JPH0853578A - シリカにより強化されたゴム組成物 - Google Patents

シリカにより強化されたゴム組成物

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JPH0853578A
JPH0853578A JP7113187A JP11318795A JPH0853578A JP H0853578 A JPH0853578 A JP H0853578A JP 7113187 A JP7113187 A JP 7113187A JP 11318795 A JP11318795 A JP 11318795A JP H0853578 A JPH0853578 A JP H0853578A
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silica
rubber
coupling agent
carbon black
phenoxyacetic acid
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JP7113187A
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Lawson Gibson Wideman
ローソン・ギブソン・ワイドマン
Paul Harry Sandstrom
ポール・ハリー・サンドストロム
Denise J Keith
デニス・ジャネット・キース
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Goodyear Tire and Rubber Co
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Goodyear Tire and Rubber Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
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    • C08K5/37Thiols
    • C08K5/372Sulfides, e.g. R-(S)x-R'

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フェノキシ酢酸の亜鉛塩、アンモニウム塩、
またはナトリウム塩から成るシリカカップリング剤を含
む、シリカ強化されたゴム組成物を提供する。 【構成】 本発明はシリカ強化されたゴム組成物、及び
シリカ強化されたゴム組成物から成るトレッドを有する
空気入りタイヤに関する。このシリカ強化されたゴム組
成物はエラストマー、シリカ、所望によりカーボンブラ
ック、及びフェノキシ酢酸の亜鉛塩、アンモニウム塩、
またはナトリウム塩から成るシリカカップリング剤を含
んで成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリカによって定量的に
強化されたゴム組成物に関する。一面において、ゴム組
成物はシリカと特定のカップイング剤との組合せ及び所
望によりカーボンブラックによって強化されたゴム、特
に硫黄硬化されたゴムを含んで成る。シリカで強化され
たゴム組成物は空気入りタイヤのトレッドにおける使用
に特に適している。
【0002】
【従来の技術】高い強度及び磨耗抵抗を必要とする、ゴ
ムを利用した種々の用途、特にタイヤ及び種々の工業製
品のために、実質的な量の強化充填剤を含む硫黄硬化さ
れたゴムが利用される。カーボンブラックはそのような
目的のために慣用的に使用され、そして通常硫黄硬化ゴ
ムのための良好な物理的特性を与えるか高める。粒状シ
リカもしばしば、特にシリカがカップリング剤と結合し
て使用されるときにそのような目的のために使用され
る。場合によってはシリカとカーボンブラックとの組み
合わせがタイヤ用トレッドを含む種々のゴム製品のため
の強化充填剤に利用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、もしシリカがカ
ップリング剤(本明細書中ではシリカカップリング剤と
呼ぶ場合もある)なしで使用されるなら、カーボンブラ
ックはシリカよりもかなり効果的なゴムタイヤ用強化充
填剤であると見なされるということを認識することが重
要である。
【0004】実際に、少なくともカーボンブラックとの
比較では、もしシリカがカップリング剤なしで使用され
るなら、シリカをタイヤトレッドを含むほとんどの目的
のためのゴム用強化充填剤ならしめるためのシリカ粒子
とゴムエラストマーとの間の物理的及び/または化学的
結合が欠如しているかまたは少なくとも不十分な程度で
ある傾向がある。そのような欠点を克服するために種々
の処理及び手順が工夫されているが、シリカ表面及びゴ
ムエラストマー分子双方と反応できる化合物、すなわち
そのような技術分野における当業者にカップリング剤と
して一般に公知の化合物がしばしば使用される。例え
ば、そのようなカップリング剤はシリカ粒子と予備混合
若しくは予備反応されることができ、またはゴム/シリ
カ加工若しくは混合段階の間にゴム混合物に添加され得
る。もしカップリング剤及びシリカがゴム/シリカ混合
または加工段階の間にゴム混合物に別々に添加されるの
なら、カップリング剤は次にその場でシリカと化合する
と考えられる。
【0005】特に、そのようなカップリング剤は、シリ
カ表面と反応可能な構成成分または部分(シラン部)及
び炭素−炭素二重結合または不飽和を含むゴム、特に硫
黄加硫ゴムと反応可能な構成成分または部分を有する。
このように、カップリング剤はシリカとゴムとの間の連
結橋として働き、そしてそれによってシリカのゴム強化
の働きを高める。
【0006】一面において、カップリング剤のシランは
明らかにシリカ表面への結合を、多分加水分解を通じて
形成し、そしてカップリング剤のゴム活性成分はゴム自
体と化合する。通常カップリング剤のゴム反応性の成分
は温度に感受性であり、そしてゴム/シリカ/カップリ
ング剤混合段階に続く最後のそしてより高い温度の硫黄
加硫段階の間、したがって、カップリング剤のシラン基
がシリカと化合した後にゴムと化合する傾向にある。し
かし、カップリング剤の典型的な熱感受性に部分的に起
因して、ある程度の化合または結合は、後の加硫段階以
前の初期のゴム/シリカ/カップリング剤混合段階中に
カップリング剤のゴム−反応性成分とゴムとの間に起こ
り得る。
【0007】カップリング剤のゴム−反応性基成分は、
例えばメルカプト、アミノ、ビニル、エポキシ、及び硫
黄基のような1以上の基でありことができ、好ましくは
硫黄またはメルカプト部分そしてさらに好ましくは硫黄
である。
【0008】例えばビス−(3−トリエトキシシリルプ
ロピル)テトラスルフィド及び/またはポリイソプレン
ゴム及びシリカとカーボンブラックとの混合物(この場
合はシリカはシリカ/カーボンブラック強化充填剤の主
部分であることが必要である)のようなポリスルフィド
成分または構造体を含むシランカップリング剤のような
多くのカップリング剤がシリカとゴムとの結合における
用途のために教示されている。
【0009】シリカ及びシリカ強化されたタイヤトレッ
ドに関する他の米国特許は米国特許第3,451,45
8、3,664,403、3,768,537、3,8
84,285、3,938,574、4,482,66
3、4,590,052、5,089,554号及び英
国1,424,503号を含む。
【0010】EP 0 494 131は芳香族部分を
含むアルカノイック(alkanoic)酸または塩を
開示する。そのようなアルカノイック酸または塩の例は
フェノキシ酢酸、フェノキシ酢酸のナトリウム塩、フェ
ノキシ酢酸のアンモニウム塩、フェノキシ酢酸の亜鉛塩
を含む。ゴム組成物はカーボンブラック、シリカ、二酸
化亜鉛、加硫剤、前加硫禁止剤、後加硫安定剤及びゴム
−金属結合促進剤のような他の添加剤を含むことができ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の一面にしたが
い、(A)少なくとも1種の、ジエンに基づくエラスト
マー100重量部、(B)粒状シリカ約5〜約90ph
r、所望によって約25〜約90phr、(C)カーボ
ンブラック約0〜約80phr、所望によって約30p
hr以下及び(D)シリカカップリング剤から成り、シ
リカカップリング剤が、(i)フェノキシ酢酸の亜鉛
塩、フェノキシ酢酸のアンモニウム塩、フェノキシ酢酸
のナトリウム塩またはこれらの混合物から選択される
か、または(ii)(a)フェノキシ酢酸の亜鉛塩、フェ
ノキシ酢酸のアンモニウム塩、フェノキシ酢酸のナトリ
ウム塩またはこれらの混合物約95〜約25重量%、好
ましくは約95〜約55重量%とこれに対応する(b)
ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスル
フィド約5〜約75重量%、好ましくは約5〜約45重
量%との組合せから選択され、シリカカップリング剤の
シリカに対する重量比が約0.01/1〜約0.2/1
であり、そして、カーボンブラックが含まれる場合には
シリカのカーボンブラックに対する重量比が少なくとも
0.1/1、所望により少なくとも3/1そして所望に
よっては少なくとも10/1であり、カーボンブラック
が含まれる場合にはシリカ及びカーボンブラックの全量
が約30〜約120phr、さらに好ましくは約45〜
約90phrであるゴム組成物が開示される。
【0012】したがって、本発明の一面において、ゴム
組成物はシリカとカーボンブラックとの組合せをエラス
トマー強化顔料として含む。
【0013】本発明の他の面にしたがい、(A)少なく
とも1種の、ジエンに基づくエラストマー100重量
部、(B)粒状シリカ約5〜約90phr、(C)カー
ボンブラック約0〜約80phr、及び(D)シリカカ
ップリング剤を含んで成り、シリカカップリング剤が、
(i)フェノキシ酢酸の亜鉛塩、フェノキシ酢酸のアン
モニウム塩、フェノキシ酢酸のナトリウム塩またはこれ
らの混合物から選択されるか、または(ii)(a)フェ
ノキシ酢酸の亜鉛塩、フェノキシ酢酸のアンモニウム
塩、フェノキシ酢酸のナトリウム塩またはこれらの混合
物95〜約25重量%とこれに対応する(b)ビス−
(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド
約5〜約75重量%との組合せから選択され、シリカカ
ップリング剤のシリカに対する重量比が約0.01/1
〜約0.2/1であり、そして、カーボンブラックが含
まれる場合にはシリカのカーボンブラックに対する重量
比が少なくとも0.1/1であり、カーボンブラックが
含まれる場合にはシリカ及びカーボンブラックの全量が
約30〜約120phrであることを特徴とするトレッ
ドを有する空気入りタイヤが開示される。
【0014】ここで、ゴム組成物はシリカとカーボンブ
ラックとの強化顔料を含み、そして第一に強化顔料とし
てのシリカで強化されるのが望ましく、シリカのカーボ
ンブラックに対する重量比が少なくとも1/3、好まし
くは少なくとも10/1、そして好ましくは約3/1〜
約30/1であることが好ましい。
【0015】フェノキシ酢酸の亜鉛及びナトリウム塩
(フェノキシ酢酸亜鉛及びフェノキシ酢酸ナトリウムと
して公知)はフェノキシ酢酸から誘導される。フェノキ
シ酢酸ナトリウムはフェノキシ酢酸を炭酸水素ナトリウ
ムの水溶液で処理することによって製造し得る。フェノ
キシ酢酸亜鉛はフェノキシ酢酸を炭酸水素ナトリウムで
処理した後に塩化亜鉛の水溶液を添加して製造できる。
【0016】本明細書中において使用される用語「ph
r」は、慣例に従い「ゴムまたはエラストマー100重
量部当たりのそれぞれの材料の重量部数」を意味する。
【0017】本発明の説明において、用語「ゴム」及び
「エラストマー」は、他に規定しない限り交換可能に使
用される。用語「ゴム組成物」、「配合ゴム」及び「ゴ
ムコンパウンド」は種々の成分及び材料とブレンドまた
は混合されたゴムを示すのに交換可能に使用され、この
ような用語はゴム混合またはゴム配合技術分野における
当業者に周知である。
【0018】本発明のシリカ強化されたゴム組成物とし
て使用される少なくとも1種のゴムはジエンを基本とし
たエラストマー、またはゴムである。したがって、エラ
ストマーは硫黄硬化可能なエラストマーであると考えら
れる。このようなエラストマーまたはゴムは例えばシス
1,4−ポリイソプレンゴム(天然及び/または合成、
好ましくは天然ゴム)、3,4−ポリイソプレンゴム、
スチレン/ブタジエンコポリマーゴム、スチレン/イソ
プレン/ブタジエンターポリマーゴム、及びシス1,4
−ポリブタジエンゴムのうちの少なくとも1種から選択
される。
【0019】一面において、ゴムは好ましくは少なくと
も2種の、ジエンを基本としたゴムである。例えば、シ
ス1,4−ポリイソプレンゴム(天然及び/または合
成、好ましくは天然ゴム)、3,4−ポリイソプレンゴ
ム、スチレン/イソプレン/ブタジエンゴム、乳化及び
溶液重合によって誘導されたスチレン/ブタジエンゴ
ム、シス1,4−ポリブタジエンゴム並びに乳化重合に
よって製造されたブタジエン/アクリロニトリルコポリ
マーのような2種以上のゴムの組合せが好ましい。
【0020】本発明の一面において、比較的慣用の約2
0〜28%結合スチレンのスチレン含量を有する、乳化
重合によって誘導されたスチレン/ブタジエン(E−S
BR)が使用し得る。また用途によっては中程度〜比較
的高い結合スチレン含量、すなわち約30〜約45%の
結合スチレン含量のものが使用し得る。
【0021】E−SBRについて、比較的高い約30〜
約45のスチレン含量が、タイヤトレッドのけん引力、
またはスキッド抵抗を高める目的のために有益であると
考えられる。E−SBRの存在自体は、特に溶液重合で
製造されたSBR(S−SBR)の利用に比較して、未
硬化のエラストマー組成物混合物の加工性を高める目的
のために有益である。
【0022】乳化重合で製造されたE−SBRとは、ス
チレンと1,3−ブタジエンとが水性エマルジョンとし
て共重合されることを意味する。これらは本技術分野に
おける当業者に周知である。例えば、結合スチレン含量
は約5〜50%で変えることができる。一面において、
E−SBRはアクリロニトリルを含んで、ターポリマ
ー、E−SBAR(例えばターポリマー中に約2〜約3
0重量%の結合アクリロニトリル量)を形成することが
できる。
【0023】乳化重合で製造された、約2〜約40重量
%の結合アクリロニトリルを含むスチレン/ブタジエン
/アクリロニトリルコポリマーゴムも本発明において使
用するためのジエンを基本としたゴムとして意図され
る。
【0024】溶液重合で製造されたSBR(S−SB
R)は典型的に約5〜約50、好ましくは約9〜約36
%の範囲の結合スチレン含量を有する。S−SBRは、
例えば有機炭化水素溶媒の存在下に有機リチウム触媒に
よって便利に製造できる。
【0025】S−SBRを使用する目的は、それがタイ
ヤトレッド組成物中に使用されたときにより低いヒステ
リシスの結果としての、改善されたタイヤ転がり抵抗の
ためである。
【0026】3,4−ポリイソプレンゴム(3,4−P
I)はそれがタイヤトレッド組成物中に使用されたとき
にタイヤのけん引力を高める目的のために有益であると
考えられる。
【0027】3,4−PI及びこれの使用は、参照によ
って本明細書中に組み入れられる米国特許第5,08
7,668号中にさらに十分に記述されている。Tgは
ガラス転移温度を意味し、10℃/分の加熱速度におい
て示差走査熱量計によって便利に決定できる。
【0028】シス1, 4−ポリブタジエンゴム(BR)
はタイヤトレッドの耐磨耗性またはトレッドウェア(tr
eadwear)を高める目的のために有益であると考えられ
る。そのようなBRは例えば1, 3−ブタジエンの有機
溶液重合によって製造できる。BRは、例えば少なくと
も90%のシス1, 4−含量を有することを特徴とし得
る。
【0029】シス1, 4−ポリイソプレン及びシス1,
4−ポリイソプレン天然ゴムはゴム技術分野における当
業者に周知である。
【0030】加硫されたゴム組成物は、合理的に高いモ
ジュラス及び高い引裂抵抗に寄与するために十分な量の
シリカ及び使用されるのならカーボンブラックを含有す
べきである。ここまでに述べたシリカとカーボンブラッ
クとの合計の量はゴム100部あたり約30重量部程度
の低さであることができるが、好ましくは約45〜約9
0重量部である。
【0031】ゴム配合用途において使用される慣用的に
採用されるケイ質顔料は本発明においてシリカとして使
用できる。ケイ質顔料は熱分解法及び沈降ケイ質顔料
(シリカ)を含むが、沈降シリカが好ましい。本発明に
おいて好ましくは使用されるケイ質顔料は、例えばケイ
酸ナトリウムの如き溶解性シリケートの酸性化によって
得られるもののような沈降シリカである。
【0032】このようなシリカは例えば、窒素ガスを使
用して測定して、約40〜約600、さらに普通には約
50〜約300平方m/gのBET表面積を有すること
を特徴とし得る。表面積の測定のBET法はジャーナル
オブ ザ アメリカンケミカルソサイエティー第60
巻、304頁(1930年)に記述されている。
【0033】また、シリカは典型的に約100〜約40
0、通常は約150〜約300の範囲のジブチルフタレ
ート(DBP)吸収値を有する。
【0034】シリカは例えば約0. 01〜0. 05ミク
ロンの範囲の電子顕微鏡によって測定される極限粒子サ
イズを有すると予期され得るが、シリカ粒子はサイズに
おいてより小さくても、または大きくても良い。
【0035】種々の商業的に入手できるシリカ、例え
ば、例示のためのみであり限定ではなく210、243
等の名称のHi−Silの商標でPPGインダストリー
ズから商業的に入手できるシリカ、例えばZ1165M
P及びZ165GRの名称でローン−ポウレック(Rhon
e-Poulec)から入手できるシリカ、VN2及びVN3等
の名称でデグサ(Degussa)AGから入手できるシリカ
などが本発明において使用のために考慮し得る。PPG
Hi−Silが一般に好ましい。
【0036】ゴム組成物は、例えば種々の硫黄加硫可能
な成分ゴムを、例えば硫黄のような硬化助剤、活性剤、
遅延剤及び促進剤、油のような加工添加剤、粘着樹脂を
含む樹脂、シリカ、並びに可塑剤、充填剤、顔料、脂肪
酸、二酸化亜鉛、ワックス、抗酸化剤及びオゾン亀裂防
止剤、しゃく解剤及び例えばカーボンブラックのような
強化材のような種々の慣用される添加材料と混合するよ
うな、ゴム配合技術分野において一般に公知の方法によ
って配合されることは本技術分野の当業者によって容易
に理解される。本技術分野における当業者に公知のよう
に、硫黄加硫可能及び硫黄加硫された材料(ゴム)の予
定された用途に依存して、上記の添加物は選択されそし
て慣用的な量で普通に使用される。
【0037】もし使用されるなら、本発明の目的のため
の強化タイプのカーボンブラックの典型的な添加量は本
明細書中において前述した。シリカカップリング剤はカ
ーボンブラックと結合して、すなわちゴム組成物への添
加の前にカーボンブラックと予備混合して使用でき、こ
のようなカーボンブラックも前述の量のゴム組成物用カ
ーボンブラックに含まれることが認識されるべきであ
る。もし使用されるなら粘着樹脂の典型的な量は約0.
5〜約10phr、通常約1〜約5phrを構成する。
加工助剤の典型的な量は約1〜約50phrを構成す
る。そのような加工助剤は例えば芳香族、ナフテン系、
及び/またはパラフィン系プロセス油を含む。抗酸化剤
の典型的な量は約1〜約5phrを構成する。代表的な
抗酸化剤は例えばジフェニル−p−フェニレンジアミン
及び例えばバンダービルトラバーハンドブック(197
8年)の344〜346頁に開示されるような他のもの
であり得る。オゾン亀裂防止剤の典型的な量は約1〜5
phrを構成する。もし使用されるならステアリン酸を
含むことができる脂肪酸の典型的な量は約0. 5〜約3
phrを構成する。二酸化亜鉛の典型的な量は約2〜約
5phrを構成する。ワックスの典型的な量は約1〜約
5phrを構成する。しばしばマイクロクリスタリンワ
ックスが使用される。しゃく解剤の典型的な量は約0.
1〜約1phrを構成する。典型的なしゃく解剤は例え
ばペンタクロロチオフェノール及びジベンザミドジフェ
ニルジスルフィドであり得る。
【0038】本発明の一面において、シリカ強化された
ゴム組成物は硫黄硬化されるか加硫される。
【0039】加硫は硫黄加硫剤の存在下に行われる。適
切な硫黄加硫剤の例は元素硫黄(遊離硫黄)または硫黄
付与加硫剤で、例えばアミンジスルフィド、高分子ポリ
スルフィド、または硫黄オレフィン付加物を含む。好ま
しくは、硫黄加硫剤は元素硫黄である。本技術分野の当
業者に公知のように、硫黄加硫剤は約0. 5〜約4ph
rの範囲の量で、またはいくつかの環境においては約8
phrまでの量で使用されるが、約1. 5〜約2. 5の
範囲ときどきは2〜2. 5の範囲が好ましい。
【0040】本発明のゴム組成物の加硫は一般に約10
0℃〜200℃の慣用の温度で実施される。好ましく
は、加硫は約110℃〜約180℃の温度で実施され
る。プレスまたは金型内での加熱、過熱蒸気または熱空
気での加熱または塩浴中での加熱のような全ての通常の
加硫法が使用できる。
【0041】促進剤は加硫のために要求される時間及び
/または温度を制御するため並びに加硫物の特性を改善
するために使用される。一態様において、単一の促進剤
系、すなわち一次促進剤が使用され得る。慣用的に及び
好ましくは、一次促進剤が約0. 5〜約4、好ましくは
約0. 8〜約1. 5phrの範囲の全量で用いられる。
他の態様において、一次及び二次促進剤の組み合わせが
使用されることができ、二次促進剤はより少ない量(約
0. 05〜約3phr)で加硫物の特性を活性化しそし
て改善するために使用され得る。これらの促進剤の組み
合わせは最終特性上に相乗効果を生ずると予期され、ど
ちらかの促進剤単独の使用によって生じたものよりもい
くらか良好である。さらに、普通の加工温度においては
影響されないが、通常の加硫温度においては満足な硬化
を生ずる遅効性(delayed action)促進剤も使用され得
る。加硫遅延剤も使用し得る。本発明において使用され
得る適切なタイプの促進剤はアミン類、ジスルフィド
類、グアニジン類、チオウレア類、チアゾール類、チウ
ラム類、スルフェンアミド類、ジチオカルバメート類及
びキサンテート類である。好ましくは一次促進剤はスル
フェンアミドである。もし二次促進剤が使用されるな
ら、二次促進剤は好ましくはグアニジン、ジチオカルバ
メートまたはチウラム化合物である。硫黄加硫剤及び促
進剤の存在と相対量は、カップリング剤としてのフェノ
キシ酢酸のアンモニウム、亜鉛及びナトリウム塩との組
み合わせにおける強化充填剤としてのシリカの使用にさ
らに第一に関する本発明の一面であるとはみなされな
い。
【0042】本発明のシリカ強化されたゴム組成物はメ
チレン供与体を含み得る。用語「メチレン供与体」とは
フェノキシ酢酸のそれぞれの塩と反応してそこで樹脂を
生成できる化合物の意味である。本発明における使用の
ために適切なメチレン供与体の例は、ヘキサメチレンテ
トラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサメト
キシメチルメラミン、塩化ラウリルオキシメチルピリジ
ニウム、塩化エトキシメチルピリジニウム、トリオキサ
ン ヘキサメトキシメチルメラミン(ヒドロキシ基はエ
ステル化または部分的にエステル化されていてもよ
い)、及びパラホルムアミドのようなホルムアルデヒド
のポリマーを含む。さらに、メチレン供与体は一般式:
【化1】 (式中、Xは1〜8炭素原子を有するアルキルであり、
R,R1,R2,R3,R4は個々に、水素、1〜8個の炭
素原子を有するアルキル及び−CH2 OX基より成る群
から選択される)のN−置換オキシメチルメラミンであ
ることができる。特定のメチレン供与体は、ヘキサキス
−(メトキシメチル)メラミン、N,N',N"−トリメチ
ル/N,N',N"−トリメチロールメラミン、ヘキサメ
チロールメラミン、N,N',N"−ジメチロールメラミ
ン、N−メチロールメラミン、N,N'−ジメチロールメ
ラミン、N,N', N"−トリス(メトキシメチル)メラ
ミン及びN,N', N"−トリブチル−N,N', N"−ト
リメチロール−メラミンを含む。メラミンのN−メチロ
ール誘導体は公知の方法で製造される。
【0043】ゴム素材中に存在するメチレン供与体の量
は変えられる。典型的に、存在するメチレン供与体の量
は約0.1phr〜10.0phrである。好ましく
は、メチレン供与体の量は約2.0phr〜5.0ph
rの範囲である。
【0044】メチレン供与体のフェノキシ酢酸のナトリ
ウム塩、アンモニウム塩または亜鉛塩に対する重量比は
変化し得る。一般に、その重量比は約1:10〜約1
0:1の範囲である。好ましくはその重量比は約1:3
〜3:1の範囲である。
【0045】上記の添加剤の存在と相対量は、ゴム強化
のための、シリカとフェノキシ酢酸の亜鉛塩、アンモニ
ウム塩若しくはナトリウム塩との組み合わせにおけるゴ
ム組成物中のゴムの特定のブレンド、または(a)フェ
ノキシ酢酸の亜鉛、アンモニウム若しくはナトリウム
塩、及び(b)ビス−(3−トリエトキシシリルプロピ
ル)テトラスルフィド並びに所望によってカーボンブラ
ックのブレンドの利用にさらに第一に関する本発明の一
面とはみなされない。
【0046】ゴム組成物の混合はゴム混合技術分野の当
業者に公知の方法で達成できる。例えば、成分は典型的
には少なくとも2段階、すなわち少なくとも1つの非硬
化発現(non−productive)段階、次に硬
化発現(productive)混合段階において混合
される。最終の硬化剤は慣用的に「硬化発現」混合段階
と呼ばれる最終段階において典型的に混合される。ここ
では混合は前の非硬化発現混合段階の混合温度よりも低
い温度または極限温度で典型的に起こる。ゴム、シリカ
及びシリカカップリング剤、及びもし使用するならカー
ボンブラックは1回以上の非硬化発現段階において混合
される。用語「非硬化発現」及び「硬化発現」混合段階
はゴム混合技術分野における当業者に周知である。
【0047】本発明のゴム組成物は種々の目的に使用で
きる。例えばこれは種々のタイヤコンパウンドに使用で
きる。このようなタイヤは本技術分野の当業者に公知で
容易に明らかな種々の方法によってビルトされ、造形さ
れ、成形され、そして硬化され得る。好ましくは、ゴム
組成物はタイヤのトレッド中に使用される。認識できる
ように、タイヤは乗用車タイヤ、航空機タイヤ、トラッ
クタイヤ等であり得る。好ましくは、タイヤは乗用車タ
イヤである。タイヤはラジアルまたはバイアスであり得
るが、ラジアルタイヤが好ましい。
【0048】本発明は次の実施例を参照することによっ
てよりよく理解できる。実施例では部及び百分率は他に
示さない限り重量による。
【0049】次の実施例は本発明を例示するために示さ
れ、本発明を限定しない。
【0050】硬化特性は150℃の温度及び11ヘルツ
の周波数で操作されたモンサント振動ディスクレオメー
ターを使用して決定された。振動ディスクレオメーター
の説明はRobert O.Ohm編集のバンダービル
トラバーハンドブック(コネチカット州Norwalk
のR.T.バンダービルトカンパニー,Inc.199
0年)の554〜557頁に見出せる。この硬化メータ
ーの使用及び曲線から読まれた標準化された値はAST
M D−2084に規定されている。振動ディスクレオ
メーター上で得られた典型的な硬化曲線はバンダービル
トラバーハンドブックの1990年版の555頁に示さ
れている。
【0051】このような振動ディスクレオメーターにお
いて、配合されたゴム試料は一定の振幅の剪断運動にか
けられる。加硫温度においてローターを振動するのに必
要な、試験される素材中に埋められた振動ディスクのト
ルクが測定される。この硬化試験を使用して得られる値
は、ゴムまたは配合処方中の変化が非常に容易に検出で
きるので非常に重要である。速い硬化速度を有すること
が通常有利であることは明らかである。
【0052】以下の表は製造されたゴム素材から得られ
た硬化曲線から決定された硬化特性を報告する。これら
の特性はトルク最小(最小トルク)、トルク最大(最大
トルク)、90%のトルク増加までの分数(t90)及
び最大トルクと最小トルクとの差(デルタトルク)を含
む。
【0053】ショア硬度はASTM D−1415にし
たがって決定した。
【0054】
【実施例1】4リットルのビーカー中で、フェノキシ酢
酸(304g,2モル)を、蒸留水600mL中の炭酸
水素ナトリウム168g(2モル)の溶液に攪拌しなが
らゆっくりと加えた。二酸化炭素ガスが発生した。1.
5時間の全添加及び攪拌時間の後、水性の素材をプラス
チックトレー上にひろげ、そして通風空気で乾燥して平
均367gのわずかに灰色がかった白色の固体を得た。
【0055】
【実施例2】4リットルのビーカー中で、フェノキシ酢
酸(152g,1モル)を、蒸留水1000mL中の炭
酸水素ナトリウム84gに攪拌しながらゆっくりと加え
た。ガス発生が停止した後、蒸留水600mL中の塩化
亜鉛68g(0.5モル)の溶液を激しく攪拌しながら
できるだけ速く加えた。穏やかな発熱が観察された。1
時間後、厚い沈澱物を吸引濾過し、そして空気乾燥して
AA分析による亜鉛15.8%を示す174gのわずか
に灰色がかった白色の固体を得た。
【0056】
【実施例3】1リットルのビーカー中で、フェノキシ酢
酸(100g,0.66モル)を、140gの30%水
酸化アンモニウム溶液に攪拌しながらゆっくりと加え
た。塩が形成されるにつれ穏やかな発熱が関知された。
生成物を空気乾燥した。塩を次に80%、29インチ
(736mm)Hgの真空で乾燥して、融点180℃を
有するフェノキシ酢酸アンモニウムを113g得た。
【0057】
【実施例4】本実施例において、フェノキシ酢酸亜鉛
(実施例2において製造したもの)を、シリカで強化さ
れたゴム組成物中で慣用的に使用されるカップリング剤
であるビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テト
ラスルフィドの代替として評価した。表1及び2に示
す、この物質を含むゴム組成物を3つの別々の添加(混
合)段階、すなわち2つの非硬化発現混合段階及び1つ
の硬化発現混合段階(それぞれ160℃、160℃及び
120℃、並びに4分、4分及び2分間)を使用してB
Rバンバリーミキサー中で製造した。カップリング剤の
量は「可変」として表1に示しているが、さらに詳細に
は表2に示した。
【0058】ゴム組成物は本明細書中において試料1、
2及び3として同定され、試料2及び3はそれぞれシリ
カカップリング剤を利用し、そして試料1はシリカカッ
プリング剤を使用しない対照であるとみなされる。
【0059】試料は150℃で約36分間硬化した。
【0060】表2は硬化された試料1〜3の挙動及び物
理的特性を示す。
【0061】結果から、シリカを含むゴム組成物中での
適切な硬化特性を得るためにカップリング剤が必要であ
る(試料2及び3)ことが明らかである。このような特
性は破断点引張強度、100及び300%モジュラス
値、弾性反発、硬度及びレオビブロン(Rheovib
ron)E’及びタンデルタ値を含む。
【0062】シリカカップリング剤として使用されたフ
ェノキシ酢酸亜鉛(試料4)が、3種の特性において、
慣用のビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テト
ラスルフィド、シリカカップリング剤と実質的に同等性
を与えることが観察された。
【0063】シランカップリング剤と同等のゴム特性が
より低い経費で達成し得るので、このことは有利である
とみなされる。したがって、シリカ強化されたゴム組成
物中のシリカカップリング剤として、フェノキシ酢酸亜
鉛はビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラ
スルフィドの適切な代替であるとみなされる。
【0064】
【表1】
【表2】
【0065】
【実施例5】本実施例において、フェノキシ酢酸ナトリ
ウムを、シリカ強化されたゴム組成物中で慣用的に使用
されるカップリング剤であるビス−(3−トリエトキシ
シリルプロピル)テトラスルフィドの代替として評価し
た。表3及び4に示す、この物質を含むゴム組成物を3
つの別々の添加(混合)段階、すなわち2つの非硬化発
現混合段階及び1つの硬化発現混合段階(それぞれ16
0℃、160℃及び120℃、並びに4分、4分及び2
分間)を使用してBRバンバリーミキサー中で製造し
た。カップリング剤の量は「可変」として表3に示して
いるが、さらに詳細には表4に示した。
【0066】ゴム組成物は本明細書中において試料4、
5及び6として同定され、試料5及び6はそれぞれシリ
カカップリング剤を利用し、そして試料4はシリカカッ
プリング剤を使用しない対照であると考えられる。
【0067】試料は150℃で約36分間硬化した。
【0068】表4は硬化された試料4〜6の挙動及び物
理的特性を示す。
【0069】結果から、シリカを含むゴムコンパウンド
中で適切な硬化特性を得るためにカップリング剤が必要
である(試料5及び6)ことが明らかである。このよう
な特性は破断点引張強度、100及び300%モジュラ
ス値、弾性反発、硬度及びレオビブロンE’及びタンデ
ルタ値を含む。
【0070】シリカカップリング剤として使用されたフ
ェノキシ酢酸ナトリウム(試料6)が、慣用のビス−
(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィ
ド、シリカカップリング剤と比較して同等の特性を与え
ることが観察された。
【0071】シランカップリング剤と同等のゴム特性が
より低い経費で達成し得るので、このことは有利である
とみなされる。したがって、シリカ強化されたゴム組成
物中のシリカカップリング剤として、フェノキシ酢酸ナ
トリウムはビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)
テトラスルフィドの適切な代替であるとみなされる。
【0072】
【表3】
【表4】
【0073】
【実施例6】本実施例において、フェノキシ酢酸アンモ
ニウムを、シリカ強化されたゴム組成物中で慣用的に使
用されるカップリング剤であるビス−(3−トリエトキ
シシリルプロピル)テトラスルフィドの代替として評価
した。表5及び6に示す、この物質を含むゴム組成物を
3つの別々の添加(混合)段階、すなわち2つの非硬化
発現混合段階及び1つの硬化発現混合段階(それぞれ1
60℃、160℃及び120℃、並びに4分、4分及び
2分間)を使用してBRバンバリーミキサー中で製造し
た。カップリング剤の量は「可変」として表5に列挙し
ているが、さらに詳細には表6に示した。
【0074】ゴム組成物は本明細書中において試料7、
8及び9として同定され、試料8及び9はそれぞれシリ
カカップリング剤を利用し、そして試料7はシリカカッ
プリング剤を使用しない対照であると考えられる。
【0075】試料は150℃で約36分間硬化した。
【0076】表6は硬化された試料7〜9の挙動及び物
理的特性を示す。
【0077】結果から、シリカを含むゴムコンパウンド
中で適切な硬化特性を得るためにカップリング剤が必要
である(試料8及び9)ことが明らかである。このよう
な特性は破断点引張強度、100及び300%モジュラ
ス値、弾性反発、硬度及びレオビブロンE’及びタンデ
ルタ値を含む。
【0078】シリカカップリング剤として使用されたフ
ェノキシ酢酸アンモニウム(試料9)が、慣用のビス−
(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィ
ド、シリカカップリング剤(試料8)と比較したとき、
同等または優れた特性を与えることが観察された。
【0079】シランカップリング剤と同等のゴム特性が
より低い経費で達成し得るので、このことは有利である
とみなされる。したがって、シリカ強化されたゴム組成
物中のシリカカップリング剤として、フェノキシ酢酸ア
ンモニウムはビス−(3−トリエトキシシリルプロピ
ル)テトラスルフィドの適切な代替であるとみなされ
る。
【0080】シランカップリング剤と同等のゴム特性が
より低い経費で達成し得るので、このことは有利である
とみなされる。したがって、シリカ強化されたゴム組成
物中のシリカカップリング剤として、フェノキシ酢酸ア
ンモニウムはビス−(3−トリエトキシシリルプロピ
ル)テトラスルフィドの適切な代替であるとみなされ
る。
【0081】
【表5】
【表6】 ある代表的な態様及び詳細を本発明を例示する目的のた
めに示してきたが、本発明の精神または範囲から逸脱す
ることなく、この中で種々の変更または修正がなし得る
ことは本技術分野の当業者には明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローソン・ギブソン・ワイドマン アメリカ合衆国オハイオ州44278,トール マッジ,ノース・ヴィレッジ・ヴュー 82 (72)発明者 ポール・ハリー・サンドストロム アメリカ合衆国オハイオ州44278,トール マッジ,ミルトン・ドライブ 96 (72)発明者 デニス・ジャネット・キース アメリカ合衆国オハイオ州44306,アクロ ン,クラムロイ 1342

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)少なくとも1種の、ジエンに基づく
    エラストマー100重量部、(B)粒状シリカ5〜90
    phr、(C)カーボンブラック0〜80phr、及び
    (D)シリカカップリング剤を含んで成り、 シリカカップリング剤が、(i)フェノキシ酢酸の亜鉛
    塩、フェノキシ酢酸のアンモニウム塩、フェノキシ酢酸
    のナトリウム塩またはこれらの混合物から選択される
    か、または(ii)(a)フェノキシ酢酸の亜鉛塩、フェ
    ノキシ酢酸のアンモニウム塩、フェノキシ酢酸のナトリ
    ウム塩またはこれらの混合物95〜25重量%とこれに
    対応する(b)ビス−(3−トリエトキシシリルプロピ
    ル)テトラスルフィド5〜75重量%との組合せから選
    択され、 シリカカップリング剤のシリカに対する重量比が0.0
    1/1〜0.2/1であり、そして、 カーボンブラックが含まれる場合にはシリカのカーボン
    ブラックに対する重量比が少なくとも0.1/1であ
    り、カーボンブラックが含まれる場合にはシリカ及びカ
    ーボンブラックの全量が30〜120phrであること
    を特徴とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】 ジエンに基づくエラストマーが、シス
    1,4−ポリイソプレンゴム、3,4−ポリイソプレン
    ゴム、スチレン/ブタジエンコポリマーゴム、スチレン
    /イソプレン/ブタジエンタ−ポリマーゴム、シス1,
    4- ポリブタジエンゴム並びに乳化重合で製造されたス
    チレン/ブタジエン/アクリロニトリルターポリマーゴ
    ム及びブタジエン/アクリロニトリルコポリマーゴムの
    うちの少なくとも1種から選択されることを特徴とす
    る、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 前記組成物が空気入りタイヤ中のトレッ
    ドコンパウンドであることを特徴とする、請求項1に記
    載のゴム組成物。
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