JPH0747572A - 射出成形用のガス注入装置 - Google Patents

射出成形用のガス注入装置

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JPH0747572A
JPH0747572A JP6104075A JP10407594A JPH0747572A JP H0747572 A JPH0747572 A JP H0747572A JP 6104075 A JP6104075 A JP 6104075A JP 10407594 A JP10407594 A JP 10407594A JP H0747572 A JPH0747572 A JP H0747572A
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gas injection
injection nozzle
gas
cavity
tip portion
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Akimasa Kaneishi
彰雅 兼石
Kenji Kono
憲治 河野
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金型キャビティ内に射出された溶融樹脂に加
圧ガスを注入する際、加圧ガスを確実に且つ円滑に注入
することを可能にし、キャビティ内に射出された溶融樹
脂がキャビティの外に洩れ出さないガス注入装置を提供
する。 【構成】 ガス注入装置は、(A)ガス注入ノズル2
0、及び、(B)金型14に設けられそしてキャビティ
18と外部とに連通したガイド部16内で、ガス注入ノ
ズルの先端部分20Aを往復行程させ得るガス注入ノズ
ル移動手段26から成り、ガス注入ノズルの先端部分2
0Aとガイド部16との間にクリアランスd12が設け
られており、溶融樹脂のキャビティ内への射出時、ガス
注入ノズルの先端部分20Aの少なくとも一部分はガイ
ド部16と非接触状態にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ひけや反りのない優れ
た外観特性を有する射出成形品を射出成形法によって成
形するために使用するガス注入装置に関する。更に詳し
くは、射出成形装置に備えられた金型のキャビティ内に
射出された溶融樹脂の内部に加圧ガスを注入して中空部
を有する射出成形品を成形するためのガス注入装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ひけや反りのない優れた外観特性を有す
る射出成形品を成形するために、溶融した熱可塑性樹脂
を射出成形する射出成形装置が、例えば特開昭64−1
4012号公報に開示されている。この公報に開示され
た射出成形装置を用いた射出成形方法においては、公報
の図1に示されているように、溶融したプラスチック材
料19を金型キャビティ13内に射出する。次いで、金
型キャビティ13内に射出されたプラスチック材料19
内に加圧ガスを注入して、プラスチック材料19内にガ
ス含有中空部25を形成する。その後、金型を開ける前
にガス含有中空部25内の加圧ガスを大気に開放する。
【0003】この公報に開示されたガス注入装置におい
ては、加圧ガスを金型キャビティ13内の溶融したプラ
スチック材料19に注入する際、公報の図2に示されて
いるように、ノズル26を前進位置に移動させる。この
状態にあっては、ノズル26のキャップ32は、金型下
型12にある挿入体41に備えられた弁口42の円錐形
弁座と圧接結合状態にある。ノズル26のキャップ32
と弁口42の弁座とを圧接結合状態にすることによっ
て、金型キャビティ13内に射出された溶融プラスチッ
ク材料19がノズル26の周囲に洩れ出すことを防止す
ることができる。また、加圧ガスを確実に溶融プラスチ
ック材料19に注入することができる。ガス含有中空部
25内の加圧ガスを大気に開放する際には、公報の図3
に示されているように、ノズル26を後退位置に移動さ
せる。この状態にあっては、ノズル26のキャップ32
は弁口42から離れており、ガス含有中空部25からの
ガスは、ノズル26の周りの弁口42を通り、更にノズ
ル26と挿入体41との間の隙間を通って大気中に開放
される。尚、ノズル26の移動はピストン29とシリン
ダー27によって制御されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなノズル26及び弁口42を有する射出成形装置にお
いては、ノズル26の中心線と弁口42の中心線がずれ
る、所謂芯ずれが発生することがある。この芯ずれは、
金型加工時や組み立て時に発生する場合があり、あるい
は又、ノズル26を往復運動させるピストン29とシリ
ンダー27の動きに起因して発生する場合もある。
【0005】このような芯ずれが生じると、ノズル26
と弁口42の弁座との間に隙間が生じ、金型キャビティ
13内に射出された溶融プラスチック材料19に加圧ガ
スを注入する際、加圧ガスのシールが十分に行えなくな
る。その結果、加圧ガスの一部がこの隙間から外部に洩
れてしまう。従って、プラスチック材料19内には充分
な加圧ガスが注入されなくなり、射出成形品にガス含有
中空部25が形成されなくなる。あるいは又、ガス含有
中空部25が形成されたとしても所望の大きさ(体積)
のガス含有中空部25が形成されなくなる。その結果、
射出成形品にひけや反りが発生し、外観特性が劣化する
という問題が生じる。また、芯ずれが大きくなると、金
型キャビティ13内に射出されたプラスチック材料19
がノズル26と弁口42の弁座との間に生じた隙間から
洩れ出し、ノズル26の外壁に付着したり、金型の外へ
漏れ出すという問題も生じる。プラスチック材料19が
ノズル26の外壁に付着すると、ノズル26を移動でき
なくなる場合もある。
【0006】ノズル26と弁口42の弁座との圧接結合
状態の異常は、ノズル26と弁口42の円錐形弁座の芯
ずれによって生じるだけでなく、弁口42の弁座の表面
加工時の仕上げ不良や、樹脂屑、金型削り屑、その他の
異物の弁口42の弁座表面への付着によっても生じる。
このような場合にも、ノズル26を前進位置に移動させ
た際、ノズル26と弁口42の弁座との間に隙間が生じ
る。更には、射出成形時の操作ミス等の何らかの原因で
ノズル26を前進させない状態で、金型キャビティ13
内に溶融した熱可塑性樹脂を射出した場合にも、ノズル
26と弁口42の弁座とは圧接結合状態にないので、上
述と同様の問題が生じ得る。
【0007】従って、本発明の目的は、金型キャビティ
内に射出された溶融樹脂に加圧ガスを注入する際、加圧
ガスを確実に且つ円滑に溶融樹脂内に注入することを可
能にするガス注入装置を提供することにある。更に、本
発明の目的は、キャビティ内に射出された溶融樹脂がキ
ャビティの外に洩れ出さないガス注入装置を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、(A)ガ
ス注入ノズル、及び、(B)金型に設けられそしてキャ
ビティと外部とに連通したガイド部内で、該ガス注入ノ
ズルの先端部分を往復行程させ得るガス注入ノズル移動
手段から成り、射出成形装置に備えられた金型のキャビ
ティ内に射出された溶融樹脂の内部にガス注入ノズルを
介して加圧ガスを注入して中空部を有する射出成形品を
成形するためのガス注入装置であって、該ガス注入ノズ
ルの先端部分とガイド部との間にクリアランスが設けら
れており、溶融樹脂のキャビティ内への射出時、該ガス
注入ノズルの先端部分の少なくとも一部分はガイド部と
非接触状態にあることを特徴とする本発明のガス注入装
置によって達成することができる。
【0009】本発明のガス注入装置の好ましい第1の態
様においては、ガイド部内でのガス注入ノズルの先端部
分の往復行程を、ガス注入ノズルの軸線と平行な直線運
動とすることができる。この場合、ガス注入ノズルの軸
線と垂直方向におけるガス注入ノズルの先端部分及びガ
イド部の断面は、一定の断面積を有することが望まし
い。言い換えれば、ガス注入ノズルの軸線を含む平面で
ガス注入ノズルの先端部分及びガイド部を切断したと仮
定した場合のガス注入ノズルの先端部分及びガイド部の
断面形状が矩形であることが好ましい。ガス注入ノズル
の軸線と垂直方向におけるガス注入ノズルの先端部分の
断面形状とガイド部の断面形状とは相似形であることが
望ましい。尚、キャビティに向かって断面積が小さくな
るようにガス注入ノズルの先端部分及びガイド部、ある
いはガイド部のみにテーパーを付けてもよい。
【0010】本発明のガス注入装置の好ましい第1の態
様においては、また、ガス注入ノズルの先端部分は、常
にガイド部内に収納されていることが望ましい。更に
は、ガス注入ノズルの軸線と垂直方向のガス注入ノズル
の先端部分の断面形状は、円形、楕円形、卵形、多角
形、頂点の部分に丸みを持たせた多角形等、任意の形状
とすることができるが、中でも、円形若しくは多角形で
あることが好ましい。
【0011】本発明のガス注入装置の好ましい第2の態
様においては、ガイド部内でのガス注入ノズルの先端部
分の往復行程を、ガス注入ノズルの軸線を中心とした一
方方向あるいは正逆方向への回転運動とすることができ
る。この場合、ガス注入ノズルの軸線と垂直方向のガス
注入ノズルの先端部分の断面形状は、一部が切り欠かれ
た円形、あるいは一部に凹部を有する円形であることが
望ましい。
【0012】本発明のガス注入装置においては、ガイド
部とガス注入ノズルの先端部分との間のクリアランス
は、ガイド部とガス注入ノズルの先端部分との間の隙間
に溶融樹脂が流入することを防止でき、且つ、冷却・固
化後の樹脂の内部に形成された中空部内の加圧ガスを外
部に放出できる範囲にあることが好ましい。
【0013】この場合、本発明のガス注入装置の好まし
い第1の態様においては、ガイド部とガス注入ノズルの
先端部分との間のクリアランスは、使用する溶融樹脂、
溶融樹脂の温度や圧力条件に依存するが、0.003m
m乃至0.8mm、より好ましくは0.005乃至0.
5mm、更に好ましくは0.01乃至0.1mmである
ことが望ましい。クリアランスが0.003mm未満で
は、冷却・固化後の樹脂の内部に形成された中空部内の
加圧ガスが、ガイド部とガス注入ノズルの先端部分との
間の隙間を通って大気中に放出され難くなる。また、ガ
イド部内でのガス注入ノズルの先端部分の往復移動が困
難となる。一方、クリアランスが0.8mmを越える
と、キャビティ内に溶融樹脂を射出したとき、ガイド部
とガス注入ノズルの先端部分との間の隙間に溶融樹脂が
侵入する虞がある。尚、本発明のガス注入装置の好まし
い第1の態様においては、ガイド部とガス注入ノズルの
先端部分との間のクリアランスとは、ガイド部の内壁と
ガス注入ノズルの先端面近傍における先端部分の外壁と
の間の距離の合計(d1+d2)の最大値を意味する。こ
こで、これらの距離d1及びd2は、ガス注入ノズルの軸
線と垂直方向のガス注入ノズルの先端部分の断面の重心
点を通る直線に沿って測定する。尚、ガス注入ノズルの
先端面はキャビティに面している。
【0014】他方、本発明のガス注入装置の好ましい第
2の態様においては、ガイド部とガス注入ノズルの先端
部分との間のクリアランスは、使用する溶融樹脂、溶融
樹脂の温度や圧力条件に依存するが、0.0015mm
乃至0.4mm、より好ましくは0.0025乃至0.
25mm、更に好ましくは0.005乃至0.05mm
であることが望ましい。クリアランスが0.0015m
m未満では、冷却・固化後の樹脂の内部に形成された中
空部内の加圧ガスが、ガイド部とガス注入ノズルの先端
部分との間の隙間を通って大気中に放出され難くなる。
また、ガイド部内でのガス注入ノズルの先端部分の往復
移動が困難となる。一方、クリアランスが0.4mmを
越えると、キャビティ内に溶融樹脂を射出したとき、ガ
イド部とガス注入ノズルの先端部分との間の隙間に溶融
樹脂が侵入する虞がある。尚、本発明のガス注入装置の
好ましい第2の態様においては、ガイド部とガス注入ノ
ズルの先端部分との間のクリアランスとは、キャビティ
に面したガス注入ノズルの先端面と、それに対向したガ
イド部との間の最大距離(d)を意味する。
【0015】本発明のガス注入装置においては、更に、
ガス注入ノズルの先端部分に形成された先端面は、溶融
樹脂のキャビティ内への射出時にキャビティの一部を構
成することが望ましい。
【0016】また、ガス注入ノズルには、溶融樹脂の侵
入を防止するための逆止弁を配設することが望ましい。
ガス注入ノズル移動手段は任意の機構とすることができ
るが、例えば、油圧シリンダーから構成し、あるいは
又、モータとギアとの組み合わせから構成することが好
ましい。
【0017】尚、ガス注入ノズルを、特開平4−310
15号公報に開示されている加熱装置によって加熱する
ことも、ガス注入ノズルの樹脂による閉塞を防止しそし
てガス注入を確実に行うために、有効である。具体的に
は、ガス注入ノズルの先端部分の外壁にリング状のヒー
ターを取り付ければよい。
【0018】本発明にて用いられる樹脂には、特に制約
はなく、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、AB
S樹脂、AS樹脂、PVC樹脂、メタアクリル樹脂、含
フッ素樹脂等で例示される、所謂汎用プラスチックスは
もとより、ナイロン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタ
ール樹脂、ポリスルホン樹脂、変性ポリフェニレンエー
テル樹脂等で例示されるエンジニアリングプラスチック
スも使用できる。所望に応じて、これらの樹脂に、繊維
強化材、フィラー、安定剤等を配合した材料も使用でき
る。注入する加圧ガスとして、窒素ガス、炭酸ガス、空
気、ヘリウムガス等常温でガス状の物質を使用すること
ができるが、高圧下で液化したガスも含み得る。
【0019】
【作用】本発明のガス注入装置においては、金型に弁座
を有する弁口を設ける必要がない。従って、弁座に異物
が付着してガス注入ノズルのキャップと弁口の弁座との
間の圧接結合状態が不良になるという従来技術における
問題を根本的に解決することができる。即ち、キャビテ
ィ内に溶融樹脂を射出した際、溶融樹脂がガス注入ノズ
ルの先端部分の周りから洩れ出し、ガス注入ノズルの先
端部分の外壁に付着することを効果的に防止することが
できる。また、キャビティ内の溶融樹脂に加圧ガスを注
入する際、加圧ガスがガス注入ノズルの先端部分の周り
から金型の外部に洩れることを効果的に防止することが
できる。
【0020】従来技術においては、ガス注入ノズルの先
端部分に配設されたキャップが射出成形の1ショット毎
に弁口の弁座と接触し弁座と離れる動作を繰り返すた
め、ガス注入ノズルの寿命が懸念され、焼き入れされた
硬度の高い材質をガス注入ノズルに使用する必要があっ
た。本発明のガス注入装置においては、ガス注入ノズル
の先端部分は金型と圧接しない。従って、ガス注入ノズ
ル及び金型のガイド部の材質のグレードを下げることが
可能となった。
【0021】更に、本発明のガス注入装置の好ましい第
1の態様において、ガス注入ノズルの先端部分が常にガ
イド部内に収納されているように構成した場合、即ち、
ガス注入ノズルの後退端の位置においてガス注入ノズル
の先端部分がガイド部から抜け出さないように、例え
ば、後退端の位置にあるガス注入ノズルの先端部分がガ
イド部の中に例えば1mm以上留まっているように構成
した場合、射出成形装置の操作ミス等によりガス注入ノ
ズルが後退端に位置したまま溶融樹脂をキャビティ内に
射出したとしても、ガイド部から溶融樹脂が洩れ、樹脂
がガス注入ノズルの先端部分の外壁に付着したり金型の
外部に洩れ出すことを防止することができる。尚、従来
技術においては、ガス注入ノズルが後退端に位置したま
ま溶融樹脂をキャビティ内に射出した場合、弁口から大
量の溶融樹脂が洩れ出し、ガス注入ノズルの先端部分の
外壁に樹脂が付着・固化し、ガイド部内でのガス注入ノ
ズルの先端部分の移動が不可能となり、成形ができなく
なる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明を説明する。
【0023】(実施例1)図1の(A)に、本発明の好
ましい第1の態様のガス注入装置を備えた射出成形装置
の金型の部分の模式的な断面図を示す。また、図1の
(A)の線B−Bに沿って眺めたガス注入ノズル及びガ
イド部の模式図を、図1の(B)に示す。尚、図1の
(B)において、ガス注入ノズル及びガイド部を明確に
するために斜線を付した。金型は、固定金型部10と移
動金型部14から構成されている。固定金型部10の一
部分と移動金型部14の一部分とによって、キャビティ
18が形成されている。固定金型部10にはスプルー部
12が設けられており、このスプルー部12を介して溶
融樹脂がキャビティ18内に射出される。移動金型部1
4にはガイド部16が設けられている。ガイド部16
は、キャビティ18と外部とに連通しており、両端が開
口した略円筒形状を有する。ガイド部16は移動金型部
14の一部として形成してもよいし、ガイド部材として
作製して移動金型部14に組み込んでもよい。
【0024】ガス注入ノズル20は、先端部分20A及
び後端部分20Bから構成されている。ガス注入ノズル
20の先端部分20Aと後端部分20Bとを、一体に作
製してもよいし、別々に作製して組み立ててもよい。ガ
ス注入ノズル20の往復行程はガス注入ノズルの軸線と
平行な直線運動である。ガス注入ノズル20の先端部分
20Aが、ガイド部16内を移動させられる。ガス注入
ノズル20の後端部分20Bは、油圧シリンダーから成
るガス注入ノズル移動手段26に取り付けられている。
【0025】ガス注入ノズル20の中心部分にはガス流
路24が設けられている。このガス流路24の一端は、
ガス注入ノズル20の先端部分20Aに形成された先端
面22まで延びており、キャビティ18に向かって開口
している。ガス流路24の他端は、図示しない配管に接
続されており、この配管は加圧ガス源(図示せず)につ
ながっている。ガス注入ノズル20の先端面22の近傍
のガス流路24には、加圧ガスの逆流や溶融樹脂の侵入
を防止するための逆止弁(図示せず)を配設することが
望ましい。
【0026】ガス注入ノズル20の先端部分20Aに形
成された先端面22は、溶融樹脂のキャビティ18内へ
の射出時にキャビティ18の一部を構成するような形状
を有している。例えば、ガス注入ノズル20の先端面2
2は平らであり、その平面形状は円形である。
【0027】ガス注入ノズルの軸線と垂直方向のガス注
入ノズル20の先端部分20A及びガイド部16の断面
形状を円形とした。また、ガス注入ノズルの軸線と垂直
方向におけるガス注入ノズル20の先端部分20A及び
ガイド部16の断面は、一定の断面積を有する。言い換
えれば、ガス注入ノズルの軸線を含む平面でガス注入ノ
ズル20の先端部分20A及びガイド部16を切断した
と仮定した場合のガス注入ノズル20の先端部分20A
及びガイド部16の断面形状を矩形とした。ガス注入ノ
ズル20の先端部分20Aの外径を10mm一定とし
た。また、ガイド部16の内径を10.04±0.01
mmとした。即ち、ガス注入ノズル20の先端部分20
Aとガイド部16との間に設けられたクリアランスd1
+d2は、0.03〜0.05mmである。ガイド部1
6の長さを8mmとした。
【0028】このようなクリアランスd1 +d2 を設け
ることによって、キャビティ18内に溶融樹脂を射出し
たとき、あるいは、溶融樹脂の内部に加圧ガスを注入し
たとき、キャビティ18内の溶融樹脂がガイド部16と
ガス注入ノズル20の先端部分20Aとの間の隙間に侵
入することを防止できる(図2参照)。また、キャビテ
ィ18内で溶融樹脂を冷却・固化した後、ガス注入ノズ
ル移動手段26によってガス注入ノズル20を後退させ
ることによりガス注入ノズル20の先端面22と樹脂成
形品との間に空隙を生じさせ、この空隙からガイド部1
6とガス注入ノズル20の先端部分20Aとの間の隙間
を介して樹脂成形品の中空部内の加圧ガスを短時間で大
気中に開放することができる(図4参照)。
【0029】ガス注入ノズル移動手段26は、ガス注入
ノズル20全体を移動させる。即ち、ガス注入ノズル移
動手段26は、移動金型部14に設けられたガイド部1
6内で、ガス注入ノズル20の先端部分20Aを往復行
程、より具体的には、ガス注入ノズルの軸線と平行な直
線運動をさせ得る。実施例1においては、ガス注入ノズ
ル20の往復行程が5mmとなるようなガス注入ノズル
移動手段26を使用した。即ち、ガス注入ノズル20の
前進端あるいは後進端への移動は、ガス注入ノズル移動
手段26によって制御される。ガス注入ノズル20が後
進端に位置したとき、ガス注入ノズル20の先端部分2
0Aはガイド部16の中に約3mm留まっている(図4
参照)。
【0030】ガス注入ノズル20の先端部分20Aはガ
イド部16内に収納されており、ガス注入ノズル20の
先端部分20Aの外壁とガイド部16の内壁とは接触し
ていない。尚、ガス注入ノズル20の先端部分20Aの
外壁とガイド部16の内壁とが部分的に接触していても
差し支えない。ガイド部16は、ガス注入ノズル20の
前進移動を停止させるための座面を有しない形状であ
る。従って、ガス注入ノズル20を介してガス注入ノズ
ル移動手段26によって移動金型部14に力が加わるこ
とはない。ガス注入ノズル移動手段26によってガス注
入ノズル20に加えられる力を1.2トンに設定した。
言い換えれば、ガス注入ノズル20の先端面22に、図
1の(A)の右手方向から約1500kg/cm2を越
える樹脂圧力が加わった場合にのみ、ガス注入ノズル2
0が図1の(A)の左手方向に動く。
【0031】以下、図1に示した装置を用いた射出成形
法を、図1〜図4を参照して説明する。
【0032】図1に模式的に示した金型を使用して、箱
型の射出成形品を成形した。射出成形装置として、東芝
機械株式会社製、型式:IS350E−17Bを使用し
た。また、熱可塑性樹脂材料として、ポリカーボネート
樹脂(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名:ユーピロン
S3000)を使用した。
【0033】先ず、金型を開いた状態で、ガス注入ノズ
ル移動手段26を動作させてガス注入ノズル20を後退
端に配置した。次に、射出成形装置のシリンダー(図示
せず)内でキャビティ18を充填するに足りる量の樹脂
を可塑化・計量した。その後、移動金型部14を移動さ
せて型締めし、型締め力を350トンに昇圧した。そし
て、ガス注入ノズル移動手段26を動作させて、ガス注
入ノズル20を前進端に配置した。これによって、図1
に示すように、ガス注入ノズル20の先端部分20Aに
形成された先端面22でキャビティ18の一部が構成さ
れる。
【0034】次に、キャビティ18内に溶融樹脂30を
射出した。具体的には、射出成形装置の射出ユニット
(図示せず)を前進させて、射出成形装置のシリンダー
のノズル部(図示せず)を固定金型部10のスプルー部
12と係合させて、シリンダー内で予め計量された溶融
樹脂をキャビティ18内へ射出圧力1200kg/cm
2にて射出した。尚、溶融樹脂30のキャビティ18内
への射出中の状態を、図2に模式的に示す。
【0035】キャビティ18内への溶融樹脂の射出が完
了してから0.5秒後に、加圧ガス源(図示せず)から
配管(図示せず)及びガス流路24を介して、ガス注入
ノズル20の先端面22からキャビティ18内の溶融樹
脂30に加圧ガスを注入した。注入時の加圧ガスの圧力
を75kg/cm2−Gとした。これによって、キャビ
ティ18内の溶融樹脂30の内部に中空部32が形成さ
れた。尚、中空部32が形成された状態を、図3に模式
的に示す。
【0036】その後、キャビティ18内の溶融樹脂30
が冷却・固化するまで40秒間、この状態を保持した。
40秒間経過後、キャビティ18内の樹脂に注入された
加圧ガスの圧力は48kg/cm2−Gになっていた。
キャビティ18内の溶融樹脂30が冷却・固化するま
で、中空部32内の加圧ガスによって溶融樹脂あるいは
冷却・固化中の樹脂は、キャビティ18の金型面に押し
付けられる。これによって、冷却・固化後の射出成形品
にひけや反りが発生することを効果的に防止することが
できる。
【0037】次いで、ガス注入ノズル移動手段26によ
って後進端にガス注入ノズル20を移動させ、ガス注入
ノズル20の先端面22を射出成形品30Aの表面から
離間させた。この状態を図4に模式的に示す。これによ
って、キャビティ18内の射出成形品30Aの内部に形
成された中空部32内のガスは、ガス注入ノズル20の
先端部分20Aとガイド部16との間の隙間を介して大
気圧に開放された。
【0038】最後に、移動金型部14を移動させて金型
を開き、金型から射出成形品30Aを取り出した。射出
成形品30Aはひけや反りのない優れた外観特性を有し
ていた。
【0039】(実施例2)図5の(A)に、本発明の好
ましい第2の態様のガス注入装置を備えた射出成形装置
の金型の部分の模式的な断面図を示す。また、図5の
(A)の線B−Bに沿って眺めたガス注入ノズル及びガ
イド部の模式図を図5の(B)に示す。尚、図5の
(B)において、ガス注入ノズル及びガイド部を明確に
するために斜線を付した。更に、図5の(A)の線X−
X及び線Y−Yに沿ったガス注入ノズル及びガイド部の
模式的な断面図を、それぞれ図6の(A)及び図6の
(B)に示す。但し、固定金型部10の図示は省略し
た。金型の構造は、図1にて説明した金型と同様の構造
を有する。ガイド部16は、一端が開口し、他端16A
が閉塞され且つ他端近傍の側面に円形の開口部16Cが
形成された略円筒形状を有する。尚、円筒形状のガイド
部16の側部を参照番号16Bで示した。
【0040】ガス注入ノズル40は、先端部分40A及
び後端部分40Bから構成されており、一体に作製され
ている。ガス注入ノズル40の先端部分40Aは、ガイ
ド部16に設けられた開口部16Cを介してキャビティ
18に面している。ガス注入ノズル40の後端部分40
Bは、ガイド部の側部16B内に収められている。ガス
注入ノズル40の先端部分40Aの往復行程は、ガス注
入ノズルの軸線を中心とした一方方向あるいは正逆方向
への回転運動である。ガス注入ノズル40の後端部分4
0Bは、モータとギアの組み合わせから成るガス注入ノ
ズル移動手段46に取り付けられている。ガス注入ノズ
ル40の中心部分にはガス流路44が設けられている。
このガス流路44の一端は、ガス注入ノズル40の先端
部分40Aに形成された先端面42Aまで延びており、
キャビティ18に向かって開口している。ガス流路44
の他端は、図示しない配管に接続されており、この配管
は加圧ガス源(図示せず)につながっている。ガス注入
ノズル40の先端面42Aの近傍のガス流路44には、
加圧ガスの逆流や溶融樹脂の侵入を防止するための逆止
弁(図示せず)を配設することが望ましい。
【0041】ガス注入ノズル40の先端部分40Aに形
成された先端面42Aは、溶融樹脂のキャビティ18内
への射出時にキャビティ18の一部を構成するような形
状を有することが好ましい。
【0042】図6の(A)に示すように、ガス注入ノズ
ルの軸線と垂直方向のガス注入ノズル40の先端部分4
0Aの断面形状を、一部が切り欠かれた円形とした。弧
の部分が先端面42Aを構成する。一方、弦の部分(切
り欠き部)42Bを設けることによって、樹脂成形品の
中空部内の加圧ガスを短時間で大気中に開放することが
できる。図5の(A)あるいは図6の(A)に示すよう
に、ガス注入ノズル40の先端部分40Aとガイド部1
6との間に設けられたクリアランス(より具体的には、
キャビティ18に面したガス注入ノズル40の先端面4
2Aと、それに対向したガイド部16A,16Bとの間
の最大距離)dを、0.015〜0.025mmとし
た。このようなクリアランスdを設けることによって、
キャビティ18内に溶融樹脂を射出したとき、あるい
は、溶融樹脂の内部に加圧ガスを注入したとき、溶融樹
脂がガイド部16A,16Bとガス注入ノズル40の先
端部分40Aとの間の隙間に侵入することを防止でき
る。また、キャビティ18内で溶融樹脂を冷却・固化し
た後、ガス注入ノズル移動手段46によってガス注入ノ
ズル40を回転若しくは回動させることによりガス注入
ノズル40の先端面42Aと樹脂成形品とが離間する。
これによって、ガス注入ノズル40の切り欠き部42B
とガイド部16A,16Bとの間の隙間、及びガス注入
ノズル40の後端部分40Bとガイド部の側部16Bと
の間の隙間を介して、樹脂成形品の中空部内の加圧ガス
を短時間で大気中に開放することができる。
【0043】ガス注入ノズル移動手段46は、ガス注入
ノズル40全体を、ガス注入ノズルの軸線を中心とした
一方方向へ回転させ、あるいは正逆方向へ回転(回動)
させる。更に具体的には、ガス注入ノズル移動手段46
は、移動金型部14に設けられたガイド部16内で、ガ
ス注入ノズル40の先端部分40Aを往復行程、より具
体的には、ガス注入ノズルの軸線を中心とした一方方向
あるいは正逆方向へ回転運動させ得る。
【0044】ガス注入ノズル40の先端部分40Aの外
壁とガイド部16A,16Bの内壁とは接触していな
い。従って、ガス注入ノズル40を介してガス注入ノズ
ル移動手段46によって移動金型部14に力が加わるこ
とはない。
【0045】以下、図5及び図6に示したガス注入装置
を備えた装置を用いた射出成形法を、図7及び図8を参
照して説明する。尚、図7及び図8は、図5の(A)の
線X−Xに沿ったガス注入ノズル及びガイド部の模式的
な断面図である。但し、固定金型部10の図示は省略し
た。
【0046】図5に模式的に示した金型を使用して、箱
型の射出成形品を成形した。射出成形装置として、実施
例1と同様に、東芝機械株式会社製、型式:IS350
E−17Bを使用した。また、熱可塑性樹脂材料とし
て、ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学株式会社製、
商品名:ユーピロン S3000)を使用した。
【0047】先ず、射出成形装置のシリンダー(図示せ
ず)内でキャビティ18を充填するに足りる量の樹脂を
可塑化・計量した。その後、移動金型部14を移動させ
て型締めし、型締め力を350トンに昇圧した。そし
て、ガス注入ノズル移動手段46を動作させて、ガス注
入ノズル40の先端面42Aがキャビティ18に面する
ようにガス注入ノズル40を回転させ、前進移動させる
(図5及び図6参照)。これによって、図5に示すよう
に、ガス注入ノズル40の先端部分40Aに形成された
先端面42Aでキャビティ18の一部が構成され、ガス
注入ノズル40は前進端に位置される。
【0048】次に、キャビティ18内に溶融樹脂30を
射出した。具体的には、射出成形装置の射出ユニット
(図示せず)を前進させて、射出成形装置のシリンダー
のノズル部(図示せず)を固定金型部10のスプルー部
12と係合させて、シリンダー内で予め計量された溶融
樹脂をキャビティ18内へ射出圧力1200kg/cm
2にて射出した。尚、溶融樹脂30のキャビティ18内
への射出中の状態を、図7の(A)に模式的に示す。
【0049】キャビティ18内への溶融樹脂の射出が完
了してから0.5秒後に、加圧ガス源(図示せず)から
配管(図示せず)及びガス流路44を介して、ガス注入
ノズル40の先端面42Aからキャビティ18内の溶融
樹脂30に加圧ガスを注入した。注入時の加圧ガスの圧
力を75kg/cm2−Gとした。これによって、キャ
ビティ18内の溶融樹脂30の内部に中空部32が形成
された。尚、中空部32が形成された状態を、図7の
(B)に模式的に示す。
【0050】その後、キャビティ18内の溶融樹脂30
が冷却・固化するまで40秒間、この状態を保持した。
40秒間経過後、キャビティ18内の樹脂に注入された
加圧ガスの圧力は48kg/cm2−Gになっていた。
キャビティ18内の溶融樹脂30が冷却・固化するま
で、中空部32内の加圧ガスによって溶融樹脂あるいは
冷却・固化中の樹脂は、キャビティ18の金型面に押し
付けられる。これによって、冷却・固化後の射出成形品
30Aにひけや反りが発生することを効果的に防止する
ことができる。
【0051】次いで、切り欠き部42Bがキャビティ1
8に面するように、ガス注入ノズル移動手段46によっ
てガス注入ノズル40を回転若しくは回動させ、ガス注
入ノズル40を後進端に位置させる・これによって、ガ
ス注入ノズル40の先端面42Aを射出成形品30Aの
表面から離間させた。この状態を図8に模式的に示す。
これによって、キャビティ18内の射出成形品30Aの
内部に形成された中空部32内のガスは、ガス注入ノズ
ル40の先端部分40Aとガイド部16との間の隙間を
介して大気圧に開放された。
【0052】最後に、移動金型部14を移動させて金型
を開き、金型から射出成形品30Aを取り出した。射出
成形品30Aはひけや反りのない優れた外観特性を有し
ていた。
【0053】以上、本発明を好ましい実施例に基づき説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。溶融樹脂の射出条件、加圧ガスの注入条件や樹
脂の冷却・固化条件は例示であり、適宜変更することが
できる。尚、射出成形時の溶融樹脂の量、温度、圧力あ
るいは射出速度、導入すべきガスの量、圧力あるいは速
度、金型の冷却時間等、種々の条件は、使用する樹脂の
種類、キャビティの形状等に依存して、適宜選択、制御
する必要があり、一義的に定めることはできない。射出
成形品の形状、射出成形装置や金型の構造、ガス注入ノ
ズルやガス注入装置の構造、キャビティに対するガス注
入ノズルの配置状態も適宜設計変更することができる。
実施例においては、キャビティ内への溶融樹脂の射出完
了から一定時間経過後に加圧ガスを溶融樹脂内に注入し
たが、キャビティ内への溶融樹脂の射出完了と同時に、
あるいは溶融樹脂の射出中に、加圧ガスを溶融樹脂内に
注入してもよい。尚、溶融樹脂の射出中とは、溶融樹脂
の射出開始から所定量の溶融樹脂の射出が完了する前の
期間を意味する。
【0054】実施例2で説明したガス注入装置のモータ
とギアの組み合わせから成るガス注入ノズル移動手段4
6を、実施例1で説明した油圧シリンダーから成るガス
注入ノズル移動手段26と交換することによって、実施
例2で説明したガス注入ノズルの先端部分の往復行程
を、ガス注入ノズルの軸線と平行な直線運動とすること
も可能である。
【0055】
【発明の効果】本発明のガス注入装置においては、金型
に弁座を有する弁口を設ける必要がなく、弁座に異物が
付着してガス注入ノズルのキャップと弁口の弁座との間
の圧接結合状態が不良になるという従来技術における問
題を根本的に解決することができる。即ち、キャビティ
内に溶融樹脂を射出した際、溶融樹脂がガス注入ノズル
の先端部分の周りから洩れ出し、ガス注入ノズルの先端
部分の外壁に付着することを効果的に防止することがで
きる。また、キャビティ内の溶融樹脂に加圧ガスを注入
する際、加圧ガスがガス注入ノズルの先端部分の周りか
ら金型の外部に洩れることを効果的に防止することがで
きる。
【0056】また、ガス注入ノズルの先端部分と金型と
が圧接することがないので、ガス注入ノズル及び金型の
ガイド部の材質のグレードを下げることが可能である。
【0057】本発明のガス注入装置の好ましい第1の態
様において、ガス注入ノズルの先端部分が常にガイド部
内に収納されているように構成した場合、あるいは、本
発明のガス注入装置の好ましい第2の態様を採用した場
合、射出成形装置の操作ミス等によりガス注入ノズルが
後退端に位置したまま溶融樹脂をキャビティ内に射出し
たとしても、ガイド部から溶融樹脂が洩れ、樹脂がガス
注入ノズルの先端部分の外壁に付着したり金型の外部に
洩れ出すことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のガス注入装置を備えた射出成形装置
の金型の部分の模式的図である。
【図2】キャビティ内に溶融樹脂を射出している状態を
示す、実施例1における金型の部分の模式的な断面図で
ある。
【図3】キャビティ内に射出された溶融樹脂の内部に加
圧ガスを注入した状態を示す、実施例1における金型の
部分の模式的な断面図である。
【図4】冷却・固化した樹脂の内部の加圧ガスを大気に
放出する状態を示す、実施例1における金型の部分の模
式的な断面図である。
【図5】実施例2のガス注入装置を備えた射出成形装置
の金型の部分の模式図である。
【図6】図5の(A)の線X−X及びY−Yに沿ったガ
ス注入ノズル及びガイド部の模式的な断面図である。
【図7】キャビティ内に溶融樹脂を射出している状態、
及び溶融樹脂の内部に加圧ガスを注入して中空部を形成
している状態を示す、実施例2のガス注入ノズル及びガ
イド部等の模式的な断面図である。
【図8】冷却・固化した樹脂の内部の加圧ガスを大気に
放出する状態を示す、実施例2のガス注入ノズル及びガ
イド部等の模式的な断面図である。
【符号の説明】
10 固定金型部 12 スプルー部 14 移動金型部 16 ガイド部 18 キャビティ 20 ガス注入ノズル 22 ガス注入ノズルの先端面 24 ガス流路 26 ガス注入ノズル移動手段 40 ガス注入ノズル 42 ガス注入ノズルの先端面 44 ガス流路 46 ガス注入ノズル移動手段 30 溶融樹脂 30A 射出成形品 32 中空部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ガス注入ノズル、及び、 (B)金型に設けられそしてキャビティと外部とに連通
    したガイド部内で、該ガス注入ノズルの先端部分を往復
    行程させ得るガス注入ノズル移動手段、から成り、射出
    成形装置に備えられた金型のキャビティ内に射出された
    溶融樹脂の内部にガス注入ノズルを介して加圧ガスを注
    入して中空部を有する射出成形品を成形するためのガス
    注入装置であって、該ガス注入ノズルの先端部分とガイ
    ド部との間にクリアランスが設けられており、溶融樹脂
    のキャビティ内への射出時、該ガス注入ノズルの先端部
    分の少なくとも一部分はガイド部と非接触状態にあるこ
    とを特徴とするガス注入装置。
  2. 【請求項2】 ガイド部内でのガス注入ノズルの先端部
    分の往復行程は、ガス注入ノズルの軸線と平行な直線運
    動であることを特徴とする請求項1に記載のガス注入装
    置。
  3. 【請求項3】 ガス注入ノズルの軸線と垂直方向におけ
    るガス注入ノズルの先端部分及びガイド部の断面は、一
    定の断面積を有することを特徴とする請求項2に記載の
    ガス注入装置。
  4. 【請求項4】 ガス注入ノズルの先端部分は、常にガイ
    ド部内に収納されていることを特徴とする請求項2に記
    載のガス注入装置。
  5. 【請求項5】 ガス注入ノズルの軸線と垂直方向のガス
    注入ノズルの先端部分の断面形状は円形若しくは多角形
    であることを特徴とする請求項2に記載のガス注入装
    置。
  6. 【請求項6】 ガイド部とガス注入ノズルの先端部分と
    の間のクリアランスは、ガイド部とガス注入ノズルの先
    端部分との間の隙間に溶融樹脂が流入することを防止で
    き、且つ、冷却・固化後の樹脂の内部に形成された中空
    部内の加圧ガスを外部に放出できる範囲にあることを特
    徴とする請求項2に記載のガス注入装置。
  7. 【請求項7】 ガイド部とガス注入ノズルの先端部分と
    の間のクリアランスは、0.003mm乃至0.8mm
    であることを特徴とする請求項6に記載のガス注入装
    置。
  8. 【請求項8】 ガイド部内でのガス注入ノズルの先端部
    分の往復行程は、ガス注入ノズルの軸線を中心とした一
    方方向あるいは正逆方向への回転運動であることを特徴
    とする請求項1に記載のガス注入装置。
  9. 【請求項9】 ガス注入ノズルの軸線と垂直方向のガス
    注入ノズルの先端部分の断面形状は、一部が切り欠かれ
    た円形であることを特徴とする請求項8に記載のガス注
    入装置。
  10. 【請求項10】 ガイド部とガス注入ノズルの先端部分
    との間のクリアランスは、ガイド部とガス注入ノズルの
    先端部分との間の隙間に溶融樹脂が流入することを防止
    でき、且つ、冷却・固化後の樹脂の内部に形成された中
    空部内の加圧ガスを外部に放出できる範囲にあることを
    特徴とする請求項8に記載のガス注入装置。
  11. 【請求項11】 ガイド部とガス注入ノズルの先端部分
    との間のクリアランスは、0.0015mm乃至0.4
    mmであることを特徴とする請求項10に記載のガス注
    入装置。
  12. 【請求項12】 ガス注入ノズルの先端部分に形成され
    た先端面は、溶融樹脂のキャビティ内への射出時にキャ
    ビティの一部を構成することを特徴とする請求項2又は
    請求項8に記載のガス注入装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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