JP2003008826A - 読取装置 - Google Patents

読取装置

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JP2003008826A
JP2003008826A JP2001193275A JP2001193275A JP2003008826A JP 2003008826 A JP2003008826 A JP 2003008826A JP 2001193275 A JP2001193275 A JP 2001193275A JP 2001193275 A JP2001193275 A JP 2001193275A JP 2003008826 A JP2003008826 A JP 2003008826A
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    • G06V40/10Human or animal bodies, e.g. vehicle occupants or pedestrians; Body parts, e.g. hands
    • G06V40/12Fingerprints or palmprints
    • G06V40/13Sensors therefor
    • G06V40/1306Sensors therefor non-optical, e.g. ultrasonic or capacitive sensing

Abstract

(57)【要約】 【課題】ドライバ回路部を静電気及び外光から保護し、
ドライバ回路部の損傷・誤作動を防ぐことができる読取
装置を提供する。 【解決手段】指紋読取装置Aは、光学的に指紋を読み取
るフォトセンサ部10と、該フォトセンサ部10を駆動
させる駆動信号を供給するドライバ回路部(トップゲー
トドライバ11,ボトムゲートドライバ12,ドレイン
ドライバ13)とを有するフォトセンサデバイスCを備
える。そして、このドライバ回路部の表面の少なくとも
一部に、静電気を放電するための導電性膜(指先保持部
B)が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体を読み取る
装置に関するものであり、特に指紋を読み取る指紋読取
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被験者の指先の微細な凹凸により
指紋の形状を読み取る2次元画像の読取装置として、指
紋読取装置が知られている。この指紋読取装置は、指先
の指紋を読み取るフォトセンサ部と、該フォトセンサ部
の近傍に配置されるとともにフォトセンサ部を駆動させ
る駆動信号を供給するドライバ回路部とを有するフォト
センサデバイスを備えている。このような指紋読取装置
の中には、指先の指紋を読み取る際に、指先をフォトセ
ンサ部に接触させ、このフォトセンサ部において、指紋
を形成する皮膚の凹凸が光学的に認識され、指紋が読み
取られるようになっているものや指の凹凸に応じた静電
容量の変化を読み取るものがある。ここで、人間の指は
しばしば帯電した状態にあり、指をある物体に接触させ
た際、指に帯電している数千ボルト程度の静電気が一瞬
にして放電することがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】指紋読取装置のドライ
バ回路部は、高密度実装するために同一基板上に前述の
フォトセンサ部と電気的に接続しているとともにフォト
センサ部に近接して配置している場合があり、このよう
な指紋読取装置に指が接触する際に、指とドライバ回路
部との間の距離が短くなり、ドライバ回路部上に絶縁膜
を覆っていてもこの絶縁膜を介しドライバ回路部に静電
気の電圧が印加され、誤作動・損傷する可能性があっ
た。また、ドライバ回路部は多数のトランジスタで構成
されているが、このようなトランジスタの半導体層にア
モルファスシリコンやポリシリコンを適用することが提
案されているが、アモルファスシリコン及びポリシリコ
ンは可視光に対し、励起する性質を有している。一方、
ドライバ回路部の最上層の絶縁膜は、一般に光透過性の
材質から構成されているため、ドライバ回路部が強い外
光にさらされた場合に、トランジスタの半導体層に電子
−正孔対が生成し、これらのキャリアのためにドライバ
回路部が誤作動する可能性があった。
【0004】そこで、本発明は、ドライバ回路部を静電
気及び外光から保護し、ドライバ回路部の損傷・誤作動
を防ぐことができる指紋読取装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
例えば図1に示すように、光学的に被検体を読み取るフ
ォトセンサ部(10)と、該フォトセンサ部を駆動させ
る駆動信号を供給するドライバ回路部(トップゲートド
ライバ11,ボトムゲートドライバ12,ドレインドラ
イバ13)とを有するフォトセンサデバイス(C)を備
える読取装置(指紋読取装置A)であって、前記ドライ
バ回路部の表面の少なくとも一部に、静電気を放電する
ための導電性膜(指先保持部B)が設けられていること
を特徴とする。
【0006】請求項1記載の発明によれば、静電気が帯
電した状態の指先がドライバ回路部に接触しても、接触
時の静電気がドライバ回路部内に放電されることは無く
シールドするので、従って、ドライバ回路部が誤作動・
損傷することを防ぐことができる。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の読
取装置において、前記導電性膜は、不透明な導電性膜で
あることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明によれば、ドライバ回
路部の表面に設けられている導電性膜が不透明なので、
ドライバ回路部が、上方から照射される紫外線やドライ
バ回路部のトランジスタを励起する波長帯の光を含む外
光にさらされても、この導電性膜にて、外光を吸収及び
/又は反射し、外光がドライバ回路部の内部に侵入する
ことはない。従って、励起光入射によるドライバ回路部
のトランジスタの誤動作や、紫外線による劣化を防止す
ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の指紋読取装置に係
る実施の形態について図面を参照して説明する。図1に
示すように、指紋読取装置Aは、指紋を定義づける指先
での隆起した凸部と凸部間に配置する線状の凹部とを光
学的に読み取る装置であって、指先を所定の位置に保持
する指先保持部Bと、指先の指紋を読み取るフォトセン
サデバイスCとを備えている。図2は、図1のX−X線
断面図である。
【0010】指先保持部Bは、内周が指先にフィットす
るような形状に形成され、後述するフォトセンサデバイ
スCのセンサやドライバ11〜13の半導体層を励起す
る励起光に対し不透明な部材であって、フォトセンサデ
バイスCの表面に載置されるような状態で取り付けられ
ている。指先保持部Bにおいて、指先の腹が接触する部
分には、指先の腹程度の大きさに開口された楕円形状の
開口部1が形成されている。そして、開口部1の開口し
た部分に、フォトセンサデバイスCの後述するフォトセ
ンサ部が配置されるように、指先保持部Bがフォトセン
サデバイスC上に配置されて取り付けられている。ま
た、指先保持部Bは、導電性材料から構成されるととも
に、指先保持部Bから連続した配線2を介して、接地さ
れている。従って、被験者が指先を指先保持部Bに接触
しても、指先に帯電した静電気によるフォトセンサデバ
イスCの誤作動・損傷を防ぐことができる。
【0011】フォトセンサデバイスCは、図1、2に示
すように、透明絶縁性基板20上に設けられた、光学的
に指紋を読み取るフォトセンサ部10と、指先保持部B
の下方に配置された、該フォトセンサ部10を駆動させ
る駆動信号を供給する各種ドライバ回路部(トップゲー
トドライバ11,ボトムゲートドライバ12,ドレイン
ドライバ13)と、バックライト37及び導光板32と
を有する。
【0012】フォトセンサ部10は、図1に示すよう
に、前述した指先保持部Bの開口部1の開口した部分に
露出した状態で、配置されている。また、フォトセンサ
部10は、図1に示すように、マトリクス状に配置され
た複数のダブルゲートトランジスタ10a(以下、DG
−TFT10aという)により構成されている。トップ
ゲートドライバ11,ボトムゲートドライバ12,ドレ
インドライバ13の上方には不透明な指先保持部Bが配
置されているために、上方から照射される紫外線や各ド
ライバのトランジスタを励起する波長帯の光を含む外光
が直接各ドライバ11〜13に入射されることを抑える
ので、励起光による各ドライバ11〜13のトランジス
タへの誤動作や、紫外線による劣化を防止することがで
きる。
【0013】図3及び図4に示すように、各DG−TF
T10aは、ボトムゲート電極21と、ボトムゲート絶
縁膜22と、半導体層23と、ブロック絶縁膜24a,
24bと、不純物層25a,25b,26と、ソース電
極27a,27bと、ドレイン電極28と、トップゲー
ト絶縁膜29と、トップゲート電極30と、保護絶縁膜
31とを備える。
【0014】ボトムゲート電極22は、絶縁性基板20
上に形成されている。絶縁性基板20は、可視光に対し
て透過性を有するとともに絶縁性を有する。ボトムゲー
ト電極21及び絶縁性基板20を被覆するようにして、
ボトムゲート絶縁膜22がボトムゲート電極21及び絶
縁性基板20上に設けられている。ボトムゲート電極2
1に対向するようにして、半導体層23がボトムゲート
絶縁膜22上に設けられている。この半導体層23はア
モルファスシリコン又はポリシリコン等からなり、この
半導体層23に対して可視光が入射されると、半導体層
23には電子−正孔対が発生するようになっている。
【0015】半導体層23には、ブロック絶縁膜24
a,24bが、互いに離れて並列に配設されている。不
純物層25aは半導体層23のチャネル長方向の一端部
に設けられており、他端部に不純物層25bが設けられ
ている。ブロック絶縁膜24aとブロック絶縁膜24b
との間において、不純物層26が半導体層23の中央上
に設けられており、この不純物層26は不純物層25
a、25bから離れている。そして、不純物層25a,
25b,26及びブロック絶縁膜24a,24bによっ
て、半導体層23は覆われるようになっている。平面視
して、不純物層25aの一部はブロック絶縁膜24a上
の一部に重なっており、不純物層25bはブロック絶縁
膜24b上の一部に重なっている。また、不純物層25
a,25b,26は、n型の不純物イオンがドープされ
たアモルファスシリコンからなる。
【0016】不純物層25a上にソース電極27aが設
けられており、不純物層25b上にソース電極27bが
設けられており、不純物層26上にドレイン電極28が
設けられている。平面視して、ソース電極27aはブロ
ック絶縁膜24a上の一部に重なっており、ソース電極
27bはブロック絶縁膜24b上の一部に重なってお
り、ドレイン電極28はブロック絶縁膜24a,24b
上の一部に重なっている。また、ソース電極27a,2
7b、ドレイン電極28は互いに離れている。トップゲ
ート絶縁膜29は、ボトムゲート絶縁膜22、ブロック
絶縁膜24a,24b、ソース電極27a,27b及び
ドレイン電極28を覆うように形成されている。トップ
ゲート絶縁膜29上には、半導体層23に対向配置され
たトップゲート電極30が設けられている。トップゲー
ト絶縁膜29及びトップゲート電極30上に、保護絶縁
膜31が設けられている。
【0017】以上のDG−TFT10aは、次のような
第一及び第二のダブルゲート型フォトセンサが絶縁性基
板20上に並列に配置されてなる構成となっている。す
なわち、第一のダブルゲート型フォトセンサは、半導体
層23、ブロック絶縁膜24a、ソース電極27a、ド
レイン電極28、トップゲート絶縁膜29及びトップゲ
ート電極30で構成される光キャリア蓄積部と、半導体
層23、ソース電極27a、ドレイン電極28、ボトム
ゲート絶縁膜22及びボトムゲート電極21で構成され
るMOSトランジスタとを備えており、半導体層23
は、光キャリア蓄積部の光生成領域及びMOSトランジ
スタのチャネル領域として機能している。一方、第二の
ダブルゲート型フォトセンサは、半導体層23、ブロッ
ク絶縁膜24b、ソース電極27b、ドレイン電極2
8、トップゲート絶縁膜29及びトップゲート電極30
で構成される光キャリア蓄積部と、半導体層23、ソー
ス電極27b、ドレイン電極28、ボトムゲート絶縁膜
22、ボトムゲート電極21で構成されるMOSトラン
ジスタとを備えており、半導体層23は、光キャリア蓄
積部の光生成領域及びMOSトランジスタのチャネル領
域として機能している。
【0018】そして、DG−TFT10aにおいて、図
1及び図3に示すように、トップゲート電極30はトッ
プゲートライン(以下、TGLという)に、ボトムゲー
ト電極21はボトムゲートライン(以下、BGLとい
う)に、ドレイン電極28はドレインライン(以下、D
Lという)に、ソース電極27a,27bは接地された
グラウンドライン(以下、GLという)にそれぞれ接続
されている。
【0019】なお、図1〜4において、ブロック絶縁膜
24a,24b、トップゲート絶縁膜29、トップゲー
ト電極30上に設けられた保護絶縁膜31は、窒化シリ
コン等の透光性の絶縁膜からなり、また、トップゲート
電極30及びTGLはITO(Indium-Tin-Oxide)等の
透光性の導電性材料からなり、ともに可視光に対し高い
透過率を示す。一方、ソース電極27a,27b、ドレ
イン電極28、ボトムゲート電極21及びBGLは、ク
ロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択され
た可視光の透過を遮断する材質により構成されている。
なお、保護絶縁膜31は、図1に示す指先支持部Bの開
口部1から露出し、指先の凸部が接触する箇所となる。
【0020】また、図2及び図4に示すように、絶縁性
基板20の下方には、平面形状の導光板32及び導光板
32の周囲に配置されたバックライト37とから構成さ
れ、導光板32はバックライト37が配置された側面及
び上面を除き、反射部材で覆われ、バックライト37
は、コントローラ14に従いDG−TFT10aが励起
する波長域の光を導光板32に照射する。
【0021】上述したフォトセンサ部10は、指先保持
部Bの開口部1及びその周辺にマトリクス状にDG−T
FT10aが配置される状態になっている。そして、指
紋照合時に帯電した指先が指先保持部Bに接触し保持さ
れると、指先を介して放電されるとともに、指の容量に
よる電圧変化又は電流変化を後述するコントローラ14
が検知し、フォトセンス、すなわち指紋読取処理するた
めにバックライト37を発光するとともに制御信号Tc
ntをトップゲートドライバ11に、制御信号Bcnt
をボトムゲートドライバ12に、制御信号Dcntをド
レインドライバ13に、送信する。コントローラ14
は、指特有のキャパシタによる電気的変位を読み取り制
御信号Tcnt、制御信号Bcnt、制御信号Dcnt
を出力することが可能であるのみならず指以外の指とは
異なるキャパシタの被検体が接触した場合の電気的変位
を読み取り、被検体が指でないことを認証して制御信号
Tcnt、制御信号Bcnt、制御信号Dcntを出力
しないようにすることが可能である。
【0022】ここで、図1に示すように、トップゲート
ドライバ11は、フォトセンサ部10のTGLに接続さ
れ、駆動信号を各TGLに順次選択的に出力するシフト
レジスタであって、コントローラ14から出力される制
御信号群Tcntに応じて、複数のTGLに適宜リセッ
ト電圧(+25〔V〕)又はキャリア蓄積電圧(−15
〔V〕)を印加するものである。ボトムゲートドライバ
12は、フォトセンサ部10のBGLに接続され、駆動
信号を各BGLに順次選択的に出力するシフトレジスタ
であって、コントローラ14から出力される制御信号群
Bcntに応じて複数のBGLに適宜チャネル形成用電
圧(+10〔V〕)又はチャネル非形成用電圧(±0
〔V〕)を印加するものである。ドレインドライバ13
は、フォトセンサ部10のDLに接続され、コントロー
ラ14から出力される制御信号群Dcntに応じて全て
のDLに基準電圧(+10〔V〕)を印加することで、
電荷をプリチャージさせる。そして、ドレインドライバ
13は、プリチャージ後の所定期間において、各ダブル
ゲートトランジスタ10aでの入射された光量に応じて
変位するDL電圧又は各DG−TFT10aのソース−
ドレイン間を流れるドレイン電流を検知し、データ信号
DATAとしてコントローラ14に出力するものであ
る。
【0023】コントローラ14は、制御信号群Tcn
t,Bcntによってそれぞれトップゲートドライバ1
1,ボトムゲートドライバ12を制御して、両ドライバ
から行毎に所定のタイミングで所定レベルの信号を出力
させる。これにより、フォトセンサ部10の各行を順次
リセット状態、フォトセンス状態、読み出し状態とさせ
る。コントローラ14は、また、制御信号群Dcntに
よりドレインドライバ13にDLの電位変化を読み出さ
せ、データ信号DATAとして順次取り込んでいくもの
である。
【0024】次に、フォトセンスについて詳細に説明す
ると、フォトセンサ部10を構成するDG−TFT10
aはトップゲート電極30に印加されている電圧が+2
5〔V〕で、ボトムゲート電極21に印加されている電
圧が±0〔V〕であると、トップゲート電極30と半導
体層23との間に配置される窒化シリコンからなるトッ
プゲート絶縁膜29と半導体層23とに蓄積されている
正孔が吐出され、リセット状態とされる。DG−TFT
10aは、ソース電極27a,27bとドレイン電極2
8間が±0〔V〕、トップゲート電極30に印加されて
いる電圧が−15〔V〕、ボトムゲート電極30に印加
されている電圧が±0〔V〕の場合、半導体層23への
光の入射によって発生した電子−正孔対のうちの正孔が
半導体層23及びトップゲート絶縁膜29に蓄積される
フォトセンス状態となる。この所定期間に蓄積される正
孔の量は光量に依存している。
【0025】フォトセンス状態において、バックライト
32がDG−TFT10aに向け光を照射するが、この
ままではDG−TFT10aの半導体層23の下方に位
置するボトムゲート電極21が遮光するので、半導体層
23には充分なキャリアが生成されない。このとき、D
G−TFT10a上方の保護絶縁膜31上に指先を載置
すると、指紋の紋様に沿った指先の凹部の直下にあたる
半導体層23には、保護絶縁膜31等で反射された光が
あまり入射されない。
【0026】このように光の入射量が少なくて充分な量
の正孔が半導体層23に蓄積されずに、トップゲート電
極30に印加されている電圧が−15〔V〕で、ボトム
ゲート電極に印加されている電圧が+10〔V〕となる
と、トップゲート電極30の電界により半導体層内に空
乏層が広がり、nチャネルがピンチオフされ、半導体層
23が高抵抗となる。一方、フォトセンス状態におい
て、指先の凸部の直下にあたるDG−TFT10aの半
導体層23には、保護絶縁膜31等で反射された光が入
射されるとともに、充分な量の正孔が半導体層内に蓄積
された状態で、このような電圧が印加された場合は、蓄
積されている正孔がトップゲート電極30に引き寄せら
れて保持されることにより、この正孔の電荷がトップゲ
ート電極30の電界を緩和するので、半導体層23のボ
トムゲート電極21側にnチャネルが形成され、半導体
層23が低抵抗となる。これらの読み出し状態における
半導体層23の抵抗値の違いが、DLの電位の変化とな
って現れる。
【0027】さらに上述したフォトセンスに関して、フ
ォトセンサ部10を構成するDG−TFT10aの駆動
原理について、図5(a)〜(f)の模式図を参照して
説明する。
【0028】DG−TFT10aの半導体層23のチャ
ネル形成領域は、不純物層25a、26間及び不純物層
25b、26間のブロック絶縁膜24a,24bの下に
発生するため、チャネル長はブロック絶縁膜24a,2
4bのチャネル長方向の長さに等しい。したがって、図
5(a)に示すように、ボトムゲート電極21(BG)
に印加されている電圧が±0〔V〕であるときは、トッ
プゲート電極30(TG)に印加されている電圧が+2
5〔V〕であっても、ソース、ドレイン電極27a,2
7b,28の直下の半導体層23では、トップゲート電
極30(TG)に印加されている電圧でなく、ソース、
ドレイン電極27a,27b,28の印加電圧に、より
強く影響されるので半導体層23にはチャネル長方向に
連続したnチャネルが形成されず、ドレイン電極28
(D)に+10〔V〕の電圧が印加されても、ドレイン
電極28(D)とソース電極27a,27b(S)との
間に電流は流れない。また、この状態では、後述するよ
うに半導体層23及び半導体層23のチャネル領域直上
のブロック絶縁膜24a,24bに蓄積された正孔が同
じ極性のトップゲート電極30(TG)の電圧により反
発し、吐出される。以下、この状態をリセット状態とい
う。
【0029】図5(b)に示すように、トップゲート電
極30(TG)に印加されている電圧が−15〔V〕で
あり、ボトムゲート電極21(BG)に印加されている
電圧が±0〔V〕であるときは、半導体層23にはnチ
ャネルが形成されず、ドレイン電極28(D)に+10
〔V〕の電圧が印加されても、ドレイン電極28(D)
とソース電極27a,27b(S)との間に電流は流れ
ない。
【0030】このように、半導体層23のチャネル領域
の両端とトップゲート電極30(TG)との間にそれぞ
れドレイン電極28(D)とソース電極27a,27b
(S)が配置されているため、チャネル領域の両端は、
ドレイン電極28(D)とソース電極27a,27b
(S)との電界に影響されるため、トップゲート電極3
0(TG)のみの電界では連続したチャネルを形成する
ことができない。従って、ボトムゲート電極21(B
G)に印加されている電圧が±0〔V〕である場合に
は、トップゲート電極30(TG)に印加されている電
圧の如何に関わらず、半導体層23にチャネルが形成さ
れることはない。
【0031】図5(c)に示すように、トップゲート電
極30(TG)に印加されている電圧が+25〔V〕で
あり、ボトムゲート電極21(BG)に印加されている
電圧が+10(V)であるときは、半導体層23のボト
ムゲート電極21(BG)側にnチャネルが形成され
る。これにより、半導体層23が低抵抗化し、ドレイン
電極28に+10〔V〕の電圧が印加されると、ドレイ
ン電極28(D)とソース電極27a,27b(S)と
の間に電流が流れる。
【0032】図5(d)に示すように、後述するように
半導体層23内に十分な量の正孔が蓄積されず、トップ
ゲート電極30(TG)に印加されている電圧が−15
〔V〕であると、ボトムゲート電極21(BG)に印加
されている電圧が+10〔V〕であっても、半導体層2
3の内部に空乏層が広がり、nチャネルがピンチオフさ
れて、半導体層23が高抵抗化する。このため、ドレイ
ン電極28に+10〔V〕の電圧が印加されても、ドレ
イン電極28(D)とソース電極27a,27b(S)
との間に電流が流れない。以下、この状態を第1の読み
出し状態という。
【0033】半導体層23には入射された励起光の光量
に応じて電子−正孔対が生じる。このとき図5(e)に
示すように、トップゲート電極30(TG)に印加され
ている電圧が−15〔V〕であり、ボトムゲート電極2
1(BG)に印加されている電圧が±0〔V〕である
と、電子−正孔対のうち正極性の正孔が半導体層23及
び半導体層23のチャネル領域直上のブロック絶縁膜2
4a,24bに蓄積される。以下、上述したリセット状
態となり、後述する読み出し状態となるまでにおけるこ
の状態をフォトセンス状態という。なお、こうしてトッ
プゲート電極30(TG)の電界に応じて半導体層23
内に蓄積された正孔は、リセット状態となるまで半導体
層23から吐出されることはない。
【0034】図5(f)に示すように、トップゲート電
極30(TG)に印加されている電圧が−15〔V〕で
あり、ボトムゲート電極21(BG)に印加されている
電圧が+10(V)であっても、半導体層23内に正孔
が蓄積されている場合には、蓄積されている正孔が負電
圧の印加されているトップゲート電極30(TG)に引
き寄せられて保持され、トップゲート電極30(TG)
に印加されている負電圧が半導体層23に及ぼす影響を
緩和する方向に働く。このため、半導体層23のボトム
ゲート電極21(BG)側にnチャネルが形成され、半
導体層23が低抵抗化して、ドレイン電極28に+10
(V)の電圧が供給されると、ドレイン電極28(D)
とソース電極27a,27b(S)との間に電流が流れ
る。以下、この状態を第2の読み出し状態という。
【0035】ここで、トップゲートドライバ11,ボト
ムゲートドライバ12,ドレインドライバ13を備える
ドライバ回路部は、基本構成として複数のTFT(Thin
Film Transistor)を備えている。各TFTは、いずれ
もnチャネルMOS型の電界効果トランジスタで構成さ
れ、ゲート絶縁膜に窒化シリコンを用い、半導体層にア
モルファスシリコンを用いている。上記各TFTは、D
G−TFT10aとともに同じ製造プロセス中に製造さ
れ、概ねDG−TFT10aと同じ構造である。具体的
には、図4に示すDG−TFT10aの断面構造を参照
して説明すると、上述したドライバ回路部は、トップゲ
ート電極30が積層されていないトランジスタ群34
(図2参照)を備えている。トランジスタ群34の各ト
ランジスタは、基本構造は概ね同じであるが後述するよ
うにその機能により寸法、形状が異なるように設計され
ている。そして、ドライバ回路部に備えられるトランジ
スタ群34の最上層に配置された保護絶縁膜31を覆う
ように、指先保持部Bが設けられている。ここで保護絶
縁膜31はドライバ回路部の最上面を平坦化するととも
に静電気等から保護するような厚さに堆積されている。
この指先保持部Bは、不透明な導電体から構成されると
ともに、接地された状態となっている。
【0036】ここで、上述したトップゲートドライバ1
1及びボトムゲートドライバ12(図1参照)につい
て、詳細に説明する。なお、トップゲートドライバ11
及びボトムゲートドライバ12は、図6に示すシフトレ
ジスタが適用されたものである。フォトセンサ部10に
配設されたDG−TFT10aの行数(TGL、BGL
の数)をnとすると、トップゲートドライバ11及びボ
トムゲートドライバ12は、図6に示すように、ゲート
信号を出力するn個の段RS(1)〜RS(n)と、段
RS(n)等を制御するためのダミー段RS(n+1)
及びダミー段RS(n+2)とから構成される。なお、
図6に示すシフトレジスタは、nが2以上の偶数である
場合の構成を示すものである。また、段RS(1)は一
段目、段RS(2)は二段目、…、段RS(n)はn段
目、段RS(n+1)はn+1段目、段RS(n+2)
はn+2段目をそれぞれ示すものである。
【0037】一番目の段RS(1)には、コントローラ
14からのスタート信号Dstが入力される。図6に示
すシフトレジスタがトップゲートドライバ11である場
合、スタート信号Dstのハイレベルは+25〔V〕で
あり、スタート信号Dstのローレベルは−15〔V〕
である。一方、図6に示すシフトレジスタがボトムゲー
トドライバ12である場合、スタート信号Dstのハイ
レベルは+10〔V〕であり、スタート信号Dstのロ
ーレベルは−15〔V〕である。
【0038】また、二番目以降の段RS(2)〜段RS
(n)には、それぞれの前段RS(1)〜段RS(n−
1)からの出力信号OUT(1)〜OUT(n−1)が
入力信号として入力される。図6に示すシフトレジスタ
がトップゲートドライバ11である場合、各段の出力信
号OUT(1)〜出力信号OUT(n)が、対応する1
〜n行目のTGLに出力される。一方、図6に示すシフ
トレジスタがボトムゲートドライバ12である場合、各
段の出力信号OUT(1)〜出力信号OUT(n)が、
対応する1〜n行目のBGLに出力される。
【0039】さらに、段RS(n+2)以外の段RS
(1)〜段RS(n+1)には、それぞれの後段RS
(2)〜段RS(n+2)からの出力信号OUT(2)
〜OUT(n+2)がリセット信号として入力される。
段RS(n+2)には、コントローラ14からのリセッ
ト信号Dentが入力される。図6に示すシフトレジス
タがトップゲートドライバ11である場合、リセット信
号Dentのハイレベルは+25〔V〕であり、リセッ
ト信号Dentのローレベルは−15〔V〕である。一
方、図6に示すシフトレジスタがボトムゲートドライバ
12である場合、リセット信号Dentのハイレベルは
+10〔V〕であり、リセット信号Dentのローレベ
ルは−15〔V〕である。
【0040】各段RS(k)(kは1〜n+2の任意の
整数)には、コントローラ14から基準電圧Vssが印
加される。図6に示すシフトレジスタがトップゲートド
ライバ11である場合、基準電圧Vssのレベルは−1
5〔V〕である。一方、図6に示すシフトレジスタがボ
トムゲートドライバ12である場合、基準電圧Vssの
レベルは±0〔V〕である。また各段RS(k)には、
コントローラ14から定電圧Vddが印加される。図6
に示すシフトレジスタがトップゲートドライバ11であ
る場合、定電圧Vddのレベルは+25〔V〕である。
一方、図6に示すシフトレジスタがボトムゲートドライ
バ12である場合、定電圧Vddのレベルは+10
〔V〕である。
【0041】奇数番目の段RS(k)には、コントロー
ラ14からのクロック信号CK1が入力される。また、
偶数番目の段RS(k)には、クロック信号CK2が入
力される。クロック信号CK1,CK2はそれぞれ、シ
フトレジスタの出力信号をシフトしていくタイムスロッ
トのうちの所定期間、タイムスロット毎に交互にハイレ
ベルとなる。すなわち、一のタイムスロットのうちの所
定の間クロック信号CK1がハイレベルとなった場合、
そのタイムスロットの間ではクロック信号CK2がロー
レベルとなり、次のタイムスロットの間ではクロック信
号CK1がローレベルであるとともに所定期間の間クロ
ック信号CK2がハイレベルとなる。
【0042】図6に示すシフトレジスタがトップゲート
ドライバ11である場合、クロック信号CK1,CK2
は、ハイレベルが+25〔V〕、ローレベルが−15
〔V〕である。一方、図6に示すシフトレジスタがボト
ムゲートドライバ12である場合、ハイレベルが+10
〔V〕、ローレベルが±0〔V〕である。
【0043】そして、図6に示すように、トップゲート
ドライバ11及びボトムゲートドライバ12を構成する
上述したシフトレジスタの各段RS(k)は、基本構成
として、トランジスタ群34である六つのTFT41〜
46を備えている。なお、TFT41〜46は、いずれ
もnチャネルMOS型の電界効果トランジスタであり、
ゲート絶縁膜に窒化シリコンが用いられ、半導体層にア
モルファスシリコンが用いられている。
【0044】図6及び図7に示すように、一番目の段R
S(1)のゲート電極及びドレイン電極には、スタート
信号Dstが入力されている。一番目の段RS(1)以
外の各段RS(k)のTFT41のゲート電極及びドレ
イン電極は、前段RS(k−1)のTFT45のソース
電極に接続され、TFT41のソース電極は、TFT4
4のゲート電極、TFT42のドレイン電極及びTFT
43のゲート電極に接続されている。各段RS(k)の
TFT41のソース電極、TFT44のゲート電極、T
FT42のドレイン電極、TFT43のゲート電極に接
続される配線には、この配線自体に関係するTFT41
〜44の寄生容量やこの配線自体によって、電荷を蓄積
するための容量Ca(k)が形成される。
【0045】TFT43のドレイン電極は、TFT46
のソース電極及びTFT45のゲート電極に接続され、
TFT42のソース電極及びTFT43のソース電極に
は基準電圧Vssが印加されている。そして、TFT4
6のゲート電極及びドレイン電極には、定電圧Vddが
印加されている。また、奇数段のTFT44のドレイン
電極にはクロック信号CK1が入力され、偶数段のTF
T44のドレイン電極にはクロック信号CK2が入力さ
れている。各段のTFT44のソース電極は、TFT4
5のドレイン電極に接続され、TFT45のソース電極
には、基準電圧Vssが印加されている。TFT42の
ゲート電極には、次段からの出力信号OUT(k+1)
が入力されている。
【0046】次に、各段RS(k)に備えられているT
FT41〜46の機能を説明する。TFT41のゲート
電極及びドレイン電極には、前段RS(k−1)からの
出力信号OUT(k−1)が入力されているか(この場
合、kは2〜n+2)、或いは、コントローラ14から
スタート信号Dstが入力されている(この場合、kは
1)。出力信号OUT(k−1)又はスタート信号Ds
tがハイレベルになった場合に、TFT41はオン状態
となり、ドレイン電極からソース電極に電流が流れ、T
FT41はハイレベルの出力信号OUT(k−1)また
はスタート信号Dstをソース電極に出力するようにな
っている。ここで、TFT42がオフ状態である場合に
は、TFT41のソース電極から出力されたハイレベル
の出力信号OUT(k−1)またはスタート信号Dst
により、容量Ca(k)が蓄積されるようになってい
る。一方、出力信号OUT(k−1)又はスタート信号
Dstがローレベルになった場合に、TFT41はオフ
状態となり、TFT41のドレイン電極〜ソース電極に
電流が流れないようになっている。
【0047】TFT46のゲート電極及びドレイン電極
には、定電圧Vddが印加されている。これにより、T
FT46は常にオン状態となっており、TFT46のド
レイン電極〜ソース電極に電流が流れ、TFT46は略
定電圧Vddレベルの信号をソース電極に出力するよう
になっている。TFT46は、定電圧Vddを分圧する
負荷としての機能を有する。
【0048】TFT43は、容量Ca(k)に電荷が蓄
積されていないときにオフ状態となり、TFT46から
出力された定電圧Vddレベルの信号によって容量Cb
(k)が蓄積するようになっている。一方、TFT43
は、容量Ca(k)に電荷が蓄積されているときにオン
状態となり、TFT43のドレイン電極〜ソース電極に
電流が流れることにより、TFT43は容量Cb(k)
に蓄積された電荷を排出するようになっている。
【0049】TFT45は、容量Cb(k)に電荷が蓄
積されていないときにオフ状態となり、容量Cb(k)
に電荷が蓄積されているときにオン状態となる。TFT
44は、容量Ca(k)に電荷が蓄積されているときに
オン状態となり、容量Ca(k)に電荷が蓄積されてい
ないときにオフ状態となる。従って、TFT45がオフ
状態のときにはTFT44はオン状態となり、TFT4
5がオン状態のときにはTFT44はオフ状態となるよ
うになっている。
【0050】TFT45のソース電極には、基準電圧V
ssが印加されている。オン状態となったTFT45
は、基準電圧Vssレベル(ローレベル)の信号を、ド
レイン電極から当該段RS(k)の出力信号OUT
(k)として出力するようになっている。オフ状態とな
ったTFT45は、TFT44のソース電極から出力さ
れた信号のレベルを当該段RS(k)の出力信号OUT
(k)として出力するようになっている。
【0051】TFT44のドレイン電極には、クロック
信号CK1又はCK2が入力されている。TFT44が
オフ状態である場合には、TFT44は、ドレイン電極
に入力されたクロック信号CK1又はCK2の出力を遮
断するようになっている。TFT44がオン状態である
場合に、TFT44は、ローレベルのクロック信号CK
1又はCK2をソース電極に出力するようになってい
る。ここで、TFT44がオン状態である場合には、T
FT45がオフ状態であるから、ローレベルのクロック
信号CK1又はCK2が当該段RS(k)の出力信号O
UT(k)として出力される。一方、TFT44がオン
状態である場合に、ハイレベルのクロック信号CK1又
はCK2がドレイン電極に入力されると、ゲート電極及
びソース電極並びにそれらの間のゲート絶縁膜からなる
寄生容量に電荷が蓄積される。すなわち、ブートストラ
ップ効果によって、容量Ca(k)の電位が上昇して、
容量Ca(k)の電位がゲート飽和電圧にまで達する
と、TFT44のソース−ドレイン電流が飽和するよう
になっている。これにより、オン状態のTFT44は、
ハイレベルのクロック信号CK1又はCK2と略同電位
となる信号を、ソース電極に出力するようになってい
る。ここで、TFT44がオン状態である場合には、T
FT45がオフ状態であるから、ハイレベルのクロック
信号CK1又はCK2が、当該段RS(k)の出力信号
OUT(k)として出力される。
【0052】TFT42のゲート電極には、次の段RS
(k+1)(この場合、kは1〜n+1)の出力信号O
UT(k+1)が入力される。TFT42は、ゲート電
極に入力される出力信号OUT(k+1)がハイレベル
の場合にオン状態となり、容量Ca(k)に蓄積された
電荷を排出するようになっている。
【0053】なお、ダミー段RS(n+2)のTFT4
2においては、リセット信号Dendが、コントローラ
14からTFT42のゲート電極に入力されるが、次の
走査での三番目の出力信号OUT(3)を代用してもよ
い。
【0054】次に、上述したトップゲートドライバ11
及びボトムゲートドライバ12の動作について図8を参
照して説明する。図中、1つのT分の期間が一選択期間
である。なお、トップゲートドライバ11とボトムゲー
トドライバ12とは、実質的には信号の入力タイミング
と基準電圧Vssのレベルが異なり、これに合わせて出
力信号の出力タイミングとレベルとが異なるだけなの
で、ボトムゲートドライバ12については、トップゲー
トドライバ11と異なる部分だけを説明することとす
る。
【0055】図8に示すように、タイミングT0におい
て、ハイレベル(+25〔V〕)のスタート信号Dst
がコントローラ14から一番目の段RS(1)に入力さ
れる。スタート信号Dstは、一水平期間が終了するタ
イミングT1までの所定期間においてハイレベルのまま
となっている。
【0056】タイミングT0では、TFT41がオン状
態となり、TFT41のドレイン電極に入力されたハイ
レベルの入力信号(スタート信号Dst)がソース電極
から出力される。TFT42がオフ状態となっているた
め、TFT41のソース電極から出力されたハイレベル
の入力信号によって、容量Ca(1)に電荷が蓄積され
る。容量Ca(1)に電荷が蓄積されることによって、
容量Ca(1)の電位が上昇し、TFT43,44がそ
れぞれオン状態となる。そして、ハイレベルのスタート
信号Dstが入力されている期間はオン状態のTFT4
4のドレイン電極にローレベル(−15〔V〕)のクロ
ック信号CK1が入力され、このローレベルのクロック
信号CK1が当該段RS(1)の出力信号OUT(1)
として出力される。
【0057】タイミングT0後タイミングT1の前に、
スタート信号Dstがローレベルとなり、TFT43,
44がオフ状態となる。なお、この場合、容量Ca
(1)には電荷が蓄積されている。TFT44がオフ状
態となることによって、TFT46のソース電極に定電
圧Vddレベル(+25〔V〕)の信号が出力され、容
量Cb(1)に電荷が蓄積される。容量Cb(1)に電
荷が蓄積されることによって、TFT45がオン状態と
なり、これにより、基準電圧Vssレベル(−15
〔V〕)の信号が当該段RS(1)の出力信号OUT
(1)として出力される。
【0058】次に、タイミングT1でクロック信号CK
1がハイレベル(+25〔V〕)になる。すると、TF
T44のゲート電極及びソース電極並びにそれらの間の
ゲート絶縁膜からなる寄生容量がチャージアップされ
る。すなわち、容量Ca(1)がチャージアップされ、
ブートストラップ効果によって容量Ca(1)の電位が
ゲート飽和電圧に達すると、TFT44のドレイン電極
とソース電極との間に流れる電流が飽和する。これによ
り、当該段RS(1)から出力される出力信号OUT
(1)は、クロック信号CK1と略同電位の+25
〔V〕となり、ハイレベルである。なお、クロック信号
CK1がハイレベルである期間は、TFT44の寄生容
量がチャージアップされることにより、容量Ca(1)
の電位も略+45〔V〕にまで達する。
【0059】次に、タイミングT1後タイミングT2の
前に、クロック信号CK1がローレベル(−15
〔V〕)になる。これにより、出力信号OUT(1)の
レベルも略−15〔V〕となる。また、TFT44の寄
生容量へチャージされた電荷が放出され、容量Ca
(1)の電位が低下する。
【0060】また、タイミングT1からT2までの所定
期間、一番目の段RS(1)から出力されているハイレ
ベルの出力信号OUT(1)は、二番目の段RS(2)
のTFT41のゲート電極及びドレイン電極に入力され
ている。これにより、一番目の段RS(1)にハイレベ
ルのスタート信号Dstが入力された場合と同様に、二
番目の段RS(2)の容量Ca(2)に電荷が蓄積され
る。タイミングT1からT2までの一部の間、二番目の
段RS(2)においては、TFT44がオン状態、TF
T45がオフ状態となる。そして、ハイレベルの入力信
号(出力信号OUT(1))が入力されている期間は、
オン状態のTFT44のドレイン電極にローレベル(−
15〔V〕)のクロック信号CK2が入力され、このロ
ーレベルのクロック信号CK2が当該段RS(2)の出
力信号OUT(2)として出力される。
【0061】次に、タイミングT2になると、クロック
信号CK2がハイレベル(+25〔V〕)になる。する
と、段RS(2)のTFT44のゲート電極及びソース
電極並びにそれらの間のゲート絶縁膜からなる寄生容量
がチャージアップされる。すなわち、容量Ca(2)が
チャージアップされ、ブートストラップ効果によって容
量Ca(2)の電位がゲート飽和電圧に達すると、TF
T44のドレイン電極とソース電極との間に流れる電流
が飽和する。これにより、当該段RS(2)から出力さ
れる出力信号OUT(2)は、クロック信号CK2と略
同電位の+25〔V〕となり、ハイレベルである。な
お、クロック信号CK2がハイレベルである期間は、T
FT44の寄生容量がチャージアップされることによ
り、容量Ca(2)の電位も略+45〔V〕にまで達す
る。
【0062】また、タイミングT2後タイミングT3前
において、ハイレベルの出力信号OUT(2)が、一番
目の段RS(1)のTFT42のゲート電極に入力され
る。これにより、段RS(1)の容量Ca(1)の電位
は基準電圧Vssとなる。
【0063】次に、タイミングT2後タイミングT3の
前に、クロック信号CK2がローレベル(−15
〔V〕)になる。これにより、出力信号OUT(2)の
レベルも略−15〔V〕となる。また、TFT44の寄
生容量へチャージされた電荷が放出され、容量Ca
(2)の電位が低下する。
【0064】以下同様に、次のタイミングT1までの間
で、一走査期間Q以内に、各段の出力信号OUT(1)
〜OUT(n)が順次ハイレベルとなる。すなわち、ハ
イレベルの出力信号の出力される段が順次次の段にシフ
トしていくようになっている。ハイレベルの出力信号O
UT(1)〜OUT(n)は、次段にシフトされても逓
減することがない。そして、一走査期間Q後に再びスタ
ート信号Dstがハイレベルとなり、以降の段RS
(1)〜段RS(n)で上述の動作が繰り返されるよう
になっている。
【0065】なお、TGLの最終段RS(n)におい
て、ハイレベルの出力信号OUT(n)が次段のダミー
RS(n+1)に出力された後も、容量Ca(n)の電
位はハイレベルのままである。そして、ハイレベルの出
力信号OUT(n)が次段RS(n+1)に出力される
と、ダミー段RS(n+1)の出力信号OUT(n+
1)により、最終段RS(n)のTFT42がオン状態
となり、容量Ca(n)の電位は基準電圧Vssにな
る。同様に、ダミー段RS(n+2)の出力信号OUT
(n+2)により、ダミー段RS(n+1)のTFT4
2がオン状態となり、容量Ca(n+1)の電位は基準
電圧Vssになる。そして、ハイレベルのリセット信号
Dentがダミー段RS(n+2)のTFT42に入力
されることにより、ダミー段RS(n+2)の電位は、
ハイレベルから基準電圧Vssになる。
【0066】また、ボトムゲートドライバ12の動作
は、トップゲートドライバ11の動作とほぼ同じである
が、コントローラ14から入力されるクロック信号CK
1,CK2のハイレベルが+10〔V〕であるため、各
段RS(k)(この場合、kは1〜n)の出力信号ou
t(k)のハイレベルはほぼ+10〔V〕であり、この
際の容量Ca(k)のレベルは+18〔V〕程度であ
る。ボトムゲートドライバ12のクロック信号CK1,
CK2がハイレベルとなっている期間は、トップゲート
ドライバ11のクロック信号CK1,CK2がハイレベ
ルとなっている期間より短い。
【0067】なお、上記のシフトレジスタを適用したト
ップゲートドライバ11及びボトムゲートドライバ12
は、コントローラ14からの制御信号群Tcnt,Bc
ntに従って、TGL,BGLを順次選択して所定の電
圧を印加するものである。この制御信号群Tcnt,B
cntに、上記したクロック信号CK1,CK2、スタ
ート信号Dst、リセット信号Dend、定電圧Vdd
及び基準電圧Vssが含まれる。
【0068】次に、指紋読取装置Aにおいて、被験者の
指紋を読み取る際の動作を説明する。被験者は、まず、
図1に示すように、指先が指先保持部Bにフィットする
ように、指先を指先保持部Bに接触させる。このとき、
指先が電荷を帯びた状態でも、フォトセンサ部10に接
触する前に、指先保持部Bはアースに接続されているの
で、静電気によりフォトセンサデバイスCが損傷した
り、誤作動したりすることはない。また指先が指先保持
部Bに接触すると、指のキャパシタが加わることにより
指先保持部Bで変位する電圧又は電流をコントローラ1
4が検知する。そして、コントローラ14は、フォトセ
ンスを開始するように制御信号群Tcnt,Bcnt,
Dcntをそれぞれトップゲートドライバ11、ボトム
ゲートドライバ12,ドレインドライバ13に供給する
とともに、バックライト37に発光信号を供給する。こ
れに応じてバックライト37が発光し、トップゲートド
ライバ11、ボトムゲートドライバ12,ドレインドラ
イバ13は、フォトセンサ部10の各DG−TFT10
aに適宜信号を出力し、行毎にフォトセンスする。
【0069】ここで、図1を参照して、フォトセンスに
ついて説明すると、バックライト37から照射される照
射光は、ボトムゲート電極21により、直接、半導体層
23には入射されず、保護絶縁膜31に向かって進行す
る。指先の凸部は、保護絶縁膜31に接触しており、指
先に当たった照射光は乱反射し、凸部の直下に配置され
たDG−TFT10aの半導体層23に入射され、半導
体層23で光量に応じて電子−正孔対が生成される。一
方、指先の凹部は、保護絶縁膜31に接触していないの
で乱反射が起こらず、その直下のDG−TFT10aの
半導体層23に、充分なキャリアが生成される程の光が
入射されることはない。
【0070】DG−TFT10aは、生成された電子−
正孔対のうちの正孔を、トップゲート電極30に印加さ
れたキャリア蓄積電圧(−15〔V〕)により、半導体
層23及びトップゲート絶縁膜29に蓄積させ、この正
孔による電荷がキャリア蓄積電圧の影響を緩和させる。
一定時間経過後、ボトムゲート電極21の電位は、チャ
ネル非形成電圧(0〔V〕)からチャネル形成電圧(+
10〔V〕)に変わると、蓄積された正孔の量が多い
程、言い換えると、入射された光の量が多い程、DG−
TFT10aでドレイン電流値が大きくなり、DLの電
位の変位も大きくなる。そして、ドレインドライバ13
は、DLの電位を行毎に読み取り、データ信号DATA
に変換してコントローラ14に出力し、その結果、被験
者の指紋パターンが読み取られるようになっている。
【0071】上述した指紋パターンを読み取る動作にお
いて、フォトセンサ部10に備えられているDG−TF
T10aの具体的な動作について、図9(a)〜(i)
に示す模式図を参照して説明する。なお、以下の説明に
おいて、1Tの期間は、図8に示す1T分の一選択期間
と同じ長さを有するものとする。また、説明を簡単にす
るため、フォトセンサ部10に配置されているDG−T
FT10aのうち、最初の三行のみを考えることとす
る。
【0072】まず、タイミングT1からT2までの1T
の期間において、図9(a)に示すように、トップゲー
トドライバ11は、一行目のTGLに+25〔V〕を印
加し、二、三行目(他の全行)のTGLに−15〔V〕
を印加する。すなわち、トップゲートドライバ11の段
RS(1)からハイレベルの出力信号が出力され、段R
S(2),RS(3)からローレベルの出力信号が出力
される。一方、ボトムゲートドライバ12は、すべての
BGLに0〔V〕を印加する。すなわち、ボトムゲート
ドライバ12の段RS(1)〜RS(3)からローレベ
ルの出力信号が出力される。この期間において、一行目
のDG−TFT10aがリセット状態(図5(a)参
照)となり、二、三行目のDG−TFT10aが前の垂
直期間での読み出し状態を終了した状態(フォトセンス
に影響しない状態)となる。
【0073】次に、タイミングT2からT3までの1T
の期間において、図9(b)に示すように、ハイレベル
の出力信号がトップゲートドライバ11の段RS(2)
にシフトして、トップゲートドライバ11は、二行目の
TGLに+25〔V〕を印加し、他のTGLに−15
〔V〕を印加する。一方、ボトムゲートドライバ12
は、すべてのBGLに0〔V〕を印加する。この期間に
おいて、一行目のDG−TFT10aがフォトセンス状
態(図5(e)参照)となり、二行目のDG−TFT1
0aがリセット状態(図5(a)参照)となり、三行目
のDG−TFT10aが前の垂直期間での読み出し状態
を終了した状態(フォトセンスに影響しない状態)とな
る。
【0074】次に、タイミングT3からT4までの1T
の期間において、図9(c)に示すように、ハイレベル
の出力信号がトップゲートドライバ11の段RS(3)
にシフトして、トップゲートドライバ4は、三行目のT
GLに+25〔V〕を印加し、他のTGLに−15
〔V〕を印加する。一方、ボトムゲートドライバ12
は、すべてのBGLに0〔V〕を印加する。この期間に
おいて、一、二行目のDG−TFT10aがフォトセン
ス状態(図5(e)参照)となり、三行目のDG−TF
T10aがリセット状態(図5(a)参照)となる。
【0075】次に、タイミングT4からT4.5までの
0.5Tの期間において、図9(d)に示すように、ト
ップゲートドライバ11は、すべてのTGLに−15
〔V〕を印加する。一方、ボトムゲートドライバ12
は、すべてのBGLに0〔V〕を印加する。また、ドレ
インドライバ13は、すべてのDLに+10〔V〕を印
加する。この期間において、すべての行のDG−TFT
10aがフォトセンス状態(図5(e)参照)となる。
【0076】次に、タイミングT4.5からT5までの
0.5Tの期間において、図9(e)に示すように、ト
ップゲートドライバ11は、すべてのTGLに−15
〔V〕を印加する。一方、ボトムゲートドライバ5は、
一行目のBGLに+10〔V〕を印加し、他のBGLに
0〔V〕を印加する。すなわち、ボトムゲートドライバ
12の段RS(1)からハイレベルの出力信号が出力さ
れ、段RS(2),RS(3)からローレベルの出力信
号が出力される。この期間において、一行目のDG−T
FT10aが第一または第二の読み出し状態(図5
(d)又は(f)参照)となり、二、三行目のDG−T
FT10aがフォトセンス状態(図5(e)参照)のま
まとなる。
【0077】ここで、一行目のDG−TFT10aで
は、フォトセンス状態となっていたタイミングT2から
T4.5までの期間で十分な光が半導体層23に照射さ
れていると、第二の読み出し状態(図5(f)参照)と
なって半導体層23内にnチャネルが形成されるため、
対応するDL上の電荷がディスチャージされる。一方、
タイミングT2からT4.5までの期間で十分な光が半
導体層23に照射されていないと、第一の読み出し状態
(図5(d)参照)となって半導体層23内のnチャネ
ルがピンチオフされるため、対応するDL上の電荷はデ
ィスチャージされない。ドレインドライバ13は、タイ
ミングT4.5からT5までの期間で各DL上の電位を
読み出して、データ信号DATAに変換し、一行目のD
G−TFT10aが検出したデータとしてコントローラ
14に供給する。
【0078】次に、タイミングT5からT5.5までの
0.5Tの期間において、図9(f)に示すように、ト
ップゲートドライバ11は、すべてのTGLに−15
〔V〕を印加する。一方、ボトムゲートドライバ12
は、すべてのBGLに0〔V〕を印加する。また、ドレ
インドライバ13は、すべてのDLに+10〔V〕を印
加する。この期間において、一行目のDG−TFT10
aが読み出しを終了した状態となり、二、三行目のDG
−TFT10aがフォトセンス状態(図5(e)参照)
となる。なお、タイミングT5からT5.5の間では、
ボトムゲートドライバ12の段RS(1)のハイレベル
の出力信号が段RS(2)に入力されるが、段RS
(2)に入力されるクロック信号CK2がハイレベルに
なっていないため、二行目のBGLが0〔V〕に印加さ
れている。
【0079】次に、タイミングT5.5からT6までの
0.5Tの期間において、図9(g)に示すように、ト
ップゲートドライバ11は、すべてのTGLに−15
〔V〕を印加する。一方、ハイレベルの出力信号がボト
ムゲートドライバ12の段RS(2)にシフトして、ボ
トムゲートドライバ12は、二行目のBGLに+10
〔V〕を印加し、他のBGLに0〔V〕を印加する。こ
の期間において、一行目のDG−TFT10aが読み出
しを終了した状態となり、二行目のDG−TFT10a
が第一または第二の読み出し状態(図5(d)または
(f)参照)となり、三行目のDG−TFT10aがフ
ォトセンス状態(図5(e)参照)となる。
【0080】ここで、二行目のDG−TFT10aで
は、フォトセンス状態となっていたタイミングT3から
T5.5までの期間で十分な光が半導体層23に照射さ
れていると、第二の読み出し状態(図5(f)参照)と
なって半導体層23内にnチャネルが形成されるため、
対応するDL上の電荷がディスチャージされる。一方、
タイミングT3からT5.5までの期間で十分な光が半
導体層23に照射されていないと、第一の読み出し状態
(図5(d)参照)となって半導体層23内のnチャネ
ルがピンチオフされるため、対応するDL上の電荷はデ
ィスチャージされない。ドレインドライバ13は、タイ
ミングT5.5からT6までの期間で各DL上の電位を
読み出して、データ信号DATAに変換し、二行目のD
G−TFT10aが検出したデータとしてコントローラ
14に供給する。
【0081】次に、タイミングT6からT6.5までの
0.5Tの期間において、図9(h)に示すように、ト
ップゲートドライバ11は、すべてのTGLに−15
〔V〕を印加する。一方、ボトムゲートドライバ12
は、すべてのBGLに0〔V〕を印加する。また、ドレ
インドライバ13は、すべてのDLに+10〔V〕を印
加する。この期間において、一、二行目のDG−TFT
10aが読み出しを終了した状態となり、三行目のDG
−TFT10aがフォトセンス状態(図5(e)参照)
となる。
【0082】次に、タイミングT6.5からT7までの
0.5Tの期間において、図9(i)に示すように、ト
ップゲートドライバ11は、すべてのTGLに−15
〔V〕を印加する。一方、ハイレベルの出力信号がボト
ムゲートドライバ12の段RS(3)にシフトして、ボ
トムゲートドライバ12は、三行目のBGLに+10
〔V〕を印加し、他のBGLに0〔V〕を印加する。こ
の期間において、一、二行目のDG−TFT10aが読
み出しを終了した状態となり、三行目のDG−TFT1
0aが第一または第二の読み出し状態(図5(d)また
は(f)参照)となる。
【0083】ここで、三行目のダブルゲートトランジス
タ7では、フォトセンス状態となっていたタイミングT
4からT6.5までの期間で十分な光が半導体層23に
照射されていると、第二の読み出し状態(図5(f)参
照)となって半導体層23内にnチャネルが形成される
ため、対応するDL上の電荷がディスチャージされる。
一方、タイミングT4からT6.5までの期間で十分な
光が半導体層23に照射されていないと、第一の読み出
し状態(図5(d)参照)となって半導体層23内のn
チャネルがピンチオフされるため、対応するDL上の電
荷はディスチャージされない。ドレインドライバ13
は、タイミングT6.5からT7までの期間で各DL上
の電位を読み出して、データ信号DATAに変換し、三
行目のDG−TFT10aが検出したデータとしてコン
トローラ14に供給する。
【0084】こうしてドレインドライバ13から行毎に
供給されたデータ信号DATAに対して、コントローラ
14が所定の処理を行うことで、被験者の指先の指紋パ
ターンが読み取られるようになっている。
【0085】以上、本実施の形態に係る指紋読取装置A
によれば、ドライバ回路部はトップゲートドライバ1
1,ボトムゲートドライバ12,ドレインドライバ13
を備え、これらの各ドライバはトランジスタ群34を備
え、トップゲートドライバ11,ボトムゲートドライバ
12,ドレインドライバ13の上方に、指先保持部Bが
設けられている。そして、この指先保持部Bは接地され
た状態となっているので、帯電した状態の指先がドライ
バ回路部に接触しても、接触時の静電気がドライバ回路
部内に放電されることは無く、従って、ドライバ回路部
が誤作動・損傷することを防ぐことができ、またトラン
ジスタ群34の励起光並びに紫外線に対し不透明なの
で、励起光による誤作動や紫外線による劣化を抑制する
ことができる。
【0086】また上記実施の形態では、指先保持部Bに
より被験者の指に帯電した静電気を放電させたが、図1
0及び図11に示すように、指先保持部Bの代替として
透明導電体51を、フォトセンサデバイスC上並びにト
ップゲートドライバ11,ボトムゲートドライバ12,
ドレインドライバ13上に設けてもよい。透明電極51
はITOで形成されており、接地されている。そして、
フォトセンサ部10でフォトセンスする際に指が直接透
明電極51に接触すると、透明電極51から静電気を放
電してダブルゲートトランジスタ10aの静電気破壊を
抑制し、同時にコントローラ14が、指のキャパシタが
加わることにより指先保持部Bでわずかに変位する電圧
又は電流を検知し、フォトセンスを開始するように制御
信号群Tcnt,Bcnt,Dcntをそれぞれトップ
ゲートドライバ11、ボトムゲートドライバ12,ドレ
インドライバ13に供給するとともに、バックライト3
7に発光信号を供給する。このとき、指がトップゲート
ドライバ11,ボトムゲートドライバ12,ドレインド
ライバ13の上方まではみ出して載置してしまったとし
ても、透明導電体51が介在しているので、指の静電気
がトップゲートドライバ11,ボトムゲートドライバ1
2,ドレインドライバ13に印加されることはない。ま
た指以外の静電気が帯電したものが各ドライバ11〜1
3の上方に接触しても同様に透明電極51から放電する
ことができる。
【0087】上記各実施の形態では、指先保持部B又は
透明導電体51により被検体が帯電した静電気を放電
し、各ドライバを保護したが、図12に示すように、フ
ォトセンサデバイスC並びにトップゲートドライバ1
1,ボトムゲートドライバ12,ドレインドライバ13
での保護絶縁膜31上にITO等からなる透明導電体5
1を形成し、さらにトップゲートドライバ11,ボトム
ゲートドライバ12,ドレインドライバ13での透明導
電体51上に指先保持部Bを設けてもよい。ここで指先
保持部Bは導電体でなく、半導体又は絶縁体であっても
よい。フォトセンスのために指が直接透明電極51に接
触すると、透明電極51及び/又は指先保持部Bから静
電気を放電してダブルゲートトランジスタ10aの静電
気破壊を抑制し、同時にコントローラ14が、指のキャ
パシタが加わることにより指先保持部Bでわずかに変位
する電圧又は電流を検知し、フォトセンスを開始するよ
うに制御信号群Tcnt,Bcnt,Dcntをそれぞ
れトップゲートドライバ11、ボトムゲートドライバ1
2,ドレインドライバ13に供給するとともに、バック
ライト37に発光信号を供給する。
【0088】また図13に示すように、ITO等から構
成される透明導電体52を、トップゲート電極30,T
GLの形成工程で一括して形成してもよい。透明導電体
52は接地されているので、トップゲートドライバ1
1、ボトムゲートドライバ12,ドレインドライバ13
上方の保護絶縁膜31上に静電気を帯電したものが接触
しても、透明導電体52から放電することができる。
【0089】なお上記各実施の形態では光学的なセンサ
に関する読取装置について説明したが、これに限らず指
の凹凸の差による容量の差により指紋を検知するセンサ
においても同様の効果をもたらすことができる。この場
合、トップゲートドライバ11、ボトムゲートドライバ
12,ドレインドライバ13の代わりに、マトリクス状
に設けられた複数の容量検出型センサからの電位を読み
取る駆動回路が設けられればよい。
【0090】上記各実施の形態では、指先保持部B、透
明導電体51,52は接地されていたが、基準電位を接
地電位とし、定期的に上及び/又は下に振れる微弱な波
形信号が印加されるようにして、コントローラ14が、
指の接触による波形信号の乱れを検知して、フォトセン
スを開始するように制御信号群Tcnt,Bcnt,D
cntを出力するとともに、バックライト37に発光信
号を出力するようにしてもよい。
【0091】上記各実施の形態に用いられる読取装置
は、携帯電話等の情報端末、パーソナルコンピュータに
付属して未登録者のアクセス制限するため、またドアや
出入り口に配置することで予め登録されていない者の侵
入防止を行うため、の個人認証デバイスに適用すること
ができる。
【0092】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、静電気に
よるドライバ回路部の誤作動・損傷を防ぐことができ
る。
【0093】請求項2記載の発明によれば、外光による
ドライバ回路部の誤作動・損傷を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る指紋読取装置のフォトセン
サデバイスの回路構成を示す図である。
【図2】図1におけるX−X断面を示す断面図である。
【図3】前記指紋読取装置に設けられたフォトセンサ部
のダブルゲートトランジスタの具体的な態様を示す平面
図である。
【図4】前記ダブルゲートトランジスタの具体的な態様
を示す図であり、図3におけるZ−Z断面を示す断面図
である。
【図5】前記フォトセンサ部を構成するダブルゲートト
ランジスタの駆動原理を説明するための模式図である。
【図6】前記ドライバ回路部を構成するトップゲートド
ライバ又はボトムゲートドライバの全体構成を示す図で
ある。
【図7】前記トップゲートドライバ又はボトムゲートド
ライバの各段の回路構成を示す図である。
【図8】前記トップゲートドライバ又はボトムゲートド
ライバの動作を示すタイミングチャートである。
【図9】前記指紋読取装置において、被験者の指紋読取
動作を説明するための模式図である。
【図10】他の実施の形態に係る指紋読取装置を示す図
である。
【図11】図10におけるY−Y断面を示す断面図であ
る。
【図12】さらに他の実施の形態に係る指紋読取装置を
示す断面図である。
【図13】さらに他の実施の形態に係る指紋読取装置を
示す断面図である。
【符号の説明】
A 指紋読取装置 B 指先保持部 C フォトセンサデバイス 10 フォトセンサ部 11 トップゲートドライバ(ドライバ回路部) 12 ボトムゲートドライバ(ドライバ回路部) 13 ドレインドライバ(ドライバ回路部)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体を読み取るセンサ部と、該センサ部
    を駆動させる駆動信号を供給するドライバ回路部とを有
    するセンサデバイスを備える読取装置であって、 前記ドライバ回路部の表面の少なくとも一部に、被検体
    に帯電された静電気を放電するための導電性膜が設けら
    れていることを特徴とする読取装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の読取装置において、 前記導電性膜は、不透明な導電性膜であることを特徴と
    する読取装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の読取装置において、 前記導電性膜は、前記被検体を保持する形状であること
    を特徴とする読取装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の読取装置において、 前記センサデバイスは、ダブルゲートトランジスタを有
    することを特徴とする読取装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の読取装置において、 前記ドライバ回路部は、前記ダブルゲートトランジスタ
    を駆動するトップゲートドライバ及びボトムゲートドラ
    イバであることを特徴とする読取装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の読取装置において、 前記トップゲートドライバ及びボトムゲートドライバ
    は、前記ダブルゲートトランジスタの製造プロセスの少
    なくとも一部と同一プロセスで製造されることを特徴と
    する読取装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の読取装置において、 前記導電性膜上に前記被検体を保持する保持手段が設け
    られていることを特徴とする読取装置。
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