JP2003008086A - 複合酸化物及びそれを用いた熱電変換素子 - Google Patents

複合酸化物及びそれを用いた熱電変換素子

Info

Publication number
JP2003008086A
JP2003008086A JP2001190047A JP2001190047A JP2003008086A JP 2003008086 A JP2003008086 A JP 2003008086A JP 2001190047 A JP2001190047 A JP 2001190047A JP 2001190047 A JP2001190047 A JP 2001190047A JP 2003008086 A JP2003008086 A JP 2003008086A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composite oxide
thermoelectric conversion
oxide
sample
electric conductivity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001190047A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Mizutani
眞 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP2001190047A priority Critical patent/JP2003008086A/ja
Publication of JP2003008086A publication Critical patent/JP2003008086A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良電気伝導性で、高い熱起電力を持ち、安定
性に優れた複合酸化物及びそれを用いた熱電変換素子を
提供する。 【解決手段】 下記元素組成式(1)及び(2)で表わ
される複合酸化物。 (L1−p)(CoNi1−z−q
・・・(1) (L1−p)(CoNiCu
1−z−q−r・・・(2) [式(1)及び(2)中、xは0.5≦x≦1.5であ
り、yは2≦y≦4であり、pは0≦p≦1であり、z
は0<z<1であり、qは0<q<1であり、0≦1−
z−q<1であり、rは0<r<1であり、0≦1−z
−q−r<1であり、Lはランタノイドであり、AはB
a、Sr、Ca及びMgから選ばれた1種又は2種以上
の元素であり、BはMn、Fe及びZnから選ばれた1
種又は2種以上の元素である。]この複合酸化物をn型
熱電変換材料2として用いて、熱電変換素子1を製造で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、良電気伝導性で、高い
熱起電力を持ち、安定性に優れた複合酸化物及びそれを
用いた熱電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】熱電発電は、熱電効果を利用して熱エネ
ルギーを直接電力に変換する技術であり、可動部がなく
安定性に優れるため、この技術は体温で作動する腕時計
や僻地用電源、宇宙用電源、軍事用電源等として一部で
実用化されている。
【0003】しかし、これまでに用いられてきたPbT
e系やBi2Te3系等の熱電変換材料は、Te等の高価
な元素や、Pb等の有毒な元素を用いるため、発電用の
材料としては、価格と毒性の点に問題があった。
【0004】そこで、上記問題点を改良した熱電変換材
料として、特開平9−321346号公報、特開平10
−256612号公報及び特開平11−266038号
公報では、毒性が少なく、価格の安い元素からなるNa
を含む層状ペロブスカイト型酸化物で、高い熱電性能を
持つ材料が開示されている。
【0005】しかし、上記公報で開示されたNa系の複
合酸化物は、いずれもp型の熱電変換材料であるため、
熱電変換素子の実現のためには、n型の熱電変換材料と
組み合わせて用いることが必要とされた。n型の熱電変
換材料としては、例えば、特開2000−12914号
公報に、Nd2CuO4にZrをドープした複合酸化物が
開示されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】しかし、ここで開示された複合酸化物は、
熱発電性能を示すパワーファクターが小さく、熱電変換
材料として使用するには性能的に不十分という課題があ
った。したがって、p型熱電変換材料と組み合わせて用
いることができる、より高性能のn型熱電変換材料の開
発が求められていた。
【0007】本発明は、良電気伝導性で、高熱起電力を
持ち、安定性に優れた複合酸化物及びそれを用いた熱電
変換素子を提供することを目的とする。
【0008】本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意
検討した結果、ランタノイド−コバルト−ニッケル系の
複合酸化物が、低温でも高い電気伝導性、負の高熱起電
力を持ち、大気中に放置しても安定であり、熱電変換材
料として優れた特性を有することを見い出だした。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記元
素組成式(1)及び(2)で表される複合酸化物が提供
される。 (L1−p)(CoNi1−z−q ・・・(1) [式(1)中、xは0.5≦x≦1.5であり、yは2
≦y≦4であり、pは0≦p≦1であり、zは0<z<
1であり、qは0<q<1であり、0≦1−z−q<1
であり、Lはランタノイドであり、AはBa、Sr、C
a及びMgから選ばれた1種又は2種以上の元素であ
り、BはMn、Fe及びZnから選ばれた1種又は2種
以上の元素である。]
【0010】 (L1−p)(CoNiCu1−z−q−r・・・(2) [式(2)中、xは0.5≦x≦1.5であり、yは2
≦y≦4であり、pは0≦p≦1であり、zは0<z<
1であり、qは0<q<1であり、rは0<r<1であ
り、0≦1−z−q−r<1であり、Lはランタノイド
であり、AはBa、Sr、Ca及びMgから選ばれた1
種又は2種以上の元素であり、BはMn、Fe及びZn
から選ばれた1種又は2種以上の元素である。]
【0011】このような組成の複合酸化物は、良電気伝
導性で、高い熱起電力を持ち、安定性に優れ、熱電変換
材料として使用できる。なお、一般に、熱起電力の大き
さと電気伝導度とは負の相関関係にあり、電気伝導度が
上がると熱起電力は低下してしまうが、上記元素組成式
(2)の複合酸化物はCuを必須成分としているため、
上記元素組成式(1)の複合酸化物に比べ、電気伝導度
と熱起電力を共に上昇させるか、又は熱起電力の低下を
抑制する効果がある点でより優れている。
【0012】また、上記元素組成式(1)及び(2)に
おいて、好ましくはLがLaである。また、好ましくは
AがSrである。
【0013】また、本発明の別の態様は、上記の複合酸
化物を用いてなる熱電変換素子である。上記の複合酸化
物を用いることにより、良電気伝導性で、高い熱起電力
を持ち、安定性に優れた熱電変換素子が構成できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の複合酸化物及び熱電変換
素子の実施形態について説明する。 1.複合酸化物 本発明の複合酸化物は、上記元素組成式(1)及び
(2)で表され、ランタノイド、Co、Ni及びOから
なる基本成分に、Ba、Sr、Ca、Mg及び/又はC
u、Mn、Fe、Znから選ばれた1種又は2種以上の
元素がドープされている。
【0015】これら各種組成の複合酸化物は、必要な元
素源を含む原料を、粉末等として均一に混合し、焼成す
ることにより得られる。また、上記の元素をドープした
複合酸化物を単結晶として構成する場合には、その原料
混合物を溶融し、その溶融物を徐冷しながら成長させる
ことにより製造することができる。
【0016】本発明の複合酸化物を製造するに際して用
いられる原料としては、各成分元素、各成分元素の酸化
物又はその焼成時に酸化物となる原料が使用できる。上
記元素組成式(1)及び(2)において、基本成分であ
るランタノイドの種類は特に制限されるものではなく、
代表例としてLa、Ce等が挙げられる。このうち、L
a源としては、例えば、金属(La)、酸化物(La2
3)、水酸化物[La(OH)3]、炭酸塩[La2(CO
3)3]、有機酸塩[La(CH3CO 2)3]等が用いられ、
Ce源としては、例えば、金属(Ce)、酸化物(Ce
2 3)、水酸化物[(Ce(OH)3)]、炭酸塩[Ce2
(CO3)3・5H2O]、有機酸[Ce2(C23・10H2
O)等が用いられる。
【0017】また、その他の基本成分のうち、Co源と
しては、例えば、金属(Co)、酸化物(Co23、C
34等)、炭酸塩(CoCO3)、有機酸塩[Co(C
3CO2)2等〕等が、Ni源としては、例えば、金属
(Ni)、酸化物(NiO等)、炭酸塩(NiCO
3等)等がそれぞれ用いられる。
【0018】また、上記の基本成分にドープされる元素
のうち、Ba源としては、例えば、酸化物(BaO)、
水酸化物[Ba(OH)2]、炭酸塩(BaCO3)、硝酸
塩[Ba(NO3)2]等が、Sr源としては、例えば、酸
化物(SrO)、水酸化物[Sr(OH)2]、炭酸塩
(SrCO3)、硝酸塩[Sr(NO3)2]等が、Ca源
としては、例えば、酸化物(CaO)、水酸化物[Ca
(OH)2]、炭酸塩(CaCO3)、硝酸塩[Ca(N
3)2]等が、Mg源としては、例えば、酸化物(Mg
O)、水酸化物[Mg(OH)2]、炭酸塩(MgC
3)、硝酸塩[Mg(NO3)2]等が、Cu源として
は、例えば、金属(Cu)、酸化物(Cu2O、CuO
等)、水酸化物[Cu(OH)2等]、炭酸塩(Cu2CO
3等)、ハロゲン化合物(CuCl2、CuCl、Cul
等)、有機酸塩[Cu(CH3CO2)2・H2O等]等がそ
れぞれ用いられる。
【0019】また、Mn源としては、例えば、金属(M
n)、酸化物(Mn23等)、炭酸塩(MnCO3等)
等が、Fe源としては、例えば、金属(Fe)、酸化物
(Fe23、Fe34等)、炭酸塩(FeCO3等)等
が、Zn源としては、例えば、金属(Zn)、酸化物
(ZnO等)、炭酸塩(ZnCO3等)等がそれぞれ用
いられる。
【0020】2.熱電変換素子 本発明の熱電変換素子は、上述の複合酸化物からなるn
型熱電変換材料を用いて構成されるが、それ以外の他の
構成部分は、公知の材料で構成できる。例えば、n型熱
電変換材料と併用するp型熱電変換材料としては、上述
の公報に開示された材料を用いることができる。
【0021】図1に、本発明の熱電変換素子の一実施形
態を表す模式図を示す。熱電変換素子1において、n型
熱電変換材料2及びp型熱電変換材料3は、共通の高温
側電極4と、2つの低温側電極5及び6に接合してい
る。ここで、高温側電極4を加熱すると、高温側接合部
7の温度が上がりThとなり、低温側接合部8の温度T
cとの間に温度差ΔT(ΔT=Th−Tc)が生じ、高
温側電極4と低温側電極5及び6との間に電圧が発生す
る。そして、低温側電極5及び6の間に負荷抵抗(R)
を接続すると電流(I)が流れ、この電流を電力(W)
として取り出すことができる。このように構成される熱
電変換素子は、温度差から起電力を取り出せるだけでな
く、電力を逆に加えることで冷却や加熱を行なうヒート
ポンプとしても用いることができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0023】実施例1 組成La0.85Sr0.15Co0.8Ni0.2の元素比になるよ
うに、酸化ランタン(La23)を6.87g、炭酸ス
トロンチウム(SrCO3)を1.1g、酸化コバルト
(Co23)を3.29g、酸化ニッケル(NiO)を
0.74g秤量し、自動乳鉢で1時間混合、粉砕した。
得られた混合粉末をアルミナるつぼに入れて、焼成炉に
て1,150℃で8時間仮焼した。室温に冷却後、得ら
れた粉末を再度自動乳鉢で1時間粉砕した。粉砕後30
0kg/cmの圧力で棒状に成型し、アルミナボート
に置いて1,200℃で8時間焼成(大気雰囲気中)し
て、La0.85Sr0.15Co0.8Ni0.2 3の元素組成式
で表される複合酸化物の試料(幅5mm、厚さ2mm、
長さ20mmの棒状)を得た。
【0024】得られた試料の電気伝導度とゼーベック係
数を以下の方法で測定した。測定結果を表1に示す。 (1)電気伝導度 試料にリード線を接着するのにln線を用いて圧着し、
直流4端子法を用いて電気伝導度を測定した。 (2)ゼーベック係数 試料の両端に銅コンスタンタンの熱電対(50ミクロン
線)をアピエゾングリースで接着し、試料温度を直接計
った。二つの銅ブロックに試料を渡し、一方の銅ブロッ
クのみを加熱した。これによって試料の両端に温度差が
つき、熱起電力が発生する。この起電力を電圧計で測定
し、その値を温度差で割ることによってゼーベック係数
を求めた。
【0025】この試料の室温における電気伝導度は1,
326S/cmであり、焼結体であるにもかかわらず、
非常に高いものであった。一方、ゼーベック係数は−1
4μV/Kと高い値であり、パワーファクターは0.2
7μW/Kcmと高く、熱電変換材料として有用な材
料であることが分かった。また、試料を温度で一ヶ月放
置後、電気伝導度を測定したところ1,320S/cm
であり、変化がなく安定な材料であることが明らかにな
った。
【0026】実施例2 組成La0.5Sr0.5Co0.8Ni0.1Cu0.1の元素比に
なるように、酸化ランタン(La23)を4.12g、
炭酸ストロンチウム(SrCO3)を3.74g、酸化
コバルト(Co23)を3.48g、酸化ニッケル(N
iO)を0.38g、酸化銅(CuO)を0.21g秤
量し、自動乳鉢で1時間混合、粉砕した。得られた混合
粉末をアルミナるつぼに入れて、焼成炉にて1,150
℃で8時間仮焼した。室温に冷却後、得られた粉末を再
度自動乳鉢で1時間粉砕した。粉砕後300kg/cm
の圧力で棒状に成型し、アルミナボートに置いて1,
200℃で8時間焼成(大気雰囲気中)して、La0.5
Sr0.5Co0.8Ni0.1Cu 0.13の元素組成式で表さ
れる複合酸化物の試料(幅5mm、厚さ2mm、長さ2
0mmの棒状)を得た。
【0027】次に、実施例1と同様に電気伝導度及びゼ
ーベック係数を求めたところ、この試料の室温における
電気伝導度は3,190S/cmであり、非常に高いも
のであった。一方、ゼーベック係数は−26μV/Kと
高い値であり、パワーファクターは2.1μW/K
mと高く、熱電変換材料として有用な材料であることが
分かった。また、試料を室温で一ヶ月放置後、電気伝導
度を測定したところ3,188S/cmであり、変化が
なく安定な材料であることが明らかになった。
【0028】実施例3 組成La0.5Sr0.5Co0.9Ni0.05Cu0.05の元素比
になるように、酸化ランタン(La23)を4.16
g、炭酸ストロンチウム(SrCO)を3.77g、
酸化コバルト(Co34)を3.69g、酸化ニッケル
(NiO)を0.191g、酸化銅(CuO)を0.2
03g秤量し、自動乳鉢で1時間混合、粉砕した。得ら
れた混合粉末をアルミナるつぼに入れて、焼成炉にて
1,150℃で8時間仮焼した。室温に冷却後、得られ
た粉末を再度自動乳鉢で1時間粉砕した。粉砕後300
kg/cmの圧力で棒状に成型し、アルミナボートに
置いて1,200℃で8時間焼成(大気雰囲気中)し
て、La0.5Sr0.5Co0.9Ni0.05Cu0.053の元素
組成式で表される複合酸化物の試料(幅5mm、厚さ2
mm、長さ20mmの棒状)を得た。
【0029】次に、実施例1と同様に電気伝導度及びゼ
ーベック係数を求めたところ、この試料の室温における
電気伝導度は1,860S/cmであり、焼結体である
にもかかわらず非常に高いものであった。一方、ゼーベ
ック係数は−31μV/Kと高い値であり、パワーファ
クターは1.8μW/Kcmと高く、熱電変換材料と
して有用な材料であることが分かった。また、試料を室
温で一ヶ月放置後、電気伝導度を測定したところ1,8
60S/cmであり、変化がなく安定な材料であること
が明らかになった。
【0030】比較例1 組成La0.85Sr0.15Ni1の元素比になるように、酸
化ランタン(La23)を7.06g、炭酸ストロンチ
ウム(SrCO3)を1.13g、酸化ニッケル(Ni
O)を3.8g秤量し、自動乳鉢で1時間混合、粉砕し
た。得られた混合粉末をアルミナるつぼに入れて、焼成
炉にて1,150℃で8時間仮焼した。室温に冷却後、
得られた粉末を再度自動乳鉢で1時間粉砕した。粉砕後
300kg/cmの圧力で棒状に成型し、アルミナボ
ートに置いて1,200℃で8時間焼成(大気雰囲気
中)して、La0.85Sr0.15Ni13の元素組成式で表
される複合酸化物の試料(幅5mm、厚さ2mm、長さ
20mmの棒状)を得た。
【0031】次に、実施例1と同様に電気伝導度及びゼ
ーベック係数を求めたところ、この試料の室温における
電気伝導度は7.4S/cmであり、一ヶ月放置後の電
気伝導度は7.3S/cmであり、ゼーベック係数は−
28μV/Kであった。一方、パワーファクターは0.
006μW/Kcmと低い値であった。
【0032】比較例2 組成La1Ni1の元素比になるように、酸化ランタン
(La23)を8.23g、酸化ニッケル(NiO)を
3.8g秤量し、自動乳鉢で1時間混合、粉砕した。得
られた混合粉末をアルミナるつぼに入れて、焼成炉にて
1,150℃で8時間仮焼した。室温に冷却後、得られ
た粉末を再度自動乳鉢で1時間粉砕した。粉砕後300
kg/cmの圧力で棒状に成型し、アルミナボートに
置いて1,200℃で8時間焼成(大気雰囲気中)し
て、La1Ni13の元素組成式で表される複合酸化物
の試料(幅5mm、厚さ2mm、長さ20mmの棒状)
を得た。
【0033】次に、実施例1と同様に電気伝導度及びゼ
ーベック係数を求めたところ、この試料の室温における
電気伝導度は4.7S/cmであり、一ヶ月放置後の電
気伝導度は4.5S/cmであり、ゼーベック係数は−
30μV/Kであった。一方、パワーファクターは0.
004μW/Kcmと低い値であった。
【0034】表1の実施例から明らかなように、本発明
の複合酸化物は電気伝導度が1,000S/cm以上と
非常に高く、かつ、負の大きな熱起電力を持っているた
め、熱電発電の性能の指標であるパワーファクター(電
気伝導度×ゼーベック計数の二乗)が高く、室温におい
ても0.1μW/Kcm以上の値を示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、良電気伝導性で、高い
熱起電力を持ち、安定性に優れた複合酸化物及びそれを
用いた熱電変換素子が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱電変換素子の一実施形態を表す模式
図である。
【符号の説明】 1 熱電変換素子 2 n型熱電変換材料(複合酸化物) 3 p型熱電変換材料 4 高温側電極 5、6 低温側電極 7 高温側接合部 8 低温側接合部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記元素組成式(1)で表される複合酸
    化物。 (L1−p)(CoNi1−z−q ・・・(1) [式(1)中、xは0.5≦x≦1.5であり、yは2
    ≦y≦4であり、pは0≦p≦1であり、zは0<z<
    1であり、qは0<q<1であり、0≦1−z−q<1
    であり、Lはランタノイドであり、AはBa、Sr、C
    a及びMgから選ばれた1種又は2種以上の元素であ
    り、BはMn、Fe及びZnから選ばれた1種又は2種
    以上の元素である。]
  2. 【請求項2】 下記元素組成式(2)で表される複合酸
    化物。 (L1−p)(CoNiCu1−z−q−r・・・(2) [式(2)中、xは0.5≦x≦1.5であり、yは2
    ≦y≦4であり、pは0≦p≦1であり、zは0<z<
    1であり、qは0<q<1であり、rは0<r<1であ
    り、0≦1−z−q−r<1であり、Lはランタノイド
    であり、AはBa、Sr、Ca及びMgから選ばれた1
    種又は2種以上の元素であり、BはMn、Fe及びZn
    から選ばれた1種又は2種以上の元素である。]
  3. 【請求項3】 前記元素組成式(1)及び(2)におい
    て、ランタノイドがLaであり、AがSrである請求項
    1又は2に記載の複合酸化物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の複
    合酸化物を用いてなることを特徴とする熱電変換素子。
JP2001190047A 2001-06-22 2001-06-22 複合酸化物及びそれを用いた熱電変換素子 Pending JP2003008086A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001190047A JP2003008086A (ja) 2001-06-22 2001-06-22 複合酸化物及びそれを用いた熱電変換素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001190047A JP2003008086A (ja) 2001-06-22 2001-06-22 複合酸化物及びそれを用いた熱電変換素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003008086A true JP2003008086A (ja) 2003-01-10

Family

ID=19028875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001190047A Pending JP2003008086A (ja) 2001-06-22 2001-06-22 複合酸化物及びそれを用いた熱電変換素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003008086A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004086523A1 (ja) * 2003-03-26 2004-10-07 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology n型熱電特性を有する複合酸化物
EP1492171A1 (en) * 2002-03-22 2004-12-29 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology DOUBLE OXIDE WITH n TYPE THERMOELECTRIC CHARACTERISTICS
WO2005013383A1 (ja) * 2003-07-30 2005-02-10 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology 熱電変換素子及び熱電変換モジュール
WO2005093864A1 (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology 熱電変換素子及び熱電変換モジュール
WO2008066189A1 (fr) * 2006-11-28 2008-06-05 Sumitomo Chemical Company, Limited Matériau de conversion thermoélectrique et élément de conversion thermoélectrique
CN104910654A (zh) * 2015-06-12 2015-09-16 佛山市启正电气有限公司 一种用于太阳能光伏电池散热材料及其制备方法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1492171A1 (en) * 2002-03-22 2004-12-29 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology DOUBLE OXIDE WITH n TYPE THERMOELECTRIC CHARACTERISTICS
EP1492171A4 (en) * 2002-03-22 2008-01-16 Nat Inst Of Advanced Ind Scien DOUBLE OXIDE WITH THERMOELECTRIC PROPERTIES OF N-TYPE
WO2004086523A1 (ja) * 2003-03-26 2004-10-07 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology n型熱電特性を有する複合酸化物
GB2417135A (en) * 2003-03-26 2006-02-15 Nat Inst Of Advanced Ind Scien Composite oxide having n-type thermoelectric characteristic
GB2417135B (en) * 2003-03-26 2006-08-23 Nat Inst Of Advanced Ind Scien Composite oxide having n-type thermoelectric characteristic
JP4595071B2 (ja) * 2003-07-30 2010-12-08 独立行政法人産業技術総合研究所 熱電変換素子、熱電変換モジュール及び熱電変換方法
WO2005013383A1 (ja) * 2003-07-30 2005-02-10 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology 熱電変換素子及び熱電変換モジュール
JPWO2005013383A1 (ja) * 2003-07-30 2006-09-28 独立行政法人産業技術総合研究所 熱電変換素子及び熱電変換モジュール
WO2005093864A1 (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology 熱電変換素子及び熱電変換モジュール
US7649139B2 (en) 2004-03-25 2010-01-19 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Thermoelectric conversion element and thermoelectric conversion module
JPWO2005093864A1 (ja) * 2004-03-25 2008-02-14 独立行政法人産業技術総合研究所 熱電変換素子及び熱電変換モジュール
JP4670017B2 (ja) * 2004-03-25 2011-04-13 独立行政法人産業技術総合研究所 熱電変換素子及び熱電変換モジュール
WO2008066189A1 (fr) * 2006-11-28 2008-06-05 Sumitomo Chemical Company, Limited Matériau de conversion thermoélectrique et élément de conversion thermoélectrique
JP2008135501A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Sumitomo Chemical Co Ltd 熱電変換材料
CN104910654A (zh) * 2015-06-12 2015-09-16 佛山市启正电气有限公司 一种用于太阳能光伏电池散热材料及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5189289B2 (ja) ペロブスカイト型複合酸化物の製造方法
JP4797148B2 (ja) 熱電変換材料接続用導電性ペースト
US20120097206A1 (en) Thermoelectric conversion module and thermoelectric conversion element
WO2004105144A1 (ja) 熱電変換材料及びその製法
KR100938962B1 (ko) n형 열전 특성을 갖는 복합 산화물
JP2003008086A (ja) 複合酸化物及びそれを用いた熱電変換素子
JP3069701B1 (ja) 高いゼ―ベック係数と高い電気伝導度を有する複合酸化物
JP2006347861A (ja) 亜鉛系酸化物の製造方法及びその方法により製造される亜鉛系酸化物
JP4876721B2 (ja) 熱電変換材料およびその製造方法
JP5206510B2 (ja) n型熱電変換材料、n型熱電変換素子、及び熱電変換モジュール
JP3089301B1 (ja) 熱電変換材料及び複合酸化物焼結体の製造方法
JP4221496B2 (ja) n型熱電特性を有する複合酸化物
JP2003002662A (ja) 複合酸化物及びそれを用いた熱電変換素子
JP3585696B2 (ja) 熱電変換材料及び熱電変換素子
JPH0617225B2 (ja) 熱電変換材料
JP2010228927A (ja) コバルト−マンガン系複合酸化物
JP4338956B2 (ja) 酸化物焼結体、n型熱電変換材料及びそれを用いた熱電変換素子
JP3980535B2 (ja) 酸化物熱電変換材料及び酸化物熱電変換素子
JP4595071B2 (ja) 熱電変換素子、熱電変換モジュール及び熱電変換方法
JP2000012914A (ja) 熱電変換材料及び熱電変換素子
JP3586716B2 (ja) 高い熱電変換効率を有する複合酸化物
JP4193940B2 (ja) 優れた熱電変換性能を有する複合酸化物
JP2004217499A (ja) 複合酸化物、n型熱電変換材料及びそれを用いた熱電変換素子
JP4124420B2 (ja) パラジウム酸化物からなる熱電変換材料とその製造方法
JP2003273411A (ja) 熱電変換材料及びそれを用いた熱電変換素子