JP2003021628A - 接着細胞選別装置、細胞増殖能評価装置、それらのプログラム及びそれらの方法 - Google Patents

接着細胞選別装置、細胞増殖能評価装置、それらのプログラム及びそれらの方法

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    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30004Biomedical image processing
    • G06T2207/30024Cell structures in vitro; Tissue sections in vitro

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熟練を要さずに細胞が接着したか否かを容易
に選別できる。 【解決手段】 コンピュータ40は、まずCCDカメラ
37から個々の細胞11が培養容器13の底面に投影さ
れたときの投影画像を入力し、続いてその投影画像に画
像解析処理を施して個々の細胞11の投影面積を算出す
る。そして、それぞれの投影面積と予め内部メモリに記
憶されている閾値とを比較し、投影面積が閾値を越える
のものを接着細胞とみなしてその細胞数を算出する。そ
して、全細胞数に対する接着細胞数の割合である細胞接
着率を算出し、最後に培養容器13内の全細胞数、接着
細胞数、細胞接着率をディスプレイに表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着依存性細胞を
含有する培養容器内において培養容器に接着している細
胞と接着していない細胞とを選別する接着細胞選別装
置、そのプログラム及びその方法、並びにその方法を利
用した細胞増殖能評価装置、そのプログラム及びその方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒト皮膚組織から分離した角化細胞(ke
ratinocyte)の増殖過程を概説すると、角化細胞は当初
培養容器の培地中に浮遊しているが、経時と共に培養容
器の底面に接着し、接着した後はその接着面積を伸展さ
せていき、その後細胞分裂を起こして増殖していく。な
お、ほぼコンフルエントな状態に至った後は培養容器の
底面から剥離されて継代が行われる。
【0003】ところで、接着依存性細胞の細胞増殖能は
どの細胞も一定というわけではない。例えば、採取され
た組織から細胞を分離するための分離操作や培養容器の
底面から細胞を剥離させる剥離操作などにより細胞がダ
メージを受けると、そのダメージの程度に応じて細胞増
殖能は異なる。また、細胞が採取される個体や採取箇所
等が異なることによっても、細胞増殖能は変化する。こ
のような細胞増殖能を評価する際、培養容器の培地中に
浮遊している細胞が培養容器の底面に接着するまでの時
間を指標とすることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、細胞が培養容
器底面に接着するまでの時間を細胞増殖能の評価の指標
とするためには、時間経過に伴って細胞の接着状況を逐
次把握する必要がある。このため、培養容器をリンスし
たあと残っている細胞をカウントするという手法では経
時的に測定することができないので相応しくなく、熟練
者が培養容器を外から観察して培養容器底面に接着して
いる細胞の数をカウントする手法が相応しいと考えられ
る。
【0005】しかしながら、熟練者による作業は経験に
頼るところが大きいため誰でも実施できるというもので
はなく、経験の少ない者が実施することは困難だった。
また、作業者による手作業では時間や手間が掛かるた
め、測定には限度があり、作業者の負担にもなる。
【0006】本発明は上記問題点を解決することを課題
とするものであり、熟練を要さずに細胞が接着したか否
かを容易に選別でき、作業者の負担を軽減できる接着細
胞選別装置、そのプログラム及びその方法を提供するこ
とを目的の一つとする。また、熟練を要さずに細胞増殖
能を容易に評価できる細胞増殖能評価装置、そのプログ
ラム及びその方法を提供することを別の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明の
接着細胞選別装置は、培養容器内の個々の接着依存性細
胞が前記培養容器の所定の面に投影されたときの投影面
積を算出する投影面積算出手段と、前記投影面積算出手
段によって算出された投影面積に基づいて個々の接着依
存性細胞が前記培養容器に接着しているか否かを選別す
る選別手段とを備えたものである。この装置では、培養
容器内の個々の接着依存性細胞が培養容器の所定の面に
投影されたときの投影面積に基づいて個々の接着依存性
細胞が前記培養容器に接着しているか否かを選別する。
この装置によれば、特別な熟練を要することなく接着細
胞と未接着細胞とを容易に選別できる。
【0008】ここで、「接着依存性細胞」とは、まず培
養容器の底面に直接接着するか又は細胞外マトリックス
を介して間接的に接着し、次いでその接着面積が広がっ
ていき、その後細胞分裂する細胞のことをいう。例え
ば、ヒト、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、
ニワトリ、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、
ネコ、サル等の温血動物から採取された種々の細胞が挙
げられる。この温血動物の細胞としては、例えば、角化
細胞、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、メ
サンギウム細胞、ランゲルハンス細胞、表皮細胞、上皮
細胞、内皮細胞、線維芽細胞、繊維細胞、筋細胞、脂肪
細胞、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細
胞、乳腺細胞、肝細胞若しくは間質細胞、又はこれら細
胞の前駆細胞、幹細胞若しくは接着依存性のガン細胞が
挙げられる。また、胚性肝細胞を使用することもでき
る。或いは、エリスロポエチン、成長ホルモン、顆粒球
コロニー刺激因子、インスリン、インターフェロン、血
液凝固第VIII因子等の血液凝固因子、グルカゴン、組織
プラスミノーゲンアクチゲーター、ドーパミン、ガン遺
伝子、ガン抑制遺伝子等をコードする外来遺伝子を前記
細胞に導入し、それらの遺伝子を種々のプロモータを用
いて強制的に又は特定の条件下で発現させるように構成
した形質転換細胞を使用してもよい。また、細胞外マト
リックスとしては、例えば、インテグリン、コラーゲ
ン、エラスチン、プロテオグリカン、グリコサミノグリ
カン、糖タンパク質等が挙げられる。
【0009】また、「培養容器」としては、細胞が培養
できるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン
等の合成樹脂、ヒドロキシアパタイトセラミックス、ア
ルミナセラミックス、ガラス等から構成されたものが好
適に使用される。
【0010】本発明の接着細胞選別装置において、前記
選別手段は、接着依存性細胞が前記培養容器に実際に接
着しているときの投影面積を経験的に求めることによっ
て得られた閾値と前記投影面積算出手段によって算出さ
れた投影面積とを比較することにより、個々の接着依存
性細胞が前記培養容器に接着しているか否かを選別する
ように構成してもよい。こうすれば、個々の接着依存性
細胞の投影面積と閾値とを比較して、例えば投影面積が
閾値以下又は閾値未満ならば未接着細胞、投影面積が閾
値以上又は閾値を上回るならば接着細胞という具合に選
別できる。
【0011】本発明の接着細胞選別装置において、前記
培養容器を照らすことにより前記培養容器内の個々の接
着依存性細胞を前記底面に投影させる照明手段と、前記
照明手段によって前記培養容器が照らされているときに
前記培養容器を下方から撮影することにより前記培養容
器内の個々の接着依存性細胞が前記底面に投影されたと
きの投影画像を得る撮影手段とを備え、前記投影面積算
出手段は、前記撮影手段によって得られた投影画像に基
づいて個々の接着依存性細胞の投影面積を算出するよう
に構成してもよい。こうすれば、個々の接着依存性細胞
の投影画像を容易且つ安価に得ることができ、ひいては
本装置全体のコストを低く抑えることができる。
【0012】本発明の接着細胞選別装置において、前記
選別結果に基づいて接着細胞数を算出し、該接着細胞数
に基づいて細胞接着率を算出する接着率算出手段を備え
て構成してもよい。こうすれば、細胞接着率に基づいて
細胞増殖能を評価できる。なお、細胞接着率は(接着細
胞数/全細胞数)で表されるが、全細胞数としては初期
細胞数つまり播種細胞数を用いてもよいし、接着細胞数
と未接着細胞数との和を用いてもよい。
【0013】コンピュータを、上述の接着細胞選別装置
を構成する投影面積算出手段及び選別手段(接着細胞選
別装置が構成要素として接着率算出手段を備えていると
きには接着率算出手段も含む)として機能させるための
プログラムは、通常、コンピュータのCPUによって読
み出すことが可能なCD−ROMやHDD等の記録媒体
に記録され、そこからCPUによって読み出されて実行
される。このため、このようなプログラムは上述した接
着細胞選別装置の作用効果を発揮するために用いられ、
有用性が高い。
【0014】本発明の接着細胞選別方法は、培養容器内
の個々の接着依存性細胞が前記培養容器の所定の面に投
影されたときの投影面積に基づいて個々の接着依存性細
胞が前記培養容器に接着しているか否かを選別するもの
である。こうすれば、特別な熟練を要することなく接着
細胞と未接着細胞とを容易に選別できる。
【0015】本発明の接着細胞選別方法において、培養
容器内の個々の接着依存性細胞が前記培養容器の所定の
面に投影されたときの投影面積を、接着依存性細胞が前
記培養容器に実際に接着しているときの投影面積を経験
的に求めることによって得られた閾値と比較することに
より、個々の接着依存性細胞が前記培養容器に接着して
いるか否かを選別してもよく、こうすれば、個々の接着
依存性細胞の投影面積と閾値とを比較して、例えば投影
面積が閾値以下又は閾値未満ならば未接着細胞、投影面
積が閾値以上又は閾値を上回るならば接着細胞という具
合に選別できる。
【0016】本発明の接着細胞選別方法において、前記
培養容器が照明で照らされているときに該培養容器を下
方から撮影することにより前記培養容器内の個々の接着
依存性細胞が前記底面に投影されたときの投影画像を
得、該投影画像に基づいて前記投影面積を算出してもよ
い。こうすれば、個々の接着依存性細胞の投影画像を容
易且つ安価に得ることができ、ひいては本方法全体を低
コストで実施できる。
【0017】本発明の細胞増殖能評価方法は、上述の接
着細胞選別方法により前記培養容器内の個々の接着依存
性細胞が前記培養容器に接着しているか否かを選別し、
その選別結果に基づいて前記培養容器内の接着依存性細
胞の集団としての細胞増殖能を評価するものである。一
般に培養開始から短時間のうちに培養容器に接着する細
胞数が多いほど細胞増殖能が優れている。したがって、
時間経過に伴う接着細胞数の推移から細胞増殖能を評価
することができる。
【0018】ここで、前記選別結果に基づいて、接着細
胞数を算出し、該接着細胞数から得られる細胞接着率に
基づいて前記細胞増殖能を評価してもよい。また、細胞
増殖能を評価するにあたり、今回の細胞接着率と、経験
的に求めることによって得られる細胞接着率の時間推移
とを比較し、該比較結果に基づいて前記細胞増殖能を評
価してもよい。
【0019】本発明の細胞増殖能評価装置は、培養容器
内の個々の接着依存性細胞が前記培養容器の所定の面に
投影されたときの投影面積を算出する投影面積算出手段
と、前記投影面積算出手段によって算出された投影面積
に基づいて個々の接着依存性細胞が前記培養容器に接着
しているか否かを選別する選別手段と、前記選別結果に
基づいて接着細胞数を算出し、該接着細胞数に基づいて
細胞接着率を算出する接着率算出手段と、該細胞接着率
を経験的に求めることによって得られた細胞接着率の時
間推移と比較する比較手段と、該比較結果に基づいて前
記接着依存性細胞の集団としての細胞増殖能を評価する
評価手段とを備えて構成されている。この評価装置によ
れば、上記細胞増殖評価方法を具現化できる。
【0020】コンピュータを、上述の細胞増殖能評価装
置を構成する投影面積算出手段、選別手段、接着率算出
手段、比較手段及び評価手段として機能させるためのプ
ログラムは、通常、コンピュータのCPUによって読み
出すことが可能なCD−ROMやHDD等の記録媒体に
記録され、そこからCPUによって読み出されて実行さ
れる。このため、このようなプログラムは上述した細胞
増殖能評価装置の作用効果を発揮するために用いられ、
有用性が高い。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は培養容器内の接着依存性細
胞の状態を模式的に示す断面図、図2は個々の接着依存
性細胞の接着(接触)面積の推移を表す模式的なグラフ
である。
【0022】本発明の接着細胞選別装置及びその方法の
一実施形態は、図1に示すように、培地12で満たされ
た培養容器13内において、接着依存性細胞(以下、細
胞という)11を培養する際に、培養容器13の底面に
接着している細胞(以下、接着細胞という)と、底面に
接着していない細胞(以下、未接着細胞という)とを、
培養容器13の底面への投影面積Paに基づいて選別す
るものである。また、細胞増殖能評価方法の一実施形態
は、培養容器13内の個々の細胞が接着細胞か未接着細
胞かを選別した選別結果に基づいて、その培養容器13
内の細胞集団全体の増殖能力を定量的に評価するもので
ある。
【0023】以下、本発明の実施形態について図面に基
づいて詳細に説明する。細胞11は、培養容器13の底
面に直接又は細胞外マトリックスを介して接着すること
ができると共に、その培養容器13の底面上で培養する
ことができる性質を有する。この細胞11の培養過程
は、図2に示すように、細胞接着期21,細胞誘導期2
2及び細胞増殖期23からなる3種のステージに分類さ
れる。
【0024】細胞接着期21は、培地12と共に培養容
器13内に播種された細胞11がその培養容器13の底
面に接着した後からその底面上で平面的な細胞伸展を終
了するまでの期間taである。この細胞接着期21の細
胞11は、図1(a)に示すように播種直後には球状の
まま培地12中で浮遊していた状態から、図1(b)に
示すように細胞11の下端面が培養容器13の底面上に
接着した後、図1(c)に示されるようにその接着位置
で徐々に接着面積Saを増大させて扁平形状(平板状)
に形を変化させる。そして、培養容器13の底面上にお
ける接着面積Saの増大が停止した時点で細胞接着期2
1は終了する。この細胞接着期21の細胞11は、播種
するための細胞懸濁液を調製する際に加えられたダメー
ジの程度に応じてその機能回復に時間を要することか
ら、通常の細胞分裂とはやや異なる行動様式をとる。こ
のようなダメージとしては、例えば採取された組織から
細胞11を分離するための分離操作によるダメージや、
培養容器13の底面から細胞11を剥離させるための酵
素(プロティナーゼ等)処理によるダメージや、凍結保
存された細胞11を培養温度に戻すための温度変化によ
るダメージ等が挙げられる。また、播種された細胞11
の中には生存不能なものもみられる。このような生存不
能な細胞や、ダメージを受けて機能回復に時間を要して
いる細胞は、培養容器13の底面に接着しない状態で浮
遊あるいは沈降し、未接着細胞として存在する。これに
対し、生存細胞はダメージの程度にほぼ比例するように
所定時間経過後に機能回復し、培養容器13の底面に接
着する。
【0025】細胞誘導期22は、細胞接着期21の終了
後から第1回目の細胞分裂を完了するまでの期間であ
る。この細胞誘導期22の細胞11は、培養容器13の
底面に接着した後の新しい環境に順応するための期間で
あり、図1(d)及び(e)に示される細胞分裂直前の
僅かな期間以外は、図1(c)に示される状態(培養容
器13の底面上に扁平形状に接着した状態)のままで生
存し、接着面積Saの増大はほとんど見られない。そし
てこの細胞誘導期22の細胞(親細胞)11は、所定の
ラグタイムtlの後に、図1(f)に示されるような正
常な第1回目の細胞分裂を完了して2個の娘細胞11a
となる。
【0026】細胞増殖期23は、細胞誘導期22の終了
後(第1回目の細胞分裂終了後)以降の期間である。こ
の細胞増殖期23の細胞11は、図1(f)に示される
ように、その細胞11(11a)の周囲に隣接する娘細
胞11a等の接触細胞がない状況では、ほぼ一定の世代
期間tg毎に細胞分裂を繰り返しながら増殖するが、接
触細胞数の増大に伴って世代時間tgが徐々に長くな
る。そして、培養容器13の底面がコンフルエント状態
(培養容器13の底面全体が細胞11によって覆われて
いる状態)になったところで、すなわち細胞11の周囲
が接触細胞により完全に覆われたときに細胞分裂を停止
する。図2に示されるように、この細胞増殖期23にお
ける各細胞11の接着面積Saは、細胞分裂の直後に急
激に増大した後、所定時間の間、ほぼ一定の接着面積を
維持し、次の細胞分裂の直前に急激に減少するという周
期を繰り返す。
【0027】さて、前述のように、細胞11は細胞接着
期21の初期において培養容器13の培地12中で浮遊
していた状態から培養容器13の底面に接着するが、細
胞11が底面に接着するまでの時間は細胞11に加えら
れたダメージの程度や個体差に応じて変わるため、その
時間や所定時間における接着細胞数(細胞接着率)を調
べることにより細胞増殖能を評価することができる。そ
して、その時間や接着細胞数を調べるには、まず細胞1
1が底面に接着したか否かを選別する必要がある。ここ
では、培養容器13内の細胞11を底面に投影したとき
の投影画像を撮影し、その投影画像から個々の細胞11
の投影面積Pa(図1参照)を算出し、算出した投影面
積Paと予め定めておいた閾値Tとを比較し、閾値Tを
越える投影面積Paを持つ細胞11については底面に接
着している接着細胞であるとみなし、閾値T以下の投影
面積Paを持つ細胞11については底面に接着していな
い未接着細胞であるとみなす。これにより、外から培養
容器13を観察した結果に基づいて、培養容器13内の
個々の細胞11が接着しているか否かの選別ができ、特
別な熟練を要することなく接着細胞と未接着細胞とを容
易に選別できる。さらに、個々の細胞11の投影画像は
例えばCCDカメラのような安価な装置で容易に得るこ
とができる。
【0028】前出の閾値Tは、細胞11が培養容器13
の底面に実際に接着しているときの投影面積Paを経験
的に求めることによって得られる。即ち、予め培養容器
13の培地12を除去し底面を洗浄して未接着細胞を除
去したあと、個々の細胞11の投影面積分布を求め、そ
の投影面積値の最小値を閾値Tとすることができる。
【0029】時間経過に伴って逐次培養容器13内の個
々の細胞11について未接着細胞か接着細胞かを選別し
た結果から、培養容器13内の細胞11の集団としての
細胞増殖能を評価できる。即ち、時間経過に伴う接着細
胞数の推移を調べ、比較的短時間で接着細胞数が増加し
ているものは良好な細胞増殖能を有していると評価でき
る。また、特定の条件で経験的に得られる実験データに
基づいて接着細胞数の平均的な推移を予め求めておき、
測定時の選別結果と比較することによって、測定した細
胞の細胞増殖能の良し悪しを評価することができる。
【0030】以下、このような細胞増殖過程を有する細
胞が培養容器13の底面に接着したか否かを選別する装
置及び方法について説明する。図3は接着細胞選別装置
の概略構成図である。
【0031】この接着細胞選別装置30は、培養容器1
3内の細胞11を培養するためのインキュベータ31
と、照明手段としてのLEDランプ36と、撮影手段と
してのCCDカメラ37と、投影面積算出手段、選別手
段及び接着率算出手段としてのコンピュータ40とを備
えている。インキュベータ31は、培養容器13に対し
て温度、湿度、CO2濃度を調節可能な周知の装置であ
り、5%CO2含有エアをボンベ32から給湿器33を
介して培養容器13内に供給するライン34と、培養容
器13内からガスを排出するライン35とを備えてい
る。LEDランプ36は、インキュベータ31内の天井
付近に設置され、培養容器13を上方から照らすことに
より、培養容器13内の個々の細胞11を培養容器13
の底面に投影させるものである。CCDカメラ37は、
インキュベータ31内の底部に設置された三次元ステー
ジ38によって支持され、この三次元ステージ38によ
って上下・左右・前後に動かされる。このCCDカメラ
37は、LEDランプ36によって培養容器13が照ら
されているときに培養容器13の下方から撮影すること
により、培養容器13内の個々の細胞11が培養容器1
3の底面に投影されたときの投影画像を撮影し、その投
影画像のデータをケーブル39を介してコンピュータ4
0へ送信する。コンピュータ40は、CCDカメラ37
から入力された投影画像に画像解析処理を施し、画像解
析処理後の投影画像に基づいて培養容器13内の個々の
細胞11が底面に投影されたときの投影面積Paを算出
し、その投影面積Paと閾値Tとを比較することによ
り、個々の細胞11が培養容器13の底面に接着してい
るか否かを選別する。
【0032】投影面積Paは、例えば紀ノ岡らの論文
(Biotech.Bioeng.,67,p234−
239(2000))の画像解析手法を投影画像に施す
ことにより得られる。この場合、原画像に対して背景分
離処理、ルックアップテーブル変換処理、平滑化処理、
二値化抽出処理、孤立点除去処理、クロージング処理、
穴埋め処理、エリア抽出処理、画素数計測処理の順に画
像解析を行い、個々の細胞像を抽出し、各細胞の投影部
分の画素数を計測し、この画素数に1画素当りの面積を
乗算した値を投影面積Paとする。
【0033】次に、この接着細胞選別装置30の動作に
ついて説明する。オペレータによりコンピュータ40に
細胞選別開始の指令が入力されるか又は所定の開始タイ
ミングになると、コンピュータ40は内部メモリに記憶
されている細胞選別プログラムを読み出してこれを実行
する。図4はこの細胞選別プログラムのフローチャート
である。このプログラムが開始されると、コンピュータ
40は、まずCCDカメラ37から個々の細胞11が培
養容器13の底面に投影されたときの投影画像を入力し
(ステップS100)、続いてその投影画像に画像解析
処理を施して個々の細胞11の投影面積Paを算出する
(ステップS110)。そして、それぞれの投影面積P
aと予め内部メモリに記憶されている閾値Tとを比較し
(ステップS120)、投影面積Paが閾値Tを越える
のものを接着細胞とみなしてその細胞数を算出する(ス
テップS130)。そして、全細胞数に対する接着細胞
数の割合である細胞接着率を算出する(ステップS14
0)。本実施形態における全細胞数は初期細胞数つまり
播種細胞数であり、これは予めオペレータによりコンピ
ュータ40に入力されている。最後に、入力した投影画
面内の全細胞数、接着細胞数、細胞接着率をディスプレ
イに表示する(ステップS150)。このとき、オペレ
ータの指令に応じて、培養時間に対する細胞接着率の変
化つまり細胞接着率の時間推移を表すグラフをディスプ
レイに表示してもよい。好ましくは、培養容器13内の
全細胞数、接着細胞数、細胞接着率を表示することであ
り、このような表示は、全底面の投影画像を一括で入力
できる構成としたり、CCDカメラを移動させて複数の
投影画像を入力し、全底面分のデータとして算出する構
成としたり、することで実現できる。
【0034】以上詳述した本実施形態の接着細胞選別装
置30によれば、特別な熟練を要することなく接着細胞
と未接着細胞とを容易に選別できる。また、個々の細胞
11の投影画像をCCDカメラ37により容易且つ安価
に得ることができ、ひいては本装置全体のコストを低く
抑えることができる。さらに、時間経過に伴う細胞接着
率の推移から細胞増殖能を的確に評価することができ
る。
【0035】なお、以上説明した本実施形態では投影面
積Paに基づいて接着細胞と未接着細胞とを選別した
が、投影面積Paに代えて、接着(接触)面積Saを利
用しても同様の効果を得ることができる。この場合、共
焦点走査型レーザ顕微鏡を用いることで接着面積Saを
得ることが可能である。この共焦点走査型レーザ顕微鏡
は、対象物にレーザ照射したときに発せられる蛍光を受
光するものであるから、検査専用の細胞群を継代培養時
に別途作成し、予めそれらの細胞に蛍光発色マーカーを
取り込ませておくことが好ましい。
【0036】一方、細胞増殖能の評価については次のよ
うにして実施できる。即ち、予め人工的に細胞増殖能の
良好な細胞と不良な細胞を作製し、それぞれについて、
接着細胞選別装置30を用いて細胞接着率の時間推移を
作成し、これらを対照データとして保存する。次に、今
回細胞増殖能を調査しようとする細胞につき、同じく接
着細胞選別装置30を用いてデータ(培養時間と細胞接
着率)を採り、今回のデータと対照データとを比較し、
その比較の結果、今回のデータが細胞増殖能の良好な細
胞の時間推移に近ければ細胞増殖能が良好、今回のデー
タが細胞増殖能の不良な細胞の時間推移に近ければ細胞
増殖能が不良といった具合に評価することができる。こ
のような比較や評価を接着細胞選別装置30によって実
行させた場合には、その装置30は細胞増殖能評価装置
として機能する。
【0037】
【実施例】[実験例1]実験例1では、トリプシンで3
分間処理した細胞を培養容器13に接種し、図3の接着
細胞選別装置30を用いて表1の条件の下で実験を行っ
た。ここでは、培養1時間後に投影面積分布を調べた。
即ち、接着細胞選別装置30において、細胞選別プログ
ラムのステップS110を行ったあと、ステップS12
0に進まずに投影面積を1×102μm2毎に区切って0
〜1×102μm2、1×102〜2×102μm2、2×
102〜3×102μm2、…とし、各範囲毎の細胞の分
布を調べた。この投影面積分布には培地12中に浮遊し
ている未接着細胞と培養容器13の底面に接着している
接着細胞の両方が含まれている。
【0038】
【表1】
【0039】[実験例2]実験例2では、同じくトリプ
シンで3分間処理した細胞を培養容器13に接種し、図
3の接着細胞選別装置30を用いて表1の条件の下で実
験を行った。ここでは、培養1時間後に培養容器13内
の培地12を除去し底面をPBS(リン酸緩衝液)で洗
浄し、洗浄後の培養容器13につき実験例1と同様して
投影面積分布を調べた。この投影面積分布には接着細胞
のみが含まれている。
【0040】実験例1,2の培養1時間後における投影
面積分布を図5(a)及び(b)に示す。PBS洗浄に
より未接着細胞を除去し接着細胞のみが存在している図
5(b)では、未接着細胞と接着細胞とが混在している
図5(a)に比べて、投影面積Paの小さい領域の細胞
が消失しており、これが未接着細胞に対応していること
がわかる。したがって、図5(b)の投影面積分布のう
ち投影面積Paの最小値を未接着細胞と接着細胞との閾
値Tとして定めた。この閾値Tを細胞選別装置30のコ
ンピュータ40に入力した。
【0041】[実験例3]実験例3では、トリプシンで
3分間又は15分間処理した細胞を図3の接着細胞選別
装置30を用いて表1の条件の下で実験を行った。ここ
では、接着細胞選別装置30において図4の細胞選別プ
ログラムを実行した。即ち、培養時間の経過に伴い、逐
次、培養容器13を撮影して投影画像から投影面積Pa
を算出し、その投影面積Paと先に求めた閾値Tとを比
較して閾値Tを越えた投影面積Paを持つ細胞を接着細
胞とみなし、全細胞数(初期細胞数)に対する接着細胞
数の割合つまり細胞接着率を求め、培養時間に対する細
胞接着率の変化を調べた。そのときの様子を図6に示
す。図6は細胞接着率の経時曲線つまり時間推移であ
り、図6(a)はトリプシン3分処理の細胞、図6
(b)はトリプシン15分処理の細胞である。この図6
中、二重丸はこの実験例3に基づいて細胞接着率を求め
たときの結果を表し、白丸は熟練者が手作業で細胞接着
率を求めたときの結果を表す。
【0042】この図6から明らかなように、熟練者が手
作業で細胞接着率を求めたときの推移と、実験例3に基
づいて細胞接着率を求めたときの推移とは、非常によく
一致していた。この細胞接着率は、細胞集団の細胞増殖
能の指標となるものであり、短時間のうちに細胞接着率
が高くなる細胞集団は細胞増殖能が高いと評価される。
このように、従来は熟練者が手作業によって求めていた
細胞接着率をコンピュータにより自動的に求めることが
できることがわかった。また、トリプシンの処理時間が
長いほど細胞が受けるダメージが大きいため、そのダメ
ージの回復に時間がかかり、培養容器13に接着するま
での時間が長引くことが知られているが、実験例3に基
づいて細胞接着率を求めた場合でも、その点は良好に再
現されていた。
【0043】ところで、トリプシン3分処理は通常の細
胞培養時における処理であるため、トリプシン3分処理
の細胞を細胞増殖能が良好な細胞とし、トリプシン15
分処理は通常に比べて処理時間が長く細胞に対するダメ
ージが大きいため、トリプシン15分処理の細胞を細胞
増殖能が不良な細胞とする。すると、図6(a)は細胞
増殖能の良好な細胞についての細胞接着率の推移、図6
(b)は細胞増殖能の不良な細胞についての細胞接着率
の推移ということができる。ここでは、便宜上、これら
を対照データと称する。そして、実際に細胞増殖能を評
価したい細胞につき、同じく接着細胞選別装置30を用
いてデータ(培養時間と細胞接着率)を採り、今回のデ
ータと対照データとを比較し、その比較の結果、今回の
データが細胞増殖能の良好な細胞の時間推移に近ければ
細胞増殖能が良好、今回のデータが細胞増殖能の不良な
細胞の時間推移に近ければ細胞増殖能が不良と評価する
ことができる。
【0044】なお、本発明は上記実施形態や上記実施例
に何等限定されるものではなく、本発明の技術的範囲を
逸脱しない範囲内において種々なる形態で実施し得るこ
とは勿論である。例えば、上記実施形態のステップS1
30において、投影面積Paが閾値T以下のものを未接
着細胞とみなしてその細胞数を算出すると共に投影面積
Paが閾値Tを越えるのものを接着細胞とみなしてその
細胞数を算出し、ステップS140において、未接着細
胞数と接着細胞数との和を求めこれを全細胞数とし、こ
の全細胞数に対する接着細胞数の割合を細胞接着率とし
て算出してもよい。この場合も上記実施形態と同様の効
果が得られる。このとき、ステップS150において、
入力した投影画面内の全細胞数、接着細胞数、未接着細
胞数、細胞接着率をディスプレイに表示してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】培養容器内の接着依存性細胞の状態を模式的に
示す断面図である。
【図2】個々の接着依存性細胞の接着面積の推移を表す
模式的なグラフである。
【図3】接着細胞選別装置の概略構成図である。
【図4】細胞選別プログラムのフローチャートである。
【図5】培養時間1時間後における投影面積分布を表す
グラフである。
【図6】培養時間に対する細胞接着率の変化を表すグラ
フである。
【符号の説明】
11・・・細胞、12・・・培地、13・・・培養容
器、21・・・細胞接着期、22・・・細胞誘導期、2
3・・・細胞増殖期、30・・・接着細胞選別装置、3
1・・・インキュベータ、32・・・ボンベ、33・・
・給湿器、34,35・・・ライン、36・・・LED
ランプ、37・・・CCDカメラ、38・・・三次元ス
テージ、39・・・ケーブル、40・・・コンピュー
タ、Pa・・・投影面積、Sa・・・接着面積、T・・
・閾値。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅垣 良太 大阪府豊中市上野西4−4−13 (72)発明者 紀ノ岡 正博 大阪府豊中市西緑丘2−2−1−115 (72)発明者 田谷 正仁 大阪府豊中市宝山町10−5 Fターム(参考) 2G045 AA24 BB20 CB01 FA11 GC22 JA01 4B029 AA07 FA11 4B063 QA01 QQ08 QR77 QX01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 培養容器内の個々の接着依存性細胞が前
    記培養容器の所定の面に投影されたときの投影面積を算
    出する投影面積算出手段と、 前記投影面積算出手段によって算出された投影面積に基
    づいて個々の接着依存性細胞が前記培養容器に接着して
    いるか否かを選別する選別手段とを備えた接着細胞選別
    装置。
  2. 【請求項2】 前記選別手段は、接着依存性細胞が前記
    培養容器に実際に接着しているときの投影面積を経験的
    に求めることによって得られた閾値と前記投影面積算出
    手段によって算出された投影面積とを比較することによ
    り、個々の接着依存性細胞が前記培養容器に接着してい
    るか否かを選別する請求項1記載の接着細胞選別装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の接着細胞選別装置
    において、 前記培養容器を照らすことにより前記培養容器内の個々
    の接着依存性細胞を前記底面に投影させる照明手段と、 前記照明手段によって前記培養容器が照らされていると
    きに前記培養容器の下方から撮影することにより前記培
    養容器内の個々の接着依存性細胞が前記底面に投影され
    たときの投影画像を得る撮影手段とを備え、 前記投影面積算出手段は、前記撮影手段によって得られ
    た投影画像に基づいて個々の接着依存性細胞の投影面積
    を算出する接着細胞選別装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の接着細
    胞選別装置において、 前記選別結果に基づいて接着細胞数を算出し、該接着細
    胞数に基づいて細胞接着率を算出する接着率算出手段を
    備えた接着細胞選別装置。
  5. 【請求項5】 コンピュータを、請求項1〜3のいずれ
    かに記載の接着細胞選別装置を構成する前記投影面積算
    出手段及び前記選別手段として機能させるためのプログ
    ラム。
  6. 【請求項6】 コンピュータを、請求項4記載の接着細
    胞選別装置を構成する前記投影面積算出手段、前記選別
    手段及び前記接着率算出手段として機能させるためのプ
    ログラム。
  7. 【請求項7】 培養容器内の個々の接着依存性細胞が前
    記培養容器の所定の面に投影されたときの投影面積に基
    づいて個々の接着依存性細胞が前記培養容器に接着して
    いるか否かを選別する接着細胞選別方法。
  8. 【請求項8】 培養容器内の個々の接着依存性細胞が前
    記培養容器の所定の面に投影されたときの投影面積を、
    接着依存性細胞が前記培養容器に実際に接着していると
    きの投影面積を経験的に求めることによって得られた閾
    値と比較することにより、個々の接着依存性細胞が前記
    培養容器に接着しているか否かを選別する請求項7記載
    の接着細胞選別方法。
  9. 【請求項9】 前記培養容器が照明で照らされていると
    きに該培養容器を下方から撮影することにより前記培養
    容器内の個々の接着依存性細胞が前記底面に投影された
    ときの投影画像を得、該投影画像に基づいて前記投影面
    積を算出する請求項7又は8記載の接着細胞選別方法。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれか記載の接着細
    胞選別方法により前記培養容器内の個々の接着依存性細
    胞が前記培養容器に接着しているか否かを選別し、その
    選別結果に基づいて前記培養容器内の接着依存性細胞の
    集団としての細胞増殖能を評価する細胞増殖能評価方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の細胞増殖能評価方
    法において、前記選別結果に基づいて接着細胞数を算出
    し、該接着細胞数から得られる細胞接着率に基づいて、
    前記細胞増殖能を評価する細胞増殖能評価方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の細胞増殖能評価方
    法において、前記細胞接着率と、経験的に求めることに
    よって得られる細胞接着率の時間推移とを比較し、該比
    較結果に基づいて前記細胞増殖能を評価する細胞増殖能
    評価方法。
  13. 【請求項13】 培養容器内の個々の接着依存性細胞が
    前記培養容器の所定の面に投影されたときの投影面積を
    算出する投影面積算出手段と、 前記投影面積算出手段によって算出された投影面積に基
    づいて個々の接着依存性細胞が前記培養容器に接着して
    いるか否かを選別する選別手段と、 前記選別結果に基づいて接着細胞数を算出し、該接着細
    胞数に基づいて細胞接着率を算出する接着率算出手段
    と、 該細胞接着率を経験的に求めることによって得られた細
    胞接着率の時間推移と比較する比較手段と、 該比較結果に基づいて前記接着依存性細胞の集団として
    の細胞増殖能を評価する評価手段と、 を備えた接着細胞評価装置。
  14. 【請求項14】 コンピュータを、請求項13記載の接
    着細胞評価装置を構成する前記投影面積算出手段、前記
    選別手段、前記接着率算出手段、前記比較手段及び前記
    評価手段として機能させるためのプログラム。
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