JP2003001665A - 加圧流体導入ノズル用の移動装置、加圧流体導入装置、金型組立体及び射出成形方法 - Google Patents

加圧流体導入ノズル用の移動装置、加圧流体導入装置、金型組立体及び射出成形方法

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JP2003001665A
JP2003001665A JP2001191549A JP2001191549A JP2003001665A JP 2003001665 A JP2003001665 A JP 2003001665A JP 2001191549 A JP2001191549 A JP 2001191549A JP 2001191549 A JP2001191549 A JP 2001191549A JP 2003001665 A JP2003001665 A JP 2003001665A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡素な構造を有する加圧流体導入装置を提供す
る。 【解決手段】(A)先端部22に開口部24を有する加
圧流体導入ノズル21、及び、(B)該加圧流体導入ノ
ズル21の後端部23が取り付けられ、該加圧流体導入
ノズル21と連通しており、該加圧流体導入ノズル21
を往復行程させるための移動装置30から成り、金型1
0に設けられたキャビティ13内に射出された溶融熱可
塑性樹脂の内部に加圧流体を導入して中空部を有する射
出成形品を成形するための加圧流体導入装置20におい
ては、キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂の内
部に移動装置30及び加圧流体導入ノズル21を介して
加圧流体を導入するとき、加圧流体によって加えられた
圧力に基づく移動装置30の動作によって加圧流体導入
ノズル21を前進端に位置せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加圧流体導入ノズ
ル用の移動装置、加圧流体導入装置、金型組立体及び射
出成形方法に関し、より具体的には、射出成形装置に備
えられた金型のキャビティ内に射出された溶融熱可塑性
樹脂の内部に加圧流体を導入して中空部を有する射出成
形品を成形するための加圧流体導入装置、かかる加圧流
体導入装置を構成するための加圧流体導入ノズル用の移
動装置、かかる加圧流体導入装置を組み込んだ金型組立
体、及び、かかる金型組立体を用いた射出成形方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ひけや反りのない優れた外観特性を有す
る射出成形品を成形するために、溶融した熱可塑性樹脂
を射出成形する射出成形装置が、例えば、特開昭64−
14012号公報や特開平6−91684号公報に開示
されている。これらの特許公開公報に開示された射出成
形装置にあっては、ガス注入ノズルが往復運動するよう
に構成されている。例えば、特開昭64−14012号
公報に開示された射出成形装置を用いた射出成形方法に
おいては、この特許公開公報の図1に示されているよう
に、溶融したプラスチック材料19を金型キャビティ1
3内に射出する。次いで、金型キャビティ13内に射出
されたプラスチック材料19内に加圧ガスを注入して、
プラスチック材料19内にガス含有中空部25を形成す
る。その後、金型を開ける前にガス含有中空部25内の
加圧ガスを大気に開放する。
【0003】これらの特許公開公報に開示されている構
成においては、ガス注入ノズルを前進端に位置せしめ、
更には、キャビティ内に射出された溶融樹脂圧力に抗し
て前進端の位置を保持するための移動手段が備えられて
いる。また、キャビティ内の熱可塑性樹脂内部に形成さ
れた中空部内の加圧ガスを型開きする前に完全に大気中
に解放するために、ガス注入ノズルを移動手段の作動に
よって後進端まで移動させ、キャビティ内の成形品とガ
ス注入ノズルの先端部との間の密閉を破っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる移動
手段は、外部の高圧の圧力源、例えば、高圧の油圧を必
要とする構成となっている。従って、電動式の射出成形
装置を用いて上述の射出成形を行う場合にあっても、移
動手段として流体圧力発生源、例えば油圧発生装置を用
意する必要があり、射出成形装置全体の製造コストが増
大するといった問題がある。また、キャビティ内に射出
された溶融熱可塑性樹脂の高い圧力に対抗するために、
移動手段には大きな軸力が要求され、移動手段が大きく
なる等の不具合もある。
【0005】従って、本発明の目的は、簡素な構造を有
する加圧流体導入ノズル用の移動装置、かかる移動装置
を組み込んだ加圧流体導入装置、かかる加圧流体導入装
置を組み込んだ金型組立体、及び、かかる金型組立体を
用いた射出成形方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の加圧流体導入ノズル用の移動装置は、金型
に設けられたキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹
脂の内部に加圧流体を導入して中空部を有する射出成形
品を成形するための先端部に開口部を有する加圧流体導
入ノズルを往復行程させる移動装置であって、加圧流体
導入ノズルの後端部が取り付けられ、加圧流体導入ノズ
ルと連通し、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の内部に
導入するための加圧流体の圧力に基づき動作して、加圧
流体導入ノズルを前進端に位置せしめることを特徴とす
る。
【0007】上記の目的を達成するための本発明の加圧
流体導入装置は、(A)先端部に開口部を有する加圧流
体導入ノズル、及び、(B)該加圧流体導入ノズルの後
端部が取り付けられ、該加圧流体導入ノズルと連通して
おり、該加圧流体導入ノズルを往復行程させるための移
動装置、から成り、金型に設けられたキャビティ内に射
出された溶融熱可塑性樹脂の内部に加圧流体を導入して
中空部を有する射出成形品を成形するための加圧流体導
入装置であって、キャビティ内に射出された溶融熱可塑
性樹脂の内部に移動装置及び加圧流体導入ノズルを介し
て加圧流体を導入するとき、加圧流体によって加えられ
た圧力に基づく移動装置の動作によって加圧流体導入ノ
ズルを前進端に位置せしめることを特徴とする。
【0008】上記の目的を達成するための本発明の金型
組立体は、(A)キャビティ、及び、溶融熱可塑性樹脂
をキャビティ内に射出するための溶融樹脂射出部を有す
る金型、(B)先端部に開口部を有する加圧流体導入ノ
ズル、及び、(C)該加圧流体導入ノズルの後端部が取
り付けられ、該加圧流体導入ノズルと連通しており、該
加圧流体導入ノズルを往復行程させるための移動装置、
を備え、該キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂
の内部に加圧流体を導入して中空部を有する射出成形品
を成形するための金型組立体であって、キャビティ内に
射出された溶融熱可塑性樹脂の内部に移動装置及び加圧
流体導入ノズルを介して加圧流体を導入するとき、加圧
流体によって加えられた圧力に基づく移動装置の動作に
よって加圧流体導入ノズルを前進端に位置せしめること
を特徴とする。
【0009】上記の目的を達成するための本発明の射出
成形方法は、(A)キャビティ、及び、溶融熱可塑性樹
脂をキャビティ内に射出するための溶融樹脂射出部を有
する金型、(B)先端部に開口部を有する加圧流体導入
ノズル、及び、(C)該加圧流体導入ノズルの後端部が
取り付けられ、該加圧流体導入ノズルと連通しており、
該加圧流体導入ノズルを往復行程させるための移動装
置、を備え、該キャビティ内に射出された溶融熱可塑性
樹脂の内部に加圧流体を導入して中空部を有する射出成
形品を成形するための金型組立体を用いて射出成形品を
成形する射出成形方法であって、(a)キャビティ内に
溶融熱可塑性樹脂を射出し、(b)溶融熱可塑性樹脂の
射出中、若しくは、射出完了後、加圧流体によって加え
られた圧力に基づく移動装置の動作により加圧流体導入
ノズルを前進端に位置せしめ、併せて、キャビティ内に
射出された溶融熱可塑性樹脂の内部に移動装置及び加圧
流体導入ノズルを介して加圧流体を導入し、以て、キャ
ビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂の内部に中空部
を形成し、(c)一定時間経過後、加圧流体の圧力を減
少させることによって、加圧流体導入ノズルを後退さ
せ、加圧流体導入ノズルの先端部とキャビティ内の熱可
塑性樹脂との間に隙間を生じさせ、該隙間を介して中空
部内の加圧流体を解放する、各工程から成ることを特徴
とする。
【0010】本発明の加圧流体導入装置あるいは金型組
立体にあっては、キャビティ内に射出された溶融熱可塑
性樹脂の内部に加圧流体を導入した後、一定時間経過後
に、加圧流体の圧力を減少させることによって、加圧流
体導入ノズルを後退させる構成とすることが好ましい。
【0011】本発明の移動装置、加圧流体導入装置、金
型組立体あるいは射出成形方法(以下、これらを総称し
て、単に、本発明と呼ぶ場合がある)にあっては、移動
装置は、加圧流体の圧力によって体積が増加する構造を
有し、体積の増減によって加圧流体導入ノズルを往復行
程させる構成とすることが好ましい。
【0012】また、上記の各種の好ましい態様を含む本
発明においては、移動装置は、シリンダー部及びピスト
ン部を備え、加圧流体導入ノズルの後端部は、シリンダ
ー部又はピストン部に取り付けられており、加圧流体に
よって加えられた圧力に基づき、シリンダー部に対して
ピストン部が相対的に変位することにより、加圧流体導
入ノズルを前進端に位置せしめる構成とすることが望ま
しい。
【0013】そして、加圧流体導入ノズルの後端部がピ
ストン部に取り付けられている場合、移動装置は、後退
方向にピストン部を付勢する付勢手段を更に備えている
ことが望ましく、また、加圧流体導入ノズルの後端部が
シリンダー部に取り付けられている場合、移動装置は、
後退方向にシリンダー部を付勢する付勢手段を更に備え
ていることが望ましい。これによって、キャビティ内に
射出された溶融熱可塑性樹脂の内部に加圧流体を導入す
る前には、加圧流体導入ノズルを後進端に位置せしめて
いる構成とすることができる。ここで、付勢手段とし
て、バネや加圧流体を挙げることができる。
【0014】あるいは又、上記の各種の好ましい態様を
含む本発明においては、移動装置は、ダイアフラム部を
備え、加圧流体導入ノズルの後端部は、ダイアフラム部
に取り付けられ、加圧流体によって加えられた圧力に基
づきダイアフラム部が変位することにより、加圧流体導
入ノズルを前進端に位置せしめる構成とすることが望ま
しい。
【0015】あるいは又、上記の各種の好ましい態様を
含む本発明においては、移動装置は、ベローズを備え、
加圧流体導入ノズルの後端部は、ベローズに取り付けら
れ、加圧流体によって加えられた圧力に基づきベローズ
が伸張することにより、加圧流体導入ノズルを前進端に
位置せしめる構成とすることが望ましい。
【0016】加圧流体導入ノズルの先端部分には、キャ
ビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂の侵入を防止す
るための逆止弁を配設することが望ましいが、キャビテ
ィ内に射出された溶融熱可塑性樹脂が侵入しないような
開口部の径であれば、逆止弁の配設を不要とすることも
できる。また、加圧流体導入ノズルを、特開平4−31
015号公報に開示されている加熱装置によって加熱す
ることも、加圧流体導入ノズルの熱可塑性樹脂による閉
塞を防止し、そして、加圧流体の導入を確実に行うため
に、有効である。具体的には、加圧流体導入ノズルの先
端部分の外壁にリング状のヒーターを取り付ければよ
い。
【0017】金型組立体における加圧流体導入ノズル取
付位置は、金型のキャビティを構成する面(金型のキャ
ビティ面と呼ぶ)近傍であってもよいし、溶融樹脂射出
部内であってもよいし、スプルー部やランナー部内であ
ってもよい。加圧流体導入ノズルを金型のキャビティ面
近傍に取り付ける場合、加圧流体導入ノズルが前進端に
位置するときの加圧流体導入ノズルの先端部は、キャビ
ティ内に位置していてもよいし、金型のキャビティ面と
略同じ面内に位置していてもよい。また、この場合、加
圧流体導入ノズルの先端部分と金型との間のクリアラン
スは、出来る限り小さいことが好ましく、具体的には、
10μm〜20μm程度とすることが望ましい。移動装
置が付勢手段を更に備えている場合を除き、キャビティ
内に射出された溶融熱可塑性樹脂の内部に加圧流体を導
入する前の加圧流体導入ノズルの先端部は、前進端に位
置していてもよいし、後進端に位置していてもよいし、
その中間に位置していてもよく、云い換えれば、先端部
の位置は任意である。
【0018】加圧流体導入ノズルの軸線と垂直方向の加
圧流体導入ノズルの先端部分の断面形状は、円形、楕円
形、卵形、多角形、頂点の部分に丸みを持たせた多角形
等、任意の形状とすることができるが、中でも、円形若
しくは多角形であることが好ましい。加圧流体導入ノズ
ルの往復行程は、加圧流体導入ノズルの軸線と平行な直
線運動である。
【0019】溶融樹脂射出部の構造は、周知の如何なる
構造とすることもできる。
【0020】本発明の射出成形方法において、キャビテ
ィ内の溶融熱可塑性樹脂への加圧流体の導入開始時期
は、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出開始後で
あればよく、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出
中、射出完了と同時、あるいは、射出が完了して一定時
間が経過した後とすることができる。キャビティ内に射
出される溶融熱可塑性樹脂の量は、キャビティ内を溶融
熱可塑性樹脂で完全に満たす量であってもよいし、完全
には満たさない量であってもよい。
【0021】本発明にて用いられる熱可塑性樹脂には、
特に制約はなく、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂等のポリオレフィン樹脂;ポリスチレン樹脂、AS樹
脂、ABS樹脂、AES樹脂等のスチレン系樹脂;PM
MA樹脂等のメタクリル系樹脂;ポリオキシメチレン
(ポリアセタール)樹脂;ポリアミド6、ポリアミド6
6、ポリアミドMXD等のポリアミド系樹脂;変性ポリ
フェニレンエーテル(PPE)樹脂;ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PE
T)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂
等のポリエステル系樹脂;液晶ポリマー等の熱可塑性樹
脂、又は、これらの熱可塑性樹脂の少なくとも2種類以
上の樹脂から成るポリマーアロイを挙げることができ
る。これらの熱可塑性樹脂には、剛性に代表される機械
的特性、寸法安定性等を成形品に付与するために、例え
ば、ガラス繊維、ガラスフレーク、カーボン繊維、ウォ
ラストナイト、ホウ酸アルミニウムウィスカー繊維、チ
タン酸カリウムウィスカー繊維、塩基性硫酸マグネシウ
ムウィスカー繊維、珪酸カルシウムウィスカー繊維及び
硫酸カルシウムウィスカー繊維から成る群から選択され
た少なくとも1種の材料から構成された無機繊維が含有
されていてもよい。また、例えば安定剤、離型剤、紫外
線吸収剤の有効発現量を熱可塑性樹脂に配合してもよ
い。
【0022】導入する加圧流体として、窒素ガス、炭酸
ガス、空気、ヘリウムガス等常温でガス状の物質を使用
することができるし、水等の液体や高圧下で液化したガ
スも使用可能である。
【0023】成形品の成形にあたって、射出成形時の溶
融熱可塑性樹脂の量、温度、圧力あるいは射出速度、導
入すべき加圧流体の量、圧力あるいは速度、金型の冷却
時間等、種々の条件は、使用する樹脂の種類、金型の形
状等に依存して、適宜選択、制御する必要があり、一義
的に定めることはできない。
【0024】本発明においては、加圧流体によって加え
られた圧力に基づく移動装置の動作によって加圧流体導
入ノズルを前進端に位置せしめるが故に、従来の技術と
異なり、流体圧力発生源、例えば油圧発生装置を用意す
る必要が無くなり、加圧流体導入装置の構造の簡素化を
図ることができる。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明を説明する。
【0026】(実施例1)実施例1の金型組立体を含む
射出成形装置の概念図を図1の(A)に示し、加圧流体
導入装置の模式的な端面図を図1の(B)に示す。
【0027】この金型組立体は、金型10、並びに、加
圧流体導入ノズル21と移動装置30から構成された加
圧流体導入装置20を備えている。金型10は、固定金
型部11と可動金型部12から構成され、型締めされた
とき、キャビティ13が形成される。金型10には、溶
融熱可塑性樹脂をキャビティ13内に射出するための溶
融樹脂射出部(ゲート部14)が設けられている。図1
の(A)に示したゲート部14は、サイドゲート構造を
有し、ランナー部及びスプルー部(これらを参照番号1
5で示す)を介して射出用シリンダー16と連通してい
る。
【0028】加圧流体導入ノズル21は、先端部22に
開口部24を有する。また、先端部分に逆止弁25が配
置されている。金型組立体における加圧流体導入ノズル
21の取付位置は、図1の(A)に示す例においては、
金型のキャビティ面近傍である。加圧流体導入ノズル2
1が前進端に位置するときの加圧流体導入ノズル21の
先端部22は、キャビティ13内に位置する。キャビテ
ィ13内に射出された溶融熱可塑性樹脂の内部に加圧流
体を導入する前の加圧流体導入ノズル21の先端部の位
置は任意である。加圧流体導入ノズル21の軸線と垂直
方向の加圧流体導入ノズル21の先端部分の断面形状が
直径7mmの円形の加圧流体導入ノズル21を使用し
た。
【0029】加圧流体導入ノズル21を往復行程させる
ための移動装置30には、加圧流体導入ノズル21の後
端部23が取り付けられ、加圧流体導入ノズル21と連
通している。移動装置30は、キャビティ13内の溶融
熱可塑性樹脂の内部に導入するための加圧流体の圧力に
基づき動作して、加圧流体導入ノズル21を前進端に位
置せしめる。具体的には、移動装置30は、加圧流体の
圧力によって体積が増加する構造を有し、体積の増減に
よって加圧流体導入ノズル21を往復行程させる。実施
例1における移動装置30は、より具体的には、シリン
ダー部31及びピストン部32を備えている。そして、
移動装置30を構成するシリンダー部31は、配管41
を介して加圧流体源40に接続されている。ピストン部
32には貫通孔が設けられており、加圧流体導入ノズル
21の後端部23は、かかる貫通孔と連通するように、
ピストン部32に取り付けられている。加圧流体によっ
て加えられた圧力に基づき、シリンダー部31に対して
ピストン部32が相対的に変位する。具体的には、ピス
トン部32がシリンダー部31内で変位する。シリンダ
ー部31は適切な方法で可動金型部12に取り付けられ
ている。
【0030】以下、加圧流体導入装置20及びその近傍
の可動金型部12、キャビティ13の一部を模式的に示
す図2及び図3を参照して、実施例1の射出成形方法を
説明する。また、金型組立体及び加圧流体導入装置の動
作の時間経過を図4に示す。
【0031】[工程−100]先ず、図1の(A)及び
図2の(A)に示すように、固定金型部11と可動金型
部12とを型締めし、加圧流体導入ノズル21の先端部
がキャビティ13内に突出した状態とする。シリンダー
部31内におけるピストン部32の位置は、任意の位置
であってよい。即ち、加圧流体導入ノズル21の先端部
22は、前進端に位置していてもよいし、後進端に位置
していてもよいし、その中間に位置していてもよい。
【0032】[工程−110]そして、熱可塑性樹脂を
射出用シリンダー16内で可塑化・溶融、計量した後、
射出用シリンダー16からランナー部及びスプルー部1
5、ゲート部14を介して、キャビティ13内に溶融熱
可塑性樹脂50を射出した(図2の(B)参照)。射出
条件を、以下の表1に例示する。尚、使用熱可塑性樹脂
をポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラス
チックス株式会社製、ユーピロンS−3000)とし
た。また、キャビティ13内に射出した溶融熱可塑性樹
脂50の体積を、キャビティ13を完全には満たさない
体積とした。ここで、表1中の「押切保圧」とは、射出
用シリンダー16を射出完了時から前進端に保持し、射
出用シリンダー16の圧力がキャビティ13内の溶融熱
可塑性樹脂50に伝達されない状態を意味する。
【0033】[表1] 溶融熱可塑性樹脂射出量:23cm3 溶融熱可塑性樹脂温度 :190゜C 金型温度 :40゜C 射出時間 :2秒 押切保圧期間 :射出開始から2秒〜32秒 冷却期間 :射出開始から32秒〜52秒
【0034】キャビティ13内に射出された溶融熱可塑
性樹脂50の圧力によって、加圧流体導入ノズル21は
後進端に位置せしめられる。また、溶融熱可塑性樹脂が
加圧流体導入ノズル21の先端部から侵入するが、逆止
弁25によって、逆止弁25よりも上流への溶融熱可塑
性樹脂の侵入は防止される。また、加圧流体導入ノズル
21の先端部分と可動金型部12との間のクリアランス
は、10μm〜20μm程度であるが故に、このクリア
ランスから溶融熱可塑性樹脂が外部に漏れる虞はない。
【0035】[工程−120]溶融熱可塑性樹脂50の
キャビティ13内への射出完了後、0.2秒が経過した
後、即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出開始から2.2秒経
過後、キャビティ13内に射出された溶融熱可塑性樹脂
50の内部に移動装置30及び加圧流体導入ノズル21
を介して加圧流体(具体的には、窒素ガス)を導入し始
めた。これによって、キャビティ13内に射出された溶
融熱可塑性樹脂50の内部に中空部51が形成される
(図3の(A)参照)。加圧流体の導入条件を、以下の
表2に例示する。
【0036】 [表2] 導入時の加圧流体圧力:5.5×106Pa 加圧流体計量 :200cm3 加圧流体保持期間 :射出開始から2.2秒〜32.2秒 最終加圧流体圧力 :9.0×106Pa
【0037】同時に、加圧流体によって加えられた圧力
に基づく移動装置30の動作により加圧流体導入ノズル
21は前進を開始し、直ちに、前進端に位置せしめられ
た。具体的には、シリンダー部31及びピストン部32
の内部を加圧流体が通過することに伴い、ピストン部3
2がキャビティ13に近づく方向に移動し、その結果、
加圧流体導入ノズル21は前進端に位置せしめられた。
【0038】[工程−130]射出開始から32.2秒
経過後に、加圧流体の圧力を減少させることによって、
加圧流体導入ノズル21を後退させ、加圧流体導入ノズ
ル21の先端部22とキャビティ13内の熱可塑性樹脂
50Aとの間に隙間52を生じさせ、この隙間52及び
加圧流体導入ノズル21の先端部分と可動金型部12と
の間のクリアランスを介して、中空部51内の加圧流体
を大気中に解放した(図3の(B)参照)。具体的に
は、配管41に取り付けられた切替弁(図示せず)を操
作して、切替弁よりも移動装置30側の圧力を大気圧と
する。これによって、中空部51内の加圧流体から加圧
流体導入ノズル21の先端部22に圧力が加わり、加圧
流体導入ノズル21が後退する。
【0039】[工程−140]その後、キャビティ13
内の熱可塑性樹脂50Aを冷却する。射出開始から52
秒が経過した後、型開きを行い、金型から成形品を取り
出す。こうして、金型10に設けられたキャビティ13
内に射出された溶融熱可塑性樹脂の内部に加圧流体を導
入して、中空部51を有する射出成形品を成形すること
ができた。
【0040】図5の(A)及び(B)に実施例1におけ
る移動装置の変形例を示す。これらの移動装置30A,
30Bは、後退方向にピストン部32を付勢する付勢手
段を更に備えている。具体的には、図5の(A)に示す
例においては、付勢手段は押しバネ33である。一方、
図5の(B)に示す例においては、シリンダー部がピス
トン部32によって2室34A,34Bに区画されてい
る。第1室34Aは、配管41を介して加圧流体源40
に接続されている。また、第2室34Bは、配管42を
介して加圧流体源40に接続されている。尚、配管42
には減圧弁(図示せず)が配設されている。付勢手段
は、減圧された加圧流体である。これらの構成とするこ
とによって、キャビティ13内に射出された溶融熱可塑
性樹脂の内部に加圧流体を導入する前に、加圧流体導入
ノズル21を後進端に確実に位置せしめることができ
る。
【0041】図5の(B)に示す移動装置30Bにあっ
ては、[工程−100]において、第2室34Aに減圧
された加圧流体(窒素ガス)を加圧流体源40から配管
42を介して導入し、ピストン部32を後進端に位置さ
せておく。[工程−110]及び[工程−120]にお
いては、第2室34Bを大気圧とする。また、[工程−
120]において、第1室34Aに加圧流体(窒素ガ
ス)を加圧流体源40から配管41を介して導入し、ピ
ストン部32を前進端に位置せしめる。
【0042】(実施例2)実施例2も、実施例1におけ
る移動装置の変形に関する。実施例2の移動装置30C
の模式図を図6に示す。移動装置30Cも、キャビティ
13内の溶融熱可塑性樹脂の内部に導入するための加圧
流体の圧力に基づき動作して、加圧流体導入ノズル21
を前進端に位置せしめる。即ち、移動装置30Cも、加
圧流体の圧力によって体積が増加する構造を有し、体積
の増減によって加圧流体導入ノズル21を往復行程させ
る。より具体的には、この移動装置30Cはダイアフラ
ム部35を備えている。ダイアフラム部35は、加圧室
36に取り付けられている。また、加圧流体導入ノズル
21の後端部23はダイアフラム部35に取り付けられ
ている。加圧室36は、配管41を介して加圧流体源4
0に接続されている。そして、加圧流体によって加えら
れた圧力に基づき、ダイアフラム部35及び加圧室36
によって構成される空間の体積が増加し、ダイアフラム
部35が変位することで、加圧流体導入ノズル21を前
進端に位置せしめることができる。
【0043】以下、加圧流体導入装置20C及びその近
傍の可動金型部12、キャビティ13の一部を模式的に
示す図7及び図8を参照して、実施例2の射出成形方法
を説明する。
【0044】[工程−200]先ず、図1の(A)及び
図7の(A)に示すように、固定金型部11と可動金型
部12とを型締めし、加圧流体導入ノズル21の先端部
をキャビティ13内に突出させた状態とする。加圧流体
導入ノズル21の先端部は後進端に位置する。
【0045】[工程−210]そして、熱可塑性樹脂を
射出用シリンダー16内で可塑化・溶融、計量した後、
射出用シリンダー16からランナー部及びスプルー部1
5、ゲート部14を介して、キャビティ13内に溶融熱
可塑性樹脂50を射出した(図7の(B)参照)。射出
条件及び使用熱可塑性樹脂を実施例1と同様とした。溶
融熱可塑性樹脂が加圧流体導入ノズル21の先端部から
侵入するが、逆止弁25によって、逆止弁25よりも上
流への溶融熱可塑性樹脂の侵入は防止される。
【0046】[工程−220]溶融熱可塑性樹脂50の
キャビティ13内への射出完了後、0.2秒が経過した
後、即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出開始から2.2秒経
過後、キャビティ13内に射出された溶融熱可塑性樹脂
50の内部に移動装置30C及び加圧流体導入ノズル2
1を介して加圧流体(具体的には、窒素ガス)を導入し
始めた。これによって、キャビティ13内に射出された
溶融熱可塑性樹脂50の内部に中空部51が形成される
(図8の(A)参照)。加圧流体の導入条件を、表2と
同様とした。
【0047】同時に、加圧流体によって加えられた圧力
に基づく移動装置30Cの動作によって加圧流体導入ノ
ズル21は前進を開始し、直ちに、前進端に位置せしめ
られる。具体的には、加圧流体によって加えられた圧力
に基づき、ダイアフラム部35及び加圧室36によって
構成される空間の体積が増加し、ダイアフラム部35が
変位することで、加圧流体導入ノズル21は前進端に位
置せしめられる。
【0048】[工程−230]射出開始から30.2秒
経過後に、加圧流体の圧力を減少させることによって、
加圧流体導入ノズル21を後退させ、加圧流体導入ノズ
ル21の先端部22とキャビティ13内の熱可塑性樹脂
50Aとの間に隙間52を生じさせ、この隙間52及び
加圧流体導入ノズル21の先端部分と可動金型部12と
の間のクリアランスを介して、中空部51内の加圧流体
を大気中に解放した(図8の(B)参照)。具体的に
は、配管41に取り付けられた切替弁(図示せず)を操
作して、切替弁よりも移動装置30C側の圧力を大気圧
とする。これによって、ダイアフラム部35及び加圧室
36によって構成される空間の体積が元に戻り、加圧流
体導入ノズル21が後退する。
【0049】図9に実施例2における移動装置の変形例
を示す。この移動装置30Dは、ベローズ37を備え、
加圧流体導入ノズル21の後端部23は、ベローズ37
に取り付けられ、ベローズ37は、配管41を介して加
圧流体源40に接続されている。そして、加圧流体によ
って加えられた圧力に基づきベローズ37が伸張するこ
とで、加圧流体導入ノズル21を前進端に位置せしめる
ことができる。
【0050】以上、本発明を、好ましい実施例に基づき
説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。実施例にて説明した金型組立体の構造、実施例にて
使用した熱可塑性樹脂、射出成形条件等は例示であり、
適宜変更することができる。実施例においては、加圧流
体導入装置を可動金型部12に配設したが、固定金型部
11に配設することもできる。また、金型組立体におけ
る加圧流体導入ノズル21の取付位置を、溶融樹脂射出
部(ゲート部14)内とすることもできるし、スプルー
部やランナー部内とすることもできる。また、加圧流体
導入ノズル21の先端部22をキャビティ13内に位置
させたが、図10に示すように、前進端に位置すると
き、加圧流体導入ノズル21の先端部22を金型のキャ
ビティ面と略同じ面内に位置させてもよい。尚、図10
に示す状態は、実施例1の[工程−120]と同じ工程
における状態を示す。
【0051】実施例1における加圧流体導入装置の変形
例の模式的な端面図を図11に示す。この変形例におけ
る移動装置30Eは、具体的には、シリンダー部31A
及びピストン部32Aを備えている。そして、移動装置
30Eを構成するピストン部32Aは、配管41を介し
て加圧流体源(図示せず)に接続されている。一方、シ
リンダー部31Aには貫通孔が設けられており、加圧流
体導入ノズル21の後端部23は、かかる貫通孔と連通
するように、シリンダー部31Aに取り付けられてい
る。加圧流体によって加えられた圧力に基づき、シリン
ダー部31Aに対してピストン部32Aが相対的に変位
する。具体的には、ピストン部32Aに対してシリンダ
ー部31Aが変位する。ピストン部32Aは適切な方法
で可動金型部12に取り付けられている。尚、移動装置
は、後退方向にシリンダー部31Aを付勢する付勢手段
(例えばバネ)を更に備えている構成とすることもでき
る。
【0052】
【発明の効果】本発明においては、加圧流体によって加
えられた圧力に基づく移動装置の動作によって加圧流体
導入ノズルを前進端に位置せしめるが故に、従来の技術
と異なり、例えば、電動式の射出成形装置を用いて射出
成形を行う場合にあっても、流体圧力発生源、例えば油
圧発生装置を用意する必要が無くなり、加圧流体導入装
置の構造の簡素化を図ることができる。従って、射出成
形装置全体の製造コストが増大するといった問題を解決
することができ、最終的に射出成形品の製造コストの上
昇を抑えることができる。また、移動装置の構造が極め
て簡素であり、故障が発生し難いし、油圧発生装置のよ
うに油漏れといった問題が生じることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の金型組立体を含む射出成形装置の概
念図、及び、加圧流体導入装置の模式的な端面図であ
る。
【図2】実施例1の射出成形方法を説明するための、加
圧流体導入装置及びその近傍の可動金型部、キャビティ
の一部を模式的に示す図である。
【図3】図2に引き続き、実施例1の射出成形方法を説
明するための、加圧流体導入装置及びその近傍の可動金
型部、キャビティの一部を模式的に示す図である。
【図4】実施例1における金型組立体及び加圧流体導入
装置の動作の時間経過を示す図である。
【図5】実施例1における移動装置の変形例を含む加圧
流体導入装置の模式的な端面図である。
【図6】実施例2における移動装置を含む加圧流体導入
装置の模式的な端面図である。
【図7】実施例2の射出成形方法を説明するための、加
圧流体導入装置及びその近傍の可動金型部、キャビティ
の一部を模式的に示す図である。
【図8】図7に引き続き、実施例2の射出成形方法を説
明するための、加圧流体導入装置及びその近傍の可動金
型部、キャビティの一部を模式的に示す図である。
【図9】実施例2における移動装置の変形例を含む加圧
流体導入装置の模式的な端面図である。
【図10】実施例1における移動装置の別の変形例を含
む加圧流体導入装置及びその近傍の可動金型部、キャビ
ティの一部を模式的に示す図である。
【図11】実施例1における移動装置の更に別の変形例
を含む加圧流体導入装置を模式的に示す図である。
【符号の説明】
10・・・金型、11・・・固定金型部、12・・・可
動金型部、13・・・キャビティ、14・・・ゲート
部、15・・・ランナー部及びスプルー部、16・・・
射出用シリンダー、20,20A,20B,20C,2
0D・・・加圧流体導入装置、21・・・加圧流体導入
ノズル、22・・・先端部、23・・・後端部、24・
・・開口部、25・・・逆止弁、30,30A,30
B,30C,30D,30E・・・移動装置、31,3
1A・・・シリンダー部、32,32A・・・ピストン
部、33・・・押しバネ、35・・・ダイアフラム部、
36・・・加圧室、37・・・ベローズ、40・・・加
圧流体源、41,42・・・配管、50・・・溶融熱可
塑性樹脂、50A・・・熱可塑性樹脂、51・・・中空
部、52・・・隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今泉 洋行 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 落合 和明 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 兼石 彰雅 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 Fターム(参考) 4F202 AG07 AP02 AR07 CA11 CK06 CK18 CK90 4F206 AG07 AP024 AR074 JA05 JL02 JN27 JQ81 JT07

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型に設けられたキャビティ内に射出され
    た溶融熱可塑性樹脂の内部に加圧流体を導入して中空部
    を有する射出成形品を成形するための先端部に開口部を
    有する加圧流体導入ノズルを往復行程させる移動装置で
    あって、 加圧流体導入ノズルの後端部が取り付けられ、加圧流体
    導入ノズルと連通し、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂
    の内部に導入するための加圧流体の圧力に基づき動作し
    て、加圧流体導入ノズルを前進端に位置せしめることを
    特徴とする加圧流体導入ノズル用の移動装置。
  2. 【請求項2】加圧流体の圧力によって体積が増加する構
    造を有し、体積の増減によって加圧流体導入ノズルを往
    復行程させることを特徴とする請求項1に記載の移動装
    置。
  3. 【請求項3】シリンダー部及びピストン部を備え、 加圧流体導入ノズルの後端部は、シリンダー部又はピス
    トン部に取り付けられ、 加圧流体によって加えられた圧力に基づき、シリンダー
    部に対してピストン部が相対的に変位することにより、
    加圧流体導入ノズルを前進端に位置せしめることを特徴
    とする請求項1に記載の移動装置。
  4. 【請求項4】加圧流体導入ノズルの後端部が取り付けら
    れたピストン部を後退方向に付勢する付勢手段を更に備
    えていることを特徴とする請求項3に記載の移動装置。
  5. 【請求項5】加圧流体導入ノズルの後端部が取り付けら
    れたシリンダー部を後退方向に付勢する付勢手段を更に
    備えていることを特徴とする請求項3に記載の移動装
    置。
  6. 【請求項6】ダイアフラム部を備え、 加圧流体導入ノズルの後端部は、ダイアフラム部に取り
    付けられ、 加圧流体によって加えられた圧力に基づきダイアフラム
    部が変位することにより、加圧流体導入ノズルを前進端
    に位置せしめることを特徴とする請求項1に記載の移動
    装置。
  7. 【請求項7】ベローズを備え、 加圧流体導入ノズルの後端部は、ベローズに取り付けら
    れ、 加圧流体によって加えられた圧力に基づきベローズが伸
    張することにより、加圧流体導入ノズルを前進端に位置
    せしめることを特徴とする請求項1に記載の移動装置。
  8. 【請求項8】(A)先端部に開口部を有する加圧流体導
    入ノズル、及び、 (B)該加圧流体導入ノズルの後端部が取り付けられ、
    該加圧流体導入ノズルと連通しており、該加圧流体導入
    ノズルを往復行程させるための移動装置、から成り、 金型に設けられたキャビティ内に射出された溶融熱可塑
    性樹脂の内部に加圧流体を導入して中空部を有する射出
    成形品を成形するための加圧流体導入装置であって、 キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂の内部に移
    動装置及び加圧流体導入ノズルを介して加圧流体を導入
    するとき、加圧流体によって加えられた圧力に基づく移
    動装置の動作によって加圧流体導入ノズルを前進端に位
    置せしめることを特徴とする加圧流体導入装置。
  9. 【請求項9】キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹
    脂の内部に加圧流体を導入した後、一定時間経過後に、
    加圧流体の圧力を減少させることによって、加圧流体導
    入ノズルを後退させることを特徴とする請求項8に記載
    の加圧流体導入装置。
  10. 【請求項10】移動装置は加圧流体の圧力によって体積
    が増加する構造を有し、体積の増減によって加圧流体導
    入ノズルを往復行程させることを特徴とする請求項8に
    記載の加圧流体導入装置。
  11. 【請求項11】移動装置は、シリンダー部及びピストン
    部を備え、 加圧流体導入ノズルの後端部は、シリンダー部又はピス
    トン部に取り付けられており、 加圧流体によって加えられた圧力に基づき、シリンダー
    部に対してピストン部が相対的に変位することにより、
    加圧流体導入ノズルを前進端に位置せしめることを特徴
    とする請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載の
    加圧流体導入装置。
  12. 【請求項12】加圧流体導入ノズルの後端部が取り付け
    られたピストン部を後退方向に付勢する付勢手段を更に
    備えていることを特徴とする請求項11に記載の加圧流
    体導入装置。
  13. 【請求項13】加圧流体導入ノズルの後端部が取り付け
    られたシリンダー部を後退方向に付勢する付勢手段を更
    に備えていることを特徴とする請求項11に記載の加圧
    流体導入装置。
  14. 【請求項14】キャビティ内に射出された溶融熱可塑性
    樹脂の内部に加圧流体を導入する前には、加圧流体導入
    ノズルを後進端に位置せしめていることを特徴とする請
    求項12又は請求項13に記載の加圧流体導入装置。
  15. 【請求項15】移動装置は、ダイアフラム部を備え、 加圧流体導入ノズルの後端部は、ダイアフラム部に取り
    付けられており、 加圧流体によって加えられた圧力に基づきダイアフラム
    部が変位することにより、加圧流体導入ノズルを前進端
    に位置せしめることを特徴とする請求項8乃至請求項1
    0のいずれか1項に記載の加圧流体導入装置。
  16. 【請求項16】移動装置は、ベローズを備え、 加圧流体導入ノズルの後端部は、ベローズに取り付けら
    れており、 加圧流体によって加えられた圧力に基づきベローズが伸
    張することにより、加圧流体導入ノズルを前進端に位置
    せしめることを特徴とする請求項8乃至請求項10のい
    ずれか1項に記載の加圧流体導入装置。
  17. 【請求項17】(A)キャビティ、及び、溶融熱可塑性
    樹脂をキャビティ内に射出するための溶融樹脂射出部を
    有する金型、 (B)先端部に開口部を有する加圧流体導入ノズル、及
    び、 (C)該加圧流体導入ノズルの後端部が取り付けられ、
    該加圧流体導入ノズルと連通しており、該加圧流体導入
    ノズルを往復行程させるための移動装置、を備え、 該キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂の内部に
    加圧流体を導入して中空部を有する射出成形品を成形す
    るための金型組立体であって、 キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂の内部に移
    動装置及び加圧流体導入ノズルを介して加圧流体を導入
    するとき、加圧流体によって加えられた圧力に基づく移
    動装置の動作によって加圧流体導入ノズルを前進端に位
    置せしめることを特徴とする金型組立体。
  18. 【請求項18】キャビティ内に射出された溶融熱可塑性
    樹脂の内部に加圧流体を導入した後、一定時間経過後
    に、加圧流体の圧力を減少させることによって、加圧流
    体導入ノズルを後退させることを特徴とする請求項17
    に記載の金型組立体。
  19. 【請求項19】移動装置は加圧流体の圧力によって体積
    が増加する構造を有し、体積の増減によって加圧流体導
    入ノズルを往復行程させることを特徴とする請求項17
    に記載の金型組立体。
  20. 【請求項20】移動装置は、シリンダー部及びピストン
    部を備え、 加圧流体導入ノズルの後端部は、シリンダー部又はピス
    トン部に取り付けられており、 加圧流体によって加えられた圧力に基づき、シリンダー
    部に対してピストン部が相対的に変位することにより、
    加圧流体導入ノズルを前進端に位置せしめることを特徴
    とする請求項17乃至請求項19のいずれか1項に記載
    の金型組立体。
  21. 【請求項21】加圧流体導入ノズルの後端部が取り付け
    られたピストン部を後退方向に付勢する付勢手段を更に
    備えていることを特徴とする請求項20に記載の金型組
    立体。
  22. 【請求項22】加圧流体導入ノズルの後端部が取り付け
    られたシリンダー部を後退方向に付勢する付勢手段を更
    に備えていることを特徴とする請求項20に記載の金型
    組立体。
  23. 【請求項23】キャビティ内に射出された溶融熱可塑性
    樹脂の内部に加圧流体を導入する前には、加圧流体導入
    ノズルを後進端に位置せしめていることを特徴とする請
    求項21又は請求項22に記載の金型組立体。
  24. 【請求項24】移動装置は、ダイアフラム部を備え、 加圧流体導入ノズルの後端部は、ダイアフラム部に取り
    付けられており、 加圧流体によって加えられた圧力に基づきダイアフラム
    部が変位することにより、加圧流体導入ノズルを前進端
    に位置せしめることを特徴とする請求項17乃至請求項
    19のいずれか1項に記載の金型組立体。
  25. 【請求項25】移動装置は、ベローズを備え、 加圧流体導入ノズルの後端部は、ベローズに取り付けら
    れており、 加圧流体によって加えられた圧力に基づきベローズが伸
    張することにより、加圧流体導入ノズルを前進端に位置
    せしめることを特徴とする請求項17乃至請求項19の
    いずれか1項に記載の金型組立体。
  26. 【請求項26】(A)キャビティ、及び、溶融熱可塑性
    樹脂をキャビティ内に射出するための溶融樹脂射出部を
    有する金型、 (B)先端部に開口部を有する加圧流体導入ノズル、及
    び、 (C)該加圧流体導入ノズルの後端部が取り付けられ、
    該加圧流体導入ノズルと連通しており、該加圧流体導入
    ノズルを往復行程させるための移動装置、を備え、 該キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂の内部に
    加圧流体を導入して中空部を有する射出成形品を成形す
    るための金型組立体を用いて射出成形品を成形する射出
    成形方法であって、 (a)キャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を射出し、 (b)溶融熱可塑性樹脂の射出中、若しくは、射出完了
    後、加圧流体によって加えられた圧力に基づく移動装置
    の動作により加圧流体導入ノズルを前進端に位置せし
    め、併せて、キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹
    脂の内部に移動装置及び加圧流体導入ノズルを介して加
    圧流体を導入し、以て、キャビティ内に射出された溶融
    熱可塑性樹脂の内部に中空部を形成し、 (c)一定時間経過後、加圧流体の圧力を減少させるこ
    とによって、加圧流体導入ノズルを後退させ、加圧流体
    導入ノズルの先端部とキャビティ内の熱可塑性樹脂との
    間に隙間を生じさせ、該隙間を介して中空部内の加圧流
    体を解放する、各工程から成ることを特徴とする射出成
    形方法。
  27. 【請求項27】移動装置は加圧流体の圧力によって体積
    が増加する構造を有し、体積の増減によって加圧流体導
    入ノズルを往復行程させることを特徴とする請求項26
    に記載の射出成形方法。
  28. 【請求項28】移動装置は、シリンダー部及びピストン
    部を備え、 加圧流体導入ノズルの後端部は、シリンダー部又はピス
    トン部に取り付けられており、 加圧流体によって加えられた圧力に基づき、シリンダー
    部に対してピストン部が相対的に変位することにより、
    加圧流体導入ノズルを前進端に位置せしめることを特徴
    とする請求項26に記載の射出成形方法。
  29. 【請求項29】加圧流体導入ノズルの後端部が取り付け
    られたピストン部を後退方向に付勢する付勢手段を更に
    備えていることを特徴とする請求項28に記載の射出成
    形方法。
  30. 【請求項30】加圧流体導入ノズルの後端部が取り付け
    られたシリンダー部を後退方向に付勢する付勢手段を更
    に備えていることを特徴とする請求項28に記載の射出
    成形方法。
  31. 【請求項31】キャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を射出
    する前には、加圧流体導入ノズルを後進端に位置せしめ
    ていることを特徴とする請求項29又は請求項30に記
    載の射出成形方法。
  32. 【請求項32】移動装置は、ダイアフラム部を備え、 加圧流体導入ノズルの後端部は、ダイアフラム部に取り
    付けられており、 加圧流体によって加えられた圧力に基づきダイアフラム
    部が変位することにより、加圧流体導入ノズルを前進端
    に位置せしめることを特徴とする請求項26に記載の射
    出成形方法。
  33. 【請求項33】移動装置は、ベローズを備え、 加圧流体導入ノズルの後端部は、ベローズに取り付けら
    れており、 加圧流体によって加えられた圧力に基づきベローズが伸
    張することにより、加圧流体導入ノズルを前進端に位置
    せしめることを特徴とする請求項26に記載の射出成形
    方法。
JP2001191549A 2001-06-25 2001-06-25 加圧流体導入ノズル用の移動装置、加圧流体導入装置、金型組立体及び射出成形方法 Expired - Fee Related JP4553520B2 (ja)

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