JP2003003015A - ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ - Google Patents

ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ

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JP2003003015A
JP2003003015A JP2001190213A JP2001190213A JP2003003015A JP 2003003015 A JP2003003015 A JP 2003003015A JP 2001190213 A JP2001190213 A JP 2001190213A JP 2001190213 A JP2001190213 A JP 2001190213A JP 2003003015 A JP2003003015 A JP 2003003015A
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rubber
rubber composition
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tire
weight
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JP2001190213A
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Masahiro Hojo
将広 北條
Yasunori Akiyama
泰律 秋山
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操縦性および生産性を向上させたタイヤを与
えるゴム組成物を提供する。 【解決手段】 天然ゴムおよび合成ゴムから選んだ少な
くとも一種と融点が140℃以上のビスフェノール化合
物およびポリフェノール化合部物の少なくとも一種とメ
チレンドナーを少なくとも一種含むゴム組成物、並びに
そのゴム組成物をゴム部材としたタイヤ。ビスフェノー
ルとしては、4,4'-ジヒドロキシジフェニルシクロヘ
キサン、4,4'-ジヒドロキシフェニルスルフォン、
4,4'-ビス(6-tert-ブチル-3-メチルフェノー
ル)が好ましく、またメチレンドナーとしては、ヘキサ
メチレンテトラミンやメチロール化メラミン等が使われ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム組成物及びそ
れを用いたタイヤに関する。さらに詳しくは、本発明
は、生産性及び操縦性能を向上させたタイヤを与えるこ
とのできる特定のフェノール化合物を含むゴム組成物、
及び該組成物をゴム部材として用いた空気入りタイヤに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、タイヤ業界においては自動車の高
性能化に伴い、より高い操縦性能が求められるようにな
ってきている。この操縦性能を向上させる一つの手法と
して、低歪み領域を中心に高い弾性率を有するゴムが有
効であることが知られている。従って、当然のこととし
てフェノール樹脂を配合する検討が行われているが、フ
ェノール樹脂は樹脂化していない低分子量化合物を含
み、加硫工程での釜開き時に揮発した低分子量分による
煙や臭気が問題になるだけでなく、トレッド部材に用い
た時は金型モールドを著しく汚染し、短い周期でモール
ドクリーニングが必要となるため生産性を大きく低下さ
せる。そこで、このような問題を解決するために、モノ
マーレス、ダイマーレスのフェノール樹脂の使用が提案
されているが、本発明者の検討では十分な効果が得られ
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、低歪み域での弾性率を高くすることによる操
縦性能と生産性を向上させたタイヤを与えることのでき
るゴム組成物、及びそれを用いたタイヤを提供すること
を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、140℃以上の
高融点を有するビスフェノール化合物及び/又はポリフ
ェノール化合物とメチレンドナーを含むゴム組成物によ
り、その目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成
させるに至った。すなわち、本発明は、(A)天然ゴム
及び合成ゴムの中から選ばれる少なくとも一種を含むゴ
ム成分と、(B)融点が140℃以上のビスフェノール
化合物及びポリフェノール化合物の少なくとも1種と
(C)メチレンドナーを少なくとも1種含むことを特徴
とするゴム組成物を提供するものである。また、本発明
は、前記ゴム組成物をゴム部材として用いたタイヤをも
提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のゴム組成物における
(A)成分のゴム成分としては、天然ゴム及び合成ゴム
の中から選ばれる少なくとも一種が用いられる。本発明
で使用される合成ゴムとしては、ジエン系ゴムが好まし
く、例えば、シス−1,4−ポリイソプレン、スチレン
・ブタジエン共重合体、低シス−1,4−ポリブタジエ
ン、高シス−1,4−ポリブタジエン、エチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合体、クロロプレンゴム、ハロゲン
化ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等が
例示できる。本発明においては、ゴム成分として、天然
ゴムおよび合成ゴムを単独使用のみならずブレンドして
使用できる。好ましいゴムは、天然ゴム、シス−1,4
−ポリイソプレン、スチレン・ブタジエン共重合体、ポ
リブタジエンである。
【0006】本発明においては、これらのゴムに、次に
説明する(B)成分の融点が140℃以上のビスフェノ
ール化合物及びポリフェノール化合物の少なくとも1種
を含有させることにより目的の効果が有効に発揮され
る。融点が140℃以下のビスフェノール化合物では、
本発明の目的である十分に高いE'値(動的貯蔵弾性
率)が得られないし、またモールド汚染が改良されな
い。好ましい融点の範囲は150〜250℃である。
【0007】さらに、(B)成分として、一般式(I)
(化3)
【化3】
【0008】(式中、R1、R2は水素原子若しくは炭素
数5以下のアルキル基で、いずれかが必ず水素原子、R
7、R8は水素原子若しくは炭素数5以下のアルキル基
で、いずれかが必ず水素原子、R3、R4、R5、R6は水
素原子若しくは炭素数5以下のアルキル基、Aは炭素数
6以下のアルキリデン基、環状アルキリデン基、フェニ
ルアルキリデン基、フェニレンジアルキリデン基、−S
−または−SO2−を表す。)が用いられる。
【0009】R1〜R8の炭化水素基の炭素数が5以上で
は十分に高いE'値が得られない。また、各フェノール
基のオルト位はメチレンドナ−との反応性を高くするた
め、少なくとも一方は無置換であることが望ましく、両
方とも無置換であることがもっとも好ましい。
【0010】ビスフェノール化合物の具体的な化合物と
しては、4,4'-イソプロピリデンビスフェノール、4,
4'-メチレンビスフェノール、4,4'-ジヒドロキシジ
フェニルシクロヘキサン、4,4'-(1−フェニルエチ
リデン)ビスフェノール、4,4'-(1,4−フェニレン
ジイソプロピリデン)ビスフェノール、4,4'-ジヒド
ロキシジフェニルスルフォン、4,4'-チオ−ビス(6
−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4'
-ブチリデン−ビス(6−tert−ブチル−3−メチ
ルフェノール)等があげられる。中でも4,4'-ジヒド
ロキシジフェニルシクロヘキサン、4,4'-ジヒドロキ
シジフェニルスルフォン、4,4'-チオ−ビス(6−t
ert−ブチル−3−メチルフェノール)が本発明の目
的である低歪み域での高い弾性率が得られる点で望まし
い。
【0011】この(B)成分のビスフェノール化合物
は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせ
て用いてもよい。これらビスフェノール化合物の配合量
としては、ゴム成分100重量部に対して、0.5〜2
0重量部であることが望ましく、さらに好ましくは0.
5〜10重量部である。
【0012】これらのビスフェノール化合物の硬化剤と
してのメチレンドナーとしては、ヘキサメチレンテトラ
ミンおよびメチロール化メラミン誘導体が使用できる。
例えば、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサキス(エト
キシメチル)メラミン、ヘキサキス(メトキシメチル)
メラミン、N,N′,N″−トリメチル−N,N′,
N″−トリメチロールメラミン、N,N′,N″−トリ
メチロールメラミン、N−メチロールメラミン、N,
N′−ビス(メトキシメチル)メラミン、N,N′,
N″−トリブチル−N,N′,N″−トリメチロールメ
ラミン等が例示できる。
【0013】本発明のゴム組成物においては、上記メチ
レンドナーは、高いE'値が得られる点で前記(B)成
分のビスフェノール化合物に対し20%以上〜400%
以下の重量比で配合することが好ましく、より好ましい
範囲としては50%以上〜200%以下である。通常フ
ェノール樹脂化合物のメチレンドナー量が20%以下で
あるのに対してこのように多くのメチレンドナー量が必
要なことも本発明の特徴である。ビスフェノール化合物
に対し20%以下だと低歪み域での弾性率は十分には上
昇しない。また、メチレンドナーが400%以上では過
剰のメチレンドナーがゴムのスコーチタイムを極端に早
めたり、ゴムの耐破壊物性が低下する原因となる。
【0014】本発明のゴム組成物においては、成分とし
て、一般式(II)(化4)
【化4】
【0015】(式中、R9 及びR10 は、それぞれ水素
原子又はメチル基を示し、それらはたがいに同一でも異
なっていてもよく、yは0〜5の整数を示す。)で表さ
れるポリマレイミド誘導体を配合することができる。
【0016】このポリマレイミド誘導体を配合すること
により、良好な作業性を保持したまま、さらに弾性率を
向上させることができる。該ポリマレイミド誘導体は、
一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。
【0017】また、ポリマレイミド誘導体は、前記
(A)成分のゴム成分100重量部に対し、0.1〜1
0重量部の範囲で配合することが好ましい。より好まし
い配合量は0.5〜5重量部の範囲である。この配合量
が0.1重量部未満では、その配合効果が充分に発揮さ
れないおそれがあり、一方、10重量部を超えると耐破
壊物性及び作業性が低下する原因となる。
【0018】本発明のゴム組成物においては、補強用充
填剤(D)を配合することができる。補強用充填剤とし
ては、例えばカーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、アルミナなどの中から選ばれる少なく
とも一種が挙げられる。この(D)成分の補強用充填剤
は、前記(A)成分のゴム成分100重量部に対し、2
0重量部以上、好ましくは20〜150重量部、より好
ましくは25〜80重量部の範囲で配合することが有利
である。この配合量が20重量部未満では加硫物の破壊
特性及び耐摩耗性が不充分となるおそれがあり、一方1
50重量部を超えると物性などが低下する原因となる。
補強用充填剤として用いられるカーボンブラックとして
は、例えばHAF、ISAF、SAFなどが挙げられ
る。
【0019】本発明のゴム組成物において、フェノール
樹脂による作業性悪化が問題にならない部材では、さら
に硬度を高める目的で補強性樹脂として、ノボラック型
フェノール樹脂及び/又は変性ポリオレフィン樹脂を、
ゴム成分100重量部に対して、0.5〜10重量部の
範囲で配合することができる。
【0020】ノボラック型フェノール樹脂としては、ノ
ボラック型未変性フェノール樹脂およびロジン油、トー
ル油、カシューナッツ油、アマニ油等よりなる動植物や
リノール油、オレイン酸油、リノレン酸油等よりなる不
飽和油、キシレン、メシチレンよりなる芳香族炭化水素
樹脂等のいずれかによって変性されたノボラック型変性
フェノール樹脂がある。
【0021】変性ポリオレフィン樹脂としては、1個以
上の官能基を含むもので、官能基としては無水マレイン
酸、アクリル酸、エポキシド類などから誘導されるもの
が好ましい。例えばユニロイヤル・ケミカル・カンパニ
ー社製の「POLYBOND3009」あるいは「同3
109」等が使用できる。
【0022】本発明のゴム組成物がワイヤ被覆あるいは
ビード被覆などのタイヤケースゴムとして用いられる場
合、このゴム組成物には、接着向上剤として有機酸金属
塩、ホウ酸金属塩、トリアジン化合物、アルキレンジチ
オ硫酸ナトリウム等が配合される。本配合目的のために
は、配合量はゴム成分100重量部に対して0.3〜1
0重量部が好ましい。
【0023】有機酸金属塩の金属としてはCo、Niな
どを使用でき、有機酸としてはステアリン酸、パルミチ
ン酸、ネオデカン酸、バーサチック酸、オレイン酸、リ
ノール酸、リノレン酸、リシノール酸、ナフテン酸のよ
うな炭素数6〜30の脂肪族もしくは脂環式カルボン酸
ならびにアビエチン酸、ロジン酸が使用できる。
【0024】ホウ酸金属塩としては、一般式(III)
(化5)
【化5】
【0025】(式中、M1、M2及びM3は、それぞれ独
立にCo又はNiを示し、X、Y及びZは、それぞれ独
立に炭素数7〜11のモノカルボン酸のカルボキシル基
の水素原子を除いた残基を示す。)で表される化合物を
挙げることができる。
【0026】このようなホウ酸金属塩としては、例えば
市販品として、ホウ酸三ネオデカン酸コバルト(II)で
あるローディア社製の「Monobond C22.
5」などを挙げることができる。
【0027】トリアジン化合物としては、例えばトリア
ジントリチオール・モノアルカリ金属塩を挙げることが
できる。また、アルキレンジチオ硫酸ナトリウムとして
は、例えば市販品として、1,6−ヘキサメチレンジチ
オ硫酸ナトリウム・2水和物であるフレキシス社製の
「Duralink HTS」などを挙げることができ
る。
【0028】本発明のゴム組成物においては、前記の
(A)〜(D)成分以外に、必要に応じて、ゴム工業で
通常使用されているシランカップリング剤、加硫剤、加
硫促進剤、加硫促進助剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止
剤、老化防止剤、プロセス油、亜鉛華(ZnO)、ステ
アリン酸等を配合することができる。
【0029】本発明で使用できる加硫剤としては、例え
ば硫黄等が挙げられ、これらの使用量は、ゴム成分10
0重量部に対して、硫黄分として通常0.1〜10重量
部、好ましくは0.5〜6.0重量部である。0.1重
量部未満では加硫ゴムの破壊特性、耐摩耗性が低下し、
10重量部を超えるとゴム弾性が失われる傾向があるか
らである。
【0030】本発明で使用できるプロセス油としては、
例えばパラフィン系、ナフテン系、アロマチック系等を
挙げることができ、破壊特性、耐摩耗性を重視する用途
にはアロマチック系が、また、低発熱性、低温特性を重
視する用途にはナフテン系またはパラフィン系がそれぞ
れ用いられる。その使用量は、ゴム成分100重量部に
対して100重量部以下が好ましく、これは、100重
量部を超えると加硫ゴムの破壊特性、低発熱性が著しく
悪化するからである。
【0031】また、本発明で使用できる加硫促進剤は、
特に限定されるものではないが、好ましくはMBT(2
−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチア
ジルジスルフィド)、CBS(N−シクロヘキシル−2
−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、TBBS(N−
t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、
TBSI(N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフ
ェンイミド)等のベンゾチアゾール系の加硫促進剤、D
PG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫
促進剤、テトラドデシルチウラムジスルフィド、テトラ
オクチルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラ
ムジスルフィド等のチウラム系加硫促進剤、ジアルキル
ジチオリン酸亜鉛などの加硫促進剤等を例示でき、その
使用量は、ゴム成分100重量部に対して0.1〜5重
量部が好ましく、より好ましくは0.2〜3重量部であ
る。
【0032】ベンゾチアゾール系加硫促進剤を配合した
ゴム組成物およびタイヤが本発明に対して極めて効果的
である。これ以外にチウラム系促進剤の添加も加硫速度
の上昇に貢献する。中でもテトラドデシルチウラムジス
ルフィド、テトラオクチルチウラムジスルフィド並びに
テトラベンジルチウラムジスルフィドをベンゾチアゾー
ル系促進剤と併用するとより効果的である。
【0033】本発明のゴム組成物は、前記成分及び必要
に応じて用いられる各種添加成分をロール、インターナ
ルミキサー等の混練り機を用いて混練りすることにより
得られ、成形加工後、加硫を行い、タイヤトレッド、ア
ンダートレッド、サイドウォール、ビード部、カーカ
ス、ベルト等のコーティングゴム等のゴム部材としてタ
イヤ用途をはじめ、防振ゴム、ベルト、ホースその他工
業品等の用途にも好適に使用できる。本発明は、また、
前記ゴム組成物をゴム部材として用いてなるタイヤ、特
に空気入りタイヤをも提供する。
【0034】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。
【0035】実施例1〜18及び比較例1〜7 表1、表2(タイヤトレッド用配合)及び表3(タイヤ
コード被覆用配合)に示す種類と量の配合成分を、50
0ミリリットルのラボプラストミル及び7.6cmロー
ルを使用して混練りし、未加硫のゴム組成物を調製し
た。各ゴム組成物について、下記(1)の方法によりモ
ールド汚れ試験を行うと共に、下記(2)及び(3)の
方法により、それぞれ加硫後のゴムの引張試験及び動的
粘弾性試験を行った。これらの結果を表1、表2及び表
3に示す。
【0036】(1)モールド汚れ評価試験 新品のアルミ板を準備し、150℃にて加硫反応による
トルクの上昇が全体の90%に達する時間T90の1.5
倍にあたる加硫時間で50回加硫した。加硫後のアルミ
板の白色度を色差計で測定した。比較例1の測定値を1
00として各測定値を指数で表す。値が小さいほどモー
ルドの汚染が大きく望ましくない。
【0037】(2)引張試験 145℃にて、加硫反応によるトルクの上昇が全体の9
0%に達する時間T90の1.5倍にあたる加硫時間で加
硫後、JIS K6301−1995に準拠して引張試
験を行い(3号試験片を使用)、50%伸長時弾性率
(M50)、300%伸長時弾性率(M300)を測定し
た。各データは、比較例1、4〜7をそれぞれ100と
して指数で表す。
【0038】(3)動的粘弾性試験 東洋精機(株)製、スペクトロメーター(動的粘弾性測
定試験機)を用い、周波数52Hz、測定温度30℃、
歪1%でE′(動的貯蔵弾性率)、tanδ(損失係
数)を測定した。各データは比較例1、4〜7をそれぞ
れ100として指数で表す。
【0039】さらに、実施例2、9及び比較例1、5の
ゴム組成物をトレッドゴムとして用い、185/70R
14サイズのトレッドが一層構造の空気入りタイヤを試
作し、各タイヤの性能を実車走行により、下記(4)の
方法に従い操縦性について評価した。結果を表2及び3
に示す。
【0040】(4)操縦性 乾燥アスファルト路面のテストコースにて、各新品タイ
ヤを装着したFF4ドアセダンを用いて実車走行を行
い、駆動性、制動性、ハンドル応答性、操縦時のコント
ロール性を比較例2及び3のタイヤをコントロールタイ
ヤとして、テストドライバーが総合評価した。 +1:コントロールタイヤに比べてプロテストドライバ
ーが微妙に分かる程度に良いと感じる場合 +2:コントロールタイヤに比べてプロテストドライバ
ーが明確に分かる程度に良いと感じる場合 +3:コントロールタイヤに比べて一般ドライバーのう
ち熟練したドライバーが分かる程度に良いと感じる場合 +4:コントロールタイヤに比べて一般ドライバーが分
かる程度に良いと感じる場合
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】表1、表2の注 SBR1500:スチレン・ブタジエン共重合体、JS
R(株)製 商標 カーボンブラック:東海カーボン(株)製 商標:シー
スト3H(ISAF) シリカ:日本シリカ工業(株)製 商標:ニップシール
AQ シランカップリング剤:デグッサ社製 商標:Si69 ノクラック6C:N−(1,3−ジメチルブチル)−
N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化
学工業(株)製 商標 ノクセラーD:ジフェニルグアニジン、大内新興化学工
業(株)製 ノクセラーNS:N−t−ブチル−2−ベンゾチアジル
スルフェンアミド、大内新興化学工業(株)製 ビスマレイミド:三井化学(株)製 商標:BMI−
S、N,N′−(4,4′−ジフェニルメタン)ビスマ
レイミド 4,4'-ジヒドロキシジフェニルシクロヘキサン:田岡
化学製 商標:AntigenW 4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフォン:(株)東
京化成製 ノボラックフェノール樹脂:住友デュレズ(株)製 商
標:「PR50235」 ヘキサメチレンテトラミン:大内新興化学工業(株)製
商標:ノクセラーH ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン:CRA100
サイテック社製 商標:CRA100
【0045】表3の注 カーボンブラック:旭カーボン(株)製 商標:旭#7
0(N330) ノクラック6C:N−(1,3−ジメチルブチル)−
N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化
学工業(株)製 商標 ノクセラーNS:N−t−ブチル−2−ベンゾチアジル
スルフェンアミド、大内新興化学工業(株)製 商標 ノクセラーDZ:N,N′−ジシクロヘキシル−2−ベ
ンゾチアジルスルフェンアミド、大内新興化学工業
(株)製 商標 4,4'-ジヒドロキシジフェニルシクロヘキサン:田岡
化学 商標:AntigenW 4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフォン:(株)東
京化成製 ノボラックフェノール樹脂:住友デュレズ(株)製 商
標:PR50235 ヘキサメチレンテトラミン:大内新興化学工業(株)製
商標:ノクセラーH ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン:サイテック社
製 商標:CRA100 接着向上剤:ローディア社製 商標:マノボンドC2
2.5 ビスマレイミド:三井化学(株)製 商標:BMI−
S、N,N′−(4,4′−ジフェニルメタン)ビスマ
レイミド
【0046】表1、表2のタイヤトレッド用配合にノボ
ラックフェノール樹脂とヘキサメチレンテトラミンを添
加するとE'、M50は大きく上昇するが、モールドの
汚染を伴う。これに対してビスフェノール化合物とヘキ
サメチレンテトラミン、ヘキサキス(メトキシメチル)
メラミンの組合せではモールド汚染を伴わないで高い弾
性率が達成されている。また、表3からタイヤコード被
覆用配合でも同様の結果が得られていることが分かる。
さらに、表1、表2の配合のゴム組成物をトレッド部分
に使用した場合、比較例のものに比べ、実施例のものは
操縦性能が著しく向上することが分かる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、生産性及び低歪み弾性
率を向上させたタイヤを与えることのできるゴム組成物
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 21/00 C08L 61:08 61:08) 23:26 (C08L 21/00 23:26) Fターム(参考) 4J002 AC001 AC011 AC021 AC031 AC061 AC071 AC081 AC091 BB002 BB151 BB202 BB241 CC032 CC072 EJ036 EN007 EN047 EU028 EU187 EV076 EV226 FD147 FD206 FD208 GN01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)天然ゴム及び合成ゴムの中から選
    ばれる少なくとも一種を含むゴム成分と、(B)融点が
    140℃以上のビスフェノール化合物及びポリフェノー
    ル化合物の少なくとも1種と(C)メチレンドナーを少
    なくとも1種含むことを特徴とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】 (A)天然ゴム及び合成ゴムの中から選
    ばれる少なくとも一種を含むゴム成分と、(B)一般式
    (I)(化1) 【化1】 (式中、R1、R2は水素原子若しくは炭素数5以下のア
    ルキル基で、いずれかが必ず水素原子、R7、R8は水素
    原子若しくは炭素数5以下のアルキル基で、いずれかが
    必ず水素原子、R3、R4、R5、R6は水素原子若しくは
    炭素数5以下のアルキル基、Aは炭素数6以下のアルキ
    リデン基、環状アルキリデン基、フェニルアルキリデン
    基、フェニレンジアルキリデン基、−S−または−SO
    2−を表す。)で表され、かつ融点が140℃以上のビ
    スフェノール化合物を少なくとも1種含むことを特徴と
    するゴム組成物。
  3. 【請求項3】 Aが−S−、−SO2−である請求項2
    記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分のゴム成分が、ジエン系ゴム
    である請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 【請求項5】 (B)成分に対して、20%以上〜40
    0%以下の重量比で少なくとも1種の(C)メチレンド
    ナーを含む請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成
    物。
  6. 【請求項6】 (B)成分に対して、50%以上〜20
    0%以下の重量比で少なくとも1種のメチレンドナー
    (C)を含む請求項5記載のゴム組成物。
  7. 【請求項7】 さらに、(D)一般式(II)(化2) 【化2】 (式中、R9 及びR10 は、それぞれ水素原子又はメチ
    ル基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
    よく、yは0〜5の整数を示す。)で表されるポリマレ
    イミド誘導体を含む請求項1〜6のいずれかに記載のゴ
    ム組成物。
  8. 【請求項8】 (A)成分100重量部当たり、さらに
    (E)ノボラック型フェノール樹脂及び/又は変性ポリ
    オレフィン樹脂0.5〜10重量部を含む請求項1〜7
    のいずれかに記載のゴム組成物。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成
    物をゴム部材として用いてなるタイヤ。
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