JP2002542597A - 電気コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 第２の差込コネクタ（１３）にシールされて連結可能である第１の差込コネクタ（１２）を備えたコネクタ（１１）が、第１の差込コネクタ（１２）のコンタクトエレメント（２４）が軸方向で確保され、コネクタ（１１）の構造容積が小さくなっているように形成されている。第１の差込コネクタ（１２）がコンタクトエレメント（２４）を有しており、コンタクトエレメント（２４）が第２の差込コネクタ（１３）に向いた側の端部領域にロック体（４４）を有しており、ロック体（４４）が第１の差込コネクタ（１２）に移動可能に支承されたロックエレメント（４６）によって、形状接続式に軸方向でカバーされている。両方の差込コネクタ（１２，１３）の間のシールを形成するシール手段（１９）は、ロックエレメント（４６）に軸方向で後続しており、したがって端部領域（２７）に対して空間的に近くに取り付けられており、これによって、第２の差込コネクタ（１３）の、シール手段（１９）をカバーするポット状の差込受容部（１６）が軸方向で短く構成される。有利には差込コネクタ（１１）は車両における狭い組み付け条件下に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 背景技術 本発明は請求項１の上位概念に記載の電気コネクタから出発している。ドイツ
連邦共和国特許第４１１５１１９号明細書によって、第１の差込コネクタとこの
第１の差込コネクタに対応配置可能な第２の差込コネクタとから形成され、第１
の差込コネクタに受容室が配置可能で、この受容室に、導線の端部側に接続され
たそれぞれ１つのコンタクトエレメントが挿入されている、電気コネクタが公知
である。

【０００２】 両方の差込コネクタを接合する際に、第２のコネクタにおける対応コンタクト
エレメントが、それぞれ対応コネクタエレメントに向いた、コンタクトエレメン
トの自由端部を形成するコンタクト区分に入り込む。この場合に生じる力によっ
て、コンタクトエレメントが軸方向で押し戻されるのを防止するために、コンタ
クトエレメントは、第１の差込コネクタに移動可能に支承されたロックエレメン
トによって、該ロックエレメントのロック位置で軸方向の移動が防止されている
。

【０００３】 第１の差込コネクタの、第２の差込コネクタに向いた差込側に対して、各コン
タクトエレメントがロックエレメントに対応配置された、軸方向で後退された（
後方に配置された）移行区分でロックされるまで、ロックエレメントが軸方向で
後退されるという不都合な点が生じる。ロックエレメントのガイド部が、第１の
差込コネクタにおけるロックエレメントの移動性によって、移動遊びの枠内に設
けられた、第１の差込コネクタにおける開口を成すので、コネクタが連結された
状態で、第２の差込コネクタに対して第１の差込コネクタをシールするシール手
段を、第１の差込コネクタへの第２の差込コネクタの差込方向で、ロックエレメ
ントに対して軸方向で後置しなければならず、これによって差込コネクタが連結
された状態で、ロックエレメントが、シールされた領域に位置することができる
。 このような配置構成によって、不都合に軸方向に長い大容積のコネクタが形
成される。

【０００４】 発明の利点 これに対して、本発明による、請求項１記載の特徴を備えたコネクタは、前述
の欠点が排除され、小さい構造容積のコネクタが実現されているという利点を有
している。

【０００５】 コンタクトエレメントの自由端部を形成するコンタクト区分に対して半径方向
の間隔をおいてそれぞれ少なくとも１つのロック体を有しているコンタクトエレ
メントによって、ロック位置においてロック体を形状接続により軸方向でカバー
するロックエレメントは、コンタクトエレメントの自由端部、ひいては第１の差
込コネクタの差込側に対して空間的に近くに配置することができる。

【０００６】 第１の差込コネクタに対する第２の差込コネクタの差込方向で、ロックエレメ
ントに軸方向で後方に配置されたシールエレメントは、適当な形式で、第１の差
込コネクタの差込側に向かって軸方向で前方にずらすことができるので、このよ
うな配置構成の場合、第２の差込コネクタは第１の差込コネクタを僅かな軸方向
の連結距離でカバーすることができる。これによって狭い組み付け条件下でも使
用可能な、小さく構成されたコネクタが得られる。

【０００７】 本発明を実施するための有利な構成手段が従属請求項に記載されている。特に
請求項３によればロックエレメントはコード部分を有しており、このコード部分
によって、第２の差込コネクタが補足的にコード化された場合しか、コネクタを
閉鎖することができなくなっている。コード部分は、大きい製造コストをかけず
に小さく構成されたロックエレメントで変化させることができるので、第２の差
込コネクタとの連結におけるあらゆる実施形態のための第１の差込コネクタのケ
ーシングを、固有のコード部分を備えていない不変の形状で製作することができ
る。これによってコネクタは大量生産で特に経済的な形式で製作することができ
る。

【０００８】 次に本発明の実施例を図示し詳しく説明する。

【０００９】 図１には、本実施例のコネクタ１１の構成部分として第１の差込コネクタ１２
と、この差込コネクタ１２に連結可能な第２の差込コネクタ１３とが断面図で示
されている。第１の差込コネクタ１２はケーシング１４を有しており、このケー
シング１４は電気絶縁性のプラスチックから製作されている。ケーシング１４は
ほぼ直方体状で細長い本体として形成されており、この本体はコネクタ１１を閉
鎖することによって、第２の差込コネクタ１３の、ケーシング１４に適合するよ
うに形成されたポット状の差込受容部１６に部分的に挿入される。

【００１０】 ケーシング１４の周面１８の受容部１７にシール手段１９が定置に支承されて
おり、このシール手段１９はコネクタ１１の閉鎖状態では第２の差込コネクタ１
３の差込開口１６の内面２１に向かってシールしているので、コネクタ１１の内
面は両方の差込コネクタ１２，１３の連結位置に沿ってシールされている。

【００１１】 ケーシング１４には、第１の差込コネクタ１２の電極数に相応する数の、電極
の長手方向延伸部において軸方向に向けられた受容室２２が形成されており、受
容室２２は一列に相並んで配置されており、そのうちの１つの受容室２２が図１
には縦軸線２３に沿った断面図で示されている。

【００１２】 各受容室２２には、扁平差込スリーブ（Flachsteckhuelse）として構成されて
いるそれぞれ１つのコンタクトエレメント２４が矢印２６に沿って挿入され、し
かも該コンタクトエレメント２４は縦軸線２３に対して対称的に配置されている
。

【００１３】 コンタクトエレメント２４は、差込方向で前方に位置する、該コンタクトエレ
メント２４の、露出している（カバーされていない）端部領域２７にコンタクト
区分２８を有している。コンタクト区分２８は４つのばね脚部２９によって形成
されており、これらのばね脚部２９は対を成して縦軸線２３に対して対称的に相
対して位置しており、第２の差込コネクタ１３のナイフ状のコンタクト部分３２
とのコンタクト位置を形成するために互いに湾曲して延びている。ばね脚片２９
はその自由端部で、導入領域３３を形成するために互いにほぼ逆方向に広げられ
ている。

【００１４】 コンタクト区分２８に、細長い中央区分３４が接続されており、この中央区分
３４において、ばね脚部２９はコンタクト部分３２の厚さの数倍の大きさの間隔
でもって互いに平行に延びている。中央区分３４はネック状の移行区分３６に移
行し、移行区分３６にコンタクトエレメント２４の他方の端部領域を形成する接
続区分３７が続いている。移行区分３６は、この移行区分３６に隣接する区分３
４，３７に比べて狭幅の横断面を有している。接続区分３７に、詳しくは図示し
ていない形式で、導線３８が電気的に接続されている。

【００１５】 コンタクト区分２８と中央区分３４とはケース状のコンタクトフレーム３９に
よって取り囲まれている。コンタクトフレーム３９の、相対して平行に位置する
側壁４１から係止舌片４２が曲げ出され、係止舌片４２は、縦軸線２３に対して
外向きに傾斜しており、コンタクトエレメント２４が完全に受容室２２に挿入さ
れた状態で、ケーシングの、受容室２２に突入する突起４３に背面から係合して
おり、そのようにしてコンタクトエレメント２４の受容室２２からの一次的な引
き抜け防止機構を形成している。

【００１６】 端部領域２７において、コンタクトフレーム３９は側壁４１から半径方向に突
出しているロック体４４を有している。ケーシング１４には、コンタクトエレメ
ント２４の端部領域２７に隣接して、ロックエレメント４６が、受容室２２への
コンタクトエレメント２４とロック体４４との差込方向に対して横方向に移動可
能に支承されている。

【００１７】 ロックエレメント４６は、両方の差込コネクタ１２，１３の同時案内が防止さ
れているロック解除位置から、両方の差込コネクタ１２，１３の連結が可能であ
るロック位置に移行可能であって、このロック位置においてコンタクトエレメン
ト２４に設けられたロック体４４がロックエレメント４６によって形状接続式（
formschluessig；形状による束縛）に軸方向でカバーされている。しかもケーシ
ング１４にもたらされたコンタクトエレメン２４が完全に受容室２２に挿入され
ている場合しか、ロックエレメント４６はロック位置に移行することができない
。この場合ロックエレメント４６は、受容室２２からのコンタクトエレメント２
４の二次的な引き出し防止機構を形成する。

【００１８】 ロックエレメント４６はコード部分４７を備えており、このコード部分４７に
よって、第２の差込コネクタ１３が補足的にコード化された場合しかコネクタ１
１は閉鎖することができない。したがってケーシング１４は、コード部分４７を
有していない形式で、単一の構成で経済的かつ大量に製作することができる。な
ぜならば第１の差込コネクタ１２のコード化の具体化は、小さくて簡単に交換可
能なロックエレメント４６に得られるからである。

【００１９】 軸方向でロックエレメント４６に続いており、移行区分３６と、該移行区分３
６に隣接する中央区分３４の一部とに対して半径方向間隔をおいて位置するケー
シング１４の周面１８に、シール手段１９が定置に支承されている。シール手段
１９は、環状に閉鎖されたゴム弾性的な半径方向シールとして形成されており、
このシール手段１９は、列状に配置されたコンタクトエレメント２４によって軸
線方向で細長くなっているケーシング１４の形状に適合されている。シール手段
１９は外側に位置し半径方向で突出している環状のシール隆起部４８を有してお
り、シール隆起部４８はコネクタ１１が閉鎖された状態で、第２の差込コネクタ
１３のポット状の差込受容部１６の内面２１に摩擦接続式（kraftschluessig；
摩擦による束縛）に支持されており、差込コネクタ１１をライン状にシールする
。

【００２０】 コンタクトエレメント２４の露出したの端部領域２７と、第２の差込コネクタ
１３に向いた側のコンタクト区分２８とに対して、シール手段１９が空間的に近
くに位置することによって、差込受容部１６はシール手段１９に周面係合するた
めの軸方向延伸部において短く保持することができる。

【００２１】 ロックエレメント４６とロック体４４とを、第２の差込コネクタ１３に隣接可
能な第１の差込コネクタ１２の一部に取り付けることによって得られる配置構成
によって、コネクタ１１は小さく構成され、このコネクタ１１は車両に取り付け
る多くの場合に生じる、さらに狭い組み込み条件下でも使用可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 コネクタの部分断面図である。

【符号の説明】

１１ コネクタ、 １２ 第１の差込コネクタ、 １３ 第２の差込コネクタ
、１４ ケーシング、 １６ 差込受容部、 １７ 受容部、 １８ 周面、
１９ シール手段、 ２１ 内面、 ２２ 受容室、 ２３ 縦軸線、 ２４
コンタクトエレメント、 ２６ 矢印、 ２７ 端部領域、 ２８ コンタクト
区分、 ２９ ばね脚部、 ３２ コンタクト部分、 ３３ 導入領域、 ３４
中央区分、 ３６ 移行区分、 ３７ 接続区分、 ３８ 導線、 ３９ コ
ンタクトフレーム、 ４１ 側壁、 ４２ 係止舌片、 ４３ 突起、 ４４
ロック体、 ４６ ロックエレメント、 ４７ コード部分、 ４８ シール隆
起部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 5E021 FA02 FA08 FA14 FA16 FB09 FB20 FC09 FC36 HB11 HC06 HC08 HC31 5E087 EE06 EE09 FF07 GG15 LL02 LL12 QQ04 RR04 RR12 【要約の続き】 使用される。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電気コネクタ（１１）であって、該電気コネクタ（１１）が
   、第２の差込コネクタ（１３）に着脱可能に軸方向で連結可能である第１の差込
   コネクタ（１２）を備えており、前記第１の差込コネクタ（１２）のケーシング
   （１４）が絶縁材料から成っており、コンタクトエレメント（２４）を受容する
   複数の受容室（２２）が前記ケーシング（１４）に相並んで形成され、これらの
   受容室（２２）にそれぞれ１つのコンタクトエレメント（２４）が軸方向で挿入
   可能であり、該コンタクトエレメント（２４）が、挿入方向で前方に位置する露
   出した端部領域（２７）にコンタクト区分（２８）を有し、該コンタクト区分（
   ２８）に、中央区分（３４）とネック状の移行区分（３６）とが接続されており
   、前記コンタクトエレメント（２４）の他方の端部領域に接続区分（３７）が続
   いており、さらに前記電気コネクタ（１１）が前記ケーシング（１４）に移動可
   能に支承されたロックエレメント（４６）を備えており、前記コンタクトエレメ
   ント（２４）が前記受容室（２２）に完全に差し込まれると、前記ロックエレメ
   ント（４６）が、前記受容室（２２）への前記コンタクトエレメント（２４）の
   挿入方向に対して横方向に、ロック解除位置から、前記コンタクトエレメント（
   ２４）の軸方向の移動を防止するためのロック位置に移動可能であり、さらに前
   記電気コネクタ（１１）が前記ケーシング（１４）に配置されたシール手段（１
   ９）を備えており、前記電気コネクタ（１１）が連結された状態で、前記第２の
   差込コネクタ（１３）に対して前記第１の差込コネクタ（１２）を前記シール手
   段（１９）がシールする形式のものにおいて、 少なくとも前記コンタクト区分（２８）がコンタクトフレーム（３９）によっ
   て取り囲まれ、少なくとも１つのロック体（４４）が前記コンタクトフレーム（
   ３９）の外側に位置するように該コンタクトフレーム（３９）に取り付けられ、
   前記ロックエレメント（４６）のロック位置で、該ロックエレメント（４６）が
   前記ロック体（４４）を形状接続により軸方向でカバーしており、前記シール手
   段（１９）が少なくとも部分的に前記移行区分（３６）に対して軸方向の間隔を
   おいて配置されていることを特徴とする電気コネクタ。
2. 【請求項２】 前記コンタクトフレーム（３９）がケース状に形成され、前
   記端部領域（２７）において前記コンタクトフレーム（３９）の側壁（４１）に
   前記ロック体（４４）が形成され、該ロック体（４４）が前記ロックエレメント
   （４６）の移動方向に対して横方向に延びている、請求項１記載のコネクタ。
3. 【請求項３】 前記ロックエレメント（４６）がコード部分（４７）を備え
   、第２の差込コネクタ（１３）が補足的にコード化された場合しか、前記電気コ
   ネクタ（１１）を閉鎖するための両方の差込コネクタ（１２，１３）の連結を行
   うことができないように、前記コード部分（４７）が形成されている、請求項１
   記載のコネクタ。
4. 【請求項４】 前記シール手段（１９）が半径方向シールとして形成され、
   該シール手段（１９）が、前記電気コネクタ（１１）が閉鎖された状態で、前記
   第２の差込コネクタ（１３）の差込受容部（１６）の内面（２１）に摩擦接続で
   支持されている、請求項３記載のコネクタ。