JP2002519490A - 揮発分除去工程なしで、ポリエチレンナフタレートを結晶化する方法 - Google Patents
揮発分除去工程なしで、ポリエチレンナフタレートを結晶化する方法Info
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Abstract
Description
晶化する方法に関する。
重合によって製造される。そのような固体状態重合において使用される低分子量
ポリエステルは一般に通常のメルト重合によって製造される。固体状態重合は一
般に、重合相中の高分子量の超高粘度の熔融ポリマーの操作が除去される点で有
利であると考えられる。熱分解も重合の固体重合部分中において本質的に避けら
れる。
またはチップの形態である。そのようなペレットは大きさにおいて大きく変化す
るが、一般に、ポリエステルのペレットの大きさが小さい程、固体状態重合が進
むのが速い。固体状態重合の非常に速い速度は、多孔質のピルの形態のポリエス
テルを利用することによって達成される。
びポリエチレンナフタレート(PEN)を含む、ほとんどの熱可塑性ポリエステ
ルは、性質において殆ど完全に非晶質である。メルト重合によって製造されるそ
のような非晶質ポリエステルは通常、その粘着温度を上げるために、固体状態重
合の前に非晶質状態から結晶状態に転化される。このことは、固体状態重合の間
にペレットまたはチップが固体塊として互いに粘着するのを防止するために行な
われる。
温度に、加熱されるとき、それは軟化し、そして結晶化し始める前に粘着性にな
る。非晶質ポリエステルの粘着温度は通常そのTgよりも約20℃高い。ポリエ
ステルの結晶化速度は、その温度がさらにその粘着温度よりも約30℃上に上昇
するまで、実用には十分には速くない。最大結晶化速度を達成するために、ポリ
エステルの温度はさらに高く上げなければならない。例えば、PETは74℃の
Tg及び約95℃の粘着温度を有する。PETの結晶化速度は、温度が125℃
よりも上に上がるまではむしろ遅く、実際にはPETは通常、150〜190℃
の温度で結晶化する。
のTg及び268℃の結晶融点Tmを有する。これは180℃〜220℃の間の
結晶ピークを示す。その粘着温度は、非晶質状態にあるときに約140℃である
。通常の知識によると、PENについて、最良の結晶温度は約180〜220℃
である。
エステルの温度が粘着(軟化)温度を越える、そしてポリエステルが十分に結晶
化されるまで起こる。PENポリエステルペレットがその粘着温度からその結晶
温度へ上がるときに凝集及び塊になる効果を軽減するために、ポリエステルの連
続結晶化のための商業規模の結晶化装置は、激しい撹拌を与える手段を装備して
いる。バッチ法において、可変速度、可変温度回転容器が使用できる。PETポ
リエステルポリマーに関して、2種の連続結晶化装置、すなわち撹拌容器及び流
動床が広く使用されている。
テルペレットは周囲温度で、いかなる前処理もなしに結晶化装置に直接装填され
る。連続法において使用される結晶化装置内の熱移動媒体は一般に熱空気、熱窒
素、または熱油であり、ポリエステルペレットを迅速な温度上昇に暴露し、そし
て一定の結晶化温度を維持する。適切な操作条件下では、PETポリエステルペ
レットは塊とならず、あるいは凝集せずに結晶化できる。
上昇速度が迅速に上がる結晶化条件に暴露されたとき、ペレットはそれらが結晶
化温度付近に加熱されるときに突然で速い膨張を受けることによって「ポップコ
ーン」となる。ペレットの膨らんだ皮は非常に粘着性で、そして激しい撹拌にも
関わらず数秒のうちにペレットは大きな塊へと固く凝集する。このポップコーン
化現象は、これらの慣用のPET結晶化法(ここでは結晶化装置内の温度上昇速
度が高い)が大規模な商業生産においてPENポリエステルを結晶化しようと望
んでいる者にとって適切ではないことを示す。
物質(例えば水)の全内部蒸気圧が、温度がPENペレットの軟化点に到達した
ときに周囲圧を越えることによる。一旦、ペレットが軟化すると、ペレット内の
加圧された揮発性物質は逃げることができ、そしてPENペレットから拡散する
ことができる。PENの軟化点はペレット内に捕捉されている水分の沸点より高
いので、ペレット内の揮発分の蒸気圧力の蓄積は周囲圧を越えるが、ペレットの
形態、構造、及び/または遮断性は不変である。軟化ペレットを通っての拡散の
ような逃げ道が無いと、揮発した物質は、それがペレットが変形するのに十分に
柔らかい点に達したときにペレットを膨らます。
果はPETペレット内では観察されない。したがって、ペレット内の内部水分の
蒸気圧は、蓄積されそして周囲圧を越えるための変化を有しない。PETペレッ
トはペレット内の水分の蒸気圧が周囲圧を越える前に軟化するので、水分は温度
が水の沸点に達したときに軟化したペレットから逃げる(拡散する)ことができ
る。
44号に開示されている。この特許によると、PENペレットの結晶化中の突然
の膨張の原因は、PENペレットをDTAスキャンにかけることによって調査さ
れた。そのDTAサーモグラムは、結晶化の発熱の開始付近の吸熱を示した。こ
の吸熱は、突然の蒸気化及び/またはPENがその結晶化温度付近で軟化したと
きのペレットの内部に捕捉された揮発分の放出から生じるものと考えられ、この
全内部蒸気圧は周囲圧を越える。この現象は、PENペレットが180〜220
℃の標準結晶化温度に暴露されたときのPENペレットの突然の膨張を説明する
。
ルト重合中に過程に入った不純物またはメルト重合中に生成した副生物の形成か
ら生じる。PENポリマーのメルトがメルト重合中に保持される温度がPETが
メルト重合中に保持される温度よりも高いので、PENメルトポリマー中につく
られる副生物の数及び量はPETメルト重合におけるよりも多い。PENの劣化
は水、エチレングリコール、アセトアルデヒド等を生じ得る。PENの非常に高
いメルト粘度によって、これらの副生物をペレット化中に除くことは困難である
。さらに、PENはしばしば、窒素圧下でペレット化される。この場合、窒素は
ペレット内に捕捉され得る。一方、PETはより少ない副生物を生成し、そのメ
ルト状態はより安定であり、そしてそのメルト粘度はPETのものよりも低い。
PET中でつくられる副生物の量は比較的少なく、そしてペレット化中により容
易に除去される。したがって、結晶化中に膨張及び粘着の問題を起こす揮発性物
質はPETペレット内にほとんど捕捉されない。
644号に提案された解決法は、結晶化工程より前に、その粘着温度未満の温度
でペレットの内側に捕捉された揮発分をゆっくりと除去するというものである。
この方法は、結晶化工程の前の揮発物質除去工程を含む。この特許は、(1)非
晶質ポリエチレンナフタレートの揮発分を除去するために真空下、または不活性
ガス流の存在下で80〜140℃の範囲内の温度に非晶質ポリエチレンナフタレ
ートを加熱する工程、及び(2)続いて、撹拌しながら、150〜260℃の範
囲内の温度に、揮発分を除去したポリエチレンナフタレートを加熱して、結晶化
ポリエチレンナフタレートを製造する工程を含む。
きな塊になる傾向を減じる利点を犠牲にすることなく、PENペレットをゆっく
りとした揮発分除去工程に暴露する必要を避ける方法を発見することが望ましい
。我々は、ポップコーン化効果を経験することなく、流動化または撹拌床の結晶
化装置のような結晶化装置内のPENペレットへの迅速な加熱に匹敵する、結晶
化工程における加熱段階中のPETペレットの迅速な加熱を望む。
晶化する方法であって、 a)少なくとも60モル%の2,6−ナフタレンジカルボン酸を含むカルボン酸
を、 ポリオールであって、ポリオールの全モル数を基準として、少なくとも80モ
ル%のエチレングリコール及び3以上の炭素原子を有するポリオール2〜20モ
ル%を含むポリオールと共重合して、PENコポリマー固体を形成する工程、及
び b)続いて、少なくとも10℃/分の平均速度で、該固体を少なくともその粘着
温度へ加熱するこを含む、該固体を結晶化して凝塊を含まない結晶化固体を形成
する工程 を含む、前記の方法を提供する。
る方法が提供される。 本発明の方法は、不活性ガスの流れをペレットの粘着点未満の温度で揮発分を
除去するのに有効な時間、ペレット上を通過させなければならないか、またはペ
レットが真空に暴露される米国特許第4963644号に記述される揮発分除去
工程を実施する必要を避ける。
キサンジメタノール、イソフタル酸またはテレフタル酸と共重合されたPENの
組成物はWO90/03993号に記述されている。この公開は、PENの融点
を下げて射出ストレッチ吹き込み成型、再加熱ストレッチ吹き込み成型または膨
張吹き込み成型によってさらに容易にそれが加工されることができるようにする
ための、PENの3種のモノマーのうちの1種による改質を記述する。この公開
は、慣用のポリマー加工技術がこの記載されたポリエステルをつくるために使用
できること以外には、PENポリマーを結晶化するために使用される加工技術に
関して言及しない。この公開は、記述された全てのコモノマーがその方法におい
て良く働き、それはPENの融点を下げることに関係することを発見した。
及び/または特許された技術は、ペレット内に捕捉された水分を、ペレットを十
分に乾燥するためのその粘着温度にゆっくりと加熱して、または別々の揮発分除
去工程においてその粘着点未満で一定時間、ペレットを真空または不活性ガスに
暴露して、撹拌下での有意量の膨張を避けることを含む。これらの処理のそれぞ
れはこれらが処理速度を減じるので好ましくない。しかし、エチレングリコール
以外のアルキレングリコール(例えばジエチレングリコール)と共重合されたP
ENを、膨張または凝集の欠点無しに迅速な加熱に暴露することによって、PE
Nコポリエステルの粘着温度への迅速な加熱を含む方法が予期されず発見された
。他のコモノマー、例えばPENの融点を下げるためにジエチレングリコールと
等しく有用であるとWO90/3993号に記述されたテレフタル酸は、撹拌下
においてさえ、膨張及び凝集を経験することのない、迅速な加熱のための本明細
書中の方法において有用なPENコポリマーを与えなかった。
コポリマー)は典型的に、連続またはバッチ法のいずれかの標準的なメルト重合
技術によって製造される。そのようなメルト重合は、または本質的に本来非晶質
のPENコポリマ−を形成する。このことは、PENコポリマーが、それがたと
え結晶質が存在する小領域を含み得るとしても実質的に全体として非晶質である
ことを意味する。
0モル%、そしてさらに好ましくは85〜100モル%、最も好ましくは90〜
100モル%のナフタレンジカルボン酸を含むカルボン酸を、ポリオールであっ
て、ポリオールの全モル数を基準として少なくとも少なくとも80モル%のエチ
レングリコール、好ましくは90から96モル%のエチレングリコール、及び3
以上の炭素原子を有するポリオール2〜20モル%を含むポリオールとメルト重
合することによって製造される。ポリエステルモノマーに関して使用するときは
、「酸」または「ジカルボン酸」は、遊離の酸、その低級アルキルエステル、及
びグリコールと反応してナフタレン−グリコールエステル結合の繰り返し単位を
生じるそれらの他の誘導体(例えばこれらの酸の無水物または酸ハライド)を意
味する。しかし、多くの慣用のメルト重合法は遊離の酸を使用して、それによっ
て反応混合物から低級アルコール副生物を除去する必要を避けている。
ボン酸を含む。一般に、2,6−ナフタレンジカルボン酸の量は、酸のモル数を
基準として、85〜95モル%の範囲である。ナフタレート単位は、ポリエステ
ルのガスバリア性を高めるために有益である。
る。そのような追加の酸の一例はテレフタル酸であって、これは全ての重合可能
なカルボン酸の重量を基準として約4〜40モル%の量で加えることができる。
ナフタレート単位の数を高く維持することが好ましいので、追加のジまたはポリ
カルボン酸(好ましくはジカルボン酸)の好ましい量は、重合酸の全モル数を基
準として4〜15モル%の範囲、さらに好ましくは5〜10モル%のテレフタル
酸の範囲である。カルボン酸の他の例は、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸
、1,4−及び1,3−シクロヘキサン酸、スベリン酸、グルタル酸、セバシン
酸、1,12−ドデカンニ酸を含む。
発分除去工程を避けるために必要であり、そして凝塊を含まない結晶質固体を生
成する。3以上の炭素原子を有するポリオールの量は、ポリオールの全モル数を
基準として、2〜、さらに好ましくは3〜20モル%、さらに好ましくは〜10
モル%、最も好ましくは〜7モル%の範囲である。
式ジオール及び芳香族ジオール、及びより高級なヒドロキシル官能性ポリオール
(グリコールエーテルを含む)である。3以上の炭素原子を含むポリオールは酸
素または窒素のようなヘテロ原子を分子の骨格中に含んでいても含まなくても良
い。3以上の炭素原子を有するポリオールの例は、ジエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、1,4−ジヒドロキシエトキシベンゼン、トリメチレング
リコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、プロピレング
リコール、1,3−プロパンジオール、トリエチレングリコール、2,4−ジメ
チル−2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、2−エチル−2−ブチル−1,
3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,
3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,
2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、1,4−キシレン
ジオール、トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、α−メチ
ルグルコシド、グリセリン、蔗糖、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ペ
ンタエリトリトール、及びこれらのポリオールとアルキレンオキサイドを反応さ
せることによってつくられる、より高分子量のポリオキシアルキレンポリエーテ
ル付加物である。
し、そしてさらに好ましくは3〜8の炭素原子を有し、そしてそれはジオールま
たはトリオールである。3〜8の炭素原子を有するさらに好ましいジオール及び
トリオールは、トリメチレングリコール、またはテトラメチレングリコール、ジ
エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,
3−プロパンジオール、トリエチレングリコール、2,4−ジメチル−2−エチ
ルヘキサン−1,3−ジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−トリメ
チロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン、及びトリメト
−ルプロパンである。PENコポリマーの極限粘度数(IV)は限定されない。
このPENコポリマーは一般に、60:40のフェノール:テトラクロロエタン
溶媒系中で30℃の温度及び0.4g/dLの濃度で測定して少なくとも約0.
2dL/gの初期出発IVを有する。非晶質PENコポリマーは好ましくは、0
.3〜0.7dL/gの初期すなわち出発IVを有する。非晶質PENコポリマ
ーは、さらに好ましくは0.4〜0.5dL/gの初期IVを有する。
マーのTgは100℃よりも高く、そしてしばしば105〜130℃の範囲であ
る。好ましくは、コポリマーのTgは115〜125℃の範囲である。
不活性ガス流れの存在または真空下にPENプレポリマーの粘着温度(80〜1
40℃)未満の温度にPENプレポリマーを、PENコポリマーから揮発性物質
(水、エチレングリコール、アセトアルデヒド等)のほとんどを除去するために
十分な期間(典型的には1〜4時間)加熱して非晶質PENコポリマーの揮発分
を除去することを含む。この工程は、本発明において除去される。PENコポリ
マーは結晶化装置に直接加えられ得、150〜260℃の範囲全体のいずれの温
度へでも加熱し得、ここでPENコポリマーの温度は少なくとも10℃/分の速
い平均速度でPENコポリマーの粘着点まで上昇する。
導入される温度からPENコポリマ−の粘着温度への熱サイクル全体において測
定された。処理速度の利点を十分に得るために、少なくとも10℃の平均温度上
昇は、150℃まで、そしてさらに好ましくはPENコポリマーの結晶化温度ま
での全体において起こる。他の態様において、PENコポリマーの粘着点までの
温度上昇は、少なくとも15℃/分であり、さらに好ましくは少なくとも18℃
である。
揮発分除去できないので、結晶化工程に導入したときのその揮発物質含量は有利
には、メルト重合工程の終わりと実質的に同じかまたは大きくてよい。すなわち
、PENコポリマー固体は、メルト重合工程及び結晶化工程でのその固化の間に
その揮発分含量を減じるために、乾燥または揮発分除去によるような処理を必要
としない。揮発物質は、大気圧下で、PENコポリマーの粘着温度未満の温度で
蒸発する、PENコポリマー内の全ての物質として定義される。典型的な揮発物
質は、水、エチレングリコール、アセトアルデヒド、及び窒素を含む。一般に、
PENコポリマー中の揮発分含量は、0.1%〜0.7%の範囲内である。正確
な揮発分含量はモノマーの純度及びメルト重合条件の安定性、並びにペレットが
暴露される周囲のペレット化条件(これは季節によっては変わる)に依存して変
化する。本発明の方法は、高い揮発分含量、例えば0.2重量%以上、を有する
結晶化ペレットについて特に有用である。
ットは、結晶化の終わりに可視的なものとしての有意の膨張を受け、多くの場合
には撹拌にかけても個々のペレットへは破壊分離されない凝塊を生じる。しかし
、結晶化工程中及びその終わりに、ここに説明したPENコポリマーペレットは
、凝集せず、そしてほとんどの場合、目に見える膨張はない。
。結晶化温度が170〜200℃の範囲内であることがさらに好ましい。PEN
ペレットが分離不能の塊へ凝集するのを防ぐために撹拌は必要ではないが、塊に
なる可能性を減じるために、結晶化工程中にPEN固体を撹拌することが好まし
い。好ましい形態の撹拌は、流動床を有する結晶化装置を利用することによって
与えることができる。そのような撹拌床結晶化装置において、チップまたはペレ
ットを流動化状態に維持するために十分な速度で空気または不活性ガスが典型的
に結晶化装置中に流されてよい。もちろん、撹拌容器内で結晶化工程を実施する
ことも可能である。結晶化工程はバッチまたは連続操作として実施できる。
プ、及びペレットまたはチップのサイズ及び形に依存する。結晶化に必要な時間
は典型的には1分〜4時間である。連続法において、結晶化工程は通常、2分〜
30分、好ましくは2分〜10分行われる。PENコポリマーは通常、15%以
上、さらに好ましくは20%以上の固体の結晶度が達成されるまで結晶化条件に
暴露される。結晶化装置内での滞留時間に関係なく、連続法であるかバッチ法で
あるかを問わず、平均温度上昇速度は、PENコポリマーペレットの少なくとも
粘着温度に温度が達するまで、本明細書中に記載されるものであるべきであり、
その後望まれる温度上昇分布が採用できる。
態重合することができる。適切な固体状態重合は、重合反応の限界温度のすぐ上
の温度からPENコポリマーの粘着温度の2〜3℃内の温度(これは熔融温度よ
りも十分に下であることができる)の範囲であることができる。
〜50℃下である。最適な固体状態反応温度は。異なる組成または重合度のポリ
マ−についていくぶん異なる。一般に、PENコポリマーについての最適固体状
態重合温度はその熔融温度の5〜20℃下である。例えば、結晶質PENコポリ
マーの固体状態重合において、使用される温度は通常、210〜265℃の範囲
である。一般に、結晶質PENコポリマーは、230〜265℃の温度で固体状
態重合される。ほとんどの場合、PENコポリマーは240〜260℃の温度で
固体状態重合される。
従って、固体状態重合温度は、重合の過程において漸増的に増すことができる。
例えば、米国特許第3718621号は、PETの固体状態重合におけるそのよ
うな技術を記述している。
ような固体状態重合は、不活性ガス流れの存在下に実施される。不活性ガスが、
重合されるポリエステルが充填された固体状態重合帯全体を均一に流れることが
高度に好ましい。不活性ガスが均質または均一に固体状態重合帯全体を、その中
のある特定の領域をバイパスすることなく流れることを確実にするのを助けるた
めに、不活性ガスを分散させるための装置が一般に使用される。従って、良好な
重合反応器は、不活性ガスがその中のポリエステル全体を均質に流れるような方
法に設計される。不活性ガスは実際に、固体状態重合帯全体の流れるときに、ペ
レットまたはチップの回りを流れる。
は窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン、ゼノン及びあ
る種の産業廃棄ガスを含む。異なる不活性ガスの種々の組合せまたは混合物も使
用できる。ほとんどの場合、窒素が不活性ガスとして使用される。連続法におい
て、PENコポリマーの窒素ガスに対する比率は1:0.25〜1:1の範囲内
である。
有することができる。ほとんどの場合、PENコポリマーが望まれる滞留時間で
反応器を流れる円筒型重合反応器を利用することが好ましい。そのような円筒型
反応器は、実質的に均一な断面、及び望まれるれ滞留時間で頂上部から底部へと
重力によってPENコポリマーが流れるのを許容するのに十分な高さを有する。
すなわち、PENコポリマーは部分的にせき止められた状態で、円筒状重合反応
器の頂上から底部へ移動する。そのような反応器を通るフロー速度は、反応器の
底部での規則的な排出によって制御できる。不活性ガスが、向流で(上へ)、乱
流点よりも十分に下のガス速度で反応器を通って流れるようにして、その結果P
ENコポリマーのペレットまたはチップが流動されない(常にそれぞれが接触し
たままである)ことが一般に好ましい。PENコポリマーのペレットまたはチッ
プは、固体状態重合工程全体において、実質的に同じ物理的形態のままである。
マー樹脂のものに増すために十分な時間固体状態重合される。製造される高分子
量PENコポリマー樹脂が、少なくとも0.5dL/gのIVを有することが望
ましい。ほとんどの場合、この高分子量樹脂は少なくとも0.65dL/gのI
Vを有し、そしていくつかの用途のためには少なくとも0.8dL/gのIVを
好ましくは有する。必要な重合時間は通常、1〜36時間、そしてほとんどの場
合には6〜24時間の範囲である。
って、本発明の範囲を限定するとか、本発明が実施できる様式であると認識され
るべきではない。特記しない限り、全ての部及び百分率は重量によって与えられ
る。
チ)、及び長さ50.8cm(20インチ)のガラス管からつくられた撹拌流動
床であった。結晶化装置は、円錐型の底部を有し、これは散布ガス(乾燥空気ま
たは窒素)供給管が装備されている。結晶化試験の間、結晶化装置の3分の2の
長さを透明熱油浴(温度は180℃に制御されている)に浸し、そして180℃
に予熱された窒素流を0.45m3/時(16標準立法フィート/時)のフロー
速度で結晶化装置を通した。結晶化させるペレットを撹拌するために金属棒を使
用した。各場合の結晶化滞留時間は、15分間であった。結晶化装置へ導入され
るペレット温度(周囲)から、ペレットがその粘着温度に達するときまでの温度
上昇平均速度は少なくとも10℃/分であった。使用される結晶化装置は単純な
バッチ式流動床であったが、それを用いてポリエステルペレットが商業的な連続
結晶化装置において結晶化する困難性または容易性を予測することが可能である
。
、120℃のTg、270℃の融点、及び0.54%の水分含量)を温度を18
0℃に維持してある結晶化装置に装填した。短時間のうちに、PENペレットの
温度は軟化温度に達したときに、それらは可視的に膨張し、そして固い塊に凝集
して、撹拌下でも分離できなかった。
酸のモル数に基づき、95モル%の反応ナフタレンジカルボン酸及び5モル%の
反応テレフタル酸)5gを実施例1と同じ様式で重合した。これらのPEN/T
コポリマーペレットは、0.45dL/gのIV、119℃のTg、262℃の
融点、及び0.47%の水分含量を有した。再度、可視的にペレットは膨張し、
そして固い塊に凝集して、結晶化後に分離できなかった。
gのIV、118℃のTg、255℃の融点、及び0.28%の水分含量)5g
を実施例1と同じ様式で結晶化した、結晶化中、ペレットは実質的に膨張し、そ
して塊になる傾向があったが、撹拌によって困難ではあったが凝集は防止された
。結晶化の15分後、真珠形のペレットが得られた。
物のモル数を基準として)をエチレングリコール前駆体に加えることによって製
造した、約5gのメルト重合したPENコポリマーペレットを円筒型ペレットへ
切断した。このPEN/DEGコポリマーは0.446dL/gのIV、120
℃のTg、260℃のDSC融点を有した。製造したペレットは0.13%の水
分含量を有した。約5gのこのペレットを、揮発分除去のためのいかなる前処理
なく、実施例1と同じ様式で結晶化した。結晶化中及び後、ペレットの可視的な
膨張はなんら観察されず、ペレットの凝集は撹拌によって防止された。普通の外
観の結晶化ペレットが15分の結晶化サイクル内に得られた。
暴露してペレット内にさらに水分を吸収させた。1週間後、ペレット中の水分含
量は0.20%に増加していた。より高い水分含量を有するこれらのペレットを
、実施例1と同じ様式で結晶化させた。再度、結晶化中及びその終わりに、ペレ
ットの可視的な膨張はなんら観察されなかった。普通の外観の十分に結晶化され
たペレットが得られた。
分含量を最大化した。1週間後、ペレット中の水分含量は0.52%に増加して
いた。これらのペレットを、実施例1と同じ様式で結晶化させた。結晶化中、ペ
レットのうちのいくつかにわずかな膨張があり、これらのペレットはいくぶんさ
らに粘着性となったが、塊化や凝集は撹拌で防止された。再度、結晶化ペレット
のいくつかはわずかに変形したが、十分に結晶化されたペレットが得られた。
ペレットが使用されると、それらは膨張または塊化し、方法の混乱を生じる。も
しPENペレットが最初に揮発分除去されると、このことにより工程が増え、こ
れはサイクル時間を増し、そしていくつかの場合には装置を追加させる。本発明
はそれらの問題を除去する。
Claims (9)
- 【請求項1】 揮発分除去工程なしで、ポリエチレンナフタレートコポリマ
ーを結晶化する方法であって、 a)少なくとも60モル%の2,6−ナフタレンジカルボン酸を含むカルボン酸
を、 ポリオールであって、ポリオールの全モル数を基準として、少なくとも80モ
ル%のエチレングリコール及び3以上の炭素原子を有するポリオール2〜20モ
ル%を含むポリオールと共重合して、PENコポリマー固体を形成すること、及
び b)続いて、少なくとも10℃/分の平均速度で、該固体を少なくともその粘着
温度へ加熱することを含む、該固体を結晶化して凝塊を含まない結晶化固体を形
成すること を含む、前記の方法。 - 【請求項2】 2,6−ナフタレンジカルボン酸の量が少なくとも80モル
%である、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 3以上の炭素原子を有するポリオールの量が3から10モル
%である、請求項2に記載の方法。 - 【請求項4】 3以上の炭素原子を有するポリオールが、ジエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリ
コールまたはトリエチレングリコールを含む、請求項1または3に記載の方法。 - 【請求項5】 3以上の炭素原子を有するポリオールがジエチレングリコー
ルを含む、請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】 工程b)の直前の該固体中の揮発分含量が0.1〜0.7%
である、請求項1に記載の方法。 - 【請求項7】 固体が少なくとも15℃/分の平均速度で加熱される、請求
項1に記載の方法。 - 【請求項8】 コポリマーの極限粘度数IVが結晶化前に0.3〜0.7d
L/gの範囲である、請求項1に記載の方法。 - 【請求項9】 結晶化しつつある固体が続いて固体状態重合される、請求項
1から8のいずれかに記載の方法。
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