JP2003012798A - 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の製造方法 - Google Patents

架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の製造方法

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JP2003012798A
JP2003012798A JP2001202224A JP2001202224A JP2003012798A JP 2003012798 A JP2003012798 A JP 2003012798A JP 2001202224 A JP2001202224 A JP 2001202224A JP 2001202224 A JP2001202224 A JP 2001202224A JP 2003012798 A JP2003012798 A JP 2003012798A
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acid
resin
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Katsuhiko Machida
勝彦 町田
Shigeko Fujimori
慈子 藤森
Susumu Fukawa
進 府川
Makoto Sukegawa
誠 助川
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い容積効率で加水分解反応を実施し、高い
吸水能を有する架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を高効率
で製造する。 【解決手段】 架橋ポリコハク酸イミドのイミド環を加
水分解反応することにより架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂を製造する方法において、該加水分解反応を、有機溶
媒を含んでなる溶媒中で樹脂の膨潤度が3倍以下である
固体状にて行なうことを特徴とする架橋ポリアスパラギ
ン酸系樹脂の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(生)分解性及び
高吸水能を有する架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】[吸水性樹脂の技術的背景]吸水性樹脂
は、自重の数十倍から数千倍の水を吸収できる樹脂であ
り、生理用品、紙おむつ、母乳パット、使い捨て雑巾等
の衛生用品、創傷保護用ドレッシング材、医療用アンダ
ーパット、パップ剤等の医療用品、ペット用シート、携
帯用トイレ、ゲル芳香剤、ゲル消臭剤、吸汗性繊維、使
い捨てカイロ等の生活用品、シャンプー、セット用ジェ
ル剤、保湿剤等のトイレタリー用品、農・園芸用の保水
材、切り花の延命剤、フローラルフォーム(切り花の固
定化材)、育苗用苗床、水耕栽培、植生シート、種子テ
ープ、流体播種、結露防止用農業用シート等の農・園芸
用品、食品用トレー用鮮度保持材、ドリップ吸収性シー
ト等の食品包装材、保冷材、生鮮野菜運搬用吸水性シー
ト等の運搬用資材、結露防止用建築材料、土木・建築用
のシーリング材、シールド工法の逸泥防止剤、コンクリ
ート混和剤、ガスケット・パッキング等の土木建築資
材、光ファイバー等の電子機器のシール材、通信ケーブ
ル用止水材、インクジェット用記録紙等の電気機器関連
資材、汚泥の凝固剤、ガソリン、油類の脱水、水分除去
剤等の水処理剤、捺染用のり、水膨潤性玩具、人工雪等
の幅広い分野に使用されている。
【0003】また、その薬品徐放性を利用して、徐放性
肥料、徐放性農薬、徐放性薬剤等の用途にも期待されて
いる。さらに、その親水性を利用して湿度調整材、電荷
保持性を利用して帯電防止剤等への使用も期待される。
【0004】[吸水性樹脂に関する先行技術]このよう
な用途に使用されている吸水性樹脂としては、例えば、
架橋ポリアクリル酸部分中和物(特開昭55−8430
4号、米国特許4625001号)、澱粉−アクリロニ
トリル共重合体の部分加水分解物(特開昭46−439
95号)、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体(特開昭
51−125468号)、酢酸ビニル−アクリル酸エス
テル共重合体の加水分解物(特開昭52−14689
号)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸とアクリル酸の共重合架橋物(欧州特許00681
89号)、カチオン性モノマーの架橋重合体(米国特許
4906717号)、架橋イソブチレン−無水マレイン
酸共重合体の加水分解物(米国特許4389513号)
などが知られている。
【0005】ところが、これらの吸水性樹脂は分解性を
有しないため、使用後の廃棄が問題である。
【0006】現状としては、これらの吸水性樹脂は、廃
棄時には焼却処理する方法と埋め立てする方法が行われ
ている。しかし、焼却炉で処理する方法では、焼却時に
発生する熱による炉材の損傷のほかに、地球の温暖化や
酸性雨の原因となることが指摘されている。また、埋め
立て処理する方法では、プラスチックは容積がかさば
る、腐らないため地盤が安定しない等の問題があるう
え、埋め立てに適した場所がなくなってきたことが大き
な問題となっている。
【0007】すなわち、これらの樹脂は分解性に乏し
く、水中や土壌中では半永久的に存在するので、廃棄物
処理における環境保全を考えると非常に重大な問題であ
る。例えば紙おむつ、生理用品等の衛生材料に代表され
る使い捨て用途の樹脂の場合、それをリサイクルすれば
多大な費用がかかり、焼却するにも大量であるため地球
環境への負荷が大きい。また農・園芸用保水材として架
橋ポリアクリル酸樹脂を使用した場合、土壌中でCa2+
等の多価イオンとコンプレックスを形成し、不溶性の層
を形成すると報告されている(松本ら、高分子、42
巻、8月号、1993年)。このような層はそのもの自
体の毒性は低いと言われているが、自然界には全くない
ものであり、長期に渡るそれら樹脂の土中への蓄積によ
る生態系への影響は不明であり、十分に調べる必要があ
り、その使用には慎重な態度が望まれる。同様に非イオ
ン性の樹脂の場合、コンプレックスは形成しないが、非
分解性のため土壌中へ蓄積する恐れがあり、その自然界
への影響は疑わしい。
【0008】さらにこれらの重合系の樹脂は、人間の肌
等に対して毒性の強いモノマーを使用しており、重合後
の製品からこれを除去するために多くの検討がなされて
いるが、完全に除くことは困難である。特に工業的規模
での製造ではより困難となることが予想される。
【0009】[生分解性を有する吸水性樹脂の技術的背
景]一方、近年、「地球にやさしい素材」として生分解
性ポリマーが注目されており、これを吸水性樹脂として
使用することも提案されている。
【0010】このような用途に使用されている生分解性
を有する吸水性樹脂としては、例えばポリエチレンオキ
シド架橋体(特開平6−157795号等)、ポリビニ
ルアルコール架橋体、カルボキシメチルセルロース架橋
体(米国特許4650716号)、アルギン酸架橋体、
澱粉架橋体、ポリアミノ酸架橋体などが知られている。
この中でポリエチレンオキシド架橋体、ポリビニルアル
コール架橋体は吸水量が小さく、特に生理用品、紙おむ
つ、使い捨て雑巾、ペーパータオルなどの高い吸水能が
要求される製品の素材として使用する場合、適切でな
い。
【0011】また、これらの化合物は特殊な菌のみしか
生分解することができないので、一般的な条件では生分
解は遅かったり、もしくは全く分解しなかったりする。
さらに分子量が大きくなると極端に分解性が低下する。
【0012】また、カルボキシメチルセルロース架橋
体、アルギン酸架橋体、デンプン架橋体等の糖類架橋体
は、その分子内に強固な水素結合を多く含むために、分
子間、ポリマー間の相互作用が強く、そのため分子鎖が
広く開くことができず、吸水能は高くない。
【0013】[ポリアミノ酸系吸水性樹脂の技術的背
景]一方、ポリアミノ酸を架橋して得られる樹脂は生分
解性を有するために地球環境にやさしく、また生体内に
吸収されても酵素作用により消化吸収され、しかも生体
内での抗原性を示さず、分解生成物も毒性がないことが
明らかにされているので、人に対してもやさしい素材で
ある。
【0014】ポリアミノ酸系吸水性樹脂の記載例とし
て、ポリ−γ−グルタミン酸にγ線を照射して高吸水能
を有する樹脂を製造する方法が報告されている(国岡
ら、高分子論文集、50巻10号、755頁(1993
年))。しかし、工業的な観点からは、この技術に用い
60Co照射設備は、放射能の遮断を行うためには大が
かりな設備が必要であり、その管理にも十分な配慮が必
要であるため現実的ではない。また出発物質であるポリ
グルタミン酸が高価であることも問題点である。
【0015】また、酸性アミノ酸を架橋させてハイドロ
ゲルを得る方法が報告されている[米国特許第3948
863号(特公昭52−41309号対応)、特開平5
−279416号]。さらに架橋アミノ酸樹脂を吸水性
ポリマーに用いる報告がされている(特表平6−506
244号;米国特許第5247068及び同第5284
936号、特開平7−309943号、特開平8−59
820号)。
【0016】しかしいずれの報告の場合も、これらの樹
脂は吸水性や塩水吸水性が十分でなく、実用的ではなか
った。
【0017】[本発明者らの技術的思想の背景]一方、
特開平7−224163号に記載されているように、ポ
リコハク酸イミドを架橋剤と反応させ、残りのイミド環
を加水分解することにより、塩水吸水能の高い架橋ポリ
アスパラギン酸系樹脂を製造することができる。また、
特開平9−169840号に記載されているように、ポ
リコハク酸イミドを架橋した後、水に混和する有機溶媒
(水混和性有機溶媒)と水との均一な混合溶媒中で残り
のイミド環を加水分解し、これにより塩水吸水能の高い
架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を製造することができ
る。これら技術により得られる架橋ポリアスパラギン酸
系樹脂は、地球にやさしくかつ吸水能を有するので非常
に有用であるが、その製造方法において生成する樹脂濃
度は約5質量%と低く、工業的見地からは、容積効率の
点で改善の余地があった。
【0018】また、特開平11−5840号に記載され
ているように、ポリコハク酸イミドを架橋した後、水混
和性有機溶媒と水との均一な混合溶媒中で、反応系内の
樹脂の膨潤度を3乃至100倍の範囲に制御しつつイミ
ド環を加水分解し、これにより塩水吸水能の高い架橋ポ
リアスパラギン酸系樹脂を製造することができる。この
技術では、良好な容積効率で加水分解反応が実施できる
ものの、加水分解反応の際、系内に存在する水の量が多
いため、反応物は固体状態を維持できず、また加水分解
反応終了後、樹脂を単離するために多量の溶剤を必要と
するという点で改善の余地があった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、架橋
ポリコハク酸イミドのイミド環の加水分解反応におい
て、高い容積効率で加水分解反応が実施できる、高い吸
水能を有する架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の製造方法
を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、加水分解反応を、有機
溶媒を含んでなる溶媒中で樹脂の膨潤度が3倍以下であ
る固体状にて行なえば、高い吸水性を有する架橋ポリア
スパラギン酸系樹脂が、極めて効率良く製造できること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0021】すなわち本発明は、架橋ポリコハク酸イミ
ドのイミド環を加水分解反応することにより架橋ポリア
スパラギン酸系樹脂を製造する方法において、該加水分
解反応を、有機溶媒を含んでなる溶媒中で樹脂の膨潤度
が3倍以下である固体状にて行なうことを特徴とする架
橋ポリアスパラギン酸系樹脂の製造方法である。
【0022】さらに本発明は、上記方法により架橋ポリ
アスパラギン酸系樹脂を製造する工程1と、該工程1で
得た架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を単離する工程2と
を有する架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の製造方法であ
る。
【0023】さらに本発明は、上記方法により架橋ポリ
アスパラギン酸系樹脂を製造する工程1と、該工程1で
得た架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を含んでなる反応物
の少なくとも一部を中和処理する工程2と、該工程2で
中和処理した後の架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を単離
する工程3とを有する架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の
製造方法である。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以
下に説明する。
【0025】[1]架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の構
造 本発明において製造される架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂は、その構造上から、大きく分けると、主鎖基本骨格
部分、側鎖部分、架橋部分からなる。以下、これらを3
つに分けて説明する。
【0026】[1−1]架橋ポリアスパラギン酸系樹脂
の主鎖基本骨格の構造 本発明において製造される架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂の主鎖基本骨格の繰り返し単位は、アスパラギン酸残
基単独で構成されてもよいし、アスパラギン酸とアスパ
ラギン酸以外のアミノ酸との共重合体であっても構わな
い。なお本発明では、結合の様式に関わらず、ポリマー
中のアスパラギン酸からなる繰り返し単位部分を「ポリ
アスパラギン酸残基」と呼ぶ。
【0027】アスパラギン酸以外のアミノ酸の具体例と
しては、例えば、アスパラギン酸を除く19種類の必須
アミノ酸、L−オルニチン、一連のα−アミノ酸、β−
アラニン、γ−アミノ酪酸、中性アミノ酸、酸性アミノ
酸、酸性アミノ酸のω−エステル、塩基性アミノ酸、塩
基性アミノ酸のN置換体、アスパラギン酸−L−フェニ
ルアラニン2量体(アスパルテーム)等のアミノ酸及び
アミノ酸誘導体、L−システイン酸等のアミノスルホン
酸等を挙げることができる。α−アミノ酸は、光学活性
体(L体、D体)であっても、ラセミ体であってもよ
い。
【0028】共重合体である場合は、ブロック・コポリ
マーであっても、ランダム・コポリマーであっても、グ
ラフト・コポリマーであっても構わない。
【0029】ポリアスパラギン酸残基から成る繰り返し
単位の数は、特に限定されないが、分子を構成する繰り
返し単位の総数に対して、1〜99.8%が好ましく、
10〜99.8%がより好ましい。
【0030】架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の主鎖基本
骨格の繰り返し単位としては、高い吸水能を有するとい
う点から、アスパラギン酸残基単独、又は、グルタミン
酸若しくはリジンとの共重合体から構成されることが好
ましく、工業的生産の点から、前記繰り返し単位がアス
パラギン酸残基単独からなることが特に好ましい。
【0031】ポリアスパラギン酸の主鎖基本骨格は、主
鎖中のアミド結合が、α結合である場合と、β結合であ
る場合がある。すなわち、ポリアスパラギン酸及びその
共重合体の場合は、アスパラギン酸もしくは共重合体単
位のアミノ基等と、アスパラギン酸のα位のカルボキシ
ル基と結合した場合がα結合であり、アスパラギン酸の
β位のカルボキシル基と結合した場合がβ結合である。
このポリアスパラギン酸の場合のα結合とβ結合は、通
常、混在して存在する。本発明では、その結合様式は特
に限定されない。
【0032】ポリマーの側鎖基及び架橋基は、基本的に
ポリアスパラギン酸のカルボキシル基が置換されたカル
ボン酸誘導体である。その詳細を以下に説明する。
【0033】[1−2]架橋ポリアスパラギン酸系樹脂
の側鎖の構造 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の側鎖は、架橋ポリコハ
ク酸イミドのイミド環を加水分解により開環した構造を
有し、この加水分解により生成したカルボキシル基を含
む。また、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂は、他の置換
基を有する側鎖を含んでいてもよい。他の置換基として
は、特に限定されないが、例えば、水酸基、アミノ基、
メルカプト基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホ
ン酸基、アルキル基、アリール基、アラルキル基等を一
個以上含むペンダント基が挙げられる。また、ペンダン
ト基は、特定の置換基を持たないアルキル基、アラルキ
ル基、アリール基であってもよい。これらのペンダント
基は、ポリアスパラギン酸残基とアミド結合、エステル
結合、チオエステル結合等で繋がっている。
【0034】加水分解により生成したカルボキシル基
は、フリーの状態でも塩を形成していてもよい。塩を形
成するイオンの具体例としては、例えば、ナトリウム、
カリウム、リチウム等のイオン;アルカリ金属イオン、
アンモニウム;テトラメチルアンモニウム、テトラエチ
ルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラ
ブチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テ
トラヘキシルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニ
ウム、トリメチルプロピルアンモニウム、ブチルトリメ
チルアンモニウム、ペンチルトリメチルアンモニウム、
ヘキシルトリメチルアンモニウム、シクロヘキシルトリ
メチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウ
ム、トリエチルプロピルアンモニウム、トリエチルブチ
ルアンモニウム、トリエチルペンチルアンモニウム、ト
リエチルヘキシルアンモニウム、シクロヘキシルトリエ
チルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウムイ
オン等のアンモニウムイオン;トリメチルアミン、トリ
エチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリエ
タノールアミン、トリプロパノールアミン、トリブタノ
ールアミン、トリペンタノールアミン、トリヘキサノー
ルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピ
ルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキ
シルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミ
ン、エチルメチルアミン、メチルプロピルアミン、ブチ
ルメチルアミン、メチルペンチルアミン、メチルヘキシ
ルアミン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミ
ン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、
オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキ
サデシルアミンイオン等のアミンイオン等を挙げること
ができる。
【0035】これらの中では、イオンの原子量又は分子
量が大きくなると相対的に単量体単位あたりの分子量が
大きくなり、単位質量当たりの吸水量が小さくなるの
で、その分子量が小さいものの方が好ましい。また、人
の肌等に触れる可能性がある場合は、生物の皮膚や粘膜
に対して炎症性が低い方が好ましい。これらの点から、
ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、トリ
エタノールアミンを用いることが好ましく、さらに、ナ
トリウム、カリウムを用いることが、コストの面で特に
好ましい。
【0036】[1−3] 架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂の架橋部分の構造 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂中の架橋部分は、その分
子構造について特に限定されない。架橋ポリアスパラギ
ン酸系樹脂の架橋部分は、ポリマー主鎖基本骨格との
「結合部分」と、それらを橋架けする「連結部分」に分
けて理解することができる。以下、それらについて説明
する。
【0037】[1−3−1]架橋ポリアスパラギン酸系
樹脂の架橋部分の結合部分 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の架橋部分の結合部分
は、特に限定されない。その具体例としては、例えば、
アミド結合、エステル結合、チオエステル結合から成る
構造を挙げることができる。これらは単独でもよいし、
複数の構造が混在していても構わない。
【0038】[1−3−2]架橋ポリアスパラギン酸系
樹脂の架橋部分の連結部 分架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の架橋部分の連結部分
は特に限定されない。連結部分の具体例を、以下に挙げ
る。
【0039】
【化1】
【0040】
【化2】
【0041】
【化3】
【0042】これらの連結部分は、無置換のものでも、
置換基により置換したものでもよい。この置換基として
は、炭素原子数1から18の分岐していてもよいアルキ
ル基、炭素原子数3から8のシクロアルキル基、アラル
キル基、置換していてもよいフェニル基、置換していて
もよいナフチル基、炭素原子数1から18の分岐してい
ても良いアルコキシ基、アラルキルオキシ基、フェニル
チオ基、炭素原子数1から18の分岐していても良いア
ルキルチオ基、炭素原子数1から18の分岐していても
良いアルキルアミノ基、各アルキル基が炭素原子数1か
ら18の分岐していても良いジアルキルアミノ基、各ア
ルキル基が炭素原子数1から18の分岐していても良い
トリアルキルアンモニウム基、水酸基、アミノ基、メル
カプト基、カルボキシル基、スルホン酸基並びにホスホ
ン酸基及びこれらの塩、アルコキシカルボニル基、アル
キルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
【0043】例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テト
ラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシ
ル、オクタデシル等のアルキル基、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチル、シクロオクチル等のシクロアルキル基、ベン
ジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、フェニルブ
チル等のアラルキル基、フェニル、トリル、キシリル、
クロロフェニル、ビフェニル等のフェニル基、ナフチ
ル、メチルナフチル等のナフチル基、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシル
オキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、デシルオキ
シ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオ
キシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキ
サデシルオキシ、ヘプチルデシルオキシ、オクチルデシ
ルオキシ等のアルコキシ基、フェノキシ、ベンジルオキ
シ、トリルオキシ等のアラルキルオキシ基、メチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチル
チオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ、ノ
ニルチオ、デシルチオ、ウンデシルチオ、ドデシルチ
オ、トリデシルチオ、テトラデシルチオ、ペンタデシル
チオ、ヘキサデシルチオ、ヘプチルデシルチオ、オクチ
ルデシルチオ等のアルキルチオ基、フェニルチオ基、ベ
ンジルチオ、トリルチオ等のアラルキルチオ基、メチル
アミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミ
ノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、ヘプチルアミ
ノ、オクチルアミノ、ノニルアミノ、デシルアミノ、ウ
ンデシルアミノ、ドデシルアミノ、トリデシルアミノ、
テトラデシルアミノ、ペンタデシルアミノ、ヘキサデシ
ルアミノ、ヘプチルデシルアミノ、オクチルデシルアミ
ノ等のアルキルアミノ基、ジメチルアミノ、ジエチルア
ミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジペンチル
アミノ、ジヘキシルアミノ、ジヘプチルアミノ、ジオク
チルアミノ、ジノニルアミノ、ジデシルアミノ、ジウン
デシルアミノ、ジドデシルアミノ、ジトリデシルアミ
ノ、ジテトラデシルアミノ、ジペンタデシルアミノ、ジ
ヘキサデシルアミノ、ジヘプチルデシルアミノ、ジオク
チルデシルアミノ、エチルメチルアミノ、メチルプロピ
ルアミノ等のジアルキルアミノ基、トリメチルアンモニ
ウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニ
ウム、トリブチルアンモニウム、トリペンチルアンモニ
ウム、トリヘキシルアンモニウム、トリヘプチルアンモ
ニウム、トリオクチルアンモニウム、トリノニルアンモ
ニウム、トリデシルアンモニウム、トリウンデシルアン
モニウム、トリドデシルアンモニウム、トリテトラデシ
ルアンモニウム、トリペンタデシルアンモニウム、トリ
ヘキサデシルアンモニウム、トリヘプチルデシルアンモ
ニウム、トリオクチルデシルアンモニウム、ジメチルエ
チルアンモニウム、ジメチルベンジルアンモニウム、メ
チルジベンジルアンモニウム等のトリアルキルアンモニ
ウム基、水酸基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシ
ル基、又は、スルホン酸基、又はホスホン酸基及びこれ
らの塩、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボ
ニル、プロピルオキシカルボニル、ブチルオキシカルボ
ニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカル
ボニル、ヘプチルオキシカルボニル、オクチルオキシカ
ルボニル、ノニルオキシカルボニル、デシルオキシカル
ボニル、ウンデシルオキシカルボニル、ドデシルオキシ
カルボニル、トリデシルオキシカルボニル、テトラデシ
ルオキシカルボニル、ペンタデシルオキシカルボニル、
ヘキサデシルオキシカルボニル、ヘプタデシルオキシカ
ルボニル、オクタデシルオキシカルボニル等のアルキル
オキシカルボニル基、メチルカルボニルオキシ、エチル
カルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、ブチル
カルボニルオキシ、ペンチルカルボニルオキシ、ヘキシ
ルカルボニルオキシ、ヘプチルカルボニルオキシ、オク
チルカルボニルオキシ、ノニルカルボニルオキシ、デシ
ルカルボニルオキシ、ウンデシルカルボニルオキシ、ド
デシルカルボニルオキシ、トリデシルカルボニルオキ
シ、テトラデシルカルボニルオキシ、ペンタデシルカル
ボニルオキシ、ヘキサデシルカルボニルオキシ、ヘプタ
デシルカルボニルオキシ、オクタデシルカルボニルオキ
シ等のアルキルカルボニルオキシ基等を挙げることがで
きる。
【0044】これらの中から分子量が大きいものを選択
すると、架橋部分の分子量が大きくなり、相対的に繰り
返し単位当たりの分子量が大きくなり、単位質量当たり
の吸水量が小さくなるので、分子量が小さいものを選択
する方が好ましい。また、一般的に製造法が簡単なもの
を選択することも好ましい。例えば、無置換のもの、又
は、置換基(例えば、メチル、エチル、メトキシ、メチ
ルオキシカルボニル及び/又はメチルカルボニルオキシ
基;並びに/又は水酸基、アミノ基、メルカプト基、カ
ルボキシル基、スルホン酸基及び/又はホスホン酸基及
び又はこれらの塩等)により置換されたものが好まし
い。
【0045】さらに、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を
保水材の用途に使用する場合は、樹脂分子内に極性基が
存在することが好ましいので、架橋部分は、無置換の状
態で極性基を含むもの、又は、極性基を含む置換基(例
えば、水酸基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル
基、スルホン酸基及びホスホン酸基並びに/又はこれら
の塩)により置換されたものが特に好ましい。
【0046】ここで、架橋部分の量は特に限定されない
が、架橋部分を有する繰り返し単位の数は、重合体全体
の繰り返し単位の総数を基準として、0.1〜50%が
好ましく、0.5〜10%がより好ましい。
【0047】[2]ポリコハク酸イミドの製造方法 本発明に使用する架橋前のポリコハク酸イミドは、その
製造方法について特に限定されない。その具体例とし
て、例えば、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル
・ソサエティー(J.Amer.Chem.Soc.)80
巻・3361頁〜(1958年)等に記載の方法を挙げ
ることができる。
【0048】使用するポリコハク酸イミドの重量平均分
子量(Mw)は、一般的には2×104〜1×106、好
ましくは4×104〜5×105、より好ましくは6×1
4〜4×105、特に好ましくは8×104〜3×1
5、最も好ましくは1×105〜2.5×105である。
通常、主鎖構造部分の分子量が低過ぎると、吸水材、保
水材等としての能力が十分でない場合がある。逆に、主
鎖構造部分の分子量が高過ぎると、通常、生産性におい
て不利になる場合がある。
【0049】また、ポリコハク酸イミドは、線状構造で
あっても、分岐状構造を有するものであってもよい。
【0050】[3] 架橋ポリコハク酸イミドの製造方
法 本発明に用いられる架橋ポリコハク酸イミドの製造方法
は特に限定されず、連続式、及び/又は、回分式の好ま
しい製造方法が選択される。例えば、有機溶媒に溶解し
たポリコハク酸イミドの溶液に架橋剤を反応させる方法
(特開平7−224163号)を挙げることができる。
すなわち、ポリコハク酸イミドを有機溶媒に溶解した溶
液に、架橋剤を加え、反応させる方法である。
【0051】ここで使用する有機溶媒は、一般的には、
使用するポリコハク酸イミドを実質的に溶解できるよう
な良溶媒を用いることが好ましい。良溶媒の具体例とし
ては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N,N'
−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、
スルホラン等を挙げることができる。これらの中では、
ポリコハク酸イミドの溶解性が高い、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドが特に好
ましい。これらの溶媒は、単独でも、2種以上を混合し
て用いても構わない。
【0052】また、架橋反応を遅くする目的で、ポリコ
ハク酸イミドを溶解しない、もしくはわずかしか溶解し
ない貧溶媒を加えても構わない。貧溶媒は、特に限定さ
れず、化学反応一般に使用される溶媒であって、ポリコ
ハク酸イミドの溶解性が低い溶媒はいずれであっても使
用できる。
【0053】貧溶媒の具体例としては、水、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブ
タノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノー
ル、オクタノール、2−メトキシエタノール、2−エト
キシエタノール等のアルコール類、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグ
リコール類、メチルグリコソルブ、エチルグリコソルブ
等のグリコソルブ類、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等の環状エーテル、石油エーテル、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、
デカリン、ジフェニルエーテル、アニソール、クレゾー
ル等がある。これらの溶媒は、単独でも、2種以上を混
合して用いても構わない。
【0054】架橋反応が進行する時点のポリコハク酸イ
ミドを含む溶液における、ポリコハク酸イミドの濃度は
特に限定されないが、一般的には、0.1〜90質量%
が好ましく、特に10〜40質量%が好ましい。
【0055】架橋剤は、ポリコハク酸イミドのイミド環
と反応する多官能性化合物であれば、特に限定されな
い。例えば、ポリアミン、ポリチオール等の多官能性化
合物を挙げることができる。その具体例としては、ヒド
ラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,
4−ブタンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメ
チレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレン
ジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレン
ジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ヘキサデカメ
チレンジアミン、1−アミノ−2,2−ビス(アミノメ
チル)ブタン、テトラアミノメタン、ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族ポリアミン、
ノルボルネンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサ
ン、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン、イソホロン
ジアミン等の脂環式ポリアミン、フェニレンジアミン、
トリレンジアミン、キシリレンジアミン等の芳香族ポリ
アミン、塩基性アミノ酸もしくはそれらのエステル類、
シスタミン等のモノアミノ化合物の分子1個又はそれ以
上が1個又はそれ以上のジスルフィド結合により結合し
た化合物及びその誘導体等のポリアミン、1,2−エタ
ンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,4−ブ
タンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、ペンタ
エリスリチオール等の脂肪族ポリチオール、シクロヘキ
サンジチオール等の脂環式ポリチオール、キシリレンジ
チオール、ベンゼンジチオール、トルエンジチオール等
の芳香族ポリチオール、トリメチロールプロパントリス
(チオグリコレート)、トリメチロールプロパントリス
(3−メルカプトプロピオネート)ペンタエリスリトー
ルテトラキス(チオグリコレート)、ペンタエリスリト
ールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)ポリ
チオール等のエステル類が挙げられる。また、リジン、
シスチン、オルニチンに代表されるタンパク質構成アミ
ノ酸又はそれらの塩又はエステル類が挙げられる。
【0056】これら架橋剤中では、臭気が少なく、ポリ
コハク酸イミドのイミド環との反応性が高い、エチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミ
ン、ヘプタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、リジン、オルニチン、シスタミンが好ましい。
【0057】架橋剤の量は、特に制限されず、架橋剤の
官能数や分子量によって決まる架橋度や、その使用用途
の種類によって適宜決定すればよい。ここで、架橋度と
は、架橋間の距離又は構成単量体単位の数、もしくはポ
リマー主鎖に対する架橋部分の割合の度合いを表すもの
と定義する。
【0058】一般的には、架橋剤の量が多すぎると、架
橋度が高くなりすぎ、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂と
した際の樹脂の吸水能が低下する。逆に、架橋剤の量が
少なすぎると、架橋度が低くなりすぎ、樹脂は水溶性で
吸水能を示さない、部分的にしか架橋されていない樹脂
が得られる。したがって、架橋剤の量は、適当な架橋度
を実現し得るように適宜決定すればよい。架橋剤の量
は、一般的には、ポリコハク酸イミドの単量体単位の総
数に対して、0.1〜50%が好ましく、特に1〜20
%が好ましい。
【0059】架橋反応においては、必要に応じ触媒を使
用してもよい。触媒としては、一般的には、塩基触媒が
用いられる。
【0060】塩基触媒としては、例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金
属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチ
ウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭
酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、酢酸ナト
リウム、酢酸カリウム等のアルカリ金属酢酸塩、シュウ
酸ナトリウム等のアルカリ金属塩、アンモニア等の無機
系塩基試剤;トリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルア
ミン、トリヘキシルアミン、トリエタノールアミン、ト
リプロパノールアミン、トリブタノールアミン、トリペ
ンタノールアミン、トリヘキサノールアミン、ジメチル
アミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチル
アミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシク
ロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、エチルメチルア
ミン、メチルプロピルアミン、ブチルメチルアミン、メ
チルペンチルアミン、メチルヘキシルアミン、メチルア
ミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、
ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デ
シルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ピ
リジン、ピコリン、キノリン等のアミン等の有機系塩基
試剤が挙げられる。
【0061】架橋反応における反応温度は、特に限定さ
れず、架橋剤の反応性や、ポリコハク酸イミドの状態を
考慮して、適宜決定すればよい。一般的には、0〜20
0℃が好ましく、10〜80℃がより好ましい。
【0062】架橋反応が完了した後は、そのまま次の加
水分解工程へ進んでもよく、前処理操作を実施してから
次の加水分解工程に進んでもよい。
【0063】[架橋ポリコハク酸イミドの前処理]本発
明では、加水分解反応工程を実施する前に、必要に応じ
て、架橋ポリコハク酸イミドに対して前処理操作を実施
しても構わない。
【0064】例えば、架橋ポリコハク酸イミドに含有さ
れる不純物(架橋反応用溶媒、触媒、貧溶媒、等)の分
離操作を実施しても構わない。不純物の分離は、一般に
用いられる方法に従えばよい。例えば、固液分離操作
(濾過、遠心分離、沈降分離等)、抽出操作、乾燥操作
等が採用できる。不純物(架橋反応用溶媒、触媒、貧溶
媒、等)を分離する場合、不純物を分離することなく加
水分解操作を実施した場合に比べ、例えば、架橋溶媒の
再使用のために必要となる精製操作等の負荷(例えば、
蒸留に要するエネルギー、脱塩に要する副原料、等)
が、顕著に低減されることがある。
【0065】例えば、抽出操作では、架橋ポリコハク酸
イミドに変性等が生じない温度条件下で、含有される不
純物の少なくとも一部を、抽出溶媒(例えば、水、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン等)
を用いて分離しても構わない。
【0066】また、架橋ポリコハク酸イミドの予備乾燥
操作を実施してもよい。予備乾燥操作では、例えば、架
橋ポリコハク酸イミドに含有される不純物(架橋反応用
溶媒、触媒、貧溶媒、等)を、少なくとも一部除去する
ことができる。本発明では、予備乾燥操作は、真空系、
常圧系、加圧系のうち少なくとも1つ以上の圧力条件下
において実施することができる。温度は、架橋ポリコハ
ク酸イミドに変性が生じない範囲で、予備乾燥の効果が
得られる温度条件(例えば、200℃以下)とすれば良
い。本発明では、具体的には、例えば熱風移送型乾燥
器、材料攪拌型乾燥器(流動層乾燥機等)、材料搬送及
び静置型乾燥器、円筒乾燥器、赤外線乾燥器、マイクロ
波乾燥器、過熱蒸気乾燥器からなる群より選択される、
少なくとも1つの装置を用いて、連続式又は回分式の予
備乾燥操作を行うことができる。
【0067】例えば、固体状である架橋ポリコハク酸イ
ミドの粒子サイズの調整を、乾式及び/又は湿式の粉砕
装置を用いて、連続式あるいは回分式操作で行うことが
できる。分級が必要な場合には、乾式及び/又は湿式の
分級装置を用いて、連続式あるいは回分式操作で行って
もよい。また、粉砕機構と分級機構を併せ持った装置を
用いてもよい。
【0068】また、逆に、架橋ポリコハク酸イミドの粒
子サイズが過度に小さ過ぎて操作に困難が生じる場合に
は、自足造粒系及び/又は強制造粒系の造粒操作を行っ
ても構わない。
【0069】架橋ポリコハク酸イミドの粒子サイズ(平
均粒子直径)を把握する方法としては、例えば、標準ふ
るいを用いた測定方法がある。標準ふるいを、例えば、
機械式振とう機とともに使用し、乾式又は湿式でふるい
分けを行い、粒径分布を測定することができる。また、
架橋ポリコハク酸イミドの粒子サイズ(平均粒子直径)
を把握する他の方法としては、レーザー回折・散乱法に
よる測定方法がある。この方法では、通常、架橋ポリコ
ハク酸イミドに対しての貧溶媒中で、架橋ポリコハク酸
イミドを分散させ、レーザー回折・散乱法により粒径分
布を測定することもできる。通常、固体状の架橋ポリコ
ハク酸イミドの粒径は、小さい方が好ましい。具体的に
は、固体状の架橋ポリコハク酸イミドの最大粒子直径
は、通常、好ましくは1cm以下、より好ましくは1m
m以下、さらに好ましくは500μm以下、特に好まし
くは200μm以下、最も好ましくは100μm以下で
ある。適度な粒子サイズとすることで、ポリマーを移送
する際の困難が防止できるとともに、加水分解反応工程
において収率及び/又は吸水性の良好な架橋ポリアスパ
ラギン酸系樹脂を製造することができる。
【0070】[4] 架橋ポリコハク酸イミドのイミド
環の加水分解 本発明の架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の製造方法にお
いては、架橋ポリコハク酸イミドのイミド環を加水分解
反応させる際、反応系内の樹脂の膨潤度が3倍以下であ
る固体状に調整する。また、本発明の架橋ポリアスパラ
ギン酸系樹脂の製造方法においては、加水分解反応後に
おいても樹脂の膨潤度が3倍以下である固体状に調整す
ることが好ましい。
【0071】このような調整により、効率良く、かつ、
簡易に高い吸水能を有する架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂を製造することができる。さらに具体的には、高い容
積効率で加水分解反応工程を行うことができる。また、
さらに具体的には、加水分解反応工程後に、多量の有機
溶媒を用いた樹脂の単離操作が不要となり、溶剤回収に
要していたエネルギーを顕著に低減することができる。
【0072】本発明において「膨潤度」とは、加水分解
反応工程における樹脂が、加水分解反応系の有機溶媒、
水、塩類、オリゴマー等を吸収して、樹脂の体積が増加
した程度(倍)を表す。具体的には、加水分解反応時の
溶媒中におけるポリマーの体積を、加水分解反応前のメ
タノール中(水濃度0質量%)におけるポリマーの体積
で除した値である。即ち、膨潤度1では、加水分解反応
時に樹脂の体積変化が生じていないことを示す。
【0073】本発明では、加水分解反応時に、樹脂が溶
媒を吸収して過度の膨潤状態となることを防止し、樹脂
が実質的に固体状となる条件に設定する。本発明では、
加水分解反応が進行しても樹脂の性状変化(例えば、ゲ
ル化等)が生じることを防ぎ、反応系の樹脂濃度を大幅
に増大させ、容積効率を向上させることができる。
【0074】また本発明では、加水分解反応工程後に
も、樹脂の性状変化(例えば、ゲル化等)が生じること
を防ぎ、樹脂を単離する際に、例えば固液分離操作で簡
易に実施することができる。その結果、含水ゲルを単離
する場合に行われるような多量の有機溶媒を用いた操作
が不要となり、その溶剤回収に要していたエネルギーを
顕著に低減することができる。
【0075】本発明では、加水分解反応工程における樹
脂の膨潤度を、3倍以下、好ましくは1.5倍以下、よ
り好ましくは1.2倍以下、特に好ましくは1.1倍以
下、最も好ましくは1.05倍以下に調整する。膨潤度
が小さすぎても、通常、問題は無いが、膨潤度が大きす
ぎる場合には、系内で樹脂の占める程度(体積)が大き
くなり、加水分解操作が困難になる。
【0076】膨潤度を3倍以下の範囲内に調整し、樹脂
を固体状に維持するための具体的な方法としては、例え
ば、次の2つの方法が挙げられる。すなわち、[4−
1]加水分解反応を、有機溶媒を含んでなる溶媒中で行
なう方法、[4−2]加水分解反応を、有機溶媒と、無
機塩及び/又は有機塩を含んでなる溶媒中で行なう方法
である。これらは組み合わせて実施しても構わない。
【0077】これらの方法は、イミド環を塩基で加水分
解する代りに、先の[1−2]の欄で挙げた側鎖基を導
入する場合にも適用できる。
【0078】以下、方法[4−1]及び[4−2]につ
いて説明する。
【0079】[4−1] 加水分解反応を、有機溶媒を
含んでなる溶媒中で行なう方法この方法においては、有
機溶媒を含んでなる溶媒中の水濃度やその他の条件(例
えば、有機溶媒の種類等)を適宜定めることにより、反
応系内の樹脂の膨潤度を制御する。
【0080】有機溶媒は、水と混和可能な溶媒(水混和
性有機溶媒)であれば、特に限定されない。その具体例
としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノー
ル、2−エトキシエタノール等のアルコール類、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ール等のグリコール類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等の環状エーテル、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N
−メチルピロリドン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノ
ン、ジメチルスルホキシド、スルホラン等が挙げられ
る。これらのうち、特に得られる樹脂の乾燥が容易であ
り、かつ乾燥後に樹脂内に溶剤が残留しにくい点で、メ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、アセトンが好ましい。
【0081】本発明では、有機溶媒を含んでなる溶媒中
の水濃度は、加水分解反応において特に重要である。そ
れらの好適な値は、前記範囲で樹脂の膨潤度が設定で
き、樹脂の相状態が実質的に固体状となる条件を設定で
きるものであればよい。水は、加水分解反応工程の少な
くとも一部の過程において含まれなくても構わない。
【0082】具体的には、有機溶媒を含んでなる溶媒中
の水濃度は、好ましくは0〜10質量%、より好ましく
は0.1〜7質量%、特に好ましくは0.5〜5質量%、
最も好ましくは1〜4.5質量%である。水濃度が低い
場合には樹脂が固体状となるので問題ないが、水濃度が
高すぎると、通常、反応系の樹脂が膨潤して加水分解反
応の容積効率が低下したり、加水分解反応後に樹脂を単
離するために多量の溶剤を必要とする場合がある。ここ
で、水濃度は、溶媒中の有機溶媒質量と水質量の合計質
量を基準とした値である。
【0083】一方、有機溶媒を含んでなる溶媒の使用量
は、架橋ポリコハク酸イミド1質量部当り、一般的には
0.1〜15質量部、好ましくは0.4〜6質量部、より
好ましくは0.7〜4質量部、特に好ましくは1〜3質
量部、最も好ましくは1.5〜2.5質量部である。溶媒
の使用量が多すぎると、通常、容積効率が低下する。逆
に溶媒の使用量が少なすぎると、十分な攪拌を行えず、
収率が低下する場合がある。
【0084】ここで、加水分解反応時には、樹脂が溶媒
と接触して平衡に達するために、通常、適度な時間(緩
和時間)を必要とする。すなわち、溶媒組成を調整した
直後と、調整から時間を経た後では、樹脂の膨潤度が変
化する場合がある。本発明は、膨潤度が経時的に変化す
る樹脂も含む。また加水分解反応の少なくとも一部の段
階において、本発明の膨潤度の範囲を経る樹脂も含む。
【0085】また、架橋ポリコハク酸イミドのイミド環
の加水分解反応が開始した後、その反応の進行の途中段
階で、必要に応じ、前記範囲内で反応液中に水又は有機
溶媒を追加することにより、溶媒組成を適宜設定しても
構わない。なお本発明では、前記範囲内の水濃度に設定
された有機溶媒を含んでなる溶媒中で、加水分解反応を
実施することにより、幅広い範囲の吸水性(吸水量)を
発現する架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の製造に対応す
ることができる。
【0086】[4−2] 加水分解反応を、有機溶媒と
無機塩及び/又は有機塩を含んでなる溶媒中で行なう方
法 この方法においては、無機塩及び/又は有機塩の存在下
で加水分解反応を行なう。そして、この無機塩及び/又
は有機塩の濃度や種類を、適宜定めることにより、反応
系内の浸透圧を調整し、これにより加水分解反応におけ
る樹脂の膨潤度を制御する。
【0087】使用する無機塩及び有機塩は特に限定され
ず、中性塩、塩基性塩、酸性塩など一般的な塩を広範囲
に亘り使用できる。なお、多価金属塩を用いる場合は、
この多価金属塩がイミド環の加水分解で生成したカルボ
キシル基をイオン的に架橋させ、得られる架橋ポリアス
パラギン酸系樹脂の架橋度が高くなるので、その塩の濃
度を適度に低くする方がよい。
【0088】無機塩及び有機塩は、塩を有機溶媒及び/
又は水に加えて溶解させた溶液を添加してもよいし、有
機溶媒及び/又は水中で中和により塩を生成させてもよ
い。また、先の架橋反応によって塩が生じた場合は、そ
の塩をそのまま用いることもできる。
【0089】使用する塩としては、塩酸、臭化水素酸、
ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、亜硫酸、二亜硫
酸、アミド硫酸、チオ硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、亜
リン酸、オルトリン酸、メタリン酸、次リン酸、ピロリ
ン酸、ホスフィン酸、ホスホン酸、炭酸、過炭酸、ホウ
酸、オルトホウ酸、メタホウ酸、塩素酸、過塩素酸、次
亜塩素酸、臭素酸、過臭素酸、次亜臭素酸、ヨウ素酸、
過ヨウ素酸、次亜ヨウ素酸、ケイ酸、オルトケイ酸、メ
タケイ酸、アルミン酸、テルル酸、イソシアン酸、チオ
シアン酸、マンガン酸、過マンガン酸、クロム酸、ニク
ロム酸、メタ亜アンチモン酸、メタバナジン酸、モリブ
デン酸等の無機鉱酸、有機ホスホン酸、有機スルホン
酸、有機カルボン酸、シュウ酸、有機フェノール等の有
機酸の金属塩、有機塩基塩、もしくは酸化物等が挙げら
れる。
【0090】これらの中で、生物の皮膚や粘膜に対して
炎症性が低く、酸化還元性が無く、低コストであり、水
への溶解性が高い、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、
フッ化水素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、
オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、ホスフィン
酸、ホスホン酸、炭酸、ホウ酸、オルトホウ酸、メタホ
ウ酸、ケイ酸、オルトケイ酸、メタケイ酸、シュウ酸、
有機ホスホン酸、有機スルホン酸、有機カルボン酸の金
属塩もしくは有機塩基塩が好ましい。特に、塩酸、硫
酸、硝酸、リン酸、炭酸、ホウ酸、有機ホスホン酸、有
機スルホン酸、有機カルボン酸等の各酸の金属塩もしく
は有機塩基塩が好ましい。
【0091】金属塩を構成する金属としては、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ベリリウム、マグネシウ
ム、アルミニウム、カルシウム、スカンジウム、チタ
ン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニ
ッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ルビジウ
ム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、ニ
オビウム、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジ
ウム、銀、カドミウム、インジウム、錫、テルリウム、
セシウム、バリウム、セリウム、金、水銀、タリウム、
鉛等が挙げられる。この中で生物の皮膚や粘膜に対して
炎症性が低く、低コストであり、有機溶媒を含んでなる
溶媒への溶解性が高いリチウム、ナトリウム、カリウム
が好ましい。
【0092】さらに、有機塩としては、アンモニウム、
テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウ
ム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモ
ニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラヘキシル
アンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、トリメ
チルプロピルアンモニウム、ブチルトリメチルアンモニ
ウム、ペンチルトリメチルアンモニウム、ヘキシルトリ
メチルアンモニウム、シクロヘキシルトリメチルアンモ
ニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、トリエチル
プロピルアンモニウム、トリエチルブチルアンモニウ
ム、トリエチルペンチルアンモニウム、トリエチルヘキ
シルアンモニウム、シクロヘキシルトリエチルアンモニ
ウム、ベンジルトリエチルアンモニウム等のアンモニウ
ム塩、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロ
ピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、
トリヘキシルアミン、トリエタノールアミン、トリプロ
パノールアミン、トリブタノールアミン、トリペンタノ
ールアミン、トリヘキサノールアミン、ジメチルアミ
ン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミ
ン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘ
キシルアミン、ジベンジルアミン、エチルメチルアミ
ン、メチルプロピルアミン、ブチルメチルアミン、メチ
ルペンチルアミン、メチルヘキシルアミン、メチルアミ
ン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペ
ンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシ
ルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン等のア
ミン塩等が挙げられる。
【0093】これらの中で、有機溶媒を含んでなる溶媒
への溶解性、臭気、安全性、コストを考慮すると、テト
ラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テ
トラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウ
ム、エチルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチ
ルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム等の
アンモニウム塩、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタ
ノールアミン等のアミン塩等が特に好ましい。
【0094】さらに、他の具体的な塩の例としては、塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化アン
モニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ベ
リリウム、塩化アルミニウム、四塩化チタン、塩化バナ
ジウム、塩化クロム、塩化マンガン、塩化鉄、塩化コバ
ルト、塩化ニッケル、塩化銅、塩化亜鉛、塩化ストロン
チウム、塩化イットリウム、塩化ジルコニウム、塩化モ
リブデン、塩化ルテニウム、塩化ロジウム、塩化パラジ
ウム、塩化銀、塩化カドミウム、塩化錫、塩化テルリウ
ム、塩化セシウム、塩化バリウム、塩化セリウム、塩化
鉛、テトラメチルアンモニウム・クロリド、テトラエチ
ルアンモニウム・クロリド、テトラブチルアンモニウム
・クロリド、トリエタノールアミン塩酸塩等の塩化物
塩、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リチウム、臭
化アンモニウム、テトラメチルアンモニウム・ブロミ
ド、テトラエチルアンモニウム・ブロミド、テトラブチ
ルアンモニウム・ブロミド、トリエタノールアミン・臭
化水素酸塩、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ
化リチウム、ヨウ化アンモニウム、テトラメチルアンモ
ニウム・ヨード、テトラエチルアンモニウム・ヨード、
テトラブチルアンモニウム・ヨード、トリエタノールア
ミン・ヨウ化水素酸塩、硫酸ナトリウム、硫酸カリウ
ム、硫酸リチウム、硫酸アンモニウム、テトラメチルア
ンモニウム・硫酸塩、テトラエチルアンモニウム・硫酸
塩、テトラブチルアンモニウム・硫酸塩、トリエタノー
ルアミン・硫酸塩、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝
酸リチウム、硝酸アンモニウム、テトラメチルアンモニ
ウム・硝酸塩、テトラエチルアンモニウム・硝酸塩、テ
トラブチルアンモニウム・硝酸塩、トリエタノールアミ
ン・硝酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン
酸リチウム、リン酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸アンモニウム、テトラ
メチルアンモニウム・炭酸塩、テトラエチルアンモニウ
ム・炭酸塩、テトラブチルアンモニウム・炭酸塩、トリ
エタノールアミン・炭酸塩、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸
カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸アンモニウム、ベン
ゼンスルホン酸ナトリウム、ベンゼンスルホン酸カリウ
ム、ベンゼンスルホン酸リチウム、ベンゼンスルホン酸
アンモニウム、テトラメチルアンモニウム・ベンゼンス
ルホン酸塩、テトラエチルアンモニウム・ベンゼンスル
ホン酸塩、テトラブチルアンモニウム・ベンゼンスルホ
ン酸塩、トリエタノールアミン・ベンゼンスルホン酸
塩、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、p−トルエン
スルホン酸カリウム、p−トルエンスルホン酸リチウ
ム、p−トルエンスルホン酸アンモニウム、テトラメチ
ルアンモニウム・p−トルエンスルホン酸塩、テトラエ
チルアンモニウム・p−トルエンスルホン酸塩、テトラ
ブチルアンモニウム・p−トルエンスルホン酸塩、トリ
エタノールアミン・p−トルエンスルホン酸塩、安息香
酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、
安息香酸アンモニウム、テトラメチルアンモニウム・安
息香酸塩、テトラエチルアンモニウム・安息香酸塩、テ
トラブチルアンモニウム・安息香酸塩、トリエタノール
アミン・安息香酸塩、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸カ
リウム、シュウ酸リチウム、シュウ酸アンモニウム、テ
トラメチルアンモニウム・シュウ酸塩、テトラエチルア
ンモニウム・シュウ酸塩、テトラブチルアンモニウム・
シュウ酸塩、トリエタノールアミン、・シュウ酸塩、酢
酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、酢酸アン
モニウム、テトラメチルアンモニウム・酢酸塩、テトラ
エチルアンモニウム・酢酸塩、テトラブチルアンモニウ
ム・酢酸塩、トリエタノールアミン・酢酸塩、プロピオ
ン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウム、プロピオン酸
リチウム、プロピオン酸アンモニウム、テトラメチルア
ンモニウム・プロピオン酸塩、テトラエチルアンモニウ
ム・プロピオン酸塩、テトラブチルアンモニウム・プロ
ピオン酸塩、トリエタノールアミン・プロピオン酸塩等
が挙げられる。
【0095】これらの中で、塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム、塩化リチウム、塩化アンモニウム、テトラメチル
アンモニウム・クロリド、テトラエチルアンモニウム・
クロリド、テトラブチルアンモニウム・クロリド、トリ
エタノールアミン塩酸塩、臭化ナトリウム、臭化カリウ
ム、臭化リチウム、臭化アンモニウム、テトラメチルア
ンモニウム・ブロミド、テトラエチルアンモニウム・ブ
ロミド、テトラブチルアンモニウム・ブロミド、トリエ
タノールアミン・臭化水素酸塩、ヨウ化ナトリウム、ヨ
ウ化カリウム、ヨウ化アンモニウム、テトラメチルアン
モニウム・ヨード、テトラエチルアンモニウム・ヨー
ド、テトラブチルアンモニウム・ヨード、トリエタノー
ルアミン・ヨウ化水素酸塩、硫酸ナトリウム、硫酸カリ
ウム、硫酸アンモニウム、テトラメチルアンモニウム・
硫酸塩、テトラエチルアンモニウム・硫酸塩、テトラブ
チルアンモニウム・硫酸塩、トリエタノールアミン・硫
酸塩、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウ
ム、テトラメチルアンモニウム・硝酸塩、テトラエチル
アンモニウム・硝酸塩、テトラブチルアンモニウム・硝
酸塩、トリエタノールアミン・硝酸塩、リン酸ナトリウ
ム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸アンモニウ
ム、テトラメチルアンモニウム・炭酸塩、テトラエチル
アンモニウム・炭酸塩、テトラブチルアンモニウム・炭
酸塩、トリエタノールアミン・炭酸塩、ホウ酸ナトリウ
ム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、ベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、ベンゼンスルホン酸カリウム、ベ
ンゼンスルホン酸アンモニウム、テトラメチルアンモニ
ウム・ベンゼンスルホン酸塩、テトラエチルアンモニウ
ム・ベンゼンスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウム
・ベンゼンスルホン酸塩、トリエタノールアミン・ベン
ゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸ナトリウ
ム、p−トルエンスルホン酸カリウム、p−トルエンス
ルホン酸アンモニウム、テトラメチルアンモニウム・p
−トルエンスルホン酸塩、テトラエチルアンモニウム・
p−トルエンスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウム
・p−トルエンスルホン酸塩、トリエタノールアミン・
p−トルエンスルホン酸塩、安息香酸ナトリウム、安息
香酸カリウム、安息香酸アンモニウム、テトラメチルア
ンモニウム・安息香酸塩、テトラエチルアンモニウム・
安息香酸塩、テトラブチルアンモニウム・安息香酸塩、
トリエタノールアミン・安息香酸塩、シュウ酸ナトリウ
ム、シュウ酸カリウム、シュウ酸アンモニウム、酢酸ナ
トリウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム、テトラメ
チルアンモニウム・酢酸塩、テトラエチルアンモニウム
・酢酸塩、テトラブチルアンモニウム・酢酸塩、トリエ
タノールアミン・酢酸塩、プロピオン酸ナトリウム、プ
ロピオン酸カリウム等が好ましく、特に、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、テトラメチルア
ンモニウム・クロリド、テトラエチルアンモニウム・ク
ロリド、テトラブチルアンモニウム・クロリド、トリエ
タノールアミン塩酸塩、硫酸ナトリウム、硫酸カリウ
ム、硫酸アンモニウム、テトラメチルアンモニウム・硫
酸塩、テトラエチルアンモニウム・硫酸塩、テトラブチ
ルアンモニウム・硫酸塩、トリエタノールアミン・硫酸
塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモ
ニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニ
ウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アン
モニウム、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ベンゼンス
ルホン酸カリウム、ベンゼンスルホン酸アンモニウム、
テトラメチルアンモニウム・ベンゼンスルホン酸塩、テ
トラエチルアンモニウム・ベンゼンスルホン酸塩、テト
ラブチルアンモニウム・ベンゼンスルホン酸塩、トリエ
タノールアミン・ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエン
スルホン酸ナトリウム、p−トルエンスルホン酸カリウ
ム、p−トルエンスルホン酸アンモニウム、テトラメチ
ルアンモニウム・p−トルエンスルホン酸塩、テトラエ
チルアンモニウム・p−トルエンスルホン酸塩、テトラ
ブチルアンモニウム・p−トルエンスルホン酸塩、トリ
エタノールアミン・p−トルエンスルホン酸塩、安息香
酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸アンモニウ
ム、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸カリウム、シュウ酸
アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ア
ンモニウム、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カ
リウム等が好ましい。
【0096】以上列挙した各塩は、単独でも2種以上を
混合して使用しても構わない。また場合によっては、無
機塩と有機塩を組み合わせて使用できる。
【0097】本発明では、塩は反応初期に加えておいて
もよく、反応中に適宜、加えてもよい。塩を追加するこ
とにより、樹脂の膨潤度を段階的に制御しても構わな
い。反応液中における塩の濃度は、0.01〜40質量
%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。その
濃度を適度に高くすれば塩の効果が発現し、適度に低く
すれば塩の樹脂中への混入を防止できる。
【0098】この方法において、有機溶媒と無機塩及び
/又は有機塩を含んでなる溶媒中に含まれる水の濃度
は、好ましくは0〜10質量%、より好ましくは0.1
〜5質量%、特に好ましくは0.3〜4質量%、最も好
ましくは0.5〜3質量%である。水濃度が低い場合に
は樹脂が固体状となるので問題ないが、水濃度が高すぎ
ると、通常、反応系の樹脂が膨潤して加水分解反応の容
積効率が低下したり、加水分解反応後に樹脂を単離する
ために多量の溶剤を必要とする場合がある。
【0099】無機塩及び/又は有機塩を含む溶媒には、
前記の水混和性有機溶媒とともに、水に不混和性である
有機溶媒(水不混和性有機溶媒)を用いても構わない。
水混和性有機溶媒の具体例としては、先に方法[4−
1]の説明において挙げた水混和性有機溶媒と同様のも
のが挙げられる。一方、水不混和性有機溶媒の具体例と
しては、石油エーテル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、
エチルベンゼン、キシレン、デカリン、ジフェニルエー
テル等が挙げられる。
【0100】この方法において、溶媒の使用量は、架橋
ポリコハク酸イミド1質量部当り、一般的には0.1〜
15質量部、好ましくは0.4〜6質量部、より好まし
くは0.7〜4質量部、特に好ましくは1〜3質量部、
最も好ましくは1.5〜2.5質量部以下である。溶媒の
使用量が多すぎると、通常、容積効率が低下する。逆に
溶媒の使用量が少なすぎると、十分な攪拌を行えず、収
率が低下する場合がある。
【0101】以上説明した各方法[4−1]及び[4−
2]を適宜組み合せて行う方法では、その組み合せ方は
特に限定されない。所望する樹脂の種類、製造装置、反
応条件などを考慮して適宜組み合せて行えばよい。前記
方法の組み合わせにより、より有効に樹脂の膨潤度が制
御でき、加水分解反応を効率良く行い、高性能の樹脂を
得ることができる。
【0102】加水分解反応を実施する温度は、好ましく
は0℃〜250℃、より好ましくは10℃〜200℃、
特に好ましくは30℃〜150℃、最も好ましくは35
℃〜100℃である。適度な反応温度とすることで、副
反応を防止でき、吸水性及び/又は収率の良好な架橋ポ
リアスパラギン酸系樹脂を得ることができる。
【0103】また加水分解反応を実施する圧力は、特に
限定されず、常圧系、加圧系、真空系の何れでも構わな
い。圧力は、通常、好ましくは0.001〜10MP
a、より好ましくは0.01〜5MPa、特に好ましく
は0.09〜1MPaである。適度な圧力条件とするこ
とで、高度な耐圧を要求されず装置設計が容易になる。
【0104】[4−3] 加水分解反応に使用するアル
カリ試剤架橋ポリコハク酸イミドのイミド環を加水分解
反応させるために使用するアルカリ試剤としては、特に
限定されないが、一般的にはアルカリ溶液が用いられ
る。
【0105】このアルカリ溶液としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金
属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチ
ウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭
酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、酢酸ナト
リウム、酢酸カリウム等のアルカリ金属酢酸塩、シュウ
酸ナトリウム等のアルカリ金属塩などを用いた各種溶
液、及び、アンモニア溶液等が挙げられる。これらの中
で、コスト的に安価な水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムの溶液が好ましい。これらは単独でも2種以上を混合
して用いてもよい。
【0106】また、一部にポリアスパラギン酸残基以外
の側鎖基を導入する場合は、ペンダント基となりうるア
ミン、チオール類を用いても構わない。
【0107】これらアルカリ溶液の溶媒としては、通
常、加水分解反応で使用する主要な溶媒と同じ溶媒であ
ることが好ましい。より具体的には、通常、溶媒として
前記の有機溶媒及び/又は水が好ましく用いられる。
【0108】アルカリ試剤の使用量は、架橋ポリコハク
酸イミド中のイミド環量を基準として決定することもで
きる。架橋ポリコハク酸イミドのイミド環量に対するア
ルカリ試剤の使用量が多すぎる場合には、通常、収率が
低下する場合がある。一方、架橋ポリコハク酸イミドの
イミド環量に対するアルカリ試剤の使用量が少なすぎる
場合には、通常、吸水能が低下する場合がある。本発明
では、アルカリ試剤は、架橋ポリコハク酸イミド中のイ
ミド環1モル当り、一般的には0.1〜3モル、好まし
くは0.2〜2モル、より好ましくは0.3〜1.5モ
ル、特に好ましくは0.4〜1モル、最も好ましくは0.
5〜0.9モルを使用する。
【0109】本発明において加水分解反応を実施する際
の別の指標としては、反応液のpHが挙げられる。アル
カリ試剤の濃度によって、pHを適度に低くすれば、樹
脂の分子の切断を防止でき、その結果吸水能の低下を防
止できる。また、pHを適度に高くすれば、反応速度を
速くできる。具体的には、pHは、通常、好ましくは7
〜14、より好ましくは9〜13、さらに好ましくは1
0〜12である。
【0110】[5]架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の後
処理 架橋ポリコハク酸イミドのイミド環をアルカリ加水分解
反応させた結果生成する架橋ポリアスパラギン酸系樹脂
の後処理については、特に限定されない。例えば、中
和、塩交換、固液分離、乾燥、精製、造粒、表面架橋処
理等の処理を、必要に応じて行えばよい。以下、特に中
和、塩交換、乾燥の処理について説明する。
【0111】[5−1]架橋ポリアスパラギン酸系樹脂
の中和処理 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の中和処理は、必要に応
じて行えばよい。ただし、加水分解反応後の架橋ポリア
スパラギン酸系樹脂を含む反応液は、通常はアルカリ性
である。したがって、酸等を添加して、中和することが
好ましい。この中和処理により、架橋ポリアスパラギン
酸系樹脂の分子内に存在するカルボキシル基の中和度を
調整することができる。この中和度は特に限定されない
が、一般的には架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の、分子
内の全アスパラギン酸残基の総数を基準として、塩を形
成するカルボキシル基の割合は、0〜95%が好まし
く、0〜90%がより好ましい。
【0112】中和処理の方法は特に限定されないが、加
水分解反応後に、酸を添加して調整する方法が一般的で
ある。酸は、溶媒により希釈して用いても構わない。こ
の酸の具体例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素
酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、炭酸、リン酸等の鉱
酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、安息香酸等
のカルボン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸
等のスルホン酸、ベンゼンホスホン酸等のホスホン酸等
が挙げられる。
【0113】これらの中で、コスト面及び除去のしやす
さの点で塩酸、硫酸が好ましく、特に塩酸が好ましい。
【0114】[5−2] 架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂の塩交換処理 中和処理により、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の分子
内に存在するカルボキシル基を塩とした場合、必要に応
じて、その塩を他の種類の塩に交換することもできる。
【0115】この塩交換に使用される試剤の例として
は、例えば、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン
塩等を挙げることができる。具体的には、ナトリウム、
カリウム、リチウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウ
ム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニ
ウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアン
モニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラヘキシ
ルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、トリ
メチルプロピルアンモニウム、ブチルトリメチルアンモ
ニウム、ペンチルトリメチルアンモニウム、ヘキシルト
リメチルアンモニウム、シクロヘキシルトリメチルアン
モニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、トリエチ
ルプロピルアンモニウム、トリエチルブチルアンモニウ
ム、トリエチルペンチルアンモニウム、トリエチルヘキ
シルアンモニウム、シクロヘキシルトリエチルアンモニ
ウム、ベンジルトリエチルアンモニウム塩等のアンモニ
ウム塩、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミ
ン、トリヘキシルアミン、トリエタノールアミン、トリ
プロパノールアミン、トリブタノールアミン、トリペン
タノールアミン、トリヘキサノールアミン、ジメチルア
ミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルア
ミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロ
ヘキシルアミン、ジベンジルアミン、エチルメチルアミ
ン、メチルプロピルアミン、ブチルメチルアミン、メチ
ルペンチルアミン、メチルヘキシルアミン、メチルアミ
ン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペ
ンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシ
ルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン塩等の
アミン塩等を例示することができる。
【0116】これらの中では、その分子量が大きくなる
と相対的に単量体単位あたりの分子量が大きくなり、単
位質量当たりの吸水量が小さくなるので、その分子量が
小さいものの方が好ましい。また、得られる架橋ポリア
スパラギン酸系樹脂が人の肌等に触れる可能性がある場
合は、皮膚刺激性等が低い方が好ましい。これらの点か
ら、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム又
はトリエタノールアミン塩を用いることが好ましく、さ
らに、ナトリウム又はカリウム塩を用いることが、コス
トの面で特に好ましい。
【0117】[5−3]架橋ポリアスパラギン酸系樹脂
の乾燥処理 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の乾燥処理の方法は特に
制限されない。例えば熱風乾燥、特定蒸気での乾燥、マ
イクロ波乾燥、減圧乾燥、ドラムドライヤー乾燥、疎水
性有機溶媒中での共沸脱水による乾燥等の公知の手法を
挙げることができる。乾燥温度は、一般的には、20〜
200℃が好ましく、50〜120℃がより好ましい。
【0118】この乾燥処理を施した架橋ポリアスパラギ
ン酸系樹脂に対して、さらに精製処理、造粒処理、表面
架橋処理等を施してもよい。
【0119】[6]架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の形
状 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の形状の具体例として
は、不定形破砕状、球状、粒状、顆粒状、造粒状、リン
片状、塊状、パール状、微粉末状、繊維状、棒状、フィ
ルム状、シート状等種々のものを挙げることができ、用
途に応じて好ましい形状を選択できる。また、繊維状基
材、多孔質体、発泡体、造粒物等であってもよい。
【0120】[7]架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の粒
度 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の粒度(平均粒子直径)
は特に限定されず、用途に応じて好ましい粒度を選択で
きる。例えば、紙オムツに用いる場合は、速い吸収速度
とゲル・ブロッキングが起こらないことが望まれるの
で、その平均粒子径は100〜1000μmが好まし
く、150〜600μmがより好ましい。また例えば、
止水材等の樹脂への練り混みに用いる場合は、その平均
粒子径は1〜10μmが好ましく、農園芸用の保水材に
用いる場合は、土との分散性を考慮して、100μm〜
5mmが好ましい。
【0121】[8]架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の使
用の形態 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の使用の形態は、特に限
定されるものではなく、単独でも、他の素材と組み合わ
せて使用してもよい。
【0122】例えば、他の樹脂と組合せて用いる場合、
熱可塑性樹脂に混練りして射出成形等にて成形する方
法、前期以外の構成樹脂の構成モノマーと架橋ポリアス
パラギン酸系樹脂及び必要により開始剤を混合後、光も
しくは熱等で重合する方法、前記以外の樹脂と架橋ポリ
アスパラギン酸系樹脂を溶媒に分散させ、キャストし、
溶媒を除去する方法、前記以外のプレポリマーと架橋ポ
リアスパラギン酸系樹脂を混合後、架橋する方法、前記
以外の樹脂と架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を混合後、
架橋する方法等がある。
【0123】架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の成型品と
しては、特に限定されるものではなく、固形物、シー
ト、フィルム、繊維、不織布、発泡体、ゴム等として使
用できる。また、その成型方法も特に限定されるもので
はない。
【0124】一方、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂は、
単独でも、他の素材との組み合わせによる複合体でも構
わない。複合体の構造は特に限定されないが、例えば、
パルプ層、不織布等にはさみ、サンドイッチ構造にする
方法、樹脂シート、フィルムを支持体として多層構造と
する方法、樹脂シートにキャストし、二層構造とする方
法等がある。例えば、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を
シート状に成形加工すれば、吸水性シート(吸水性フィ
ルムも包含する)が得られる。
【0125】また、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂は、
必要により、1種以上の他の吸水性樹脂と混合して用い
ても良い。また、必要により、食塩、コロイダルシリ
カ、ホワイトカーボン、超微粒子状シリカ、酸化チタン
粉末等の無機化合物、キレート剤等の有機化合物を添加
しても構わない。さらに酸化剤、酸化防止剤、還元剤、
紫外線吸収剤、抗菌剤、殺菌剤、防カビ剤、肥料、香
料、消臭剤、顔料等を混合しても構わない。
【0126】架橋ポリアスパラギン酸系樹脂は、ゲル状
でも固形物としても使用できる。例えば、農園芸用保水
材、切り花延命剤、ゲル芳香剤、ゲル消臭剤等に使用す
る場合はゲルとして用い、紙おむつ用吸収体等は固形状
として用いる。
【0127】[9]架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の用
途 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の用途は特に限定されな
いが、従来の吸水性樹脂が使用できる用途のいずれにも
使用できる。
【0128】例えば、生理用品、紙おむつ、母乳パッ
ト、使い捨て雑巾等の衛生用品、創傷保護用ドレッシン
グ材、医療用アンダーパット、パップ剤等の医療用品、
ペット用シート、携帯用トイレ、ゲル芳香剤、ゲル消臭
剤、吸汗性繊維、使い捨てカイロ等の生活用品、シャン
プー、セット用ジェル剤、保湿剤等のトイレタリー用
品、農・園芸用の保水材、切り花の延命剤、フローラル
フォーム(切り花の固定化材)、育苗用苗床、水耕栽培
植生シート、種子テープ、流体播種用媒体、結露防止用
農業用シート等の農・園芸用品、食品用トレー用鮮度保
持材、ドリップ吸収性シート等の食品包装材、保冷材、
生鮮野菜運搬用吸水性シート等の運搬用資材、結露防止
用建築材料、土木・建築用のシーリング材、シールド工
法の逸泥防止剤、コンクリート混和剤、ガスケット・パ
ッキング等の土木建築資材、電子機器や光ファイバー等
のシール材、通信ケーブル用止水材、インクジェット用
記録紙等の電気電子機器関連資材、汚泥の凝固剤、ガソ
リン、油類の脱水、水分除去剤等の水処理剤、捺染用の
り、水膨潤性玩具、人工雪、徐放性肥料、徐放性農薬、
徐放性薬剤、湿度調整材、帯電防止剤等が挙げられる。
【0129】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。
【0130】[膨潤度の評価]実施例中の膨潤度は、加
水分解反応時の溶媒中におけるポリマーの体積を、加水
分解反応前のメタノール中(水濃度0質量%)における
ポリマーの体積で除した値である。即ち、膨潤度1で
は、加水分解反応時に樹脂の体積変化が生じていないこ
とを示す。
【0131】[容積効率の評価]加水分解反応時の容積
効率は、使用する溶媒質量と生成樹脂(架橋ポリアスパ
ラギン酸系樹脂)質量との合計質量で、生成樹脂質量を
除した値である。
【0132】[吸水量の評価]実施例中の吸水量は、以
下のティーバッグ法にて測定した。このティーバッグ法
による吸水量の測定は、生理食塩水、及び蒸留水を対象
として行った。まず、乾燥した吸水性樹脂(粒子径10
0〜500μmを有する乾式分級品)0.02gを、不
織布製のティーバッグ(80mm×50mm)に入れ、
過剰の対応する溶媒中(生理食塩水、又は蒸留水)に該
樹脂を40分間浸した後、ティーバッグを引き上げて1
0秒間水切りを行い、さらに24枚重ねのティッシュペ
ーパー上で10秒間水切りを行った後、膨潤した樹脂を
含むティーバッグの質量を測定した。その質量から、同
様な操作をティーバッグのみで行った場合のブランク質
量と、乾燥時の吸水性樹脂の質量を、減じた値を、吸水
性樹脂の質量で除した値、即ち、吸水性樹脂の単位質量
当たり吸水質量(g/g−ポリマー)を評価した。な
お、生理食塩水には、0.9質量%塩化ナトリウム水溶
液を用いた。
【0133】[実施例1]ポリコハク酸イミド(重量平
均分子量17万)を、ジメチルホルムアミド(DMF)
に溶解し、ポリマー濃度20質量%の均一溶液A(ポリ
マー溶液)を得た。また、22.4質量%に調製した水
酸化ナトリウム水溶液58.0gに、リジン・1塩酸塩
40.0gを加え、均一溶液B(架橋剤溶液)を調製し
た。架橋反応装置は、ポンプAに接続された流路Aと、
ポンプBに接続された流路Bが合流する構造からなる混
合部、及び、フッ素樹脂(PTFE)製の管型反応器
(内径4.3mm)で構成した。
【0134】ポンプAを用いて、溶液A(ポリマー溶
液)を流量5.0g/分で供給した。一方、ポンプBを
用いて、溶液B(架橋剤溶液)を流量0.80g/分で
供給した。前記流量における、30℃に加熱された管型
反応部での滞留時間は2.5分であり、架橋反応部出口
からは、連続的に、ペースト状の架橋物が流出した。次
いで、このペースト状の架橋物を、架橋反応器出口流路
に接続した攪拌槽中に、30分間連続的に導入し、攪拌
下のメタノール中50℃で、連続的に細粒状の架橋ポリ
マー(架橋ポリコハク酸イミド)を製造した。細粒状の
架橋ポリマーを、そのまま攪拌下に、50℃で2時間加
熱した後、ろ過を行ない架橋ポリマーを一旦回収した。
次いで、さらにメタノールを用いて、50℃下でDMF
を分離するための抽出操作を行った後、再度、ろ過を行
ない架橋ポリマーを回収した。真空乾燥後、粉状の架橋
ポリコハク酸イミド38.4g(最大粒子直径200μ
m)を得た。
【0135】攪拌装置を備えた反応器に、メタノール4
0.0g、及び、得られた粉状の架橋ポリコハク酸イミ
ドのうち10.0gを仕込み、40℃下で攪拌した。一
方、48質量%水酸化ナトリウム水溶液4.0gをメタ
ノールで希釈してアルカリ溶液13.3gを調製し、前
記反応器中に連続的に滴下し、加水分解反応を行った。
アルカリ試剤の添加終了後、攪拌下に4時間、加熱を継
続した。この間、系内の樹脂は固体状のままであり良好
なスラリー状を維持した。また、1時間毎に評価した樹
脂の体積も、アルカリ試剤添加前の体積と全く変化がな
かった(膨潤度1.0)。
【0136】次いで、塩酸を用いて中和処理後、ろ過を
行なってポリマーを回収した。ろ液側を蒸留水と混合し
たところpH7であった。真空乾燥後、粉状の架橋ポリ
アスパラギン酸系樹脂12.3gを得た。ここで得られ
たポリマーの蒸留水に対する吸水量は、570[g/g
−ポリマー]、生理食塩水に対する吸水量は、65[g
/g−ポリマー]であった。また容積効率は、23.5
質量%であった。
【0137】<比較例1>攪拌装置を備えた反応器に、
蒸留水100g、及び、実施例1で得られた粉状の架橋
ポリコハク酸イミドのうち3.0gを仕込み、40℃下
で攪拌した。一方、48質量%水酸化ナトリウム水溶液
1.2gを蒸留水で希釈してアルカリ溶液4.0gを調製
し、前記反応器中に連続的に滴下し、加水分解反応を行
った。アルカリ試剤の添加終了後、実施例1と同様に、
攪拌下に加熱を継続したが、途中で反応マスはゲル化
し、攪拌が困難になった。この時点で、樹脂の体積を確
認した結果、膨潤度15であった。4時間、加熱を継続
後、塩酸を用いて中和処理を行い、pH7に調整した。
【0138】次いで、メタノール1000gを要して、
この反応マスをゲル状からスラリー状とした後、ろ過を
行なってポリマーを回収した。真空乾燥後、粉状の架橋
ポリアスパラギン酸系樹脂3.4gを得た。ここで得ら
れたポリマーの蒸留水に対する吸水量は、190[g/
g−ポリマー]、生理食塩水に対する吸水量は、36
[g/g−ポリマー]であった。また容積効率は、3.
3質量%であった。
【0139】<比較例2>攪拌装置を備えた反応器に、
メタノール45g、蒸留水55g、及び、実施例1で得
られた粉状の架橋ポリコハク酸イミドのうち3.0gを
仕込み、40℃下で攪拌した。一方、48質量%水酸化
ナトリウム水溶液1.2gを蒸留水で希釈してアルカリ
溶液4.0gを調製し、前記反応器中に連続的に滴下
し、加水分解反応を行った。アルカリ試剤の添加終了
後、実施例1と同様に、攪拌下に加熱を継続したが、途
中で反応マスはゲル化し、攪拌が困難になった。この時
点で、樹脂の体積を確認した結果、膨潤度14であっ
た。4時間、加熱を継続した後、塩酸を用いて中和処理
を行い、pH7に調整した。
【0140】次いで、メタノール700gを要して、こ
の反応マスをゲル状からスラリー状とした後、ろ過を行
なってポリマーを回収した。真空乾燥後、粉状の架橋ポ
リアスパラギン酸系樹脂3.5gを得た。ここで得られ
たポリマーの蒸留水に対する吸水量は、220[g/g
−ポリマー]、生理食塩水に対する吸水量は、40[g
/g−ポリマー]であった。また容積効率は、3.4質
量%であった。
【0141】[実施例と比較例の比較・考察]比較例1
及び2では、加水分解反応時に樹脂の膨潤度が3倍を超
える条件下で行ったため、低い容積効率にもかかわら
ず、反応物はゲル化して攪拌が困難になった。さらに、
樹脂を単離するためには多量のメタノールを必要とし、
また得られた架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の吸水性は
低かった。
【0142】対照的に、実施例1では、加水分解反応時
の膨潤度が3倍以下の条件下で行ったので、高い容積効
率で良好な加水分解操作が実施できた。樹脂の単離は固
液分離操作のみで簡易に実施でき、高い吸水性を有する
架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を高収率で製造すること
ができた。
【0143】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、架
橋ポリコハク酸イミドのイミド環の加水分解反応におい
て高い容積効率で加水分解反応を実施でき、高い吸水能
を有する架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を高効率で製造
できる。また、イミド環の加水分解反応において、樹脂
を実質的に固体状態で取り扱うことが可能となり、さら
には、加水分解反応終了後においても樹脂を実質的に固
体状態で取り扱うことが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 府川 進 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 (72)発明者 助川 誠 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 Fターム(参考) 4J001 DA01 EA36 FA03 FB01 FC01 GE11 JA01 JA07 JA13 4J043 PA02 PA19 QB06 RA05 SA05 SA62 UA761 YB02 ZA04 ZB34 ZB47 ZB51 ZB60

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋ポリコハク酸イミドのイミド環を加
    水分解反応することにより架橋ポリアスパラギン酸系樹
    脂を製造する方法において、該加水分解反応を、有機溶
    媒を含んでなる溶媒中で樹脂の膨潤度が3倍以下である
    固体状にて行なうことを特徴とする架橋ポリアスパラギ
    ン酸系樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 有機溶媒を含んでなる溶媒の水の濃度
    が、5質量%以下である請求項1記載の架橋ポリアスパ
    ラギン酸系樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 有機溶媒を含んでなる溶媒が、無機塩及
    び/又は有機塩を含有する請求項1又は2記載の架橋ポ
    リアスパラギン酸系樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 加水分解反応を、10℃〜200℃の溶
    媒中で行なう請求項1〜3の何れか一項記載の架橋ポリ
    アスパラギン酸系樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか一項記載の方法に
    より架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を製造する工程1
    と、該工程1で得た架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を単
    離する工程2とを有する架橋ポリアスパラギン酸系樹脂
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4の何れか一項記載の方法に
    より架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を製造する工程1
    と、該工程1で得た架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を含
    んでなる反応物の少なくとも一部を中和処理する工程2
    と、該工程2で中和処理した後の架橋ポリアスパラギン
    酸系樹脂を単離する工程3とを有する架橋ポリアスパラ
    ギン酸系樹脂の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れか一項記載の方法に
    より得た架橋ポリアスパラギン酸系樹脂。
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