JP2002517399A - 新規なビンカアルカロイド誘導体及びその調製方法 - Google Patents

新規なビンカアルカロイド誘導体及びその調製方法

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JP2002517399A JP2000552123A JP2000552123A JP2002517399A JP 2002517399 A JP2002517399 A JP 2002517399A JP 2000552123 A JP2000552123 A JP 2000552123A JP 2000552123 A JP2000552123 A JP 2000552123A JP 2002517399 A JP2002517399 A JP 2002517399A
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Abstract

(57)【要約】 新規なビンカアルカロイド並びにその酸との付加塩及びその第四級アンモニウム塩の調製方法を提供する。 【課題】 抗癌治療に使用される、ビンブラスチン及びビンクリスチンなどについて、従来よりも効率の良い合成方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般式(I):
【化8】 [式中、 ・R’1は、水素原子またはアルコキシ、アシル、ホルミルまたはハロゲノアシ
ル基を表し、 ・R’2は、水素原子またはアルキル基を表し、 ・R’3及びR”3が同一または相違し、個別に水素原子またはヒドロキシルまた
はアルカノイルオキシ基を表すか、あるいは、R’3及びR”3が共にカルボニル
基を成すか、あるいは、R’3及びR’5がエポキシブリッジ又は二重結合を成し
、 ・R’4は、水素原子またはアルキルオキシカルボニル、ヒドロキシメチルまた
はアルカノイルオキシメチル基、好ましくはアルキルオキシカルボニル基を表し
、 ・R’5及びR”5は、同一又は相違し、個別に水素原子またはヒドロキシ、アル
カノイルオキシル、エチルまたは2-ヒドロキシエチル基を表し、 ・R’6は、水素原子またはエチル、2-ヒドロキシエチルまたはアセチル基を表
し、 ・R’7は、水素原子またはシアニド基を表し、 ・R1は、水素原子またはアルキル、ホルミルまたはアシル基、好ましくは水素
またはアルキル基を表し、 ・R2は、水素原子またはアルコキシ基を表し、 ・R3は、水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基を表す
か、あるいは、R4及びR5が共にエポキシブリッジ又は二重結合を成し、 ・R4は水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基を表すか
、あるいは、R3及びR4が共にエポキシブリッジを成し、 ・R6は、アルキルオキシカルボニル、ヒドラジド、アセタミド、ヒドロキシメ
チルまたはアルカノイルオキシメチル基を表し、 ・R5及びR7は、水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基
を表す] のビンカアルカロイド並びにその酸との付加塩及びその第四級アンモニウム塩の
調製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
式(I)の誘導体の幾つかは、ビンブラスチン、ビンクリスチン及びビンオレ
ルビン(vinorelbine)等の抗腫瘍薬の調製における中間体であることが知られ
ている。
【化9】 R=CH3、ビンブラスチン n=2、無水ビンブラスチン R=CHO、ビンクリスチン n=1、ビンオレルビン
【0003】 マダガスカルニチニチソウ(Madagascar periwinkle)、Carantheus roseusか
ら抽出される、これらの複合天然分子の著しい抗腫瘍特性は公知であり、これら
は既に、抗癌治療に使用されている。ビンブラスチン及びビンクリスチンは、細
胞分離の際の有糸分裂紡錘体の生成を阻害し、よって細胞分化を回避する“紡錘
体毒(spindle poison)”である。
【0004】 ビンクリスチン及びビンブラスチンは、白血病、リンパ肉腫及び固形腫瘍の治
療における有効成分である。ビンブラスチンはまた、ホジキン病の治療に使用さ
れる。 ビンオレルビンは、現在最も広範囲に及んでいる形態の肺の癌、すなわち非小
細胞の肺癌の治療に使用される。これはまた、胸の転移性癌の治療に使用される
【0005】 ビンブラスチン及びビンクリスチンの調製に現在使用されている方法には、植
物からのこれらの分子の抽出が含まれる。該植物を粉砕し、乾燥して初めて、こ
れらの物質が抽出可能となる。得られた抽出物が非常に複雑で、少なくとも20
0の異なるアルカロイドを含むとすれば、抽出工程は長くコスト高である。収量
も非常に低量であり、1トンの乾燥植物材料に対してビンブラスチン0.5から
10g、1トンの乾燥植物材料に対してビンクリスチン0.5から1gが得られる
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、多くの研究において、よりよい収量が得られ、重要な抗腫瘍特性を有
するが、本来有する毒性は低レベルである誘導体を利用した、より効率の良い操
作を利用することによって、これらの分子の合成の達成が試みられてきた。
【0007】 HUATAN-MAKI Oy社によって出願された特許FI882755は、酸素又は不活
性ガスの雰囲気下、酸性水溶液中で、カタランチン及びビンドリンにUV光線を
照射することによる、ビンブラスチン及びビンクリスチンの生成に関する。これ
らの反応において得られる収量は、この上なく低量である。
【0008】 さらにまた、ビンブラスチン、ビンクリスチン、及びビンオレルビンの合成に
おける中間体である、無水ビンブラスチンを利用する別の方法が公知である。
【0009】 然るに、無水ビンブラスチンは、ビンブラスチンタイプの全てのアルカロイド
を入手可能とする鍵となる化学中間体である。この中間体は、カタランチンとビ
ンドリンとのカップリングによって合成される。 カタランチン ビンドリン
【化10】
【0010】 後者の二つのアルカロイドはまた、マダガスカルニチニチソウから抽出される
が、ビンクリスチン及びビンブラスチンとは対照的に、これらは、得られる抽出
物の主要な構成要素である。実際、1トンの乾燥植物材料に対してカタランチン
400g、1トンの乾燥植物材料に対してビンドリン800gが得られる。
【0011】 したがって、カタランチンとビンドリンとのカップリングによる無水ビンブラ
スチンの調製は、この中間体生成物の合成には、好ましい経路である。 カタランチンとビンドリンとから無水ビンブラスチンを調製する、幾つかの方
法がある。
【0012】 ANVAR社によって出願された特許FR2296418には、その途中にカタラ
ンチンのN-オキシドが無水トリフルオロ酢酸の存在下でビンドリンにカップリ
ングされる方法が記載されている。 この方法を、環境温度にて実行した場合、無水ビンブラスチンの不活性16’
-Rエピマーのみが得られる。天然に産する16’-Sエピマーは、この反応を少
なくともさらに50℃低温で、不活性ガス雰囲気中で実行した場合に、主な生成
物として得られる。それにも関わらず、低温でさえも、無水ビンブラスチンの1
6’-Rエピマー10%が、依然生成される。
【0013】 この方法には、幾つかの欠点がある。操作条件が、無水溶媒、低温及び不活性
ガス雰囲気の採用によって、この上なく制限されている。得られる生成物は、無
水ビンブラスチンの16’-Rエピマーが10%存在するため、精製操作に処さ
ねばならない。単離される無水ビンブラスチンの収量は低量であり、35%のオ
ーダーである。
【0014】 “Tetrahedron”誌(1998年、volume 44, 325-331頁)において、VUKOVICらに
よって提案された第二の方法には、第二鉄イオンによって開始されるカタランチ
ンとビンドリンとの間のカップリング反応が記載されている。カタランチンはま
た、この反応中に酸化される。無水ビンブラスチンの収率は、該反応が不活性ガ
ス雰囲気下で行われた場合には69%のオーダーである。しかしながら、この方
法には多数の副生成物を産するという、重大な欠点がある。これらは、生成する
二量体アルカロイドのさらなる酸化によって、操作条件の選択によらず生じてく
る不純物である。このため、生成段階は困難であり、注意を要する。
【0015】 US5037977には、より優れた方法が提案されており、これにより無水
ビンブラスチンの収率は89%にまで上昇する。しかしながら、この改良法は、
非常に少量の試薬についてのみ記載されており、工業スケールにまでこれを拡張
することは困難と思われる。いずれにせよ、鉄二イオンに基づくこれらの方法は
、これらのイオンが寄生反応(parasitic reaction)を招くという事実により、
いかなる場合も多数の副生成物を生じる。
【0016】 “Journal of Chemical Society Chemical Communications”(1993), volume
19, pages 1496-1497においてGUNICらにより提案され、また、“Journal of Org
anic Chemistry”(1997), volume 62, pages 947-953においてTabaskovicらによ
り提案された第三の方法には、カタランチンの陽極酸化の結果としての、カタラ
ンチンとビンドリンとのカップリング反応が記載されている。しかしながら、こ
の方法もまた、一方では不活性雰囲気を要するという欠点、他方では、電極の劣
化、再現性制御の困難性及び電解液のコストを含む電気化学的方法それ自体の性
質に関連する欠点を有する。さらに、前述の全ての方法のように、該無水ビンブ
ラスチンは、無水ビンブラスチンの16’-Rエピマー約10%によって汚染さ
れている。
【0017】 ここに開示した全ての方法が、例外なくカタランチン分子の分割を含み、これ
が後者の酸化または活性化によって誘発されていることは特記すべきである。こ
れらの方法は、制限条件下で行われ、十分に純粋な生成物の満足な収量を与えな
い。
【0018】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明による方法によれば、より非制限的な操作条件を使用して、一般式(I
)のビンカアルカロイド、特に無水ビンブラスチンの製造が、この上ない収量及
び高い純度で可能である。本発明による方法によれば、天然に産する活性な形態
での無水ビンブラスチンの製造が、僅かな無水ビンブラスチンの16’-エピマ
ーもなしに可能である。
【0019】 然るに、本発明は、一般式(I):
【化11】 [式中、 ・R’1は、水素原子またはアルコキシ、アシル、ホルミルまたはハロゲノアシ
ル基を表し、 ・R’2は、水素原子またはアルキル基を表し、 ・R’3及びR”3が同一または相違し、個別に水素原子またはヒドロキシルまた
はアルカノイルオキシ基を表すか、あるいは、R’3及びR”3が共にカルボニル
基を成すか、あるいは、R’3及びR’5がエポキシブリッジ又は二重結合を成し
、 ・R’4は、水素原子またはアルキルオキシカルボニル、ヒドロキシメチルまた
はアルカノイルオキシメチル基、好ましくはアルキルオキシカルボニル基を表し
、 ・R’5及びR”5は、同一又は相違し、個別に水素原子またはヒドロキシル、ア
ルカノイルオキシル、エチルまたは2-ヒドロキシエチル基を表し、 ・R’6は、水素原子またはエチル、2-ヒドロキシエチルまたはアセチル基を表
し、 ・R’7は、水素原子またはシアニド基を表し、 ・R1は、水素原子またはアルキル、ホルミルまたはアシル基、好ましくは水素
またはアルキル基を表し、 ・R2は、水素原子またはアルコキシ基を表し、 ・R3は、水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基を表す
か、あるいは、R4及びR5が共にエポキシブリッジ又は二重結合を成し、 ・R4は水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基を表すか
、あるいは、R3及びR4が共にエポキシブリッジを成し、 ・R6は、アルキルオキシカルボニル、ヒドラジド、アセタミド、ヒドロキシメ
チルまたはアルカノイルオキシメチル基を表し、 ・R5及びR7は、水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基
を表す] に相当する生成物(A)並びにその酸との付加塩及びその第四級アンモニウム塩
の調製方法に関し、一般式(II):
【化12】 [式中、R’1、R’2、R’3、R”3、R’4、R’5、R”5及びR’6は上記の
通りである] に相当する生成物(c)を、一般式(III):
【化13】 [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は上記の通りである] に相当する生成物(v)と反応させることを特徴とし、 この方法は、生成物(v)が酸化されて一般式(IV):
【化14】 [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR’1、R’2、R’3、R”3
R’4、R’5、R”5及びR’6は上記の通りである] の中間体(i)が得られるように反応条件が選択され、さらに式(IV)の生成物
(i)を還元又はシアン化することにより生成物(A)が得られることを特徴と
する。
【0020】 生成物(v)は、あらゆる既知の方法で酸化可能である。例としては、下記の
、光化学的、有機金属及び電気化学経路を挙げることができる。生成物(v)は
、好ましくは、光及び任意に有機または無機の増感剤の存在下、光化学経路を用
いて酸化される。
【0021】 無機増感剤は、遷移金属または半導体、好ましくはルテニウム錯体または酸化
チタンであるとよい。 有機増感剤は、好ましくはキサンテート、ピリリウム、ピリジニウム、フラビ
ン、芳香族化合物、ケトン及びキノン、並びにこれらの塩から選択される、特に
フルオレセイン、トリフェニルピリリウム、4-(4-メトキシフェニル)-2,
6-ジフェニルピリリウム、2,6-ビス-(4-メトキシフェニル)-2,6-ジフ
ェニルピリリウム、及び2,4,6-トリス-(4-メトキシフェニル)-ピリリウ
ムから選択される着色剤である。
【0022】 酸化工程は、酸性媒体中、好ましくはpH0から7まで、特に0.5から3ま
でにて行われる。 生成物(i)の還元段階は、いかなる既知の方法で行われても良い。水素化ホ
ウ素アルカリが好ましく、特に水素化ホウ素ナトリウムが使用される。
【0023】 生成物(i)のシアン化工程は、いかなる既知の方法で行われても良い。この
工程は、好ましくは有機媒体中において、シアニドイオンの供給源であってアル
カリ性ではないもの、または弱アルカリ性のものの存在下で、特にトリメチルシ
リルシアニドの存在下で行われる。
【0024】 事実、出願人は、生成物(v)(従来技術のように生成物(c)ではない)を
酸化するように反応条件を選択することにより、中間体(i)中のC16炭素原子
に関する立体特異的反応を引き起こし、よって不活性な16’-Rエピマーによ
る汚染を回避できることを発見した。さらにまた、この立体特異性は、温度及び
反応媒体には依存しておらず、このため調製方法を簡略化する。
【0025】 (v)が光化学経路によって酸化される場合は、使用する光はUV/可視スペ
クトル内の、好ましくは254nmより高い、特に400nmより高いものである。
【0026】 本発明はまた、カタランチンをビンドリンと反応させることによる無水ビンブ
ラスチンの調製方法にも関し、この方法は、ビンドリンが酸化されて式(V):
【化15】 の中間体(i’)が得られるように反応条件を選択することを特徴とし、さらに
式(V)の中間体(i’)を還元して無水ビンブラスチンを得ることを特徴とす
る。
【0027】 本発明はまた、式(VI):
【化16】 [式中、 ・R’1は、水素原子またはアルコキシ、アシル、ホルミルまたはハロゲノアシ
ル基を表し、 ・R’2は、水素原子またはアルキル基を表し、 ・R’3及びR”3が同一または相違し、個別に水素原子またはヒドロキシルまた
はアルカノイルオキシ基を表すか、あるいは、R’3及びR”3が共にカルボニル
基を成すか、あるいは、R’3及びR’5が共に二重結合を成し、 ・R’4は、水素原子またはアルキルオキシカルボニル、ヒドロキシメチルまた
はアルカノイルオキシメチル基、好ましくはアルキルオキシカルボニル基を表し
、 ・R’5及びR”5は、同一又は相違し、個別に水素原子またはヒドロキシル、ア
ルカノイルオキシル、エチルまたは2-ヒドロキシエチル基を表し、 ・R’6は、水素原子またはエチル、2-ヒドロキシエチルまたはアセチル基を表
し、 ・R1は、水素原子またはアルキル、ホルミルまたはアシル基、好ましくは水素
またはアルキル基を表し、 ・R2は、水素原子またはアルコキシ基を表し、 ・R3は、水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基を表す
か、あるいは、R4及びR5が共にエポキシブリッジ又は二重結合を成し、 ・R4は水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基を表すか
、あるいは、R3及びR4が共にエポキシブリッジを成し、 ・R6は、アルキルオキシカルボニル、ヒドラジド、アセタミド、ヒドロキシメ
チルまたはアルカノイルオキシメチル基を表し、 ・R5及びR7は、水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基
を表す] の新規化合物(B)にも関する。
【0028】 これらは、21’位にて炭素に結合したシアニド基が存在する、ビンカアルカ
ロイドの新規な誘導体である。これらの生成物は、容易に官能化され、よって細
胞毒性レベルにおいて潜在的に重要な新規分子の製造を可能にするという利点を
有する。
【0029】 これらの生成物(B)は、求核化合物または求電子化合物のいずれによっても
官能化可能である。
【0030】 さらに、本発明は、式 VII:
【化17】 21’α-シアノ無水ビンブラスチン の新規化合物にも関する。
【0031】 これは、無水ビンブラスチンの誘導体、すなわち、21’α-シアノ無水ビン
ブラスチンである。実際、出願人は、21’α-シアノ無水ビンブラスチンの製
造方法を開発しているが、これは容易に官能化可能であって、細胞毒性レベルに
おいて潜在的に重要な新規誘導体の製造を可能にするものである。
【0032】 21’α-シアノ無水ビンブラスチンは、求核化合物または求電子化合物のい
ずれによっても官能化可能である。したがって、得られる可能性のある誘導体の
範囲は非常に広範である。
【0033】 この新規化合物(D)はまた、かなり安定であるので単離して純粋な結晶形態
で得ることができるため、非常に重要である。誘導体の前駆体の結晶を得ること
の利点は、この前駆体の官能化反応が、反応可能な残基が微量でも存在しない、
清浄な反応媒体内で実行可能なことである。
【0034】 21’α-シアノ無水ビンブラスチンは、無水ビンブラスチンまたはこれらの
誘導体において、C15'、C20'及びC21'位にて一置換または多置換された誘導
体の製造を可能にする。
【0035】 本発明はまた、カタランチンをビンドリンと反応させることによる21’α-
シアノ無水ビンブラスチンの調製方法に関し、この方法は、ビンドリンが酸化さ
れて式(V)の中間体(i’)が得られるように反応条件が選択され、中間体(
i’)をシアン化して生成物(D)を得ることを特徴とする。
【0036】 シアン化は、好ましくは有機媒体中において、シアニドイオンの供給源であっ
てアルカリ性ではないもの、または弱アルカリ性のものの存在下で、特にトリメ
チルシリルシアニドの存在下で行われる。 本発明は、下記の非限定的実施例の助けを借りてよりよく理解されるであろう
【0037】
【実施例】
(実施例1) 0.473mmolのカタランチン塩酸塩(176mg)、0.473mmolのビンド
リン(216mg)及び0.473mmolのトリフェニルピリリウムハイドロゲンス
ルファート(192mg)を、25mlの0.1N塩酸に加えた。全混合物に、パイ
レックス照射フラスコ中、酸素雰囲気下で、波長λ>400nmの光を照射した。
6時間30分間照射した後、媒体をジクロロメタンで抽出した。
【0038】 水相を、0℃にて、3mlのモル炭酸ナトリウムに溶解させた水素化ホウ素ナト
リウム(2等量)の過剰量を滴々と添加して使用することによって還元した。反
応媒体を、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下、20℃にて蒸発させた
。残渣を0.5N塩酸に溶解させ、ジエチルエーテルで洗浄した。アンモニアを
添加して水相をアルカリ性とし、ジクロロメタンで抽出した。 残渣(337mg、0.426mmol、90%)中、唯一の生成物を、無水エタノ
ールから再結晶させた。無水ビンブラスチンの白色結晶290mg(0.366mm
ol;収率77%)が回収された。
【0039】 (実施例2) 0.537mmolのカタランチン塩酸塩(200mg)、0.537mmolのビンド
リン(245mg)、0.054mmolのジメチルビオロゲン(14mg)及び0.0
26mmolのトリフェニルピリリウムハイドロゲンスルファート(11mg)を、5
0mlの0.1N硫酸に加えた。全混合物に、パイレックス照射フラスコ中、酸素
雰囲気下で、波長λ>400nmの光を照射した。2時間30分間照射した後、反
応を終了させた。
【0040】 水相を、0℃にて、10mlのモル炭酸ナトリウムに溶解させた水素化ホウ素ナ
トリウム(2等量)の過剰量を滴々と添加して使用することによって還元した。
反応混合物を、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下、20℃にて蒸発さ
せた。残渣を0.5N塩酸に溶解させ、ジエチルエーテルで洗浄した。アンモニ
アを添加して水相をアルカリ性とし、ジクロロメタンで抽出した。 残渣(403mg、0.509mmol、95%)中、唯一の生成物を、無水エタノ
ールから再結晶させた。無水ビンブラスチンの白色結晶340mg(0.430mm
ol;収率80%)が回収された。
【0041】 (実施例3) 0.537mmolのカタランチン塩酸塩(200mg)、0.573mmolのビンド
リン(245mg)及び0.054mmolの2,6-ビス-(4-メトキシフェニル)-
4-フェニルピリリウムハイドロゲンスルファート(25mg)を、50mlの0.
1N硫酸に加えた。全混合物に、パイレックス照射フラスコ中、酸素雰囲気下で
、波長λ>400nmの光を照射した。2時間の照射後、反応を終了させた。
【0042】 水相を、0℃にて、10mlのモル炭酸ナトリウムに溶解させた水素化ホウ素ナ
トリウム(2等量)の過剰量を滴々と添加して使用することによって還元した。
反応混合物を、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下、20℃にて蒸発さ
せた。残渣を0.5N塩酸に溶解させ、ジエチルエーテルで洗浄した。アンモニ
アを添加して水相をアルカリ性とし、ジクロロメタンで抽出した。 残渣(408mg、0.516mmol、96%)中、唯一の生成物を、無水エタノ
ールから再結晶させた。無水ビンブラスチンの白色結晶340mg(0.430mm
ol;収率80%)が回収された。
【0043】 (実施例4) 0.806mmolのカタランチン塩酸塩(300mg)、0.806mmolのビンド
リン(367mg)及び0.040mmolのフルオレセイン(5%)を、50mlの0
.1N硫酸に加えた。全混合物に、パイレックス照射フラスコ中、酸素雰囲気下
で、波長λ>400nmの光を照射した。3時間の照射後、反応を終了させた。
【0044】 水相を、0℃にて、3mlのモル炭酸ナトリウムに溶解させた水素化ホウ素ナト
リウム(2等量)の過剰量を滴々と添加して使用することによって還元した。反
応混合物を、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下、20℃にて蒸発させ
た。 残渣(613mg、0.774mmol、96%)中、唯一の生成物を、無水エタノ
ールから再結晶させた。無水ビンブラスチンの白色結晶523mg(0.661mm
ol;収率82%)が回収された。
【0045】 (実施例5) 0.268mmolのカタランチン塩酸塩(100mg)、0.268mmolのビンド
リン(122mg)及びリボフラビン-5’-ホスファート二水物(FMN)のナト
リウム塩0.029mmol(5%)を、50mlの0.1N塩酸に加えた。全混合物
に、パイレックス照射フラスコ中、酸素雰囲気下で、波長λ>400nmの光を照
射した。4時間の照射後、反応を終了させた。
【0046】 水相を、0℃にて、3mlのモル炭酸ナトリウムに溶解させた水素化ホウ素ナト
リウム(2等量)の過剰量を滴々と添加して使用することによって還元した。反
応混合物を、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下、20℃にて蒸発させ
た。 残渣(171mg、0.216mmol、80%)中、唯一の生成物を、無水エタノ
ールから再結晶させたところ、無水ビンブラスチンの白色結晶140mg(0.1
76mmol;収率66%)が回収された。
【0047】 (実施例6) 0.577mmolのカタランチン塩酸塩(215mg)、0.577mmolのビンド
リン(263mg)及びN,N’-ジメチル-2,7-ジアザピレニウム(DAP)
の二塩化物0.029mmol(5%)を、60mlの0.1N塩酸に加えた。全混合
物に、パイレックス照射フラスコ中、酸素雰囲気下で、波長λ>400nmの光を
照射した。3時間30分間照射した後、反応を終了させた。
【0048】 水相を、0℃にて、3mlのモル炭酸ナトリウムに溶解させた水素化ホウ素ナト
リウム(2等量)の過剰量を滴々と添加して使用することによって還元した。反
応混合物を、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下、20℃にて蒸発させ
た。 シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって、残渣(379mg、0
.479mmol、83%)を精製し、無水エタノールから再結晶させ、無水ビンブ
ラスチンの白色結晶274mg(0.346mmol;収率60%)が回収された。
【0049】 (実施例7) 0.357mmolのカタランチン塩酸塩(120mg)、0.357mmolのビンド
リン(152mg)及び2gのTiO2を、25mlの0.1N塩酸に加えた。全混合
物に、パイレックス照射フラスコ中、酸素雰囲気下で、波長λ>345nmの光を
照射した。2時間照射の後、媒体をジクロロメタンで抽出した。
【0050】 水相を、0℃にて、3mlのモル炭酸ナトリウムに溶解させた水素化ホウ素ナト
リウム(2等量)の過剰量を滴々と添加して使用することによって還元した。反
応混合物を、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下、20℃にて蒸発させ
た。 シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって、無水ビンブラスチン
85mg(0.107mmol;収率30%)が得られた。
【0051】 (実施例8) 0.448mmolのカタランチン塩酸塩(166mg)、0.448mmolのビンド
リン(204mg)及び触媒量(5%)のローダミン6Gを、60mlの0.1N硫
酸に加えた。全混合物に、パイレックス照射フラスコ中、酸素雰囲気下で、波長
λ>400nmの光を照射した。3時間30分間照射した後、媒体をジクロロメタ
ンで抽出した。
【0052】 水相を、0℃にて、3mlのモル炭酸ナトリウムに溶解させた水素化ホウ素ナト
リウム(2等量)の過剰量を滴々と添加して使用することによって還元した。反
応混合物を、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下、20℃にて蒸発させ
た。 フラッシュクロマトグラフィーによって、無水ビンブラスチン124mg(0.
157mmol;収率35%)が得られた。
【0053】 (実施例9) 0.537mmolのカタランチン塩酸塩(200mg)、0.537mmolのビンド
リン(245mg)及び0.054mmolのジメチルビオロゲン(14mg)を、50
mlの0.1N塩酸に加えた。全混合物に、パイレックス照射フラスコ中、酸素雰
囲気下で、波長λ>360nmの光を照射した。2時間照射の後、反応を終了させ
た。
【0054】 水相を、0℃にて、3mlのモル炭酸ナトリウムに溶解させた水素化ホウ素ナト
リウム(2等量)の過剰量を滴々と添加して使用することによって還元した。反
応混合物を、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下、20℃にて蒸発させ
た。 残渣(391mg、0.494mmol、92%)中、唯一の生成物を、無水エタノ
ールから再結晶させた。無水ビンブラスチンの白色結晶345mg(0.435mm
ol;収率81%)が回収された。
【0055】 (実施例10) 0.537mmolのカタランチン塩酸塩(200mg)及び0.573mmolのビン
ドリン(245mg)を、50mlの0.1N塩酸に加えた。全混合物に、パイレッ
クス照射フラスコ中、酸素雰囲気下で、波長λ>360nmの光を照射した。2時
間の照射後、反応を終了させた。
【0056】 水相を、0℃にて、3mlのモル炭酸ナトリウムに溶解させた水素化ホウ素ナト
リウム(2等量)の過剰量を滴々と添加して使用することによって還元した。反
応混合物を、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下、20℃にて蒸発させ
た。残渣を0.5N塩酸に溶解させ、ジエチルエーテルで洗浄した。アンモニア
を添加して水相をアルカリ性とし、ジクロロメタンで抽出した。 残渣(383mg、0.483mmol、90%)中、唯一の生成物を、無水エタノ
ールから再結晶させた。無水ビンブラスチンの白色結晶332mg(0.419mm
ol;収率78%)が回収された。
【0057】 (実施例11:21’α-シアノ無水ビンブラスチンの調製) 0.537mmolのカタランチン塩酸塩(200mg)、0.573mmolのビンド
リン(245mg)及び0.054mmolのジメチルビオロゲン(14mg)及び0.
028mmolのトリフェニルピリリウムハイドロゲンスルファート(11mg)を、
50mlの0.1N硫酸に加えた。全混合物に、パイレックス照射フラスコ中、酸
素雰囲気下で、波長λ>400nmの光を照射した。2時間30分間の照射後、反
応を終了させた。
【0058】 水相を、テトラフルオロホウ酸リチウムで飽和させ、ジクロロメタンで抽出し
た。100μl(1.34mmol、2等量)のトリメチルシリルシアニド、TMS
CNを含有する15mlのジクロロメタン溶液を、反応媒体に添加した。有機相を
0.1Mの炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥させ、減圧下、20℃にて蒸発さ
せた。残渣を0.5N塩酸に溶解させ、ジエチルエーテルで洗浄した。アンモニ
アを添加して水相をアルカリ性とし、ジクロロメタンで抽出した。 残渣(403mg、0.509mmol、95%)中、唯一の生成物を、無水エタノ
ールから再結晶させた。21’α-シアノ無水ビンブラスチンの白色結晶340m
g(0.430mmol;収率80%)が回収された。
【化18】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 [式中、 ・R’1は、水素原子またはアルコキシ、アシル、ホルミルまたはハロゲノアシ
    ル基を表し、 ・R’2は、水素原子またはアルキル基を表し、 ・R’3及びR”3が同一または相違し、個別に水素原子またはヒドロキシルまた
    はアルカノイルオキシ基を表すか、あるいは、R’3及びR”3が共にカルボニル
    基を成すか、あるいは、R’3及びR’5がエポキシブリッジ又は二重結合を成し
    、 ・R’4は、水素原子またはアルキルオキシカルボニル、ヒドロキシメチルまた
    はアルカノイルオキシメチル基、好ましくはアルキルオキシカルボニル基を表し
    、 ・R’5及びR”5は、同一又は相違し、個別に水素原子またはヒドロキシル、ア
    ルカノイルオキシル、エチルまたは2-ヒドロキシエチル基を表し、 ・R’6は、水素原子またはエチル、2-ヒドロキシエチルまたはアセチル基を表
    し、 ・R’7は、水素原子またはシアニド基を表し、 ・R1は、水素原子またはアルキル、ホルミルまたはアシル基、好ましくは水素
    またはアルキル基を表し、 ・R2は、水素原子またはアルコキシ基を表し、 ・R3は、水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基を表す
    か、あるいは、R4及びR5が共にエポキシブリッジ又は二重結合を成し、 ・R4は水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基を表すか
    、あるいは、R3及びR4が共にエポキシブリッジを成し、 ・R6は、アルキルオキシカルボニル、ヒドラジド、アセタミド、ヒドロキシメ
    チルまたはアルカノイルオキシメチル基を表し、 ・R5及びR7は、水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基
    を表す] に相当する生成物(A)並びにその酸との付加塩及びその第四級アンモニウム塩
    の調製方法であって、一般式(II): 【化2】 [式中、R’1、R’2、R’3、R”3、R’4、R’5、R”5及びR’6は上記の
    通りである] に相当する生成物(c)を、一般式(III): 【化3】 [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は上記の通りである] に相当する生成物(v)と反応させることを特徴とし、 生成物(v)が酸化されて一般式(IV): 【化4】 [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR’1、R’2、R’3、R”3
    R’4、R’5、R”5及びR’6は上記の通りである] の中間体(i)が得られるように反応条件を選択し、さらに式(IV)の生成物(
    i)を還元又はシアン化することにより生成物(A)を得る方法。
  2. 【請求項2】 生成物(v)が、光化学経路で酸化されることを特徴とす
    る請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 生成物(v)が、有機金属経路で酸化されることを特徴と
    する請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 生成物(v)が、電気化学経路で酸化されることを特徴と
    する請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 光化学経路による酸化が、光及び任意に有機または無機の
    増感剤の存在下で行われることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  6. 【請求項6】 無機増感剤が、遷移金属または半導体、好ましくはルテニ
    ウム錯体または酸化チタンであることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 有機増感剤が、好ましくはキサンテート、ピリリウム、ピ
    リジニウム、フラビン、芳香族化合物、ケトン及びキノン、並びにこれらの塩か
    ら選択される、特にフルオレセイン、トリフェニルピリリウム、4-(4-メトキ
    シフェニル)-2,6-ジフェニルピリリウム、2,6-ビス-(4-メトキシフェ
    ニル)-2,6-ジフェニルピリリウム、及び2,4,6-トリス-(4-メトキシ
    フェニル)-ピリリウムから選択される、着色剤であることを特徴とする請求項
    5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 光が、UV/可視スペクトル内の、好ましくは254nmよ
    り大きい、特に400nmより大きい波長を有することを特徴とする請求項5に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 還元工程を、水素化ホウ素アルカリ、好ましくは水素化ホ
    ウ素ナトリウムの補助の下に実施することを特徴とする請求項1から8のいずれ
    か一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 生成物(A)が無水ビンブラスチンであり、 (c)がカタランチンであり、 (v)がビンドリンであり、 生成物(i)が式(V): 【化5】 に相当するることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 一般式(VI): 【化6】 [式中、 ・R’1は、水素原子またはアルコキシ、アシル、ホルミルまたはハロゲノアシ
    ル基を表し、 ・R’2は、水素原子またはアルキル基を表し、 ・R’3及びR”3が同一または相違し、個別に水素原子またはヒドロキシルまた
    はアルカノイルオキシ基を表すか、あるいは、R’3及びR”3が共にカルボニル
    基を成すか、あるいは、R’3及びR’5が共に二重結合を成し、 ・R’4は、水素原子またはアルキルオキシカルボニル、ヒドロキシメチルまた
    はアルカノイルオキシメチル基、好ましくはアルキルオキシカルボニル基を表し
    、 ・R’5及びR”5は、同一又は相違し、個別に水素原子またはヒドロキシル、ア
    ルカノイルオキシル、エチルまたは2-ヒドロキシエチル基を表し、 ・R’6は、水素原子またはエチル、2-ヒドロキシエチルまたはアセチル基を表
    し、 ・R1は、水素原子またはアルキル、ホルミルまたはアシル基、好ましくは水素
    またはアルキル基を表し、 ・R2は、水素原子またはアルコキシ基を表し、 ・R3は、水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基を表す
    か、あるいは、R4及びR5が共にエポキシブリッジ又は二重結合を成し、 ・R4は水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基を表すか
    、あるいは、R3及びR4が共にエポキシブリッジを成し、 ・R6は、アルキルオキシカルボニル、ヒドラジド、アセタミド、ヒドロキシメ
    チルまたはアルカノイルオキシメチル基を表し、 ・R5及びR7は、水素原子もしくはヒドロキシルまたはアルカノイルオキシル基
    を表す] の新規化合物(B)。
  12. 【請求項12】 式(VII): 【化7】 21’α-シアノ無水ビンブラスチン の新規化合物。
  13. 【請求項13】 カタランチンをビンドリンと反応させることによる、請
    求項12に記載の新規化合物(D)の調製方法であって、ビンドリンが酸化され
    て式(V)の中間体(i’)が得られるように反応条件が選択され、中間体(i
    ’)をシアン化して生成物(D)を得ることを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 シアン化工程が、好ましくは有機媒体中において、シア
    ニドイオンの供給源であってアルカリ性ではないもの、または弱アルカリ性のも
    のの存在下で、特にトリメチルシリルシアニドの存在下で行われることを特徴と
    する請求項1から8及び13のいずれか一項に記載の方法。
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