JP2003019592A - ロウ付け用ニッケル被膜の形成に用いるのに適した粉末組成物、被膜付きステンレススチール材及び熱交換器 - Google Patents

ロウ付け用ニッケル被膜の形成に用いるのに適した粉末組成物、被膜付きステンレススチール材及び熱交換器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ステンレススチール材表面にロウ付け用ニッケ
ル被膜を安価に且つ確実に形成するのに用いるのに適し
た粉末組成物、該粉末組成物を利用した被膜付きステン
レススチール材、及びニッケル被膜付きステンレススチ
ール材を用いて形成されたチューブアンドコルゲーテッ
ドフィンコア型熱交換器の提供。 【解決手段】ガラス転移温度30℃〜100℃、40℃
以下で固体で且つ非粘着性の熱溶融性樹脂と、体積平均
粒径40〜150μmの金属ニッケル粉末とからなり、
金属ニッケル粉末の含有量がPWCで70〜95%であ
り、該混合物が粉末となっている、ステンレススチール
材表面へのロウ付け用ニッケル被膜の形成に用いるのに
適した粉末組成物、該粉末組成物を利用した被膜付きス
テンレススチール材、及びニッケル被膜付きステンレス
スチール材を用いて形成されたチューブアンドコルゲー
テッドフィンコア型熱交換器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレススチー
ル材表面へのロウ付け用ニッケル被膜の形成に用いるの
に適した粉末組成物、該粉末組成物を用いて形成された
被膜を有するステンレススチール材、該被膜を有するス
テンレススチール材の焼成により形成されたニッケル被
膜付きステンレススチール材、及び該ニッケル被膜付き
ステンレススチール材を用いて形成されたチューブアン
ドコルゲーテッドフィンコア型熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒータコア、ラジエータ、コンデンサ等
として使用されるチューブアンドコルゲーテッドフィン
コア型熱交換器は、それぞれ偏平管状に造られている多
数のチューブとコルゲート型の多数のフィンとを交互に
重ね合わせたコア部を有している。このチューブ及びコ
ルゲート型フィンは従来はアルミニウム合金を使用して
製造されていた。
【0003】アルミニウム合金自体は比重が小さく、伝
熱率が良好な金属であるが、チューブ及びコルゲート型
フィンを全てアルミニウム合金で製造する場合には、必
要とする強度及び耐久性を確保するために、チューブの
肉厚を極端に薄くすることはできず、そのため熱交換器
の軽量化及び熱交換性能の向上には限界がある。チュー
ブを、アルミニウム合金に比べて遥かに優れた耐蝕性を
有するステンレススチールを用いて製造すれば、アルミ
ニウム合金で製造する場合に比べてチューブの肉厚を遥
かに薄くすることができ、軽量化及び熱交換性能の向上
を図ることができる。
【0004】また、近年、省エネルギーの観点より、熱
回収を含めて熱効率が非常に高い小型ガスタービン発電
機の需要が多くなってきている。小型ガスタービン発電
機の熱回収の要となる熱交換器は長期間高熱に晒される
ことから、ステンレススチール薄板のロウ付けによって
構成される場合が多い。このステンレススチール薄板の
ロウ付けに関しては、従来は手作業によるロウ付けが大
部分であったので、ロウ付け時にロウ付け用の金属ニッ
ケル粉末をロウ付け部だけに直接付与していた。しかし
ながら、近年の熱交換器の需要増により、大量生産の必
要性が出てきた。
【0005】大量生産の必要性に対処するために、チュ
ーブアンドコルゲーテッドフィンコア型熱交換器を製造
するのに用いるステンレススチール製チューブの外周面
にロウ材となるニッケル箔をクラッドしておき、このチ
ューブとコルゲート型フィンとを交互に重ね合わせ、ロ
ウ付けしてチューブアンドコルゲーテッドフィンコア型
熱交換器を製造している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステン
レススチール製チューブの外周面にロウ材となるニッケ
ル箔をクラッドすることはコスト高となるので、ステン
レススチール製チューブの外周面に安価に且つ確実にロ
ウ材を設ける手段が必要とされる。
【0007】本発明は、ステンレススチール材表面にロ
ウ付け用ニッケル被膜を安価に且つ確実に形成するのに
用いるのに適した粉末組成物、該粉末組成物を用いて形
成された被膜を有するステンレススチール材、該被膜を
有するステンレススチール材の焼成により形成されたニ
ッケル被膜付きステンレススチール材、及び該ニッケル
被膜付きステンレススチール材を用いて形成されたチュ
ーブアンドコルゲーテッドフィンコア型熱交換器を提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者等の上記の目的を
達成するために鋭意検討した結果、所定の特性を有する
熱溶融性樹脂と、所定の特性を有する所定量の金属ニッ
ケル粉末とからなる粉末組成物をステンレススチール材
表面に静電塗装し、融着させ、焼成することにより安価
に且つ確実にステンレススチール材表面に金属ニッケル
粉末を塗布できる事を見出し本発明を完成した。
【0009】即ち、ステンレススチール材表面へのロウ
付け用ニッケル被膜の形成に用いるのに適した本発明の
粉末組成物は、ガラス転移温度が30℃〜100℃であ
り、40℃以下の温度で固体で且つ非粘着性である熱溶
融性樹脂と、体積平均粒径が40〜150μmである金
属ニッケル粉末とからなり、該金属ニッケル粉末の含有
量がPWCで70〜95%であり、該混合物が粉末とな
っていることを特徴とする。
【0010】本発明の、ステンレススチール材表面への
ロウ付け用ニッケル被膜の形成に適した被膜を有するス
テンレススチール材は、ステンレススチール材と、該ス
テンレススチール材表面に上記の粉末組成物を塗布し、
熱溶融後冷却させて形成した被膜とからなることを特徴
とする。
【0011】本発明の、ロウ付けが可能なニッケル被膜
付きステンレススチール材は、上記のニッケル被膜の形
成に適した被膜を有するステンレススチール材の焼成に
より形成されたニッケル被膜を有することを特徴とす
る。
【0012】また、本発明のチューブアンドコルゲーテ
ッドフィンコア型熱交換器は、上記のニッケル被膜付き
ステンレススチール材からなるチューブとコルゲーテッ
ドフィンとのロウ付けによって形成されていることを特
徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明の粉末組成物を構成する樹脂成分として、
ガラス転移温度が30℃〜100℃であり、40℃以下
の温度で固体で且つ非粘着性である熱溶融性樹脂、好ま
しくは焼成段階において有害物質を発生しない樹脂、例
えば樹脂構成元素が炭素及び水素からなるか、炭素、水
素及び酸素からなり、ベンゼン環を持たない樹脂、具体
的には、ビニルブチラール単位と、ビニルアセテート単
位及びビニルアルコール単位の少なくとも1種とからな
るブチラール樹脂を挙げることができる。
【0014】樹脂成分のガラス転移温度が30℃未満で
ある場合には、粉末組成物をステンレススチール材表面
上で熱溶融させた際に溶融粘度が低くなりすぎて金属ニ
ッケル粉末が流出し易くなる傾向があるので好ましくな
い。また、樹脂成分のガラス転移温度が100℃を超え
る場合には、金属ニッケル粉末の含有量が本発明で規定
しているようにPWCで70〜95%であると、樹脂成
分と金属ニッケル粉末との混練が困難になり、また必然
的に溶融混練時の温度が高くなるので金属ニッケル粉末
の酸化が進み、ロウ付け作業に支障をきたす傾向がある
ので好ましくない。
【0015】なお、PWCとは、Pigment Weight Conce
ntration(顔料質量濃度)のことであり、式 PWC(%)=[(含有顔料質量)/(全塗料固形分質
量)]×100 により算出されるが、本明細書においてはPWCは粉末
組成物中の金属ニッケル粉末の質量濃度であり、式 PWC(%)=[(金属ニッケル粉末質量)/(粉末組成
物質量)]×100 により算出される。
【0016】樹脂成分が常温で流動性又は粘着性である
場合には、該樹脂と金属ニッケル粉末とからなる粉末組
成物をステンレススチール材表面に塗布し、熱溶融後冷
却させて形成した被膜を有するステンレススチール材を
製造した後、これの被膜を有するステンレススチール材
を積み重ねた時に、ステンレススチール材同士が付着し
たり、また積み重ねを解体したときに被膜が一方のステ
ンレススチール材表面から他方のステンレススチール材
表面に移動したりする。従って、本発明の粉末組成物を
構成する樹脂成分は常温付近、即ち40℃以下の温度で
固体で且つ非粘着性である必要がある。しかし、本発明
の粉末組成物を構成する樹脂成分は、ステンレススチー
ル材表面に塗布し、熱溶融後冷却させて被膜を形成でき
るためには熱溶融性である必要がある。
【0017】本発明のロウ付けが可能なニッケル被膜付
きステンレススチール材は、樹脂と金属ニッケル粉末と
からなる被膜を有するステンレススチール材を焼成し、
樹脂を熱分解させて金属ニッケル粉末だけを残して形成
されたニッケル被膜を有するものであり、この焼成段階
において有害物質を発生しない樹脂、例えば樹脂構成元
素が炭素及び水素からなるか、炭素、水素及び酸素から
なり、ベンゼン環を持たない樹脂、具体的には、ポリビ
ニルアルコールや、ビニルブチラール単位と、ビニルア
セテート単位及びビニルアルコール単位の少なくとも1
種とからなるブチラール樹脂を用いることが好ましい。
【0018】本発明の粉末組成物を構成する金属ニッケ
ル粉末の粒度については体積平均粒径で40〜150μ
mであることが望ましい。金属ニッケル粉末の体積平均
粒径が40μm未満である場合には、金属ニッケル粉末
の含有量が本発明で規定しているようにPWCで70〜
95%であると、吸油量の増大化を招き、樹脂成分と金
属ニッケル粉末との溶融混練作業が困難になる。また、
金属ニッケル粉末の体積平均粒径が150μmを超える
と、溶融混練後の成形物を粉砕して得られる粉末組成物
の粒子も大きくなり、粒子の質量が大きくなる。そのた
め通常の静電塗布を行う際に、静電力で垂直面に付着さ
せる事が困難となり、また熱溶融でステンレススチール
材表面に付着させる以前に粉末組成物が脱落してしまう
為好ましくない。
【0019】金属ニッケル粉末の含有量については、P
WCで70%未満である場合には、塗装後の焼成でステ
ンレススチール材上に残留する金属ニッケル粉末の密度
が低くなり、その後のロウ付け作業において十分な強度
が得られないので好ましくない。また、PWCで95%
を超える場合には、溶融混練後の成形物を粉砕して得ら
れる粉末組成物において金属ニッケル粉末に付着してい
る樹脂の量が静電塗布を行えるレベルよりも低くなり、
静電気のリークが発生し、粉末の付着に必要な静電気力
が得られないので好ましくない。
【0020】本発明の粉末組成物は、上記の樹脂成分及
び金属ニッケル粉末を用いて、例えば、周知の粉体塗料
製造技術により製造することができる。例えば、上記の
原料をドライ状態で混合した後、適当な押出混練機(1
軸、2軸又は多軸の任意の押出混練機)を用いて樹脂の
軟化点付近の温度で混練を行い、出来た溶融混練物を冷
却加工してシート状のペレットにし、その後ピンミル等
の剪断衝突型機械粉砕器や、クロスジェットミル等の衝
突型空気粉砕器を用いて粉砕し、次いで、その粉砕物を
振動フルイ等の機械分級機や空気分級機を用いて所望の
粒度分布に調整して本発明の粉末組成物を得る。
【0021】得られた粉末組成物を、静電塗装装置を用
いてステンレススチール材表面に所定の膜厚になるよう
塗布し、樹脂の軟化点+10℃で樹脂が溶融して、粉末
組成物の粒子同士が結合し、塗膜状になるまで加熱を行
い、その後冷却させる。このように処理することにより
本発明の、ステンレススチール材表面へのロウ付け用ニ
ッケル被膜の形成に適した被膜を有するステンレススチ
ール材が得られる。
【0022】上記のようにして得られた被膜を有するス
テンレススチール材を1000℃以上の高温の雰囲気中
に放置し、被膜中の樹脂成分を熱分解させることによ
り、ニッケル粉末だけが残った本発明の、ロウ付けが可
能なニッケル被膜付きステンレススチール材が得られ
る。
【0023】上記のようにして得られたニッケル被膜付
きステンレススチール材からなる偏平管状のチューブを
用い、多数のこのチューブとコルゲート型の多数のフィ
ンとを交互に重ね合わせ、そのニッケル被膜をロウ材と
してロウ付けすることにより本発明のチューブアンドコ
ルゲーテッドフィンコア型熱交換器が得られる。
【0024】
【実施例】以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明
を更に詳細に説明する。 <実施例1>ガラス転移温度が71℃であり、40℃以
下の温度で固体で且つ非粘着性であるブチラール樹脂
(デンカブチラール#2000−L、ビニルブチラール
単位、ビニルアセテート単位及びビニルアルコール単位
とからなる樹脂、電気化学工業社製)10質量部と、体
積平均粒径が58μmの金属ニッケル粉末90質量部と
を乾式混合し、1軸押出混練機を用いて樹脂の軟化点付
近の温度で混練を行い、出来た溶融混練物を冷却加工し
てペレットにし、その後粉砕し、次いで、その粉砕物を
分級して、体積平均粒径105μmの粉末組成物を得
た。
【0025】得られた粉末組成物を静電粉体塗装機(G
EMA社製 PG−1)を用いて厚さ1.0mmのステ
ンレススチール板表面に120μmの膜厚になるように
塗布し、130℃の雰囲気下で5分間加熱し、成膜させ
て、被膜を有するステンレススチール板を得た。成膜
後、以下の評価を行った。
【0026】<耐積み重ね性>上記の被膜を有するステ
ンレススチール板10枚をその被膜が上になるようにし
て重ね合わせ、35℃の雰囲気中に24時間放置した
後、ステンレススチール板同士が付着しているか、付着
していないかを判定した。その結果を下記の基準で第1
表に示す。 ○:付着していない ×:付着している。
【0027】<発生ガスの調査>上記の被膜を有するス
テンレススチール板を4時間をかけて1100℃まで昇
温させ、その間に発生するガスの中に有害なものがある
か無いかを測定した。その結果を下記の基準で第1表に
示す。 ○:有害なガスは無い ×:有害なガス有る。
【0028】<焼成後の金属ニッケル粉末の分散状態>
上記のようにして焼成した後のステンレススチール板表
面上の金属ニッケル粉末の分散状態を目視で観察した。
その結果を下記の基準で第1表に示す。 ○:均一に分散している ×:不均一に分散している。
【0029】<比較例1 >実施例1で用いたブチラール
樹脂50質量部と、実施例1で用いた体積平均粒径が5
8μmの金属ニッケル粉末50質量部とを乾式混合し、
1軸押出混練機を用いて樹脂の軟化点付近の温度で混練
を行い、出来た溶融混練物を冷却加工してペレットに
し、その後粉砕し、次いで、その粉砕物を分級して、体
積平均粒径100μmの粉末組成物を得た。
【0030】得られた粉末組成物を静電粉体塗装機(G
EMA社製 PG−1)を用いて厚さ1.0mmのステ
ンレススチール板表面に120μmの膜厚になるように
塗布し、130℃の雰囲気下で5分間加熱し、成膜させ
て、被膜を有するステンレススチール板を得た。成膜
後、実施例1と同様にして、耐積み重ね性の判定、発生
ガスの調査、焼成後の金属ニッケル粉末の分散状態の観
察を実施した。それらの結果は第1表に示す通りであっ
た。
【0031】<比較例2>実施例1で用いたブチラール
樹脂2質量部と、実施例1で用いた体積平均粒径が58
μmの金属ニッケル粉末98質量部とを乾式混合し、1
軸押出混練機を用いて樹脂の軟化点付近の温度で混練を
行おうとしたが、混練できなかった。従って、耐積み重
ね性の判定、発生ガスの調査、焼成後の金属ニッケル粉
末の分散状態の観察は実施できなかった。
【0032】<比較例3>ガラス転移温度が38℃であ
り、常温で僅かに粘着性であるロジンエステル樹脂(パ
インクリスタルKE−100:荒川化学社製)10質量
部と、体積平均粒径が58μmの金属ニッケル粉末90
質量部とを乾式混合し、1軸押出混練機を用いて樹脂の
軟化点付近の温度で混練を行い、出来た溶融混練物を冷
却加工してペレットにし、その後粉砕し、次いで、その
粉砕物を分級して、体積平均粒径76μmの粉末組成物
を得た。
【0033】得られた粉末組成物を静電粉体塗装機(G
EMA社製 PG−1)を用いて厚さ1.0mmのステ
ンレススチール板表面に120μmの膜厚になるように
塗布し、130℃の雰囲気下で5分間加熱し、成膜させ
て、被膜を有するステンレススチール板を得た。成膜
後、実施例1と同様にして、耐積み重ね性の判定、発生
ガスの調査、焼成後の金属ニッケル粉末の分散状態の観
察を実施した。それらの結果は第1表に示す通りであっ
た。
【0034】
【0035】
【発明の効果】本発明の粉末組成物は、ステンレススチ
ール材表面にロウ付け用ニッケル被膜を安価に且つ確実
に形成するのに用いるのに適しており、本発明の粉末組
成物を用いて形成された被膜を有するステンレススチー
ル材を焼成することによりニッケル被膜付きステンレス
スチール材が得られ、該ニッケル被膜付きステンレスス
チール材を用いることによりチューブアンドコルゲーテ
ッドフィンコア型熱交換器を容易に得ることできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F28F 21/08 F28F 21/08 G // B23K 101:14 B23K 101:14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス転移温度が30℃〜100℃であ
    り、40℃以下の温度で固体で且つ非粘着性である熱溶
    融性樹脂と、体積平均粒径が40〜150μmである金
    属ニッケル粉末とからなり、該金属ニッケル粉末の含有
    量がPWCで70〜95%であり、該混合物が粉末とな
    っていることを特徴とするステンレススチール材表面へ
    のロウ付け用ニッケル被膜の形成に用いるのに適した粉
    末組成物。
  2. 【請求項2】ステンレススチール材と、該ステンレスス
    チール材表面に請求項1記載の粉末組成物を塗布し、熱
    溶融後冷却させて形成した被膜とからなることを特徴と
    するステンレススチール材表面へのロウ付け用ニッケル
    被膜の形成に適した被膜を有するステンレススチール
    材。
  3. 【請求項3】請求項2記載のニッケル被膜の形成に適し
    た被膜を有するステンレススチール材の焼成により形成
    されたニッケル被膜を有することを特徴とするロウ付け
    が可能なニッケル被膜付きステンレススチール材。
  4. 【請求項4】請求項3記載のニッケル被膜付きステンレ
    ススチール材からなるチューブとコルゲーテッドフィン
    とのロウ付けによって形成されていることを特徴とする
    チューブアンドコルゲーテッドフィンコア型熱交換器。
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