JP2008121463A - 酸素センサの故障診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誤判定を防止して診断精度を向上する。
【解決手段】内燃機関の排気通路内に配置され、内側に大気室が区画形成された検出素子を有する酸素センサの故障診断装置において、酸素センサの出力電圧を検出する手段と、負の出力電圧が検出されたとき酸素センサの故障と判定する手段と、内燃機関始動後、大気室に存在する水分が蒸発して大気室に大気が戻るようになるまで故障判定を実行させないようにするための手段とを備えたことを特徴とする。内燃機関停止中に大気室に凝縮水などの水分が発生し、この水分の影響で機関始動後の暖機中に負電圧が検出されることがある。本発明ではこの水分が蒸発して大気室に大気が戻るまで故障判定を実行させないので、負電圧検出に起因する誤判定を防止し診断精度を向上することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は酸素センサの故障診断装置に係り、特に、内燃機関の排気通路に設けられ、排気ガスの酸素濃度に応じた起電力を発生する酸素センサの故障診断装置に関する。
触媒を利用した排気ガス浄化システムを備える内燃機関では、触媒による排気ガスの有害成分の浄化を有効に行うため、内燃機関で燃焼される混合気の空気と燃料との混合割合、すなわち空燃比のコントロールが欠かせない。こうした空燃比の制御を行うため、内燃機関の排気通路に、排気ガスの酸素濃度を検出する酸素センサを設け、その検出結果より空燃比を求めて、検出された空燃比を所定の目標空燃比に近づけるフィードバック制御を実施している。
酸素センサは、排気通路内に突出するように配設された筒型の検出素子を備えている。検出素子は、その内面を大気(空気)に露呈するとともに、その外面は、センサカバーを通して流過する排気ガスに曝される。また検出素子は、内外の表面に電極が被覆された固体電解質により形成されている。固体電解質は、酸素がイオン化した状態でその内部を移動可能な固形物質を指し、酸素センサ用としては例えばジルコニアなどが利用されている。検出素子の内側の大気と外側の排気ガスとの酸素分圧に差が生じると、その分圧の差を縮小すべく、酸素分圧の高い側(通常は大気側)の酸素がイオン化して固体電解質を通り、酸素分圧の低い側(通常は排気ガス側)へと移動する。酸素分子はイオン化する過程で4価の電子を受け取り、イオン化した状態から分子に戻る過程で4価の電子を放出する。そのため、上記の酸素の移動に応じて検出素子の内外表面の電極で電子の移動が生じ、その結果、検出素子に起電力が発生する。こうして酸素センサは、大気と排気ガスとの酸素分圧の差に応じて起電力を発生し、より具体的には、排気ガスの酸素濃度が少なくなるほど(つまり排気ガスの空燃比がリッチであるほど)大きな起電力を発生する。
こうした酸素センサにおいて、検出素子の欠損が生じて検出素子の内外が連通すると、検出素子外部の排気ガスがその内部に侵入し、その内外の酸素分圧の差が無くなってセンサは起電力を発生しなくなる。そしてさらに、検出素子内部に排気ガスが侵入した状態で検出素子外部により酸素濃度の高い(空燃比リーンの)排気ガスが存在すると、酸素センサにおいて逆方向の起電力が発生する。従って、この逆起電力に対応した酸素センサの負(マイナス)の出力電圧を検出することで、酸素センサの検出素子の欠損、即ち酸素センサの故障を検出することができる(例えば特許文献1参照)。
なお、他の従来技術としては、ヒータ付き酸素センサに関してヒータ通電の開始からのヒータ供給電力の積算値を算出し、この算出されたヒータ供給電力の積算値が所定量以上であると判断された時に、酸素センサの異常診断を実施するものがある(特許文献2参照)。また、ヒータ付き酸素センサに関して内燃機関の積算負荷量が内燃機関排気管の水分不発生温度に相当する所定の負荷量に達することを条件に酸素センサのヒータに通電を行うものがある(特許文献3参照)。また、アルコール混合燃料を用いるエンジンに装着されたヒータ付き酸素センサに関して、燃料中のアルコール濃度に基づいて排気中の水分量を推定し、この排気中の水分量に基づいてヒータへの通電開始を遅延させる期間を設定し、エンジンの始動から前記遅延期間が経過してから前記ヒータへの通電を開始させるものがある(特許文献4参照)。
特開2003−14683号公報 特開平8−271475号公報 特開平8−15213号公報 特開2002−318219号公報
ところで、酸素センサが上記のように欠損故障しておらず、正常な場合であっても、内燃機関始動後の暖機中に酸素センサから負の出力電圧が発生する事象があることが試験により確認された。従って、この場合にも酸素センサの故障と判断してしまうことは誤判定となり、故障診断の精度を落としめる結果となる。
そこで、本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、誤判定を防止して診断精度を向上することができる酸素センサの故障診断装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、第1の発明は、
内燃機関の排気通路内に配置される検出素子を有し、該検出素子の内側に大気室が区画形成された酸素センサの故障診断装置において、
前記酸素センサの出力電圧を検出するための出力電圧検出手段と、
前記出力電圧検出手段により負の出力電圧が検出されたとき前記酸素センサの故障と判定する故障判定手段と、
前記内燃機関の始動後、前記大気室に存在する水分が蒸発して前記大気室に大気が戻るようになるまで、前記故障判定手段による故障判定を実行させないようにするための故障判定抑制手段と
を備えたことを特徴とする。
前述したように、酸素センサが欠損故障しておらず正常な場合であっても、内燃機関始動後の暖機中に酸素センサから負の出力電圧が発生することがある。その理由は、内燃機関始動前の機関停止中に検出素子内側の大気室に凝縮水などが発生し、大気室に水分が存在することがあるからである。この水分は内燃機関始動後に次第に蒸発するが、このとき水分の蒸発による体積膨張に起因して、大気室内の大気が外部に駆逐され、即ち追い出される。こうなると大気室内が所謂酸欠状態となり、検出素子内外の酸素分圧が逆転して酸素センサから負の電圧が出力される。しかしながら、この後水蒸気は大気室から追い出され、代わりに大気室内に大気が再び戻るようになる。こうなると検出素子の内外に正常な酸素分圧の差が生じるようになり、酸素センサからは正の電圧が出力されるようになる。
前記第1の発明によれば、大気室に存在する水分が蒸発して大気室に大気が戻るまで、故障判定手段による故障判定を実行させないようにするので、かかる負電圧の検出に起因する誤判定を防止し、診断精度を向上することができる。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記酸素センサに設けられ、前記検出素子を加熱するためのヒータと、
前記ヒータを制御するヒータ制御手段とをさらに備え、
前記故障判定抑制手段は前記ヒータ制御手段からなり、前記ヒータ制御手段は、前記内燃機関の始動後で且つ前記検出素子の温度が所定の最小活性温度に達する前に、前記大気室に存在する水分を蒸発させてその後前記大気室に大気を戻すように、前記ヒータを制御する
ことを特徴とする。
この第2の発明では、ヒータ制御手段によるヒータ制御によって故障判定を実行させないようにする。即ち、ヒータ制御手段は、内燃機関の始動後で且つ検出素子の温度が所定の最小活性温度に達する前に、大気室に存在する水分を蒸発させてその後大気室に大気を戻すように、ヒータを制御する。このため、大気室に大気が戻る前は検出素子が不活性となり、酸素センサは負電圧を含むいかなる電圧をも発生できないようになる。これを以て負電圧の検出を防止し、誤判定を防止することができる。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記ヒータ制御手段は、前記検出素子の温度が水分が蒸発可能な所定温度に達するまでは前記ヒータに最大電力を供給し、その後、前記検出素子温度が前記最小活性温度に達するまでは、前記ヒータに比較的小さい電力を供給する
ことを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、
前記内燃機関の始動時に前記大気室に存在する水分の量を推定する水分量推定手段をさらに備え、
前記ヒータ制御手段は、前記ヒータに比較的小さい電力を供給するとき、前記水分量推定手段によって推定された水分量に応じて供給電力を設定する
ことを特徴とする。
また、第5の発明は、第4の発明において、
前記ヒータ制御手段は、前記水分量推定手段によって推定された水分量が多いほど前記供給電力を小さい値に設定し、前記水分量推定手段によって推定された水分量が少ないほど前記供給電力を大きい値に設定する
ことを特徴とする。
また、第6の発明は、第1の発明において、
前記故障判定抑制手段は、前記内燃機関の始動時から、前記大気室に存在する水分が蒸発して前記大気室に大気が戻るような所定時間が経過するまでの間、前記故障判定手段による故障判定を実行させない
ことを特徴とする。
この第6の発明では、内燃機関の始動時から所定時間の間、故障判定を実行させないようにしており、いわば故障判定自体を禁止している。内燃機関始動後、大気室に大気が戻ってくるまでの間に故障判定を実行させないようにすれば、その間での負電圧検出や誤判定が防止できる。
また、第7の発明は、第6の発明において、
前記所定時間は、前記検出素子の温度が水分が蒸発可能な所定温度に達するまでの第1の時間と、該第1の時間の経過時から、蒸発された水分が前記大気室から駆逐されその後大気が前記大気室に戻る時までの第2の時間との和からなる
ことを特徴とする。
また、第8の発明は、第7の発明において、
前記内燃機関の始動時に前記大気室に存在する水分の量を推定する水分量推定手段をさらに備え、
前記故障判定手段は、前記水分量推定手段によって推定された水分量に応じて前記第2の時間を設定する
ことを特徴とする。
また、第9の発明は、第8の発明において、
前記故障判定手段は、前記水分量推定手段によって推定された水分量が多いほど前記第2の時間を長く設定し、前記水分量推定手段によって推定された水分量が少ないほど前記第2の時間を短く設定する
ことを特徴とする。
また、第10の発明は、第4,第5,第8,第9のいずれかの発明において、
前記水分量推定手段は、次の(A)〜(D)の少なくとも一つに基づいて水分量を推定することを特徴とする。
(A)前回の内燃機関停止時における検出素子温度
(B)前回の内燃機関停止時から今回の内燃機関始動時までの間における検出素子温度低下量
(C)前回の内燃機関停止時から今回の内燃機関始動時までの時間
(D)前回の内燃機関停止時から今回の内燃機関始動時までの間における外気温低下量
また、第11の発明は、
内燃機関の排気通路内に配置される検出素子を有し、該検出素子の内側に大気室が区画形成された酸素センサの故障診断装置において、
前記酸素センサの出力電圧を検出するための出力電圧検出手段と、
前記出力電圧検出手段により負の出力電圧が検出されたとき前記酸素センサの故障と判定する故障判定手段と、
前記酸素センサに設けられ、前記検出素子を加熱するためのヒータと、
前記ヒータを制御するヒータ制御手段と、
を備え、
前記ヒータ制御手段は、前記内燃機関の始動後、前記検出素子の温度が水分が蒸発可能な所定温度に達するまでは前記ヒータに最大電力を供給し、その後、前記検出素子温度が前記最小活性温度に達するまでは、前記ヒータに比較的小さい電力を供給する
ことを特徴とする。
また、第12の発明は、
内燃機関の排気通路に設けられたヒータ付き酸素センサのヒータを制御するヒータ制御装置であって、
前記内燃機関の始動後、前記酸素センサの検出素子の温度が水分が蒸発可能な所定温度に達するまでは前記ヒータに最大電力を供給し、その後、前記検出素子温度が最小活性温度に達するまでは、前記ヒータに比較的小さい電力を供給する
ことを特徴とする。
本発明によれば、誤判定を防止して診断精度を向上することができるという、優れた効果が発揮される。
以下、本発明の好適一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
本発明の適用される車載用内燃機関の排気ガス浄化システムの構成を、図1を参照して説明する。内燃機関10の吸気通路11には、その通路面積を可変とするスロットルバルブ15(本実施形態では電子制御式)が設けられ、その開度制御によりエアクリーナ14を通じて吸入される空気の量が調整される。ここで吸入された空気の量(吸入空気量)は、エアフローメータ16により検出されている。そして吸気通路11に吸入された空気は、スロットルバルブ15下流に設けられたインジェクタ17より噴射された燃料と混合された後、燃焼室12に送られて、そこで燃焼される。
一方、燃焼室12での燃焼により生じた排気ガスが送られる排気通路13には、排気ガス中の有害成分を浄化する三元触媒18が設けられ、その上流側には触媒前酸素センサ19、その下流側には触媒後酸素センサ20がそれぞれ設けられている。
三元触媒18は、燃焼される混合気の空燃比が理論空燃比近傍の狭い範囲(ウインドウ)でのみ、排気ガス中の主要有害成分(HC、CO、NOx)のすべてを効率的に浄化する。そうした三元触媒18を有効に機能させるには、混合気の空燃比を上記ウインドウの中心に合わせこむ、厳密なコントロールが必要となる。
こうした空燃比の制御は、電子制御ユニット(以下「ECU」という)22により行われる。ECU22には、上記エアフローメータ16や酸素センサ19,20、あるいはアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルセンサ21、機関回転速度を検出するNEセンサ23、外気温を検出する外気温センサ24を始めとする各種センサ類の検出信号が入力されている。そしてそれらセンサ類の検出信号より把握される内燃機関10や車両の運転状況に応じて、上記スロットルバルブ15やインジェクタ17等を駆動制御して、上記のような空燃比の制御を行っている。そうしたECU22による空燃比制御の概要は次の通りである。
まずECU22は、上記アクセルペダルの踏み込み量や機関回転速度の検出結果に応じて把握される吸入空気量の要求量を求め、それに応じた吸入空気量が得られるようにスロットルバルブ15の開度を調整する。その一方、エアフローメータ16により検出される吸入空気量の実測値に対して、理論空燃比が得られるだけの燃料量を求め、それによりインジェクタ17からの燃料噴射量を調整する。これにより、燃焼室12で燃焼される混合気の空燃比を、ある程度に理論空燃比に近づけることはできる。ただし、それだけでは上記要求される高精度の空燃比制御には不十分である。
そこでECU22は、上記各酸素センサ19,20の検出結果より把握される空燃比の実測値に基づいて、インジェクタ17からの燃料噴射量をフィードバック補正し、要求される空燃比制御の精度を確保している。
以上のように、この排気ガス浄化システムでは、酸素センサ19,20の検出結果に応じて燃料噴射量をフィードバック補正する、いわゆる空燃比フィードバック制御を実施することで、混合気の空燃比を理論空燃比近傍に保持し、高い排気ガス浄化率を確保している。なお、この排気ガス浄化システムでは、上述のように2つの酸素センサ19,20によって、三元触媒18の上下流における排気ガスの酸素分圧をそれぞれ検出することで、上記空燃比フィードバック制御の更なる高精度化を図っている。
こうした排気浄化システムに採用される2つの酸素センサ19,20は互いに同様の構成であり、また故障診断の方法も同様である。そこで以下、触媒前酸素センサ19を例にとって説明し、触媒後酸素センサ20については説明を省略する。図2及び図3に示すように、酸素センサ19は、排気通路13内に突出するように配設された筒型の検出素子31を備えている。検出素子31は、その内面を大気(空気)に露呈するとともに、その外面は、センサカバー32を通して流過する排気ガスに曝される。また検出素子31は、内外の表面に電極33A,33Bが被覆された固体電解質により形成されている。固体電解質は、酸素がイオン化した状態でその内部を移動可能な固形物質を指し、酸素センサ用としては例えばジルコニアなどが利用されている。検出素子31の内側の大気室34は、センサ内に設けられた図示しない大気通路と、センサボディに形成された大気穴35とを通じて外部に連通され、且つ大気が導出入可能となっている。大気室34には、検出素子31を加熱して早期に活性させるためのヒータ36が設けられ、ヒータ36はECU22によって通電制御される。
検出素子31を介して隔てられたその内側の大気と外側の排気ガスとの酸素分圧に差が生じると、その分圧の差を縮小すべく、酸素分圧の高い側(通常は大気側)の酸素がイオン化して固体電解質を通り、酸素分圧の低い側(通常は排気ガス側)へと移動する。酸素分子はイオン化する過程で4価の電子を受け取り、イオン化した状態から分子に戻る過程で4価の電子を放出する。そのため、上記の酸素の移動に応じて検出素子31の内外表面の電極で電子の移動が生じ、その結果、検出素子31に起電力が発生する。こうして酸素センサ19は、大気と排気ガスとの酸素分圧の差に応じて起電力を発生し、より具体的には、排気ガスの酸素濃度が少なくなるほど(つまり検出素子31外部の排気ガスの空燃比がリッチであるほど)大きな起電力を発生する。ここで酸素イオンが内表面側の電極33Aから検出素子31を通って外表面側の電極33Bに向かうことから、電流の向きは逆となり、両電極に接続された外部装置に対しては内表面側の電極33Aが正極、外表面側の電極33Bが負極となる。
ちなみに、酸素センサには他にも、板形状の検出素子を用いたものや、検出素子にジルコニア以外の素材を用いたものなど、様々なタイプの酸素センサがある。そしてその多くでは、上記例示したセンサと同様の検出原理により排気ガスの酸素分圧を検出する構成、すなわち基準ガス(大気)と排気ガスとを隔離するよう配設された検出素子が、基準ガスに対する排気ガスの酸素分圧の差に応じて起電力を発生する構成となっている。
酸素センサ19の出力特性を図4に例示する。示されるように、酸素センサ19の出力電圧は理論空燃比A/Fs(例えば14.6)を境に過渡的に変化し、酸素センサ19に供給される排気ガス(雰囲気ガス)の空燃比A/Fが理論空燃比A/Fsよりもリーンな領域(A/F>A/Fs、以下リーン空燃比ともいう)では0.1V程度の小さい電圧を示し、理論空燃比A/Fsよりもリッチな領域(A/F<A/Fs、以下リッチ空燃比ともいう)では0.9V程度の比較的高い電圧を示す。ここでは、0.45Vのセンサ出力をリッチ・リーン判定閾値として、センサ19の検出結果が、理論空燃比よりもリッチかリーンかを判断している。なお、酸素センサ19の上記各領域でのセンサ出力電圧の大きさは、検出素子31の温度状態に応じて変化することがある。
なお、本実施形態のように、理論空燃比での燃焼(ストイキ燃焼)のみを目的とした空燃比制御を行う内燃機関では、理論空燃比を境に出力電圧が大きく変化する特性の酸素センサが用いられることが多い。こうしたセンサは、理論空燃比よりもリッチ、及び理論空燃比よりもリーンのいずれかといった低い分解能しか持たないものの、上記ストイキ燃焼のみを行うには、それで十分なことが多い。一方、希薄空燃比での燃焼を行うなど、より広範囲の空燃比での燃焼を行う内燃機関では、排気ガスの空燃比に応じてその出力電圧が線形的に変化する特性の、より分解能の高い酸素センサが用いられることもある。本発明はこのような酸素センサに対しても適用可能である。
ところで、長期使用による経年劣化等により、酸素センサ19の検出素子31にクラックが入ったり、検出素子31が割れたりするといった検出素子31の欠損が発生し、酸素センサ19が故障する場合がある。この欠損によるセンサ故障の場合、図5に示すように、検出素子31の欠損部37を通じて検出素子31の内外が連通し、検出素子31外部の排気ガスがその内部に侵入する。そして検出素子31内部に排気ガスが侵入した状態で、検出素子31外部により酸素濃度の高い(空燃比リーンの)排気ガスが存在すると、酸素センサ19において逆方向の起電力が発生する。このことは例えば、センサ故障状態で空燃比をリッチからリーンに切り替えた場合や、フューエルカットが行われた場合などに起こり得る。この場合、正極33Aの電位よりも負極33Bの電位の方が高くなり、負(マイナス)の出力電圧が発生することになる。
図6はかかる故障時の酸素センサ出力電圧の変化の一例を示す。円で囲った領域に示されるように、酸素センサ19からはしばしば負の電圧が出力される。従ってこのような負の出力電圧をECU22により検知することで、酸素センサの故障を一応は推定することができる。
しかしながら、前述したように、酸素センサ19が欠損故障しておらず、正常な場合であっても、内燃機関始動後の暖機中に酸素センサ19から負の出力電圧が発生することがある。従って、この場合にも酸素センサ19の故障と判断してしまうことは誤判定となり、故障診断の精度を落としめる結果となる。
図7には、酸素センサが正常な場合における、内燃機関始動後の暖機中における酸素センサ出力電圧(実線)の変化を調べた試験結果を示す。なお酸素センサの検出素子のインピーダンス(以下、「素子インピーダンス」ともいう)(一点鎖線)の変化を併記した。素子インピーダンスは酸素センサの検出素子の温度(以下、「素子温度」ともいう)に相関する値であり、両者は、素子温度が高温になるほどに素子インピーダンスが低くなるという関係にある。従って図から素子温度が次第に上昇していることが理解されよう。
図示されるように、内燃機関の始動開始時(t=0)から一定期間、酸素センサ出力電圧が0Vとなっている。これは酸素センサの素子温度が未だ活性温度に達しておらず電圧を出力できないからである。その後、酸素センサの暖機が終了し、素子温度が活性温度に達すると、破線円で示されるように、負の電圧が酸素センサから出力されることがある。この理由は、内燃機関始動前の機関停止中に検出素子内側の大気室に凝縮水などが発生し、大気室に水分が存在するからである。即ち、図2及び図3を参照して、内燃機関停止中には大気通路や大気穴35を通じて大気室34内に水分を含む大気が浸入し、さらに大気室34や検出素子31の温度も低下するので、大気室34内に凝縮水が生成される。この凝縮水が、内燃機関始動後、ヒータ36への通電とも相俟って、大気室34及び検出素子31の温度上昇と共に蒸発し、このとき水分の蒸発による体積膨張に起因して大気室34内の大気が外部に駆逐され、即ち追い出される。こうなると大気室34内が所謂酸欠状態となり、検出素子31の内外の酸素分圧が逆転して酸素センサ19から負の電圧が出力される。この後、水蒸気は大気室34から追い出され、代わりに大気室36内に大気が再び戻る或いは再導入されるようになる。こうなると検出素子31の内外に正常な酸素分圧の差が生じるようになり、酸素センサ19からは正の電圧が出力されるようになる。
かような理由で、内燃機関始動後の暖機中に正常な酸素センサから負の電圧が出力されてしまうことがあり得る。よってこの場合に酸素センサの故障と誤判定することを防止するため、本実施形態では、内燃機関の始動後、大気室に存在する水分が蒸発して大気室に大気が戻るまで、故障判定を実行させないようにし、即ち故障判定を抑制するようにしている。以下これについて説明する。
この故障判定抑制の第1の態様は、酸素センサ19のヒータ36への通電制御の改良に関する。即ち、ヒータ36は機関始動開始と同時に通電開始され、検出素子31を加熱する。しかし、検出素子31が加熱されて活性温度に達した時点で未だ大気室34に大気が戻ってきていないと、前述したような負電圧が検出されてしまい、誤判定が起こる。従ってこの第1の態様では、検出素子31が活性温度に達し電圧を出力可能な状態となる前に、水蒸気を大気室34から追い出し且つ大気室34に大気を復帰せしめるようにしている。こうすれば、大気室34に酸素が十分存在しない状態で必ず酸素センサ19が不活性となり、電圧を出力できないので、負電圧の検出による誤判定を確実に防止できる。
この第1の態様における好ましいヒータ制御は、検出素子温度が水分が蒸発可能な所定温度(例えば100℃)に達するまではヒータに最大電力を供給し、その後、検出素子温度が最小活性温度(例えば300℃)に達するまでは、ヒータに比較的小さい電力を供給する、というものである。最初にヒータに最大電力を供給することで、検出素子31を水分蒸発可能な温度まで速やかに昇温させ、大気室34の水分蒸発を速やかに開始させることができる。一方、このままだと、大気室34に大気が戻る前に検出素子31が活性温度に達する可能性があるので、検出素子31が水分蒸発可能な温度に達した後は通電電力を落とし、素子温度上昇を緩慢にし、検出素子31が活性温度に達するタイミングを遅らせる。こうすることで大気室34に大気が戻った後のタイミングで検出素子31を活性温度に到達させることができる。
次に、図8を参照して、第1の態様に係るヒータ制御の一例を説明する。図8は当該ヒータ制御を実行するルーチンのフローチャートである。このルーチンはECU22により所定の微小時間(例えば16msec)毎に繰り返し実行される。
先ず、ステップS101において、ヒータ制御を開始するための前提条件が成立しているかどうかが判断される。この前提条件が成立している場合とは、例えば、1)エンジン始動後であること、2)機関水温が所定温度(例えば0℃)を超えていること、の全てが満たされている場合である。機関水温は図示しない水温センサで検出される。
前提条件が成立していない場合は本ルーチンが終了される。他方、前提条件が成立している場合はステップS102に進み、第1のヒータ制御が実行される。この第1のヒータ制御において、酸素センサ19のヒータ36には最大電力が供給される。例えば、ヒータ36がECU22によりデューティ制御される場合には、100%のONデューティ比を有する通電パルスがヒータ36に供給される。
次に、ステップS103において、素子温度Tsが所定の第1温度Ts1を超えたか否かが実質的に判断される。ここでいう第1温度Ts1とは、大気室34に存在する水分が蒸発可能となるような温度であり、例えば100℃である。なお、第1温度Ts1の値は任意に設定可能であり、例えば100℃より高温の所定温度であってもよい。
このステップS103における判断は、温度センサ等で直接検出した素子温度Ts、或いは他の方法で推定した素子温度Tsを第1温度Ts1と比較して行うことができる。また、これと等価な判断方法を採用することも可能である。例えば、ヒータ36に供給した電力の機関始動開始時からの積算値であるヒータ供給電力積算値ZPhが所定の第1しきい値ZPh1(例えば1000W)を超えたことを以て、素子温度Tsが第1温度Ts1を超えたと判断してもよい。また、素子温度Tsの相関値である素子インピーダンスRsが所定の第1しきい値Rs1(例えば10000Ω)を下回ったことを以て、素子温度Tsが第1温度Ts1を超えたと判断してもよい。特にこの方法は、ECU22に備えられた素子インピーダンス検出回路により素子インピーダンスRsを検出可能であるので、好ましい。
ステップS103において、素子温度Tsが第1温度Ts1を超えていないと判断された場合、本ルーチンが終了される。即ち、素子温度Tsが第1温度Ts1を超えるまでステップS102でヒータ36に最大電力が供給されるので、大気室34の水分蒸発を速やかに開始できるようになる。
他方、ステップS103において素子温度Tsが第1温度Ts1を超えていると判断された場合、ステップS104において第2のヒータ制御が実行される。この第2のヒータ制御においては、酸素センサ19のヒータ36に比較的小さい所定電力が供給される。例えば、ヒータ36がECU22によりデューティ制御される場合には、20〜40%程度のONデューティ比を有する通電パルスがヒータ36に供給される。こうすることで、ヒータ36の加熱が緩慢に行われるようになり、大気室34の水分が蒸発して大気室34から追い出され、大気室34に大気が戻るまでの時間を確保できる。
次に、ステップS105において、素子温度Tsが所定の第2温度Ts2を超えたか否かが実質的に判断される。ここでいう第2温度Ts2とは、酸素センサ19が活性となる温度の最小値であり、例えば300℃である。なお、第2温度Ts2の値は酸素センサ19の特性に応じて任意に設定可能である。
前記同様、このステップS105における判断は、温度センサ等で直接検出した素子温度Ts、或いは他の方法で推定した素子温度Tsを第2温度Ts2と比較して行うことができる。また、これと等価な判断を実行することも可能である。例えば、ヒータ供給電力積算値ZPhが所定の第2しきい値ZPh2(例えば5000W)を超えたことを以て、素子温度Tsが第2温度Ts2を超えたと判断してもよい。また、素子インピーダンスRsが所定の第2しきい値Rs2(例えば500Ω)を下回ったことを以て、素子温度Tsが第2温度Ts2を超えたと判断してもよい。前述の通り、この方法は、ECU22に備えられた素子インピーダンス検出回路により素子インピーダンスRsを検出可能であるので、好ましい。
ステップS105において、素子温度Tsが第2温度Ts2を超えていないと判断された場合、本ルーチンが終了される。即ち、素子温度Tsが第2温度Ts2を超えるまでステップS105でヒータ36に小電力が供給される。よって素子温度の上昇を遅くし、検出素子31が活性温度に達するタイミングを遅らせることができると共に、大気室34内の水分が蒸発して追い出されその後大気室34に大気が戻るまでの時間を確保することができる。それ故、大気室34に大気が戻る前にセンサが活性化してしまうことを防止し、負電圧の検出及びこれに基づく誤判定を防止することができる。
他方、ステップS105において素子温度Tsが第2温度Ts2を超えていると判断された場合、ステップS106において第3のヒータ制御が実行される。この第3のヒータ制御は通常のヒータ制御であり、例えばエンジン運転状態(例えば回転速度及び負荷)や機関水温に応じてヒータ供給電力を制御するものである。この第3のヒータ制御における供給電力は、前記第2のヒータ制御における供給電力よりも概ね大きく、当然に前記第1のヒータ制御における供給電力よりは小さい。これにより通常通りヒータを加熱し、素子温度を上昇させることが可能になる。
このステップS105からステップS106に移行するタイミングでは既に酸素センサ19が活性化し電圧出力可能な状態となっているが、同時に、大気室34内の水分は既に蒸発して追い出され、大気室34には大気が導入されている。従って、酸素センサ19が正常ならば、これから出力される電圧は負になることがなく、よって負電圧が検出されることもなく、負電圧検出による誤判定を防止することができる。
ところで、前記ステップS104における第2のヒータ制御では、ヒータ36に比較的少ない電力を供給することで大気室34に大気が戻るまでの時間を確保している。しかしながら、このように小電力を供給することはセンサ活性化の遅れの原因となり、ひいては故障診断開始の遅れにつながる。また、大気室34内に最も水分が浸入した状態を考慮して供給電力を小さめに設定する必要があり、これも故障診断開始の遅れにつながる。診断の機会をできるだけ多く確保するためには、故障診断をできるだけ早く開始するのが望ましい。またその一方で、誤った負電圧の検出による誤判定を確実に防止する必要がある。
そこでこのような観点に鑑み、以下に説明するヒータ制御の変形例では、内燃機関の始動時に大気室34に存在する水分の量を推定し、この推定された水分量に応じてヒータに小電力を供給するときの供給電力値を設定するようにしている。
図9には、かかる変形例としてのヒータ制御を実行するルーチンのフローチャートを示す。このルーチンはECU22により所定の微小時間(例えば16msec)毎に繰り返し実行される。
まずステップS201では、現時点がエンジン始動時か否か、例えばイグニッションスイッチがONされ且つ機関回転速度が所定速度に達してない状態か否かが判断される。エンジン始動時でないときはステップS202をスキップしてステップS203に進み、他方、エンジン始動時であるときはステップS202に進む。
ステップS202では、エンジン始動時に大気室34に存在する水分量の推定値である推定水分量Mwが算出され、且つ、この推定水分量Mwに応じたヒータ供給電力Phが算出される。推定水分量Mwの算出処理については後に述べる。ヒータ供給電力Phは、推定水分量Mwが多いほど小さい値に設定され、推定水分量Mwが少ないほど大きい値に設定される。これは、推定水分量Mwが多いほど、センサの活性化を遅らせて水分蒸発・大気復帰に要する時間を多く確保する必要があるからであり、また、推定水分量Mwが少ないほど、水分蒸発・大気復帰に要する時間が短くなることから、センサの活性化を早めて故障診断を早期に開始するのが好ましいからである。この推定水分量Mwに基づくヒータ供給電力Phの設定は所定のマップ又は関数を用いて行われる。こうしてスップS202を終えたならばステップS203に進む。
ステップS203〜ステップS208は前記ステップS101〜106と同様である。但し、ステップS206における第2のヒータ制御では、ステップS202で算出設定されたヒータ供給電力Phの値に等しい電力を供給する。これにより、大気室34に存在する水分量に応じて過不足無く電力を供給することができ、水分蒸発後の大気復帰のタイミングに合わせてセンサを活性化させることができる。
図10には、ステップS202で実行される推定水分量算出処理のルーチンのフローチャートを示す。このルーチンはECU22により所定の微小時間(例えば16msec)毎に繰り返し実行される。
まずステップS301では、イグニッションスイッチ(IG)がONか否かが判断される。ONでないときは本ルーチンを終了し、ONであればステップS302に進む。
ステップS302では、初期値取得フラグがOFFであるか否かが判断される。OFFであればステップS303に、OFFでなければ(ONであれば)ステップS306に進む。
ステップS303では各データの取得が行われる。まず、ECU22のSRAMに記憶されているソーク時間Tsoak、前回トリップ終了時素子温度Tso及び前回トリップ終了時外気温Tioを取得する。ソーク時間Tsoakとは、イグニッションスイッチが前回OFFされた時から今回ONされた時までの時間で、ECU22のタイマにより計測され、実質的にはエンジンの停止時間に相当する。前回トリップ終了時素子温度Tsoとは、イグニッションスイッチが前回OFFされた時(即ち前回エンジン停止時)に検出された素子温度で、具体的にはその時に検出された素子インピーダンスRsから換算された値である。前回トリップ終了時外気温Tioとは、イグニッションスイッチが前回OFFされた時に外気温センサ24によって検出された外気温である。
また、今回トリップ開始時素子温度Tsc及び今回トリップ開始時外気温Ticを取得する。今回トリップ開始時素子温度Tscとは、イグニッションスイッチが今回ONされた時(即ち今回エンジン始動時)に検出された素子温度で、具体的にはその時に検出された素子インピーダンスRsから換算された値である。今回トリップ開始時外気温Ticとは、イグニッションスイッチが今回ONされた時に外気温センサ24によって検出された外気温である。
こうして各データの取得が終了したら、ステップS304に進んで初期値取得フラグがONされ、ステップS305に進んで、ECU22のSRAMに、今回ルーチン終了時素子温度Tson及び今回ルーチン終了時外気温Tionの値が保存される。今回ルーチン終了時素子温度Tsonとは、ステップS305の実行時点における素子温度であり、具体的にはその時点で検出された素子インピーダンスRsから換算された値である。今回ルーチン終了時外気温Tionとは、ステップS305の実行時点において外気温センサ24によって検出された外気温である。ステップS305が実行されると本ルーチンが終了される。
一方、ステップS306では、水分量推定フラグがOFFであるか否かが判断される。OFFであればステップS307に、OFFでなければ(ONであれば)ステップS305に進む。
ステップS307では、前回エンジン停止時から今回エンジン始動時までの間における素子温度低下量ΔTsと、前回エンジン停止時から今回エンジン始動時までの間における外気温低下量ΔTiとが算出される。素子温度低下量ΔTsは、前回トリップ終了時素子温度Tsoと今回トリップ開始時素子温度Tscとの差であり、ΔTs=Tso−Tscで表される。また、外気温低下量ΔTiは、前回トリップ終了時外気温Tioと今回トリップ開始時外気温Ticとの差であり、ΔTi=Tio−Ticで表される。
次に、ステップS308では、大気室34内に存在する水分量の推定値である推定水分量Mwが、ステップS303で取得されたソーク時間Tsoak及び前回トリップ終了時素子温度Tsoと、ステップS307で算出された素子温度低下量ΔTs及び外気温低下量ΔTiとに基づき、所定の関数fに従って算出される。即ち、推定水分量Mwは次式により表される。
Mw=f(Tsoak,Tso,ΔTs,ΔTi)
ここで、各パラメータTsoak,Tso,ΔTs,ΔTiと推定水分量Mwとの関係について述べる。まずソーク時間Tsoakに関して、ソーク時間Tsoakが長いほど、大気室34に水分が浸入する可能性が高くなるので、推定水分量Mwの値は大きくなる。また、前回トリップ終了時素子温度Tsoに関して、前回トリップ終了時素子温度Tsoが高いほど、ソーク時間中の大気室34の空気収縮が大きくなり大気室34に水分が浸入する可能性が高くなるので、推定水分量Mwの値は大きくなる。次に、素子温度低下量ΔTsに関して、素子温度低下量ΔTsが大きいほど、ソーク時間中に大気室34に水分が浸入・発生する可能性が高くなるので、推定水分量Mwの値は大きくなる。また、外気温低下量ΔTiに関して、外気温低下量ΔTiが大きいほど、ソーク時間中に大気室34に水分が浸入する可能性が高くなるので、推定水分量Mwの値は大きくなる。
なお、推定水分量Mwを算出するパラメータとしては他にソーク時間中の大気の湿度を挙げることができる。大気の湿度が高いほど、ソーク時間中に大気室34に水分が浸入・発生する可能性が高くなるので、推定水分量Mwの値は大きくなる。但し車両の場合には通常湿度センサが装備されないので、この場合には前記の四つのパラメータを用いるのが好ましい。これらパラメータは、そのうち少なくとも一つを用いればよいが、精度を向上するためには使用するパラメータの数は多い方が好ましい。ここでは関数fに従って推定水分量Mwを算出するが、所定のマップに従って推定水分量Mwを算出してもよい。
こうして推定水分量Mwの算出を終えたら、ステップS309に進んで水分量推定フラグをONし、ステップS305を経て本ルーチンを終える。
このルーチンの実行に際しては、イグニッションスイッチ ONと同時に行われる1回目の実行時にステップS303で各初期値の取得が行われ、ステップS304で初期値取得フラグがONされる。そして2回目の実行時に、ステップS302からステップS306に移動され、その後ステップS307で各低下量ΔTs,ΔTiが算出され、ステップS308で推定水分量Mwが算出され、ステップS309で水分量推定フラグがONされる。3回目以降は、初期値取得フラグ、水分量推定フラグともにONなので、ステップS302、S306、S305というルートをたどり、今回ルーチン終了時のデータ保存のみが行われる。
ところで、図8及び図9に示したような前述のヒータ制御は、最初に最大電力を供給し、次いで比較的小さい電力を供給するといった、通常のヒータ制御とむしろ逆の手順を踏む。即ち、通常のヒータ制御では、検出素子の低温時に大電力を供給して検出素子割れを起こすなどの不都合を回避するため、最初は小電力を供給し、次いで検出素子の温度上昇とともに供給電力を上げていくのが一般的である。従って、前述のヒータ制御はそれ自体特徴的なものと考えられ、前述のヒータ制御を実行するヒータ制御装置も一つの発明として把握し得る。
さて、次に、故障判定抑制の第2の態様について説明する。この第2の態様は、内燃機関の始動時から所定時間の間、故障判定を実行させないようにする処理、言い換えれば故障判定自体を実質的に禁止する処理に関する。即ち、エンジン始動と同時に、酸素センサ19の検出素子31がエンジンの排気ガスに晒され、且つヒータ36への通電制御が開始されることから、酸素センサ19の大気室34及び検出素子31が高温になっていく。この温度上昇の過程で、大気室34内の水分が蒸発して大気と共に大気室34から駆逐され、その後大気室34に大気が復帰移動してくる。よって大気室34に大気が復帰移動してくるまでの時間の間、故障判定を実行させないようにすれば、その間に負電圧が検出されることによる誤判定を防止できる。
図11には、第2の態様に係る故障診断処理を実行するルーチンのフローチャートを示す。このルーチンはECU22により所定の微小時間(例えば16msec)毎に繰り返し実行される。
先ず、ステップS401において、当該故障診断処理を開始するための前提条件が成立しているかどうかが判断される。この前提条件が成立している場合とは、例えば、1)エンジン始動後であること、2)機関水温が所定温度(例えば40℃)を超えていること、の全てが満たされている場合である。機関水温は図示しない水温センサで検出される。
ここで、機関水温の設定値は、第1の態様のステップS101で示したようなヒータ制御開始のための前提条件における機関水温の設定値(例えば0℃)と異なり、より高温の値とされる。故障診断処理を開始する場合は、ヒータ制御を開始する場合に比べ、エンジンや酸素センサの暖機がより進んだ状態としておくのが好ましいからである。
前提条件が成立していない場合は本ルーチンが終了される。他方、前提条件が成立している場合はステップS402に進み、第1の態様のステップS103と同様、素子温度Tsが所定の第1温度Ts1を超えたか否かが実質的に判断される。第1温度Ts1とは、大気室34に存在する水分が蒸発可能となるような温度であり、例えば100℃である。第1温度Ts1の値は任意に設定可能であり、例えば100℃より高温の所定温度であってもよい。
前記同様、このステップS402における判断は、温度センサ等で直接検出した素子温度Ts、或いは他の方法で推定した素子温度Tsを第1温度Ts1と比較して行うことができる。また、これと等価な判断を実行することも可能である。例えば、機関始動開始時から積算されるヒータ供給電力積算値ZPhが所定の第1しきい値ZPh1(例えば1000W)を超えたことを以て、素子温度Tsが第1温度Ts1を超えたと判断してもよい。また、素子温度Tsの相関値である素子インピーダンスRsが所定の第1しきい値Rs1(例えば10000Ω)を下回ったことを以て、素子温度Tsが第1温度Ts1を超えたと判断してもよい。特にこの方法は、ECU22に備えられた素子インピーダンス検出回路により素子インピーダンスRsを常時検出可能であるので、好ましい。
或いは、ヒータ通電時間thが所定の第1しきい値th1(例えば50sec)を超えたことを以て、素子温度Tsが第1温度Ts1を超えたと判断してもよい。このように、内燃機関の始動時から、素子温度Tsが第1温度Ts1を超える時までの時間が第1の時間t1である。
ステップS402において、素子温度Tsが第1温度Ts1を超えていないと判断された場合、本ルーチンが終了される。即ち、素子温度Tsが第1温度Ts1を超えるまで待機状態となり、この間、エンジンの排気ガスと、第1の態様のステップS106で行われたような通常のヒータ制御とにより、検出素子31及び大気室34が通常の速度で加熱される。
他方、ステップS402において素子温度Tsが第1温度Ts1を超えていると判断された場合、ステップS403に移行し、その移行時点から所定の第2の時間t2が経過したか否かが判断される。この第2の時間t2は、ステップS402の条件成立により蒸発を開始した水分が大気室34から追い出され、その後大気室34に大気が戻ってくるまでの時間として設定され、例えば60secとされる。
第2の時間t2が経過していないと判断された場合、本ルーチンが終了される。即ち、第2の時間t2が経過するまで待機状態となり、この間に、エンジンの排気ガスと通常のヒータ制御とにより検出素子31及び大気室34がさらに加熱され、大気室34の水分が大気室34から追い出され、その後大気室34に大気が戻るようになる。
他方、第2の時間t2が経過していると判断された場合には、故障判定が実質的に実行可能な状態となる。言い換えれば、これ以前は故障判定が実質的に禁止状態である。この場合、ステップS404に進んで、酸素センサ19の出力電圧に基づき、負電圧が検出されたか否かが判断される。
負電圧が検出された場合には、ステップS405において酸素センサ19が故障と判定される。このときには既に大気室34内の水分による影響が除かれているので、負電圧が検出された場合は直ちにセンサ故障と判定できる。
他方、負電圧が検出されていない場合、直ちにセンサ正常と判定せず、精度向上のため、ステップS406において、正常判定可能な条件(正常判定条件)が成立しているか否かが判断される。この正常判定条件とは、酸素センサ19が欠損故障している場合に必ず負電圧が発生するような条件であり、例えば、吸入空気量GAが十分多い状態での運転直後のフューエルカット時であることである。吸入空気量GAが少ない場合は排気ガス流量も少なく、酸素センサ19の欠損部37から大気室34に排気ガスが十分流入しない可能性があり、また、大気室34に排気ガスが十分流入した状態でフューエルカットされると、検出素子31の外側が内側より酸素分圧が低くなり負電圧が発生するからである。
正常判定条件が成立していないと判断された場合、正常判定されることなく本ルーチンが終了される。他方、正常判定条件が成立していると判断された場合、ステップS407にて酸素センサ19が正常と判定され、その後本ルーチンが終了される。
ところで、第1の態様でも述べたように、故障診断の機会をできるだけ多く確保するためには故障診断をできるだけ早く開始するのが望ましい。一方、ステップS403におけるように、第2の時間t2を予め定めた一定値とする方法では、大気室34内に最も水分が浸入した状態を考慮して第2の時間t2を長めに設定する必要があり、故障診断開始時期が徒に遅れる可能性がある。よって、水分蒸発・大気復帰に要する時間に関する第2の時間t2は、第1の態様と同様、内燃機関始動時に大気室34に存在する水分の量即ち推定水分量Mwに応じて可変設定するのが望ましい。
よって、この第2の態様では次のような変形例を採用することも好ましい。図12には、かかる変形例としての故障診断処理を実行するルーチンのフローチャートを示す。このルーチンはECU22により所定の微小時間(例えば16msec)毎に繰り返し実行される。
まずステップS501では、前記ステップS201と同様、現時点がエンジン始動時か否かが判定される。エンジン始動時でないときはステップS502をスキップしてステップS503に進み、他方、エンジン始動時であるときはステップS502に進む。
ステップS502では、エンジン始動時に大気室34に存在する水分量の推定値である推定水分量Mwが算出され、且つ、この推定水分量Mwに応じた第2の時間t2が算出される。推定水分量Mwの算出処理は前記同様、図10に示したような推定水分量算出処理によって算出される。第2の時間t2は、推定水分量Mwが多いほど長い時間に設定され、推定水分量Mwが少ないほど短い時間に設定される。これは、推定水分量Mwが多いほど、水分蒸発・大気復帰に要する時間を多く確保する必要があるからであり、また、推定水分量Mwが少ないほど、水分蒸発・大気復帰に要する時間が短くなるからである。この推定水分量Mwに基づく第2の時間t2の設定は所定のマップ又は関数を用いて行われる。こうしてステップS502を終えたならばステップS503に進む。
ステップS503〜ステップS509は前記ステップS401〜406と同様である。但し、ステップS505における第2の時間t2は、ステップS502で算出設定された値とされる。これにより、エンジン始動時に大気室34に存在する水分量に応じて過不足無い故障判定禁止時間を設定することができ、水分蒸発後の大気復帰のタイミングに合わせて故障判定を実行させることができる。
なお、本実施形態においては、ECU22により出力電圧検出手段、故障判定手段、故障判定抑制手段、ヒータ制御手段、及び水分量推定手段が構成される。
本発明は他の実施形態を採ることも可能である。例えば前記実施形態で用いられた数値等は任意に変更が可能である。また、内燃機関は車載用に限定されず、酸素センサの配置方法や設置位置も任意に変更が可能である。
上記のような暖機中の負電圧検出による誤判定を防止するための対策として、大気室34の大気に対しての通気性を向上し、大気室34と大気との間でガスの出入りをし易くすることも有効である。例えば、大気室34と大気とを連通する大気通路や大気穴35の面積を拡大したり、通路構造を工夫したり、その通路に設けられたフィルタ(パイプフィルタ)のフィルタ抵抗を減少したりすることが好ましい。これにより、酸素センサが活性化する前に、大気室34における水分蒸発・大気復帰が終了する場合があるからである。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
本実施形態に係る車載用内燃機関の排気ガス浄化システムの構成を示す図である。 酸素センサの取付状態を示す断面図である。 酸素センサの検出素子周辺の拡大断面図である。 酸素センサの出力特性を示すグラフである。 酸素センサの検出素子に欠損部が生じた場合の拡大断面図である。 酸素センサの故障時における出力電圧の変化を示すグラフである。 酸素センサが正常な場合における、内燃機関始動後の暖機中における酸素センサ出力電圧の変化を調べた試験結果を示す。 故障判定抑制の第1の態様に係るヒータ制御の一例のフローチャートである。 故障判定抑制の第1の態様に係るヒータ制御の変形例のフローチャートである。 推定水分量算出処理のフローチャートである。 故障判定抑制の第2の態様に係る故障診断処理の一例のフローチャートである。 故障判定抑制の第2の態様に係る故障診断処理の変形例のフローチャートである。
符号の説明
10 内燃機関
13 排気通路
19,20 酸素センサ
22 電子制御ユニット(ECU)
31 検出素子
34 大気室
36 ヒータ
37 欠損部
Ts 素子温度
Ts1 第1温度
Ts2 第2温度
Tsoak ソーク時間
Tso 前回トリップ終了時素子温度
ΔTs 素子温度低下量
ΔTi 外気温低下量
t1 第1の時間
t2 第2の時間

Claims (12)

  1. 内燃機関の排気通路内に配置される検出素子を有し、該検出素子の内側に大気室が区画形成された酸素センサの故障診断装置において、
    前記酸素センサの出力電圧を検出するための出力電圧検出手段と、
    前記出力電圧検出手段により負の出力電圧が検出されたとき前記酸素センサの故障と判定する故障判定手段と、
    前記内燃機関の始動後、前記大気室に存在する水分が蒸発して前記大気室に大気が戻るようになるまで、前記故障判定手段による故障判定を実行させないようにするための故障判定抑制手段と
    を備えたことを特徴とする酸素センサの故障診断装置。
  2. 前記酸素センサに設けられ、前記検出素子を加熱するためのヒータと、
    前記ヒータを制御するヒータ制御手段とをさらに備え、
    前記故障判定抑制手段は前記ヒータ制御手段からなり、前記ヒータ制御手段は、前記内燃機関の始動後で且つ前記検出素子の温度が所定の最小活性温度に達する前に、前記大気室に存在する水分を蒸発させてその後前記大気室に大気を戻すように、前記ヒータを制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の酸素センサの故障診断装置。
  3. 前記ヒータ制御手段は、前記検出素子の温度が水分が蒸発可能な所定温度に達するまでは前記ヒータに最大電力を供給し、その後、前記検出素子温度が前記最小活性温度に達するまでは、前記ヒータに比較的小さい電力を供給する
    ことを特徴とする請求項2記載の酸素センサの故障診断装置。
  4. 前記内燃機関の始動時に前記大気室に存在する水分の量を推定する水分量推定手段をさらに備え、
    前記ヒータ制御手段は、前記ヒータに比較的小さい電力を供給するとき、前記水分量推定手段によって推定された水分量に応じて供給電力を設定する
    ことを特徴とする請求項3記載の酸素センサの故障診断装置。
  5. 前記ヒータ制御手段は、前記水分量推定手段によって推定された水分量が多いほど前記供給電力を小さい値に設定し、前記水分量推定手段によって推定された水分量が少ないほど前記供給電力を大きい値に設定する
    ことを特徴とする請求項4記載の酸素センサの故障診断装置。
  6. 前記故障判定抑制手段は、前記内燃機関の始動時から、前記大気室に存在する水分が蒸発して前記大気室に大気が戻るような所定時間が経過するまでの間、前記故障判定手段による故障判定を実行させない
    ことを特徴とする請求項1記載の酸素センサの故障診断装置。
  7. 前記所定時間は、前記検出素子の温度が水分が蒸発可能な所定温度に達するまでの第1の時間と、該第1の時間の経過時から、蒸発された水分が前記大気室から駆逐されその後大気が前記大気室に戻る時までの第2の時間との和からなる
    ことを特徴とする請求項6記載の酸素センサの故障診断装置。
  8. 前記内燃機関の始動時に前記大気室に存在する水分の量を推定する水分量推定手段をさらに備え、
    前記故障判定手段は、前記水分量推定手段によって推定された水分量に応じて前記第2の時間を設定する
    ことを特徴とする請求項7記載の酸素センサの故障診断装置。
  9. 前記故障判定手段は、前記水分量推定手段によって推定された水分量が多いほど前記第2の時間を長く設定し、前記水分量推定手段によって推定された水分量が少ないほど前記第2の時間を短く設定する
    ことを特徴とする請求項8記載の酸素センサの故障診断装置。
  10. 前記水分量推定手段は、次の(A)〜(D)の少なくとも一つに基づいて水分量を推定することを特徴とする請求項4,5,8,9のいずれかに記載の酸素センサの故障診断装置。
    (A)前回の内燃機関停止時における検出素子温度
    (B)前回の内燃機関停止時から今回の内燃機関始動時までの間における検出素子温度低下量
    (C)前回の内燃機関停止時から今回の内燃機関始動時までの時間
    (D)前回の内燃機関停止時から今回の内燃機関始動時までの間における外気温低下量
  11. 内燃機関の排気通路内に配置される検出素子を有し、該検出素子の内側に大気室が区画形成された酸素センサの故障診断装置において、
    前記酸素センサの出力電圧を検出するための出力電圧検出手段と、
    前記出力電圧検出手段により負の出力電圧が検出されたとき前記酸素センサの故障と判定する故障判定手段と、
    前記酸素センサに設けられ、前記検出素子を加熱するためのヒータと、
    前記ヒータを制御するヒータ制御手段と、
    を備え、
    前記ヒータ制御手段は、前記内燃機関の始動後、前記検出素子の温度が水分が蒸発可能な所定温度に達するまでは前記ヒータに最大電力を供給し、その後、前記検出素子温度が前記最小活性温度に達するまでは、前記ヒータに比較的小さい電力を供給する
    ことを特徴とする酸素センサの故障診断装置。
  12. 内燃機関の排気通路に設けられたヒータ付き酸素センサのヒータを制御するヒータ制御装置であって、
    前記内燃機関の始動後、前記酸素センサの検出素子の温度が水分が蒸発可能な所定温度に達するまでは前記ヒータに最大電力を供給し、その後、前記検出素子温度が最小活性温度に達するまでは、前記ヒータに比較的小さい電力を供給する
    ことを特徴とするヒータ制御装置。
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