JP2003011068A - 研磨不織布及びその製造方法 - Google Patents

研磨不織布及びその製造方法

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JP2003011068A
JP2003011068A JP2001197501A JP2001197501A JP2003011068A JP 2003011068 A JP2003011068 A JP 2003011068A JP 2001197501 A JP2001197501 A JP 2001197501A JP 2001197501 A JP2001197501 A JP 2001197501A JP 2003011068 A JP2003011068 A JP 2003011068A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対象物表面を傷つけることなく、きれいに研
磨することができるとともに、クリーニング性に優れた
研磨不織布を得ることを目的とする。 【解決手段】 繊度0.1〜1dtexの極細繊維(3)を
含有する繊維ウェブに水流交絡処理を施して、通気性が
50ccs以上、200ccs以下からなる水流交絡不織布と
なした後、研磨剤とバインダー樹脂とを混合した混合液
をグラビアコーティング法またはドット法により不織布
表面に付着させ、乾燥して研磨剤(6)を固着させて研
磨不織布を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対象物表面を傷つ
けることなく、きれいに研磨することができるととも
に、クリーニング性に優れた研磨不織布に関するもので
あって、特に磁気記憶媒体などの磁性体面、半導体面、
精密ガラスレンズなどの精密機器類、自動車のボディー
などの金属面、あるいは浴室、トイレ、台所、床など家
庭用の清掃物品として好適な研磨不織布に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、研磨不織布として、ポリアミ
ド、ポリエステル、あるいはポリオレフィン系繊維を材
料にしたものが多く利用されている。例えば、特開昭6
3−312073号公報には、異形断面繊維を使用する
ことにより、研磨剤の脱落を防ぐとともに、洗浄能力も
高めた技術が開示されている。特開平5−285854
号公報には、合成繊維と親水性繊維とから構成され、エ
ンボス加工により繊維同士を部分的に接着した後、グラ
ビアロールを用いてストライプ状にコーティング処理し
た研磨用不織布が提案されている。登録実用新案第30
05539号公報では、パルプ、レーヨンまたはポリエ
ステルの不織布を基体とし、基体の少なくとも片面に研
磨粒子をバインダー接着剤と混合して散在的に塗布した
自動車塗装面の水垢除去用布が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記研
磨不織布は、いずれの場合も研磨剤が容易に脱落しやす
く、研磨布自体目詰まりし易かったり、対象物を傷つけ
たりするという問題点がある。例えば、特開昭63−3
12073号公報では、Y型異形断面繊維を用いること
で繊維表面積を増加させて繊維表面及び繊維間に研磨剤
を固着させているが、繊維ウェブ形成時に異形断面繊維
がバラバラに分散してしまい、繊維間空隙が大きくなり
過ぎ、多量の研磨剤と樹脂結合剤を用いないと繊維表面
に固着することができないだけでなく、繊維自体15デ
ニールといった太い繊維であるため、繊維間空隙も大き
く、対象面を傷つけやすく、クリーニング性の観点から
もあまり良くない。特開平5−285854号公報及び
登録実用新案第3005539号公報では、グラビアコ
ーティング法を用い、バインダー樹脂で研磨剤を不織布
表面に固着させているが、研磨剤は選択的に繊維表面に
固着されるため、対象面を研磨、クリーニングする際に
研磨剤が必要以上に脱落してしまい、耐久研磨性が十分
ではなく、クリーニング性も十分とはいえなかった。本
発明はこれらの実情に鑑み、対象物表面を傷つけること
なく、きれいに研磨することができるとともに、クリー
ニング性に優れた研磨不織布を得ることを目的としてな
されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の研磨不織布は、繊度が0.1dtex以上、1
dtex以下の範囲からなる極細繊維を含有する水流交絡不
織布からなり、少なくとも不織布表層部において極細繊
維表面に研磨剤をバインダー樹脂により固着させること
により、対象物表面を傷つけることなく、きれいに研磨
することができるとともに、クリーニング性に優れた研
磨不織布を得ることを見い出し、本発明に至った。
【0005】前記水流交絡不織布は、異なる2成分以上
で構成された分割型複合繊維の少なくとも一部を分割発
現させた繊度が0.1dtex以上、1dtex以下の範囲から
なる極細繊維を含有することが好ましい。また、前記分
割型複合繊維が分割発現された前記極細繊維のうち一部
の極細繊維は束状に集束して極細繊維束を形成させ、極
細繊維表面だけでなく前記極細繊維束の内部に研磨剤を
バインダー樹脂によって固着させることにより、繊維表
面だけでは不十分であった耐久研磨性を向上させること
ができ、好ましい。さらに、分割型複合繊維のうち一部
の分割型複合繊維において、繊維の長さ方向で部分的に
溝部を有する溝部形成繊維を形成させ、溝部形成繊維表
面だけでなく前記溝部の内部に研磨剤をバインダー樹脂
によって固着させることにより、繊維表面だけでは不十
分であった耐久研磨性を向上させることができ、好まし
い。
【0006】前記研磨不織布は、極細繊維以外に、ある
いは分割型複合繊維以外に親水性繊維を10mass%以
上、70mass%以下の範囲で混在していると、不織布に
湿潤剤を含浸することが可能となるので、研磨・クリー
ニング時に対象面を傷つけることを抑制することができ
好ましい。
【0007】前記研磨不織布は、研磨剤を不織布表層部
の全面に固着させることが好ましい。また、研磨剤を不
織布表層部の部分的に固着させることが好ましい。
【0008】前記研磨不織布において、研磨剤を不織布
質量100質量部に対して1質量部以上、70質量部以
下の範囲で固着させることが好ましい。
【0009】前記研磨不織布は、以下のようにして製造
することができる。すなわち、本発明の研磨不織布は、
繊度が0.1dtex以上、1dtex以下の範囲からなる極細
繊維を含有する繊維ウェブに水流交絡処理を施して、J
IS−L−1913 6.8に準ずる通気性が50ccs
以上、200ccs以下からなる水流交絡不織布となした
後、研磨剤とバインダー樹脂とを混合した混合液をグラ
ビアコーティング法及びドット法から選ばれたいずれか
の方法によって不織布表面に付着させ、乾燥して研磨剤
を固着させることにより製造できる。
【0010】また、本発明の研磨不織布は、別の方法で
も製造することができる。すなわち、異なる2成分以上
で構成され、繊度0.1dtex以上、1dtex以下の範囲か
らなる極細繊維を発現可能な分割型複合繊維を含有する
繊維ウェブに水流交絡処理を施して、前記分割型複合繊
維のうち少なくとも一部の分割型複合繊維を分割発現さ
せて、JIS−L−1913 6.8に準ずる通気性が
50ccs以上、200ccs以下からなる水流交絡不織布と
なした後、研磨剤とバインダー樹脂とを混合した混合液
をグラビアコーティング法及びドット法から選ばれたい
ずれかの方法によって不織布表面に付着させ、乾燥して
研磨剤を固着させることにより製造できる。
【0011】前記水流交絡処理工程において、前記分割
型複合繊維を含有する繊維ウェブに、水圧3MPa以上、
10MPa以下の範囲で水流を噴射して、前記分割型複合
繊維の一部を分割して極細繊維を発現させて、極細繊維
と、極細繊維のうち一部の極細繊維が束状に集束した極
細繊維束と、分割型複合繊維のうち一部の分割型複合繊
維が長さ方向で部分的に溝部を形成した溝部形成繊維と
を混合させた水流交絡不織布となすことが好ましい。以
下、本発明の内容を具体的に説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の研磨不織布に用いる極細
繊維としては、繊度が0.1dtex以上、1dtex以下の範
囲からなる繊維である。上記範囲を満たすことにより、
構成繊維本数および構成繊維同士の交絡箇所が多くな
り、繊維表面および繊維の交絡箇所に研磨剤を無駄な
く、多量に固着させることができる。また、対象面の拭
き取り時に脱落した研磨剤と汚物とを効率よく不織布内
に格納することができ、対象物表面を傷つけることがな
い。より好ましい繊度の下限は、0.2dtex以上であ
る。より好ましい繊度の上限は、0.7dtex以下であ
る。上記繊度の範囲を満たすものであれば繊維形態は限
定されない。例えば、分割型複合繊維や海島型複合繊維
などのように元々の繊維の繊度は1dtex以上であって
も、分割処理、あるいは溶出処理など二次的加工によっ
て、繊度1dtex以下の極細繊維に発現するものを含むも
のである。素材も特に限定はされないが、上記繊度を満
たすものが可能な素材としては、アクリル系繊維、ポリ
アミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系
繊維などが挙げられる。
【0013】なかでも、異なる2成分以上からなる分割
型複合繊維が、水流交絡処理により、繊維同士を交絡さ
せるとともに、極細繊維を分割発現させることができ、
好ましい。図1に本発明に用いられる分割型複合繊維の
一例を示す。符号1は第一成分、符号2は第二成分であ
る。図2に本発明の研磨不織布における表面図の一例を
示す。符号3は極細繊維である。前記分割型複合繊維と
しては、繊維断面において2種類の成分が交互に隣接し
て配置され、2成分のうち少なくとも1成分が2個以上
に区分されてなり、その構成単位は長さ方向に連続し、
全構成単位の一部が繊維表面に露出している断面形状を
有するものが分割性に優れるとともに、分割発現後、異
形断面形状となり、研磨剤を固着させるときの保持性が
良好となるだけでなく、後述する極細繊維束及び溝部形
成繊維を得るのに都合がよい。また、拭き取り時に研磨
剤で掻き取った汚物を異形断面のエッジ効果できれいに
クリーニングできる点で好ましい。その組み合わせとし
ては、例えば、ポリエステル/ポリオレフィン、ポリエ
ステル/ポリアミドなどが挙げられ、特にポリエチレン
テレフタレート/ポリエチレンあるいはポリエチレンテ
レフタレート/エチレン−プロピレンランダム共重合体
の組み合わせが、分割度合いを調整しやすく、好まし
い。
【0014】前記分割型複合繊維を用いた場合、分割発
現させた極細繊維のうち一部の極細繊維が束状に集束し
た極細繊維束を形成させることにより、極細繊維表面だ
けでなく前記極細繊維束の内部に研磨剤をバインダー樹
脂によって固着させて、耐久研磨性を向上させることが
できる。理由は定かではないが、従来の繊維表面に固着
した研磨剤だけでは、固着面積が少ないため固着力が弱
いだけでなく、研磨剤が繊維表面に露出しているため、
使用時に比較的早く研磨剤が脱落してしまい、研磨効果
の持続せず、耐久研磨性に問題があったが、極細繊維束
の内部に研磨剤を固着させることで、研磨・クリーニン
グ時の動きによって、繊維表面に露出した研磨剤が脱落
して、研磨対象面を研磨しつつ、不織布を構成する繊維
自体も若干動きを生じるため、極細繊維束の内部に固着
した研磨剤が徐々に脱落し放出されて、耐久研磨性を向
上させることができるものと推定される。極細繊維束
は、任意の箇所で電子顕微鏡等で拡大し、不織布表面に
おける約100μm四方の範囲内で不織布表面に1束以
上形成させるとよい。図2に本発明の研磨不織布におけ
る表面図の一例を示す。符号4は極細繊維束である。上
記極細繊維及び極細繊維束を含有していれば分割型複合
繊維は全てが分割している必要はなく、未分割繊維を含
有していても差し支えない。
【0015】また、分割型複合繊維のうち一部の分割型
複合繊維において、繊維の長さ方向で部分的に溝部を有
する溝部形成繊維を形成させることにより、溝部形成繊
維表面だけでなく前記溝部の内部に研磨剤をバインダー
樹脂によって固着させて、耐久研磨性を向上させること
ができる。理由は定かではないが、研磨・クリーニング
時の動きによって、不織布を構成する繊維自体も若干動
きを生じるため、溝部の内部に固着した研磨剤が徐々に
脱落し放出されて、耐久研磨性を向上させることができ
ると推定される。溝部形成繊維は、任意の箇所を電子顕
微鏡等で拡大し、不織布表面における100μm四方の
範囲内で不織布表面に1本以上形成させるとよい。図2
に本発明の研磨不織布における表面図の一例を示す。符
号5は溝部形成繊維である。上記極細繊維、極細繊維
束、及び溝部形成繊維を含有していれば分割型複合繊維
は全てが分割している必要はなく、未分割繊維を含有し
ていても差し支えない。
【0016】前記極細繊維の不織布に占める割合は、1
00mass%であっても差し支えないが、15mass%以
上、90mass%以下であることが好ましい。より好まし
い極細繊維の含有量の下限は、25mass%以上である。
より好ましい極細繊維の含有量の上限は、70mass%以
下である。極細繊維の占める割合が少なすぎると、繊維
間空隙が大きくなり過ぎて研磨剤の保持性が十分とはい
えず、異形断面のエッジ効果も得難く、クリーニング性
に劣る傾向にある。極細繊維の占める割合があまりに大
きすぎると、繊維間空隙が緻密になりすぎて、研磨剤を
固着させたときに繊維間空隙が更に減少し、耐久クリー
ニング性に劣る恐れがある。
【0017】本発明において、前記極細繊維、あるいは
前記分割型複合繊維以外に親水性繊維を10mass%以
上、70mass%以下の範囲で混在させることが好まし
い。ここでいう混在とは、極細繊維と親水性繊維とを混
綿した混綿ウェブ形態、極細繊維、あるいは極細繊維を
分割発現可能な分割型複合繊維を主体とした繊維ウェブ
層と親水性繊維を含有する繊維ウェブ層とを少なくとも
1層積層した積層ウェブ形態などのものを指す。より好
ましい親水性繊維の含有量の下限は、20mass%以上で
ある。より好ましい親水性繊維の含有量の上限は、60
mass%以下である。親水性繊維の含有量が10mass%未
満であると、不織布に湿潤剤を十分に含浸することでき
ず、ウェット状で使用することが困難となり、親水性繊
維の含有量が70mass%を超えると、極細繊維、あるい
は極細繊維、極細繊維束、及び溝部形成繊維の含有量が
少なくなり、研磨剤の固着や耐久研磨性が不十分となる
恐れがある。さらに、本発明の研磨性及びクリーニング
性を損なわない範囲で上記以外の繊維を混在させてもよ
い。例えば、不織布強力を高めるのであれば、熱接着性
繊維を混在させて構成繊維間を熱接着させることも可能
である。
【0018】前記親水性繊維の繊度は、1dtex以上、7
dtex以下であることが好ましい。より好ましい親水性繊
維の繊度の下限は、1.5dtex以上である。より好まし
い親水性繊維の繊度の上限は、4dtex以下である。親水
性繊維の繊度が1dtex未満であると、親水性繊維と極細
繊維との交絡とが相俟って繊維間空隙が小さくなりすぎ
て、拭き取り時に脱落した研磨剤及び汚物を不織布内に
格納する効果が低下する恐れがあり、繊度が7dtexを超
えると、繊維間空隙が大きくなりすぎて、研磨剤の保持
性が十分とはいえず、異形断面のエッジ効果も得難く、
クリーニング性に劣る傾向にある。
【0019】前記親水性繊維に用いる素材としては、親
水性能を有するものであれば特に限定はされないが、コ
ットン、ウール、シルク、パルプなどの天然繊維、レー
ヨンなどの再生繊維、アクリル系繊維、ポリエステル、
ポリアミド、あるいはポリオレフィンなどの合成繊維に
親水化処理を施したものなどが挙げられる。
【0020】また本発明においては、前記極細繊維、あ
るいは前記分割型複合繊維を含有する不織布が研磨面と
なる、すなわち不織布表層部となるようにすれば、単層
だけでなく、他の繊維ウェブや不織布、紙、フィルム、
ネットなどのシート状物を積層させてもよい。本発明で
いう不織布表層部とは、不織布表面から不織布内部に向
かって約100μmまでの部分をいい、電子顕微鏡など
で拡大して確認することができる。上記を満たすものと
して、例えば、不織布の両面に極細繊維あるいは分割型
複合繊維を含有する繊維ウェブとし、その間にスパンボ
ンド不織布やパルプ繊維からなるティッシュ層を挟持さ
せたものなどが挙げられる。
【0021】前記極細繊維あるいは分割型複合繊維は、
水流交絡処理を施した水流交絡不織布形態を採る。水流
交絡不織布形態によれば、構成する繊維同士が三次元的
に交絡するとともに緻密化されるので、効率的に研磨剤
を固着させることができる。さらに、分割型複合繊維を
用いる場合、交絡させるとともに極細繊維、極細繊維
束、及び溝部形成繊維を発現させることができる。
【0022】次に、本発明に用いられる研磨剤として
は、公知の研磨剤であれば特に限定はされず、例えば、
アルミナ、ケイソウ土、シリカ、炭酸カルシウム、燐酸
カルシウム、カーボランダム、金剛砂、ガラスビーズ、
雲母などが挙げられる。研磨剤の大きさ、形状は、使用
する用途に応じて適宜設定すればよいが、大きさとして
は、0.5μm以上、100μm以下の粒子を用いるこ
とが好ましい。粒子の大きさが0.5μm未満である
と、研磨剤をバインダー樹脂を含有する溶液に混合させ
たときの研磨剤の分散性が不十分となる恐れがある。粒
子の大きさが100μmを超えると、拭き取り時に対象
面を傷つける恐れがある。
【0023】前記研磨剤における不織布100質量部に
対する含有量は、1質量部以上、70質量部以下である
ことが好ましい。より好ましい研磨剤の含有量の下限
は、10質量部以上である。より好ましい研磨剤の含有
量の上限は、60質量部以下である。研磨剤の含有量が
1質量部未満であると、十分な研磨性が得られず、70
質量部を超えると、バインダー樹脂による固着が不十分
となり、早期に研磨剤が脱落してしまい、耐久研磨性が
不十分となる恐れがある。
【0024】本発明に用いられるバインダー樹脂として
は、エチレン-酢酸ビニル系樹脂、アクリル酸系樹脂、
ウレタン系樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0025】そして、前記研磨剤は、前記バインダー樹
脂を用いて、少なくとも不織布表層部に固着される。不
織布表層部に固着する方法としては、研磨剤をバインダ
ー樹脂に混合し、含浸法、コーティング法、スプレー
法、ドット法などにより固着することができるが、特に
は、グラビアロールを用いたグラビアコーティング法、
あるいはロータリースクリーンを用いたドット法で処理
すると、不織布表層部に効率的に研磨剤を固着させるこ
とができ、好ましい。
【0026】バインダー樹脂は、不織布自体の自由度を
損なわず、かつ研磨剤を固着できる範囲で用いられる。
不織布における繊維同士の交絡部に適度な自由度を持た
せることによって、研磨・クリーニングしている間の繊
維間の運動でバインダー樹脂で固着された研磨剤を徐々
に脱落、放出させることができ、耐久研磨性が向上させ
ることができる。バインダー樹脂の含有量は、不織布1
00質量部に対して1質量部以上、70質量部以下であ
ることが好ましい。より好ましいバインダー樹脂の含有
量の下限は、10質量部以上である。より好ましいバイ
ンダー樹脂の含有量の上限は、60質量部以下である。
バインダー樹脂が1質量部未満であると、研磨剤を十分
に固着させることができず、70質量部を超えると、繊
維同士の交絡部分が固着されて、不織布自体の自由度が
失われて、研磨剤を放出し難くなる恐れがある。
【0027】そして、前記研磨剤は、不織布表層部の全
面に固着されていることが好ましい。全面に固着されて
いると、研磨剤による研磨効果を最大限に利用すること
ができる。また、前記研磨剤は不織布表層部の部分的に
固着されていることが好ましい。部分的に固着されてい
ると、不織布自体の柔軟性を損なうことがなく、取り扱
い性に優れるとともに、拭き取り時に脱落した研磨剤や
汚物を研磨剤が固着されていない部分に選択的に格納す
ることができる。ここでいう部分的とは、0.005〜
10mm2の大きさの研磨剤とバインダー樹脂とが混合さ
れた固着部がそれぞれ独立して散在したもの、独立した
ものが集合してあるパターンをなして散在したもの、あ
るいは連続して散在したものなどを指す。
【0028】本発明の研磨不織布には、必要に応じて湿
潤剤を含浸させることも可能である。湿潤剤としては、
水、エチレングリコール、プロピレングリコール、アル
コール類、あるいは抗菌剤、防かび剤、香料など薬剤、
その他洗浄成分等の所望の液体を公知の方法によって付
与させるとよい。洗浄剤の保持率としても、その目的に
応じて適宜設定すればよいが、不織布100質量部に対
して通常100〜300質量部で湿潤させるとよい。
【0029】次に、本発明の研磨不織布の製造方法につ
いて説明する。まず、第1の方法としては、繊度が0.
1dtex以上、1dtex以下の範囲からなる極細繊維を含有
する繊維ウェブを準備する。繊維ウェブの形態として
は、短繊維からなる湿式抄紙ウェブ、エアレイウェブ、
ステープル繊維からなるパラレルウェブ、クロスウェ
ブ、クリスクロスウェブ、セミランダムウェブ、ランダ
ムウェブなどのカードウェブ、長繊維からなるスパンボ
ンドウェブ、あるいはメルトブローウェブなどが挙げら
れる。なかでもカードウェブが後述する水流交絡処理時
の交絡性、適度な緻密性を有する不織布が得られる点で
好ましい。
【0030】次いで、繊維ウェブは、必要に応じて仮接
着やニードルパンチなどの予備交絡処理を施した後、水
流交絡処理が施される。水流交絡処理の条件は、最終的
に得ようとする研磨不織布の目付、あるいは通気性に応
じて設定すればよく、例えば、目付30〜80g/m2の不
織布を得ようとする場合は、孔径0.05〜0.5mmの
オリフィスが0.3〜1.5mmの間隔で設けられたノズ
ルから、水圧3〜10MPaの柱状水流を繊維ウェブの少
なくとも片面から、好ましくは両面からそれぞれ1〜4
回ずつ噴射するとよい。かかる処理を施し、JIS−L
−1913 6.8に準ずる通気性を50ccs以上、2
00ccs以下の範囲となるように調整することが好まし
い。通気性を上記範囲に調整することで、研磨剤が不織
布の内部にまで多量に固着されたり、バインダー樹脂に
より繊維間空隙が目詰まりを起こしたりするのを抑制す
ることができるからである。より好ましい通気性の下限
は、100ccs以上である。より好ましい通気性の上限
は160ccs以下である。
【0031】前記水流交絡不織布となした後、研磨剤と
バインダー樹脂とを混合した混合液をグラビアコーティ
ング法及びドット法から選ばれたいずれかの方法によっ
て不織布表面に付着させると、研磨剤を不織布表層部の
全面、あるいは部分的に容易に付着させることができ
る。
【0032】研磨剤をバインダー樹脂とともに付着させ
た後、十分にバインダー樹脂が硬化する温度で、公知の
乾燥機を用い乾燥させて、少なくとも不織布表層部に研
磨剤を固着させた研磨不織布が得られる。
【0033】前記製造方法において、他の繊維ウェブや
不織布、紙、フィルム、ネットなどのシート状物を積層
させる場合、極細繊維を含有する繊維ウェブを形成した
後の段階での積層、水流交絡処理を施した後の段階での
積層のいずれであってもよいが、積層の場合の通気性
は、積層後の通気性で調整するとよい。ただし、フィル
ムのような通気性を有しないものの場合は、水流交絡処
理を施した後の段階での積層に限定されるため、得られ
た水流交絡処理不織布の段階で通気性を調整するとよ
い。
【0034】次に、本発明の研磨不織布の別の製造方法
について説明する。異なる2成分以上で構成され、繊度
0.1dtex以上、1dtex以下の範囲からなる極細繊維を
発現可能な分割型複合繊維を含有する繊維ウェブを準備
する。繊維ウェブの形態としては、短繊維からなる湿式
抄紙ウェブ、エアレイウェブ、ステープル繊維からなる
パラレルウェブ、クロスウェブ、クリスクロスウェブ、
セミランダムウェブ、ランダムウェブなどのカードウェ
ブ、長繊維からなるスパンボンドウェブ、あるいはメル
トブローウェブなどが挙げられる。なかでもカードウェ
ブが後述する水流交絡処理時の交絡性、分割度合いの調
整、適度な緻密性を有する不織布が得られる点で好まし
い。
【0035】次いで、繊維ウェブは、必要に応じて仮接
着やニードルパンチなどの予備交絡処理を施した後、水
流交絡処理が施される。水流交絡処理の条件は、最終的
に得ようとする研磨不織布の目付、あるいは通気性など
に応じて設定すればよく、例えば、目付30〜80g/m2
の不織布を得ようとする場合は、孔径0.05〜0.5
mmのオリフィスが0.3〜1.5mmの間隔で設けられた
ノズルから、水圧3〜10MPaの柱状水流を繊維ウェブ
の少なくとも片面から、好ましくは両面からそれぞれ1
〜4回ずつ噴射するとよい。特に、前記分割型複合繊維
の一部を分割して極細繊維を発現させて、極細繊維と、
極細繊維のうち一部の極細繊維が束状に集束した極細繊
維束と、分割型複合繊維のうち一部の分割型複合繊維が
長さ方向で部分的に溝部を形成した溝部形成繊維とが混
合した水流交絡不織布を効率的に得ようとする場合、使
用する分割型複合繊維の分割性にもよるが、水圧を3MP
a以上、7MPa以下の範囲で水流を噴射するとよい。水圧
が3MPa未満であると、分割型複合繊維の分割が進ま
ず、極細繊維の発現が困難となり、水圧が10MPaを超
えると、分割型複合繊維の分割が進みすぎて、溝部形成
繊維の発現が困難となる恐れがある。
【0036】前記水流交絡処理を施して、JIS−L−
1913 6.8に準ずる通気性を50ccs以上、20
0ccs以下の範囲となるように調整することが好まし
い。通気性を上記範囲に調整することで、研磨剤が不織
布の内部にまで多量に固着されたり、バインダー樹脂に
より繊維間空隙が目詰まりを起こしたりするのを抑制す
ることができるからである。より好ましい通気性の下限
は100ccs以上である。より好ましい通気性の上限は
160ccs以下である。
【0037】前記水流交絡不織布となした後、研磨剤と
バインダー樹脂とを混合した混合液をグラビアコーティ
ング法及びドット法から選ばれたいずれかの方法によっ
て不織布表面に付着させると、研磨剤を不織布表層部の
全面、あるいは部分的に容易に付着させることができ
る。また前記方法によれば、繊維表面よりも極細繊維束
の内部、溝部形成繊維における溝部の内部に選択的に研
磨剤が固着されるので、繊維表面に固着された研磨剤の
量よりも極細繊維束の内部、溝部の内部に固着された研
磨剤の量の方が多くなり、耐久研磨性が向上する。
【0038】研磨剤をバインダー樹脂とともに付着させ
た後、十分にバインダー樹脂が硬化する温度で、公知の
乾燥機を用い乾燥させて、少なくとも不織布表層部に研
磨剤を固着させた研磨不織布が得られる。さらに、必要
に応じて公知の方法で湿潤剤を含浸させると、ウェット
状の研磨不織布を得ることができる。
【0039】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例を挙げて説明す
る。なおクリーニング性は、以下の方法で測定した。
【0040】[クリーニング性]予めエタノール等で汚
れを落としたステンレス製シンク面に、油性インク(三
菱油性マーカー、商品名ピース 太字用)で約3cmの長
さの3本の線を引いて油性汚れを付着させた。次いで、
不織布を20cm×20cm四方に裁断して試料を準備し、
4つ折りに折り畳んだ後、水を含浸させて硬く絞って、
弱ウェット状試料とした。次いで、前記試料を油性汚れ
上を往復させながら拭き取り、油性汚れが完全に消失す
るまでの拭き取り回数を記録し、前記試験を3回実施し
て、その平均値をクリーニング性とした。
【0041】[実施例1]極細繊維を含有する繊維層
(以下、極細繊維層という)として、図1に示す断面形
態からなり、ポリエステル/高密度ポリエチレンを2成
分とした繊度2.2dtex、繊維長51mmの8分割型複合
繊維(大和紡績(株)製、商品名DFS−SH)100
mass%からなる目付27g/m2のカードウェブを2層準備
し、親水性繊維を含有する繊維層(以下、親水性繊維層
という)として目付17g/m2のパルプ紙(ハビックス
(株)製)を準備した。前記極細繊維層2層間に親水性
繊維層を挟み積層ウェブとし、孔径0.1mmのオリフィ
スが0.6mm間隔で設けられたノズルを用いて表裏共に
4MPaの水流をそれぞれ2回ずつ噴射して水流交絡処理
を施し、構成繊維を絡合させると同時に分割型複合繊維
を分割させて、繊度約0.28dtexの扇形形状の極細繊
維と、極細繊維のうち一部の極細繊維が束状に集束した
極細繊維束と、前記分割型複合繊維のうち一部の分割型
複合繊維が長さ方向で部分的に溝部を形成した溝部形成
繊維とが混合した交絡ウェブとした後、100℃で乾燥
して、目付約70g/m2の水流交絡不織布を得た。なお、
水流交絡不織布の通気性は、118ccsであった。
【0042】上記水流交絡不織布100質量部に対し
て、下記に示す材料が混合された混合液を深さ40μm
の四角錘が100メッシュ/インチ間隔で設けられたグ
ラビアロールを用いて、不織布表面に転写した後、12
0℃で乾燥・硬化させて、下記の付着量になるように不
織布に研磨剤を固着させた。 (1)バインダー材料 アクリル酸エステル系バインダー(日本カーバイド
(株)製、FX322) 付着量 27質量部 (2)研磨剤 酸化アルミニウム(日本軽金属(株)製) 付着量 27質量部 前記グラビアコーティング処理によって、不織布表層部
全面に、繊維表面および繊維交絡箇所以外にも、極細繊
維束の内部、および溝部形成繊維における溝部の内部に
研磨剤がバインダー樹脂により固着されていた。
【0043】[実施例2]極細繊維層として、繊度0.
9dtex、繊維長38mmのポリエステル繊維70mass%
と、繊度1.7dtex繊維長51mmのポリエステル繊維3
0mass%からなる目付27g/m2のカードウェブを用いた
以外は、実施例1と同様の方法で、目付約70g/m2の水
流交絡不織布を得た。なお、水流交絡不織布の通気性
は、145ccsであった。
【0044】上記水流交絡不織布100質量部に対し
て、下記に示す材料が混合された混合液を円形断面積
0.13mm2、25個/インチ間隔で設けられたロータリ
ースクリーンを用いて、不織布表面に転写した後、12
0℃で乾燥・硬化させて、下記の付着量になるように不
織布に研磨剤を固着させた。 (1)バインダー材料 アクリル酸エステル系バインダー(日本カーバイド
(株)製、FX322) 付着量 27質量部 (2)研磨剤 酸化アルミニウム(日本軽金属(株)製) 付着量 27質量部 前記ドット処理によって、バインダー樹脂により固着さ
れた研磨剤が一部で不織布表面に隆起しており、一部で
不織布表層部に入り込んだ、規則的に並列して散在した
円形形状をなしていた。そして、不織布表層部におい
て、繊維表面および繊維交絡箇所以外にも、極細繊維束
の内部、および溝部形成繊維における溝部の内部に研磨
剤がバインダー樹脂により固着されていた。
【0045】[比較例1]不織布表層部を形成する繊維
層として、繊度5.5dtex、繊維長51mmのポリエステ
ル繊維100mass%からなる目付27g/m2のカードウェ
ブとした以外は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織
布を得た。なお、水流交絡不織布の通気性は、195cc
sであった。
【0046】[比較例2]繊度0.9dtex、繊維長38
mmのポリエステル繊維60mass%と、繊度1.7dtex、
繊維長40mmのレーヨン繊維(ダイワボウレーヨン
(株)製)20mass%と、繊度2.2dtex、繊維長51
mmのポリエステル/高密度ポリエチレンの芯鞘型複合繊
維(大和紡績(株)製、NBF(SH))を混綿してな
る目付約70g/m2のカードウェブを作製し、熱風循環式
乾燥機を用いて140℃で熱処理を施し、前記複合繊維
の鞘成分を溶融させて、熱接着不織布を得た。なお、熱
接着不織布の通気性は、220ccsであった。
【0047】実施例1〜2および比較例1〜2のクリー
ニング性の結果を以下に示す。 実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 クリーニング性 20 22 35 40以上
【0048】実施例1〜2の研磨不織布は、クリーニン
グ性に優れており、1度クリーニングに使用した不織布
を用いて再度同様の試験を繰り返しても十分にクリーニ
ングすることができ、耐久研磨性にも優れていた。一
方、比較例1は通気性が200ccs以下であったもの
の、極細繊維を含有しておらず、全繊維表面積および繊
維交絡箇所が少ないため、クリーニング性が不十分であ
った。また、比較例2においては、極細繊維を用いてい
るものの、水流交絡処理が施されておらず、さらに通気
性も大きいため、不織布の内部にまで多量の研磨剤が固
着されてしまい、不織布表層部における研磨剤の固着量
が減少し、クリーニング性が不十分であった。
【0049】
【発明の効果】本発明の研磨不織布は、極細繊維を含有
する水流交絡不織布からなり、少なくとも不織布表層部
において繊維表面に研磨剤をバインダー樹脂により固着
させることにより、対象物表面を傷つけることなく、き
れいに研磨することができるとともに、クリーニング性
に優れた研磨不織布を得ることできる。前記極細繊維
は、異なる2成分で構成された分割型複合繊維の少なく
とも一部を分割発現させた極細繊維を採用することによ
り、分割発現後の極細繊維形態が異形断面形状となり、
研磨剤の保持性が良好となる。さらに、分割型複合繊維
の分割度合いを調整して、前記極細繊維の一部は束状に
集束して極細繊維束を形成させ、極細繊維表面だけでな
く前記極細繊維束の内部に研磨剤をバインダー樹脂によ
って固着させることにより、繊維表面だけでは不十分で
あった耐久研磨性を向上させることができる。さらに、
極細繊維、極細繊維束以外に分割型複合繊維の一部にお
いて、繊維の長さ方向で部分的に溝部を有する溝部形成
繊維を形成させ、溝部形成繊維表面だけでなく前記溝部
の内部に研磨剤をバインダー樹脂によって固着させるこ
とにより、繊維表面だけでは不十分であった耐久研磨性
を向上させることができる。
【0050】本発明の研磨不織布は、磁気記憶媒体など
の磁性体面、半導体面、精密ガラスレンズなどの精密機
器類、自動車のボディーなどの金属面、あるいは浴室、
トイレ、台所、床など家庭用の清掃物品として好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる分割型複合繊維の一例を示
す。
【図2】本発明の研磨不織布における表面図の一例を示
す。
【符号の説明】
1.第一成分 2.第二成分 3.極細繊維 4.極細繊維束 5.溝部形成繊維 6.バインダー樹脂により固着された研磨剤
フロントページの続き Fターム(参考) 3C063 AB07 BB03 BB25 BC03 BG18 CC16 EE02 EE10 FF23 FF30 4L031 AB34 BA09 DA00 4L047 AA27 AB08 AB10 BA04 CB08 CB10 CC16 DA00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊度が0.1dtex以上、1dtex以下の範
    囲からなる極細繊維を含有する水流交絡不織布からな
    り、少なくとも不織布表層部において極細繊維表面に研
    磨剤がバインダー樹脂により固着されてなる研磨不織
    布。
  2. 【請求項2】 水流交絡不織布が異なる2成分以上で構
    成された分割型複合繊維の少なくとも一部を分割発現さ
    せた繊度0.1dtex以上、1dtex以下の範囲からなる極
    細繊維を含有する請求項1記載の研磨不織布。
  3. 【請求項3】 分割発現された極細繊維のうち一部の極
    細繊維が束状に集束した極細繊維束を形成しており、前
    記極細繊維束の内部に研磨剤がバインダー樹脂により固
    着されてなる請求項2に記載の研磨不織布。
  4. 【請求項4】 分割型複合繊維のうち一部の分割型複合
    繊維が繊維の長さ方向で部分的に溝部を有する溝部形成
    繊維を形成しており、前記溝部の内部に研磨剤がバイン
    ダー樹脂により固着されてなる請求項3記載の研磨不織
    布。
  5. 【請求項5】 水流交絡不織布において、親水性繊維が
    10mass%以上、70mass%以下の範囲で混在している
    請求項1〜4のいずれかに記載の研磨不織布。
  6. 【請求項6】 水流交絡不織布において、研磨剤が不織
    布表層部の全面に固着されてなる請求項1〜5のいずれ
    かに記載の研磨不織布。
  7. 【請求項7】 水流交絡不織布において、研磨剤が不織
    布表層部の部分的に固着されてなる請求項1〜5のいず
    れかに記載の研磨不織布。
  8. 【請求項8】 研磨剤が不織布質量100質量部に対し
    て1質量部以上、70質量部以下の範囲で固着されてな
    る請求項1〜7のいずれかに記載の研磨不織布。
  9. 【請求項9】 繊度が0.1dtex以上、1dtex以下の範
    囲からなる極細繊維を含有する繊維ウェブに水流交絡処
    理を施して、JIS−L−1913 6.8に準ずる通
    気性が50ccs以上、200ccs以下からなる水流交絡不
    織布となした後、研磨剤とバインダー樹脂とを混合した
    混合液をグラビアコーティング法及びドット法から選ば
    れたいずれかの方法によって不織布表面に付着させ、乾
    燥して研磨剤を固着させてなる研磨不織布の製造方法。
  10. 【請求項10】 異なる2成分以上で構成され、繊度
    0.1dtex以上、1dtex以下の範囲からなる極細繊維を
    発現可能な分割型複合繊維を含有する繊維ウェブに水流
    交絡処理を施して、前記分割型複合繊維のうち少なくと
    も一部の分割型複合繊維を分割発現させて、JIS−L
    −1913 6.8に準ずる通気性が50ccs以上、2
    00ccs以下からなる水流交絡不織布となした後、研磨
    剤とバインダー樹脂とを混合した混合液をグラビアコー
    ティング法及びドット法から選ばれたいずれかの方法に
    よって不織布表面に付着させ、乾燥して研磨剤を固着さ
    せてなる研磨不織布の製造方法。
  11. 【請求項11】 分割型複合繊維を含有する繊維ウェブ
    に、水圧3MPa以上、10MPa以下の範囲で水流を噴射し
    て、前記分割型複合繊維のうち少なくとも一部の分割型
    複合繊維を分割して極細繊維を発現させて、極細繊維
    と、極細繊維のうち一部の極細繊維が束状に集束した極
    細繊維束と、前記分割型複合繊維のうち一部の分割型複
    合繊維が長さ方向で部分的に溝部を形成した溝部形成繊
    維とが混合した水流交絡不織布となす請求項10記載の
    研磨不織布の製造方法。
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