JP2003021198A - 遊星歯車構造を採用した変速機 - Google Patents

遊星歯車構造を採用した変速機

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JP2003021198A
JP2003021198A JP2001206785A JP2001206785A JP2003021198A JP 2003021198 A JP2003021198 A JP 2003021198A JP 2001206785 A JP2001206785 A JP 2001206785A JP 2001206785 A JP2001206785 A JP 2001206785A JP 2003021198 A JP2003021198 A JP 2003021198A
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Hiroshi Tsurumi
洋 鶴身
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊星歯車構造を採用した変速機を軸方向にコ
ンパクト化する。 【解決手段】 内歯歯車108の軸方向両端を通り、該
軸方向と垂直な一対の平面12A及び12Bの間の変速
機構領域14内で、且つ内歯歯車108の外周側におい
て径方向に突出するベアリング装着部16を第1のキャ
リヤ部材18に設けると共に、該ベアリング装着部16
と内歯支持部材20との間で、且つ、変速機構領域14
内において第1のキャリヤ部材18と内歯支持部材20
との相対回転を許容するクロスローラ(キャリヤ部材ベ
アリング)119を装架した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業機器、輸送機
器等に使用される遊星歯車構造を採用した変速機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、遊星歯車に内接噛合する内歯歯車
と、該内歯歯車を自身の内周側で一体的又は別体的に支
持する内歯支持部材と、前記遊星歯車の自転成分及び公
転成分のいずれかのみを伝達する手段を介して該遊星歯
車に連結されたキャリヤ部材と、を含んでなる遊星歯車
構造を採用した変速機が知られている。
【0003】このような変速機の従来例を図4に示す。
変速機100のセンタ軸102には位相差180°の2
つの偏心体102A及び102Bが一体に形成されてい
る。それぞれの偏心体102A及び102Bには軸受1
04A及び104Bを介して遊星歯車106A及び10
6Bが取付けられている。
【0004】遊星歯車を2枚として複列にしているの
は、主に伝達容量の増大、強度の維持、回転バランスの
保持を図るためである。
【0005】遊星歯車106A及び106Bの外周には
トロコイド歯形や円弧歯形等の外歯が設けられている。
この外歯には内歯歯車108が内接噛合している。
【0006】この内歯歯車108は、具体的には歯数と
等しい複数のピン状部材が内歯支持部材110に回転し
易く保持された構造とされている。
【0007】内歯支持部材110の図中左側にはリング
状のベアリング装着部110A及び110Bがこの順で
一体に締結されている。遊星歯車106A及び106B
にはそれぞれ円周方向適宜な間隔で複数の内ローラ孔1
12A及び112Bが形成され、複数の内ローラ114
及び内ピン116(遊星歯車の自転成分のみを伝達する
手段)が挿入されている。
【0008】内ピン116は、軸方向の一端側において
第1のキャリヤ部材118に連結され、他端側において
第2のキャリヤ部材120に連結されている。第1のキ
ャリヤ部材118は、クロスローラ(キャリヤ部材ベア
リング)119を介して内歯支持部材110に回転自在
に支持され、且つ、軸方向の移動が規制されている。
【0009】センタ軸102は、2つのセンタ軸ベアリ
ング122A及び122Bを介して第1のキャリヤ部材
118及び第2のキャリヤ部材120に回転自在に支持
されている。
【0010】センタ軸102が1回転すると、偏心体1
02A及び102Bも1回転する。これら偏心体102
A及び102Bの1回転により、遊星歯車106A及び
106Bもセンタ軸102の周りで揺動回転を行おうと
するが、内歯歯車108によりその自転が拘束されるた
め、遊星歯車106A及び106Bは、内歯歯車108
に内接しながら僅かに自転しつつ1回転公転することに
なる。
【0011】今、例えば遊星歯車106A及び106B
の歯数をN、内歯歯車108の歯数をN+1とした場
合、その歯数差は1である。そのため、センタ軸102
の1回転毎に遊星歯車106A及び106Bは内歯支持
部材110に支持された内歯歯車108に対して1歯分
だけずれることになる。即ち、センタ軸102の1回転
が遊星歯車106A及び106Bの−1/N回転(自
転)に減速されたこととなる。
【0012】これら遊星歯車106A及び106Bの回
転は、内ローラ孔112A及び112Bと内ローラ11
4との隙間によってその公転成分が吸収され、自転成分
のみが内ピン116を介して第1のキャリヤ部材118
及び第2のキャリヤ部材120に伝達される。
【0013】この結果、センタ軸102と第1のキャリ
ヤ部材118及び第2のキャリヤ部材120との間で1
/Nの減速又は増速比Nの変速が実現される。
【0014】変速機100は、簡単な構造で大きな変速
比を実現することができ、変速機構領域が、軸方向にコ
ンパクトであるという特徴を有している。なお、この明
細書において「変速機構領域」とは内歯歯車(より具体
的には実質的に内歯を構成している部分)の軸方向両端
を通り該軸方向と垂直な一対の平面の間の領域と定義す
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クロス
ローラ119を装着するためには、第1のキャリヤ部材
118、内歯支持部材110を変速機構領域から軸方向
に延在しなければならず、変速機構部が軸方向にコンパ
クトであっても、変速機100を全体として軸方向にコ
ンパクト化することが困難であるという問題があった。
【0016】又、第1のキャリヤ部材118、クロスロ
ーラ119、内歯支持部材110はコンパクトに組み合
わされ、組付け剛性が高いため、第1のキャリヤ部材1
18を高い剛性で支持することができる反面、第1のキ
ャリヤ部材118、内歯支持部材110の加工誤差を吸
収する効果が小さかった。このため第1のキャリヤ部材
118及び第2のキャリヤ部材120の回転振れを生じ
させる可能性があった。
【0017】更に、クロスローラ119に過度の偏荷重
が作用してクロスローラ119の寿命が低下するという
問題があった。
【0018】本発明は、以上の問題点に鑑みてなされた
ものであって、軸方向にコンパクトで、且つ、キャリヤ
部材の滑らかな回転を確実に実現することができる遊星
歯車構造を採用した変速機を提供することをその課題と
する。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、遊星歯車に内
接噛合する内歯歯車と、該内歯歯車を自身の内周側で一
体的又は別体的に支持する内歯支持部材と、前記遊星歯
車の自転成分及び公転成分のいずれかのみを伝達する手
段を介して該遊星歯車に連結されたキャリヤ部材と、を
含んでなる遊星歯車構造を採用した変速機において、前
記キャリヤ部材に軸方向に突出するベアリング装着部が
設けられると共に、該ベアリング装着部と前記内歯支持
部材との間で、且つ前記内歯歯車の軸方向両端を通り該
軸方向と垂直な一対の平面の間の変速機構領域内におい
て、前記キャリヤ部材と内歯支持部材との相対回転を許
容するキャリヤ部材ベアリングが装架されたことによ
り、上記課題を解決するものである。
【0020】キャリヤ部材ベアリングを変速機構領域内
に装架することにより、変速部からのキャリヤ部材ベア
リングの軸方向の突出量を抑えて変速機全体を軸方向に
コンパクト化することができる。
【0021】なお、本発明において「キャリヤ部材ベア
リングを変速機構領域内において装架する」とは、キャ
リヤ部材ベアリング全体を変速機構領域内にすべて収め
るように装架することのみならず、キャリヤ部材ベアリ
ングの一部が変速機構領域内に存在するように装架する
ことも含むものとする。
【0022】又、キャリヤ部材のベアリング装着部が軸
方向に突出しているので、キャリヤ部材と内歯支持部材
とが径方向に相対的に撓み易くなり、それだけキャリヤ
部材及び内歯支持部材の加工誤差を吸収することができ
る。これによりキャリヤ部材の滑らかな回転を確実に実
現することができる。
【0023】又、前記キャリヤ部材のベアリング装着部
を前記内歯支持部材の外周側に配置して、該ベアリング
装着部の内周側で、且つ前記内歯支持部材の外周側にお
いて前記キャリヤ部材ベアリングを装架してもよい。
【0024】このようにすることで、内歯支持部材が簡
単でコンパクトな形状となり、キャリヤ部材ベアリング
を内歯歯車の外周側に配置することに伴う変速機の径方
向のサイズアップを最小限に抑えることができる。
【0025】又、前記軸方向に同軸的に突出する外側及
び内側円環部と、これら外側及び内側円環部を前記軸方
向の一端側で連結して支持する側壁部と、を含んで前記
内歯支持部材を構成し、前記外側円環部の外周側に前記
キャリヤ部材ベアリングを装架し、前記内側円環部の内
周側に前記内歯歯車を支持してもよい。
【0026】このようにすることで、内側円環部に支持
された内歯歯車が径方向に撓み易くなり、加工誤差によ
る内歯歯車とキャリヤ部材との軸芯のずれをそれだけ吸
収することができる。これにより内歯歯車と遊星歯車と
の滑らかな噛み合い係合を確実に実現することができ
る。
【0027】又、前記軸方向に同軸的に突出する外側及
び内側円環部と、これら外側及び内側円環部を前記軸方
向の一端側で連結して支持する側壁部と、を含んで前記
内歯支持部材を構成し、且つ、前記外側及び内側円環部
の間に前記キャリヤ部材のベアリング装着部を配置し、
前記外側円環部の内周側で、且つ前記キャリヤ部材のベ
アリング装着部の外周側において前記キャリヤ部材ベア
リングを装架し、前記内側円環部の内周側で前記内歯歯
車を支持してもよい。
【0028】このようにすることで、キャリヤ部材と内
歯支持部材とをコンパクトに組み合わせることができる
と共に、外側及び内側円環部がキャリヤ部材のベアリン
グ装着部を挟むように配置されるため側壁部が径方向に
長くなり、それだけ外側及び内側円環部が径方向に撓み
易くなって、内歯歯車とキャリヤ部材との軸芯のずれの
吸収量を更に増加させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の例を詳細に説明する。
【0030】図1は、本発明の実施の形態の第1例に係
る遊星歯車構造を採用した変速機10の全体構造を示す
側断面図である。
【0031】以下の説明において、図4に示す前記従来
公知例の構成と同一又は類似の部分については、図4と
同一符号を付することとし説明を省略する。
【0032】変速機10は、第1のキャリヤ部材18に
軸方向に突出するベアリング装着部16が設けられると
共に、該ベアリング装着部16と内歯支持部材20との
間で、且つ内歯歯車108の軸方向両端を通り該軸方向
と垂直な一対の平面12A及び12Bの間の変速機構領
域14内において第1のキャリヤ部材18と内歯支持部
材20との相対回転を許容するクロスローラ119(キ
ャリヤ部材ベアリング)の一部が装架されたことを特徴
としている。
【0033】第1のキャリヤ部材18のベアリング装着
部16は内歯支持部材20の外周側に配置され、該ベア
リング装着部16の内周側で、且つ内歯支持部材20の
外周側にはクロスローラ119が装架されている。
【0034】ベアリング装着部16は具体的には、2つ
のリング状部材16A及び16Bを並設して構成されて
いる。これらリング状部材16A及び16Bの内周部の
合わせ面側は面取り状に45°傾斜した傾斜面とされ、
2つのリング状部材16A及び16Bが組合されること
により逆V字型の溝部16Cが形成されている。
【0035】この溝部16Cにおいてベアリング装着部
16はクロスローラ119と係合している。
【0036】又、これらリング状部材16A及び16B
は第1のキャリヤ部材18のフランジ状の側壁部18A
の外周近傍にボルト22で一体に締結されている。
【0037】側壁部18Aの内周側にはリング状の内ピ
ン連結部18Bが一体に形成され、内ピン116の一端
部と嵌合している。
【0038】なお、内ピン116の他端部にはリング状
の第2のキャリヤ部材24が嵌合している。これら第1
のキャリヤ部材18と第2のキャリヤ部材24とはキャ
リアボルト26とスペーサ115とで一体的に位置決め
固定されている。
【0039】内歯支持部材20は、リング状で外周部に
断面V字型の円周方向の溝部20Aが形成されている。
この溝部20Aにおいて、内歯支持部材20はクロスロ
ーラ119と係合している。これにより内歯支持部材2
0と第1のキャリヤ部材18とは相対回転可能とされ、
且つ軸方向の相対移動が規制されている。
【0040】なお、内歯支持部材20の内周側には断面
半円形の軸方向の溝部20Bが円周方向等間隔で複数形
成されている。この溝部20Bにおいて内歯支持部材2
0はピン状の内歯歯車108を支持している。
【0041】次に変速機10の作用について説明する。
【0042】変速機10は、クロスローラ119の一部
が変速機構領域14内に配置されているので、クロスロ
ーラ119を装着するための第1のキャリヤ部材18の
ベアリング装着部16及び内歯支持部材20の溝部20
Aもその一部が変速機構領域14内に配置され、該変速
機構領域14からの軸方向の突出量が小さく抑えられて
いる。このため変速機10は軸方向にコンパクトであ
り、例えば、産業用ロボットの関節等、軸方向の設置ス
ペースが狭い場合であっても設置可能な変速機である。
【0043】センタ軸102が回転すると、このセンタ
軸102の回転速度が1/Nに減速されて第1のキャリ
ヤ部材18及び第2のキャリヤ部材24に伝達される。
第1のキャリヤ部材18は、ベアリング装着部16が側
壁部18Aの外周部から軸方向に突出し、ピン連結部1
8Bが側壁部18Aの内周側に形成されているので、第
1のキャリア部材18はベアリング装着部16に対して
撓み易い。このため、加工誤差により内歯支持部材20
の軸芯と第1のキャリヤ部材18の軸芯とがずれている
場合であっても、この軸芯のずれを吸収する効果が大き
く、第1のキャリア部材18と内歯支持部材20の滑ら
かな相対回転を確実に実現することができる。
【0044】又、内歯支持部材20が、内周側の溝部2
0Bにおいて内歯108を支持すると共に、外周側の溝
部20Aにおいてクロスローラ119に係合する、コン
パクトで簡単なリング状体とされているので、クロスロ
ーラ119が内歯歯車108の径方向外側に配置されて
いるにも拘らず変速機10は径方向にもコンパクトであ
る。
【0045】次に本発明の実施の形態の第2例について
説明する。
【0046】図2は本実施の形態の第2例に係る変速機
30の全体構造を示す側断面図である。
【0047】変速機30は前記実施の形態の第1例に係
る変速機10に対して内歯支持部材32が、軸方向に同
軸的に突出する外側円環部34及び内側円環部36と、
これら外側円環部34及び内側円環部36を軸方向の一
端側で連結して支持する側壁部38とを含んで構成さ
れ、外側円環部34の外周側にクロスローラ119が装
架され、内側円環部36の内周側に内歯歯車108が支
持されたことを特徴としている。
【0048】その他の点については前記変速機10と同
様であるので、図1と同一符号を付することとして説明
を省略する。
【0049】外側円環部34はリング状で軸方向の一端
において側壁部38の外周近傍に当接し、該側壁部38
とボルト40で一体に締結されている。又、外側円環部
34の外周部には断面V字型の円周方向の溝部34Aが
形成され、該溝部34Aにおいてクロスローラ119に
係合している。
【0050】内側円環部36はリング状で軸方向の一端
において側壁部38の内周側に一体形成されている。こ
の内側円環部36の内周側には断面半円形の軸方向の溝
部36Aが円周方向等間隔で複数形成され、該溝部36
Aにおいて内歯歯車108を支持している。
【0051】変速機30は、内歯支持部材32の外側円
環部34が側壁部38に対して軸方向に突出して径方向
に撓み易くされているので、クロスローラ119を介し
て該外側円環部34に係合される第1のキャリヤ部材1
8も側壁部38に対して撓み易い。このため、変速機3
0における内歯支持部材とキャリヤ部材との軸芯のずれ
を吸収する効果は前記変速機10よりも更に大きい。
【0052】又、内側円環部36が側壁部38から軸方
向に突出しているので、内歯歯車108も径方向に撓み
易くされている。このため、加工誤差による内歯歯車1
08の取付誤差を吸収する効果が大きく、内歯歯車10
8と遊星歯車106A及び106Bとの滑らかな噛合係
合を確実に実現することができる。
【0053】次に本発明の実施の形態の第3例について
説明する。
【0054】図3は、本実施の形態の第3例に係る変速
機40の全体構造を示す側断面図である。
【0055】変速機40は、内歯支持部材42が、軸方
向に同軸的に突出する外側円環部44及び内側円環部4
6と、これら外側円環部44及び内側円環部46を軸方
向の一端側で連結して支持する側壁部48と、を含んで
構成され、且つ、外側円環部44及び内側円環部46の
間に第1のキャリヤ部材50のベアリング装着部52が
配置され、外側円環部44の内周側、且つ、第1のキャ
リヤ部材50のベアリング装着部52の外周側にクロス
ローラ119が装架され、内側円環部46の内周側に内
歯歯車108が支持されたことを特徴としている。
【0056】その他の点については前記従来の変速機1
00と同様であるので、図4と同一符号を付することと
して説明を省略する。
【0057】外側円環部44は、具体的には2つのリン
グ状部材44A及び44Bを軸方向に並設した構造で、
フランジ状の側壁部48の外周近傍にボルト54で一体
に締結されている。
【0058】又、リング状部材44A及び44Bの内周
部の合わせ面側は、面取り状に45°傾斜した傾斜面と
され、これらリング状部材44A及び44Bが組合され
ることにより断面逆V字型の円周方向の溝部44Cが形
成されている。該溝部44Cにおいて内歯支持部材42
はクロスローラ119と係合している。
【0059】内側円環部46は、側壁部48の内周側に
一体形成され、外周部が第1のキャリヤ部材50のベア
リング装着部52から径方向内側に離間している。
【0060】又、内側円環部46の内周側には、断面半
円形の軸方向の溝部46Aが円周方向等間隔で複数形成
され、該溝部46Aにおいて内歯歯車108を支持して
いる。
【0061】第1のキャリヤ部材50のベアリング装着
部52は、リング状で軸方向の一端においてフランジ状
の側壁部50Aの外周近傍にボルト54で一体に締結さ
れている。ベアリング装着部52の外周側には断面V字
型の円周方向の溝部52Aが形成され、該溝部52Aに
おいて第1のキャリヤ部材50はクロスローラ119と
係合している。
【0062】側壁部50Aの内周側には、リング状の内
ピン連結部50Bが一体に形成されている。該内ピン連
結部50Bにおいて、第1のキャリヤ部材50は内ピン
116の一端部に連結されている。
【0063】なお、内ピン116の他端部にはリング状
の第2のキャリヤ部材56が連結されている。第1のキ
ャリヤ部材50と第2のキャリヤ部材56とはキャリア
ボルト58とスペーサ115で一体的に位置決め固定さ
れている。
【0064】次に変速機40の作用について説明する。
【0065】変速機40は、内歯支持部材42の外側円
環部44及び内側円環部46が第1のキャリヤ部材50
のベアリング装着部52を挟むように配置されているの
で、これら円環部を支持する側壁部48が径方向に長
く、それだけ外側円環部44及び内側円環部46が径方
向に撓み易くされている。
【0066】このため変速機40は、内歯支持部材42
等の加工誤差により内歯歯車108と遊星歯車106A
及び106Bとの軸芯がずれていても、この軸芯のずれ
を吸収する効果が前記実施の形態の第3例にかかる変速
機30よりも大きく、内歯歯車108と遊星歯車106
A及び106Bとの滑らかな噛合係合を更に確実なもの
とすることができる。
【0067】又、第1のキャリヤ部材50のベアリング
装着部52が側壁部50Aから軸方向に突出しているの
で、ベアリング装着部52と内ピン連結部50Bとが相
対的に撓み易くされている。
【0068】従って、第1のキャリヤ部材50の軸芯と
内歯支持部材42の軸芯とがずれている場合であって
も、この軸芯のずれを吸収する効果が大きく、第1のキ
ャリヤ部材50の滑らかな回転を確実に実現することが
できる。
【0069】なお、前記実施の形態の第1例〜第3例に
おいて、キャリヤ部材が内ピンを介して遊星歯車の自転
成分と同期回転する揺動偏心型遊星歯車構造を採用した
変速機とされているが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、例えばキャリヤ部材が遊星歯車の公転成分と
同期回転する単純遊星歯車構造を採用した変速機として
もよい。
【0070】又、前記実施の形態の第1例〜第3例にお
いて、内歯歯車が内歯支持部材の内周側に別体的に設け
られた変速機とされているが、本発明はこれに限定され
るものではなく、内歯支持部材の内周側に内歯歯車が一
体的に形成される変速機としてもよい。
【0071】又、前記実施の形態の第1例〜第3例にお
いて、キャリヤ部材と内歯支持部材との相対回転を許容
するキャリヤ部材ベアリングは、その一部が変速機構領
域内に配置されているが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、変速機を更に軸方向にコンパクト化するた
めにはキャリヤ部材ベアリングの全部を変速機構領域内
に配置するとよい。
【0072】更に又、前記実施の形態の第1例〜第3例
において、キャリヤ部材ベアリングはクロスローラとさ
れているが、本発明はこれに限定されるものではなく、
例えば、ボールベアリング、一対のテーパローラベアリ
ング等、他のタイプのキャリヤ部材ベアリングとしても
よい。
【0073】又、前記実施の形態の第1例〜第3例にお
いて、内歯歯車(内歯支持部材)が固定され、センタ軸
とキャリヤ部材との間で変速が行われるものとして変速
機の作用を説明しているが、本発明はこれに限定される
ものではなく、センタ軸又はキャリヤ部材のいずれか一
方の部材を固定し、他方の部材と内歯歯車との間で変速
を行うことも可能である。
【0074】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
変速機を軸方向にコンパクト化することができると共
に、軸芯のずれを吸収してキャリヤ部材の滑らかな回転
を確実に実現することが可能となるという優れた効果が
もたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例に係る遊星歯車構
造を採用した変速機の全体構造を示す側断面図
【図2】本発明の実施の形態の第2例に係る遊星歯車構
造を採用した変速機の全体構造を示す側断面図
【図3】本発明の実施の形態の第3例に係る遊星歯車構
造を採用した変速機の全体構造を示す側断面図
【図4】従来の遊星歯車構造を採用した変速機の全体構
造を示す側断面図
【符号の説明】
10、30、40、100…変速機 12A、12B…平面 14…変速機構領域 16、52…ベアリング装着部 18、50…第1のキャリヤ部材 20、32、42、110…内歯支持部材 24、56、120…第2のキャリヤ部材 34、44…外側円環部 36、46…内側円環部 38、48…側壁部 106A、106B…遊星歯車 108…内歯歯車 116…内ピン(遊星歯車の自転成分のみを伝達する手
段) 119…クロスローラ(キャリヤ部材ベアリング)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊星歯車に内接噛合する内歯歯車と、該内
    歯歯車を自身の内周側で一体的又は別体的に支持する内
    歯支持部材と、前記遊星歯車の自転成分及び公転成分の
    いずれかのみを伝達する手段を介して該遊星歯車に連結
    されたキャリヤ部材と、を含んでなる遊星歯車構造を採
    用した変速機において、 前記キャリヤ部材に軸方向に突出するベアリング装着部
    が設けられると共に、 該ベアリング装着部と前記内歯支持部材との間で、且つ
    前記内歯歯車の軸方向両端を通り該軸方向と垂直な一対
    の平面の間の変速機構領域内において、前記キャリヤ部
    材と内歯支持部材との相対回転を許容するキャリヤ部材
    ベアリングが装架されたことを特徴とする遊星歯車構造
    を採用した変速機。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記キャリヤ部材のベアリング装着部が前記内歯支持部
    材の外周側に配置されて、 該ベアリング装着部の内周側で、且つ前記内歯支持部材
    の外周側において前記キャリヤ部材ベアリングが装架さ
    れたことを特徴とする遊星歯車構造を採用した変速機。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記内歯支持部材は、前記軸方向に同軸的に突出する外
    側及び内側円環部と、これら外側及び内側円環部を前記
    軸方向の一端側で連結して支持する側壁部と、を含んで
    構成され、 前記外側円環部の外周側に前記キャリヤ部材ベアリング
    が装架され、前記内側円環部の内周側に前記内歯歯車が
    支持されたことを特徴とする遊星歯車構造を採用した変
    速機。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記内歯支持部材は、前記軸方向に同軸的に突出する外
    側及び内側円環部と、これら外側及び内側円環部を前記
    軸方向の一端側で連結して支持する側壁部と、を含んで
    構成され、且つ前記外側及び内側円環部の間に前記キャ
    リヤ部材のベアリング装着部が配置され、 前記外側円環部の内周側で、且つ前記キャリヤ部材のベ
    アリング装着部の外周側において前記キャリヤ部材ベア
    リングが装架され、 前記内側円環部の内周側に前記内歯歯車が支持されたこ
    とを特徴とする遊星歯車構造を採用した変速機。
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