JP2002522424A - 置換されたシクロへキシルアミノピリミジン類 - Google Patents

置換されたシクロへキシルアミノピリミジン類

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ヴェルナー・ボーニン
ヘルベルト・シュタルク
セアゲイ・パーセノク
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アベンティス・クロップサイエンス・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
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Abstract

(57)【要約】 式(I) 【化1】 {式中、R1は、水素、塩素、フッ素またはメチルであり、R2およびR3は、同一であるかまたは相互に異なっていることができて、水素、ハロゲン、シアノ、(C1−C4)−アルキル、ビニル、エチニル、(C1−C4)−アルコキシ、(C 1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、フルオロビニルまたはフルオロエチルであるか、またはR2およびR3は、結合している炭素原子と一緒になってベンゾ環を形成し、そしてR4は、(C2−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニルまたは(C3−C4)−アルキニル[これらは各々、少なくとも2個のフッ素原子によって置換されており、そして場合によりC1-4−アルコキシ、シアノメトキシ、(C3−C4)−アルケニルオキシまたは(C3−C4)−アルキニルオキシによって置換されていてもよい]である}の化合物は、特に昆虫、ダニおよび真菌に対する、農薬として有用である。本発明は、特定のピリミジン類をフッ素化するための新規方法を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、新規な置換されたシクロヘキシルアミノピリミジン類およびそれら
の農薬、特に殺虫剤および殺ダニ剤、としての使用に関する。 本発明者等のWO 93/19050において、本発明者等は、ピリミジン類
、なかんずく4−位においてシクロアルキルアミノによって置換されたピリミジ
ン類を記載した。シクロヘキシル基に関して記載された1つの置換基は、ハロア
ルキルである。しかしながら、このような置換基を有する化合物は、この出願に
おいては全く例示されておらず、特にフルオロアルキル置換基を有する化合物は
、全く開示されていない。
【0002】 本発明者等のWO 9611913において、本発明者等は、シクロヘキシル
が種々に置換されたアルキル基によって置換されていることができるその他の4
−シクロヘキシルアミノピリミジン類を開示した。フッ素化されたアルキル基を
もつ3つのそのような化合物のみが開示されていて、これらのうちの2つは、余
分の置換基、すなわち各々ヒドロキシおよびシクロヘキシルをもち、そして第3
の基は、ただ1個のフッ素によって置換されたイソプロピルである。 本発明者等はこのたび、特定のフルオロアルキル−置換されたシクロヘキシル
アミノ化合物が特に価値ある特性を有することを発見した。
【0003】 こうして、本発明は、式I
【化5】 {式中、 R1は、水素、塩素、フッ素またはメチルであり、 R2およびR3は、同一であるかまたは相互に異なっていることができて、水素
、ハロゲン、シアノ、(C1−C4)−アルキル、ビニル、エチニル、(C1−C4 )−アルコキシ、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、フルオ
ロビニルまたはフルオロエチルであるか、または R2およびR3は、結合している炭素原子と一緒になってベンゾ環を形成し、そ
して R4は、(C2−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニルまたは(C3−C 4 )−アルキニル[これらは各々、少なくとも2個のフッ素原子によって置換さ
れており、そして場合によりC1−4−アルコキシ、シアノメトキシ、(C3−C 4 )−アルケニルオキシまたは(C3−C4)−アルキニルオキシによって置換さ
れていてもよい]である} の化合物および酸付加塩の農薬としての使用を提供する。
【0004】 式Iの化合物のほとんどは、新規であり、本発明は、上で定義したとおりの式
Iの化合物を包含するが、但し、R2がエチルであり、そしてR3がクロロである
とき、R4は、3,3,3−トリフルオロプロピルまたは2,2,2−トリフルオロ
−1−メチルエチルではなく;そしてR2がメチルであり、そしてR3がクロロま
たはブロモであるとき、R4は、2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルで
はない。
【0005】 一般に、 R1が水素であり、 R2が(C1−C4)−アルキル、特にエチルまたはメトキシメチル、であり、 R3が好ましくは水素、メトキシ、エチニルまたはハロゲン、特に塩素または
フッ素であり、 R4が好ましくはトリフルオロメチル基を包含する、 ことが好ましい。R4として特に好ましい基は、3,3,3−トリフルオロプロピ
ルまたは2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルである。
【0006】 本発明は、遊離塩基または酸付加塩の形態の式Iの化合物に関する。塩形成の
ために使用することができる酸は、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸のよ
うな無機酸、またはギ酸、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、蓚酸、フマル酸、ア
ジピン酸、ステアリン酸、オレイン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸
またはトルエンスルホン酸のような有機酸である。
【0007】 本発明の化合物においては、NHおよびR4は、シス配置にある。本化合物は
、1個以上の不斉炭素原子、または立体異性体を生ずる二重結合を含むことがで
きる。このためエナンチオマーまたはジアステレオマーが生じることができる。
本発明は、純粋な異性体およびそれらの混合物の両方に関する。ジアステレオマ
ーの混合物は、通例の方法によって、例えば適当な溶媒からの選択的結晶化また
はクロマトグラフィーによって、各成分に分離することができる。ラセミ化合物
は、通例の方法によって、すなわち例えばキラルなエナンチオマー的に純粋な酸
を用いる塩形成、ジアステレオマー塩の分離、および塩基による純粋なエナンチ
オマーの遊離によって、各エナンチオマーに分離することができる。
【0008】 式Iの化合物は、公知方法で、例えば式II
【化6】 (式中、R1、R2およびR3は、式Iで定義したとおりであり、そしてLは、脱
離基、例えばハロゲン、アルキルチオ、アルカンスルホニルオキシ、アリールス
ルホニルオキシ、アルキルスルホニルまたはアリールスルホニルである) の化合物を式III
【化7】 (式中、R4は、式Iで上に定義したとおりである) の求核試薬と反応させ、そして所望ならば、このようにするかまたは別の方法で
得た式Iの化合物をその酸付加塩に変換することによって、製造することができ
る。
【0009】 脱離基Lは、広い範囲内で変化することができ、例えば、フッ素、塩素、臭素
またはヨウ素のようなハロゲン;メチル−またはエチルチオのようなアルキルチ
オ;メタン−、トリフルオロメチル−またはエチルスルホニルオキシのようなア
ルキルスルホニルオキシ;ベンゼンスルホニルオキシまたはトルエンスルホニル
オキシのようなアリールスルホニルオキシ;メチル−またはエチルスルホニルの
ようなアルキルスルホニル;または、フェニル−またはトリルスルホニルのよう
なアリールスルホニル;であることができる。
【0010】 上記の反応は一般に、20〜150℃の温度領域で、有利には塩基の存在下に
おいて、そして適宜、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリジン−2−オン、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、4−メチル−2−ペンタノン、メタノール、エタノール、
ブタノール、エチレングリコール、エチレングリコールジメチルエーテル、トル
エン、クロロベンゼンまたはキシレンのような不活性有機溶媒中で実施する。こ
れらの溶媒の混合物類を使用することも可能である。
【0011】 適当な塩基は、例えば、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
水酸化ナトリウム、ナトリウムアミドまたは水素化ナトリウムのようなアルカリ
金属またはアルカリ土類金属炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物、アミドまたは水素化
物、または、トリエチルアミンまたはピリジンのような有機塩基、または、2当
量目の式IIIの求核試薬である。
【0012】 式IIの化合物は、ほとんどの場合に文献から公知であり、または公知である方
法と同様の方法によって製造することができる(EP−A−370391、EP
−A−470600、DE−A−4331179、DE−A−4404702参
照)。 式IIIの求核試薬は、公知の方法により、例えばオキシムまたはアジドを適当
な還元剤、例えば複合金属水素化物または水素化触媒の存在下における水素で還
元すること、ケトンの還元アミノ化またはロイカート−ワラッハ(Leuckart-Wal
lach)反応、またはハロゲン化アルキルまたはアルキルトシレートのガブリエル
(Gabriel)反応により、製造することができる。
【0013】 式IIIのシクロヘキシルアミンを製造するための適当な方法は、適当に置換さ
れたシクロヘキサノンの、アンモニウム塩および水素化シアノホウ素ナトリウム
、または、ニッケル、ルテニウム、ロジウムまたはパラジウムのような金属触媒
の存在下におけるアンモニウムおよび水素を用いる還元アミノ化であり、所望の
シス−アミンの比率は、この方法を使用すると特に高い。 さらに別の方法は、水素化触媒の存在下におけるアニリンまたは芳香族ニトロ
化合物の水素化である。
【0014】 いくつかの適当に置換されたシクロヘキサノン中間体は、文献から公知である
か、またはそれらは、公知合成法によって製造することができる。このような方
法は、例えば以下のものである: a)フェノール環の水素化および得られるシクロヘキサノールの酸化、フッ素−
含有基R4は、標準法によって合成する。
【化8】
【0015】 b)モノ−保護されたシクロヘキサン−1,4−ジオンの誘導体化:
【化9】
【0016】 c)保護されたシクロヘキサノンの誘導体化:
【化10】
【0017】 別法:
【化11】
【0018】
【化12】
【0019】 上記の反応のいくつかはまた、原則として、式IV
【化13】 の複素環前駆体についても実施することができる(DE−A−4331178参
照)。
【0020】 式Iの最終生成物を合成するための別の可能性は、例えばアルコール誘導体の
ハロゲン−含有基R4への変換のような、適当な複素環前駆体に関する公知のハ
ロゲン化反応の適用;例えば
【化14】 である。
【0021】 式V(式中、R6は、水素またはC1-6−アルキルであり、そしてnは、1ない
し3である)のアルデヒドおよびケトンは、フッ素化して、下記のように本発明
の化合物を得ることができる。
【化15】
【0022】 新規である式Vの化合物は、例えば適当なアルコールを酸化することによって
、製造することができる。アルデヒド(R6=H)の場合には、アルコールは、
相当するエステルの還元によって得ることができる。これらの中間体もまた新規
である。こうして本発明は、式VI
【化16】 (式中、R6′は、水素またはC1-6−アルキルであり、そしてnは、1ないし3
である) の化合物を包含する。
【0023】 上記のスキームによって合成することができる式Iの化合物のコレクションは
また、パラレル方式で製造することもでき、そしてこれは、手動で、または半オ
ートメーション化または全オートメーション化して実施することができる。この
場合には、例えば、反応、仕上げ(work-up)または生成物または中間体の精製
、の手順をオートメーション化することが可能である。全体で、これは、例えば
“Annual Reports in Combinatorial Chemistry and Molecular Diversity:Aut
omated synthesis”、第1巻、Verlag Escom 1997、第69ないし77ペー
ジにS.H.DeWittによって記載されているとおりの手順を意味するものとして理
解されるべきである。
【0024】 例えばステム・コーポレーション(Stem Corporation)、ウッドロルフ・ロー
ド(Woodrolfe Road)、トールスベリー(Tollesbury)、エセックス、CM9
8SE、イギリスまたはH+P ラボルテクニク(Labortechnik)GmbH、ブ
ルックマンリング(Bruckmannring)28、85764 オーベルシュライスハイ
ム(Oberschleiβheim)、ドイツ、によって提供される一連の市販の装置を、こ
の反応および仕上げのパラレル手順のために使用することができる。式(I)の
化合物、またはこの製造中に得られる中間体のパラレル精製のためには、なかん
ずく、クロマトグラフィー装置、例えばISCO, Inc. 4700 スペリアー・ストリー
ト(Superior Street)、リンカーン、NE 68504、米国、による装置を使
用することができる。
【0025】 上記の装置により、個々の工程はオートメーション化されているが、これらの
工程の間では手動操作を実施しなくてはならないモジュラー手順に導かれる。こ
れは、問題のオートメーションモジュールが例えばロボットによって操作される
、半連続または全連続オートメーションシステムを使用することによって防ぐこ
とができる。このようなオートメーションシステムは、例えばジマーク・コーポ
レーション(Zymark Corporation)、ジマーク・センター(Zymark Center)、
ホプキントン(Hopkinton)、マサチューセッツ 01748、米国、から得るこ
とができる。
【0026】 ここに記載したことに加えて、式(I)の化合物は、一部または完全に、固相
担持(solid-phase-supported)法によって製造することができる。この目的の
ためには、この合成または問題の手順に合うように適応させた合成の、個々の中
間工程またはすべての中間工程を、合成樹脂に結合させる。固相担持合成法は、
専門家の文献、例えば“The Combinatorial Index”、Academic Press、199
8中のBarry A. Bunin、に広範囲にわたって記載されている。
【0027】 固相担持合成法の使用は、文献から公知であって、順番に手動またはオートメ
ーションで実施することができる、一連のプロトコルを可能にする。例えば、I
RORI、11149 North Torrey Pines Road、La Jolla、カリフォルニア 920
37、米国による製品を使用する“ティーバッグ法”(Houghten、US 4,63
1,211;Houghten外、Proc. Natl. Acad. Sci.、1985、82、5131
−5135)は、半オートメーション化することができる。固相担持パラレル合
成のオートメーション化は、例えば、Argonaut Technologies, Inc.、887 In
dustrial Road、San Carlos、カリフォルニア 94070、米国またはMultiSyn
Tech GmbH、Wullener Feld 4、58454 Witten、ドイツ、による装置によっ
て首尾よく遂行される。 本明細書中に記載したプロセスの製法により、ライブラリーと呼ばれる物質コ
レクションの形態で式(I)の化合物が得られる。本発明はまた、少なくとも2
つの式(I)の化合物より成るライブラリーにも関する。
【0028】 R3がフッ素である化合物は、R3が水素である式Iの化合物の直接フッ素化に
よって得ることができる。これは、4−アミノ−5−フルオロピリミジンの新規
な製造方法であり、この結果本発明は、式X
【化17】 {式中、 R1aは、水素、(C1−C4)−アルキル、好ましくはメチル、(C1−C4)−
ハロアルキル、好ましくはモノ−、ジ−またはトリフルオロメチル、またはハロ
ゲン、好ましくはフッ素または塩素であり、 R2aは、(C1−C4)−アルキル、好ましくはメチルまたはエチル、(C1
4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、好ましくはメトキシメチル、ま
たは(C1−C4)−ハロアルキル、好ましくはフルオロメチルまたはフルオロエ
チルであり、そして R3aは、(C1−C20)−アルキルまたは(C3−C8)−シクロアルキル[こ
の両者は、場合により置換されていてもよく、そしてここでそれが化学的に可能
であるかぎり、1または2個の炭素単位は、酸素または基S(O)x(ここでx=
0、1または2である)によって置き換えられていてもよい]である} のフルオロピリミジンの製造方法であって、式XI
【化18】 (式中、Xは、OHまたはNHR3aであり、そしてR1a、R2aおよびR3aは、式
Iについて上に示した意味を有する) の化合物を、5位でフッ素化して、式IまたはIIの化合物を得て、もしXがOH
であるならば、得られた化合物を公知方法で式Xの化合物に変換することより成
る方法を包含する。
【0029】 XがOHであるとき本発明に従う方法は、式XIの化合物を、ピリミジンの5位
で求電子的にフッ素化し、そして得られた化合物を、ピリミジンの4位のヒドロ
キシ基の脱離基への変換(例えばオキシ塩化リンを用いる塩素化による)および
それに続く塩基の存在下における式R3aNH2(ここでR3aは、式Xについて示
した意味を有する)のアミンとの反応後に変換して、式Xの最終生成物を得るこ
とによって実施する。適当なフッ素化剤は、求電子性のフッ素化剤、でなければ
元素のフッ素である。求電子性のフッ素化剤は、例えば、N−フルオロピリジニ
ウムトリフレート、N−フルオロ−2,4,6−トリメチルピリジニウムトリフレ
ート、N−フルオロ−2,6−ジクロロピリジニウムトリフレート、N−フルオ
ロ−3,5−ジクロロピリジニウムトリフレートまたはN−フルオロペンタクロ
ロピリジニウムトリフレートのようなN−フルオロピリジニウム誘導体、または
、例えばN−フルオロ−tert−ブチル−p−トルエンスルホンアミド、N−フル
オロトリフルオロメチルスルホンイミド、N−フルオロベンゼンスルホンイミド
(NFSI)、N−フルオロ−o−ベンゼンジスルホンイミド、2−フルオロ−
3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1,2−ベンズイソチアゾール1,1−ジオ
キシドのようなN−フルオロスルホンアミドまたはスルホンイミド誘導体、また
は、例えばベンズ−1,2,3−オキサチアジン−4(3F)−オン2,2−ジオ
キシドのようなN−フルオロオキサチアジノンジオキシド、または、例えばN−
フルオロキヌクリジニウムトリフレート、1−ヒドロキシ−4−フルオロ−1,
4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンビス−テトラフルオロボレート[アク
フルオール(Accufluor)(登録商標)]、1−クロロメチル−4−フルオロ−1,
4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンビス−テトラフルオロボレート[F−
TEDA−BF4、セレクトフルオール(Selectfluor)(登録商標)]のようなN
−フルオロアンモニウム誘導体、または、フッ化ペルクロリル、次亜フッ素酸ト
リフルオロメチル、フルオロオキシ硫酸セシウムまたは二フッ化キセノンである
【0030】 元素のフッ素を用いるフッ素化は、本発明の場合、等モル量または過剰の、好
ましくは等モル量またはモル量の2倍までの、ガス状フッ素を、好ましくは窒素
またはヘリウムのような不活性キャリヤーガスとの混合物として、例えば酢酸、
フリゲン(Frigen)(登録商標)11または好ましくはギ酸またはトリフルオロ酢
酸のような不活性有機溶媒中の式IIIの化合物の溶液中に導入し、それを温度−
10℃ないし30℃、好ましくは−5℃ないし15℃、で反応させることによっ
て有利に実施される。F−TEDA−BF4を用いるフッ素化は、F−TEDA
−BF4および式IIIの化合物を、例えば水、ジメチルホルムアミド、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフランまたはアセトニトリルのような不活性溶媒中で、そ
うでなければこれらの溶媒の混合物中で、温度領域0℃ないし80℃、好ましく
は+10℃ないし40℃、で反応させることによって有利に実施される。
【0031】 XがNHR3aであるならば、本発明に従う方法は、例えば、ピリミジンの4位
のヒドロキシル基の脱離基への変換(例えばオキシ塩化リンを用いる塩素化によ
る)およびそれに続く塩基の存在下における式R3aNH2の第二アミンとの反応
後に、式XI(X=OH)の化合物を式XI(X=NHR3a)の化合物に変換し、そ
の後この化合物をピリミジンの5位で求電子的にフッ素化することによって実施
される。フッ素化試薬および反応条件は、上記のものに相当する。
【0032】 植物によって十分に耐えられ、しかも温血動物に対しては有利な毒性を有する
けれども、式Iの活性物質は、動物害虫、特に昆虫、クモ、蠕虫および軟体類、
を制御するために、そして特に、農業、動物飼育、林業、貯蔵した生産物および
物質の保護、および衛生学分野において遭遇する昆虫およびダニを制御するため
に適している。これらは、普通に感受性でそして耐性である種に対して、および
いくつかまたはすべての発育段階に対して活性である。上記の害虫には以下のも
のがある: ダニ目から、例えばアシブトコナダニ、ナガヒメダニ属の種、カズキダニ属の
種、ニワトリダニ、エリオフィエス・リビス(Eriophyes ribis)、フィロコプ
トルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ウシマダニ属の種、コイタ
マダニ属の種、キララマダニ属の種、イボマダニ属の種、マダニ属の種、キュウ
センヒゼンダニ属の種、ショクヒヒゼンダニ属の種、ヒゼンダニ属の種、ホコリ
ダニ属の種、赤クモ、パノニカス(Panonychus)の種、ハダニ属の種、エオテト
ラニカス(Eotetranychus)の種、オリゴニカス(Oligonychus)の種およびユー
テトラニカス(Eutetranychus)の種。
【0033】 等脚目から、例えばオニスカス・アセラス(Oniscus asselus)、アルマジウ
ム・バルガー(Armadium vulgar)およびポーセリオ・スカバー(Porcellio sca
ber)。 倍脚綱目から、例えばブラニウラス・グッツラタス(Blaniulus guttulatus)。 唇脚綱目から、例えばジオフィラス・カーポファガス(Geophilus carpophagu
s)およびスクティゲラ属の種。 結合綱目から、例えばスクチゲレラ・イマクラタ(Scutigerella immaculata
)。 総尾目から、例えばレピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。 トビムシ目から、例えばオニキウラス・アルマタス(Onychiurus armatus)。 直翅目から、例えばコバネゴキブリ、ワモンゴキブリ、ロイコファエア・マデ
イラエ(Leucophaea madeirae)、チャバネゴキブリ、アケタ・ドメスティカス
(Acheta domesticus)、グリロタルパ(Gryllotalpa)の種、ローカスタ・ミグ
ラトリア・ミグラトリオイデス(Locusta migratoria migratorioides)、メラ
ノプラス・ディファレンシャリス(Melanoplus differentialis)およびシスト
セルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)。
【0034】 等翅目から、例えばレチキュリターメス(Reticulitermes)の種。 シラミ目から、例えばフィロエラ・バスタトリクス(Phylloera vastatrix)
、天疱瘡の種、コロモジラミ、ブタジラミ属の種およびケモノホソジラミ属の種
。 ハジラミ目から、例えばケモノハジラミ属の種およびダマリニア属の種。 総翅目から、例えばハーシノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femora
lis)、トリプス・タバシ(Thrips tabaci)およびフランクリニエラ(Franklin
iella)の種。 異翅亜目から、例えばユーリーガスター(Eurygaster)の種、ディスダーカス
・インターメディウス(Dysdercus intermedius)、ピエスマ・クアドラタ(Pie
sma quadrata)、トコジラミ、ロドニウス・プロリクサス(Rhodnius prolixus
)およびトリアトーマ属の種。
【0035】 同翅目から、例えばアレウロデス・ブラシカエ(Aleurodes brassicae)、ベ
ミシア・タバシ(Bemisia tabaci)、トリアロイロデス・バポラリオラム(Tria
leurodes vaporariorum)、ワタアブラムシ属の種、ブレビコリン・ブラシカエ
(Brevicoryne brassicae)、クリプトミザス・リビス(Cryptomyzus ribis)、
ドラリス・ファバエ(Doralis fabae)、ドラリス・ポルニ(Doralis porni)、
エリオソーマ・ラニゲラム(Eriosoma lanigerum)、ヒアロプテルス・アランデ
ィニス(Hyalopterus arandinis)、マクロシファム・アベナエ(Macrosiphum a
venae)、ミザス(Myzus)の種、フォロドン・ヒュムリ(Phorodon humuli)、
ロパロシファム・パディ(Rhopalosiphum padi)、エンポアスカ(Empoasca)の
種、ユーセラス・ビロバタス(Euscelus bilobatus)、ネフォテティクス・シン
クチセプス(Nephotettix cincticeps)、レカニウム・コミ(Lecanium comi)
、サイセチア・オレアエ(Saissetia oleae)、ラオデルファクス・ストリアテ
ラス(Laodelphax striatellus)、ニラパルバタ・ルーゲンス(Nilaparvata lu
gens)、アオニジエラ・オーランティ(Aonidiella aurantii)、アスピジオタ
ス・ヘデラエ(Aspidiotus hederae)、プソイドコッカス(Pseudococcus)の種
、プシラ(Psylla)の種。
【0036】 鱗翅目から、例えばペクチノフォラ・ゴッシピエラ(Pectinophora gossypiel
la)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、ケイマトビア・ブルマ
タ(Cheimatobia brumata)、リソコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis b
lancardella)、ヒポノミュータ・パデラ(Hyponomeuta padella)、プルテラ・
マクリペンニス(Plutella maculipennis)、マラコソーマ・ノイストニア(Mal
acosoma neustria)、ユープロクチス・クリソルホエア(Euproctis chrysorrho
ea)、マイマイ蛾属の種、バッカラトリクス・サーベリエラ(Bucculatrix thur
beriella)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、アグロ
チス(Agrotis)の種、ユークソア(Euxoa)の種、フェルチア(Feltia)の種、
エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、ヘリオチス(Heliothis)の種、
ラフィグマ・エクシグア(Laphygma exigua)、マメストラ・ブラシカエ(Mames
tra brassicae)、パノリス・フラミア(Panolis flammea)、プロデニア・リツ
ラ(Prodenia litura)、スポドプテラ(Spodoptera)の種、トリコプルシア・
ニ(Trichoplusia ni)、カーポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、
ピエリス(Pieris)の種、キロ(Chilo)の種、ピラウスタ・ヌビラリス(Pyrau
sta nubilalis)、コナマダラメイガ、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonel
la)、カコエシア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レチクラナ(Capua r
eticulana)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、
クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、ホモナ・マグナニマ(Homona
magnanima)、トートリクス・ビリダナ(Tortrix viridana)、クアファロクロ
シス(Cuaphalocrocis)の種およびマンデュカ(Manduca)の種。
【0037】 鞘翅目から、例えばアノビウム・パンクタタム(Anobium punctatum)、リゾ
ペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、ブルキジウス・オブテクタス(Br
uchidius obtectus)、アカントセリデス・オブテクタス(Acanthoscelides obt
ectus)、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、アゲラスチカ・
アルニ(Agelastica alni)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa
decemlineata)、フェドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、ジアブ
ロチカ(Diabrotica)の種、プシイロイデス・クリソセファラ(Psylloides chr
ysocephala)、エピラクナ・バリベスチス(Epilachna varivestis)、アトマリ
ア(Atomaria)の種、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surin
amensis)、アントナマス(Anthonumus)の種、シトフィラス(Sitophilus)の
種、オチオリンクス・サルカタス(Otiorrhynchus sulcatus)、コスモポリテス
・ソルジダス(Cosmopolites sordidus)、シュートリンクス・アシミリス(Ceu
thorrynchus assimilis)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、ダーメステ
ス(Dermestes)の種、トロゴーマ(Trogorma)、アンスレナス(Anthrenus)の
種、アッタゲナス(Attagenus)の種、リクタス(Lyctus)の種、メリゲテス・
アエニウス(Meligethes aeneus)、プチナス(Ptinus)の種、ニプタス・ホロ
リューカス(Niptus hololeucus)、ギビウム・プシロイデス(Gibbium psylloi
des)、トリボリウム(Tribolium)の種、チャイロコメゴミムシダマシ、アグリ
オテス(Agriotes)の種、コノルス(Conorus)の種、メロロンタ・メロロンタ
(Melolontha melolontha)、アンフィマロン・ソルスチチアリス(Amphimallon
solstitialis)、コステリトラ・ジーランジカ(Costelytra zealandica)およ
びリッサーホプタス(Lissorhoptus)の種。
【0038】 膜翅目から、例えばジプリオン(Diprion)の種、ホプロカンパ(Hoplocampa
)の種、ラシウス(Lasius)の種、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium p
haraonis)およびスズメバチ属の種。 双翅目から、例えばヤブカ属の種、ハマダラカ属の種、イエカ属の種、キイロ
ショウジョウバエ、イエバエ属の種、ヒメイエバエ属の種、ホホアカクロバエ、
キンバエ属の種、オビキンバエ属の種、ウサギヒフバエの種、ウマバエの種、ハ
イポボスカ(Hypobosca)の種、サシバエ属の種、ヒツジバエ属の種、ハイポー
マ(Hyporma)の種、アブ属の種、タンニア(Tannia)の種、ビビオ・ホルツラ
ヌス(Bibio hortulanus)の種、オシネラ・フリット(Oscinella frit)、フォ
ービア(Phorbia)の種、ペゴミイア・ヒオシアミ(Pegomyia hyoscyami)、セ
ラチチス・キャピタータ(Ceratitis capitata)、ダカス・オレアエ(Dacus ol
eae)およびティプラ・パルドサ(Tipula paludosa)。
【0039】 ノミ目から、例えばインドネズミノミおよびナガノミ属の種。 クモ形綱の目から、例えばエジプト産有毒サソリ(Scorpio maurus)および南
米産黒色ゴケグモ(Latrodectus mactans)。 蠕虫の綱から、例えば捻転胃虫属、毛様線虫属、オステルタジア属、クーペリ
ア属、チャバーチア(Chabertia)、ストロンギロイデス属、腸結節虫属、ヒオ
ストロングルス(Hyostrongulus)、鉤虫属、回虫属およびヘテラキス属そして
またファスキオラ属。 腹足綱から、例えばデロセラス(Deroceras)の種、アリオン(Arion)の種、
モノアラガイ属の種、ガルバ(Galba)の種、スクシネア(Succinea)の種、ビ
オンファラリア属の種、ブリヌス属の種および片山貝属の種。 二枚貝類の綱から、例えばドレイッセナ(Dreissena)の種。
【0040】 本発明に従って制御することができる植物−寄生線虫には、例えば、例えば属
メロイドジーン(Meloidogyne)[メロイドジーン・インコグニタ(Meloidogyne
incognita)、メロイドジーン・ハプラ(Meloidogyne hapla)およびメロイド
ジーン・ジャバニカ(Meloidogyne javanica)のような根瘤線虫病の線虫]、ヘ
テロラ(heterora)およびグロボラ(Globora)[グロボラ・ロストキエンシス(
Globora rostochiensis)、グロボラ・パリダ(Globora pallida)、ヘテロラ・
トリフォリイ(heterora trifolii)のような嚢胞形成線虫]の線虫、および属
ラドフォルス(Radopholus)[ラドフォルス・シミリス(Radopholus similis)
のような]、プラチレンクス(Pratylenchus)[プラチレンクス・ネグレクツス
(Pratylenchus neglectus)、プラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus p
enetrans)およびプラチレンクス・カービタツス(Pratylenchus curvitatus)
のような]、チレンクルス(Tylenchulus)[チレンクルス・セミペネトランス(
Tylenchulus semipenetrans)のような]、チレンコルヒンクス(Tylenchorhync
hus)[チレンコルヒンクス・デュビウス(Tylenchorhynchus dubius)およびチ
レンコルヒンクス・クレイトニ(Tylenchorhynchus claytoni)のような]、ロ
チレンクス(Rotylenchus)[ロチレンクス・ロブスツス(Rotylenchus robustu
s)のような]、ヘリコチレンクス(Helicotylenchus)[ヘリコチレンクス・マ
ルチシンクタス(Helicotylenchus multicinctus)のような]、ベロノアイムス
(Belonoaimus)[ベロノアイムス・ロンギコーダタス(Belonoaimus longicauda
tus)のような]、ロンギドルス(Longidorus)[ロンギドルス・エロンガタス(
Longidorus elongatus)のような]、トリコドルス(Trichodorus)[トリコド
ルス・プリミチブス(Trichodorus primitivus)のような]およびキシフィネマ
(Xiphinema)[キシフィネマ・インデクス(Xiphinema index)のような]の線
虫、のような根に寄生する土壌線虫が包含される。
【0041】 本発明に従う化合物はまた、線虫、属ジチレンクス(Ditylenchus)[ジチレ
ンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci)およびジチレンクス・デストリウク
ター(Ditylenchus destriuctor)のような茎寄生虫]、アフェレンコイデス上
科[アフェレンコイデス・リツェマボシ(Aphelenchoides ritzemabosi)のよう
な葉線虫]およびアングイナ(Anguina)[アングイナ・トリチシ(Anguina tri
tici)のような葉のエイ瘤線虫]を制御するために使用することもできる。 本発明はまた、組成物、特に殺虫および殺ダニ用組成物にも関し、この組成物
は、適当な製剤用助剤に加えた式Iの化合物より成る。 本発明に従う組成物は、一般には重量で1ないし95%の割合の式Iの活性物
質を包含する。これらは、優勢である生物学的および/または化学物理的パラメ
ーターに依存して種々に製剤化することができる。適当である可能な製剤は、そ
のため: 水和剤(WP)、乳剤(EC)、水溶液(SL)、乳濁液、散布液、油または
水をベースにした分散液(SC)、懸濁乳濁液(suspoemulsions)(SE)、粉剤
(DP)、シード−ドレッシング製品、ミクロ顆粒剤、散布顆粒剤、コーティン
グ顆粒剤および吸着顆粒剤の形態の顆粒剤、水分散性顆粒剤(WG)、ULV処
方物、マイクロカプセル、ワックスまたは餌である。
【0042】 これらの個々の製剤型は、原則として公知であり、例えば; Winnacker-Kuechler、“Chemische Technologie”[Chemical Technology]、
第7巻、C.Hauser Verlag ミュンヘン、第4版、1986;van Falkenberg、
“Pesticides formulations”、Marcel Dekker、ニューヨーク、第2版、197
2−73;K.Martens、“Spray Drying Handbook”、第3版、1979、G.Go
odwin Ltd.ロンドン、に記載されている。
【0043】 不活性物資、界面活性剤、溶媒およびその他の添加物のような、要求される製
剤化助剤は、同様に公知であり、例えば: Watkins、“Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers”、第2
版、Darland Books、Caldwell ニュージャージー;H.v.Olphen、“Introducti
on to Clay Colloid Chemistry”、第2版、J.Wiley & Sons、ニューヨーク;M
arsden、“Solvents Guide”、第2版、Interscience、ニューヨーク 1950
;McCutcheon's、“Detergents and Emulsifiers Annual”、MC Publ.Corp.、R
idgewood ニュージャージー;Sisley and Wood、“Encyclopedia of Surface Ac
tive Agents”、Chem.Publ.Co.Inc.、ニューヨーク 1964;Schoenfeldt
、“Grenzflaechenaktive Aethylenoxidaddukte”[Surface-active ethylene o
xide adducts]、Wiss.Verlagsgesell.、シュツットガルト 1967;Winnack
er-Kuechler、“Chemische Technologie”、第7巻、C.Hauser Verlag ミュン
ヘン、第4版 1986、に記載されている。
【0044】 これらの製剤を基にして、他の農薬として活性な物質、肥料および/または成
長調整物質との組合せ物を、例えば既成のレディーミックスまたはタンクミック
スの形態で、製造することも可能である。水和剤は、水中に均一に分散すること
ができる製剤であって、このものは、活性物質の他に、そして希釈剤または不活
性物質に加えて、湿潤剤、例えばポリオキシエチル化アルキルフェノール、ポリ
オキシエチル化脂肪族アルコール、アルキル−またはアルキルフェノールスルホ
ネート、および分散剤、例えばリグニンスルホン酸ナトリウムまたはナトリウム
2,2′−ジナフチルメタン−6,6′−ジスルホネートを含有する。乳剤は、活
性物質を、1種以上の乳化剤を加えた有機溶媒、例えばブタノール、シクロヘキ
サノン、ジメチルホルムアミド、キシレンまたは高沸点芳香族化合物または炭化
水素に溶解させることによって製造する。乳化剤としては、以下のものを使用す
ることができる、例えば:ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムのようなアル
キルアリールスルホン酸のカルシウム塩、または脂肪酸ポリグリコールエステル
、アルキルアリールポリグリコールエーテル、脂肪族アルコールポリグリコール
エーテル、プロピレンオキシド/エチレンオキシド縮合生成物、アルキルポリエ
ーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テルまたはポリオキシエチレンソルビトールエステルのような非イオン性乳化剤
【0045】 粉剤は、活性物質を、微粉固体物質、例えばタルク;カオリン、ベントナイト
、ピロフィライト(pyrophillite)のような天然クレー;または珪藻土とともに
粉砕することによって得る。顆粒剤は、活性物質を吸着性の顆粒化不活性物質上
に噴霧することによるかまたは、活性物質濃縮物を、砂またはカオリナイトのよ
うなキャリヤー物質、または顆粒化不活性物質、の表面上に接着剤、例えばポリ
ビニルアルコールまたはポリアクリル酸ナトリウム、または別法として鉱油によ
って適用することによって、製造することができる。適当な活性物質はまた、所
望ならば肥料との混合物として、肥料顆粒の製造のために一般に行われているよ
うにして顆粒化することもできる。
【0046】 水和剤においては、活性物質の濃度は、例えばほぼ10ないし90重量%であ
り、重量で100%までの残部は、通例の製剤成分より成る。乳剤の場合には、
活性物質の濃度は、ほぼ5ないし80重量%であることができる。粉剤は、ほと
んどの場合に5ないし20重量%の活性物質を包含し、噴霧用溶液は、約2ない
し20重量%の活性物質を包含する。顆粒剤の場合には、活性物質の含量は、部
分的に、その活性化合物が液体または固体の形態であるかどうか、およびどの顆
粒化助剤、充填剤などが使用されているかに依存する。 さらに、上記の活性物質の製剤は、適宜、各々の場合に通例である接着剤、湿
潤剤、分散剤、乳化剤、浸透剤、溶媒、充填剤またはキャリヤーを包含する。
【0047】 商業的に通例の形態である濃縮物は、例えば水和剤、乳剤、分散剤およびいく
つかのミクロ顆粒剤の場合には水を使用して、その使用のための通例の方法で適
宜希釈する。粉剤および顆粒製剤、そしてまた噴霧用溶液は、通常、使用前に他
の不活性物質でそれ以上希釈しない。 必要な適用比率は、特に温度および湿度のような、外部条件によって変化する
。それは、広範囲、例えば0.0005ないし10.0kg/ヘクタール以上の活性
物質内で変動することができるが、好ましくは0.001ないし5kg/ヘクター
ルである。
【0048】 本発明に従う活性物質は、その商業的に通例の製剤で、そして、殺虫剤、誘引
物質、不妊剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺真菌剤、成長調整物質または除草剤のよ
うな他の活性物質との混合物としてこれらの製剤から製造される適用形態で、存
在することができる。混合相手の例としては、British Crop Protection Counci
lによって発行されたC D S Tomlin編集のThe Pesticide Manual 第11版(1997)に
記載されたものがある。 商業的に通例の製剤から製造される使用形態の活性物質含量は、0.0000
0001ないし95重量%の活性物質、好ましくは0.00001ないし1重量
%であることができる。
【0049】 適用は、その使用形態にマッチした通常の方法で実施される。 本発明に従う活性物質はまた、獣医学分野または家畜学分野において外−およ
び内−寄生生物を制御するためにも適している。 本発明に従う活性物質は、この場合には、例えば錠剤、カプセル剤、頓服水剤
または顆粒剤の形態での経口適用、例えば浸漬、噴霧、浴びせかけ(pouring-on
)および局所適用(spotting-on)および粉剤振りかけの形態での皮膚適用、そ
してまた例えば注射の形態での非経口適用によるような公知方法で適用される。
【0050】 式Iの本発明に従う化合物は、従ってまた、家畜学(例えば蓄牛、羊、豚およ
びにわとり、がちょうなどのような家禽)において特に有利に使用することがで
きる。本発明の好ましい態様においては、本新規化合物は、適宜適当な製剤(上
記参照)で、そして適宜飲料水または飼料と一緒に、動物に経口投与される。こ
れらは、糞中に活性形態で排泄されるので、動物の糞中の昆虫の発生は、この方
法で非常に簡単に予防することができる。各々の場合に適する用量および製剤は
、特に、生産動物の発育の型および段階に、そしてまた外寄生の程度にも依存し
、通常の方法によって容易に決定し、固定することができる。蓄牛の場合には、
本新規化合物は、例えば0.01ないし1mg/kg体重の用量で使用することがで
きる。
【0051】 いくつかの本発明に従う式Iの化合物はまた、殺真菌作用によっても識別する
ことができる。すでに植物組織を貫通した真菌病原体は、首尾よく治癒的制御を
受けることができる。このことは、感染がすでに起こったときに他の通例の殺真
菌剤でもはや有効に制御することができない真菌性疾患の場合に、特に重要であ
り、有利である。特許請求した化合物の作用の範囲には、種々の経済的に重要な
植物病原性真菌、例えばプラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)、フ
ィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)、エリシフェ・グラ
ミニス(Erysiphe graminis)、ピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae
)、ピレノフォラ・テレス(Pyrenophora teres)、レプトスフェリア・ノドラ
ム(Leptosphaeria nodorum)、ペリクラリア・ササキイ(Pellicularia sasaki
i)およびプッシニア・レコンディタ(Puccinia recondita)が包含される。
【0052】 さらに本発明に従う化合物は、技術分野で、例えば木材防腐剤として、ペイン
ト中の防腐剤として、金属工作用の冷却潤滑剤中に、または掘削および切削油中
の防腐剤として使用するためにも適している。 さらに本発明の化合物は、昆虫、真菌、細菌、ウイルスおよび/または除草剤
耐性のような特性を示すように遺伝的に改変された植物またはその部分、そして
特にバシルス・サリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)殺虫剤毒素を発現
する遺伝子を含む植物に適用することができる。他の特性をもつトランスジェニ
ック植物(植物の生産高を変えるように、例えばじゃがいもの澱粉含量を増大さ
せるように、または油生産植物の油中の脂肪酸範囲を改変するように、改変され
たもののような)もまた処理することができる。
【0053】 本発明はまた、害虫の現場または害虫自体の中で、代謝されて式Iの化合物と
なるであろういずれかの化合物の使用をも包含する。 商業的に通例の製剤から製造される使用形態の本活性物質含量は、広範囲で変
わることができて、使用形態中の本活性物質の濃度は、重量で0.0001%か
ら95%までの活性物質、好ましくは重量で0.0001ないし1%であること
ができる。この製剤を、その使用形態に合うように適合させた通常法で適用する
。 商業的に通例の製剤から製造される使用形態の本活性化合物含量は、広範囲で
変わることができて、使用形態中の本活性化合物の濃度は、重量で0.0001
%から95%までの活性化合物、好ましくは重量で0.0001ないし1%であ
ることができる。この製剤を、その使用形態に合うように適合させた通常法で適
用する。
【0054】 以下の実施例は、本発明を具体的に説明するものであり、本発明をそれに限定
するものではない。 A.製剤実施例 a)10重量部の活性化合物および90重量部の不活性物質としてのタルクを
混合し、ハンマーミル中で微粉砕することによって粉剤を得る。 b)25重量部の活性化合物、65重量部の不活性物質としてのカオリン含有
石英、10重量部のリグニンスルホン酸カリウム、および1重量部の湿潤ならび
に分散剤としてのナトリウムオレイルメチルタウレートを混合し、ピンを植えた
ディスクミル中で粉砕することによって、容易に水中に分散することができる水
和剤を得る。 c)40重量部の活性化合物を、7重量部のスルホコハク酸モノエステル、2
重量部のリグニンスルホン酸ナトリウムおよび51重量部の水と混合し、ボール
ミル中で粉砕して5ミクロン未満の粉末度にすることによって、容易に水中に分
散することができる分散性濃縮物を製造する。 d)15重量部の活性化合物、75重量部の溶媒としてのシクロヘキサンおよ
び10重量部の乳化剤としてのエトキシル化ノニルフェノール(10EO)から
、乳剤を製造することができる。 e)2ないし15重量部の活性化合物および、アタパルジャイト、顆粒化軽石
および/または珪砂のような不活性顆粒キャリヤー物質から、顆粒剤を製造する
ことができる。固体含量30%を有する実施例b)の水和剤の懸濁液を使用して
、これをアタパルジャイト顆粒の表面上に噴霧した後、乾燥させそして均質に混
合することが好都合である。この場合における水和剤の重量比率は、約5%であ
り、不活性キャリヤー物質の重量比率は、完成した顆粒の約95%である。
【0055】 以下の実施例は、本発明を具体的に説明するものであり、本発明をそれに限定
するものではない。 製造実施例 実施例A
【化19】 5−クロロ−4−シス[4−(1,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキシル
アミノ]−6−エチルピリミジン 80℃で、0.8gの4−(1,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキシル
アミン、0.71gの4,5−ジクロロ−6−エチルピリミジンおよび1.1gの
炭酸カリウムを、7mlのDMF中で4時間攪拌した。混合物を室温まで冷却して
、水と混合し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し、乾燥させ
、濃縮した。異性体の精製および分離のために、粗生成物をシリカゲル上のクロ
マトグラフ(石油エーテル/酢酸エチル 7:3)にかけて、標題生成物を無色
油状物として得た。19F NMR(CDCl3)ppm:δ=−210.2(1F、d
m、J=405Hz)、−134.5、−131.5(2F、AB−システム、JAB =297.5Hz)。
【0056】 実施例B
【化20】 5−クロロ−6−エチル−4−[シス−4−(2−フルオロ−1−フルオロメチ
ルエチル)シクロヘキシルアミノ]−ピリミジン −70℃で、25mlのジクロロメタン中の1.34gの2−{4−[(5−ク
ロロ−6−エチル−4−ピリミジニル)アミノ]シクロヘキシル−1,3−プロ
パンジオールの溶液を、1.38gの三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)
と混合した。混合物をゆっくり室温まで温めて、攪拌をさらに4時間続けた後、
混合物を重炭酸水素ナトリウム水溶液とともに攪拌した。有機相を乾燥させ、濃
縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール 19:1)
により、標題生成物を無色油状物として得た。19F NMR(CDCl3)δ=−
231.5(dtr)
【0057】 実施例C
【化21】 5−クロロ−6−エチル−4−[シス−4−(1−エトキシ−2,2,2−トリフ
ルオロエチル)シクロヘキシルアミノ]−ピリミジン 0.61gの5−クロロ−6−エチル−4−[シス−4−(1−ヒドロキシ−
2,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキシルアミノ]ピリミジンを、10ml
のテトラヒドロフラン中の0.08gの水素化ナトリウム(80%油中分散物)
の懸濁液に加えて、混合物を、水素の発生が終了するまで50℃で攪拌した。0
.28gの硫酸ジエチルを加えて、混合物を4時間加熱して還流させた。混合物
を室温まで冷却し、少量のメタノールを滴加して過剰の水素化ナトリウムを分解
させ、混合物を濃縮して、残留物を希アンモニア溶液およびジクロロメタンに溶
解させた。有機相を乾燥させ、濃縮した。精製をシリカゲルクロマトグラフィー
(石油エーテル/酢酸エチル 1:1)によって実施して、標題生成物を無色油
状物として得た。19 F NMR(CDCl3):−74.19(d)
【0058】 実施例D
【化22】 5−クロロ−6−エチル−4−[シス−4−(3,3−ジフルオロプロピル)シ
クロヘキシルアミノ]−ピリミジン 5mlのクロロホルム中の7.0gのシス−3−(5−クロロ−6−エチルピリ
ミジン−4−イルアミノ)プロピオンアルデヒドの溶液を、25℃で20mlのク
ロロホルム中の1.6gの二フッ化ジエチルアミノ硫黄の溶液にゆっくり加えた
。混合物を室温で4時間攪拌し、100mlの水と混合した。有機層を分離して、
炭酸水素ナトリウムおよび水を含む水溶液中で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。シ
リカゲル上の粗生成物のクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 4:
1)により、標題生成物を無色油状物として得た。1 F−NMR(CDCl3):δ=−116ppm。
【0059】 実施例E
【化23】 4−シス−[4−(3,3,3−E−トリフルオロプロぺニル)シクロヘキシルア
ミノ]−6−エチル−5−メトキシピリミジン 130℃で、0.4gの4−シス−[4−(3,3,3−トリフルオロ−2−ト
リフルオロメチルスルホニルオキシプロピル)−シクロヘキシルアミノ]−6−
エチル−5−メトキシピリミジンを、10mlのキシレン中の0.5mlの1,8−ジ
アザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンとともに4時間攪拌した。混合物
を室温まで冷却し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、溶媒を除去して、残留
物をシリカゲル上のクロマトグラフ(ヘプタン/酢酸エチル)にかけて、標題生
成物を無色油状物として得た。
【0060】 出発物質の製造 以下に、実施例AないしEの生成物およびまた下記の表に示す化合物のいくつ
かの出発物質を製造する方法を説明する。その他の出発物質は、公知であるかま
たは下記の方法の1つと同様に、または公知の方法で製造することができる。
【0061】 実施例SM1 a)8−(2−クロロ−1,2,2−トリフルオロエチリデン)−1,4−ジオ
キサスピロ[4.5]デカン −100℃で、17.2gのクロロトリフルオロエチレンを、120mlのテト
ラヒドロフランおよび80mlのジエチルエーテル中に凝縮させた。30分かけて
、ヘキサン中のn−BuLiの16モル溶液84mlを、−90℃と−100℃と
の間の温度で滴加した。18.8gの1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカンを
加えて、混合物を−60℃で1時間攪拌した。この反応溶液を塩化アンモニウム
水溶液中に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出して、合わせた有機相を硫酸マグネシ
ウム上で乾燥させ、濃縮した。残留物を200mlのピリミジンに溶解させ、そし
て−30℃で71gの塩化チオニルと混合した。反応溶液をゆっくり0℃まで温
めて、この温度でさらに1.5時間攪拌した。この反応溶液を氷上に注ぎ、塩化
メチレンで抽出して、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮した。残留
物をシリカゲル上のクロマトグラフ(石油エーテル:酢酸エチル 4:1)にか
けて、標題生成物を黄色油状物として得た。
【0062】 b)8−(1,2,2−トリフルオロエチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5
]デカン 大気圧で、触媒としての炭素上パラジウムの存在下における250mlのエタノ
ール中の22gの8−(1,2,2−トリフルオロエチリデン)−1,4−ジオキ
サスピロ[4.5]デカンを、2.2リットルの水素が吸収されるまで水素化した
。その後触媒を濾過して除去し、濾液を濃縮した。残留物をシリカゲル上のクロ
マトグラフ(石油エーテル/酢酸エチル 7:1)にかけて、標題生成物を無色
油状物として得た。 c)4−(1,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキサノン 20ないし25℃で、6.2gの8−(1,2,2−トリフルオロエチル)−1,
4−ジオキサスピロ[4.5]デカンを40mlのギ酸中で16時間攪拌した。そ
の後この反応溶液を水中に注ぎ、炭酸カリウムを使用してpH8に調整し、塩化メ
チレンで抽出して、有機相を乾燥させ、濃縮して、標題生成物を無色油状物とし
て得た。これをどのような精製も行うことなくさらに反応させた。
【0063】 d)4−(1,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキシルアミン(実施例A
のための出発物質) 50℃、20バール水素圧で、4.7gの4−(1,2,2−トリフルオロエチ
ル)シクロヘキサノンを、触媒として炭素上ロジウムを使用して、オートクレー
ブ中で100mlのアンモニア−飽和メタノール中で還元アミノ化した。触媒を濾
過して除去し、反応溶液を濃縮して、標題生成物を褐色油状物として得た。これ
をどのような精製も行うことなくさらに反応させた。
【0064】 実施例SM2 a)8−(2,2,2−トリフルオロエチリデン)−1,4−ジオキサスピロ[
4.5]デカン −100℃で、22gの1,1−ジフルオロエチレンを、400mlのテトラヒ
ドロフランと100mlのジエチルエーテルとの溶媒混合物中に凝縮させた。その
後、sec−BuLiの1.3モル溶液153mlを、−90℃と−100℃との
間の温度で反応溶液に滴加した。最後に31.2gの1,4−ジオキサスピロ[4
.5]デカンを加えて、溶液を−100℃でさらに20分間攪拌し、その後攪拌
しながら0℃まで温めた。この反応溶液を塩化アンモニウム水溶液中に注ぎ、塩
化メチレンで抽出して、合わせた有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮
した。残留物を400mlの塩化メチレンに溶解させ、そして−70℃で32g(
0.2モル)のDASTと反応させ、100mlの塩化メチレンに溶解させた。次
に混合物を攪拌しながらゆっくり0℃まで温めて、その後この反応溶液を塩化ア
ンモニウム水溶液中に注いだ。生成物をジエチルエーテルで抽出して、合わせた
有機相をMgSO4上で乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲル上のクロマト
グラフ(石油エーテル/酢酸エチル 4:1)にかけて、標題生成物を無色油状
物として得た。
【0065】 b)4−(2,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキサノン 大気圧で、250mlのエタノール中の22.0gの8−(2,2,2−トリフル
オロエチリデン)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカンを、触媒としての炭
素上パラジウムの存在下において、それ以上水素の吸収が見られなくなるまで水
素化した。その後触媒を濾過して除去し、濾液を濃縮した。残留物を170mlの
ギ酸に溶解させて、20℃ないし25℃で4時間攪拌した。この反応溶液を水中
に注ぎ、炭酸カリウムを使用してpH8に調整し、塩化メチレンで抽出した。合わ
せた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、標題生成物を無色油状物
として得た。これをどのような精製も行うことなくさらに反応させた。 c)4−(2,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキシルアミン 実施例SM1(e)に類似した方法で、このものを褐色油状物として得た。これ
をどのような精製も行うことなくさらに反応させた。
【0066】 実施例SM3 実施例SM2に類似した方法で、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカンを1
,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペンと反応させて、8−(2,2,2−トリフ
ルオロ−1−トリフルオロメチルエチリデン)−1,4−ジオキサスピロ[4.5
]デカンを無色油状物として得て、これを今度は、4−(2,2,2−トリフルオ
ロ−1−トリフルオロメチルエチル)シクロヘキサノンおよび、褐色油状物とし
ての4−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル)シクロヘ
キシルアミンに変換した。
【0067】 実施例SM4 a)1−ベンジルオキシ−4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)
ベンゼン 130℃で、750mlのメタノール中の96gの3,3,3−トリフルオロプロ
ペン、155gの1−ベンジルオキシ−4−ヨードベンゼン、68.5gの酢酸
カリウムおよび0.85gのPdCl2を、オートクレーブ中で20時間反応させ
た。室温まで冷却した後、反応混合物を水と混合し、エーテルで抽出した。合わ
せた有機相を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮して、標題生成物を無色結晶性粉末と
して得た。これをどのような精製も行うことなくさらに反応させた。 b)4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)フェノール 30g(0.11モル)の1−ベンジルオキシ−4−(3,3,3−トリフルオ
ロプロペン−1−プロペニル)ベンゼンを、触媒として炭素上パラジウムを使用
して、400mlの氷酢酸中で50℃、20バールの水素圧で12時間水素化した
。触媒を濾過して除去し、反応溶液を濃縮して、標題生成物を無色固体として得
た。これをどのような精製も行うことなくさらに反応させた。
【0068】 c)4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロヘキサノール 50℃、150バール水素圧で、800mlのイソプロパノール中の40.7g
の4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)フェノールを、触媒として炭素上ロ
ジウムを使用して、20時間水素化した。触媒を濾過して除去し、反応溶液を濃
縮して、標題生成物を無色固体として得た。これをどのような精製も行うことな
くさらに反応させた。 d)4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロヘキサノン 35.6gの4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロヘキサノールを
、600mlのアセトンおよび37mlの水に溶解させて、69mlのジョーンズ(Jo
nes)試薬と混合した。混合物を室温で24時間攪拌し、9mlのイソプロパノー
ルおよび24gの炭酸水素ナトリウムと混合して、沈殿を濾過して取り、残留物
を飽和塩化ナトリウム水溶液に溶解させた。混合物をエーテルで抽出し、合わせ
たエーテル相を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラ
フィー(石油エーテル/酢酸エチル=3:1)により、標題生成物を無色油状物
として得た。 e)4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロヘキシルアミン 実施例SM1(d)に類似した方法で、このものを褐色油状物として得た。これ
をどのような精製も行うことなくさらに反応させた。
【0069】 実施例SM5 a)1−(2,2−ジフルオロ−1−メチルビニル)−4−メトキシベンゼン 0℃と−10℃との間で、75mlのトリグリム(triglyme)中の181gのト
リス(ジメチルアミノ)ホスフィンを、50mlのトリグリム中の84gのジブロ
モジフルオロメタンに滴加した。その後0℃で、125mlのトリグリムに溶解さ
せた30gの4−メトキシアセトフェノンを滴加して、混合物を室温で1/2時
間、そして80℃で24時間攪拌した。混合物を室温まで冷却して、200mlの
水と混合し、石油エーテルで抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、濃縮した。
精製のために、粗生成物をシリカゲル上のクロマトグラフ(石油エーテル/酢酸
エチル 5:1)にかけて、標題生成物を無色油状物として得た。
【0070】 b)1−(2,2−ジフルオロ−1−メチルエチル)−4−メトキシベンゼン 50℃、1気圧の水素圧で、300mlの氷酢酸中の24.2gの1−(2,2−
ジフルオロ−1−メチルビニル)−4−メトキシベンゼンを、触媒として炭素上
パラジウムを使用して、それ以上水素の吸収が見られなくなるまで水素化した。
触媒を濾過して除去し、反応溶液を濃縮して、標題生成物を無色油状物として得
た。これをどのような精製も行うことなくさらに反応させた。 c)4−(2,2−ジフルオロ−1−メチルエチル)フェノール 24.8g(0.13モル)の1−(2,2−ジフルオロ−1−メチルエチル)
−4−メトキシベンゼンを、350mlの氷酢酸中で攪拌し、加熱して還流させた
。その後48%臭化水素酸水溶液67gを滴加し、混合物をさらに5時間還流さ
せながら攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を減圧下で蒸留して除去し、残留
物を酢酸エチルに溶解させ、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥させ、濃
縮して、標題生成物を無色油状物として得た。これをどのような精製も行うこと
なくさらに反応させた。
【0071】 d)4−(2,2−ジフルオロ−1−メチルエチル)シクロヘキサノール 50℃、150バールで、150mlのイソプロパノール中の19.7gの4−
(2,2−ジフルオロ−1−メチルエチル)フェノールを、触媒としての炭素上
ロジウムの存在下において20時間水素化した。触媒を濾過して除去し、反応溶
液を濃縮して、16.9g(理論の83%)の生成物を無色油状物として得た。
これをどのような精製も行うことなくさらに反応させた。 e)4−(2,2−ジフルオロ−1−メチルエチル)シクロヘキサノン 実施例SM4(e)に類似した方法で、このものを無色油状物として得た。これ
をどのような精製も行うことなくさらに反応させた。 f)4−(2,2−ジフルオロ−1−メチルエチル)シクロヘキシルアミン 実施例SM1(d)に類似した方法で、このものを褐色油状物として得た。これ
をどのような精製も行うことなくさらに反応させた。
【0072】 実施例SM6 a)4−ペルフルオロエチル−1−ニトロベンゼン ボンベ中で、2.0gの4−ヨード−1−ニトロベンゼンならびに、50mlの
DMSO中の6.5gのヨウ化ペルフルオロエチルおよび0.6g(9.3ミリモ
ル)の銅を28時間130℃に加熱した。混合物を濾過して、濾液を減圧下で濃
縮し、粗生成物をシリカゲル上のクロマトグラフ(石油エーテル/酢酸エチル
1:1)にかけて、標題生成物を得た。 b)4−ペルフルオロエチルアニリン 9.4gの4−ペルフルオロエチル−1−ニトロベンゼンを60mlのエタノー
ルおよび30mlの氷酢酸に溶解させ、5.7gの鉄粉末を攪拌しながら数部に分
けて加えた。混合物を4時間還流させながら攪拌し、冷却し、濾過して、濾液を
減圧下で濃縮した。残留物を水と混合し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を
水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のクロマトグラフ(
石油エーテル/酢酸エチル=1:1)にかけて、標題生成物を無色油状物として
得た。 c)4−ペルフルオロエチルシクロヘキシルアミン 50℃、70バールの水素圧で、60mlの無水エタノール中の5.2gの4−
ペルフルオロエチルアニリンを、触媒として酸化ルテニウムを使用して、10時
間水素化した。触媒を濾過して除去し、濾液を濃縮して、標題生成物を無色油状
物として得た。これをどのような精製も行うことなくさらに反応させた。
【0073】 実施例SM7 a)4′−メトキシ−2,2,2−トリフルオロアセトフェノン −60℃で、50mlのTHF中の10.5gの臭化4−メトキシフェニルマグ
ネシウムの溶液を1時間かけて50mlのエーテル中の7.2gのトリフルオロ酢
酸メチルの溶液に滴加した。その後−20℃で2時間、そして0℃でさらに1時
間攪拌を続けた。反応溶液を2N塩酸25mlと混合して、酢酸エチルで抽出した
。抽出物を乾燥させ、濃縮した。残留物を減圧下(沸点41℃、4.5×10-1
トル)で蒸留して、標題生成物を無色油状物として得た。 b)1,1,1−トリフルオロ−2−(4−メトキシフェニル)−2−プロパノ
ール −15℃で、エーテル中の塩化メチルマグネシウムの3M溶液18mlを、35
mlのエーテル中の5.8gの4′−メトキシ−2,2,2−トリフルオロアセトフ
ェノンの溶液に滴加して、混合物を室温で5時間攪拌した。反応溶液を塩化アン
モニウム水溶液で加水分解して、エーテルで抽出した。抽出物を乾燥させて、標
題生成物を無色油状物として得た。これをどのような精製も行うことなくさらに
反応させた。
【0074】 c)4−[1−(トリフルオロメチル)ビニル]−1−メトキシベンゼン 9.0gの1,1,1−トリフルオロ−2−(4−メトキシフェニル)−2−プ
ロパノールを、30mlの氷酢酸中の0.4gのp−トルエンスルホン酸水和物と
ともに、水の除去が終わるまで加熱した。反応溶液を濃縮し、残留物を水に溶解
させ、炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水
で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物を減圧下(5.1×10-1トル)で蒸留
して、標題生成物を無色油状物として得た。 d)4−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチル)フェノール 60ないし70℃、大気圧下で、50mlの氷酢酸中の9.2gの4−[1−(
トリフルオロメチル)ビニル]−1−メトキシベンゼンを、0.26gのPd/
C(10%)の存在下においてそれ以上吸収が見られなくなるまで水素化した。
触媒を濾過して除去し、反応溶液を22.7gの臭化水素酸水溶液(48%)と
混合して、21時間加熱して還流させた。反応溶液を濃縮し、酢酸エチルに溶解
させ、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥させ、濃縮して、標題生成物を
得た。これをどのような精製も行うことなくさらに反応させた。
【0075】 e)4−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチル)シクロヘキサノール 実施例SM4(d)に類似した方法で、このものを油状物として得た。これをど
のような精製も行うことなくさらに反応させた。 f)4−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチル)シクロヘキサノン 実施例SM4(e)に類似した方法で、このものを油状物として得た。これをど
のような精製も行うことなくさらに反応させた。 g)4−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチル)シクロヘキシルアミ
ン 実施例SM1(d)に類似した方法で、このものを褐色油状物として得た。これ
をどのような精製も行うことなくさらに反応させた。
【0076】 実施例SM8 a)(4−ヒドロキシフェニル)マロン酸ジメチル 室温、5バールの水素圧で、500mlのメタノール中の94.3gの(4−ベ
ンジルオキシフェニル)マロン酸ジエチル[J. Org. Chem. 46、3007(1
981)]を、5gのパラジウム/炭素触媒(5%)の存在下において水素化し
た。触媒を濾過して除去し、混合物を濃縮して、標題生成物を無色油状物として
得た。 b)(4−ヒドロキシシクロヘキシル)マロン酸ジメチル 60℃、150バールの水素圧で、500mlのメタノール中の67.3gの(
4−ヒドロキシフェニル)マロン酸ジメチルを、5gのロジウム/炭素触媒(5
%)の存在下において水素化した。触媒を濾過して除去し、混合物を濃縮した。
これにより標題生成物を無色油状物として得た。 c)(4−オキソシクロヘキシル)マロン酸ジメチル 5℃で、22.7gの二クロム酸ナトリウム二水和物、17mlの濃硫酸および
113mlの水の混合物を、250mlのジエチルエーテル中の47.7gの(4−
ヒドロキシシクロヘキシル)マロン酸ジメチルの溶液に滴加した。混合物を室温
で4時間攪拌し、有機相を分離して除き、水性相をもう一度ジエチルエーテルで
抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、濃縮して、標題生成物を黄色油状物とし
て得た。このものをそれ以上精製することなく次の工程に使用した。
【0077】 d)(シス−4−ベンジルアミノシクロヘキシル)マロン酸ジメチル 200mlのメタノール中の34.0gの(4−オキソシクロヘキシル)マロン
酸ジメチルおよび16.1gのベンジルアミンを、65℃、5バールの水素圧で
、5gのパラジウム/炭素触媒(5%)の存在下において反応させた。触媒を濾
過して除去し、混合物を濃縮した。シス/トランス異性体をシリカゲルクロマト
グラフィー(酢酸エチル/メタノール 19:1)によって分離した。所望のシ
ス異性体は、トランス異性体の前に溶出した。 e)(シス−4−アミノシクロヘキシル)マロン酸ジメチル 23.0gの(シス−4−ベンジルアミノシクロヘキシル)マロン酸ジメチル
を200mlのメタノールに溶解させ、30バール、50℃で、2gのパラジウム
触媒(炭素上5%)の存在下において水素化した。濾過による触媒の除去とその
後の濃縮によって、16.0gの標題生成物を無色油状物として得た。
【0078】 f)[シス−4−(4−クロロ−6−エチルピリミジン−4−イルアミノ)シ
クロヘキシル]マロン酸ジメチル 100mlのトルエン中の11.6g(65ミリモル)の4,5−ジクロロ−6−
エチルピリミジン、15.0g(65ミリモル)の(シス−4−アミノシクロヘ
キシル)マロン酸ジメチルおよび18ml(130ミリモル)のトリエチルアミン
を8時間加熱して還流させた。この混合物を水とともに攪拌し、有機相を乾燥さ
せ、濃縮した。精製のために、粗生成物にシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸
エチル)を行って、標題生成物を無色油状物として得た。このものは、ゆっくり
凝固した、融点82〜83℃。 g)2−{4−[(5−クロロ−6−エチル−4−ピリミジニル)アミノ]シ
クロヘキシル}−1,3−プロパンジオール 20mlの乾燥エーテル中の9.9gの[シス−4−(4−クロロ−6−エチル
ピリミジン−4−イルアミノ)シクロヘキシル]マロン酸ジメチルの溶液を、1
50mlの乾燥エーテル中の2.0gの水素化アルミニウムリチウムの懸濁液に滴
加した。混合物を室温で2時間攪拌し、その後2時間加熱して還流させた。混合
物を室温まで冷却して、水の滴加によって注意深く分解させ、無機物質を濾過し
て除去し、濾液を乾燥させ、濃縮した。無色の樹脂が残留し、これに精製のため
にシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール 9:1)を行って
、標題生成物を無色油状物として得た。
【0079】 実施例SM9 a)4′−ベンジルオキシ−2,2,2−トリフルオロアセトフェノン −78℃で、182.4mlの2.5Mブチルリチウム溶液を、500mlの乾燥テ
トラヒドロフラン中の100gの4−ベンジルオキシ−1−ブロモベンゼンの溶
液に滴加した。−78℃で15分間攪拌を続けた後、この温度で68.0gのト
リフルオロ酢酸メチルを滴加した。その後−20℃で2時間攪拌を続けた。仕上
げのために、80mlの飽和塩化アンモニウム水溶液を滴加して、混合物を250
mlの希塩酸と混合し、500mlのトルエンで希釈して、有機相を水で洗浄し、乾
燥させ、濃縮して、標題生成物を無色油状物として得た。これは、ヘプタンで温
浸すると結晶化した。 b)1−ベンジルオキシ−4−(1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエ
チル)ベンゼン 20℃で、100mlの水中の15.7gの水素化ホウ素ナトリウムの溶液を、
冷却しながら、900mlのエタノール中の72.5gの4′−ベンジルオキシ−
2,2,2−トリフルオロアセトフェノンの溶液に滴加した。混合物を3時間還流
させながら攪拌した後、濃縮して、残留物をジエチルエーテルおよび水に溶解さ
せ、希塩酸を使用してやや酸性にして、有機相を乾燥させ、濃縮して、標題生成
物を無色油状物として得た。
【0080】 c)4−(1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル)フェノール 50℃および5バールの水素圧で、65.7g(233ミリモル)の1−ベン
ジルオキシ−4−(1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル)ベンゼン
を、500mlの氷酢酸中の5.2gのパラジウム(炭素上10%)の存在下にお
いて水素化した。触媒を濾過して除去し、混合物を濃縮した。これにより44.
1g(理論の99%)の生成物を無色油状物として得た。 d)4−(1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキサノ
ール 50℃および150バールの水素圧で、44.1gの4−(1−ヒドロキシ−
2,2,2−トリフルオロエチル)フェノールを、500mlのイソプロパノール中
の3gのロジウム(炭素上5%)の存在下において水素化した。触媒を濾過して
除去し、混合物を濃縮して、標題生成物を無色油状物として得た。
【0081】 e)4−(1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキサノ
ン 室温で、56.2g(284ミリモル)の4−(1−ヒドロキシ−2,2,2−
トリフルオロエチル)−シクロヘキサノールおよび91.7gのクロロクロム酸
ピリジニウムを1lのジクロロメタン中で8時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去
し、残留物を、シリカゲルを通す濾過(ヘプタン/酢酸エチル 1:1)によっ
て精製して、標題生成物を無色油状物として得た。 f)シス−1−ベンジルアミノ−4−(1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフル
オロエチル)シクロヘキサン 50℃および5バールの水素圧で、400mlのメタノール中の43.0gの4
−(1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキサノンおよび
24.0gのベンジルアミンを、1.5gの白金(炭素上5%)の存在下において
水素化した。触媒を濾過して除去し、混合物を濃縮した。シス/トランス異性体
をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/エタノール 9:1)によって
分離した。シス異性体は、2つの異性体の最初に溶出して、標題生成物を無色油
状物として得た。
【0082】 g)シス−4−(1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘ
キシルアミン 50℃および30バールの水素圧で、33.6gのシス−1−ベンジルアミノ
−4−(1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキサンを、
250mlのメタノール中の2gのパラジウム(炭素上10%)の存在下において
水素化した。触媒を濾過して除去し、混合物を濃縮して、標題生成物を無色油状
物として得た。 h)5−クロロ−6−エチル−4−[シス−4−(1−ヒドロキシ−2,2,2
−トリフルオロエチル)シクロヘキシルアミノ]ピリミジン 20mlのジメチルホルムアミド中の1.3gの4,5−ジクロロ−6−エチルピ
リミジン、2.0gのシス−4−(1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエ
チル)シクロヘキシルアミンおよび1.5gの炭酸カリウムを90℃で3時間攪
拌した。仕上げのために、混合物を濃縮し、残留物をジクロロメタンおよび水に
溶解させ、有機相を乾燥させ、濃縮した。精製をシリカゲルクロマトグラフィー
(石油エーテル/酢酸エチル 1:1)によって実施して、標題生成物を無色固
体として得た。
【0083】 実施例SM10 a)1−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,1,1−トリフルオロ−2−プ
ロパノール 0℃で、50mlの塩化メチルマグネシウムの3.0M溶液を、150mlのジエ
チルエーテル中の32gの4′−ベンジルオキシ−2,2,2−トリフルオロアセ
トフェノン(SM9aの生成物)の溶液に滴加した。その後混合物を3時間加熱
して還流させた。仕上げのために、混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液上に注
ぎ、有機相を乾燥させ、濃縮して、標題生成物を無色油状物として得た。 b)1−ベンジルオキシ−4−(1−メトキシ−1−メチル−2,2,2−トリ
フルオロエチル)ベンゼン 100mlのアセトン中の32.3gの1−(4−ベンジルオキシフェニル)−
1,1,1−トリフルオロ−2−プロパノール、19.7gの硫酸ジメチルおよび
13.7gの炭酸カリウムを3日間加熱して還流させた。仕上げのために、混合
物を濃縮し、残留物をジクロロメタン/アンモニア溶液に溶解させ、有機相を乾
燥させ、濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のクロマトグラフ(石油エーテル/
酢酸エチル 3:1)にかけて、標題生成物を無色油状物として得た。
【0084】 c)4−(1−メトキシ−1−メチル−2,2,2−トリフルオロエチル)フェ
ノール 50℃および5バールの水素圧で、150mlの氷酢酸中の24.5gの1−ベ
ンジルオキシ−4−(1−メトキシ−1−メチル−2,2,2−トリフルオロエチ
ル)ベンゼンを、1.4gのパラジウム(炭素上10%)の存在下において水素
化した。触媒を濾過して除去し、混合物を濃縮して、標題生成物を無色油状物と
して得た。 d)4−(1−メトキシ−1−メチル−2,2,2−トリフルオロエチル)シク
ロヘキサノール 実施例SM4(d)に類似した方法で、このものを無色油状物として得た。 e)4−(1−メトキシ−1−メチル−2,2,2−トリフルオロエチル)シク
ロヘキサノン 実施例SM4(e)に類似した方法で、このものを無色油状物として得た。 f)シス−1−ベンジルアミノ−4−(1−メトキシ−1−メチル−2,2,2
−トリフルオロエチル)シクロヘキサン 実施例SM9(f)に類似した方法で、標題生成物を無色油状物として得た。 g)シス−4−(1−メトキシ−1−メチル−2,2,2−トリフルオロエチル
)シクロヘキシルアミン 実施例SM4(g)に類似した方法で、このものを無色油状物として得た。
【0085】 実施例SM11 シス−3−(5−クロロ−6−エチルピリミジン−4−イルアミノ)プロピオン
アルデヒド 50mlのトルエン中の2.8gのシス−3−(5−クロロ−6−エチルピリミ
ジン−4−イルアミノ)プロパノール、15.15gのトリエチルアミンおよび
35mlのジメチルスルホキシドの混合物に、5℃で23.8gの三酸化硫黄−ピ
リジン錯体を数部に分けて加えた。混合物を30℃で2時間攪拌した。冷却しな
がら、混合物を、水の添加によって加水分解して、トルエンで抽出した。抽出物
を乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲル上のクロマトグラフ(ヘプタン/酢
酸エチル 2:3)にかけて、標題生成物を無色油状物として得た。
【0086】 実施例SM12 a)4−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)ニトロベンゼ
ン 0℃で、152mlのBF3−THF錯体(1M)を、150mlのTHF中の3
0gの4−(3,3,3−トリフルオロプロぺニル)ニトロベンゼン(Synthesis
1981、365)に滴加した。混合物を6時間加熱して還流させ、0℃まで冷
却して、36mlの過酸化水素を滴加した。混合物を一晩放置して、2N塩酸でpH
3まで酸性化し、エーテルで抽出した。溶媒を除去して、残留物をシリカゲル上
のクロマトグラフ(ヘプタン/酢酸エチル 3)にかけて、標題生成物を無色物
として得た。 b)シス/トランス−4−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピ
ル)シクロヘキシルアミン 28mlの4−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)ニトロベ
ンゼンを、100mlのメタノール中で2.8gのロジウム/炭素触媒(5%)お
よび1.4gの硫酸の存在下において、水素圧100バールで水素化した。触媒
を濾過して除去し、混合物を濃縮した。これによって標題生成物を無色油状物と
して得た。
【0087】 c)4−[シス−4−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)
シクロヘキシルアミノ]−6−エチル−5−メトキシピリミジン 25gのシス/トランス−4−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプ
ロピル)シクロヘキシルアミンおよび76gの5−ブロモ−4−クロロ−6−エ
チルピリミジンを、40mlの水および20mlのトルエン中の19.8gの炭酸カ
リウムとともに5時間110℃に加熱した。混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出
物を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、濃縮した。 47.1gの粗生成物を200mlのナトリウムメトキシド溶液(30%)中の
4.7gの臭化銅(I)とともに5時間100℃に加熱した。冷却後に、混合物を
飽和塩化アンモニウム水溶液中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。溶媒を蒸発
させ、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル 1:1
)によって精製して、標題生成物を得た。 d)4−シス−[4−(3,3,3−トリフルオロ−2−トリフルオロメチルス
ルホニルオキシプロピル)シクロヘキシルアミノ]−6−エチル−5−メトキシ
ピリミジン 0.43gの4−[シス−4−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプ
ロピル)シクロヘキシルアミノ]−6−エチル−5−メトキシピリミジンを、攪
拌した5mlのジクロロメタン中のトリフルオロメタンスルホン酸無水物と0.1
4mlのピリジンとの混合物に加えた。混合物を5時間40℃で撹拌し、炭酸水素
ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥させた。溶媒を除去して、標題生成物を得た。 以下の2つの実施例は、フッ素化法を具体的に説明する。
【0088】 実施例E F−TEDA−BF4を使用するフッ素化 4−(シス−4−tert−ブチルシクロヘキシルアミノ)−6−エチル−5−フル
オロピリミジン
【化24】 4−(シス−4−tert−ブチルシクロヘキシルアミノ)−6−エチルピリミジン
の製造 14.3gの4−クロロ−6−エチルピリミジンおよび17.1gのシス−4−
tert−ブチルシクロヘキシルアミンを、75mlのトルエン中の15.2gのトリ
エチルアミンとともに8時間80〜90℃に加熱した。冷却後に、混合物を水と
ともに攪拌し、有機相を乾燥させ、濃縮した。精製のために、混合物をシリカゲ
ル上のクロマトグラフ(酢酸エチル)にかけた。これによって標題生成物を無色
油状物として得た。
【0089】 最終生成物の製造 室温で、300mlのアセトニトリル中の3.0gの4−(シス−4−tert−ブ
チルシクロヘキシルアミノ)−6−エチル)ピリミジンおよび5.3gのF−T
EDA−BF4を24時間攪拌した。仕上げのために、混合物をジエチルエーテ
ルで希釈して、水および重炭酸ナトリウム水溶液とともに攪拌した。有機相を乾
燥させ、濃縮して、残留物をシリカゲル上のクロマトグラフ(石油エーテル/酢
酸エチル 9:1)にかけた。0.45gの生成物(無色油状物)に加えて、1.
64gのフッ素化されていない出発物質を回収した。 収率:回収された出発物質に基づき、理論の31%:1H−NMR(300M
Hz、CDCl3) δ=8.40(d、1H)、5.60(s、NH)、4.32
(m、1H)、2.79(dq、2H);1.85−2.02(m、2H);1.5
0−1.75(m、4H);1.00−1.15(m、3H);1.29(tr、3
H);0.88(s、9H、3CH3
【0090】 実施例G 元素のフッ素を使用するフッ素化 4−(シス−4−tert−ブチルシクロヘキシルアミノ)−6−エチル−5−フル
オロピリミジン
【化25】 40mlのトリフルオロ酢酸中の2.62gの4−(シス−4−tert−ブチルシ
クロヘキシルアミノ)−6−エチルピリミジンの溶液を直接フッ素化のための反
応器内に装入した。F2/N2(体積で1:10)の混合物流を、15℃でこの混
合物に通した。0.015モルのフッ素を通した後に、消費されなかったフッ素
を除去するために反応物を窒素でフラッシした。溶媒を真空で除去して、残留物
を50mlの2N水酸化ナトリウムで処理し、ジエチルエーテルで抽出し、水で洗
浄し、MgSO4上で乾燥させた。エーテル蒸発の後、生成物を、混合物ヘキサ
ン/酢酸エチル 2:1で溶離するカラムクロマトグラフィーによって41%収
率で単離した。 NMR 19F(CDCl3) d=−159.2ppm。 下記の表は、前記実施例の方法によって製造することができる本発明の化合物
を具体的に示す。表は、これらの実施例の生成物を包含する。
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
【0093】
【表3】
【0094】
【表4】
【0095】
【表5】
【0096】
【表6】
【0097】
【表7】
【0098】
【表8】
【0099】
【表9】
【0100】
【表10】
【0101】
【表11】
【0102】
【表12】
【0103】
【表13】
【0104】
【表14】
【0105】
【表15】
【0106】
【表16】
【0107】
【表17】
【0108】
【表18】
【0109】
【表19】
【0110】 生物学的実施例 殺真菌剤としての使用 実施例Af 化合物を、下記のものの1つ以上に対する活性について評価した: フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans):晩期トマトの
焼け枯れ(late tomato blight) プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola):ブドウ樹の産毛のうどん
こ病 エリシフェ・グラミニス・エフ・エスピー・トリチシ(Erysiphe graminis f.
sp. tritici):小麦粉末のうどんこ病 ピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae):イモチ病 ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea):灰色カビ。
【0111】 湿潤剤を包含する、所望の濃度の本化合物の水溶液または分散液を、適宜、ス
プレーにより、または試験植物の茎の基部を浸すことにより適用した。与えられ
た時間の後、適宜、本化合物の適用前または後に、植物または植物の部分に適当
な試験病原体を接種して、植物の成長およびその病気の進展を保持するために適
当な制御された環境条件下に保った。適当な時間の後、その植物の影響を受けた
部分の感染の程度を可視的に評価した。化合物は、1ないし3のスコアで評価さ
れ、ここで1は、ほとんどまたは全く制御なしであり、2は、中度の制御であり
、そして3は、良好ないし全制御である。500ppm(w/v)以下の濃度では
、下記の化合物は、特定した真菌に対して2以上のスコアを得た。 フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans) 100、330 プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola): 37、84 エリシフェ・グラミニス・エフ・エスピー・トリチシ(Erysiphe graminis f. s
p. tritici): 37、53 ピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae) 101、330 ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea) 53、84
【0112】 殺ダニ剤としての使用 実施例Aa テトラニクス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)に対する活性 i)1枚の葉をもつ豆の植物[ファセオラス・ブルガリス(Phaseolus vulgar
is)]の切断茎を、水道水で満たした褐色ガラスビン内に移し、その後ほぼ10
0匹のハダニ[テトラニクス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)]を棲息さ
せた。その後、この植物の葉およびハダニを試験すべき製剤化化合物の水溶液ま
たは分散液に5秒間浸漬した。製剤を滴下させて除去した後、植物およびダニを
制御環境室内(16時間の光/日、25℃、40〜60%の相対湿度)に保持し
た。6日貯蔵した後、ハダニのすべての段階に関する本製剤の効果を決定した。
300ppmの濃度(活性化合物の含量を基にして)では、実施例番号6、39、
45、53、76、94−97、100、101、102、108、112、1
70、193、224、232、255、256、263、286、294、3
14、317、320、323、326、329−334、337、338、5
00−506、508−512、515−526、530−535、545、6
01、602、605、700、702、710、712、713、722およ
び725の化合物が90−100%の死亡率を引き起こした。 ii)この葉およびダニに、浸漬の代わりに流れるように噴霧する同様の試験で
は、実施例37、68、84、100および116の化合物が90−100%の
死亡率を引き起こした。 iii)葉の上にハダニの全母集団を使用する同様の試験では、7日後に実施例
107の化合物が90−100%の死亡率を引き起こした。
【0113】 実施例Ab メタテトラニクス/パノニクス・ウルミ(Metatetranychus/Panonychus ulmi)
に対する活性 果樹ハダニ[メタテトラニクス/パノニクス・ウルミ(Metatetranychus/Pan
onychus ulmi)]の全母集団がひどく外寄生したりんごの木[マルス・ドメスチ
カス(Malus domesticus)]に、試験すべき化合物の製剤化水溶液または分散液
を流点まで噴霧した。すべての段階のダニの間の死亡率を7日後に決定した。3
00ppmの濃度(活性化合物の含量を基にして)では、実施例番号107の化合
物が90−100%の死亡率を引き起こした。
【0114】 殺虫剤としての使用 実施例Ia アフィス・ファバエ(Aphis fabae)に対する活性 黒豆アブラムシ[アフィス・ファバエ(Aphis fabae)]がひどく外寄生した
そらまめ[ビシア・ファバ(Vicia faba)]に、試験すべき製剤化化合物の水溶
液または分散液を流点まで噴霧した。このアブラムシの死亡率を3日後に決定し
た。300ppmの濃度(活性化合物の含量を基にして)では、実施例番号107
の化合物が90−100%の死亡率を引き起こした。
【0115】 実施例Ib アフィス・ファバエ(Aphis fabae)に対する活性 i)幼根をもつ発芽させたそらまめの種子[ビシア・ファバ(Vicia faba)]
を、水道水で満たした褐色ガラスビン内に移し、その後ほぼ100匹の黒豆アブ
ラムシ[アフィス・ファバエ(Aphis fabae)]を棲息させた。植物およびアブ
ラムシに、試験すべき製剤化化合物の水溶液または分散液を流点まで噴霧した。
製剤を滴下させて除去した後、植物およびアブラムシを制御環境室内(16時間
の光/日、25℃、40−60%の相対湿度)に保持した。6日貯蔵した後、ア
ブラムシに関する化合物の効果を決定した。300ppmの濃度(活性化合物の含
量を基にして)では、実施例番号37、84、68、84および116の化合物
が90−100%の死亡率を引き起こした。 ii)この葉およびアブラムシを、噴霧の代わりに5秒間浸漬する同様の試験で
は、実施例6、39、45、53、76、94−97、100−102、108
、112、170、193、232、286、294、314、317、320
、323、326、329−338、344、500−506、508−10、
515−527、530−535、545、600−2、605、700、70
1、704−8、710−3、715および722−6の化合物が90−100
%の死亡率を引き起こした。 iii)ii)と同様の試験において、化合物の水溶液または分散液4mlを、水で満
たし、幼根をもつ発芽させたそらまめの種子が入っているビン中にピペットで加
えた後、この種子にほぼ100匹の黒豆アブラムシを棲息させた。実施例45、
263、330、331、336、338、344、721および724の化合
物が90−100%の死亡率を引き起こした。
【0116】 実施例Ic ミザス・ペルシカエ(Myzus persicae)に対する活性 モモアカアブラムシ[ミザス・ペルシカエ(Myzus persicae)]がひどく外寄
生したそらまめまたはあまとうがらしの植物に、試験すべき製剤化化合物の水溶
液または分散液を流点まで噴霧した。アブラムシの死亡率を3日後に決定した。
300ppmの濃度(活性化合物の含量を基にして)では、実施例番号100、1
08、314、317、320、323、326および329の化合物が90−
100%の死亡率を引き起こした。
【0117】 実施例Id プラノコッカス・シトリ(Planococcus citri)に対する活性 普通のかんきつ類こなかいがらむし[プラノコッカス・シトリ(Planococcus
citri)]がひどく棲息する豆の植物[ファセオラス・ブルガリス(Phaseolus v
ulgaris)]に、試験すべき製剤化化合物の水溶液または分散液を流点まで噴霧し
た。こなかいがらむしの死亡率を7日後に決定した。300ppmの濃度(活性化
合物の含量を基にして)では、実施例番号100の化合物が90−100%の死
亡率を引き起こした。
【0118】 実施例Ie ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)に対する活性 産卵のために、豆の植物[ファセオラス・ブルガリス(Phaseolus vulgaris)
]に、タバココナジラミ[ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)]の成虫を48
時間棲息させた。幼虫が現れた後に、この植物に、試験すべき製剤化化合物の水
溶液または分散液を流点まで噴霧した。11日後に、幼虫撲滅活性を決定した。
300ppmの濃度(活性化合物の含量を基にして)では、実施例番号100、1
08、314、317、320および326の化合物が90−100%の活性を
示した。
【0119】 実施例If トリアリューロデス・バポラリオラム(Trialeurodes vaporariorum)に対する
活性 豆の植物[ファセオラス・ブルガリス(Phaseolus vulgaris)]に、コナジラ
ミ[トリアリューロデス・バポラリオラム(Trialeurodes vaporariorum)]の成
虫を48時間棲息させた。葉が均一に卵で覆われた後に、この植物に、試験すべ
き製剤化化合物の水溶液または分散液を流点まで噴霧した。11日(L2−L3
幼虫段階のための発育時間)後に、殺卵および幼虫撲滅効果を決定した。300
ppmの濃度(活性化合物の含量を基にして)では、実施例番号68、84、10
および116の化合物が90−100%の活性を示した。
【0120】 実施例Ig ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)に対する活性 i)イネの種子を生育ガラス容器中の湿った脱脂綿上で発芽させて、茎長約8
cmまで成長させた後、葉を、試験すべき製剤化化合物の水溶液または分散液中に
浸漬した。製剤を滴下させて除去した後、このように処理したイネの植物を培養
容器内に入れて、各場合において10匹のイネリーフホッパー種のニラパルバタ
・ルゲンス(Nilaparvata lugens)の幼虫(L3段階)を棲息させた。密閉した
培養容器を21℃に保った後、リーフホッパーの幼虫の死亡率を4日後に決定し
た。300ppmの濃度(活性化合物の含量を基にして)では、実施例番号107
の化合物が90−100%の死亡率を引き起こした。 ii)同様の試験で、8cmの茎長を有する12本のイネの植物の葉を、試験すべ
き製剤化化合物の水溶液または分散液中に5秒間浸漬した。製剤を滴下させて除
去した後、このように処理したイネの植物をぺトリ皿に入れて、ほぼ20匹のイ
ネリーフホッパー種のニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)の幼虫(
L3段階)を棲息させた。ぺトリ皿を密閉して、制御環境室内(16時間の光/
日、25℃、40−60%の相対湿度)に貯蔵した。6日貯蔵した後、リーフホ
ッパーの幼虫の死亡率を決定した。300ppmの濃度(活性化合物の含量を基に
して)では、実施例番号6、39、45、76、94、95、96、97、10
0−2、108、112、170、193、224、232、255、256、
286、294、314、317、320、323、326、329−338、
344、500−506、508−511、515−527、530−535、
545、600−2、605、700−2、704−8、710−3、715お
よび721−6の化合物が90−100%の死亡率を引き起こした。
【0121】 実施例Ih ネホテティクス・シンクチセプス(Nephotettix cincticeps)に対する活性 実施例Ig(i)と同様の試験において、実施例番号37の化合物がイネリーフ
ホッパー種のネホテティクス・シンクチセプス(Nephotettix cincticeps)の9
0−100%死亡率を引き起こした。
【0122】 実施例Ii ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)に対する活性 各々の場合において、1mlの試験すべき化合物の水性−アセトン乳濁液を、ぺ
トリ皿のふたおよび底の内側に均等に適用した。塗膜が乾燥した後に、各々の場
合に10匹のイエバエ[ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)]の成虫をぺ
トリ皿の中に入れた。これらの皿を密封して室温に保持し、3時間後に、このハ
エの死亡率を決定した。300ppmの濃度(活性化合物の含量を基にして)では
、実施例番号68、84、100および116の化合物が90−100%の死亡
率を引き起こした。
【0123】 実施例Ij ブラッテラ・ジャーマニカ(Blattella germanica)に対する活性 i)実施例Iiと同様の試験において、300ppmの濃度では、実施例68、
84、100および107の化合物がチャバネゴキブリ[ブラッテラ・ジャーマ
ニカ(Blattella germanica)]の90−100%死亡率を引き起こした。 ii)同様の試験で、ぺトリ皿を最初に濾紙で覆って、頂部上に薄い焼いたウエ
ハースの4分の1を置いた。1mlの試験すべき製剤化化合物の水溶液または分散
液を、この薄い焼いたウエハースの上に塗布した。5匹のチャバネゴキブリ[ブ
ラッテラ・ジャーマニカ(Blattella germanica)]のL4幼虫をぺトリ皿に入れ
て、ぺトリ皿を密封して、制御環境室内で約25℃に保った。6日後に、幼虫に
関する化合物の効果を決定した。300ppmの濃度(活性化合物の含量を基にし
て)では、実施例番号39、170、224、232、314、317、320
、326、330、331、501、502、506、515、530、532
、600、712および713の化合物がこの幼虫の間に90−100%の死亡
率を引き起こした。
【0124】 実施例Ik ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)に対する活性 i)約30個の産卵後24時間のアメリカン・タバコ・バドウオーム(Americ
an tobacco budworm)[ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)]の卵
をつけた濾紙片を、試験すべき製剤化化合物の水溶液または分散液中に5秒間浸
漬し、その後、その底が濾紙で覆われ、約5mlの栄養素培地を含むぺトリ皿内に
置いた。さらに200μlの水溶液をこの栄養素培地上に塗布した。ぺトリ皿を
密閉してから、制御環境室内で約25℃に保った。6日貯蔵した後に、卵および
これらから孵化したいずれかの幼虫に関するこの製剤の効果を決定した。300
ppmの濃度(活性化合物の含量を基にして)では、実施例番号6、39、45、
53、76、94−97、100−102、108、112、170、193、
224、232、255、256、263、294、314、317、320、
323、326、329−338、344、500−506、508−511、
515−521、523、524、526、530−535、545、600、
605、700、701、706−8、710−3、715および722−6の
化合物が90−100%の死亡率を引き起こした。 ii)同様の試験で、10匹のアメリカン・タバコ・バドウオーム(American t
obacco budworm)[ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)]のL3幼
虫を、その底が濾紙で覆われ、約5mlの培地を含むぺトリ皿内に入れた。その後
、使用する濾紙、培地および幼虫に試験すべき製剤化化合物の水溶液または分散
液を噴霧して、ぺトリ皿をふたで密閉した。ほぼ23℃で4日間貯蔵した後、こ
の幼虫に関する化合物の効果を決定した。300ppmの濃度(活性化合物の含量
を基にして)では、実施例番号37、68および100の化合物が90−100
%の死亡率を引き起こした。 iii)幼虫を卵によって置き換えた、上記ii)と同様の試験で、ほぼ23℃で7
日間貯蔵した後に、卵に関する製剤の効果を決定した。300ppmの濃度(活性
化合物の含量を基にして)では、実施例番号68、84、100および116の
化合物が卵の間に90−100%の死亡率を引き起こした。
【0125】 実施例Il スポドプテラ・リットラリス(Spodoptera littoralis)に対する活性 i)10匹のエジプト綿虫(Egyptian cotton worm)[スポドプテラ・リット
ラリス(Spodoptera littoralis)]のL2幼虫を小ビーカーに数えて入れた。試
験すべき製剤化化合物の水溶液または分散液200μlをピペットでこのビーカ
ーに入れた。次に、この処理した幼虫を、その底が濾紙で覆われ、約5mlの栄養
素を含むぺトリ皿中に注いで、さらに200μlの水溶液をこの培地上に塗布し
た。ぺトリ皿を密閉してから、制御環境室内で約25℃に保った。6日貯蔵した
後に、幼虫に関する製剤の効果を決定した。300ppmの濃度(活性化合物の含
量を基にして)では、実施例番号6、38、39、45、53、76、94−9
7、100−102、107、108、112、170、193、224、23
2、294、314、317、320、323、329−331、333、33
4、336−8、500−506、509−511、515−524、526、
530−535、545、600、700、701、706、721−722お
よび725の化合物が90−100%の死亡率を引き起こした。 ii)エジプト綿虫(Egyptian cotton worm)[スポドプテラ・リットラリス(S
podoptera littoralis)]のL4幼虫を使用することを除き、実施例Ik(ii)と
同様の試験では、実施例番号37、68および100の化合物が幼虫の間に90
−100%の死亡率を引き起こした。
【0126】 実施例Im プルテラ・マクリペニス(Plutella maculipennis)に対する活性 白キャベツの葉に、コナガ[プルテラ・マクリペニス(Plutella maculipenni
s)]の幼虫を棲息させた。その後、この葉および幼虫に、試験すべき製剤化化合
物の水溶液または分散液を噴霧した。ほぼ23℃で3日間貯蔵した後、化合物の
効果を決定した。300ppmの濃度(活性化合物の含量を基にして)では、実施
例番号317の化合物が90−100%の死亡率を引き起こした。
【0127】 実施例In マンジュカ・セクスタ(Manduca sexta)に対する活性 10個のタバコイモムシ[マンジュカ・セクスタ(Manduca sexta)]の卵を使
用する、実施例Ik(ii)と同様の試験で、7日後に、300ppmの濃度(活性化
合物の含量を基にして)では、実施例番号68、84、100および116の化
合物が90−100%の死亡率を引き起こした。
【0128】 実施例Io カーポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)に対する活性 i)10匹のしんくい蛾[カーポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)
]のL1幼虫を使用する、実施例Ik(ii)と同様の試験で、8日後に、30ppm
の濃度(活性化合物の含量を基にして)では、実施例番号76の化合物が90−
100%の死亡率を引き起こした。 ii)約20個のしんくい蛾[カーポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella
)]の卵を使用する、実施例Ik(ii)と同様の試験で、8日後に、30ppmの濃度
(活性化合物の含量を基にして)では、実施例番号76の化合物が90−100
%の死亡率を引き起こした。
【0129】 実施例Ip オンコペルタス・ファシアタス(Oncopeltus fasciatus)に対する活性 ホシカメムシ[オンコペルタス・ファシアタス(Oncopeltus fasciatus)]の
卵が置かれている濾紙円板を、0.5mlの試験すべき製剤化化合物の水溶液また
は分散液で処理した。塗膜が乾燥した後に、ぺトリ皿を密閉し、内部を最大大気
湿度に保った。この皿を室温に7日間保った後、殺卵および幼虫撲滅作用を決定
した。300ppmの濃度(活性化合物の含量を基にして)では、実施例番号68、
84、100、500−506、508−511、515−528、530−5
32、534−535および545の化合物が90−100%の効力を示した。
【0130】 実施例Iq ディアブロチカ・ウンデシムパンクタタ(Diabrotica undecimpunctata)に対す
る活性 i)約50個の産卵後4−5日のサザン・コーン・ルートウオーム(Southern
corn rootworm)[ディアブロチカ・ウンデシムパンクタタ(Diabrotica undeci
mpunctata)]の卵を、ぺトリ皿の底の半分を覆っていて、湿った綿パッド上の発
芽したとうもろこしを含む濾紙上に移した。試験すべき製剤化化合物の水溶液ま
たは分散液200Lのうちの3滴をこれらの卵上にピペットで加えて、残りをピ
ペットでとうもろこし上に加えた。ぺトリ皿を密閉して、制御環境室内で約25
℃で貯蔵した。6日貯蔵した後に、卵およびこれらから孵化した幼虫に関するこ
の製剤の効果を決定した。300ppmの濃度(活性化合物の含量を基にして)で
は、実施例番号6、39、45、57、76、94−97、100−102、1
08、170、224、232、255、256、263、294、314、3
17、320、323、326、329−4、336−8、600−2、701
、702、704、706−8、710、712、713、715、724およ
び725の化合物が90−100%の死亡率を引き起こした。 ii)試験すべき製剤化化合物の水溶液または分散液1mlを、濾紙円板上にピペ
ットで加えた。この濾紙円板を乾燥させた後、これをぺトリ皿内に入れ、10匹
のサザン・コーン・ルートウオーム[ディアブロチカ・ウンデシムパンクタタ(
Diabrotica undecimpunctata)]のL2幼虫を棲息させた。26℃の制御環境室
内で2日後に、死亡率を決定した。300ppmの濃度(活性化合物の含量を基に
して)では、実施例番号37、68、84、100および116の化合物が90
−100%の死亡率を引き起こした。
【0131】 殺線虫剤としての使用 実施例Ma メロイドジーン・インコグニタ(Meloidogyne incognita)に対する活性 試験のA部(接触活性):試験すべき製剤の水溶液(最終体積20ml)を、約
5000個の最近孵化した、根のエイ瘤線虫[メロイドジーン・インコグニタ(
Meloidogyne incognita)]の活動的な(動く)幼虫(第2発育段階)の入ったガ
ラス容器に加えた。この線虫の幼虫を6日間不変で暴露した後、この製剤の効果
により動くことを止めた被検体のパーセンテージを、未処理対照と比較すること
によって決定した(パーセント殺線虫接触活性)。
【0132】 試験のB部(土壌−浸し活性):この試験のために、試験のA部からの全溶液
(活性化合物および前処理した線虫幼虫)を、3本の発芽後9日のキュウリの植
物[ククミス・サチバス(Cucumis sativus)]を植えた60mlの土壌を充填した
ポット中に注いだ。この浸し適用により、土壌の体積に基づく活性化合物含量は
、試験のA部における活性化合物含量の3分の1まで減少した。約26℃の温室
内で2週間(植物には1日に2回水をやった)後に、キュウリの植物の根のエイ
瘤を、線虫が外寄生した土壌混合物から注意深く洗い落とした。植物1本当たり
の根のエイ瘤数を数えて、未処理の対照植物の外寄生と比較した。活性判定基準
としての外寄生のパーセント減少を、アボット(Abbott)の式を使用して計算し
た(パーセント殺線虫土壌−浸し活性)。 試験のA部における3ppmの濃度では、実施例番号39、45、97、100
−102、170、224、232、314、317、320、323、326
、329−31、334、344、535および600の化合物が90−100
%活性を有し、そして試験のB部における1ppmでは、実施例番号39、224
、232、320、330、331、334および535の化合物が90−10
0%活性を有していた。
【0133】 殺マダニ剤としての使用 実施例Ta 熱帯ウシマダニ[ブーフィラス・ミクロプラス(Boophilus microplus)]に関す
るインビトロ試験 10匹の十分に飽足したメスの熱帯マダニ、ブーフィラス・ミクロプラス(Bo
ophilus microplus)を、1000ppmの試験すべき化合物を含む水性製剤中に浸
漬した。5分後に、これらのマダニを取り出して、濾紙上で乾燥させてから、産
卵のためにその背を接着フィルムに貼り付けた。マダニを、28℃、相対湿度9
0%の熱キャビネット中に保持した。対照として、メスのマダニを水のみの中に
浸漬した。処理の2週間後に、産卵の阻害を、活性を評価するために使用した。
実施例番号6、39、45、76、94−97、100、101、102、10
8、120、224、232、255、256、286、330、331、33
4、344、501−504、506、508、509、511、515、51
8−525、530−532、535、600、601、710−2、715お
よび721の化合物が産卵の100%阻害を引き起こした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ,EE, GD,GE,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LT ,LV,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ, PL,RO,RU,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UZ,VN,YU,ZA (72)発明者 オスヴァルト・オルト ドイツ連邦共和国デー−61479グラースヒ ュッテン.エペンハイナーシュトラーセ14 (72)発明者 ハーラルト・ヤーコビ ドイツ連邦共和国デー−60598フランクフ ルト.グローサーハゼンプファート80 (72)発明者 ラールフ・ブラウン ドイツ連邦共和国デー−64572ビュッテル ボルン.リンデンシュトラーセ3 (72)発明者 ゲーアハルト・クラウトシュトルンク ドイツ連邦共和国デー−61118バートヴィ ルベル.フランツ−レハール−ヴェーク48 (72)発明者 ウルリヒ・ザンフト ドイツ連邦共和国デー−65817エプシュタ イン.アム・フォーゲルゲザング7ゲー (72)発明者 ヴェルナー・ボーニン ドイツ連邦共和国デー−65779ケルクハイ ム.イム・シュルツェーンテン18 (72)発明者 ヘルベルト・シュタルク ドイツ連邦共和国デー−65779ケルクハイ ム.ギムバハータン15 (72)発明者 セアゲイ・パーセノク ドイツ連邦共和国デー−65779ケルクハイ ム.アム・フラクスラント56 (72)発明者 イヴァーン・カーブレラ ドイツ連邦共和国デー−63303ドライアイ ヒ.ミュールヴェーク16 Fターム(参考) 4H011 AA01 AA02 AC01 AC04 BA01 BB09 BC03 BC05 BC07 BC18 DA02 DA15 DA16 DC01 DC05 DD03 DE15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 {式中、 R1は、水素、塩素、フッ素またはメチルであり、 R2およびR3は、同一であるかまたは相互に異なっていることができて、水素
    、ハロゲン、シアノ、(C1−C4)−アルキル、ビニル、エチニル、(C1−C4 )−アルコキシ、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、フルオ
    ロビニルまたはフルオロエチルであるか、または R2およびR3は、結合している炭素原子と一緒になってベンゾ環を形成し、そ
    して R4は、(C2−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニルまたは(C3−C 4 )−アルキニル[これらは各々、少なくとも2個のフッ素原子によって置換さ
    れており、そして場合により(C1−C4)−アルコキシ、シアノメトキシ、(C 3 −C4)−アルケニルオキシまたは(C3−C4)−アルキニルオキシによって置
    換されていてもよい]である} の化合物および酸付加塩の農薬としての使用。
  2. 【請求項2】 R2がエチルであり、そしてR3がクロロであるとき、R4
    3−トリフルオロプロピルまたは2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルで
    はなく;そして R2がメチルであり、そしてR3がクロロまたはブロモであるとき、R4は2,2
    ,2−トリフルオロ−1−メチルエチルではない、請求項1記載の式Iの化合物
  3. 【請求項3】 式VI 【化2】 (式中、R1、R2およびR3は、請求項1で定義したとおりであり; R6は、水素、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;そして nは、1ないし3である) の化合物。
  4. 【請求項4】 式X: 【化3】 {式中、 R1aは、水素、(C1−C4)−アルキル、好ましくはメチル、(C1−C4)−
    ハロアルキル、好ましくはモノ−、ジ−またはトリ−フルオロメチル、またはハ
    ロゲン、好ましくはフッ素または塩素であり、 R2aは、(C1−C4)−アルキル、好ましくはメチルまたはエチル、(C1
    4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、好ましくはメトキシメチル、ま
    たは(C1−C4)−ハロアルキル、好ましくはフルオロメチルまたはフルオロエ
    チルであり、そして R3aは、(C1−C20)−アルキルまたは(C3−C8)−シクロアルキル[こ
    の両者は、場合により置換され、そしてここでそれが化学的に可能であるかぎり
    、1または2個の炭素単位は、酸素または基S(O)x(ここでx=0、1または
    2である)によって置き換えられていてもよい]である} のフルオロピリミジンの製造方法であって、式XI 【化4】 の化合物を、5位でフッ素化することより成る方法。
  5. 【請求項5】 農薬組成物であって、少なくとも1種の、請求項1で開示し
    たかまたは請求項2に記載した化合物、および少なくとも1種の製剤用薬剤より
    成る組成物。
  6. 【請求項6】 有効量の、請求項1で開示したかまたは請求項2に記載した
    化合物、または請求項5に記載した組成物で処理または被覆した種子。
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