JP2003003321A - 繊維用高分子光安定剤及びそれを用いた耐光性に優れる難燃アクリル系繊維 - Google Patents

繊維用高分子光安定剤及びそれを用いた耐光性に優れる難燃アクリル系繊維

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JP2003003321A
JP2003003321A JP2001182072A JP2001182072A JP2003003321A JP 2003003321 A JP2003003321 A JP 2003003321A JP 2001182072 A JP2001182072 A JP 2001182072A JP 2001182072 A JP2001182072 A JP 2001182072A JP 2003003321 A JP2003003321 A JP 2003003321A
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monomer
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ultraviolet absorbing
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Ryuichi Yamamoto
隆一 山本
Saiji Sugimori
斉司 杉森
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Ipposha Oil Industries Co Ltd
Original Assignee
Ipposha Oil Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐光性が飛躍的が向上し、かつ相溶性、透
明性、長期間の安定性に優れる繊維用高分子光安定剤、
及びそれを用いた耐光性に優れる難燃アクリル系繊維を
提供する。 【解決手段】 ベンゾフェノン系紫外線吸収モノマー及
びベンゾトリアゾール系紫外線吸収モノマーから選ばれ
る少なくとも一種の紫外線吸収モノマー(a)と、ラジ
カル重合性ヒンダードアミン系光安定剤(b)と、前記
モノマーと共重合可能なビニルモノマー(c)を必須成
分として重合して得られる共重合体を含有する繊維用高
分子光安定剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種繊維製品、特
にアクリル系繊維との相溶性に優れた高分子光安定剤、
及びそれを用いた耐光性に優れる難燃アクリル系繊維に
関する。
【0002】
【従来の技術】農業用ハウス、屋外貯水タンク、電化製
品、テント類等のプラスチック構造体、感熱記録体や感
圧記録体等の記録体、ビーチパラソル、ゴルフウエア等
の衣服、カーテン等の繊維製品は、屋外の太陽光に曝さ
れる。そのため、太陽光の紫外線により、プラスチック
や繊維自身が劣化したり、紙や繊維等を染色している染
料が光劣化して退色したり、あるいは、繊維を透過する
紫外線により、日焼けや室内装飾品の変色を招く。
【0003】特に、アクリル系繊維等の繊維製品は、風
合いが良く染色性にも優れるため、各種衣料品、内装
品、寝装品などに使用されており、中でも、ハロゲンを
含有するアクリル系繊維は、難燃繊維として、作業服、
カーテン、カーペット、自動車用内装品等に広く使用さ
れている。しかしながら、繊維製品は光や熱によって黄
変し易いため、実用上種々の制約を受けているのが現状
であり、特にハロゲン含有繊維は、太陽光(特に紫外線
の影響)等の光によって経時で劣化し黄変するため、高
度の耐光性が要求されている。
【0004】そのため、従来、紫外線によるプラスチッ
クや繊維等の劣化防止手段として、種々の紫外線吸収剤
を添加している。しかし、低分子紫外線吸収剤は分子量
が小さいため、例えば、湿式紡糸により繊維製品を製造
する場合に凝固工程で溶出したり、延伸工程で熱分解す
るなどの問題が生じ、充分な耐光性を付与することがで
きない。一方、充分な効果を付与するために紫外線吸収
剤を多量に添加した場合は、紫外線吸収剤と繊維を構成
する共重合体との相溶性が悪いため、期待するほどの効
果が得られないばかりか、却って繊維が着色する、コス
ト高となる等多くの課題を有している。
【0005】したがって、プラスチック、記録体、繊維
等を、光(紫外線)による劣化から保護するため、ベン
ゾフェノン系紫外線吸収モノマーと共重合可能なビニル
モノマーとの共重合体からなる高分子紫外線吸収剤(特
開平4−185689号公報)や、ベンゾトリアゾール
系紫外線吸収モノマーと共重合可能なビニルモノマーと
の共重合体からなる高分子紫外線吸収剤(特開平8−2
69815)を用い、耐光性を改善する提案がなされて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たベンゾフェノン系あるいはベンゾトリアゾール系の紫
外線吸収モノマーと他のモノマーとの共重合体の場合、
耐光性には優れているものの、過酷な条件下ではその効
果が長期間持続しないことから、更なる性能の向上が要
望されている。さらに、ベンゾトリアゾール系モノマー
は、アクリル繊維ポリマー等の樹脂との相溶性が悪いた
め、高分子紫外線吸収剤中の共重合割合を高めることが
難しく、所望の紫外線吸収効果を発現させるためには多
量に添加しなければならず、コスト高、繊維の物性低下
に繋がるといった問題がある。
【0007】そこで、ベンゾトリアゾール系化合物やこ
れらの(共)重合体等、紫外線吸収能を有する化合物
に、種々の光安定剤を配合することにより、長期の耐候
性を付与する提案もなされている(特開平7−1334
50号公報、特開2001−72722号公報等)。し
かしながら、透明性等に課題を有しており、透明性が要
求される分野では使用が困難という問題がある。また、
これらの方法では、低分子量の光安定剤が存在してお
り、実質的には樹脂中より光安定剤がブリードアウトす
るため長期間の耐光性を保持できない。
【0008】そこで、本発明は、前記課題を解決するた
め、上記紫外線吸収モノマーとラジカル重合性ヒンダー
ドアミン系光安定剤とを共重合することにより、耐光性
が著しく向上させることが可能で、かつ相溶性、透明
性、長期間の安定性に優れる繊維用高分子光安定剤、及
びそれを用いた耐光性に優れる難燃アクリル系繊維を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、2−ヒドロキ
シベンゾフェノン骨格又は2−ヒドロキシベンゾトリア
ゾール骨格を有する重合性紫外線吸収性化合物に、ラジ
カル重合性ヒンダードアミン系光安定剤を共重合するこ
とにより、相乗効果により耐光性が向上するとの知見に
基づいてなされたものである。かかる相乗効果により耐
光性が向上し、さらに高分子量化されていることからブ
リードアウト等がなく、長期間耐光性が維持できる。
【0010】すなわち、前記目的を達成するため、本発
明の繊維用高分子光安定剤は、下記式(1)で表される
ベンゾフェノン系紫外線吸収モノマー及び下記式(2)
で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収モノマーか
ら選ばれる少なくとも一種の紫外線吸収モノマー(a)
と、下記式(3)で表されるラジカル重合性ヒンダード
アミン系光安定剤(b)と、前記モノマーと共重合可能
なビニルモノマー(c)を必須成分として共重合して得
られる共重合体を含有することを特徴とする。
【0011】
【化4】 (式(1)中、R11は水素原子、炭素数1〜6のアルキ
ル基又はアルコキシル基を示す。R12は炭素数1〜10
のアルキレン基又はオキシアルキレン基を示し、m1
0又は1を示す。R13は水素原子又は低級アルキル基を
示す。X1はエステル結合、アミド結合、エーテル結
合、又はウレタン結合を示す。)
【0012】
【化5】 (式(2)中、R21は水素原子、ハロゲン原子、又はメ
チル基を示す。R22は水素原子、又は炭素数1〜6の炭
化水素基を示す。R23は炭素数1〜10のアルキレン基
又はオキシアルキレン基を示し、m21は0又は1を示
す。R24は炭素数1〜8のアルキレン基、アミノ基を有
する炭素数1〜8のアルキレン基、又はヒドロキシル基
を有する炭素数1〜8のアルキレン基を示し、m22は0
又は1を示す。R25は水素原子、又は低級アルキル基を
示す。X2はエステル結合、アミド結合、エーテル結
合、又はウレタン結合を示す。)
【0013】
【化6】 (式(3)中、R31、R32及びR33は、水素原子又は低
級アルキル基を示す。)
【0014】前記共重合体においては、 紫外線吸収モ
ノマー(a)とラジカル重合性ヒンダードアミン系光安
定剤(b)が合計で30〜70質量%、(c)共重合可
能なビニルモノマーが70〜30質量%であり、かつ前
記紫外線吸収モノマー(a)とラジカル重合性ヒンダー
ドアミン系光安定剤(b)の割合が98:2〜50:5
0(質量比)であることが好ましい。
【0015】また、本発明の難燃アクリル系繊維は、前
記の繊維用高分子光安定剤を含有することを特徴とす
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の繊維用高分子光安定剤
は、下記式(化1)で表されるベンゾフェノン系紫外線
吸収モノマー及び下記式(化2)で表されるベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収モノマーから選ばれる少なくとも
一種の紫外線吸収モノマー(a)と、下記式(化3)で
表されるラジカル重合性ヒンダードアミン系光安定剤
(b)と、前記モノマーと共重合可能なビニルモノマー
(c)とを、常法に従って共重合して得られる共重合体
を主成分とするものである。
【0017】本発明で用いる紫外線吸収モノマー(a)
としては、前記式(1)で示されるベンゾフェノン系紫
外線吸収モノマー及び前記式(2)で示されるベンゾト
リアゾール系紫外線吸収モノマーから選択された少なく
とも一種が用いられる。これらのモノマーを共重合する
ことにより、紫外線吸収剤としての機能が発揮される。
【0018】式(1)において、炭素数1〜6のアルキ
ル基(R11)としては、例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチ
ル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙
げられ、好ましくは炭素数1〜4(さらに好ましくは1
〜2)のアルキル基が挙げられる。また、炭素数1〜6
のアルコキシル基(R11)としては、例えば、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げ
られ、好ましくは炭素数1〜4(さらに好ましくは1〜
2)のアルコキシル基が挙げられる。R11としては水素
原子が好ましい。
【0019】R11は、ヒドロキシル基が置換しているベ
ンゼン環において、どの部位に置換していてもよく、好
ましいR11の置換位置は3位又は5位である。
【0020】また、式(1)及び/又は式(2)におい
て、炭素数1〜10のアルキレン基(R12、R23)とし
ては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン
基、プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン
基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレ
ン基などが挙げられ、好ましくは炭素数1〜6のアルキ
レン基(さらに好ましくは炭素数1〜4のアルキレン
基)が挙げられる。炭素数1〜10のオキシアルキレン
基(R12、R23)としては、例えば、オキシメチレン
基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基などが挙げ
られる。
【0021】R12は、ヒドロキシル基が置換しているベ
ンゼン環において、どの部位に置換していてもよく、好
ましいR12の置換位置は4位又は5位であり、特に4位
が好ましい。また、R23は、ヒドロキシル基が置換して
いるベンゼン環においてどの部位に置換していてもよ
い。好ましいR23の置換位置は5位である。
【0022】低級アルキル基(R13、R25)としては、
例えば、炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、具体的
には、前記例示のアルキル基のうち炭素数が1〜4のア
ルキル基が挙げられる。
【0023】ハロゲン原子(R21)としては、例えば、
フッソ原子、塩素原子、臭素原子などが挙げられ、好ま
しくは塩素原子である。R21がハロゲン原子又はメチル
基の場合、R21はベンゼン環において、どの部位に置換
していてもよい。好ましいR 21としては水素原子が挙げ
られる。
【0024】炭素数1〜6の炭化水素基(R22)におい
て、炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブ
チル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが
挙げられ、好ましくは炭素数1〜4(さらに好ましくは
1〜2)のアルキル基が挙げられる。R22は、ヒドロキ
シル基が置換しているベンゼン環において、どの部位に
置換していてもよく、好ましいR22の置換位置は3位で
ある。R22としては、水素原子が好ましい。
【0025】炭素数1〜8のアルキレン基(R24)とし
ては、例えば、前記例示のアルキレン基のうち炭素数が
1〜8のアルキレン基が挙げられ、好ましくは炭素数1
〜4(さらに好ましくは1〜2)のアルキレン基が挙げ
られる。また、アミノ基を有する炭素数1〜8のアルキ
レン基又はヒドロキシル基を有する炭素数1〜8のアル
キレン基としては、前記例示のアルキレン基に、アミノ
基又はヒドロキシル基が置換しているものが挙げられ
る。
【0026】X1、X2はエステル結合、アミド結合、エ
ーテル結合、又はウレタン結合を示しており、具体的に
は、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CON
H−、−O−、−NHCOO−、−COONH−などで
ある。
【0027】m1、m21、m22は0又は1を示してお
り、例えば、m1が0の場合は、X1が、ヒドロキシル基
が置換しているベンゼン環に、R12を介さず、直接結合
していることを意味している。また、m21が0の場合
は、X2が、ヒドロキシル基が置換しているベンゼン環
に、R23を介さず、直接結合していることを意味してお
り、m22が0の場合は、X2が、R25が結合している炭
素原子に、R24を介さず、直接結合していることを意味
している。すなわち、m1、m21またはm22が0の場合
は、R12、R23又はR24が存在していないことを意味し
ている。一方、m1、m21又はm22が1の場合は、
12、R23又はR24が存在していることを意味し、例え
ば、X1がR12と結合していることを意味している。
【0028】前記式(1)で示されるベンゾフェノン系
紫外線吸収モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシ
−4−アクリロイルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−メタクリロイルオキシベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシ)エトキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリ
ロイルオキシ)エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−(2−メチル−2−アクリロイルオキシ)エト
キシベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0029】また、前記式(2)で示されるベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収モノマーとしては、例えば、2−
[2´−ヒドロキシ−5´−(メタクリロイルオキシ)
フェニル]ベンゾトリアゾール、2−[2´−ヒドロキ
シ−5´−(アクリロイルオキシ)フェニル]ベンゾト
リアゾール、2−[2´−ヒドロキシ−3´−t−ブチ
ル−5´−(メタクリロイルオキシ)フェニル]ベンゾ
トリアゾール、2−[2´−ヒドロキシ−3´−メチル
−5´−(アクリロイルオキシ)フェニル]ベンゾトリ
アゾール、2−[2´−ヒドロキシ−5´−(メタクリ
ロイルオキシプロピル)フェニル]−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−[2´−ヒドロキシ−5´−(メタ
クリロイルオキシエチル)フェニル]ベンゾトリアゾー
ル、2−[2´−ヒドロキシ−5´−(アクリロイルオ
キシエチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−[2
´−ヒドロキシ−3´−t−ブチル−5´−(メタクリ
ロイルオキシエチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、
2−[2´−ヒドロキシ−3´−メチル−5´−(アク
リロイルオキシエチル)フェニル]ベンゾトリアゾー
ル、2−[2´−ヒドロキシ−5´−(アクリロイルオ
キシブチル)フェニル]−5−メチルベンゾトリアゾー
ル、[2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−(アクリ
ロイルオキシエトキシカルボニルエチル)フェニル]ベ
ンゾトリアゾールなどが挙げられる。
【0030】紫外線吸収モノマー(a)は、2−ヒドロ
キシベンゾフェノン骨格又は2−ヒドロキシベンゾトリ
アゾール骨格、および官能基(ヒドロキシル基、カルボ
キシル基、アミノ基など)を有する紫外線吸収性化合物
と、官能基(ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ
基など)を有する共重合性ビニル化合物(アクリル酸や
メタクリル酸など)とを、反応させて結合させること
(エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン
結合など)により調製することができる。
【0031】ラジカル重合性ヒンダードアミン系光安定
剤(b)としては、前記式(3)で示されるラジカル重
合性モノマーから選択された少なくとも一種が用いられ
る。これらのモノマーを共重合することにより、共重合
体中に前記紫外線吸収モノマー(a)からなる構成単位
と、本モノマー(b)からなる構成単位が、適度な定間
隔で存在するため、前記モノマー(a)の紫外線吸収効
果と本モノマー(b)のラジカル補足効果により、相乗
効果が発現し、耐光性が著しく向上すると考えられる。
【0032】式(3)において、R31、R32及びR
33は、それぞれ水素又は低級アルキル基である。これら
は、同一でも、異なっていてもよい。低級アルキル基と
しては、炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等があ
る。R 31、R32及びR33は、水素又はメチル基が好まし
い。
【0033】式(3)で表されるモノマーとして、市販
されているものを利用することも可能であり、市販品の
例としては、商品名「アデカスタブLA−82」(旭電
化工業株式会社)、商品名「アデカスタブLA−87」
(旭電化工業株式会社)等が挙げられる。
【0034】紫外線吸収モノマー(a)及び(b)の共
重合量は、モノマー成分全量に対して、合計で30〜7
0質量%、好ましくは35〜65質量%、特に好ましく
は40〜60質量%である。このように共重合量を限定
するのは、30質量%未満では、耐光性を発現させるた
めに、上記高分子光安定剤を多く添加しなければなら
ず、その結果、繊維の物性を低下させるからである。一
方、70質量%を越える場合は、繊維(特に、難燃アク
リル系繊維)への相溶性が低下し、高分子光安定剤がブ
リードアウトし好ましくないからである。
【0035】また、紫外線吸収モノマー(a)と、ラジ
カル重合性ヒンダードアミン系光安定剤(b)との配合
比率は、(a):(b)=98:2〜50:50(質量
比)の範囲、好ましくは(a):(b)=95:5〜6
0:40(質量比)の範囲であり、特に好ましくは、
(a):(b)=90:10〜70:30(質量比)の
範囲である。前記モノマー(a)と(b)の配合比率が
98:2(質量比)よりも少ない場合は、ヒンダードア
ミン系光安定剤の特性が発現しないため、相乗効果が得
られなくなる。一方、前記モノマー(a)と(b)の配
合比率が50:50(質量比)よりも多い場合は、紫外
線吸収特性が低下するため、相乗効果が得られなくな
る。
【0036】また、紫外線吸収領域を広範囲にするため
には、紫外線吸収モノマー(a)において、ベンゾフェ
ノン系紫外線吸収モノマーとベンゾトリアゾール系紫外
線吸収モノマーとを併用することが好ましい。その併用
比は任意であるが、高分子光安定剤の紫外線吸収特性
と、他のポリマー等との相溶性を考慮すると、両者を2
0/80〜80/20(質量比)の範囲で併用すること
が好ましく、より好ましくは30/70〜70/30
(質量比)の範囲、特に好ましくは35/65〜65/
35(質量比)の範囲である。
【0037】共重合可能なビニルモノマー(c)として
は、上記紫外線吸収モノマー(a)及びラジカル重合性
ヒンダードアミン系光安定剤(b)と共重合可能なもの
であれば、特に制限されず、単独で又は二種以上組合わ
せて使用することができる。上記のモノマー(a)及び
(b)に共重合性ビニルモノマー(c)を共重合するこ
とにより、高分子光安定剤の繊維用ポリマー等との相溶
性が向上し、ブリードアウトすることなく繊維中に高分
子光安定剤が残存するため、長期間効果が持続する。ま
た、この共重合性ビニルモノマー(c)を共重合させる
ことにより、ポリマーの分子量や共重合性等の調整が容
易となる。さらに、上記紫外線吸収モノマー(a)やラ
ジカル重合性ヒンダードアミン系光安定剤(b)だけで
高分子光安定剤を構成した場合は、重合後のポリマーの
ガラス転移点等の調整範囲が狭くなるが、本共重合性ビ
ニルモノマー(c)を構成単位として含有させることに
より、ポリマーとしての調整範囲の自由度が高くなる。
【0038】共重合可能なビニルモノマー(c)は、本
発明の効果を阻害しない範囲で使用することができ、例
えば、その共重合量は、モノマー成分全量に対して、3
0〜70質量%、好ましくは35〜65質量%、特に好
ましくは40〜60質量%の範囲である。
【0039】本発明で用いることができる共重合可能な
ビニルモノマー(c)としては、アクリル酸、メタクリ
ル酸、無水マレイン酸等のカルボン酸系モノマー;スチ
レン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー;ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート等のアクリル酸エステル系モノマー;
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸酸2−エチルヘキシル、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸ベンジル
等のメタクリル酸エステル系モノマー:酢酸ビニル等の
酢酸ビニル系モノマー;α,β−不飽和多塩基性酸モノ
アルキルエステル、α,β−不飽和多塩基性酸ジアルキ
ルエステル等の多塩基酸エステル系モノマー;メチルビ
ニルエーテル、エチルビニルエーテル等のアルキルビニ
ルエーテル系モノマー;アルコキシポリエチレングリコ
ール(n=1〜20)(メタ)アクリル酸エステル及び
フェノキシポリエチレングリコール(n=1〜20)
(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。なかで
も、アクリル酸エステル系モノマーやメタクリル酸エス
テル系モノマーが好ましく、特にアクリル酸やメタクリ
ル酸のC1-4アルキルエステルが好ましい。
【0040】繊維用高分子光安定剤(共重合体)の質量
平均分子量(Mw)の値は、1,000〜100,000
の範囲が好ましく、より好ましくは5,000〜80,
000の範囲であり、特に好ましくは10,000〜5
0,000の範囲である。質量平均分子量(Mw)が
1,000未満の場合は、高分子光安定剤が繊維からブ
リードアウトし易くなり、耐久性が低下する。特に、難
燃アクリル系繊維に添加した場合、繊維の生産工程中の
紡糸浴に溶出し易くなり、繊維中における安定剤の歩留
まりが悪くなる。一方、質量平均分子量(Mw)が10
0,000よりも大きい場合は、高分子光安定剤と繊維
ポリマーとの相溶性が低下するため、繊維中における安
定剤の残存率が低下するとともに、プラスチックや繊維
等の透明性が低下する。なお、質量平均分子量は、ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による
ポリスチレン換算分子量である。
【0041】本発明の共重合体は、溶液重合法、懸濁重
合法、乳化重合法など、従来から公知の重合方法で製造
することができる。例えば、溶液重合法により調製する
場合、酢酸エチル、メチルエチルケトン、ジメチルホル
ムアミド等の有機溶剤にモノマー成分(紫外線吸収モノ
マー(a)、(b)、共重合性ビニルモノマー(c))
を加え、重合開始剤の存在下、重合を行うことにより調
製することができる。当該溶液重合で用いられる有機溶
剤や重合開始剤等は、特に制限されず、公知のものを広
く用いることができる。重合溶媒として、繊維ポリマー
溶媒と同じ溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド)を用
いた場合は、溶媒を重合後留去せずに、そのまま生成ポ
リマーとともに製品中に含有させてもよい。この場合、
製品中のポリマー濃度は、通常、固形分換算で40〜6
0質量%である。
【0042】また、乳化重合法により調製する場合は、
必要に応じて乳化剤を用いて、上記のモノマー成分を乳
化させ、重合開始剤の存在下、乳化重合を行うことによ
り調製することができる。当該乳化重合で用いられる乳
化剤や重合開始剤等は、特に制限されず、公知のものを
広く用いることができる。
【0043】本発明の繊維用高分子光安定剤は、各種繊
維の光安定剤として、幅広く用いることができる。例え
ば、カーシートやカーテン、屋外で使用するテントやヨ
ットの帆等、種々の用途の繊維に使用できる。使用に際
しては、繊維や布にコーティングしたり、繊維形成ポリ
マーに練り込みないし配合すればよい。
【0044】次に、本発明の繊維用高分子光安定剤の用
途の一例である、難燃アクリル系繊維について説明す
る。
【0045】本発明の難燃アクリル系繊維を構成する繊
維ポリマー(アクリル共重合体)は、アクリロニトリル
30〜70質量%、ハロゲン化ビニルモノマー30〜7
0質量%、及び不飽和モノマー0〜10質量%(好まし
くは0.5〜5.0質量%)よりなる共重合体が好まし
い。アクリロニトリルが30質量%未満では、繊維とし
ての特性を発現させるのが困難となり、ハロゲン化ビニ
ルモノマーが30質量%未満では、難燃性を発現させる
ことが困難となる。ハロゲン化ビニルモノマーとして
は、塩化ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられ、これら
を単独又は併用する。また、不飽和モノマーとしては、
(メタ)アクリル酸及びそのエステル、(メタ)アクリ
ルアミド、スルホン酸基含有モノマー等が挙げられる
が、繊維の染色性を向上させるためには、スルホン酸基
含有モノマーが好ましい。スルホン酸基含有モノマーと
しては、アリルスルホン酸(塩)、メタリルスルホン酸
(塩)、ビニルスルホン酸(塩)、スチレンスルホン酸
(塩)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸(塩)等が挙げられ、塩としては通常Na塩が用
いられる。
【0046】本発明の難燃アクリル系繊維においては、
本発明の繊維用高分子光安定剤を、ポリマー固形分とし
て、アクリル共重合体に対し、通常、0.1〜10.0
質量%、好ましくは、0.3〜7.0質量%配合する。
配合量が0.1質量%未満の場合は、耐光性向上効果が
不十分となり、一方、10.0質量%を越える場合は、
耐熱性が低下するからである。また、本発明の繊維用高
分子光安定剤は、単独で使用しても優れた効果を発揮す
るが、用途に応じて他の添加剤と併用することもでき
る。その添加剤は、特に制限されず、従来公知のものを
本発明の効果を阻害しない範囲で使用することができ
る。
【0047】本発明の難燃アクリル系繊維は、本発明の
繊維用高分子光安定剤を溶剤中で溶液重合したもの、又
は溶剤を留去して粉末化したものを、上記アクリル共重
合体の紡糸溶液に添加した後、乾式又は湿式紡糸する方
法や、上記アクリル共重合体と繊維用高分子光安定剤を
混合した後、溶融紡糸する方法等によって得られ、その
製法は特に限定されない。本発明の繊維用高分子光安定
剤は、繊維ポリマーとの相溶性に優れ、紡糸浴中への溶
出が殆んどないことから、特に湿式紡糸による難燃アク
リル系繊維に用いることが好ましい。
【0048】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、以下の実施例等において、特に言及する場合
を除き、「質量%」及び「質量部」は、それぞれ「%」
及び「部」と略記する。
【0049】(実施例1)ジムロート、滴下ロート、温
度計、窒素導入管、攪拌装置を備えた300mlのセパ
ラブルフラスコに、2−ヒドロキシ−4−メタクリロイ
ルオキシベンゾフェノン45g、1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジル・メタクリレート5g、
メタクリル酸メチル50g、n−ドデシルメルカプタン
1.5g、酢酸エチル80gを加え、窒素導入管から窒
素を吹き込みながら50℃まで昇温、攪拌した。その
後、酢酸エチル20gに溶解したアゾビスイソブチロニ
トリル(AIBN)0.3gを添加し、1時間攪拌し
た。攪拌終了後70℃まで昇温し、8時間反応を行っ
た。重合終了後、1kgのメタノール中に重合物を投入
し、ホモミキサーで30分間攪拌した。攪拌後、No.
2の濾紙にて吸引濾過し、濾物を60℃の温風循環式乾
燥機で24時間乾燥し、共重合体を調製した。この共重
合体の質量平均分子量(Mw)は2.0万であった。
【0050】(実施例2〜4)表1に示す原材料を用い
た以外は、実施例1と同様にして、共重合体を調製し
た。得られた共重合体の質量平均分子量(Mw)を表1
に示す。
【0051】
【表1】 実 施 例 1 2 3 4 紫外線吸収モノマー1* 45 紫外線吸収モノマー2* 20 10 紫外線吸収モノマー3* 40 10 紫外線吸収モノマー4* 30 光安定剤1* 5 15 10 20 光安定剤2* メタクリル酸メチル 50 35 50 10 アクリル酸メチル 30 メタクリル酸ブチル 20 n-ドデシルメルカプタン 1.5 1.5 1.4 1.6 酢酸エチル 100 100 100 100 AIBN 0.3 0.3 0.3 0.3 分子量(Mw) 20,000 15,000 35,000 12,000
【0052】*紫外線吸収モノマー 1: 2−ヒドロキシ−4−メタクリロイルオキシベン
ゾフェノン 2: 2−ヒドロキシ−4−アクリロイルオキシベンゾ
フェノン 3: 2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイ
ルオキシ)フェニル]ベンゾトリアゾール 4: 2−[2’−ヒドロキシ−5’−(アクリロイル
オキシ)フェニル]ベンゾトリアゾール *光安定剤 1: 1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジルメタクリレート(商品名「アデカスタブLA−8
2」、旭電化工業(株)) 2: 2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル
メタクリレート(商品名「アデカスタブLA−87」、
旭電化工業(株))
【0053】(比較例1〜3)表2に示す原材料を用い
た以外は、実施例1と同様にして、共重合体を調製し
た。得られた共重合体の質量平均分子量を表2に示す。
【0054】
【表2】 比 較 例 1 2 3 紫外線吸収モノマー1* 50 紫外線吸収モノマー2* 紫外線吸収モノマー3* 50 紫外線吸収モノマー4* 光安定剤1* 50 光安定剤2* メタクリル酸メチル 50 25 アクリル酸メチル 25 メタクリル酸ブチル 50 n-ドデシルメルカプタン 1.5 1.5 1.0 酢酸エチル 100 100 100AIBN 0.3 0.3 0.3 分子量(Mw) 15,000 13,000 20,000
【0055】(実施例5)塩化ビニル20%、塩化ビニ
リデン19%、アクリロニトリル60%、2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸1%からなるア
クリル共重合体100部を、ジメチルホルムアミド(D
MF)400部に溶解し、これに、実施例1〜4及び比
較例1〜3で得られた高分子光安定剤を2部添加し、攪
拌溶解して試験原液を得た。次に、この試験原液をノズ
ル(孔径0.08mm、孔数500)から紡糸液である
50%DMF水溶液中に押し出し、水洗後、150℃で
乾燥し、さらに3倍延伸して、熱処理を140℃で2分
間行い試験用繊維を得た。得られた繊維を、以下の評価
方法により評価した。その結果を表3に示す。
【0056】(耐光性試験:変色性)試験用繊維をキセ
ノンフェードメーター(スガ試験器(株)製)にて50時
間照射した。照射後の試験用繊維を、色差計(日本電色
工業(株)製)にてΔE値(変色度)を測定した。数値が
大きい程、変色の度合いが大きいことを示す。
【0057】(紫外線吸収剤の繊維中での残存率)試験
用繊維調製時に発生した紡糸液を、分光光度計U−33
00(株式会社日立製作所製)で330nmの吸光度を
測定し、予め作製しておいた検量線を用い高分子光安定
剤の溶出量を算出し、下記の計算式により高分子光安定
剤の残存率を算出した。
【0058】残存率(%)=100−((紡糸液への溶出
量/試験原液への添加量)×100)
【0059】
【表3】 実 施 例 比 較 例 1 2 3 4 1 2 3 変色性 1.3 1.4 1.5 1.3 4.9 5.3 8.2 残存率(%) 95 97 96 96 95 95 95
【0060】表3から明らかなように、本発明の繊維用
高分子光安定剤を添加した繊維は、紫外線吸収モノマー
と光安定剤とを共重合していない共重合体を添加した場
合(比較例)に比べて、紫外線照射後の繊維の変色が少
ないことがわかる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の繊維用高
分子光安定剤は、ラジカル重合性紫外線吸収モノマーと
ラジカル重合性ヒンダードアミン系光安定剤とを共重合
した、高分子量の光安定剤であるため、両者の相乗効果
により、耐光性が飛躍的に向上する。したがって、各種
の繊維等に使用することにより、優れた耐光性を付与す
ることができ、その効果が長期間持続する。
【0062】また、高分子であり、しかも相溶性に優れ
たモノマーを共重合しているため、繊維ポリマーとの相
溶性が良好である。そのため、透明性を損なうことな
く、しかも長期間に亘って光安定剤がブリードアウトす
ることなく繊維中に残留するので、長期間に亘り耐光性
を付与することができる。したがって、低分子量の光安
定剤と比較して、低添加量で耐光性を付与することがで
きる。
【0063】さらに、本発明の繊維用高分子光安定剤
を、難燃アクリル系繊維に使用することにより、湿式紡
糸の際の紡糸浴中への溶出が低減される。また、添加し
た高分子光安定剤が繊維ポリマー中に均一に存在するた
め、低分子量の光安定剤と比較して、低添加量で耐光性
が発揮されるので、繊維の耐光性ムラや繊維の特性低下
が生じない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 220/58 C08F 220/58 220/60 220/60 226/02 226/02 D01F 6/54 D01F 6/54 Z Fターム(参考) 4J100 AB02R AB03R AE03R AE04R AE09P AG04R AG08P AJ02R AK32R AL03R AL04R AL08P AL08Q AL08R AL09R AL34R AM14P AN04P BA02P BA03P BA04P BA04R BA06P BA07R BA08R BA12P BA14P BA30P BB00P BB01P BC43P BC43R BC65Q BC73P BD14P CA05 CA06 FA03 FA06 FA19 JA11 4L035 BB31 EE07 EE14 FF01 GG03 LB08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で表されるベンゾフェノン
    系紫外線吸収モノマー及び下記式(2)で表されるベン
    ゾトリアゾール系紫外線吸収モノマーから選ばれる少な
    くとも一種の紫外線吸収モノマー(a)と、下記式
    (3)で表されるラジカル重合性ヒンダードアミン系光
    安定剤(b)と、前記モノマーと共重合可能なビニルモ
    ノマー(c)を必須成分として共重合して得られる共重
    合体を含有することを特徴とする繊維用高分子光安定
    剤。 【化1】 (式(1)中、R11は水素原子、炭素数1〜6のアルキ
    ル基又はアルコキシル基を示す。R12は炭素数1〜10
    のアルキレン基又はオキシアルキレン基を示し、m1
    0又は1を示す。R13は水素原子又は低級アルキル基を
    示す。X1はエステル結合、アミド結合、エーテル結
    合、又はウレタン結合を示す。) 【化2】 (式(2)中、R21は水素原子、ハロゲン原子、又はメ
    チル基を示す。R22は水素原子、又は炭素数1〜6の炭
    化水素基を示す。R23は炭素数1〜10のアルキレン基
    又はオキシアルキレン基を示し、m21は0又は1を示
    す。R24は炭素数1〜8のアルキレン基、アミノ基を有
    する炭素数1〜8のアルキレン基、又はヒドロキシル基
    を有する炭素数1〜8のアルキレン基を示し、m22は0
    又は1を示す。R25は水素原子、又は低級アルキル基を
    示す。X2はエステル結合、アミド結合、エーテル結
    合、又はウレタン結合を示す。) 【化3】 (式(3)中、R31、R32及びR33は、水素原子又は低
    級アルキル基を示す。)
  2. 【請求項2】 前記共重合体において、紫外線吸収モノ
    マー(a)とラジカル重合性ヒンダードアミン系光安定
    剤(b)が合計で30〜70質量%、(c)共重合可能
    なビニルモノマーが70〜30質量%であり、かつ前記
    紫外線吸収モノマー(a)とラジカル重合性ヒンダード
    アミン系光安定剤(b)の割合が98:2〜50:50
    (質量比)である請求項1に記載の繊維用高分子光安定
    剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の繊維用高分子光
    安定剤を含有することを特徴とする難燃アクリル系繊
    維。
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