JP2003005740A - ピアノのアクション - Google Patents

ピアノのアクション

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JP2003005740A JP2001185499A JP2001185499A JP2003005740A JP 2003005740 A JP2003005740 A JP 2003005740A JP 2001185499 A JP2001185499 A JP 2001185499A JP 2001185499 A JP2001185499 A JP 2001185499A JP 2003005740 A JP2003005740 A JP 2003005740A
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Kenji Yoshisue
健治 吉末
Yozo Koyama
洋三 小山
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂を使用したアクション部品の帯電を
防止し、それにより、静電気による空気中のチリやほこ
りの吸着による汚れを防止することができるピアノのア
クションを提供する。 【解決手段】 互いに連結されたハンマー7を含む複数
のアクション部品で構成され、鍵盤9の押鍵に伴って作
動し、ハンマー7が回動することによって、打弦を行う
ピアノのアクション5であって、複数のアクション部品
の少なくとも1つ6、8、14、17、が、少なくとも
表面に導電性を有する合成樹脂で構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、鍵盤の押鍵に伴って作
動し、ハンマーを回動させ、打弦を行わせるピアノのア
クションに関する。
【0002】
【従来の技術】ピアノのアクションは、鍵盤の押鍵に伴
って作動し、ハンマーを回動させ、打弦を行わせるもの
である。グランドピアノのアクションは、後端部を中心
に回動自在で、鍵盤の後部に載置されたウィッペンと、
ウィッペンに回動自在に取り付けられたレペティション
レバーおよびジャックなどのアクション部品で構成され
ている。
【0003】そして、離鍵状態から、鍵盤が押鍵される
と、ウィッペンが突き上げられることにより、レペティ
ションレバーおよびジャックがウィッペンと一緒に上方
に回動する。これらの回動に伴い、ジャックがハンマー
を押し上げ、上方に回動させることによって、上方に配
置した弦がハンマーで打弦される。
【0004】このようなピアノのアクションの部品とし
て、最近は合成樹脂製のものが使用されてきている。そ
の理由として、木製のものと比べて、高い精度で加工で
き、コストが低いとともに湿度などの環境の変化に対し
て寸法や重量が変化することがほとんどないからであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の合成樹脂製のアクション部品を使用した場合、アクシ
ョンの動作に伴いアクション部品が擦れ合うため帯電し
やすく、静電気が発生してしまう。また、合成樹脂は絶
縁体なので、基本的に、静電気が一旦、発生すると、発
生した電気は逃げずにそのまま残る。この静電気の作用
により、空気中のチリやほこりなどを吸いつけてしまい
汚れの原因となる。特にアクションが収まる場所では、
ハンマーフェルトが弦に擦れるために、ほこり状にな
り、汚れやすく、アクションの動作不良や寿命低下など
を招くおそれがある。
【0006】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、合成樹脂を使用したアクション
部品の帯電を防止し、それにより、静電気による空気中
のチリやほこりの吸着による汚れを確実に防止すること
ができるピアノのアクションを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、互いに連結されたハンマー
を含む複数のアクション部品で構成され、鍵盤の押鍵に
伴って作動し、ハンマーが回動することによって、打弦
を行うピアノのアクションであって、複数のアクション
部品の少なくとも1つが、少なくとも表面に導電性を有
する合成樹脂で構成されていることを特徴とする。
【0008】このピアノのアクションによれば、鍵盤の
押鍵に伴って作動し、複数のアクション部品を介してハ
ンマーが回動することによって、打弦を行う。また、こ
れらの複数のアクション部品の、少なくとも1つが、少
なくとも表面に導電性の合成樹脂で構成されているた
め、アクションの作動時、このアクション部品が他のア
クション部品と擦れ合うことによって静電気が発生して
も、すぐに逃がすことで帯電を防止することができる。
それにより、電気による空気中のチリやほこりの吸着に
よる汚れを防止することができる。その結果、アクショ
ンの動作不良や寿命低下などを防止できる。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
ピアノのアクションにおいて、少なくとも1つのアクシ
ョン部品の表面に、帯電防止塗料が塗布されていること
を特徴とする。
【0010】この構成によれば、少なくとも1つのアク
ション部品の表面に、帯電防止塗料が塗布されているた
め、導電性の表面に沿って、静電気を逃がすことで帯電
を防止できる。したがって、例えば、導電性を有しない
通常の合成樹脂の表面に、帯電防止塗料を塗るだけで容
易に請求項1の作用を得ることができる。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項2に記載の
ピアノのアクションにおいて、帯電防止塗料が、浸漬に
よって塗布されていることを特徴とする。
【0012】この構成によれば、帯電防止塗料を、浸積
によって塗布するので、刷毛塗りの場合と異なり塗り忘
れがなくなることで、アクション部品の表面を確実に塗
布することができ、帯電を確実に防止できる。また、刷
毛塗りの場合よりも簡単に塗布作業を行える。
【0013】請求項4に係る発明は、請求項1に記載の
ピアノのアクションにおいて、少なくとも1つのアクシ
ョン部品の表面に、導電性金属が蒸着されていることを
特徴とする。
【0014】この構成によれば、少なくとも1つのアク
ション部品の表面に、導電性金属が蒸着されていること
によって、帯電を防止することができる。また、帯電防
止塗料の塗布の場合の乾燥作業が不要になるので、工程
を短縮できる。
【0015】請求項5に係る発明は、請求項1に記載の
ピアノのアクションにおいて、少なくとも1つのアクシ
ョン部品が、導電性を有する合成樹脂の成形品で構成さ
れていることを特徴とする。
【0016】この構成によれば、少なくとも1つのアク
ション部品自体が、導電性を有する合成樹脂でできてい
るので、成形後における帯電防止塗料の塗布や導電性金
属の蒸着などの工程を必要とすることなく、帯電防止効
果を容易に得ることができる。
【0017】請求項6に係る発明は、請求項1に記載の
ピアノのアクションにおいて、少なくとも1つのアクシ
ョン部品が、連結部を介して互いに連結された複数のア
クション部品で構成されており、連結部が導電性を有
し、連結部を介して互いに連結された複数のアクション
部品の少なくとも1つが、アース部品に連結されている
ことを特徴とする。
【0018】この構成によれば、複数のアクション部品
の連結部が導電性を有するとともに、少なくとも1つの
アクション部品が、アース部品に連結されているため、
たとえ1つのアクション部品に静電気が発生したとして
も、この静電気を連結部および他のアクション部品を介
してアース部品に確実かつ速やかに逃がすことができ、
帯電を確実に防止できる。
【0019】請求項7に係る発明は、請求項6に記載の
ピアノのアクションにおいて、連結部は、ブッシングク
ロスであることを特徴とする。
【0020】ピアノのアクションでは、通常、アクショ
ン部品の連結部に、摩耗や雑音の防止のために、ブッシ
ングクロスが巻かれている。したがって、この構成によ
れば、そのような既存のブッシングクロスを利用し、こ
れに導電性を持たせることによって、請求項6の作用を
容易に得ることができる。。
【0021】請求項8に係る発明は、請求項7に記載の
ピアノのアクションにおいて、ブッシングクロスに、帯
電防止剤が含浸されていることを特徴とする。
【0022】この構成によれば、ブッシングクロスに帯
電防止剤を含浸することで、ブッシングクロスの導電性
を容易に確保することができる。
【0023】請求項9に係る発明は、請求項7に記載の
ピアノのアクションにおいて、ブッシングクロスは、導
電性の繊維で構成されていることを特徴とする
【0024】この構成によれば、ブッシングクロス自体
が導電性を有する繊維でできているので、帯電防止剤の
含浸などを必要とすることなく、ブッシングクロスの導
電性を確保することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施形態を説明する。図1および図2は、本発明の
一実施形態によるグランドピアノのアクションを示して
いる。なお、この場合、演奏者から見て手前側(図1の
右側)を前、奥側(図1の左側)を後として、説明を行
うものとする。
【0026】アクション5は鍵盤9ごとに設けられてお
り、両図に示すように、各アクション5は、ウィッペン
8、レペティションレバー17、ジャック6およびハン
マー7などのアクション部品で構成されている。図1に
示すように、アクション5は、鍵盤9を載置する筬(図
示せず)の左右端部に設けたブラケット11(1つのみ
図示)に取り付けられている。左右のブラケット11、
11間には、アルミニウムの押し出し成型品から成るウ
ィッペンレール12およびハンマーシャンクレール13
が渡されており、このウィッペンレール12にねじ止め
したウィッペンフレンジ14に、ウィッペン8の後端部
が回動自在に取り付けられている。ウィッペン8は、前
後方向に延びており、対応する鍵盤9の上面後部に設け
られたキャプスタンボタン15に、ウィッペンヒール8
aを介して載っている。
【0027】レペティションレバー17は、断面が矩形
状で、斜め前上がりに前後方向に延びており、その中央
部でウィッペン8に回動自在に取り付けられている。レ
ペティションレバー17の後端部には、レバースクリュ
ー27が上下方向に貫通した状態で進退自在に螺合して
おり、その下端部にレバーボタン26が一体に設けられ
ている。また、レペティションレバー17の前部の所定
位置には、上下方向に貫通するジャック案内孔17aが
前後方向に延びるように形成されている。また、レペテ
ィションレバー17は、ウィッペン8に取り付けられた
レペティションスプリング20によって、復帰方向(同
図の反時計方向)に付勢されている。
【0028】ジャック6は、上下方向に延びる断面矩形
のハンマー突き上げ部6aと、その下端部から後方にほ
ぼ直角に延びるレギュレーティングボタン当接部6bと
から、L字状に作られており、その角部においてウィッ
ペン8の前端部に回動自在に取り付けられている。ハン
マー突き上げ部6aの上端部は、レペティションレバー
17のジャック案内孔17aに、前後方向に移動自在に
係合している。また、ジャック6は、レペティションレ
バー17を付勢するレペティションスプリング20によ
って、復帰方向(図1の反時計方向)に付勢されてい
る。
【0029】また、ジャック6のハンマー突き上げ部6
aの中間部には、ジャック6の角度位置を調整するため
のジャックボタンスクリュー28が、前後方向に貫通し
た状態で進退自在に螺合している。ジャックボタンスク
リュー28の先端部には、ジャックボタン25が一体に
設けられており、このジャックボタン25は離鍵状態で
は、ウィッペン8に立設されたスプーン29に当接して
いる。
【0030】一方、ハンマーシャンクレール13の下面
には、レギュレーティングレール24がねじ止めされて
おり、このレギュレーティングレール24の下面に、ジ
ャック6の上方への回動を規制するレギュレーティング
ボタン19が進退自在に螺合していて、ジャック6のレ
ギュレーティングボタン当接部6bの前端部と所定の間
隔をもって対向している。
【0031】一方、ハンマー7は、前後方向に延びる木
製のハンマーシャンク21と、その先端に取り付けたハ
ンマーヘッド22で構成されており、ハンマーシャンク
21の基端部において、ハンマーシャンクレール13に
ねじ止めしたハンマーシャンクフレンジ23に回動自在
に取り付けられている。シャンクローラー18は、例え
ば、内側のクロスとその外側に巻いたスキンとから円柱
状に形成されており、ハンマーシャンク18の下面後部
の所定位置に取り付けられている。シャンクローラー1
8は、レペティションレバー17の上面のジャック案内
孔17a付近に、これをまたいだ状態で載置されてい
る。
【0032】図2に示すように、ウィッペン8とウィッ
ペンフレンジ14、ジャック6およびレペティションレ
バー17との連結部には、それぞれ細い鉄棒からなるセ
ンターピン3を軸とした可動部分があり、そのセンター
ピン3の周りには、これらのアクション部品が回動する
際、摩擦を少なくし、雑音が生じないように、布で出来
ているブッシングクロス4が巻かれている。
【0033】以上の構成のアクション5によれば、図1
に示す離鍵状態から鍵盤9が押鍵されると、ウィッペン
8が、キャプスタンボタン15を介して突き上げられる
ことにより、上方に回動するとともに、ウィッペン8に
取り付けたレペティションレバー17およびジャック6
も上方に回動する。これに伴い、レペティションレバー
17が、シャンクローラー18を摺動させながらこれを
介してハンマー7を押し上げ、上方に回動させることに
よって、上方に配置した弦(図示せず)がハンマー7で
打弦される。
【0034】アクション5を構成するこれらのアクショ
ン部品は、木製のハンマーシャンクなどを除き、合成樹
脂でできており、例えば、ABS樹脂などで構成されて
いる。
【0035】また、本実施形態では、これらの合成樹脂
製のアクション部品のうち、ウィッペンフレンジ14、
ウィッペン8、ジャック6およびレペティションレバー
17の表面に、帯電防止塗料が塗布されている。この帯
電防止塗料は、導電性金属酸化物の超微粒子を含有する
水溶液で構成されていて、基材に塗布することで導電性
薄膜を形成することによって、帯電防止効果が得られる
ものである。
【0036】例えば、上記の合成樹脂製のアクション部
品に、この帯電防止塗料を刷毛で塗布すると、108
109 Ω、という表面抵抗値が得られた。一般に、合成
樹脂などの電気絶縁性に優れた材料の電気抵抗は、10
15〜1016Ωと非常に高く、一旦、発生した静電気は逃
げることなく帯電する。また、静電気によるほこり吸着
がなくなる電気抵抗値は、1012Ω以下であることが知
られている。したがって、上記の表面抵抗値の結果か
ら、合成樹脂製のアクション部品の表面に帯電防止塗料
を塗布することにより、十分な帯電防止効果を得られる
ことがわかる。
【0037】したがって、離鍵状態から、鍵盤9が押鍵
され、アクション5の動作にともないアクション部品が
擦れ合い静電気が発生しても、帯電防止塗料を塗布して
いるため、静電気が帯電することなく、静電気を逃がす
ことができる。その結果、アクション部品の帯電を防止
し、それにより、静電気による空気中のチリやほこりの
吸着による汚れを防止することができる。
【0038】また、この帯電防止塗料を塗布する方法と
しては、スプレー塗布、浸積塗布や刷毛塗布などのいず
れでもよいが、工数や設備が少なくてすみ、塗り忘れや
塗りむらが発生することなくアクション部品の表面を確
実に塗布できるという点で、浸積塗布が好ましい。それ
により、帯電を確実に防止することができる。
【0039】また、帯電防止塗料の塗布に代えて、合成
樹脂製のアクション部品の表面に、導電性を有する金
属、例えば銅やアルミニウムなどを蒸着しても、同じ効
果を得ることができる。例えば、そのような導電性金属
をメッキなどで蒸着することにより、アクション部品に
静電気が発生しても、蒸着した金属の作用によって、静
電気を逃がすことができ、帯電防止塗料を塗布した場合
とまったく同様の効果が得ることができる。また、帯電
防止塗料の塗布の場合における乾燥作業が不要になるの
で、工程を短縮できる。
【0040】あるいはまた、上述した帯電防止塗料の塗
布や導電性金属の蒸着のように、合成樹脂製のアクショ
ン部品に、成形後に帯電防止効果を与えるのではなく、
もともと導電性を有する合成樹脂を成形することによ
り、アクション部品自体に帯電防止効果を持たせること
も可能である。この場合の導電性の合成樹脂として、例
えば、カーボンを含有した合成樹脂が挙げられ、その表
面抵抗値を測定した結果、108 Ω未満の表面抵抗値が
得られた。このことにより、十分な帯電防止効果を確保
でき、帯電防止塗料とまったく同様の効果が得られるこ
とがわかる。また、成形後における帯電防止塗料の塗布
工程や導電性金属の蒸着工程を必要とすることなく、帯
電防止効果を容易に得ることができる。
【0041】また、上述したように、アクション部品に
帯電防止効果を付与するのに加えて、図2のウィッペン
8の連結部に設けられているブッシングクロス4に、帯
電防止剤を含浸させるようにしてもよい。この帯電防止
剤としては、例えば、前述した帯電防止塗料と同じ成分
のものが用いられる。また、ウィッペンレール12に
は、適当な手段によりアースされているものとする。こ
れにより、例えば、レペティションレバー17に静電気
が発生したとしても、レペティションレバー17との連
結部の鉄棒のセンターピン3、ブッシングクロス4、ウ
ィッペン8、ウィッペンフレンジ14との連結部のセン
ターピン3、ブッシングクロス4およびウィッペンフレ
ンジ14を介して、アルミニウム製のウィッペンレール
12に静電気を流し、アースすることによって、静電気
を確実かつ速やかに逃がすことができ、帯電を確実に防
止できる。
【0042】また、上記のような、帯電防止剤の含浸に
代えて、ブッシングクロス4の素材として、もともと導
電性を有する繊維を用いることで、ブッシングクロス4
自体に帯電防止効果を持たせることも可能である。この
場合、導電性の繊維として、例えば、カーボンを含有し
た繊維が挙げられる。この構成により、帯電防止剤の含
浸の場合とまったく同様の効果が得ることができる。ま
た、帯電防止剤を含浸する工程を必要とすることなく、
ブッシングクロス4の導電性を確保することができる。
【0043】なお、実施形態では、帯電防止効果を、ウ
ィッペン8、レペティションレバー17、ジャック6お
よびウィッペンフレンジ14に対して付与しているが、
これら以外の合成樹脂製のアクション部品に対して付与
してもよい。
【0044】また、実施形態では、ハンマーシャンク2
1が木製であるため、帯電防止効果を付与していない
が、ハンマーシャンク21が合成樹脂で構成された場合
には、これについても、帯電防止効果を付与してもよ
い。
【0045】さらに、実施形態は、本発明をグランドピ
アノに適用した例であるが、本発明は、アップライトピ
アノやアクション付きの電子ピアノに適用することが可
能である。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明のピアノのアクシ
ョンは、合成樹脂を使用したアクション部品の帯電を防
止し、それにより、静電気による空気中のチリやほこり
の吸着による汚れを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるハンマーおよび鍵盤
を含むグランドピアノのアクションの側面図である。
【図2】アクションの分解斜視図である。
【符号の説明】
4 ブッシングクロス 5 アクション 6 ジャック(アクション部品) 7 ハンマー 8 ウィッペン(アクション部品) 9 鍵盤 14 ウィッペンフレンジ(アクション部品) 17 レペティションレバー(アクション部品)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに連結されたハンマーを含む複数の
    アクション部品で構成され、鍵盤の押鍵に伴って作動
    し、前記ハンマーが回動することによって、打弦を行う
    ピアノのアクションであって、 前記複数のアクション部品の少なくとも1つが、少なく
    とも表面に導電性を有する合成樹脂で構成されているこ
    とを特徴とするピアノのアクション。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも1つのアクション部品の
    表面に、帯電防止塗料が塗布されていることを特徴とす
    る、請求項1に記載のピアノのアクション。
  3. 【請求項3】 前記帯電防止塗料が、浸漬によって塗布
    されていることを特徴とする、請求項2に記載のピアノ
    のアクション。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも1つのアクション部品の
    表面に、導電性金属が蒸着されていることを特徴とす
    る、請求項1に記載のピアノのアクション。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも1つのアクション部品
    が、導電性を有する合成樹脂の成形品で構成されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載のピアノのアクショ
    ン。
  6. 【請求項6】 前記少なくとも1つのアクション部品
    が、連結部を介して互いに連結された複数のアクション
    部品で構成されており、前記連結部が導電性を有し、当
    該連結部を介して互いに連結された前記複数のアクショ
    ン部品の少なくとも1つが、アース部品に連結されてい
    ることを特徴とする、請求項1に記載のピアノのアクシ
    ョン。
  7. 【請求項7】 前記連結部は、ブッシングクロスである
    ことを特徴とする、請求項6に記載のピアノのアクショ
    ン。
  8. 【請求項8】 前記ブッシングクロスに、帯電防止剤が
    含浸されていることを特徴とする、請求項7に記載のピ
    アノのアクション。
  9. 【請求項9】 前記ブッシングクロスは、導電性の繊維
    で構成されていることを特徴とする、請求項7に記載の
    ピアノのアクション。
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