と、を含んで、且つ、
    前記金型内におけるゴム組成物の加硫が完了する前に、前記ゴム組成物に磁場を形成することを特徴とする請求項1記載のゴム組成物の成形方法。
  3. 異方性磁粉を含有するゴム組成物を成形して得られる成形体であって、
    複数の部位による結合部を有して、且つ、成形中に前記結合部を中心として磁場が形成されることにより該結合部近傍に含有される異方性磁粉の磁化容易軸が略均一であるゴム組成物の成形体。
  4. 異方性磁粉を含有するとともに、その表面に所定の磁化パターンが着磁されたゴム組成物を備える磁気エンコーダであって、
    前記ゴム組成物が複数の部位による結合部を有して、且つ、成形中に前記結合部を中心として磁場が形成されることにより該結合部近傍に含有される異方性磁粉の磁化容易軸が略均一であることを特徴とする磁気エンコーダ。
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