JP6348030B2 - 細胞培養装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の細胞培養部において、複数の細胞コロニーをそれぞれ培養する細胞培養装置および方法に関するものである。
近年、ES(embryonic stem cell)細胞およびiPS(induced pluripotent stem cell)細胞を培養して皮膚や軟骨の細胞に分化誘導し、その分化誘導した細胞を用いて移植用の生体組織を形成する臨床研究が行われている。
このような移植用皮膚や移植用軟骨などを形成する際には、まず、生体から少量の細胞を採取し、採取した細胞からiPS細胞などの未分化細胞へ誘導し、得られた未分化細胞を培養する。そして、得られた細胞を皮膚や軟骨に分化誘導し、分化誘導された細胞をシート化したり、3次元的な構造に再配置したりして形成される。
一方、細胞の培養を行う際、その細胞の画像を撮像し、その画像に基づいて細胞の増殖能や品質を評価することが行われている。たとえば特許文献1においては、細胞を撮像した画像に基づいて細胞の培養状態を判定し、その判定結果に基づいて所定の培養操作を行うことが提案されている。また、特許文献2においても、細胞を撮像した画像を解析することによって、細胞の培養状態を示す形態的情報やその変化率情報などを取得することが提案されている。
国際公開第2007/052716号パンフレット 国際公開第2009/031283号パンフレット
ここで、上述したような移植用生体組織を形成する際、自家細胞および他家細胞を問わず、使用する細胞の培養過程において、個々の細胞の成熟度(増殖能や品質)にはばらつきがある。このようなばらつきのある細胞をシート化したり、3次元的な構造に再配置したりした場合、生体組織としての品質は悪いものとなってしまう。したがって、一定の品質を有する移植用生体組織を安定的に製品供給することは困難であるという問題がある。
なお、特許文献1および特許文献2には、上述したような問題を解決する方法については何も提案されていない。
本発明は、上記の問題に鑑み、一定の品質を有する移植用生体組織を安定的に製品供給することができる細胞培養装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の細胞培養装置は、複数の細胞培養単位をそれぞれ培養する複数の細胞培養部と、各細胞培養部における各細胞培養単位の成熟度をそれぞれ評価する成熟度評価部と、複数の細胞培養部のいずれか一つの細胞培養部において培養される複数の細胞培養単位の中に成熟度が予め設定された条件を満たしていない細胞培養単位が存在する場合、その条件を満たしていない細胞培養単位を、他の細胞培養部に移動させる対象として決定する移動対象細胞決定部とを備えたことを特徴とする。
また、上記本発明の細胞培養装置においては、少なくとも2つの細胞培養部の培養条件は、それぞれ異なることが望ましい。
また、少なくとも2つの細胞培養部の培養開始時期は、それぞれ異なることが好ましい。
また、少なくとも2つの細胞培養部の培養速度に影響する培養条件は、それぞれ異なることが好ましい。
また、培養速度に影響する条件は、培地濃度、培地の種類、培地の交換頻度、足場材の種類、培地への足場材塗布濃度、温度、湿度、光源の種類、光源の照度、振盪条件、酸素濃度および二酸化炭素濃度のうちの少なくとも1つを含むことができる。
また、成熟度評価部は、各細胞培養単位の画像に基づいて取得された細胞個数、細胞密度、細胞の形状、細胞の大きさ、細胞の動作速度、細胞の増殖速度、細胞コロニーの数、細胞コロニーの大きさ、細胞コロニーの形状の情報、および各細胞培養単位の培地成分の解析によって取得された細胞から排出される成分の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、各細胞培養単位の成熟度を評価することができる。
また、成熟度評価部は、2以上の倍率で細胞培養単位を撮影した画像に基づいて、成熟度を画像評価することができる。
また、移動対象細胞決定部は、上記いずれか一つの細胞培養部において培養される全ての細胞培養単位の成熟度の標準偏差または分散を用いて、各細胞培養単位の成熟度が予め設定された条件を満たしているか否かを決定することができる。
また、細胞培養単位の培養期間とその培養期間に対応する成熟度の評価基準との関係が記憶された評価基準記憶部を設け、移動対象細胞決定部は、現在の培養期間と上記関係とに基づいて、予め設定された条件として評価基準を取得することができる。
また、移動対象細胞決定部は、成熟度が予め設定された条件よりも低い細胞培養単位が存在する場合、その条件を満たしていない細胞培養単位を、上記いずれか一つの細胞培養部よりも培養開始時期が遅い細胞培養部に移動させる対象として決定することができる。
また、移動対象細胞決定部は、成熟度が予め設定された条件よりも低い細胞培養単位が存在する場合、その条件を満たしていない細胞培養単位を、上記いずれか一つの細胞培養部よりも培養速度が速い培養条件の細胞培養部に移動させる対象として決定することができる。
また、移動させる対象に決定された細胞培養単位を他の細胞培養部に移動させる細胞移動部を設けることができる。
また、細胞移動部は、予め設定された条件および予め設定された条件とは異なる条件の両方を満たしてない細胞培養単位が存在する場合、その両方の条件を満たしていない細胞培養単位を細胞培養部から除去することができる。
また、移動させる対象に決定された細胞培養単位の情報を報知する報知部を設けることができる。
また、細胞培養単位は、細胞コロニー単位、培養容器内のウェル単位または培養容器単位とできる。
また、成熟度が予め設定された条件を満たしていない細胞培養単位をその条件に到達するまで培養を行う高速培養部をさらに設けることができる。
本発明の細胞培養方法は、複数の細胞培養部において複数の細胞培養単位をそれぞれ培養し、各細胞培養部における各細胞培養単位の成熟度をそれぞれ評価し、複数の細胞培養部のいずれか一つの細胞培養部において培養される複数の細胞培養単位の中に成熟度が予め設定された条件を満たしていない細胞培養単位が存在する場合、その条件を満たしていない細胞培養単位を、他の細胞培養部に移動させる対象の細胞培養単位として自動的に決定することを特徴とする。
また、上記本発明の細胞培養方法においては、成熟度が予め設定された条件を満たしていない細胞培養単位をその条件に到達するまで細胞培養部以外の場所で培養することができる。
本発明の細胞培養装置および方法によれば、複数の細胞培養部において複数の細胞培養単位をそれぞれ培養し、各細胞培養部における各細胞培養単位の成熟度をそれぞれ評価する。そして、同一の細胞培養部において培養される複数の細胞培養単位の中に成熟度が予め設定された条件を満たしていない細胞培養単位が存在する場合、その条件を満たしていない細胞培養単位を、他の細胞培養部に移動させる対象の細胞培養単位として決定する。
したがって、同一の細胞培養部において培養される複数の細胞培養単位の中に成熟度が低いまたは成熟度が高い細胞培養単位が存在する場合、上記決定に基づいてその細胞培養単位を、細胞培養単位の成熟度が異なる他の細胞培養部へ移動させることによって、各細胞培養部において、複数の細胞培養単位の成熟度を揃えることができる。これにより、各細胞培養部によって培養された複数の細胞培養単位を用いて、上述した移植用生体組織を形成するようにすれば、一定の品質を有する移植用生体組織を安定的に製品供給することができる。
本発明の細胞培養装置の第1の実施形態の概略構成を示すブロック図 複数のウェルを有する培養容器の一例を示す図 培養期間とその培養期間に対応する閾値との関係を表す関数の一例を示す図 本発明の細胞培養装置の第1の実施形態の作用を説明するためのフローチャート 第1〜第3の細胞培養部における細胞コロニーの播種開始から培養後の細胞コロニーのシート化およびパッケージ出荷までの流れを模式的に示す図 第1の実施形態の細胞培養装置における細胞培養部間のウェル(細胞培養単位)の移動を説明するための図 第2の実施形態の細胞培養装置における細胞培養部間のウェル(細胞培養単位)の移動を説明するための図 本発明の細胞培養装置のその他の実施形態の概略構成を示すブロック図 浮遊培養を行う場合の実施形態の概略構成を示す図
以下、本発明の細胞培養装置および方法の第1の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態の細胞培養装置1の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の細胞培養装置1は、図1に示すように、第1〜第3の細胞培養部10,20,30と、撮像部40と、成熟度評価部50と、移動対象細胞決定部60と、制御部70と、表示部80と、入力部90とを備えている。
第1〜第3の細胞培養部10,20,30は、細胞の培養を行うものである。培養対象の細胞としては、所定の培養条件下で、増殖するものであれば、由来する動物種や臓器および組織の種類を問わず任意の細胞を用いることができる。具体的な例としては、ヒトまたはヒト以外の動物(例えば、サル、ブタ、イヌ、ラットまたはマウス等)由来の肝臓、膵臓、腎臓、神経、皮膚または脂肪等から採取される初代細胞、Oct−4、Sox2、Klf4およびc−Mycの4因子を導入して初期化したマウスiPS細胞、Oct−4、Sox2およびKlf4の3因子で初期化したマウスiPS細胞、OCT−4、SOX2、NANOGおよびLIN28の4遺伝子を胎児肺由来の線維芽細胞や新生児包皮由来の線維芽細胞へ導入し初期化したヒトiPS細胞、OCT−4、SOX2、NANOGおよびLIN28の4遺伝子を胎児肺由来の線維芽細胞や新生児包皮由来の線維芽細胞へ導入し初期化したヒトiPS細胞、未分化な幹細胞、胚由来のES細胞、血管内皮細胞、樹立されている株化細胞、またはこれらに遺伝子操作等を施した細胞等であって、分化誘導された神経、皮膚、心筋または肝臓などの細胞やがん細胞等を好ましく用いることができる。
各細胞培養部10,20,30内には、培養対象の細胞を培地に播種した培養容器が1または複数収容されている。なお、本実施形態における第1〜第3の細胞培養部10,20,30の基本的な構成は同じであるので、ここでは第1の細胞培養部10の構成の説明を中心に行う。第1の細胞培養部10は、ステージ11と、搬送部12と、細胞移動部13と、制御部14とを備えている。
ステージ11は、培養対象の細胞が播種された培養容器が設置されるものである。図2は、本実施形態において用いられる培養容器2の一例を示している。本実施形態において用いられる培養容器2は、図2に示すように、複数のウェルW1〜W6を備えたウェルプレートである。ウェルW1〜W6には、それぞれ培地と1または複数の培養対象の細胞コロニーが収容されており、この各ウェルW1〜W6内において細胞コロニーが培養される。なお、本実施形態においては、この各ウェルW1〜W6のそれぞれが、本発明における細胞培養単位に相当する。また、ステージ11は、培養容器2を振盪させる機構を備えていてもよい。
搬送部12は、撮像部40によって培養容器2における各ウェル内の細胞コロニーの画像を撮像する際、第1の細胞培養部10から撮像部40における撮像位置まで培養容器2を搬送するものである。搬送部12の具体的な構成としては、たとえば回転ステージとその回転ステージを回転させる駆動機構とを備えたものとし、上述したステージ11から回転ステージに移動させた培養容器2を、駆動機構によって回転ステージを回転させることによって撮像部40まで搬送する構成としてもよいし、搬送ベルトとその駆動機構とを備えたものとし、搬送ベルトによって培養容器2を撮像部40まで搬送する構成としてもよい。また搬送ロボットを備えたものとし、搬送ロボットによって培養容器2を撮像部40まで搬送する構成としてもよい。
細胞移動部13は、成熟度評価部50における各ウェルW1〜W2内の細胞コロニーの成熟度の評価結果に基づいて、成熟度が予め設定された条件を満たしていないウェルが存在する場合には、そのウェルを他の細胞培養部に移動させるものである。また、細胞移動部13は、ウェルの成熟度が予め設定された条件よりも大きくはずれている場合や、移動先の細胞培養部が存在しない場合には、そのウェル内の細胞コロニーを廃棄用の容器(図示省略)に移動させて廃棄するものである。なお、移動先の細胞培養部が存在しない場合については、後で詳述する。
細胞移動部13の具体的な構成としては、たとえばロボットアームを備えたものとし、そのロボットアームによってウェルを選択して他の細胞培養部に移動させるようにすればよい。各ウェルの移動方法としては、たとえば培養容器2の各ウェルW1〜W6が取り外し可能な構成である場合には、そのウェルをロボットアームによって掴んで移動させるようにしてもよいし、または各ウェルW1〜W2内における細胞コロニーを培地とともに吸引機構によって吸い上げ、その吸い上げた細胞コロニーをロボットアームによって他の細胞培養部に移動させるようにしてもよい。なお、移動対象のウェルは、移動対象細胞決定部60によって決定されるが、その決定方法については、後で詳述する。
制御部14は、第1の細胞培養部10全体を制御するものであり、第1の細胞培養部10における培養開始から培養終了までの動作を制御するものである。具体的には、制御部14は、第1の細胞培養部10内の温度、湿度、使用する光源の種類、光源の照度、酸素濃度、二酸化炭素濃度およびステージ11の振盪条件などの培養条件を制御するものである。なお、これらの培養条件を調整するための構成については、公知な構成を用いることができる。また、制御部14は、上述した搬送部12や細胞移動部13の動作も制御するものである。
第2の細胞培養部20および第3の細胞培養部30は、上述したように基本的な構成は第1の細胞培養部10と同じである。すなわち、ステージ11,21,31の構成は同じであり、搬送部12,22,32の構成は同じであり、細胞移動部13,23,33の構成は同じであり、制御部14,24,34の構成は同じである。
撮像部40は、培養容器2の各ウェルW1〜W6の画像を撮像するものである。撮像部40は、各ウェルW1〜W6を撮像して画像信号を出力する光学系41と、光学系41を制御する制御部42とを備えている。
光学系41は、位相差顕微鏡、微分干渉顕微鏡または明視野顕微鏡などの顕微鏡を備えたものである。これらの顕微鏡は、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサやCCD(charge-coupled device)センサなどの撮像素子を備えており、この撮像素子から各ウェルW1〜W6内を撮像した画像信号が出力される。
制御部42は、撮像部40全体を制御するものであるが、特に、本実施形態においては、制御部42は、光学系41の光学倍率を制御するものである。光学系41の光学倍率の制御については、後で詳述する。
成熟度評価部50は、撮像部40において撮像された各ウェルW1〜W6の画像が入力され、その画像に基づいて、画像内に含まれる細胞コロニーの成熟度を評価するものである。具体的には、本実施形態の成熟度評価部50は、各ウェルW1〜W6を撮像した画像内に含まれる細胞コロニーを特定し、その細胞コロニーの大きさを成熟度の評価値として取得するものである。細胞コロニーの大きさとしては、たとえば細胞コロニーの面積、周囲長、最大径などを取得することができる。なお、細胞コロニーの特定方法としては、撮像された画像を輝度の閾値を用いて2値化することによって細胞コロニーを特定することができるが、その他の公知な方法を用いるようにしてもよい、また、細胞コロニーの大きさの計測方法についても、既に公知な方法を用いることができる。
また、成熟度評価部50は、1つのウェル内に複数の細胞コロニーが含まれる場合には、その複数の細胞コロニーの大きさの平均値、最大値、最小値または中央値などを評価値として取得するものである。ただし、本実施形態のように各ウェルを細胞培養単位とする場合、各ウェル内に1つの細胞コロニーを播種することが望ましい。また、複数の細胞コロニーを播種する場合には、それらの細胞コロニーが結合しないような配置で播種することが、成熟度の評価精度の点からは好ましい。
また、本実施形態においては、細胞コロニーの成熟度の評価値として細胞コロニーの大きさを取得するようにしたが、細胞コロニーの大きさに限らず、その他の特徴量を成熟度の評価値として取得するようにしてもよい。たとえば、細胞コロニー内の細胞個数、細胞コロニーよりも小さい単位面積当たりの細胞個数(細胞密度)、細胞の形状、細胞の大きさ、細胞の動作速度、細胞の単位時間当たりの増殖数(増殖速度)、ウェル内における細胞コロニーの数および細胞コロニーの形状の情報を評価値として取得するようにしてもよい。
細胞コロニー内の細胞個数や細胞密度を評価として取得する場合には、たとえば細胞内に含まれる核や核小体に着目して細胞の数をカウントするようにしてもよい。この際、たとえば核を1つ含む細胞や、複数の核を有する細胞や、核小体を有する細胞などに限定してカウントするようにしてもよい。
細胞の大きさを評価値として取得する場合には、ウェル内に含まれる細胞の面積、周囲長、最大径の平均値、最大値、最小値または中央値などを評価値として取得するようにすればよい。また、細胞の動作速度についても、ウェル内に含まれる細胞の動作速度の平均値、最大値、最小値または中央値などを評価値として取得するようにすればよい。細胞の動作速度を計測する方法としては、たとえば時系列に同じウェルを撮像した2つの画像に含まれる個々の細胞について、パターンマッチングなどを用いて同じ細胞同士を対応付け、その対応付けられた細胞同士の直線移動距離を撮像間隔で除算して求めるようにすればよい。
また、細胞の増殖速度については、時系列に撮像された同じウェルを撮像した2つの画像に含まれる細胞の個数をそれぞれ計測し、2つの画像に含まれる細胞の個数の差を撮像間隔で除算して取得するようにすればよい。
また、細胞の形状については、ウェルの画像に含まれる個々の細胞の円形度を算出し、その円形度の平均値、最大値、最小値または中央値などを評価値として取得するようにすればよい。また、円形度に限らず、培養対象の細胞の種類毎に細胞の形状パターンを予め記憶しておき、画像の含まれる個々の細胞と上記形状パターンとの類似度を算出し、その類似度の平均値、最大値、最小値または中央値などを評価値として取得するようにすればよい。培養対象の細胞の種類情報については、たとえばユーザが入力部90を用いて設定入力すればよい。
また、たとえば細胞コロニーの画像の輝度や、均一性や粗さなどのテクスチャを成熟度の評価値として取得するようにしてもよい。たとえば培養対象の細胞が幹細胞である場合には、その成熟度が進行すると幹細胞の密集度が高くなり、さらに幹細胞が積層されて、画像の輝度が次第に高くなる。したがって、輝度が高いほど成熟度が進行しているといえる。
また、成熟度が進行して上述したように幹細胞が増殖して積層された状態となった場合、画像の均一性が高くなり、また凹凸の少ない滑らかな画像となる。したがって、画像の均一性が高い、または画像が滑らかであるほど成熟度が進行しているといえる。画像の均一性や滑らかさの特徴量の取得方法については、既に公知な手法を用いることができる。
また、成熟度の評価値として、細胞コロニーの形状の特徴量を取得するようにしてもよい。細胞の成熟度が進行すると細胞コロニーの形状は次第に円形に近づいた後、周辺部分の分化が進行してエッジの複雑度が大きくなる。したがって、このような細胞コロニーの形状の変化の特徴量を成熟度の評価値として取得することができる。
なお、本実施形態においては、成熟度評価部50が、各ウェルW1〜W6の画像を解析することによって、上述した細胞コロニーの大きさなどの情報を取得するようにしたが、必ずしも成熟度評価部50で画像解析を行わなくてもよく、成熟度評価部50が、画像解析の結果を取得し、その結果に基づいて、成熟度の評価値を算出するようにしてもよい。
また、成熟度の評価値を算出するために用いられる情報は、上述したような画像解析の結果に限らず、たとえば、成熟度評価部50が、各ウェルW1〜W6の培地成分の解析によって取得された細胞から排出される成分の情報を取得し、その情報に基づいて成熟度の評価値を算出するようにしてもよい。細胞から排出される成分は、たとえば培地交換時に交換される古い培地の成分を解析することによって取得することができる。具体的には、古い培地成分の電気抵抗を計測したり、試薬の反応を解析したりすることによって、細胞から排出される成分の情報を取得することができる。細胞から排出される成分が多いほど成熟度が進んでいるといえる。
また、成熟度の評価値として、細胞コロニーの厚さの特徴量を取得するようにしてもよい。細胞の成熟度が進行すると細胞コロニーは次第に厚くなっていく。したがって、このような細胞コロニーの厚さの特徴量を成熟度の評価値として取得することができる。幹細胞コロニーの厚さについては、たとえば、図示省略したOCT(Optical Coherence Tomography:光干渉断層計)などの干渉計を用いて計測することができる。
また、本実施形態の成熟度評価部50は、後で詳述する低倍率画像から評価値を取得する際には、細胞コロニー単位での評価値を取得し、高倍率画像から評価値を取得する際には、個々の細胞単位での評価値を取得するものである。具体的には、低倍率画像から評価値を取得する際には、たとえば、細胞コロニーの大きさ、細胞コロニーの数、細胞コロニーの形状の特徴量(円形度や離心率など)、細胞コロニーの画像の平均輝度、細胞コロニーの画像の均一性や粗さ、または細胞コロニーの画像の平均エッジ強度などを評価値として取得する。
一方、成熟度評価部50は、高倍率画像から評価値を取得する際には、たとえば、細胞コロニー内の細胞個数、細胞密度、細胞の大きさ、細胞の動作速度、細胞の増殖速度、または細胞の形状の特徴量などを評価値として取得する。
移動対象細胞決定部60は、成熟度評価部50において取得された各ウェルの成熟度の評価値が入力され、その入力された評価値と予め設定された条件とを比較し、その評価値が予め設定された条件を満たすかどうか判定するものである。具体的には、本実施形態の移動対象細胞決定部60は、各ウェルの成熟度の評価値が、所定の閾値で規定される範囲内であるか否かを判定するものである。
上述した閾値については、たとえば図3に示すような培養期間とその培養期間に応じた閾値(本発明の評価基準に相当する)との関係を表す関数などを移動対象細胞決定部60に予め記憶しておき、移動対象細胞決定部60が、現在の培養期間に基づいて上記関数を参照することによって閾値を取得するようにすればよい。なお、上記関数については、細胞培養装置1とは別のデータベースとして設けられた評価基準記憶部4などに記憶しておき、この評価基準記憶部4から読み出すようにしてもよい。
また、上記関数を細胞の種類毎に記憶しておき、培養対象の細胞の種類に応じた関数を用いるようにしてもよい。培養対象の細胞の種類の情報については、たとえばユーザが入力部90を用いて設定入力すればよい。また、現在の培養期間については、たとえばタイマーなどを設けて計測してもよいし、ユーザが入力部90を用いて設定入力してもよい。
また、上述した閾値のような評価基準を取得する方法としては、上記のような関数を用いる方法の他に、同一の細胞培養部において培養される全ての細胞培養単位の評価値の平均値および標準偏差または分散、すなわち本実施形態の場合、同一の細胞培養部において培養される全てのウェルの評価の平均値および標準偏差または分散を評価基準として算出し、各ウェルの成熟度の評価値が、算出した標準偏差または分散の範囲内であるか否かを判定するようにしてもよい。なお、成熟度の評価値と閾値との比較については、後で詳述する。
そして、移動対象細胞決定部60は、たとえば第1の細胞培養部10において培養された培養容器2内のウェルW1〜W6のうち、その評価値が閾値で規定される範囲内に含まれないウェルがある場合には、そのウェルを他の第2または第3の細胞培養部20,30に移動させる対象として決定するものである。移動対象細胞決定部60において移動対象と決定されたウェルの位置情報は、制御部70に出力される。なお、移動対象のウェルの決定方法については、後で詳述する。
制御部70は、細胞培養装置1全体を制御するものである。特に、本実施形態の制御部70は、移動対象細胞決定部60において移動対象と決定されたウェルの位置情報を取得し、その位置情報に基づいて、第1、第2または第3の細胞培養部10,20,30の制御部14,24,34に制御信号を出力し、移動対象のウェルを他の細胞培養部に移動させるよう制御するものである。
また、制御部70は、表示制御部71を備えている。表示制御部71は、撮像部40において撮像された画像を表示部80に表示させたり、成熟度評価部50における評価結果および移動対象細胞決定部60において移動対象と決定されたウェルの位置情報を表示部80に表示させたりするものである。表示部80は、液晶ディスプレイなどの表示デバイスによって構成されるものである。
移動対象と決定されたウェルの位置情報の表示方法としては、たとえば図2に示すような培養容器2全体とウェルW1〜W6の模式図を表示部80に表示させ、移動対象と決定されたウェルの範囲のみをその他のウェルの範囲とは色を変えて表示するなど異なる表示態様とすればよい。このような表示を行うことによって、ユーザに対して移動対象のウェルを報知することができる。
本実施形態においては、上述したように移動対象のウェルを自動的に移動させるようにしているが、上述したような表示を行うことによってユーザが手動でウェルを移動させるようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、表示制御部71が、本発明における報知部に相当するものである。ユーザに対して移動対象のウェルを報知する方法としては、上述したような表示限らず、たとえば移動対象のウェルの位置を示すランプを点灯させたり、ウェルの位置を音声で知らせたりしてもよい。また、培養容器2が設置されるステージ11上に表示部やランプなどを設け、その表示部やランプによって移動対象のウェルの位置をユーザに知らせるようにしてもよい。この場合、たとえば図2に示すような模式的な培養容器の表示上に培養容器2を設置し、培養容器2内のウェルの位置と移動対象のウェルの位置とが対応づけられるような構成とすることが望ましい。
入力部90は、マウスやキーボードなどを備えたものであり、ユーザによる設定入力を受け付けるものである。本実施形態における入力部90は、上述した評価基準の設定および変更の入力を受け付けたり、また、第1〜第3の細胞培養部10,20,30の培養条件を変更する場合に、その培養条件の変更の入力を受け付けたりするものである。なお、表示部80をタッチパネルとし、タッチパネル画面を押圧することによって設定入力するように、表示部80が入力部90を兼ねていてもよい。
次に、本実施形態の細胞培養装置1の作用について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、ここでは、細胞コロニーの播種開始から培養後の細胞コロニーのシート化およびパッケージ出荷までの流れを説明するが、主に、培養途中における細胞コロニーの成熟度の評価およびその評価結果に基づくウェルの移動について説明する。
図5は、第1〜第3の細胞培養部10,20,30における細胞コロニーの播種開始から培養後の細胞コロニーのシート化およびパッケージ出荷までの流れを模式的に示したものであり、図5の左から右に向かって時間が経過しているものとする。また、図6は、細胞培養部間におけるウェル(細胞培養単位)の移動をより分かりやすく示した図である。なお、図5および図6においては、細胞培養部間におけるウェルの移動をライン間移動と示している。
まず、第1〜第3の細胞培養部10,20,30にそれぞれ設置された培養容器2の各ウェルに細胞コロニーが播種されるが、本実施形態においては、細胞培養部毎に細胞コロニーの播種の時期をずらすようにする(S10)。このよう播種の時期をずらすことによって、所定の時点における培養期間を細胞培養部毎にずらすことができる。すなわち、第1の細胞培養部10において細胞コロニーを播種した後、一定期間d後に第2の細胞培養部20において細胞コロニーを播種し、さらにその一定期間d後に第3の細胞培養部30において細胞コロニーを播種する。
なお、本実施形態では、第1〜第3の細胞培養部10,20,30を設けるようにしているが、すなわち3つの細胞培養部を設けるようにしているが、3つ以上の細胞培養部を設けるようにしてもよく、その場合も、一定期間dだけずらしながら各細胞培養部において細胞コロニーが播種される。また、各細胞培養部の播種開始から培養終了までの期間は全て同じ期間とする。
そして、第1〜第3の細胞培養部10,20,30のそれぞれにおいて、播種開始から所定期間毎に培養容器2の各ウェルの細胞コロニーの成熟度が評価される。なお、播種開始からの成熟度の評価の間隔については、第1〜第3の細胞培養部10,20,30で同じ間隔としてもよいし、異なる間隔としてもよい。また、図5に示すように、成熟度の評価の時期は、培養容器2に対して何らかの培養操作A〜Cを行う時期に合わせ、それらの操作を実行する前または後に評価することが望ましい。培養操作としては、たとえば培地の交換や追加などがあるがその他の操作でもよい。図6は、第1〜第3の細胞培養部10,20,30のそれぞれにおいて、1日毎に成熟度の評価を行う例を示している。以下、各ウェルの細胞コロニーの成熟度の評価方法について具体的に説明する。
まず、細胞培養部内に設置された培養容器2が、搬送部12によって撮像部40まで搬送され、培養容器2の各ウェルの画像が撮像される(S12)。このときの光学系41の倍率は低倍率に設定され、たとえば4倍程度に設定される。
そして、撮像部40において低倍率で撮像された各ウェルの画像信号は成熟度評価部50に入力され、成熟度評価部50は、各ウェルの画像信号に基づいてそれぞれの成熟度の評価値を取得する(S14)。具体的には、本実施形態では、各ウェルの画像信号に含まれる細胞コロニーの大きさが成熟度の評価値として取得される。
成熟度評価部50によって取得された各ウェルの評価値は、移動対象細胞決定部60に出力され、移動対象細胞決定部60は、まず、各ウェルの評価値が、図3に示す第1の上側閾値と第1の下側閾値との間の第1の閾値範囲に含まれるか否かを判定する(S16)。そして、評価値が第1の閾値範囲内である場合には(S16,YES)、その評価値を有するウェル内の細胞コロニーは正常に成熟しているものとして、そのまま現在の細胞培養部において培養を継続する。
一方、評価値が第1の閾値範囲内に含まれない場合には(S16,NO)、移動対象細胞決定部60は、さらにその評価値が、図3に示す第2の上側閾値と第2の下側閾値との間の第2の閾値範囲に含まれるか否かを判定する(S18)。そして、評価値が第2の閾値範囲内に含まれない場合には、その評価値を有するウェル内の細胞コロニーは正常に成熟していないものとして、そのウェルを移動対象として決定する(S24)。なお、評価値と第1の閾値範囲または第2の閾値範囲とを比較した際、評価値がこれらの閾値範囲から大きく外れる場合には、その評価値を有するウェル内の細胞コロニーは廃棄するようにしてもよい。廃棄対象とする評価値の範囲については、予め設定するようにすればよい。また、細胞コロニーの廃棄については、上述したように細胞移動部13によって行われる。
一方、S18において、評価値が第2の閾値範囲内である場合には(S18,YES)、その評価値を有するウェルをさらに高倍率で撮像する(S20)。なお、このときの倍率としては、たとえば20倍程度に設定するようにすればよい。このように高倍率で撮像する場合には、1回の撮像ではウェルの全範囲を撮像することができないので、ウェルの範囲を複数の撮像範囲に分割し、その撮像範囲毎に撮像が行われる。本実施形態では、上述した2段階の閾値範囲を用いた判定を行うことによって、高倍率撮像の対象のウェルを絞り込むことができるので、撮像時間を短縮することができる。
そして、高倍率でウェルを撮像した画像信号が成熟度評価部50に出力され、成熟度評価部50は、入力された画像信号に基づいて評価値を再度算出する。先に低倍率画像に基づいて評価値を算出した場合には、細胞コロニーの大きさを評価値としたが、すなわち細胞コロニー単位で評価値を取得するようにしたが、高倍率画像に基づいて評価値を算出する際には、個々の細胞単位で評価値を取得する。具体的には、本実施形態においては、たとえば細胞数や細胞密度を評価値として取得する。
成熟度評価部50によって再度取得されたウェルの評価値は、移動対象細胞決定部60に出力され、移動対象細胞決定部60は、その評価値が、第3の閾値範囲(図示せず)に含まれるか否かを判定する(S22)。なお、第3の閾値範囲も評価値の種類に応じて予め設定されているものとする。
そして、評価値が第3の閾値範囲内である場合には(S22,YES)、その評価値を有するウェル内の細胞コロニーは正常に成熟しているものとして、そのまま現在の細胞培養部において培養を継続する。
一方、そして、評価値が第3の閾値範囲内に含まれない場合には(S22,NO)、その評価値のウェル内の細胞コロニーは正常に成熟していないものとして、そのウェルを移動対象として決定する(S24)。なお、評価値と第3の閾値範囲とを比較した際、評価値がこれらの閾値範囲から大きく外れる場合には、その評価値を有するウェル内の細胞コロニーは廃棄するようにしてもよい。廃棄対象とする評価値の範囲については、予め設定するようにすればよい。
上述したようにして、第1〜第3の細胞培養部10,20,30のそれぞれにおいて、培養容器2内の各ウェルの成熟度の評価値が取得され、その評価値に基づいて移動対象のウェルであるか否かが決定される。
そして、移動対象であると決定されたウェルは、その評価値の大きさによって他の細胞培養部に移動される。具体的には、たとえば図6に示すように、播種時期が最も早い第1の細胞培養部10の2日目の評価において、所定のウェルWXの評価値が、第2の閾値範囲よりも小さいまたは第3の閾値範囲よりも小さい場合には、すなわちウェルWXの成熟度が予め設定された条件よりも低い場合には、そのウェルWXは、第2の細胞培養部20または第3の細胞培養部30に移動される。すなわち、第1の細胞培養部10よりも残りの培養期間が長い第2の細胞培養部20または第3の細胞培養部30に移動される。これによりウェルWXの細胞コロニーについても十分な大きさまで培養することができる。なお、第2の細胞培養部20に移動させるか第3の細胞培養部30に移動させるかについては、評価値の大きさに基づいて決定するようにすればよい。
また、たとえば第1の細胞培養部10におけるウェルWXの成熟度が、第2の閾値範囲よりも大きいまたは第3の閾値範囲よりも大きい場合には、すなわちウェルWXの成熟度が予め設定された条件よりも高い場合には、成熟度を調整するための細胞培養部が存在しないため廃棄する。
また、たとえば図6に示すように、播種時期が2番目に早い第2の細胞培養部20の3日目の評価において、所定のウェルWYの評価値が、第2の閾値範囲よりも大きいまたは第3の閾値範囲よりも大きい場合には、すなわちウェルWYの成熟度が予め設定された条件よりも高い場合には、そのウェルWYは、第1の細胞培養部10に移動される。すなわち、第2の細胞培養部20よりも残りの培養期間が短い第1の細胞培養部10に移動される。これによりウェルWYの細胞コロニーの成長を抑制することができる。
一方、第2の細胞培養部20の3日目の評価において、所定のウェルWYの評価値が、第2の閾値範囲よりも小さいまたは第3の閾値範囲よりも小さい場合には、すなわちウェルWYの成熟度が予め設定された条件よりも低い場合には、そのウェルWYは、第3の細胞培養部30に移動される。すなわち、第2の細胞培養部20よりも残りの培養期間が長い第3の細胞培養部30に移動される。ウェルWYの細胞コロニーについても十分な大きさまで培養することができる。
播種時期が最も遅い第3の細胞培養部20の所定時期の評価において、所定のウェルWZ(図示省略)の評価値が、第2の閾値範囲よりも大きいまたは第3の閾値範囲よりも大きい場合には、すなわちウェルWZの成熟度が予め設定された条件よりも高い場合には、そのウェルWZは、第2の細胞培養部20に移動される。すなわち、第3の細胞培養部30よりも残りの培養期間が短い第2の細胞培養部20に移動される。これによりウェルWYの細胞コロニーの成長を抑制することができる。
なお、第3の細胞培養部30におけるウェルWZの成熟度が、第2の閾値範囲よりも小さいまたは第3の閾値範囲よりも小さい場合には、すなわちウェルWZの成熟度が予め設定された条件よりも低い場合には、成熟度を調整するための細胞培養部が存在しないため廃棄する。
上述したようにして移動対象のウェルの評価値の大きさに基づいて細胞培養部間でウェルを移動させることによって、各細胞培養部10,20,30に設置された各培養容器2内における各ウェル内の細胞コロニーの成熟度を揃えることができる。
そして、第1〜第3の細胞培養部10,20,30において、それぞれ播種開始から培養終了までの期間が終了した場合には、培養容器2内の各ウェルの細胞コロニーはマージされてシート化され、その後、パッケージされて出荷される。
なお、上記実施形態においては、低倍率と高倍率の2つの倍率で撮像を行うようにしたが、2つに限らず、2以上の倍率で撮像し、その倍率に応じた成熟度の評価値および閾値範囲で判定を行うようにしてもよい。
次に、本発明の細胞培養装置および方法の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の細胞培養装置3は、基本的な構成については、図1に示した第1の実施形態の細胞培養装置1と同様である。第1の実施形態の細胞培養装置1においては、第1〜第3の細胞培養部10,20,30における播種開始時期をずらすことによって、各細胞培養部の所定の時点における細胞コロニーの成熟度が異なるようにしている。これに対し、第2の実施形態の細胞培養装置3は、第1〜第3の細胞培養部10,20,30のそれぞれの培養速度を異なる速度とすることによって、各細胞培養部の所定の時点における細胞コロニーの成熟度が異なるようにしている。
具体的には、第2の実施形態の細胞培養装置3においては、第1〜第3の細胞培養部10,20,30内にそれぞれ設置される各培養容器2に用いられる培養液(培地)の濃度を異なる濃度とする。たとえば第1の細胞培養部10内の培養容器2の培養液の濃度を相対的に低濃度とし、第2の細胞培養部20内の培養容器2の培養液の濃度を相対的に中濃度とし、第3の細胞培養部30内の培養容器2の培養液の濃度を相対的に高濃度とする。これにより第1の細胞培養部10は低速培養を行うものとなり、第2の細胞培養部20は中速培養を行うものとなり、第3の細胞培養部30は高速培養を行うものとなる。なお、その他の構成については、第1の実施形態の細胞培養装置1と同様である。
また、本実施形態の細胞培養装置3では、各細胞培養部における培養液の濃度の条件が異なるようにしたが、これに限らず、その他の培養条件が異なるようにしてもよい。具体的には、細胞コロニーの培養速度に影響する条件であれば如何なる条件でもよく、たとえば培地の種類、培地の交換頻度、足場材の種類、培地への足場材塗布濃度、温度、湿度、使用する光源の種類、光源の照度、ステージの振盪条件、酸素濃度または二酸化炭素濃度などの条件がある。これらの条件のうちの少なくとも1つを異なる条件とするようにすればよい。
たとえば、培地の種類については、bFGF(basic Fibroblast Growth Factor)、グルタミンおよびアスコルビン酸などから細胞の種類に合わせて適宜選択することによって培養速度を制御するようにすればよい。
また、培地の交換頻度については、培地の交換頻度が高くなるほど培養速度が速くなるので、培養速度が高速な細胞培養部ほど培地の交換頻度が高くなるように制御すればよい。
また、温度については、35℃近辺が最も培養速度が速くなるので、最も高速な第3の細胞培養部30の温度を35℃とし、たとえば33℃よりも37℃の方が、培養速度が高速となる場合には、第2の細胞培養部20の温度を37℃とし、第1の細胞培養部10の温度を33℃とすればよい。
また、光源の照度については、照度が高くなるほど培養速度が速くなるので、培養速度が高速な細胞培養部ほど照度が高くなるように制御すればよい。また、光源の種類についても同様に、培養速度が高速な細胞培養部ほど照度が高く光源を用いるようにすればよい。
また、酸素濃度については、酸素濃度が高くなるほど培養速度が速くなるので、培養速度が高速な細胞培養部ほど酸素濃度が高くなるように制御すればよい。
また、二酸化炭素濃度については、5%程度の濃度が最も培養速度が高くなるので、最も高速な第3の細胞培養部30の二酸化炭素濃度を5%とし、第1および第2の細胞培養部10,20については、5%を中心とした周辺の濃度に制御するようにすればよい。
また、足場材の種類については、ビトロネクチン、ラミニンおよびコラーゲンなどから細胞の種類に合わせて適宜選択することによって培養速度を制御するようにすればよい。
また、足場材塗布濃度については、濃度が高くなるほど培養速度が速くなるので、培養速度が高速な細胞培養部ほど濃度を高くすればよい。
なお、培養条件の制御方法については、細胞の種類やその細胞の培養条件の変化に応じた培養速度の変化に応じて適宜設定するようにすればよい。
次に、第2の実施形態の細胞培養装置3におけるウェルの移動について、図7を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態における各ウェルの成熟度の評価および移動対象のウェルの決定については、第1の実施形態と同様である。また、図7は、第2の細胞培養部20の培養容器2にのみ細胞コロニーを播種し、その細胞コロニーを成熟度に応じて第1または第3の細胞培養部10,30に移動させる例について示している。このように第2の実地形態においては、必ずしも全ての細胞培養部に細胞コロニーを播種する必要はない。
第2の実施形態の細胞培養装置3においても、第1の実施形態と同様に、移動対象であると決定されたウェルは、その評価値の大きさによって他の細胞培養部に移動される。具体的には、たとえば図7に示すように、培養速度が中速である第2の細胞培養部20の2日目の評価において、所定のウェルWM,WLの成熟度が予め設定された条件よりも高い場合には、そのウェルWM,WLは、第1の細胞培養部10に移動される。すなわち、第2の細胞培養部20よりも培養速度が遅い第1の細胞培養部10に移動される。これによりウェルWM,WLの細胞コロニーの成長を抑制することができる。
一方、第2の細胞培養部20の2日目の評価において、所定のウェルWNの成熟度が予め設定された条件よりも低い場合には、そのウェルWNは、第3の細胞培養部30に移動される。すなわち、第2の細胞培養部20よりも培養速度が速い第3の細胞培養部30に移動される。これによりウェルWNの細胞コロニーについても、培養終了時点において十分な大きさまで培養することができる。
また、図7に示すように、培養速度が低速である第1の細胞培養部10の4日目の評価において、所定のウェルWKの成熟度が予め設定された条件よりも低い場合には、そのウェルWKは、第2の細胞培養部20または第3の細胞培養部30に移動される。すなわち、第1の細胞培養部10よりも培養速度が速い第2の細胞培養部20または第3の細胞培養部30に移動される。これによりウェルWKの細胞コロニーについても、培養終了時点において十分な大きさまで培養することができる。なお、第2の細胞培養部20に移動させるか第3の細胞培養部30に移動させるかについては、評価値の大きさに基づいて決定するようにすればよい。
なお、培養速度が最も遅い第1の細胞培養部10における所定時点の評価において、ウェルの成熟度が予め設定された条件よりも高い場合には、成熟度を調整するための細胞培養部が存在しないため、そのウェルは廃棄される。また、培養速度が最も速い第3の細胞培養部30における所定時点の評価において、ウェルの成熟度が予め設定された条件よりも低い場合にも、成熟度を調整するための細胞培養部が存在しないため、そのウェルは廃棄される。
上述したように、第2の実施形態においても、移動対象のウェルの成熟度に基づいて細胞培養部間でウェルを移動させることによって、各細胞培養部10,20,30に設置された各培養容器2内における各ウェルの成熟度を揃えることができる。
そして、第2の実施形態においても、培養終了までの期間が終了した場合には、培養容器2内の各ウェルの細胞コロニーはマージされてシート化され、その後、パッケージされて出荷される。
なお、上記第1の実施形態においては各細胞培養部10,20,30の播種開始時期をずらすようにし、上記第2の実施形態においては各細胞培養部10,20,30の培養速度を変えるようにしたが、各細胞培養部10,20,30の播種開始時期と培養速度との両方を変えるようにしてもよい。
また、上記第1および第2の実施形態においては、全ての細胞培養部10,20,30の培養条件が異なるようにしたが、これに限らず、少なくとも2つの細胞培養部の培養条件が異なっていればよい。または、全ての細胞培養部10,20,30の培養条件を同じにし、細胞コロニーの成熟度から各細胞培養部の培養速度を推測して細胞培養単位を移動させるようにしてもよい。
また、上記第1および第2の実施形態においては、低倍率画像から取得された成熟度の評価値に基づく判定の際、第2の閾値範囲内に評価値が含まれないウェルについては、他の細胞培養部に移動させるようにしたが、これに限らず、他の細胞培養部に移動させずに、現在の細胞培養部において成熟度を調整するようにしてもよい。
具体的には、たとえば、図8に示すように、第1〜第3の細胞培養部10,20,30において、自身の細胞の培養速度よりも培養速度が高速な第1〜第3の高速培養部15,25,35をそれぞれ設け、たとえば第2の閾値範囲よりも小さい評価値を有するウェルがある場合には、すなわち成熟度が非常に低いウェルがある場合には、そのウェルを各細胞培養部10,20,30に設けられた各高速培養部15,25,35にそれぞれ移動させ、成熟度の評価値が第2の閾値範囲内または第1の閾値範囲内に含まれるまで各高速培養部15,25,35において上記ウェルを培養し、その後、再び各細胞培養部10,20,30に上記ウェルを戻すようにしてもよい。
なお、第1〜第3の高速培養部15,25,35は、その構成自体は第1〜第3の細胞培養部10,20,30と同様であり、上述した培養条件が、第1〜第3の細胞培養部10,20,30よりも高速に培養が進むように設定されたものである。
また、上記第1および第2の実施形態の説明においては、培養容器2の各ウェルを細胞培養単位としたが、個々の細胞コロニーを細胞培養単位としてもよい。すなわち、個々の細胞コロニーについて成熟度の評価値を取得し、その評価値に基づいて移動対象の細胞コロニーであるか否かを判定し、移動対象であると判定された細胞コロニーを他の細胞培養部に移動させるようにしてもよい。なお、細胞コロニーを細胞培養単位とする場合、高倍率撮像において、上述したような複数回の撮像を行わなくてもよく、1回の撮像のみを行うようにしてもよい。
細胞コロニーを移動させる方法としては、たとえば培地が固体である場合にはレーザなどによって細胞コロニーを培地から切り離し、その細胞コロニーを吸引機構などによって吸引することによって移動させるようにすればよい。また、培地が液体である場合にも吸引機構によって吸引して移動させるようにすればよい。
また、培養容器2を細胞培養単位としてもよい。この場合、培養容器2内に複数の細胞コロニーが存在する場合には、その各細胞コロニーの評価値の平均値、最大値、最小値または中央値などを用いて、移動対象の培養容器であるか否かを判定するようにすればよい。
また、上記第1および第2の実施形態においては、培養容器として6個のウェルを有するウェルプレートを用いるようにしたが、ウェルの数はこれに限られない。また、ウェルプレートに限られず、フラスコ、パックまたはタンクなどを用いて浮遊培養を行うようにしてもよい。このようにフラスコ、パックまたはタンクなどを用いる場合には、これらを細胞培養単位とするか、または個々の細胞コロニーを細胞培養単位とすることができる。
図9は、培養容器としてタンクを用いた場合における細胞培養装置の概略構成を示す図である。図9に示す第1〜第3タンクT1,T2,T3は、それぞれ第1〜第3の細胞培養部に収容されて培養される。第1〜第3のタンクT1〜T3には、タンク内の細胞コロニーを光学系41まで搬送するための第1〜第3の流路P1〜P3が接続されている。第1〜第3の流路P1〜P3は第1の弁機構101に接続されている。
第1の弁機構101は、第1のタンクT1内の細胞コロニーの成熟度を評価する際には第1の流路P1と第4の流路P4とを接続し、第2のタンクT2内の細胞コロニーの成熟度を評価する際には第2の流路P2と第4の流路P4とを接続し、第3のタンクT3内の細胞コロニーの成熟度を評価する際には第3の流路P3と第4の流路P4とを接続するものである。なお、図9に示す実施形態においては、第1〜第4の流路P1〜P4、第1の弁機構101および第1〜第4の流路P1〜P4に設けられたポンプ機構(図示省略)が、上記実施形態の搬送部12,22,32に相当するものである。
第1の弁機構101に接続される第4の流路P4上には、上述した第1および第2の実施形態における光学系41が設置されており、この光学系41によって第4の流路P4を流れる細胞コロニーの画像が撮像され、その画像信号が成熟度評価部50に出力される。なお、細胞コロニーの撮像タイミングについては、一定間隔で撮像を行うようにしてもよいし、細胞コロニーが撮像範囲内に入ったことを検知して撮像するようにしてもよい。なお、高倍率撮像の際には、上記実施形態のような複数回の撮像は行わず、一回の撮像が行われる。
そして、成熟度評価部50における評価結果が、移動対象細胞決定部60に出力され、細胞コロニーが移動対象であるか否かが判定される。成熟度評価部50および移動対象細胞決定部60における作用については、第1および第2の実施形態と同様である。
そして、第4の流路P4には第2の弁機構102が接続されている。第2の弁機構102には、第5の流路P5、第6の流路P6、第7の流路P7および第8の流路P8が接続されている。そして、第5の流路P5の先には第1のタンクT1が接続されており、第6の流路P6の先には第2のタンクT2が接続されており、第7の流路P7の先には第3のタンクT3が接続されており、第8の流路P8の先には廃棄される細胞コロニーが貯留される第4のタンクT4が接続されている。
第2の弁機構102は、第1のタンクT1の細胞コロニーの成熟度が評価されて移動対象の細胞コロニーと判定されなかった場合には、第4の流路P4と第5の流路P5とを接続して再び第1のタンクT1に細胞コロニーを戻す。同様に、第2の弁機構102は、第2のタンクT2の細胞コロニーの成熟度が評価されて移動対象の細胞コロニーと判定されなかった場合には、第4の流路P4と第6の流路P6とを接続して再び第2のタンクT2に細胞コロニーを戻し、第3のタンクT3の細胞コロニーの成熟度が評価されて移動対象の細胞コロニーと判定されなかった場合には、第4の流路P4と第7の流路P7とを接続して再び第3のタンクT3に細胞コロニーを戻す。また、第2の弁機構102は、細胞コロニーが評価された結果、廃棄の対象と判定された場合には、第4の流路P4と第8の流路P8とを接続する。
一方、第2の弁機構102は、たとえば第1のタンクT1の細胞コロニーの成熟度が評価されて移動対象の細胞コロニーと判定された場合には、その評価値の大きさに応じて第4の流路P4を第6の流路P6または第7の流路P7に接続し、第1のタンクT1の細胞コロニーを第2のタンクT2または第3のタンクT3に移動させる。同様に、第2の弁機構102は、第2のタンクT2の細胞コロニーの成熟度が評価されて移動対象の細胞コロニーと判定された場合には、その評価値の大きさに応じて第4の流路P4を第5の流路P5または第7の流路P7に接続し、第2のタンクT2の細胞コロニーを第1のタンクT1または第3のタンクT3に移動させる。また、第2の弁機構102は、第3のタンクT3の細胞コロニーの成熟度が評価されて移動対象の細胞コロニーと判定された場合には、その評価値の大きさに応じて第4の流路P4を第5の流路P5または第6の流路P6に接続し、第3のタンクT3の細胞コロニーを第1のタンクT1または第2のタンクT2に移動させる。図9に示す実施形態においては、第2の弁機構102、第5〜第7の流路P5〜P7および第5〜第7の流路P5〜P7に設けられたポンプ機構(図示省略)が、上記実施形態の細胞移動部13,23,33に相当するものである。
上述したようにして、浮遊培養の場合においても、各タンク内の細胞コロニーの成熟度の評価値に応じて培養条件の異なる他のタンクに細胞コロニーを移動させることができ、各タンク内の細胞コロニーの成長度を揃えることができる。なお、上記浮遊培養の実施形態も、上記第1および第2の実施形態における制御部70、表示部80および入力部90を備えるものであるが、図9では図示省略している。
1,3 細胞培養装置
2 培養容器
4 評価基準記憶部
10 第1の細胞培養部
20 第2の細胞培養部
30 第3の細胞培養部
12,22,32 搬送部
13,23,33 細胞移動部
14 制御部
40 撮像部
41 光学系
42 制御部
50 成熟度評価部
60 移動対象細胞決定部
70 制御部
71 表示制御部
80 表示部
90 入力部
101 弁機構
102 弁機構

Claims (16)

  1. 複数の細胞培養単位をそれぞれ培養する複数の細胞培養部と、
    各細胞培養部における各細胞培養単位の成熟度をそれぞれ評価する成熟度評価部と、
    前記複数の細胞培養部のいずれか一つの細胞培養部において培養される複数の細胞培養単位の中に前記成熟度が予め設定された条件を満たしていない細胞培養単位が存在する場合、該条件を満たしていない細胞培養単位を、前記成熟度の大きさに基づいて、細胞培養単位の成熟度が異なる他の細胞培養部に移動させる対象として決定する移動対象細胞決定部と、
    前記移動させる対象に決定された細胞培養単位を前記移動対象細胞決定部により決定された前記他の細胞培養部に移動させる細胞移動部と
    を備え、
    前記移動対象細胞決定部は、前記複数の細胞培養部の全ての細胞培養部について、前記移動させる対象に決定することによって、各細胞培養部において、複数の細胞培養単位の成熟度を揃え、
    前記成熟度評価部が、各細胞培養単位の画像に基づいて取得された細胞個数、細胞密度、細胞の形状、細胞の大きさ、細胞の動作速度、細胞の増殖速度、細胞コロニーの数、細胞コロニーの大きさ、細胞コロニーの形状の情報、および各細胞培養単位の培地成分の解析によって取得された細胞から排出される成分の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、各細胞培養単位の成熟度を評価し、
    前記移動対象細胞決定部が、前記いずれか一つの細胞培養部において培養される全ての細胞培養単位の前記成熟度の平均値および標準偏差または分散を評価基準として算出し、各細胞培養単位の成熟度が算出した平均値および標準偏差または分散の範囲内であるか否かを判定することによって、前記予め設定された条件を満たしているか否かを決定することを特徴とする細胞培養装置。
  2. 少なくとも2つの前記細胞培養部の培養条件がそれぞれ異なる請求項1記載の細胞培養装置。
  3. 少なくとも2つの前記細胞培養部の培養開始時期がそれぞれ異なる請求項1または2記載の細胞培養装置。
  4. 少なくとも2つの前記細胞培養部の培養速度に影響する培養条件がそれぞれ異なる請求項1から3いずれか1項記載の細胞培養装置。
  5. 前記培養速度に影響する条件が、培地濃度、培地の種類、培地の交換頻度、足場材の種類、培地への足場材塗布濃度、温度、湿度、光源の種類、光源の照度、振盪条件、酸素濃度および二酸化炭素濃度のうちの少なくとも1つを含む請求項4記載の細胞培養装置。
  6. 前記成熟度評価部が、2以上の倍率で前記細胞培養単位を撮影した画像に基づいて、前記成熟度を画像評価する請求項1から5いずれか1項記載の細胞培養装置。
  7. 複数の細胞培養単位をそれぞれ培養する複数の細胞培養部と、
    各細胞培養部における各細胞培養単位の成熟度をそれぞれ評価する成熟度評価部と、
    前記複数の細胞培養部のいずれか一つの細胞培養部において培養される複数の細胞培養単位の中に前記成熟度が予め設定された条件を満たしていない細胞培養単位が存在する場合、該条件を満たしていない細胞培養単位を、前記成熟度の大きさに基づいて、細胞培養単位の成熟度が異なる他の細胞培養部に移動させる対象として決定する移動対象細胞決定部と、
    前記移動させる対象に決定された細胞培養単位を前記移動対象細胞決定部により決定された前記他の細胞培養部に移動させる細胞移動部と
    を備え、
    前記移動対象細胞決定部は、前記複数の細胞培養部の全ての細胞培養部について、前記移動させる対象に決定することによって、各細胞培養部において、複数の細胞培養単位の成熟度を揃え、
    前記成熟度評価部が、各細胞培養単位の画像に基づいて取得された細胞個数、細胞密度、細胞の形状、細胞の大きさ、細胞の動作速度、細胞の増殖速度、細胞コロニーの数、細胞コロニーの大きさ、細胞コロニーの形状の情報、および各細胞培養単位の培地成分の解析によって取得された細胞から排出される成分の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、各細胞培養単位の成熟度を評価し、
    前記細胞培養単位の培養期間と該培養期間に対応する成熟度の評価基準との関係が記憶された評価基準記憶部を備え、
    前記移動対象細胞決定部が、現在の培養期間と前記関係とに基づいて、前記予め設定された条件として前記評価基準を取得することを特徴とする細胞培養装置。
  8. 前記移動対象細胞決定部が、前記成熟度が前記予め設定された条件よりも低い細胞培養単位が存在する場合、該条件を満たしていない細胞培養単位を、前記いずれか一つの細胞培養部よりも培養開始時期が遅い細胞培養部に移動させる対象として決定する請求項1から7いずれか1項記載の細胞培養装置。
  9. 前記移動対象細胞決定部が、前記成熟度が前記予め設定された条件よりも低い細胞培養単位が存在する場合、該条件を満たしていない細胞培養単位を、前記いずれか一つの細胞培養部よりも培養速度が速い培養条件の細胞培養部に移動させる対象として決定する請求項1から7いずれか1項記載の細胞培養装置。
  10. 前記細胞移動部が、前記予め設定された条件を満たしていない細胞培養単位が存在する場合、当該細胞培養単位の成熟度が廃棄対象とする評価値の範囲内であるか否かを判定し、廃棄対象とする評価値の範囲内である場合には、当該細胞培養単位を前記細胞培養部から除去する請求項1又は7記載の細胞培養装置。
  11. 前記移動させる対象に決定された細胞培養単位の情報を報知する報知部を備えた請求項1から10いずれか1項記載の細胞培養装置。
  12. 前記細胞培養単位が、細胞コロニー単位、培養容器内のウェル単位または培養容器単位である請求項1から11いずれか1項記載の細胞培養装置。
  13. 前記成熟度が予め設定された条件を満たしていない細胞培養単位を該条件に到達するまで培養を行う高速培養部を備えた請求項1から12いずれか1項記載の細胞培養装置。
  14. 複数の細胞培養部において複数の細胞培養単位をそれぞれ培養し、
    各細胞培養部における各細胞培養単位の成熟度をそれぞれ評価し、
    前記複数の細胞培養単位のいずれか一つの細胞培養部において培養される複数の細胞培養単位の中に前記成熟度が予め設定された条件を満たしていない細胞培養単位が存在する場合、該条件を満たしていない細胞培養単位を、前記成熟度の大きさに基づいて、細胞培養単位の成熟度が異なる他の細胞培養部に移動させる対象の細胞培養単位として自動的に決定し、
    前記移動させる対象に決定された細胞培養単位を決定された前記他の細胞培養部に移動させ、
    前記複数の細胞培養部の全ての細胞培養部について、前記移動させる対象に決定することによって、各細胞培養部において、複数の細胞培養単位の成熟度を揃え、
    各細胞培養単位の画像に基づいて取得された細胞個数、細胞密度、細胞の形状、細胞の大きさ、細胞の動作速度、細胞の増殖速度、細胞コロニーの数、細胞コロニーの大きさ、細胞コロニーの形状の情報、および各細胞培養単位の培地成分の解析によって取得された細胞から排出される成分の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、各細胞培養単位の成熟度を評価し、
    前記いずれか一つの細胞培養部において培養される全ての細胞培養単位の前記成熟度の平均値および標準偏差または分散を評価基準として算出し、各細胞培養単位の成熟度が算出した平均値および標準偏差または分散の範囲内であるか否かを判定することによって、前記予め設定された条件を満たしているか否かを決定することを特徴とする細胞培養方法。
  15. 複数の細胞培養部において複数の細胞培養単位をそれぞれ培養し、
    各細胞培養部における各細胞培養単位の成熟度をそれぞれ評価し、
    前記複数の細胞培養単位のいずれか一つの細胞培養部において培養される複数の細胞培養単位の中に前記成熟度が予め設定された条件を満たしていない細胞培養単位が存在する場合、該条件を満たしていない細胞培養単位を、前記成熟度の大きさに基づいて、細胞培養単位の成熟度が異なる他の細胞培養部に移動させる対象の細胞培養単位として自動的に決定し、
    前記移動させる対象に決定された細胞培養単位を決定された前記他の細胞培養部に移動させ、
    前記複数の細胞培養部の全ての細胞培養部について、前記移動させる対象に決定することによって、各細胞培養部において、複数の細胞培養単位の成熟度を揃え、
    各細胞培養単位の画像に基づいて取得された細胞個数、細胞密度、細胞の形状、細胞の大きさ、細胞の動作速度、細胞の増殖速度、細胞コロニーの数、細胞コロニーの大きさ、細胞コロニーの形状の情報、および各細胞培養単位の培地成分の解析によって取得された細胞から排出される成分の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、各細胞培養単位の成熟度を評価し、
    前記細胞培養単位の培養期間と該培養期間に対応する成熟度の評価基準との関係が記憶されており、現在の培養期間と前記関係とに基づいて、前記予め設定された条件として前記評価基準を取得することを特徴とする細胞培養方法。
  16. 前記成熟度が予め設定された条件を満たしていない細胞培養単位を該条件に到達するまで前記いずれか一つの細胞培養部以外の場所で培養を行う請求項14又は15記載の細胞培養方法。
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