JP2003000154A - 粉末状大豆たん白及び畜肉加工品用添加剤、並びに畜肉加工品の製造方法 - Google Patents

粉末状大豆たん白及び畜肉加工品用添加剤、並びに畜肉加工品の製造方法

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JP2003000154A JP2001187829A JP2001187829A JP2003000154A JP 2003000154 A JP2003000154 A JP 2003000154A JP 2001187829 A JP2001187829 A JP 2001187829A JP 2001187829 A JP2001187829 A JP 2001187829A JP 2003000154 A JP2003000154 A JP 2003000154A
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Yuki Katsuta
雄己 勝田
Norihisa Nagao
憲尚 長尾
Yoshihiro Kanda
義弘 神田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハムなどの畜肉加工製品に好ましい保水性と硬
さを付与せしめることができる粉末状大豆たん白を提供
すること。 【解決手段】 5%水溶液のpHが8.0〜10.0である粉末
状大豆たん白、該粉末状大豆たん白を含有する畜肉加工
品用添加材、及び該粉末状大豆たん白を含有する畜肉加
工品の製造方法。粉末状大豆たん白に有機酸塩を含有さ
せても良い。また、該粉末状大豆たん白を使用し、畜肉
製品を製造する際にトランスグルタミナーゼを使用する
と更に効果が高まる。該粉末状大豆たん白の使用によ
り、保水性と製品強度などの品質の改良された畜肉加工
製品が得られる。その機能は、重合リン酸塩のものと同
等である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な粉末状大豆
たん白及び畜肉加工品用添加剤、並びに畜肉加工品の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、大豆たん白は、畜肉加工食
品、水産練り加工食品等に幅広く利用されてきた。特に
高加水系のハムやベーコンを始めとする畜肉加工品にお
いては、保水性の向上や物性改良などの品質改良目的で
使用されることが多い。これら畜肉加工品の製造中に添
加される大豆たん白は、ピックル液などの液体の形態と
して溶解して使用されることが多いが、その際に重合リ
ン酸塩と同時に使用されることが多い。重合リン酸塩は
ハムやベーコンの保水性および強度を向上させるために
必要であると公に知られているが、その機能は1肉たん
白のpH上昇、2ピックル液中のイオン強度の上昇、3
筋原線維たん白のアクトミオシンの分解、4肉たん白中
の金属イオンのキレート作用等にあると言える。
【0003】昨今の消費者の食品に対する本物感への嗜
好性の変化、および健康志向が高まる中、ハム、ソーセ
ージを始めとする畜肉加工業界においては、食品添加物
を排除する動きがある。特に、ここ数年の畜肉加工メー
カーの開発動向を窺い知るに、重合リン酸塩等の添加量
を抑えたいというニーズは多大であると推定される。し
かしながら、畜肉製品から重合リン酸塩等を排除する
と、前述の機能が失われ、保水性や強度の悪化等を招く
ため、その使用量を抑えることが出来なかった。
【0004】卵白やカゼインといった動物性たん白に関
しては、製品pHをアルカリ側に調整し、畜肉製品に使
用した際の保水性の向上を謳っているものもある(特開
平5-49450、特許2131995)。一方で、大豆たん白、小麦
たん白などの植物性たん白に関しては、製造工程中にお
いてpHをアルカリ側に調整し、大豆たん白の溶解性を
向上させているものもあるが(特開平11-18687、特開20
00-69914)、最終製品のpHをアルカリ側にしたものを
畜肉製品などに利用し、保水性向上効果を謳っているも
のは無い。このことから、従来、ハム、ソーセージをは
じめとする畜肉加工品中に大豆たん白を使用する際に
は、大豆たん白のもつ保水性、肉たん白の結着性を更に
強めるために、一般的に重合リン酸ナトリウムを始めと
するリン酸塩と併用する必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高加
水系のハムやベーコン等の畜肉加工品の製造において、
最終製品の保水性、強度を高め、更には、食品添加物と
して利用されている重合リン酸塩等を代替することの出
来る大豆たん白を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、5%水溶
液にした際のpHをアルカリ側に調整した粉末状大豆た
ん白を調製し、これをピックル液に添加して畜肉加工品
に利用することにより、ハムやベーコンの保水性および
強度を高めることができることを見出した。また、これ
に大豆にも含有されるフィチン酸の塩であるフィチン酸
ナトリウムを始めとした有機酸を添加することにより、
この効果が更に強まった。更には、畜肉加工品製造時に
食品改質用酵素トランスグルタミナーゼ(以下「TG」と
略す)を併用して添加する事により、畜肉加工品の強度
を更に向上させることが可能であることを発見し、本発
明を完成するに至った。
【0007】本発明は以下の各発明を包含する。請求項
1の発明は、粉末状大豆たん白の5%水溶液のpHが8.0〜
10.0である粉末状大豆たん白に関する発明であり、請求
項2の発明は、粉末状大豆たん白中に、有機酸塩を0.1
〜20重量%(但しフィチン酸塩は2〜20重量%)含有す
る請求項1記載の粉末状大豆たん白に関する発明であ
り、請求項3の発明は、請求項1ないし2記載の粉末状
大豆たん白を含有する畜肉加工品用添加剤に関する発明
であり、請求項4の発明は、畜肉加工品用添加剤がピッ
クル液への添加剤である請求項3記載の畜肉加工品用添
加剤に関する発明であり請求項5の発明は、請求項1な
いし2記載の粉末状大豆たん白を畜肉加工原料中に添加
し、加工することを特徴とする畜肉加工品の製造方法に
関する発明であり、請求項6の発明は、請求項1ないし
2記載の粉末状大豆たん白及びトランスグルタミナーゼ
を畜肉加工原料中に添加し、加工することを特徴とする
畜肉加工品の製造方法に関する発明である。
【0008】使用する粉末状大豆たん白としては、分離
大豆たん白はもちろんのこと、抽出大豆たん白、濃縮大
豆たん白のいずれでも良く、大豆たん白の製造工程は従
来用いられている手法をそのまま用いて良い。ここで使
用する粉末状大豆たん白の5%水溶液のpHが8.0〜10.0
となるように粉末状大豆たん白の特性を調整する点に特
徴がある。8.0未満であると、既存の大豆たん白と前述
の効果が殆ど変わらないし、10.0以上にpHを上昇させ
ると、大豆たん白の水溶液の粘度、色、安全性などに影
響をきたすと考えられる。
【0009】分離大豆たん白の製法について以下に記載
する。まず、原料の脱脂大豆を約9倍量の水にて溶解せ
しめ、遠心分離によりオカラを除去して豆乳を得る。こ
の豆乳を塩酸、硫酸などによりpH4.5付近に調整し、
等電点沈殿せしめ、遠心分離によりたん白質を回収す
る。次に、このたん白質を水酸化ナトリウム、水酸化カ
ルシウムなどの水溶液によりpHが8.0〜10.0で10%
前後の固形分濃度の大豆たん白溶液を調製する。その
後、大豆たん白溶液をスプレードライヤーにて噴霧乾燥
し、粉末状分離大豆たん白を得る。
【0010】次に濃縮大豆たん白の製法について以下に
記載する。まず、原料の脱脂大豆を約9倍量の水にて溶
解せしめ、遠心分離によりオカラを除去して豆乳を得
る。この豆乳を10%前後の固形分濃度の大豆たん白溶
液に調製し、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムなど
の水溶液により所定のpHに調整後、スプレードライヤ
ーにて噴霧乾燥し、粉末状の濃縮大豆たん白を得る。
【0011】次に抽出大豆たん白の製法について以下に
記載する。まず、原料の脱脂大豆を約9倍量の水にて溶
解せしめ、この溶液をpH4.5付近に調整し、等電点沈
殿させる。これを遠心分離し、蛋白質とおから成分を回
収する。次に、この大豆蛋白質とおから成分の混合物を
水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムなどの水溶液によ
り、所定のpHで10%前後の固形分濃度の大豆たん白
溶液を調製する。その後大豆たん白溶液をスプレードラ
イヤーにて噴霧乾燥し、抽出大豆たん白を得る。
【0012】大豆たん白を粉末状に調製するスプレード
ライヤーとしては、横型並流式、円筒又はサイクロン型
並流式、円筒型並流式、円筒型向流式、円筒型複合流
式、サイクロン型複合流等が挙げられ、いずれの方式で
もよく、とくにサイクロン型並流式が好ましい。
【0013】次に、有機酸塩を高含有する大豆たん白の
製法について以下に記載する。前記の分離大豆たん白・
濃縮大豆たん白・抽出大豆たん白の製造工程中の何れか
の有機酸塩、或いはこれを溶解せしめたものを添加する
ことによって得ることができる。特に中和工程において
酸沈剤の一部あるいは全量を有機酸として使用して得る
ことが好ましい。
【0014】本発明品に用いる有機酸として、フィチン
酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等が挙げられ、有機酸
塩には、フィチン酸ナトリウムを始め、フィチン酸カル
シウム、クエン酸3ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、
酒石酸ナトリウムなどが挙げられるが、保水性と製品強
度を高める要求特性を満たすものであれば、これに限定
されるものではない。フィチン酸ナトリウムは、市販さ
れているフィチン酸ナトリウム(三井化学ファイン株
製)等を購入することで簡単に入手することができる。
有機酸塩が大豆たん白中に0.1〜20%(但しフィチン酸
塩は2〜20重量%)含有されていると本発明の効果を発
揮しやすい。20%より含有が多くなるとハムやソーセー
ジにおける効果が変わらないだけでなく、大豆たん白自
身が持つゲル特性が有意に低下する。
【0015】本発明のフィチン酸ナトリウムは、大豆由
来のものを用いて得ることもできる。すなわち、フィチ
ン酸はフィチン態として原料大豆に通常2%程度含有し
ているため、イオン交換樹脂等を使用してこれを単離濃
縮する事も可能である。
【0016】本発明の5%水溶液にした際のpHが8.0
〜10.0である粉末状大豆たん白、更に有機酸塩を含有し
た粉末状大豆たん白は、ハム、ベーコン等の畜肉加工用
のピックル液に用いるのが好ましいが、用途はこの範囲
に限定されるものではない。本発明の粉末状大豆たん白
を添加したピックル液を用いて製造したハム、ベーコン
等の畜肉加工品は好ましい保水性及び強度が付与され
る。
【0017】上記の各本発明によれば、例えば、ハム製
造工程中にピックル液にアルカリ性の大豆たん白(或い
はこれにフィチン酸ナトリウムを始めとする有機酸を添
加)を添加し、状況に応じてTGを併用添加すること
で、作業性に支障をきたすことなく、最終製品の歩留ま
り、強度を向上させる事が出来る。
【0018】本発明に使用される酵素であるTGは、トラ
ンスグルタミナーゼ活性作用を有するものであればいず
れも使用することができ、既に公知のTGを使用すればよ
い。TGとしてはカルシウム非依存性のものとカルシウム
依存性のものがあり、何れも本発明に使用することがで
きる。前者の例としては、放線菌由来(特許25727
16号公報参照)、枯草菌由来(特開平11−1372
54号公報参照)等の微生物由来のものをあげることが
できる。後者の例としてはモルモット肝臓由来のもの
(特許1689614号公報参照)、卵菌等の微生物由
来のもの(WO96/22366参照)、牛血液、豚血液
等の動物由来のもの、サケ、マダイ等の魚由来のもの
(N.Sekiら、Nippon Suisan Gakkaishi(1990)56, 125-1
32)、カキ由来のもの(米国特許5736356号)、等をあ
げることができる。この他、遺伝子組み換えにより製造
されるもの(例えば、特開平11−75876号公報参
照)等、をあげることができる。本発明には何れのTGで
も使用することができ、起源及び製法に限定されること
はない。ただし、食品用途としての機能性、使いやすさ
の点から、好ましくはカルシウム非依存性のものがよ
い。例えば、上記微生物由来のTGで放線菌由来のもの
(特許2572716号公報参照)は何れの条件をも満
足するものであり、現時点では最適ということができ
る。
【0019】既に述べたように、TGには様々な起源があ
ることが知られており、起源によっては、ハイドロキサ
メート法により活性が定義できないような基質特異性を
持つものもあるから、その場合には異なる方法でユニッ
トが定義される場合もある。どのような活性測定法によ
り定義されるにしろ、実質的に本発明でいう畜肉加工製
品の物性改良効果を示す量であれば、本発明のTG添加範
囲の範疇に入る。なお、その際のTGの適性添加量はピッ
クル100gに対して1〜30ユニットである。あるいは、該
粉末状大豆蛋白とTGをあらかじめ適当量混合し、ピック
ルに使用しても良い。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施例に従って説
明する。なお、本発明の技術的範囲は下記の実施例に限
定されるものではない。
【実施例1】脱脂大豆500gに対して9倍量の水を加
え攪拌抽出後、遠心分離によりオカラを除去した。これ
を塩酸により等電点沈殿させ、遠心分離によりホエー成
分を除去し、水酸化ナトリウムにより所定のpHに調整
後、サイクロン型複合流スプレードライヤーにて噴霧乾
燥して目的とするサンプルを得た。なお、この際のサン
プル名称を5%水溶液にした際のpHにより、未処理サン
プルA(pH7.0)、サンプルB(同8.0)、サンプルC
(同9.0)、サンプルD(同10.0)、サンプルE(同11.
0)とした。
【0021】サンプルAからEまでの大豆たん白のゲル特
性および、5℃の水に対する溶解性(NSI5)を測定し
た。測定方法は以下の通りである。ゲル特性:大豆たん
白粉末80gに3.5倍量の水を加えて均一混合したペースト
を塩化ビニリデンケーシングに詰め、70℃の湯浴中で50
分加熱した。これを冷蔵庫で一晩冷却後、30mm厚に切
断し、レオメータ(不動工業製)にて径5mmの球形プ
ランジャーで破断試験を行った。溶解性:5℃の水に対
する大豆たん白の溶解性(NSI5)を全窒素分析により評
価した。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】次に、上記手法にて得られた5サンプル
(サンプルA〜E)を用いて、ハムを試作した。まず、
各サンプルを表2記載の配合となるように分散せしめ、
ピックルを調製した。調製したピックルを豚ロース肉に
インジェクションした。なお、打ち込み方法はロース肉
100%に対し、ピックルが80%(重量比)となるよ
うに行われた。インジェクションされたロース肉を、1
晩低温下にてタンブリングし、ケーシングを行った。こ
れを加熱(ドライ:60℃2時間→スモーク:65℃1
時間→ボイル:70℃2時間)し、加熱後冷蔵を行い、
目的とするハムを調製した。
【0024】
【表2】
【0025】次にこのように調製したハムの食感を以下
の評価法に従って評価した。ハムを2mmの厚さにスラ
イスし、パネラー10人にて官能評価〔(コントロール
(サンプルA)を5点として10点満点とし、評価内容
は食感:柔らかい(0点)⇔硬い(10点)とした。〕
を行った。結果を表1に示す。
【0026】さらに、このように調製したハムの自然離
水を以下のように評価した。 (1)調製したハムを2mmの厚さでスライスする。 (2)スライスされたハム5枚ずつを真空パック包装する。 (3)(2)を5日間冷蔵保存後開封し、ハム重量およびドリ
ップ重量を測定する。 (4)ドリップ重量のハム重量に対する比を計算する。 この様にして測定した自然離水率の値を表1に示す。コ
ントロール(サンプルA)に対して、サンプルBからE使
用ハムには硬さが付与され、且つ保水性の高いもの(自
然離水率の低いもの)となった。
【0027】
【実施例2】フィチン酸ナトリウムの効果を検証するた
め、無添加区をコントロールとして、大豆たん白製品に
対するフィチン酸ナトリウムの添加量を変化させて実験
を行った。先ず、大豆たん白製造工程中に、市販されて
いるフィチン酸ナトリウム(三井化学ファイン製)を用
いて大豆たん白を調製した。(ここで、フィチン酸ナト
リウムの大豆たん白全体重量に対する割合はサンプル
A:0%、L:0.5%、M:2%、N:5%、O:10%であ
る)。ここで、サンプルAは実施例1のサンプルAの大豆
たん白を使用した。これを使用してピックルおよびハム
を調製した。ピックル組成は表2記載内容と同様であ
り、ハムの調製法については実施例1で記載した方法及
び条件と同一である。
【0028】次に、このように調製したハムの食感およ
び保水性を実施例1と同様に評価した。その結果を表3
に記載した。このように大豆たん白中のフィチン酸ナト
リウムの含有量を増加させると、無添加コントロールに
対してハムの保水性および強度が向上した。
【0029】
【表3】
【0030】実施例3 実施例1および2で得られた粉末状大豆たん白を使用し
て、表4に示すピックルを調製後、食品改質用酵素(味
の素株「アクティバTG−H」)を添加し、ハムを調製し
た。
【0031】
【表4】
【0032】次に、このように調製したハムの食感およ
び保水性を実施例1と同様に評価した。その結果を表5
に記載した。このようにリン酸塩不使用時でも、フィチ
ン酸ナトリウム含量を高めた大豆たん白およびTGを使用
するとハムに好ましい保水性および硬さが付与された。
【0033】
【表5】
【0034】実施例4 実施例1で得られた粉末状大豆たん白と食品改質用酵素
TGを使用して、豚もも肉の接着を行った。実験方法は
次の通りである。2cm角に切断した豚もも肉300gに対し
て、表6のような組成で配合した接着剤を9gの水に溶解
後、添加した。これを手混合し、塩化ビニリデンケーシ
ングに充填後、5℃で2時間反応させた。これを-40℃で1
日保存し、室温で解凍した後、9mmの厚さに切断し、レ
オメータにより接着強度を測定した。その結果を表7に
示す。このように、水酸化ナトリウムを使用しpHを高め
た大豆たん白の接着強度増加効果が認められた。
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】
【発明の効果】本発明により、ハム、ベーコン等の畜肉
製品の保水性を向上させ、且つ食感に好ましい硬さを付
与することの出来る大豆たん白を提供することが可能と
なった。また、食品改質用酵素TGを併用添加する事によ
り、畜肉加工品中での重合リン酸塩代替の機能を有する
事が可能となった。
フロントページの続き (72)発明者 神田 義弘 神奈川県横浜市鶴見区大黒町7番41号 味 の素製油株式会社研究開発部内 Fターム(参考) 4B042 AC05 AD01 AD02 AE03 AK10 AK16 AP07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉末状大豆たん白の5%水溶液のpHが8.0〜1
    0.0である粉末状大豆たん白。
  2. 【請求項2】粉末状大豆たん白中に、有機酸塩を0.1〜20
    重量%(但しフィチン酸塩は2〜20重量%)含有する請
    求項1記載の粉末状大豆たん白。
  3. 【請求項3】請求項1ないし2記載の粉末状大豆たん白
    を含有する畜肉加工品用添加材。
  4. 【請求項4】畜肉加工品用添加剤がピックル液への添加
    剤である請求項3記載の畜肉加工品用添加剤。
  5. 【請求項5】請求項1ないし2記載の粉末状大豆たん白
    を畜肉加工原料中に添加し、加工することを特徴とする
    畜肉加工品の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1ないし2記載の粉末状大豆たん白
    及びトランスグルタミナーゼを畜肉加工原料中に添加
    し、加工することを特徴とする畜肉加工品の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007004624A1 (ja) * 2005-07-01 2007-01-11 Fuji Oil Company, Limited 易分散性粉末状大豆蛋白の製造方法
JP2011254702A (ja) * 2010-06-04 2011-12-22 Nisshin Oillio Group Ltd 畜肉加工食品及びその製造方法
JP2012239392A (ja) * 2011-05-16 2012-12-10 Japan Organo Co Ltd 食肉加工用の塩漬剤製剤及び塩漬用液
CN110663888A (zh) * 2018-10-26 2020-01-10 福建省亚明食品有限公司 一种多次微生物发酵提高猪颈肉肉汁吸收能力的方法

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