JP4625690B2 - 鍵盤楽器の回動部品の支持機構 - Google Patents

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本発明は、押鍵に伴って回動する回動部品を支持する鍵盤楽器の回動部品の支持機構に関する。
一般に、アコースティックピアノには、押鍵に伴って回動する回動部品、例えばウィッペンやハンマーなどが用いられている。これらの回動部品を回動自在に支持するために、センターピンおよびブッシングクロスが用いられている。具体的には、回動部品に固定されたセンターピンが、支持部品のピン孔に取り付けられた、軸受としての筒状のブッシングクロスに回動自在に係合することにより、回動部品が支持部品に回動自在に支持されている。このブッシングクロスは、フェルト状に織られた羊毛繊維で構成されている。
しかし、上記のアコースティックピアノでは、ブッシングクロスが、羊毛繊維で構成されているので、湿度が高いときには、吸湿により膨張することで、ブッシングクロスの内径が小さくなり、それに伴ってセンターピンとのクリアランスが小さくなるため、回動部品が回動しにくくなり、極端な場合には、回動部品が回動する際に雑音が発生してしまう。逆に、湿度が低いときには、ブッシングクロスが放湿により収縮することで、センターピンとのクリアランスが大きくなり、その結果、回動部品の軸ぶれが生じ、回動が不安定になる。以上のように、乾湿の影響により、センターピンの回動抵抗が変動することによって、回動部品の安定した動作が得られず、その結果、ピアノの適正な動作を確保できないとともに、鍵のタッチ重さも不安定になってしまう。
このような不具合を解消するための従来の回動部品の支持部品として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この特許文献1では、ウィッペンフレンジがフッソ樹脂で構成されている。ウィッペンフレンジの一対の腕部にはピン孔が形成されており、このピン孔に、ウィッペンに固定されたセンターピンが係合しており、それにより、ウィッペンがウィッペンフレンジに回動自在に支持されている。しかし、このウィッペンフレンジでは、ピン孔にセンターピンが直接、通されていることと、ウィッペンフレンジが、フッソ樹脂で構成されているために、硬度が高く、クッション性を有していないことから、センターピンの回動抵抗がばらつきやすく、その初期設定が非常に困難である。また、センターピンがピン孔に直接、通されているので、ウィッペンが回動する際に、ピン孔の内周面には、センターピンから、その軸線方向に対して垂直なラジアル力がダイレクトに作用する。このため、ピン孔の内周面に塑性変形や摩耗が生じやすく、それにより、ウィッペンの軸ぶれやがたつきが発生し、極端な場合には雑音の発生に至る。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、ピンの回動抵抗の初期設定を容易に行うことができ、軸受の塑性変形や摩耗を防止できるとともに、乾湿にかかわらず、回動部品の安定した動作を確保でき、それにより、鍵盤楽器の適正な動作を確保することができる鍵盤楽器の回動部品の支持機構を提供することを目的とする。
実開昭60−41992
押鍵に伴って回動する回動部品を支持する鍵盤楽器の回動部品の支持機構であって、回動部品を支持するための支持部品を備え、回動部品および支持部品の一方にはピン孔が形成されており、エラストマーで構成された筒状の本体部と、本体部の内周面に植毛された繊維と、を有し、ピン孔に固定された軸受と、回動部品および支持部品の他方に設けられ、繊維に接触した状態で軸受に回動自在に係合するピンと、をさらに備えていることを特徴とする。
この鍵盤楽器の回動部品の支持機構によれば、鍵が押鍵されると、回動部品は、ピンと、ピン孔に固定され、ピンが係合する軸受とを介して、支持部品に対して回動する。この軸受は、筒状の本体部と、その内周面に植毛された繊維を有しており、ピンは、この繊維に接触した状態で、軸受に回動自在に係合している。この繊維は、本体部の内周面に植毛されており、中心側に向かって延びているので、接着などにより内周面に沿って取り付けられた場合よりも、クッション性が高い。このようなクッション性の高い繊維が、ピンと本体部の内周面との間に介在しているので、本体部の内径が多少ばらついた場合でも、繊維自身が本来的に有するクッション性と植毛によるクッション性により、ピンの回動抵抗がほぼ一定に維持されることによって、回動抵抗の初期設定を容易に行うことができる。
また、回動部品が回動する際に、ピンから軸受に作用するラジアル力は、クッション性の高い繊維を介して本体部の内周面に作用し、本体部にはダイレクトに作用しない。さらに、本体部がエラストマーで構成されているので、本体部に作用するラジアル力は、本体部自身で吸収される。したがって、ラジアル力による本体部の塑性変形や摩耗を防止でき、それにより、回動部品の軸ぶれやがたつきを防止することができる。また、この軸受では、ピンに接触する部分にのみ繊維が用いられているので、軸受全体が繊維で構成される場合よりも、繊維量が少なく、湿度の変化による繊維の伸縮量が非常に小さい。このため、湿度が変化しても、ピンと軸受とのクリアランスがほぼ一定に維持されるので、ピンの回動抵抗の変動がほとんど生じない。以上のように、ラジアル力や乾湿にかかわらず、回動部品の軸ぶれおよびがたつきや、それに起因する雑音の発生などを防止しながら、回動部品の安定した回動を確保できる。その結果、鍵盤楽器の適正な動作を確保できるとともに、鍵のタッチ重さも安定させることができる。
さらに、軸受の本体部を構成するエラストマーは、吸湿によって膨張したり、放湿によって収縮したりすることがほとんどない。したがって、この構成によれば、湿度の変化に応じたピンの回動抵抗の変動をさらに抑制でき
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら、詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態による回動部品の支持機構を含むグランドピアノの鍵盤装置を、離鍵状態において示している。同図に示すように、この鍵盤装置1は、筬(図示せず)の左右方向(同図の奥行き方向)の端部に立設されたブラケット2,2(一方のみ図示)と、左右方向に延び、両端部がブラケット2,2に連結されたウィッペンレール3およびハンマーシャンクレール4と、揺動自在の複数の鍵5(1つのみ図示)と、ウィッペンレール3に設けられたアクション6と、ハンマーシャンクレール4に鍵5ごとに設けられた複数のハンマー7(1つのみ図示)を備えている。
鍵5は、筬に立設されたバランスピン(図示せず)に揺動自在に支持され、後部(同図の左部)の上面には、ウィッペンレール3の前側にキャプスタン5aがねじ込まれている。
アクション6は、回動部品として、ウィッペン12、ジャック13およびレペティションレバー14を備えている。ウィッペン12は、ウィッペンレール3にねじ止めされたウィッペンフレンジ11を支持部品として、これに回動自在に支持されている。ジャック13およびレペティションレバー14は、ウィッペン12を支持部品として、これに回動自在に支持されている。
図2に示すように、ウィッペンフレンジ11の上部には、二股状に分岐した左右の取付部11a,11aが設けられており、各取付部11aには、左右方向に貫通するピン孔11bが形成されている。各ピン孔11bには、軸受15が嵌め込まれ、例えば接着によって固定されている。
図3および図4に示すように、軸受15は、貫通する孔16aを有する筒状の本体部16と、本体部16の内周面に植毛された多数の繊維17で構成されている。本体部16は、弾性材、例えばウレタンゴムやシリコンゴムなどから成るエラストマーの成形品で構成されており、その厚さTは、例えば1mmである。繊維17は、適度な柔らかさを有する化学繊維(例えばナイロン)で構成され、本体部16の内周面の全体にわたって、例えば静電植毛によって植毛されており、本体部16の中心側に向かって延びている。また、各繊維17の太さは例えば0.03mmで、長さLは例えば1mmである。
図2に示すように、ウィッペン12は、前後方向に延びる本体部18と、その中央部から上方に延びるレバーフレンジ部19と、中央部から下方に突出するヒール部20などで構成されており、ヒール部20を介して、鍵5のキャプスタン5aに載置されている(図1参照)。本体部18の後端部には、左右方向に貫通する孔21が形成されている。この本体部18の後端部はウィッペンフレンジ11の取付部11a,11a間に係合しており、各軸受15および孔21に、センターピン22(ピン)が差し込まれている。このセンターピン22は、ウィッペン12の孔21に固定されるとともに、両端部がウィッペンフレンジ11の各軸受15の繊維17に接触した状態で、軸受15に回動自在に係合している。これにより、ウィッペン12は、ウィッペンフレンジ11に回動自在に支持されている。
また、ウィッペン12の本体部18の前端部には、二股状に分岐した左右のジャック取付部18a,18aが、レバーフレンジ部19の上部には、二股状に分岐した左右のレバー取付部19a,19aがそれぞれ設けられており、各ジャック取付部18aおよび各レバー取付部19aには、左右方向に貫通するピン孔18bおよびピン孔19bがそれぞれ形成されている。これらのピン孔18b,19bにも、前述した軸受15が嵌め込まれ、例えば接着によって固定されている。
レペティションレバー14は前後方向に延びており、その中央部には左右方向に貫通する孔23が、前端部には上下方向に貫通するジャック案内孔24が形成されている。レペティションレバー14の中央部はウィッペン12のレバー取付部19a,19a間に係合しており、各軸受15および孔23に、センターピン22が差し込まれている。このセンターピン22は、レペティションレバー14の孔23に固定されるとともに、両端部が各レバー取付部19aの軸受15の繊維17に接触した状態で、軸受15に回動自在に係合している。これにより、レペティションレバー14は、ウィッペン12に回動自在に支持されている。また、レペティションレバー14の後端部には、上下方向に貫通するレペティションスクリュー25がねじ込まれており、その下端部にレペティションボタン26が取り付けられている。
ジャック13は、基部13aと、基部13aから上方に延びるハンマー突き上げ部13bと、基部13aから前方に延びるレギュレーティングボタン当接部13cとによって、L字状に形成されている。基部13aには、左右方向に貫通する孔27が形成されている。この基部13aはウィッペン12のジャック取付部18a,18a間に係合しており、各軸受15および孔27に、センターピン22が差し込まれている。このセンターピン22は、ジャック13の孔27に固定されるとともに、両端部が各ジャック取付部18aの軸受15の繊維17に接触した状態で、軸受15に回動自在に係合している。これにより、ジャック13は、ウィッペン12に回動自在に支持されている。また、ハンマー突き上げ部13bは、先端部においてレペティションレバー14のジャック案内孔24に係合しており、上下方向の中間部には、前後方向に貫通するジャックボタンスクリュー28がねじ込まれていて、その後端部にジャックボタン29が取り付けられている。また、ウィッペン12の本体部18の上面には、ジャック13のすぐ後ろ側にジャックボタン29が当接するスプーン31が設けられている。
ウィッペン12のレバーフレンジ部19の上下方向の中間部には、ジャック13およびレペティションレバー14を同図の反時計回りに付勢するレペティションスプリング32が取り付けられている。このレペティションスプリング32の付勢により、図1に示す離鍵状態では、レペティションレバー14のレペティションボタン26がウィッペン12の本体部18の上面に当接するとともに、ジャック13のジャックボタン29がスプーン31に当接している。
図5に示すように、ハンマー7は、前後方向に延びるハンマーシャンク8と、その後端部に一体に設けられたハンマーヘッド9で構成されている。ハンマーシャンク8の下面の前端部には、シャンクローラ36が設けられており、それよりも前側には、二股状に分岐した左右のハンマーシャンクフレンジ取付部7a,7aが設けられている。各ハンマーシャンクフレンジ取付部7aには、左右方向に貫通するピン孔7bが形成されており、各ピン孔7bには、前述した軸受15が嵌め込まれ、例えば接着によって固定されている。一方、ハンマーシャンクレール4には、ハンマーシャンクフレンジ33が鍵5ごとにねじ止めされている(図1参照)。ハンマーシャンクフレンジ33の後端部には、左右方向に貫通する孔34が形成されている。そして、このハンマーシャンクフレンジ33の後端部にハンマーシャンクフレンジ取付部7a,7aが係合した状態で、各軸受15および孔34に、センターピン22が差し込まれている。このセンターピン22は、ハンマーシャンクフレンジ33の孔34に固定されるとともに、両端部が各ハンマーシャンクフレンジ取付部7aの軸受15の繊維17に接触した状態で、軸受15に回動自在に係合している。これにより、回動部品としてのハンマー7は、ハンマーシャンクフレンジ33を支持部品として、これに回動自在に支持されている。
シャンクローラ36は、離鍵状態においてレペティションレバー14のジャック案内孔24の縁部に載置されている(図1参照)。ハンマーシャンクフレンジ33の孔34よりも前側には、ドロップスクリュー35が下方からねじ込まれている。また、ハンマーシャンクレール4の下面には、レギュレーティングレール37を介して、レギュレーティングボタン38が鍵5ごとに設けられている。
以上の構成により、鍵5が押鍵されると、キャプスタン5aがヒール部20を突き上げることによって、ウィッペン12は、その後端部を中心に反時計回りに回動し、これに伴い、ジャック13およびレペティションレバー14も一緒に上方に移動する。これらの移動に伴い、まず、レペティションレバー14が、シャンクローラ36を介してハンマー7を押し上げ、上方に回動させる。次いで、レペティションレバー14の前端部がドロップスクリュー35に当接し、レペティションレバー14がレバーフレンジ部19の上端部を中心に時計回りに回動することによって、ジャック13のハンマー突き上げ部13bがシャンクローラ36を介してハンマー7を突き上げる。その後、ハンマー7が上方に張られた弦Sを打弦する直前まで回動した時点で、レギュレーティングボタン当接部13cがレギュレーティングボタン38に当接することによって、ジャック13は、本体部18の前端部を中心に時計回りに回動し、シャンクローラ36との当接が解除される。これにより、ハンマー7は、アクション6および鍵5との連結を解かれ、自由回動状態で弦Sを打弦する。
鍵5が離鍵されると、ハンマー7およびウィッペン12は自重によって、ジャック13およびレペティションレバー14はレペティションスプリング32で付勢されることによって、押鍵時とは逆方向にそれぞれ回動し、それにより、図1に示す離鍵状態に復帰する。
以上のように、回動部品としてのウィッペン12、ジャック13、レペティションレバー14およびハンマー7は、センターピン22および軸受15を介して、それらの支持部品であるウィッペンフレンジ11、ウィッペン12(ジャック取付部18a、レバー取付部19a)、およびハンマーシャンクフレンジ33にそれぞれ回動自在に支持されており、鍵5の押鍵および離鍵に伴って回動する。本実施形態では、これらの軸受15の本体部16の内周面に、その全体にわたって多数の繊維17が植毛され、中心側に向かって延びている。したがって、本体部16の内径が多少ばらついた場合でも、センターピン22と本体部16の間に介在する繊維17の高いクッション性により、センターピン22の回動抵抗がほぼ一定に維持されることによって、回動抵抗の初期設定を容易に行うことができる。
また、回動部品が回動する際に、センターピン22から軸受15に作用するラジアル力は、クッション性の高い繊維17を介して本体部16の内周面に作用し、本体部16にはダイレクトに作用しない。さらに、本体部16に作用するラジアル力は、エラストマーの弾性により、本体部16自身で吸収される。したがって、ラジアル力による本体部16の塑性変形や摩耗を防止でき、それにより、回動部品の軸ぶれやがたつきを防止することができる。
また、この軸受15では、センターピン22に接触する部分にのみ繊維17が用いられているので、軸受全体が繊維で構成される場合よりも、繊維量が少なく、湿度の変化による繊維17の伸縮量が非常に小さい。さらに、エラストマーは、吸湿によって膨張したり、放湿によって収縮したりすることがほとんどない。したがって、湿度が変化しても、センターピン22と軸受15とのクリアランスがほぼ一定に維持されるので、センターピン22の回動抵抗の変動がほとんど生じない。以上のように、ラジアル力や乾湿にかかわらず、回動部品の軸ぶれおよびがたつきや、それに起因する雑音の発生などを防止しながら、回動部品の安定した回動を確保できる。その結果、グランドピアノの適正な動作を確保できるとともに、鍵5のタッチ重さも安定させることができる。
図6は、本発明の第2実施形態による軸受と、その作製方法を示している。この軸受41は、第1実施形態の軸受15と同様、エラストマーなどから成る筒状の本体部42と、その内周面に植毛された繊維17で構成されており、その作製方法が異なるものであり、以下のようにして作製される。同図(a)に示すように、まず、エラストマーで構成されたシート状の本体部42の一方の面に、多数の繊維17を静電植毛によって植毛する。次に、本体部42を、繊維17を植毛した面を内側にして筒状に丸め、その端面同士を接着することによって、同図(b)に示す軸受41が完成する。
この作製方法によれば、本体部42をシート状に広げた状態で植毛を行うので、筒状に成形された本体部16の内周面に繊維17を植毛する第1実施形態よりも、繊維17の植毛を容易に行うことができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態は、グランドピアノのウィッペン12、ジャック13、レペティションレバー14およびハンマー7に本発明を適用した例であるが、押鍵に伴って回動する他の回動部品に本発明を適用してもよい。例えば、グランドピアノには一般に、ダンパーフレンジに支持され、押鍵時に鍵の後端部で押し上げられることにより回動するダンパーレバーや、ダンパーレバーに支持され、その回動に伴って回動するダンパーワイヤーフレンジが設けられているので、これらのダンパーレバーやダンパーワイヤーフレンジを回動部品として、本発明を適用してもよい。
また、本実施形態では、軸受15の本体部16をエラストマーで構成しているが、他の弾性材、例えば一般的なゴムで構成してもよい。また、繊維17として化学繊維を用いているが、天然繊維でもよく、例えば羊毛繊維を用いてもよい。本発明では、繊維17が、センターピン22に接触する部分にのみ用いられていることで、乾湿により伸縮しやすい羊毛繊維を用いても、伸縮量が少ないので、本願発明の効果を同様に得ることができる。また、実施形態では、繊維17を植毛する方法として、静電植毛を用いているが、これに限らず、例えば機械的な植毛方法を用いてもよい。
また、実施形態はアコースティックタイプのグランドピアノの例であるが、本発明を、アップライトピアノや、さらに、他のタイプの鍵盤楽器、例えばオルガン、電子ピアノや電子オルガンなどに適用することも、もちろん可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することができる。
本発明の回動部品の支持機構を含む鍵盤装置を、離鍵状態において示す側断面図である。 アクションを示す分解斜視図である。 支持機構の軸受の正面図である。 軸受の側面図である。 ハンマーを示す斜視図である。 第2実施形態の軸受の作製方法を、(a)作製前および(b)作製後において示す斜視図である。
符号の説明
7 ハンマー(回動部品)
7b ピン孔
11 ウィッペンフレンジ(支持部品)
11b ピン孔
12 ウィッペン(回動部品、支持部品)
13 ジャック(回動部品)
14 レペティションレバー(回動部品)
15 軸受
16 本体部
17 繊維
18b ピン孔
19b ピン孔
22 センターピン(ピン)
33 ハンマーシャンクフレンジ(支持部品)
41 軸受
42 本体部

Claims (1)

  1. 押鍵に伴って回動する回動部品を支持する鍵盤楽器の回動部品の支持機構であって、
    前記回動部品を支持するための支持部品を備え、
    前記回動部品および前記支持部品の一方にはピン孔が形成されており、
    エラストマーで構成された筒状の本体部と、当該本体部の内周面に植毛された繊維と、を有し、前記ピン孔に固定された軸受と、
    前記回動部品および前記支持部品の他方に設けられ、前記繊維に接触した状態で前記軸受に回動自在に係合するピンと、
    をさらに備えていることを特徴とする鍵盤楽器の回動部品の支持機構。
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