JP2003020786A - 成型建材の接合構造、成型建材の接合方法および成型建材 - Google Patents

成型建材の接合構造、成型建材の接合方法および成型建材

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JP2003020786A
JP2003020786A JP2001206629A JP2001206629A JP2003020786A JP 2003020786 A JP2003020786 A JP 2003020786A JP 2001206629 A JP2001206629 A JP 2001206629A JP 2001206629 A JP2001206629 A JP 2001206629A JP 2003020786 A JP2003020786 A JP 2003020786A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂成型品にて建材を形成するに際して、
接合部でのある程度の防水性を確保しつつ、施工性や外
観品質に優れた技術を提供する。 【構成】 表面部11、裏面部12、接続部13を備
え、中空構造を有する成型建材10A,10Bにおい
て、それぞれ接合のための部位を備えることによって相
互に接合可能な成型建材の接合構造である。一方の成型
建材10Aは、裏面部12を表面部11に対して突出さ
せて接合用凸部15を形成する。他方の成型建材10B
は、表面部11を裏面部12に対して突出させて接合用
凹部16を形成する。前記接合用凸部15および接合用
凹部16間には、前記接合用凸部15における裏面部1
2および前記接合用凹部16における表面部11へ密着
する防水シール材20A,20Bを位置させて防水す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、樹脂成形技術を
用いた建材の接合技術に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、建材の材料には木材が使用され
てきたが、近年では合成樹脂の成型品も多用されるよう
になってきた。木材を加工するのに比べて形状を自由に
選択でき、工業化生産にも適しているためである。
【0003】最近では、木粉を含有させたいわゆる木プ
ラの品質が高まり、天然木材の風合いを有する樹脂製建
材の需要が高まっている。例えば、特開平7−2080
27号公報にて開示されている「見切り付き敷居」で
は、部屋と部屋との境目などに用いられる敷居を、天然
木材の風合いを有する樹脂成型品によって提供してい
る。また、特開平7−180320号公報に開示されて
いる「幕板構造」は、建物の外装の一部である幕板を、
木粉を含有させた樹脂成型品にて提供している。この幕
板は、出隅または入隅に用いる部材と平部分に用いる部
材とを連結部材によって連結し、建物へ固定するもので
ある。
【0004】なお、樹脂成型品は、その成型時における
いわゆる「ひけ」を抑えるため、肉厚を所定寸法以下に
抑える必要がある。このため、建材などで使用される厚
さ寸法が必要な部材を成型するには、中空部分ができる
のが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて、木粉を含有させ
た樹脂成型品を、例えば笠木として提供する場合、連結
部分にはある程度の防水性が要求されることがある。そ
のような場合、突き合わせ部分に湿式コーキングを施し
たり、乾式シール材を挟んだりして、防水性を確保して
いる。しかし、湿式コーキングは施工性が乾式シール材
を用いる場合に比べて劣り、乾式シール材は継ぎ目が目
立つ、という欠点がある。
【0006】一方、接合部分を、別部材のカバー材で覆
うという方法もあるが、部材点数が増加してしまうとい
う欠点がある。更に、接合部分に段差状を形成し、その
段差部分を乾式シールするという方法も考えられるが、
段差の削り代を調整しなければならないといった作業の
煩雑さが予想される。
【0007】本発明が解決すべき課題は、樹脂成型品に
て建材を形成するに際して、接合部でのある程度の防水
性を確保しつつ、施工性や外観品質に優れた技術を提供
することにある。
【0008】ここで、請求項1記載の発明の目的は、防
水施工の手間を軽減でき、外観品質にも優れた成型建材
の接合構造を提供することである。また、請求項2記載
の発明の目的は、更に、二重の防水構造を簡易に達成で
きる成型建材の接合構造を提供することである。また、
請求項3記載の発明の目的は、特に、平面方向へ連続し
て連結させるのに防水施工の手間が軽減され、外観品質
にも優れた成型建材の接合構造を提供することである。
【0009】請求項4記載の発明の目的は、防水施工の
手間を軽減でき、外観品質にも優れた成型建材の接合方
法を提供することである。また、請求項5記載の発明の
目的は、更に、二重の防水構造を簡易に達成できる成型
建材の接合方法を提供することである。
【0010】請求項6記載の発明の目的は、防水施工の
手間を軽減でき、外観品質にも優れた成型建材を提供す
ることである。また、請求項7記載の発明の目的は、更
に、二重の防水構造を簡易に達成できる成型建材を提供
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂成型品に
存在する中空部分を活用し、上記した目的を達成するた
めのものである。以下、図面を参照させながら、請求項
ごとに説明する。
【0012】請求項1記載の発明は、表面部11および
裏面部12と、これらの表面部および裏面部間を接続す
る接続部13とを備えて構成されて中空構造を有する成
型建材10A,10Bにおいて、それぞれ接合のための
部位を備えることによって相互に接合可能な成型建材の
接合構造であって、一方の成型建材10Aは、裏面部1
2を表面部11に対してその面内方向に突出させること
によって、前記接合のための部位となる接合用凸部15
が形成され、他方の成型建材10Bは、表面部11を裏
面部12に対してその面内方向に突出させることによっ
て、前記接合のための部位となる接合用凹部16が形成
され、前記接合用凸部15および接合用凹部16間に
は、前記接合用凸部15における裏面部12および前記
接合用凹部16における表面部11に密着する防水シー
ル材20A,20Bが配置されていることを特徴とす
る。
【0013】ここで、「成型建材」とは、樹脂等を押出
成型法によって製造した建材を形成する部材である。具
体的には、笠木、幕板、床板などである。「成型」の手
段としては、押出成型が一般的には採用される。また、
建材の材料としては、樹脂が一般的であるが、アルミニ
ウム等の押出成型などによって成型が可能な各種材料を
利用してもよい。「防水シール材」としては、施工の手
間を軽減する場合には乾式シール材を用いる。ただし、
湿式コーキング材を本発明に含まない趣旨ではない。
【0014】また、「裏面部」は成型建材の裏面を含む
肉厚部分つまり略板状に形成された部分を意味し、「表
面部」は成型建材の表面を含む肉厚部分つまり略板状に
形成された部分を意味する。また、「接続部」は、表面
部11および裏面部12間を連結するリブ等の接続部分
を意味する。これらの表面部11、裏面部12、接続部
13は、通常、押出成型等によって一体成型されてい
る。
【0015】また、前記接合用凸部15は、裏面部12
を表面部11および接続部13に対してその面内方向に
突出させてもよいし、裏面部12および接続部13を表
面部11に対してその面内方向に突出させてもよい。す
なわち、少なくとも裏面部12が表面部11に対してそ
の面内方向(裏面部12の面内方向つまりは裏面部12
の表面に沿った方向)に突出されていればよい。同様
に、前記接合用凹部16は、表面部11を裏面部12お
よび接続部13に対してその面内方向に突出させてもよ
いし、表面部11および接続部13を裏面部12に対し
てその面内方向に突出させてもよい。すなわち、少なく
とも表面部11が裏面部12に対してその面内方向(表
面部11の面内方向つまりは表面部11の表面に沿った
方向)に突出されていればよい。これらの構成は、接合
用凸部15および接合用凹部16が接合可能なように適
宜選択すればよい。
【0016】なお、面内方向とは、より詳細に説明すれ
ば、表面部11や裏面部12の肉厚の厚さ方向に直交す
る方向であり、表面部11や裏面部12をそのまま延長
した方向である。例えば、表面部11、裏面部12、接
続部13からなる中空構造の成型建材において、表面部
11および接続部13の一部を切削削除して表面部11
のみを残した場合に、表面部11は裏面部12に対して
表面部11の面内方向に突出されることになる。裏面部
12の場合も同様に、表面部11、接続部13の一部を
切削削除して裏面部12のみを残した場合に、裏面部1
2は表面部11に対して裏面部12の面内方向に突出さ
れることになる。
【0017】本発明では、一方の成型建材10Aの接合
用凸部15へ、他方の成型建材10Bの接合用凹部16
を重ね合わせる。すると、成型建材10A,10Bの境
目となる接合用凸部15および接合用凹部16において
は、防水シール材20A,20Bが前記接合用凸部15
における裏面部12および前記接合用凹部16における
表面部11へ密着し、防水処理されたこととなる。
【0018】ここにおいて、接合作業のみで防水施工が
行え、しかも継ぎ目部分における防水構造が目に触れる
ことはないため、外観品質にも優れている。また、前記
接合用凸部15や接合用凹部16は、押出成型等で構成
された成型建材の表面部11や裏面部12、さらには接
続部13を削ることで形成できる。すなわち、例えば、
表面部11や裏面部12のみが残るように削ればよく、
その削り代の把握も容易であるため、削り代の調整を容
易にかつ正確に行うことができる。従って、前記接合用
凸部15や接合用凹部16を簡単にかつ正確な寸法で形
成することができ、これらの接合も容易に行うことがで
きる。さらに、防水シール材に乾式シール材を採用すれ
ば、乾燥させる手間がないので、防水施工の手間は更に
軽減される。
【0019】請求項2記載の発明は、請求項1に記載し
た成型建材の接合構造を限定したものであり、前記接合
用凸部15における裏面部12へ密着する第1の防水シ
ール材20Bを接合用凹部16の端部側へ固定するとと
もに、前記接合用凹部16における表面部11へ密着す
る第2の防水シール材20Aを接合用凸部15の端部側
へ固定したことを特徴とする。
【0020】一方の成型建材10Aの接合用凸部15
へ、他方の成型建材10Bの接合用凹部16を重ね合わ
せるだけで、防水施工できるので、施工における手間が
軽減される。また、成型建材10A,10Bの継ぎ目部
分における防水構造は、目に触れない箇所での防水シー
ル材20A,20Bによるものであって外観を良好にで
き、しかも二重防水構造を達成できるため防水性能も向
上できる。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2に記載した成型建材の接合構造を限定したもので
あり、成型建材10Cは平面形状が矩形であり、且つ隣
接する二辺に接合用凸部15を設け、他の二辺に接合用
凹部16を設けたことを特徴とする。本請求項にいう
「成型建材」は、平面方向に連続した建材であり、例え
ば、床材、壁材などである。
【0022】図4および図5に示すように、本請求項に
係る成型建材の接合構造によれば、一の成型建材10C
における接合用凹部16に対しては、他の成型建材10
Cの接合用凸部15を重ね合わせればよい。これによ
り、本請求項に係る成型建材の接合構造は、平面方向へ
連続させて接合させることができる。
【0023】請求項4記載の発明は、表面部11および
裏面部12と、これらの表面部および裏面部間を接続す
る接続部13とを備えて構成されて中空構造を有する成
型建材10A,10Bにおいて、それぞれ接合のための
部位を備えることによって相互に接合可能な成型建材の
接合方法に係る。すなわち、一方の成型建材10Aにお
ける前記接合のための部位として、裏面部12を表面部
11に対してその面内方向に突出させることによって接
合用凸部15を形成するとともに、他方の成型建材10
Bにおける前記接合のための部位として、表面部11を
裏面部12に対してその面内方向に突出させることによ
って接合用凹部16を形成する建材成型手順と、接合用
凸部15および接合用凹部16の少なくとも一方におけ
る互いに対抗する面へ防水シール材20を固定する防水
準備手順と、前記防水シール材20を挟み込むように接
合用凸部15および接合用凹部16を位置させて成型建
材10A,10Bを接合させる接合手順とを備えたこと
を特徴とする。
【0024】防水準備手順があるため、接合手順によっ
て成型建材10A,10Bを接合させるのみで、接合部
の防水性が確保される。
【0025】請求項5記載の発明は、請求項4記載の成
型建材の接合方法を限定したものであり、防水準備手順
においては、接合用凹部16の端部側に第1の防水シー
ル材20Bを固定し、接合用凸部15の端部側に第2の
防水シール材20Aを固定することを特徴とする。つま
り、接合用凸部15および接合用凹部16の両方へ防水
シール材20A,20Bを固定することを特徴とする。
【0026】接合用凸部15および接合用凹部16の両
方へ防水シール材20A,20Bを固定しているので、
接合手順によって成型建材10A,10Bを接合させる
のみで、二重の防水構造を構成できる。
【0027】請求項6記載の発明は、相互に接合して利
用するための成型建材10A,10Bに係る。すなわ
ち、表面部11および裏面部12と、これらの表面部お
よび裏面部間を接続する接続部13とを備えて構成され
て中空構造を有するとともに、他の成型建材に接合され
る少なくとも2つの辺縁のうちの一方には、裏面部12
を表面部11に対してその面内方向に突出させて接合用
凸部15を形成し、他方の辺縁には、表面部11を裏面
部12に対してその面内方向に突出させて接合用凹部1
6を形成し、接合用凸部15および接合用凹部16の少
なくとも何れかには防水シール材20を固定した成型建
材である。
【0028】以上のような成型建材を複数備え、一の成
型建材10Aの接合用凸部15と他の一の成型建材10
Bの接合用凹部16とを接合させるのみで、接合部の防
水性が確保される。
【0029】請求項7記載の発明は、請求項6記載の成
型建材を限定したものであり、平面形状を矩形とし、隣
接する二辺に接合用凸部15を設け、他の二辺に接合用
凹部16を設けたことを特徴とする。
【0030】一の成型建材10Cにおける接合用凹部1
6に対しては、他の成型建材10Cの接合用凸部15を
重ね合わせればよい。これにより、本請求項に係る成型
建材の接合構造は、平面方向へ連続させて接合させるこ
とができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態及び図
面に基づいて、更に詳しく説明する。ここで使用する図
面は、図1乃至図5である。図1から図3は、第一の実
施形態について説明するための図面であり、図4および
図5は、第一の実施形態について説明するための図面で
ある。
【0032】(第一の実施形態)第一の実施形態は、本
発明の概念を笠木に用いた場合を示している。すなわ
ち、表面部11、裏面部12、接続部13を備えて構成
されて中空構造を有する成型建材10A,10Bである
笠木において、それぞれ接合のための部位を備えること
によって相互に接合可能な成型建材の接合構造である。
ここで、その笠木は、セルロース系材料の微粉末の表面
にこの微粉末よりも小径で、かつ、硬い微粉末を担持さ
せて作成した粉体を混合した樹脂を着色成形することに
よって木目模様を呈するように形成した。このような成
型方法を採用すると、模様および質感による風合いが天
然木に近いものとなる。
【0033】一方の成型建材10Aは、前記接合のため
の部位を、裏面部12を表面部11および接続部13に
対してその面内方向に突出させることによって接合用凸
部15を形成している。この接合用凸部15は、図3に
示すように、押出成型にて形成した成型建材10Aの一
端から表面部11、接続部13を切り落とすことで作成
する。すなわち、表面部11および接続部13を切削す
る際に、接続部13が裏面部12の表面と同一平面上
(面一)になるまで切削し、裏面部12のみを残せばよ
い。このため、接合用凸部15を形成する際には、作業
者が目視により切削部分を確認することもできるし、所
定のセンサによって裏面部12の表面位置までカッター
等を移動させればよく、接合用凸部15を正確な厚さ寸
法で簡単に形成することができる。
【0034】他方の成型建材10Bは、前記接合のため
の部位を、表面部11を裏面部12および接続部13に
対してその面内方向に突出させることによって接合用凹
部16を形成している。この接合用凹部16も、接合用
凸部15と同様に、押出成型にて形成した成型建材10
Bの一端から裏面部12、接続部13の一部を切り落と
すことで、正確な厚さ寸法で簡単に形成することができ
る。
【0035】そして、前記接合用凸部15および接合用
凹部16においては、前記接合用凸部15における裏面
部12および前記接合用凹部16における表面部11へ
密着する正面コ字形の防水シール材20A,20Bを位
置させ、接着剤等で固定する。なお、第2の防水シール
材20Bを接合用凹部16の端部側へ、第1の防水シー
ル材20Aを接合用凸部15の端部側へ、それぞれ固定
することとしている。ここでは、防水シール材として
は、乾式のものを採用している。
【0036】このように構成された成型建材10A,1
0Bを接合するには、図2に示すように、一方の成型建
材10Aの接合用凸部15へ、他方の成型建材10Bの
接合用凹部16を重ね合わせる。すると、成型建材10
A,10Bの境目となる接合用凸部15および接合用凹
部16においては、防水シール材20A,20Bが前記
接合用凸部15における裏面部12の表面および前記接
合用凹部16における表面部11の裏面に密着し、二重
の防水処理が施される。すなわち、防水施工の手間は軽
減され、しかも継ぎ目部分における防水構造が目に触れ
ることはないため、外観品質にも優れている。
【0037】このような本実施形態においては、次のよ
うな効果がある。 (1)接合用凸部15および接合用凹部16を重ね合わ
せて、成型建材10A,10Bを接合しており、これら
の接合用凸部15および接合用凹部16間に防水シール
材20A,20Bを介在させているので、防水シール材
20A,20Bが外部に露出せず、外観品質に優れた接
合構造とすることができる。
【0038】(2)また、各成型建材10A,10B
は、表面部11、裏面部12、接続部13からなり、こ
れらの各部11〜13で囲まれた中空部分を備えた中空
構造で構成されているので、軽量でかつ強度を高めるこ
とができる。その上、接合用凸部15、接合用凹部16
を形成する際には、裏面部12や表面部11のみが残る
ように表面部11や裏面部12、さらには接続部13を
適宜切削すればよいため、接合用凸部15や接合用凹部
16の肉厚寸法を正確にかつ簡単に設定できる。
【0039】(3)接合用凸部15および接合用凹部1
6が上下に重なっているので、仮に接合用凹部16の先
端と成型建材10Aの表面部11との間に目地(隙間)
を形成した場合でも、その目地からは接合用凸部15が
露出するだけであり、笠木である成型建材10A,10
Bを支持する下地材(フレーム、支柱等)は露出しない
ので、外観意匠の低下を防止することができる。
【0040】(4)接合用凸部15および接合用凹部1
6間には、2つの防水シール材20A,20Bが、各成
型建材10A,10Bの接合方向つまり成型建材10
A,10Bの長手方向の異なる2カ所に配置されている
ので、2重の防水ラインを形成でき、防水性能を向上す
ることができる。
【0041】(第二の実施形態)第二の実施形態は、本
発明の概念を床材などの面材に用いた場合を示してい
る。すなわち、面材たる成型建材10Cは平面形状が矩
形であり、且つ隣接する二辺において接合用凸部15を
備え、他の二辺において接合用凹部16を備えるように
形成している。
【0042】接合用凸部15は、表面部11、裏面部1
2、接続部13を備えて構成され、押出成型にて形成し
た成型建材10Cにおける隣接する二辺の一端から表面
部11および接続部13の一部を切り落とすことで作成
する。接合用凹部16は、成型建材10Cにおける他の
二辺の一端から裏面部12および接続部13の一部を切
り落とすことで作成する。接合用凸部15の端部には、
表面部11に向かって突出するように防水シール材20
を固定している。
【0043】以上のように構成された面材たる成型建材
10Cは、図5に示すように、面方向へ連続するように
接合することができる。すなわち、防水シール材20を
挟み込むように、一の成型建材10Cにおける接合用凸
部15へ、他の一の成型建材10Cにおける接合用凹部
16を位置させて接合させるのである。
【0044】このような本実施形態においても、前記第
1実施形態の(1)〜(3)と同様の作用効果を奏する
ことができる。すなわち、防水施工の手間は軽減され、
しかも継ぎ目部分における防水構造が目に触れることは
ないため、外観品質にも優れている。
【0045】さらに、各成型建材10C間の目地部分に
おいて、その目地は接合用凸部15で塞がれており、各
成型建材10Cの下側に配置された下地材などが露出す
ることがないため、特に床や壁等を形成する際に、外観
意匠を向上することができ、床材や壁材として非常に優
れた特性を備えている。
【0046】また、平面矩形状(長方形状)の成型建材
10Cにおいて、隣接する二辺に接合用凸部15を形成
し、他の二辺に接合用凹部16を形成したので、各成型
建材10Cを並べて敷き詰める際に、接合用凸部15お
よび接合用凹部16が重なる点のみを注意すればよく、
非常に簡単に施工することができる。
【0047】なお、本発明は前記各実施形態に限らず、
本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本
発明に含まれるものである。すなわち、前記実施形態で
は、表面部11および接続部13を削って接合用凸部1
5を形成していたが、表面部11のみを削って接合用凸
部15を形成してもよい。この場合には、表面部11の
みで構成された接合用凹部16と重ねた際に、表面部1
1に接続部13が当接するため、接合用凹部16に荷重
が加わった際に、その荷重を接続部13を介して接合用
凸部15側でも支持でき、接合強度を向上できる利点が
ある。なお、この場合、厚さ寸法が小さいシート状の防
水シール材を、接続部13および表面部11間に配置し
たり、各接続部13間の隙間部分に防水シール材を配置
して防水構造を確保すればよい。さらには、接続部13
の一部分を削って、防水シール材20Aを配置してもよ
い。
【0048】同様に、裏面部12のみを削って接合用凹
部16を形成してもよい。この場合にも、裏面部12の
みで構成された接合用凸部15と重ねた際に、裏面部1
2に接続部13が当接し、接合強度を向上できる利点が
ある。
【0049】また、本発明は、笠木、幕板、床板等に限
らず、例えば、角筒状、円筒状の柱材等に適用してもよ
いし、断面L字状、コ字状等の部材(例えば化粧カバー
材)等に適用してもよい。すなわち、表面部となる表面
角筒部と、この角筒部の内部に設けられて裏面部となる
裏面角筒部と、これらの各角筒部間を接続する接続部と
からなる柱材の接合部分等に本発明を適用してもよい。
従って、成型建材の断面形状、つまり表面部11、裏面
部12の断面形状は、第1実施形態のような略コ字状
や、第2実施形態のような略I字状のものに限らず、断
面略L字状、三角形状等でもよく、これらは本発明を使
用する部材の種類等に応じて適宜設定すればよい。さら
に、成型建材の材質も、樹脂や金属等、成型建材に要求
される性能や意匠等に応じて適宜設定すればよい。
【0050】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、防水施工
の手間は軽減され、外観品質にも優れた成型建材の接合
構造を提供することができた。また、請求項2記載の発
明によれば、更に、二重の防水構造を簡易に達成できる
成型建材の接合構造を提供することができた。また、請
求項3記載の発明によれば、特に、平面方向へ連続して
連結させるのに防水施工の手間が軽減され、外観品質に
も優れた成型建材の接合構造を提供することができた。
【0051】請求項4記載の発明によれば、防水施工の
手間は軽減され、外観品質にも優れた成型建材の接合方
法を提供することができた。また、請求項5記載の発明
によれば、更に、二重の防水構造を簡易に達成できる成
型建材の接合方法を提供することができた。
【0052】請求項6記載の発明によれば、防水施工の
手間は軽減され、外観品質にも優れた成型建材を提供す
ることができた。また、請求項7記載の発明によれば、
更に、二重の防水構造を簡易に達成できる成型建材を提
供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念を笠木に用いた場合の組立斜視図
である。
【図2】本発明の概念を笠木に用いた場合の組立断面図
である。
【図3】本発明の概念を笠木に用いた場合における製造
過程を示す斜視図である。
【図4】本発明の概念を面材に用いた場合の斜視図であ
る。
【図5】本発明の概念を面材に用いた場合の平面図であ
る。
【符号の説明】
10A 成型建材(凸型) 10B 成型建材(凹型) 10C 成型建材(面方向連続型) 11 表面部 12 裏面部 13 接続部 15 接合用凸部 16 接合用凹部 20 防水シール材 20A 防水シール材 20B 防水シール材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面部および裏面部と、これらの表面部
    および裏面部間を接続する接続部とを備えて構成されて
    中空構造を有する成型建材において、それぞれ接合のた
    めの部位を備えることによって相互に接合可能な成型建
    材の接合構造であって、 一方の成型建材は、裏面部が表面部に対してその面内方
    向に突出されて、前記接合のための部位となる接合用凸
    部が形成され、 他方の成型建材は、表面部が裏面部に対してその面内方
    向に突出されて、前記接合のための部位となる接合用凹
    部が形成され、 前記接合用凸部および接合用凹部間には、前記接合用凸
    部における裏面部および前記接合用凹部における表面部
    へ密着する防水シール材が配置されていることを特徴と
    する成型建材の接合構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の成型建材の接合構造に
    おいて、 防水シール材は、接合用凹部の端部側に固定され、かつ
    前記接合用凸部における裏面部へ密着する第1の防水シ
    ール材と、接合用凸部の端部側に固定され、かつ前記接
    合用凹部における表面部へ密着する第2の防水シール材
    とを備えて構成されていることを特徴とする成型建材の
    接合構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれかに記
    載の成型建材の接合構造において、 成型建材は平面形状が矩形であり、隣接する二辺に接合
    用凸部を備え、他の二辺に接合用凹部を備えることを特
    徴とする成型建材の接合構造。
  4. 【請求項4】 表面部および裏面部と、これらの表面部
    および裏面部間を接続する接続部とを備えて構成されて
    中空構造を有する成型建材において、それぞれ接合のた
    めの部位を備えることによって相互に接合可能な成型建
    材の接合方法であって、 一方の成型建材において、裏面部を表面部に対してその
    面内方向に突出させて前記接合のための部位となる接合
    用凸部を形成するとともに、他方の成型建材において、
    表面部を裏面部に対してその面内方向に突出させて前記
    接合のための部位となる接合用凹部を形成する建材成型
    手順と、 接合用凸部および接合用凹部の少なくとも一方における
    互いに対抗する面へ防水シール材を固定する防水準備手
    順と、 前記防水シール材を挟み込むように接合用凸部および接
    合用凹部を位置させて成型建材を接合させる接合手順と
    を備えた成型建材の接合方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の成型建材の接合方法に
    おいて、 防水準備手順においては、接合用凹部の端部側に第1の
    防水シール材を固定し、接合用凸部の端部側に第2の防
    水シール材を固定することを特徴とする成型建材の接合
    方法。
  6. 【請求項6】 相互に接合して利用するための成型建材
    であって、 表面部および裏面部と、これらの表面部および裏面部間
    を接続する接続部とを備えて構成されて中空構造を有す
    るとともに、 他の成型建材に接合される少なくとも2つの辺縁のうち
    の一方には、裏面部を表面部に対してその面内方向に突
    出させて接合用凸部を形成し、 他方の辺縁には、表面部を裏面部に対してその面内方向
    に突出させて接合用凹部を形成し、 接合用凸部および接合用凹部の少なくとも何れかには防
    水シール材が固定されたことを特徴とする成型建材。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の成型建材において、 平面形状は矩形とされ、隣接する二辺に接合用凸部を備
    え、他の二辺に接合用凹部を備えることを特徴とする成
    型建材。
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JPH0392240U (ja) * 1990-01-09 1991-09-19
JP2000087524A (ja) * 1998-09-10 2000-03-28 Sekisui House Ltd 笠木取付金具および笠木取付構造
JP2000328726A (ja) * 1999-05-21 2000-11-28 Nippon Light Metal Co Ltd 外装パネル

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