JP2003014683A - 酸素センサの異常診断装置 - Google Patents

酸素センサの異常診断装置

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JP2003014683A JP2001203592A JP2001203592A JP2003014683A JP 2003014683 A JP2003014683 A JP 2003014683A JP 2001203592 A JP2001203592 A JP 2001203592A JP 2001203592 A JP2001203592 A JP 2001203592A JP 2003014683 A JP2003014683 A JP 2003014683A
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一博 山田
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    • G01N27/417Systems using cells, i.e. more than one cell and probes with solid electrolytes
    • G01N27/4175Calibrating or checking the analyser

Abstract

(57)【要約】 【課題】酸素センサの検出子欠損による異常を、より好
適に診断できる酸素センサの異常診断装置を提供する。 【解決手段】酸素センサ20は、大気と排気ガスとの間
に介設される検出子を有しており、それら空気と排気ガ
スとの酸素分圧の差に応じた電圧を出力する。電子制御
装置22は、そうした酸素センサ20の出力電圧をモニ
タし、上記酸素分圧の差が小さいことを示すリーン信号
の出力割合が所定値以上となる出力分布が確認されるこ
とをもって検出子の欠損有りと判定して、同センサ20
の異常診断を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素センサの検出
子欠損による異常を診断する酸素センサの異常診断装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】触媒を利用した排気ガス浄化システムを
備える内燃機関では、触媒による排気ガスの有害成分の
浄化を有効に行うため、内燃機関で燃焼される混合気の
空気と燃料との混合割合、すなわち空燃比の厳密なコン
トロールが欠かせない(空燃比は、より詳しくは、燃焼
される混合気の空気/燃料の重量比と定義される)。そ
うした空燃比の高精度の制御が必要な内燃機関では、そ
の排気系に、排気ガス中の酸素分圧を検出する酸素セン
サを設け、その検出結果より空燃比を求めて、そのフィ
ードバック制御を実施している。
【0003】ここでは、そうした酸素センサの例とし
て、固体電解質を用いた筒型酸素センサを説明する。こ
のセンサは、図1(a)にその概念構造を示すように、
排気通路内に突出するように配設された筒型の検出子を
備えている。検出子は、その内面を大気(空気)に露呈
するとともに、その外面は、センサカバーを通して流過
する排気ガスに曝される。また検出子は、その断面構造
を同図(b)に示すように、内外の表面に電極が被覆さ
れた固体電解質により形成されている。固体電解質は、
酸素がイオン化した状態でその内部を移動可能な固形物
質を指し、酸素センサ用としては例えばジルコニアなど
が利用されている。
【0004】さて、そうした検出子を介して隔てられた
その内側の大気と外側の排気ガスとの酸素分圧に差が生
じると、その分圧の差を縮小すべく、酸素分圧の高い側
(通常は大気側)の酸素がイオン化して固体電解質を通
り、酸素分圧の低い側(通常は排気ガス側)へと移動す
る。酸素分子はイオン化する過程で4価の電子を受け取
り、イオン化した状態から分子に戻る過程で4価の電子
を放出する。そのため、上記の酸素の移動に応じて検出
子の内外表面の電極で電子の移動が生じ、その結果、検
出子に起電力が発生する。こうしてこのセンサは、大気
と排気ガスとの酸素分圧の差に応じて電圧を出力する。
【0005】一方、排気ガスの酸素分圧は、燃焼された
混合気の空燃比に応じて変化する。例えば、理論空燃
比、あるいはそれよりもリッチな空燃比で燃焼した混合
気の場合、混合気の酸素がほぼ完全に燃焼し尽くされる
ため、その排気ガスの酸素分圧はほぼ零となる。また理
論空燃比よりもリーンな空燃比の場合には、燃焼時に酸
素が余剰する。そのため、空燃比がリーンとなるほど、
排気ガス中の酸素分圧は高くなる。これに対して、大気
の酸素分圧は、常にほぼ一定である。したがって、大気
の酸素分圧を基準とした排気ガスの酸素分圧に応じた上
記センサの出力電圧の大きさにより、内燃機関で燃焼さ
れた混合気の空燃比を把握できる。
【0006】ちなみに、酸素センサには他にも、板形状
の検出子を用いたものや、検出子にジルコニア以外の素
材を用いたものなど、様々なタイプの酸素センサがあ
る。そしてその多くでは、上記例示したセンサと同様の
検出原理により排気ガスの酸素分圧を検出する構成、す
なわち基準ガスと排気ガスとを隔離するよう配設された
検出子が、基準ガスに対する排気ガスの酸素分圧の差に
応じて検出信号を出力することで上記検出を行う構成と
なっている。またそうした酸素センサの多くでは、図1
に例示した酸素センサと同様に、基準ガスとして大気を
用いるようにしている。
【0007】なお、理論空燃比での燃焼(ストイキ燃
焼)のみを目的とした空燃比制御を行う内燃機関では、
理論空燃比を境に出力電圧が大きく変化する特性の酸素
センサが用いられることが多い。こうしたセンサは、理
論空燃比よりもリッチ、及び理論空燃比よりもリーンの
いずれかといった低い分解能しか持たないものの、上記
ストイキ燃焼のみを行うには、それで十分事足りる。一
方、希薄空燃比での燃焼を行うなど、より広範囲の空燃
比での燃焼を行う内燃機関では、排気ガスの酸素分圧に
応じてその出力電圧が線形的に変化する特性の、より分
解能の高い酸素センサが用いられることもある。
【0008】さて、こうした酸素センサにおいて、図2
(a)に示すような検出子の欠損が生じて検出子の内外
が連通すると、同図(b)に示すように検出子外部の排
気ガスがその内部に侵入し、その内外の酸素分圧の差が
無くなってセンサは起電力を発生しなくなる。よって、
酸素センサの出力を監視し、検出子内外の酸素分圧の差
がないことを示す検出信号を出力し続けるような出力パ
ターンが認められた場合、検出子の欠損が生じたものと
判定することができる。
【0009】具体的には、酸素センサがリーン信号を出
力し始めてからリッチ信号が出力される迄の時間を、機
関運転中に常時計測し、その時間が所定時間を超えるこ
とをもって検出子の欠損有りと判定することができる。
ここでは、燃焼された混合気の空燃比が理論空燃比より
もリーンであることを示す酸素センサの検出信号をリー
ン信号といい、それよりもリッチであることを示す酸素
センサの検出信号をリッチ信号という。
【0010】しかしながら、そうした診断態様では、例
えば以下のような状況では、検出子の欠損の発生を必ず
しも的確には検出できなくなることがある。車載用内燃
機関では、車両の走行状況などに応じて、燃料噴射を一
時的に停止する燃料カットがしばし実施される。燃料カ
ット中には、排気通路に空気が流され、それにより検出
子の内外の気体が共に空気の状態となる。ここで燃料噴
射が再開されれば、燃焼にともなう排気ガスが排気通路
に流される。
【0011】このとき、センサの検出子に欠損が生じて
いれば、燃焼再開とともに空燃比がリッチとなったとし
ても、検出子の内外の酸素分圧に差が生じないため、酸
素センサはリーン信号を出力し続けるはずだ。ところ
が、検出子の外部に排気ガスが到達してからその排気ガ
スが検出子の内部に入り込むまでには若干の時間が必要
となる。そのため欠損が発生している場合にも、燃料カ
ットからの復帰直後には一時的に、図2(c)に示すよ
うに、検出子の内部に空気が存在し、その外部に排気ガ
スが存在するという欠損の無いときと同様の状態となる
ことがある。そしてその結果、燃料カットからの復帰直
後には、検出子の内外の酸素分圧に差が生じてセンサが
起電力を発生してしまい、酸素センサが一時的にリッチ
信号を出力することがある。
【0012】このため、酸素センサの出力がリーン信号
となってからリッチ信号に反転するまでの時間に基づい
た上記の診断態様では、欠損が生じていようとも、欠損
が無いとの誤った判定がなされてしまうことがある。
【0013】そこで従来、例えば特開平8−21282
号公報では、燃料カットからの復帰より一定の期間が経
過するまでの間は、欠損異常の判定にかかるセンサ出力
のモニタを禁止するようにしている。これにより、燃料
カットからの復帰直後にセンサが如何なる検出結果を示
そうとも、それが異常判定に反映されることはなくな
り、上記のような誤判定を回避できる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】こうして酸素センサの
検出子欠損を、ある程度に高い精度で判定することは可
能であるが、その判定手法には未だ改良の余地がある。
【0015】例えば上記公報の異常判定手法によれば、
上記のような好ましくないセンサ出力の診断への反映を
確実に回避しようとすれば、燃料カット復帰から十分な
時間が経過するまでの間、異常判定にかかるセンサ出力
のモニタを中断しなければならない。そしてその結果、
検出子の欠損発生の判明が遅れ、早急な対応が行えなく
なるおそれがある。
【0016】またそうした特殊な状況でなくとも、内燃
機関の運転状況によっては、欠損の生じた酸素センサが
正常時と同様の出力パターンを示したり、或いは正常な
酸素センサが欠損発生時に類似した出力パターンを示し
たりすることもある。そのため、そうした状況と検出子
の欠損との的確に判別するには、ある程度長期に亘るセ
ンサ出力のモニタが必要となる。
【0017】本発明は、こうした実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、酸素センサの検出子欠損に
よる異常を、より好適に診断できる酸素センサの異常診
断装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果を記載する。 (請求項1)請求項1に記載の発明は、基準ガスと排気
ガスとの間に介設される検出子を有して、それら基準ガ
スと排気ガスとの酸素分圧の差に応じた検出信号を出力
する酸素センサについて、その酸素センサの検出信号の
出力パターンに基づいて前記検出子の欠損異常を診断す
る酸素センサの異常診断装置において、前記酸素センサ
の検出信号の出力分布に基づき前記検出子の欠損の有無
を判定して前記異常を診断するようにしたものである。
【0019】上述したように、検出子の欠損が生じる
と、検出子の基準ガス側にも排気ガスが入り込み、検出
子の基準ガス側と排気ガス側との酸素分圧の差が無くな
る。ただし特定の状況下では、検出子の欠損が発生して
いても、酸素センサが正常時と同様に、基準ガス側と排
気ガス側との酸素分圧の差があることを示す検出信号を
出力することがある。とは云え、そうした現象の発生は
散発的であり、酸素センサの検出信号の出力分布は、検
出子の欠損の発生により大きく様変わりする。よって上
記構成のように、酸素センサの検出信号の出力分布に基
づいて異常診断を行えば、検出子の欠損発生時に酸素セ
ンサが正常時に類似した検出信号を散発的に出力したと
しても、適切に異常を検出することができる。
【0020】(請求項2)請求項2に記載の発明は、請
求項1に記載の酸素センサの異常診断装置において、前
記基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差が所定値以下で
あることを示す前記酸素センサの検出信号の出力割合が
所定値以上となる出力分布の確認に基づき、前記検出子
の欠損有りと判定するようにしたものである。
【0021】上述したように酸素センサは、その検出子
に欠損が生じていても、基準ガスと排気ガスとの酸素分
圧の差が大きいことを示す検出信号を散発的に出力する
ことがある。ただし、そうした検出信号の出力割合は小
さく、欠損発生時の酸素センサの検出信号の出力分布
は、基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差の小さい領域
に偏る。したがって、基準ガスと排気ガスとの酸素分圧
の差が小さいことを示す酸素センサの検出信号の出力割
合がある程度よりも大きいことから、検出子の欠損の発
生を的確に確認できる。
【0022】(請求項3)請求項3に記載の発明は、請
求項1に記載の酸素センサの異常診断装置において、前
記基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差が所定値以上で
あることを示す前記酸素センサの検出信号の出力割合が
所定値以上となる出力分布の確認に基づき、前記検出子
の欠損無しと判定するようにしたものである。
【0023】検出子の欠損がなければ、上記のように、
酸素センサの検出信号の出力頻度分布が、基準ガスと排
気ガスとの酸素分圧の差の小さい領域に偏ることはな
い。よって、基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差が大
きい領域についての酸素センサの出力割合がある程度よ
りも大きいことから、検出子の欠損が無いことを的確に
確認できる。
【0024】(請求項4)請求項4に記載の発明は、空
気と排気ガスとの間に介設される検出子を有して、それ
ら空気と排気ガスとの酸素分圧の差に応じた検出信号を
出力し、且つ機関排気系の触媒下流側に配設される酸素
センサについて、その検出信号の出力パターンに基づい
て前記検出子の欠損異常を検出する酸素センサの異常診
断装置において、内燃機関の燃料カット復帰から所定時
間が経過するまでに前記酸素センサから出力された検出
信号については前記異常診断への反映を禁止するととも
に、前記燃料カット中における前記触媒の酸素吸蔵量を
算出し、その算出された酸素吸蔵量に応じて前記所定時
間を可変設定するようにしたものである。
【0025】燃料カットの実施により排気ガスの酸素分
圧が高くなると、触媒に酸素が吸蔵されるようになる。
こうして触媒に吸蔵された酸素は、燃料カット復帰後の
排気ガスの酸素分圧の低下に応じて、徐々に排気ガス中
に放出される。その結果、燃料カット復帰後しばらく
は、機関排気系の触媒下流側では、排気ガスの酸素分圧
が高い状態が続く。そこで酸素センサの出力パターンに
基づく異常診断を的確に行おうとすれば、燃料カット復
帰からしばらくの期間における酸素センサの出力結果を
診断に反映しないようにする必要がある。
【0026】一方、燃料カット復帰後の排気ガスの酸素
分圧の高い状態が続く期間は、燃料カット中に触媒に吸
蔵された酸素の量によって変化する。そこで、燃料カッ
ト復帰後、燃料カット中に触媒に吸蔵された酸素の量
(酸素吸蔵量)に応じて、上記のような診断へのセンサ
出力の反映を禁止する時間を設定すれば、そうした時間
を必要最小限に設定することができる。したがって、上
記構成によれば、燃料カット復帰後の触媒からの酸素放
出による検出子の欠損異常の誤った判定を好適に回避し
ながらも、異常診断実施の機会低下を必要最小限に抑え
ることができる。
【0027】(請求項5)請求項5に記載の発明は、空
気と排気ガスとを隔離するように設けられた検出子を有
して、それら空気と排気ガスとの酸素分圧の差に応じた
検出信号を出力する酸素センサであって、機関排気系の
触媒下流側に配設される酸素センサについて、その酸素
センサの検出信号の出力パターンに基づいて前記検出子
の欠損による異常を診断する酸素センサの異常診断装置
において、内燃機関の燃料カット復帰から所定時間が経
過するまでの前記検出信号については、前記異常診断へ
の反映を禁止するとともに、前記燃料カット中の吸入空
気量の積算値、及び触媒温度の少なくとも一方に応じて
前記所定時間を可変設定するようにしたものである。
【0028】燃料カット中に機関排気系に流された空気
の量が多いほど、上述の燃料カット中における触媒の酸
素吸蔵量も多くなる。そうした空気の量は、燃料カット
中の吸入空気量の積算値から求めることができる。一
方、触媒の酸素吸蔵能力は、その温度状態によって変化
するため、燃料カット中の触媒の酸素吸蔵量も、触媒温
度に応じて変化する。そのため、燃料カット中の吸入空
気量の積算値、及び触媒温度の少なくとも一方に応じ
て、上記のような診断へのセンサ出力の反映を禁止する
時間を可変設定することで、誤った異常検出を回避可能
な必要最小限にそうした時間を設定できる。
【0029】(請求項6)請求項6に記載の発明は、基
準ガスと排気ガスとを隔離するように設けられた検出子
を有して、それら基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差
に応じた検出信号を出力する酸素センサについて、その
酸素センサの検出信号の出力パターンに基づいて前記検
出子の欠損異常を診断する酸素センサの異常診断装置に
おいて、前記検出子の温度を検出する温度検出手段と、
その検出された検出子の温度が、その検出子の活性温度
未満であるときに出力された前記検出信号については、
前記異常診断への反映を禁止する禁止手段と、を備える
ようにしたものである。
【0030】検出子の温度がその活性温度に達していな
ければ、酸素センサは機関運転状況に応じた適切な検出
信号を出力できず、検出子の欠損が無いにも拘わらず、
欠損が発生したときのような検出結果を出力することが
ある。その点、上記構成では、検出子の温度がその活性
温度に達していなければ、そのときの酸素センサの検出
信号の診断への反映が禁止されるため、そうした検出子
の温度状況による誤まった異常診断を好適に回避でき
る。
【0031】(請求項7)請求項7に記載の発明は、空
気と排気ガスとの間に介設された検出子を有して、それ
ら空気と排気ガスとの酸素分圧の差に応じた検出信号を
出力する酸素センサについて、その酸素センサの検出信
号の出力パターンに基づいて前記検出子の欠損異常を診
断する酸素センサの異常診断装置において、前記排気ガ
スの酸素分圧が前記大気よりも高いことを示す前記酸素
センサの検出信号が出力されたことをもって、前記検出
子の欠損異常有りと判定するようにしたものである。
【0032】たとえ燃料カット中であろうとも、燃焼さ
れた排気ガスの酸素分圧が空気の酸素分圧よりも高くな
ることはない。ただし後述するように、検出子の欠損が
発生したときには、機関運転状況によっては酸素センサ
が、排気ガスが空気よりも高い酸素分圧であることを示
す検出信号を出力することがある。よって、そうした正
常時には生じることのない酸素センサの検出信号の出力
が確認されることから、検出子の欠損の発生を容易かつ
的確に確認することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
具体化した第1実施形態について、図3〜図7を参照し
て詳細に説明する。
【0034】まず、本発明の適用される車載用内燃機関
の排気ガス浄化システムの構成を、図3を参照して説明
する。同図3に示すように、内燃機関10の吸気通路1
1には、その通路面積を可変とするスロットルバルブ1
5が設けられ、その開度制御によりエアクリーナ14を
通じて吸入される空気の量が調整されている。ここで吸
入された空気の量(吸入空気量)は、エアフローメータ
16により検出されている。そして吸気通路11に吸入
された空気は、スロットルバルブ15下流に設けられた
インジェクタ17より噴射された燃料と混合された後、
燃焼室12に送られて、そこで燃焼される。
【0035】一方、燃焼室12での燃焼により生じた排
気ガスが送られる排気通路13には、排気ガス中の有害
成分を浄化する三元触媒18が設けられ、その上流側に
はフロント酸素センサ19、その下流側にはリア酸素セ
ンサ20がそれぞれ設けられている。
【0036】三元触媒18は、燃焼される混合気の空燃
比が理論空燃比近傍の狭い範囲(ウインドウ)でのみ、
排気ガス中の主要有害成分(HC、CO、NOx)のす
べてを効率的に浄化する。そうした三元触媒18を有効
に機能させるには、混合気の空燃比を上記ウインドウの
中心に合わせこむ、厳密なコントロールが必要となる。
【0037】そうした空燃比の制御は、電子制御装置2
2により行われる。電子制御装置22には、上記エアフ
ローメータ16や酸素センサ19,20、あるいはアク
セルペダルの踏み込み量を検出するアクセルセンサ2
1、機関回転速度を検出するNEセンサ(図示略)を始
めとする各種センサ類の検出信号が入力されている。そ
してそれらセンサ類の検出信号より把握される内燃機関
10や車両の運転状況に応じて、上記スロットルバルブ
15やインジェクタ17等を駆動制御して、上記のよう
な空燃比の制御を行っている。そうした電子制御装置2
2による空燃比制御の概要は次の通りである。
【0038】まず電子制御装置22は、上記アクセルペ
ダルの踏み込み量や機関回転速度の検出結果に応じて把
握される吸入空気量の要求量を求め、それに応じた吸入
空気量が得られるようにスロットルバルブ15の開度を
調整する。その一方、エアフローメータ16により検出
される吸入空気量の実測値に対して、理論空燃比が得ら
れるだけの燃料量を求め、それによりインジェクタ17
からの燃料噴射量を調整する。これにより、燃焼室12
で燃焼される混合気の空燃比を、ある程度に理論空燃比
に近づけることはできる。ただし、それだけでは上記要
求される高精度の空燃比制御には不十分である。
【0039】そこで電子制御装置22は、上記各酸素セ
ンサ19,20の検出結果より把握される空燃比の実測
値に基づいて、インジェクタ17からの燃料噴射量をフ
ィードバック補正し、要求される空燃比制御の精度を確
保している。
【0040】以上のように、この排気ガス浄化システム
では、酸素センサ19,20の検出結果に応じて燃料噴
射量をフィードバック補正する、いわゆる空燃比フィー
ドバック制御を実施することで、混合気の空燃比を理論
空燃比近傍に保持し、高い排気ガス浄化率を確保してい
る。なお、この排気ガス浄化システムでは、上述のよう
に2つの酸素センサ19,20によって、三元触媒18
の上下流における排気ガスの酸素分圧をそれぞれ検出す
ることで、上記空燃比フィードバック制御の更なる高精
度化を図っている。
【0041】こうした排気浄化システムに採用される2
つの酸素センサ19,20はいずれも、基本的には図1
に例示のセンサと同様の構造であり、大気と排気ガスと
を隔離するように設けられた検出子を備え、それらの酸
素分圧の差に応じた電圧を出力する。
【0042】ここで、両酸素センサ19,20の出力特
性を図4に例示する。同図における空気過剰率λとは、
その理論空燃比を基準(λ=「1.0」)とした混合気
中の空気重量比の比率を示している(λ=[空気の重
量]/[混合気の重量]/[理論空燃比での空気/混合
気の重量比])。
【0043】同図に示すように、酸素センサ19,20
の出力電圧は、空気過剰率λ=「1.0」を境に大きく
変化し、燃焼された混合気の空燃比が理論空燃比よりも
リーンな領域(λ>「1.0」)では比較的小さい電圧
を示し、それよりもリッチな領域(λ<「1.0」)で
は比較的高い電圧を示す。ここでは、「0.45V」の
センサ出力をしきい値として、センサ19,20の検出
結果が、理論空燃比よりもリッチかリーンかを判断して
いる。なお、酸素センサ19,20の上記各領域でのセ
ンサ出力電圧の大きさは、検出子の温度状態に応じて変
化することがある。ただし、理論空燃比を境としてセン
サ出力電圧が急変するというその出力傾向は、常に変化
しないように設計されている。
【0044】図5(a)〜(c)は、リア酸素センサ2
0の機関運転中における出力パターンの例を示してい
る。空燃比フィードバック制御が行われ、内燃機関で理
論空燃比(ストイキ)燃焼が行われているときのリア酸
素センサ20の正常な出力パターンの例を、図5(a)
に示す。このようにストイキ燃焼時には、正常なリア酸
素センサ20は、空燃比が理論空燃比よりもリッチであ
ることを示す高い電圧と、それよりもリーンであること
を示す低い電圧とを交互に繰り返すような出力パターン
を示す。
【0045】一方、内燃機関10では、高負荷運転時に
は、理論空燃比よりもリッチな空燃比で燃焼が行われ
る。こうしたときには、正常なリア酸素センサ20は、
図5(b)に例示するように、空燃比が理論空燃比より
もリッチであることを示す比較的高い電圧域内で推移す
るような出力パターンを示す。
【0046】これに対し、検出子の欠損が生じたときの
リア酸素センサ20は、図5(c)に例示するような出
力パターンを示す。すなわち、欠損が生じた場合には、
リア酸素センサ20が正常であれば排気ガスと大気との
酸素分圧の差がほとんど無いことを示す「0」V付近の
電圧を出力した状態に保持されている。ただし、燃料カ
ット復帰後のような排気ガスの酸素分圧の急変に応じ
て、時折高い電圧を出力する。
【0047】以上のように、検出子の欠損が生じたとき
には、リア酸素センサ20の出力パターンは、正常時と
は大きく異なっている。図6(a)〜(c)は、上記各
状況でのリア酸素センサ20の出力分布を示している。
このように、検出子の欠損が生じたときには、センサ出
力の分布は、空燃比が理論空燃比よりもリーンであるこ
とを示す低い電圧域に偏るため(同図(c))、正常時
(同図(a)(b))と明確に区別できる。このため、
酸素センサ19,20の出力頻度の分布から、検出子の
欠損の有無を容易かつ的確に判定できる。
【0048】よって本実施形態では、機関運転中にセン
サ出力のモニタ結果から、こうしたリア酸素センサ20
の出力分布を求め、それに基づいて検出子欠損の有無を
判定することで異常診断を行っている。以下、こうした
異常診断処理の詳細を、図7を併せ参照して説明する。
【0049】図7は、上記異常診断の処理手順の概要を
示すフローチャートである。この異常診断処理は、触媒
18の下流側に配設されたリア酸素センサ20を対象と
して、機関運転中に電子制御装置22により繰り返し実
行される。
【0050】この異常診断において電子制御装置22
は、所定の期間、リア酸素センサ20の出力電圧をモニ
タし、その出力頻度を求めている。ここでのセンサ出力
電圧のモニタは、次のように行われる。
【0051】すなわち、電子制御装置22は、診断実施
の前提条件の成立している限りにおいて(S100:Y
ES)、この異常診断の処理を継続する。ここでは、下
記条件(c1)〜(c4)のすべての成立をもって、前提条
件の成立と判定している。 (c1) 車速が所定速度K8以上である。 (c2) アイドル運転中でない。 (c3) 燃料カット中でない。 (c4) 吸入空気量が所定量K9以上である、等。 こうした前提条件の設定により、ある程度に燃焼される
混合気量が多く、混合気の空燃比が、排気ガスの酸素分
圧に十分に反映されてリア酸素センサ20に検出可能な
条件で、異常診断が実施されるようになる。
【0052】そしてそうした前提条件が成立している限
りにおいて(S100:YES)、電子制御装置22
は、診断対象となるリア酸素センサ20の出力電圧を所
定時間毎に取得(サンプリング)する。
【0053】本実施形態では、センサ出力電圧を次の4
つの領域(イ)〜(ニ)に区分けしている。 領域(イ):リア酸素センサ20がほとんど電圧を出力
していない電圧域(0.05V以下)。 領域(ロ):正常な状態のリア酸素センサ20が、混合
気の空燃比が理論空燃比よりもリーンのときに通常出力
する電圧域(0.05〜0.45V)。 領域(ハ):領域(ロ)と領域(ニ)との中間の電圧域
(0.45〜0.7V)。 領域(ニ):正常な状態のリア酸素センサ20が、混合
気の空燃比が理論空燃比よりもリッチのときに通常出力
する電圧域(0.7V以上)。 そして電子制御装置22は、センサ出力電圧がサンプリ
ングされる毎に、各領域(イ)〜(ニ)にそれぞれ対応
したカウンタCa,Cb,Cc,Cdの値をインクリメ
ントすることで、リア酸素センサ20の上記各領域
(イ)〜(ニ)の出力頻度をそれぞれ記録している(S
110)。
【0054】こうしたセンサ出力電圧のサンプリング、
及びカウンタの操作は、上記前提条件が成立しなくなる
か(S100:NO)、あるいは判定条件が成立するか
(S120:YES)のいずれかとなるまで、繰り返し
実行される。判定条件は、サンプリング開始からのモニ
タ時間が所定時間を経過したことを、その成立条件とし
ている。
【0055】そして、センサ出力電圧のモニタ途中、判
定条件の成立を待たずして前提条件が不成立となったと
きには(S100:NO)、それまでの上記各カウンタ
Ca,Cb,Cc,Cdの値は保持し、再び条件が整っ
てから異常診断を再開、継続する。
【0056】一方、判定条件が成立し(S120:YE
S)、所定数のセンサ出力電圧のサンプリングを終える
と、続いて、そのモニタ結果に基づいたリア酸素センサ
20の正常・異常の判定が行われる(S130)。
【0057】ここで、検出子欠損時のセンサ20の出力
分布は、図6(c)に例示したように、領域(イ)や領
域(ロ)の低い電圧域、すなわち正常な状態であれば混
合気の空燃比が理論空燃比よりもリーンであることを示
す領域に集中する。これに対して、正常時には、図6
(a)(b)に例示したように、領域(ハ)や領域
(ニ)のような高い電圧域、すなわち混合気の空燃比が
理論空燃比よりもリッチであることを示す領域にも、一
定割合以上のセンサ出力電圧がみられる。
【0058】よって本実施形態では、下記の条件(a1)
(a2)のいずれかが成立すれば、検出子の欠損は無く、
リア酸素センサ20は正常であると判定している。 (a1) カウンタCdの値が所定値K1以上である。すな
わち、モニタ期間におけるリア酸素センサ20の領域
(ニ)における出力の割合が一定値以上である。 (a2) カウンタCcとカウンタCdの値の和が所定値
K2以上である。すなわち、モニタ期間におけるリア酸素
センサ20の領域(ハ)及び(ニ)における出力の割合
が所定値以上である。
【0059】また下記の条件(b1)〜(b3)のすべてが
成立すれば、検出子の欠損が生じており、リア酸素セン
サ20は異常であると判定している。 (b1) カウンタCaの値が所定値K4以上である。す
なわち、モニタ期間におけるリア酸素センサ20の領域
(イ)での出力の割合が所定値以上である。 (b2) カウンタCdの値が所定値K5未満である。す
なわち、モニタ期間におけるリア酸素センサ20の領域
(ニ)での出力の割合が所定値未満である。 (b3) カウンタCcとカウンタCdの値の和が所定値
K6未満である。すなわち、モニタ期間におけるリア酸
素センサ20の領域(ハ)及び領域(ニ)での出力の割
合が所定値未満である。
【0060】こうして正常・異常の判定を行った後、電
子制御装置22は、各カウンタの値をクリアし(S14
0)、診断処理を終了する。なお、ここで正常とも異常
とも判定されなかったときには、前提条件が整い次第、
異常診断をやり直す。
【0061】以上のように、センサ20の出力分布に基
づいて異常診断を行えば、たとえ検出子欠損の生じたリ
ア酸素センサ20が、燃料カット復帰後などの排気ガス
の酸素分圧の急変に応じて一時的に高い電圧を出力しよ
うとも、それに拘わらず検出子欠損を的確に検出するこ
とができる。
【0062】また検出子の欠損の生じたリア酸素センサ
20は、排気ガスの酸素分圧の急変時に一時的に高い電
圧を出力することはあるが、そうした高い電圧を出力し
ている時間はごく短時間である。そこで本実施形態で
は、電子制御装置22は、上記モニタ期間中、リア酸素
センサ20が、混合気の空燃比が理論空燃比よりもリッ
チであることを示す電圧(0.45V以上の電圧)を連
続して出力し続けている時間を測定している。そしてモ
ニタ期間におけるそうした時間の最大値が所定値以上で
あるときにも、検出子の欠損は無く酸素センサ20は正
常であると判定している。
【0063】なお、こうした態様での異常診断は、触媒
18の上流側に設けられるフロント酸素センサ19を対
象として適用することもできる。以上説明した本実施形
態によれば、次の効果を奏することができる。
【0064】(1) 本実施形態では、リア酸素センサ
20の出力分布に基づいて、検出子欠損の有無を判定
し、異常診断を行っている。よって、検出子欠損の生じ
たリア酸素センサ20が一時的に高い電圧を出力しよう
とも、それに拘わらず検出子欠損を的確に検出すること
ができる。
【0065】(第2実施形態)続いて、本発明を具体化
した第2実施形態について、第1実施形態と異なる点を
中心に、図8、図9を併せ参照して説明する。
【0066】第1実施形態のように酸素センサの出力分
布に基づいたり、上記公報のように酸素センサのリーン
信号の継続時間に基づいたりするなど、酸素センサの出
力パターンに基づいて検出子欠損の有無を判定し、異常
診断を行うことができる。ところが酸素センサは特定の
状況下では、検出子の欠損発生時にも正常時と同様の出
力パターンを示すことや、あるいはその逆に正常時にも
欠損発生時と同様の出力パターンを示すことがある。例
えば、次のような状況では、そうした誤診断を招き易い
酸素センサの出力パターンが示されることがある。
【0067】(状況1) 燃料カットの復帰直後 内燃機関10の燃料カット中には、排気通路13に空気
が流され、その空気中の酸素の一部が三元触媒18に吸
蔵される。触媒18に吸蔵された酸素は、燃料カットが
終わり、燃料噴射が再開されて排気通路13を流れる排
気ガスの酸素分圧が低下すると、触媒18から徐々に放
出される。そうして放出された酸素によって、排気通路
13の触媒18の下流側では、燃料カット復帰後しばら
くは、酸素分圧が高く、排気ガスと大気との酸素分圧の
差の小さい状態が続くこととなる。そのため触媒18の
下流側に配設されたリア酸素センサ20は、その間、正
常な状態でも欠損発生時のような出力パターンを示す。
【0068】(状況2) 検出子の低温時 酸素センサの検出子として用いられる固体電解質などの
素子は、ある程度に昇温されて活性化されないと、酸素
分圧の差に応じた出力を十分に発生できない。そのため
酸素センサは、たとえ検出子の欠損が生じていなくと
も、検出子がその活性温度以下の低温な状態では、酸素
センサの出力電圧が低下し、リッチ信号をほとんど出力
しなくなる。そのため、検出子が低温のときには、酸素
センサは、正常な状態でも、欠損発生時と同様の出力パ
ターンを示す。
【0069】以上のように、燃料カット復帰の直後や検
出子が低温のときには、正常な酸素センサでも欠損発生
時と同様の出力パターンを示すこととなり、検出子欠損
の有無の判定を適切に行えなくなってしまう。そこで本
実施形態では、以下のような対策を講じている。
【0070】まず、本実施形態では、リア酸素センサ2
0の検出子欠損の異常診断に際し、検出子の温度状態を
監視し、検出子の温度が十分に昇温されていなければ、
そうした異常診断にかかる酸素センサ20の出力電圧の
モニタを禁止し、かかる状況での酸素センサ20の出力
が異常診断に反映されないようにしている。
【0071】また本実施形態では、燃料カット復帰直後
の触媒18からの酸素放出に伴う異常診断精度の低下に
ついては、次のような対策を講じている。上述した特開
平8−21282号公報にみられるように、燃料カット
復帰後しばらくの期間、異常診断にかかる酸素センサの
出力パターンのモニタを禁止すれば、触媒18からの酸
素放出に伴う酸素センサ近傍の排気ガスの高酸素化によ
る誤った異常診断を回避することはできる。ただし、そ
うしたモニタ禁止期間は異常診断が中断されるため、そ
うした措置により診断の機会は低下することとなる。
【0072】一方、燃料カット復帰後、排気ガスの酸素
分圧の高い状態が続く期間、すなわち触媒18に吸蔵さ
れた酸素が十分に放出されるまでの期間は、燃料カット
中に触媒18に吸蔵された酸素の量によって変化する。
そこで燃料カット中に触媒18に吸蔵された酸素量を求
め、その求められた酸素量に基づくことで、触媒18か
らの酸素放出に伴う排気ガスの高酸素化による診断精度
の低下を回避可能な必要最小限に上記モニタ禁止期間を
設定できるようになる。
【0073】燃料カット中に触媒18に吸蔵された酸素
量、すなわち酸素吸蔵量は、次のようにして求めること
ができる。燃料カット中に排気通路13に流された空気
の量が多いほど、触媒18には多くの酸素が吸蔵され
る。その空気量は、燃料カット中の吸入空気量の積算値
より求められる。一方、触媒18はその温度状態に応じ
て活性度合いが変化し、燃料カット中における触媒18
の酸素吸蔵能力も変化する。よって、それら燃料カット
中の吸入空気量の積算値、及び触媒18の温度の関数と
して、燃料カット中の触媒18の酸素吸蔵量を求めるこ
とができる。
【0074】本実施形態では、こうして求められた酸素
吸蔵量に応じてモニタ禁止期間を設定し、燃料カット復
帰からその定められた期間、異常診断にかかるセンサ出
力のモニタを禁止することで、異常診断機会の減少を必
要最小限に留めている。
【0075】図8は、そうした本実施形態での、異常診
断の前提条件判定についての電子制御装置22の処理手
順を示している。本実施形態では、この処理において、
異常診断にかかるセンサ出力のモニタを実施するか否か
が決定される。ここで前提条件が成立しないと判定され
たときには、電子制御装置22は異常診断を一旦中止
し、その後に再び前提条件が成立してから異常診断をや
り直す。
【0076】同図に示すように、本実施形態では、以下
の各条件(c1)〜(c6)のすべてが成立したときに前提
条件の成立となり、異常診断が実施される。 (c1) 車速が所定速度K8以上である。 (c2) アイドル運転中でない。 (c3) 燃料カット中でない。 (c4) 吸入空気量が所定量K9以上である。 (c5) 燃料カット復帰後の経過時間が所定時間以上で
ある(経過時間≧[判定値])。 (c6) 検出子の温度がその活性温度以上である。 ここでの条件(c1)〜(c4)は、第1実施形態での前提
条件と同様であり、本実施形態では、それに加えて条件
(c5)及び条件(c6)が前提条件に加えられている。
【0077】ここで、条件(c5)の判定値は、燃料カッ
ト中の吸入空気量の積算値、及び触媒温度の推定値に基
づき求められている。ここでは、電子制御装置22は、
そのメモリ内に予め記憶された算出マップを用いて上記
判定値を算出しており、その算出マップには、燃料カッ
ト復帰後に上記触媒18からの酸素放出が異常診断に与
える影響が十分に小さくなるのに要する時間について、
その燃料カット中の吸入空気量の積算値及び触媒温度の
推定値に応じた適正値に対応する値として、上記判定値
が登録されている。そうした適正値は、予め実験等によ
り求めることができる。
【0078】また触媒温度は、触媒18を流過する排気
ガスの温度や流量に応じて変化し、例えば高負荷運転時
など排気通路13に高温の排気ガスが多量に流される状
態が続けば触媒温度は上昇し、排気通路13に低負荷運
転時など少量で低温の排気ガスしか流されない状態が続
けば触媒温度は低下する。このため、ここでは、それま
での機関運転状態の推移の履歴から触媒温度を推測する
ようにしている。勿論、触媒18自体やその付近に温度
センサを設け、それにより実測した値を用いて上記判定
値を算出することもできる。
【0079】こうして本実施形態では、上記条件(c5)
により、燃料カット復帰から所定時間、異常診断にかか
るセンサ出力のモニタが禁止されるとともに、そのモニ
タ禁止期間が燃料カット中の吸入空気量の積算値、及び
触媒温度の推定値に応じて可変設定している。その結
果、図9に例示するように、燃料カット復帰後の触媒1
8からの酸素放出が異常診断に影響しなくなるようにな
った直後から、直ちに異常診断を再開できるようにな
る。
【0080】一方、本実施形態では、上記条件(c6)に
示されるように、検出子の温度がその活性温度以上とな
っていない限りは、異常診断にかかるセンサ出力のモニ
タが禁止される。これにより、検出子が適度に昇温され
ていない状態でのリア酸素センサ20の出力に基づいた
誤診断を確実に回避できる。
【0081】なお、リア酸素センサ20の検出子温度
は、同センサ20やその近傍に温度センサを設けて検出
することもできるが、上記触媒温度と同様に、それまで
の機関運転状態の推移の履歴から推定して求めることも
できる。
【0082】そして本実施形態では、上記前提条件を満
たす状況、すなわち燃料カット復帰直後や検出子の低温
時のような診断に不適切な状況を除いた状況でモニタさ
れたリア酸素センサ20の出力パターンに基づいて異常
診断が実施される。ちなみに、ここでの異常診断とし
て、第1実施形態のような出力分布に基づいた異常診
断、上記公報のようなリーン信号の継続時間に基づいた
異常診断のいずれを採用しても、上記態様でセンサ出力
のモニタを制限することで、その診断精度を向上でき
る。
【0083】なお、酸素センサの設置位置に拘わらず、
検出子低温時のセンサ出力低下による異常診断精度の低
下は生じ得る。そのため、フロント酸素センサ19の検
出子の欠損異常を診断する場合についても、その検出子
の温度がその活性温度未満のときのセンサ出力について
は異常診断に反映しないようにすることで、その診断精
度を向上することができる。
【0084】以上説明した本実施形態によれば、次の効
果を奏することができる。 (1)本実施形態では、燃料カット中の触媒18への酸
素吸蔵量を求め、その酸素吸蔵量に応じて、その燃料カ
ット復帰後からのモニタ禁止期間を可変設定している。
これにより、燃料カット復帰後のモニタ禁止期間を必要
最小限に設定でき、誤判定を好適に回避しながらも、異
常診断実施の機会低下を必要最小限に抑えることができ
る。
【0085】(2)本実施形態では、燃料カット中の吸
入空気量の積算値、及び触媒温度の推定値に応じて上記
のモニタ禁止期間を可変設定している。これにより燃料
カット中の触媒18への酸素吸蔵量を的確に求めて、好
適にモニタ禁止期間を設定することができる。
【0086】(3)本実施形態では、検出子の温度を求
め、その求められた検出子温度がその活性温度未満であ
るときに出力されたリア酸素センサ20の出力結果につ
いては、異常診断への反映を禁止するようにしている。
よって、検出子が低温で十分に出力を発することができ
ないときのリア酸素センサ20の出力に基づいて、誤ま
った診断が下されることを好適に回避できる。
【0087】(第3実施形態)続いて、本発明を具体化
した第3実施形態について、上記各実施形態と異なる点
を中心に、図10を併せ参照して説明する。
【0088】酸素センサ19,20の検出子に欠損が生
じれば、検出子内外の酸素分圧の差が生じなくなって、
センサ19,20はほとんど出力電圧を発生しない状態
となる。ただし、上述したように排気ガスの酸素分圧が
急激に低くなった場合、検出子内部に外部の排気ガスが
入り込む迄の期間、検出子の外部には酸素分圧の低い排
気ガスが存在するものの、検出子の内部には酸素分圧の
高い排気ガスが残留したままの状態となることがある。
そしてその結果、酸素センサ19,20は検出子の欠損
発生時であれ、高い出力電圧を一時的に発生することが
ある。
【0089】それと同じ原理で、欠損発生時に排気ガス
の酸素分圧が急激に高くなるときには、検出子の内部に
酸素分圧の低い排気ガスが残留したまま、その外部の排
気ガスの酸素分圧が高くなって、やはり検出子内外の酸
素分圧の差が生じる。その場合、酸素がイオン化した状
態で検出子の外部から内部へと移動することとなり(図
1参照)、通常とは逆方向に電流が流れ、図5(c)に
矢印で示すように、酸素センサ19,20が負の電圧を
出力することがある。
【0090】これに対して、燃焼された排気ガスが検出
子内部の大気よりも高い酸素分圧となることはあり得
ず、したがって欠損の無い正常な酸素センサ19,20
が負の電圧を出力することはない。よって、酸素センサ
19,20が、検出子の内部(大気側)よりも外部(排
気ガス側)の方が酸素分圧が高いことを示す検出結果を
出力すれば、検出子に欠損が生じたものと判断すること
ができる。
【0091】そこで本実施形態では、図10にその異常
診断の処理手順を示すように、酸素センサ19,20が
負電圧を出力すること、すなわちサンプリング(取得)
した酸素センサ19,20の出力電圧が「0」V以下で
あることの確認に基づいて、検出子の欠損有りと判定
し、異常診断を行うようにしている。そのため本実施形
態では、酸素センサ19,20の検出子の欠損を、容易
且つ迅速に検出できる。
【0092】以上説明した各実施形態のその他の変更例
を以下に記載する。・第1実施形態では、リア酸素セン
サ20の出力領域を4つに区分けし、カウンタCa〜C
dを用いてリア酸素センサ20の出力分布を求め、異常
診断に用いているが、そうした出力分布の求め方は、任
意に変更しても良い。
【0093】・また第1実施形態での正常・異常の判定
条件についても、対象となる酸素センサの出力特性等に
応じて任意に変更しても良い。要は、正常時、及び欠損
異常時に、それぞれ特徴的な出力分布の確認をもって正
常・異常の判定を行えば、たとえ欠損発生時に酸素セン
サが正常時に類似した検出信号を一時的に出力したり、
或いは正常なセンサが一時的に欠損発生時に類似した検
出信号を出力したりしても、適切に異常を検出できる。
【0094】・第2実施形態では、燃料カット中の吸入
空気量の積算値、及び触媒温度の双方から判定値を求
め、燃料カット復帰後のセンサ出力のモニタ禁止期間を
設定している。ただし、それらのいずれか一方のみで
も、燃料カット中の触媒18の酸素吸蔵量の多少を概算
することは可能であり、その吸蔵量に応じた上記モニタ
禁止期間の可変設定は可能である。またそれら積算値及
び触媒温度以外にも、燃料カット中の触媒18の酸素吸
蔵量を推定可能なパラメータがあれば、それを用いて上
記モニタ禁止期間の可変設定を行うようにしても良い。
【0095】・また第2実施形態では、前提条件が不成
立となると異常診断を中止し、再び条件が整ってから異
常診断を新たに始めるようにしているが、前提条件の不
成立となっている間、その診断にかかるセンサ出力のモ
ニタのみを中断するようにしても良い。すなわち、前提
条件が不成立となっている間は異常診断を一時中断する
こととし、条件が再び整ったときには、診断を中断した
ところから再開するようにしても良い。要は、燃料カッ
ト復帰後、その燃料カット中の触媒18の酸素吸蔵量に
応じて設定された時間が経過する迄の間、或いは検出子
の低温時におけるセンサ出力が異常診断に反映されなけ
れば、その診断精度を向上することはできる。
【0096】・更に第2実施形態では、燃料カット復帰
後、その燃料カット中の触媒18の酸素吸蔵量に応じた
時間が経過する迄、及び検出子の低温時の双方で、その
間のセンサ出力の異常診断への反映を禁止しているが、
その前者のみを適用しても、触媒18の下流側に設置さ
れた酸素センサの異常診断精度を高めることはできる。
また検出子がその活性温度未満のときのセンサ出力の異
常診断への反映を禁止するだけでも、そうした検出子温
度による異常診断精度の低下を抑えることはできる。更
に検出子の温度によるセンサ出力の異常診断への反映禁
止は、触媒18の上流側に設置される酸素センサの異常
診断に対して適用しても、その診断精度を高めることが
できる。
【0097】・上記各実施形態の異常診断は、図1等に
例示した酸素センサに限らず、排気ガスと基準ガスとの
間に介設された検出子を有して、それら両ガスの酸素分
圧の差に応じた検出信号を出力するセンサであれば、任
意に適用することができる。
【0098】・また上記各実施形態の異常診断は、図3
に例示する排気ガス浄化システムに限らず、任意の排気
浄化システムの酸素センサについて適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸素センサの概念構造を示す模式図。
【図2】検出部欠損時の様相を示す模式図。
【図3】本発明の適用される排気浄化システムの概要を
示す模式図。
【図4】酸素センサの出力波形例を示すグラフ。
【図5】酸素センサ出力電圧の頻度分布の例を示すグラ
フ。
【図6】第1実施形態における異常診断処理のフローチ
ャート。
【図8】第2実施形態における診断実施の前提条件の成
立判定処理のフローチャート。
【図9】同実施形態の制御態様を示すタイムチャート。
【図10】第3実施形態の異常診断処理のフローチャー
ト。
【符号の説明】
10…内燃機関、11…吸気通路、12…燃焼室、13
…排気通路、14…エアクリーナ、15…スロットルバ
ルブ、16…エアフローメータ、17…インジェクタ、
18…触媒、19…フロント酸素センサ、20…リア酸
素センサ、21…アクセルセンサ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年7月18日(2001.7.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】酸素センサの概念構造を示す模式図。
【図2】検出部欠損時の様相を示す模式図。
【図3】本発明の適用される排気浄化システムの概要を
示す模式図。
【図4】酸素センサの出力特性を示すグラフ。
【図5】酸素センサの出力波形例を示すグラフ。
【図6】酸素センサ出力電圧の頻度分布の例を示すグラ
フ。
【図7】第1実施形態における異常診断処理のフローチ
ャート。
【図8】第2実施形態における診断実施の前提条件の成
立判定処理のフローチャート。
【図9】同実施形態の制御態様を示すタイムチャート。
【図10】第3実施形態の異常診断処理のフローチャー
ト。
【符号の説明】 10…内燃機関、11…吸気通路、12…燃焼室、13
…排気通路、14…エアクリーナ、15…スロットルバ
ルブ、16…エアフローメータ、17…インジェクタ、
18…触媒、19…フロント酸素センサ、20…リア酸
素センサ、21…アクセルセンサ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/409 G01N 27/58 B (72)発明者 小川 尚 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 Fターム(参考) 2G004 BB01 BC09 BG05 BL17 BM09 3G084 BA00 CA06 DA27 DA30 EA07 EA11 EB08 EB12 EC03 FA07 FA10 FA29 FA33 FA38 3G301 JB01 JB09 JB10 KA15 KA16 KA17 KA18 MA01 NA07 NB05 NC02 ND05 ND15 NE15 PA01Z PA11Z PD02A PD02Z PE01Z PE03Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準ガスと排気ガスとの間に介設される検
    出子を有して、それら基準ガスと排気ガスとの酸素分圧
    の差に応じた検出信号を出力する酸素センサについて、
    その酸素センサの検出信号の出力パターンに基づいて前
    記検出子の欠損異常を診断する酸素センサの異常診断装
    置において、 前記酸素センサの検出信号の出力分布に基づき前記検出
    子の欠損の有無を判定して前記異常を診断することを特
    徴とする酸素センサの異常診断装置。
  2. 【請求項2】前記基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差
    が所定値以下であることを示す前記酸素センサの検出信
    号の出力割合が所定値以上となる出力分布の確認に基づ
    き、前記検出子の欠損有りと判定する請求項1に記載の
    酸素センサの異常診断装置。
  3. 【請求項3】前記基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差
    が所定値以上であることを示す前記酸素センサの検出信
    号の出力割合が所定値以上となる出力分布の確認に基づ
    き、前記検出子の欠損無しと判定する請求項1に記載の
    酸素センサの異常診断装置。
  4. 【請求項4】空気と排気ガスとの間に介設される検出子
    を有して、それら空気と排気ガスとの酸素分圧の差に応
    じた検出信号を出力し、且つ機関排気系の触媒下流側に
    配設される酸素センサについて、その検出信号の出力パ
    ターンに基づいて前記検出子の欠損異常を検出する酸素
    センサの異常診断装置において、 内燃機関の燃料カット復帰から所定時間が経過するまで
    に前記酸素センサから出力された検出信号については前
    記異常診断への反映を禁止するとともに、前記燃料カッ
    ト中における前記触媒の酸素吸蔵量を算出し、その算出
    された酸素吸蔵量に応じて前記所定時間を可変設定する
    ことを特徴とする酸素センサの異常診断装置。
  5. 【請求項5】空気と排気ガスとを隔離するように設けら
    れた検出子を有して、それら空気と排気ガスとの酸素分
    圧の差に応じた検出信号を出力する酸素センサであっ
    て、機関排気系の触媒下流側に配設される酸素センサに
    ついて、その酸素センサの検出信号の出力パターンに基
    づいて前記検出子の欠損による異常を診断する酸素セン
    サの異常診断装置において、 内燃機関の燃料カット復帰から所定時間が経過するまで
    の前記検出信号については、前記異常診断への反映を禁
    止するとともに、前記燃料カット中の吸入空気量の積算
    値、及び触媒温度の少なくとも一方に応じて前記所定時
    間を可変設定することを特徴とする酸素センサの異常診
    断装置。
  6. 【請求項6】基準ガスと排気ガスとを隔離するように設
    けられた検出子を有して、それら基準ガスと排気ガスと
    の酸素分圧の差に応じた検出信号を出力する酸素センサ
    について、その酸素センサの検出信号の出力パターンに
    基づいて前記検出子の欠損異常を診断する酸素センサの
    異常診断装置において、 前記検出子の温度を検出する温度検出手段と、 その検出された検出子の温度が、その検出子の活性温度
    未満であるときに出力された前記検出信号については、
    前記異常診断への反映を禁止する禁止手段と、を備える
    酸素センサの異常診断装置。
  7. 【請求項7】空気と排気ガスとの間に介設された検出子
    を有して、それら空気と排気ガスとの酸素分圧の差に応
    じた検出信号を出力する酸素センサについて、その酸素
    センサの検出信号の出力パターンに基づいて前記検出子
    の欠損異常を診断する酸素センサの異常診断装置におい
    て、 前記排気ガスの酸素分圧が前記大気よりも高いことを示
    す前記酸素センサの検出信号が出力されたことをもっ
    て、前記検出子の欠損異常有りと判定する酸素センサの
    異常診断装置。
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