JP2005217708A - 画像読取装置及びその駆動制御方法 - Google Patents

画像読取装置及びその駆動制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005217708A
JP2005217708A JP2004020968A JP2004020968A JP2005217708A JP 2005217708 A JP2005217708 A JP 2005217708A JP 2004020968 A JP2004020968 A JP 2004020968A JP 2004020968 A JP2004020968 A JP 2004020968A JP 2005217708 A JP2005217708 A JP 2005217708A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
photosensor
scanning
voltage
image reading
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004020968A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4168945B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Sasaki
和広 佐々木
Hiroshi Matsumoto
広 松本
Shinobu Sumi
忍 角
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP2004020968A priority Critical patent/JP4168945B2/ja
Priority to TW094102666A priority patent/TWI255032B/zh
Priority to US11/046,380 priority patent/US7915723B2/en
Priority to KR1020050007875A priority patent/KR100685239B1/ko
Priority to CNB2005100059523A priority patent/CN100454538C/zh
Publication of JP2005217708A publication Critical patent/JP2005217708A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4168945B2 publication Critical patent/JP4168945B2/ja
Priority to US13/052,724 priority patent/US8227906B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14678Contact-type imagers

Landscapes

  • Shift Register Type Memory (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Facsimile Heads (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Image Input (AREA)

Abstract

【課題】 読取対象物(被写体)が検知面に直接接触する場合であっても、読取動作の支障にならず、また、装置規模の大型化やコストアップを招くことなく、良好で信頼性の高い画像読取動作を実行することができる画像読取装置及びその駆動制御方法を提供する。
【解決手段】 画像読取装置は、単一のガラス基板等の絶縁性の基板SUBの一面側に、上記フォトセンサアレイ110及びトップゲートドライバ120A、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140が、一体的に形成された構成を有している。ここで、フォトセンサアレイ110に配列されたフォトセンサPSは、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタ構造を有し、一方、トップゲートドライバ120A、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140の各回路は、少なくとも低温ポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像読取装置及びその駆動制御方法に関し、特に、読取対象物(被写体)が直接接触する構造を有する指紋読取装置等に良好に適用することができる画像読取装置及びその駆動制御方法に関する。
近年、個人認証を必須とする電子決済やクレジット等のサービスの提供や、セキュリティ意識の高まり等により、指紋をはじめとする人間固有の生体データを用いて、個人を特定する個人認証技術(バイオメトリックテクノロジー)の発展が著しい。例えば、パーソナルコンピュータや携帯電話等における使用者の識別、研究機関への入退室管理等の分野においては、すでに指紋や眼球の虹彩を用いた個人認証技術が実用化されている。
以下、指紋を用いた個人認証技術(指紋認証技術)に適用される画像読取装置について、簡単に説明する。
図20は、従来技術における画像読取装置(指紋読取装置)を示す概略構成図であり、図21は、従来技術における画像読取装置に被写体(指)を載置した状態を示す。
従来技術における画像読取装置は、例えば、図20(a)に示すように、フォトセンサ(読取画素)PSをマトリクス状に配列して構成されたフォトセンサアレイ110Pを備え、フォトセンサPSのリセット動作や画像読取動作の際に、各行のフォトセンサを順次駆動状態にするための走査ドライバ120P、130Pや、各フォトセンサPSにより読み取られた電気信号を読み出すためのデータドライバ140P等が、フォトセンサアレイ110Pの周辺領域に設けられた構成を有している。なお、図20(a)においては、走査ドライバとして、フォトセンサアレイ110Pを挟んで対向する領域に一対設けられた構成を示したが、いずれか一方のみに走査ドライバが設けられているものも知られている。
ここで、上述した走査ドライバ120P、130Pやデータドライバ140Pは、各々単体のドライバチップ(ICチップ)の形状で提供され、例えば、図20(b)に示すように、フォトセンサアレイ110Pが形成されたガラス基板等の絶縁性の基板SUB上に、これらのドライバチップが実装されて、例えば、フォトセンサアレイ110Pと図示を省略したハンダやボンディングワイヤを介して電気的に接続されるように構成されている。なお、図20(b)において、111Pは、フォトセンサアレイ110Pとドライバチップ(走査ドライバ120P、130P、データドライバ140P)とを接続するためにフォトセンサアレイ110Pから延在して形成された配線層であり、CASは、少なくとも、ドライバチップ(ここでは、走査ドライバ120P、130P)等の周辺回路を保護するとともに、フォトセンサアレイ110Pの所定の領域を撮像エリアARPとして露出させるための保護ケースである。
このような画像読取装置におけるドライバチップの実装構造については、例えば、特許文献1等に詳しく記載されている。
特開平8−8414号公報 (第2頁、図3)
しかしながら、上述したような画像読取装置においては、以下に示すような課題を有していた。
すなわち、図20に示したような画像読取装置を指紋読取装置として適用した場合、フォトセンサアレイ110Pの撮像エリアARPに被写体である指が直接載置されることになるが、このとき、図21に示すように、指の載置面(フォトセンサアレイ110Pの上面)よりもドライバチップ(ここでは、走査ドライバ120P、130P)の上部や、該ドライバチップを保護するための保護ケースCASが高く突出することになるため、フォトセンサアレイ110Pの周辺に近接してドライバチップが実装(配置)されている場合には、図中、POT1、POT2に示すように、ドライバチップ又は保護ケースCASが障害となって(指FGに当接してしまい)、フォトセンサアレイ110Pの撮像エリアARPに指FGを良好に密着させて載置することができなくなるという問題を有している。そのため、適切な指紋読取動作が実行されず、指紋認証処理の誤動作等の不具合が生じる可能性があった。
そこで、このようなドライバチップの突出による不具合を回避するために、フォトセンサアレイとドライバチップ(走査ドライバ120P、130P、データドライバ140P)とを充分離間させて実装した構成を適用することが考えられるが、この場合には、画像読取装置(指紋読取装置)の大型化を招くことになり、携帯機器等への搭載が困難になるという問題を有している。
また、上述したような従来技術においては、フォトセンサアレイの仕様(読取画素の構成や駆動方法等)に対応する専用のドライバチップを用意する必要があるため、当該仕様が変更された場合には、ドライバチップを設計し直す必要があり、仕様変更の自由度が低く、開発期間やコストが増大するという問題も有していた。
さらに、上述したような画像読取装置においては、フォトセンサアレイ110Pが形成される基板上に別個に用意されたドライバチップを搭載する実装構造が適用されるので、部品点数や製造プロセスの増加や複雑化を招くうえ、画像読取装置の製造における詳細な機能検査は、フォトセンサアレイ110Pにドライバチップ等が搭載された状態(略完成品)で実行する必要があり、このような略完成品の状態で機能不良が発見された場合には、基板SUB上に形成したフォトセンサアレイ110Pやドライバチップ類の全てを不良品と判断して廃棄しなければならず、製品の歩留まりが低下するとともに製品コストの高騰を招くという問題も有していた。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、指紋読取装置等のように、読取対象物(被写体)がフォトセンサアレイの撮像エリアに直接接触する構成を有する場合であっても、読取動作の支障にならず、また、装置規模の大型化やコストアップを招くことなく、良好で信頼性の高い画像読取動作を実現することができる画像読取装置及びその駆動制御方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、複数のフォトセンサが2次元配列されたフォトセンサアレイを走査して、該フォトセンサアレイ上に載置された被写体の画像を読み取る画像読取装置において、少なくとも、前記フォトセンサアレイに配列された任意の行の前記フォトセンサを選択状態に設定するための走査信号を出力する走査駆動手段と、前記走査駆動手段により選択状態に設定された前記フォトセンサの各々から、前記被写体の画像に係る電気信号を読み出す信号駆動手段と、を備え、前記フォトセンサの各々は、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタ構造を有して構成され、前記走査駆動手段及び前記信号駆動手段は、少なくともポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成され、少なくとも前記フォトセンサアレイ及び前記走査駆動手段、前記信号駆動手段は、単一の絶縁性の基板上に一体的に形成されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像読取装置において、前記走査駆動手段は、少なくとも、前記走査信号を前記各行ごとの前記フォトセンサに印加する、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成されるレベルシフト回路を備えていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の画像読取装置において、前記走査駆動手段は、少なくとも、各行ごとの前記フォトセンサを選択状態に設定するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記走査信号として出力する出力回路部と、を備え、前記出力回路部は、少なくとも前記レベルシフト回路を有して構成されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の画像読取装置において、前記走査駆動手段は、少なくとも、各行ごとの前記フォトセンサを選択状態に設定するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記走査信号として出力する出力回路部と、を備え、前記シフトレジスタ回路部及び前記出力回路部は、ポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項3又は4記載の画像読取装置において、前記走査駆動手段の前記シフトレジスタ回路部は、前記タイミング信号の出力順序を切り換えて反転設定するためのシフト反転手段を備えていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の画像読取装置において、前記信号駆動手段は、少なくとも、各列ごとの前記フォトセンサから前記電気信号を読み出すためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記被写体の画像に対応して前記フォトセンサの各々に蓄積された電荷を、電圧成分として保持する電圧保持部と、各列ごとに並列的に保持された前記電圧成分を、時系列的に配列して読取データ信号として出力する信号変換部と、を備え、前記シフトレジスタ回路部及び前記電圧保持部、信号変換部は、ポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成されていることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の画像読取装置において、前記フォトセンサは、アモルファスシリコンからなる半導体層により構成されるチャネル領域を挟んで形成されたソース電極及びドレイン電極と、前記チャネル領域の上方及び下方に各々絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、前記第1のゲート電極の上方に形成され、前記被写体が載置される検知面と、を有し、前記第1のゲート電極にリセットパルスを印加して前記フォトセンサを初期化し、前記ソース電極にプリチャージパルスを印加した後、前記第2のゲート電極に読み出しパルスを印加することにより、前記初期化終了から前記読み出しパルスの印加までの電荷蓄積期間に、前記チャネル領域に入射した光の量に応じて蓄積された電荷の量に対応する電圧信号を出力することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の画像読取装置において、前記走査駆動手段は、前記フォトセンサの前記第1のゲート電極に、前記走査信号として前記リセットパルスを出力する第1の走査駆動手段と、前記フォトセンサの前記第2のゲート電極に、前記走査信号として前記読み出しパルスを出力する第2の走査駆動手段と、を備え、前記信号駆動手段は、前記フォトセンサの前記ソース電極に、前記プリチャージパルスを出力するプリチャージ制御部を備えていることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の画像読取装置において、前記第1の走査駆動手段は、少なくとも、前記リセットパルスを前記各行ごとの前記フォトセンサの前記第1のゲート電極に印加する、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成されるレベルシフト回路を備えていることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の画像読取装置において、前記第1の走査駆動手段は、少なくとも、各行ごとの前記フォトセンサの前記第1のゲート電極に前記リセットパルスを出力するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記リセットパルスとして出力する出力回路部と、を備え、前記第2の走査駆動手段は、少なくとも、各行ごとの前記フォトセンサの前記第2のゲート電極に前記読み出しパルスを出力するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記読み出しパルスとして出力する出力回路部と、を備え、前記第1の走査駆動手段における前記出力回路部は、少なくとも前記レベルシフト回路を有して構成されていることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項9又は10記載の画像読取装置において、前記第1の走査駆動手段における前記レベルシフト回路は、少なくとも、前記タイミング信号の反転信号であって、第1の電圧振幅を有する第1の入力信号、及び、前記第1の入力信号の反転信号となる第2の入力信号が個別に入力され、前記第1の入力信号の反転信号となる第3の入力信号を生成する入力段のインバータ回路と、前記第1の入力信号に基づく信号電圧、及び、前記第3の入力信号が個別に入力され、前記第1の電圧振幅よりも大きい第2の電圧振幅を有する出力信号を生成する出力段のインバータ回路と、前記第1の入力信号及び前記出力信号の電位差を電圧成分として保持し、前記出力段のインバータ回路に入力される前記信号電圧を昇圧するブートストラップ回路部と、を有し、前記入力段及び前記出力段のインバータ回路、並びに、前記ブートストラップ回路部は、少なくとも、単一のチャネル極性を有するアモルファスシリコンからなる半導体を用いた薄膜トランジスタを含んで構成されていることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項11記載の画像読取装置において、前記入力段のインバータ回路は、少なくとも第1の電源電圧及び第2の電源電圧間に電流路が直列に接続され、前記第2の入力信号が制御端子に入力される第1のスイッチング素子及び前記第1の入力信号が制御端子に入力される第2のスイッチング素子を備えて、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の接続接点の電位を前記第3の入力信号として出力し、前記出力段のインバータ回路は、少なくとも前記第1の電源電圧及び前記第2の電源電圧間に電流路が直列に接続され、前記第1の入力信号に基づく前記信号電圧が制御端子に入力される第3のスイッチング素子及び前記第3の入力信号が制御端子に入力される第4のスイッチング素子を備えて、前記第3のスイッチング素子及び前記第4のスイッチング素子の接続接点から前記出力信号を前記走査信号として出力し、前記ブートストラップ回路部は、少なくとも前記第3のスイッチング素子の制御端子と前記第3のスイッチング素子及び前記第4のスイッチング素子の前記接続接点との間に設けられ、前記電圧成分を保持する容量素子と、前記第3のスイッチング素子の制御端子に接続され、前記容量素子に保持された電荷の移動を妨げる第5のスイッチング素子と、を備えていることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、半導体層からなるチャネル領域の上方及び下方に、各々第1のゲート電極及び第2のゲート電極が形成されたダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有する複数のフォトセンサが、2次元配列されたフォトセンサアレイを走査して、該フォトセンサアレイ上に載置された被写体の画像を読み取る画像読取装置の駆動制御方法において、前記画像読取装置は、少なくとも、前記フォトセンサの半導体層が、アモルファスシリコンにより構成され、前記フォトセンサの前記第1の電極に第1の走査信号を印加する第1の走査駆動手段、及び、前記フォトセンサの前記第2の電極に第2の走査信号を印加する第2の走査駆動手段、並びに、前記フォトセンサにプリチャージ信号を印加した後、所定のタイミングで前記フォトセンサの各々から、前記被写体の画像に係る電気信号を読み出す信号駆動手段が、ポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成され、少なくとも前記フォトセンサアレイ及び前記第1及び第2の走査駆動手段、前記信号駆動手段が、単一の絶縁性の基板上に一体的に形成され、少なくとも、前記第1の走査駆動手段により、前記フォトセンサの前記第1の電極に前記第1の走査信号を印加するとともに、少なくとも該第1の走査信号の印加期間に、前記第2の走査駆動手段により、前記第2の電極に前記第2の走査信号を印加して前記フォトセンサを初期化する第1のステップと、前記初期化終了後、前記信号駆動手段により、前記プリチャージ信号を印加してプリチャージする第2のステップと、前記プリチャージ動作が終了した前記フォトセンサに対して、前記第2の走査駆動手段により、前記第2の電極に前記第2の走査信号を再び印加して読み出し期間を設定する第3のステップと、前記読み出し期間終了後、前記信号駆動手段により、前記初期化終了から前記第2の走査信号の再印加までの電荷蓄積期間に蓄積された電荷に対応した電気信号を読み出す第4のステップと、を含むことを特徴とする。
すなわち、本発明に係る画像読取装置は、指紋読取装置等のように、被写体が直接フォトセンサアレイ上の検知面に接触する構造を有する画像読取装置において、少なくとも、フォトセンサアレイを構成するフォトセンサの各々が、いわゆる、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサ(ダブルゲート型フォトセンサ)のように、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタ構造を有するとともに、各フォトセンサを選択状態に設定するための走査駆動手段、及び、選択状態に設定されたフォトセンサの各々から、被写体の画像に係る電気信号を読み出す信号駆動手段(ソースドライバ)が、少なくともポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成され、さらに、これらのフォトセンサアレイ及び走査駆動手段、信号駆動手段が、ガラス基板等の単一の絶縁性基板上に一体的に形成された構成を有している。
ここで、フォトセンサとして、上述したダブルゲート型フォトセンサを適用した場合においては、第1のゲート電極(トップゲート電極)に走査信号(リセットパルス)を印加するための第1の走査駆動手段(トップゲートドライバ)と、第2のゲート電極(ボトムゲート電極)に走査信号(少なくとも、読み出しパルス)を印加するための第2の走査駆動手段(ボトムゲートドライバ)と、を個別に備え、各走査駆動手段は、各々シフトレジスタ回路部と出力回路部とを備えて、これらがいずれも、ポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタ(ポリシリコン薄膜トランジスタ)を含んで形成される構成、あるいは、第1の走査駆動手段が、少なくとも、前記走査信号(リセットパルス)を前記第1のゲート電極(トップゲート電極)に印加する、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタ(アモルファスシリコン薄膜トランジスタ)を含んで構成されるレベルシフト回路を含んで形成される構成を適用することができる。
ここで、第1の走査駆動手段が、少なくとも、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成されたレベルシフト回路を含んで構成される場合においては、アモルファスシリコン薄膜トランジスタが比較的高い耐圧特性を有していることにより、ポリシリコン薄膜トランジスタを用いたシフトレジスタ回路部や出力バッファ部において信号生成動作を比較的迅速に実行することができるとともに、比較的大きな電圧振幅を有する走査信号を、レベルシフト回路により素子の耐圧破壊等を生じることなく良好に生成することができて、フォトセンサを適切に駆動することができる。
また、画像読取装置を構成するフォトセンサアレイ及び周辺回路(各ドライバ)を単一の絶縁性基板上に一体的に形成することができるので、指紋読取装置のように、フォトセンサアレイ上の検知面に直接被写体が載置される場合であっても、該検知面(フォトセンサアレイ)及びその周辺回路を平坦化してドライバチップ等の突出を防止することができ、良好に被写体画像を読み取ることができる。
また、このような構成によれば、フォトセンサアレイに近接して周辺回路を一体的に配置することができるので、ドライバチップを別個に用意する必要がなく、部品点数や製造プロセスを削減することができるとともに、画像読取装置の回路構成や配線接続構造を簡素化して、小型化や製品コストの削減を図ることができる。
この場合、単一の絶縁性基板上にフォトセンサアレイ及び周辺回路が一体的に形成された状態で、機能検査を実行することができるので、当該検査の精度や信頼性を向上させることができる。
さらに、上記第1及び第2の走査駆動手段を構成するシフトレジスタ回路部として、シフト反転手段を備えた構成を適用することもできるので、フォトセンサアレイの仕様等に対応させて、走査信号の出力順序(シフト方向)を任意に切り換えて反転設定することができ、使い勝手や設計自由度の高いシステムを簡易かつ安価に提供することができる。
そして、本発明に係る画像読取装置の駆動制御方法は、フォトセンサアレイの周辺回路(第1及び第2の走査駆動手段、信号駆動手段)が、ポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成された場合において、ダブルゲート型フォトセンサを適用した画像読取装置の基本的な駆動制御方法である、リセット動作、電荷蓄積動作、プリチャージ動作、読み出し動作の一連の動作処理のうち、リセット動作において、第1の走査駆動手段により、フォトセンサの第1の電極に第1の走査信号を印加するとともに、少なくとも当該第1の走査信号の印加期間に、第2の走査駆動手段により、第2の電極に第2の走査信号を印加してフォトセンサを初期化するように制御する手法を良好に適用することができる。
これによれば、各フォトセンサの第1及び第2のゲート電極に同期してリセットパルスが印加されることにより、フォトセンサの半導体層に所定の電位差が誘起されて、キャリヤの掃き出し動作が実現されるので、第1のゲート電極に印加される走査信号(リセットパルス)の電圧振幅を、基本的な駆動制御方法における場合に比較して、大幅に縮小しつつ、良好なリセット動作を実現することができるので、フォトセンサアレイの周辺回路を絶縁耐圧が比較的低い、ポリシリコン薄膜トランジスタを適用して構成した場合であっても、素子の耐圧破壊等を生じることなく、比較的良好な動作速度で画像読取動作を実行することができる。また、これにより、走査駆動手段の駆動電源を低電圧化することもできる。
以下、本発明に係る画像読取装置及びその駆動制御方法について、実施の形態を示して詳しく説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る画像読取装置の第1の実施形態を示す概略構成図である。ここで、上述した従来技術と同等の構成については、同一又は同等の符号を付して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る画像読取装置は、概略、多数のフォトセンサ(詳しくは、後述する)PSを、例えば、二次元配列(マトリクス状に配列;例えば、n行×m列)したフォトセンサアレイ110と、各フォトセンサPSのトップゲート端子TGを行方向に接続して伸延するトップゲートライン111に接続され、各トップゲートライン(走査ライン)111に順次走査信号φTi(後述するリセットパルス:iは、任意の自然数;i=1、2、・・・n)を出力するトップゲートドライバ(第1の走査駆動装置)120Aと、各フォトセンサPSのボトムゲート端子BGを行方向に接続して伸延するボトムゲートライン112に接続され、各ボトムゲートライン112に順次走査信号φBi(後述する読み出しパルス)を出力するボトムゲートドライバ(第2の走査駆動装置)130と、各フォトセンサPSのソース端子Sを列方向に接続して伸延するソースライン(データライン)113に接続され、各ドレインライン113を介して各フォトセンサPSにプリチャージ電圧Vpgを印加するとともに、各フォトセンサPSに蓄積されたキャリヤに応じたソースライン電圧VDj(=データ電圧Vrd:jは、任意の自然数;j=1、2、・・・m)を読み出すソースドライバ(信号駆動装置)140と、少なくとも、フォトセンサアレイ110による被写体画像の読み取り動作を制御するための各種制御信号φtg、φbg、φpgを、各々上記トップゲートドライバ120A、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140に供給するとともに、ソースドライバ140を介して取得した画像データ(読取データ信号Vdata)を、図示を省略した記憶部や、画像データの加工や照合等の所定の処理を実行する外部機能部との間でやり取りする機能を備えたシステムコントローラ150と、を有して構成されている。
なお、フォトセンサアレイ110において、114は、各フォトセンサPSのドレイン端子Dを所定の低電位電圧(例えば、接地電位)Vssに共通に接続するドレインライン(コモンライン)である。
このような構成を有する画像読取装置において、本発明においては特に、単一のガラス基板等の絶縁性の基板SUBの一面側に、上記フォトセンサアレイ110及びトップゲートドライバ120A、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140が、一体的に形成された構成を有している。ここで、具体的には後述するが、フォトセンサアレイ110に配列されたフォトセンサPSは、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタ構造を有し、一方、トップゲートドライバ120A、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140の各回路を構成する機能素子(薄膜トランジスタ)は、低温ポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタ構造を有している。なお、フォトセンサPSを構成する薄膜トランジスタ構造と、トップゲートドライバ120A、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140を構成する薄膜トランジスタは、少なくとも一部の構成を、同一の製造プロセスを用いて同時に形成することができる。
以下、各構成について具体的に説明する。
(フォトセンサ)
図2は、本実施形態に係るフォトセンサアレイに適用可能なフォトセンサの素子構造を示す概略断面図である。
上述したフォトセンサアレイ110に適用可能なフォトセンサPSは、具体的には、図2に示すように、概略、励起光(ここでは、可視光)の入射により電子−正孔対が生成されるアモルファスシリコン等の半導体層(チャネル領域)11と、半導体層11の両端に、各々nシリコンからなる不純物層(オーミックコンタクト層)17、18を介して形成され、クロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択された導電性材料からなり、可視光に対して不透明なソース電極12(ソース端子S)及びドレイン電極13(ドレイン端子D)と、半導体層11の上方(図面上方)にブロック絶縁膜(ストッパ膜)14及び上部ゲート絶縁膜15を介して形成され、酸化スズ膜やITO膜(インジウム−スズ酸化膜)等の透明電極層からなり、可視光に対して透過性を示すトップゲート電極TGx(第1のゲート電極;トップゲート端子TG)と、半導体層11の下方(図面下方)に下部ゲート絶縁膜16を介して形成され、クロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択された導電性材料からなり、可視光に対して不透明なボトムゲート電極BGx(第2のゲート電極;ボトムゲート端子BG)と、を有して構成されている。
すなわち、本実施形態に係るフォトセンサアレイ110に適用されるフォトセンサPSは、いわゆる、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有している。そして、このような構成を有するフォトセンサPSは、図2に示すように、絶縁性の基板SUB上に形成されている。また、該フォトセンサPSを含む基板SUBの一面側全体には保護絶縁膜(パッシベーション膜)19が被覆形成されている。
なお、図2において、トップゲート絶縁膜15、ブロック絶縁膜14、ボトムゲート絶縁膜16を構成する絶縁膜、及び、トップゲート電極TGx上に設けられる保護絶縁膜19は、いずれも半導体層11を励起する可視光に対して高い透過率を有する材質、例えば、窒化シリコンや酸化シリコン等により構成されていることにより、図面下方に設けられた光源(図示を省略;後述する図4参照)からの照射光を図面上方に透過させるとともに、保護絶縁膜19の上面(以下、「検知面」と記す)DTCに載置された被写体に反射して、図面上方からフォトセンサPS(詳しくは、半導体層11)に入射する光のみを検知する構造を有している。
上述したフォトセンサアレイ110は、このようなフォトセンサPSを透明な基板SUB上に2次元配列することにより構成されている。
次いで、上述したフォトセンサアレイの駆動制御方法について、図面を参照して簡単に説明する。
図3は、上述したフォトセンサアレイにおける基本的な駆動制御方法を示すタイミングチャートである。ここでは、フォトセンサアレイの駆動制御方法として、指紋を読み取る場合について説明する。また、図4は、本実施形態に係る画像読取装置を指紋読取装置に適用した場合の要部断面図である。ここで、図4においては、図示の都合上、フォトセンサアレイの断面部分を表すハッチングの一部を省略する。
上述したフォトセンサアレイの基本的な駆動制御方法は、図3に示すように、所定の処理動作期間(処理サイクル)に、リセット期間Trst、電荷蓄積期間Ta、プリチャージ期間Tprch及び読み出し期間Treadを設定することにより実現される。
図3に示すように、まず、リセット期間Trstにおいては、トップゲートドライバ120Aによりトップゲートライン111を介して、i行目のフォトセンサPSのトップゲート端子TGにリセットパルス(例えば、トップゲート電圧(=リセットパルス電圧)Vtg=+15Vのハイレベル)φTiを印加して、半導体層11に蓄積されているキャリヤ(ここでは、正孔)を放出するリセット動作(初期化動作)を実行する(第1のステップ)。
次いで、電荷蓄積期間Taにおいては、トップゲートドライバ120Aによりトップゲート端子TGにローレベル(例えば、トップゲート電圧Vtg=−15V)のバイアス電圧φTiを印加することにより、上記リセット動作を終了し、電荷蓄積動作(キャリヤ蓄積動作)をスタートする。
ここで、電荷蓄積期間Taにおいては、図4に示すように、図2に示したフォトセンサPSが形成された透明な絶縁性基板SUBの下方に設けられたバックライト(光源)BLから、検知面(フォトセンサアレイ110の上面)DTCに密着して載置された被写体(例えば、指)FGに対して照射光Laが照射され、その反射光Lbが透明電極層からなるトップゲート電極TGxを通過して半導体層11に入射する。これにより、電荷蓄積期間Ta中に半導体層11に入射した光量に応じて、半導体層11の入射有効領域(キャリヤ発生領域)で電子−正孔対が生成され、半導体層11とブロック絶縁膜14との界面近傍(チャネル領域周辺)に正孔が蓄積される。
そして、プリチャージ期間Tprchにおいては、上記電荷蓄積期間Taに並行して、ソースドライバ140によりプリチャージ信号φpgに基づいてソースライン113を介して、ソース端子Sにプリチャージパルス(例えば、プリチャージ電圧Vpg=+5V)を印加し、ソース電極12に電荷を保持させるプリチャージ動作を実行する(第2のステップ)。
次いで、読み出し期間Treadにおいては、上記プリチャージ期間Tprchを経過した後、ボトムゲートドライバ130によりボトムゲートライン112を介して、ボトムゲート端子BGに読み出しパルス(例えば、ボトムゲート電圧(=読み出しパルス電圧)Vbg=+10Vのハイレベル)φBiを印加することにより、電荷蓄積期間Taにチャネル領域に蓄積されたキャリヤ(正孔)に応じたソースライン電圧VD(データ電圧Vrd;電圧信号)をソースドライバ140により読み出す読み出し動作が実行される(第4のステップ)。
ここで、読み出しパルスφBiの印加期間(読み出し期間;第3のステップ)におけるソースライン電圧VD(データ電圧Vrd)の変化傾向は、電荷蓄積期間Taに蓄積されたキャリヤが多い場合(明状態)には、データ電圧Vrdが急峻に低下する傾向を示し、一方、蓄積されたキャリヤが少ない場合(暗状態)には緩やかに低下する傾向を示すので、例えば、読み出し期間Treadの開始から所定の時間経過後のデータ電圧Vrdを検出することにより、フォトセンサPSに入射した光の量、すなわち、被写体の明暗パターンに対応した明度データ(明暗情報)を検出することができる。
そして、このような特定の行(i行目)に対する一連の明度データ検出動作を1サイクルとして、上述したフォトセンサアレイ110の各行(i、i+1、・・・)に対して、同等の動作処理を繰り返すことにより、フォトセンサPSを用いたフォトセンサシステムを、被写体の2次元画像(例えば、指紋パターン)を明度データとして読み取るモノクローム型の画像読取装置として動作させることができる。
なお、本実施形態においては、本発明に係る画像読取装置に適用されるフォトセンサアレイとして、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサを備えた構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、周知のフォトトランジスタやフォトダイオード等を2次元配列したフォトセンサアレイを適用するものであってもよい。
(トップゲートドライバ/ボトムゲートドライバ)
図5は、本実施形態に係る画像読取装置に適用可能なトップゲートドライバ又はボトムゲートドライバの一構成例を示す概略ブロック図であり、図6は、本実施形態に係るトップゲートドライバ又はボトムゲートドライバに適用可能なシフトレジスタ回路部の一例を示す回路構成図であり、図7は、本構成例に係るシフトレジスタ回路部及び出力バッファ部に適用される論理素子の回路構成を示す図である。
図5に示すように、トップゲートドライバ120A及びボトムゲートドライバ130は、少なくとも、上述したシステムコントローラ150から供給される制御信号φtg又はφbgからなるスタート信号STtb、及び、2相の基準クロック信号CK、CKb、出力イネーブル信号OEtb等に基づいて、スタート信号を順次シフトしつつ、各トップゲートライン111又はボトムゲートライン112に対応するシフト信号(論理信号;タイミング信号)Sout1、Sout2、・・・Soutn、Soutdを出力するシフトレジスタ回路部121と、該シフトレジスタ回路部121から順次出力されるシフト信号Sout1、Sout2、・・・Soutn、Soutdを、所定の信号レベルに増幅して走査信号(上述したリセットパルスφTi又は読出パルスφBi)として、各トップゲートライン111又はボトムゲートライン112に出力する出力バッファ部(出力回路部)122と、を有して構成されている。
シフトレジスタ回路部121は、例えば、図6に示すように、トップゲートライン111又はボトムゲートライン112の本数に対応(該ライン本数+1)して設けられ、基準クロックCK、CKbに基づく所定のタイミングで入力されたスタート信号STtbを順次、次段にシフトする複数段のラッチ回路群(ラッチ回路LC1、LC2、・・・LCd、LCr)と、システムコントローラ150から供給されるシフト方向設定信号SC、SCbに基づいて、ラッチ回路群へのスタート信号STtbの入力とシフト方向を切り換えるアナログスイッチ群(アナログスイッチSW11、SW12、・・・SW1d、SW1r、SW1s、及び、SW21、SW22、・・・SW2d、SW2r、SW2s;シフト反転手段)と、出力イネーブル信号OEtbに基づいて各ラッチ回路LC1、LC2、・・・LCdからのシフト信号の取り出し、出力バッファ部122への出力を制御する出力論理回路群(3入力NAND回路NAND1、NAND2、・・・NANDn、NANDd)とを備えた構成を有している。
ここで、システムコントローラ150からシフトレジスタ回路部121に供給される基準クロックCK、CKbは、相互に逆相となるクロック信号であり、また、シフト方向設定信号SC、SCbも、相互に逆相となる制御信号である。
また、図6に示したシフトレジスタ回路部121に適用されるラッチ回路LC(LC1〜LCr)は、例えば、図7(a)に示すような、周知のインバータINV及びクロックドインバータCIV1、CIV2を用いた論理回路を適用することができ、アナログスイッチSW(SW11〜SW1s、SW21〜SW2s)は、例えば、図7(b)に示すような、周知の電界効果型トランジスタFETp及びFETnを並列に接続した回路構成を適用することができる。
なお、図7(a)に示したインバータINV及びクロックドインバータCIV(CIV1、CIV2)は、各々、図7(c)、(d)に示すように、周知の電界効果型トランジスタFETp及びFETnを直列に接続した回路構成を適用することができる。さらに、出力論理回路群を構成する各3入力NAND回路NAND(NAND1、NAND2、・・・NANDn、NANDd)についても、周知の電界効果型トランジスタからなる回路構成を適用することができる。
また、図示を省略するが、シフトレジスタ回路部121の出力側に設けられる出力バッファ部122は、例えば、図7(c)に示したようなインバータINVを奇数段、直列に接続した回路構成を適用することができ、後述するようにシフトレジスタ回路部121から個別に出力される論理信号を、反転処理するとともに、所定の信号レベルを有するように増幅処理して、各トップゲートライン111又はボトムゲートライン112に印加する。
このような構成を有するトップゲートドライバ120A又はボトムゲートドライバ130においては、まず、システムコントローラ150からハイレベルのシフト方向設定信号SC及びローレベルのシフト方向設定信号SCbがシフトレジスタ回路部121に供給されると、アナログスイッチ群のうち、アナログスイッチSW11、SW22、SW13・・・SW1d、SW2r、SW1sがオン動作することにより、各ラッチ回路LC1、LC2、・・・LCd、LCrが順方向に接続される。すなわち、ラッチ回路LC1の入力接点inにスタート信号STtbが入力されるとともに、i段目のラッチ回路LCi(LC1、LC2、・・・LCd)の出力接点outが次段のラッチ回路LC(i+1)(LC2、LC3、・・・LCd、LCr)の入力接点inに接続されるように、各ラッチ回路LC1、LC2、・・・LCd、LCrが順次直列に接続された状態に設定される。
これにより、システムコントローラ150から制御信号φtg又はφbgとして供給されたスタート信号STtbは、基準クロックCK、CKbに基づく所定のタイミングで、各ラッチ回路LC1、LC2、・・・LCd、LCrの順に、順次シフトされるとともに、i段目のラッチ回路LCi(LC1、LC2、・・・LCn、LCd)から出力されるシフト信号Soutiが、i段目の3入力NAND回路NANDi(NAND1、NAND2、・・・NANDn、NANDd:NANDdはダミー)の第1の入力接点に入力される。また、(i+1)段目のラッチ回路LC(i+1)(LC2、LC3、・・・LCd、LCr)から出力されるシフト信号Sout(i+1)が、i段目の3入力NAND回路NANDi(NAND1、NAND2、・・・NANDn、NANDd)の第3の入力接点に入力される。
ここで、i段目及び(i+1)段目のラッチ回路LCi、LC(i+1)から出力される各シフト信号Souti、Sout(i+1)がハイレベルであって、かつ、システムコントローラ150からハイレベルの出力イネーブル信号OEtbが供給され、i段目の3入力NAND回路NANDi(NAND1、NAND2、・・・NANDn、NANDd)の第2の入力接点に入力されると、当該3入力NAND回路NANDiからローレベルの論理信号Souti(Sout1、Sout2、・・・Soutn、Soutd)が出力バッファ部122に出力され、該出力バッファを介して、i行目のトップゲートライン111又はボトムゲートライン112に所定の信号レベルを有するハイレベルの走査信号(上述したリセットパルスφTi又は読出パルスφBi)が出力される。これにより、トップゲートライン111又はボトムゲートライン112の1行目から最終行まで、順方向に順次走査信号が印加されることになる。
一方、システムコントローラ150からローレベルのシフト方向設定信号SC及びハイレベルのシフト方向設定信号SCbがシフトレジスタ回路部121に供給されると、アナログスイッチ群のうち、アナログスイッチSW21、SW12、SW23・・・SW2d、SW1r、SW2sがオン動作することにより、各ラッチ回路LC1、LC2、・・・LCd、LCrが逆方向に接続される。すなわち、ラッチ回路LCrの入力接点inにスタート信号STtbが入力されるとともに、(i+1)段目のラッチ回路LC(i+1)(LC2、LC3、・・・LCd、LCr)の出力接点outが次段のラッチ回路LCi(LC1、LC2、・・・LCn、LCd)の入力接点inに接続されるように、各ラッチ回路LCr、LCd、・・・LC2、LC1が順次直列に接続された状態に設定される。
これにより、システムコントローラ150から供給されたスタート信号STtbは、基準クロックCK、CKbに基づく所定のタイミングで、各ラッチ回路LCr、LCd、・・・LC2、LC1の順に、順次シフトされるとともに、(i+1)段目のラッチ回路LC(i+1)(LCr、LCd、・・・LC3、LC2)から出力されるシフト信号Sout(i+1)が、i段目の3入力NAND回路NANDi(NANDd、NANDn、・・・NAND2、NAND1)の第3の入力接点に入力される。また、i段目のラッチ回路LCi(LCd、・・・LC2、LC1)から出力されるシフト信号Soutiが、i段目の3入力NAND回路NANDi(NANDd、NANDn、・・・NAND2、NAND1)の第1の入力接点に入力される。
ここで、(i+1)段目及びi段目のラッチ回路LC(i+1)、LCiから出力される各シフト信号Souti、Sout(i+1)がハイレベルであって、かつ、ハイレベルの出力イネーブル信号OEtbがi段目の3入力NAND回路NANDi(NAND1、NAND2、・・・NANDn、NANDd)の第2の入力接点に入力されると、当該3入力NAND回路NANDiからローレベルの論理信号Souti(Sout1、Sout2、・・・Soutn、Soutd)が出力バッファ部122に出力され、i行目のトップゲートライン111又はボトムゲートライン112に所定の信号レベルを有するハイレベルの走査信号(リセットパルスφTi又は読出パルスφBi)が出力される。これにより、トップゲートライン111又はボトムゲートライン112の最終行から1行目まで、逆方向に順次走査信号が印加されることになる。
したがって、図6に示したようなシフトレジスタ回路部121を備えたトップゲートドライバ120A及びボトムゲートドライバ130を適用した画像読取装置100Aによれば、システムコントローラ150から出力するシフト方向設定信号SCの信号レベルを切り換える簡易な制御方法により、フォトセンサアレイ110(検知面DTC)上に載置された被写体の画像読取方向(画像読取動作を行う行の走査方向)を任意に反転設定することができるので、使い勝手や設計自由度の高いシステムを提供することができる。
なお、本実施形態に示したシフトレジスタ回路部121においては、システムコントローラ150から出力するシフト方向設定信号に基づいて、ラッチ回路群におけるシフト方向を切り換え可能(反転可能)なように制御することができる回路構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、周知の一方向にのみシフト動作を行うシフトレジスタ回路(例えば、後述するソースドライバに適用されるシフトレジスタ回路部141;図10参照)を適用するものであってもよいことは言うまでもない。
(ソースドライバの第1の構成例)
図8は、本実施形態に係る画像読取装置に適用可能なソースドライバの一構成例を示す概略ブロック図であり、図9は、本構成例に係るソースドライバの機能を説明するための回路概念図である。また、図10は、本構成例に係るソースドライバに適用可能なシフトレジスタ回路部の一例を示す回路構成図であり、図11は、本構成例に係るソースドライバに適用可能なプリチャージ回路部、サンプリング回路部、ソースフォロワ回路部及びパラレル−シリアル変換回路部の一例を示す回路構成図である。
図8、図9に示すように、ソースドライバ140Aは、少なくとも、システムコントローラ150から供給される制御信号(後述するスタート信号STs及び2相の基準クロック信号ACK、ACKb、出力イネーブル信号OEs等)に基づいて、スタート信号を順次シフトしつつ、各ソースライン113に対応するシフト信号(論理信号;タイミング信号)ASout1、ASout2、・・・ASoutmを出力するシフトレジスタ回路部141と、上述したプリチャージ期間に、プリチャージ信号φpgに基づくタイミングで、各ソースライン113に所定のプリチャージパルス(プリチャージ電圧Vpg)を一斉に印加するスイッチ群を備えたプリチャージ回路部(プリチャージ制御部)145と、上述した読み出し期間に、サンプリング信号φsrに基づくタイミングで、各ソースライン113を介して各フォトセンサ(読取画素)PSに蓄積されたキャリヤに対応するソースライン電圧VD(データ電圧Vrd)を並列的に読み出すスイッチ群、及び、該ソースライン電圧VDを保持する容量素子群を備えたサンプリング回路部(電圧保持部)144と、上記容量素子群に保持されたソースライン電圧VDを所定の信号レベルに増幅するアンプ群を備えたソースフォロワ回路部143と、上記シフトレジスタ回路部141から順次出力されるシフト信号ASout1、ASout2、・・・ASoutmに基づくタイミングで、ソースフォロワ回路部143から出力されるデータ電圧を時系列的に取り出してシリアル信号に変換して読取データ信号Vdataとして出力するスイッチ群を備えたパラレル−シリアル変換回路部(信号変換部)142と、を有して構成されている。
シフトレジスタ回路部141は、例えば、図10に示すように、ソースライン113の本数に対応(該ライン本数+2)して設けられ、基準クロックACK、ACKbに基づく所定のタイミングで入力されたスタート信号STsを順次、次段にシフトする複数段のラッチ回路群(ラッチ回路LCA1、LCA2、・・・LCAa、LCAb)と、出力イネーブル信号OEsに基づいて各ラッチ回路LCA1、LCA2、・・・LCAa、LCAbからのシフト信号の取り出し、パラレル−シリアル変換回路部142への出力を制御する出力論理回路群(3入力NAND回路NANDA1、NANDA2、・・・NANDAm)と、を備えた構成を有している。
ここで、ラッチ回路群及び出力論理回路群は、各々、上述したトップゲートドライバ120A又はボトムゲートドライバ130に適用可能なシフトレジスタ回路部121を構成するラッチ回路群及び出力論理回路群と同等の構成(図6、図7参照)を有しているので、具体的な回路構成についての説明を省略する。
このような構成を有するシフトレジスタ回路部141においては、システムコントローラ150からラッチ回路LCA1の入力接点inにスタート信号STsが入力されると、基準クロックACK、ACKbに基づく所定のタイミングで、スタート信号STsがラッチ回路LCA1、LCA2、・・・LCAa、LCAbの順にシフトされるとともに、j段目のラッチ回路LCAj(LCA1、LCA2、・・・LCAm)から出力されるシフト信号が、j段目の3入力NAND回路NANDAi(NANDA1、NANDA2、・・・NANDAm)の第1の入力接点に入力される。また、(j+1)段目のラッチ回路LCA(j+1)(LCA2、LCA3、・・・LCAa)から出力されるシフト信号が、j段目の3入力NAND回路NANDAj(NANDA1、NANDA2、・・・NANDAm)の第3の入力接点に入力される。
ここで、j段目及び(j+1)段目のラッチ回路LCAj、LCA(j+1)から出力される各シフト信号がハイレベルであって、かつ、システムコントローラ150からハイレベルの出力イネーブル信号OEsが供給され、j段目の3入力NAND回路NANDAj(NANDA1、NANDA2、・・・NANDAm)の第2の入力接点に入力されると、当該3入力NAND回路NANDAjからローレベルの論理信号ASoutj(ASout1、ASout2、・・・ASoutm)がパラレル−シリアル変換回路部142に出力される。これにより、ソースライン113の1列目から最終列まで順次ソースライン電圧VD(データ電圧Vrd)が時分割的に取り出されてシリアル信号に変換され、読取データ信号Vdataとして出力されることになる。
また、プリチャージ回路部145、サンプリング回路部144、ソースフォロワ回路部143及びパラレル−シリアル変換回路部142は、例えば、各ソースライン113に対応して、図11に示すような回路構成を有している。すなわち、j列目のソースライン113に設けられるプリチャージ回路部145(145j)は、システムコントローラ150から供給されるプリチャージ信号φpg(非反転信号PCG及び反転信号PCGb)に基づいて、オン、オフ動作するアナログスイッチSW5jを備え、ハイレベルのプリチャージ信号φpgが供給されるタイミングで、ソースライン113に対してプリチャージ電圧Vpgをプリチャージパルスとして出力する。
また、サンプリング回路部144(144j)は、図11に示すように、システムコントローラ150から供給されるサンプリング信号φsr(非反転信号SR及び反転信号SRb)に基づいて、オン、オフ動作するアナログスイッチSW4jと、一端がアナログスイッチSW4jの出力接点に、他端が接地電位に接続されたコンデンサ(容量素子)Csrと、を備え、ハイレベルのサンプリング信号φsrが供給されるタイミングで、ソースライン113を介して、フォトセンサPSに蓄積されたキャリヤに対応するソースライン電圧VDを取り込んで、コンデンサCsrに電圧成分として保持する。
また、ソースフォロワ回路部143(143j)は、図11に示すように、高電位電圧Vapdと低電位電圧Vaps間に電界効果型トランジスタFETa及びFETbを直列接続した回路構成を有し、上記サンプリング回路部144jに設けられたコンデンサCsrに保持された電圧成分(ソースライン電圧VD)に応じて、所定の増幅率で増幅された信号レベルが生成される。
パラレル−シリアル変換回路部142(142j)は、図11に示すように、上述したシフトレジスタ回路部141から出力される論理信号(シフト信号)ASoutjを反転処理するインバータ群INV1〜INV3と、該論理信号ASoutjを非反転処理するインバータ群INV1、INV4〜INV6と、論理信号ASoutj(非反転信号及び反転信号)に基づいて、オン、オフ動作するアナログスイッチSW2jと、を備え、ローレベルの論理信号ASoutjが供給されるタイミングで、上記ソースフォロワ回路部143jから出力されるデータ電圧が読取データ信号Vdataとして出力される。
このような構成を有するソースドライバ140Aによれば、システムコントローラ150から供給されるサンプリング信号φsrに基づいて、1列目から最終列までの各ソースライン113を介して、ソースライン電圧VDが一括して取り出されて一旦保持され、シフトレジスタ回路部141から順次出力される論理信号ASoutjに基づいて、シリアル信号に変換されて読取データ信号Vdataとして出力される。
(ソースドライバの第2の構成例)
図12は、本実施形態に係る画像読取装置に適用可能なソースドライバの他の構成例を示す概略ブロック図であり、図13は、本構成例に係るソースドライバの機能を説明するための回路概念図である。また、図14は、本構成例に係るソースドライバに適用可能なプリチャージ回路部、パラレル−シリアル変換回路部、ソースフォロワ回路部及びリセット回路部の一例を示す回路構成図である。ここで、上述した第1の構成例に係るソースドライバと同等の構成については、同一の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。
図12、図13に示すように、ソースドライバ140Bは、上述した第1の構成例に係るソースドライバ140Aと同等の構成(図8乃至図11参照)を有するシフトレジスタ回路部141及びプリチャージ回路部(プリチャージ制御部)145と、上述した読み出し期間に、各フォトセンサ(読取画素)PSに蓄積されたキャリヤに対応して、各ソースライン113に形成された(あるいは、寄生する)ライン容量(電圧保持部)に保持されたソースライン電圧VD(データ電圧Vrd)を、シフトレジスタ回路部141から順次出力されるシフト信号(論理信号;タイミング信号)ASout1、ASout2、・・・ASoutmに基づくタイミングで、時系列的に取り出してシリアル信号に変換するスイッチ群を備えたパラレル−シリアル変換回路部(信号変換部)142と、該シリアル信号を所定の信号レベルに増幅して読取データ信号Vdataとして出力するアンプを備えたソースフォロワ回路部143と、パラレル−シリアル変換回路部142から出力される上記シリアル信号の信号レベルを、所定のタイミングでリセット(初期化)するスイッチを備えたリセット回路部146と、を有して構成されている。
ここで、シフトレジスタ回路部141は、第1の構成例に係るソースドライバ140Aにおいて示した回路構成(図10参照)と同等であるので、その説明を省略する。また、プリチャージ回路部145及びパラレル−シリアル変換回路部142についても、各ソースライン113に対応して、第1の構成例に係るソースドライバ140Aにおいて示した回路構成(図11参照)と略同様に、例えば、図14に示すような回路構成を適用することができる。また、ソースフォロワ回路部143及びリセット回路部146については、例えば、図14に示すような回路構成を、各々唯一備えた構成を適用することができる。
すなわち、j列目のソースライン113に設けられるプリチャージ回路部145(145j)は、ハイレベルのプリチャージ信号φpg(非反転信号PCG及び反転信号PCGb)が供給されるタイミングで、アナログスイッチSW5jがオン動作して、ソースライン113に対してプリチャージパルス(プリチャージ電圧Vpg)を出力する。
また、パラレル−シリアル変換回路部142(142j)は、上述したシフトレジスタ回路部141からローレベルの論理信号(シフト信号)ASoutjが供給されるタイミングで、インバータ群INV1〜INV3及びインバータ群INV1、INV7により、アナログスイッチSW2jがオン動作して、各ソースライン113に形成されたライン容量Clnに蓄積されたソースライン電圧VDを取り出して、ソースフォロワ回路部143に出力する。
また、ソースフォロワ回路部143は、図14に示すように、第1の構成例に係るソースドライバ140Aにおいて示した回路構成(図11参照)と略同様に、高電位電圧Vapdと低電位電圧Vaps間に電界効果型トランジスタFETa及びFETbを直列接続した回路構成を有し、シフトレジスタ回路部141から供給されるシフト信号(論理信号)ASoutjに基づいて、パラレル−シリアル変換回路部142(142j)を介して、各ソースラインごとに順次読み出され、シリアル信号として入力されるソースライン電圧VDの信号レベルを、所定の増幅率で増幅して、読取データ信号Vdataとして出力する。
また、リセット回路部146は、図14に示すように、各ソースライン113に対応して設けられたパラレル−シリアル変換回路部142(142j)から順次ソースフォロワ回路部143に入力されるソースライン電圧VDが伝送される共通配線Lcに接続され、システムコントローラ150から供給されるリセット信号φrst(非反転信号RST及び反転信号RSTb)に基づいて、オン、オフ動作するアナログスイッチSW6を備え、ハイレベルのリセット信号φrstが供給されるタイミングで、共通配線Lcに対してリセット電圧Vrstを出力して、共通配線Lcの信号レベルを初期化する。
このような構成を有するソースドライバ140Bによれば、上述した読み出し期間後に、各ソースライン113に形成されたライン容量Clnに保持されたソースライン電圧VD(データ電圧Vrd)を、シフトレジスタ回路部141から順次出力されるシフト信号(論理信号)に基づくタイミングで、1列目から最終列まで、ソースライン電圧VDが順次読み出されてシリアル信号に変換され、単一のソースフォロワ回路部143を介して読取データ信号Vdataとして出力される。
次いで、本実施形態に係る画像読取装置に適した駆動制御方法について、図面を参照して説明する。
上述したように、本実施形態に係る画像読取装置100Aにおいては、フォトセンサアレイ110として、図2に示したようなダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサ(読取画素)PSを複数配列した構成を有し、その駆動制御を実行するためのトップゲートドライバ120A、ボトムゲートドライバ130及びソースドライバ140を、該フォトセンサアレイ110の周囲に配置した構成(図1参照)を示した。
そして、このような画像読取装置における駆動制御方法は、基本的には図3に示したような駆動制御方法を適用して、各行のフォトセンサPS群に対して、リセット動作→電荷蓄積動作及びプリチャージ動作→読み出し動作からなる処理サイクルを順次所定のタイミングで実行し、これら一連の動作処理を各行について繰り返すことにより、1画面分の画像データ(被写体の2次元画像;例えば、指紋パターン)を明度データとして読み取ることができる。
ここで、図3のタイミングチャートにも示したように、トップゲートドライバ120Aにより生成、出力されるリセットパルスφTi、ソースドライバ140から出力されるプリチャージパルスφpg、及び、ボトムゲートドライバ130により生成、出力される読み出しパルスφBiの各々の電圧レベルは、例えば、次のような電圧範囲を有するように設定されている。
リセットパルス電圧Vtg=+15V〜−15V
プリチャージ電圧Vpg=0V〜+5V
読み出しパルス電圧Vbg=0V〜+10V
特に、図2に示したようなダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサにおいては、トップゲート電極TGxと半導体層11との間にシリコン窒化膜等により構成されるブロック層14が形成されていることにより、半導体層11に蓄積されたキャリヤを掃き出してフォトセンサPSを初期化(リセット)するために、トップゲート電極TGxに比較的電圧振幅の大きいリセットパルスφTiを印加する必要がある(例えば、ハイレベル側+15V、ローレベル側−15Vからなる30Vの電圧振幅)を有する。そのため、フォトセンサアレイ(フォトセンサアレイ)を駆動制御するために、高耐圧のドライバや高電圧の駆動電源を適用する等の措置が必要になる場合があった。
本実施形態に係る画像読取装置においては、上述したように、トップゲートドライバ120A、ボトムゲートドライバ130及びソースドライバ140A、140Bに適用される各回路部(アナログスイッチ、論理回路等)を構成する電界効果型トランジスタが、いずれも低温ポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタ(以下、「低温ポリシリコン薄膜トランジスタ」と記す)により形成され、かつ、これらのドライバが、フォトセンサアレイ110が形成された絶縁性の基板上に一体的に形成された構成を有している。
ここで、低温ポリシリコン薄膜トランジスタは、周知のように、オン電流が比較的大きく、電子移動度が比較的大きいため、比較的良好な動作速度を有するドライバを実現することができるが、絶縁耐圧が比較的低いため、リセットパルスφTiが、上述したように数十Vの電圧振幅を有する場合、低温ポリシリコン薄膜トランジスタがその電圧に耐えきれず、素子破壊が生じる可能性がある。
そこで、本実施形態においては、以下に示すような駆動制御方法を適用することにより、低温ポリシリコン薄膜トランジスタを適用したドライバであっても、素子の耐圧破壊等を生じることなく、比較的良好な動作速度で画像読取動作を実行する。
図15は、本実施形態に係る画像読取装置に適用可能な駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートである。ここでは、画像読取装置(フォトセンサアレイ)の駆動制御方法として、上述した「リセット動作→電荷蓄積動作→プリチャージ動作→読み出し動作」からなる一連の動作処理を各行毎に繰り返す手法(図3参照)とは異なり、まず各行ごとに順次リセット動作を実行し、その後電荷蓄積期間が経過した行のフォトセンサPSに対してプリチャージ動作を行った後、読み出し動作を実行する駆動制御方法について説明する。
図15に示すように、本実施形態に係る画像読取装置に適用可能な駆動制御方法は、まず、トップゲートドライバ120Aにより、各行のトップゲートライン111に、順次走査信号(リセットパルス)φT1、φT2、…φTnを印加するとともに、当該走査信号φT1、φT2、…φTnの印加期間に合わせて(同期して)、ボトムゲートドライバ130により、当該行のボトムゲートライン112に、順次走査信号(リセットパルス)φB1、φB2、…φBnを印加して、リセット動作(リセット期間Trst)を実行し、各行のフォトセンサPS群を初期化する(第1のステップ)。すなわち、同一行のフォトセンサPSのトップゲート端子TG及びボトムゲート端子BGに対して、同時に所定の走査信号φTi、φBiを印加する。
ここで、走査信号φT1、φT2、…φTnは、例えば、ハイレベル側の信号レベルVtghが0V、ローレベル側の信号レベルVtglが−15Vになるように設定されている。また、走査信号φB1、φB2、…φBnは、例えば、ハイレベル側の信号レベルVbghが+10V、ローレベル側の信号レベルVbglが0Vになるように設定されている。
このように、上述したリセット期間Trstにおいては、フォトセンサPSにハイレベル(0V)の走査信号φT1、φT2、…φTnと、ハイレベル(+10V)の走査信号φB1、φB2、…φBnと、が同期して印加されることにより、フォトセンサPSの半導体層11に誘起される電位差によって、通常のキャリヤの掃き出し動作(すなわち、図3に示したリセット動作)と同等の作用が働いて、リセット動作が実現される。
次いで、走査信号φT1、φT2、…φTn、及び、走査信号φB1、φB2、…φBnを順次同期して立ち下げ、リセット期間Trstを終了することにより、各行ごとに電荷蓄積期間Taがスタートして、フォトセンサPSのトップゲート電極TGx側から入射される光量に応じて半導体層(チャネル領域)11にキャリヤ(正孔)が発生し、蓄積される。ここで、図15に示すように、ソースドライバ140(プリチャージ回路部145)により、電荷蓄積期間Taに並行して、プリチャージパルスφpgを順次印加することにより、プリチャージ期間Tprchをスタートし、ソースライン113にプリチャージ電圧Vpgを印加してフォトセンサPSのソース電極に所定の電圧を保持させるプリチャージ動作が行われる(第2のステップ)。ここで、プリチャージ電圧Vpgは、例えば、ハイレベル側の信号レベルVpghが+5V、ローレベル側の信号レベルVpglが0Vに設定されている。
そして、電荷蓄積期間Ta及びプリチャージ期間Tprchが終了したフォトセンサPSに対して、ボトムゲートドライバ130により、各行ごとに順次走査信号(読み出しパルス)φB1、φB2、…φBnを印加して、読み出し期間Treadをスタートし(第3のステップ)、電荷蓄積期間Taに各フォトセンサPSの半導体層11に蓄積されたキャリヤ(正孔)に応じたソースライン電圧VD(データ電圧Vrd)の変化を、ソースライン113を介して読み出す(第4のステップ)。ここで、走査信号(読み出しパルス)φB1、φB2、…φBnは、上述したリセット動作において印加された走査信号(リセットパルス)と同様に、例えば、ハイレベル側の信号レベルVbghが+10V、ローレベル側の信号レベルVbglが0Vに設定されている。
なお、被写体の明暗パターンに対応した明度データ(明暗情報)の検出方法は、上述した基本的な駆動制御方法(図3参照)と同様に、例えば、各ソースライン電圧VD(データ電圧Vrd)の読み出し期間Tread経過後の電圧値を検出することにより、フォトセンサPSに入射した光の量が明度データ(すなわち、読取データ信号Vdata)に換算される。
このように、本実施形態に係る画像読取装置に適用可能な駆動制御方法によれば、リセット期間Trstに、トップゲート端子TG及びボトムゲート端子BGの各々に同期して印加されるパルス電圧(走査信号φTi及びφBi、特に、走査信号φBiによる正のバイアス電圧)により、フォトセンサPSの半導体層11に所定の電位差が誘起されて、上述した基本的な駆動制御方法(図3参照)のリセット動作におけるキャリヤの掃き出し動作と同等の作用を実現することができる。
したがって、トップゲート端子TGに印加されるパルス電圧(リセットパルス電圧Vtg)の信号レベルを低減(例えば、+15V→0V)して電圧振幅を、上述した基本的な駆動制御方法(図3参照)に比較して縮小(例えば、30V→15V)しつつ、良好なリセット動作を実現することができるので、フォトセンサアレイ110の周辺回路(特に、トップゲートドライバ120A)を低温ポリシリコン薄膜トランジスタ等の、絶縁耐圧が比較的低い機能素子を適用して構成した場合であっても、素子の耐圧破壊等を生じることなく、比較的良好な動作速度で画像読取動作を実行することができる。また、ドライバの駆動電源を低電圧化することもできる。
これにより、画像読取装置を構成するフォトセンサアレイ及び周辺回路(各ドライバ)を単一の絶縁性基板上に一体的に形成することができるとともに、耐圧破壊を防止するための保護回路等を省略することができるので、指紋読取装置のように、フォトセンサアレイ上の検知面に直接被写体が載置される場合であっても、該検知面(フォトセンサアレイ)及びその周辺回路を平坦化して、従来技術に示したようなドライバチップ等の突出を防止し、良好に被写体画像を読み取り、認識することができるとともに、フォトセンサアレイに近接して周辺回路を一体的に配置することができるので、画像読取装置の回路構成や配線接続構造を簡素化して、小型化や製品コストの削減を図ることができる。
また、単一の絶縁性基板上にフォトセンサアレイ及び周辺回路が一体的に形成されるので、フォトセンサアレイの仕様に対応した専用のドライバチップを別個に用意する必要がなく、部品点数や製造プロセスを削減することができるとともに、画像読取装置の機能検査を精度良く、容易に行うことができる。さらに、高電圧パルスがフォトセンサに直接印加されることがなくなるので、フォトセンサの素子特性の劣化や配線間での絶縁不良の発生等を抑制することができ、より信頼性の高い画像読取装置を提供することができる。
なお、本実施形態においては、リセット期間において、ボトムゲート端子に印加される走査信号に同期してトップゲート端子に走査信号が印加される手法を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、要するに、リセット期間内のトップゲート端子に走査信号が印加されている期間中に、ボトムゲート端子に走査信号(バイアス電圧)が印加されるものであれば、同様のリセット動作の効果を得ることができる。このとき、トップゲート端子に印加される走査信号のパルス幅に比較して、ボトムゲート端子に印加される走査信号のパルス幅が狭いほど、上記のトップゲート端子に印加される走査信号の電圧振幅の低減効果は低下するので、トップゲート端子とボトムゲート端子に印加される走査信号のパルス幅は等しいことが好ましい。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る画像読取装置の第2の実施形態について説明する。
図16は、本発明に係る画像読取装置の第2の実施形態を示す概略構成図である。ここで、上述した第1の実施形態と同等の構成については、同一又は同等の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。
上述した第1の実施形態においては、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサを2次元配列したフォトセンサアレイの周辺回路(トップゲートドライバ、ボトムゲートドライバ、ソースドライバ)が、低温ポリシリコン薄膜トランジスタによって構成され、かつ、該構成を有する画像読取装置に適用可能な特有の駆動制御方法を用いる構成としたが、本第2の実施形態は、フォトセンサアレイの周辺回路におけるトップゲートドライバが、少なくとも、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタ(以下、「アモルファスシリコン薄膜トランジスタ」と記す)を適用して構成された出力部(後述するレベルシフト回路部)を備えて構成されることを特徴とするものである。これにより、本実施形態における画像読取装置においては、上述した基本的な駆動制御方法をそのまま用いて画像読取動作を実行させることができる。
すなわち、本実施形態に係る画像読取装置は、図16に示すように、上述した第1の実施形態と同様の構成(図1参照)を有するフォトセンサアレイ110と、ボトムゲートドライバ(第2の走査駆動手段)130と、ソースドライバ(信号駆動手段)140と、システムコントローラ150に加え、アモルファスシリコン薄膜トランジスタにより構成され、トップゲートライン111に直接接続されるレベルシフト回路部123を備えたトップゲートドライバ(第1の走査駆動手段)120Bと、を有して構成されている。
そして、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、単一のガラス基板等の絶縁性の基板SUBの一面側に、上記フォトセンサアレイ110及びトップゲートドライバ120B、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140が、一体的に形成された構成を有している。ここで、フォトセンサアレイ110に配列されたフォトセンサPSは、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有し、一方、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140を構成する機能素子(薄膜トランジスタ)は、低温ポリシリコン薄膜トランジスタにより構成され、さらに、トップゲートドライバ120Bは、少なくともアモルファスシリコン薄膜トランジスタにより構成されたレベルシフト回路部123を備えた構造を有している。なお、トップゲートドライバ120Bのレベルシフト回路部123以外の回路部は、低温ポリシリコン薄膜トランジスタによって構成されるものであってもよいし、また、低温ポリシリコン薄膜トランジスタとアモルファスシリコン薄膜トランジスタとを含んで構成されるものであってもよい。
これにより、フォトセンサPSを構成する薄膜トランジスタ構造と、トップゲートドライバ120Bのレベルシフト回路部123を構成する薄膜トランジスタ(後述する図17、図18参照)は、例えば、アモルファスシリコン薄膜トランジスタを製造するための同一のプロセスを用いて同時に形成することができ、また、トップゲートドライバ120Bの他の回路部、及び、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140を構成する薄膜トランジスタ(低温ポリシリコン薄膜トランジスタ)は、少なくとも一部の構成を、上記アモルファスシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを用いて(兼用して)同時に形成することができる。
以下、本実施形態特有の構成であるトップゲートドライバについて具体的に説明する。
図17は、本実施形態に係る画像読取装置に適用可能なトップゲートドライバの一構成例を示す概略ブロック図であり、図18は、本構成例に係るトップゲートドライバに適用可能な出力バッファ部及びレベルシフト回路部の一例を示す回路構成図である。ここで、上述した第1の実施形態と同等の構成については、同一又は同等の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。
図17に示すように、トップゲートドライバ120Bは、上述した第1の実施形態に示した構成(図5参照)を有するシフトレジスタ回路部121と、該シフトレジスタ回路部121から順次出力されるシフト信号(論理信号;タイミング信号)を、所定の信号レベルに増幅する前段の増幅手段としての出力バッファ部(出力回路部)122と、該出力バッファ部122から出力される増幅信号を、所定の電圧振幅を有する信号に変換(信号増幅、レベルシフト)して、各トップゲートライン111に走査信号(リセットパルス)φT1、φT2、・・・φTnとして出力する、後段の増幅手段としてのレベルシフト回路部(出力回路部)123と、を有して構成されている。
ここで、シフトレジスタ回路部121は、第1の実施形態に示した回路構成(図6参照)と同等であるので、その説明を省略する。また、出力バッファ部122(122i)は、図18に示すように、各行のトップゲートライン111に対応して、上記シフトレジスタ回路部121から出力される論理信号(シフト信号)Soutjを非反転処理するインバータ群INV21、INV22と、該論理信号Soutjを反転処理するインバータ群INV21〜INV23と、を備え、ローレベルの論理信号Soutjが供給されるタイミングで、該論理信号Soutjの非反転信号となる増幅信号AMSと論理信号Soutjの反転信号となる増幅信号AMSbを生成してレベルシフト回路部123に出力する。
また、レベルシフト回路部123は、例えば、図18に示すように、各行のトップゲートライン(走査ライン)111に対応して、高電位電圧(第1の電源電圧)Vapdと接点N31との間に電流路(ソース−ドレイン端子)が接続され、制御端子(ゲート端子)に論理信号Soutjの非反転信号となる増幅信号AMS(第2の入力信号)が印加されるnチャネル型の電界効果型トランジスタ(薄膜トランジスタ;第1のスイッチング素子)Tr31と、接点N31と低電位電圧(第2の電源電圧)Vapsとの間に電流路が接続され、制御端子に論理信号Soutjの反転信号となる増幅信号AMSb(第1の入力信号)が印加されるnチャネル型の電界効果型トランジスタ(第2のスイッチング素子)Tr32と、増幅信号AMSbが印加される接点(電界効果型トランジスタTr32の制御端子)と接点N32との間に電流路が接続され、制御端子に高電位電圧Vapdが印加されたnチャネル型の電界効果型トランジスタ(第5のスイッチング素子)Tr35と、高電位電圧Vapdと接点N33(出力接点)との間に電流路が接続され、制御端子が接点N32に接続されたnチャネル型の電界効果型トランジスタ(第3のスイッチング素子)Tr33と、接点N33と低電位電圧Vapsとの間に電流路が接続され、制御端子が接点N31に接続されたnチャネル型の電界効果型トランジスタ(第4のスイッチング素子)Tr34と、を備えた構成を有している。ここで、接点N32と接点N33との間には、電界効果型トランジスタTr33のゲート−ソース間に、図示を省略した寄生容量(容量素子)が形成されている。
すなわち、本実施形態に係るレベルシフト回路部123iにおいて、電界効果型トランジスタTr31及びTr32は、高電位電圧Vapdと低電位電圧Vapsとの間に直列に接続され、かつ、電界効果型トランジスタTr31に出力バッファ部122iから増幅信号AMSが、また、電界効果型トランジスタTr32に増幅信号AMSの反転信号となる増幅信号AMSbが同時に印加されるように構成された、入力段のインバータ回路を構成し、電界効果型トランジスタTr33及びTr34は、高電位電圧Vapdと低電位電圧Vapsとの間に直列に接続され、かつ、電界効果型トランジスタTr33に接点N32の電位が、また、電界効果型トランジスタTr34に接点31の電位(入力段のインバータ回路の出力電位であって増幅信号AMSbの反転信号となる第3の入力信号;後述するように、接点N32の電位の略逆相となる)が同時に印加されるように構成された、出力段のインバータ回路を構成している。
ここで、各電界効果型トランジスタTr31〜Tr35は、いずれもアモルファスシリコン薄膜トランジスタである。
次いで、上述した回路構成を有するトップゲートドライバのレベルシフト回路部の動作について説明する。
図19は、本構成例に係るレベルシフト回路部の各端子及び接点における信号電圧の変化を示すシミュレーション結果である。ここでは、上述したトップゲートドライバ120Bにおいて、少なくとも、レベルシフト回路部123に供給される電源電圧として、高電位電圧Vapdが+15V、低電位電圧Vapsが−18Vに設定され、出力バッファ部122(122i)により0〜15Vの電圧振幅(第1の電圧振幅)を有する増幅信号AMS、AMSbを、上記レベルシフト回路部123(123i)により、−15〜+15Vの電圧振幅(第2の電圧振幅)を有する信号に変換して走査信号(リセットパルス)φTiとしてi行目のトップゲートライン111に印加する場合について説明する。
まず、シフトレジスタ回路部121から出力バッファ部122iに、シフト信号としてローレベルの論理信号Soutiが供給されると、入力段のインバータ回路に、ローレベル(=0V)の増幅信号AMSが入力されるとともに、ハイレベル(=+15V)の増幅信号AMSbが入力され、図18に示したレベルシフト回路部123iの電界効果型トランジスタTr32がオン動作するとともに、電界効果型トランジスタTr31がオフ動作する。これにより、図19に示すように、接点N31の電位Vn31は、電界効果型トランジスタTr32の導通抵抗(オン抵抗)分だけ、低電位電圧Vaps(=−18V)よりも高い電圧になるものの、充分低い信号電圧(概ね−13V)を有するローレベルに設定される。
一方、シフトレジスタ回路部121から出力バッファ部122iに、シフト信号としてハイレベルの論理信号Soutiが供給されると、入力段のインバータ回路に、ハイレベル(=+15V)の増幅信号AMSが入力されるとともに、ローレベル(=0V)の増幅信号AMSbが入力され、電界効果型トランジスタTr31がオン動作するとともに、電界効果型トランジスタTr32がオフ動作する。これにより、接点N31の電位Vn31は、電界効果型トランジスタTr31の導通抵抗分だけ、高電位電圧Vapd(=+15V)よりも低い電圧を有するハイレベルに設定される。ここで、電界効果型トランジスタに適用されるアモルファスシリコン薄膜トランジスタの回路特性上、高電位電圧Vapd側に接続された電界効果型トランジスタTr31の導通抵抗は比較的大きく、小さく設定することが困難であるため、接点N31電位Vn31は、ハイレベルでありながら、図19に示すように、概ね+3〜+4V程度の極めて低い電圧しか得られない。
次いで、出力段のインバータ回路において、上記入力段のインバータ回路の出力電圧(接点N31の電位Vn31)がハイレベル(概ね+3〜+4V)のときには、電界効果型トランジスタTr34がオン動作して、接点N33(トップゲートライン111)の電位は、電界効果型トランジスタTr34の導通抵抗分だけ、低電位電圧Vaps(=−18V)よりも高い電圧になるものの、所望の信号レベル(所望の電圧振幅−15〜+15Vの、下限側の電圧である−15V;ローレベル)に設定される。
ここで、出力段のインバータ回路において、電界効果型トランジスタTr33のゲート端子(接点N32)には、高電位電圧Vapd(=+15V)により常時オン状態を維持している電界効果型トランジスタTr35を介して、増幅信号AMSbが印加されるので、接点N31の電位Vn31がハイレベルとなるタイミング(増幅信号AMSbがローレベルベルとなるタイミング)では、図19に示すように、接点N32の電位Vn32は、概ね0Vのローレベルに設定される。これにより、接点N32とN33間に生じた電位差が、電界効果型トランジスタTr33のゲート−ソース間の寄生容量に電圧成分として保持される。なお、寄生容量に保持された電荷は、電界効果型トランジスタTr35の導通抵抗により移動が妨げられるため、上記電位差に応じた電圧成分が寄生容量に良好に保持される。
一方、上記入力段のインバータ回路の出力電圧(接点N31の電位Vn31)がローレベル(概ね−13V)のときには、電界効果型トランジスタTr34がオフ動作するとともに、電界効果型トランジスタTr33のゲート端子(接点N32)に、ハイレベル(+15V)の増幅信号AMSbが印加されることにより、電界効果型トランジスタTr33がオン動作して、接点N33(トップゲートライン111)の電位は、電界効果型トランジスタTr33の導通抵抗分だけ、高電位電圧Vapd(=+15V)よりも低い電圧が印加される。ここで、電界効果型トランジスタTr33のゲート端子(接点N32)には、接点N33の電位の上昇に伴って、図19に示すように、該接点N33の電位に上記寄生容量に保持された電圧成分に相当する電位差が上乗せされた電圧(概ね25〜27V)が生じて(ブートストラップ現象)、電界効果型トランジスタTr33が略飽和状態でオン動作するので、接点N33(トップゲートライン111)の電位は、高電位電圧Vapd(=+15V)に略近似する充分に高い信号レベル(すなわち、所望の電圧振幅−15〜+15Vの、上限側の電圧に近似する+13〜+14V;ハイレベル)が得られる。
このように、本実施形態に係るトップゲートドライバ120Bに適用されるレベルシフト回路部123においては、2段のインバータ回路を構成し、出力段のインバータ回路に印加される一方の信号レベル(ハイレベル)をブートストラップ回路部(電界効果型トランジスタTr35、電界効果型トランジスタTr33のゲート−ソース間に形成される寄生容量)を用いて昇圧することにより、入力段のインバータ回路から出力されるハイレベル側の信号レベルが低い場合であっても、出力段のインバータ回路から出力されるハイレベル側の信号レベルを十分高くすることができる。ここで、本実施形態においては、特に、各電界効果型トランジスタTr31〜Tr35を、いずれもアモルファスシリコン薄膜トランジスタにより構成しているので、高い絶縁耐圧を実現することができ、上述したようなダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサを駆動制御する場合(図2、図3参照)に必要な、数十Vの電圧振幅を有する走査信号(リセットパルス)を、素子の耐圧破壊を生じることなく、良好に生成、出力することができる。
したがって、本実施形態に係る画像読取装置においても、上述した第1の実施形態と同様に、フォトセンサアレイ及び周辺回路(各ドライバ)を単一の絶縁性基板上に一体的に形成することができるので、フォトセンサアレイ及び周辺回路を平坦化して、良好に被写体画像を密着させて読み取り、認識することができるとともに、画像読取装置の回路構成を簡略化して、小型化や製品コストの削減を図ることができる。また、フォトセンサアレイの仕様に対応した専用のドライバチップを別個に用意する必要がなく、部品点数や製造プロセスを削減することができるとともに、画像読取装置の機能検査の精度や信頼性を向上させることができる。
さらに、本実施形態に係る画像読取装置特有の作用効果として、トップゲートドライバの出力部が、少なくとも、アモルファスシリコン薄膜トランジスタを用いて構成されたレベルシフト回路部を有して構成されていることにより、ポリシリコン薄膜トランジスタを用いたシフトレジスタ回路部や出力バッファ部において、ポリシリコン薄膜トランジスタのオン電流が比較的大きく、電子移動度が比較的大きいことにより、信号生成動作を比較的迅速に実行することができ、一方、出力部のレベルシフト回路部において、比較的高い耐圧特性を有するアモルファスシリコン薄膜トランジスタを適用しているため、比較的大きな電圧振幅(数十V)を有する走査信号を良好に生成することができるので、全体として適度な動作速度を実現しつつ、適切な電圧範囲を有する走査信号を、素子破壊を生じることなく良好に生成して、トップゲートラインに印加することができ、上述した基本的な駆動制御方法(図3参照)をそのまま適用して、動作特性が良好で信頼性の高い画像読取装置を提供することができる。
なお、本実施形態においては、レベルシフト回路部123のブートストラップ回路部の構成として、電界効果型トランジスタTr33のゲート−ソース間に形成される寄生容量を適用する場合(図18参照)について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記ゲート−ソース間(接点N32と接点N33との間)に、上記寄生容量に加えて、さらに任意の容量素子(コンデンサ)を接続した構成を適用するものであってもよい。また、レベルシフト回路部123として、nチャネル型の電界効果型トランジスタを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、pチャネル型の電界効果型トランジスタを適用して構成するものであってもよい。
本発明に係る画像読取装置の第1の実施形態を示す概略構成図である。 本実施形態に係るフォトセンサアレイに適用可能なフォトセンサの素子構造を示す概略断面図である。 本実施形態に係るフォトセンサアレイにおける基本的な駆動制御方法を示すタイミングチャートである。 本実施形態に係る画像読取装置を指紋読取装置に適用した場合の要部断面図である。 本実施形態に係る画像読取装置に適用可能なトップゲートドライバ又はボトムゲートドライバの一構成例を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係るトップゲートドライバ又はボトムゲートドライバに適用可能なシフトレジスタ回路部の一例を示す回路構成図である。 本構成例に係るシフトレジスタ回路部及び出力バッファ部に適用される論理素子の回路構成を示す図である。 本実施形態に係る画像読取装置に適用可能なソースドライバの一構成例を示す概略ブロック図である。 本構成例に係るソースドライバの機能を説明するための回路概念図である。 本構成例に係るソースドライバに適用可能なシフトレジスタ回路部の一例を示す回路構成図である。 本構成例に係るソースドライバに適用可能なプリチャージ回路部、サンプリング回路部、ソースフォロワ回路部及びパラレル−シリアル変換回路部の一例を示す回路構成図である。 本実施形態に係る画像読取装置に適用可能なソースドライバの他の構成例を示す概略ブロック図である。 本構成例に係るソースドライバの機能を説明するための回路概念図である。 本構成例に係るソースドライバに適用可能なプリチャージ回路部、パラレル−シリアル変換回路部、ソースフォロワ回路部及びリセット回路部の一例を示す回路構成図である。 本実施形態に係る画像読取装置に適用可能な駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートである。 本発明に係る画像読取装置の第2の実施形態を示す概略構成図である。 本実施形態に係る画像読取装置に適用可能なトップゲートドライバの一構成例を示す概略ブロック図である。 本構成例に係るトップゲートドライバに適用可能な出力バッファ部及びレベルシフト回路部の一例を示す回路構成図である。 本構成例に係るレベルシフト回路部の各端子及び接点における信号電圧の変化を示すシミュレーション結果である。 従来技術における画像読取装置(指紋読取装置)を示す概略構成図である。 従来技術における画像読取装置(指紋読取装置)の問題点を説明するための図である。
符号の説明
100A、100B 画像読取装置
110 フォトセンサアレイ
120A、120B トップゲートドライバ
123 レベルシフト回路部
130 ボトムゲートドライバ
140、140A、140B ソースドライバ
150 システムコントローラ
PS フォトセンサ

Claims (13)

  1. 複数のフォトセンサが2次元配列されたフォトセンサアレイを走査して、該フォトセンサアレイ上に載置された被写体の画像を読み取る画像読取装置において、
    少なくとも、
    前記フォトセンサアレイに配列された任意の行の前記フォトセンサを選択状態に設定するための走査信号を出力する走査駆動手段と、
    前記走査駆動手段により選択状態に設定された前記フォトセンサの各々から、前記被写体の画像に係る電気信号を読み出す信号駆動手段と、
    を備え、
    前記フォトセンサの各々は、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタ構造を有して構成され、
    前記走査駆動手段及び前記信号駆動手段は、少なくともポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成され、
    少なくとも前記フォトセンサアレイ及び前記走査駆動手段、前記信号駆動手段は、単一の絶縁性の基板上に一体的に形成されていることを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記走査駆動手段は、少なくとも、前記走査信号を前記各行ごとの前記フォトセンサに印加する、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成されるレベルシフト回路を備えていることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記走査駆動手段は、少なくとも、
    各行ごとの前記フォトセンサを選択状態に設定するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、
    前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記走査信号として出力する出力回路部と、
    を備え、
    前記出力回路部は、少なくとも前記レベルシフト回路を有して構成されていることを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
  4. 前記走査駆動手段は、少なくとも、
    各行ごとの前記フォトセンサを選択状態に設定するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、
    前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記走査信号として出力する出力回路部と、
    を備え、
    前記シフトレジスタ回路部及び前記出力回路部は、ポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成されていることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
  5. 前記走査駆動手段の前記シフトレジスタ回路部は、前記タイミング信号の出力順序を切り換えて反転設定するためのシフト反転手段を備えていることを特徴とする請求項3又は4記載の画像読取装置。
  6. 前記信号駆動手段は、少なくとも、
    各列ごとの前記フォトセンサから前記電気信号を読み出すためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、
    前記被写体の画像に対応して前記フォトセンサの各々に蓄積された電荷を、電圧成分として保持する電圧保持部と、
    各列ごとに並列的に保持された前記電圧成分を、時系列的に配列して読取データ信号として出力する信号変換部と、
    を備え、
    前記シフトレジスタ回路部及び前記電圧保持部、信号変換部は、ポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像読取装置。
  7. 前記フォトセンサは、アモルファスシリコンからなる半導体層により構成されるチャネル領域を挟んで形成されたソース電極及びドレイン電極と、前記チャネル領域の上方及び下方に各々絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、前記第1のゲート電極の上方に形成され、前記被写体が載置される検知面と、を有し、
    前記第1のゲート電極にリセットパルスを印加して前記フォトセンサを初期化し、前記ソース電極にプリチャージパルスを印加した後、前記第2のゲート電極に読み出しパルスを印加することにより、前記初期化終了から前記読み出しパルスの印加までの電荷蓄積期間に、前記チャネル領域に入射した光の量に応じて蓄積された電荷の量に対応する電圧信号を出力することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像読取装置。
  8. 前記走査駆動手段は、前記フォトセンサの前記第1のゲート電極に、前記走査信号として前記リセットパルスを出力する第1の走査駆動手段と、前記フォトセンサの前記第2のゲート電極に、前記走査信号として前記読み出しパルスを出力する第2の走査駆動手段と、を備え、
    前記信号駆動手段は、前記フォトセンサの前記ソース電極に、前記プリチャージパルスを出力するプリチャージ制御部を備えていることを特徴とする請求項7記載の画像読取装置。
  9. 前記第1の走査駆動手段は、少なくとも、前記リセットパルスを前記各行ごとの前記フォトセンサの前記第1のゲート電極に印加する、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成されるレベルシフト回路を備えていることを特徴とする請求項8記載の画像読取装置。
  10. 前記第1の走査駆動手段は、少なくとも、各行ごとの前記フォトセンサの前記第1のゲート電極に前記リセットパルスを出力するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記リセットパルスとして出力する出力回路部と、を備え、
    前記第2の走査駆動手段は、少なくとも、各行ごとの前記フォトセンサの前記第2のゲート電極に前記読み出しパルスを出力するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記読み出しパルスとして出力する出力回路部と、を備え、
    前記第1の走査駆動手段における前記出力回路部は、少なくとも前記レベルシフト回路を有して構成されていることを特徴とする請求項9記載の画像読取装置。
  11. 前記第1の走査駆動手段における前記レベルシフト回路は、少なくとも、
    前記タイミング信号の反転信号であって、第1の電圧振幅を有する第1の入力信号、及び、前記第1の入力信号の反転信号となる第2の入力信号が個別に入力され、前記第1の入力信号の反転信号となる第3の入力信号を生成する入力段のインバータ回路と、
    前記第1の入力信号に基づく信号電圧、及び、前記第3の入力信号が個別に入力され、前記第1の電圧振幅よりも大きい第2の電圧振幅を有する出力信号を生成する出力段のインバータ回路と、
    前記第1の入力信号及び前記出力信号の電位差を電圧成分として保持し、前記出力段のインバータ回路に入力される前記信号電圧を昇圧するブートストラップ回路部と、
    を有し、
    前記入力段及び前記出力段のインバータ回路、並びに、前記ブートストラップ回路部は、少なくとも、単一のチャネル極性を有するアモルファスシリコンからなる半導体を用いた薄膜トランジスタを含んで構成されていることを特徴とする請求項9又は10記載の画像読取装置。
  12. 前記入力段のインバータ回路は、少なくとも第1の電源電圧及び第2の電源電圧間に電流路が直列に接続され、前記第2の入力信号が制御端子に入力される第1のスイッチング素子及び前記第1の入力信号が制御端子に入力される第2のスイッチング素子を備えて、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の接続接点の電位を前記第3の入力信号として出力し、
    前記出力段のインバータ回路は、少なくとも前記第1の電源電圧及び前記第2の電源電圧間に電流路が直列に接続され、前記第1の入力信号に基づく前記信号電圧が制御端子に入力される第3のスイッチング素子及び前記第3の入力信号が制御端子に入力される第4のスイッチング素子を備えて、前記第3のスイッチング素子及び前記第4のスイッチング素子の接続接点から前記出力信号を前記走査信号として出力し、
    前記ブートストラップ回路部は、少なくとも前記第3のスイッチング素子の制御端子と前記第3のスイッチング素子及び前記第4のスイッチング素子の前記接続接点との間に設けられ、前記電圧成分を保持する容量素子と、前記第3のスイッチング素子の制御端子に接続され、前記容量素子に保持された電荷の移動を妨げる第5のスイッチング素子と、を備えていることを特徴とする請求項11記載の画像読取装置。
  13. 半導体層からなるチャネル領域の上方及び下方に、各々第1のゲート電極及び第2のゲート電極が形成されたダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有する複数のフォトセンサが、2次元配列されたフォトセンサアレイを走査して、該フォトセンサアレイ上に載置された被写体の画像を読み取る画像読取装置の駆動制御方法において、
    前記画像読取装置は、少なくとも、
    前記フォトセンサの半導体層が、アモルファスシリコンにより構成され、
    前記フォトセンサの前記第1の電極に第1の走査信号を印加する第1の走査駆動手段、及び、前記フォトセンサの前記第2の電極に第2の走査信号を印加する第2の走査駆動手段、並びに、前記フォトセンサにプリチャージ信号を印加した後、所定のタイミングで前記フォトセンサの各々から、前記被写体の画像に係る電気信号を読み出す信号駆動手段が、ポリシリコンからなる半導体層を用いた薄膜トランジスタを含んで構成され、
    少なくとも前記フォトセンサアレイ及び前記第1及び第2の走査駆動手段、前記信号駆動手段が、単一の絶縁性の基板上に一体的に形成され、
    少なくとも、
    前記第1の走査駆動手段により、前記フォトセンサの前記第1の電極に前記第1の走査信号を印加するとともに、少なくとも該第1の走査信号の印加期間に、前記第2の走査駆動手段により、前記第2の電極に前記第2の走査信号を印加して前記フォトセンサを初期化する第1のステップと、
    前記初期化終了後、前記信号駆動手段により、前記プリチャージ信号を印加してプリチャージする第2のステップと、
    前記プリチャージ動作が終了した前記フォトセンサに対して、前記第2の走査駆動手段により、前記第2の電極に前記第2の走査信号を再び印加して読み出し期間を設定する第3のステップと、
    前記読み出し期間終了後、前記信号駆動手段により、前記初期化終了から前記第2の走査信号の再印加までの電荷蓄積期間に蓄積された電荷に対応した電気信号を読み出す第4のステップと、
    を含むことを特徴とする画像読取装置の駆動制御方法。
JP2004020968A 2004-01-29 2004-01-29 画像読取装置及びその駆動制御方法 Expired - Lifetime JP4168945B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004020968A JP4168945B2 (ja) 2004-01-29 2004-01-29 画像読取装置及びその駆動制御方法
TW094102666A TWI255032B (en) 2004-01-29 2005-01-28 Transistor array and manufacturing method thereof image processing device
US11/046,380 US7915723B2 (en) 2004-01-29 2005-01-28 Transistor array, manufacturing method thereof and image processor
KR1020050007875A KR100685239B1 (ko) 2004-01-29 2005-01-28 트랜지스터어레이 및 그 제조방법 및 화상처리장치
CNB2005100059523A CN100454538C (zh) 2004-01-29 2005-01-31 晶体管阵列及其制造方法、以及图像处理器件
US13/052,724 US8227906B2 (en) 2004-01-29 2011-03-21 Transistor array, manufacturing method thereof and image processor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004020968A JP4168945B2 (ja) 2004-01-29 2004-01-29 画像読取装置及びその駆動制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005217708A true JP2005217708A (ja) 2005-08-11
JP4168945B2 JP4168945B2 (ja) 2008-10-22

Family

ID=34904746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004020968A Expired - Lifetime JP4168945B2 (ja) 2004-01-29 2004-01-29 画像読取装置及びその駆動制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4168945B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007060070A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Casio Comput Co Ltd 画像読取装置及びその駆動制御方法
WO2010004803A1 (ja) 2008-07-11 2010-01-14 シャープ株式会社 表示装置および表示装置の駆動方法
JP2013255066A (ja) * 2012-06-06 2013-12-19 Canon Inc アクティブマトリクスパネル、検出装置、及び、検出システム
US9955093B2 (en) 2014-09-29 2018-04-24 Mitsubishi Electric Corporation Switch control circuit, semiconductor apparatus, and magnetic ink reading apparatus
CN113646798A (zh) * 2019-04-02 2021-11-12 株式会社日本显示器 生物体认证系统以及生物体信息检测装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007060070A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Casio Comput Co Ltd 画像読取装置及びその駆動制御方法
WO2010004803A1 (ja) 2008-07-11 2010-01-14 シャープ株式会社 表示装置および表示装置の駆動方法
US8654110B2 (en) 2008-07-11 2014-02-18 Sharp Kabushiki Kaisha Display device and method for driving display device
JP2013255066A (ja) * 2012-06-06 2013-12-19 Canon Inc アクティブマトリクスパネル、検出装置、及び、検出システム
US9955093B2 (en) 2014-09-29 2018-04-24 Mitsubishi Electric Corporation Switch control circuit, semiconductor apparatus, and magnetic ink reading apparatus
CN113646798A (zh) * 2019-04-02 2021-11-12 株式会社日本显示器 生物体认证系统以及生物体信息检测装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4168945B2 (ja) 2008-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100685239B1 (ko) 트랜지스터어레이 및 그 제조방법 및 화상처리장치
CN107220630B (zh) 显示基板及其驱动方法、显示装置
US9419162B2 (en) Array sensor apparatus and forming method thereof
JP4501048B2 (ja) シフトレジスタ回路及びその駆動制御方法並びに表示駆動装置、読取駆動装置
JP2005251348A (ja) シフトレジスタ回路及びその駆動制御方法
JP4145587B2 (ja) 表示装置
RU2464623C2 (ru) Устройство дисплея и способ управления устройством дисплея
EP2333643A1 (en) Display device
CN113489923A (zh) 使用tft像素电路的光学有源像素传感器
JP4645047B2 (ja) シフトレジスタ回路及びその駆動制御方法並びに駆動制御装置
JP2005136028A (ja) 静電気保護回路およびそれを備えた電子回路
JP4168945B2 (ja) 画像読取装置及びその駆動制御方法
CN109815915B (zh) 光学指纹传感器的图像采集方法
JP2005235810A (ja) ドライバ回路及びその製造方法
US20130187837A1 (en) Matrix substrate, detecting device, and detecting system
JP4382330B2 (ja) 表示装置
US7851738B2 (en) Driver circuit, related drive control method and image reading apparatus
US6940552B1 (en) Photoelectric conversion device
JP5061687B2 (ja) フォトセンサ、フォトセンサアレイ、フォトセンサシステム及びフォトセンサシステムの駆動制御方法
CN113168788B (zh) 检测装置及显示装置
CN114342082A (zh) 检测装置
JP4008777B2 (ja) 表示装置
JP4059470B2 (ja) 読取装置
JP2003046715A (ja) 画像読取装置及び画像読取方法
JP3885222B2 (ja) フォトセンサシステムの駆動制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080715

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080728

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4168945

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130815

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term