JP2003002132A - 車両用制御装置 - Google Patents

車両用制御装置

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JP2003002132A
JP2003002132A JP2001184592A JP2001184592A JP2003002132A JP 2003002132 A JP2003002132 A JP 2003002132A JP 2001184592 A JP2001184592 A JP 2001184592A JP 2001184592 A JP2001184592 A JP 2001184592A JP 2003002132 A JP2003002132 A JP 2003002132A
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Japan
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writing
ambient temperature
eeprom
control device
volatile memory
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JP2001184592A
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English (en)
Inventor
Taku Mitsuhara
卓 光原
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用制御装置で使用される書き換え可能な
不揮発性メモリにつき、記憶容量の増大を招くことなく
十分な書込寿命を確保する。 【解決手段】 車両用制御装置で使用されるEEPRO
Mの書換可能回数が必要下限回数以上となる温度の所定
範囲を許容温度範囲として予め設定しておく。そして、
そのEEPROMにデータを書き込むべき事由が発生し
たときに、そのEEPROMの周囲温度が1秒間継続し
て許容温度範囲内であるか否かを判定し(S14)、周
囲温度が1秒間継続して許容温度範囲内であるときにの
み、そのEEPROMへの書込を実行する(S18)。
周囲温度がその1秒の間に許容温度範囲から外れた場合
(S14)や、電源電圧が安定に供給されない可能性の
ある場合には(S16)、その書込を保留し(S20,
S22)、その後、周囲温度等の条件が好転したときに
書込を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、書き換え可能なE
EPROM(Electrically Erasable Programmable Rea
d-Only Memory)等の不揮発性メモリを用いた車両用制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、自動車には、エンジンやパワース
テアリング装置等を制御するために、マイクロコンピュ
ータ等を用いて構成される電子制御ユニットが車両用制
御装置として搭載されており、この車両用制御装置に
は、EEPROM等の書き換え可能な不揮発性メモリを
使用しているものがある。
【0003】一般に、EEPROM等の不揮発性メモリ
は、それに記憶されるべきデータの書き換え回数に限界
がある(以下、この限界の回数を「書換可能回数」とい
う)。したがって、EEPROM等の不揮発性メモリを
車両用制御装置において使用する場合には、その不揮発
性メモリの書込回数に起因する寿命(以下「書込寿命」
という)が自動車の寿命(通常、走行距離で10000
0km以上)よりも短くならないようにする必要があ
る。すなわち、自動車の寿命が尽きるまでは、その不揮
発性メモリへの書込回数が書換可能回数を越えないよう
にしなければならない。なお、マイクロコンピュータに
内蔵されるEEPROMの書換可能回数は、外付けのE
EPROMに比べて格段に少ない。したがって、そのよ
うなマイクロコンピュータを使用した車両用制御装置で
は、EEPROMへの書き込み回数に特に注意を払う必
要がある。
【0004】これに対処するために、従来は、EEPR
OMを構成するメモリセルのうちの特定のメモリセルに
書き込みが集中しないように書き込み番地を分散させる
という手法が用いられていた。この手法によれば、EE
PROMの書込寿命を実質的に延ばすことができる。し
かし、この手法では、例えば或るメモリセルに既に書き
込まれているデータを書き換えればよい場合においても
別のメモリセルにデータを書き込むことになり、その結
果、本来的に必要とされる記憶容量よりも大きな容量の
EEPROMが必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、使用
されるEEPROM等の不揮発性メモリの記憶容量の増
大を招くことなく、その不揮発性メモリにつき十分な書
込寿命を確保することができる車両用制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、車両に搭載され、書き換え可能な不揮発性メモ
リを有する車両用制御装置であって、前記不揮発性メモ
リの周囲温度を検出する温度検出手段と、前記不揮発性
メモリの書換可能回数が予め決められた回数以上である
所定温度範囲から前記周囲温度が外れているときに、前
記不揮発性メモリへの書き込みを禁止し、前記周囲温度
が前記所定温度範囲内であるときに、前記不揮発性メモ
リへの書き込みを許容する書込制御手段とを備えること
を特徴とする。
【0007】このような第1の発明によれば、予め決め
られた回数以上の書換可能回数が保証される周囲温度に
おいてのみ不揮発性メモリへの書き込みが許容されるの
で、従来に比べて書込寿命が延び、車両の寿命に対して
十分な書込寿命の確保が可能となる。
【0008】第2の発明は、第1の発明において、前記
不揮発性メモリに書き込むべきデータを一時的に記憶す
るための一時記憶手段を更に備え、前記書込制御手段
は、前記周囲温度が前記所定温度範囲から外れていると
きに、前記不揮発性メモリに書き込むべきデータを前記
一時記憶手段に記憶させ、前記周囲温度が前記所定温度
範囲内となったときに、前記一時記憶手段に記憶された
前記書き込むべきデータの前記不揮発性メモリへの書き
込みを許容することを特徴とする。
【0009】このような第2の発明によれば、不揮発性
メモリへの書込事由が発生した時点で周囲温度が所定温
度範囲を外れている場合には、不揮発性メモリへ書き込
むべきデータが一時記憶手段に記憶され、その後に周囲
温度が所定温度範囲内になったときに不揮発性メモリへ
の書き込みが許容される。これにより、不揮発性メモリ
へ書き込むべきデータの喪失を回避しつつ、車両の寿命
に対して十分な書込寿命を確保することが可能となる。
【0010】第3の発明は、第1または第2の発明にお
いて、前記書込制御手段は、前記周囲温度が所定時間継
続して前記所定温度範囲内であるときにのみ前記不揮発
性メモリへの書き込みを許容することを特徴とする。
【0011】このような第3の発明によれば、予め決め
られた回数以上の書換可能回数が保証される周囲温度が
所定時間継続したときにのみ不揮発性メモリへの書き込
みが許容されるので、書込寿命を確実に延ばすことがで
き、車両の寿命に対して十分な書込寿命を確実に確保す
ることができる。
【0012】第4の発明は、第1から第3の発明のいず
れかにおいて、前記車両に搭載されたバッテリから供給
されるバッテリ電圧に基づき前記書込制御手段に電源電
圧を供給する電源供給手段と、前記バッテリ電圧を検出
する電圧検出手段とを更に備え、前記書込制御手段は、
前記バッテリ電圧が予め決められた下限電圧よりも低い
場合に、前記不揮発性メモリへの書き込みを禁止するこ
とを特徴とする。
【0013】このような第4の発明によれば、バッテリ
電圧が予め決められた下限電圧より低下した場合には不
揮発性メモリへの書き込みが禁止されるので、書込制御
手段へ供給される電源電圧の低下に起因する書き込み不
良を防止することができる。
【0014】第5の発明は、第1から第3の発明のいず
れかにおいて、前記車両に搭載されたエンジンの回転数
を示すセンサ信号を受け取る入力手段を更に備え、前記
書込制御手段は、前記センサ信号によって示される回転
数が予め決められた下限回転数よりも低い場合に、前記
不揮発性メモリへの書き込みを禁止することを特徴とす
る。
【0015】このような第5の発明によれば、エンジン
の回転数が予め決められた下限回転数より低下した場合
には不揮発性メモリへの書き込みが禁止されるので、オ
ルタネータから電力が供給される安定した環境下で書き
込みが行われ、不揮発性メモリへの書き込み動作の信頼
性が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】EEPROM等の不揮発性メモリ
の書込寿命は、それが使用される周囲の温度(以下、単
に「周囲温度」という)に依存する。すなわち、EEP
ROMの書換可能回数は、例えば図2に示す如く、周囲
温度が80℃の場合には10000回、周囲温度が12
5℃の場合には3000回というように、周囲温度が高
くなると少なくなる。このため、周囲温度が高いときに
EEPROMへ書込を行うと、周囲温度が低いときに書
き込む場合に比べて、書込回数についての残寿命が短く
なる。ところで、車両用制御装置は温度条件の厳しい環
境の下で使用されることが多い。したがって、車両用制
御装置内で使用されるEEPROMについては、予め決
められた許容温度範囲を越える周囲温度でのEEPRO
Mへの書込を回避することで、そのEEPROMの書込
寿命を延ばすことができる。本発明では、この点に着目
して、車両用制御装置で使用されるEEPROM等の不
揮発性メモリの書込寿命を車両の寿命に対して十分に確
保できるようにしている。以下、このような本発明の実
施形態を添付図面を参照して説明する。
【0017】<1.車両用制御装置の構成及び動作>図
1は、本発明の一実施形態に係る車両用制御装置である
電子制御ユニット100の構成を示すブロック図であ
る。この電子制御ユニット100は、マイクロコンピュ
ータ(以下「マイコン」という)と、車両に取り付けら
れた各種センサから出力されるセンサ信号等を受け取っ
てマイコンへ入力するための入力インタフェース回路
(以下「入力IF回路」と略記する)22と、電動モー
タ等のアクチュエータを駆動するための駆動回路24
と、この電子制御ユニット100における温度を検出す
るための温度センサ26と、車載バッテリ200からイ
グニションキーによるスイッチ(以下「イグニションス
イッチ」という)IGSWを介して電圧VBの供給を受けて
電子制御ユニット100内の各部へ電源電圧Vpを供給
する電源回路30と、バッテリ200からの電圧(以下
「バッテリ電圧」という)VBを監視するための電圧監
視回路32とを備えている。なお本実施形態では、上記
センサ信号の一つとして、エンジンの回転数(単位時間
当たりの回転数)を検出する回転センサ(図示せず)か
ら出力されるセンサ信号が入力IF回路22を介してマ
イコン10に入力されるように構成されている。また、
温度センサ26は、EEPROM16を内蔵するマイコ
ン10の近傍に配置されており、温度センサ26から出
力されるセンサ信号の示す温度は、EEPROM16の
周囲温度と見なすことができる。
【0018】上記電子制御ユニット100において、電
圧監視回路32は、電源回路30に供給されるバッテリ
電圧VBを検出し、そのバッテリ電圧VBの大きさを示
す監視電圧信号Svmを出力する。この監視電圧信号Svm
はマイコン10に入力される。マイコン10は、プログ
ラム等を格納するための読み出し専用メモリであるRO
M(Read Only Memory)12と、作業用のメモリであるR
AM(Random Access Memory)14と、電気的に書き換え
可能な不揮発性メモリであるEEPROM16とを内蔵
している。そしてこのマイコン10は、ROM12に格
納された所定のプログラムを実行することにより、温度
センサ26および回転センサを含む各種センサから出力
されるセンサ信号や監視電圧信号Svmに基づき、各種の
制御信号を生成する。駆動回路24は、これらの制御信
号に基づき、車両に搭載された電動モータ等のアクチュ
エータを駆動するための駆動信号を生成する。
【0019】このように構成された電子制御ユニット1
00では、イグニションスイッチIGSWがオンされると、
バッテリ電圧VBが電源回路30に供給される。電源回
路30は、このバッテリ電圧VBの供給に基づき、電子
制御ユニット100内の各部に電源電圧Vpを供給す
る。これによりマイコン10は、上記プログラムに基づ
き上記制御信号を生成すべく所定の処理を実行する。こ
の処理において、イグニションスイッチIGSWがオフされ
て電源電圧Vpがマイコン10に供給されない状態にな
っても記憶しておく必要のあるデータ(以下「不揮発性
保存の必要なデータ」という)は、マイコン10内のE
EPROM16に書き込まれる。本実施形態では、この
ような不揮発性保存の必要なデータのEEPROM16
への書込が以下の処理手順に従って行われる。
【0020】<2.EEPROMへの書込処理>図3
は、本実施形態におけるEEPROM16へのデータ書
込のための処理ルーチン(以下「不揮発性書込制御処理
ルーチン」という)を示すフローチャートである。本実
施形態では、不揮発性保存の必要なデータをEEPRO
M16に書き込む際に、上記所定のプログラムにおいて
不揮発性書込制御処理ルーチンが呼び出され、図3に示
す手順に従ってマイコン10が下記のように動作する。
【0021】すなわち、まず、書込事由が発生している
か否か、すなわち、不揮発性保存すべきデータが作成さ
れ、そのデータの保存が要求されているか否かを判定す
る(ステップS10)。その結果、書込事由が発生して
いなければ、この不揮発性書込制御処理ルーチンを終了
する。
【0022】ステップS10での判定の結果、書込事由
が発生していれば、その書込事由に対応する不揮発性保
存すべきデータ(以下「書込予定データ」という)が正
常か否かを判定する(ステップS12)。例えば、その
書込予定データに誤り検出符号による符号化が施されて
いる場合にはその符号化に基づき誤りの有無を調べた
り、その書込予定データの取り得る値の範囲が予め決ま
っている場合にはその書込予定データがその範囲に入っ
ているか否かを調べたりすることにより、その書込予定
データが正常か否かを判定する。この判定の結果、書込
予定データが正常でなければ、この不揮発性書込制御処
理ルーチンを終了する。
【0023】ステップS12での判定の結果、書込予定
データが正常であれば、温度センサ26から出力される
センサ信号に基づきEEPROM16の周囲の温度(周
囲温度)が1秒間継続して許容温度範囲内であるか否か
を判定する(ステップS14)。ここで、「許容温度範
囲」とは、EEPROM16の書換可能回数が必要下限
回数以上となる周囲温度の範囲として予め設定された温
度範囲をいい、「必要下限回数」としては、電子制御ユ
ニット100が搭載される車両の寿命に対応するEEP
ROM16の書込回数よりも大きな値が予め選定され
る。この許容温度範囲は、具体的には、EEPROM1
6の書換可能回数と周囲温度との関係を示す特性デー
タ、例えば図2に示すような温度特性のデータに基づき
設定される。例えば、周囲温度が85℃以下のときには
その書換可能回数は必要下限回数よりも十分に多いが、
周囲温度が85℃を越えるとその書換可能回数が急激に
低下するというような場合には、85℃を許容温度範囲
の上限とすればよい。なお、EEPROM16が正しく
動作する範囲すなわち動作保証範囲は、通常、この許容
温度範囲よりも広く、例えば−20℃から110℃まで
の範囲である。
【0024】上記のようにステップS14では、周囲温
度が1秒間継続して許容温度範囲にあるか否かを判定し
ているので、EEPROM16への書込が実行されるた
めには、周囲温度が許容温度範囲内にあるだけでは不十
分であり、「1秒間継続」という条件が更に要求され
る。これは、許容温度範囲内と許容温度範囲外との間で
周囲温度が変動するようなときに書き込みを回避して、
確実に許容温度範囲内で書き込みが行われるようにする
ためである。したがって、EEPROM16への書込の
ための条件としての、周囲温度が継続して許容温度範囲
内にある時間は、この目的に合致するものであれば「1
秒間」でなくてもよい。
【0025】ステップS14での判定の結果、周囲温度
が1秒間継続して許容温度範囲内である場合にはステッ
プS16へ進み、そうでない場合、すなわちその1秒間
の間に周囲温度が許容温度範囲から外れた場合にはステ
ップS20へ進む。
【0026】ステップS16では、監視電圧信号Svmに
基づき、バッテリ電圧VBが許容下限電圧よりも高いか
否かを判定し、バッテリ電圧VBが許容下限電圧よりも
高ければ、ステップS17において、回転センサから出
力されるセンサ信号に基づき、エンジンの回転数が許容
下限回転数を越えているか否かを判定する。ここで、
「許容下限電圧」は、マイコン10におけるEEPRO
M16へのデータ書込に必要なバッテリ電圧VBの最低
値にマージンを考慮して決定したバッテリ電圧VBの値
であり、本実施形態では「9V」を許容下限電圧として
いる。また、「許容下限回転数」は、オルタネータから
電力が供給中であると見なせるエンジン回転数の下限値
であり、本実施形態では「500rpm」を許容下限回
転数としている。これらステップS16およびS17で
の判定の結果、バッテリ電圧VBが9Vよりも高く、か
つ、エンジン回転数が500rpmを越えている場合に
は、ステップS18へ進み、そうでない場合、すなわち
バッテリ電圧VBが9V以下、または、エンジン回転数
が500rpm以下である場合には、ステップS20へ
進む。
【0027】ステップS18へ進んだ場合には、EEP
ROM16につき書込寿命の大きな低下も書込不良も生
じないと考えられるので、上記書込事由に対応する書込
予定データのEEPROM16への書き込みを実行す
る。そして、EEPROM16への書込が終了すると、
この不揮発性書込制御処理ルーチンを終了する。
【0028】一方、ステップS20へ進んだ場合には、
EEPROM16につき書込寿命の大きな低下または書
込不良が生じる可能性があるので、上記書込事由に基づ
く書込を保留する。すなわち、上記書込事由に対応する
書込予定データを内部バッファに書込保留データとして
格納し(ステップS20)、書込保留フラグをセットす
る(ステップS22)。その後、この不揮発性書込制御
処理ルーチンを終了する。以下、このように内部バッフ
ァに書込保留データが格納され書込保留フラグがセット
されている状態を「書込保留状態」という。本実施形態
では、マイコン10内のRAM14における所定領域が
「内部バッファ」および「書込保留フラグ」のための領
域として使用され、マイコン10への電源供給開始直後
の初期状態では、書込保留フラグはリセットされている
ものとする。
【0029】図4は、上記の不揮発性書込制御処理ルー
チンにおいて内部バッファに格納された書込保留データ
をEEPROM16に書き込むための処理ルーチン(以
下「保留データ書込制御処理ルーチン」という)を示す
フローチャートである。本実施形態では、4ミリ秒程度
の所定時間毎に、この保留データ書込制御処理ルーチン
が呼び出され、図4に示す手順に従ってマイコン10が
下記のように動作する。
【0030】すなわち、まず、書込保留フラグがセット
されているか否かを判定する(ステップS50)。その
判定の結果、書込保留フラグがセットされていない場合
には、内部バッファに書込保留データが存在しないの
で、この保留データ書込制御処理ルーチンを終了する。
【0031】ステップS50での判定の結果、書込保留
フラグがセットされている場合には、上記の不揮発性書
込制御処理ルーチンにおけるステップS14と同様、周
囲温度が1秒間継続して許容温度範囲内であるか否かを
判定する(ステップS52)。この判定の結果、その1
秒間の間に周囲温度が許容温度範囲から外れた場合に
は、EEPROM16の書込寿命の大きな低下または書
込不良が生じる可能性があるので、書込保留状態のまま
で、すなわち書込保留フラグをリセットせず書込保留デ
ータを内部バッファに格納したままで、この保留データ
書込制御処理ルーチンを終了する。
【0032】ステップS52での判定の結果、周囲温度
が1秒間継続して許容温度範囲内である場合には、上記
の不揮発性書込制御処理ルーチンにおけるステップS1
6およびS17と同様、バッテリ電圧VBが9Vよりも
高くかつエンジン回転数が500rpmを越えているか
否かを判定する(ステップS54,S55)。この判定
の結果、バッテリ電圧VBが9V以下かまたはエンジン
回転数が500rpm以下である場合には、書込不良の
生じる可能性があるので、書込保留状態のままで、この
保留データ書込制御処理ルーチンを終了する。
【0033】ステップS54およびS55での判定の結
果、バッテリ電圧VBが9Vよりも高くかつエンジン回
転数が500rpmを越えている場合には、ステップS
56へ進む。ステップS56へ進んだ場合には、EEP
ROM16につき書込寿命の大きな低下も書込不良も生
じないと考えられるので、内部バッファに格納された書
込保留データのEEPROM16への書き込みを実行す
る(ステップS56)。そして、EEPROM16への
書込が終了すると、内部バッファに格納された書込保留
データをクリアすると共に書込保留フラグをリセットし
(ステップS58)、この保留データ書込制御処理ルー
チンを終了する。なお、ステップS58では、書込保留
データをクリアせずに書込保留フラグをリセットするだ
けでもよい。
【0034】<3.効果>上記実施形態によれば、周囲
温度が許容温度範囲内である場合にのみEEPROM1
6に対してデータが書き込まれ、その許容温度範囲では
EEPROM16の書換可能回数は予め決められた必要
下限回数以上となるので、従来に比べてEEPROM1
6の書込寿命が延び、車両の寿命に対して十分な書込寿
命を確保することができる。特に、EEPROM16の
書込寿命が急激に短くなるような温度(例えば85℃)
を超えて高温となり得る電子制御ユニット100の場合
には、上記のような構成により、その書込寿命を大幅に
延ばすことができる。しかも、周囲温度が1秒間継続し
て許容温度範囲内である場合にのみEEPROM16へ
のデータ書き込みが行われるので、周囲温度の変動の激
しい環境下であっても、書込寿命を確実に延ばすことが
できる。このようにしてEEPROM16の書込寿命が
延びれば、EEPROM16内で書込場所を分散させる
という従来手法を用いる必要がないので、電子制御ユニ
ット100において使用されるEEPROM16の記憶
容量を削減することができる。
【0035】また、上記実施形態によれば、周囲温度が
許容温度範囲内であっても、バッテリ電圧VBが9V以
下の場合やエンジン回転数が500rpm以下の場合に
は、EEPROM16への書き込みは行われず、EEP
ROM16への書き込み動作に関連する回路(マイコン
10)に安定的な電源供給が保証される状態でのみ、書
き込みが実行される。これにより、EEPROM16へ
の書き込み不良も防止され、書き込み動作の信頼性が向
上する。
【0036】さらに、上記実施形態によれば、EEPR
OM16への書込事由が発生した時点では周囲温度や電
源電圧に関する条件が不良であって、EEPROM16
につき書込寿命の大きな低下や書込不良が生じる可能性
がある場合には、EEPROM16へ書き込むべきデー
タが内部バッファに書込保留データとして一時的に格納
される(ステップS20,S22)。そして、その後に
周囲温度や電源電圧に関する条件が好転したときに、所
定時間毎に実行される保留データ書込制御処理ルーチン
により、内部バッファ内の書込保留データがEEPRO
M16に書き込まれる(ステップS56)。このように
して上記実施形態によれば、EEPROM16へ書き込
むべきデータの喪失を回避しつつ、常に良好な条件のと
きに(書込寿命の大きな低下や書込不良を招かない状態
のときに)、EEPROM16への書込を行うことがで
きる。
【0037】<4.変形例>上記実施形態では、周囲温
度が1秒間継続して許容温度範囲内であることがEEP
ROM16への書込実行の要件とされているが(ステッ
プS14,S52)、周囲温度が許容温度範囲内にあれ
ばよく、1秒間継続して許容温度範囲内であることまで
も要求されないようにしてもよい。例えば、上記実施形
態に係る電子制御ユニット100が周囲温度の変動が激
しくない場所に設置される場合や、十分なマージンを見
込んで許容温度範囲を設定している場合には、「1秒間
継続して」という条件を除いてもよい。
【0038】また、上記実施形態では、電源が安定的に
供給されている状態でEEPROM16への書込が行わ
れることを保証するために、バッテリ電圧VBが9Vよ
りも高くかつエンジン回転数が500rpmを越えるこ
とがEEPROM16への書込実行の要件とされている
が、このような要件に対応するステップS16,S1
7,S54,S55は必ずしも必要ではない。例えば、
電子制御ユニット100への安定的な電源供給を保証す
るための手段が別途設けられている場合には、これらス
テップS16,S17,S54,S55を省略してもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用制御装置であ
る電子制御ユニットの構成を示すブロック図である。
【図2】EEPROMの書換可能回数と周囲温度との関
係を示す図である。
【図3】上記実施形態におけるEEPROMへのデータ
書込のための処理手順を示すフローチャートである。
【図4】上記実施形態においてEEPROMへの書込が
保留されたデータをEEPROMへ書き込むための処理
手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 …マイクロコンピュータ(マイコン;書込制御手
段) 14 …RAM(内部バッファ、書込保留フラグ) 16 …EEPROM 26 …温度センサ 30 …電源回路 32 …電圧監視回路(電圧検出手段) 100…電子制御ユニット(車両用制御装置) VB …バッテリ電圧 Vp …電源電圧 Svm …監視電圧信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11C 16/02 G11C 17/00 B 17/00 601Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載され、書き換え可能な不揮発
    性メモリを有する車両用制御装置であって、 前記不揮発性メモリの周囲温度を検出する温度検出手段
    と、 前記不揮発性メモリの書換可能回数が予め決められた回
    数以上である所定温度範囲から前記周囲温度が外れてい
    るときに、前記不揮発性メモリへの書き込みを禁止し、
    前記周囲温度が前記所定温度範囲内であるときに、前記
    不揮発性メモリへの書き込みを許容する書込制御手段と
    を備えることを特徴とする車両用制御装置。
  2. 【請求項2】 前記不揮発性メモリに書き込むべきデー
    タを一時的に記憶するための一時記憶手段を更に備え、 前記書込制御手段は、 前記周囲温度が前記所定温度範囲から外れているとき
    に、前記不揮発性メモリに書き込むべきデータを前記一
    時記憶手段に記憶させ、 前記周囲温度が前記所定温度範囲内となったときに、前
    記一時記憶手段に記憶された前記書き込むべきデータの
    前記不揮発性メモリへの書き込みを許容することを特徴
    とする、請求項1に記載の車両用制御装置。
  3. 【請求項3】 前記書込制御手段は、前記周囲温度が所
    定時間継続して前記所定温度範囲内であるときにのみ前
    記不揮発性メモリへの書き込みを許容することを特徴と
    する、請求項1または2に記載の車両用制御装置。
  4. 【請求項4】 前記車両に搭載されたバッテリから供給
    されるバッテリ電圧に基づき前記書込制御手段に電源電
    圧を供給する電源供給手段と、 前記バッテリ電圧を検出する電圧検出手段とを更に備
    え、 前記書込制御手段は、前記バッテリ電圧が予め決められ
    た下限電圧よりも低い場合に、前記不揮発性メモリへの
    書き込みを禁止することを特徴とする、請求項1から3
    までのいずれか1項に記載の車両用制御装置。
  5. 【請求項5】 前記車両に搭載されたエンジンの回転数
    を示すセンサ信号を受け取る入力手段を更に備え、 前記書込制御手段は、前記センサ信号によって示される
    回転数が予め決められた下限回転数よりも低い場合に、
    前記不揮発性メモリへの書き込みを禁止することを特徴
    とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の車
    両用制御装置。
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