JP2002530456A - 両性イオン性モノマー成分を含んでなるアニオン性−カチオン性ポリイオンコンプレックス - Google Patents
両性イオン性モノマー成分を含んでなるアニオン性−カチオン性ポリイオンコンプレックスInfo
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Abstract
Description
体アニオン性ポリマーの緊密なブレンドであって、上記ポリマーの少なくとも一
つがペンダント両性イオン型基を有して、改良された生体適合性を提供するもの
に関する。
の、不規則な網目である。相互作用の機構は、とりわけ、水素結合、疎水性相互
作用、結晶性セグメント形成及びイオン性会合を初めとして多数ある(Tana
ka&Edwards、Macromolecules、1516、1992)
。点架橋を規定する化学的ゲルと対照的に、物理的ゲルは、線ポリマーの鎖状セ
グメントが規則的構造を形成する、いわゆる結合区域を有する。これらの区域の
性質と数は、ゲルの間の差異を決める。
基を含む水溶性ポリマーが存在することはよく知られている。これは、最も普通
には、適当な条件下で充分な無機金属塩の存在により達成される。金属イオン間
の結合の化学は特異的であり、各々はポリマーのpH、イオン強度及び濃度の特
異的な条件下で異なるポリマーとゲルを形成する。
ンプレックスの形成による。その名前が示唆するように、これは、2つの区別し
うるポリマーが相互作用して、コンプレックスを形成する方法である。2つのポ
リマー内の反対荷電のイオン性基の相互作用により複合体形成が得られる場合に
は、この系は、ポリイオンまたは高分子電解質コンプレックスと名付けられる(
Michaels、Indust.&Eng.Chemistry、57.、3
2、1965)。この相互作用が強酸性のポリアニオンと強塩基性ポリカチオン
の間のものである場合には、ポリイオンサイトでのクーロン力は、結果として、
溶剤本体中に自由に拡散するマイクロアニオンとマイクロカチオン(元の高分子
電解質の対イオン)を放出する。この反応は、サイトからサイトへと迅速に伝搬
し、ポリイオン対の崩壊と縮合時のエントロピー減少がこれら放出時のエントロ
ピー増加を超過しないとすれば、マイクロイオンを放出する このポリイオンコンプレックスは、水、アセトンのような水溶性有機溶媒及び
NaBr等の強イオン化される単純な電解質からなる3成分溶剤系に溶解される
潜在性を有する。これにより、ファイバー、フィルム及びコーティングを含む多
くの形に加工することが可能になる。これは、報告されている固有の非血栓形成
性の性質と合わせて、これらの材料を生体材料として興味深いもにした(Rat
ner&Hoffman、ACS Symposium Series 71、
ed.J.D.Andrade、ACS、Washington DC、197
6、1頁)。
ケル(Michaels)は、このようなコンプレックス溶液の動脈瘤の注封ま
たは封入用の使用に言及し、組織がこの材料をかなりよく許容されるとコメント
した。Ioplex 101(コンプレックスポリ(トリエチル−(3&4)−
ビニルフェニルアンモニウムブロマイド)及びポリ(ナトリウムビニルベンゼン
スルホネート))が生物医療用の使用に集中的に試験された(Vogelら、J
.Macromol.Sci.、Chem.、4、675、1970;Mars
hallら、J.Biomed. Mater.Res.,4、357.197
0;Bruckら、Ann.N.Y.AcadSci.,283.332,19
77)。コンプレックスと血小板に対するこれらの挙動に及ぼす電荷と構造の影
響を決めるために、この系の類似物が研究され(Kataokaら、Makro
molChem.、179,1121,1978&181,1363,1980
)、人工肝臓支持系の開発において封入剤として使用された(Kataokaら
、Jinko Zoki(Artificial Organs),8,296
,1979)。
ポリイオンコンプレックスの血小板の選択的な接着に対する使用を以前に記述し
た(J.Biomed.Mater.Res.,28(11),1347,19
9yIshiharaら,Adv.Biomat.Biomed.Eng.Dr
ugDelivery Syst.(1995)227−228 Ishiha
ra K.ら,及び日本特許JP−A−7−238124)。これらの発明は、
特に、2−メタクロイオイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)、ブチル
メタアクリレート(BMA)及びイオウプロピルメタアクリレート(5PM)ま
たはトリメチルアンモニウムプロピルメタアクリレート(TPM)からなる3成
分ポリマー系の使用をクレームしている。更にこれに対して、かれらは、MPC
:BMAモル比が2:98−50:50の間であり、イオン性モノマー(SPM
またはTPM)に対するこれら2つの成分が98:2−80:20の間である組
成物を規定している。これらの系は、血小板の結合と活性化の点で有利な性質を
有する弱イオン性相互作用コーティングを作製するように設計されたように見え
る。このアニオン性及びカチオン性ポリマーは水不溶性であり、アルコール可溶
性である。これらの引例に記述されているポリイオンコンプレックスは、ガラス
ビーズ上のコーティングとして試験され、この製品の一つは、人工肝臓支持系に
使用される活性炭の封入での使用についての試験中であると言われている。この
PICのコーティングは、予め作製した溶液をエタノール中のターポリマー10
%の固体濃度で混合し、コーティングすべき基材をこの溶液にディップし、コー
ティング組成物の膜からアルコールを蒸発させることにより製造される。
及び脂肪酸セッケン等のアニオン性界面活性剤と共に全体カチオン電荷を持ち、
ペンダント疎水性基とペンダントカルボキシベタイン基を更に含むポリマーから
形成されるコンプレックスを記述している。このコンプレックスは柔軟な固体で
あり、洗浄剤成分との使用に向けられる。
チオン性ポリマーと、ペンダントカルボキシベタイン基及びペンダント疎水性基
を持つポリマーとを含んでなる毛髪セット用組成物を記述している。
価の対イオンから形成される無機塩とを含んでなる、全体アニオン電荷を持つア
ニオン性ポリマーと全体カチオン電荷を持つカチオン性ポリマーとの溶剤系中で
一緒にした溶液が水との接触によりゲル化して、それにより、無機塩のイオンが
ポリマーから解離し、ポリマーが結合したカチオン性基とポリマーが結合したア
ニオン性基の間の静電的引力により形成されるゲルから抽出され、そしてカチオ
ン性及びアニオン性ポリマーの少なくとも一つが両性イオン型基を含んでなるこ
とを特徴とする新しい方法が提供される。
ゲルに変形することを含む。この方法は、一般に、ゲルの崩壊を含み、すなわち
、ゲルは溶剤系中での溶液の出発体積よりも小さい体積を有する。
、この有機溶媒は水混和性である。最も好ましくは、この溶剤系は、少なくとも
2つの溶剤を含んでなり、第2の溶剤は水である。
ルであり、最も好ましくはケトンである。最も好ましくは、この溶剤はアセトン
等のケトンである。
で概ね使用される。好ましくは、有機溶媒水の範囲は、2:1から1:5、好ま
しくは1:1から1:4の範囲である。
む場合には、この塩は、例えば、少なくとも10重量%の濃度で水溶性でなけれ
ばならない。好ましくは、この塩は少なくとも20重量%の濃度で可溶性でなけ
ればならない。
は多価金属塩は早すぎる凝固またはゲル化を引き起こす。同様に、この塩のアニ
オンは、好ましくは強酸の、最も好ましくはいくつかのオキシアニオンは有用で
あるが、オキシアニオン以外の好ましくは1価に荷電アニオンである。好ましく
は、このアニオンはハライドである。この塩は、好ましくはアルカリ金属のハラ
イドである。このアルカリ金属は、リチウム、カリウム、または好ましくは、ナ
トリウムである。このハライドは、好適にはクロライド、ブロマイドまたはアイ
オダイドである。
重量%迄の量で好ましくは溶剤系中に存在する。好ましくは、この塩は5から1
5重量%までの範囲の量で存在する。本発明の方法においては、ポリマーに結合
したカチオン性及びアニオン性基が分子の骨格中の荷電原子を構成してもよい。
ポリマーの主鎖中に形成されたカチオン性基は、例えば、2級、3級あるいは4
級アンモニウム基であってよい。しかしながら、好ましくは、ポリマーのカチオ
ン性及びアニオン性基はペンダント基である。同様に、この両性イオン型モノマ
ーは、好ましくはペンダント基である。
ば、少なくとも1%、更に好ましくは少なくとも5重量%の濃度で透明な溶液を
生じる。
液を溶剤系の部分、またはこの成分に一緒に混合することにより生成される。ポ
リマーが最初にそれぞれ接触する場合には、成分のすべては、ゲル化を避けるた
めに、組み合わせで存在することが一般に好ましい。混合方法は、一般に適当な
撹拌と所望の溶解性をもたらす温度を含む。
は、単一の溶剤中での個別のモノマーの溶液が取り扱いを最適化するために、流
動性であり、低粘度となるために低い。これ以降提供される試験のポリマー溶液
の固有粘度は、5から500mPaの範囲、更に好ましくは10から300mP
aの範囲、例えば20から150mPaの範囲にあることが好ましい。
性イオン型ペンダント基を有することが好ましい。両性イオン型基は1価アニオ
ンと1価カチオンを含むことが好ましい。両性イオンがカチオンよりも過剰のア
ニオンを含む、あるいはその逆の場合、両性イオン型基は、場合によっては、両
方のポリマーに結合したアニオンまたはカチオンとして、そして両性イオンとし
て機能する。
ニオン電荷とカチオン電荷が均合うように存在することが好ましい。ポリマー混
合物は実質的に全体電荷を有しないことが好ましい。この特性が生体適合性、特
に血液適合性を最適化すると考えられる。下記で説明される実施例は、このゲル
は低タンパク質吸着性を有するを示す。
ポリマーの溶液と接触される。例えば、溶液本体と水との界面が基質上のコーテ
ィングの表面で設けられるか、あるいは溶液が型中の溶液を水と接触する手段を
提供する型中に限られてもよい。ゲルから排除される液体は、崩壊時、例えば蒸
発により、あるいは水切りによりゲルから除去される。この水は、スプレー、流
動または浸漬により溶液と接触される。
体新規である。このように、ある選ばれたポリマーの組み合わせから形成される
PlCは従来技術で開示されたことはない。可溶である混合溶剤系からPlCを
堆積し、続いて、溶剤を蒸発すること等、Ishiharaらにより記述されて
いる一般的な方法を用いて、代替方法によりPICを製造することが可能である
。
リマーのモノマーが下記に述べられる。
オン電荷を持つカチオン性ポリマーと、全体アニオン電荷を持つアニオン性ポリ
マーとから形成されるポリイオンコンプレックスであって、アニオン性ポリマー
が a)アニオン性あるいはアニオン化型基を持つ5から100モル%のアニオン性
モノマーと、 b)両性イオン型基を持つ0から85モル%の両性イオン型モノマーと、そして
c)0から80モル%の非イオン性モノマーと を含むエチレン型不飽和モノマーを重合することにより、 得ることができるものであり、そして、カチオン性ポリマーが d)カチオン性あるいはカチオン化型基を持つ5から100のカチオン性モノマ
ーと、 e)ペンダント両性イオン型基を持つ0から85モル%の両性イオン型モノマー
と、そして f)0から80モル%の非イオン性モノマーと を含むエチレン型不飽和モノマーを重合することにより得ることができるもので
あり、かつ、 非イオン性モノマーcとfから誘導され得るポリイオンコンプレックス中の合計
単位が0から60モル%までの範囲内にあり、両性イオン型モノマーから誘導さ
れ得るポリイオンコンプレックス中の単位の合計モル%が1から70モル%まで
の範囲内にあり、そしてカチオン性ポリマー中の過剰のカチオン性あるいはカチ
オン化型基のモル数に対するアニオン性ポリマー中の過剰のアニオン性あるいは
アニオン化型基のモル数の比が1.5:1から1:1.5の範囲であるものから
形成される。
ーと、全体アニオン電荷を持つアニオン性ポリマーとから形成されるポリイオン
コンプレックスであって、アニオン性ポリマーが水溶性であり、そして a)アニオン性あるいはアニオン化型基を持つ5から100モル%のアニオン性
モノマーと、 b)両性イオン型基を持つ0から85モル%の両性イオン型モノマーと、そして
c)0から60モル%の非イオン性モノマーと を含むエチレン型不飽和モノマーを重合することにより、 を得ることができるものであり、そして、カチオン性ポリマーが水溶性であり、
そして d)カチオン性あるいはカチオン化型基を持つ5から100のカチオン性モノマ
ーと、 e)ペンダント両性イオン型基を持つ0から85モル%の両性イオン型モノマー
と、そして f)0から60モル%の非イオン性モノマーと を含むエチレン型不飽和モノマーを重合することにより得ることができるもので
あり、かつ、両性イオン型モノマーから誘導され得るPIC中の単位の合計モル
数が1から70モル%までの範囲内にあり、そしてカチオン性ポリマーのアニオ
ン性基に過剰のカチオン性基の合計モル数に対するアニオン性ポリマー中のカチ
オン性基に過剰のアニオン性基の合計モル数の比が1.5:1から1:1.5ま
での範囲内にあるものから形成される。
る単位の合計のレベルは、好ましくは少なくとも5モル%である。
性モノマーから誘導される単位を含まず、カチオン性ポリマーは、好ましくはア
ニオン性モノマーから誘導される単位を含まない。
るモノマーの形で、一般に、新規な方法の新規なPIC製品の水性ゲルがポンプ
を可能にする力の印加の下で流れるように選ばれる。それぞれ、比較的高比率の
カチオン性及びアニオン性基を持つカチオン性及びアニオン性ポリマーから形成
されるPICに対しては、比較的高比率の両性イオン型モノマーを使用すること
により所望の性質を得ることができる。例えば、PIC中の両性イオン型モノマ
ーから誘導される合計の単位は、好ましくは少なくとも30モル%、概ね50モ
ル%未満である。PIC中のイオン性モノマーの合計のモル数が30未満、例え
ば10から30モル%までの範囲内にある場合には、両性イオン型モノマーから
誘導されるPlC中の単位のレベルは、好ましくは15から70モル%までの範
囲内にある。PIC中のイオン性モノマーの合計のモル数が5から10モル%の
範囲にある場合には、PIC中の両性イオン型モノマーから誘導される単位のレ
ベルは、好ましくは70から30モル%までの範囲内にある。
アニオン性基の等量の比は(両性イオン型基の中和されたカチオン/アニオン対
を含まずに)、好ましくは1.25:1から1:1.25までの範囲、更に好ま
しくは1.1:1から1:1.1まで、好ましくは約1:1の範囲にある。それ
ゆえ、好ましくは、PICは全体電荷を有しない。
Cは、それ自身の重量以上の水、それ自身の重量の2倍以上から例えばそれ自身
の重量の10倍迄の水を吸収する。
可変トルク振動試験を用いて求められる。このような装置は、弾性モジュラスと
粘性モジュラスを求めることができる。本発明は、水中で膨潤し、次のパラグラ
フに示される試験にかけた場合、1から1000の範囲のG'及び5から100
0の範囲のG'のG'(弾性モジュラス)及びG"W(粘性モジュラス)の値を有
するPICを特に指向する。一般に、ゲルを水中で充分に膨潤した場合に、試験
を行う。
及び1.5から1000の範囲のG"(粘性モジュラス)の粘弾性は、37°C
で6cm2°コーンを付けたTA装置CSL−100レオメーターを用いて可変
トルク振動試験(80mN.m)により求められる。
その逆、を有することにより、あるいはカチオン電荷の2つの中心及びアニオン
電荷の一つの中心、あるいはその逆、を有することにより、本発明で使用される
ポリマーの両性イオン型ペンダント基は、全体電荷を有する。しかしながら、好
ましくは、両性イオンは全体電荷を有さず、最も好ましくは、1価カチオン電荷
の中心と1価アニオン電荷の中心を有する。
ち好ましくは4級アンモニウムあるいはホスホニウムまたは3級スルホニウム基
である。好ましくは、このアニオンは永久的であり、すなわち、体内のpH、例
えば5から8の範囲のpHで実質的に完全にイオン化される。それは、好ましく
はホスフェート、ホスフォネート、サルフェートまたはスルホネートアニオンで
ある。
、例えばスルホ−、カルボキシ−あるいはホスホ−ベタインであってよい。ベタ
イン基は、全体電荷を有するべきでなく、それゆえ、好ましくはカルボキシ−あ
るいはスルホ−ベタインである。ホスホベタインである場合には、ホスフェート
末端基はジエステルである、すなわちアルコールによりエステル化されなければ
ならない。このような基は、一般式I
であり、 Vはカルボキシレート、スルホネートまたはホスフェートジエステル(1価に帯
電した)アニオン、 R2は原子価結合(X2と一緒に)またはアルカンジイル−C(0)アルカンジイ
ル−または−C(0)NHアルカンジイル好ましくは好ましくはアルカンジイル
鎖中に1から6個の炭素原子を含むアルカンジイルであり、基R3は同じである
か、あるいは異なリ、各々は水素または1から4個の炭素原子のアルキルである
か、あるいは基R3はそれらが結合している窒素と一緒になって5から7個まで
の原子のヘテロ環を形成し;そして R4は1から20まで、好ましくは1から10まで、更に好ましくは1から6個
までの炭素原子のアルカンジイルである) により表される。
ルであり、そしてnは2から4までである) を有する。
も好ましく、基R5は両方ともメチルであることが更に好ましい。
が付いている)が連結基によりポリマーAの主鎖に結合されるアミノ酸部分であ
ってもよい。このような基は、一般式III
であり、 R6は原子価結合(場合によってはX3と一緒に)またはアルカンジイル、−C(
0)アルカンジイル−または−C(0)NHアルカンジイル好ましくはアルカン
ジイル、好ましくはアルカンジイル鎖中に1から6個の炭素原子を含み 基R7は同じであるか、あるいは異なリ、各々は水素または1から4個の炭素原
子のアルキルであるか、あるいは基R7は、それらの2つが結合している窒素と
一緒になって5から7個の原子のヘテロ環を形成し、そして基R7はそれらの3
つが結合している窒素と一緒になって各環中に5から7個の原子を含む縮合環構
造を形成する)により表される。
−NH−または原子価結合、好ましくは−O−であり、そして W+はアンモニウム、ホスホニウムまたはスルホニウムカチオン性基及び好まし
くはC1-12アルカンジイル基であるアニオン性あるいはカチオン性部分を連結す
る基を含んでなる基である) を有する。
級アンモニウム基を含んでなる。
Het+ (式中、W1は1つあるいはそれ以上エチレン型不飽和二重結合または三重結合
、2置換アリール、アルキレンアリール、アリールアルキレン、またはアルキレ
ンアリールアルキレン、2置換シクロアルキル、アルキレンシクロアルキル、シ
クロアルキルアルキレンまたはアルキレンシクロアルキルアルキレンを場合によ
っては含む、1個あるいはそれ以上、あるいは、好ましくは2−6個の炭素原子
のアルカンジイルであって、基W1は場合によっては1個あるいはそれ以上のフ
ッ素置換基及び/または1つあるいはそれ以上の官能基を含むものであり、そし
て、 基R8は同じであるか、あるいは異なり、そして各々は水素または1から4個の
炭素原子のアルキル、好ましくはメチル、またはフェニル等のアリールであり、
あるいは基R8はそれらの2つが結合している窒素原子と一緒になって、5から
7個の原子を含むヘテロ環を形成し、あるいは、3つの基R8はそれらの結合し
ている窒素原子と一緒になって各環に5から7個の原子を含む縮合環構造を形成
し、そして場合によっては1つあるいはそれ以上の基R8は親水性官能基により
置換され、そして、 基R9は同じであるか、あるいは異なり、そして各々はR8または基OR8(式中
、R8は上記に定義されたとおりである)であり、あるいはHetは芳香族窒素
−、リン−あるいはイオウ−、好ましくは窒素−含有の環、例えばピリジンであ
る)の基である。
イルである。
キルであり、そしてmは1から4までである) の基である。
とも好ましく、基R10はすべてメチルであることが更に好ましい。
93/01221中で定義された式VB、VCまたはVDのグリセロール誘導体
により置換されてもよい。
鎖となるまで及び複数のペルフッ素化鎖を含む、直鎖あるいは分岐のアルカンジ
イルあるいはアルカンジイルオキサアルカンジイルあるいはアルカンジイルオリ
ゴ(オキサアルカンジイル)鎖であるか、XまたはYがBに結合する末端炭素原
子を含む場合には、原子価結合であり、Xは両性イオン型基であり、そして Yは
=C(R)OC(O)−、CH2=C(R)−O−、CH2=C(R)CH2OC
(O)N(R11)−、R12OOCCR=CRC(O)−O−、RCH=CHC(
O)O−、RCH=C(COOR12)CH2−C(O)−O−、
、B及びXは上記に定義されたとおりである)であり、そして R12は水素またはC1-4アルキル基またはBX(式中、B及びXは上記に定義さ
れたとおりである)であり、 Aは−O−または−NR11−であり、 Kは基−(CH2)pOC(O)−、−(CH2)pC(O)O−、−(CH2)pO
C(O)O−、−(CH2)pNR13−、−(CH2)pNR13C(O)−、−(C
H2)pC(O)NR13−、−(CH2)pNR13C(O)O−、−(CH2)pOC
(O)NR13−、−(CH2)pNR13C(O)NR13−(式中、基R13は同じで
あるか、あるいは異なる)、−(CH2)pO−、−(CH2)pSO3−−、また
は、場合によってはBと組み合わせて、原子価結合であり、pは1から12であ
り、そしてR13は水素またはC1−C4アルキル基である) から選ばれるエチレン型不飽和重合性基である) を有する。
好ましくはメチルであり、Aは好ましくはOである)である。
イル基、最も好ましくは基(CH2)q(式中、qは2から6である)である。
ン性基Q2であってもよい) により表される。
ン性のペンダント基を有する。これらは4級アンモニウムまたはホスホニウム基
であってよい。他の実施形態においては、カチオン性基は永久的なカチオンでな
くともよい。それは強あるいは弱塩基であってよい。例えば、それは、2つの第
1のポリマーの間の引力の度合いがpHにより制御されるpH感度をもたらすよ
うに選ばれる。
敏感な、あるいは鈍感となるように選ばれた、強酸または弱酸のアニオンであっ
てよい。
中、基R1は同じであるか、あるいは異なり、各々は水素、C1-4アルキルまたは
アリール(好ましくはフェニル)であるか、あるいは基R1の2つは付いている
ヘテロ原子と一緒に5から7個の原子を含む飽和あるいは不飽和のヘテロ環を形
成する)である。好ましくは各R1は水素以外であり、最も好ましくはN+R1 3(
式中、各R1はC1-4アルキル、好ましくはメチルである)である。好ましくは、
カチオン性基は、永久的にカチオン性であり、すなわち、各R1は水素以外であ
る。好ましくは、カチオン性基はN+R1 3(式中、各R1はC1-4アルキル、好ま
しくはメチルである)である。
、サルフェート、ホスフォネートまたはホスフェートである。好ましくは、この
アニオン性基は1価である。スルホネート基が特に都合がよい。
ノマーは、ジアリルジアルキルアンモニウムハライド、例えばジアリルジアルキ
ルアンモニウムクロライドである。
、所望の溶解性、親水性または疎水性、粘性を個別のポリマー及びPICに付与
するように選ばれる。疎水性基は、疎水性基と、あるいは使用中のPICと接触
する基質または生物的化合物との分子間あるいは分子内相互作用を提供する。
ン性有機基である) を有する。アルキルあるいはアルケニル基中の任意の置換基は、ヒドロキシル基
、ハロゲン原子、アルコキシ及びオリゴ−アルコキシ基(この場合、アルコキシ
基は1−6、好ましくは2あるいは3個の炭素原子を有する)、アリール基、好
ましくは場合によっては置換フェニル基(フェニル基中の任意の置換基はヒドロ
キシル基、ハロゲン原子またはアルキル基である)、アシル基、特にC1-6アル
カノイル基、アシルオキシ基、特にC1-6アルカノイルオキシ基またはアシルア
ミノ基、特にC1-6アルカノイルアミノであり、アルカノイル及びアシル基のい
ずれにおいてもハロゲン原子及びヒドロキシル基から選ばれる置換基が存在して
もよい。好ましい基R14は、C1-24非置換アルキル、更に好ましくはC4-18アル
キルである。
つの予め形成された溶液を混合することにより、PICを形成する方法において
アニオン性及びカチオン性ポリマーが提案される溶剤から誘導される、すなわち
形成される。ポリマーの各々は好ましくは水溶性であり、そしてPICを固定し
て、水中で膨潤されることが好都合であるので、好ましくは、アニオン性及びカ
チオン性ポリマーは両方。水性溶剤に溶解される。
液の各々は、好ましくは、0.1から50重量%の範囲、好ましくは1から50
%の範囲、例えば10から25重量%の範囲の量でポリマーを含む。
000%、好ましくは50から500%の範囲の量で脱イオン水を吸収する程度
である。
に、本発明の方法で混合される。溶液を混合した後、混合物はゲルの性質を発現
する期間放置して置かれることが好ましい。
い。あるいは、液体ビヒクルからPICを回収し、代替の溶剤中で、あるいは、
場合によっては同じか、あるいは他の溶剤中でリンスした後、同じタイプの溶剤
中でPICを再ゲル化して、例えば各出発ポリマー中のアニオン性及びカチオン
性ペンダント基の対イオンから生成する塩を抽出することが望ましい(ミクロイ
オン)。
中に、あるいは本発明の新しい方法で使用されるような溶剤系中にPICを溶解
、再溶解あるいは分散することが可能である。このような溶剤中のPIC溶液は
、コーティング基質がその生体適合性を改善するコーティング組成物として有用
である。
触して等、所望の箇所にゲル生成物を提供する。
血液と接触して使用される組成物等にPICが以前に使用された環境で有用であ
ると考えられる。PICの他の潜在的な使用は、WO−A−9112846及び
WO−A9001969で記述されているような、内腔被覆として知られている
血管の内面のインシチュコーティング、種々の治療用及び化粧用目的、例えば、
次の腫瘍切除術用、筋肉、例えば、滑液の補助剤として失禁をコントロールする
括約筋のコントロールを改善する使用用の充填剤としての傷の穴の充填、特許の
動脈管の治療での使用用の充填剤である。
ばPICは、医薬活性成分をある時間にわたって患者の中で全身的あるいは局所
的に送達する薬剤送達貯蔵所である。診断薬剤は、例えば、分散した粒状放射線
不透過性材料(例えば、硫酸バリウム)等の放射線不透過性成分であるか、ある
いは、金属のコイル、フィラメント、ワイヤまたは糸等の特別な形状を持つ固体
器具である。放射線不透過性材料は、インシチュでのPICと周囲の環境の可視
化を可能にする。
準的な方法が使用される。
6cm2°コーンに合わせたCSL2−100レオメーターを37°Cの温度で
用いて、この溶液を流動試験(剪断速度1−1000s−1)にかけた。得られ
た粘度vs剪断速度の曲線から、200s-1での値を取ることにより溶液の粘度
(Pa.s)を求めた。
。
u(I)コンプレックスのクーロメトリーによる検出をベースとするマイクロ−
ビシンコニン酸(m−BCA)タンパク質アッセイ(Pierce&Warri
nerキット)を用いて、タンパク質吸着のアセスメントを行った。この場合に
は、これらを半分に切断し、2つの9x15mmの小片としてアッセイしたこと
を除き、イムノアッセイについて記述したようにコート及び非コートのPET小
片を製造した。4mlの0.5mgml-1のフィブリノーゲン溶液中で室温10
分間試料をインキュベートした。非コートのPET小片の試料ブランクを同じ方
法で4mlのPBS中でインキュベートした。試料とブランクの双方をDia
Cent2000セル洗浄器で洗浄し、清浄な管に移し、lOOμ1のPBSと
lmlのm−BCA作用試剤と共に60°Cでインキュベートした。100μ1
溶液中の必要量のタンパク質を得るように、ウシ血清アルブミン(BSA)標準
曲線を作成した。標準を上記のように1mlの作用試剤と共にインキュベートし
た。300μl量の試料の吸光度を562nmでマイクロプレートリーダー中で
測定した。使用した略号 モノマーコード;化学名 Mpc;メタクリルオキシエチルホスホリルコリン(2−メタクリロイルオキシ
エチル−2'−トリメチルアンモニウムエチルホスフェート内部塩) Bma;ブチルメタアクリレート(疎水性希釈剤) Tem;2−トリメチルアンモニウムエチルメタアクリレートクロライド塩 Spm;3−メタクリルオキシプロピルスルホネートカリウム塩 EtOH;エタノール TFE;2、2、2−トリフルオロエタノール THF;テトラヒドロフラン MeOH;メタノール DI水;脱イオン水 DCM;ジクロロメタン PET;ポリエチレンテレフタレート PBS;ホスフェート緩衝生理食塩水 実施例1:PC−含有ポリイオンの一般的な製造方法 下記に概述した標準的な方法に従ったフリーラジカル溶液重合法を用いてこの
ポリマーを生長した。WO−A−95/l4702で以前に記述された方法によ
り、2−(メタクリロイルオキシエチル)−2'(トリメチル−アンモニウムエ
チル)ホスフェート、内部塩(Mpc)を製造した。Bma、Spm及びBma
はすべて市販品である。
び温度計を備えた。コンデンサーの頂部に塩化カルシウム保護管を付け、磁気攪
拌棒をフラスコに入れた。次に、反応系を窒素ガスを用いてパージした。
れに適当量の他のコモノマー(必要ならば、イオン性モノマー及び疎水性希釈剤
)を添加した。使用反応溶剤に依って、開始剤のタイプとレベルを選択した。
。窒素の一定の流れを20分間用いてこの溶液を脱ガスし、その後、窒素流量を
低下し、使用反応溶剤により決定される好適なレベル迄温度を上げた。重合を窒
素雰囲気下で行い、16−40時間の間温度に維持した。重合が終わったならば
、熱源を取り外し、溶液を室温に冷却した。揮発性の反応溶剤または溶剤混合物
を使用した場合には、ロータリーエバポレーター法を用いて、ポリマーが泡立ち
始める点迄溶剤を除去した。次に、好適な溶剤/非溶剤の組み合わせ(通常、9
:1DCM:MeOH)中にこの泡を再溶解し、一定の撹拌と共に非溶剤、通常
アセトン(1000ml)中に滴加することにより沈殿させた。次に、窒素ブラ
ンケット下の真空濾過を用いて、この沈殿を集め、真空中50°Cで16時間乾
燥した。
り精製して、低分子量種を除去した。以降の分析のために凍結乾燥によりこのポ
リマーを単離することができた。
認した。
はこれらのポリマーについての単離の詳細を要約する。表3は1HNMRの形で
これらのポリマーについて若干のキャラクタリゼーションを提供する。元素分析
は大多数の場合理論値と比較して許容できるものであった(ポリマーに予期され
るものの10%誤差以内)。しかしながら、表4は各ポリカチオン及びアニオン
中のTemとSpmの取り込みの程度を定めるために、リン:窒素とリン:イオ
ウ比に集中して、キー元素のデータを要約する。これは、最終ポリマー組成vs
供給モノマー比を更によく規定するのに引き続き使用され得る(表1から3に示
されるように)。流動性測定により分子量の近似的な指標としてポリイオンの2
0%w/v水溶液の固有粘度を得、表5に示す。
ックス(PIC)の形成 表6は実施例1で製造した種々のポリイオンの20%w/v水溶液を混合した
時に行われた観察の一部を要約する(この比は分析によるポリマーよりもむしろ
重合混合物中のモノマーに対するものである)。
液を得た。記述された各対の一方の溶液を他方の溶液に注ぎ、次にスパチュラに
より充分に混合した。ポリ(Tem)/(Spm)対に対する等、ある場合には
、ゲル化は殆ど瞬間的であり系からすべての水を包含した濃厚な、膨潤した塊を
形成した。これをしばらくの間放置した場合、このゲルは若干収縮し、マトリッ
クスから水の一部を吐き出すことが見られた。モル比率(モノマー供給またはポ
リマー中の分析される基の)を使用するよりも等重量基準でゲルを混合したこと
がこの段階で注目されるべきである。
により、傾向が見られることが判る(図1)。疎水性成分が多いポリマー系にお
いては、得られたポリマーは水不溶性であり、そこで水溶液からPlCを形成す
ることができない(これは他の溶剤系からなお可能であるが)。PC成分が多い
系においては、個別のポリマーと得られるPlCの双方とも水溶性のままである
。 イオン性/親水性/疎水性の正しいバランスが得られる場合には、ゲルはポリイ
オンコンプレックスとして形成される。疎水性が低下し、そしてイオン性含量が
高い場合には、このゲルは、「硬さが増す」傾向がある。
ができる(図2)。考えている用途がどのようなタイプのPlCが必要とされる
かを決める。例えば、動脈瘤をうめるためのゲルの形成を必要とする場合には、
そのゲルから必要とされる性質は一度形成したならば、ゲルはその場所に留まる
というようなものである。それゆえ、その傾向が流動することであれば、それは
好適でない。
する場合、行われた観察を定量化することができるのは有用である。この場合、
個別のポリマーの20%(w/v)溶液を作製し、一緒に混合し、そして一夜保
存した。TA装置の6cm2°コーンのSL2−100レオメーターを37°C
の温度で用いて、得られたPICを可変トルク振動試験(10−100mN.m
)にかけた。これから、2つのパラメーター、すなわちG'弾性モジュラスとG"
粘性モジュラスを測定することができた。表7は種々のPIC混合物について8
0mN.m.で得たこれらのパラメーターの測定を要約する。ポリイオンは、ポ
リマー中のイオン性基の分析よりも使用したモノマー比を参照することによりを
定義される。
。この値は表6に示される観察と一致し、図1&2を補強する。G'とG"の値が
低い場合には、溶液を混合した時に僅かなゲル化が起こった。これらの値が高い
(約>10Pa)場合には、しっかりしたゲルが生成した。G"の値がG'の値を
超える場合には、この材料は弾性よりも粘性のかった性質を有し、弾性的に挙動
するよりも加えた力の下で流動する傾向がある。G'がG"よりも大きい場合には
、逆も真であり、加えた力に耐える性向を持つより弾性的な材料を示す。これは
特定な用途における材料の潜在的な挙動の有用な目安である。例えば、動脈瘤の
充填材料を考える場合には、血流の影響の下で空隙から流れ出さないゲルを得る
ことが望ましい。
aClの3成分溶剤混合物に可溶である。結果を図3の3成分相図に示す。
あるコーティングをPET上に作製することができた。この材料とのタンパク質
の相互作用の程度の評価を得るために、小片を二重抗体フィブリノーゲンアッセ
イ(Fg)とマイクロビシンコニン酸タンパク質アッセイ(R−BCA)にかけ
た。表8はこの結果を要約する。再度、ポリイオンは使用したモノマーの比を参
照することにより定義される。
のコーティングは、低程度のタンパク質吸着を示すことが判る。TemとSpm
(5.3)のホモポリマーの混合から作製されるPICの比較は、Mpcを含有
するこれらのPlCよりもタンパク質吸着を低下する点で効果が少ない。これは
、Mpcが表面の「生体適合性」を改善するという見方と一致する。
記を参照)をベースにした系からのポリイオンコンプレックス形成についての相
図である。
らのポリイオンコンプレックス形成についての相図である。
Claims (28)
- 【請求項1】 全体カチオン電荷を持つカチオン性ポリマーと、全体アニオ
ン電荷を持つアニオン性ポリマーとから形成されるポリイオンコンプレックスで
あって、アニオン性ポリマーが a)アニオン性あるいはアニオン化型基を持つ5から100モル%のアニオン性
モノマーと、 b)両性イオン型基を持つ0から85モル%の両性イオン型モノマーと、そして
c)0から80モル%の非イオン性モノマーと を含むエチレン型不飽和モノマーを重合することにより得ることができるもので
あり、そして、カチオン性ポリマーが d)カチオン性あるいはカチオン化型基を持つ5から100のカチオン性モノマ
ーと、 e)ペンダント両性イオン型基を持つ0から85モル%の両性イオン型モノマー
と、そして f)0から80モル%の非イオン性モノマーと を含むエチレン型不飽和モノマーを重合することにより得ることができるもので
あり、かつ、 非イオン性モノマーcとfから誘導され得るポリイオンコンプレックス中の合計
単位が0から60モル%の範囲であり、両性イオン型モノマーから誘導され得る
ポリイオンコンプレックス中の単位の合計モル%が1から70モル%の範囲であ
り、そしてカチオン性ポリマー中の過剰のカチオン性あるいはカチオン化型基の
モル数に対するアニオン性ポリマー中の過剰のアニオン性あるいはアニオン化型
基のモル数の比が1.5:1から1:1.5までの範囲内にあるポリイオンコン
プレックス。 - 【請求項2】 全体カチオン電荷を持つカチオン性ポリマーと、全体アニオ
ン電荷を持つアニオン性ポリマーとから形成されるポリイオンコンプレックスで
あって、アニオン性ポリマーが水溶性であり、そして a)アニオン性あるいはアニオン化型基を持つ5から100モル%のアニオン性
モノマーと、 b)両性イオン型基を持つ0から85モル%の両性イオン型モノマーと、そして
c)0から60モル%の非イオン性モノマーと を含むエチレン型不飽和モノマーを重合することにより 得ることができるものであり、そして、 カチオン性ポリマーが水溶性であり、そして d)カチオン性あるいはカチオン化型基を持つ5から100のカチオン性モノマ
ーと、 e)ペンダント両性イオン型基を持つ0から85モル%の両性イオン型モノマー
と、そして f)0から60モル%の非イオン性モノマーと を含むエチレン型不飽和モノマーを重合することにより得ることができるもので
あり、かつ、 両性イオン型モノマーから誘導され得るポリイオンコンプレックス中の単位の合
計モル数が1から70モル%までの範囲内にあり、そして、カチオン性ポリマー
のアニオン性基に過剰のカチオン性基の合計モル数に対するアニオン性ポリマー
中のカチオン性基に過剰のアニオン性基の合計モル数の比が1.5:1から1:
1.5までの範囲内にあるポリイオンコンプレックス。 - 【請求項3】 ポリイオンコンプレックス中の非イオン性モノマーから誘導
され得る単位の合計が好ましくは少なくとも5モル%である請求項1または請求
項2に記載のポリイオンコンプレックス。 - 【請求項4】 アニオン性ポリマーがカチオン性モノマーを実質的に含まな
いモノマーから形成され、そしてカチオン性ポリマーがアニオン性モノマーを実
質的に含まないモノマーから形成される先行する請求項のいずれかに記載のポリ
イオンコンプレックス。 - 【請求項5】 カチオン性ポリマーを生成するのに使用されるカチオン性モ
ノマーの合計モル数に対するアニオン性ポリマーを生成するのに使用されるアニ
オン性モノマーの合計モル数の比が1.25:1から1:1.25までの範囲内
、好ましくは1.1:1から1:1.1まで、好ましくは約1:1の範囲内にあ
る先行する請求項のいずれかに記載のポリイオンコンプレックス。 - 【請求項6】 水不溶性及び水膨潤性である先行する請求項のいずれかに記
載のポリイオンコンプレックス。 - 【請求項7】 両性イオン型モノマーが好ましくは式VI YBX VI (式中、Bは1個あるいはそれ以上のフッ素原子をペルフッ素化鎖になるまで及
び複数のフッ素化鎖を場合によっては含む、直鎖あるいは分岐のアルカンジイル
あるいはアルカンジイルオキサアルカンジイルあるいはアルカンジイルオリゴ(
オキサアルカンジイル)鎖であるか、あるいはXまたはYがBに結合する末端炭
素原子を含む場合には、原子価結合であり、 Xは両性イオン型基であり、そして Yは 【化1】 CH2=C(R)−CH2−O−、CH2=C(R)−CH2OC(O)−、CH2
=C(R)OC(O)−、CH2=C(R)−O−、CH2=C(R)CH2OC
(O)N(R11)−、R12OOCCR=CRC(O)−O−、RCH=CHC(
O)O−、RCH=C(COOR12)CH2−C(O)−O−、 【化2】 (式中、Rは水素またはC1−C4アルキル基であり、 R11は水素またはC1−C4アルキル基であるか、あるいはR11は−B−X(式中
、B及びXは上記に定義されたようである)であり、そして R12は水素またはC1-4アルキル基またはBX(式中、B及びXは上記に定義さ
れたようである)であり、 Aは−O−または−NR11−であり、 Kは基−(CH2)pOC(O)−、−(CH2)pC(O)O−、−(CH2)pO
C(O)O−、−(CH2)pNR13−、−(CH2)pNR13C(O)−、−(C
H2)pC(O)NR13−、−(CH2)pNR13C(O)O−、−(CH2)pOC
(O)NR13−、−(CH2)pNR13C(O)NR13−(式中、基R13は同じで
あるか、あるいは異なる)、−(CH2)pO−、−(CH2)pSO3−−、また
は、場合によってはBと組み合わせて、原子価結合であり、pは1から12であ
り、そしてR13は水素またはC1−C4アルキル基である) から選ばれるエチレン型不飽和重合性基である) を有する先行する請求項のいずれかに記載のポリイオンコンプレックス。 - 【請求項8】 両性イオンが式IV 【化3】 (式中、 部分X4及びX5は、同じであるか、あるいは異なり、−O−、−S−、−NH−
または原子価結合、好ましくは−O−であり、そして W+はアンモニウム、ホスホニウムまたはスルホニウムカチオン性基及び好まし
くはC1-12アルカンジイル基である、アニオン性あるいはカチオン性部分を連結
する基を含んでなる基である) を有する請求項7に記載のポリイオンコンプレックス。 - 【請求項9】 W+が式−W1−N+R8 3、−W1−P+R9 3、−W1−S+R9 2
または−W1−Het+ (式中、W1は1つあるいはそれ以上のエチレン型不飽和二重結合または三重結
合、二置換アリール、アルキレンアリール、アリールアルキレン、またはアルキ
レンアリールアルキレン、二置換シクロアルキル、アルキレンシクロアルキル、
シクロアルキルアルキレンまたはアルキレンシクロアルキルアルキレンを場合に
よっては含む、1個あるいはそれ以上、あるいは、好ましくは2−6個の炭素原
子のアルカンジイルであって、基W1は場合によっては1個あるいはそれ以上の
フッ素置換基及び/または1つあるいはそれ以上の官能基を含むものであり、そ
して、 基R8は同じであるか、あるいは異なり、そして各々は水素または1から4個の
炭素原子のアルキル、好ましくはメチル、またはフェニル等のアリールであり、
あるいは基R8の2つはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、5から7個
の原子を含むヘテロ環を形成し、あるいは、3つの基R8はそれらが結合する窒
素原子と一緒になって各環に5から7個の原子を含む縮合環構造を形成し、そし
て場合によっては1つあるいはそれ以上の基R8は親水性官能基により置換され
、そして、 基R9は同じであるか、あるいは異なり、そして各々はR8または基OR8(式中
、R8は上記に定義されたとおりである)であり、あるいは Hetは芳香族窒素−、リン−あるいはイオウ−、好ましくは窒素−含有の環、
例えばピリジンである) の基である請求項8に記載のポリイオンコンプレックス。 - 【請求項10】 両性イオンが式V 【化4】 (式中、基R10は同じであるか、あるいは異なり、各々は水素またはC1-4アル
キルであり、そしてmは1から4まであり、好ましくはすべての基R10がメチル
である) の基である請求項8または請求項9に記載のポリイオンコンプレックス。 - 【請求項11】 アニオン性モノマー及びカチオン性モノマーの各々が式V
II Y1B1Q VII (式中、Y1は 【化5】 CH2=C(R15)−CH2−O−、CH2=C(R15)−CH2OC(O)−、C
H2=C(R15)OC(O)−、CH2=C(R15)−O−、CH2=C(R15)
CH2OC(O)N(R16)−、R17OOCCR15=CR15C(O)−O−、R1 5 CH=CHC(O)O−、R15CH=C(COOR17)CH2−C(O)−O−
、 【化6】 (ここで、R15は水素またはC1−C4アルキル基であり、 R16は水素またはC1−C4アルキル基であり、あるいはR16はB1Q(式中、B1 及びQは下記に定義されるとおりである)であり、 R17は水素またはC1-4アルキル基またはB1Q(式中、B1及びQは下記に定義
されるとおりである)であり、 A1は−O−または−NR16−であり、 K1は基−(CH2)rOC(O)−、−(CH2)rC(O)O−、−(CH2)r
OC(O)O−、−(CH2)rNR18−、−(CH2)rNR18C(O)−、−(
CH2)rC(O)NR18−、−(CH2)rNR18C(O)O−、−(CH2)r
OC(O)NR18−、−(CH2)rNR18C(O)NR18−(式中、基R18は同
じであるか、あるいは異なる)、−(CH2)rO−、−(CH2)rSO3−−、
または、場合によってはB1と組み合わされて、原子価結合であり、そしてrは
1から12までであり、そして、R18は水素またはC1−C4アルキル基である)
から選ばれるエチレン型不飽和重合性基であり、 B1は1個あるいはそれ以上のフッ素原子をペルフッ素化鎖になるまで及び複数
のペルフッ素化鎖を場合によっては含む、直鎖あるいは分岐のアルカンジイルあ
るいはアルカンジイルオキサアルカンジイルあるいはアルカンジイルオリゴ(オ
キサアルカンジイル)鎖であるか、あるいはQまたはY1がB1に結合した末端炭
素原子を含む場合には、原子価結合であり、そして Qはイオン性あるいはイオン化型基である) を有する先行する請求項のいずれかに記載のポリイオンコンプレックス。 - 【請求項12】 Qが基N+R1 3、P+R1 3またはS+R1 2 (式中、基R1は同じであるか、あるいは異なり、各々は水素、C1-4アルキルま
たはアリール(好ましくはフェニル)であるか、あるいは基R1の2つまたは3
つはそれらが結合しているヘテロ原子と一緒になって5から7個の原子を含む飽
和あるいは不飽和のヘテロ環を形成し、好ましくは各R1は水素以外であり、最
も好ましくはN+R1 3(式中、各R1はC1-4アルキル、好ましくはメチルである
)である)であるカチオン性基Q1である請求項11に記載のポリイオンコンプ
レックス。 - 【請求項13】 Qがカルボキシレート、カーボネート、スルホネート、サ
ルフェート、ホスフォネートまたはホスフェート、好ましくは1価基、更に好ま
しくはスルホネート基から選ばれるアニオン性基Q2である請求項11に記載の
ポリイオンコンプレックス。 - 【請求項14】 カチオン性モノマーがジアリルジアルキルアンモニウムハ
ライド、好ましくはジアリルジメチルアンモニウムクロライドである請求項1か
ら10のいずれかに記載のポリイオンコンプレックス。 - 【請求項15】 非イオン性モノマーが一般式VIII Y2R14 VIII (式中、Y2は 【化7】 CH2=C(R19)−O−、CH2=C(R19)−CH2OC(0)−、CH2=C
(R19)OC(O)−、CH2=C(R19)−O−、CH2=C(R19)CH2O
C(O)N(R20)−、R21OOCCR19=CR19C(O)−O−、R19CH=
CHC(0)O−、R19CH=C(COOR21)CH2−C(O)−O−、 【化8】 (ここで、R19は水素またはC1−C4アルキル基であり、 R20は水素またはC1−C4アルキル基であるか、あるいはR20はR14であり、 R21は水素またはC1−C4アルキル基であるか、あるいはR21はR14であり、 A2は−0−または−NR20−であり、 K2は基−(CH2)sOC(O)−、−(CH2)sC(O)O−、−(CH2)s
OC(O)O−、−(CH2)sNR22−、−(CH2)sNR22C(O)−、−(
CH2)5C(O)NR22−、−(CH2)sNR22C(O)O−、−(CH2)sO
C(O)NR22−、−(CH2)sNR22C(O)NR22−(式中、基R22は同じ
であるか、あるいは異なる)、−(CH2)sO−、−(CH2)sSO3−−、ま
たは原子価結合であり、sは1から12までであり、R22は水素またはC1−C4 アルキル基である) から選ばれるエチレン型不飽和重合性基であり、そして R14は場合によっては置換されたC1-24アルキルまたはアルケニル基(オプショ
ンの置換基はヒドロキシル基である);ハロゲン原子;アルコキシ及びオリゴ−
アルコキシ基(この場合、アルコキシ基は1−6、好ましくは2あるいは3個の
炭素原子を持つ);アリール基、好ましくは場合によっては置換されたフェニル
基(フェニル基中のオプションの置換基はヒドロキシル基、ハロゲン原子または
アルキル基である);アシル基、特に、C1-6アルカノイル基;アシルオキシ基
、特にC1-6アルカノイルオキシ基;またはアシルアミノ基、特にC1-6アルカノ
イルアミノ(アルカノイル基のいずれにおいても、ハロゲン原子とヒドロキシル
とアルコキシル基から選ばれる置換基が存在してもよい)である) である請求項1から14のいずれかに記載のポリイオンコンプレックス。 - 【請求項16】 R14がC4-18非置換アルキルである請求項15に記載のポ
リイオンコンプレックス。 - 【請求項17】 水中で充分に膨潤した場合、1から1000の範囲のG’
(弾性モジュラス)及び1.5から1000の範囲のG"(粘性モジュラス)の
粘弾性(37°Cで6cm2°コーンを付けたTA装置CSL−100レオメー
ターを用いて可変トルク振動試験(80mN.m)により求めた)を有する先行
する請求項のいずれかに記載のポリイオンコンプレックス。 - 【請求項18】 請求項1から17のいずれかに記載のポリイオンコンプレ
ックスと、このポリイオンコンプレックスにより吸収された液体とを含んでなる
組成物。 - 【請求項19】 この液体が水性である請求項18に記載の組成物。
- 【請求項20】 この液体が有機溶媒を含まない請求項19に記載の組成物
。 - 【請求項21】 医薬活性薬剤と診断用薬剤から選ばれる活性剤を含んでな
る請求項18から20のいずれかに記載の組成物。 - 【請求項22】 第1の溶剤と、水溶性であり、溶液中で1価金属イオンと
1価の対イオンから形成される無機塩とを含んでなる、全体アニオン電荷を持つ
アニオン性ポリマーと全体カチオン電荷を持つカチオン性ポリマーとの溶剤系中
で一緒にした溶液が水との接触によりゲル化して、それにより、無機塩のイオン
がポリマーから解離し、ポリマーが結合したカチオン性基とポリマーが結合した
アニオン性基の間の静電的引力により形成されるゲルから抽出され、そしてカチ
オン性及びアニオン性ポリマーの少なくとも一つが両性イオン型基を含んでなる
ことを特徴とする方法。 - 【請求項23】 上記第1の溶剤が有機溶媒であり、好ましくはケトンまた
はアルコールを含んでなる請求項22に記載の方法。 - 【請求項24】 上記溶剤系がプロセスの条件下で混和性である第1及び第
2の溶剤を含んでなる請求項22または請求項23に記載の方法。 - 【請求項25】 上記第2の溶剤が水である請求項24に記載の方法。
- 【請求項26】 第2の溶剤に対する第1の溶剤の比が2:1−1:10、
好ましくは1:1−1:5の範囲にある請求項24または請求項25に記載の方
法。 - 【請求項27】 この有機塩がアルカリ金属のハライド、好ましくはナトリ
ウムまたはカリウムのクロライドまたはブロマイド、更に好ましくはナトリウム
クロライドである請求項22から26のいずれかに記載の方法。 - 【請求項28】 請求項1から16の特徴のいずれかを有する請求項22か
ら27のいずれかに記載の方法。
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