JP2003012640A - 過カルボン酸の製造方法 - Google Patents

過カルボン酸の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】原料の効率比が最大級に高い、即ち、使用可能
なボトムプロダクトを製造することができる過カルボン
酸を製造する方法を提供する。 【解決手段】過酸化水素、酢酸、過酢酸および酸触媒を
含有する水性反応溶媒に過酸化水素、酢酸および水を連
続的に供給し、酸触媒の存在下で過酸化水素と酢酸とが
反応して過酢酸を生成し、蒸留によって前記水性反応媒
体から連続的に水性過酢酸濃縮物を除去することによっ
て過酢酸を製造する方法において、前記水性反応媒体中
での酸触媒の量が0.5〜10重量%のスルホン酸に相
当する範囲に維持されるように、酸触媒が連続的に反応
媒体中に供給され、供給された材料の全量の1〜10重
量%をボトムプロダクトとして反応媒体から連続的に抜
き出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、過酸化水素、酢酸および水
を、過酸化水素、酢酸、過カルボン酸および酸触媒を含
有する水性反応媒体に連続的に供給し、蒸留によって水
性反応媒体から水性過カルボン酸濃縮物を連続的に除去
することによって、過カルボン酸生成物、例えば、過酢
酸製造物および過プロピオン酸製造物を製造する方法に
関する。反応媒体中では、過酸化水素と酢酸とが酸触媒
の存在下で反応して過カルボン酸を形成する。
【0002】本発明は、上記の型の過カルボン酸製造物
及び微生物と戦うためのその使用にも関する。
【0003】
【従来技術】以下において、本発明の明細書において使
用される濃度のパーセンテージは重量パーセントを意味
する。さらに、以下の略語が使用されている。AA=酢
酸、PAA=過酢酸、dPAA=蒸留過酢酸、ePAA
=平衡混合物。
【0004】過酢酸などの過カルボン酸を製造する従来
の方法は、媒体中での過カルボン酸と水との平衡反応お
よび酢酸と水素との平衡反応に基づいている。 AA+H⇔PAA+HO。
【0005】この場合に使用される触媒は強い鉱酸であ
り、最も一般的には硫酸である。平衡混合物は、成分を
単に混合するだけで調製することができる。平衡混合物
の組成は、特に、反応開始材料のモル比に依存する。
【0006】過カルボン酸のより強くより純粋な水溶液
は、一般に、減圧昇温下で水性反応媒体から過カルボン
酸を蒸留することによって製造される。これによって、
水性過カルボン酸濃縮物が得られ、この水性過カルボン
酸濃縮物は過カルボン酸、水、そして通常少量のカルボ
ン酸を含み、場合によっては非常に少量の過酸化水素を
含んでいることもある。
【0007】EP 0 789 016 A1の公開公報は過酢酸の製
造方法を開示している。この方法においては、過酸化水
素と酢酸とを、過酸化水素、酢酸、過酢酸、硫酸および
安定剤(燐酸)を含む水溶液中で反応させる。この平衡
混合物は、3〜12%のPAA、1〜8%のAA、および
10〜35%のHを含有する。平衡混合物中での酢酸
に対する過酸化水素のモル比は4〜30の範囲内である。
反応溶液は、さらに、10〜25%の硫酸を含有する。反応
容器中は減圧されており、過酢酸及び水が蒸発して反応
混合物が残るように平衡混合物は加熱される。気相は蒸
留カラムに向けられ、ここで他の成分に比べて過酢酸が
濃縮する。過酢酸蒸気は蒸留カラムからコンデンサに向
けられ、ここで、過酢酸はPAA濃度が20〜60%である
水溶液に濃縮する。この水溶液の一部を製造物容器に移
して残りの部分を蒸留カラムに戻す。
【0008】米国特許第4,904,821号は、過酢酸が有機
溶媒中に存在するような過酢酸の製造方法を開示してい
る。この製造工程において、酢酸に対する過酸化水素の
モル比は1〜2である。この過酸化水素は30〜35%水溶
液として反応容器に送り込まれ、その結果、水に対する
過酸化水素の重量比は0.42〜0.54になる。硫酸の量は、
全平衡混合物の重量の20〜30%である。温度は55〜70℃
の範囲内であり、圧力は100〜200 mbarである。反応で
形成された、過酢酸、酢酸および水を含む気相は吸着ゾ
ーンに向けられ、そこで、反対側に循環する有機燐酸塩
と接触する。この接触によって、過酢酸と酢酸との一部
が有機溶媒へと入って行く。
【0009】前記2つの特許公報に示された硫酸の量
は、現在用いられている製造技術で最も典型的なもので
ある。カルボン酸と過酸化水素との反応、および平衡混
合物の形成はこの酸触媒によって加速される。
【0010】特許公開公報GB 1 014 361は、反応混合物
中でどれだけの量の硫酸が必要とされるかを決定するこ
とを目的とする試験の結果を開示している。この特許公
報の表に示されている結果から、硫酸が1%の量で使用
されると、留出物中のPAA濃度は低いままであり、反
応の滞留時間は、硫酸が9〜20%の量で使用された試験
における滞留時間の3倍以上であることが明らかであ
る。一方、硫酸が20%を超える量で使用されると、反応
混合物に水を追加する必要がある。この場合、硫酸と水
とが反応容器の体積の非常に大きな割合を占め、反応容
器の単位体積当たりの生成物の量が低下する。この試験
に基づいて、この特許文献は、モル比が0.3〜5である
過酸化水素と酢酸とを、5〜20%の硫酸と20〜75%の水
とを含有する反応混合物中で、温度20〜80℃、圧力15〜
330 mmHgの条件下で反応させて過酢酸を製造する方法を
提供している。混合物から蒸発してくる反応生成物、即
ち、PAA、AAおよび水を含有する反応生成物はコン
デンサに向けられて回収される。
【0011】蒸留された過カルボン酸の製造において、
反応媒体は多量の硫酸と金属不純物とを含有している。
不純物は反応媒体中に蓄積されるので、不純物の量が多
くなりすぎた場合は、ボトムプロダクト(bottom produ
ct)として、所定の回数、媒体を除去する。従来の製造
工程においては、これは、使用されない廃棄物であり、
除去する溶液の量をできるだけ少なく維持する試みがな
されてきた。金属不純物は、主として、カルボン酸と過
酸化水素とに由来している。特に、金属不純物は過酸化
水素を分解するので、そのような不純物は有害である。
【0012】従来、このようにボトムプロダクトは、そ
こに含まれる多量の硫酸と不純物のために使用すること
のできない廃棄物であった。従来の方法においては、さ
らに、ボトムプロダクト中に非常に多量の金属不純物が
蓄積すると、過カルボン酸溶液を分解する傾向があり、
圧力が危険なほど急速に上昇することがあるというリス
クが常にあった。
【0013】以上に説明したように、この技術分野で
は、一方では、ボトムプロダクトをそれとして使用する
ことができ、他方では、製造工程が安全である製造方法
に対する明らかな必要性がある。この場合、ボトムプロ
ダクトの使用性を高めることは、同時に、全製造工程の
収益性を高めることになる。
【0014】
【発明の目的とそれを達成する手段】本発明の目的は、
原料の効率比が最大級に高い、即ち、使用可能なボトム
プロダクトを製造することのできる過カルボン酸を製造
する連続法を提供することである。更なる目的は、過カ
ルボン酸生成物の安全な製造方法を提供することであ
る。
【0015】これらの目的は、前記過カルボン酸を製造
する連続法によって達成することができ、該方法は、反
応媒体中の酸触媒が0.5〜10重量%の硫酸に相当する範
囲に保たれるように酸触媒が反応媒体中に連続的に供給
され、供給された材料の全量の1〜10重量%をボトムプ
ロダクトとして反応媒体から連続的に抜き出すことによ
って主として特徴付けられる。前記連続供給及び連続抜
き出しによって、反応媒体から不純物を洗浄除去するこ
とを実現した。このように、本発明による製造工程によ
って、二種の使用可能な混合物を製造することができ
る。ボトムプロダクトが連続的に製造物物貯蔵槽へと抜
き出されると、反応容器の底に蓄積している不純物が除
去され、反応媒体中の不純物の濃度を低く抑えることが
できる。これは、製造工程の安全性も向上させる。他
方、除去されたボトムプロダクトは少量の不純物しか含
んでいないので、使用に供することができる。
【0016】この方法は、過プロピオン酸および過酢酸
等あらゆる種類の過カルボン酸の製造に適している。し
かしながら、この方法は過酢酸の製造に最も適してい
る。
【0017】本発明は、カラムなどの底から連続的に反
応媒体を抜き出すことに基づいており、反応媒体および
ボトムプロダクトはより純度が高い。この工程において
は、供給量および供給組成、反応媒体の組成、並びに抜
き出しの量及び組成が実質的に維持される定常状態を保
つと都合がよい。このことは、特に、ボトムプロダクト
と共に除去されるのと同量の酸触媒を反応混合物に追加
することを意味する。一般に、カルボン酸と過酸化水素
との平衡反応および過カルボン酸と水との平衡反応とに
よって、反応媒体の組成が決まる。
【0018】ボトムプロダクトは所望の量で除去するこ
とができる。ボトムプロダクトを抜き出す量が多ければ
多いほど、反応媒体及びボトムプロダクトそのものがよ
り純粋になる。ボトムプロダクトは、供給される材料の
全量に対して3〜5重量%の量で抜き出されるのが好ま
しい。
【0019】上記のように、ボトムプロダクトに多量の
酸触媒があると、その有用性を低下させてしまう。この
ように、本願工程において、そのpH値が濃度1〜5重
量%の硫酸、最も好ましくは2〜3重量%の硫酸に相当
する範囲内に、反応媒体中の酸触媒の量を維持するのが
有利である。これは即ち、GB 1 014 361に記載されてい
るように、酸触媒の量を低減しても、必ずしも留出物に
おける過カルボン酸の濃度を低下させないことが観察さ
れているからである。留出物における過カルボン酸の濃
度は、例えば、反応媒体中の過カルボン酸の濃度を増加
させることによって影響されることがある。以下の推奨
される濃度を参照されたい。さらに、蒸留操作は様々な
手段によってより効果的に行うことができる。
【0020】酸触媒は、一般に、無機酸またはその混合
物であり、無機酸は好ましくは燐酸または硫酸であり、
より好ましくは硫酸である。
【0021】本発明の方法は、水性反応媒体中の水に対
する酢酸のモル比が約0.12より大きく、好ましくは約0.
15より大きく、より好ましくは約0.20以上に維持されて
いると、過酢酸の製造においてよりよく機能する。同時
に、水性反応媒体中の好ましい酢酸濃度は10〜40重量%
であり、最も好ましくは20〜30重量%である。
【0022】水性反応媒体中での酢酸に対する過酸化水
素の好ましいモル比は0.5:1〜5:1であり、最も好
ましくは約1:1である。同時に、水性反応媒体中の過
酸化水素濃度を10〜30重量%に維持するのが好ましく、
より好ましくは15〜25重量%である。水性反応媒体中の
過酢酸の濃度は好ましくは5〜30重量%であり、より好
ましくは10〜20重量%である。
【0023】先に述べたように、過カルボン酸の濃縮物
が蒸留によって連続的に水性反応媒体から抜き出される
過カルボン酸工程において、酸触媒を連続的に供給する
と共にボトムプロダクトを連続的に抜き出すという操作
を行う。過酢酸の製造においては、濃縮物中の過酢酸の
濃度が好ましくは20〜70重量%になるように、より好ま
しくは30〜60重量%になるように、最も好ましくは35〜
50重量%になるように、蒸留を行うのがよい。蒸留温度
は、通常、40〜80℃の適宜の温度、好ましくは45〜55℃
の適宜の温度に調節される。そして、蒸留圧力は40〜10
0 mbarの適宜の圧力、好ましくは50〜70 mbarの適宜の
値に調節される。
【0024】本発明は、前記方法によってボトムプロダ
クトを回収することによって製造することのできる過酢
酸製造物にも関する。このように、本発明による過酢酸
製造物は、10〜20重量%の過酢酸、10〜30重量%の過酸
化水素、20〜30重量%の酢酸、1〜5重量%の硫酸また
は該量の硫酸のpHに相当するpH値を有する他の無機
酸もしくは酸混合物、および水を含有することによって
特徴付けられる。
【0025】従来技術と比べて、本発明による過酢酸製
造物は、より少量の硫酸、並びにより多量の初期物質及
び過酢酸を含有する。さらに、本発明の連続通過法故
に、過酢酸製造物は、従来技術のボトムプロダクトが含
んでいたような多量の鉄やクロミウムなどの金属不純物
を含有することがない。
【0026】最後に、本発明は、微生物と戦うための過
酢酸製造物の使用に関し、該製造物は10〜20重量%の過
酢酸、10〜30重量%の過酸化水素、20〜30重量%の酢
酸、1〜5重量%の硫酸または該量の硫酸のpHに相当
するpH値を有する他の無機酸もしくは酸混合物、およ
び水を含有している。
【0027】ボトムプロダクトは殺菌剤用途、悪臭の除
去、および有害な病原菌の破壊に使用することができる
ことが観察されている。このように、ボトムプロダクト
中の硫酸および金属の量が非常に多くてボトムプロダク
トを前記用途に使用するのに適さなかった従来の製造工
程とは異なり、ボトムプロダクトを廃棄する必要がな
い。
【0028】過酢酸の製造に使用される工程を概略的に
示す添付の図面を参照しながら、以下において、本発明
をより詳細に記載する。
【0029】蒸留カラム1で製造を行い、該カラムの底
部2へ平衡溶液の原料、即ち、酢酸、過酸化水素、水、
および触媒として機能する硫酸が供給される。さらに、
溶液は安定剤としてのジピコリン酸を含有している。こ
の平衡溶液を、留出物が適正な濃度で出てくるように水
で希釈する。硫酸を、ボトムプロダクトから抜き出され
た量と同量で蒸留カラムの底部に供給する。カラム1全
体が減圧され、約45〜55℃の温度に保たれる。前記原料
はカラムの底部2で反応して過酢酸と水とを形成する。
過酢酸と水とは、平衡溶液からの留出物として、カラム
の上端3より留去する。留出物は酢酸を含んでいる場合
もある。カラムの底部では、金属不純物(例えば、鉄お
よびクロミウム)が蓄積し、酢酸及び過酸化水素中に入
り込んでいる。これらの不純物はボトムプロダクト共に
除去される。抜き出されるボトムプロダクトの量は、平
衡溶液の量の3〜5%である。硫酸濃度を適正な値に保
つために、前記のように、ボトムプロダクトと共に除去
された硫酸の量に対応する量の新しい硫酸を原料供給管
4に入れる。平衡溶液は、ポンプによって、管6を介し
て気化器8の上部へ送られる。気化器8は管を有してお
り、その内表面を溶液が流れて加熱される。この管は、
70〜80℃の温度、1barより低い圧力を有する飽和水蒸
気で外側から加熱される。気化器8から、加熱された溶
液と蒸気とが連絡路9を介してカラムの底に戻される。
【0030】カラムの充填床で分離が行われ、蒸気はコ
ンデンサ10で濃縮され、濃縮された蒸気は全て回収され
る。留出物の一部は管13より製造物として取り出され、
残りは、製造物として十分な程度の純度を確保するため
にカラムに戻される。戻し率によって、カラムに戻され
た濃縮物に対する留出物の重量比を表す。コンデンサ8
は、純水を使用した閉循環冷却水を用いて冷却される。
純水は冷却器を通って循環する。
【0031】ボトムプロダクトは10〜15%の過酢酸、25
%の酢酸、20%の過酸化水素および約3%の硫酸を含有
している。製品は40%の過酢酸、4%未満の酢酸および
2%未満の過酸化水素を含有している。原料へと分解し
ないように、製品は冷却され、冷貯蔵庫に保存される。
【0032】
【実施例】前記の工程を過酢酸の連続製造に使用した。
蒸留カラムの温度は45〜55℃の範囲内であり、その圧力
は50〜70 mbarであった。底部溶液は、原料として供給
された全原料量から計算して2〜4%の量で抜き出され
た。
【0033】蒸留溶液(dPAA)の分析値は以下の通
り。 PAA 44.6% AA <1%。
【0034】ボトムプロダクト(ePAA)の分析値は
以下の通り。 PAA 15.0% AA 25.2% H 18.9% HSO 2.2% 金属 2.5 ppm。
【0035】発明の基本的な思想は、従来信じられてい
たのとは反対に、過酢酸は非常に少量の酸触媒によって
も、滞留時間を大幅に増加させることなく、連続的に製
造することができる、ということである。触媒の量が少
なくなると、反応速度は減少するが、他方、先に指摘し
たように、滞留時間は多くの方法で調節することができ
る。また、酸触媒の量と不純物の量が少ないことによっ
て、ボトムプロダクトを使用可能な製造物にすることが
できる。ボトムプロダクトが供給された原料量の3〜5
%の量で抜き出されると、カラム中の不純物の量は少な
くなり、工程の安全性が向上する。このように、本発明
は経済性のみならず、製造工程の安全性も向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、過酢酸の製造に使用される工程を概略
的に示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ムストネン,エヴァ−リサ フィンランド,エフイーエン−90650 オ ウル,ミリノヤンティエ 13 ホー 42 (72)発明者 プッキネン,アルト フィンランド,エフイーエン−90450 ケ ンペレ,ペイポンティエ 6 (72)発明者 レーティネン,レイノ フィンランド,エフイーエン−02730 エ スポー,パロメエンティエ 13 ベー Fターム(参考) 4H006 AA02 AC46 AD12 BA66 BB31 BC10 BC11 BC31 BC34 BC35 BD20 BE03 BE04 BE32 4H011 AA01 AA02 BA06 BB06 BB23 DA13 4H039 CA64 CC60

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過酸化水素、酢酸、過酢酸および酸触媒
    を含有する水性反応溶媒に過酸化水素、酢酸および水を
    連続的に供給し、酸触媒の存在下で過酸化水素と酢酸と
    が反応して過酢酸を生成し、蒸留によって前記水性反応
    媒体から連続的に水性過酢酸濃縮物を除去することによ
    って過酢酸を製造する方法において、前記水性反応媒体
    中での酸触媒の量が0.5〜10重量%のスルホン酸に相当
    する範囲に維持されるように、酸触媒が連続的に反応媒
    体中に供給され、供給された材料の全量の1〜10重量%
    をボトムプロダクトとして反応媒体から連続的に抜き出
    すことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 供給物の量及び組成、水性反応媒体の組
    成、並びに抜き出されるも成分の量及び組成が実質的に
    一定であり、水性反応媒体の組成が好ましくは前記反応
    の平衡状態によって決定され、定常状態が維持されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 水性反応媒体における酸触媒の量が、1
    〜5重量%、最も好ましくは2〜3重量%の濃度の硫酸
    に対応するpH範囲内に維持されることを特徴とする請
    求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記触媒が無機酸またはその混合物、好
    ましくは燐酸または硫酸であり、最も好ましくは硫酸で
    あることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記水性反応媒体中で、水に対する酢酸
    のモル比が約0.12より大きく、好ましくは約0.15より大
    きく、より好ましくは約0.20以上に維持されることを特
    徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 前記水性反応媒体中で、酢酸濃度が10〜
    40重量%、好ましくは20〜30重量%に維持されることを
    特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 前記水性反応媒体中で、酢酸に対する過
    酸化水素のモル比が0.5:1〜5:1、好ましくは約
    1:1に維持されることを特徴とする、先行する請求項
    のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記水性反応媒体中で、過酸化水素の濃
    度が10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%に維持され
    ることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記水性反応媒体中で、過酢酸の濃度が
    5〜30重量%、好ましくは10〜20重量%に維持されるこ
    とを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載
    の方法。
  10. 【請求項10】 濃縮物中の過酢酸の濃度が20〜70重量
    %、好ましくは30〜60重量%、最も好ましくは35〜50重
    量%であるように、水性過酢酸濃縮物が蒸留によって水
    性反応媒体から連続的に除去されることを特徴とする、
    先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 蒸留温度が40〜80℃、好ましくは45〜
    55℃の適宜の温度に調節され、蒸留圧力が40〜100 mba
    r、好ましくは50〜70 mbarの適宜の圧力に調節されるこ
    とを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 10〜20重量%の過酢酸、10〜30重量%
    の過酸化水素、20〜30重量%の酢酸、1〜5重量%の硫
    酸または該量の硫酸のpHに相当するpH値を有する他
    の無機酸もしくは酸混合物、および水を含有することを
    特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方
    法で調整された過酢酸生成物。
  13. 【請求項13】 10〜20重量%の過酢酸、10〜30重量%
    の過酸化水素、20〜30重量%の酢酸、1〜5重量%の硫
    酸または該量の硫酸のpHに相当するpH値を有する他
    の無機酸もしくは酸混合物、および水を含有する、請求
    項12に記載の過酢酸生成物の、微生物と戦うための使
    用。
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