JP2000239382A - 架橋ポリマーの連続式製造方法及び製造装置 - Google Patents
架橋ポリマーの連続式製造方法及び製造装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い生産性で、高い吸水量を発現する架橋ポ
リマーを連続的に製造できる方法及び装置を提供する。 【解決手段】 一方の注入流路(ラインA)から注入し
た液状の未架橋ポリマーと、他方の注入流路(ライン
B)から注入した液状の架橋剤とを、合流混合部位
(M)において連続的に混合し、連続的に架橋反応せし
め、送出流路(ラインC)から連続的に架橋反応生成物
である架橋ポリマーを送出回収する工程を含むことを特
徴とする架橋ポリマーの連続式製造方法、及びそのよう
な構成を有する製造装置。
リマーを連続的に製造できる方法及び装置を提供する。 【解決手段】 一方の注入流路(ラインA)から注入し
た液状の未架橋ポリマーと、他方の注入流路(ライン
B)から注入した液状の架橋剤とを、合流混合部位
(M)において連続的に混合し、連続的に架橋反応せし
め、送出流路(ラインC)から連続的に架橋反応生成物
である架橋ポリマーを送出回収する工程を含むことを特
徴とする架橋ポリマーの連続式製造方法、及びそのよう
な構成を有する製造装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架橋ポリマーの連
続式製造方法、及びその製造方法を実施する為の架橋ポ
リマー連続製造装置に関する。ここで、架橋ポリマー
は、特に制限されるものではないが、好適な態様とし
て、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂や、その前駆体(中
間体)でもある架橋ポリコハク酸イミドを例示すること
ができる。
続式製造方法、及びその製造方法を実施する為の架橋ポ
リマー連続製造装置に関する。ここで、架橋ポリマー
は、特に制限されるものではないが、好適な態様とし
て、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂や、その前駆体(中
間体)でもある架橋ポリコハク酸イミドを例示すること
ができる。
【0002】本発明に係る架橋ポリマーの製造方法や製
造装置は、例えば、製造工程の容積効率に優れ、製造が
連続的である点で優れ、高い生産性で架橋ポリマーを提
供することができる。
造装置は、例えば、製造工程の容積効率に優れ、製造が
連続的である点で優れ、高い生産性で架橋ポリマーを提
供することができる。
【0003】本発明の典型的な一態様である、架橋ポリ
アスパラギン酸系樹脂や架橋ポリコハク酸イミドの製造
方法や製造装置により、分解性および/又は生分解性を
有する吸水性樹脂等を高い生産性で提供できるのみなら
ず、顕著に吸水性に優れた吸水性樹脂を提供することが
できる。
アスパラギン酸系樹脂や架橋ポリコハク酸イミドの製造
方法や製造装置により、分解性および/又は生分解性を
有する吸水性樹脂等を高い生産性で提供できるのみなら
ず、顕著に吸水性に優れた吸水性樹脂を提供することが
できる。
【0004】
【従来の技術】本発明の典型的な一態様である架橋ポリ
アスパラギン酸系樹脂や架橋ポリコハク酸イミドの製造
装置や製造方法に関する従来技術について記述する。
アスパラギン酸系樹脂や架橋ポリコハク酸イミドの製造
装置や製造方法に関する従来技術について記述する。
【0005】吸水性樹脂は、自重の数十倍から数千倍の
水を吸収できる樹脂であり、生理用品、紙おむつ、母乳
パット、使い捨て雑巾等の衛生用品、創傷保護用ドレッ
シング材、医療用アンダーパット、パップ剤等の医療用
品、ペット用シート、携帯用トイレ、ゲル芳香剤、ゲル
消臭剤、吸汗性繊維、使い捨てカイロ等の生活用品、シ
ャンプー、セット用ジェル剤、保湿剤等のトイレタリー
用品、農・園芸用の保水材、切り花の延命剤、フローラ
ルフォーム(切り花の固定化材)、育苗用苗床、水耕栽
培、植生シート、種子テープ、流体播種、結露防止用農
業用シート等の農・園芸用品、食品用トレー用鮮度保持
材、ドリップ吸収性シート等の食品包装材、保冷材、生
鮮野菜運搬用吸水性シート等の運搬用資材、結露防止用
建築材料、土木・建築用のシーリング材、シールド工法
の逸泥防止剤、コンクリート混和剤、ガスケット・パッ
キング等の土木建築資材、光ファイバー等の電子機器の
シール材、通信ケーブル用止水材、インクジェット用記
録紙等の電気機器関連資材、汚泥の凝固剤、ガソリン、
油類の脱水、水分除去剤等の水処理剤、捺染用のり、水
膨潤性玩具、人工雪等の幅広い分野に使用されている。
また、その薬品徐放性を利用して、徐放性肥料、徐放性
農薬、徐放性薬剤等の用途も期待されている。さらに、
その親水性を利用して、湿度調整材、電荷保持性を利用
して帯電防止剤等への使用も期待されている。
水を吸収できる樹脂であり、生理用品、紙おむつ、母乳
パット、使い捨て雑巾等の衛生用品、創傷保護用ドレッ
シング材、医療用アンダーパット、パップ剤等の医療用
品、ペット用シート、携帯用トイレ、ゲル芳香剤、ゲル
消臭剤、吸汗性繊維、使い捨てカイロ等の生活用品、シ
ャンプー、セット用ジェル剤、保湿剤等のトイレタリー
用品、農・園芸用の保水材、切り花の延命剤、フローラ
ルフォーム(切り花の固定化材)、育苗用苗床、水耕栽
培、植生シート、種子テープ、流体播種、結露防止用農
業用シート等の農・園芸用品、食品用トレー用鮮度保持
材、ドリップ吸収性シート等の食品包装材、保冷材、生
鮮野菜運搬用吸水性シート等の運搬用資材、結露防止用
建築材料、土木・建築用のシーリング材、シールド工法
の逸泥防止剤、コンクリート混和剤、ガスケット・パッ
キング等の土木建築資材、光ファイバー等の電子機器の
シール材、通信ケーブル用止水材、インクジェット用記
録紙等の電気機器関連資材、汚泥の凝固剤、ガソリン、
油類の脱水、水分除去剤等の水処理剤、捺染用のり、水
膨潤性玩具、人工雪等の幅広い分野に使用されている。
また、その薬品徐放性を利用して、徐放性肥料、徐放性
農薬、徐放性薬剤等の用途も期待されている。さらに、
その親水性を利用して、湿度調整材、電荷保持性を利用
して帯電防止剤等への使用も期待されている。
【0006】しかし、従来、前記用途に使用されている
のは、主にアクリル酸系の吸水性樹脂である。アクリル
酸系の吸水性樹脂は分解性をほとんど有しないため、使
用後、廃棄された場合に、様々な環境問題の原因となる
可能性が指摘されている。
のは、主にアクリル酸系の吸水性樹脂である。アクリル
酸系の吸水性樹脂は分解性をほとんど有しないため、使
用後、廃棄された場合に、様々な環境問題の原因となる
可能性が指摘されている。
【0007】そこで、従来の非分解性樹脂の代替とし
て、近年、生分解性樹脂が注目されており、吸水性樹脂
においても生分解性を有する樹脂を使用することが提案
されている。その一つとして、ポリアミノ酸を架橋して
得られる樹脂が注目されている。ポリアミノ酸系樹脂
は、生分解性を有するために地球環境にやさしく、また
生体内に吸収されても酵素作用により消化吸収され、し
かも生体内での抗原性を示さず、分解生成物も毒性がな
いことが明らかにされているので、人に対してもやさし
い素材である。
て、近年、生分解性樹脂が注目されており、吸水性樹脂
においても生分解性を有する樹脂を使用することが提案
されている。その一つとして、ポリアミノ酸を架橋して
得られる樹脂が注目されている。ポリアミノ酸系樹脂
は、生分解性を有するために地球環境にやさしく、また
生体内に吸収されても酵素作用により消化吸収され、し
かも生体内での抗原性を示さず、分解生成物も毒性がな
いことが明らかにされているので、人に対してもやさし
い素材である。
【0008】このような樹脂の記載例として、ポリ−γ
−グルタミン酸にγ線を照射して高吸水能を有する樹脂
を製造する方法が報告されている(国岡ら、高分子論文
集、50巻10号、755頁(1993年))。しか
し、工業的な観点からは、この技術に用いる60Co照
射設備は、放射能の遮断を行うためには大がかりな設備
が必要であり、その管理にも十分な配慮が必要であるた
め現実的ではない。
−グルタミン酸にγ線を照射して高吸水能を有する樹脂
を製造する方法が報告されている(国岡ら、高分子論文
集、50巻10号、755頁(1993年))。しか
し、工業的な観点からは、この技術に用いる60Co照
射設備は、放射能の遮断を行うためには大がかりな設備
が必要であり、その管理にも十分な配慮が必要であるた
め現実的ではない。
【0009】また、酸性アミノ酸を架橋させてハイドロ
ゲルを得る方法が報告されている[Akamatsu
ら、特公昭52−41309号(米国特許第39488
63号)]。さらに架橋アミノ酸樹脂を吸水性ポリマー
に用いる報告がされている[Sikesら、特表平6−
506244号(国際特許公開WO92/1752
5)]。しかし、これらの樹脂は、吸水性や塩水吸水性
が十分でなく、実用的ではなかった。
ゲルを得る方法が報告されている[Akamatsu
ら、特公昭52−41309号(米国特許第39488
63号)]。さらに架橋アミノ酸樹脂を吸水性ポリマー
に用いる報告がされている[Sikesら、特表平6−
506244号(国際特許公開WO92/1752
5)]。しかし、これらの樹脂は、吸水性や塩水吸水性
が十分でなく、実用的ではなかった。
【0010】架橋ポリアスパラギン酸を製造する方法の
一つに、ポリコハク酸イミド溶液と架橋剤を用いて架橋
ポリコハク酸イミドを製造し、さらにイミド環を加水分
解して架橋ポリアスパラギン酸を得る方法が開示されて
いる[特開平7−224163号(米国特許第5461
085号)]。この製造方法は、高い吸水性能と収率が
得られる反面、架橋反応を撹拌槽にて行う場合には、架
橋反応の進行に伴い、撹拌槽内で塊状のゲル化が生じ、
攪拌不能となったり、反応器内壁への生成物固着等によ
って、生産性が著しく低いという問題があった。このよ
うな塊状のゲル化は、工業的に好ましい態様である連続
的な製造の実施を妨げるため、優れた生産性で架橋ポリ
アスパラギン酸を製造することは困難である。また、装
置スケールが増大する程、より大きな体積を有する塊状
ゲルが生成してしまうため、装置設計も非常に困難であ
った。
一つに、ポリコハク酸イミド溶液と架橋剤を用いて架橋
ポリコハク酸イミドを製造し、さらにイミド環を加水分
解して架橋ポリアスパラギン酸を得る方法が開示されて
いる[特開平7−224163号(米国特許第5461
085号)]。この製造方法は、高い吸水性能と収率が
得られる反面、架橋反応を撹拌槽にて行う場合には、架
橋反応の進行に伴い、撹拌槽内で塊状のゲル化が生じ、
攪拌不能となったり、反応器内壁への生成物固着等によ
って、生産性が著しく低いという問題があった。このよ
うな塊状のゲル化は、工業的に好ましい態様である連続
的な製造の実施を妨げるため、優れた生産性で架橋ポリ
アスパラギン酸を製造することは困難である。また、装
置スケールが増大する程、より大きな体積を有する塊状
ゲルが生成してしまうため、装置設計も非常に困難であ
った。
【0011】こうした問題を解決するため、系内にポリ
コハク酸イミドに対しての貧溶媒を添加して、架橋を行
う方法も開示されている[特開平9−169840
号]。この方法によれば、塊状のゲル化を防止でき、か
つ、連続的な製造も可能になるという利点はあるもの
の、場合により、少なくとも以下の問題(1)〜(5)
があった。 (1) 貧溶媒の使用量が多いと、架橋反応が、十分に
均一な状態では実施できないため、均一性の良好な状態
で実施する場合よりも、吸水性樹脂の性能及び/又は収
率が低下する。 (2) 貧溶媒の使用量が多いと、塊状のゲル化は防止
できるものの、容積効率は低下してしまう。 (3) 貧溶媒の使用量が多いと、架橋反応物の濃度が
低いことに起因して架橋反応進行が遅くなり、架橋反応
に長い時間を要するため、大型の装置が必要になる。 (4) 貧溶媒の使用量が少ないと、生成物の粘性が高
くなり、撹拌が困難になる。 (5) 貧溶媒の添加量が適切でない場合や、撹拌が不
十分な場合には、局所的に塊状のゲル化が生じてしま
う。
コハク酸イミドに対しての貧溶媒を添加して、架橋を行
う方法も開示されている[特開平9−169840
号]。この方法によれば、塊状のゲル化を防止でき、か
つ、連続的な製造も可能になるという利点はあるもの
の、場合により、少なくとも以下の問題(1)〜(5)
があった。 (1) 貧溶媒の使用量が多いと、架橋反応が、十分に
均一な状態では実施できないため、均一性の良好な状態
で実施する場合よりも、吸水性樹脂の性能及び/又は収
率が低下する。 (2) 貧溶媒の使用量が多いと、塊状のゲル化は防止
できるものの、容積効率は低下してしまう。 (3) 貧溶媒の使用量が多いと、架橋反応物の濃度が
低いことに起因して架橋反応進行が遅くなり、架橋反応
に長い時間を要するため、大型の装置が必要になる。 (4) 貧溶媒の使用量が少ないと、生成物の粘性が高
くなり、撹拌が困難になる。 (5) 貧溶媒の添加量が適切でない場合や、撹拌が不
十分な場合には、局所的に塊状のゲル化が生じてしま
う。
【0012】
【問題が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の問題を解決できる架橋ポリマー連続製造
方法及び製造装置を提供することである。
した従来技術の問題を解決できる架橋ポリマー連続製造
方法及び製造装置を提供することである。
【0013】ここで、架橋ポリマーは、特に制限される
ものではないが、好適な態様として、架橋ポリアスパラ
ギン酸系樹脂や、その前駆体(中間体)でもある架橋ポ
リコハク酸イミドを例示することができる。
ものではないが、好適な態様として、架橋ポリアスパラ
ギン酸系樹脂や、その前駆体(中間体)でもある架橋ポ
リコハク酸イミドを例示することができる。
【0014】より詳細には、本発明の目的の一つは、例
えば、製造工程の容積効率に優れ、製造が連続的である
点で優れ、高い生産性で架橋ポリマーを製造できる架橋
ポリマー連続製造方法及び製造装置を提供することであ
る。さらに具体的には、分解性および/又は生分解性を
有する吸水性樹脂等である架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂やその前駆体(中間体)である架橋ポリコハク酸イミ
ドを高い生産性で製造することができるポリアスパラギ
ン酸系樹脂や架橋ポリコハク酸イミドの製造方法及び製
造装置を提供することである。
えば、製造工程の容積効率に優れ、製造が連続的である
点で優れ、高い生産性で架橋ポリマーを製造できる架橋
ポリマー連続製造方法及び製造装置を提供することであ
る。さらに具体的には、分解性および/又は生分解性を
有する吸水性樹脂等である架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂やその前駆体(中間体)である架橋ポリコハク酸イミ
ドを高い生産性で製造することができるポリアスパラギ
ン酸系樹脂や架橋ポリコハク酸イミドの製造方法及び製
造装置を提供することである。
【0015】また、本発明の目的の一つは、ゲル化状態
等の幅広い性状の架橋反応生成物の製造に高い生産性で
対応することができ、例えば、架橋ポリアスパラギン酸
系樹脂を、高い生産性で製造することができる製造方法
及び製造装置を提供することである。
等の幅広い性状の架橋反応生成物の製造に高い生産性で
対応することができ、例えば、架橋ポリアスパラギン酸
系樹脂を、高い生産性で製造することができる製造方法
及び製造装置を提供することである。
【0016】また、本発明の目的の一つは、顕著に優れ
た吸水性能を有するポリアスパラギン酸系樹脂等の吸水
性樹脂やその前駆体(中間体)である架橋ポリコハク酸
イミド等の製造方法及び製造装置を提供することであ
る。
た吸水性能を有するポリアスパラギン酸系樹脂等の吸水
性樹脂やその前駆体(中間体)である架橋ポリコハク酸
イミド等の製造方法及び製造装置を提供することであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、高い吸水量を発現する
架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を製造するに当たり、特
定のラインA〜Cを利用してその架橋反応を行うことに
より、従来、回避される対象であったゲル化状態をも含
んで幅広い性状の架橋反応生成物に対応し、優れた生産
性で架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を製造できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
を達成すべく鋭意検討した結果、高い吸水量を発現する
架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を製造するに当たり、特
定のラインA〜Cを利用してその架橋反応を行うことに
より、従来、回避される対象であったゲル化状態をも含
んで幅広い性状の架橋反応生成物に対応し、優れた生産
性で架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を製造できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0018】すなわち、本発明は、未架橋ポリマーと架
橋剤を混合して架橋反応を行う架橋ポリマーの製造方法
であって、一方の注入流路(ラインA)から注入した液
状の未架橋ポリマーと、他方の注入流路(ラインB)か
ら注入した液状の架橋剤とを、合流混合部位(M)にお
いて連続的に混合し、連続的に架橋反応せしめ、送出流
路(ラインC)から連続的に架橋反応生成物である架橋
ポリマーを送出回収する工程を含むことを特徴とする架
橋ポリマーの連続式製造方法である。
橋剤を混合して架橋反応を行う架橋ポリマーの製造方法
であって、一方の注入流路(ラインA)から注入した液
状の未架橋ポリマーと、他方の注入流路(ラインB)か
ら注入した液状の架橋剤とを、合流混合部位(M)にお
いて連続的に混合し、連続的に架橋反応せしめ、送出流
路(ラインC)から連続的に架橋反応生成物である架橋
ポリマーを送出回収する工程を含むことを特徴とする架
橋ポリマーの連続式製造方法である。
【0019】さらに、本発明は、液状の未架橋ポリマー
を注入する注入流路(ラインA)、液状の架橋剤を注入
する注入流路(ラインB)、合流混合部位(M)、及
び、架橋ポリマーを送出する流路(ラインC)とを含ん
で構成され、かつ、前記合流混合部位(M)は、注入流
路(ラインA)から注入した液状の未架橋ポリマーと、
注入流路(ラインB)から注入した液状の架橋剤とを連
続的に混合して、連続的に架橋反応を行なう機能を有
し、送出流路(ラインC)は、架橋反応生成物である架
橋ポリマーを連続的に送出回収する機能を有するもので
ある架橋ポリマー連続製造装置である。
を注入する注入流路(ラインA)、液状の架橋剤を注入
する注入流路(ラインB)、合流混合部位(M)、及
び、架橋ポリマーを送出する流路(ラインC)とを含ん
で構成され、かつ、前記合流混合部位(M)は、注入流
路(ラインA)から注入した液状の未架橋ポリマーと、
注入流路(ラインB)から注入した液状の架橋剤とを連
続的に混合して、連続的に架橋反応を行なう機能を有
し、送出流路(ラインC)は、架橋反応生成物である架
橋ポリマーを連続的に送出回収する機能を有するもので
ある架橋ポリマー連続製造装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の典型的な
一態様である架橋ポリアスパラギン酸系樹脂や架橋ポリ
コハク酸イミドの製造方法及び製造装置について記述す
るが、これらの記述は、本発明における「架橋ポリマ
ー」を、「架橋ポリアスパラギン酸系樹脂」や「架橋ポ
リコハク酸イミド」のみに狭く解釈する根拠となるもの
ではない。
一態様である架橋ポリアスパラギン酸系樹脂や架橋ポリ
コハク酸イミドの製造方法及び製造装置について記述す
るが、これらの記述は、本発明における「架橋ポリマ
ー」を、「架橋ポリアスパラギン酸系樹脂」や「架橋ポ
リコハク酸イミド」のみに狭く解釈する根拠となるもの
ではない。
【0021】[架橋ポリマー、及び、未架橋ポリマー]
本発明における架橋ポリマーとは、未架橋ポリマーの少
なくとも一部に、架橋剤を反応せしめ、架橋構造を有す
るポリマーである。この未架橋ポリマーは、親水性ポリ
マーであることが好ましく、さらに水溶性ポリマーであ
ることが好ましい。また、本発明における未架橋ポリマ
ーは、吸水性ポリマー、及び/又は、吸水性ポリマー前
駆体であることが好ましく、未架橋ポリアミノ酸誘導体
でもあることが好ましい。ここで「未架橋ポリアミノ酸
誘導体」なる語の概念は、未架橋ポリコハク酸イミドを
包含する。
本発明における架橋ポリマーとは、未架橋ポリマーの少
なくとも一部に、架橋剤を反応せしめ、架橋構造を有す
るポリマーである。この未架橋ポリマーは、親水性ポリ
マーであることが好ましく、さらに水溶性ポリマーであ
ることが好ましい。また、本発明における未架橋ポリマ
ーは、吸水性ポリマー、及び/又は、吸水性ポリマー前
駆体であることが好ましく、未架橋ポリアミノ酸誘導体
でもあることが好ましい。ここで「未架橋ポリアミノ酸
誘導体」なる語の概念は、未架橋ポリコハク酸イミドを
包含する。
【0022】本発明における架橋ポリマーは、親水性架
橋ポリマーであることが好ましく、さらに水不溶性ポリ
マーであることが好ましい。また、本発明における親水
性架橋ポリマーは、吸水性ポリマー、及び/又は、吸水
性ポリマー前駆体であることが好ましい。ここで「吸水
性ポリマー前駆体」なる語の概念は、架橋ポリコハク酸
イミドを包含し、「吸水性ポリマー」なる語の概念は、
架橋ポリアスパラギン酸を包含する。
橋ポリマーであることが好ましく、さらに水不溶性ポリ
マーであることが好ましい。また、本発明における親水
性架橋ポリマーは、吸水性ポリマー、及び/又は、吸水
性ポリマー前駆体であることが好ましい。ここで「吸水
性ポリマー前駆体」なる語の概念は、架橋ポリコハク酸
イミドを包含し、「吸水性ポリマー」なる語の概念は、
架橋ポリアスパラギン酸を包含する。
【0023】また、本発明における架橋ポリマーは、架
橋ポリアミノ酸誘導体であることが好ましい。ここで
「架橋ポリアミノ酸誘導体」なる語の概念は、架橋ポリ
コハク酸イミドや架橋ポリアスパラギン酸を包含する。
橋ポリアミノ酸誘導体であることが好ましい。ここで
「架橋ポリアミノ酸誘導体」なる語の概念は、架橋ポリ
コハク酸イミドや架橋ポリアスパラギン酸を包含する。
【0024】すなわち、本発明の架橋ポリマーの好まし
い態様として、例えば、架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂、架橋ポリコハク酸イミド等が挙げられ、未架橋ポリ
マーの好ましい態様としては、例えば、ポリコハク酸イ
ミド等が挙げられる。
い態様として、例えば、架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂、架橋ポリコハク酸イミド等が挙げられ、未架橋ポリ
マーの好ましい態様としては、例えば、ポリコハク酸イ
ミド等が挙げられる。
【0025】[架橋ポリアスパラギン酸系樹脂]本発明
における架橋ポリマーの具体例である架橋ポリアスパラ
ギン酸系樹脂について記述する。架橋ポリアスパラギン
酸系樹脂は、その構造上から、大きく分けると、主鎖基
本骨格部分、側鎖部分、架橋部分からなる。以下、これ
らを(1)〜(3)に説明する。
における架橋ポリマーの具体例である架橋ポリアスパラ
ギン酸系樹脂について記述する。架橋ポリアスパラギン
酸系樹脂は、その構造上から、大きく分けると、主鎖基
本骨格部分、側鎖部分、架橋部分からなる。以下、これ
らを(1)〜(3)に説明する。
【0026】(1) 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の
主鎖基本骨格の構造 本発明において製造される架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂の主鎖基本骨格の繰り返し単位は、アスパラギン酸残
基単独で構成されてもよいし、アスパラギン酸とアスパ
ラギン酸以外のアミノ酸との共重合体であっても構わな
い。なお本発明では、結合の様式に関わらず、ポリマー
中のアスパラギン酸からなる繰り返し単位部分を「アス
パラギン酸残基」と呼ぶ。
主鎖基本骨格の構造 本発明において製造される架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂の主鎖基本骨格の繰り返し単位は、アスパラギン酸残
基単独で構成されてもよいし、アスパラギン酸とアスパ
ラギン酸以外のアミノ酸との共重合体であっても構わな
い。なお本発明では、結合の様式に関わらず、ポリマー
中のアスパラギン酸からなる繰り返し単位部分を「アス
パラギン酸残基」と呼ぶ。
【0027】アスパラギン酸以外のアミノ酸の具体例と
しては、例えば、アスパラギン酸を除く19種類の必須
アミノ酸、L−オルニチン、一連のα−アミノ酸、β−
アラニン、γ−アミノ酪酸、中性アミノ酸、酸性アミノ
酸、酸性アミノ酸のω−エステル、塩基性アミノ酸、塩
基性アミノ酸のN置換体、アスパラギン酸−L−フェニ
ルアラニン2量体(アスパルテーム)等のアミノ酸及び
アミノ酸誘導体、L−システイン酸等のアミノスルホン
酸等を挙げることができる。α−アミノ酸は、光学活性
体(L体、D体)であっても、ラセミ体であってもよ
い。
しては、例えば、アスパラギン酸を除く19種類の必須
アミノ酸、L−オルニチン、一連のα−アミノ酸、β−
アラニン、γ−アミノ酪酸、中性アミノ酸、酸性アミノ
酸、酸性アミノ酸のω−エステル、塩基性アミノ酸、塩
基性アミノ酸のN置換体、アスパラギン酸−L−フェニ
ルアラニン2量体(アスパルテーム)等のアミノ酸及び
アミノ酸誘導体、L−システイン酸等のアミノスルホン
酸等を挙げることができる。α−アミノ酸は、光学活性
体(L体、D体)であっても、ラセミ体であってもよ
い。
【0028】共重合体である場合は、ブロック・コポリ
マー、ランダム・コポリマー、グラフト・コポリマーの
何れでも構わない。
マー、ランダム・コポリマー、グラフト・コポリマーの
何れでも構わない。
【0029】アスパラギン酸残基から成る繰り返し単位
は、特に限定されないが、分子を構成する繰り返し単位
の総数を基準として、1mol%以上が好ましく、10
mol%以上がより好ましい。
は、特に限定されないが、分子を構成する繰り返し単位
の総数を基準として、1mol%以上が好ましく、10
mol%以上がより好ましい。
【0030】架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の主鎖基本
骨格の繰り返し単位としては、高い吸水能を有するとい
う点から、アスパラギン酸残基単独、又は、グルタミン
酸若しくはリジンとの共重合体から構成されることが好
ましく、工業的生産の点から、前記繰り返し単位がアス
パラギン酸残基単独からなることが特に好ましい。
骨格の繰り返し単位としては、高い吸水能を有するとい
う点から、アスパラギン酸残基単独、又は、グルタミン
酸若しくはリジンとの共重合体から構成されることが好
ましく、工業的生産の点から、前記繰り返し単位がアス
パラギン酸残基単独からなることが特に好ましい。
【0031】ポリアスパラギン酸の主鎖基本骨格は、主
鎖中のアミド結合が、α結合である場合と、β結合であ
る場合がある。ポリアスパラギン酸及びその共重合体の
場合は、アスパラギン酸もしくは共重合体単位のアミノ
基等と、アスパラギン酸のα位のカルボキシル基と結合
した場合がα結合であり、アスパラギン酸のβ位のカル
ボキシル基と結合した場合がβ結合である。このポリア
スパラギン酸の場合のα結合とβ結合は、通常、混在し
て存在する。本発明では、その結合様式は特に限定され
ない。
鎖中のアミド結合が、α結合である場合と、β結合であ
る場合がある。ポリアスパラギン酸及びその共重合体の
場合は、アスパラギン酸もしくは共重合体単位のアミノ
基等と、アスパラギン酸のα位のカルボキシル基と結合
した場合がα結合であり、アスパラギン酸のβ位のカル
ボキシル基と結合した場合がβ結合である。このポリア
スパラギン酸の場合のα結合とβ結合は、通常、混在し
て存在する。本発明では、その結合様式は特に限定され
ない。
【0032】ポリマーの側鎖基及び架橋基は、基本的に
ポリアスパラギン酸のカルボキシル基が置換されたカル
ボン酸誘導体である。その詳細を以下に説明する。
ポリアスパラギン酸のカルボキシル基が置換されたカル
ボン酸誘導体である。その詳細を以下に説明する。
【0033】(2) 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の
側鎖の構造 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の側鎖は、架橋ポリコハ
ク酸イミドのイミド環を加水分解により開環した構造を
有し、この加水分解により生成したカルボキシル基を含
む。また、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂は、他の置換
基を有する側鎖を含んでいてもよい。他の置換基として
は、特に限定されないが、例えば、水酸基、アミノ基、
メルカプト基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホ
ン酸基、アルキル基、アリール基、アラルキル基等を一
個以上含むペンダント基が挙げられる。また、ペンダン
ト基は、特定の置換基を持たないアルキル基、アラルキ
ル基、アリール基であってもよい。これらのペンダント
基は、好ましくは、ポリアスパラギン酸残基とアミド結
合、エステル結合、チオエステル結合等で結合したもの
である。
側鎖の構造 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の側鎖は、架橋ポリコハ
ク酸イミドのイミド環を加水分解により開環した構造を
有し、この加水分解により生成したカルボキシル基を含
む。また、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂は、他の置換
基を有する側鎖を含んでいてもよい。他の置換基として
は、特に限定されないが、例えば、水酸基、アミノ基、
メルカプト基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホ
ン酸基、アルキル基、アリール基、アラルキル基等を一
個以上含むペンダント基が挙げられる。また、ペンダン
ト基は、特定の置換基を持たないアルキル基、アラルキ
ル基、アリール基であってもよい。これらのペンダント
基は、好ましくは、ポリアスパラギン酸残基とアミド結
合、エステル結合、チオエステル結合等で結合したもの
である。
【0034】加水分解により生成したカルボキシル基
は、フリーの状態でも塩を形成していてもよい。塩を形
成するイオンの具体例としては、例えば、ナトリウム、
カリウム、リチウム等の金属イオン;アンモニウム、テ
トラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、
テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウ
ム、テトラペンチルアンモニウム、テトラヘキシルアン
モニウム、エチルトリメチルアンモニウム、トリメチル
プロピルアンモニウム、ブチルトリメチルアンモニウ
ム、ペンチルトリメチルアンモニウム、ヘキシルトリメ
チルアンモニウム、シクロヘキシルトリメチルアンモニ
ウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、トリエチルプ
ロピルアンモニウム、トリエチルブチルアンモニウム、
トリエチルペンチルアンモニウム、トリエチルヘキシル
アンモニウム、シクロヘキシルトリエチルアンモニウ
ム、ベンジルトリエチルアンモニウムイオン等のアンモ
ニウムイオン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、
トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチル
アミン、トリヘキシルアミン、トリエタノールアミン、
トリプロパノールアミン、トリブタノールアミン、トリ
ペンタノールアミン、トリヘキサノールアミン、ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチ
ルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシ
クロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、エチルメチル
アミン、メチルプロピルアミン、ブチルメチルアミン、
メチルペンチルアミン、メチルヘキシルアミン、メチル
アミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミ
ン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミ
ン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミ
ン等のアミンイオン等を挙げることができる。
は、フリーの状態でも塩を形成していてもよい。塩を形
成するイオンの具体例としては、例えば、ナトリウム、
カリウム、リチウム等の金属イオン;アンモニウム、テ
トラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、
テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウ
ム、テトラペンチルアンモニウム、テトラヘキシルアン
モニウム、エチルトリメチルアンモニウム、トリメチル
プロピルアンモニウム、ブチルトリメチルアンモニウ
ム、ペンチルトリメチルアンモニウム、ヘキシルトリメ
チルアンモニウム、シクロヘキシルトリメチルアンモニ
ウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、トリエチルプ
ロピルアンモニウム、トリエチルブチルアンモニウム、
トリエチルペンチルアンモニウム、トリエチルヘキシル
アンモニウム、シクロヘキシルトリエチルアンモニウ
ム、ベンジルトリエチルアンモニウムイオン等のアンモ
ニウムイオン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、
トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチル
アミン、トリヘキシルアミン、トリエタノールアミン、
トリプロパノールアミン、トリブタノールアミン、トリ
ペンタノールアミン、トリヘキサノールアミン、ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチ
ルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシ
クロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、エチルメチル
アミン、メチルプロピルアミン、ブチルメチルアミン、
メチルペンチルアミン、メチルヘキシルアミン、メチル
アミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミ
ン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミ
ン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミ
ン等のアミンイオン等を挙げることができる。
【0035】これらの中では、イオンの原子量又は分子
量が大きくなると相対的に単量体単位あたりの分子量が
大きくなり、単位重量当たりの吸水量が小さくなるの
で、イオンの分子量は小さい方が好ましい。また、人の
肌等に触れる可能性がある場合は、毒性が無いか、又
は、毒性が低い方が好ましい。これらの点から、ナトリ
ウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、トリエタノ
ールアミンを用いることが好ましく、ナトリウム、カリ
ウムを用いることが、特に好ましい。
量が大きくなると相対的に単量体単位あたりの分子量が
大きくなり、単位重量当たりの吸水量が小さくなるの
で、イオンの分子量は小さい方が好ましい。また、人の
肌等に触れる可能性がある場合は、毒性が無いか、又
は、毒性が低い方が好ましい。これらの点から、ナトリ
ウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、トリエタノ
ールアミンを用いることが好ましく、ナトリウム、カリ
ウムを用いることが、特に好ましい。
【0036】(3) 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の
架橋部分の構造 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂中の架橋部分は、その分
子構造について特に限定されない。架橋ポリアスパラギ
ン酸系樹脂の架橋部分は、ポリマー主鎖基本骨格との
「結合部分」と、それらを橋架けする「連結部分」に分
けて理解することができる。
架橋部分の構造 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂中の架橋部分は、その分
子構造について特に限定されない。架橋ポリアスパラギ
ン酸系樹脂の架橋部分は、ポリマー主鎖基本骨格との
「結合部分」と、それらを橋架けする「連結部分」に分
けて理解することができる。
【0037】架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の架橋部分
の「結合部分」は、特に限定されない。その具体例とし
ては、例えば、アミド結合、エステル結合、チオエステ
ル結合から成る構造を挙げることができる。これらは単
独でもよいし、複数の構造が混在していても構わない。
の「結合部分」は、特に限定されない。その具体例とし
ては、例えば、アミド結合、エステル結合、チオエステ
ル結合から成る構造を挙げることができる。これらは単
独でもよいし、複数の構造が混在していても構わない。
【0038】一方、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の架
橋部分の「連結部分」は特に限定されない。連結部分
は、無置換のものでも、置換基により置換したものでも
よい。この置換基としては、炭素原子数1から18の分
岐していてもよいアルキル基、炭素原子数3から8のシ
クロアルキル基、アラルキル基、置換していてもよいフ
ェニル基、置換していてもよいナフチル基、炭素原子数
1から18の分岐していても良いアルコキシ基、アラル
キルオキシ基、フェニルチオ基、炭素原子数1から18
の分岐していても良いアルキルチオ基、炭素原子数1か
ら18の分岐していても良いアルキルアミノ基、各アル
キル基が炭素原子数1から18の分岐していても良いジ
アルキルアミノ基、各アルキル基が炭素原子数1から1
8の分岐していても良いトリアルキルアンモニウム基、
水酸基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基、ス
ルホン酸基並びにホスホン酸基及びこれらの塩、アルコ
キシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基等が挙
げられる。
橋部分の「連結部分」は特に限定されない。連結部分
は、無置換のものでも、置換基により置換したものでも
よい。この置換基としては、炭素原子数1から18の分
岐していてもよいアルキル基、炭素原子数3から8のシ
クロアルキル基、アラルキル基、置換していてもよいフ
ェニル基、置換していてもよいナフチル基、炭素原子数
1から18の分岐していても良いアルコキシ基、アラル
キルオキシ基、フェニルチオ基、炭素原子数1から18
の分岐していても良いアルキルチオ基、炭素原子数1か
ら18の分岐していても良いアルキルアミノ基、各アル
キル基が炭素原子数1から18の分岐していても良いジ
アルキルアミノ基、各アルキル基が炭素原子数1から1
8の分岐していても良いトリアルキルアンモニウム基、
水酸基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基、ス
ルホン酸基並びにホスホン酸基及びこれらの塩、アルコ
キシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基等が挙
げられる。
【0039】例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テト
ラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシ
ル、オクタデシル等のアルキル基、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチル、シクロオクチル等のシクロアルキル基、ベン
ジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、フェニルブ
チル等のアラルキル基、フェニル、トリル、キシリル、
クロロフェニル、ビフェニル等のフェニル基、ナフチ
ル、メチルナフチル等のナフチル基、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシル
オキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、デシルオキ
シ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオ
キシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキ
サデシルオキシ、ヘプチルデシルオキシ、オクチルデシ
ルオキシ等のアルコキシ基、フェノキシ、ベンジルオキ
シ、トリルオキシ等のアラルキルオキシ基、メチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチル
チオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ、ノ
ニルチオ、デシルチオ、ウンデシルチオ、ドデシルチ
オ、トリデシルチオ、テトラデシルチオ、ペンタデシル
チオ、ヘキサデシルチオ、ヘプチルデシルチオ、オクチ
ルデシルチオ等のアルキルチオ基、フェニルチオ基、ベ
ンジルチオ、トリルチオ等のアラルキルチオ基、メチル
アミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミ
ノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、ヘプチルアミ
ノ、オクチルアミノ、ノニルアミノ、デシルアミノ、ウ
ンデシルアミノ、ドデシルアミノ、トリデシルアミノ、
テトラデシルアミノ、ペンタデシルアミノ、ヘキサデシ
ルアミノ、ヘプチルデシルアミノ、オクチルデシルアミ
ノ等のアルキルアミノ基、ジメチルアミノ、ジエチルア
ミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジペンチル
アミノ、ジヘキシルアミノ、ジヘプチルアミノ、ジオク
チルアミノ、ジノニルアミノ、ジデシルアミノ、ジウン
デシルアミノ、ジドデシルアミノ、ジトリデシルアミ
ノ、ジテトラデシルアミノ、ジペンタデシルアミノ、ジ
ヘキサデシルアミノ、ジヘプチルデシルアミノ、ジオク
チルデシルアミノ、エチルメチルアミノ、メチルプロピ
ルアミノ等のジアルキルアミノ基、トリメチルアンモニ
ウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニ
ウム、トリブチルアンモニウム、トリペンチルアンモニ
ウム、トリヘキシルアンモニウム、トリヘプチルアンモ
ニウム、トリオクチルアンモニウム、トリノニルアンモ
ニウム、トリデシルアンモニウム、トリウンデシルアン
モニウム、トリドデシルアンモニウム、トリテトラデシ
ルアンモニウム、トリペンタデシルアンモニウム、トリ
ヘキサデシルアンモニウム、トリヘプチルデシルアンモ
ニウム、トリオクチルデシルアンモニウム、ジメチルエ
チルアンモニウム、ジメチルベンジルアンモニウム、メ
チルジベンジルアンモニウム等のトリアルキルアンモニ
ウム基、水酸基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシ
ル基、又は、スルホン酸基、又はホスホン酸基及びこれ
らの塩、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボ
ニル、プロピルオキシカルボニル、ブチルオキシカルボ
ニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカル
ボニル、ヘプチルオキシカルボニル、オクチルオキシカ
ルボニル、ノニルオキシカルボニル、デシルオキシカル
ボニル、ウンデシルオキシカルボニル、ドデシルオキシ
カルボニル、トリデシルオキシカルボニル、テトラデシ
ルオキシカルボニル、ペンタデシルオキシカルボニル、
ヘキサデシルオキシカルボニル、ヘプタデシルオキシカ
ルボニル、オクタデシルオキシカルボニル等のアルキル
オキシカルボニル基、メチルカルボニルオキシ、エチル
カルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、ブチル
カルボニルオキシ、ペンチルカルボニルオキシ、ヘキシ
ルカルボニルオキシ、ヘプチルカルボニルオキシ、オク
チルカルボニルオキシ、ノニルカルボニルオキシ、デシ
ルカルボニルオキシ、ウンデシルカルボニルオキシ、ド
デシルカルボニルオキシ、トリデシルカルボニルオキ
シ、テトラデシルカルボニルオキシ、ペンタデシルカル
ボニルオキシ、ヘキサデシルカルボニルオキシ、ヘプタ
デシルカルボニルオキシ、オクタデシルカルボニルオキ
シ等のアルキルカルボニルオキシ基等を挙げることがで
きる。
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テト
ラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシ
ル、オクタデシル等のアルキル基、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチル、シクロオクチル等のシクロアルキル基、ベン
ジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、フェニルブ
チル等のアラルキル基、フェニル、トリル、キシリル、
クロロフェニル、ビフェニル等のフェニル基、ナフチ
ル、メチルナフチル等のナフチル基、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシル
オキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、デシルオキ
シ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオ
キシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキ
サデシルオキシ、ヘプチルデシルオキシ、オクチルデシ
ルオキシ等のアルコキシ基、フェノキシ、ベンジルオキ
シ、トリルオキシ等のアラルキルオキシ基、メチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチル
チオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ、ノ
ニルチオ、デシルチオ、ウンデシルチオ、ドデシルチ
オ、トリデシルチオ、テトラデシルチオ、ペンタデシル
チオ、ヘキサデシルチオ、ヘプチルデシルチオ、オクチ
ルデシルチオ等のアルキルチオ基、フェニルチオ基、ベ
ンジルチオ、トリルチオ等のアラルキルチオ基、メチル
アミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミ
ノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、ヘプチルアミ
ノ、オクチルアミノ、ノニルアミノ、デシルアミノ、ウ
ンデシルアミノ、ドデシルアミノ、トリデシルアミノ、
テトラデシルアミノ、ペンタデシルアミノ、ヘキサデシ
ルアミノ、ヘプチルデシルアミノ、オクチルデシルアミ
ノ等のアルキルアミノ基、ジメチルアミノ、ジエチルア
ミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジペンチル
アミノ、ジヘキシルアミノ、ジヘプチルアミノ、ジオク
チルアミノ、ジノニルアミノ、ジデシルアミノ、ジウン
デシルアミノ、ジドデシルアミノ、ジトリデシルアミ
ノ、ジテトラデシルアミノ、ジペンタデシルアミノ、ジ
ヘキサデシルアミノ、ジヘプチルデシルアミノ、ジオク
チルデシルアミノ、エチルメチルアミノ、メチルプロピ
ルアミノ等のジアルキルアミノ基、トリメチルアンモニ
ウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニ
ウム、トリブチルアンモニウム、トリペンチルアンモニ
ウム、トリヘキシルアンモニウム、トリヘプチルアンモ
ニウム、トリオクチルアンモニウム、トリノニルアンモ
ニウム、トリデシルアンモニウム、トリウンデシルアン
モニウム、トリドデシルアンモニウム、トリテトラデシ
ルアンモニウム、トリペンタデシルアンモニウム、トリ
ヘキサデシルアンモニウム、トリヘプチルデシルアンモ
ニウム、トリオクチルデシルアンモニウム、ジメチルエ
チルアンモニウム、ジメチルベンジルアンモニウム、メ
チルジベンジルアンモニウム等のトリアルキルアンモニ
ウム基、水酸基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシ
ル基、又は、スルホン酸基、又はホスホン酸基及びこれ
らの塩、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボ
ニル、プロピルオキシカルボニル、ブチルオキシカルボ
ニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカル
ボニル、ヘプチルオキシカルボニル、オクチルオキシカ
ルボニル、ノニルオキシカルボニル、デシルオキシカル
ボニル、ウンデシルオキシカルボニル、ドデシルオキシ
カルボニル、トリデシルオキシカルボニル、テトラデシ
ルオキシカルボニル、ペンタデシルオキシカルボニル、
ヘキサデシルオキシカルボニル、ヘプタデシルオキシカ
ルボニル、オクタデシルオキシカルボニル等のアルキル
オキシカルボニル基、メチルカルボニルオキシ、エチル
カルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、ブチル
カルボニルオキシ、ペンチルカルボニルオキシ、ヘキシ
ルカルボニルオキシ、ヘプチルカルボニルオキシ、オク
チルカルボニルオキシ、ノニルカルボニルオキシ、デシ
ルカルボニルオキシ、ウンデシルカルボニルオキシ、ド
デシルカルボニルオキシ、トリデシルカルボニルオキ
シ、テトラデシルカルボニルオキシ、ペンタデシルカル
ボニルオキシ、ヘキサデシルカルボニルオキシ、ヘプタ
デシルカルボニルオキシ、オクタデシルカルボニルオキ
シ等のアルキルカルボニルオキシ基等を挙げることがで
きる。
【0040】これらの中から分子量が大きいものを選択
すると、架橋部分の分子量が大きくなり、相対的に繰り
返し単位当たりの分子量が大きくなり、単位重量当たり
の吸水量が小さくなるので、分子量が小さいものを選択
する方が好ましい。また、一般的に製造工程が複雑でな
いものを選択することも好ましい。例えば、無置換のも
の、又は、置換基(例えば、メチル、エチル、メトキ
シ、メチルオキシカルボニル及び/又はメチルカルボニ
ルオキシ基;並びに/又は水酸基、アミノ基、メルカプ
ト基、カルボキシル基、スルホン酸基及び/又はホスホ
ン酸基及び又はこれらの塩等)により置換されたものが
好ましい。
すると、架橋部分の分子量が大きくなり、相対的に繰り
返し単位当たりの分子量が大きくなり、単位重量当たり
の吸水量が小さくなるので、分子量が小さいものを選択
する方が好ましい。また、一般的に製造工程が複雑でな
いものを選択することも好ましい。例えば、無置換のも
の、又は、置換基(例えば、メチル、エチル、メトキ
シ、メチルオキシカルボニル及び/又はメチルカルボニ
ルオキシ基;並びに/又は水酸基、アミノ基、メルカプ
ト基、カルボキシル基、スルホン酸基及び/又はホスホ
ン酸基及び又はこれらの塩等)により置換されたものが
好ましい。
【0041】さらに、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を
保水材の用途に使用する場合は、樹脂分子内に極性基が
存在することが好ましいので、架橋部分は、無置換の状
態で極性基を含むもの、又は、極性基を含む置換基(例
えば、水酸基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル
基、スルホン酸基及びホスホン酸基並びに/又はこれら
の塩)により置換されたものが特に好ましい。
保水材の用途に使用する場合は、樹脂分子内に極性基が
存在することが好ましいので、架橋部分は、無置換の状
態で極性基を含むもの、又は、極性基を含む置換基(例
えば、水酸基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル
基、スルホン酸基及びホスホン酸基並びに/又はこれら
の塩)により置換されたものが特に好ましい。
【0042】[架橋ポリコハク酸イミド]本発明におい
て架橋ポリコハク酸イミドは、好ましくは、前記架橋ポ
リアスパラギン酸系樹脂の基本骨格に対応した構造、及
び/又は、前記架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の基本骨
格に対応した前駆体構造、を有する共重合体である。
て架橋ポリコハク酸イミドは、好ましくは、前記架橋ポ
リアスパラギン酸系樹脂の基本骨格に対応した構造、及
び/又は、前記架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の基本骨
格に対応した前駆体構造、を有する共重合体である。
【0043】[ポリコハク酸イミド]本発明で使用する
ポリコハク酸イミドは、線状構造であっても、分岐状構
造を有するものであっても構わない。
ポリコハク酸イミドは、線状構造であっても、分岐状構
造を有するものであっても構わない。
【0044】また、ポリコハク酸イミドは、前記架橋ポ
リアスパラギン酸系樹脂の主鎖基本骨格に対応した構
造、及び/又は、前記架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の
主鎖基本骨格に対応した前駆体構造、を有する共重合体
であっても構わない。
リアスパラギン酸系樹脂の主鎖基本骨格に対応した構
造、及び/又は、前記架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の
主鎖基本骨格に対応した前駆体構造、を有する共重合体
であっても構わない。
【0045】また、本発明に使用するポリコハク酸イミ
ドの製造方法は、特に限定されない。その具体例とし
て、例えば、P.Neriら(Journal of
Medicinal Chemistry、1973年
16巻8号)等に記載の方法を挙げることができる。ポ
リコハク酸イミドの重量平均分子量は、特に限定されな
いが、通常、重量平均分子量の高い方が、吸水材、保水
材としての能力が高くなる。重量平均分子量は、一般的
に、3万以上、好ましくは5万以上、より好ましくは7
万以上、特に好ましくは8万以上、最も好ましくは9万
以上である。使用するポリコハク酸イミドは、不純物
(例えば酸性触媒等)の含有量が少ないことが好まし
く、不純物の含有量が0重量%であることがより好まし
い。
ドの製造方法は、特に限定されない。その具体例とし
て、例えば、P.Neriら(Journal of
Medicinal Chemistry、1973年
16巻8号)等に記載の方法を挙げることができる。ポ
リコハク酸イミドの重量平均分子量は、特に限定されな
いが、通常、重量平均分子量の高い方が、吸水材、保水
材としての能力が高くなる。重量平均分子量は、一般的
に、3万以上、好ましくは5万以上、より好ましくは7
万以上、特に好ましくは8万以上、最も好ましくは9万
以上である。使用するポリコハク酸イミドは、不純物
(例えば酸性触媒等)の含有量が少ないことが好まし
く、不純物の含有量が0重量%であることがより好まし
い。
【0046】[架橋剤]本発明において使用する架橋剤
は、未架橋ポリマーの少なくとも一部と反応し、架橋構
造を生成させる多官能性化合物であれば、特に限定され
ない。例えば、未架橋ポリマーがポリコハク酸イミドで
ある場合には、少なくとも一部のイミド環部分と反応す
る多官能性化合物を、架橋剤として使用する。
は、未架橋ポリマーの少なくとも一部と反応し、架橋構
造を生成させる多官能性化合物であれば、特に限定され
ない。例えば、未架橋ポリマーがポリコハク酸イミドで
ある場合には、少なくとも一部のイミド環部分と反応す
る多官能性化合物を、架橋剤として使用する。
【0047】例えば、ポリアミン、ポリチオール等の多
官能性化合物を挙げることができる。その具体例として
は、ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミ
ン、1,4−ブタンジアミン、ペンタメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミ
ン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、
デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ド
デカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、
ヘキサデカメチレンジアミン、1−アミノ−2,2−ビ
ス(アミノメチル)ブタン、テトラアミノメタン、ジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族
ポリアミン、ノルボルネンジアミン、1,4−ジアミノ
シクロヘキサン、1,3,5−トリアミノシクロヘキサ
ン、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン、フェニ
レンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン
等の芳香族ポリアミン、塩基性アミノ酸もしくはそれら
のエステル類、シスタミン等のモノアミノ化合物の分子
1個又はそれ以上が1個又はそれ以上のジスルフィド結
合により結合した化合物及びその誘導体等のポリアミ
ン、1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチ
オール、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサン
ジチオール、ペンタエリスリチオール等の脂肪族ポリチ
オール、シクロヘキサンジチオール等の脂環式ポリチオ
ール、キシリレンジチオール、ベンゼンジチオール、ト
ルエンジチオール等の芳香族ポリチオール、トリメチロ
ールプロパントリス(チオグリコレート)、トリメチロ
ールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)
ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレー
ト)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプ
トプロピオネート)ポリチオール等のエステル類が挙げ
られる。また、リジン、シスチン、オルニチンに代表さ
れるタンパク質構成アミノ酸又はそれらの塩又はエステ
ル類が挙げられる。
官能性化合物を挙げることができる。その具体例として
は、ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミ
ン、1,4−ブタンジアミン、ペンタメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミ
ン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、
デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ド
デカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、
ヘキサデカメチレンジアミン、1−アミノ−2,2−ビ
ス(アミノメチル)ブタン、テトラアミノメタン、ジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族
ポリアミン、ノルボルネンジアミン、1,4−ジアミノ
シクロヘキサン、1,3,5−トリアミノシクロヘキサ
ン、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン、フェニ
レンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン
等の芳香族ポリアミン、塩基性アミノ酸もしくはそれら
のエステル類、シスタミン等のモノアミノ化合物の分子
1個又はそれ以上が1個又はそれ以上のジスルフィド結
合により結合した化合物及びその誘導体等のポリアミ
ン、1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチ
オール、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサン
ジチオール、ペンタエリスリチオール等の脂肪族ポリチ
オール、シクロヘキサンジチオール等の脂環式ポリチオ
ール、キシリレンジチオール、ベンゼンジチオール、ト
ルエンジチオール等の芳香族ポリチオール、トリメチロ
ールプロパントリス(チオグリコレート)、トリメチロ
ールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)
ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレー
ト)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプ
トプロピオネート)ポリチオール等のエステル類が挙げ
られる。また、リジン、シスチン、オルニチンに代表さ
れるタンパク質構成アミノ酸又はそれらの塩又はエステ
ル類が挙げられる。
【0048】これらの中では、臭気が小さく、ポリコハ
ク酸イミドのイミド環との反応性が高い、エチレンジア
ミン、プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、
ヘプタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、リ
ジン、オルニチン、シスタミンが好ましい。
ク酸イミドのイミド環との反応性が高い、エチレンジア
ミン、プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、
ヘプタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、リ
ジン、オルニチン、シスタミンが好ましい。
【0049】[液状の未架橋ポリマー]本発明における
液状の未架橋ポリマーとしては、(1)未架橋ポリマー
の少なくとも一部を溶媒に溶解させた溶液、(2)未架
橋ポリマーを溶媒に分散させた分散液、(3)未架橋ポ
リマーの融点以上にある溶融液、が好ましく用いられ
る。
液状の未架橋ポリマーとしては、(1)未架橋ポリマー
の少なくとも一部を溶媒に溶解させた溶液、(2)未架
橋ポリマーを溶媒に分散させた分散液、(3)未架橋ポ
リマーの融点以上にある溶融液、が好ましく用いられ
る。
【0050】これらの液の未架橋ポリマー濃度は、特に
限定されないが、通常、好ましくは1〜100重量%、
より好ましくは5〜80重量%、特に好ましくは10〜
60重量%、最も好ましくは15〜50重量%である。
これらの範囲において、液状の架橋剤との混合性を考慮
した濃度に調整し、未架橋ポリマーを用いることが好ま
しい。なお、ここで100重量%とは、融点以上にある
液体状態の未架橋ポリマーを、そのまま溶媒等で希釈す
ることなく使用することである。
限定されないが、通常、好ましくは1〜100重量%、
より好ましくは5〜80重量%、特に好ましくは10〜
60重量%、最も好ましくは15〜50重量%である。
これらの範囲において、液状の架橋剤との混合性を考慮
した濃度に調整し、未架橋ポリマーを用いることが好ま
しい。なお、ここで100重量%とは、融点以上にある
液体状態の未架橋ポリマーを、そのまま溶媒等で希釈す
ることなく使用することである。
【0051】本発明では、液状の未架橋ポリマーを製造
する装置は特に限定されない。例えば、液状の未架橋ポ
リマーを製造する装置としては、攪拌槽、混練装置、単
軸又は二軸混練機等、を使用することができる。
する装置は特に限定されない。例えば、液状の未架橋ポ
リマーを製造する装置としては、攪拌槽、混練装置、単
軸又は二軸混練機等、を使用することができる。
【0052】(1)未架橋ポリマーの少なくとも一部を
溶媒に溶解させた溶液 未架橋ポリマーの少なくとも一部を溶媒に溶解させた溶
液は、未架橋ポリマーに対する良溶媒、又は、未架橋ポ
リマーに対する良溶媒と貧溶媒、を用いて得ることがで
きる。ここで使用する「良溶媒」なる語の概念は、未架
橋ポリマーを実質的に完全に溶解できる溶媒を包含す
る。また、「貧溶媒」なる語の概念は、未架橋ポリマー
を、実質的に完全には溶解できない溶媒を包含する。
溶媒に溶解させた溶液 未架橋ポリマーの少なくとも一部を溶媒に溶解させた溶
液は、未架橋ポリマーに対する良溶媒、又は、未架橋ポ
リマーに対する良溶媒と貧溶媒、を用いて得ることがで
きる。ここで使用する「良溶媒」なる語の概念は、未架
橋ポリマーを実質的に完全に溶解できる溶媒を包含す
る。また、「貧溶媒」なる語の概念は、未架橋ポリマー
を、実質的に完全には溶解できない溶媒を包含する。
【0053】本発明において使用する溶媒は、特に限定
されない。貧溶媒を併用する場合には、通常、良溶媒、
貧溶媒とが均一相となるものが好ましい。また、一般的
には、使用する架橋剤を、実質的に溶解できる溶媒を用
いることが好ましい。例えば、親水性の高い架橋剤を使
用する場合は、極性が高い溶媒を用いることが好まし
く、逆に、疎水性の高い架橋剤を使用する場合は、極性
の低い溶媒を用いることが好ましい。
されない。貧溶媒を併用する場合には、通常、良溶媒、
貧溶媒とが均一相となるものが好ましい。また、一般的
には、使用する架橋剤を、実質的に溶解できる溶媒を用
いることが好ましい。例えば、親水性の高い架橋剤を使
用する場合は、極性が高い溶媒を用いることが好まし
く、逆に、疎水性の高い架橋剤を使用する場合は、極性
の低い溶媒を用いることが好ましい。
【0054】溶媒は、一般に、良溶媒のみを用いること
が好ましい。良溶媒と貧溶媒を併用する場合、その混合
比は、特に限定されないが、未架橋ポリマーの架橋反応
の均一性が、過度に損なわれないようにする。本発明で
は、架橋反応の均一性の点で、未架橋ポリマーが溶媒に
溶解した均一溶液であることが特に好ましい。
が好ましい。良溶媒と貧溶媒を併用する場合、その混合
比は、特に限定されないが、未架橋ポリマーの架橋反応
の均一性が、過度に損なわれないようにする。本発明で
は、架橋反応の均一性の点で、未架橋ポリマーが溶媒に
溶解した均一溶液であることが特に好ましい。
【0055】(2)未架橋ポリマーを溶媒に分散させた
分散液 未架橋ポリマーを溶媒に分散させた分散液として用いる
場合には、均一溶液に可能な限り近い状態とすることが
好ましい。
分散液 未架橋ポリマーを溶媒に分散させた分散液として用いる
場合には、均一溶液に可能な限り近い状態とすることが
好ましい。
【0056】分散液とする際に用いる溶媒は、未架橋ポ
リマーに対する、良溶媒と貧溶媒の混合溶媒、又は、貧
溶媒である。
リマーに対する、良溶媒と貧溶媒の混合溶媒、又は、貧
溶媒である。
【0057】分散状態となっている場合における、未架
橋ポリマーの粒子サイズ(平均粒子直径)は、可能な限
り小さい方が、より均一な架橋反応が行えるので好まし
い。ここで、乾燥状態における未架橋ポリマーの粒子サ
イズを基準にすると、その粒子サイズは、好ましくは、
400μm以下、より好ましくは、200μm以下、さ
らに好ましくは、100μm以下、特に好ましくは、1
0μm以下とする。未架橋ポリマーの粒子が適度に小さ
ければ、架橋反応の不均一性が軽減でき、収率低下や性
能低下を防止できる。
橋ポリマーの粒子サイズ(平均粒子直径)は、可能な限
り小さい方が、より均一な架橋反応が行えるので好まし
い。ここで、乾燥状態における未架橋ポリマーの粒子サ
イズを基準にすると、その粒子サイズは、好ましくは、
400μm以下、より好ましくは、200μm以下、さ
らに好ましくは、100μm以下、特に好ましくは、1
0μm以下とする。未架橋ポリマーの粒子が適度に小さ
ければ、架橋反応の不均一性が軽減でき、収率低下や性
能低下を防止できる。
【0058】未架橋ポリマーの粒子サイズの調整は、乾
式及び/又は湿式の粉砕装置を用いて、連続式あるいは
回分式操作で行うことができる。分級が必要な場合に
は、乾式及び/又は湿式の分級装置を用いて、連続式あ
るいは回分式操作で行ってもよい。また、粉砕機構と分
級機構を併せ持った装置を用いてもよい。
式及び/又は湿式の粉砕装置を用いて、連続式あるいは
回分式操作で行うことができる。分級が必要な場合に
は、乾式及び/又は湿式の分級装置を用いて、連続式あ
るいは回分式操作で行ってもよい。また、粉砕機構と分
級機構を併せ持った装置を用いてもよい。
【0059】なお、未架橋ポリマーの粒子サイズが過度
に小さすぎて操作に困難が生じる場合には、自足造粒系
及び/又は強制造粒系の造粒操作を行っても構わない。
に小さすぎて操作に困難が生じる場合には、自足造粒系
及び/又は強制造粒系の造粒操作を行っても構わない。
【0060】未架橋ポリマー粒子サイズ(平均粒子直
径)を把握する方法としては、例えば、標準ふるいを用
いた測定方法がある。標準ふるいを、例えば、機械式振
とう機とともに使用し、乾式又は湿式でふるい分けを行
い、粒径分布の測定や、最大粒子直径の規定を行なうこ
とができる。
径)を把握する方法としては、例えば、標準ふるいを用
いた測定方法がある。標準ふるいを、例えば、機械式振
とう機とともに使用し、乾式又は湿式でふるい分けを行
い、粒径分布の測定や、最大粒子直径の規定を行なうこ
とができる。
【0061】また、未架橋ポリマー粒子サイズ(平均粒
子直径)を把握する他の方法としては、レーザー回折・
散乱法による測定方法がある。この方法では、通常、未
架橋ポリマーに対しての貧溶媒中で、未架橋ポリマーを
分散させ、レーザー回折・散乱法により粒径分布を測定
することができる。
子直径)を把握する他の方法としては、レーザー回折・
散乱法による測定方法がある。この方法では、通常、未
架橋ポリマーに対しての貧溶媒中で、未架橋ポリマーを
分散させ、レーザー回折・散乱法により粒径分布を測定
することができる。
【0062】(3)未架橋ポリマーの融点以上にある溶
融液 本発明では、未架橋ポリマーが融点を有する場合には、
融点以上の温度条件下として得た溶融液を、液状の未架
橋ポリマーとして用いても構わない。
融液 本発明では、未架橋ポリマーが融点を有する場合には、
融点以上の温度条件下として得た溶融液を、液状の未架
橋ポリマーとして用いても構わない。
【0063】[液状の未架橋ポリマーの具体例]本発明
における液状の未架橋ポリマーの具体例として、ポリコ
ハク酸イミドについて記述する。
における液状の未架橋ポリマーの具体例として、ポリコ
ハク酸イミドについて記述する。
【0064】本発明では、液状のポリコハク酸イミドと
して、ポリコハク酸イミドの少なくとも一部が溶媒に溶
解した溶液、あるいは、ポリコハク酸イミドが溶媒に分
散した分散液、を調製することが好ましい。溶媒は、ポ
リコハク酸イミドにとっての良溶媒、及び/又は、貧溶
媒である。良溶媒の具体例としては、例えば、N,N−
ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドン、N,N'−ジメチ
ルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラ
ン、等を挙げることができる。これらの中では、ポリコ
ハク酸イミドの溶解性が高い、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミドが特に好まし
い。これらの溶媒は、単独でも、2種以上を混合して用
いても構わない。一方、貧溶媒の具体例としては、水、
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプ
タノール、オクタノール、2−メトキシエタノール、2
−エトキシエタノール等のアルコール類、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等
のグリコール類、メチルグリコソルブ、エチルグリコソ
ルブ等のグリコソルブ類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等の環状エーテル、石油エーテ
ル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシ
レン、デカリン、ジフェニルエーテル、アニソール、ク
レゾール、等がある。これらの中では、比較的沸点が低
く、溶剤回収が容易である点から、水、メタノール、エ
タノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン
が特に好ましい。これらの溶媒は、単独でも、2種以上
を混合して用いても構わない。なお、これら貧溶媒は、
架橋反応の進行を調整する(例えば、反応の進行を遅く
する、等)目的にも用いることができる。
して、ポリコハク酸イミドの少なくとも一部が溶媒に溶
解した溶液、あるいは、ポリコハク酸イミドが溶媒に分
散した分散液、を調製することが好ましい。溶媒は、ポ
リコハク酸イミドにとっての良溶媒、及び/又は、貧溶
媒である。良溶媒の具体例としては、例えば、N,N−
ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドン、N,N'−ジメチ
ルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラ
ン、等を挙げることができる。これらの中では、ポリコ
ハク酸イミドの溶解性が高い、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミドが特に好まし
い。これらの溶媒は、単独でも、2種以上を混合して用
いても構わない。一方、貧溶媒の具体例としては、水、
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプ
タノール、オクタノール、2−メトキシエタノール、2
−エトキシエタノール等のアルコール類、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等
のグリコール類、メチルグリコソルブ、エチルグリコソ
ルブ等のグリコソルブ類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等の環状エーテル、石油エーテ
ル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシ
レン、デカリン、ジフェニルエーテル、アニソール、ク
レゾール、等がある。これらの中では、比較的沸点が低
く、溶剤回収が容易である点から、水、メタノール、エ
タノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン
が特に好ましい。これらの溶媒は、単独でも、2種以上
を混合して用いても構わない。なお、これら貧溶媒は、
架橋反応の進行を調整する(例えば、反応の進行を遅く
する、等)目的にも用いることができる。
【0065】ポリコハク酸イミドの少なくとも一部が溶
媒に溶解した溶液を調製する場合には、一般に、前記良
溶媒のみを用いることが好ましい。良溶媒と貧溶媒を併
用する場合、その混合比は、特に限定されないが、ポリ
コハク酸イミドの架橋反応の均一性が、過度に損なわれ
ないようにする。
媒に溶解した溶液を調製する場合には、一般に、前記良
溶媒のみを用いることが好ましい。良溶媒と貧溶媒を併
用する場合、その混合比は、特に限定されないが、ポリ
コハク酸イミドの架橋反応の均一性が、過度に損なわれ
ないようにする。
【0066】具体的な目安としては、架橋ポリアスパラ
ギン酸系樹脂としての吸水性能や収率を、目的とする所
定値に設定できる範囲内で、良溶媒に貧溶媒を混合す
る。貧溶媒を多くすれば、貧溶媒の効果が発現し、ポリ
コハク酸イミドが分散状態となり、架橋反応後に生成物
がゲル状となることは防止できるが、通常、架橋反応の
進行が遅くなるため、大型の反応装置が必要になる。一
方、貧溶媒を少なくすれば、又は、貧溶媒を用いなけれ
ば、良溶媒の効果が発現し、ポリコハク酸イミドが十分
に均一性を有する状態が得られる。また、一般に、貧溶
媒を少なくすれば、又は、貧溶媒を用いなければ、溶媒
回収に要するエネルギーが低減できる。
ギン酸系樹脂としての吸水性能や収率を、目的とする所
定値に設定できる範囲内で、良溶媒に貧溶媒を混合す
る。貧溶媒を多くすれば、貧溶媒の効果が発現し、ポリ
コハク酸イミドが分散状態となり、架橋反応後に生成物
がゲル状となることは防止できるが、通常、架橋反応の
進行が遅くなるため、大型の反応装置が必要になる。一
方、貧溶媒を少なくすれば、又は、貧溶媒を用いなけれ
ば、良溶媒の効果が発現し、ポリコハク酸イミドが十分
に均一性を有する状態が得られる。また、一般に、貧溶
媒を少なくすれば、又は、貧溶媒を用いなければ、溶媒
回収に要するエネルギーが低減できる。
【0067】液状のポリコハク酸イミドの形態は、均一
溶液であることが好ましい。一方、分散状態の場合に
は、均一溶液に可能な限り近い状態とすることが好まし
い。分散状態となっている場合における、ポリコハク酸
イミドの粒子サイズ(平均粒子直径)は、可能な限り小
さい方が、より均一な架橋反応が行えるので好ましい。
ここで、乾燥状態におけるポリコハク酸イミドの粒子サ
イズを基準にすると、その粒子サイズは、好ましくは、
400μm以下、より好ましくは、200μm以下、さ
らに好ましくは、100μm以下、特に好ましくは、1
0μm以下とする。ポリコハク酸イミドの粒子が適度に
小さければ、架橋反応の不均一性が軽減でき、収率低下
や性能低下を防止できる。
溶液であることが好ましい。一方、分散状態の場合に
は、均一溶液に可能な限り近い状態とすることが好まし
い。分散状態となっている場合における、ポリコハク酸
イミドの粒子サイズ(平均粒子直径)は、可能な限り小
さい方が、より均一な架橋反応が行えるので好ましい。
ここで、乾燥状態におけるポリコハク酸イミドの粒子サ
イズを基準にすると、その粒子サイズは、好ましくは、
400μm以下、より好ましくは、200μm以下、さ
らに好ましくは、100μm以下、特に好ましくは、1
0μm以下とする。ポリコハク酸イミドの粒子が適度に
小さければ、架橋反応の不均一性が軽減でき、収率低下
や性能低下を防止できる。
【0068】ポリコハク酸イミドの粒子サイズの調整
は、乾式及び/又は湿式の粉砕装置を用いて、連続式あ
るいは回分式操作で行うことができる。分級が必要な場
合には、乾式及び/又は湿式の分級装置を用いて、連続
式あるいは回分式操作で行ってもよい。また、粉砕機構
と分級機構を併せ持った装置を用いてもよい。
は、乾式及び/又は湿式の粉砕装置を用いて、連続式あ
るいは回分式操作で行うことができる。分級が必要な場
合には、乾式及び/又は湿式の分級装置を用いて、連続
式あるいは回分式操作で行ってもよい。また、粉砕機構
と分級機構を併せ持った装置を用いてもよい。
【0069】なお、ポリコハク酸イミドの粒子サイズが
過度に小さすぎて操作に困難が生じる場合には自足造粒
系及び/又は強制造粒系の造粒操作を行っても構わな
い。
過度に小さすぎて操作に困難が生じる場合には自足造粒
系及び/又は強制造粒系の造粒操作を行っても構わな
い。
【0070】ポリコハク酸イミド粒子サイズ(平均粒子
直径)を把握する方法としては、例えば、標準ふるいを
用いた測定方法がある。標準ふるいを、例えば、機械式
振とう機とともに使用し、乾式又は湿式でふるい分けを
行い、粒径分布を測定することができる。また、ポリコ
ハク酸イミド粒子サイズ(平均粒子直径)を把握する他
の方法としては、レーザー回折・散乱法による測定方法
がある。この方法では、通常、ポリコハク酸イミドに対
しての貧溶媒中で、ポリコハク酸イミドを分散させ、レ
ーザー回折・散乱法により粒径分布を測定することがで
きる。
直径)を把握する方法としては、例えば、標準ふるいを
用いた測定方法がある。標準ふるいを、例えば、機械式
振とう機とともに使用し、乾式又は湿式でふるい分けを
行い、粒径分布を測定することができる。また、ポリコ
ハク酸イミド粒子サイズ(平均粒子直径)を把握する他
の方法としては、レーザー回折・散乱法による測定方法
がある。この方法では、通常、ポリコハク酸イミドに対
しての貧溶媒中で、ポリコハク酸イミドを分散させ、レ
ーザー回折・散乱法により粒径分布を測定することがで
きる。
【0071】架橋反応が進行する時点のポリコハク酸イ
ミドを含む反応物中における、ポリコハク酸イミドの濃
度は、特に限定されないが、通常、好ましくは、1〜8
0重量%、より好ましくは、5〜60重量%、さらに好
ましくは、10〜50重量%、特に好ましくは、15〜
40重量%とする。これらの範囲において、液状の架橋
剤との混合性を考慮した濃度に調整し、ポリコハク酸イ
ミドを用いることが好ましい。
ミドを含む反応物中における、ポリコハク酸イミドの濃
度は、特に限定されないが、通常、好ましくは、1〜8
0重量%、より好ましくは、5〜60重量%、さらに好
ましくは、10〜50重量%、特に好ましくは、15〜
40重量%とする。これらの範囲において、液状の架橋
剤との混合性を考慮した濃度に調整し、ポリコハク酸イ
ミドを用いることが好ましい。
【0072】[液状の架橋剤]本発明では、前記の液状
未架橋ポリマーとの良好な混合状態を得るために、架橋
剤は、液状として用いることが好ましい。
未架橋ポリマーとの良好な混合状態を得るために、架橋
剤は、液状として用いることが好ましい。
【0073】本発明における液状の架橋剤としては、
(1)架橋剤の少なくとも一部を溶媒に溶解させた溶
液、(2)架橋剤を溶媒に分散させた分散液、(3)架
橋剤の融点以上にある溶融液、が好ましく用いられる。
(1)架橋剤の少なくとも一部を溶媒に溶解させた溶
液、(2)架橋剤を溶媒に分散させた分散液、(3)架
橋剤の融点以上にある溶融液、が好ましく用いられる。
【0074】液状の架橋剤中における、架橋剤の濃度
は、特に限定されるものではないが、通常、好ましく
は、0.1〜100重量%、より好ましくは、1〜90
重量%、さらに好ましくは、10〜85重量%、特に好
ましくは、15〜80重量%である。これらの範囲にお
いて、架橋剤の反応性や、液状の未架橋ポリマーとの混
合性を考慮した濃度に調整し、架橋剤を用いることが好
ましい。なお、ここで100重量%とは、融点以上にあ
る液体状態の架橋剤を、そのまま溶媒等で希釈すること
なく使用することである。
は、特に限定されるものではないが、通常、好ましく
は、0.1〜100重量%、より好ましくは、1〜90
重量%、さらに好ましくは、10〜85重量%、特に好
ましくは、15〜80重量%である。これらの範囲にお
いて、架橋剤の反応性や、液状の未架橋ポリマーとの混
合性を考慮した濃度に調整し、架橋剤を用いることが好
ましい。なお、ここで100重量%とは、融点以上にあ
る液体状態の架橋剤を、そのまま溶媒等で希釈すること
なく使用することである。
【0075】本発明では、液状の架橋剤を製造する装置
は特に限定されない。例えば、液状の架橋剤を製造する
装置としては、攪拌槽、混練装置、単軸又は二軸混練機
等、を使用することができる。
は特に限定されない。例えば、液状の架橋剤を製造する
装置としては、攪拌槽、混練装置、単軸又は二軸混練機
等、を使用することができる。
【0076】(1)架橋剤の少なくとも一部を溶媒に溶
解させた溶液 架橋剤の少なくとも一部を溶媒に溶解させた溶液は、架
橋剤に対する良溶媒、又は、架橋剤に対する良溶媒と貧
溶媒、を用いて得ることができる。ここで使用する「良
溶媒」なる語の概念は、架橋剤を実質的に完全に溶解で
きる溶媒を包含する。また、「貧溶媒」なる語の概念
は、架橋剤を、実質的に完全には溶解できない溶媒を包
含する。使用する溶媒は特に限定されないが、一般的に
は、未架橋ポリマー(例えば、ポリコハク酸イミド等)
に用いる溶媒と同じでもよい。また、例えば、前記のポ
リコハク酸イミドに対する良溶媒、及び、貧溶媒として
例示した溶媒群から選択される少なくとも一つ以上の溶
媒を用いても構わない。なお、未架橋ポリマーに対する
良溶媒及び/又は貧溶媒と、架橋剤に対する良溶媒及び
/又は貧溶媒は、必ずしも一致するものとは限定されな
い。本発明において使用する溶媒は、特に限定されな
い。
解させた溶液 架橋剤の少なくとも一部を溶媒に溶解させた溶液は、架
橋剤に対する良溶媒、又は、架橋剤に対する良溶媒と貧
溶媒、を用いて得ることができる。ここで使用する「良
溶媒」なる語の概念は、架橋剤を実質的に完全に溶解で
きる溶媒を包含する。また、「貧溶媒」なる語の概念
は、架橋剤を、実質的に完全には溶解できない溶媒を包
含する。使用する溶媒は特に限定されないが、一般的に
は、未架橋ポリマー(例えば、ポリコハク酸イミド等)
に用いる溶媒と同じでもよい。また、例えば、前記のポ
リコハク酸イミドに対する良溶媒、及び、貧溶媒として
例示した溶媒群から選択される少なくとも一つ以上の溶
媒を用いても構わない。なお、未架橋ポリマーに対する
良溶媒及び/又は貧溶媒と、架橋剤に対する良溶媒及び
/又は貧溶媒は、必ずしも一致するものとは限定されな
い。本発明において使用する溶媒は、特に限定されな
い。
【0077】ただし、一般に、溶媒として良溶媒のみを
用いることが好ましい。良溶媒と貧溶媒を併用する場
合、通常、良溶媒、貧溶媒とが均一相となるものが好ま
しい。その混合比は、特に限定されないが、未架橋ポリ
マーの架橋反応の均一性が、過度に損なわれないように
する。
用いることが好ましい。良溶媒と貧溶媒を併用する場
合、通常、良溶媒、貧溶媒とが均一相となるものが好ま
しい。その混合比は、特に限定されないが、未架橋ポリ
マーの架橋反応の均一性が、過度に損なわれないように
する。
【0078】また、本発明では、架橋反応の均一性の点
で、架橋剤が溶媒に溶解した均一溶液を用いることが特
に好ましい。
で、架橋剤が溶媒に溶解した均一溶液を用いることが特
に好ましい。
【0079】(2)架橋剤を溶媒に分散させた分散液 架橋剤を溶媒に分散させた分散液として用いる場合に
は、均一溶液に可能な限り近い状態とすることが好まし
い。
は、均一溶液に可能な限り近い状態とすることが好まし
い。
【0080】分散液とする際に用いる溶媒は、架橋剤に
対する、良溶媒と貧溶媒の混合溶媒、又は、貧溶媒であ
る。
対する、良溶媒と貧溶媒の混合溶媒、又は、貧溶媒であ
る。
【0081】分散状態となっている場合における、架橋
剤の粒子サイズ(平均粒子直径)は、可能な限り小さい
方が、より均一な架橋反応が行えるので好ましい。ここ
で、乾燥状態における架橋剤の粒子サイズを基準にする
と、その粒子サイズは、好ましくは400μm以下、よ
り好ましくは200μm以下、特に好ましくは100μ
m以下、最も好ましくは10μm以下である。架橋剤の
粒子が適度に小さければ、架橋反応の不均一性が軽減で
き、収率低下や性能低下を防止できる。
剤の粒子サイズ(平均粒子直径)は、可能な限り小さい
方が、より均一な架橋反応が行えるので好ましい。ここ
で、乾燥状態における架橋剤の粒子サイズを基準にする
と、その粒子サイズは、好ましくは400μm以下、よ
り好ましくは200μm以下、特に好ましくは100μ
m以下、最も好ましくは10μm以下である。架橋剤の
粒子が適度に小さければ、架橋反応の不均一性が軽減で
き、収率低下や性能低下を防止できる。
【0082】架橋剤の粒子サイズの調整は、乾式及び/
又は湿式の粉砕装置を用いて、連続式あるいは回分式操
作で行うことができる。分級が必要な場合には、乾式及
び/又は湿式の分級装置を用いて、連続式あるいは回分
式操作で行ってもよい。また、粉砕機構と分級機構を併
せ持った装置を用いてもよい。なお、架橋剤の粒子サイ
ズが過度に小さすぎて操作に困難が生じる場合には、自
足造粒系及び/又は強制造粒系の造粒操作を行っても構
わない。
又は湿式の粉砕装置を用いて、連続式あるいは回分式操
作で行うことができる。分級が必要な場合には、乾式及
び/又は湿式の分級装置を用いて、連続式あるいは回分
式操作で行ってもよい。また、粉砕機構と分級機構を併
せ持った装置を用いてもよい。なお、架橋剤の粒子サイ
ズが過度に小さすぎて操作に困難が生じる場合には、自
足造粒系及び/又は強制造粒系の造粒操作を行っても構
わない。
【0083】架橋剤粒子サイズ(平均粒子直径)を把握
する方法としては、例えば、標準ふるいを用いた測定方
法がある。標準ふるいを、例えば、機械式振とう機とと
もに使用し、乾式又は湿式でふるい分けを行い、粒径分
布を測定することができる。また、架橋剤粒子サイズ
(平均粒子直径)を把握する他の方法としては、レーザ
ー回折・散乱法による測定方法がある。この方法では、
通常、架橋剤に対しての貧溶媒中で、架橋剤を分散さ
せ、レーザー回折・散乱法により粒径分布を測定するこ
とができる。
する方法としては、例えば、標準ふるいを用いた測定方
法がある。標準ふるいを、例えば、機械式振とう機とと
もに使用し、乾式又は湿式でふるい分けを行い、粒径分
布を測定することができる。また、架橋剤粒子サイズ
(平均粒子直径)を把握する他の方法としては、レーザ
ー回折・散乱法による測定方法がある。この方法では、
通常、架橋剤に対しての貧溶媒中で、架橋剤を分散さ
せ、レーザー回折・散乱法により粒径分布を測定するこ
とができる。
【0084】(3)架橋剤の融点以上にある溶融液 本発明では、架橋剤が融点を有する場合には、融点以上
の温度条件下として得た溶融液を、液状の架橋剤として
用いても構わない。
の温度条件下として得た溶融液を、液状の架橋剤として
用いても構わない。
【0085】[架橋剤の使用量]本発明では、架橋剤の
使用量は、特に限定されない。架橋ポリマー(例えば、
架橋ポリアスパラギン酸系樹脂等)の用途に応じた性
能、性質が発現できる架橋度に対応した架橋剤使用量
が、適宜選択される。ここで、架橋度とは、架橋間の距
離又は構成単量体単位の数、もしくはポリマー主鎖に対
する架橋部分の割合の度合いを表すものと定義する。
使用量は、特に限定されない。架橋ポリマー(例えば、
架橋ポリアスパラギン酸系樹脂等)の用途に応じた性
能、性質が発現できる架橋度に対応した架橋剤使用量
が、適宜選択される。ここで、架橋度とは、架橋間の距
離又は構成単量体単位の数、もしくはポリマー主鎖に対
する架橋部分の割合の度合いを表すものと定義する。
【0086】架橋剤の量は、一般的には、未架橋ポリマ
ー(例えば、ポリコハク酸イミド等)の単量体単位の総
数に対して、好ましくは0.001〜80モル%、より
好ましくは0.01〜30モル%、特に好ましくは0.1
〜20モル%とする。一般的には、架橋剤の使用量が多
すぎると架橋度が高くなりすぎ、例えば、架橋ポリアス
パラギン酸系樹脂等の吸水性を発現する架橋ポリマーの
場合には、吸水能が低下する。逆に、架橋剤の使用量が
少なすぎると、架橋度が低くなりすぎ、最終的に水溶性
となり、例えば、ポリアスパラギン酸系樹脂の場合に
は、吸水能を示さない部分的にしか架橋されていないポ
リマーが得られることとなる。
ー(例えば、ポリコハク酸イミド等)の単量体単位の総
数に対して、好ましくは0.001〜80モル%、より
好ましくは0.01〜30モル%、特に好ましくは0.1
〜20モル%とする。一般的には、架橋剤の使用量が多
すぎると架橋度が高くなりすぎ、例えば、架橋ポリアス
パラギン酸系樹脂等の吸水性を発現する架橋ポリマーの
場合には、吸水能が低下する。逆に、架橋剤の使用量が
少なすぎると、架橋度が低くなりすぎ、最終的に水溶性
となり、例えば、ポリアスパラギン酸系樹脂の場合に
は、吸水能を示さない部分的にしか架橋されていないポ
リマーが得られることとなる。
【0087】[触媒]架橋反応においては、必要に応じ
触媒を使用してもよい。例えば、ポリコハク酸イミドの
架橋反応における触媒としては、一般的には、塩基触媒
が用いられる。
触媒を使用してもよい。例えば、ポリコハク酸イミドの
架橋反応における触媒としては、一般的には、塩基触媒
が用いられる。
【0088】塩基触媒としては、例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の金属水酸化
物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等の
金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等
の金属炭酸水素塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の
金属酢酸塩、シュウ酸ナトリウム等の金属塩、アンモニ
ア等の無機系塩基試剤;トリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリ
ペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリエタノール
アミン、トリプロパノールアミン、トリブタノールアミ
ン、トリペンタノールアミン、トリヘキサノールアミ
ン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミ
ン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルア
ミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、エ
チルメチルアミン、メチルプロピルアミン、ブチルメチ
ルアミン、メチルペンチルアミン、メチルヘキシルアミ
ン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブ
チルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチ
ルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシ
ルアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン等のアミン等
の有機系塩基試剤が挙げられる。
ウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の金属水酸化
物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等の
金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等
の金属炭酸水素塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の
金属酢酸塩、シュウ酸ナトリウム等の金属塩、アンモニ
ア等の無機系塩基試剤;トリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリ
ペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリエタノール
アミン、トリプロパノールアミン、トリブタノールアミ
ン、トリペンタノールアミン、トリヘキサノールアミ
ン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミ
ン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルア
ミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、エ
チルメチルアミン、メチルプロピルアミン、ブチルメチ
ルアミン、メチルペンチルアミン、メチルヘキシルアミ
ン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブ
チルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチ
ルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシ
ルアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン等のアミン等
の有機系塩基試剤が挙げられる。
【0089】[架橋反応装置]本発明における架橋ポリ
マー連続製造方法及び装置の基本的概念を、図1に示
す。本発明は、一方の注入流路(ラインA)から供給さ
れた液状の未架橋ポリマーと、他方の注入流路(ライン
B)から供給された液状の架橋剤が、合流混合部位
(M)において連続的に混合して、連続的に架橋反応せ
しめ、流出流路(ラインC)から、連続的に架橋ポリマ
ーを送出回収するプロセスを含んで構成される架橋ポリ
マーの連続式製造方法である。図1中、矢印は材料の流
れの方向を示す。
マー連続製造方法及び装置の基本的概念を、図1に示
す。本発明は、一方の注入流路(ラインA)から供給さ
れた液状の未架橋ポリマーと、他方の注入流路(ライン
B)から供給された液状の架橋剤が、合流混合部位
(M)において連続的に混合して、連続的に架橋反応せ
しめ、流出流路(ラインC)から、連続的に架橋ポリマ
ーを送出回収するプロセスを含んで構成される架橋ポリ
マーの連続式製造方法である。図1中、矢印は材料の流
れの方向を示す。
【0090】本発明における合流混合部位(M)には、
液状の未架橋ポリマーと、液状の架橋剤とを、連続的に
混合する「混合部」と、混合された液状の未架橋ポリマ
ーと、液状の架橋剤とを、連続的に架橋反応せしめる
「架橋反応部」を含んで構成される架橋反応装置を用い
ることが好ましい。この混合部と架橋反応部は、独立の
装置で構成されても、非独立の装置で構成されても構わ
ない。ただし、架橋反応は、通常、架橋剤と未架橋ポリ
マーが接触した時点で実質的に開始する場合もあり、架
橋反応部のみで生じるものとは限定されない。
液状の未架橋ポリマーと、液状の架橋剤とを、連続的に
混合する「混合部」と、混合された液状の未架橋ポリマ
ーと、液状の架橋剤とを、連続的に架橋反応せしめる
「架橋反応部」を含んで構成される架橋反応装置を用い
ることが好ましい。この混合部と架橋反応部は、独立の
装置で構成されても、非独立の装置で構成されても構わ
ない。ただし、架橋反応は、通常、架橋剤と未架橋ポリ
マーが接触した時点で実質的に開始する場合もあり、架
橋反応部のみで生じるものとは限定されない。
【0091】以下、混合部及び架橋反応部の詳細を説明
する。
する。
【0092】(1)混合部 本発明における混合部では、液状の未架橋ポリマーと液
状の架橋剤を混合し、実質的に均一な混合物を製造す
る。
状の架橋剤を混合し、実質的に均一な混合物を製造す
る。
【0093】本発明では、前記混合部として、以下の態
様(1−1)〜(1−4)のうち少なくとも1つ以上が
好ましく用いられる。 (1−1) ラインAとラインBの二つの流路を含む二
つ以上の注入流路が合一する構造を含んで構成されるも
の。 (1−2) ラインAとラインBの二つの流路を含む二
つ以上の注入流路が合一する構造を有する部分と、静止
型混合器を有する部分とを含んで構成されるもの。 (1−3) ラインAとラインBの二つの流路を含む二
つ以上の注入流路が合一する構造を有する部分と、1つ
又は複数の回転攪拌軸を有する混合装置とを含んで構成
されるもの。 (1−4) 1つ又は複数の回転攪拌軸を有する混合装
置内において、ラインAとラインBの二つの流路を含む
二つ以上の注入流路が合一する構造を含んで構成される
もの。
様(1−1)〜(1−4)のうち少なくとも1つ以上が
好ましく用いられる。 (1−1) ラインAとラインBの二つの流路を含む二
つ以上の注入流路が合一する構造を含んで構成されるも
の。 (1−2) ラインAとラインBの二つの流路を含む二
つ以上の注入流路が合一する構造を有する部分と、静止
型混合器を有する部分とを含んで構成されるもの。 (1−3) ラインAとラインBの二つの流路を含む二
つ以上の注入流路が合一する構造を有する部分と、1つ
又は複数の回転攪拌軸を有する混合装置とを含んで構成
されるもの。 (1−4) 1つ又は複数の回転攪拌軸を有する混合装
置内において、ラインAとラインBの二つの流路を含む
二つ以上の注入流路が合一する構造を含んで構成される
もの。
【0094】混合部は、一つであっても、複数であって
も構わない。また、複数を使用する場合、直列、及び/
又は、並列に使用することができる。複数の混合部を用
いる場合には、各混合部間において、未架橋ポリマー、
及び/又は、架橋剤を、追加供給することもできる。
も構わない。また、複数を使用する場合、直列、及び/
又は、並列に使用することができる。複数の混合部を用
いる場合には、各混合部間において、未架橋ポリマー、
及び/又は、架橋剤を、追加供給することもできる。
【0095】混合部の温度は、5〜300℃が好まし
く、10〜200℃が特に好ましい。混合部の温度が高
すぎると、通常、十分な混合状態が得られる前に架橋反
応が進行し、架橋度の不均一性が生じて性能及び/又は
収率が低下する。また、場合によっては、未架橋ポリマ
ー、及び/又は、架橋剤の変性が生じることがある。逆
に、温度が低すぎると、通常、液状の未架橋ポリマーや
液状の架橋剤の粘性が高くなり、混合に時間がかかる場
合がある。
く、10〜200℃が特に好ましい。混合部の温度が高
すぎると、通常、十分な混合状態が得られる前に架橋反
応が進行し、架橋度の不均一性が生じて性能及び/又は
収率が低下する。また、場合によっては、未架橋ポリマ
ー、及び/又は、架橋剤の変性が生じることがある。逆
に、温度が低すぎると、通常、液状の未架橋ポリマーや
液状の架橋剤の粘性が高くなり、混合に時間がかかる場
合がある。
【0096】混合部の圧力は、特に限定されない。十分
な混合が実施できれば、加圧系、常圧系、真空系の何れ
でも構わない。通常、圧力は、好ましくは200MPa
以下、より好ましくは50MPa以下とする。圧力が高
すぎると、高耐圧を必要とするので、通常、困難な装置
設計や、高価な装置が要求される。
な混合が実施できれば、加圧系、常圧系、真空系の何れ
でも構わない。通常、圧力は、好ましくは200MPa
以下、より好ましくは50MPa以下とする。圧力が高
すぎると、高耐圧を必要とするので、通常、困難な装置
設計や、高価な装置が要求される。
【0097】混合部における滞留時間は、十分に均一な
混合状態が得られる時間に設定すればよい。混合部にお
ける滞留時間は、好ましくは0.01秒〜10時間、よ
り好ましくは0.05秒〜1時間、特に好ましくは0.1
秒〜30分、最も好ましくは0.5秒〜10分である。
滞留時間が長すぎると、大型の混合部が必要となり、装
置設計が困難になる。逆に、滞留時間が短すぎると、十
分に均一な混合状態が得られない場合がある。
混合状態が得られる時間に設定すればよい。混合部にお
ける滞留時間は、好ましくは0.01秒〜10時間、よ
り好ましくは0.05秒〜1時間、特に好ましくは0.1
秒〜30分、最も好ましくは0.5秒〜10分である。
滞留時間が長すぎると、大型の混合部が必要となり、装
置設計が困難になる。逆に、滞留時間が短すぎると、十
分に均一な混合状態が得られない場合がある。
【0098】混合に際しては、好ましい混合状態を得る
ために、諸条件が適宜選択される。具体的には、例え
ば、反応原料(未架橋ポリマー、架橋剤)濃度、流量
(線速)、混合部の温度・圧力、混合部の数、混合部の
滞留時間、混合部の管径等の条件が挙げられる。より具
体的には、例えば、液状の未架橋ポリマー(例えば、ポ
リコハク酸イミド溶液等)が高粘性の場合には、加温し
て、粘性を低下させてもよい。この場合、架橋反応も同
時に促進されることがあるため、架橋度が過度に不均一
な状態にならないような条件(例えば、混合部の滞留時
間等)を考慮する必要が有る。
ために、諸条件が適宜選択される。具体的には、例え
ば、反応原料(未架橋ポリマー、架橋剤)濃度、流量
(線速)、混合部の温度・圧力、混合部の数、混合部の
滞留時間、混合部の管径等の条件が挙げられる。より具
体的には、例えば、液状の未架橋ポリマー(例えば、ポ
リコハク酸イミド溶液等)が高粘性の場合には、加温し
て、粘性を低下させてもよい。この場合、架橋反応も同
時に促進されることがあるため、架橋度が過度に不均一
な状態にならないような条件(例えば、混合部の滞留時
間等)を考慮する必要が有る。
【0099】また、反応性の高い架橋剤を用いる場合に
は、通常、未架橋ポリマーと架橋剤とを急速混合するこ
とによって、均一性の高い状態が実現できる。この場
合、通常、混合部の滞留時間は短いほうが好ましい。
は、通常、未架橋ポリマーと架橋剤とを急速混合するこ
とによって、均一性の高い状態が実現できる。この場
合、通常、混合部の滞留時間は短いほうが好ましい。
【0100】本発明の混合部において用いられる、静止
型混合器(例えば、Kenicsmixer、Sulz
er SMX、Sulzer SMV、等)や、1つ又
は複数の回転攪拌軸を有する混合装置(例えば、横形二
軸式攪拌装置、横形混練式攪拌装置、等)は、特に限定
されるものではない。本発明の装置としては、『改訂六
版 化学工学便覧』(編者:社団法人 化学工学会、発
行所:丸善株式会社、1999年)の『7 攪拌』(4
21〜454頁)、『6 伝熱・蒸発』(343〜42
0頁)、『5 流動』(283〜342頁)に記載され
ている装置を包含する。
型混合器(例えば、Kenicsmixer、Sulz
er SMX、Sulzer SMV、等)や、1つ又
は複数の回転攪拌軸を有する混合装置(例えば、横形二
軸式攪拌装置、横形混練式攪拌装置、等)は、特に限定
されるものではない。本発明の装置としては、『改訂六
版 化学工学便覧』(編者:社団法人 化学工学会、発
行所:丸善株式会社、1999年)の『7 攪拌』(4
21〜454頁)、『6 伝熱・蒸発』(343〜42
0頁)、『5 流動』(283〜342頁)に記載され
ている装置を包含する。
【0101】(2)架橋反応部 本発明における架橋反応部では、液状の未架橋ポリマー
と液状の架橋剤が混合された実質的に均一な混合物を架
橋反応せしめ、架橋ポリマーを製造する。
と液状の架橋剤が混合された実質的に均一な混合物を架
橋反応せしめ、架橋ポリマーを製造する。
【0102】本発明では、前記架橋反応部として、以下
の態様(2−1)〜(2−3)のうち少なくとも1つ以
上が好ましく用いられる。 (2−1) 単管式管型反応装置、又は、多管式管型反
応装置を含んで構成されるもの。 (2−2) 1つ又は複数の回転攪拌軸を有する反応装
置を含んで構成されるもの。 (2−3) 単管式管型反応装置、又は、多管式管型反
応装置、並びに、1つ又は複数の回転攪拌軸を有する反
応装置を含んで構成されるもの。
の態様(2−1)〜(2−3)のうち少なくとも1つ以
上が好ましく用いられる。 (2−1) 単管式管型反応装置、又は、多管式管型反
応装置を含んで構成されるもの。 (2−2) 1つ又は複数の回転攪拌軸を有する反応装
置を含んで構成されるもの。 (2−3) 単管式管型反応装置、又は、多管式管型反
応装置、並びに、1つ又は複数の回転攪拌軸を有する反
応装置を含んで構成されるもの。
【0103】架橋反応部は、単管式又は多管式の管型反
応装置や、1つ又は複数の回転攪拌軸を有する反応装置
を用いることができる。例えば、架橋反応部の圧力損失
を軽減するために、多管式反応装置の使用や、ダイス部
の形状の調整等を行なってもよい。
応装置や、1つ又は複数の回転攪拌軸を有する反応装置
を用いることができる。例えば、架橋反応部の圧力損失
を軽減するために、多管式反応装置の使用や、ダイス部
の形状の調整等を行なってもよい。
【0104】また、架橋反応部には、加熱機能及び/又
は冷却機能を有していてもよい。具体的には、例えば、
熱交換器等が付属した反応装置を用いてもよい。
は冷却機能を有していてもよい。具体的には、例えば、
熱交換器等が付属した反応装置を用いてもよい。
【0105】架橋反応部の反応器容積は、特に限定され
ないが、通常、架橋反応部出口における架橋度が、所定
の目標値に達する容積となるように、製造量や反応諸条
件(反応温度・圧力、流量、架橋剤の反応性等)を考慮
して適宜決定される。
ないが、通常、架橋反応部出口における架橋度が、所定
の目標値に達する容積となるように、製造量や反応諸条
件(反応温度・圧力、流量、架橋剤の反応性等)を考慮
して適宜決定される。
【0106】架橋反応部の温度は、好ましくは5〜30
0℃、より好ましくは15〜200℃、特に好ましくは
20〜150℃、最も好ましくは30〜120℃、であ
る。架橋反応部の温度が高すぎると、通常、架橋ポリマ
ーの変性等が生じる虞がある。逆に、温度が低すぎる
と、通常、架橋反応の進行が遅くなり大型の架橋反応部
が要求される。架橋反応部の圧力は、特に限定されな
い。安定した架橋反応が実施できれば、常圧系でも、減
圧系でも構わない。通常、圧力は、好ましくは200M
Pa以下、より好ましくは50MPa以下とする。圧力
が高すぎると、高耐圧を必要とするので、通常、困難な
装置設計や、高価な装置が要求される。
0℃、より好ましくは15〜200℃、特に好ましくは
20〜150℃、最も好ましくは30〜120℃、であ
る。架橋反応部の温度が高すぎると、通常、架橋ポリマ
ーの変性等が生じる虞がある。逆に、温度が低すぎる
と、通常、架橋反応の進行が遅くなり大型の架橋反応部
が要求される。架橋反応部の圧力は、特に限定されな
い。安定した架橋反応が実施できれば、常圧系でも、減
圧系でも構わない。通常、圧力は、好ましくは200M
Pa以下、より好ましくは50MPa以下とする。圧力
が高すぎると、高耐圧を必要とするので、通常、困難な
装置設計や、高価な装置が要求される。
【0107】架橋反応部における滞留時間は、十分に架
橋反応が進行する時間に設定すればよい。具体的には、
適切な架橋度が得られるように、架橋反応部における滞
留時間は、一般的には0.1秒〜10時間、好ましくは
1秒〜1時間、より好ましくは10秒〜30分、特に好
ましくは30秒〜15分、最も好ましくは1分〜10分
である。滞留時間が長すぎると、大型の架橋反応部が必
要となり、装置設計が困難になる。逆に、滞留時間が短
すぎると、十分に架橋反応が進行しない場合がある。
橋反応が進行する時間に設定すればよい。具体的には、
適切な架橋度が得られるように、架橋反応部における滞
留時間は、一般的には0.1秒〜10時間、好ましくは
1秒〜1時間、より好ましくは10秒〜30分、特に好
ましくは30秒〜15分、最も好ましくは1分〜10分
である。滞留時間が長すぎると、大型の架橋反応部が必
要となり、装置設計が困難になる。逆に、滞留時間が短
すぎると、十分に架橋反応が進行しない場合がある。
【0108】本発明において用いられる、管型反応装置
は、特に限定されない。また、管型反応装置には、静止
型混合器(例えば、Kenics mixer、Sul
zer SMX、Sulzer SMV、等)を含んで
も構わない。
は、特に限定されない。また、管型反応装置には、静止
型混合器(例えば、Kenics mixer、Sul
zer SMX、Sulzer SMV、等)を含んで
も構わない。
【0109】また、本発明において用いられる、1つ又
は複数の回転攪拌軸を有する混合装置(例えば、横形二
軸式攪拌装置、横形混練式攪拌装置、二軸式押出機等)
は、特に限定されるものではない。
は複数の回転攪拌軸を有する混合装置(例えば、横形二
軸式攪拌装置、横形混練式攪拌装置、二軸式押出機等)
は、特に限定されるものではない。
【0110】本発明の装置としては、『改訂六版 化学
工学便覧』(編者:社団法人 化学工学会、発行所:丸
善株式会社、1999年)の『7 攪拌』(421〜4
54頁)、『6 伝熱・蒸発』(343〜420頁)、
『5 流動』(283〜342頁)に記載されている装
置を包含する。
工学便覧』(編者:社団法人 化学工学会、発行所:丸
善株式会社、1999年)の『7 攪拌』(421〜4
54頁)、『6 伝熱・蒸発』(343〜420頁)、
『5 流動』(283〜342頁)に記載されている装
置を包含する。
【0111】(3)架橋反応装置の材質 架橋反応装置は、液状の未架橋ポリマー、液状の架橋
剤、架橋ポリマーのうち1つ以上が、付着しにくい材質
を使用することが好ましい。特に、架橋ポリマー(例え
ば、架橋ポリコハク酸イミド等)は、通常、高い粘性お
よび付着性を有するため、前記の架橋反応部において
は、架橋ポリマーが付着しにくい材質を使用することが
重要である。架橋ポリマーが付着しやすい材質を用いる
と、架橋反応装置における圧力損失が過大となる場合
や、閉塞を生じる場合がある。一方で、架橋反応装置
は、使用する溶媒、架橋剤等による腐食、劣化等が生じ
にくい材質を使用することが好ましい。
剤、架橋ポリマーのうち1つ以上が、付着しにくい材質
を使用することが好ましい。特に、架橋ポリマー(例え
ば、架橋ポリコハク酸イミド等)は、通常、高い粘性お
よび付着性を有するため、前記の架橋反応部において
は、架橋ポリマーが付着しにくい材質を使用することが
重要である。架橋ポリマーが付着しやすい材質を用いる
と、架橋反応装置における圧力損失が過大となる場合
や、閉塞を生じる場合がある。一方で、架橋反応装置
は、使用する溶媒、架橋剤等による腐食、劣化等が生じ
にくい材質を使用することが好ましい。
【0112】前記のような条件を満足する、好ましい材
質としては、例えば、金属類、樹脂類、ゴム類等の使用
が挙げられる。
質としては、例えば、金属類、樹脂類、ゴム類等の使用
が挙げられる。
【0113】特に、架橋ポリマーの付着性が高い場合に
は、例えば、四フッ化樹脂、四−六フッ化樹脂、PFA
樹脂、三フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン−エチ
レン共重合体、フッ化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル樹
脂等のフッ素系樹脂、ポリシロキサン、シリコーンゴム
等のシリコーン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン系樹脂;ポリエーテルエーテルケト
ン、メチルペンテン樹脂、フェノール樹脂、天然ゴム、
スチレンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴ
ム、等を用いることが好ましい。これらのうち、耐溶剤
性、架橋ポリマーに対する低付着性の点で、四フッ化樹
脂、四−六フッ化樹脂、PFA樹脂、三フッ化エチレン
樹脂、四フッ化エチレン−エチレン共重合体、フッ化ビ
ニリデン樹脂、フッ化ビニル樹脂等のフッ素樹脂、ポリ
シロキサン、シリコーンゴム等のシリコーン系樹脂が特
に好ましい。
は、例えば、四フッ化樹脂、四−六フッ化樹脂、PFA
樹脂、三フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン−エチ
レン共重合体、フッ化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル樹
脂等のフッ素系樹脂、ポリシロキサン、シリコーンゴム
等のシリコーン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン系樹脂;ポリエーテルエーテルケト
ン、メチルペンテン樹脂、フェノール樹脂、天然ゴム、
スチレンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴ
ム、等を用いることが好ましい。これらのうち、耐溶剤
性、架橋ポリマーに対する低付着性の点で、四フッ化樹
脂、四−六フッ化樹脂、PFA樹脂、三フッ化エチレン
樹脂、四フッ化エチレン−エチレン共重合体、フッ化ビ
ニリデン樹脂、フッ化ビニル樹脂等のフッ素樹脂、ポリ
シロキサン、シリコーンゴム等のシリコーン系樹脂が特
に好ましい。
【0114】架橋反応装置は、前記材質(例えば、金属
類、樹脂類、ゴム類等)から選択される少なくとも1つ
以上の材質で構成してもよい。また、必要に応じ、金属
(例えば、ステンレス鋼等)を主たる材質に用いて、液
状の未架橋ポリマー、液状の架橋剤、又は、架橋ポリマ
ーと接する部分の少なくとも一部に、前記樹脂類及び/
又はゴム類をライニングして使用しても構わない。
類、樹脂類、ゴム類等)から選択される少なくとも1つ
以上の材質で構成してもよい。また、必要に応じ、金属
(例えば、ステンレス鋼等)を主たる材質に用いて、液
状の未架橋ポリマー、液状の架橋剤、又は、架橋ポリマ
ーと接する部分の少なくとも一部に、前記樹脂類及び/
又はゴム類をライニングして使用しても構わない。
【0115】[架橋ポリマーの比表面積を増大させる工
程]架橋反応後、架橋ポリマー(例えば、架橋ポリコハ
ク酸イミド等)の比表面積を増大させる処理を行う工程
を実施してもよい。比表面積を増大させる工程(以下、
比表面積増大工程とする)は、架橋ポリマーを、(1)
細分化する機能、(2)細粒化する機能、(3)加熱処
理する機能、(4)減圧処理する機能のうち、少なくと
も1つの機能を有する装置を用いて実施される。
程]架橋反応後、架橋ポリマー(例えば、架橋ポリコハ
ク酸イミド等)の比表面積を増大させる処理を行う工程
を実施してもよい。比表面積を増大させる工程(以下、
比表面積増大工程とする)は、架橋ポリマーを、(1)
細分化する機能、(2)細粒化する機能、(3)加熱処
理する機能、(4)減圧処理する機能のうち、少なくと
も1つの機能を有する装置を用いて実施される。
【0116】本発明では、架橋ポリマーは、未架橋ポリ
マー及び/又は架橋ポリマーの濃度、架橋剤使用量、貧
溶媒濃度等の条件により、連続的なゲル状体、膨潤状
体、ウドン状体、固体棒状体等、種々の形態とすること
ができる。
マー及び/又は架橋ポリマーの濃度、架橋剤使用量、貧
溶媒濃度等の条件により、連続的なゲル状体、膨潤状
体、ウドン状体、固体棒状体等、種々の形態とすること
ができる。
【0117】例えば、ゲル状体の架橋ポリマーが生成す
る場合、生成するゲル状連続体の形状は、架橋反応部の
形状(例えば、管型反応器の管径、横形二軸式混練機の
ダイス部の形状等)の影響を反映したものになるので、
架橋反応部の形状を調節することにより、架橋ポリマー
を細分化し、比表面積を増大させることができる。例え
ば、管型反応器を用いる場合、管径がより小さい程、架
橋ポリマーの比表面積が大きくなるので好ましい。ただ
し、通常、管型反応器での圧力損失が過大とならないよ
うに、製造量、多管式反応器の管数等の諸条件を考慮し
て、管径を決定することが好ましい。また、同様に、ダ
イス部の形状等を調整することが好ましい。
る場合、生成するゲル状連続体の形状は、架橋反応部の
形状(例えば、管型反応器の管径、横形二軸式混練機の
ダイス部の形状等)の影響を反映したものになるので、
架橋反応部の形状を調節することにより、架橋ポリマー
を細分化し、比表面積を増大させることができる。例え
ば、管型反応器を用いる場合、管径がより小さい程、架
橋ポリマーの比表面積が大きくなるので好ましい。ただ
し、通常、管型反応器での圧力損失が過大とならないよ
うに、製造量、多管式反応器の管数等の諸条件を考慮し
て、管径を決定することが好ましい。また、同様に、ダ
イス部の形状等を調整することが好ましい。
【0118】さらに、細分化された架橋ポリマーを、裁
断装置、ペレタイザー装置等の、機械的に細粒化する機
能を有する装置を用いて、粒状〜微粒状のゲルとするこ
ともできる。また、解砕造粒装置、圧縮造粒装置、押出
し造粒装置等を用いることもできる。架橋ポリマーを細
粒化する場合、具体的には、最大粒子直径が、好ましく
は1μm〜10mm、より好ましくは10μm〜1m
m、特に好ましくは100〜700μmとなるように調
整される。機械的に細粒化する機能を有する装置を用い
て、用途に応じ、前記範囲から選択される、好ましい最
大粒子直径を有する架橋ポリマーを調整する。ここで最
大粒子直径は、前記の未架橋ポリマーと同様の方法によ
り評価することができる。また、架橋ポリマーが架橋反
応溶媒(液状の未架橋ポリマー、及び/又は、液状の架
橋剤を調製する際に使用した溶媒)により膨潤している
場合には、架橋ポリマーに対する貧溶媒であり、架橋反
応溶媒に対する良溶媒である溶媒中に架橋ポリマーを導
入することによって、架橋ポリマーを収縮させ、細粒化
することもできる。
断装置、ペレタイザー装置等の、機械的に細粒化する機
能を有する装置を用いて、粒状〜微粒状のゲルとするこ
ともできる。また、解砕造粒装置、圧縮造粒装置、押出
し造粒装置等を用いることもできる。架橋ポリマーを細
粒化する場合、具体的には、最大粒子直径が、好ましく
は1μm〜10mm、より好ましくは10μm〜1m
m、特に好ましくは100〜700μmとなるように調
整される。機械的に細粒化する機能を有する装置を用い
て、用途に応じ、前記範囲から選択される、好ましい最
大粒子直径を有する架橋ポリマーを調整する。ここで最
大粒子直径は、前記の未架橋ポリマーと同様の方法によ
り評価することができる。また、架橋ポリマーが架橋反
応溶媒(液状の未架橋ポリマー、及び/又は、液状の架
橋剤を調製する際に使用した溶媒)により膨潤している
場合には、架橋ポリマーに対する貧溶媒であり、架橋反
応溶媒に対する良溶媒である溶媒中に架橋ポリマーを導
入することによって、架橋ポリマーを収縮させ、細粒化
することもできる。
【0119】この際、攪拌等を行い、剪断力を与えるこ
とによって、架橋ポリマーの細粒化を促進することもで
きる。溶媒中で細粒化を行なう場合には、加熱処理を併
用してもよい。加熱処理する温度が低すぎると、架橋ポ
リマーが細粒化するまでに長時間を要し、大型の装置が
必要になる場合がある。逆に加熱処理する温度が高すぎ
ると、架橋ポリマーが変性することがある。特に、細粒
化とともに加熱処理を行なう際の温度は、好ましくは3
0〜300℃、より好ましくは60〜200℃、特に好
ましくは80〜150℃である。例えば、架橋ポリコハ
ク酸イミドが、架橋反応溶媒のDMFで膨潤したゲル状
物の場合、架橋ポリコハク酸イミドに対する貧溶媒であ
り、DMFに対する良溶媒である、メタノール等のアル
コール類、アセトン等のケトン類、水等の溶媒中に導入
し、前記温度範囲にて加熱処理を併用し、剪断力を与え
ることによって細粒化することができる。
とによって、架橋ポリマーの細粒化を促進することもで
きる。溶媒中で細粒化を行なう場合には、加熱処理を併
用してもよい。加熱処理する温度が低すぎると、架橋ポ
リマーが細粒化するまでに長時間を要し、大型の装置が
必要になる場合がある。逆に加熱処理する温度が高すぎ
ると、架橋ポリマーが変性することがある。特に、細粒
化とともに加熱処理を行なう際の温度は、好ましくは3
0〜300℃、より好ましくは60〜200℃、特に好
ましくは80〜150℃である。例えば、架橋ポリコハ
ク酸イミドが、架橋反応溶媒のDMFで膨潤したゲル状
物の場合、架橋ポリコハク酸イミドに対する貧溶媒であ
り、DMFに対する良溶媒である、メタノール等のアル
コール類、アセトン等のケトン類、水等の溶媒中に導入
し、前記温度範囲にて加熱処理を併用し、剪断力を与え
ることによって細粒化することができる。
【0120】また、架橋反応溶媒を使用した場合には、
加熱処理、及び/又は、減圧処理を行うことで、架橋ポ
リマーに含有される溶媒を蒸発させ、その際に、架橋ポ
リマーを、蒸発した溶媒で発泡状態とすることにより、
効率よく、架橋ポリマーの比表面積を増大させることも
できる。
加熱処理、及び/又は、減圧処理を行うことで、架橋ポ
リマーに含有される溶媒を蒸発させ、その際に、架橋ポ
リマーを、蒸発した溶媒で発泡状態とすることにより、
効率よく、架橋ポリマーの比表面積を増大させることも
できる。
【0121】加熱処理は、好ましくは30〜300℃、
より好ましくは60〜200℃、特に好ましくは80〜
150℃において実施される。加熱処理を行なう温度が
高すぎると、架橋ポリマーの変性が生じる場合がある。
逆に、加熱処理を行なう温度が低すぎると、加熱処理の
効果が得られない場合がある。
より好ましくは60〜200℃、特に好ましくは80〜
150℃において実施される。加熱処理を行なう温度が
高すぎると、架橋ポリマーの変性が生じる場合がある。
逆に、加熱処理を行なう温度が低すぎると、加熱処理の
効果が得られない場合がある。
【0122】また、減圧処理は、好ましくは0.000
01〜0.1MPa、より好ましくは0.0001〜0.
07MPa、特に好ましくは0.001〜0.05MPa
において実施される。減圧処理を行なう圧力が低すぎる
と、通常、高真空に対応した装置の設計が困難である。
逆に、減圧処理を行なう圧力が高すぎると、減圧処理の
効果が得られない場合がある。
01〜0.1MPa、より好ましくは0.0001〜0.
07MPa、特に好ましくは0.001〜0.05MPa
において実施される。減圧処理を行なう圧力が低すぎる
と、通常、高真空に対応した装置の設計が困難である。
逆に、減圧処理を行なう圧力が高すぎると、減圧処理の
効果が得られない場合がある。
【0123】前記のような方法によって比表面積を増大
させた架橋ポリマーは、例えば、架橋ポリコハク酸イミ
ドの場合には、後述の加水分解工程において、加水分解
反応時間を短縮する効果を得ることもできる。
させた架橋ポリマーは、例えば、架橋ポリコハク酸イミ
ドの場合には、後述の加水分解工程において、加水分解
反応時間を短縮する効果を得ることもできる。
【0124】本発明の比表面積増大工程において用いら
れる装置は、特に限定されるものではない。比表面積増
大工程において用いられる装置としては、『改訂六版
化学工学便覧』(編者:社団法人 化学工学会、発行
所:丸善株式会社、1999年)の『7 攪拌』(42
1〜454頁)、『6 伝熱・蒸発』(343〜420
頁)、『5 流動』(283〜342頁)、『16 粉
粒体操作』(835〜894頁)に記載されている装置
を包含する。
れる装置は、特に限定されるものではない。比表面積増
大工程において用いられる装置としては、『改訂六版
化学工学便覧』(編者:社団法人 化学工学会、発行
所:丸善株式会社、1999年)の『7 攪拌』(42
1〜454頁)、『6 伝熱・蒸発』(343〜420
頁)、『5 流動』(283〜342頁)、『16 粉
粒体操作』(835〜894頁)に記載されている装置
を包含する。
【0125】[架橋ポリマーの単離工程]本発明では、
架橋反応後、架橋反応溶媒や塩類(例えば、塩化ナトリ
ウム、リン酸ナトリウム等)を分離することで架橋ポリ
マーを単離してもよい。ただし、塩類については、必ず
しも、架橋溶媒とともに分離されるものとは限定されな
い。
架橋反応後、架橋反応溶媒や塩類(例えば、塩化ナトリ
ウム、リン酸ナトリウム等)を分離することで架橋ポリ
マーを単離してもよい。ただし、塩類については、必ず
しも、架橋溶媒とともに分離されるものとは限定されな
い。
【0126】例えば、架橋ポリコハク酸イミドを製造
後、架橋溶媒を分離し、架橋ポリコハク酸イミドを単離
してから加水分解操作を行ってもよい。これにより架橋
溶媒を分離することなく加水分解操作を実施した場合に
比べ、例えば、架橋溶媒の再使用のために必要となる精
製操作等の負荷(例えば、蒸留に要するエネルギー、脱
塩に要する副原料、等)が、顕著に低減されることがあ
る。また、加水分解操作を経ることによる架橋溶媒の分
解を防止できる場合がある。
後、架橋溶媒を分離し、架橋ポリコハク酸イミドを単離
してから加水分解操作を行ってもよい。これにより架橋
溶媒を分離することなく加水分解操作を実施した場合に
比べ、例えば、架橋溶媒の再使用のために必要となる精
製操作等の負荷(例えば、蒸留に要するエネルギー、脱
塩に要する副原料、等)が、顕著に低減されることがあ
る。また、加水分解操作を経ることによる架橋溶媒の分
解を防止できる場合がある。
【0127】本発明では、架橋ポリマー中の架橋溶媒残
濃度が、一般的には50重量%以下、好ましくは20重
量%以下、より好ましくは10重量%以下、特に好まし
くは1重量%以下、最も好ましくは0.5重量%以下と
なるように架橋溶媒の分離を行って、架橋ポリマーを単
離するとよい。架橋ポリマー中の残溶媒濃度が高すぎる
場合には、架橋ポリマーが付着性を有し、特殊な設備
(例えば、移送、貯蔵等に関する設備)を必要とする場
合や、架橋溶媒を再使用するための前記負荷が過大とな
る場合がある。
濃度が、一般的には50重量%以下、好ましくは20重
量%以下、より好ましくは10重量%以下、特に好まし
くは1重量%以下、最も好ましくは0.5重量%以下と
なるように架橋溶媒の分離を行って、架橋ポリマーを単
離するとよい。架橋ポリマー中の残溶媒濃度が高すぎる
場合には、架橋ポリマーが付着性を有し、特殊な設備
(例えば、移送、貯蔵等に関する設備)を必要とする場
合や、架橋溶媒を再使用するための前記負荷が過大とな
る場合がある。
【0128】本発明における架橋ポリマーの単離工程
は、好ましくは、以下の(1)抽出工程、(2)固液分
離工程、(3)乾燥工程、から選択される少なくとも1
つ以上の工程からなる。これら工程(1)〜(3)のう
ち、複数の工程を実施する場合には、その順序は限定さ
れない。また、一つの工程を複数回、繰り返しても構わ
ない。また、前記の比表面積増大工程と組み合わせて実
施しても構わない。
は、好ましくは、以下の(1)抽出工程、(2)固液分
離工程、(3)乾燥工程、から選択される少なくとも1
つ以上の工程からなる。これら工程(1)〜(3)のう
ち、複数の工程を実施する場合には、その順序は限定さ
れない。また、一つの工程を複数回、繰り返しても構わ
ない。また、前記の比表面積増大工程と組み合わせて実
施しても構わない。
【0129】(1)抽出工程 本発明の抽出操作では、架橋ポリマーに対する貧溶媒で
あり、かつ、架橋反応溶媒に対する良溶媒である、溶媒
を用いて実施することが好ましい。例えば、架橋ポリマ
ーが、DMFを使用して製造された架橋ポリコハク酸イ
ミドである場合には、前記のポリコハク酸イミドに対す
る貧溶媒群のうちいずれか1つ以上の溶媒(例えば、
水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、アセトン、等)を選択することが特に好まし
い。これらの溶媒は、単独でも、2種以上を混合して用
いても構わない。また、溶媒中には、塩類(例えば、塩
化ナトリウム、リン酸ナトリウム等)を含有していても
構わない。
あり、かつ、架橋反応溶媒に対する良溶媒である、溶媒
を用いて実施することが好ましい。例えば、架橋ポリマ
ーが、DMFを使用して製造された架橋ポリコハク酸イ
ミドである場合には、前記のポリコハク酸イミドに対す
る貧溶媒群のうちいずれか1つ以上の溶媒(例えば、
水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、アセトン、等)を選択することが特に好まし
い。これらの溶媒は、単独でも、2種以上を混合して用
いても構わない。また、溶媒中には、塩類(例えば、塩
化ナトリウム、リン酸ナトリウム等)を含有していても
構わない。
【0130】抽出操作で用いる装置としては、例えば、
撹拌槽、固定床型抽出器、移動床型抽出器、ロトセル抽
出機等が挙げられる。また、本発明の抽出操作に用いら
れる装置及び方法としては、『改訂六版 化学工学便
覧』(編者:社団法人 化学工学会、発行所:丸善株式
会社、1999年)の『12 抽出・液液反応』(63
7〜688頁)、『7 攪拌』(421〜454頁)、
『6 伝熱・蒸発』(343〜420頁)に記載されて
いる装置及び方法を包含する。
撹拌槽、固定床型抽出器、移動床型抽出器、ロトセル抽
出機等が挙げられる。また、本発明の抽出操作に用いら
れる装置及び方法としては、『改訂六版 化学工学便
覧』(編者:社団法人 化学工学会、発行所:丸善株式
会社、1999年)の『12 抽出・液液反応』(63
7〜688頁)、『7 攪拌』(421〜454頁)、
『6 伝熱・蒸発』(343〜420頁)に記載されて
いる装置及び方法を包含する。
【0131】抽出操作は、1段あるいは多段抽出で実施
される。多段抽出では抽出溶媒を向流式あるいは並流式
で使用するが、抽出溶媒の使用量が抑えられる点で、特
に向流式が好ましい。多段抽出操作においては架橋溶媒
を含有する抽出溶媒を、少なくとも一部の段において使
用しても構わない。
される。多段抽出では抽出溶媒を向流式あるいは並流式
で使用するが、抽出溶媒の使用量が抑えられる点で、特
に向流式が好ましい。多段抽出操作においては架橋溶媒
を含有する抽出溶媒を、少なくとも一部の段において使
用しても構わない。
【0132】抽出溶媒の使用量は、抽出操作後の架橋溶
媒や前記塩類の残濃度を決定する。抽出溶媒の使用量
は、通常、架橋ポリマー1重量部当たり、好ましくは
0.1〜100重量部、より好ましくは0.3〜60重量
部、特に好ましくは0.5〜40重量部、最も好ましく
は1〜20重量部である。抽出溶媒を過剰に用いると、
抽出液中の架橋溶媒の残濃度が低くなるので、抽出後、
架橋溶媒と抽出溶媒を分離する際の効率が悪くなる。一
方、抽出溶媒が少な過ぎると、抽出液中の架橋溶媒濃度
が増加するので、架橋ポリマーに残存する架橋溶媒の濃
度が増大する。抽出溶媒の使用量をより少なくし、効率
良く抽出操作を行うには、多段向流型の抽出操作が好ま
しい。
媒や前記塩類の残濃度を決定する。抽出溶媒の使用量
は、通常、架橋ポリマー1重量部当たり、好ましくは
0.1〜100重量部、より好ましくは0.3〜60重量
部、特に好ましくは0.5〜40重量部、最も好ましく
は1〜20重量部である。抽出溶媒を過剰に用いると、
抽出液中の架橋溶媒の残濃度が低くなるので、抽出後、
架橋溶媒と抽出溶媒を分離する際の効率が悪くなる。一
方、抽出溶媒が少な過ぎると、抽出液中の架橋溶媒濃度
が増加するので、架橋ポリマーに残存する架橋溶媒の濃
度が増大する。抽出溶媒の使用量をより少なくし、効率
良く抽出操作を行うには、多段向流型の抽出操作が好ま
しい。
【0133】また、多段抽出を行う場合には、各段の間
で、架橋ポリマーと、抽出液とを可能な限り分離した
後、次の段の操作を行うことが好ましい。具体的には、
架橋ポリマー100重量部当たりに含有される抽出液
が、一般的には100重量部以下、好ましくは50重量
部以下、より好ましくは20重量部以下、特に好ましく
は10重量部以下、最も好ましくは5重量部以下となる
まで分離を行う。
で、架橋ポリマーと、抽出液とを可能な限り分離した
後、次の段の操作を行うことが好ましい。具体的には、
架橋ポリマー100重量部当たりに含有される抽出液
が、一般的には100重量部以下、好ましくは50重量
部以下、より好ましくは20重量部以下、特に好ましく
は10重量部以下、最も好ましくは5重量部以下となる
まで分離を行う。
【0134】抽出液と架橋ポリマーとの分離は、具体的
には、濾過機、遠心分離機、沈降分離装置、浮上分離装
置あるいはそれらを組み合わせた工程により実施でき
る。なお、架橋ポリマーと抽出液を分離した後、さら
に、同じ種類あるいは異なる種類の抽出溶媒を用いて、
架橋ポリマーに含まれる抽出液の置換洗浄を行ってもよ
い。置換洗浄操作1回当たりに用いる抽出溶媒量は、架
橋ポリマー1重量部当たり、好ましくは0.01〜50
重量部、より好ましくは0.05〜10重量部、特に好
ましくは0.1〜5重量部である。
には、濾過機、遠心分離機、沈降分離装置、浮上分離装
置あるいはそれらを組み合わせた工程により実施でき
る。なお、架橋ポリマーと抽出液を分離した後、さら
に、同じ種類あるいは異なる種類の抽出溶媒を用いて、
架橋ポリマーに含まれる抽出液の置換洗浄を行ってもよ
い。置換洗浄操作1回当たりに用いる抽出溶媒量は、架
橋ポリマー1重量部当たり、好ましくは0.01〜50
重量部、より好ましくは0.05〜10重量部、特に好
ましくは0.1〜5重量部である。
【0135】本発明では、抽出操作の温度は、5〜30
0℃が好ましい。この温度が5℃未満であると、架橋ポ
リマーの架橋溶媒残濃度が高くなる。一方、300℃を
超えると、架橋ポリマーの一部が変性し、分子量が低下
し、場合によっては着色し、ポリマーの品質低下を招
く。この温度は、10〜200℃が好ましく、15〜1
50℃がより好ましく、20〜100℃が特に好まし
い。
0℃が好ましい。この温度が5℃未満であると、架橋ポ
リマーの架橋溶媒残濃度が高くなる。一方、300℃を
超えると、架橋ポリマーの一部が変性し、分子量が低下
し、場合によっては着色し、ポリマーの品質低下を招
く。この温度は、10〜200℃が好ましく、15〜1
50℃がより好ましく、20〜100℃が特に好まし
い。
【0136】本工程での圧力は特に限定されない。好ま
しくは、圧力は使用する抽出溶媒の物性で決定される。
抽出操作を行う温度が、抽出溶媒の臨界温度より低い場
合は、通常、少なくとも一部に液相が存在する圧力とす
る。例えば、窒素、二酸化炭素、アルゴン等の不活性ガ
ス雰囲気下で抽出を行う場合は、そのガスにより、抽出
温度での抽出溶媒の飽和蒸気圧以上に加圧するとよい。
抽出操作を行う温度が、抽出溶媒の臨界温度より高い場
合は、通常、架橋溶媒の少なくとも一部が抽出溶媒に溶
解する圧力とする。
しくは、圧力は使用する抽出溶媒の物性で決定される。
抽出操作を行う温度が、抽出溶媒の臨界温度より低い場
合は、通常、少なくとも一部に液相が存在する圧力とす
る。例えば、窒素、二酸化炭素、アルゴン等の不活性ガ
ス雰囲気下で抽出を行う場合は、そのガスにより、抽出
温度での抽出溶媒の飽和蒸気圧以上に加圧するとよい。
抽出操作を行う温度が、抽出溶媒の臨界温度より高い場
合は、通常、架橋溶媒の少なくとも一部が抽出溶媒に溶
解する圧力とする。
【0137】多段抽出を行う場合には、各段における温
度及び/又は圧力を、前記の範囲内で異なる値に設定し
てもよい。
度及び/又は圧力を、前記の範囲内で異なる値に設定し
てもよい。
【0138】本発明の抽出操作に要する時間は、一般的
には0.5秒〜12時間、好ましくは1秒〜5時間、よ
り好ましくは3秒〜3時間、特に好ましくは5秒〜2時
間、最も好ましくは10秒〜60分である。ここで、抽
出時間とは、抽出を行う温度下で、ポリマーと抽出溶媒
及び/又は抽出液が接触している時間とする。抽出に長
時間を要すると、大型の装置が必要になり、装置設計が
困難である。一方、抽出時間が短すぎると、本工程によ
る、架橋溶媒や前記塩類の分離が十分に実施できない虞
がある。
には0.5秒〜12時間、好ましくは1秒〜5時間、よ
り好ましくは3秒〜3時間、特に好ましくは5秒〜2時
間、最も好ましくは10秒〜60分である。ここで、抽
出時間とは、抽出を行う温度下で、ポリマーと抽出溶媒
及び/又は抽出液が接触している時間とする。抽出に長
時間を要すると、大型の装置が必要になり、装置設計が
困難である。一方、抽出時間が短すぎると、本工程によ
る、架橋溶媒や前記塩類の分離が十分に実施できない虞
がある。
【0139】(2)固液分離工程 本発明の固液分離工程における分離操作としては、先に
述べた多段抽出の各段の間で行う分離操作と同様な方法
が挙げられる。すなわち、具体的には、濾過機、遠心分
離機、沈降分離装置、浮上分離装置あるいはそれらを組
み合わせた工程により、連続式及び/又は回分式の分離
操作を実施できる。
述べた多段抽出の各段の間で行う分離操作と同様な方法
が挙げられる。すなわち、具体的には、濾過機、遠心分
離機、沈降分離装置、浮上分離装置あるいはそれらを組
み合わせた工程により、連続式及び/又は回分式の分離
操作を実施できる。
【0140】(3)乾燥工程 乾燥工程では、架橋ポリマーに含有される、架橋溶媒、
及び/又は、抽出溶媒、を乾燥することにより、実質的
に溶媒を含有しない架橋ポリマーを製造することができ
る。乾燥操作は、真空系、常圧系、加圧系のうち少なく
とも1つ以上の圧力条件下において実施することができ
る。
及び/又は、抽出溶媒、を乾燥することにより、実質的
に溶媒を含有しない架橋ポリマーを製造することができ
る。乾燥操作は、真空系、常圧系、加圧系のうち少なく
とも1つ以上の圧力条件下において実施することができ
る。
【0141】具体的には、例えば、熱風移送型乾燥器、
材料攪拌型乾燥器(流動層乾燥機等)、材料搬送及び静
置型乾燥器、円筒乾燥器、赤外線乾燥器、マイクロ波乾
燥器、過熱蒸気乾燥器からなる群より選択される、少な
くとも一つの装置を用いて、連続式又は回分式の乾燥操
作を行うことができる。
材料攪拌型乾燥器(流動層乾燥機等)、材料搬送及び静
置型乾燥器、円筒乾燥器、赤外線乾燥器、マイクロ波乾
燥器、過熱蒸気乾燥器からなる群より選択される、少な
くとも一つの装置を用いて、連続式又は回分式の乾燥操
作を行うことができる。
【0142】また、本発明の乾燥工程に用いられる装置
及び方法としては、『改訂六版 化学工学便覧』(編
者:社団法人 化学工学会、発行所:丸善株式会社、1
999年)の『14 調湿・水冷却・乾燥』(735〜
788頁)、『7 攪拌』(421〜454頁)、『6
伝熱・蒸発』(343〜420頁)に記載されている
装置及び方法を包含する。乾燥操作は、架橋ポリマーの
着色や変性を防止するため、通常、系内の酸素濃度が低
減された条件下、又は、酸素濃度が0%である条件下で
実施することが好ましく、前記の不活性ガス中で実施す
ることが好ましい。
及び方法としては、『改訂六版 化学工学便覧』(編
者:社団法人 化学工学会、発行所:丸善株式会社、1
999年)の『14 調湿・水冷却・乾燥』(735〜
788頁)、『7 攪拌』(421〜454頁)、『6
伝熱・蒸発』(343〜420頁)に記載されている
装置及び方法を包含する。乾燥操作は、架橋ポリマーの
着色や変性を防止するため、通常、系内の酸素濃度が低
減された条件下、又は、酸素濃度が0%である条件下で
実施することが好ましく、前記の不活性ガス中で実施す
ることが好ましい。
【0143】乾燥操作を行う際の、架橋ポリマーの温度
は、5〜300℃となるように乾燥操作を行なうことが
好ましい。温度が5℃未満であると、通常、架橋ポリマ
ーの乾燥に長時間を要する。一方、300℃を超える
と、通常、架橋溶媒、及び/又は、抽出溶媒を含有して
いることによって、架橋ポリマーの一部が変性し、分子
量が低下し、場合によっては着色し、ポリマーの品質低
下を招くことがある。この温度は、20〜200℃が好
ましく、40〜150℃がより好ましく、50〜120
℃が特に好ましい。
は、5〜300℃となるように乾燥操作を行なうことが
好ましい。温度が5℃未満であると、通常、架橋ポリマ
ーの乾燥に長時間を要する。一方、300℃を超える
と、通常、架橋溶媒、及び/又は、抽出溶媒を含有して
いることによって、架橋ポリマーの一部が変性し、分子
量が低下し、場合によっては着色し、ポリマーの品質低
下を招くことがある。この温度は、20〜200℃が好
ましく、40〜150℃がより好ましく、50〜120
℃が特に好ましい。
【0144】乾燥操作は、真空系、常圧系、加圧系の何
れでも構わない。乾燥操作の圧力は、好ましくは、0.
000001〜5MPa、より好ましくは、0.000
01〜1MPa、において実施される。圧力が低すぎる
と、通常、高真空に対応した装置の設計が困難である。
逆に、圧力が高すぎると、通常、架橋溶媒が十分に分離
されない場合がある。本発明の乾燥操作に要する時間
は、一般的には1秒〜20時間、好ましくは30秒〜5
時間、より好ましくは1分〜3時間、特に好ましくは5
分〜2時間、である。乾燥に長時間を要すると、通常、
大型の装置が必要になり、装置設計が困難である。一
方、乾燥時間が短すぎると、通常、本工程による、架橋
溶媒及び/又は抽出溶媒の分離が十分に実施できない虞
がある。
れでも構わない。乾燥操作の圧力は、好ましくは、0.
000001〜5MPa、より好ましくは、0.000
01〜1MPa、において実施される。圧力が低すぎる
と、通常、高真空に対応した装置の設計が困難である。
逆に、圧力が高すぎると、通常、架橋溶媒が十分に分離
されない場合がある。本発明の乾燥操作に要する時間
は、一般的には1秒〜20時間、好ましくは30秒〜5
時間、より好ましくは1分〜3時間、特に好ましくは5
分〜2時間、である。乾燥に長時間を要すると、通常、
大型の装置が必要になり、装置設計が困難である。一
方、乾燥時間が短すぎると、通常、本工程による、架橋
溶媒及び/又は抽出溶媒の分離が十分に実施できない虞
がある。
【0145】[架橋ポリコハク酸イミドのイミド環の加
水分解]本発明では、架橋ポリコハク酸イミドに対し、
加水分解操作を行なってもよい。この操作により、イミ
ド環構造部分を開環し、アスパラギン酸構造を得ること
ができる。ここで架橋ポリコハク酸イミドは、前記の通
り、溶媒が分離された状態でも、溶媒を含有した状態で
も構わない。
水分解]本発明では、架橋ポリコハク酸イミドに対し、
加水分解操作を行なってもよい。この操作により、イミ
ド環構造部分を開環し、アスパラギン酸構造を得ること
ができる。ここで架橋ポリコハク酸イミドは、前記の通
り、溶媒が分離された状態でも、溶媒を含有した状態で
も構わない。
【0146】加水分解操作は、溶媒中で架橋ポリコハク
酸イミドを懸濁させ、塩基性下で行う。pHは、アルカ
リ水溶液の濃度によって調節し、好ましくはpH7.5
〜13、より好ましくはpH9〜12とする。pHが高
すぎると、通常、アミド結合の加水分解が生じ、生成す
る樹脂の吸水性能、収率が低下する。逆に、pHが低す
ぎると、通常、加水分解反応が遅くなり、実用的でな
い。
酸イミドを懸濁させ、塩基性下で行う。pHは、アルカ
リ水溶液の濃度によって調節し、好ましくはpH7.5
〜13、より好ましくはpH9〜12とする。pHが高
すぎると、通常、アミド結合の加水分解が生じ、生成す
る樹脂の吸水性能、収率が低下する。逆に、pHが低す
ぎると、通常、加水分解反応が遅くなり、実用的でな
い。
【0147】加水分解操作に使用するアルカリ水溶液
は、特に限定されない。具体的には、例えば、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の金属水
酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム
等の金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム等の金属炭酸水素塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム
等の金属酢酸塩、シュウ酸ナトリウム等の金属塩、アン
モニア水等が挙げられる。この中で、安価な、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムが好ましい。
は、特に限定されない。具体的には、例えば、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の金属水
酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム
等の金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム等の金属炭酸水素塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム
等の金属酢酸塩、シュウ酸ナトリウム等の金属塩、アン
モニア水等が挙げられる。この中で、安価な、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムが好ましい。
【0148】加水分解操作を行う温度は、好ましくは5
〜100℃、より好ましくは10〜60℃である。温度
が高すぎると、通常、アミド結合の加水分解が生じ、生
成する樹脂の吸水性能、収率が低下する。逆に、温度が
低すぎると、通常、加水分解反応が遅くなり、実用的で
はない。
〜100℃、より好ましくは10〜60℃である。温度
が高すぎると、通常、アミド結合の加水分解が生じ、生
成する樹脂の吸水性能、収率が低下する。逆に、温度が
低すぎると、通常、加水分解反応が遅くなり、実用的で
はない。
【0149】加水分解操作は、少なくとも一部に液相が
存在する圧力であれば、常圧系でも、減圧系でも構わな
い。安定した加水分解操作が実施できればよい。圧力
は、通常、30MPa以下とすることが好ましく、5M
Pa以下とすることが特に好ましい。
存在する圧力であれば、常圧系でも、減圧系でも構わな
い。安定した加水分解操作が実施できればよい。圧力
は、通常、30MPa以下とすることが好ましく、5M
Pa以下とすることが特に好ましい。
【0150】加水分解操作を行う時間は、反応条件によ
って変わるが、一般に、好ましくは1分〜30時間、よ
り好ましくは5分〜15時間、特に好ましくは10分〜
10時間、最も好ましくは30分〜5時間である。反応
時間が短すぎると、通常、イミド環の加水分解が十分で
ないために、吸水性能の低下が生じる。逆に、反応時間
が長すぎると、通常、アミド結合部分の加水分解も進行
し、生成する樹脂の吸水性能、収率が低下する。
って変わるが、一般に、好ましくは1分〜30時間、よ
り好ましくは5分〜15時間、特に好ましくは10分〜
10時間、最も好ましくは30分〜5時間である。反応
時間が短すぎると、通常、イミド環の加水分解が十分で
ないために、吸水性能の低下が生じる。逆に、反応時間
が長すぎると、通常、アミド結合部分の加水分解も進行
し、生成する樹脂の吸水性能、収率が低下する。
【0151】加水分解操作における溶媒は、水単独、又
は、水と貧溶媒及び/又は塩類との混合溶媒である。溶
媒使用量は、容積効率を高めるために、生成する吸水性
樹脂の0.5〜50重量倍が好ましく、特に1〜10重
量倍が好ましい。
は、水と貧溶媒及び/又は塩類との混合溶媒である。溶
媒使用量は、容積効率を高めるために、生成する吸水性
樹脂の0.5〜50重量倍が好ましく、特に1〜10重
量倍が好ましい。
【0152】使用する貧溶媒は、特に限定されないが、
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソ
プロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノール、
2−エトキシエタノール等のアルコール類、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール
等のグリコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等の環状エーテル、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノン、
ジメチルスルホキシド、スルホラン等が挙げられる。こ
の中で、吸水性樹脂として乾燥する際に、特に乾燥が容
易であり、かつ乾燥後に組成物内に溶剤が残留しにくい
点で、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプ
ロパノール、アセトンが好ましい。
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソ
プロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノール、
2−エトキシエタノール等のアルコール類、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール
等のグリコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等の環状エーテル、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノン、
ジメチルスルホキシド、スルホラン等が挙げられる。こ
の中で、吸水性樹脂として乾燥する際に、特に乾燥が容
易であり、かつ乾燥後に組成物内に溶剤が残留しにくい
点で、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプ
ロパノール、アセトンが好ましい。
【0153】また、使用する塩類は、特に限定されない
が、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸、有機ス
ルホン酸、有機カルボン酸等の、金属塩もしくは有機塩
基塩、酸化物等が挙げられる。金属塩の金属は、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム
等が挙げられる。なお、塩類は、加水分解操作の過程
で、系内の酸性成分が中和されて生成したものであって
も構わない。
が、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸、有機ス
ルホン酸、有機カルボン酸等の、金属塩もしくは有機塩
基塩、酸化物等が挙げられる。金属塩の金属は、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム
等が挙げられる。なお、塩類は、加水分解操作の過程
で、系内の酸性成分が中和されて生成したものであって
も構わない。
【0154】溶媒中の塩類を考慮せずに、水、貧溶媒の
2成分のみで評価した場合の水濃度は、好ましくは5〜
100重量%、より好ましくは20〜80重量%、特に
好ましくは40〜60重量%とする。水濃度が低すぎる
と、通常、加水分解の進行が遅くなることや、場合によ
っては、系内でポリマーの凝集が生じ、攪拌困難となる
ことがある。逆に、水濃度が高すぎると、通常、系内が
ゲル状となって攪拌が困難になる。
2成分のみで評価した場合の水濃度は、好ましくは5〜
100重量%、より好ましくは20〜80重量%、特に
好ましくは40〜60重量%とする。水濃度が低すぎる
と、通常、加水分解の進行が遅くなることや、場合によ
っては、系内でポリマーの凝集が生じ、攪拌困難となる
ことがある。逆に、水濃度が高すぎると、通常、系内が
ゲル状となって攪拌が困難になる。
【0155】水と塩類、又は、水、貧溶媒及び塩類から
なる溶媒中における塩類濃度は、20重量%以下が好ま
しく、10重量%以下がより好ましい。通常、塩類の濃
度が低すぎる場合は効果が小さく、濃度が高すぎる場合
は、塩類が製品中に残存する場合がある。
なる溶媒中における塩類濃度は、20重量%以下が好ま
しく、10重量%以下がより好ましい。通常、塩類の濃
度が低すぎる場合は効果が小さく、濃度が高すぎる場合
は、塩類が製品中に残存する場合がある。
【0156】[架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の後処
理]架橋ポリコハク酸イミドのイミド環をアルカリ加水
分解反応させた結果生成する架橋ポリアスパラギン酸系
樹脂の後処理については、特に限定されない。例えば、
中和処理、塩交換処理、乾燥、精製、造粒、表面架橋処
理等を、必要に応じて行えばよい。以下、特に中和処理
及び乾燥について説明する。
理]架橋ポリコハク酸イミドのイミド環をアルカリ加水
分解反応させた結果生成する架橋ポリアスパラギン酸系
樹脂の後処理については、特に限定されない。例えば、
中和処理、塩交換処理、乾燥、精製、造粒、表面架橋処
理等を、必要に応じて行えばよい。以下、特に中和処理
及び乾燥について説明する。
【0157】(1) 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の
中和処理 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の中和処理は、必要に応
じて行えばよい。中和処理は、加水分解反応後の架橋ポ
リアスパラギン酸系樹脂を含む反応液が、所望のpH
(例えば、pH7)となるように、酸や塩基等を添加し
て、実施される。この中和処理により、架橋ポリアスパ
ラギン酸系樹脂の分子内に存在するカルボキシル基が塩
となっている割合(中和度)を調整することができる。
この中和度は、特に限定されないが、一般的には架橋ポ
リアスパラギン酸系樹脂の分子内の、全アスパラギン酸
残基の総数を基準として、塩を形成するカルボキシル基
の割合は、通常、0〜95mol%が好ましく、30〜
80mol%がより好ましい。
中和処理 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の中和処理は、必要に応
じて行えばよい。中和処理は、加水分解反応後の架橋ポ
リアスパラギン酸系樹脂を含む反応液が、所望のpH
(例えば、pH7)となるように、酸や塩基等を添加し
て、実施される。この中和処理により、架橋ポリアスパ
ラギン酸系樹脂の分子内に存在するカルボキシル基が塩
となっている割合(中和度)を調整することができる。
この中和度は、特に限定されないが、一般的には架橋ポ
リアスパラギン酸系樹脂の分子内の、全アスパラギン酸
残基の総数を基準として、塩を形成するカルボキシル基
の割合は、通常、0〜95mol%が好ましく、30〜
80mol%がより好ましい。
【0158】中和処理の方法は特に限定されないが、加
水分解反応後に、酸、及び/又は、塩基を添加してpH
を調整する方法が一般的である。使用する酸の具体例と
しては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫
酸、硝酸、亜硝酸、炭酸、リン酸、ギ酸、酢酸、プロピ
オン酸、シュウ酸、安息香酸、メタンスルホン酸、トリ
フルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トル
エンスルホン酸、ベンゼンホスホン酸等が挙げられる。
また、使用する塩基の具体例としては、前記のアルカリ
水溶液が挙げられる。
水分解反応後に、酸、及び/又は、塩基を添加してpH
を調整する方法が一般的である。使用する酸の具体例と
しては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫
酸、硝酸、亜硝酸、炭酸、リン酸、ギ酸、酢酸、プロピ
オン酸、シュウ酸、安息香酸、メタンスルホン酸、トリ
フルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トル
エンスルホン酸、ベンゼンホスホン酸等が挙げられる。
また、使用する塩基の具体例としては、前記のアルカリ
水溶液が挙げられる。
【0159】(2) 架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の
乾燥 吸水性樹脂の乾燥方法は特に制限されない。乾燥は、常
圧下又は減圧下において、回分式又は連続式操作で行
う。具体的には、材料静置型乾燥器、材料移送型乾燥
器、材料撹拌型乾燥器、熱風移送型乾燥器、円筒乾燥
器、赤外線乾燥器、高周波乾燥器からなる群より選択さ
れる、少なくとも一つの装置を用いて乾燥操作を行う。
また、本発明の乾燥操作に用いられる装置及び方法とし
ては、『改訂六版 化学工学便覧』(編者:社団法人
化学工学会、発行所:丸善株式会社、1999年)の
『14 調湿・水冷却・乾燥』(735〜788頁)、
『7 攪拌』(421〜454頁)、『6 伝熱・蒸
発』(343〜420頁)に記載されている装置及び方
法を包含する。乾燥操作における材料温度は、一般的
に、20〜200℃が好ましく、50〜120℃がより
好ましい。温度が高すぎると、通常、架橋度の低下が生
じ、吸水性能が低下する。逆に、温度が低すぎると、乾
燥に時間がかかり、大型の装置が必要になる。
乾燥 吸水性樹脂の乾燥方法は特に制限されない。乾燥は、常
圧下又は減圧下において、回分式又は連続式操作で行
う。具体的には、材料静置型乾燥器、材料移送型乾燥
器、材料撹拌型乾燥器、熱風移送型乾燥器、円筒乾燥
器、赤外線乾燥器、高周波乾燥器からなる群より選択さ
れる、少なくとも一つの装置を用いて乾燥操作を行う。
また、本発明の乾燥操作に用いられる装置及び方法とし
ては、『改訂六版 化学工学便覧』(編者:社団法人
化学工学会、発行所:丸善株式会社、1999年)の
『14 調湿・水冷却・乾燥』(735〜788頁)、
『7 攪拌』(421〜454頁)、『6 伝熱・蒸
発』(343〜420頁)に記載されている装置及び方
法を包含する。乾燥操作における材料温度は、一般的
に、20〜200℃が好ましく、50〜120℃がより
好ましい。温度が高すぎると、通常、架橋度の低下が生
じ、吸水性能が低下する。逆に、温度が低すぎると、乾
燥に時間がかかり、大型の装置が必要になる。
【0160】乾燥操作後の吸水性樹脂中に含有される溶
媒(水を含む)量は、用途によって適宜調整される。吸
水性樹脂100重量部当たり、一般的には50重量部以
下、好ましくは20重量部以下、より好ましくは10重
量部以下、特に好ましくは、7重量部以下、最も好まし
くは5重量部以下とする。
媒(水を含む)量は、用途によって適宜調整される。吸
水性樹脂100重量部当たり、一般的には50重量部以
下、好ましくは20重量部以下、より好ましくは10重
量部以下、特に好ましくは、7重量部以下、最も好まし
くは5重量部以下とする。
【0161】乾燥後の吸水性樹脂に対して、場合によ
り、さらに、造粒処理、表面架橋処理等を施してもよ
い。
り、さらに、造粒処理、表面架橋処理等を施してもよ
い。
【0162】[架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の形状]
吸水性樹脂の形状は、不定形破砕状、球状、粒状、顆粒
状、造粒状、リン片状、塊状、パール状、微粉末状、繊
維状、棒状、フィルム状、シート状等、用途によって好
ましい形状を選択して使用できる。また、繊維状基材や
多孔質状や発泡体あるいは造粒物であってもよい。
吸水性樹脂の形状は、不定形破砕状、球状、粒状、顆粒
状、造粒状、リン片状、塊状、パール状、微粉末状、繊
維状、棒状、フィルム状、シート状等、用途によって好
ましい形状を選択して使用できる。また、繊維状基材や
多孔質状や発泡体あるいは造粒物であってもよい。
【0163】これらの吸水性樹脂の粒子サイズ(平均粒
子直径)は、特に限定されないが、用途によって調整す
ることも好ましい。例えば、紙オムツ用の場合は、高い
吸水速度とゲル・ブロッキングが起こらないことが望ま
れるので、通常、平均粒子径50〜1000μmが好ま
しく、100〜600μmがより好ましい。また、止水
材等、他の樹脂への練り混み等に用いる場合は、通常、
1〜10μmが好ましく、農園芸用の保水材等に用いる
場合には、土中への混合性を考慮すると、通常、100
μm〜5mmが好ましい。
子直径)は、特に限定されないが、用途によって調整す
ることも好ましい。例えば、紙オムツ用の場合は、高い
吸水速度とゲル・ブロッキングが起こらないことが望ま
れるので、通常、平均粒子径50〜1000μmが好ま
しく、100〜600μmがより好ましい。また、止水
材等、他の樹脂への練り混み等に用いる場合は、通常、
1〜10μmが好ましく、農園芸用の保水材等に用いる
場合には、土中への混合性を考慮すると、通常、100
μm〜5mmが好ましい。
【0164】[架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の使用の
形態]架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の使用の形態は、
特に限定されるものではなく、単独でも、他の素材と組
み合わせて使用してもよい。
形態]架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の使用の形態は、
特に限定されるものではなく、単独でも、他の素材と組
み合わせて使用してもよい。
【0165】例えば、他の樹脂と組合せて用いる場合、
熱可塑性樹脂に混練りして射出成形等にて成形する方
法、構成樹脂のモノマーと酸性ポリアミノ酸系樹脂及び
必要により開始剤を混合後、光もしくは熱等で重合する
方法、樹脂と架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を溶剤に分
散させ、キャストし、溶剤を除去する方法、プレポリマ
ーと架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を混合後、架橋する
方法、樹脂と架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を混合後、
架橋する方法等がある。
熱可塑性樹脂に混練りして射出成形等にて成形する方
法、構成樹脂のモノマーと酸性ポリアミノ酸系樹脂及び
必要により開始剤を混合後、光もしくは熱等で重合する
方法、樹脂と架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を溶剤に分
散させ、キャストし、溶剤を除去する方法、プレポリマ
ーと架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を混合後、架橋する
方法、樹脂と架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を混合後、
架橋する方法等がある。
【0166】架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の成型品と
しては、特に限定されるものではなく、固形物、シー
ト、フィルム、繊維、不織布、発泡体、ゴム等として使
用できる。また、その成型方法も特に限定されるもので
はない。
しては、特に限定されるものではなく、固形物、シー
ト、フィルム、繊維、不織布、発泡体、ゴム等として使
用できる。また、その成型方法も特に限定されるもので
はない。
【0167】一方、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂は、
単独でも、他の素材との組み合わせによる複合体でも構
わない。複合体の構造は特に限定されないが、例えば、
パルプ層、不織布等にはさみ、サンドイッチ構造にする
方法、樹脂シート、フィルムを支持体として多層構造と
する方法、樹脂シートにキャストし、二層構造とする方
法等がある。例えば、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を
シート状に成形加工すれば、吸水性シート(吸水性フィ
ルムも包含する)が得られる。
単独でも、他の素材との組み合わせによる複合体でも構
わない。複合体の構造は特に限定されないが、例えば、
パルプ層、不織布等にはさみ、サンドイッチ構造にする
方法、樹脂シート、フィルムを支持体として多層構造と
する方法、樹脂シートにキャストし、二層構造とする方
法等がある。例えば、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を
シート状に成形加工すれば、吸水性シート(吸水性フィ
ルムも包含する)が得られる。
【0168】また、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂は、
必要により、1種以上の他の吸水性樹脂と混合して用い
ても良い。また、必要により、食塩、コロイダルシリ
カ、ホワイトカーボン、超微粒子状シリカ、酸化チタン
粉末等の無機化合物、キレート剤等の有機化合物を添加
しても構わない。さらに酸化剤、酸化防止剤、還元剤、
紫外線吸収剤、抗菌剤、殺菌剤、防カビ剤、肥料、香
料、消臭剤、顔料等を混合しても構わない。
必要により、1種以上の他の吸水性樹脂と混合して用い
ても良い。また、必要により、食塩、コロイダルシリ
カ、ホワイトカーボン、超微粒子状シリカ、酸化チタン
粉末等の無機化合物、キレート剤等の有機化合物を添加
しても構わない。さらに酸化剤、酸化防止剤、還元剤、
紫外線吸収剤、抗菌剤、殺菌剤、防カビ剤、肥料、香
料、消臭剤、顔料等を混合しても構わない。
【0169】架橋ポリアスパラギン酸系樹脂は、ゲル状
でも固形物としても使用できる。例えば、農園芸用保水
材、切り花延命剤、ゲル芳香剤、ゲル消臭剤等に使用す
る場合はゲルとして用い、紙おむつ用吸収体等は固形状
として用いる。
でも固形物としても使用できる。例えば、農園芸用保水
材、切り花延命剤、ゲル芳香剤、ゲル消臭剤等に使用す
る場合はゲルとして用い、紙おむつ用吸収体等は固形状
として用いる。
【0170】[架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の用途]
架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の用途は特に限定されな
いが、従来の吸水性樹脂が使用できる用途のいずれにも
使用できる。
架橋ポリアスパラギン酸系樹脂の用途は特に限定されな
いが、従来の吸水性樹脂が使用できる用途のいずれにも
使用できる。
【0171】例えば、生理用品、紙おむつ、母乳パッ
ト、使い捨て雑巾等の衛生用品、創傷保護用ドレッシン
グ材、医療用アンダーパット、パップ剤等の医療用品、
ペット用シート、携帯用トイレ、ゲル芳香剤、ゲル消臭
剤、吸汗性繊維、使い捨てカイロ等の生活用品、シャン
プー、セット用ジェル剤、保湿剤等のトイレタリー用
品、農・園芸用の保水材、切り花の延命剤、フローラル
フォーム(切り花の固定化材)、育苗用苗床、水耕栽培
植生シート、種子テープ、流体播種用媒体、結露防止用
農業用シート等の農・園芸用品、食品用トレー用鮮度保
持材、ドリップ吸収性シート等の食品包装材、保冷材、
生鮮野菜運搬用吸水性シート等の運搬用資材、結露防止
用建築材料、土木・建築用のシーリング材、シールド工
法の逸泥防止剤、コンクリート混和剤、ガスケット・パ
ッキング等の土木建築資材、電子機器、光ファイバー等
のシール材、通信ケーブル用止水材、インクジェット用
記録紙等の電気機器関連資材、汚泥の凝固剤、ガソリ
ン、油類の脱水、水分除去剤等の水処理剤、捺染用の
り、水膨潤性玩具、人工雪、徐放性肥料、徐放性農薬、
徐放性薬剤、湿度調整材、帯電防止剤等が挙げられる。
ト、使い捨て雑巾等の衛生用品、創傷保護用ドレッシン
グ材、医療用アンダーパット、パップ剤等の医療用品、
ペット用シート、携帯用トイレ、ゲル芳香剤、ゲル消臭
剤、吸汗性繊維、使い捨てカイロ等の生活用品、シャン
プー、セット用ジェル剤、保湿剤等のトイレタリー用
品、農・園芸用の保水材、切り花の延命剤、フローラル
フォーム(切り花の固定化材)、育苗用苗床、水耕栽培
植生シート、種子テープ、流体播種用媒体、結露防止用
農業用シート等の農・園芸用品、食品用トレー用鮮度保
持材、ドリップ吸収性シート等の食品包装材、保冷材、
生鮮野菜運搬用吸水性シート等の運搬用資材、結露防止
用建築材料、土木・建築用のシーリング材、シールド工
法の逸泥防止剤、コンクリート混和剤、ガスケット・パ
ッキング等の土木建築資材、電子機器、光ファイバー等
のシール材、通信ケーブル用止水材、インクジェット用
記録紙等の電気機器関連資材、汚泥の凝固剤、ガソリ
ン、油類の脱水、水分除去剤等の水処理剤、捺染用の
り、水膨潤性玩具、人工雪、徐放性肥料、徐放性農薬、
徐放性薬剤、湿度調整材、帯電防止剤等が挙げられる。
【0172】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。また、実施例における物性の評価は、以下の方
法により実施した。
る。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。また、実施例における物性の評価は、以下の方
法により実施した。
【0173】[架橋ポリマー中のDMF濃度の評価]架
橋ポリマー中のDMFの重量濃度は、下記装置を含んで
構成される熱分解GC装置を用いて評価した。分析は、
架橋ポリマーを、下記熱分解装置にて300℃に急速昇
温することにより、含有される溶媒を揮発させ、熱分解
装置に接続されたGCを用いてDMFを分離し定量する
ことにより行なった。架橋ポリマー中のDMF濃度は、
溶媒を含んだ架橋ポリマー重量を基準とした値である。
橋ポリマー中のDMFの重量濃度は、下記装置を含んで
構成される熱分解GC装置を用いて評価した。分析は、
架橋ポリマーを、下記熱分解装置にて300℃に急速昇
温することにより、含有される溶媒を揮発させ、熱分解
装置に接続されたGCを用いてDMFを分離し定量する
ことにより行なった。架橋ポリマー中のDMF濃度は、
溶媒を含んだ架橋ポリマー重量を基準とした値である。
【0174】熱分解装置: PYR−2A(島津製作
所) GCカラム: Chromosorb103(島津製作
所) [吸水量の評価]吸水量は、以下のティーバッグ法にて
測定した。ティーバッグ法による吸水量の測定は、生理
食塩水、及び蒸留水を対象として行った。
所) GCカラム: Chromosorb103(島津製作
所) [吸水量の評価]吸水量は、以下のティーバッグ法にて
測定した。ティーバッグ法による吸水量の測定は、生理
食塩水、及び蒸留水を対象として行った。
【0175】乾燥した吸水性樹脂0.02gを、不織布
製のティーバッグ(80mm×50mm)に入れ、過剰
の対応する溶液中(生理食塩水、又は蒸留水)に浸して
該樹脂を40分膨潤させた後、ティーバッグを引き上げ
て10秒間水切りを行い、さらに24枚重ねのティッシ
ュペーパー上で10秒間水切りを行った後、膨潤した樹
脂を含むティーバッグの重量を測定した。その重量か
ら、同様な操作をティーバッグのみで行った場合のブラ
ンク重量と、乾燥時の吸水性樹脂の重量を、減じた値
を、吸水性樹脂の重量で除した値、即ち、吸水性樹脂の
単位重量当たり吸水重量(g/g−吸水性樹脂)を評価
した。なお、生理食塩水は、0.9重量%塩化ナトリウ
ム水溶液である。
製のティーバッグ(80mm×50mm)に入れ、過剰
の対応する溶液中(生理食塩水、又は蒸留水)に浸して
該樹脂を40分膨潤させた後、ティーバッグを引き上げ
て10秒間水切りを行い、さらに24枚重ねのティッシ
ュペーパー上で10秒間水切りを行った後、膨潤した樹
脂を含むティーバッグの重量を測定した。その重量か
ら、同様な操作をティーバッグのみで行った場合のブラ
ンク重量と、乾燥時の吸水性樹脂の重量を、減じた値
を、吸水性樹脂の重量で除した値、即ち、吸水性樹脂の
単位重量当たり吸水重量(g/g−吸水性樹脂)を評価
した。なお、生理食塩水は、0.9重量%塩化ナトリウ
ム水溶液である。
【0176】[実施例1]ポリコハク酸イミド(重量平
均分子量9.6万)を、ジメチルホルムアミド(DM
F)に溶解し、ポリマー濃度20重量%の均一溶液A
(ポリマー溶液)を得た。一方、18重量%水酸化ナト
リウム水溶液17.5kgに、冷却を行いながら、リジ
ン・1塩酸塩12.0kgを加え、均一溶液B(架橋剤
溶液)を調製した。
均分子量9.6万)を、ジメチルホルムアミド(DM
F)に溶解し、ポリマー濃度20重量%の均一溶液A
(ポリマー溶液)を得た。一方、18重量%水酸化ナト
リウム水溶液17.5kgに、冷却を行いながら、リジ
ン・1塩酸塩12.0kgを加え、均一溶液B(架橋剤
溶液)を調製した。
【0177】架橋反応装置は、高圧用ポンプAに接続さ
れた注入流路(ラインA)と、高圧用ポンプBに接続さ
れた注入流路(ラインB)が合流する構造とし、合流混
合部位(M)は、スタティックミキサー(内径3.4m
m、17エレメント)からなる混合部、及び、フッ素樹
脂(PTFE)製の多管式管型反応器(内径10mm)
からなる架橋反応部で構成し、送出流路(ラインC)か
ら連続的に架橋反応生成物である架橋ポリマーを送出回
収する構成にした。
れた注入流路(ラインA)と、高圧用ポンプBに接続さ
れた注入流路(ラインB)が合流する構造とし、合流混
合部位(M)は、スタティックミキサー(内径3.4m
m、17エレメント)からなる混合部、及び、フッ素樹
脂(PTFE)製の多管式管型反応器(内径10mm)
からなる架橋反応部で構成し、送出流路(ラインC)か
ら連続的に架橋反応生成物である架橋ポリマーを送出回
収する構成にした。
【0178】高圧用ポンプAを用いて、溶液A(ポリマ
ー溶液)を流量28kg/時間で注入流路(ラインA)
に供給し、高圧用ポンプBを用いて、溶液B(架橋剤溶
液)を流量3.9kg/時間で注入流路(ラインB)に
供給した。
ー溶液)を流量28kg/時間で注入流路(ラインA)
に供給し、高圧用ポンプBを用いて、溶液B(架橋剤溶
液)を流量3.9kg/時間で注入流路(ラインB)に
供給した。
【0179】前記流量における、架橋反応装置(内温4
5℃)での滞留時間は8分であり、送出流路(ライン
C)からは、連続的に、ウドン状のゲル(直径約10m
m)が流出した。送出流路(ラインC)出口に付属した
裁断装置によって、ウドン状のゲルは裁断され、連続的
に細粒状ゲルが製造された。90分間運転後、5分間サ
ンプリングを行った。さらに、このサンプリングした細
粒状ゲル(溶媒を含有した架橋ポリコハク酸イミド)
2.7kgを、溶媒(水50重量%、メタノール50重
量%)中でスラリー化した。次いで、撹拌下、15重量
%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、pH11〜12に
調整しながら、加水分解を行った。この加水分解の途
中、粘度が増加してきたので、適宜、メタノールを追加
しながら操作を行った。12時間経過後、7%塩酸水溶
液で、pH7まで中和処理を行った。
5℃)での滞留時間は8分であり、送出流路(ライン
C)からは、連続的に、ウドン状のゲル(直径約10m
m)が流出した。送出流路(ラインC)出口に付属した
裁断装置によって、ウドン状のゲルは裁断され、連続的
に細粒状ゲルが製造された。90分間運転後、5分間サ
ンプリングを行った。さらに、このサンプリングした細
粒状ゲル(溶媒を含有した架橋ポリコハク酸イミド)
2.7kgを、溶媒(水50重量%、メタノール50重
量%)中でスラリー化した。次いで、撹拌下、15重量
%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、pH11〜12に
調整しながら、加水分解を行った。この加水分解の途
中、粘度が増加してきたので、適宜、メタノールを追加
しながら操作を行った。12時間経過後、7%塩酸水溶
液で、pH7まで中和処理を行った。
【0180】次いで、系内にメタノールを加え、架橋ポ
リアスパラギン酸塩を沈殿させた。溶媒をデカンテーシ
ョンして除き、水−メタノール混合溶媒で再度膨潤さ
せ、スラリー化させた。この操作を3回繰り返した後、
無水メタノール中で再沈を行い、細粒状固体の架橋ポリ
アスパラギン酸塩を回収した。
リアスパラギン酸塩を沈殿させた。溶媒をデカンテーシ
ョンして除き、水−メタノール混合溶媒で再度膨潤さ
せ、スラリー化させた。この操作を3回繰り返した後、
無水メタノール中で再沈を行い、細粒状固体の架橋ポリ
アスパラギン酸塩を回収した。
【0181】回収した固体を、60℃に設定した窒素気
流乾燥器で24時間、乾燥させ、架橋ポリアスパラギン
酸塩635gを得た。次いで、乾式粉砕機を用いて粉砕
し、乾式分級を行って粒径範囲100〜500μmの粉
体を回収した。この粉体について、吸水量の評価を行っ
たところ、以下の結果が得られた。
流乾燥器で24時間、乾燥させ、架橋ポリアスパラギン
酸塩635gを得た。次いで、乾式粉砕機を用いて粉砕
し、乾式分級を行って粒径範囲100〜500μmの粉
体を回収した。この粉体について、吸水量の評価を行っ
たところ、以下の結果が得られた。
【0182】 吸水量: 蒸留水に対し、 540[g/g−吸水性樹脂] 生理食塩水に対し、 60[g/g−吸水性樹脂] [実施例2]重量平均分子量11.0万を有するポリコ
ハク酸イミドを用いた他は、実施例1と同様の操作を繰
り返し、サンプリングを行った。
ハク酸イミドを用いた他は、実施例1と同様の操作を繰
り返し、サンプリングを行った。
【0183】サンプリングした細粒状ゲル(溶媒を含有
した架橋ポリコハク酸イミド、最大粒子直径5mm未
満)のうち、800gをフラスコに仕込んだ。次に、抽
出溶媒としてメタノール300gを仕込み、60℃、
0.1MPaの条件下で、細粒状ゲルとともに攪拌し、
抽出操作を行なった。抽出操作を開始後、細粒状ゲル
は、収縮して固体状となり、さらに、より小さな粒子へ
と徐々に解砕された。前記の条件下で、2時間攪拌後、
冷却し、濾過を行なって、抽出液と架橋ポリマーを分離
した。濾過の際、メタノール50gを用いて、濾塊の洗
浄を行なった。
した架橋ポリコハク酸イミド、最大粒子直径5mm未
満)のうち、800gをフラスコに仕込んだ。次に、抽
出溶媒としてメタノール300gを仕込み、60℃、
0.1MPaの条件下で、細粒状ゲルとともに攪拌し、
抽出操作を行なった。抽出操作を開始後、細粒状ゲル
は、収縮して固体状となり、さらに、より小さな粒子へ
と徐々に解砕された。前記の条件下で、2時間攪拌後、
冷却し、濾過を行なって、抽出液と架橋ポリマーを分離
した。濾過の際、メタノール50gを用いて、濾塊の洗
浄を行なった。
【0184】架橋ポリマーについて、抽出溶媒のメタノ
ール量を210gに変更し、同様の操作をさらに3回繰
り返した後、40℃にて真空乾燥を行い、乾燥した架橋
ポリマー175gを得た。
ール量を210gに変更し、同様の操作をさらに3回繰
り返した後、40℃にて真空乾燥を行い、乾燥した架橋
ポリマー175gを得た。
【0185】この架橋ポリマーについて、熱分解GC分
析を実施した。架橋ポリマー中のDMF濃度は、1.5
重量%であった。
析を実施した。架橋ポリマー中のDMF濃度は、1.5
重量%であった。
【0186】また、この架橋ポリマーについて、加水分
解時間を4時間に変更した以外は、実施例1と同様の加
水分解操作を繰り返し、架橋ポリアスパラギン酸塩19
6gを得た。次いで、乾式粉砕機を用いて粉砕後、乾式
分級を行って粒径範囲100〜500μmの粉体を回収
した。この粉体について、吸水量の評価を行ったとこ
ろ、以下の結果が得られた。
解時間を4時間に変更した以外は、実施例1と同様の加
水分解操作を繰り返し、架橋ポリアスパラギン酸塩19
6gを得た。次いで、乾式粉砕機を用いて粉砕後、乾式
分級を行って粒径範囲100〜500μmの粉体を回収
した。この粉体について、吸水量の評価を行ったとこ
ろ、以下の結果が得られた。
【0187】 吸水量: 蒸留水に対し、 590[g/g−吸水性樹脂] 生理食塩水に対し、 66[g/g−吸水性樹脂] [実施例3]重量平均分子量11.0万を有するポリコ
ハク酸イミドを用いた他は、実施例1と同様の操作を繰
り返し、サンプリングを行った。
ハク酸イミドを用いた他は、実施例1と同様の操作を繰
り返し、サンプリングを行った。
【0188】サンプリングした細粒状ゲル(溶媒を含有
した架橋ポリコハク酸イミド、最大粒子直径5mm未
満)のうち、800gをフラスコに仕込んだ。次に、抽
出溶媒としてメタノール300gを仕込み、60℃、
0.1MPaの条件下で、細粒状ゲルとともに攪拌し、
抽出操作を行なった。抽出操作を開始後、細粒状ゲル
は、収縮して固体状となり、さらに、より小さな粒子へ
と徐々に解砕された。前記の条件下で、2時間攪拌後、
冷却し、濾過を行なって、抽出液と架橋ポリマーを分離
した。濾過の際、メタノール50gを用いて、濾塊の洗
浄を行なった。
した架橋ポリコハク酸イミド、最大粒子直径5mm未
満)のうち、800gをフラスコに仕込んだ。次に、抽
出溶媒としてメタノール300gを仕込み、60℃、
0.1MPaの条件下で、細粒状ゲルとともに攪拌し、
抽出操作を行なった。抽出操作を開始後、細粒状ゲル
は、収縮して固体状となり、さらに、より小さな粒子へ
と徐々に解砕された。前記の条件下で、2時間攪拌後、
冷却し、濾過を行なって、抽出液と架橋ポリマーを分離
した。濾過の際、メタノール50gを用いて、濾塊の洗
浄を行なった。
【0189】この架橋ポリマーをフラスコに仕込み、攪
拌下、40℃にて真空乾燥を行い、乾燥した架橋ポリマ
ーを得た。次に、100℃まで昇温し、1mmHg
(0.00013MPa)下、3h真空乾燥を行なっ
た。
拌下、40℃にて真空乾燥を行い、乾燥した架橋ポリマ
ーを得た。次に、100℃まで昇温し、1mmHg
(0.00013MPa)下、3h真空乾燥を行なっ
た。
【0190】この架橋ポリマーについて、熱分解GC分
析を実施した。架橋ポリマー中のDMF濃度は、3.6
重量%であった。
析を実施した。架橋ポリマー中のDMF濃度は、3.6
重量%であった。
【0191】また、この架橋ポリマーについて、実施例
1と同様の加水分解操作を繰り返し、架橋ポリアスパラ
ギン酸塩198gを得た。次いで、乾式粉砕機を用いて
粉砕後、乾式分級を行って粒径範囲100〜500μm
の粉体を回収した。この粉体について吸水量の評価を行
ったところ、以下の結果が得られた。
1と同様の加水分解操作を繰り返し、架橋ポリアスパラ
ギン酸塩198gを得た。次いで、乾式粉砕機を用いて
粉砕後、乾式分級を行って粒径範囲100〜500μm
の粉体を回収した。この粉体について吸水量の評価を行
ったところ、以下の結果が得られた。
【0192】 吸水量: 蒸留水に対し、 510[g/g−吸水性樹脂] 生理食塩水に対し、 52[g/g−吸水性樹脂] [実施例4]架橋剤としてのヘキサンジアミンを、ジメ
チルホルムアミド(DMF)に溶解し、ヘキサンジアミ
ン濃度20重量%の架橋剤溶液Bを調製した。一方、ポ
リコハク酸イミド(重量平均分子量11.0万)を、横
形混練装置を用いてDMFに溶解し、ポリマー濃度35
重量%の均一溶液A(ポリマー溶液)とした。
チルホルムアミド(DMF)に溶解し、ヘキサンジアミ
ン濃度20重量%の架橋剤溶液Bを調製した。一方、ポ
リコハク酸イミド(重量平均分子量11.0万)を、横
形混練装置を用いてDMFに溶解し、ポリマー濃度35
重量%の均一溶液A(ポリマー溶液)とした。
【0193】本実施例では、注入流路(ラインA)、注
入流路(ラインB)、合流混合部位(M)、送出流路
(ラインC)を備えた装置として、横形二軸式混練反応
装置(D=40mm、L/D=33)を用いた。
入流路(ラインB)、合流混合部位(M)、送出流路
(ラインC)を備えた装置として、横形二軸式混練反応
装置(D=40mm、L/D=33)を用いた。
【0194】溶液A(ポリマー溶液)を、14kg/時
間で横形二軸式混練反応装置に連続供給し、0.60k
g/時間で連続供給した架橋剤溶液Bと連続的に混合
し、50℃下、連続式架橋反応を実施した(反応装置に
おける滞留時間:約4分)。横形二軸式混練反応装置出
口のダイス部には、直径約4mmを有する5つの排出口
が設けてあり、この排出口から連続的に粘性のある棒状
ゲルとしての架橋ポリマーが排出された。
間で横形二軸式混練反応装置に連続供給し、0.60k
g/時間で連続供給した架橋剤溶液Bと連続的に混合
し、50℃下、連続式架橋反応を実施した(反応装置に
おける滞留時間:約4分)。横形二軸式混練反応装置出
口のダイス部には、直径約4mmを有する5つの排出口
が設けてあり、この排出口から連続的に粘性のある棒状
ゲルとしての架橋ポリマーが排出された。
【0195】この定常運転下で、サンプリングを行っ
た。サンプリングした架橋ポリマー(溶媒を含有した架
橋ポリコハク酸イミド)のうち、500gをフラスコに
仕込んだ。次に、抽出溶媒としてメタノール300gを
仕込み、60℃、0.1MPaの条件下で、攪拌し、抽
出操作を行なった。抽出操作を開始後、架橋ポリマーは
収縮して固体状となり、さらに、より小さな粒子へと徐
々に解砕された。前記の条件下で、2時間攪拌後、冷却
し、濾過を行なって、抽出液と架橋ポリマーを分離し
た。濾過の際、メタノール50gを用いて、濾塊の洗浄
を行なった。
た。サンプリングした架橋ポリマー(溶媒を含有した架
橋ポリコハク酸イミド)のうち、500gをフラスコに
仕込んだ。次に、抽出溶媒としてメタノール300gを
仕込み、60℃、0.1MPaの条件下で、攪拌し、抽
出操作を行なった。抽出操作を開始後、架橋ポリマーは
収縮して固体状となり、さらに、より小さな粒子へと徐
々に解砕された。前記の条件下で、2時間攪拌後、冷却
し、濾過を行なって、抽出液と架橋ポリマーを分離し
た。濾過の際、メタノール50gを用いて、濾塊の洗浄
を行なった。
【0196】架橋ポリマーについて、抽出溶媒のメタノ
ール量を250gに変更し、同様の操作をさらに3回繰
り返した後、40℃にて真空乾燥を行い、乾燥した架橋
ポリマー208gを得た。
ール量を250gに変更し、同様の操作をさらに3回繰
り返した後、40℃にて真空乾燥を行い、乾燥した架橋
ポリマー208gを得た。
【0197】この架橋ポリマーについて、熱分解GC分
析を実施した。架橋ポリマー中のDMF濃度は、1重量
%であった。
析を実施した。架橋ポリマー中のDMF濃度は、1重量
%であった。
【0198】この架橋ポリマーについて、加水分解時間
を8時間に変更した以外は、実施例1と同様の加水分解
操作を繰り返し、架橋ポリアスパラギン酸塩266gを
得た。次いで、乾式粉砕機を用いて粉砕後、乾式分級を
行って粒径範囲100〜500μmの粉体を回収した。
この粉体について、吸水量の評価を行ったところ、以下
の結果が得られた。
を8時間に変更した以外は、実施例1と同様の加水分解
操作を繰り返し、架橋ポリアスパラギン酸塩266gを
得た。次いで、乾式粉砕機を用いて粉砕後、乾式分級を
行って粒径範囲100〜500μmの粉体を回収した。
この粉体について、吸水量の評価を行ったところ、以下
の結果が得られた。
【0199】 吸水量: 蒸留水に対し、 690[g/g−吸水性樹脂] 生理食塩水に対し、 71[g/g−吸水性樹脂] [比較例1]ポリコハク酸イミド(重量平均分子量9.
6万)10gを、ジメチルホルムアミド(DMF)40
gに溶解し、ポリマー濃度20重量%の均一溶液A(ポ
リマー溶液)を得た。一方、蒸留水3.4g、25%水
酸化ナトリウム水溶液0.74gに、リジン・1塩酸塩
2.8gを加え、均一溶液B(架橋剤溶液)を調製し
た。
6万)10gを、ジメチルホルムアミド(DMF)40
gに溶解し、ポリマー濃度20重量%の均一溶液A(ポ
リマー溶液)を得た。一方、蒸留水3.4g、25%水
酸化ナトリウム水溶液0.74gに、リジン・1塩酸塩
2.8gを加え、均一溶液B(架橋剤溶液)を調製し
た。
【0200】溶液A(ポリマー溶液)をガラス製反応容
器(200ml)に入れ、500rpmで攪拌した。1
0分後、溶液B(架橋剤溶液)を、30秒かけて、反応
容器内に滴下し、溶液Aと混合した。
器(200ml)に入れ、500rpmで攪拌した。1
0分後、溶液B(架橋剤溶液)を、30秒かけて、反応
容器内に滴下し、溶液Aと混合した。
【0201】反応容器内の反応液は、経時的に粘性が増
大した。そして、溶液Bを滴下し始めてから、約2分
後、攪拌翼に生成したゲルが巻きつき、それ以上の操作
はできなかった。また、攪拌翼及び反応容器内にはゲル
が固着し、取り除くのが極めて困難であった。
大した。そして、溶液Bを滴下し始めてから、約2分
後、攪拌翼に生成したゲルが巻きつき、それ以上の操作
はできなかった。また、攪拌翼及び反応容器内にはゲル
が固着し、取り除くのが極めて困難であった。
【0202】[実施例1〜4と比較例1の比較・考察]
比較例1では、架橋反応の際に塊状のゲル化を生じ、生
産性が極めて低かった。対照的に、実施例1〜4では、
高い吸水量を発現する架橋ポリアスパラギン酸を、連続
的に、高い生産性で、製造することができた。
比較例1では、架橋反応の際に塊状のゲル化を生じ、生
産性が極めて低かった。対照的に、実施例1〜4では、
高い吸水量を発現する架橋ポリアスパラギン酸を、連続
的に、高い生産性で、製造することができた。
【0203】また、実施例2及び実施例4では、メタノ
ールを抽剤に用いた抽出操作により、架橋溶媒であるD
MFの残濃度が顕著に低減された架橋ポリマーを得た。
さらにこの架橋ポリマーについては、加水分解操作を実
施例1よりもさらに短時間で実施できることが確認され
た。また、実施例2では、さらに、メタノールを抽剤に
用いた抽出操作と乾燥操作を組み合わせることにより、
架橋溶媒であるDMFの残濃度が顕著に低減された架橋
ポリマーを得た。
ールを抽剤に用いた抽出操作により、架橋溶媒であるD
MFの残濃度が顕著に低減された架橋ポリマーを得た。
さらにこの架橋ポリマーについては、加水分解操作を実
施例1よりもさらに短時間で実施できることが確認され
た。また、実施例2では、さらに、メタノールを抽剤に
用いた抽出操作と乾燥操作を組み合わせることにより、
架橋溶媒であるDMFの残濃度が顕著に低減された架橋
ポリマーを得た。
【0204】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高い生産性で、高い吸水量を発現する架橋ポリマーを連
続的に製造することができる。
高い生産性で、高い吸水量を発現する架橋ポリマーを連
続的に製造することができる。
【図1】本発明の架橋ポリマー連続製造方法及び装置の
基本的概念を示すものである。
基本的概念を示すものである。
A 一方の注入流路(ラインA) B 他方の注入流路(ラインB) C 送出流路(ラインC) M 合流混合部位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤森 慈子 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 (72)発明者 小川 伸二 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 (72)発明者 加藤 敏雄 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 (72)発明者 助川 誠 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 (72)発明者 入里 義広 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内
Claims (21)
- 【請求項1】 未架橋ポリマーと架橋剤を混合して架橋
反応を行う架橋ポリマーの製造方法であって、一方の注
入流路(ラインA)から注入した液状の未架橋ポリマー
と、他方の注入流路(ラインB)から注入した液状の架
橋剤とを、合流混合部位(M)において連続的に混合
し、連続的に架橋反応せしめ、送出流路(ラインC)か
ら連続的に架橋反応生成物である架橋ポリマーを送出回
収する工程を含むことを特徴とする架橋ポリマーの連続
式製造方法。 - 【請求項2】 未架橋ポリマーが、親水性ポリマーであ
る請求項1記載の架橋ポリマーの連続式製造方法。 - 【請求項3】 親水性ポリマーが、水溶性ポリマーであ
る請求項2記載の架橋ポリマーの連続式製造方法。 - 【請求項4】 未架橋ポリマーが、吸水性ポリマー、及
び/又は、吸水性ポリマー前駆体である請求項1記載の
架橋ポリマーの連続式製造方法。 - 【請求項5】 未架橋ポリマーが、未架橋ポリアミノ酸
誘導体である請求項1記載の架橋ポリマーの連続式製造
方法。 - 【請求項6】 未架橋ポリアミノ酸誘導体が、未架橋ポ
リコハク酸イミドである請求項5記載の架橋ポリマーの
連続式製造方法。 - 【請求項7】 架橋ポリマーが、親水性架橋ポリマーで
ある請求項1記載の架橋ポリマーの連続式製造方法。 - 【請求項8】 親水性架橋ポリマーが、水不溶性ポリマ
ーである請求項7記載の架橋ポリマーの連続式製造方
法。 - 【請求項9】 親水性架橋ポリマーが、吸水性ポリマ
ー、及び/又は、吸水性ポリマー前駆体である請求項7
記載の架橋ポリマーの連続式製造方法。 - 【請求項10】 吸水性ポリマー前駆体が、架橋ポリコ
ハク酸イミドであり、吸水性ポリマーが、架橋ポリアス
パラギン酸である請求項9の架橋ポリマーの連続式製造
方法。 - 【請求項11】 架橋ポリマーが、架橋ポリアミノ酸誘
導体である請求項1記載の架橋ポリマーの連続式製造方
法。 - 【請求項12】 架橋ポリアミノ酸誘導体が、架橋ポリ
コハク酸イミド、及び/又は、架橋ポリアスパラギン酸
である請求項11記載の架橋ポリマーの連続式製造方
法。 - 【請求項13】 架橋剤が、ポリアミンを含むものであ
る請求項1記載の架橋ポリマーの連続式製造方法。 - 【請求項14】 ポリアミンが、リジンである請求項1
3記載の架橋ポリマーの連続式製造方法。 - 【請求項15】 合流混合部位(M)が、混合部と架橋
反応部とを含んで構成され、前記混合部が、液状の未架
橋ポリマーと液状の架橋剤とを、連続的に混合する部分
であり、前記架橋反応部が、液状の未架橋ポリマーと液
状の架橋剤とを連続的に架橋反応せしめる部分である請
求項1記載の架橋ポリマーの連続式製造方法。 - 【請求項16】 請求項1記載の方法により製造された
架橋ポリマー。 - 【請求項17】 液状の未架橋ポリマーを注入する注入
流路(ラインA)、液状の架橋剤を注入する注入流路
(ラインB)、合流混合部位(M)、及び、架橋ポリマ
ーを送出する流路(ラインC)とを含んで構成され、か
つ、前記合流混合部位(M)は、注入流路(ラインA)
から注入した液状の未架橋ポリマーと、注入流路(ライ
ンB)から注入した液状の架橋剤とを連続的に混合し
て、連続的に架橋反応を行なう機能を有し、送出流路
(ラインC)は、架橋反応生成物である架橋ポリマーを
連続的に送出回収する機能を有するものである架橋ポリ
マー連続製造装置。 - 【請求項18】 請求項1記載の方法により架橋ポリコ
ハク酸イミドを製造する工程1と、該架橋ポリコハク酸
イミド分子中のイミド環の少なくとも一部を加水分解反
応することにより、架橋ポリアスパラギン酸系樹脂を製
造する連続式及び/又は回分式の工程2とを有する架橋
ポリアスパラギン酸系樹脂の製造方法。 - 【請求項19】 工程1と工程2の間に、工程1で製造
した架橋ポリコハク酸イミドを単離する連続式及び/又
は回分式の工程1'を更に有する請求項18記載の架橋
ポリアスパラギン酸系樹脂の製造方法。 - 【請求項20】 加水分解反応が、pH7.5〜pH1
4.0において行なわれる請求項18記載の架橋ポリア
スパラギン酸系樹脂の製造方法。 - 【請求項21】 請求項18記載の方法により製造され
た架橋ポリアスパラギン酸系樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11371466A JP2000239382A (ja) | 1998-12-25 | 1999-12-27 | 架橋ポリマーの連続式製造方法及び製造装置 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36997298 | 1998-12-25 | ||
JP36997498 | 1998-12-25 | ||
JP10-369972 | 1998-12-25 | ||
JP10-369974 | 1998-12-25 | ||
JP11371466A JP2000239382A (ja) | 1998-12-25 | 1999-12-27 | 架橋ポリマーの連続式製造方法及び製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000239382A true JP2000239382A (ja) | 2000-09-05 |
Family
ID=27341799
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11371466A Pending JP2000239382A (ja) | 1998-12-25 | 1999-12-27 | 架橋ポリマーの連続式製造方法及び製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000239382A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002179791A (ja) * | 2000-12-07 | 2002-06-26 | Mitsui Chemicals Inc | 架橋ポリアスパラギン酸(塩)及びその製造方法 |
JP2003012801A (ja) * | 2001-07-03 | 2003-01-15 | Mitsui Chemicals Inc | 架橋ポリコハク酸イミドの連続式製造方法 |
CN115477438A (zh) * | 2021-05-31 | 2022-12-16 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种含聚合物油田废水处理方法以及处理装置 |
-
1999
- 1999-12-27 JP JP11371466A patent/JP2000239382A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002179791A (ja) * | 2000-12-07 | 2002-06-26 | Mitsui Chemicals Inc | 架橋ポリアスパラギン酸(塩)及びその製造方法 |
JP2003012801A (ja) * | 2001-07-03 | 2003-01-15 | Mitsui Chemicals Inc | 架橋ポリコハク酸イミドの連続式製造方法 |
JP4541598B2 (ja) * | 2001-07-03 | 2010-09-08 | 三井化学株式会社 | 架橋ポリコハク酸イミドの連続式製造方法 |
CN115477438A (zh) * | 2021-05-31 | 2022-12-16 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种含聚合物油田废水处理方法以及处理装置 |
CN115477438B (zh) * | 2021-05-31 | 2024-02-13 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种含聚合物油田废水处理方法以及处理装置 |
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