JP2002527710A - モータの冷却及び潤滑が改善された液体チラー - Google Patents

モータの冷却及び潤滑が改善された液体チラー

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Abstract

(57)【要約】 液体チラー(10)の改善されたモータ冷却及び潤滑システムが提供される。そのシステムは、そこで駆動モータ冷却に用いられる液冷媒がチラーの凝縮器(14)に戻されるような、液冷媒で冷却される圧縮機駆動モータ(46)と、圧縮機へ運び込まれる、チラーのオイル供給タンク(62)へ戻される吸込ガスの流れに取り込まれたオイルの戻しをより容易にする機構とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 背景技術 本出願は、「オイルフリー液体チラー(Oil-Free Liquid Chiller)」を名称
とする同日に出願され、同一人に譲渡された米国特許出願、「遠心チラーのため
のオイル及び冷媒ポンプ(Oil and Refrigerant Pump for Centrifugal Chiller
)」を名称とする同一人に譲渡されかつ許可された米国特許08/965,49
5並びにこれらから派生し得るあらゆる分割出願に関連するものである。
【0002】 本発明は、液体チラーに関する。本発明は特に、建物の空気調和或いは産業プ
ロセス用途に用いられる液体、特に水を冷却するための遠心式冷凍機に関連する
。本発明は、特に、改善されたモータ冷却及び潤滑構造を有する遠心冷凍チラー
に関する。
【0003】 冷凍チラーは、水などの液体温度を制御するために冷媒を用いて、多くの場合
、産業プロセスや建物に於ける空気調和に於いてこのような液体を冷媒として用
いるために用いられる機械である。大容量冷凍チラーは通常遠心式圧縮機により
駆動され、そのためにこのような場合は、遠心チラーと呼ばれる。
【0004】 遠心圧縮機は、渦巻形ハウジング内に於いて、1つ又は複数のインペラを高速
で回転することにより、冷媒ガスに対して、それを圧縮するように作用する圧縮
機である。遠心圧縮機のインペラ、そのようなインペラが取り付けられた軸、更
にいわゆる直結駆動式圧縮機の場合には圧縮機駆動モータのロータなどは、数千
ポンドに達しないまでも数百ポンドの重量を有する。このように物理的に大型か
つ大重量のチラー部品を数千RPMもの相対的に高速で回転させることは、特有
の且つ困難な軸受潤滑の問題を提起する。同様に、このような部品を駆動するた
めのモータが発生する熱も多量であって、モータの運転に伴う温度は、特に特定
の運転条件或いは負荷条件下に於いて、相対的にかなり高くなる。従って、圧縮
機駆動モータを積極的に冷却することが必要となる。
【0005】 遠心チラーを潤滑しモータを冷却する構造はかなり発達している。しかしなが
ら、建物や産業プロセスに於いて最大のエネルギー消費者であることの多いチラ
ーの全体的な効率を改善せんとする要望が常に望まれる。同時に、環境的な配慮
からこのようなチラーに用い得る冷媒の種類も制限されている。
【0006】 最近の、より環境に優しい冷媒の特性は、チラーのモータ冷却システムの有効
性及び信頼性を低下させる傾向がある。これは最近の冷媒がより低圧の冷媒であ
るためで、特にある運転条件が存在する場合にこのような冷媒を用いることは、
それが用いられるチラーシステムに於いて発生する圧力差をかなり小さくする。
旧来から、モータを冷却するためにチラーの圧縮機駆動モータへ冷媒を移動させ
或いはそれを補助するために、このような圧力差が利用されてきた。
【0007】 例えば、このようなチラーの世界最大のメーカである本件発明の譲受人により
製造されたチラーで、より新しい低圧冷媒を用い、圧力差を利用して冷媒を移動
させるチラーの最新式チラーに於いては、チラー運転時には常に冷媒がモータへ
供給されかつモータから戻されることを確実にするために、いわゆる低ヘッド運
転に対して制限が課されている。低ヘッド限界とはチラーシステムの高圧側及び
低圧側の間で測定される圧力の差であり、この圧力差はチラー運転中に冷媒をチ
ラーの圧縮機駆動モータに供給し、かつそれを戻すことを確実にするのに最低限
十分な圧力差である。現在用いられている或るチラーに於いては、低ヘッド限界
は約5PSIである。
【0008】 通常低ヘッド限界に到達することはないが、より新しい低圧冷媒が用いられる
場合には、ある稀な運転条件下に於いて低ヘッド限界に到達する場合があり得る
。このような条件が存在することは、それが稀であったり、ごく短時間であった
りしても、モータの過熱を回避するために或る程度の時間チラーをシャットダウ
ンすることになる可能性があり、シャットダウン中には、冷却液体を発生させる
ことを目的として用いるチラーがその目的に必要な冷却液体を発生させることが
出来なくなる。チラーが、大きな工場や商業施設、官公庁或いは学校の建物など
に於いて空気調和に用いられている場合や、コンピュータチップ、化学薬品など
の最終生成物を製造するために特定の温度に冷却された液体を継続的に供給する
ことが必要な工業プロセスに用いられている場合に於いて、チラーのダウンタイ
ムは、いかなることがあっても回避しなければならない。現在のシステムが、冷
媒供給源の位置と冷媒利用位置(即ち圧縮機駆動モータ)と、或る時には使用後
に戻される位置との間に圧力差が存在することが前提となって運転されているた
め、冷媒利用位置は、冷媒供給源の位置よりも低圧でなければならない。従来型
或いは現行型遠心チラーの場合、モータ冷却に用いる冷媒は通常、チラーの相対
的に高圧な凝縮器からモータに対して、それを冷却するために冷媒が接触するべ
き、圧縮機駆動モータを収容するハウジングに向けてオリフィスを通過するのが
一般的である。オリフィスは、相対的に高圧な凝縮器と、(1)低圧のモータハ
ウジング或いは(2)モータハウジングから冷媒が戻されるべき位置との間の圧
力境界として機能する。
【0009】 凝縮器からモータに向けて送り出される液冷媒のかなりの部分が、オリフィス
を通過する際に、モータを冷却する作用を発揮する前にガスにフラッシュするた
め、このようなシステムに於いてモータを冷却するためにモータに供給される冷
媒はそれが完全な液状でモータに供給される場合に比べて、モータを冷却する上
でかなり効果が失われる。従って、現行型モータ冷却構造は効果的ではあるが、
駆動モータに送り込まれる冷媒の実際の冷却効果や全体的なチラー効率は、冷媒
がガス成分を含むことによりかなり減じられている。
【0010】 チラー効率を高め、特に新規な冷媒の出現及びその使用により運転条件によっ
てチラーに存在することもしないこともある圧力差を利用せず、それに依存もし
ないチラーモータ冷却システムが望まれることから、チラーの全運転範囲で運転
可能な、モータ冷却プロセスに起因するチラー効率の低減を最小化し得るような
モータ冷却システムを提供する必要が存在する。このようなチラーモータ冷却シ
ステムについての変更に関連して、また、(1)或る程度の量の冷媒がチラーの
潤滑システムに入り込み、(2)或る程度の量の潤滑剤がチラーの冷凍サイクル
に入り込むことから、チラーの潤滑システムの信頼性を高め、チラーの冷凍サイ
クルに入り込んだオイルをより好適にチラーの潤滑システムに戻し、オイルを潤
滑システム内に維持するために、チラーの潤滑システムを改善することの必要性
及び機会も存在する。
【0011】 発明の開示 本発明の目的は、液冷媒を用いて遠心チラーの圧縮機駆動モータを冷却するこ
とにある。
【0012】 本発明の別の目的は、圧縮機のモータを冷却することがチラー効率に対して寄
生的効果が生じないように、遠心チラーに於ける圧縮機のモータを冷却すること
にある。
【0013】 本発明の更に別の目的は、モータを冷却するために用いる液冷媒がモータ冷却
のためにモータに供給される前にフラッシュすることを極力或いは完全に回避す
ることにより、遠心チラーのモータ運転温度を大幅に低下させることにある。
【0014】 本発明の更に別の目的は、モータを冷却するためにチラーの圧縮機駆動モータ
に液冷媒を送り込むために冷凍チラー内に存在する圧力差を利用すること或いは
それに依存することを回避し、同時にモータの冷却構造がチラー効率に対して及
ぼす悪影響を最小化することにある。
【0015】 本発明の更に別の目的は、チラーの冷凍サイクルに入り込んだオイルをチラー
のオイル供給タンクへより好適に戻し得るような改善されたチラー潤滑システム
を提供することにある。
【0016】 本発明の更に別の目的は、好ましくは単一のポンプ機構を用いて従来型システ
ムより優れたモータ冷却効果を発揮し得るように、あらゆるチラーの運転条件下
に於いて、チラーの運転中に潤滑を必要とする冷凍チラー内の面に対して潤滑剤
を供給し、同時にこのようなチラーの圧縮機駆動モータに対してモータ冷却のた
めに液冷媒を供給することにある。
【0017】 本発明の更に別の目的は、チラーの起動時にオイル供給タンク内に発生する圧
力降下及びオイルの発泡(フォーミング)の結果として生じるチラーのオイル供
給タンクからチラーの冷凍サイクルへの潤滑剤の損失を最小化し得るような冷凍
チラーに於ける潤滑システムを提供することにある。
【0018】 本発明の更に別の目的は遠心チラーの圧縮機の吸込領域などに蓄積する油を潤
滑のために再利用するべき位置に向けて戻すためにエゼクタなどの装置を必要と
することにある。
【0019】 以下の好適実施例の説明及び添付の図面を参照することにより明らかとなる本
発明のこれら及び他の目的は、好適実施例により達成される。好適実施例の遠心
冷凍チラーに於いては、(i)飽和液冷媒を凝縮器に戻すことを可能にし、それ
によって冷媒のモータ冷却効果を改善しかつ全体的なチラーの効率を改善するよ
うな方法で、飽和液冷媒がモータの冷却のためにシステム凝縮器からチラーの圧
縮機駆動モータにポンプされ、(ii)ここに同一の装置によりまたあらゆるチ
ラーの運転条件下に於いてオイルがオイル供給タンクからチラーの潤滑を必要と
する面にポンプされ、このようなオイルの一部がチラーの冷凍サイクル内入り込
んだ後もそれを確実に戻すようにしている。
【0020】 実施例 まず図1及び2に関連して、遠心チラー10は圧縮機部12と、凝縮器14と
、蒸発器16とからなる。冷媒ガスは、圧縮機部12内で圧縮され、渦型排出室
18から、チラー10の圧縮機部12を凝縮器14に接続するパイプ20に送り
出される。
【0021】 凝縮器14に送り込まれた高圧であって比較的高温の圧縮冷媒ガスは、通常入
口22から凝縮器内に流れ込み、出口24から凝縮器外に流れ出す液体により冷
却される。この液体は、通常水道水或いはクーリングタワーに送り込まれた後、
戻された水であり、圧縮機から凝縮器に供給される冷媒に対して熱交換により昇
温された後に凝縮器外に送り出される。
【0022】 凝縮器14内に於いて引き起こされる熱交換プロセスの結果、そこに供給され
た比較的高温の圧縮冷媒ガスは冷却され、凝縮し、凝縮器の底部に滞留する。凝
縮した冷媒は、排出管26から凝縮器14外に流出し、好適実施例に於いては、
エコノマイザ28に送り込まれる。冷媒は次に、主に液状をなして、エコノマイ
ザ28から蒸発器16に供給される。ここで留意すべきことは、効率を向上させ
るための装置であるエコノマイザ28は、本発明の好適実施例に於いて用いられ
ているが、エコノマイザの使用は必須ではない。
【0023】 エコノマイザが用いられた場合、凝縮器14から流出した液冷媒は、エコノマ
イザに送り込まれる前に、第1の計量装置32を通過し、蒸発器に流入する前に
、前記エコノマイザの下流側に位置する第2の計量装置34を通過する。両計量
装置32、34は、多くの場合固定オリフィスからなる。これらのオリフィスを
流れる液冷媒の一部は、それらによって引き起こされる圧力降下のために、それ
らを通過するに伴い蒸発する。
【0024】 液冷媒が計量装置32を通過してエコノマイザ28に送り込まれる結果、エコ
ノマイザ内で発生する冷媒ガスは、比較的高圧の状態にある。このガスは、パイ
プ36によりエコノマイザ28外に送り出され、チラー10の圧縮機部12の或
る位置に送り込まれ、そこで、圧縮されつつある比較的低圧のガスと混合される
。この混合プロセスにより、モータ駆動される圧縮機のインペラの回転により引
き起こされる圧力上昇とは別に、圧縮されつつあるガスの圧力を上昇させる。そ
のため、圧縮機及びそのモータがガスを圧縮する際に必要となる仕事量が軽減さ
れ、チラーの全体的効率が向上する。
【0025】 更に、図3にも示されるように好適実施例に於いて、圧縮機部12は、軸42
上に第1のインペラ38及び第2のインペラ40がそれぞれ回転するように取り
付けられている二段式装置からなる。各インペラ38、40は、これらを通過す
るガスに対して作用し、多段プロセスとしてガスの圧力を上昇させる。インペラ
38,40が取り付けられ、好適実施例の場合には更に圧縮機駆動モータ46の
ロータ44が取り付けられた軸42は、軸受48及び軸受パッケージ50により
回転可能に支持され、モータ46のステータ52は、モータバレルとも呼ばれる
モータハウジング54内に固着される。軸受48及び軸受パッケージ50は、そ
の潤滑のためにオイルの供給を受ける必要があり、好適実施例の場合にはチラー
10が運転中にはモータを冷却するためにモータ46に対して液冷媒を供給する
必要がある。
【0026】 再び図1及び2に関連して、またエコノマイザ28から流出する冷媒の流れに
関連して、液冷媒は第2の計量装置34を介してエコノマイザ28から流出する
。液冷媒が計量装置34を通過することにより、それを通過する液冷媒に更なる
圧力降下が引き起こされ、この冷媒の別の部分がガスにフラッシュし、このよう
なフラッシングのために冷媒が更に冷却される。このようにして比較的低温とな
った低圧液冷媒は蒸発器16に供給され、そこで、入口56から蒸発器に流入し
出口58から流出する水などの比較的温かい媒体を冷却して熱交換を行う。この
ようにして冷却された冷媒は、チラーが冷却対象とする熱負荷と熱交換可能に接
触すべく供給される。
【0027】 蒸発器を流れる媒体を冷却し、それによって昇温される過程に於いて、蒸発器
に供給された液冷媒は蒸発し、パイプ60を介して低圧吸込ガスとして再びチラ
ーの圧縮機部12に送り込まれる。チラーが運転し続ける間、冷媒ガスは、継続
かつ反復プロセスに於いて再び圧縮される。
【0028】 継続して図1及び2に関連し、更に、図4に関連して、本発明のチラーの潤滑
及びモータ冷却構造の特徴並びにそれらの相互関係を更に詳しく説明する。この
点に関して、オイル供給タンク62がチラー10に取り付けられ、オイル供給タ
ンク62は、物理的に凝縮器14の下側に配置される。好ましくは、本発明と同
一人に譲渡された同一出願人の米国特許出願08/965,495号に開示され
かつクレームされている形式のポンプであるポンプ機構64が、潤滑のためのオ
イル及びモータを冷却するための液冷媒の両者をポンプするためにチラー内に於
いて用いられており、その詳細を以下に説明する。本発明のポンプ64は、上記
した同一出願人による特許出願に開示されかつクレームされた二重の目的を果た
す形式のものであるのが好ましいが、一方がオイルをポンプ可能であって、他方
が液冷媒をポンプ可能であるような、別個のポンプ或いはポンプ機構を用いるこ
ともでき、それも本発明の範囲内に含まれるものであることを了解されたい。
【0029】 凝縮器14から圧縮機駆動モータへポンプ64により液冷媒をポンプする点に
関して、この様なポンプ作用は、オイル供給タンク及びポンプ64が物理的に凝
縮器14の下側に配置されている場合に有用である。ポンプ64が凝縮器14の
下側に配置されていることにより、ライン112内に或る程度のヘッドが維持さ
れ、それによってモータを冷却するために液冷媒を凝縮器14からポンプ64に
供給することができる。凝縮器14から供給される冷媒は飽和液体であることか
ら、極僅かの圧力降下があった場合でもガスにフラッシュし易い。飽和液冷媒を
ポンプしようとする際には、このような圧力降下は本質的に発生し易い。飽和液
冷媒のガスへのフラッシングは、それをポンプしようとする際に発生し、ポンプ
キャビテーションを発生させる。ポンプ或いは関連するシステムが適正に設計さ
れていない場合には、最終的には、フラッシング/キャビテーションのプロセス
は自己増幅的に発生することから、このような飽和液体を継続してポンプするこ
とが不可能になる。
【0030】 以下に詳しく説明するように、ポンプ機構64は特有の設計に基づくものであ
って、それがポンプするべき冷媒のソースよりも物理的に下側に配置されている
ことと相まって、ポンプされた飽和液冷媒のフラッシングを概ね引き起こすこと
なく、従ってポンプキャビテーションを発生させることなく、飽和液冷媒をそれ
を利用する部分に向けてポンプすることが可能となる。発明者の知る限りに於い
て、ポンプ64は、液体チラーに関連して用いられたものとしては、あらゆるチ
ラーの運転条件下に於いて信頼性高く飽和液冷媒をポンプし得る最初のポンプで
ある。圧力差ではなくポンプ64を用いて、モータを冷却するために液冷媒をチ
ラーの駆動モータに供給する利点を以下に説明する。
【0031】 ポンプ機構64は、オイルを、オイル供給タンク62から、同様に本件出願人
に譲渡された米国特許5,675,978号に開示され、かつクレームされた形
式であることが好ましいマニホールド66に送る。オイルは、ライン68を経て
エコノマイザ28に送り込まれ、ここでその内部に配置されたオイル冷却熱交換
器70内に流入する。熱交換器70は、チラーが運転中にあってはエコノマイザ
内に存在する液冷媒内に浸されている。エコノマイザ28内に熱交換器70が用
いられていることにより、現行のチラーの多くに見られるような別個の外付けオ
イル冷却熱交換器を用いる必要をなくし、液冷媒内に熱交換器70を浸すことに
より、このような多くの外付け熱交換器に比較して、オイル冷却効率を向上させ
ることができる。
【0032】 潤滑用オイルは、熱交換器70を通過するに伴い冷却され、続いてライン72
を経てチラーの圧縮機部12に供給され、再び図3に関連して、軸42を回転可
能に支持する軸受48、50へと送られる。オイルは、チラーの圧縮機部12の
軸受を潤滑するために利用された後、圧縮機部12からドレンされる。これは、
圧縮機部12が、オイル供給タンクの上方に配置されていることによるものであ
る。好適実施例に於いては、オイルは更にパイプ74を介してオイル供給タンク
に戻される。
【0033】 ここで留意すべきことは、遠心チラーに於いては一般的であるように、潤滑の
ために用いられたオイルの一部は、圧縮機軸受及びシールを通過してチラーの冷
凍サイクル内に入り込み、システム冷媒と共にチラーシステム内に運ばれること
となる。これはチラーのオイル供給量に対して相対的に僅かな量であるが、長時
間の後には、このような潤滑剤をチラーの潤滑システムに戻すような特別な方策
を採らない限り、チラーのオイルの好ましくない程大きな部分が、冷凍サイクル
内に送り込まれることとなる。
【0034】 チラーの冷凍サイクル内に入り込んだ潤滑剤は、その部分がチラーシステムに
於ける低温かつ低圧の部分であることから、システム蒸発器の底部に運ばれ、そ
こに滞留する傾向がある。しかしながら、蒸発器内に送り込まれた潤滑剤の一部
は、パイプ60から、チラーの圧縮機部12の吸込ハウジング76に向けて流出
する吸込ガスと共に蒸発器外に運び出される。吸込ハウジング76に運ばれた潤
滑剤の少なくとも一部は冷媒から分離され、その内部に滞留する。本発明の好適
実施例に於いては、吸込ハウジング76に集められたオイルを、ハウジング76
をオイル供給タンク62に接続するライン78を介して戻すための構造が提供さ
れる。このオイル戻しプロセス及びその装置を以下に詳しく説明する。
【0035】 本発明に基づくチラー10の潤滑システムの他の部分或いは特徴としては、ベ
ントライン80があり、これによって、オイル供給タンク62の内部が蒸発器1
6に向けてベントされ、それによって蒸発器内にチラー運転中に於いて発生する
比較的低圧の状態と同じ低圧状態が維持される。チラー10の潤滑システムの運
転に対するベントライン80の影響を以下に説明し、更に本発明のベントライン
80が省略されているような別の実施例の運転を以下に説明する。
【0036】 更に、チラー潤滑システムに関連して、また上記したように、僅かな量の潤滑
剤が遠心チラーの圧縮機部の吸込ハウジング内に集められるばかりでなく、潤滑
剤もチラーの蒸発器底部に収集される傾向がある。従って、オイルがチラーの蒸
発器の底部に向けて移動し、そこに滞留することにより長時間の後にオイルが枯
渇するような事態を回避するために、チラーの蒸発器底部に集まるオイルに富む
液体をオイル供給タンクに戻すための対策が必要となる。
【0037】 それに関連して、本発明に基づく好適実施例は、オイルを回収するためのエゼ
クタ装置を備えている。エゼクタ装置は、チラー運転中に於いてしばしばその存
在が認められるオイル及び液冷媒のオイルに富む混合体が滞留するような蒸発器
16の底部に向けて開かれたパイプ82及び、チラーの運転中にあっては高圧ガ
スが存在するような凝縮器14の一部に向けて開かれたライン84を含む。ライ
ン82、84は互いに接続されて、エゼクタ86を構成する。このエゼクタ86
は、凝縮器14からの高圧ガスのブリードを利用して、低圧蒸発器16の底部か
らオイルに富む液体を引き出し、チラーのオイル供給タンク内に取り込む。フィ
ルタ88をライン82に設け、エゼクタ装置により蒸発器16の底部から引き出
される粒子や異物を捕捉することができる。蒸発器は、前記したように比較的低
圧の位置にあるため、通常チラーシステム内の粒子や異物の蓄積場となりがちで
ある。粒子や異物をオイル供給タンクに送り込むのを防止するようなフィルタ8
8の使用以外等の構造について以下に説明する。
【0038】 やはり図1〜4に示され、またチラー10の冷凍サイクル内に於ける冷媒の流
れにも示されるように、主な冷凍サイクルの部品は、直列流を構成するように接
続された圧縮機部12と、凝縮器14と、蒸発器16等からなる。好適な実施例
に於いては、エコノマイザ28は、凝縮器と蒸発器との間の冷媒流路内に配置さ
れている。
【0039】 多くの遠心チラー構造に於いて、圧縮機駆動モータを冷却するために伝統的に
液冷媒が用いられてきたが、このようなモータを冷却するための液冷媒の供給は
、通常チラーシステム内に存在する圧力差を利用して行われていた。このような
圧力差は、チラー凝縮器等のような比較的高圧の供給源の位置から、液冷媒を、
モータを冷却するために、比較的低圧の圧縮機モータバレルに向けて、オリフィ
スを介して送り込むようになっている。このような冷媒は、しばしば、冷凍サイ
クルに於ける圧力が同様に低い位置に於いて、このような圧力差により、チラー
の冷凍サイクルに戻されるようになっている。
【0040】 現行型或いは従来型遠心チラーに於いて、モータ冷却のために圧縮機駆動モー
タに液冷媒を供給することは、圧力差に依存して供給する限りに於いて、通常そ
の供給過程に於いて、このような液冷媒のかなりの部分をフラッシングによりガ
ス化させることを伴う。これは、モータの冷却プロセスに於いてモータに供給さ
れる冷媒が二相流即ち気液混合流をなし、モータと熱交換可能に接触させるため
に単相の液冷媒を供給する場合に比較して、かなり熱伝達能力が低下する。これ
は、ガスが、液体と比較して作動媒体として劣ることによるものである。実際、
現行型或いは従来型モータ冷却システムに於いて、モータに供給される液冷媒の
10重量%もの割合が、モータ冷却に対して何らかの貢献を行う前にガスにフラ
ッシュしてしまうと考えられている。体積に換算すると、冷却のためにモータに
供給される冷媒のガス割合はこれより遥かに大きくなる。
【0041】 上記したように、新規且つ環境に優しい冷媒は、極めて過酷な或いは比較的稀
に発生するようなチラーの運転条件下に於いて、モータを冷却するためにチラー
の圧縮機の駆動モータに液冷媒を供給するために十分な圧力差を期待することが
できない。このような問題は、特定の状況下に於いては、過熱や潤滑剤の枯渇等
による損害からチラーの圧縮機部分の部品を完全に保護するためには、このよう
な運転条件が発生した場合には、チラーをシャットダウンするという必要を生じ
させる。
【0042】 主に図4に示されるように、本発明のポンプ機構64は2つのインペラ90、
92を有し、これらは共通軸94により駆動され、上記したような運転条件が発
生した場合でもチラー10をシャットダウンさせる必要を解消するものである。
軸94は、電気モータ96により駆動される。モータ96及び、軸94を回転可
能に支持する軸受は何れも、オイル供給タンク内でこれらの部分を浸しているオ
イルにより冷却及び潤滑される。
【0043】 ポンプインペラ92は、オイル供給タンク外に位置するインペラハウジング9
8内に配置され、軸94が貫通する図示されないシールにより、オイル供給タン
ク内の潤滑剤99に対して分離されている。インペラ92及びハウジング98は
互いに共同して第1のポンプ機構を構成し、インペラ90及びそれを受容するハ
ウジング91は、第2のポンプ機構を構成する。インペラハウジング98は、イ
ンペラ92がライン112を介して液冷媒の供給を受ける凝縮器14及び、ポン
プ64が液冷媒を圧縮機駆動モータハウジング54に供給するための冷媒ライン
100の両者と連通している。
【0044】 主に図3、4に示されるように、環状通路101はモータステータ52を外囲
し、冷媒ライン100と連通している。環状通路101内に或いはそれを通過す
るようにポンプされた液冷媒は、モータステータの外面を冷却する働きを行い、
ステータ52を貫通する複数の通路102を介して計量され、ロータステータ間
のギャップ103に至り、ここでステータ52及びロータ44を冷却する働きを
更に行う。冷媒は、ロータステータ間のギャップ103及び環状通路101から
、軸性方向両端にて開かれたモータステータ52の上部に沿う切込み部104内
に流れ込む。冷媒は、モータロータ及びステータの両者の両端に対して、それら
に向けて流れることにより冷却する働きを行う。この冷媒は、更にモータハウジ
ング54の底部に流れ込み、そこに於いてライン106、108を介して凝縮器
14に戻る方向にドレンされる。
【0045】 モータハウジングの位置からモータ冷却用冷媒を供給し、それをモータハウジ
ングに戻すためにモータハウジング54は凝縮器の圧力に維持され、またポンプ
64によりモータ46に供給される液冷媒には殆ど圧力降下が起こらないため、
ポンプ64により圧縮機駆動モータに供給される冷媒は、モータに対して冷却効
果を発揮する前にフラッシュしにくく、概ね完全に液体の状態で圧縮機駆動モー
タに供給される。圧力差に依存して圧縮機駆動モータへの冷媒の供給及び該モー
タからの冷媒の戻しを実現するような従来或いは現行のチラーシステムに於いて
は、通常圧縮機駆動モータに供給される気液二相冷媒に比較して、モータに供給
される単相の液冷媒は大幅に高い熱交換能力を有することから、このような構成
は、本発明の圧縮機モータ冷却構造の熱交換率を大幅に向上させる。従って、真
の液体によるモータ46の冷却が本発明により実現される。
【0046】 本発明に於けるモータバレルは、全体として通常よりも高い温度で運転する。
何故なら、モータ冷却用冷媒は、チラーシステムに於いて比較的高温位置である
凝縮器から供給され、そこに戻されるためである。モータを冷却するためにバレ
ル内でモータに供給される冷媒は、それが液状であるため、特にモータのホット
スポット(高温部分)に対して極めて冷却効果が高い。この点に関して、或る過
酷な条件下に於いて本発明に基づくチラーを運転する際に、モータの或る位置に
於けるピーク温度は、同様に過酷な条件下で、圧力差に依存してモータ冷却冷媒
を供給するような現行型或いは従来型チラーシステムに於ける同位置のモータ温
度に比較して100゜F以上低いことが見出された。
【0047】 本発明により達成される大幅に低いモータの運転温度は、チラーシステム効率
を全体として向上させ、モータの寿命を延長し、チラーの信頼性を向上させる。
これらの結果は、やはり、概ねガスを含まない液冷媒を駆動モータに対して供給
し、それに対して接触させるようにポンプすることにより得られるものである。
このようなポンプ作用は、モータを冷却するための液冷媒をシステム凝縮器から
供給を受けるようにしたこと、ヘッド圧を与えるように冷媒ポンプの或る所定の
高さ位置に凝縮器を配置したこと、駆動モータを冷却するために利用された冷媒
を、それがポンプにより送り出された供給源である凝縮器に再び戻すことによる
ものである。モータ46を冷却する過程の間にモータに供給された液冷媒の一部
はフラッシュしてガスになるが、これはこのような熱交換を活性する前には引き
起こされず、モータバレル内にて液状に留まるこのような冷媒の一部は、上記し
たようにハウジング54からドレンされ、既にフラッシュした冷媒ガスの部分と
共に、ライン106、108を介して凝縮器14に戻される。
【0048】 冷媒を、凝縮器からモータバレルを経て循環させ、モータを冷却するために凝
縮器に戻し、モータバレルを凝縮器の圧力に維持することの他の重要な利点につ
いて以下に説明する。この点に関連して、チラー10は、駆動モータから発生し
た熱をチラー自体の外側の位置に排出し得る能力を有するので、本発明に基づく
モータ冷却構造を用いることにより、より効率的となる。これは、チラー効率に
対するモータ冷却に伴う規制的な影響を排除することができる。特に、モータを
冷却するために用いられた液冷媒を圧縮機モータハウジングからシステム凝縮器
に戻すことにより、それにより運ばれるモータの熱が、凝縮器に流れ込み、それ
を通過し、それから流出する媒体に伝達される。従って、この媒体及び媒体によ
り運ばれる熱はチラーの外部に運び出される。
【0049】 従来型システム或いは現行型システムの或るものに於いては、圧縮機駆動モー
タを冷却するために用いられる冷媒は通常圧力差により相対的に低圧位置にある
システム蒸発器に送り込まれる。システム蒸発器の目的が、チラーが冷却すべき
外部熱負荷を冷却する際に利用するためにその内部を通過する冷媒を冷却するこ
とにあることから、モータ熱を低圧のシステム蒸発器に運ぶことにより、このよ
うなチラーシステムに於けるモータの冷却は、システムの全体的な効率に対して
規制的な影響を及ぼしていた。本発明のチラーに於いては、モータ熱は、多くの
従来型及び現行型チラーシステムに於いて引き起こされるようなチラーシステム
効率に対するモータ冷却の規制的な影響を排除するように、凝縮器を介してチラ
ーシステムの外部に運び出されるようになっている。
【0050】 モータを冷却するために用いられる冷媒が凝縮器から供給され且つそこに戻さ
れることに基づく本発明に基づくモータ冷却構造の更に別の重要な利点は、チラ
ーの外部からモータ46の電力リード線57に対するアクセスを与えるような圧
縮機モータバレル或いはハウジング55が何れも、モータの電力リード線の部分
に於いてハウジング55内に於いて凝縮が起こるほど低温とならないことである
。圧力差に依存して圧縮機駆動モータに冷媒を供給し、モータを冷却した冷媒が
システム蒸発器に戻されるようなシステムにおいては、モータバレルを比較的低
温の蒸発器と連通させることによって、モータバレルに配置されたモータは比較
的非効果的に冷却されるにも関わらずモータバレル自体は比較的低温となり、本
発明に基づき冷却されたモータよりも100゜F以上高温となる。従来型システ
ムに於けるモータバレルが、或る温度及び湿度条件下に於いては相対的に低温と
なるため、その内部に取り付けられたモータの一部が相対的に高温となっても、
モータバレルの外側にあるモータリードハウジング55の内部は、その内部で凝
縮が起こるほど低温となる場合がある。このような位置に於ける凝縮は、可能な
限り回避されるべきである。
【0051】 本発明のモータ冷却構造に於いて、モータハウジング54は、全体として、モ
ータに供給される冷媒が、相対的に高温の凝縮器から供給され、再びそれに戻さ
れることにより、モータを冷却する冷媒が相対的に低温の蒸発器に供給されるよ
うな現行型或いは従来型の圧力差依存形式のモータ冷却システムに比較してより
高温で運転する。しかしながら、本発明において駆動モータに供給される冷媒は
概ね液状であることから、モータ自体に対してより大きな冷却効果を発揮する。
従って、本発明のモータバレルは、いかなる運転条件或いは環境条件下に於いて
もモータリードハウジング55に内で凝縮が起こらないように十分高温に維持さ
れ、しかもモータ自体は、特により高温の部分に於いてより好適に冷却され、従
来型チラーシステムに於けるモータ冷却構造に比較して、チラーシステム効率を
高めるようにしてモータを冷却することができる。
【0052】 図1〜4に加えて、図5に示されるように、ポンプ64の冷媒ポンプインペラ
94がポンプ作用を行う際の液冷媒の供給に関連して、このような冷媒は凝縮器
14のウェル110から供給される。冷媒インペラ92は、液冷媒をその位置か
らポンプし、ライン112を介して圧縮機駆動モータに送り、ポンプされた液冷
媒の圧力を、プロセスに於ける凝縮器圧力を超える圧力に上昇させる。図5から
明らかであるように、凝縮器ウェル110は、堰118により2つの部分114
、116により分割されている。図2に示されるように、凝縮器14の長さに関
連してウェル110の位置は、凝縮器14の長い部分がウェル110の部分11
6に対して冷媒を供給し、凝縮器の短い部分がウェル110の部分114に対し
て冷媒を供給するように定められている。
【0053】 モータを冷却するために用いられる液冷媒は、凝縮器14からウェル110の
部分116外へポンプ64によって送り出される。ウェル110の部分116が
、凝縮器の長い部分により冷媒の供給を受け、その内部で凝縮した液冷媒により
満たされることから、部分114に比較して優先的に冷媒の供給を受け、常に一
杯となるように液冷媒により満たされる。このようにポンプ64に対して液冷媒
を優先的に供給するのは、過酷な低負荷条件下のように、凝縮器14内に生成さ
れる液冷媒の量が少ないような場合でも、チラー運転時は常にチラーの圧縮機駆
動モータがモータ冷却のための液冷媒の供給を受けるようにするためである。本
件出願人により製造されている遠心チラーに於いては、チラーは、図3に示され
る入口ガイドベーン120が完全に閉であるような過酷な低負荷条件下に於いて
も運転することができることに留意されたい。このようなガイドベーンは、チラ
ー容量を制御するために用いられ、このような状況下に於いては、チラーの圧縮
機は、閉である入口ガイドベーンから漏れ込む僅かな量の冷媒ガスを圧縮するだ
けのために運転する。
【0054】 ガイドベーン120が完全に閉位置にあるとき、チラー10は、その冷却能力
の約10%しか発揮せず、そのため、それだけ低減された熱負荷をより効率的に
冷却することができる。このような状況に於いては、凝縮器14内にて生成され
る液冷媒量は微小であるが、ウェル110の部分116に於いて十分な量の液冷
媒を確保することができ、部分116が一杯となった時には、液冷媒は、部分1
14に溢れ出し、チラーの冷凍サイクルに於ける利用に供することができる。
【0055】 更に図6及び7をも参照して、滞留したオイルを圧縮機12の吸込ハウジング
76からオイル供給タンク62に戻すための装置について説明する。この点に関
して、前記したように、吸込ガス内に取り込まれた潤滑剤は、パイプ60を経て
吸込ハウジング76に移動する際に、相対的に低圧位置に於いて圧縮機構造と衝
突することにより吸込ハウジング内にて分離され、同部分に滞留する傾向がある
。多くの既存型或いは従来型システムに於いては、このように分離されたオイル
を吸込ハウジングからオイル供給タンクに戻すことは、チラー内の圧力差に依存
するエゼクタにより達成されるが、このような圧力差は、チラーシステムに用い
られるようになった新規な冷媒を用いた場合には、システムの運転条件によって
は得ることができない場合がある。多くの場合、このような目的のために、エゼ
クタを間欠的に運転させることで十分であるが、十分な量のオイルが吸込ハウジ
ング内に蓄積された場合は常に、チラーの運転条件に拠らず、潤滑剤を圧縮機の
吸込ハウジングからチラーのオイル供給タンクに戻すためのより信頼性が高く単
純な装置が有利である。本発明のチラーに於いては、あらゆるチラーの運転条件
下に於いて、また吸込ハウジング内に所定量のオイルが蓄積された時は常に、蓄
積した潤滑剤を吸込ハウジング76からオイル供給タンク62へと戻し得るよう
な装置が提供される。
【0056】 まず図6に示されるように、十分な量の潤滑剤が吸込ハウジング76内の位置
140に滞留すると、潤滑剤はこの部分から管路78に溢れ出し、この管路は吸
込ハウジング76から管路内に流れ込む潤滑剤の保持容積を画定する。管路78
内には逆止弁142が配置され、この逆止弁142が配置され、この逆止弁は本
実施例の場合、ばね144及びライン74内に存在する圧力により所定の力を以
て付勢され、所定量の潤滑剤がハウジング76から管路78に溢れ出すまで閉状
態に維持される。弁を閉状態に維持する付勢力に対して逆止弁142の弁要素1
46を変位させるのに十分な量の潤滑剤が管路78に向けて溢れ出し、逆止弁を
潤滑剤が流れ得るようになった場合に於いて、潤滑剤は管路78から、逆止弁1
42を通過して、ライン74を介してオイル供給タンクに戻されるようになる。
図6は、十分な量の潤滑剤が管路78内に流れ込み、弁要素146を変位させ、
逆止弁142を経てライン74に至るような潤滑剤の流れが引き起こされた状態
を示している。図7は、管路78の潤滑剤が空となり、逆止弁142を潤滑剤が
通過し得るのに十分な程に、位置140からの溢れ出す潤滑剤により再び満たさ
れて弁要素146の付勢力に打ち克つまでに至っていない状態を示している。
【0057】 図6及び7の場合、逆止弁142は、ライン74と連通した状態で示され、こ
のラインは再びオイル供給タンク62の内部に接続されている。前記したように
、潤滑剤は、軸受48、50を潤滑するために用いられた場所から、オイル供給
タンクに戻される際もパイプ74を流れる。容易に理解できるように、管路78
及び逆止弁142は、図示されているようにパイプ74を介して供給タンク62
の内部に連通する代わりに、供給タンク62の内部に対して直接連通するように
配置することもできる。弁要素146を付勢する力及びこのような力に打ち克つ
ために管路78を満たさなければならない潤滑剤の量は、言うまでもなく、管路
78内に十分な量のオイルが蓄積した時に、オイルが連続的に供給タンク62に
戻されるような量に予め設定される。通常、逆止弁142の両端には、弁要素1
46が着座した状態に維持され、管路78が流れに対して遮断されるように僅か
な圧力差が存在することから、この場合ばね144からなる弁要素146に対し
て作用する付勢機構の使用を省略することも可能であることに留意されたい。
【0058】 図8を参照して、図6及び7に示されたオイル戻し装置の変形実施例について
説明する。図8の実施例に於いては、管路78内のオイルの量が、その下流の管
路74内に存在する圧力に打ち克つのに十分である場合は常に、管路78内に逆
止弁機構を設ける代わりに、オイルが供給タンク62に戻る向きに流れるべきオ
リフィス148が管路78内に設けられている。図6及び7に示された実施例の
場合と同様に、管路78のサイズは、その内部に所定量のオイルが貯容された時
は必ずあらゆるシステム運転条件下に於いてオイルの僅かな流れがオリフィス1
48を必ず通過するように定められる。図8に示された実施例では、オリフィス
148の適切なサイズを決定する点に関して設計上困難な問題を提起するが、構
造的にはより単純であって、その点について図6及び7に示された実施例よりも
信頼性が高い。図6及び7に示された実施例及び図8に示された実施例は何れも
、吸込ハウジングからオイルを戻すためにエゼクタを必要とせず、それに要する
費用を節約することができ、また、エゼクタと異なり、その運転のためにシステ
ムの圧力差の存在を必要とすることなく、オイルを戻すための動力源として蓄積
されたオイルの重量に依存するものであるため、より信頼性高くオイルをこのよ
うな位置から戻すことができる。
【0059】 更に図9、10及び11に示されるように、また前記したように、図1及び2
に示された好適実施例において、フィルタ88をライン82に設け、それによっ
て蒸発器16の底部に滞留するオイルに富む流体をオイル供給タンク62に戻す
ことができる。図9、10及び11は、交換可能なフィルタではなく、チラー1
0内に恒久的に組み込まれた構造により混合体内の粒子及び異物を分離し捕捉し
得るような装置を示している。何れの場合も、当該装置は膨張容量を画定し、そ
れに流れ込む混合物の流速を低下させるように運転する。これにより、混合物内
に懸濁状態に通常保有される異物を、混合物内で沈殿させ、このような装置に捕
捉することが可能となる。
【0060】 まず図9に於いて、直立パイプ状の構造が示されている。流れは、蒸発器16
の底部から入口152を経てセパレータ150の下部に至る。この部分に於いて
混合物の流速が低下する。その内部の粒子は、相対的に重いため、セパレータの
トラップ部分154内に沈殿し、その内部に滞留する。セパレータ150からラ
イン82を経てオイル供給タンクに戻される流体は、粒子及び異物を比較的含ま
ない。図10及び11に示される後記する実施例と同様に、セパレータ150は
、蒸発器16からオイル供給タンクに運び出され得る大型の粒子或いは異物の概
ね全てを捕捉し得るようなサイズが与えられた沈殿物トラップ154が用いられ
ているため、何ら保守或いは交換を要しない。
【0061】 図10の装置は、水量調節管と同様な、順送り(progressive)沈殿物トラッ
プ構造を備えており、沈殿物は流れが下流に向かうに伴い通常ハウジング160
を通過する際に減速されて、流れから分離される。蓄積した沈殿物は、流れから
遮蔽され、図示されるように一連の順送りバリア壁162によりハウジング内に
保持される。
【0062】 図11は、遠心式沈殿物分離構造を示している。図11の分離構造170に於
いて、凝縮器16から流れ出す流体は、側壁入口172から接線方向に沿って構
造170内に導入される。構造170は円筒形をなすため、入口172から導入
された流体は渦流をなす。流体内の粒子は、やがて構造170の相対的に平静な
中心部に向かい、粒子トラップ174に向けて下向きに沈殿する。粒子が相対的
に取り除かれ潤滑剤に富む液体がパイプ82を介して構造170の中心部から排
出され、チラーのオイル供給タンクに供給される。
【0063】 図9、10及び11に示された装置は、多くの場合、チラーの運転の初期時間
に装置内に送り込まれる沈殿物を捕捉するように設計されていることに留意され
たい。このような沈殿物は、凝縮器及び蒸発器内のフィン付きチューブから剥離
した銅の薄片、溶接スラグ、作業所内の砂等、チラーを閉じ、冷媒を導入する前
に極力チラーの内部を清浄にしようとしても、チラー製造直後からその内部に留
まるような異物からなる。このような沈殿物は、通常チラーの冷凍サイクルを経
て、送り込まれる最初の冷媒の流れにより蒸発器の底部に送り込まれ沈殿するも
のであって、継続的に生成されるものではない。継続してチラーシステムの冷媒
或いはその潤滑剤と共に循環する沈殿物の殆どは、微細且つ軽量であって、懸濁
状態に保持され、やがてチラーのオイル供給タンクに取り付けられたマニホール
ド66に関連する図1及び2に示されるようなフィルタ67により捕捉される。
図9、10及び11に示された装置の目的は、繰り返しとなるが、製造直後から
チラーシステム内に残留するより重い粒子或いは異物を即座且つ永久的に捕捉す
るためのものである。しかしながら、容易に理解できるように、このような構造
の内部のアクセスを確保し、このような異物を取り除くことも容易に可能であっ
て、本発明の範囲内に含まれる。
【0064】 図1、2、4及び12を参照して、オイル供給タンクのライン80を介して蒸
発器16にベントすることに付随して発生し得る問題を除去するような、軸受4
8、50を潤滑するために用いられたオイルをオイル供給タンク62に戻すため
の別の実施例を説明する。実際、図12に示された実施例は、オイルをチラー1
0のベアリング部分からオイル供給タンクに戻す点に関しては、最も好適な実施
例である可能性がある。
【0065】 上記したように、図1、2に示された実施例に於いては、オイル供給タンク6
2はライン80を介して蒸発器16にベントされる。ベントされたオイルは、そ
れに取り込まれた或る程度の量の冷媒を含むため、供給タンク62内のオイル9
9は、過酷なチラーのスタートアップ条件下に於いては激しく発泡することがあ
る。このような冷媒は、オイル供給タンク内に於いて、液体として或いはそれに
取り込まれた気泡としてオイル内に残留する。この冷媒が存在するのは、オイル
に富む液体を、蒸発器の底部からライン82を介してオイル供給タンクに戻すこ
とによるものであり(この液体のオイル以外の部分は液冷媒からなる)、また、
モータ冷却過程に於いてモータバレル54内に於いてガスにフラッシュした液冷
媒が軸シールを介してオイルにより潤滑される軸受42、48に送られ、更にオ
イル供給タンクに戻されることに拠るものである。
【0066】 比較的過酷な運転条件下に於いては、蒸発器16内の圧力は、チラーのスター
トアップ直後に直ちに降下する。好適実施例に於いては、タンク62が蒸発器1
6にベントされているため、蒸発器16内の圧力降下は、オイル供給タンク内に
対応する圧力降下を引き起こし、これは更にオイル供給タンク62内にてオイル
に取り込まれた液冷媒がフラッシュしてガス化し、その内部に取り込まれた冷媒
の泡を解放する。これは、オイル供給タンク62内のオイルを激しく泡立たせる
。このような状況に於ける蒸発器16内の圧力は、オイル供給タンク62内の圧
力よりも低くなることから、殆どがオイルからなるオイル供給タンク内に形成し
た泡は、オイル供給タンクから引き出され、蒸発器に送り込まれる。これは、オ
イル供給タンク内のオイルの供給を枯渇させ、オイルの欠乏を原因とするチラー
のシャットダウンを引き起こす場合がある。
【0067】 図12に示された実施例に於いては、オイル供給タンクから蒸発器16に至る
ベントライン80が省略され、軸受48、50から潤滑剤をオイル戻しライン7
4を経てオイル供給タンクに戻すために遠隔マニホールド180が用いられてい
る。マニホールド180は、冷媒が混入したオイルが、圧縮機軸受部分からライ
ン182、184を介して連通するような単純な円筒からなる。図1、2に示さ
れた実施例を思い返してみると、オイル戻しライン182、184は、ライン7
4に直結されていた。図12に示された別の実施例に於いては、その間にマニホ
ールド180が介在している。
【0068】 マニホールド180が膨張容量を画定するため、ライン182、184から流
れ込む冷媒ガス及びオイルが、分離して、オイルがその底部に沈殿し、ガスがそ
の上部領域に収集されるような部分を提供する。このようなガスはライン186
を介してマニホールド180から吸込ハウジング76等の適宜な低圧部分にベン
トされる。冷媒が除去されるように分離された潤滑剤は、マニホールド180か
らライン74を経て送り出され、オイル供給タンク62に戻される。
【0069】 図12に示された別の実施例の場合でも、オイル供給タンクがチラー内の低圧
部分に対してマニホールド180を介して連通しているため、マニホールド18
0を用いた場合でも、チラーの過酷なスタートアップ条件下に於いては、オイル
供給タンク62内で発泡し得る。しかしながら、ベントのためにリモートマニホ
ールド180を用いているため、供給タンク62が蒸発器に直接ベントされてお
らず、また、マニホールド180がオイル供給タンク内に供給される冷媒の量を
減少させるため、過酷なチラーのスタートアップ条件下に於いてオイル供給タン
ク内に発生する泡の量は比較的少なく、しかもその内部に保持される。そのため
、このような発泡によるオイル供給タンクからの潤滑剤の損失が回避される。容
易に理解されるように、マニホールド180は単純な構造を有し、何ら可動部分
を含まない。図12に示された実施例に於いてはマニホールド180が吸込ハウ
ジング76にベントされるものとして示されているが、それが蒸発器に向けてベ
ントされるものとしても、それがオイル供給タンクから離れた位置にあるため同
様の結果を得ることができる。
【0070】 再び図1及び2を参照して、本発明の別の側面、即ちチラーの圧縮機部12の
可変速運転を可能にするような可変速駆動コントローラ190の使用に関する説
明を行う。コントローラ190は物理的に大型且つ高電圧のコントローラであっ
て、電力供給ライン192から圧縮機駆動モータ46に、可変速圧縮機運転のた
めに電力供給を制御する点に於いて、多量の熱を発生する。コントローラ190
が信頼性高く機能し得るためには、それを積極的に冷却しなければならない。
【0071】 現在の所、コントローラ190は、多くの大型チラーコントローラ及び駆動装
置と同様に、空気により冷却されるようにコントローラ製造者により設計されて
いる。しかしながら、本発明のチラーは、飽和液冷媒を、それ程フラッシュさせ
ることなくポンプするという原始的課題を解決するものであることから、コント
ローラ190を、その発熱部品を冷却するために、液冷媒をそれに対してポンプ
することにより効率的、効果的且つ信頼性高く冷却することが考えられる。この
ような冷却は、モータを冷却するためにライン100を介してモータバレル54
にポンプされる液冷媒の一部を、分岐ライン192を介してコントローラハウジ
ングの内部に送り込むことにより達成し得ることが想定される。液冷媒は、冷却
を必要とする電力部品と熱交換を行うために供給される。
【0072】 冷却のためにコントローラ190に供給された冷媒は、ライン194を介して
ドレンされ、凝縮器駆動モータを冷却するために用いられた後に戻される冷媒と
概ね同様の要領を以てチラーの凝縮器に戻される。容易に理解できるように、コ
ントローラを冷却するための構造の運転も、冷却のための冷媒を比較的高圧の凝
縮器から得るようにし、それを冷却する位置にポンプした後に、冷媒を比較的高
圧の凝縮器に戻すようなモータを冷却する技術的思想に基づくもので、このこと
は、飽和液冷媒をそれ程フラッシュさせることなくポンプし得るということに基
づくものである。
【0073】 本発明の好ましい実施例及び別の実施例、変更等について説明してきたが、本
発明は先に示した実施例に限定されるものではなく、本発明の思想から逸脱する
ことなしに、当業者は請求の範囲内において付加及び変更が可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に基づく冷凍チラーの端面図である。
【図2】 本発明に基づく冷凍チラーの側面図である。
【図3】 本発明のチラーの圧縮機部分の断面図である。
【図4】 本発明のチラーのオイル供給タンク及びポンプ機構の断面図である。
【図5】 本発明のチラーの凝縮器に於ける堰部分を示し、また液冷媒を凝縮器から、モ
ータの冷却のために液冷媒をチラー駆動モータに供給するポンプへと、供給する
ための構造を示す図。
【図6】 冷媒をチラーの圧縮機の吸込領域からチラーのオイル供給タンクへと戻すため
の本発明の構造を示す図。
【図7】 冷媒をチラーの圧縮機の吸込領域からチラーのオイル供給タンクへと戻すため
の本発明の構造を示す図。
【図8】 図6及び7に示されたオイル戻し構造の別の実施例を示す図。
【図9】 チラーシステムの蒸発器の底部に集められるオイルに富む液体をチラーのオイ
ル供給タンクに戻すためにライン内において始末された異物を捕捉するための装
置を示す図。
【図10】 チラーシステムの蒸発器の底部に集められるオイルに富む液体をチラーのオイ
ル供給タンクに戻すためにライン内において始末された異物を捕捉するための装
置を示す図。
【図11】 チラーシステムの蒸発器の底部に集められるオイルに富む液体をチラーのオイ
ル供給タンクに戻すためにライン内において始末された異物を捕捉するための装
置を示す図。
【図12】 潤滑剤をチラーの圧縮機部分からチラーのオイル供給タンクへと戻すための部
分が本発明のチラーの別の実施例になっている以外は、図3と同様の図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25D 13/00 F25D 13/00 B H02K 7/14 H02K 7/14 B 9/19 9/19 Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA ,ZW (72)発明者 ドーマン、デニス・アール アメリカ合衆国ウィスコンシン州54601・ ラクロス・フェンロックニードライブノー ス 2326 Fターム(参考) 3L045 AA01 CA01 DA02 GA02 JA05 JA16 LA01 PA04 PA05 5H607 AA02 BB01 BB05 BB14 CC05 DD19 FF07 GG08 5H609 BB01 BB14 BB19 BB23 PP02 PP06 PP07 PP08 PP09 PP11 QQ05 QQ10 QQ17 QQ18 RR01 RR26 RR37 RR43 RR46 RR50 RR53 RR55 RR67 RR71

Claims (72)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体チラーであって、 圧縮機と、 前記圧縮機を駆動するモータと、 前記モータを受容するハウジングと、 前記モータハウジングの内部と連通し、前記圧縮機からの冷媒を受容するため
    の凝縮器と、 前記凝縮器からの冷媒を受容し、かつ冷媒を送り込むために前記圧縮機に接続
    された蒸発器と、 前記圧縮機に対して物理的に下側に配置されたオイル供給タンクと、 潤滑のために前記オイル供給タンクから前記圧縮機に向けてオイルを供給し、
    前記モータ冷却のために前記凝縮器から前記モータに向けて冷媒を供給するため
    のポンプ機構とを有し、 モータ冷却のために前記モータに供給される前記冷媒の少なくとも大部分が、
    前記モータハウジングから前記凝縮器に向けて戻されることを特徴とする液体チ
    ラー。
  2. 【請求項2】 前記ポンプ機構が、液冷媒をポンプするための第1のポン
    プ機構と、オイルをポンプするためのポンプ機構とを有し、前記オイル供給タン
    ク及び前記両ポンプ機構が前記凝縮器よりも物理的に下側に配置されていること
    を特徴とする請求項1に記載の液体チラー。
  3. 【請求項3】 エコノマイザを更に有し、前記エコノマイザが前記凝縮器
    から前記冷媒を第1の圧力にて受け入れ、前記エコノマイザが冷媒ガスを前記圧
    縮機に、液冷媒を前記蒸発器に、それぞれ前記第1の圧力よりも低い圧力にて供
    給することを特徴とする請求項2に記載の液体チラー。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2のポンプ機構が単一のモータにより駆動
    され、それぞれ物理的に前記凝縮器の下側に配置されていることを特徴とする請
    求項3に記載の液体チラー。
  5. 【請求項5】 前記圧縮機が、前記蒸発器から前記圧縮機に供給された吸
    込ガスから分離された潤滑剤が沈殿する位置を画定し、当該チラーが更に前記圧
    縮機の位置から前記分離された潤滑剤が流れ込むべき保持容積と、前記保持容積
    から前記オイル供給タンクへのオイルの流れを制御可能に許容するための装置と
    を有することを特徴とする請求項3に記載の液体チラー。
  6. 【請求項6】 前記保持容積から前記オイル供給タンクへのオイルの流れ
    を制御可能に許容するための前記装置が逆止弁からなり、前記逆止弁が、それを
    閉に保持するような付勢力に打ち克つのに十分な程度のオイルの量を前記保持容
    積が貯容するようになったときに前記保持容積から前記オイル供給タンクへのオ
    イルの流れを許容することを特徴とする請求項5に記載の液体チラー。
  7. 【請求項7】 マニホールドを更に有し、前記マニホールドが前記圧縮機
    及び前記オイル供給タンクに連通し、前記マニホールドが、前記圧縮機を潤滑す
    るために用いられた後のオイルを受容し、オイル及びそれに混入した冷媒を互い
    に分離するような容量を画定し、前記マニホールド内にて冷媒から分離されたオ
    イルが前記オイル供給タンクに戻され、前記マニホールドにて前記オイルから分
    離された冷媒がそれと同圧或いは低圧力下にある前記チラー内の位置に向けてベ
    ントされることを特徴とする請求項3に記載の液体チラー。
  8. 【請求項8】 オイル冷却熱交換器を更に有し、前記オイル冷却熱交換器
    が、前記エコノマイザ内に配置され、かつその内部に貯容された液冷媒により冷
    却され、前記オイル冷却熱交換器が前記第2のポンプ機構により前記オイル供給
    タンクからポンプされるオイルを、潤滑のために前記圧縮機に供給する前に受け
    入れかつ冷却することを特徴とする請求項3に記載の液体チラー。
  9. 【請求項9】 前記モータが可変速モータからなり、当該装置が更に、前
    記モータの速度を制御するためのコントローラを含み、前記第1のポンプ機構が
    前記コントローラの発熱部品を冷却するために液冷媒を前記凝縮器から前記コン
    トローラにポンプし、この冷却のために前記コントローラに供給された冷媒が、
    前記凝縮器に戻されることを特徴とする請求項3に記載の液体チラー。
  10. 【請求項10】 前記圧縮機駆動モータハウジング上に配置されたモータ
    リードハウジングを更に有し、前記モータリードハウジングが、前記モータを駆
    動するために電源が前記チラーに接続される部分に設けられ、前記モータハウジ
    ング及び前記モータリードハウジングが、前記モータハウジングと前記凝縮器と
    が連通していることにより、前記チラーが運転中にあっては常に前記リードハウ
    ジング内に凝縮が起こらないために十分な温度に維持されることを特徴とする請
    求項2に記載の液体チラー。
  11. 【請求項11】 オイル及び液冷媒の混合物が前記蒸発器の下部に沈殿し
    、当該装置が更に前記混合体を前記蒸発器から前記オイル供給タンクに供給する
    ための手段と、前記冷媒が前記蒸発器から排出された後であって、前記オイル供
    給タンクに供給される前に於ける当該混合物の速度を低下させるための装置とを
    有し、前記装置によって、異物が前記減速された混合物から分離して沈殿し、そ
    の内部に捕捉されるようにして、前記異物が前記オイル供給タンクに供給される
    のを防止するようになっていることを特徴とする請求項2に記載の液体チラー。
  12. 【請求項12】 前記装置が、前記混合物の流れの方向に沿って段階的に
    配置された一連の壁を含む水量調節管構造を含むことを特徴とする請求項11に
    記載の液体チラー。
  13. 【請求項13】 前記第1及び第2のポンプ機構が単一のモータにより駆
    動されることを特徴とする請求項2に記載の液体チラー。
  14. 【請求項14】 エコノマイザを更に含み、前記エコノマイザが冷媒を第
    1の圧力にて前記凝縮器から受け入れ、前記エコノマイザが冷媒ガスを前記圧縮
    機に、液冷媒を前記蒸発器にそれぞれ前記第1の圧力よりも低い圧力にて供給す
    ることを特徴とする請求項13に記載の液体チラー。
  15. 【請求項15】 前記圧縮機が、前記蒸発器から前記圧縮機に供給された
    吸込ガスから分離された潤滑剤が沈殿する位置を画定し、当該チラーが更に前記
    圧縮機の位置から前記分離された潤滑剤が流れ込むべき保持容積と、前記保持容
    積から前記オイル供給タンクへのオイルの流れを制御可能に許容するための装置
    とを有することを特徴とする請求項13に記載の液体チラー。
  16. 【請求項16】 前記保持容積から前記オイル供給タンクへのオイルの流
    れを制御可能に許容するための前記装置が逆止弁からなり、前記逆止弁が、それ
    を閉に保持するような付勢力に打ち克つのに十分な程度のオイルの量を前記保持
    容積が貯容するようになったときに前記保持容積から前記オイル供給タンクへの
    オイルの流れを許容することを特徴とする請求項15に記載の液体チラー。
  17. 【請求項17】 マニホールドを更に有し、前記マニホールドが前記圧縮
    機及び前記オイル供給タンクに連通し、前記マニホールドが、前記圧縮機を潤滑
    するために用いられた後のオイルを受容し、オイル及びそれに混入した冷媒を互
    いに分離するような容量を画定し、前記マニホールド内にて冷媒から分離された
    オイルが前記オイル供給タンクに戻され、前記マニホールドにて前記オイルから
    分離された冷媒がそれと同圧或いは低圧力下にある前記チラー内の位置に向けて
    ベントされることを特徴とする請求項13に記載の液体チラー。
  18. 【請求項18】 前記モータが可変速モータからなり、当該装置が更に、
    前記モータの速度を制御するためのコントローラを含み、前記第1のポンプ機構
    が前記コントローラの発熱部品を冷却するために液冷媒を前記凝縮器から前記コ
    ントローラにポンプし、前記コントローラに供給された冷媒が、前記凝縮器に戻
    されることを特徴とする請求項13に記載の液体チラー。
  19. 【請求項19】 オイル及び液冷媒の混合物が前記蒸発器の下部に沈殿し
    、当該装置が更に前記混合体を前記蒸発器から前記オイル供給タンクに供給する
    ための手段と、前記冷媒が前記蒸発器から排出された後であって、前記オイル供
    給タンクに供給される前に於ける当該混合物の速度を低下させるための装置とを
    有し、前記装置によって、異物が前記混合物から分離して沈殿し、その内部に捕
    捉されるようにして、前記異物が前記オイル供給タンクに供給されるのを防止す
    るようになっていることを特徴とする請求項13に記載の液体チラー。
  20. 【請求項20】 前記圧縮機が、前記蒸発器から前記圧縮機に供給された
    吸込ガスから分離された潤滑剤が沈殿する位置を画定し、当該チラーが更に前記
    圧縮機の位置から前記分離された潤滑剤が流れ込むべき保持容積と、前記保持容
    積から前記オイル供給タンクへのオイルの流れを制御可能に許容するための装置
    とを有することを特徴とする請求項2に記載の液体チラー。
  21. 【請求項21】 エコノマイザを更に含み、前記エコノマイザが冷媒を第
    1の圧力にて前記凝縮器から受け入れ、前記エコノマイザが冷媒ガスを前記圧縮
    機に、液冷媒を前記蒸発器にそれぞれ前記第1の圧力よりも低い圧力にて供給す
    ることを特徴とする請求項20に記載の液体チラー。
  22. 【請求項22】 前記第1及び第2のポンプ機構が単一のモータにより駆
    動されることを特徴とする請求項20に記載の液体チラー。
  23. 【請求項23】 前記保持容積から前記オイル供給タンクへのオイルの流
    れを制御可能に許容するための前記装置が逆止弁からなり、前記逆止弁が、それ
    を閉に保持するような付勢力に打ち克つのに十分な程度のオイルの量を前記保持
    容積が貯容するようになったときに前記保持容積から前記オイル供給タンクへの
    オイルの流れを許容することを特徴とする請求項20に記載の液体チラー。
  24. 【請求項24】 マニホールドを更に有し、前記マニホールドが前記圧縮
    機及び前記オイル供給タンクに連通し、前記マニホールドが、前記圧縮機を潤滑
    するために用いられた後のオイルを受容し、オイル及びそれに混入した冷媒を互
    いに分離するような容量を画定し、前記マニホールド内にて冷媒から分離された
    オイルが前記オイル供給タンクに戻され、前記マニホールドにて前記オイルから
    分離された冷媒がそれと同圧或いは低圧力下にある前記チラー内の位置に向けて
    ベントされることを特徴とする請求項20に記載の液体チラー。
  25. 【請求項25】 前記モータが可変速モータからなり、当該装置が更に、
    前記モータの速度を制御するためのコントローラを含み、前記第1のポンプ機構
    が前記コントローラの発熱部品を冷却するために液冷媒を前記凝縮器から前記コ
    ントローラにポンプし、前記コントローラに供給された冷媒が、前記凝縮器に戻
    されることを特徴とする請求項20に記載の液体チラー。
  26. 【請求項26】 オイル及び液冷媒の混合物が前記蒸発器の下部に沈殿し
    、当該装置が更に前記混合体を前記蒸発器から前記オイル供給タンクに供給する
    ための手段と、前記冷媒が前記蒸発器から排出された後であって、前記オイル供
    給タンクに供給される前に於ける当該混合物の速度を低下させるための装置とを
    有し、前記装置によって、異物が前記混合物から分離して沈殿し、その内部に捕
    捉されるようにして、前記異物が前記オイル供給タンクに供給されるのを防止す
    るようになっていることを特徴とする請求項20に記載の液体チラー。
  27. 【請求項27】 オイルの前記保持容積から前記オイル供給タンクへの流
    れを制御可能に許容するための前記装置が計量オリフィスを含むことを特徴とす
    る請求項20に記載の液体チラー。
  28. 【請求項28】 前記圧縮機及び前記オイル供給タンクが管路により互い
    に接続され、当該装置が更にベント及び逆止弁を含み、前記ベントが、前記オイ
    ル供給タンクを前記蒸発器に向けてベントし、前記逆止弁が前記蒸発器から前記
    ベント、前記オイル供給タンク及び前記管路を経て前記圧縮機に至る流れを阻止
    し、前記逆止弁が前記管路に配置され、前記逆止弁を閉の状態に維持する付勢力
    に打ち克つのに十分な程度の量のオイルが前記管路に貯容されるようなった時に
    、前記エパポレータから前記圧縮機に供給される吸込ガスから分離されたオイル
    の前記オイル供給タンクに至る流れを許容することを特徴とする請求項2に記載
    の液体チラー。
  29. 【請求項29】 前記第1及び第2のポンプ機構が単一のモータにより駆
    動されることを特徴とする請求項28に記載の液体チラー。
  30. 【請求項30】 前記圧縮機が、前記蒸発器から前記圧縮機に供給される
    吸込ガスから分離された潤滑剤が沈殿すべき位置を画定し、前記管路が、前記圧
    縮機位置からの前記分離された潤滑剤が流れ込むべき保持容積を前記逆止弁の上
    流側に画定することを特徴とする請求項28に記載の液体チラー。
  31. 【請求項31】 エコノマイザを更に有し、前記エコノマイザが前記凝縮
    器から前記冷媒を第1の圧力にて受け入れ、前記エコノマイザが冷媒ガスを前記
    圧縮機に、液冷媒を前記蒸発器に、それぞれ前記第1の圧力よりも低い圧力にて
    供給することを特徴とする請求項28に記載の液体チラー。
  32. 【請求項32】 前記モータが可変速モータからなり、当該装置が更に、
    前記モータの速度を制御するためのコントローラを含み、前記第1のポンプ機構
    が前記コントローラの発熱部品を冷却するために液冷媒を前記凝縮器から前記コ
    ントローラにポンプし、前記コントローラに供給された冷媒が、前記凝縮器に戻
    されることを特徴とする請求項28に記載の液体チラー。
  33. 【請求項33】 オイル及び液冷媒の混合物が前記蒸発器の下部に沈殿し
    、当該装置が更に前記混合体を前記蒸発器から前記オイル供給タンクに供給する
    ための手段と、前記冷媒が前記蒸発器から排出された後であって、前記オイル供
    給タンクに供給される前に於ける当該混合物の速度を低下させるための装置とを
    有し、前記装置によって、異物が前記混合物から分離して沈殿し、その内部に捕
    捉されるようにして、前記異物が前記オイル供給タンクに供給されるのを防止す
    るようになっていることを特徴とする請求項28に記載の液体チラー。
  34. 【請求項34】 マニホールドを更に有し、前記マニホールドが前記圧縮
    機及び前記オイル供給タンクに連通し、前記マニホールドが、前記圧縮機を潤滑
    するために用いられた後のオイルを受容し、オイル及びそれに混入した冷媒を互
    いに分離するような容量を画定し、前記マニホールド内にて冷媒から分離された
    オイルが前記オイル供給タンクに戻され、前記マニホールドにて前記オイルから
    分離された冷媒がそれと同圧或いは低圧力下にある前記チラー内の位置に向けて
    ベントされることを特徴とする請求項2に記載の液体チラー。
  35. 【請求項35】 前記オイル供給タンクが、前記マニホールドを介する他
    はベントされていないことを特徴とする請求項34に記載の液体チラー。
  36. 【請求項36】 エコノマイザを更に有し、前記エコノマイザが前記凝縮
    器から前記冷媒を第1の圧力にて受け入れ、前記エコノマイザが冷媒ガスを前記
    圧縮機に、液冷媒を前記蒸発器に、それぞれ前記第1の圧力よりも低い圧力にて
    供給することを特徴とする請求項34に記載の液体チラー。
  37. 【請求項37】 前記第1及び第2のポンプ機構が単一のモータにより駆
    動されることを特徴とする請求項34に記載の液体チラー。
  38. 【請求項38】 前記圧縮機が、前記蒸発器から前記圧縮機に供給された
    吸込ガスから分離された潤滑剤が沈殿する位置を画定し、当該チラーが更に前記
    圧縮機の位置から前記分離された潤滑剤が流れ込むべき保持容積と、前記保持容
    積から前記オイル供給タンクへのオイルの流れを制御可能に許容するための装置
    とを有することを特徴とする請求項34に記載の液体チラー。
  39. 【請求項39】 前記モータが可変速モータからなり、当該装置が更に、
    前記モータの速度を制御するためのコントローラを含み、前記第1のポンプ機構
    が前記コントローラの発熱部品を冷却するために液冷媒を前記凝縮器から前記コ
    ントローラにポンプし、前記コントローラに供給された冷媒が、前記凝縮器に戻
    されることを特徴とする請求項34に記載の液体チラー。
  40. 【請求項40】 オイル及び液冷媒の混合物が前記蒸発器の下部に沈殿し
    、当該装置が更に前記混合体を前記蒸発器から前記オイル供給タンクに供給する
    ための手段と、前記冷媒が前記蒸発器から排出された後であって、前記オイル供
    給タンクに供給される前に於ける当該混合物の速度を低下させるための装置とを
    有し、前記装置によって、異物が前記混合物から分離して沈殿し、その内部に捕
    捉されるようにして、前記異物が前記オイル供給タンクに供給されるのを防止す
    るようになっていることを特徴とする請求項34に記載の液体チラー。
  41. 【請求項41】 前記モータが可変速モータからなり、当該装置が更に、
    前記モータの速度を制御するためのコントローラを含み、前記第1のポンプ機構
    が前記コントローラの発熱部品を冷却するために液冷媒を前記凝縮器から前記コ
    ントローラにポンプし、前記コントローラに供給された冷媒が、前記凝縮器に戻
    されることを特徴とする請求項2に記載の液体チラー。
  42. 【請求項42】 前記第1及び第2のポンプ機構が単一のモータにより駆
    動されることを特徴とする請求項41に記載の液体チラー。
  43. 【請求項43】 前記圧縮機が、前記蒸発器から前記圧縮機に供給された
    吸込ガスから分離された潤滑剤が沈殿する位置を画定し、当該チラーが更に前記
    圧縮機の位置から前記分離された潤滑剤が流れ込むべき保持容積と、前記保持容
    積から前記オイル供給タンクへのオイルの流れを制御可能に許容するための装置
    とを有することを特徴とする請求項41に記載の液体チラー。
  44. 【請求項44】 マニホールドを更に有し、前記マニホールドが前記圧縮
    機及び前記オイル供給タンクに連通し、前記マニホールドが、前記圧縮機を潤滑
    するために用いられた後のオイルを受容し、オイル及びそれに混入した冷媒を互
    いに分離するような容量を画定し、前記マニホールド内にて冷媒から分離された
    オイルが前記オイル供給タンクに戻され、前記マニホールドにて前記オイルから
    分離された冷媒がそれと同圧或いは低圧力下にある前記チラー内の位置に向けて
    ベントされることを特徴とする請求項41に記載の液体チラー。
  45. 【請求項45】 エコノマイザを更に有し、前記エコノマイザが前記凝縮
    器から前記冷媒を第1の圧力にて受け入れ、前記エコノマイザが冷媒ガスを前記
    圧縮機に、液冷媒を前記蒸発器に、それぞれ前記第1の圧力よりも低い圧力にて
    供給することを特徴とする請求項41に記載の液体チラー。
  46. 【請求項46】 モータリードハウジングを更に有し、前記モータリード
    ハウジングが、前記モータを駆動するために電源が前記チラーに接続される部分
    に設けられ、前記モータハウジング及び前記リードハウジングが、前記駆動モー
    タハウジングと前記凝縮器とが連通していることにより、前記チラーが運転中に
    あっては常に前記リードハウジング内に凝縮が起こらないために十分な温度に維
    持されることを特徴とする請求項2に記載の液体チラー。
  47. 【請求項47】 オイル及び液冷媒の混合物が前記蒸発器の下部に沈殿し
    、当該装置が更に前記混合体を前記蒸発器から前記オイル供給タンクに供給する
    ための手段と、前記冷媒が前記蒸発器から排出された後であって、前記オイル供
    給タンクに供給される前に於ける当該混合物の速度を低下させるための装置とを
    有し、前記装置によって、異物が前記混合物から分離して沈殿し、その内部に捕
    捉されるようにして、前記異物が前記オイル供給タンクに供給されるのを防止す
    るようになっていることを特徴とする請求項2に記載の液体チラー。
  48. 【請求項48】 前記装置が、前記混合物の流れの方向に沿って段階的に
    配置された一連の壁を含む水量調節管構造を含むことを特徴とする請求項47に
    記載の液体チラー。
  49. 【請求項49】 前記チラーが遠心チラーからなり、更に、軸と、少なく
    とも1つの軸受と、少なくとも1つのインペラとを有し、前記軸が前記少なくと
    も1つの軸受により回転可能に支持され、前記モータの前記ロータが前記軸に一
    体回転するように取り付けられ、前記第2のポンプ機構がオイルを前記少なくと
    も1つの軸受にポンプすることを特徴とする請求項2に記載の液体チラー。
  50. 【請求項50】 前記圧縮機が、前記圧縮機から前記蒸発器に供給された
    吸込ガスから分離された潤滑剤が沈殿する位置を画定し、前記保持容積から前記
    オイル供給タンクへのオイルの流れを制御可能に許容するための装置を有するこ
    とを特徴とする請求項49に記載の液体チラー。
  51. 【請求項51】 前記圧縮機が第1及び第2のインペラを有し、前記第1
    及び第2のインペラが前記軸に回転可能に取り付けられ、前記第1のインペラが
    前記蒸発器から供給される冷媒ガスの圧力を第1の圧力に上昇させ、前記第2の
    インペラが、前記第1のインペラから供給される冷媒ガスの圧力を、より高い第
    2の圧力に上昇させ、当該チラーが更にエコノマイザを含み、前記エコノマイザ
    が前記凝縮器から冷媒を受け入れ、前記エコノマイザが冷媒ガスを前記第1の圧
    力と第2の圧力の中間圧力にて前記圧縮機に供給することにより、前記第1のイ
    ンペラから前記第2のインペラに供給される冷媒ガスの圧力を上昇させ、前記エ
    コノマイザが液冷媒を前記蒸発器に供給することを特徴とする請求項50に記載
    の液体チラー。
  52. 【請求項52】 前記モータが可変速モータからなり、当該装置が更に、
    前記モータの速度を制御するためのコントローラを含み、前記第1のポンプ機構
    が前記コントローラの発熱部品を冷却するために液冷媒を前記凝縮器から前記コ
    ントローラにポンプし、この冷却のために前記コントローラに供給された冷媒が
    、前記凝縮器に戻されることを特徴とする請求項50に記載の液体チラー。
  53. 【請求項53】 マニホールドを更に有し、前記マニホールドが前記圧縮
    機及び前記オイル供給タンクに連通し、前記マニホールドが、前記少なくとも1
    つの軸受を潤滑するために用いられた後のオイルを受容し、オイル及びそれに混
    入した冷媒を互いに分離するような容量を画定し、前記マニホールド内にて冷媒
    から分離されたオイルが前記オイル供給タンクに戻され、前記マニホールドにて
    前記オイルから分離された冷媒がそれと同圧或いは低圧力下にある前記チラー内
    の位置に向けてベントされることを特徴とする請求項50に記載の液体チラー。
  54. 【請求項54】 前記分離された潤滑剤が前記圧縮機位置から流れ込む保
    持容積を更に含み、前記保持容積から前記オイル供給タンクへのオイルの流れを
    制御可能に許容するための装置が逆止弁からなることを特徴とする請求項50に
    記載の液体チラー。
  55. 【請求項55】 液体チラーであって、 圧縮機と、 前記圧縮機を駆動するための可変速モータと、 前記モータを受容するハウジングと、 前記モータの速度を制御するためのコントローラと、 前記モータハウジングの内部と連通し、前記圧縮機からの冷媒を受容するため
    の凝縮器と、 前記凝縮器からの冷媒を受容するための蒸発器と、 オイル供給タンクと、 潤滑のために前記オイル供給タンクから前記圧縮機に向けてオイルを供給し、
    前記モータ及び前記コントローラの冷却のために前記凝縮器から前記モータに向
    けて冷媒を供給するためのポンプ機構とを有することを特徴とする液体チラー。
  56. 【請求項56】 前記ポンプ機構が、液冷媒を前記モータ及び前記コント
    ローラにポンプするための第1のポンプ機構及びオイルを前記圧縮機にポンプす
    るための第2のポンプ機構を含むことを特徴とする請求項55に記載の液体チラ
    ー。
  57. 【請求項57】 前記モータ及び前記コントローラにポンプされた液冷媒
    が前記凝縮器に戻されることを特徴とする請求項56に記載の液体チラー。
  58. 【請求項58】 前記圧縮機が、前記蒸発器から前記圧縮機に供給された
    吸込ガスから分離された潤滑剤が沈殿する位置を画定し、その上流に存在するオ
    イルの量に応じて前記位置から前記オイル供給タンクへオイルを制御可能に戻す
    ような装置を更に有することを特徴とする請求項57に記載の液体チラー。
  59. 【請求項59】 前記オイル戻し制御装置及び、前記蒸発器から前記圧縮
    機に供給された吸込ガスから分離された潤滑剤が沈殿する前記圧縮機の前記位置
    によって画定される保持容積を更に含み、前記オイル戻し制御装置が、前記保持
    容積と前記オイル供給タンクの間に配置された逆止弁を含むことを特徴とする請
    求項58に記載の液体チラー。
  60. 【請求項60】 エコノマイザを更に含み、前記エコノマイザが冷媒を第
    1の圧力にて前記凝縮器から受け入れ、前記エコノマイザが冷媒ガスを前記圧縮
    機に、液冷媒を前記蒸発器にそれぞれ前記第1の圧力よりも低い圧力にて供給す
    ることを特徴とする請求項57に記載の液体チラー。
  61. 【請求項61】 前記第1及び第2のポンプ機構が物理的に前記凝縮器の
    下側に配置され、前記第1及び第2のポンプ機構が一般に単一のモータにより駆
    動されることを特徴とする請求項57に記載の液体チラー。
  62. 【請求項62】 マニホールドを更に有し、前記マニホールドが前記圧縮
    機及び前記オイル供給タンクに連通し、前記マニホールドが、前記圧縮機を潤滑
    するために用いられた後のオイルを受容し、オイル及びそれに混入した冷媒を互
    いに分離するような容量を画定し、前記マニホールド内にて冷媒から分離された
    オイルが前記オイル供給タンクに戻され、前記マニホールドにて前記オイルから
    分離された冷媒がそれと同圧或いは低圧力下にある前記チラー内の位置に向けて
    ベントされることを特徴とする請求項57に記載の液体チラー。
  63. 【請求項63】 圧縮機と、圧縮機駆動モータと、凝縮器と、蒸発器と、
    オイル供給タンクとを有する遠心液体チラーに於いて圧縮機軸受を潤滑し、圧縮
    機駆動モータを冷却するための方法であって、 前記モータを冷却するために液冷媒を前記凝縮器から前記圧縮機駆動モータに
    ポンプする過程と、 前記ポンプ過程に於いて前記駆動モータにポンプされた冷媒を前記凝縮器に戻
    す過程と、 軸受を潤滑するために前記オイル供給タンクから前記圧縮機に向けてオイルを
    ポンプする過程と、 軸受を潤滑するために前記圧縮機にポンプされたオイルを前記オイル供給タン
    クに戻す過程と、 前記蒸発器から前記圧縮機に供給された冷媒から分離され、前記圧縮機の或る
    位置に沈殿したオイルを前記オイル供給タンクに制御可能に戻す過程とを有する
    ことを特徴とする方法。
  64. 【請求項64】 前記駆動モータの速度を制御する過程と、液冷媒を前記
    凝縮器から前記モータの速度制御装置にポンプすることにより前記速度制御装置
    を冷却する過程と、前記速度制御装置にポンプされた冷媒を前記凝縮器に戻す過
    程とを有することを特徴とする請求項63に記載の方法。
  65. 【請求項65】 前記圧縮機から前記オイル供給タンクに潤滑剤を制御可
    能に戻す過程が、オイルが前記オイル供給タンクに供給されるに先立って前記圧
    縮機から前記オイル供給タンクに戻されるオイルに混入した冷媒を分離する過程
    と、前記オイル供給タンクに戻されるオイルから分離された前記冷媒を前記チラ
    ーの冷凍サイクルに戻す過程とを有することを特徴とする請求項63に記載の方
    法。
  66. 【請求項66】 前記オイルポンプ過程に於いて、オイルをポンプするポ
    ンプ機構及び前記冷媒ポンプ過程に於いて液冷媒をポンプするポンプ機構を単一
    のモータにより駆動する過程を更に含むことを特徴とする請求項63に記載の方
    法。
  67. 【請求項67】 オイルを前記圧縮機から前記オイル供給タンクに制御可
    能に戻す過程が、前記コンプから前記オイル供給タンクに向けてオリフィスを介
    してオイルを連続的に計量する過程を含むことを特徴とする請求項63に記載の
    方法。
  68. 【請求項68】 前記凝縮器から前記蒸発器に供給された液冷媒の一部を
    エコノマイザに於いてフラッシュさせる過程と、前記フラッシュガスを前記圧縮
    機に供給する過程とを更に有することを特徴とする請求項63に記載の方法。
  69. 【請求項69】 前記オイルポンプ過程に於いてポンプされたオイルを前
    記エコノマイザ内にて冷却する過程を更に有することを特徴とする請求項68に
    記載の方法。
  70. 【請求項70】 前記チラーの前記蒸発器の下部に沈殿するオイルと液冷
    媒の混合物を前記オイル供給タンクに戻す過程と、前記混合物を、それが前記蒸
    発器から排出された後であって前記オイル供給タンクに供給される前に減速する
    ことによりそれに含まれる異物を下向きに沈殿させる過程と、前記混合物内を下
    向きに沈殿する異物を捕捉することにより該異物が前記オイル供給タンクに送り
    込まれないようにする過程とを有することを特徴とする請求項63に記載の方法
  71. 【請求項71】 オイルを前記圧縮機から前記オイル供給タンクに戻す過
    程が、保持容積を画定する過程と、オイルを、オイルが沈殿する前記圧縮機内の
    前記位置から前記オイル供給タンクに戻される前に前記保持容積に供給する過程
    とを有することを特徴とする請求項63に記載の方法。
  72. 【請求項72】 前記圧縮機から前記オイル供給タンクにオイルを制御可
    能に戻す過程が、前記保持容積が所定量のオイルを貯容した時に、前記保持容積
    を前記オイル供給タンクに連通させる過程を含むことを特徴とする請求項71に
    記載の方法。
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