JP2002528429A - ロジウム/イリジウム/ヨウ化物イオン触媒系の存在下におけるメタノールのカルボニル化 - Google Patents

ロジウム/イリジウム/ヨウ化物イオン触媒系の存在下におけるメタノールのカルボニル化

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、アルコール、エーテルまたはエステルを、カルボン酸、その無水物またはカルボン酸と無水物との同時生成物を含む生成物にカルボニル化するプロセスを提供する。特に本発明は、ロジウム、イリジウム、ヨウ化物イオンを含む触媒を含有し、さらに水、酢酸、ヨウ化メチル及び酢酸メチルを含む液体反応媒体中でメタノールと一酸化炭素とを反応させ、次いで得られた反応生成物から酢酸を回収することにより、メタノールをカルボニル化して酢酸を製造するプロセスを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 本発明は、均質カルボニル化触媒系、特に溶解性無機ヨウ化物塩、特に、アル
カリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩または窒素若しくはリンの四級ヨウ化物
塩で安定化且つ補助促進された多金属均質カルボニル化触媒系に関する。
【0002】 従来の技術 ロジウム塩触媒を使用してメタノールのカルボニル化により酢酸を製造するこ
とは、Paulikらの米国特許第3,769,329号に開示並びにEby及びSingleton (Appl.
Ind.Catal.1巻,275頁,1983年)により記載の公知の商業プロセスである。前記
米国特許第'329号では、この反応を促進するためにヨウ化メチルなどの有機ハロ
ゲン化物の使用について開示している。高い反応速度を達成するためには通常約
14〜15重量%の実質的な量の水が必要であると前記米国特許第'329号には述べら
れている。Hjorjaer及びJensen(Ind.Eng.Chem;Proc.Res.Dev.16巻、281〜285頁
,1977年)は、極少量(finite amount)から約14重量%に反応水を増やすと、メタ
ノールカルボニル化の反応速度が上昇することを示している。しかしながら、こ
の反応プロセスに多量の水が存在すると、所望の製品である酢酸から水を分離す
るのに高い操作コストがかかってしまう。
【0003】 カルボニル化反応系での14〜15重量%未満の水含量というPaulikらの条件では
、カルボニル化速度は顕著に低下し、ロジウム触媒は不安定になりがちで、その
ため反応系から沈澱することが知られている。
【0004】 Smithらの米国特許第5,001,259号;同第5,026,908号及び同第5,144,068号は、
上記の触媒不安定化と多量の反応水の問題点を解決する方法を開示している。こ
れらの特許は、少なくとも極少量から14重量%未満、好ましくは7重量%未満の
水の濃度の低水分量カルボニル化系でロジウム塩触媒を使用することを開示して
いる。溶解性アルカリ若しくはアルカリ土類金属のヨウ化物塩(即ち、ヨウ化リ
チウム)を使用することにより、または溶解性の四級ヨウ化アンモニウム塩また
はヨウ化ホスホニウム塩を使用することにより、このカルボニル化反応をさらに
促進し、触媒を安定化して沈澱しないようにしている。
【0005】 前記米国特許第'259号に記載のプロセスの欠点については、米国特許第5,155,
265号;同第5,155,266号;同第5,202,481号;同第5,206,434号;同第5,371,286
号及び同第5,783,731号に記載されている。このプロセスではヨウ化物、不飽和
物及びカルボニル不純物の濃度が高くなっている。これらの特許はプロセスから
これらの不純物を除去する必要性について強調している。
【0006】 前記米国特許第'259号などのプロセスのもう1つの欠点は、水含量を減らした
ので反応速度も遅くなってしまったということである。したがって、14〜15重量
%未満の水の条件下で反応速度を維持且つ高めることが試みられてきた。前記米
国特許第'608号に見られるような、反応速度を高める一つの方法としては、反応
系の水素分圧を高めることがある。カルボニル化反応に供給される一酸化炭素供
給原料中に水素を含めることによって、水素分圧を高めることができる。商業規
模の一酸化炭素供給原料は不純物として水素を含むことが多く、通常の条件下で
は、これらの不純物を除去する必要はない。
【0007】 米国特許第4,994,608号は、二酸化炭素の形成を減らすために一酸化炭素供給
材料中の水素を制御する必要性について強調している。一酸化炭素供給材料中に
存在する水素の他に、反応時に発生する競合する水−気体シフト反応によっても
水素は現場で発生することがある。したがって、この現場で水素が発生すること
により、前記米国特許第'608号では一酸化炭素供給材料中の水素の量を約0.3〜
約10モル%にすることを提案している。
【0008】 欧州特許第752,406号に記載されているようなイリジウム-触媒化メタノールカ
ルボニル化プロセスでは、水素化副生成物が形成しないように反応器への一酸化
炭素供給材料中の水素濃度を低く保持しなければならないと強調している。イリ
ジウムは、イリジウム-触媒化プロセス条件下では強い水素化触媒である。した
がって、前記欧州特許第'406号では一酸化炭素供給材料中の水素量は0.3モル%未
満にすること、及びカルボニル化反応器中の水素分圧は0.3バール未満にするこ
とが提案されている。
【0009】 ロジウムを含む触媒を使用してカルボニル化速度を増加させるという開示され
ている方法では、促進剤の使用が挙げられている。欧州特許第643,034号は、補
助促進剤としてルテニウムまたはオスミウムの使用について記載している。欧州
特許第618,813号は促進剤としてロジウムを使用して、イリジウム触媒化カルボ
ニル化反応速度を増加させている。同様に、英国特許第2,298,200号は、補助促
進剤としてもロジウムと一緒にルテニウム、オスニウム、またはレニウムを使用
して、イリジウム-触媒化カルボニル化反応を促進することについて広義に記載
している。
【0010】 しかし、これらの文献では無機ヨウ化物塩が存在するときにイリジウム塩をロ
ジウム-触媒化系に添加していたかはっきりしていない。イオン性ヨウ化物(ioni
c iodide)、たとえば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のヨウ化物は、イ
リジウム触媒を阻害して失活させてしまうことが既に教示されている。Dekleva
及びForsterのAdv.Catalysis,34巻、81頁(1986年)及び該文献中の参照文献、特
にForsterのJ.Chem.Soc.,Dalton Trans.,1979年,1639頁は、イリジウム触媒を
使用するとき、イオン性ヨウ化物はメタノールカルボニル化速度を減少させるこ
とを示している。
【0011】 メタノールカルボニル化にロジウム塩及びイリジウム塩触媒を使用することは
、カナダ特許第2,120,407号及び英国特許第2,298,200号に開示されている。前記
カナダ特許第'407号及び前記英国特許第'200号は、イオン性ヨウ化物がイリジウ
ム触媒を汚染することも示唆している。該明細書ではイオン性ヨウ化物の量を0
〜約2重量%に限定するように示唆している。イオン性ヨウ化物の源としては、
1)促進剤としてのアルカリ金属またはアルカリ土類金属由来、2)反応系に共通の
腐蝕金属由来、及び3)促進剤としてのホスホニウムまたは第三(ternary)アンモ
ニウムイオン由来が挙げられる。
【0012】 より最近の特許出願では、アルカリ金属のヨウ化物及びアルカリ土類金属のヨ
ウ化物をイリジウム-触媒化カルボニル化で使用しないようとも示唆されている
。これらの参照文献としては、PCT国際公開第WO98/22420号、欧州特許第846 67
4A1号、同第849 248A1号、同第849 241A1号が挙げられる。欧州特許第849 24
8A1号は、反応器中の水濃度が、カルボニル化速度対水の濃度のグラフで最大ま
たはそれ以下の特定の条件では、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のヨウ化物
を添加することができると示している。カルボニル化触媒がイリジウムだけの時
に、これらの条件下で高濃度のヨウ化物イオン(iodide ion)が存在するのは不
利であると示している。しかし、該特許では、液体反応器組成物中でヨウ化物イ
オンを発生させることによって、混合ロジウム-イリジウム触媒化カルボニル化
反応においてアルカリ金属またはアルカリ土類金属のヨウ化物を使用することに
ついては記載されていない。
【0013】 欧州特許第752,406号は、これらのイオンがイリジウム塩触媒系も汚染すると
考えられるため、腐食性金属、特にニッケル、鉄及びクロム、またはホスフィン
及び窒素含有化合物、または現場で四級化し得るリガンドから誘導されたイオン
性汚染物を最小化するように忠告している。液体反応組成物中にヨウ化物イオン
を発生させることによって起きる汚染は、反応速度に悪影響を与える。
【0014】 本発明は、上記の技術的問題点に取り組むものである。ロジウム触媒の安定性
を保持し且つ不純物の形成を限定しつつカルボニル化速度を改良する方法を開示
する。
【0015】 発明の概要 本発明は、ロジウム塩の均一触媒、イオン性ヨウ化物触媒安定剤/補助促進剤
、イリジウム塩及びヨウ化アルキル促進剤の存在下、アルキルアルコール及び/
またはその反応性誘導体、即ちアルキルエステルまたはエーテルのカルボニル化
によるカルボン酸の製造プロセスに関する。イオン性ヨウ化物安定剤/補助促進
剤は、反応溶液中でヨウ化物イオンの有効量を発生するアルカリ金属若しくはア
ルカリ土類金属塩または四級アンモニウム塩若しくはホスホニウム塩の溶解性塩
の形態であることができる。この安定剤/補助促進剤は、アルカリ金属またはア
ルカリ土類金属由来の溶解性のヨウ化物塩、特にヨウ化リチウムが好ましい。あ
るいは、安定剤は溶解性の四級ヨウ化アンモニウム塩またはヨウ化ホスホニウム
塩であることができる。ハロゲン化アルキルはヨウ化メチルであるのが好ましい
【0016】 発明の詳細な説明 特に、本発明は、アルコール、エーテルまたはエステルを、カルボン酸、その
無水物またはカルボン酸と無水物との同時生成物(co-production)を含む生成物
へのカルボニル化プロセスに関する。特に本発明は、ロジウム塩、イオン性ヨウ
化物安定剤/補助促進剤、及びイリジウム塩を含む触媒;水、酢酸、ヨウ化メチ
ル促進剤並びに酢酸メチルを含有する液体反応媒体中で、メタノールと一酸化炭
素とを反応させ;次いで得られた反応生成物から酢酸を回収することによるメタ
ノールをカルボニル化して酢酸を製造するプロセスを提供する。本プロセスは、
反応進行時に、反応媒体中で、 (a)アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩及び/または窒素若しくはリンの四級
塩からなる群から選択される触媒安定剤/補助促進剤として反応溶液中のイオン
性ヨウ化物約2重量%〜20重量%の有効量を提供する塩、 (b)ヨウ化メチル約5重量%〜30重量%;及び (c)酢酸メチル約0.5重量%〜30重量% と共に水を極少量(finite amount)から14重量%未満に保持することによって実
施する。
【0017】 イオン性ヨウ化物安定剤/補助促進剤は、反応溶液中にヨウ化物イオンの上記
定義の有効量を発生する、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属塩または四級
アンモニウム若しくはホスホニウム塩由来の溶解性塩の形態であることができる
。この触媒安定剤/補助促進剤は、ヨウ化リチウム、酢酸リチウムまたはその混
合物であるのが好ましい。本触媒系は、さらに、ルテニウム、タングステン、オ
スミウム、ニッケル、コバルト、プラチナ、パラジウム、マンガン、チタン、バ
ナジウム、銅、アルミニウム、錫及びアンチモンの塩からなる群から選択される
遷移金属塩を補助促進剤として含むことができる。
【0018】 本発明は、カルボニル化反応器への一酸化炭素供給原料と一緒に通常添加する
、水素を含むことができる。水素が存在すると、反応速度を高め、且つ有機不純
物の形成を最小化できることを知見した。
【0019】 本発明の都合の良い点は、ロジウム塩とアルカリ金属またはアルカリ土類金属
塩及び/または溶解性四級アンモニウム塩またはホスホニウム塩とを含む触媒系
にイリジウム塩を添加すると、ロジウム塩だけを使用するよりも反応溶液中にイ
オン性ヨウ化物約2重量%〜20重量%の範囲の有効量を提供し、高いカルボニル
化速度が達成できるということである。この安定剤/補助促進剤は、カルボニル
化反応時に沈澱を形成せずにロジウム/イリジウム触媒を安定化し、さらなる触
媒活性を与えることが知見された。
【0020】 本発明のもう1つの都合の良い点は、ロジウム/ヨウ化物塩触媒系だけを使用
したときと同じ条件を使用してロジウム/イリジウム/ヨウ化物イオン触媒系を使
用すると、アセトアルデヒド、特に不飽和アルデヒド類(たとえば、クロトンア
ルデヒド及び2-エチルクロトンアルデヒド)などの不純物の生成が顕著に減少す
るということである。そのように都合の良い点により生成物の純度が改善され、
不純物を除去するためにさらに精製する必要性が減少する。
【0021】 具体例の説明 本発明は、アルコール、エステルまたはエーテルをカルボン酸及び/またはそ
の無水物に転化するカルボニル化プロセスにおける改良点を提供する。以下の記
載は、酢酸を製造するためのメタノールのカルボニル化に関するものである。し
かし本方法は、酢酸の高次同族体である酸を形成するためにメタノールの高次同
族体のカルボニル化にも適用できる。従来利用されていたメタノールカルボニル
化プロセスは、ロジウム触媒を含有し且つ水、酢酸、ヨウ化メチル促進剤、酢酸
メチル及びイオン性ヨウ化物安定剤/補助即促進剤を含む液体反応媒体中でメタ
ノールと一酸化炭素とを反応させ、次いで得られた反応生成物から酢酸を回収す
ることを含む。上述の如く、従来使用されてきたメタノールカルボニル化プロセ
スは、ヨウ化物塩の利点を認めているものの、イリジウム塩触媒の使用とロジウ
ム触媒系と組み合わせた上記の他の成分を含んでいた。本発明では、金属触媒は
ロジウムとイリジウムとを含み、反応媒体は触媒安定剤/補助促進剤としてアル
カリ金属若しくはアルカリ土類金属のヨウ化物塩及び/または四級のヨウ化アン
モニウム塩またはヨウ化ホスホニウム塩をさらに含む。本金属触媒は他の遷移金
属を含むこともできる。本カルボニル化反応系はさらに、一酸化炭素供給材料中
に水素を含むことができる。イリジウムと一緒に約5ppmを超える量の水素を用
いると、不飽和物の生成に顕著な影響を与えない。これによって、所望によりCO
供給材料または反応媒体中にH2を使用することができる。プロピオン酸の生成に
関しては、水素はかなり影響を与える。したがって、不純物の生成次第では反応
媒体中に水素が少ない方がより望ましい。
【0022】 本金属触媒は、液体反応組成物に溶解するか、溶解形に転化し得る任意の好適
な形態でカルボニル化反応用の液体反応組成物に添加することができる。反応媒
体に添加するロジウム量は通常、約100〜5000ppmであり、約300〜1000ppmが好ま
しい。ロジウム触媒の例は当業者に公知であり、Paulikらの米国特許第'329号に
十分に記載されている。反応媒体に添加するイリジウム塩の量は通常、約100〜5
000ppmであり、約200〜約2000ppmが好ましい。液体反応組成物に添加し得る好適
なイリジウム-含有塩の例としては、酢酸イリジウム、蓚酸イリジウム、イリジ
ウムアセトアセテート、金属イリジウム、IrCl3、IrI3、IrBr3、IrCl3・3H2O、I
rBr3・3H2O、Ir2O3、IrO2、[Ir(CO)2I]2、[Ir(CO)2Cl]2、[Ir(CO)2Br]2、[Ir(CO
)2I2]-H+、[Ir(CO)2Br2]-H+、[Ir(CO)2I4]-H+、[Ir(CH3)I3(CO)2]-H+及びIr4(CO
)12が挙げられるが、イリジウムの錯体、たとえば、1種以上のカルボニル化反
応成分(たとえば、水、アルコール及び/またはカルボン酸)に溶解性の酢酸塩、
蓚酸塩及びアセトアセテートが好ましい。
【0023】 他の遷移金属塩も同様に反応媒体に添加することができる。そのような遷移金
属塩としては、ルテニウム、タングステン、オスミウム、ニッケル、コバルト、
プラチナ、パラジウム、マンガン、チタン、バナジウム、銅、アルミニウム、錫
及び/またはアンチモンの塩が挙げられる。通常、これらの遷移金属塩の量は、
約100〜4000ppmである。
【0024】 塩が反応媒体に十分に溶解性で、触媒安定化/促進の所望のレベルの溶解性イ
オン性ヨウ化物の有効量を提供または生成するのであれば、任意のアルカリ金属
塩またはアルカリ土類金属塩、たとえば、リチウム、カリウム、マグネシウム及
びカルシウムの塩を触媒安定剤/補助促進剤として使用することができる。特に
、リチウム塩(たとえば、ヨウ化リチウム及び酢酸リチウム)が有用であり、ヨウ
化リチウムが好ましい。反応媒体中のヨウ化物イオンの濃度は通常約2〜20重量
%であり、約10〜20重量%が好ましい。
【0025】 反応媒体中の水の濃度は通常、極少量(>50ppm)〜14重量%である。水の濃度
は約0.1〜8重量%が好ましく、約0.5〜4重量%が最も好ましい。反応媒体中の
酢酸メチルの濃度は通常約0.5〜30重量%であり、特に約1〜20重量%である。
反応媒体中のヨウ化メチルの濃度は通常、約5〜30重量%であり、約5〜15重量
%が好ましい。酢酸は、通常反応媒体の残余を構成する。
【0026】 カルボニル化反応器中の一酸化炭素の分圧は通常、約2〜30絶対気圧であり、
約5〜20絶対気圧が好ましい。副生成物の分圧と含まれる液体の蒸気圧により、
反応器の全圧は約15〜45絶対気圧であり、反応温度は約150〜250℃である。好ま
しくは、反応器の温度は約175〜220℃である。
【0027】 カルボニル化反応器への一酸化炭素供給材料は水素を含有することができる。
商業規模の一酸化炭素供給原料は、不純物として低レベルの水素を含むことが多
いが、本発明においてはそのような不純物を除去する必要はない。本発明のロジ
ウム/ヨウ化物イオン系にイリジウムを添加すると、アルデヒド副生成物の形成
を減少させることができる。イリジウムは本反応に於いて効果的な水素化触媒と
して作用し、水素は水気体シフト反応から、若しくは一酸化炭素供給材料中の水
素から、またはその両方から提供される。
【0028】 本発明の都合の良い点の一つには、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の
ヨウ化物塩または四級アンモニウム若しくはホスホニウムのヨウ化物塩からのヨ
ウ化物イオンとロジウム塩とを含む触媒系にイリジウム塩を添加すると、そのよ
うな安定剤/補助促進剤の非存在下でロジウム塩を使用する場合よりも早いカル
ボニル化速度が達成されるということがある。本発明のさらに都合のよい点は、
イリジウム塩またはイリジウム塩とルテニウムとを、アルカリ若しくはアルカリ
土類金属のヨウ化物塩または四級アンモニウム若しくはホスホニウムのヨウ化物
塩とロジウム塩とを含む触媒系に添加すると、アセトアルデヒド及びアセトアル
デヒドから誘導される全ての不純物、特に不飽和アルデヒド類(たとえば、クロ
トンアルデヒド及びエチル-クロトンアセトアルデヒド)の生成を減少させること
が知見されたということである。
【0029】 本発明のプロセスで使用し得る典型的な反応系は、(a)液相カルボニル化反応
器、(b)フラッシャー(flasher)、及び(c)ヨウ化メチル-酢酸スプリッターカラム
を含む。カルボニル化反応器は通常、反応性液体含有物をその中で一定レベルに
自動的に保持する撹拌オートクレーブである。この反応器に、新しいメタノール
、反応媒体中の水を少なくとも極少量に保持するのに十分量の水、フラッシャー
ベースからの再利用された触媒溶液と、ヨウ化メチル-酢酸スプリッターカラム
の塔頂部からの再利用されたヨウ化メチル及び酢酸メチルとを連続的に導入する
。蒸留系を使用してフラッシャーから濃縮した塔頂流を処理することができる。
フラッシャーからの残渣を反応器に再循環させる。一酸化炭素を、カルボニル化
反応器に連続的に導入し、その中にくまなく分散させる。気体パージ流を反応器
塔頂部から排気して、気体副生成物が蓄積しないようにし、所定の反応器全圧に
設定された一酸化炭素分圧を保持する。反応器の温度及び圧力は当業界で公知の
方法により一定に保持する。
【0030】 粗な液体生成物をカルボニル化反応器からその中で一定レベルを維持するのに
十分な速度で流出させ、その塔頂部と底部との間の中間点でフラッシャーに導入
する。フラッシャーでは、少量の酢酸メチル、ヨウ化メチルと水と一緒に、主に
ロジウム触媒とヨウ化物塩とを含む酢酸を主に底部流として取り出し、一方、フ
ラッシャーの濃縮された塔頂部は、ヨウ化メチル、酢酸メチル及び水と一緒に、
殆どが粗な生成物、酢酸を含む。気体副生成物(たとえば、メタン、水素及び二
酸化炭素)と一緒に一酸化炭素の一部はフラッシャーの頭部から出る。
【0031】 生成物の酢酸は、当業者に自明であり本発明の範囲外である方法により、所望
の最終精製用に、ヨウ化メチル-酢酸スプリッターカラムの底部から取り出す(底
部近くで側流として取り出すこともできる)。主にヨウ化メチルと酢酸メチルと
を含むヨウ化メチル-酢酸スプリッターからの塔頂物をカルボニル化反応器に再
利用する。
【0032】 実験から、イリジウムとヨウ化物イオンとでは反応速度には殆ど僅かな効果し
か与えないという知見が確認された。特に、約10重量%のヨウ化物イオン+イリ
ジウムとでは全く反応性がないことが知見された。しかし、イリジウム塩をロジ
ウム/ヨウ化物イオン触媒系に添加しても、ヨウ化物イオンによって生じるイリ
ジウムの予想された不活性は生じず、触媒活性を顕著に促進させた。メタノール
カルボニル化系で速度促進剤としてイリジウムをロジウム/ヨウ化物イオン系に
添加するこの知見は意外であり予想外であった。アルデヒド不純物(即ち、アセ
トアルデヒド、クロトンアルデヒド、及び2-エチルクロトンアルデヒド)の形成
がかなり減少したことも意外であり予想外のことであった。
【0033】 さらに、ロジウム/イリジウム/ヨウ化物イオン触媒系と組み合わせて水素を使
用すると、反応速度を早める一方でロジウム/ヨウ化物イオン触媒系と比較して
不純物は比較的変わらないままであった。
【0034】 (上記の如く)ルテニウム、タングステンなどの追加の遷移金属を使用すると都
合がよいことも知見された。ロジウム/イリジウム/ルテニウム/ヨウ化物イオン
触媒系を含む触媒系は、反応の不純物を比較的変化させずに反応速度を早めるこ
とが知見された。
【0035】 以下の実施例は、本発明の好ましい態様について説明するためのものである。
当業者は、本発明者によって発見された方法を示す実施例に開示の方法が本発明
の実施において十分に機能することを理解するであろうが、これらはその実施の
好ましい態様を形成するものである。しかし、本発明の開示の範囲内で、当業者
は、開示された特定の態様について変更することができ、本発明の趣旨及び範囲
から逸脱することなく同様の結果を得ることができるだろう。
【0036】 実施例 実施例1 300ccのハステロイBオートクレーブに、水、氷酢酸(Fisher ACS等級)、無水
ヨウ化リチウム(Alfa)、三ヨウ化ロジウム(Engelhard、21.28%ロジウム)、酢酸
メチル(Aldrich)及びヨウ化メチル(Fisher)を添加した。オートクレーブ中の反
応物の重量%は以下のようであった:水、3%;ヨウ化リチウム、表1に示した
ように0または10%;酢酸メチル、27%;ヨウ化メチル、20%;及び酢酸は残余で
あった。使用したロジウム量を表1に示す。イリジウム塩は、表1に示した量で
酸化イリジウム(IrO2)として添加した。オートクレーブに好適な成分を充填した
後、一酸化炭素で50psigに加圧し、徐々に減圧した;この段階をさらに2回繰り
返した。次いでオートクレーブを400psigで10分間圧力試験した。圧力を約270ps
igにゆっくりと減圧し、電気ヒーターにより加熱した。反応器内部温度が目的の
195℃に到達したら、必要により一酸化炭素を高圧リザーバから添加することに
より圧力を約400psigに調節した。反応器の溶液が再び195℃に到達したら、約80
0rpmで撹拌機をつけ、カルボニル化反応のゼロ時間とした。一酸化炭素リザーバ
の経時圧力変化の尺度を、カルボニル化速度の直接的な表示として使用した。温
度195℃と圧力400psigを30分間保持した。一酸化炭素モル/反応溶液リットル/時
間(mol/L-時間)として測定した一酸化炭素の時空収率(STY)として報告した反応
速度の結果を表1に示す。
【0037】 表1のバッチ式結果は、ヨウ化物イオンを使用しないロジウム/イリジウム触
媒系(C)よりも、ロジウム/イリジウム/ヨウ化物イオン触媒系(A-B)の方が有利で
あることを示している。同じ表は、ロジウム/ヨウ化物イオン触媒系に1000ppmの
イリジウムを添加すると、カルボニル化速度を18から22(mol/L-時間)へ顕著に高
めたことを示す。ロジウム/ヨウ化物イオン触媒系におけるこのイリジウムの促
進作用を行B対Fで比較される。表1の行DとE対GとHでは、ヨウ化物イオンを使用
しないイリジウム触媒系と比較して1〜2重量%イオンという少ない量ではイリ
ジウム/ヨウ化物イオン触媒系は効果がないことを示している。
【0038】
【表1】 実施例2 連続式メタノールカルボニル化を上記反応系で実施したが、本実施例では液相
カルボニル化反応器、フラッシャー、次いでヨウ化メチル-酢酸スプリッターカ
ラムを使用した。それぞれの系の反応体の組成を表2に示す。表2に結果を示す
が、メタノールカルボニル化プロセスに関してロジウム/ヨウ化物イオン触媒系
における水素、イリジウム及びルテニウムの効果が示されている。表2から解る
ように、一酸化炭素供給材料中に水素が存在すると、特にアセトアルデヒド及び
不飽和アルデヒド類(たとえば、クロトンアルデヒド及び2-エチルクロトンアル
デヒド)の不純物が多く形成するという犠牲はあるが、ロジウム/ヨウ化物イオン
触媒系ではカルボニル化速度が増加するという効果がある(K対L)。一酸化炭素供
給材料の市販源は不純物として水素を含むことが多いので、一酸化炭素供給材料
中に水素が含まれることは避け難い。しかしながら、水素が一酸化炭素供給材料
中に存在するとき、ロジウム/ヨウ化物イオン触媒系にイリジウムを添加すると
、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド及び2-エチルクロトンアルデヒドの形
成が顕著に低下する(L対M)。この連続操作の結果は、一酸化炭素供給材料中に水
素が含まれていても、ロジウム/ヨウ化物イオンの触媒系にイリジウムを添加す
ると、20から23mol/L-時間にカルボニル化速度が改善されたことを示す(K対M)。
ルテニウムをロジウム/イリジウム/ヨウ化物イオン触媒系に添加することによっ
て、26STYへのさらなる速度改善が可能になった(N)。系内のイリジウム量が830p
pmから2060ppmに増加するに連れて、アルデヒド及び不飽和アルデヒドの濃度を
増加させることなく、STYは23から26mol/L-時間に増加した(M対O)。ロジウム/ヨ
ウ化物イオン触媒系にイリジウムを添加するもう1つの有利な点は、不純物、特
に不飽和物の形成が顕著に改善されるということである。ロジウム/ヨウ化物イ
オン触媒系での基本的な場合では反応器中に全部で約10ppmの不飽和物が生成す
る。イリジウムを配合すると、不飽和物は顕著に減少する(L対M)。ルテニウムを
ロジウム/イリジウム/ヨウ化物触媒系に添加すると、STYは23から26mol/L-時間
に上昇し、反応器中のアセトアルデヒド濃度は530から517ppmにやや減少し(M対N
)、生成物中のプロピオン酸濃度は230から271ppmへやや増加した。
【0039】
【表2】
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月14日(2002.2.14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】 カルボニル化反応器中の一酸化炭素の分圧は通常、約2〜30絶対気圧(203〜3
040 kPa)であり、約5〜20絶対気圧(507〜2030 kPa)が好ましい。副生成物の
分圧と含まれる液体の蒸気圧により、反応器の全圧は約15〜45絶対気圧(1520〜
4560 kPa)であり、反応温度は約150〜250℃である。好ましくは、反応器の温度
は約175〜220℃である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】 実施例 実施例1 300ccのハステロイBオートクレーブに、水、氷酢酸(Fisher ACS等級)、無水ヨ
ウ化リチウム(Alfa)、三ヨウ化ロジウム(Engelhard、21.28%ロジウム)、酢酸メ
チル(Aldrich)及びヨウ化メチル(Fisher)を添加した。オートクレーブ中の反応
物の重量%は以下のようであった:水、3%;ヨウ化リチウム、表1に示したよ
うに0または10%;酢酸メチル、27%;ヨウ化メチル、20%;及び酢酸は残余であ
った。使用したロジウム量を表1に示す。イリジウム塩は、表1に示した量で酸
化イリジウム(IrO2)として添加した。オートクレーブに好適な成分を充填した後
、一酸化炭素で50psig(345 kPa)に加圧し、徐々に減圧した;この段階をさら
に2回繰り返した。次いでオートクレーブを400psig(2760 kPa)で10分間圧力
試験した。圧力を約270psig(1860 kPa)にゆっくりと減圧し、電気ヒーターに
より加熱した。反応器内部温度が目的の195℃に到達したら、必要により一酸化
炭素を高圧リザーバから添加することにより圧力を約400psig(2760 kPa)に調
節した。反応器の溶液が再び195℃に到達したら、約800rpmで撹拌機をつけ、カ
ルボニル化反応のゼロ時間とした。一酸化炭素リザーバの経時圧力変化の尺度を
、カルボニル化速度の直接的な表示として使用した。温度195℃と圧力400psig
2760 kPa)を30分間保持した。一酸化炭素モル/反応溶液リットル/時間(mol/L-
時間)として測定した一酸化炭素の時空収率(STY)として報告した反応速度の結果
を表1に示す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】 表1のバッチ式結果は、ヨウ化物イオンを使用しないロジウム/イリジウム触
媒系(C)よりも、ロジウム/イリジウム/ヨウ化物イオン触媒系(B)の方が有利であ
ることを示している。同じ表は、ロジウム/ヨウ化物イオン触媒系に1000ppmのイ
リジウムを添加すると、カルボニル化速度を18から22(mol/L-時間)へ顕著に高め
たことを示す。ロジウム/ヨウ化物イオン触媒系におけるこのイリジウムの促進
作用を行B対Fで比較される。表1の行DとE対GとHでは、ヨウ化物イオンを使用し
ないイリジウム触媒系と比較して1〜2重量%イオンという少ない量ではイリジ
ウム/ヨウ化物イオン触媒系は効果がないことを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シブレル,エレイン・シー アメリカ合衆国テキサス州78414,コーパ ス・クリスティ,ツイン・クリーク・ドラ イブ 3029 (72)発明者 タンケ,ロビン・エス アメリカ合衆国ウィスコンシン州54481, スティーヴンズ・ポイント,スー・マリー 416 (72)発明者 トーレンス,ジー・ポール アメリカ合衆国テキサス州78404,コーパ ス・クリスティ,モーニングサイド 301 Fターム(参考) 4G069 AA06 AA08 BA21A BB01A BB08A BB08B BC01A BC04A BC04B BC08A BC16A BC22A BC26A BC31A BC50A BC54A BC58A BC60A BC62A BC67A BC70A BC70B BC71A BC71B BC72A BC73A BC74A BC74B BC75A BD01A BD06A BD14A BD14B BE08A BE28A BE33A CB72 DA02 4H006 AA02 AC46 BA02 BA22 BA28 BA29 BA32 BA37 BA50 BC31 BC34 BD10 BE40 BE60 BS10 4H039 CA62 CF30

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロジウム塩及びイリジウム塩を含む触媒と、水、酢酸、ヨウ化
    メチル及び酢酸メチルとを含む液体反応媒体中でメタノールと一酸化炭素供給材
    料とを反応させ、続いて得られた反応生成物から酢酸を回収することによる酢酸
    の製造プロセスにおいて、前記反応時に前記反応媒体中に、(a)アルカリ金属塩
    及びアルカリ土類金属塩及び/または四級のヨウ化アンモニウム塩またはヨウ化
    ホスホニウム塩からなる群から選択される触媒安定化剤/補助促進剤として約2
    〜20重量%の範囲の有効量のヨウ化物イオン、(b)ヨウ化メチル約5重量%〜30
    重量%、及び(c)酢酸メチル約0.5重量%〜30重量%と一緒に、極少量から14重量
    %未満の水を保持することを特徴とする、該プロセス。
  2. 【請求項2】 前記金属塩がリチウム塩である、請求項1に記載のプロセス。
  3. 【請求項3】 前記リチウム塩がヨウ化リチウムである、請求項2に記載のプ
    ロセス。
  4. 【請求項4】 前記リチウム塩が酢酸リチウムである、請求項2に記載のプロ
    セス。
  5. 【請求項5】 前記ロジウム塩が前記反応媒体中に約100ppm〜約5000ppmの濃
    度で保持され、前記イリジウム塩が前記反応媒体中に約100ppm〜約5000ppmの濃
    度で保持される、請求項1に記載のプロセス。
  6. 【請求項6】 前記触媒が、ルテニウム、タングステン、オスミウム、ニッケ
    ル、コバルト、プラチナ、パラジウム、マンガン、チタン、バナジウム、銅、ア
    ルミニウム、錫及びアンチモンからなる群から選択される遷移金属塩をさらに含
    む、請求項1に記載のプロセス。
  7. 【請求項7】 前記触媒がさらにルテニウム塩を含む、請求項1に記載のプロ
    セス。
  8. 【請求項8】 前記反応媒体中で極少量から約14重量%未満の水、ヨウ化リチ
    ウムとしてのヨウ化物イオン約2〜20重量%、ヨウ化メチル約5〜30重量%と酢
    酸メチル約0.5〜30重量%と、本質的に酢酸からなる残余が保持される、請求項
    1に記載のプロセス。
  9. 【請求項9】 前記反応時に、前記反応媒体中に水約0.1重量%〜約8重量%
    が保持されることを含む、請求項8に記載のプロセス。
  10. 【請求項10】 前記金属塩がヨウ化リチウムであり、前記反応時の前記反応
    媒体中で、ヨウ化メチル約5〜15重量%、酢酸メチル約1〜20重量%と、本質的
    に酢酸からなる残余を保持する、請求項1に記載のプロセス。
  11. 【請求項11】 前記反応媒体中の前記ヨウ化物イオンが約10〜20重量%であ
    る、請求項1に記載のプロセス。
  12. 【請求項12】 前記一酸化炭素供給材料中に約5ppmを超えるレベルでさら
    に水素を含む、請求項1に記載のプロセス。
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