JP2003023013A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP2003023013A
JP2003023013A JP2001207577A JP2001207577A JP2003023013A JP 2003023013 A JP2003023013 A JP 2003023013A JP 2001207577 A JP2001207577 A JP 2001207577A JP 2001207577 A JP2001207577 A JP 2001207577A JP 2003023013 A JP2003023013 A JP 2003023013A
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Taizo Fujii
泰三 藤井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイポーラトランジスタのベース抵抗を低減
できる。 【解決手段】 半導体基板に設けた第1導電型のコレク
タ層102と、コレクタ層102を取り囲むように設け
たシャロートレンチ105と、シャロートレンチ105
内を覆うように設けた第1の絶縁膜106と、第1の絶
縁膜106を設けたシャロートレンチ105内に埋め込
まれた第2導電型の半導体膜107と、コレクタ層10
2および半導体膜107の上に設けた第2導電型の真性
ベース層110と、真性ベース層110の中央部に設け
た第1導電型のエミッタ層117と、エミッタ層117
上に設けたエミッタ取り出し電極114と、エミッタ取
り出し電極114の側壁に設けた第2の絶縁膜からなる
サイドウォール115とを備え、真性ベース層110の
うち半導体膜107と接続する周辺部と半導体膜107
とで外部ベース層が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体基板上の
バイポーラトランジスタを搭載した半導体装置およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、バイポーラトランジスタを搭載し
た半導体装置に関する提案が数多くみられる。以下、半
導体基板上にバイポーラトランジスタを搭載した半導体
装置の従来の製造方法について図面を参照しながら説明
する。なお、レジスト膜の除去工程については説明を省
略している。
【0003】まず、図25に示すように、P型の半導体
基板300上にN型のコレクタ領域301を形成する。
次に、選択酸化法などを用いてコレクタ領域301の一
部に第1のシリコン酸化膜302を形成する。次に、図
26に示すように、全面に第2のシリコン酸化膜303
を形成後、第1のレジスト膜304を用いて第2のシリ
コン酸化膜303の一部を除去する。
【0004】次に、図27に示すように真性ベース層3
05をエピタキシャル成長により形成する。次に、レジ
スト膜(図示せず)を用いてエッチングを行い、ベース
形成領域以外の真性ベース層305を除去する。次に、
図28に示すように全面に第3のシリコン酸化膜306
を形成後、第2のレジスト膜307を用いて第3のシリ
コン酸化膜306の一部を除去する。
【0005】次に、図29に示すように全面にP型の多
結晶シリコン膜308を堆積し、さらに第4のシリコン
酸化膜309を形成する。次に、第3のレジスト膜31
0を用いて第4のシリコン酸化膜309及び多結晶シリ
コン膜308の一部を除去し、エミッタ開口窓316を
形成する。このとき、第3のシリコン酸化膜306の一
部が露出される。
【0006】次に、図30に示すように全面に第5のシ
リコン酸化膜311を形成後、第1のN型の多結晶シリ
コン膜を形成し、例えばエッチバックを行い、サイドウ
ォール312を形成する。次に、例えばウェットエッチ
を行い、第5のシリコン酸化膜311及び第3のシリコ
ン酸化膜306の一部を除去する。このとき、真性ベー
ス層305の一部が露出される。次に、図31に示すよ
うに、第2のN型の多結晶シリコン膜313を堆積後、
熱処理を行う。これにより真性ベース層305の一部に
N型の不純物が導入され、エミッタ領域317となる。
【0007】最後に、図32に示すように、第2のN型
の多結晶シリコン膜313の一部を除去後、第6のシリ
コン酸化膜314を形成する。第6のシリコン酸化膜3
14の一部を開口し、開口したコンタクト窓に金属電極
315を形成すれば半導体装置が完成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の半導体装置及びその製造方法においては、ベース抵
抗の低減が難しいという問題があった。ベース抵抗はト
ランジスタの高周波特性に大きな影響を及ぼすものであ
り、これを低減することはトランジスタの最大発振周波
数(fmax)の改善につながる。従って、特に高周波
動作する回路においてはベース抵抗の低減が強く求めら
れている。
【0009】ベース抵抗は次に示す3つの成分の和で定
義される。(成分1)はエピタキシャル成長により形成
される真性ベース層のシート抵抗で、(成分2)はP型
の多結晶シリコン膜と真性ベース層との接触抵抗で、
(成分3)は外部ベース層であるP型の多結晶シリコン
膜のシート抵抗である。このほか、実際には金属電極と
のコンタクト抵抗なども加わるが、ここでは無視する。
【0010】これらのうち、(成分1)の真性ベース層
のシート抵抗については高濃度のP型の不純物を導入す
るか、真性ベース層の厚さを厚くすることによりこれを
低減できるが、いずれの場合もトランジスタの電流増幅
率が小さくなってしまうという問題があり、単純に低減
することは難しい。また、エミッタ層と外部ベース層の
距離を縮めることによっても抵抗を低減することが出来
るが、外部ベース領域を規定するためのマスク(第2の
レジスト膜に対応)と、エミッタ開口窓を規定するため
のマスク(第3のレジスト膜に対応)との合わせ余裕が
少なくとも必要であり、これよりも距離を縮めることは
困難である。
【0011】(成分2)の接触抵抗については外部ベー
ス層と真性ベース層の接触面積を増加させる必要がある
が、増加させた分だけセル面積も増加するため、トラン
ジスタの寄生容量が増加し、高周波特性に悪影響を及ぼ
すことが懸念される。また、当然の事ながら素子面積が
増加するためにチップサイズは増大する。
【0012】(成分3)の外部ベース層のシート抵抗に
ついては、高濃度のP型の不純物を導入することにより
低減することができ、従来例もすでに十分に低い値とな
っており、これ以上の低減は難しい。また、外部ベース
層の厚さを厚くしても抵抗を低減できるが、単に厚くす
るとこれに伴ってエミッタの第2の多結晶シリコン膜も
厚くなり、エミッタ電極からエミッタ・ベース界面まで
の抵抗すなわちエミッタ抵抗が上昇するという問題があ
った。以上のように、ベース抵抗を低減することは難し
い問題であった。
【0013】したがって、この発明の目的は、上記従来
の問題点を解決するもので、バイポーラトランジスタの
ベース抵抗を低減できる優れた半導体装置およびその製
造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めにこの発明の請求項1記載の半導体装置は、半導体基
板上にバイポーラトランジスタを搭載した半導体装置で
あって、前記バイポーラトランジスタは、前記半導体基
板に設けた第1導電型のコレクタ層と、前記コレクタ層
を取り囲むように設けたシャロートレンチと、前記シャ
ロートレンチ内を覆うように設けた第1の絶縁膜と、前
記第1の絶縁膜を設けた前記シャロートレンチ内に埋め
込まれた第2導電型の半導体膜と、前記コレクタ層およ
び前記半導体膜の上に設けた第2導電型の真性ベース層
と、前記真性ベース層の中央部に設けた第1導電型のエ
ミッタ層と、前記エミッタ層上に設けたエミッタ取り出
し電極と、前記エミッタ取り出し電極の側壁に設けた第
2の絶縁膜からなるサイドウォールとを備え、前記真性
ベース層のうち前記半導体膜と接続する周辺部と前記半
導体膜とで外部ベース層が形成される。
【0015】上記のように構成した半導体装置では、外
部ベース層を構成する半導体膜はシャロートレンチ内に
埋め込まれており、その部位の厚さが厚くなる。従っ
て、外部ベース層の抵抗が低減され、バイポーラトラン
ジスタのベース抵抗が低減される。しかも、厚さが厚い
部位はシャロートレンチ内であるから、エミッタ取り出
し電極の厚さが厚くなるという問題は生じない。すなわ
ち、エミッタ抵抗に影響を及ぼすことはない。また、エ
ミッタ層と外部ベース層との分離はエミッタ取り出し電
極の側壁に設けたサイドウォールによって決まるため、
エミッタと外部ベース間の距離を著しく短縮することが
できる。従って、バイポーラトランジスタのベース抵抗
が低減される。
【0016】請求項2記載の半導体装置は、半導体基板
上にバイポーラトランジスタを搭載した半導体装置であ
って、前記バイポーラトランジスタは、前記半導体基板
に設けた第1導電型のコレクタ層と、前記コレクタ層を
取り囲むように設けたシャロートレンチと、前記シャロ
ートレンチ内を覆うように設けた第1の絶縁膜と、前記
第1の絶縁膜を設けた前記シャロートレンチ内に埋め込
まれた第2導電型の半導体膜と、前記コレクタ層および
前記半導体膜の上に設けた第2導電型の真性ベース層
と、前記真性ベース層の中央部に設けた第1導電型のエ
ミッタ層と、前記真性ベース層上であって前記エミッタ
層の周囲部に設けた第2の絶縁膜と、前記エミッタ層お
よび前記第2の絶縁膜の上に設けて逆凸形の断面形状を
有するエミッタ取り出し電極とを備え、前記真性ベース
層のうち前記半導体膜と接続する周辺部と前記半導体膜
とで外部ベース層が形成される。
【0017】上記のように構成した半導体装置では、外
部ベース層を構成する半導体膜はシャロートレンチ内に
埋め込まれており、その部位の厚さが厚くなる。従っ
て、外部ベース層の抵抗が低減され、バイポーラトラン
ジスタのベース抵抗が低減される。しかも、厚さが厚い
部位はシャロートレンチ内であるから、エミッタ取り出
し電極の厚さが厚くなるという問題は生じない。すなわ
ち、エミッタ抵抗に影響を及ぼすことはない。また、エ
ミッタ層と外部ベース層との分離はエミッタ取り出し電
極の形状により決まる。すなわち、エミッタ取り出し電
極の断面構造が逆凸形をしており、電極上部の幅により
外部ベース層が決定され、電極下部の幅によりエミッタ
層が決定される。そのため、エミッタと外部ベース間の
距離を著しく短縮することができる。従って、バイポー
ラトランジスタのベース抵抗が低減される。
【0018】請求項3記載の半導体装置は、請求項1ま
たは2記載の半導体装置において、真性ベース層は、シ
リコン、シリコンとゲルマニウムの合金、シリコンとゲ
ルマニウムとカーボンの合金のいずれかの半導体層であ
る。このように、真性ベース層は、シリコン、シリコン
とゲルマニウムの合金、シリコンとゲルマニウムとカー
ボンの合金のいずれかの半導体層であることが好まし
い。
【0019】請求項4記載の半導体装置の製造方法は、
半導体基板に第1の導電型のコレクタ層を形成する工程
と、前記コレクタ層を取り囲むようにシャロートレンチ
を形成する工程と、前記シャロートレンチ内を覆うよう
に第1の絶縁膜を設ける工程と、前記第1の絶縁膜を設
けた前記シャロートレンチ内に第1の半導体膜を埋め込
む工程と、エピタキシャル成長により前記半導体基板上
に第2導電型の真性ベース層を形成する工程と、前記真
性ベース層上に第2の絶縁膜を形成する工程と、前記コ
レクタ層上の前記第2の絶縁膜を除去してエミッタ開口
窓を形成する工程と、前記エミッタ開口窓内に第1導電
型の第2の半導体膜を埋め込む工程と、前記第2の絶縁
膜を除去する工程と、前記第2の半導体膜の側壁に第3
の絶縁膜からなるサイドウォールを形成する工程と、前
記第2の半導体膜および前記サイドウォールをマスクに
して前記真性ベース層の周辺部に第2導電型不純物をイ
オン注入する工程とを含み、前記イオン注入する工程の
後で前記半導体基板を熱処理する工程で、前記真性ベー
ス層の中央部で前記第2の半導体膜と接する部位に第1
導電型不純物が拡散してエミッタ層を形成するととも
に、前記第1の半導体膜で前記真性ベース層の周辺部に
接する部位に第2導電型不純物が拡散して外部ベース層
を形成する。
【0020】上記のように構成した半導体装置の製造方
法では、外部ベース層はシャロートレンチ内に埋め込ま
れた第1の半導体膜と、第2の半導体膜及びサイドウォ
ールに覆われていない部分の真性ベース層からなる。従
って、シャロートレンチ内に埋め込まれた部位の外部ベ
ース層の厚さが厚くなり、外部ベース層の抵抗が低減さ
れ、バイポーラトランジスタのベース抵抗が低減され
る。しかも、厚さが厚い部位はシャロートレンチ内であ
るから、エミッタ取り出し電極の厚さが厚くなるという
問題は生じない。すなわち、エミッタ抵抗に影響を及ぼ
すことはない。また、エミッタ取り出し電極である第2
の半導体膜とその側壁のサイドウォールにより自己整合
的に外部ベース層を形成しているため、外部ベース領域
を決定するためのマスク合わせが不要となる。従って、
エミッタと外部ベース間の距離を著しく短縮することが
でき、バイポーラトランジスタのベース抵抗が低減され
る。請求項5記載の半導体装置の製造方法は、半導体基
板に第1の導電型のコレクタ層を形成する工程と、前記
コレクタ層を取り囲むようにシャロートレンチを形成す
る工程と、前記シャロートレンチ内を覆うように第1の
絶縁膜を設ける工程と、前記第1の絶縁膜を設けた前記
シャロートレンチ内に第1の半導体膜を埋め込む工程
と、エピタキシャル成長により前記半導体基板上に第2
導電型の真性ベース層を形成する工程と、前記真性ベー
ス層上に第2の絶縁膜を形成する工程と、前記コレクタ
層上の前記第2の絶縁膜を除去してエミッタ開口窓を形
成する工程と、前記エミッタ開口窓内を覆うように第3
の絶縁膜を形成する工程と、前記エミッタ開口窓の側壁
に第2の半導体膜からなるサイドウォールを形成する工
程と、前記サイドウォールをマスクにして前記第3の絶
縁膜を除去する工程と、前記エミッタ開口窓内に第1導
電型の第3の半導体膜を埋め込む工程と、前記第2の絶
縁膜および前記サイドウォールに沿った第3の絶縁膜を
除去する工程と、前記第2の半導体膜および前記第3の
半導体膜をマスクにして前記真性ベース層の周辺部に第
2導電型不純物をイオン注入する工程とを含み、前記イ
オン注入する工程の後で前記半導体基板を熱処理する工
程で、前記真性ベース層の中央部で前記第3の半導体膜
と接する部位に第1導電型不純物が拡散してエミッタ層
を形成するとともに、前記第1の半導体膜で前記真性ベ
ース層の周辺部に接する部位に第2導電型不純物が拡散
して外部ベース層を形成する。
【0021】上記のように構成した半導体装置の製造方
法では、外部ベース層はシャロートレンチ内に埋め込ま
れた第1の半導体膜と、第2の半導体膜及び第3の半導
体膜に覆われていない部分の真性ベース層からなる。従
って、シャロートレンチ内に埋め込まれた部位の外部ベ
ース層の厚さが厚くなり、外部ベース層の抵抗が低減さ
れ、バイポーラトランジスタのベース抵抗が低減され
る。しかも、厚さが厚い部位はシャロートレンチ内であ
るから、エミッタ取り出し電極の厚さが厚くなるという
問題は生じない。すなわち、エミッタ抵抗に影響を及ぼ
すことはない。また、エミッタである第2の半導体膜及
び第3の半導体膜により自己整合的に外部ベース層を形
成している。すなわち、エミッタ開口窓内に第3の半導
体膜を埋め込んだ後、第2の絶縁膜およびサイドウォー
ルに沿った第3の絶縁膜を除去するので、エミッタ引き
出し電極の断面形状が逆凸状になる。従って、電極上部
の幅により外部ベース層が決定され、電極下部の幅によ
りエミッタ層が決定されるので、エミッタ層及び外部ベ
ース層が自己整合的に形成される。このため、外部ベー
ス領域を決定するためのマスク合わせが不要となる。従
って、エミッタと外部ベース間の距離を著しく短縮する
ことができ、バイポーラトランジスタのベース抵抗が低
減される。
【0022】請求項6記載の半導体装置の製造方法は、
請求項4または5記載の半導体装置の製造方法におい
て、真性ベース層はシリコン、シリコンとゲルマニウム
の合金、シリコンとゲルマニウムとカーボンの合金のい
ずれかの半導体層である。このように、真性ベース層
は、シリコン、シリコンとゲルマニウムの合金、シリコ
ンとゲルマニウムとカーボンの合金のいずれかの半導体
層であることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】この発明の第1の実施の形態を図
1〜図11に基づいて説明する。図1〜図11は、第1
の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図
である。なお、レジスト膜の除去工程については特に断
らない限り説明を省略している。
【0024】図11に示すように、半導体基板上にバイ
ポーラトランジスタを搭載した半導体装置であって、バ
イポーラトランジスタは、半導体基板に設けた第1導電
型のコレクタ層102と、コレクタ層102を取り囲む
ように設けたシャロートレンチ105と、シャロートレ
ンチ105内を覆うように設けた第1の絶縁膜106
と、第1の絶縁膜106を設けたシャロートレンチ10
5内に埋め込まれた第2導電型の半導体膜107と、コ
レクタ層102および半導体膜107の上に設けた第2
導電型の真性ベース層110と、真性ベース層110の
中央部に設けた第1導電型のエミッタ層117と、エミ
ッタ層117上に設けたエミッタ取り出し電極114
と、エミッタ取り出し電極114の側壁に設けた第2の
絶縁膜からなるサイドウォール115とを備え、真性ベ
ース層110のうち半導体膜107と接続する周辺部と
半導体膜107とで外部ベース層が形成されている。
【0025】上記構成の半導体装置の製造工程について
説明する。図1に示すように、比抵抗が、例えば10〜
15Ω・cmの(100)面を主面とするシリコン単結
晶からなるP型半導体基板100にレジスト膜(図示せ
ず)を形成し、これを用いて、P型半導体基板100の
バイポーラトランジスタ形成領域にN型埋め込み層10
1を形成し、熱処理を行ったのち、全面にN型エピタキ
シャル層102を形成する。次に、N型埋め込み層10
1の側方にこれよりも深いディープトレンチ103を形
成し、熱酸化を行って、ディープトレンチ103の表面
を酸化する。さらに、例えばポリシリコンを堆積後、エ
ッチバックを行ってディープトレンチ103をポリシリ
コンで充填する。次に、図2に示すように、レジスト膜
104を形成し、これを用いてシャロートレンチ105
を形成する。
【0026】次に、図3に示すように、全面に第1のシ
リコン酸化膜(第1の絶縁膜)106を形成後、さらに
全面に第1のポリシリコン膜(第1の半導体膜)107
を堆積する。その後、エッチバックを行い、シャロート
レンチ105を第1のポリシリコン膜107で充填す
る。次に、図4に示すように、熱酸化を行い、全面に第
2のシリコン酸化膜108を形成後、レジスト膜109
を形成し、これを用いて第1のシリコン酸化膜106及
び第2のシリコン酸化膜108の一部をウェットエッチ
により除去し、ベース形成領域を形成する。
【0027】次に、図5に示すように全面に厚さが10
0nm程度で、シリコン及びゲルマニウムを含むP型の
真性ベース層110をエピタキシャル成長により形成す
る。その後、全面に第3のシリコン酸化膜(第2の絶縁
膜)111を形成する。さらにレジスト膜112を形成
し、これを用いて第3のシリコン酸化膜111の一部を
除去し、エミッタ開口窓113を形成する。このとき、
真性ベース層110の一部が露出される。次に、図6に
示すように、全面に濃いN型の不純物、例えばリンを含
む第2のポリシリコン膜(第2の半導体膜)114を形
成し、さらにエッチバックを行い、エミッタ開口窓11
3の部分に第2のポリシリコン膜114を埋め込む。
【0028】次に、図7に示すように、ウェットエッチ
などにより、第3のシリコン酸化膜111を除去する。
その後、全面に第4のシリコン酸化膜を形成し、エッチ
バックを行うことにより第2のポリシリコン膜114の
周辺に第4のシリコン酸化膜(第3の絶縁膜)からなる
サイドウォール115を形成する。次に、図8に示すよ
うに、第2のポリシリコン膜114およびサイドウォー
ル115をマスクにして全面に高濃度のボロンイオンを
注入する。このとき、第2のポリシリコン膜114及び
サイドウォール115に覆われていない部分の真性ベー
ス層110は濃いP型の層となる。第2のポリシリコン
膜114及びサイドウォール115に覆われている部分
の真性ベース層110にはボロンイオンは注入されな
い。また、第2のポリシリコン膜114については注入
されるボロンイオンよりも、もともと存在するリンの量
のほうを多くなるようにし、濃いN型のままとする。
【0029】次に、図9に示すように、レジスト膜11
6を形成し、これをもちいて、真性ベース層110の一
部を除去する。次に、図10に示すように、急速熱処理
を行い、第2のポリシリコン膜114からN型の不純物
を真性ベース層110側に拡散させ、エミッタ層117
を形成する。同時に、第1のポリシリコン膜107にお
いて、真性ベース層110と接している部分は、ボロン
イオンが拡散され、濃いP型の層となる。この結果、第
2のポリシリコン膜114及びサイドウォール115に
覆われていない部分の真性ベース層110及び真性ベー
ス層110と接している第1のポリシリコン膜107が
外部ベース層となる。
【0030】最後に、図11に示すように、層間絶縁膜
として第5のシリコン酸化膜118を形成し、化学的機
械的研磨法(CMP)などを用いて、第5のシリコン酸
化膜118の表面を平坦化する。さらに、レジスト膜
(図示せず)をマスクとして、第5のシリコン酸化膜1
18の一部をエッチングし、コンタクト窓を形成する。
次に、例えば金属配線として、スパッタリング法などに
よりAl膜を形成し、その後、レジスト膜(図示せず)
をマスクとしてAl膜をエッチングして、Al配線11
9を形成すればこの半導体装置が完成する。
【0031】以上のように、本実施形態によれば、外部
ベース層は第2のポリシリコン膜114及びサイドウォ
ール115に覆われていない部分の真性ベース層110
及び真性ベース層110と接している第1のポリシリコ
ン膜107により構成される。ここで、第1のポリシリ
コン膜107はシャロートレンチ105内に埋め込まれ
ている。よって、外部ベース層は単に真性ベース層11
0を濃いP型にしたものに加え、第1のポリシリコン膜
107の部分だけ厚さが厚くなる。従って、外部ベース
層の抵抗が低減され、バイポーラトランジスタのベース
抵抗が低減される。
【0032】しかも、第1のポリシリコン膜107の厚
い部位はシャロートレンチ105内に埋め込まれている
ため、第2のポリシリコン膜114を厚く形成する必要
はない。すなわち、従来例のようにエミッタ抵抗に影響
を及ぼすことはない。
【0033】また、エミッタ取り出し電極である第2の
ポリシリコン膜114及びサイドウォール115により
自己整合的に外部ベース層を形成しているため、外部ベ
ース領域を決定するためのマスク合わせが不要となる。
従って、エミッタと外部ベース間の距離を著しく短縮す
ることができ、バイポーラトランジスタのベース抵抗が
低減される。
【0034】この発明の第2の実施の形態を図12〜図
24に基づいて説明する。図12〜図24は、第2の実
施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図であ
る。なお、レジスト膜の除去工程については特に断らな
い限り説明を省略している。図24に示すように、半導
体基板上にバイポーラトランジスタを搭載した半導体装
置であって、バイポーラトランジスタは、半導体基板に
設けた第1導電型のコレクタ層202と、コレクタ層2
02を取り囲むように設けたシャロートレンチ205
と、シャロートレンチ205内を覆うように設けた第1
の絶縁膜206と、第1の絶縁膜206を設けたシャロ
ートレンチ205内に埋め込まれた第2導電型の半導体
膜207と、コレクタ層202および半導体膜207の
上に設けた第2導電型の真性ベース層210と、真性ベ
ース層210の中央部に設けた第1導電型のエミッタ層
219と、真性ベース層210上であってエミッタ層2
19の周囲部に設けた第2の絶縁膜220と、エミッタ
層219および第2の絶縁膜220の上に設けて逆凸形
の断面形状を有するエミッタ取り出し電極217とを備
え、真性ベース層210のうち半導体膜207と接続す
る周辺部と半導体膜207とで外部ベース層が形成され
ている。
【0035】上記構成の半導体装置の製造工程について
説明する。図12に示すように、比抵抗が例えば10〜
15Ω・cmの(100)面を主面とするシリコン単結
晶からなるP型半導体基板200にレジストマスク(図
示せず)を形成し、これを用いて、P型半導体基板20
0のバイポーラトランジスタ形成領域にN型埋め込み層
201を形成し、熱処理を行ったのち、全面にN型エピ
タキシャル層202を形成する。次に、N型埋め込み層
201の側方にこれよりも深いディープトレンチ203
を形成し、熱酸化を行って、ディープトレンチ203の
表面を酸化する。さらに、例えばポリシリコンを堆積
後、エッチバックを行ってディープトレンチ203をポ
リシリコンで充填する。次に、図13に示すように、レ
ジスト膜204を形成し、これを用いてシャロートレン
チ205を形成する。
【0036】次に、図14に示すように、全面に第1の
シリコン酸化膜(第1の絶縁膜)206を形成後、さら
に全面に第1のポリシリコン膜(第1の半導体膜)20
7を堆積する。その後、エッチバックを行い、シャロー
トレンチ205を第1のポリシリコン膜207で充填す
る。次に、図15に示すように熱酸化を行い、全面に第
2のシリコン酸化膜208を形成後、レジスト膜209
を形成し、これを用いて第1のシリコン酸化膜206及
び第2のシリコン酸化膜208の一部をウェットエッチ
により除去し、ベース形成領域を形成する。
【0037】次に、図16に示すように全面に厚さが1
00nm程度で、シリコン及びゲルマニウムを含むP型
の真性ベース層210をエピタキシャル成長により形成
する。その後、全面に第3のシリコン酸化膜(第2の絶
縁膜)211を形成する。さらにレジスト膜212を形
成し、これを用いて第3のシリコン酸化膜211の一部
を除去し、エミッタ開口窓213を形成する。このと
き、真性ベース層210の一部が露出される。次に、図
17に示すように、全面に第4のシリコン酸化膜(第3
の絶縁膜)214を形成する。次に全面に濃いN型の不
純物、例えばリンを含む第2のポリシリコン膜を形成
し、エッチバックを行うことによりエミッタ開口窓21
3に第2のポリシリコン膜(第2の半導体膜)からなる
サイドウォール215を形成する。
【0038】次に、図18に示すように、サイドウォー
ル215をマスクにしてエミッタ開口窓213の下部の
真性ベース層210の一部が露出するように第4のシリ
コン酸化膜214のウェットエッチを行う。このときの
オーバーエッチにより、第3のシリコン酸化膜211も
多少エッチングされるが、第3のシリコン酸化膜211
の厚さが第4のシリコン酸化膜214の厚さよりも十分
厚くしており、第3のシリコン酸化膜211はほとんど
影響を受けない。次に、図19に示すように、全面に濃
いN型の不純物、例えばリンを含む第3のポリシリコン
膜(第3の半導体膜)216を形成し、エッチバックを
行うことによりエミッタ開口窓213を第3のポリシリ
コン膜216で充填する。
【0039】次に、図20に示すように、ウェットエッ
チを行い、第3のシリコン酸化膜211及びサイドウォ
ール215に沿った第4のシリコン酸化膜214を除去
する。このとき、第2のポリシリコン膜からなるサイド
ウォール215と第3のポリシリコン膜216は互いに
接しており、全体としてTの字状になっている。以下、
第2のポリシリコン膜からなるサイドウォール215と
第3のポリシリコン膜216をあわせたものをエミッタ
取り出し電極217とする。
【0040】次に、図21に示すように、エミッタ取り
出し電極217をマスクにして全面に高濃度のボロンイ
オンを注入する。このとき、エミッタ取り出し電極21
7に覆われていない部分の真性ベース層210は濃いP
型の層となる。その幅はエミッタ取り出し電極217の
上部の幅により決定される。エミッタ取り出し電極21
7に覆われている部分の真性ベース層210にはボロン
イオンは注入されない。また、エミッタ取り出し電極2
17については注入されるボロンイオンよりも、もとも
と存在するリンの量のほうを多くなるようにし、濃いN
型のままとする。次に、図22に示すように、レジスト
膜218を形成し、これをもちいて、真性ベース層21
0の一部を除去する。
【0041】次に、図23に示すように、急速熱処理を
行い、エミッタ取り出し電極217からN型の不純物を
真性ベース層210側に拡散させ、エミッタ層219を
形成する。その幅はエミッタ取り出し電極217の下部
の幅により決定される。同時に、第1のポリシリコン膜
207において、真性ベース層210と接している部分
は、ボロンイオンが拡散され、濃いP型の層となる。こ
の結果、エミッタ取り出し電極217に覆われていない
部分の真性ベース層210及び真性ベース層210と接
している第1のポリシリコン膜207が外部ベース層と
なる。
【0042】最後に、図24に示すように、層間絶縁膜
として第5のシリコン酸化膜220を形成し、化学的機
械的研磨法(CMP)などを用いて、第5のシリコン酸
化膜220の表面を平坦化する。さらに、レジスト膜
(図示せず)をマスクとして、第5のシリコン酸化膜2
20の一部をエッチングし、コンタクト窓を形成する。
次に、例えば金属配線として、スパッタリング法などに
よりAl膜を形成し、その後、レジスト膜(図示せず)
をマスクとしてAl膜をエッチングして、Al配線22
1を形成すればこの半導体装置が完成する。
【0043】以上のように、本実施形態によれば、外部
ベース層はエミッタ取り出し電極217に覆われていな
い部分の真性ベース層210及び真性ベース層210と
接している第1のポリシリコン膜207により構成され
る。ここで、第1のポリシリコン膜207はシャロート
レンチ205内に埋め込まれている。よって、外部ベー
ス層は単に真性ベース層210を濃いP型にしたものに
加え、第1のポリシリコン膜207の部分だけ厚さが厚
くなる。従って、外部ベース層の抵抗が低減され、バイ
ポーラトランジスタのベース抵抗が低減される。
【0044】しかも、第1のポリシリコン膜207の厚
い部位はシャロートレンチ205内に埋め込まれている
ため、エミッタ取り出し電極217を厚く形成する必要
はない。すなわち、エミッタ抵抗に影響を及ぼすことは
ない。
【0045】また、エミッタ取り出し電極217の断面
形状は逆凸状をしており、これによって自己整合的に外
部ベース層およびエミッタ層を形成している。すなわ
ち、エミッタ取り出し電極217の上部の幅により外部
ベース層の幅が決定され、エミッタ取り出し電極217
の下部の幅によりエミッタ層219の幅が決定される。
よって、外部ベース領域を決定するためのマスク合わせ
が不要となる。従って、エミッタと外部ベース間の距離
を著しく短縮することができ、バイポーラトランジスタ
のベース抵抗が低減される。
【0046】ここで、第1の実施形態との違いを説明す
る。第1の実施形態においては、エミッタ部の金属電極
をとるためのコンタクト窓を開口する際に、第2のポリ
シリコン膜114に対して開口を行う。従って、第2の
ポリシリコン膜114の幅を決定するレジスト膜112
を形成するマスクと、コンタクト窓を開口するためのマ
スクとの間にはマスク重ね合わせ余裕が必要である。こ
の場合、エミッタの幅を十分に小さくできず、セル面積
がやや大きくなってしまうという可能性がある。
【0047】一方、近年の高速なバイポーラトランジス
タにおいては、エミッタの幅は0.35μm以下が一般
的であり、コンタクト窓の幅及びマスク重ね合わせ余裕
を加えたものよりも小さい場合が多い。
【0048】そこで、第2の実施形態によれば、エミッ
タ取り出し電極217の断面形状は逆凸状をしており、
コンタクト窓とのマスク重ね合わせ余裕はエミッタ取り
出し電極217の上部の幅により決定され、エミッタ層
219の幅はエミッタ取り出し電極217の下部の幅に
より決定される。これらは互いに独立したものであるか
らエミッタ層219の幅を決定する際にコンタクト窓と
のマスク重ね合わせ余裕を考慮する必要はない。従っ
て、エミッタ層219の幅を十分に小さくすることがで
き、セル面積が小さく、かつベース抵抗も小さい、より
高速なバイポーラトランジスタを形成することができる
ため、優れた半導体装置を形成することができる。
【0049】なお、上記第1及び第2の実施形態におい
ては、バイポーラトランジスタのうち、特にNPNバイ
ポーラトランジスタを例にとって説明したが、これはP
NPバイポーラトランジスタでも良い。
【0050】また、N型埋め込み層を形成後、N型エピ
タキシャル層を形成したが、これらは高エネルギーイオ
ン注入により形成してもよい。この場合、比較的コスト
の高いN型エピタキシャル層形成に要する工程を削減す
ることが出来るというメリットを有する。
【0051】また、さらにコレクタ金属電極が半導体基
板に接する部分付近に濃いN型の層を形成する工程を追
加してもよい。この場合、コレクタ層の寄生抵抗がさら
に低減され、電流駆動能力が高くなるというさらなるメ
リットを有する。
【0052】また、ポリシリコンをエミッタ開口窓に埋
め込む際、エッチバックを用いたが、これはCMP法を
用いても良い。
【0053】また、真性ベース層をエピタキシャル成長
する際にシリコン面上にもシリコン酸化膜面上にも成長
する非選択的成長法を用いて説明したが、これはシリコ
ン面上にしかエピタキシャル成長しない、選択的成長を
用いてもよい。この場合、後に真性ベース層の一部を除
去する工程が不要になるというメリットがある。
【0054】また、全面に高濃度のボロンイオンを注入
後、真性ベース層の一部をエッチングにより除去した
が、これは熱処理を行い、エミッタ層を形成した後でも
良い。つまり、このエッチングは真性ベース層を形成し
た後ならば任意の工程で行って良い。
【0055】また、処理プロセスを限定して説明した
が、例えば酸化膜を形成する際の熱酸化とCVD、ある
いはエッチングを行う際のドライエッチとウェットエッ
チなどといった具合に互いに互換性のある処理プロセス
であればどちらでも良い。
【0056】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の半導体装置に
よれば、バイポーラトランジスタは、第1導電型のコレ
クタ層、シャロートレンチ、第1の絶縁膜、第2導電型
の半導体膜、第2導電型の真性ベース層、第1導電型の
エミッタ層、エミッタ取り出し電極およびサイドウォー
ルを備え、真性ベース層のうち半導体膜と接続する周辺
部と半導体膜とで外部ベース層が形成されるので、外部
ベース層を構成する半導体膜はシャロートレンチ内に埋
め込まれており、その部位の厚さが厚くなる。従って、
外部ベース層の抵抗が低減され、バイポーラトランジス
タのベース抵抗が低減される。しかも、厚さが厚い部位
はシャロートレンチ内であるから、エミッタ取り出し電
極の厚さが厚くなるという問題は生じない。すなわち、
エミッタ抵抗に影響を及ぼすことはない。また、エミッ
タ層と外部ベース層との分離はエミッタ取り出し電極の
側壁に設けたサイドウォールによって決まるため、エミ
ッタと外部ベース間の距離を著しく短縮することができ
る。従って、バイポーラトランジスタのベース抵抗が低
減される。
【0057】この発明の請求項2記載の半導体装置によ
れば、バイポーラトランジスタは、第1導電型のコレク
タ層、シャロートレンチ、第1の絶縁膜、第2導電型の
半導体膜、第2導電型の真性ベース層、第1導電型のエ
ミッタ層、第2の絶縁膜および逆凸形の断面形状を有す
るエミッタ取り出し電極を備え、真性ベース層のうち半
導体膜と接続する周辺部と半導体膜とで外部ベース層が
形成されるので、外部ベース層を構成する半導体膜はシ
ャロートレンチ内に埋め込まれており、その部位の厚さ
が厚くなる。従って、外部ベース層の抵抗が低減され、
バイポーラトランジスタのベース抵抗が低減される。し
かも、厚さが厚い部位はシャロートレンチ内であるか
ら、エミッタ取り出し電極の厚さが厚くなるという問題
は生じない。すなわち、エミッタ抵抗に影響を及ぼすこ
とはない。また、エミッタ層と外部ベース層との分離は
エミッタ取り出し電極の形状により決まる。すなわち、
エミッタ取り出し電極の断面構造が逆凸形をしており、
電極上部の幅により外部ベース層が決定され、電極下部
の幅によりエミッタ層が決定される。そのため、エミッ
タと外部ベース間の距離を著しく短縮することができ
る。従って、バイポーラトランジスタのベース抵抗が低
減される。
【0058】請求項3では、請求項1または2記載の半
導体装置において、真性ベース層は、シリコン、シリコ
ンとゲルマニウムの合金、シリコンとゲルマニウムとカ
ーボンの合金のいずれかの半導体層であることが好まし
い。
【0059】この発明の請求項4記載の半導体装置の製
造方法によれば、第1の導電型のコレクタ層を形成する
工程と、シャロートレンチを形成する工程と、第1の絶
縁膜を設ける工程と、第2導電型の第1の半導体膜を埋
め込む工程と、第2導電型の真性ベース層を形成する工
程と、第2の絶縁膜を形成する工程と、エミッタ開口窓
を形成する工程と、第1導電型の第2の半導体膜を埋め
込む工程と、第2の絶縁膜を除去する工程と、第3の絶
縁膜からなるサイドウォールを形成する工程と、第2導
電型不純物をイオン注入する工程とを含み、イオン注入
する工程の後で半導体基板を熱処理する工程で、真性ベ
ース層の中央部で第2の半導体膜と接する部位に第1導
電型不純物が拡散してエミッタ層を形成するとともに、
第1の半導体膜で真性ベース層の周辺部に接する部位に
第2導電型不純物が拡散して外部ベース層を形成するの
で、外部ベース層はシャロートレンチ内に埋め込まれた
第1の半導体膜と、第2の半導体膜及びサイドウォール
に覆われていない部分の真性ベース層からなる。従っ
て、シャロートレンチ内に埋め込まれた部位の外部ベー
ス層の厚さが厚くなり、外部ベース層の抵抗が低減さ
れ、バイポーラトランジスタのベース抵抗が低減され
る。しかも、厚さが厚い部位はシャロートレンチ内であ
るから、エミッタ取り出し電極の厚さが厚くなるという
問題は生じない。すなわち、エミッタ抵抗に影響を及ぼ
すことはない。また、エミッタ取り出し電極である第2
の半導体膜とその側壁のサイドウォールにより自己整合
的に外部ベース層を形成しているため、外部ベース領域
を決定するためのマスク合わせが不要となる。従って、
エミッタと外部ベース間の距離を著しく短縮することが
でき、バイポーラトランジスタのベース抵抗が低減され
る。したがって、より高速なバイポーラトランジスタを
形成することができるため、優れた半導体装置を実現す
ることができる。
【0060】この発明の請求項5記載の半導体装置の製
造方法によれば、第1の導電型のコレクタ層を形成する
工程と、シャロートレンチを形成する工程と、第1の絶
縁膜を設ける工程と、第2導電型の第1の半導体膜を埋
め込む工程と、第2導電型の真性ベース層を形成する工
程と、第2の絶縁膜を形成する工程と、エミッタ開口窓
を形成する工程と、第3の絶縁膜を形成する工程と、第
2の半導体膜からなるサイドウォールを形成する工程
と、第3の絶縁膜を除去する工程と、第1導電型の第3
の半導体膜を埋め込む工程と、第2の絶縁膜およびサイ
ドウォールに沿った第3の絶縁膜を除去する工程と、第
2導電型不純物をイオン注入する工程とを含み、イオン
注入する工程の後で半導体基板を熱処理する工程で、真
性ベース層の中央部で第3の半導体膜と接する部位に第
1導電型不純物が拡散してエミッタ層を形成するととも
に、第1の半導体膜で真性ベース層の周辺部に接する部
位に第2導電型不純物が拡散して外部ベース層を形成す
るので、外部ベース層はシャロートレンチ内に埋め込ま
れた第1の半導体膜と、第2の半導体膜及び第3の半導
体膜に覆われていない部分の真性ベース層からなる。従
って、シャロートレンチ内に埋め込まれた部位の外部ベ
ース層の厚さが厚くなり、外部ベース層の抵抗が低減さ
れ、バイポーラトランジスタのベース抵抗が低減され
る。しかも、厚さが厚い部位はシャロートレンチ内であ
るから、エミッタ取り出し電極の厚さが厚くなるという
問題は生じない。すなわち、エミッタ抵抗に影響を及ぼ
すことはない。また、エミッタである第2の半導体膜及
び第3の半導体膜により自己整合的に外部ベース層を形
成している。すなわち、エミッタ開口窓内に第3の半導
体膜を埋め込んだ後、第2の絶縁膜およびサイドウォー
ルに沿った第3の絶縁膜を除去するので、エミッタ引き
出し電極の断面形状が逆凸状になる。従って、電極上部
の幅により外部ベース層が決定され、電極下部の幅によ
りエミッタ層が決定されるので、エミッタ層及び外部ベ
ース層が自己整合的に形成される。このため、外部ベー
ス領域を決定するためのマスク合わせが不要となる。従
って、エミッタと外部ベース間の距離を著しく短縮する
ことができ、バイポーラトランジスタのベース抵抗が低
減される。したがって、より高速なバイポーラトランジ
スタを形成することができるため、優れた半導体装置を
実現することができる。
【0061】請求項6では、請求項5または6記載の半
導体装置の製造方法において、真性ベース層は、シリコ
ン、シリコンとゲルマニウムの合金、シリコンとゲルマ
ニウムとカーボンの合金のいずれかの半導体層であるこ
とが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態における半導体装置
の製造工程断面図である。
【図2】図1の次の工程断面図である。
【図3】図2の次の工程断面図である。
【図4】図3の次の工程断面図である。
【図5】図4の次の工程断面図である。
【図6】図5の次の工程断面図である。
【図7】図6の次の工程断面図である。
【図8】図7の次の工程断面図である。
【図9】図8の次の工程断面図である。
【図10】図9の次の工程断面図である。
【図11】図10の次の工程断面図である。
【図12】この発明の第2の実施形態における半導体装
置の製造工程断面図である。
【図13】図12の次の工程断面図である。
【図14】図13の次の工程断面図である。
【図15】図14の次の工程断面図である。
【図16】図15の次の工程断面図である。
【図17】図16の次の工程断面図である。
【図18】図17の次の工程断面図である。
【図19】図18の次の工程断面図である。
【図20】図19の次の工程断面図である。
【図21】図20の次の工程断面図である。
【図22】図21の次の工程断面図である。
【図23】図22の次の工程断面図である。
【図24】図23の次の工程断面図である。
【図25】従来の半導体装置の製造工程断面図である。
【図26】図25の次の工程断面図である。
【図27】図26の次の工程断面図である。
【図28】図27の次の工程断面図である。
【図29】図28の次の工程断面図である。
【図30】図29の次の工程断面図である。
【図31】図30の次の工程断面図である。
【図32】図31の次の工程断面図である。
【符号の説明】
100 P型半導体基板 101 N型埋め込み層 102 N型エピタキシャル層 103 ディープトレンチ 104 レジスト膜 105 シャロートレンチ 106 第1のシリコン酸化膜 107 第1のポリシリコン膜 108 第2のシリコン酸化膜 109 レジスト膜 110 真性ベース層 111 第3のシリコン酸化膜 112 レジスト膜 113 エミッタ開口窓 114 第2のポリシリコン膜 115 サイドウォール 116 レジスト膜 117 エミッタ層 118 第5のシリコン酸化膜 119 Al配線 200 P型半導体基板 201 N型埋め込み層 202 N型エピタキシャル層 203 ディープトレンチ 204 レジスト膜 205 シャロートレンチ 206 第1のシリコン酸化膜 207 第1のポリシリコン膜 208 第2のシリコン酸化膜 209 レジスト膜 210 真性ベース層 211 第3のシリコン酸化膜 212 レジスト膜 213 エミッタ開口窓 214 第4のシリコン酸化膜 215 第2のポリシリコン膜からなるサイドウォー
ル 216 第3のポリシリコン膜 217 エミッタ取り出し電極 218 レジスト膜 219 エミッタ層 220 第5のシリコン酸化膜 221 Al配線 300 P型半導体基板 301 コレクタ領域 302 第1のシリコン酸化膜 303 第2のシリコン酸化膜 304 レジスト膜 305 真性ベース層 306 第3のシリコン酸化膜 307 レジスト膜 308 P型の多結晶シリコン膜 309 第4のシリコン酸化膜 310 レジスト膜 311 第5のシリコン酸化膜 312 サイドウォール 313 N型の多結晶シリコン膜 314 第6のシリコン酸化膜 315 金属電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上にバイポーラトランジスタ
    を搭載した半導体装置であって、前記バイポーラトラン
    ジスタは、前記半導体基板に設けた第1導電型のコレク
    タ層と、前記コレクタ層を取り囲むように設けたシャロ
    ートレンチと、前記シャロートレンチ内を覆うように設
    けた第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜を設けた前記シ
    ャロートレンチ内に埋め込まれた第2導電型の半導体膜
    と、前記コレクタ層および前記半導体膜の上に設けた第
    2導電型の真性ベース層と、前記真性ベース層の中央部
    に設けた第1導電型のエミッタ層と、前記エミッタ層上
    に設けたエミッタ取り出し電極と、前記エミッタ取り出
    し電極の側壁に設けた第2の絶縁膜からなるサイドウォ
    ールとを備え、前記真性ベース層のうち前記半導体膜と
    接続する周辺部と前記半導体膜とで外部ベース層が形成
    されることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 半導体基板上にバイポーラトランジスタ
    を搭載した半導体装置であって、前記バイポーラトラン
    ジスタは、前記半導体基板に設けた第1導電型のコレク
    タ層と、前記コレクタ層を取り囲むように設けたシャロ
    ートレンチと、前記シャロートレンチ内を覆うように設
    けた第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜を設けた前記シ
    ャロートレンチ内に埋め込まれた第2導電型の半導体膜
    と、前記コレクタ層および前記半導体膜の上に設けた第
    2導電型の真性ベース層と、前記真性ベース層の中央部
    に設けた第1導電型のエミッタ層と、前記真性ベース層
    上であって前記エミッタ層の周囲部に設けた第2の絶縁
    膜と、前記エミッタ層および前記第2の絶縁膜の上に設
    けて逆凸形の断面形状を有するエミッタ取り出し電極と
    を備え、前記真性ベース層のうち前記半導体膜と接続す
    る周辺部と前記半導体膜とで外部ベース層が形成される
    ことを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 真性ベース層は、シリコン、シリコンと
    ゲルマニウムの合金、シリコンとゲルマニウムとカーボ
    ンの合金のいずれかの半導体層である請求項1または2
    記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 半導体基板に第1の導電型のコレクタ層
    を形成する工程と、前記コレクタ層を取り囲むようにシ
    ャロートレンチを形成する工程と、前記シャロートレン
    チ内を覆うように第1の絶縁膜を設ける工程と、前記第
    1の絶縁膜を設けた前記シャロートレンチ内に第1の半
    導体膜を埋め込む工程と、エピタキシャル成長により前
    記半導体基板上に第2導電型の真性ベース層を形成する
    工程と、前記真性ベース層上に第2の絶縁膜を形成する
    工程と、前記コレクタ層上の前記第2の絶縁膜を除去し
    てエミッタ開口窓を形成する工程と、前記エミッタ開口
    窓内に第1導電型の第2の半導体膜を埋め込む工程と、
    前記第2の絶縁膜を除去する工程と、前記第2の半導体
    膜の側壁に第3の絶縁膜からなるサイドウォールを形成
    する工程と、前記第2の半導体膜および前記サイドウォ
    ールをマスクにして前記真性ベース層の周辺部に第2導
    電型不純物をイオン注入する工程とを含み、前記イオン
    注入する工程の後で前記半導体基板を熱処理する工程
    で、前記真性ベース層の中央部で前記第2の半導体膜と
    接する部位に第1導電型不純物が拡散してエミッタ層を
    形成するとともに、前記第1の半導体膜で前記真性ベー
    ス層の周辺部に接する部位に第2導電型不純物が拡散し
    て外部ベース層を形成することを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板に第1の導電型のコレクタ層
    を形成する工程と、前記コレクタ層を取り囲むようにシ
    ャロートレンチを形成する工程と、前記シャロートレン
    チ内を覆うように第1の絶縁膜を設ける工程と、前記第
    1の絶縁膜を設けた前記シャロートレンチ内に第1の半
    導体膜を埋め込む工程と、エピタキシャル成長により前
    記半導体基板上に第2導電型の真性ベース層を形成する
    工程と、前記真性ベース層上に第2の絶縁膜を形成する
    工程と、前記コレクタ層上の前記第2の絶縁膜を除去し
    てエミッタ開口窓を形成する工程と、前記エミッタ開口
    窓内を覆うように第3の絶縁膜を形成する工程と、前記
    エミッタ開口窓の側壁に第2の半導体膜からなるサイド
    ウォールを形成する工程と、前記サイドウォールをマス
    クにして前記第3の絶縁膜を除去する工程と、前記エミ
    ッタ開口窓内に第1導電型の第3の半導体膜を埋め込む
    工程と、前記第2の絶縁膜および前記サイドウォールに
    沿った第3の絶縁膜を除去する工程と、前記第2の半導
    体膜および前記第3の半導体膜をマスクにして前記真性
    ベース層の周辺部に第2導電型不純物をイオン注入する
    工程とを含み、前記イオン注入する工程の後で前記半導
    体基板を熱処理する工程で、前記真性ベース層の中央部
    で前記第3の半導体膜と接する部位に第1導電型不純物
    が拡散してエミッタ層を形成するとともに、前記第1の
    半導体膜で前記真性ベース層の周辺部に接する部位に第
    2導電型不純物が拡散して外部ベース層を形成すること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 真性ベース層はシリコン、シリコンとゲ
    ルマニウムの合金、シリコンとゲルマニウムとカーボン
    の合金のいずれかの半導体層である請求項4または5記
    載の半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009541979A (ja) * 2006-06-21 2009-11-26 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション デュアル・シャロー・トレンチ分離及び低いベース抵抗を有するバイポーラ・トランジスタ

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