JP2682669B2 - 農業用樹脂被覆材 - Google Patents

農業用樹脂被覆材

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JP2682669B2 JP27750988A JP27750988A JP2682669B2 JP 2682669 B2 JP2682669 B2 JP 2682669B2 JP 27750988 A JP27750988 A JP 27750988A JP 27750988 A JP27750988 A JP 27750988A JP 2682669 B2 JP2682669 B2 JP 2682669B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は農業用樹脂被覆材に関し、さらに詳しくは、
耐候性、防塵性等に優れた塩化ビニル系樹脂フィルムを
基材とする農業用樹脂被覆材に関する。
従来、塩化ビニル系樹脂フィルムを基材とする農業用
フィルム表面に塵、ホコリ等が付着するのを防止するた
めに該フィルム表面にアクリル系樹脂の被膜を設けるこ
とは知られている。また、最近、アクリル系樹脂を或る
種のヒンダードアミン化合物との混合物よりなる被膜を
フィルム表面に設けることにより、農業用フィルムの耐
候性、防塵性等を向上させることも提案されている(例
えば、特開昭57−168934号公報、特開昭61−4735号公報
等参照)。
しかしながら、ヒンダードアミン化合物は一般にアク
リル系樹脂に対する相容性があまりよくないため、ブリ
ード(ブルーム)アウトにより被膜から消失しやすく、
有効寿命が短かく且つフィルム表面の汚れの原因となる
等の欠点がある。
本発明者らはこのような欠点のない耐候性、防塵性等
に優れた農業用樹脂フィルムを開発すべく鋭意研究を行
なった結果、ヒンダードアミン化合物を共重合成分とし
てアクリル系樹脂中に導入することにより、上記の如き
欠点を解決し、耐候性、防塵性等に優れた農業用樹脂被
覆材を提供することに成功した。
かくして、本発明によれば、 (a)式 式中、R1及びR2は各々独立に水素原子又はアルキル基
を表わし、Yは直接結合又は2価の有機残基を表わす、 で示されるピペリジン環含有モノマー0.05〜10重量% (b)アクリル系モノマーの少なくとも1種59.95〜99.
95重量%及び (c)他の共重合可能なコモノマーの少なくとも1種0
〜40重量% の共重合体よりなる被膜を塩化ビニル系樹脂フィルムの
少なくとも片面に設けたことを特徴とする農業用樹脂被
覆材が提供される。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明において塩化ビニル系樹脂フィルムの表面に形
成される被膜は、上記式(I)で示されるピペリジン環
含有モノマーとアクリル系モノマー及び必要に応じてさ
らに他の共重合可能なコモノマーとの共重合体を主成分
とするものである。
(a)ピペリジン環含有モノマー 前記式(I)においてR1及び/又はR2によって表わさ
れうる「アルキル基」は直鎖状又は分岐鎖状のいずれの
タイプのものであってもよく、例えばメチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−
ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチ
ル、2−エチルヘキシル等が挙げられるが、中でも低級
アルキル基が好適である。
本明細書において「低級」なる語は、この語が付され
た基又は化合物の炭素原子数が6個以下、好ましくは4
個以下であることを意味する。
またYによって表わされうる架橋員は2価の有機残基
であって、炭化水素鎖やその中にエーテル結合を含むも
の及びそれらにさらにアルコキシ基、−OH、−NH2など
の置換基が結合したもの或いはピペリジン環の4位の炭
素においてスピロ結合しうる炭化水素基やエーテル残基
等が挙げられる。
かくして、前記式(I)で示されるピペリジン環含有
モノマーの具体例を挙げれば以下のとおりである: 2,2,6,6−テトラメチル−4−アクリロイルオキシ−ピ
ペリジン[化合物(1)]、 2,2,6,6−テトラメチル−4−メタクリロイルオキシ−
ピペリジン、 1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アクリロイルオキシ−
ピペリジン[化合物(2)]、 1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−メタクリロイルオキシ
−ピペリジン、 1−n−ブチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−アクリ
ロイルオキシ−ピペリジン、 2,2,6,6−テトラメチル−4−アクリロイルオキシエチ
ル−ピペリジン、 2,2,6,6−テトラメチル−4−アクリロイルオキシプロ
ピル−ピペリジン (b)アクリル系モノマー 上記ピペリジン環含有モノマーと共重合せしめられる
アクリル系モノマーとしては、農業用ビニルフィルムの
防塵被覆加工に際して使用されるアクリル系樹脂の製造
において通常用いられるアクリル系モノマーを同様に使
用することができ、例えば、特公昭46−28194号公報、
特公昭47−28740号公報、特公昭48−16292号公報、特公
昭50−28117号公報、特公昭52−6214号公報、特公昭57
−15608号公報、特公昭60−39017号公報に開示されてい
るものの中から適宜選ぶことができるが、特に、式 式中、R3は水素原子又はアルキル基を表わし、R4は水
素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシア
ルキル基又はアルコキシアルキル基を表わす で示されるアクリル系モノマーが好適である。
上記式(II)において「アルキル基」は低級のものの
みならず、高級のものであってもよく、一般に炭素原子
数1〜22個、好ましくは1〜18個のアルキル基が包含さ
れる。
また、「シクロアルキル基」には、例えば、シクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、シクロヘプチル、シクロオクチル基等が包含され、
「ヒドロキシアルキル基」としては、例えば、ヒドロキ
シエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒ
ドロキシペンチル等が挙げられ、中でもヒドロキシエチ
ルが好適である。
さらに、「アルコキシアルキル基」としては、例え
ば、メトキシエチル、エトキシメチル、ブトキシエチ
ル、メトキシエトキシエチル等が挙げられるが、特に低
級アルコキシ低級アルキル基が好適である。
しかして、前記式(II)で示されるアクリル系モノマ
ーの代表例を示せば以下のとおりである。
(1)アクリル酸、メタクリル酸; (2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル; (3)アクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロ
ヘキシル、メタクリル酸t−ブチルシクロヘキシル等の
(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル; (4)アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロ
キシプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル、メタクリ
ル酸ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シアルキルエステル; (5)アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシ
エチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸メトキ
シエトキシエチル等の(メタ)アクリル酸アルコキシア
ルキルエステル。
以上述べたアクリル系モノマーは、共重合体に要求さ
れる物性等に応じて、1種又は2種以上組合わせて使用
することができる。中でも、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、
メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ラウリル、アク
リル酸、メタクリル酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−
ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル等
が好適である。
(c)他の共重合可能なコモノマー 本発明に係る共重合体は、以上に述べたピペリジン環
含有モノマー(a)とアクリル系モノマーの少なくとも
1種(b)との共重合体からなることができるが、被膜
に要求される物性等に応じて、該共重合体は必要に応じ
てさらに他のコモノマー成分を含有することができる。
そのような他の共重合可能なコモノマーとしては、例
えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチルビニ
ルエーテル、アリルグルシジルエーテル、グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート等の脂肪族系ビ
ニルモノマー;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香
族系ビニルモノマー;イタコン酸、クロトン酸、アコニ
ット酸、マレイン酸、α−メチレンクルタロ酸等の重合
性不飽和脂肪酸などが挙げられる。
また、共重合体に優れた防塵性及び耐ブロッキング性
を付与するために、ポリフルオロアルキル基含有ビニル
モノマーをコモノマー成分として用いてもよい。このよ
うなポリフルオロアルキル基含有ビニルモノマーとして
は、炭素原子数3〜20個、好適には5〜12個のハーフル
オロアルキル基を末端に有するアクリレートもしくはメ
タクリレートが好ましく、例えば下記のようなモノマー
が挙げられる。
CF3(CF27CH2CH2OCOCH=CH2CF3(CF26CH2OCOC(CH3)=CH2、 CF3(CF27SO2N(C2H5)CH2CH2OCOCH=CH2、 CF2(CF27CONHCH2CH2OCOCH=CH2CF3(CF28CONHC2CH2OCO(CH3)=CH2、 CF3(CF28COOCH=CH2、 CF2Cl(CF29CH2OCOCH=CH2、 CF3(CF27CH2CH(OH)CH2OCOCH=CH2、 CF3(CF27CH2CH2OCH=CH2、 CF3(CF28CH2CH(OH)CH2OCF2CH2OCH=CH2 など。
共重合体の製造 本発明に係る共重合体は、以上に述べたモノマーの所
定量組合わせそれ自体既知の方法、例えば溶液重合法、
乳化重合法、懸濁重合法等により重合することにより製
造することができる、例えば、所定量のモノマー混合物
を適当な有機溶媒と共に重合反応器に仕込み、重合開始
剤及び必要に応じて分子量調節剤、等を加えて攪拌下に
加熱することにより重合を行なうことができる。その際
使用しうる重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾ
イル、過酸化メチルエチルケトン、過酸化ラウロイル等
の過酸化物;2,2′−アゾイソブチロニトリル、2,2′−
アゾ−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ系化合物
等のラジカル重合開始剤が挙げられ、また、分子量調節
剤としては、例えば、ブチルメルカプタン、ドデシルメ
ルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、β−メルカ
プトエタノール等のメルカプタン類が包含される。
上記重合における各モノマーの共重合割合は以下のと
おりとすることができる(カッコ内は好適範囲を示
す)。
(a)ピペリジン環含有モノマー0.05〜10重量%(0.2
〜5重量%) (b)アクリル系モノマー59.95〜99.95重量%(74.8〜
99.8重量%) (c)他の共重合可能なコモノマー0〜40重量%(0〜
25重量%) 塩化ビニル系樹脂フィルム基体 本発明に従い被覆処理される塩化ビニル系樹脂フィル
ムは、農業用被覆材として使用可能な任意の塩化ビニル
系樹脂フィルム、特に軟質の塩化ビニル系樹脂フィルム
であることができる。
塩化ビニル系樹脂としては、例えば、数平均重合度が
約800〜約2500、好ましくは約1000〜約1800のポリ塩化
ビニル、又は塩化ビニルを主体とする共重合体(例:エ
チレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル
共重合体、塩化ビニル−ハロゲン化オレフィン共重合
体)、或いはこれらポリ塩化ビニル又は塩化ビニル共重
合体を主体とする他の相溶性の樹脂(例:ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル系樹
脂、ウレタン樹脂、アクリロニトリル−スチレン−ブタ
ジエン共重合体樹脂、部分ケン化ポリビニルアルコール
等)とのブレンド物等が挙げられ、これら塩化ビニル系
樹脂に対しては、塩化ビニル系樹脂100重量部当り、30
〜70重量部、好ましくは40〜60重量部の可塑剤;0.05〜
7重量部、好ましくは1.0〜5.0重量部の滑剤及び/又は
熱安定剤;0〜5.0重量部、好ましくは1.0〜4.0重量部の
防曇剤(又は界面活性剤);0〜3.0重量部、好ましくは
0.1〜0.5重量部の紫外線吸収剤;0〜5.0重量部、好まし
くは0.1〜1.0重量部の粘着防止剤を配合することができ
る。さらに、抗酸化剤、帯電防止剤、充填剤、着色剤、
等の他の通常の樹脂添加物を必要に応じて含ませること
もできる。
配合しうる可塑剤としては、例えば、ジ−n−オクチ
ルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ
イソデシルフタレート等のフタル酸誘導体;ジイソオク
チルイソフタレート等のイソフタル酸誘導体;ジオクチ
ルアジペート等のアジピン酸誘導体;その他のトリクレ
ジルフォスフェート、トリキシレニルフェスフェート、
エポキシ化大豆油等が包含され、中でも、ジオクチルフ
タレート、ジオクチルアジペート及びエポキシ化大豆油
が適している。
また、該塩化ビニル樹脂に含ませうる滑剤又は熱安定
剤としては、例えばポリエチレンワックス、脂肪酸アマ
イド、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
バリウム、ステアリン酸カルシウム、リシノール酸バリ
ウム、有機亜リン酸エステルの如きキレーター、エポキ
シ樹脂等が挙げられ、防曇剤(又は界面活性剤)として
は、例えばソルビタンモノステアレート、ソルビタンモ
ノパルミテート、ソルビタンモノベヘネートなどのソル
ビタン系界面活性剤;グルセリンモノラウレート、ジグ
リセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレー
トなどのグリセリン系界面活性剤;ポリエチレングリコ
ールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノパ
ルミテートなどのポリエチレングリコール系界面活性
剤;アルキルフェノールのアルキレンオキシド付加物;
ソルビタン/グリセリンの縮合物と有機酸とのエステル
等が挙げられる。
紫外線吸収剤として使用可能な化合物としては、例え
ば次のようなものがあげられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤:2−(2′−ヒドロ
キシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′−tert−アミル−5′−イソブチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ
−3′−イソブチル−5′−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′−イソブチル−5′−プロピルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′−5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−
5′−(1,1,3,3−テトラメチル)フェニル]ベンゾト
リアゾールなど。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤:2,2′−ジヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−
4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テト
ラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2,4−ジヒトロキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン
など。
サリチル酸系紫外線吸収剤:フェニルサリシレート、パ
ラオクチルフェニルサリシレートなど。
紫外線吸収剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使
用することができる。上に例示したものの中では、ベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外
線吸収剤が特に好ましい。
上記塩化ビニル系樹脂に各樹脂添加剤を配合するに
は、それぞれ必要量秤量し、リボンブレンダー、バンバ
リーミキサー、スーパーミキサーその他従来から知られ
ている配合機、混合機に仕込み混練すればよい。
このようにして得られる樹脂組成性物はそれ自体既知
の方法、例えばカレンダー法、押出成形法、溶液流延法
等によりフィルム状に成型することができる。
フィルムの厚さは、あまり薄いと強度が不充分となる
ので好ましくなく、逆に厚すぎるとフィルム化作業その
他に不便をきたすので、一般には0.05〜0.3mmの範囲好
ましくは0.05〜0.2mmの範囲内とするのが適当である。
被覆加工 以上に述べた塩化ビニル系樹脂フィルム基体の片面又
は両面に、前述した共重合体を用いて被膜を形成する。
その被覆加工は、通常の防塵加工法と同様に、例えば、
該共重合体を適当な有機溶剤に溶解して被覆用組成物を
調製し、塩化ビニル系樹脂フィルムの表面にコーティン
グすることにより行なうことができる。
被覆用組成物には必要に応じて、例えばセルロースア
セテート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体等の如き他の相溶性のある樹脂を該
共重合体100重量部当たり40重量部以下、好ましくは25
重量部以下の割合で含ませてもよく、さらに必要に応じ
て、紫外線吸収剤等の光安定剤、帯電防止剤、着色剤、
粘着防止剤、界面活性剤、架橋剤等を適当量配合するこ
ともできる。
上記被覆用組成物は、有機溶剤に溶解し、通常固形分
濃度を5〜70重量%とした後、例えば、ロールコーティ
ング、バーコーティング、ナイフコーティング、スプレ
ーコーティング、ディップコーティング、カーテンフロ
ーコーティング等の方法でフィルム基体表面に被覆する
ことができる。被膜の厚さは厳密に制限されるものでは
ないが、乾燥後膜厚が一般には、1〜10ミクロン、好ま
しくは1〜5ミクロンの範囲内に入るようにするのが有
利である。
該被覆組成物の調製に使用しうる有機溶剤としては、
前記共重合体の製造の際に使用する溶媒と同種のものと
することができ、例えば、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブ
タノール、tert−ブタノール、アミルアルコール、イソ
アミルアルコール、tert−アミルアルコール、ヘキシル
アルコール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒
が適しているが、そのほか、酢酸エチル、メチルエチル
ケトン、テトラヒドロフラン、ヘキサン、トルエン、キ
シレン、クロロホルム等もまた使用可能であり、これら
は単独で又は二種以上混合して用いられる。
また、前記共重合体は水性媒体中で乳化重合法によっ
て製造し、水に分散させたまた塩化ビニル系樹脂フィル
ム基体の被覆加工に供してもよい。
上記の如くして塗布された被膜の乾燥はそれ自体既知
の方法、例えば熱風乾燥法、赤外線乾燥法、遠赤外乾燥
法などで行なうことができる。乾燥温度は、前記有機溶
剤を飛散させうる温度、すなわち、アクリル系共重合体
を溶解している有機溶剤の沸点以上、又はアクリル系共
重合体を分散させている水性媒体の沸点以上とするのが
よい。乾燥時間は短い方がよい。従って、有機溶剤又は
水性媒体の沸点以上の温度で、できるだけ短時間に乾燥
するのがよい。
本発明により提供される農業用被覆材は、被膜の耐候
性が向上し、かつ従来行なわれてきた被膜への光安定剤
等の添加により汚れの低下(ブリードアウトによる)が
なくなるため、より長期にわたって防塵性能を保持しう
るものである。これによって、従来以上の長期間にわた
る使用が可能となり、省力化・省エネルギーに貢献でき
る。
次に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
実 施 例 (1)共重合体の調製 攪拌器、冷却器及び温度計を備えた重合容器に下記表
−1に示す各成分を、過酸化ベンゾイル0.5重量部及び
酢酸エチル100重量部と共に仕込み、80℃で10時間反応
を行ない、樹脂溶液を得た。
(2)被覆用組成物の調製 上記(1)で調製した樹脂溶液を酢酸エチルで固形分
が20重量%となるように調節した後、下記表−2に示す
添加剤を添加、混合し被覆用組成物を得た。
(3)ポリ塩化ビニルフィルムの作成 塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100重量部 ジオクチルフタレート 45 〃 トリクレジルホスフェート 4 〃 エポキシ樹脂 2 〃 Ba−Zu系複合粉末安定剤 1 〃 Ba−Zn系複合液状安定剤 1 〃 ソルビタンモノステアレート 1 〃 ソルビタンモノパルミテート 1 〃 上記処分及び配合割合のコンパウンドを190℃のカレ
ンダーにて圧延し厚さ100μのフィルムを作成した。
(4)被覆加工 上記(3)で作成したポリ塩化ビニルフィルムの片面
にバーコーターにて、上記(2)で調整した被覆用組成
物を塗布し乾燥して、塗膜の厚さが2μの被覆フィルム
を得た。
(5)性能試験及び結果 上記(4)で得た被覆フィルムを滋賀県の試験農場の
鉄骨ハウス(0.6m×3m×0.5m)に、10月末から翌々年10
月末までの2年間展張し、汚れを分光光度計(日立製作
所製、型式U−3400)を用いて550nmの光線透過率によ
り判定した。その結果を下記表−2に示す。
フロントページの続き (72)発明者 若松 二郎 東京都板橋区蓮根3丁目20番7号 藤倉 化成株式会社内 (72)発明者 小田 桐哲 東京都板橋区蓮根3丁目20番7号 藤倉 化成株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−162648(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)式 式中、R1及びR2は各々独立に水素原子又はアルキル基を
    表わし、Yは直接結合又は2価の有機残基を表わす、 で示されるピペリジン環含有モノマー0.05〜10重量% (b)アクリル系モノマーの少なくとも1種59.95〜99.
    95重量%及び (c)他の共重合可能なコモノマーの少なくとも1種0
    〜40重量% の共重合体よりなる被膜を塩化ビニル系樹脂フィルムの
    少なくとも片面に設けたことを特徴とする農業用樹脂被
    覆材。
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