JP2003017804A - 半導体レーザ装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体レーザ装置およびその製造方法Info
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Abstract
劣化や損傷を確実に防止し、高出力で高信頼性を有する
ものとする。 【解決手段】 p-Alx2Ga1-x2As(x2≧0.3)上部クラッ
ド層11の上にp-GaAsコンタクト層12が形成されてなる構
成を含む半導体レーザ装置の、少なくとも一方の発光端
面側であってコンタクト層12の少なくとも電流注入領域
に相当する部分を除去するとともに、この除去したコン
タクト層12の下の上部クラッド層11を酸化により絶縁化
する。
Description
に関し、詳しくは、おもに共振器導波路の端面近傍に電
流非注入領域を有する半導体レーザ装置およびその製造
方法に関するものである。
ーザが広く用いられている。このうち追記型や書換え型
の光ディスクなどに用いられる半導体レーザは、高出力
でかつ信頼性が高いことが望まれる。
1つとして、レーザ光出射端面の発熱による劣化や損傷
の問題がある。このような問題を解決するため、たとえ
ば特開平2-239679号にはレーザ光出射端面に電流非注入
領域を形成し、端面でのジュール熱による発熱を抑制す
る方法が開示されている。しかし、この半導体レーザで
は、レーザ光出射端面部分に形成された電流ブロック層
がGaAsからなる直接遷移型材料により形成されているた
め、この部分で光吸収が起こり、良好な電流−光出力特
性がえられないという問題があった。
許第2879875号には、良好な電流−光出力を得ながら端
面部分を容易に電流非注入化させる方法として、半導体
レーザのレーザ光出射端面部分のp-GaAsコンタクト層を
エッチング除去し、ここに逆テーパ形状の段差を設け、
上層に電極を形成する方法が記載されている。この方法
は、電流注入部分と端面のp-GaAsエッチング部分を段差
により分離し、電極が断線することによってp-GaAsエッ
チング部分には実質電流が流れないようにして、レーザ
光出射端面部を電流非注入領域とし、発熱し易いレーザ
光出射端面部の劣化を防止しようとするものである。
33962号や特許第2879875号に記載されている半導体レー
ザは、冷却効率がより良いp側電極の面を放熱効果の高
いジャンクションダウンにした実装を行うと、段切れ部
分が半田ロウ材によってつながってしまい、電流非注入
効果が得られなくなるため、高出力レーザへの適用は難
しいという問題がある。
めには、p-GaAsコンタクト層をオーバエッチングする必
要があるため、p-GaAsコンタクト層厚を通常の0.2μmよ
りも厚い 1.0〜3.0μm厚まで成長させることが必要とな
る。このため、p-GaAsコンタクト層の成長のために余分
の時間、原料、エネルギーを費やさなければならず、生
産性はもちろんのこと、省エネや環境に与える影響とい
った側面からも好ましくない。
るレジストマスクを用いたウエットエッチング法によっ
て、上述の通常よりも厚いp-GaAsコンタクト層を NH4 O
H系、あるいは KOH系エッチング液で除去する場合、レ
ジストダメージが大きく、レジストが変質して除去が困
難となったり、レジストとp-GaAsコンタクト層との間で
染み込みが生じ、正常なエッチングができないといった
問題も生じる。
あり、p-GaAsコンタクト層の厚膜化や高段差による電極
分離を行うことなく、局所的に発熱しやすいレーザ光出
射端面部分にレーザ光出射端面部分の劣化や損傷を防止
することが可能な電流非注入領域を容易に作製すること
を可能とした、高出力、高信頼性の半導体レーザ装置お
よびその製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
置は、p-Alx2Ga1-x2As(x2≧0.3)上部クラッド層の上
にp-GaAsコンタクト層が形成されてなる構成を含む半導
体レーザ装置の、少なくとも一方の発光端面側であって
前記コンタクト層の少なくとも電流注入領域に相当する
部分が除去され、該除去されたコンタクト層の下の前記
上部クラッド層が酸化により絶縁化され、前記コンタク
ト層もしくは該コンタクト層および前記上部クラッド層
の表面上に電極が設けられてなることを特徴とするもの
である。
レーザ装置の2つの発光端面の少なくとも一方の発光端
面側を意味し、両方の発光端面側であってもよい。ま
た、コンタクト層の少なくとも電流注入領域に相当する
部分とは、半導体レーザ装置に形成された電流注入領域
に相当する部分を含んでいれば、発光端面側のコンタク
ト層の一部であっても、コンタクト層の全面であっても
よいことを意味する。
層のAlの含有率を示すx2は0.48≦x2≦0.85であることが
好ましく、例えば、上部クラッド層はp-Al0.48Ga0.52As
上部クラッド層とすることができる。
n-GaAs基板上に各種の半導体層を形成し、所望の半導体
レーザの構造を設けた後に作製することができる。所望
の半導体レーザの構造とは、例えば、下部クラッド層、
光導波層、量子井戸活性層、光導波層をこの順に積層し
たものである。
ば、n-GaAs基板にn-GaAsバッファ層、n-In0.5Ga0.5P 下
部クラッド層、nあるいはi-Inx1Ga1-x1As1-y1Py1 (0≦x
1≦0.3 x1=0.5y1)光導波層、Inx3Ga1-x3As1-yPy (0≦x3
≦0.4、0≦y≦0.1)量子井戸活性層、pあるいはi-Inx1Ga
1-x1As1-y1Py1光導波層、p-In0.5Ga0.5P上部第一クラッ
ド層、GaAsエッチングストップ層、n-In0.5(Ga1-x4A
lx4)0.5P(0≦x4≦1)電流狭窄層、p-AlzGa1-zAs (0.48≦
z≦0.85)上部第二クラッド層およびp-GaAsコンタクト層
がこの順に積層され、前記エッチングストップ層と前記
電流狭窄層には、電流注入領域となる領域がストライプ
状に除去された部分を埋めるように前記上部第二クラッ
ド層が積層成長されており、少なくとも一方の発光端面
側であって前記コンタクト層の少なくとも前記電流注入
領域に相当する部分が除去され、該除去されたコンタク
ト層の下の前記上部第二クラッド層が酸化により絶縁化
され、前記基板の背面と、前記コンタクト層もしくは該
コンタクト層および前記上部第二クラッド層の表面上に
電極が設けられてなるものとすることができる。
n-GaAs基板にn-GaAsバッファ層、n-In0.5Ga0.5P下部ク
ラッド層、nあるいはi-Inx1Ga1-x1As1-y1Py1(0≦x1≦0.
3 x1=0.5y1)光導波層、Inx3Ga1-x3As1-yPy(0≦x3≦0.
4、0≦y≦0.1)量子井戸活性層、pあるいはi-Inx1Ga1-x1
As1-y1Py1 光導波層、p-In0.5Ga0.5P上部第一クラッド
層、GaAsエッチングストップ層、n-In0.5(Ga1-x4Alx4)
0.5P(0≦x4≦1)電流狭窄層および GaAsキャップ層をこ
の順に積層成長させ、前記キャップ層の電流注入領域に
相当する部分をストライプ状に開口し、開口された前記
キャップ層をマスクとして前記電流狭窄層をエッチング
し、前記キャップ層とエッチングにより露出した前記エ
ッチングストップ層を除去し、その後、p-AlzGa1-zAs
(0.48≦z≦0.85)上部第二クラッド層およびp-GaAsコン
タクト層をその上に積層し、少なくとも一方の発光端面
側であって前記コンタクト層の少なくとも前記電流注入
領域に相当する部分を除去するとともに、該除去したコ
ンタクト層の下の前記上部第二クラッド層を酸化により
絶縁化し、前記基板の背面と、前記コンタクト層もしく
は該コンタクト層および前記上部第二クラッド層の表面
上に電極を設けることを特徴とするものである。
るとともに、該除去したコンタクト層の下の前記上部第
二クラッド層を酸化により絶縁化とは、電流注入領域に
相当する部分を除去すると同時に上部第二クラッド層を
酸化により絶縁化する場合はもちろんのこと、電流注入
領域に相当する部分を除去した後に上部第二クラッド層
を酸化により絶縁化する場合も含む意味である。
入領域に相当する部分を除去するとともに、該除去した
コンタクト層の下の前記上部第二クラッド層を酸化によ
り絶縁化する方法としては、例えばAlを酸化する酸素を
含んだ溶液を使用してエッチングするなどの方法により
行うことができる。
1-x2As(x2≧0.3)上部クラッド層の上にp-GaAsコンタ
クト層 が形成されてなる構成を含む半導体レーザ装置
の、少なくとも一方の発光端面側であってコンタクト層
の少なくとも電流注入領域に相当する部分が除去され、
この除去されたコンタクト層の下の上部クラッド層が酸
化により絶縁化されてなるので、コンタクト層もしくは
コンタクト層および上部クラッド層の表面上に電極が設
けた場合、局所的に発熱しやすい半導体レーザ装置の発
光端面領域に電流非注入領域が形成され、これによって
レーザ光出射端面部分の劣化や損傷を確実に防止するこ
とができる。
上部クラッド層にAl濃度の高いAlGaAs材を使用している
ので、除去されたコンタクト層の下の上部クラッド層の
Alが酸化されて上部クラッド層表面に絶縁性を有する酸
化膜が形成される。この形成された酸化膜によって、上
部クラッド層上に電極を設けても半導体レーザ装置の発
光端面側では電流が流れず、この部分が電流非注入領域
となり、レーザ光出射端面部分が局所的に発熱すること
がなく、レーザ光出射端面部分の劣化や損傷を確実に防
止することができる。また、電流非注入領域が形成され
るので、半導体レーザ装置の特性を左右する活性層近傍
の構造、電流狭窄構造の変更を行うことなく、出射端面
部分の劣化や損傷を確実に防止することができる。
ンタクト層の厚膜化や高段差あるいは段切れによって電
極断線を行うことなく出射端面への電流非注入化が可能
であるため、より高出力化に最適なジャンクションダウ
ンによる実装を選択することが可能となる。従って、高
出力かつ高い信頼性を保持することができる半導体レー
ザ装置とすることができる。加えて、コンタクト層を厚
膜にする必要がないため、コンタクト層の正常なエッチ
ングを行うことができるとともに、生産性の向上を図る
ことも可能となる。
層の除去と、除去したコンタクト層の下の上部クラッド
層の酸化による絶縁を同時に行うことにより製造すれ
ば、コンタクト層の除去によって自動的に上部クラッド
層表面に絶縁性を有する酸化膜が形成されて電流非注入
領域を設けることができるので、製造プロセスを煩雑化
することなく、上記のような効果を有する半導体レーザ
装置を容易に得ることができる。
を用いて説明する。図1は、本発明の半導体レーザ装置
の第一の実施の形態を示す斜視図である。
装置は、n-GaAs基板1にn-GaAsバッファ層2、n-In0.5G
a0.5P下部クラッド層3、nあるいはi-Inx1Ga1-x1As1-y1
Py1(0≦x1≦0.3 x1=0.5y1)光導波層4、Inx3Ga1-x3As
1-yPy (0≦x3≦0.4、0≦y≦0.1)量子井戸活性層5、pあ
るいはi-Inx1Ga1-x1As1-y1Py1光導波層6、p-In0.5Ga0
.5P上部第一クラッド層7、GaAsエッチングストップ層
8、n-In0.5(Ga1-x4Alx4) 0.5P (0≦x4≦1)電流狭窄層
9、p-AlzGa1-zAs (0.48≦z≦0.85)上部第二クラッド層
11およびp-GaAsコンタクト層12がこの順に積層され、エ
ッチングストップ層8と電流狭窄層9には、電流注入領
域となる領域がストライプ状に除去された部分を埋める
ように上部第二クラッド層12が積層成長されており、半
導体レーザ装置の両側の発光端面側であって、コンタク
ト層12の電流注入領域に相当する部分が除去され、この
除去されたコンタクト層の下の上部第二クラッド層11の
表面14が酸化により絶縁化されており、コンタクト層12
の表面上にはp側電極15、基板1の背面にはn側電極16
が設けられている。なお、図面ではわかりやすいように
コンタクト層12の表面上にのみp側電極15を設けている
が、現実の半導体レーザ装置の電極は、コンタクト層12
を覆って、上部第二クラッド層の表面14部分にも存在し
ている。このように上部第二クラッド層の表面14に電極
を設けても、この部分は絶縁化されているため電流非注
入領域となる。
層のAlの含有率を示すx2は、0.48≦x2≦0.85とすること
が絶縁化にはより好ましい。なお、上部クラッド層のAl
含有率が0.85以下とすることにより、上部クラッド層の
結晶性が良好となり、低抵抗で均一な電流注入を行うこ
とができる。
ついて図2、図3、図4を用いて説明する。図2は本発
明の半導体レーザ装置の製造工程の一部を図1のI−I
線断面図で示す工程図で、図3は図2(d)の半導体レー
ザ装置の斜視図、図4は図3に示す半導体レーザ装置を
絶縁化する様子を示す斜視図である。
2、n-In0.5Ga0.5P下部クラッド層3、nあるいはi-Inx1
Ga1-x1As1-y1Py1(0≦x1≦0.3 x1=0.5y1)光導波層4、In
x3Ga1 -x3As1-yPy(0≦x3≦0.4、0≦y≦0.1)量子井戸活性
層5、pあるいはi-Inx1Ga1-x1As1-y1Py1 光導波層6、p
-In0.5Ga0.5P上部第一クラッド層7、GaAsエッチングス
トップ層8、n-In0.5(Ga1-x4Alx4)0.5P(0≦x4≦1)電流
狭窄層9、GaAsキャップ層10を順次積層成長させる(図
2(a))。
分をストライプ状に開口し、開口されたキャップ層10を
マスクとして電流狭窄層9をエッチングする(図2
(b))。続いて、キャップ層10と電流狭窄層9のエッチン
グにより露出したエッチングストップ層8を同時に除去
する(図2(c))。その後、p-AlzGa1-zAs (0.48≦z≦0.8
5)上部第二クラッド層11、p-GaAsコンタクト層12を積層
する(図2(d))。
したのが図3である。コンタクト層12の発光端面の両側
の、コンタクト層12の電流注入領域に相当する部分13、
13′を除去すると同時に、除去したコンタクト層13、1
3′の下の上部第二クラッド層表面14、14′を酸化によ
り絶縁化する(図4)。最後に、コンタクト層12の表面
と基板1の背面にそれぞれp側電極15、n側電極16を設
ける。
は、コンタクト層13、13′を除去と同時に行わず、コン
タクト層13、13′を除去した後、別途、上部第二クラッ
ド層表面14、14′の酸化を行ってもよいが、製造プロセ
スを簡略化し、生産性の向上を図るためには、同時に行
うことが好ましい。除去と同時に酸化を行う方法として
は、例えば、過酸化水素のような酸素を含んだ酸化剤を
含有したエッチング液でエッチングすることにより行う
ことができる。また、除去と酸化を別に行う場合には、
NH4 OH系あるいはKOH系エッチング液などでコンタクト
層13、13′を除去したのち、露出した上部第二クラッド
層表面14、14′を、例えば、オゾンや酸素をバブリング
によって混入させた溶液で水処理することにより、ある
いは電極シンター熱処理工程での酸素ガス導入により、
選択的に酸化することで絶縁化することができる。
除去し上部第二クラッド層表面14、14′を酸化した後で
p側電極を設けているが、出射端部にレジストパターン
膜を形成してp側電極を設け、リフトオフ法などによっ
て出射端部のp側電極を選択的に除去し、この後、p側
電極をマスク材として、出射端部に露出したコンタクト
層を除去し、上部第二クラッド層を酸化してもよい。
実施の形態を示す斜視図であるが、本発明の半導体レー
ザ装置は、発光端面側のコンタクト層32の少なくとも電
流注入領域に相当する部分が除去されていれば、電流非
注入領域を形成することができるので、図5に示すよう
に、発光端面両側のコンタクト層32の少なくとも電流注
入領域に相当する部分が除去され、さらに劈開部分が除
去されたものとしてもよい。このように、劈開部分も絶
縁化された半導体レーザ装置の場合には、出射端面上の
電極を残したままとしたり、除去してしまうことができ
る。
ト層の高段差あるいは段切れによって電極断線を行うこ
となく出射端面に電流非注入領域を形成することが可能
であるため、より高出力化に最適なジャンクションダウ
ンによる実装を選択することができる。従って、高出力
で、信頼性が高い半導体レーザとすることができるの
で、高速な情報・画像処理及び通信、計測、医療、印刷
の分野での光源として応用が可能である。また、固体レ
ーザの励起光源、例えばSHG、光集積回路等への応用
も可能である。以下に、本発明の半導体レーザ装置およ
びその製造方法を実施例により詳しく説明する。
0)n-GaAs基板1にn-GaAsバッファ層2、n-In0.5Ga0.5P
下部クラッド層3、nあるいはi-Inx1Ga1-x1As1-y1Py1(0
≦x1≦0.3 x1=0.5y1)光導波層4、Inx3Ga1-x3As1-yPy(0
≦x3≦0.4、0≦y≦0.1)量子井戸活性層5、pあるいはi-
Inx1Ga1-x1As1-y1Py1光導波層6、p-In0.5Ga0.5P上部第
一クラッド層7、GaAsエッチングストップ層8、n-In
0.5Ga0.5P電流狭窄層9、GaAsキャップ層10を順次積層
成長させた(図2(a))。
メサ方向に3μmストライプの開口領域が形成されたレジ
ストパターンを作製し、酒石酸混合液でキャップ層10を
エッチングした。レジストを剥離した後、開口されたキ
ャップ層10をマスクとして塩酸溶液で電流狭窄層9をエ
ッチングした(図2(b))。さらに、酒石酸混合液でキャ
ップ層10、エッチングストップ層8を同時に除去した
(図2(c))。
Ga0.52As上部第二クラッド層11、p-GaAsコンタクト層12
を積層した(図2(d),図3)。続いて、コンタクト層12
の表面にフォトリソ法を用いて、電流注入をさせない部
分を開口したレジストパターン膜を形成し、露出したコ
ンタクト層12のp-GaAsエッチング領域13、13′を過酸化
水素を含んだアンモニア混合液で選択エッチングにより
除去した。この時、アンモニア混合液に含まれる過酸化
水素により、上部第二クラッド層11の表面14、14′に
は、上部第二クラッド層の表面が酸化された酸化膜が自
動的に形成された(図4)。
u p側電極15をEB蒸着法によって形成し、450℃-1分の
RTAアロイ処理を行った。さらに、n-GaAs基板1を100μ
m まで研磨し、AuGe/Ni/Au n側電極16を研磨面にEB蒸
着し、350℃−1分の RTAアロイ処理を行った(図
1)。
共振器面に高反射率コート、低反射率コートを行った。
00)n-GaAs基板21にn-GaAsバッファ層22、n-In0.5Ga0.5P
下部クラッド層23、nあるいはi-Inx1Ga1-x1As1-y1Py1(0
≦x1≦0.3 x1=0.5y1)光導波層24、Inx3Ga1-x3As1-yPy(0
≦x3≦0.4 0≦y≦0.1)量子井戸活性層25、pあるいはi-I
nx1Ga1-x1As1-y1Py1光導波層26、p-In0.5Ga0.5P上部第
一クラッド層27、GaAsエッチングストップ層28、n-In
0.5(Ga0.9Al0.1)0.5P電流狭窄層29、GaAsキャップ層30
を順次積層成長させた。
メサ方向に3μmストライプの開口領域が形成されたレジ
ストパターンを作製し、酒石酸混合液でGaAsキャップ層
30をエッチングした。レジストを剥離した後、開口され
たGaAsキャップ層30をマスクとして塩酸溶液でn-In0.5G
a0.5P電流狭窄層29をエッチングした。さらに、酒石酸
混合液でGaAsキャップ層30、GaAsエッチングストップ層
28を同時に除去した。
Ga0.52As上部第二クラッド層31、p-GaAsコンタクト層32
を積層した。続いて、コンタクト層32の表面にフォトリ
ソ法を用いて、電流注入されるストライプの出射端部と
ストライプに平行な劈開部分のみにレジストパターン膜
を形成した。塩酸溶液で露出したままのコンタクト層32
を表面洗浄した後、全面に Ti/Pt/Au p側電極35をEB蒸
着法によって形成し、リフトオフ法によって、出射端部
と劈開部分のp側電極35を選択的に除去した。
されたp側電極35をマスク材として、出射端部と劈開部
分に露出したコンタクト層32を過酸化水素を含むアンモ
ニア混合液で選択エッチングにより除去し、オゾンや酸
素をバブリングによって混入させた水洗を行った。この
時、アンモニア混合液に含まれる過酸化水素や、水洗工
程中、故意に混入したオゾンや酸素により、上部第二ク
ラッド層31の表面には酸化によって酸化膜が自動的に形
成された。出射端部と劈開部分への端面電流非注入構造
を形成した後、450℃−1分のRTAアロイ処理を行った。
さらに、基板1を100μmまで研磨し、AuGe/Ni/Au n側
電極36を研磨面にEB蒸着し、350℃−1分のRTAアロイ処
理を行った。
Ti/Pt/Au電極材による、オーバーコート層をEB蒸着し
た。最後に、基板を両端面設定位置で劈開し、共振器面
に高反射率コート、低反射率コートを行った。
置は、p-GaAs層が酸素を含むエッチング液でエッチング
され、このエッチングにより、p-GaAs層下層のAl濃度の
高いp-Al0.48Ga0.52As上部第二クラッド層のAlが酸化さ
れることによって上部第二クラッド層表面に絶縁性を有
する酸化膜が自動的に形成され、電流非注入領域を設け
ることができた。
部第二クラッド層が表面に露出する構造であるため、オ
ゾンガスの気泡混入により水中処理での絶縁層形成や電
極シンター熱処理工程での酸素ガス導入によって、端面
のみを選択的に絶縁層化することが容易となった。さら
に、端面電流非注入構造を採用するとともに、放熱効果
の高いジャンクションダウンによる実装を採用すること
ができるので、高出力の半導体レーザ装置を得ることが
できた。
クラッド層の端面のみを選択的に絶縁化し、この絶縁化
したクラッド層の端面およびコンタクト層の表面上にp
側電極を設けたが、絶縁化することなくp-AlGaAsからな
るクラッド層の上部に直接p側電極を設けても、p側電
極とp-AlGaAsからなるクラッド層との間にショットキー
障壁が生じるため、上記実施例と同様の効果を期待する
ことができる。
を示す斜視図
示す工程図
を示す斜視図
を示す斜視図
=0.5y1)光導波層 5 Inx3Ga1-x3As1-yPy(0≦x3≦0.4、0≦y≦0.1)量子
井戸活性層 6 pあるいはi-Inx1Ga1-x1As1-y1Py1光導波層 7 p-In0.5Ga0.5P上部第一クラッド層 8 GaAsエッチングストップ層 9 n-In0.5(Ga0.9Al0.1)0.5P電流狭窄層 10 GaAsキャップ層 11 p-Al0.48Ga0.52As上部第二クラッド層 12 p-GaAsコンタクト層 13 p-GaAsエッチング領域 14 p-Al0.48Ga0.52As上部第二クラッド層表面 15 p側電極 16 n側電極
Claims (3)
- 【請求項1】 p-Alx2Ga1-x2As(x2≧0.3)上部クラッ
ド層の上にp-GaAsコンタクト層が形成されてなる構成を
含む半導体レーザ装置の、少なくとも一方の発光端面側
であって前記コンタクト層の少なくとも電流注入領域に
相当する部分が除去され、該除去されたコンタクト層の
下の前記上部クラッド層が酸化により絶縁化され、前記
コンタクト層もしくは該コンタクト層および前記上部ク
ラッド層の表面上に電極が設けられてなることを特徴と
する半導体レーザ装置。 - 【請求項2】 n-GaAs基板にn-GaAsバッファ層、n-In
0.5Ga0.5P下部クラッド層、nあるいはi-Inx1Ga1-x1As
1-y1Py1 (0≦x1≦0.3 x1=0.5y1)光導波層、Inx3Ga1-x3A
s1-yPy(0≦x3≦0.4、0≦y≦0.1)量子井戸活性層、pある
いはi-Inx1Ga1-x 1As1-y1Py1 光導波層、p-In0.5Ga0.5P
上部第一クラッド層、GaAsエッチングストップ層、n-In
0.5(Ga1-x4Alx4)0.5P (0≦x4≦1)電流狭窄層、p-AlzGa
1-zAs (0.48≦z≦0.85)上部第二クラッド層およびp-GaA
sコンタクト層がこの順に積層され、前記エッチングス
トップ層と前記電流狭窄層には、電流注入領域となる領
域がストライプ状に除去された部分を埋めるように前記
上部第二クラッド層が積層成長されており、 少なくとも一方の発光端面側であって前記コンタクト層
の少なくとも前記電流注入領域に相当する部分が除去さ
れ、該除去されたコンタクト層の下の前記上部第二クラ
ッド層が酸化により絶縁化され、前記基板の背面と、前
記コンタクト層もしくは該コンタクト層および前記上部
第二クラッド層の表面上に電極が設けられてなることを
特徴とする半導体レーザ装置。 - 【請求項3】 n-GaAs基板にn-GaAsバッファ層、n-In
0.5Ga0.5P下部クラッド層、nあるいはi-Inx1Ga1-x1As
1-y1Py1(0≦x1≦0.3 x1=0.5y1)光導波層、Inx3Ga1-x3As
1-yPy(0≦x3≦0.4、0≦y≦0.1)量子井戸活性層、pある
いはi-Inx1Ga1-x1As1-y1Py1 光導波層、p-In0.5Ga0.5P
上部第一クラッド層、GaAsエッチングストップ層、n-In
0.5(Ga1-x4Alx4)0.5P(0≦x4≦1)電流狭窄層およびGaAs
キャップ層をこの順に積層成長させ、 前記キャップ層の電流注入領域に相当する部分をストラ
イプ状に開口し、 開口された前記キャップ層をマスクとして前記電流狭窄
層をエッチングし、 前記キャップ層とエッチングにより露出した前記エッチ
ングストップ層を除去し、 その後、p-AlzGa1-zAs(0.48≦z≦0.85)上部第二クラッ
ド層およびp-GaAsコンタクト層をその上に積層し、 少なくとも一方の発光端面側であって前記コンタクト層
の少なくとも前記電流注入領域に相当する部分を除去す
るとともに、該除去したコンタクト層の下の前記上部第
二クラッド層を酸化により絶縁化し、 前記基板の背面と、前記コンタクト層もしくは該コンタ
クト層および前記上部第二クラッド層の表面上に電極を
設けることを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
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